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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023063938
(43)【公開日】2023-05-10
(54)【発明の名称】音声支援装置及び音声支援方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/02 20220101AFI20230428BHJP
   G10L 13/00 20060101ALI20230428BHJP
   G06Q 10/06 20230101ALI20230428BHJP
【FI】
H04L67/02
G10L13/00 100Z
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021174045
(22)【出願日】2021-10-25
(71)【出願人】
【識別番号】592001975
【氏名又は名称】伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100196601
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 祐市
(72)【発明者】
【氏名】萱間 真人
(72)【発明者】
【氏名】岡 桃葉
(72)【発明者】
【氏名】北沢 昂平
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】クラウドサービスを利用する構成メンバー間のコミュニケーションを音声によって支援する。
【解決手段】音声支援装置(8)は、ウェブサイトを有するクラウドサービス(1)を共有して共同作業を行う複数ユーザの各クライアント端末(41',42',43')に接続され、クラウドサービス(1)を提供するサービスサーバ(2)と接続される音声支援装置(8)であって、サービスサーバ(2)から送信されるウェブサイトの変化を示すイベント情報を取得するイベント取得部(822)と、取得したイベント情報をフィルタリングするフィルタリング部(823)と、フィルタリングされたイベント情報に対応する音声信号を生成する音声変換部(824)と、クライアント端末に音声信号を送信する音声信号送信部(825)とを有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブサイトを有するクラウドサービスを共有して共同作業を行う複数ユーザの各クライアント端末に接続され、前記クラウドサービスを提供するサービスサーバと接続される音声支援装置であって、
前記サービスサーバから送信される前記ウェブサイトの変化を示すイベント情報を取得するイベント取得部と、
前記取得したイベント情報をフィルタリングするフィルタリング部と、
前記フィルタリングされたイベント情報に対応する音声信号を生成する音声変換部と、
前記クライアント端末に前記音声信号を送信する音声信号送信部と、
を有する音声支援装置。
【請求項2】
前記ウェブサイトの変化を示すイベント情報は、前記サービスサーバのウェブフック機能を使用して取得される請求項1に記載の音声支援装置。
【請求項3】
前記ウェブサイトの変化を示すイベント情報のうち、前記サービスサーバから送信すべきイベント情報を前記サービスサーバに定義させるウェブフック部を更に有する請求項2に記載の音声支援装置。
【請求項4】
前記クライアント端末からの音声信号を取得する音声取得部を更に有し、
前記音声信号送信部は、前記取得した音声信号を他のクライアント端末に送信する請求項1~3のいずれか1項に記載の音声支援装置。
【請求項5】
ウェブサイトを有するクラウドサービスを共有して共同作業を行う複数ユーザの各クライアント端末に接続され、前記クラウドサービスを提供するサービスサーバと接続される音声支援装置により実行される音声支援方法であって、
前記サービスサーバから送信される前記ウェブサイトの変化を示すイベント情報を取得することと、
前記取得したイベント情報をフィルタリングすることと、
前記フィルタリングされたイベント情報に対応する音声信号を生成することと、
前記クライアント端末に前記音声信号を送信することと、
を有する音声支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声支援装置及び音声支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数メンバーでシステム開発や設計開発を遂行する場合のグルーブ内でのデータ管理や、進捗管理をクラウド上で行うクラウドサービスの利用が広まっている。グループの構成メンバーが1つのオフィスで共同作業を行う場合だけでなく、メンバーが分散した場所、例えば在宅で作業を行う場合にも、クラウドサービスの利用は有益である。
【0003】
しかし、作業が分散した環境で行うとグループの構成メンバーが1つのオフィスで共同作業を行っているときに比べ、顔を合わせることができず、メンバー間のコミュニケーションが取りにくく、作業効率が低下する可能性がある。構成メンバー間のコミュニケーション連携を図るために例えばチャット機能を備えたメッセージ交換システムが使用されることがある。
