(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023063974
(43)【公開日】2023-05-10
(54)【発明の名称】集約受付業務支援システム、及び集約受付業務支援サーバ
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230428BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021174124
(22)【出願日】2021-10-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-07-07
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 綜合ユニコム株式会社、季刊レジャーホテル、No.133、第28~29頁、令和3年6月30日発行 綜合ユニコム株式会社、季刊レジャーホテル、No.134、第44~45頁、令和3年9月30日発行
(71)【出願人】
【識別番号】521467858
【氏名又は名称】株式会社リモートプラス
(74)【代理人】
【識別番号】100088580
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 敦
(74)【代理人】
【識別番号】100195453
【弁理士】
【氏名又は名称】福士 智恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100205501
【弁理士】
【氏名又は名称】角渕 由英
(72)【発明者】
【氏名】長瀬 茂樹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC23
(57)【要約】
【課題】グループ店における受付業務を集約した集約受付業務の合理化及び効率化を図るとともに、集約受付業務の利便性を高めることが可能な集約受付業務支援システム、及び集約受付業務支援サーバを提供する。
【解決手段】集約受付業務支援システム1は、受付支援サーバ10と、ホテル情報記憶装置30と、センタ交換機40と、ホテル交換機61とを有する。受付業務支援サーバ10は、内線呼の着信があると、ホテル番号と内線番号に対応した受付支援情報として客室利用者に提供可能なサービス情報又は客室の設備に関する設備情報を受付端末51に出力する受付支援情報提供部と、客室利用者から受け付けた受付情報をホテル情報記憶装置30に出力する受付処理部とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の客室を有し、前記客室の利用者にサービスを提供する客室サービス提供店に設置されて、前記客室サービス提供店における局線呼及び内線呼の接続制御を行う店舗側接続制御装置と、複数の前記客室サービス提供店の受付業務を集約して行う集約センタに設置されて、前記客室サービス提供店における局線呼及び内線呼が着信する集約センタ側接続制御装置と、前記客室サービス提供店の各客室に関する情報を記憶する客室情報記憶装置と、前記集約センタにおける受付業務を支援する集約受付業務支援サーバと、からなる集約受付業務支援システムであって、
前記客室情報記憶装置は、
前記客室サービス提供店を識別可能な店舗識別情報及び前記客室のそれぞれを識別可能な客室識別情報と、前記客室において提供可能なサービスに関するサービス情報又は前記客室に備えられた設備に関する設備情報を、互いに対応付けて記憶する客室情報記憶部を有し、
前記集約センタ側接続制御装置は、
内線呼に関する前記店舗識別情報と前記客室識別情報とを出力する内線呼識別情報出力部を有し、
前記集約受付業務支援サーバは、
前記内線呼識別情報出力部が出力する前記店舗識別情報及び前記客室識別情報を取得し、前記店舗識別情報及び前記客室識別情報に対応付けられた前記サービス情報又は前記設備情報を、前記客室情報記憶装置から取得し、表示端末に出力する受付支援情報提供部と、
前記サービスに関する注文又は前記設備に関する依頼の入力を受け付けて前記客室情報記憶装置に出力する受付処理部と、を有することを特徴とする集約受付業務支援システム。
【請求項2】
前記受付支援情報提供部は、前記客室の利用者に対して提供可能なサービスを選択可能に前記表示端末に出力することを特徴とする請求項1に記載の集約受付業務支援システム。
【請求項3】
前記客室情報記憶装置は、前記利用者から受け付けた注文の履歴情報である注文履歴情報を記憶する注文履歴情報記憶部を有し、
