(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023063971
(43)【公開日】2023-05-10
(54)【発明の名称】電磁波放出装置
(51)【国際特許分類】
C02F 1/30 20230101AFI20230428BHJP
A61L 2/10 20060101ALI20230428BHJP
C02F 1/32 20230101ALI20230428BHJP
【FI】
C02F1/30
A61L2/10
C02F1/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021174115
(22)【出願日】2021-10-25
(71)【出願人】
【識別番号】510202167
【氏名又は名称】Next Innovation合同会社
(72)【発明者】
【氏名】道脇 裕
【テーマコード(参考)】
4C058
4D037
【Fターム(参考)】
4C058AA20
4C058BB06
4C058CC02
4C058DD01
4C058DD07
4C058DD11
4C058KK02
4C058KK11
4C058KK46
4D037AB03
4D037BA16
4D037BA18
4D037BB01
4D037BB02
(57)【要約】
【課題】簡易な構造によって、する手段を提供する。
【解決手段】
電磁波を放出する複数の放出部と、複数の上記放出部の内、少なくとも一つに電力を供給する給電部と、上記給電部による上記放出部に対する電力の供給先を切り替える切替部と、上記切替部による切り替える時期及び/又はタイミングを判定する判定部と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁波を放出する複数の放出部と、
複数の上記放出部の内、少なくとも一つに電力を供給する給電部と、
上記給電部による上記放出部に対する電力の供給先を切り替える切替部と、
上記切替部による切り替える時期及び/又はタイミングを判定する判定部と、を有することを特徴とする電磁波放出装置。
【請求項2】
前記切替部は、前記判定部による判定結果に応じ、電力の供給先を切り替えることを特徴とする請求項1記載の電磁波放出装置。
【請求項3】
前記判定部による前記切替部による切り替え判定がなされたことを報知する報知部を有することを特徴とする請求項1記載の電磁波放出装置。
【請求項4】
前記切替部による切り替えによって、複数の前記放出部に電力を供給することを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の電磁波放出装置。
【請求項5】
前記放出部から放出されている電磁波の強度を測定するセンサ部を有し、
前記判定部は、上記センサ部の強度測定結果によって切り替える時期及び/又はタイミングを判定することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の電磁波放出装置。
【請求項6】
前記判定部は、前記電磁波放出部による電磁波を放出している経過時間に関する閾値に基づいて判定を行うことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の電磁波放出装置。
【請求項7】
前記閾値は、前記電磁波放出部が放出している電磁波の強度が所定以下となり得る経過時間であることを特徴とする請求項6記載の電磁波放出装置。
【請求項8】
複数の放出部の内、一の上記放出部に電力供給を行うことで電磁波を放出する電磁波放出手段と、
電磁波を放出中の上記放出部に関する情報を計測する計測手段と、
上記計測の結果から電力の供給対象を、電磁波を放出していない他の上記放出部に切り替えることを判定する判定手段と、
電力の供給先を切り替える切替手段と、を具え、
上記切替手段は、全ての前記放出部に電力供給を行った後、複数の上記放出部に同時に電力が供給されるように、電力の供給先を切り替えることを特徴とする電磁波放出装置。
【請求項9】
前記計測手段は、前記放出部が電磁波を放出している時間を計測し、
前記判定手段は、前記放出部からの電磁波の強度が所定以下となるときに経過する時間を閾値として、前記計測手段によって計測された時間と上記閾値とを比較し、前記放出部の切り替えを判定することを特徴とする請求項8記載の電磁波放出装置。
【請求項10】
前記計測手段は、前記放出部から放出される電磁波の強度を計測し、