【0004】
特許文献1は、サーバとユーザクライアント端末から構成され、構成メンバーである各ユーザの状況を把握してユーザ間でメッセージ交換を行うメッセージ交換システムを開示する。
【0005】
特許文献2は、クラウド環境で、より使いやすい開発環境を提供できる情報処理システムを開示する。情報処理システムは、シミュレーターを提供するシミュレーター提供クラウドと、シミュレーター提供クラウドにアクセスしシミュレーションを利用する1台以上のPCから構成される。ソフトウェアの開発者である各ユーザはシミュレーターを用いてソフトウェアの開発を行うことができる、
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004-102358号公報
【0007】
【特許文献2】特開2018-142076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1に記載の発明は、構成メンバー間でのコミュニケーションがテキストデータ、数値データ及び画像データに限られてしまう。
【0009】
又、特許文献2に記載の発明は、クラウド上の開発環境を構成メンバーが共同して利用することができるが、構成メンバー間のコミュニケーションについては開示されていない。
【0010】
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、クラウドサービスを利用する構成メンバー間のコミュニケーションを音声によって支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明に係る音声支援装置は、ウェブサイトを有するクラウドサービスを共有して共同作業を行う複数ユーザの各クライアント端末に接続され、クラウドサービスを提供するサービスサーバと接続される音声支援装置であって、サービスサーバから送信されるウェブサイトの変化を示すイベント情報を取得するイベント取得部と、取得したイベント情報をフィルタリングするフィルタリング部と、フィルタリングされたイベント情報に対応する音声信号を生成する音声変換部と、クライアント端末に音声信号を送信する音声信号送信部と、を有することを特徴する。
【0012】
本発明に係る音声支援装置は、ウェブサイトの変化を示すイベント情報が、サービスサーバのウェブフック機能を使用して取得されることが好ましい。
【0013】
本発明に係る音声支援装置は、ウェブサイトの変化を示すイベント情報のうち、サービスサーバから送信すべきイベント情報をサービスサーバに定義させるウェブフック部を更に有することが好ましい。
【0014】
本発明に係る音声支援装置は、クライアント端末からの音声信号を取得する音声取得部を更に有し、音声信号送信部は、取得した音声信号を他のクライアント端末に送信することが好ましい。
【0015】
本発明に係る音声支援方法は、ウェブサイトを有するクラウドサービスを共有して共同作業を行う複数ユーザの各クライアント端末に接続され、クラウドサービスを提供するサービスサーバと接続される音声支援装置により実行される音声支援方法であって、サービスサーバから送信されるウェブサイトの変化を示すイベント情報を取得することと、取得したイベント情報をフィルタリングすることと、フィルタリングされたイベント情報に対応する音声信号を生成することと、クライアント端末に音声信号を送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る音声支援装置によれば、クラウドサービスを利用する構成メンバー間のコミュニケーションを音声によって支援することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の支援対象となるクラウドサービスの一例の概要を示す図である。
図2】実施形態に係る音声支援装置の一例の概要を示す図である。
図3】音声支援装置の概略構成の一例を示す図である。
図4】音声支援記憶領域に記憶されるデータ例を示す図であり、(a)はクラウドサービス/プロジェクト定義DBを示し、(b)はプロジェクト&メンバー定義DBを示し、(c)は、イベントフィルタ定義DBを示す図である。
図5】イベントデータを音声データに変換する処理例を示す図である。
図6】クラウド音声支援装置の処理の一例を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本開示の一側面に係るクラウドサービス音声支援システム及び方法について、図を参照しつつ説明する。但し、本開示の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。尚、以下の説明及び図において、同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0019】
[支援対象となるクラウドサービス概要]
図1は、従来のクラウドサービスの一例の概要を示す図である。クラウドサービス1は、サービスサーバ2によって提供される。サービスサーバ2は、サービスサーバ2に接続されたサービス記憶領域3を有する。サービス記憶領域3は、作業領域31、ウェブサイトデータ32、プロジェクト&メンバーDB33、進捗管理DB34を有する。サービス記憶領域3はサービスサーバ2と一体でも外部に設けられていてもよい。作業領域31、ウェブサイトデータ32、プロジェクト&メンバーDB33、進捗管理DB34は同一の記憶部でなく分散して配置されていてもよい。