前記集約受付業務支援サーバは、前記注文履歴情報を前記客室サービス提供店毎に比較可能に出力する注文履歴情報出力部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の集約受付業務支援システム。
【請求項4】
前記客室に備えられた設備は、前記客室の入退出扉に設けられた施錠装置を含み、
前記受付処理部は、前記施錠装置の解錠依頼を受け付けるとともに、受け付けた前記解錠依頼を、前記客室サービス提供店で利用される店舗端末に対して出力することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の集約受付業務支援システム。
【請求項5】
前記客室に備えられた設備は、サービス料金の決済を行う決済装置を含み、
前記客室情報記憶装置に記憶される前記設備情報は、前記サービス料金の決済に関する決済情報を記憶する決済情報記憶部を含み、
前記集約受付業務支援サーバは、前記決済情報を前記客室サービス提供店毎に比較可能に前記表示端末に出力する決済情報出力部を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の集約受付業務支援システム。
【請求項6】
前記客室情報記憶装置は、前記客室識別情報と、前記客室の利用者から受け付けた問い合わせに関する問い合わせ情報と、を互いに対応付けて記憶する問い合わせ情報記憶部を有し、
前記集約受付業務支援サーバは、前記問い合わせ情報を前記客室サービス提供店毎に比較可能に出力する問い合わせ履歴出力部と、を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の集約受付業務支援システム。
【請求項7】
複数の客室を有し、前記客室の利用者にサービスを提供する客室サービス提供店における局線呼及び内線呼が着信するするように接続制御された集約センタにおいて、前記客室サービス提供店の受付業務を支援する集約受付業務支援サーバであって、
前記集約受付業務支援サーバは、
前記内線呼に関する前記客室サービス提供店を識別可能な店舗識別情報と前記客室のそれぞれを識別可能な客室識別情報とを取得し、
前記店舗識別情報及び前記客室識別情報と対応付けられた、前記客室において提供可能なサービスに関するサービス情報又は前記客室に備えられた設備に関する設備情報を客室情報記憶装置から取得し、
前記サービス情報又は前記設備情報を、表示端末に出力する受付支援情報提供部と、
前記客室の利用者から前記サービスに関する注文又は前記設備に関する依頼を受け付けて前記客室情報記憶装置に出力する受付処理部と、を有することを特徴とする集約受付業務支援サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集約受付業務支援システム及び集約受付業務支援サーバに係り、特に、客室サービス提供店の受付業務を集約した集約受付業務を支援するための集約受付業務支援システム及び集約受付業務支援サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
ビジネスホテルやレジャーホテルでは、客室利用者に対する飲食物の提供や、客室毎に設置された設備の利用など、いわゆる客室サービスが提供されている。そしてホテルには、受付窓口(フロント)が設置されて、サービスに関する注文や問い合わせ、設備の利用に関する依頼等に対応する受付業務が行われている。
このような受付業務は、ホテルのフロントに配属された受付業務担当者によって行われることが一般的である。
【0003】
これに対して、複数の拠点(チェーン店)から構成されるグループ店において、拠点ごとの受付業務を集約することによって、受付業務担当者の人員削減と、受付業務の合理化、効率化を図ることが可能な集中受付システムが提案されている。
特許文献1には、同一系列のチェーンホテル(第一の拠点と第二の拠点)に設置された構内交換機と、一方の拠点における受付業務を、他方の拠点において集約して受け付ける受付台から構成される集中受付システムが開示されている。特許文献1に開示された構内交換機によれば、一方の拠点に対する外線呼(局線呼)は、他方の拠点の受付台に着信するように接続制御されるため、複数の拠点に対する局線呼を一の受付台に集中することによって受付業務を集約することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された受付集中システムによれば、局線呼を一の拠点に集中させて受付業務を集約化することによって、受付担当者の人件費の削減や、受付業務の合理化及び効率化を図ることが可能となる。