前記判定手段は、前記電磁波の強度の閾値を有し、該閾値と前記計測手段による電磁波の強度とを比較し、前記放出部の切り替えを判定することを特徴とする請求項8記載の電磁波放出装置。
【請求項11】
前記放出部は、赤外線、可視光線、及び/又は紫外線を放出することを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の電磁波放出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波放出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、紫外線ランプから照射される紫外線を用いて被処理水の浄化を行うことが知られている。特許文献1の紫外線照射装置は、被処理水を透過した紫外線照度を紫外線モニタで計測し、紫外線照度と照射部から照射される紫外線照度とにより被処理水に対する紫外線透過率が算出され、この紫外線透過率に基づいて照射部の劣化を検出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1に記載された紫外線照射装置は、例えば紫外線ランプによる紫外線維持率(使用時から10時間後の紫外線照射量を100%としたときの割合)が初期値の70%に至ったとき等を照射部(紫外線ランプ)の劣化と判断している。その為、劣化と判断されるまでの時間が連続使用時間としては数千時間と短く、また劣化していると判断された紫外線ランプは、新しいものに交換された後、廃棄される。このような紫外線ランプ等の電磁波を放出する放出部は、出力の低下等で劣化と判断された後、電磁波の放出が可能であっても廃棄されるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みて本発明者の鋭意研究により成されたものであり、簡易な構造によって、電磁波を放出する放出部の使用可能時間を著しく延長させると共に、従来劣化と判断された後の余命をも活かして紫外線ランプそのものの寿命を最大限に活かすことを可能とするための手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電磁波放出装置は、電磁波を放出する複数の放出部と、複数の上記放出部の内、少なくとも一つに電力を供給する給電部と、上記給電部による上記放出部に対する電力の供給先を切り替える切替部と、上記切替部による切り替える時期及び/又はタイミングを判定する判定部と、を有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の電磁波放出装置は、前記切替部が、前記判定部による判定結果に応じ、電力の供給先を切り替えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の電磁波放出装置は、前記判定部による前記切替部による切り替え判定がなされたことを報知する報知部を有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の電磁波放出装置は、前記切替部による切り替えによって、複数の前記放出部に電力を供給することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の電磁波放出装置は、前記放出部から放出されている電磁波の強度を測定するセンサ部を有し、前記判定部は、上記センサ部の強度測定結果によって切り替える時期及び/又はタイミングを判定することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の電磁波放出装置は、前記判定部が、前記電磁波放出部による電磁波を放出している経過時間に関する閾値に基づいて判定を行うことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の電磁波放出装置は、前記閾値が、前記電磁波放出部が放出している電磁波の強度が所定以下となり得る経過時間であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の電磁波放出装置は、複数の放出部の内、一の上記放出部に電力供給を行うことで電磁波を放出する電磁波放出手段と、電磁波を放出中の上記放出部に関する情報を計測する計測手段と、上記計測の結果から電力の供給対象を、電磁波を放出していない他の上記放出部に切り替えることを判定する判定手段と、電力の供給先を切り替える切替手段と、を具え、上記切替手段は、全ての前記放出部に電力供給を行った後、複数の上記放