【0020】
プロジェクトの構成メンバーA、B、C、・・・は、クライアント端末としてクライアントPC41、42,43、・・・を使用してプロジェクト開発を行う。プロジェクト毎の構成メンバーはプロジェクト&メンバーDB33に登録されている。サービスサーバ2は、プロジェクト&メンバーDB33を使用して、例えば、各クライアントPCからサービスサーバ2へのアクセス認証、作業領域31内にあるリポジトリの更新許可認証を行う。
【0021】
各構成メンバーは、各クライアントPCからウェブサイトデータ32を閲覧することにより、例えば、リポジトリの状態、プロジェクトの進捗状況、他のメンバーからの指示を知ることができる。進捗状況は進捗管理DB34に記憶され管理されている。例えば、プロジェクトリーダのクライアントPCから、ウェブサイトデータ32を介して進捗管理DBをメンテナンスしてもよい。
【0022】
各構成メンバーは、クライアントPCを使用し、ウェブサイトデータ32を介して作業領域31にアクセス可能であり、例えば、各構成メンバーはリポジトリのメンテナンス、例えば作成、デバッグ、更新、削除を行ってもよい。又、各構成メンバーは、クライアントPCを使用し、作業領域31に直接アクセスすることも可能である。リポジトリのメンテナンス結果はウェブサイトデータ32に反映される。
【0023】
各構成メンバーは、ウェブサイトデータ32に基づくウェブサイトをブラウズすることにより、プロジェクトの状態を知ることができる。すなわち、ウェブサイトが各構成メンバーのコミュニケーション媒体としての役割をすることになる。しかし、ウェブサイトデータ32の更新がリアルタイムで、各構成メンバーに通知されない。又、どのような内容が更新された直ちに構成メンバーに伝わることもない。
【0024】
上記欠点を補うため、サービスサーバ2は、チャットサーバ5と連携することにより、ウェブサイトデータ32が更新される都度各クライアントPCにチャット配信することも可能である。例えば、サービスサーバ2は、内蔵されているウェブフック機能を使用して、ウェブサイトデータ32が変更される都度、ウェブサイトの変化を示す発生イベント情報61を生成する。サービスサーバ2は、プロジェクトの構成メンバー間のコミュニケーションに必要な発生イベント情報61を選択し、チャットサーバ5に送信する。チャットサーバ5は、受信した発生イベント情報61をテキストデータとして各クライアントPCにプッシュ送信62してもよい。なお、サービスサーバ2とチャットサーバ5とは、1つのサーバ装置で実現されてもよい。
【0025】
[本発明に係る音声支援装置の概要]
図2は、実施形態に係る音声支援サービスの一例の概要を示す図である。音声支援サービス7は、クラウド上の音声支援装置8と音声支援記憶領域9を使用して提供される。
【0026】
音声支援装置8は、音声支援記憶領域9と接続されている。音声支援記憶領域9は、音声支援装置8と一体でも外部に設けられていてもよい。ウェブサイトデータ91、クラウドサービス/プロジェクト定義DB92、プロジェクト&メンバー定義DB93,イベントフィルタ定義DB94、音声DB95を記憶している。音声支援記憶領域9のデータと各DBは同一の記憶部に記憶されていなくともよく、分散して配置されていてもよい。
【0027】
各構成メンバーのクライアント端末であるクライアントPC41´、42´、43´は、音声出力可能な、例えば、スピーカ、ヘッドホン端子を有するクライアントPCである。
【0028】
クラウドサービス1と音声支援サービス7とが連携するための設定について説明する、音声支援装置8が支援するクラウドサービスは様々であり、各サービスサーバ2において発生するイベントは様々である。音声支援装置8は、各クラウドサービス1のウェブサイトデータ32の変更を示すイベント情報のうち、サービスサーバ2が音声支援装置8に送信すべきイベント情報を、予め各サービスサーバ2の記憶部内にウェブフック定義データとして記憶させる。ウェブサイトデータ32の変更を示すイベント情報には、音声支援サービス7には不要なイベント情報があるからである。又、サービスサーバ2がイベント情報を音声支援装置8に送信できるようにクラウド上の音声支援装置8の位置、例えばURL(Uniform Resource Locator)をサービスサーバ2に記憶させる。
【0029】
ウェブサイトデータ91は、クラウドサービス1と音声支援サービス7とが連携するための設定に使用される。又、ウェブサイトデータ91は、クライアントPCからの音声支援装置8の起動、停止の操作入力をするためのウエブ画面を生成するために使用される。ウェブサイトデータ91は、クラウドサービス/プロジェクト定義DB92、プロジェクト&メンバー定義DB93、イベントフィルタ定義DB94、及び音声DB95のメンテナンスのためのウエブ画面を生成するために使用される。
【0030】
音声支援装置8は、複数のクラウドサービスを支援可能である。又、1つのクラウドサービスは複数のプロジェクトに対応可能である。クラウドサービス/プロジェクト定義DB92は、プロジェクごとに音声支援装置8が支援するクラウドサービスを定義する。