しかしながら、複数の拠点から構成されるグループ店における受付業務の利便性を高めるために、さらなる改善の余地があった。また、グループ店を経営する経営者にとって有用な情報を提供することができなかった。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の拠点から構成されるグループ店における受付業務を集約した集約受付業務の合理化及び効率化を図るとともに、集約受付業務の利便性を高めることが可能な集約受付業務支援システム、及び集約受付業務支援サーバを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、グループ店の経営者が、客室利用者のニーズや顧客満足度を把握することが可能な受付業務支援システム、及び受付業務支援サーバを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題は、本発明の集約受付業務支援システムによれば、複数の客室を有し、前記客室の利用者にサービスを提供する客室サービス提供店に設置されて、前記客室サービス提供店における局線呼及び内線呼の接続制御を行う店舗側接続制御装置と、複数の前記客室サービス提供店の受付業務を集約して行う集約センタに設置されて、前記客室サービス提供店における局線呼及び内線呼が着信する集約センタ側接続制御装置と、前記客室サービス提供店の各客室に関する情報を記憶する客室情報記憶装置と、前記集約センタにおける受付業務を支援する集約受付業務支援サーバと、からなる集約受付業務支援システムであって、前記客室情報記憶装置は、前記客室サービス提供店を識別可能な店舗識別情報及び前記客室のそれぞれを識別可能な客室識別情報と、前記客室において提供可能なサービスに関するサービス情報又は前記客室に備えられた設備に関する設備情報とを、互いに対応付けて記憶する客室情報記憶部を有し、前記集約センタ側接続制御装置は、内線呼に関する前記店舗識別情報と前記客室識別情報とを出力する内線呼識別情報出力部を有し、前記集約受付業務支援サーバは、前記内線呼識別情報出力部が出力する前記店舗識別情報及び前記客室識別情報を取得し、前記店舗識別情報及び前記客室識別情報に対応付けられた前記サービス情報又は前記設備情報を、前記客室情報記憶装置から取得し、表示端末に出力する受付支援情報提供部と、前記サービスに関する注文又は前記設備に関する依頼の入力を受け付けて前記客室情報記憶装置に出力する受付処理部と、を有することにより解決される。
【0008】
上記構成によれば、集約受付業務支援サーバは、内線呼に関する店舗識別情報と客室識別情報を取得し、店舗識別情報と客室識別情報に対応付けて記憶されたサービス情報又は設備情報を表示端末に出力する。これにより、集約センタで複数の客室サービス提供店の受付業務を行うオペレータは、店舗ごと、又は客室ごとに異なるサービス又は設備に関する案内情報を客室の利用者に的確に伝えることができるため、集約受付業務の利便性を高めることができる。また、複数の系列店の受付業務を集約することにより、受付業務の合理化及び効率化を図ることが可能となる。
また、集約受付業務支援サーバは、サービスに関する注文又は設備に関する依頼の入力を受け付けて、客室情報記憶部に出力する。これにより、グループ店の経営者は、客室情報記憶部に記憶された注文履歴及び設備依頼を確認することにより、客室利用者のニーズを把握することが可能となる。
【0009】
また、前記受付支援情報提供部は、前記客室の利用者に対して提供可能なサービスを選択可能に前記表示端末に出力すると好適である。
上記構成によれば、集約受付業務を行うオペレータは、客室利用者に提供可能なサービスの中から希望するサービスを選択するだけで注文を受け付けることができるため、集約受付業務における利便性を高めることができるとともに、人為的なミスが防止されて、業務の合理化及び効率化を図ることが可能となる。
【0010】
また、前記客室情報記憶装置は、前記利用者から受け付けた注文の履歴情報である注文履歴情報を記憶する注文履歴情報記憶部を有し、前記集約受付業務支援サーバは、前記注文履歴情報を前記客室サービス提供店毎に比較可能に出力する注文履歴情報出力部を有すると好適である。
上記構成によれば、複数の客室サービス提供店を経営する経営者等は、店舗ごとの客室利用者のニーズを的確に把握することができ、顧客満足度の向上を図ることが可能となる。