出部に同時に電力が供給されるように、電力の供給先を切り替えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の電磁波放出装置は、前記計測手段が、前記放出部が電磁波を放出している時間を計測し、前記判定手段は、前記放出部からの電磁波の強度が所定以下となるときに経過する時間を閾値として、前記計測手段によって計測された時間と上記閾値とを比較し、前記放出部の切り替えを判定することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の電磁波放出装置は、前記計測手段が、前記放出部から放出される電磁波の強度を計測し、前記判定手段は、前記電磁波の強度の閾値を有し、該閾値と前記計測手段による電磁波の強度とを比較し、前記放出部の切り替えを判定することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の電磁波放出装置は、前記放出部が、赤外線、可視光線、及び/又は紫外線を放出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、簡易な構造によって、電磁波を放出する放出部の使用可能時間を著しく延長させると共に、従来劣化と判断された後の余命をも活かして紫外線ランプそのものの寿命を最大限に活かすことを可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図3】紫外線放出装置による紫外線放出処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に本発明の電磁波放出装置としての紫外線放出装置の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は本実施形態の紫外線放出装置1を示すブロック図である。紫外線放出装置1は、特定の領域に向けて紫外線を放出する装置であり、各部を統括的に制御する制御部2を有する。
制御部2には、記憶部3、給電部4、切替部6、センサ部7、判定部8、所定の波長の紫外線(電磁波)を放出する第一放出部10a及び第二放出部10bが接続される。ここで第一放出部10a及び第二放出部10bは、それぞれ特定の領域に紫外線を放出し得るように、放出向きが定められているものとすることができる。
【0020】
記憶部3には、制御部2が実行する制御プログラムが格納され、判定部8によって判定を行う際の基準となる閾値情報等が記憶される。閾値情報は、第一放出部10a、第二放出部10bの劣化による紫外線放出の停止を判定する各種値の閾値である。例えば、第一放出部10a及び第二放出部10bが放出している紫外線の強度、紫外線維持率、紫外線を放出している時間等を閾値と設定することができる。
【0021】
また、閾値情報として第一の閾値と第二の閾値とを設定し、第一の閾値は、例えば、第一放出部10a、第二放出部10bの紫外線維持率を70%とする。また第二の閾値は、第一放出部10a及び第二放出部10bから同時に紫外線を放出させた状態で第一放出部10a及び第二放出部10bの紫外線維持率を合わせた総紫外線維持率を70%とする。
勿論、第一の閾値及び第二の閾値は、これに限定するものではなく、適宜設定し得るものである。
【0022】
給電部4は、不図示の電源に接続されており、各部に電力を供給する。切替部6は、電力の供給先を切り替える。即ち、切替部6によって第一放出部10a及び/又は第二放出部10bに電力が供給され得るように、不図示の通電路の切り替え等を行う。このような切替部6は、一以上のスイッチをボタンやレバー等で手動操作して接点が切り替わる機構や、モータやソレノイド等の駆動源を所定の指示入力に従ってマイコン制御等で動作させて接点を切り替える機構、所謂、継電器やSSRに代表される半導体リレー等の適宜の機構により構成される。
【0023】
ここで、手動操作によって切り替え可能な切替部6は、例えば、スイッチによって可動接点を変位させて、第一放出部10aに接続、又は第二放出部10bに接続させる構成が有り得る。但しこの構成では、第一放出部10aと第二放出部10bの何れか一方にしか、電力供給を行うことができない。
【0024】
そこで、例えば両放出部10a、10bに電力供給するように、
図2に示す連動する二個一対の可動接点14と、二組の接点群6a、6b等を具える切替部6を設けてもよい。この場合の接点群6a、6bは、各々が三つの接点A、B、Cを有する。接点群6aは、三つの接点A、B、Cの内、二つの接点A、Cが第一放出部10aに接続する。接点群6bは三つの接点A、B、Cの内、二つの接点B、Cが第二放出部10bに接続する。