【0031】
プロジェクト&メンバー定義DB93は、プロジェクトごとの構成メンバーを定義する。定義される構成メンバー情報は、例えば、構成メンバーのクライアントPCのアドレス情報を含む。音声支援装置8から、音声情報を各クライアントPCに送信するためである。
【0032】
イベントフィルタ定義DB94は、サービスサーバ2から送信されるイベント情報をフィルタリングするためのDBである。サービスサーバ2のウェブサイトデータ32が更新されたとき、サービスサーバ2はウェブフック機能を使用して発生したイベント情報を取得して、音声支援装置8に送信する。発生したイベント情報には、構成メンバー間のコミュニケーションに不要なイベント情報が含まれる。音声支援装置8は、イベントフィルタ定義DB94を使用してイベント情報をフィルタリングする。
【0033】
サービスサーバ2から送信されるイベント情報はテキストデータであり、音声支援装置8は、音声DB95を使用してクライアントPCに送信する音声信号を作成する。
【0034】
クラウドサービス1と音声支援装置8の連携を、プロジェクトの構成メンバーAが例えば、リポジトリAをアップデートさせたときを、例にして説明する。構成メンバーAは、クライアントPC41´を使用して、サービスサーバ2にアクセスしてリポジトリAをアップデートする(201)。このとき、サービスサーバ2のウェブサイトデータが変化するので、サービスサーバ2は、イベント情報を音声支援装置8に送信する(202)。
【0035】
音声支援装置8は、イベント情報に対応する音声信号「AさんがリポジトリAをアップデートしました。」を生成し、各構成メンバーのクライアントPCに同報送信する(203)。音声信号を受信した各クライアントPCから「AさんがリポジトリAをアップデートしました。」という音声(204)が流れるので、構成メンバーはプロジェクトの進捗状況を把握することができる。
【0036】
クライアントPC41´、42´、43´は、マイクロフォンを有してもよい。クライアントPC41′は、構成メンバーの発言をマイクロフォンで取得し、取得した発言の音声信号を、音声支援装置8に送信する。音声支援装置8は受信した音声信号を、他のクライアントPC42´、43´に送信する。構成メンバーの発言を他の構成メンバーは共有するので、コミュニケーションが向上する、
【0037】
[音声支援装置の概略構成]
図3は、音声支援装置の概略構成の一例を示す図である。音声支援装置8は、クラウド上に設けられ、同じくクラウド上にあるサービスサーバ2と通信可能である。又、音声支援装置8は、インターネットを介してクライアントPCと通信可能である。音声支援装置8は、音声支援記憶領域9と接続する。
【0038】
音声支援装置8は、装置記憶部81、装置記憶部81と接続された装置処理部82、及び装置処理部82と接続された通信部83を有する。
【0039】
装置記憶部81は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置及び光ディスク装置の内の少なくとも一つを有する。装置記憶部81は、装置処理部82による処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、特典照会サーバ記憶部52は、ドライバプログラムとして、通信部83を制御する通信デバイスドライバプログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD-ROM、DVD-ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて装置記憶部81にインストールされてもよい。また、プログラムサーバ等からダウンロードしてインストールしてもよい。装置記憶部81は、音声支援記憶領域9を含んでもよい。
【0040】
装置処理部82は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備える。装置処理部82は、音声支援装置8の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。装置処理部82は、音声支援装置8の各種処理が装置記憶部81に記憶されているプログラム等に基づいて適切な手順で実行されるように、通信部83等の動作を制御する。装置処理部82は、装置記憶部81に記憶されているオペレーティングシステムプログラムやドライバプログラム、アプリケーションプログラム等のプログラムに基づいて処理を実行する。また、装置処理部82は、アプリケーションプログラム等の複数のプログラムを並列に実行することができる。
【0041】
装置処理部82は、ウェブサイト処理部821、イベント取得部822、フィルタリング部823、音声変換部824、音声信号送信部825を有する。装置処理部82が有するこれらの各部は、装置処理部82が有するプロセッサ上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、装置処理部82が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、又はファームウェアとして音声支援装置8に実装されてもよい。