【0011】
また、前記客室に備えられた設備は、前記客室の入退出扉に設けられた施錠装置を含み、前記受付処理部は、前記施錠装置の解錠依頼を受け付けるとともに、受け付けた前記解錠依頼を、前記客室サービス提供店で利用される店舗端末に対して出力すると好適である。
上記構成によれば、客室サービス提供店における解錠に係る作業を集約センタのオペレータが行うことができるため、受付業務の合理化及び効率化を図ることが可能となる。
【0012】
また、前記客室に備えられた設備は、サービス料金の決済を行う決済装置を含み、前記客室情報記憶装置に記憶される前記設備情報は、前記サービス料金の決済に関する決済情報を記憶する決済情報記憶部を含み、前記集約受付業務支援サーバは、前記決済情報を前記客室サービス提供店毎に比較可能に前記表示端末に出力する決済情報出力部を有すると好適である。
上記構成によれば、複数の客室サービス提供店を経営する経営者等は、客室利用者に対する課金額、決済額、決済手段等を把握することが可能となる。
【0013】
また、前記客室情報記憶装置は、前記客室識別情報と、前記客室の利用者から受け付けた問い合わせに関する問い合わせ情報と、を互いに対応付けて記憶する問い合わせ情報記憶部を有し、前記集約受付業務支援サーバは、前記問い合わせ情報を前記客室サービス提供店毎に比較可能に出力する問い合わせ履歴出力部と、を有すると好適である。
上記構成によれば、複数の客室サービス提供店を経営する経営者等は、客室利用者から寄せられたクレーム、改善要望、感想等を通して顧客満足度を把握することが可能となる。
【0014】
前記課題は、本発明の受付業務支援サーバによれば、複数の客室を有し、前記客室の利用者にサービスを提供する客室サービス提供店における局線呼及び内線呼が着信するするように接続制御された集約センタにおいて、前記客室サービス提供店の受付業務を支援する集約受付業務支援サーバであって、前記集約受付業務支援サーバは、前記内線呼に関する前記客室サービス提供店を識別可能な店舗識別情報と前記客室のそれぞれを識別可能な客室識別情報とを取得し、前記店舗識別情報及び前記客室識別情報と対応付けられた、前記客室において提供可能なサービスに関するサービス情報又は前記客室に備えられた設備に関する設備情報を客室情報記憶装置から取得し、前記サービス情報又は前記設備情報を、表示端末に出力する受付支援情報提供部と、前記客室の利用者から前記サービスに関する注文又は前記設備に関する依頼を受け付けて前記客室情報記憶装置に出力する受付処理部と、を有することにより解決される。
【0015】
上記構成によれば、集約受付業務支援サーバは、内線呼に関する店舗識別情報と客室識別情報を取得し、店舗識別情報と客室識別情報に対応付けて記憶されたサービス情報又は設備情報を表示端末に出力する。これにより、集約センタで複数の客室サービス提供店の受付業務を行うオペレータは、店舗ごと、又は客室ごとに異なるサービス又は設備に関する案内情報を客室の利用者に的確に伝えることができるため、集約受付業務の利便性を高めることができる。また、複数の系列店の受付業務を集約することにより、受付業務の合理化及び効率化を図ることが可能となる。
また、集約受付業務支援サーバは、サービスに関する注文又は設備に関する依頼の入力を受け付けて、客室情報記憶部に出力する。これにより、グループ店の経営者は、客室情報記憶部に記憶された注文履歴及び設備依頼を確認することにより、客室利用者のニーズを把握することが可能となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の集約受付業務支援システム及び集約受付業務支援サーバによれば、グループ店の受付業務を集約した集約受付業務の合理化及び効率化を図るとともに、集約受付業務の利便性を高めることが可能となる。
また、本発明の集約受付業務支援システム及び集約受付業務支援サーバによれば、グループ店の経営者が、客室利用者のニーズや顧客満足度を把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】集約受付業務支援システムの全体構成を示す図である。
【
図2A】外線着信時の受付業務支援処理の概要を説明するための図である。
【
図2B】内線着信時の受付業務支援処理の概要を説明するための図である。
【
図3】受付業務支援サーバのハードウェア構成を示す図である。
【
図4】集約受付業務支援システムの機能構成を示す図である。
【