【0025】
一対の可動接点14は、一方が接点群6aに接続し、他方が接点群6bに接続する。また各可動接点14は、接点群6a、6bにおいて、同一の符号の接点に接触するように互いに連動する。具体的には、一方の可動接点14が接点群6aの接点Aに接触しているとき、他方の可動接点14は接点群6bの接点Aに接触する。また、一方の可動接点14が接点群6aの接点Bに接触するように変位した場合、連動して他方の可動接点14が接点群6bの接点Bに接触するように変位する。
【0026】
第一放出部10aのみに通電するときは、可動接点14を接点Aに接触させるように連動させる。従って、接点群6aの接点Aに一方の可動接点14が接触して給電部4と第一放出部10aとが通電可能に接続する。これに対し接点群6bの接点Aに他方の可動接点14が接触しても、第二放出部10bに接続しないため、給電部4と第二放出部10bとは通電不可の状態となる。
【0027】
第二放出部10bのみに通電するときは、可動接点14を接点Bに接触させるように連動させる。従って、接点群6aの接点Bに一方の可動接点14を接触させ給電部4と第一放出部10aとが通電不可の状態となり、これに対し接点群6bの接点Bに他方の可動接点14が接触して給電部4と第二放出部10bとを通電可能に接続する。
【0028】
第一放出部10a及び第二放出部10bに通電するときは、可動接点14を接点Cに接触させるように連動させる。従って、接点群6aの接点Cに一方の可動接点14が接触して給電部4と第一放出部10aとが通電可能に接続し、接点群6bの接点Cに他方の可動接点14が接触して給電部4と第二放出部10bとが通電可能に接続する。
【0029】
センサ部7は、フォトダイオードや光量センサ等を用いたものが有り得、第一放出部10a、第二放出部10bからの紫外線の強度(電磁波の強度)を測定する。センサ部7は、例えば、第一放出部10a、第二放出部10bの表面や受光可能領域内等に受光素子を配することで、第一放出部10a、第二放出部10bから放出される紫外線を直接受光し、紫外線照度の測定を行うもの等が有り得る。
【0030】
判定部8は、紫外線放出装置(電磁波放出装置)が放出する紫外線(電磁波)照度から得られる紫外線維持率に基づいて、第一放出部10a、第二放出部10bの切り替え時期(紫外線の強度の低下による切り替え時期や紫外線光源の劣化による切り替え時期等)、切り替えのタイミング等を判定する。
第一放出部10a及び第二放出部10bは、互いに共通する波長域の紫外線を放出する紫外線光源である紫外線ランプ、紫外線LED、殺菌灯等の放出手段を含んで構成される。なお、第一放出部10aや第二放出部10bは、複数の紫外線ランプや紫外線LED或いは殺菌灯等を含んで構成してもよい。
【0031】
図3は紫外線放出装置1による紫外線放出処理を示すフローチャートである。紫外線放出装置1の制御部2は、電源スイッチがONになったとき、給電部4によって第一放出部10aに電力を供給して第一放出部10aから紫外線を放出する(ステップS1)。制御部2は、センサ部7によって第一放出部10aからの紫外線照度を取得し、該紫外線照度に基づく紫外線維持率を特定して、判定部8によって紫外線維持率が第一の閾値以下か否かを判定する(ステップS2)。制御部2は、判定部8により第一の閾値を超えていると判定した場合(ステップS2、No)、第一放出部10aによる紫外線の放出を継続し、再び判定部8による判定を行う。
【0032】
制御部2は、判定部8により紫外線維持率が第一の閾値以下であると判定した場合(ステップS2、Yes)、切替部6によって第一放出部10aから第二放出部10bに通電を切り替える。結果、第一放出部10aによる紫外線の放出を停止し(ステップS3)、第二放出部10bに電力を供給して第二放出部10bから紫外線を放出する(ステップS4)。
【0033】
制御部2は、センサ部7によって第二放出部10bからの紫外線照度を取得し、該紫外線照度に基づく紫外線維持率を特定し、判定部8によって紫外線維持率が第一の閾値以下か否かを判定する(ステップS5)。制御部2は、判定部8により第一の閾値を超えていると判定した場合(ステップS5、No)、第二放出部10bによる紫外線の放出を継続し、再び判定部8による判定を行う。
【0034】