【0042】
通信部83は、インターネットを介してサービスサーバ2及びクライアントPCとの通信を可能にする通信インターフェース回路を有する。音声支援記憶領域9が音声支援装置の外部にあるときは、通信部83を介して接続されることになる。
【0043】
音声支援装置8は、周辺装置として、例えば、入力部84、表示部85を有してもよい。入力部84は、例えばキーボード、マウスである。表示部85は。例えばディスプレイである。例えば、音声支援装置8の接続設定、オン/オフ操作、メンテナンスのためである。
【0044】
装置処理部82のウェブサイト処理部821は、クライアントPCからのウェブサイトへの操作を処理しウェブサイトデータを更新する。イベント取得部822は、サービスサーバ2からのイベント情報を取得する、フィルタリング部823は、取得したイベント情報の中で、音声変換すべきイベント情報をフィルタリングする。音声変換部824は、フィルタリングされたイベント情報を音声信号に変換する。音声信号送信部825は、変換された音声信号を出力し、通信部83を介してクライアントPCに41´、42´、43´に送信する。
【0045】
装置処理部82は音声取得部826を有してもよい。音声取得部826は、各クライアントPCから送信された音声信号を取得し、音声信号送信部825は、取得された音声信号を出力し、通信部83を介してクライアントPCに41´、42´、43´に送信する。
【0046】
ウェブフック定義部827は、クラウドサービスごとにサービスサーバ2が音声支援装置8の送信すべきイベント情報を、予めサービスサーバ2の記憶部内にウェブフック定義データとして記憶させる。クラウドサービスごとに適切なイベント情報の取得ができ、フィルタリング部823のフィルタリング処理が軽減される。又、サービスサーバ2がイベント情報を音声支援装置8に送信できるようにクラウド上の音声支援装置8の位置、例えばURL(Uniform Resource Locator)をサービスサーバ2に記憶させる。
【0047】
図4は、音声支援記憶領域9に記憶されるデータ例を示す図であり、(a)はクラウドサービス/プロジェクト定義DBを示し、(b)はプロジェクト&メンバー定義DBを示し、(c)は、イベントフィルタ定義DBを示す図である。
【0048】
クラウドサービス/プロジェクト定義DB92は、プロジェクトごとに連携するクラウドサービスを設定することができる。プロジェクト&メンバー定義DB93は、ログインするためのE-mail、パスワード(PW)等のメンバー属性が定義される。イベントフィルタ定義DB94は、クラウドサービスごとに取得すべきイベント情報が定義され、それぞれに対して音声変換用のパターンが定義される。
【0049】
図5は、イベントデータを音声データに変換する処理例を示す図である。構成メンバーAがクラウドサービス1でPrj1を更新したとする(501)。サービスサーバ2は、作業者情報が「A」、対象データが「Prg1」、作業情報が「更新」であるイベント情報(502)を音声支援装置8に送信する。音声支援装置8は、イベント情報を音声変換して音声信号「テキストデータ「AさんがPrg1を更新しました」を構成メンバーB、CのクライアントPCに送信する(503)。各クライアントPCから「AさんがPrg1を更新しました」という音声が流れる(504)。
【0050】
図6は、クラウド音声支援装置の処理の一例を示すフローチャート図である。図6に示す処理は、装置記憶部81に予め記憶されたコンピュータプログラムに従って装置処理部82にて実行される。
【0051】
イベント取得部822は、通信部83を介して、サービスサーバ2からウェブサイトの変化を示すイベント情報を取得する(ST601)。フィルタリング部823は、取得されたイベント情報をフィルタリングするか否かを判定する(ST602)。イベント情報がフィルリングされるとき(ST602:YES)、処理は終了する、イベント情報がフィルリングされないとき(ST602:NO)、音声変換部824は、イベント情報を音声信号に変換する(ST603)。音声信号送信部825は、通信部83を介して、クライアントPCに送信する(ST604)。処理は終了する。
【0052】
支援対象となるクラウドサービスは、クライアント端末に使用されるウェブサイトを有する。例えば、GitHub、Slackである。
【0053】
音声支援装置は、1台の装置としてきたが、クラウド上に配置される複数台の装置、サーバにより実現されてもよい。
【0054】
当業者は、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換、及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
【符号の説明】
【0055】
1 クラウドサービス
2 サービスサーバ
3 サービス記憶領域
41、42、43 クライアントPC
41´、42´、43´ クライアントPC
5 チャットサーバ
7 音声支援サービス
8 音声支援装置
81 装置記憶部
82 装置処理部
83 通信部
84 入力部
85 表示部
9 音声支援記憶領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6