制御部2は、判定部8により第一の閾値以下であると判定した場合(ステップS5、Yes)、第一放出部10a及び第二放出部10bに電力が供給されるように、切替部6によって通電路を切り替える。結果、第一放出部10a及び第二放出部10bの両方から紫外線を放出する(ステップS6)。
【0035】
制御部2は、センサ部7によって第一放出部10a、第二放出部10bの紫外線照度を取得し、各々の紫外線維持率を特定する。そして各紫外線維持率を合計した総紫外線維持率が第二の閾値以下か否かを判定する(ステップS7)。制御部2は、判定部8により第二の閾値を超えていると判定した場合(ステップS7、No)、両放出部10a、10bによる紫外線の放出を継続し、再び判定部8による判定を行う。
【0036】
制御部2は、判定部8により第二の閾値を超えたと判定した場合(ステップS7、Yes)、両放出部10a、10bによる紫外線の放出を停止する(ステップS8)。また制御部2は、不図示のランプの点灯やスピーカからの音声出力等によって両放出部10a、10bの交換を促す旨を報知し(ステップS9)、紫外線放出処理を終了する。
なお、ステップS7において、判定部8により第二の閾値を超えたと判定した場合に、両放出部10a、10bによる紫外線の放出を継続しつつ、両放出部10a、10bの交換を促す旨を報知してもよい。その場合は、電源スイッチがOFFとなったときに紫外線の放出を停止して紫外線放出処理を終了するようにしてもよい。
【0037】
本発明の紫外線放出装置1によれば、複数の放出部の内、一つ以上の放出手段(例えば、紫外線ランプ、紫外線LED、殺菌灯等)を有する一つの放出部から紫外線を放出し、当該放出部内の放出手段の劣化と判定され得る程度に紫外線維持率が低下した場合に、他の一つ以上の放出手段を有する放出部から紫外線を放出するように切り替え、各放出部の紫外線維持率が低下した後、複数の放出部グループに属する放出部から同時に紫外線を放出するようにする。従って、紫外線維持率が一定レベルを下回って低下した放出手段を更に長期に亘って運用することができ、紫外線ランプや紫外線LED、殺菌灯等々の放出手段の使用可能時間を著しく延長することができる。また、従来劣化と判断された後の余命も活かして放出手段そのものの寿命を最大限に活かすことができる。
【0038】
なお、上述した実施形態においては二つの放出部を有する紫外線放出装置を例に説明したが、三つ以上の放出部を有していてもよい。例えば、三つの放出部を有する場合、各放出部から順に紫外線を放出し、各放出部が第一の閾値以下となったとき、三つの放出部から同時に紫外線を放出してもよく、或いは三つの内、何れか二つの放出部から紫外線を放出し、第二の閾値以下となったとき三つの放出部から紫外線を放出してもよい等、何れの放出部から紫外線を放出するかを適宜設定してもよい。
【0039】
また、閾値情報としては、電磁波の強度が所定以下となり得る経過時間としてもよい。換言すれば、第一の閾値及び第二の閾値は、第一放出部10a及び/又は第二放出部10bによる紫外線強度が所定以下となり得る経過時間に設定することができる。例えば、第一の閾値は、第一放出部10a又は第二放出部10bの紫外線維持率が100%から一般的に劣化とみなされる70%になり得る経過時間に設定することができる。また、第二の閾値は、劣化した第一放出部10a及び第二放出部10bが同時に紫外線を放出しているときの、各放出部10a、10bの紫外線維持率の合計が140%から70%になり得る経過時間に設定することができる。
【0040】
また、上述した実施形態においては、制御部の制御によって放出部の切り替えを行うが、手動によって放出部の切り替えを行う場合、報知部としてのスピーカやランプ等から切り替えを指示する旨を報知してもよい。即ち、スピーカからの音声出力及び/又はランプの点灯或いは点滅等によって切り替えを指示するようにしてもよく、また電子メールや電子報知をスマートフォン等に送信するようにしてもよい。
【0041】
また、上述した実施形態においては紫外線放出装置を例に説明したが、他の波長域の電磁波(赤外線、可視光等)を放出する電磁波放出装置に適用することができ、同様にして長期間に亘って電磁波を放出することができるという効果が得られる。勿論、電磁波放出装置は、赤外線、可視光、紫外線の内、複数の電磁波を同時に放出するものであってもよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0042】
1…紫外線放出装置、2…制御部、3…記憶部、4…給電部、6…切替部、7…センサ、8…判定部、10a…第一放出部、10b…第二放出部。