図5A】問い合わせ履歴DBのデータ構造の一例を示す図である。
【
図5B】忘れ物情報DBのデータ構造の一例を示す図である。
【
図6A】商品情報DBのデータ構造の一例を示す図である。
【
図6B】注文履歴DBのデータ構造の一例を示す図である。
【
図7A】解錠履歴DBのデータ構造の一例を示す図である。
【
図7B】決済情報DBのデータ構造の一例を示す図である。
【
図9】
図8に続く受付業務支援処理の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、
図1乃至
図19を参照しながら、本発明の実施の形態(以下、本実施形態)に係る集約受付業務支援システム1について説明する。本実施形態に係る集約受付業務支援システム1は、複数の拠点から構成されるグループ店の受付業務を集約して行われる集約受付業務を支援し、利便性が高く、効率的な集約受付業務を可能とするために用いられる。
以下の説明では、集約受付業務支援システム1は、全国に系列店を展開するレジャーホテルで用いられることとして説明するが、これに限定されない。集約受付業務支援システム1は、客室の利用者に対してサービスを提供する客室サービス提供店で用いることができる。例えば、複数の系列店を有するビジネスホテル、カラオケ店や漫画喫茶店で、集約受付業務支援システム1を用いることができる。
【0019】
以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明するシステムの構成、データ、処理等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【0020】
<<集約受付業務支援システム1の全体構成>>
本実施形態に係る集約受付業務支援システム1の全体構成について説明する。
図1は、集約受付業務支援システム1の全体構成を示す図である。集約受付業務支援システム1は、複数の系列店であるレジャーホテルの受付業務を、受付集約センタで集約して行うことができるように構成されている。
【0021】
系列店であるホテルA、ホテルBには、店舗端末60と、ホテル交換機61と、複数の客室毎に客室電話機IPが設置されている。ホテルAに設置された店舗端末60は、ホテルA内の注文を処理するとともに、ホテルA内の設備の制御を司ることことが可能な管理用の情報処理端末である。また店舗端末60は、ホテルAのホテルマンが携帯し、受付集約センタのオペレータと通信可能なタブレット端末やスマートフォンを含んでもよい。ホテルBに設置された店舗端末60も同様に、ホテルBの管理者やホテルマンが利用可能な情報処理端末である。
【0022】
ホテルA内に設置されたホテル交換機61は、ホテルA内の電話通信(呼)の接続を制御する構内交換機である。ホテル交換機61は、IP-PBXであってもよい。
ホテル交換機61は、顧客電話機OP、又は客室電話機IPからホテルAのフロントに対して発呼された電話通信(局線呼及び内線呼)を、後述する受付集約センタの受付電話機50に着信するように接続制御する。ホテルBに設置されたホテル交換機61も同様の接続制御を行う。
ホテル交換機61は、店舗側接続制御装置に相当する。
【0023】
受付集約センタには、受付支援サーバ10と、ホテル情報記憶装置30と、センタ交換機40と、受付電話機50と、受付端末51と、が設置されている。
センタ交換機40は、ホテルA、又はホテルBのフロントに対する発呼が受付電話機50に着信するように接続制御を行う。これにより、各ホテルのフロントに対する発呼を受付集約センタに集約することができる。センタ交換機40は、IP-PBXであってもよい。
センタ交換機40は、集約センタ側接続制御装置に相当する。
【0024】
受付支援サーバ10は、受付集約センタに対して集約された着信の呼識別情報(電話番号と店舗識別情報)をセンタ交換機40から取得して、取得した呼識別情報に対応する受付支援情報をホテル情報記憶装置30から取得して受付端末51に対して出力する。ここで受付支援情報は、予めホテル情報記憶装置30に格納されており、オペレータの集約受付業務を支援するための情報である。受付支援情報を受付端末51に表示させることによって、受付業務の利便性を高めることができる。換言すると、受付支援サーバ10は、センタ交換機40、受付電話機50、及び受付端末51を連携・統合するCTI(Computer Telephony Integration)サーバの機能を有する情報処理サーバである。受付支援サーバ10は、呼識別情報に対応する受付支援情報を受付端末51に出力するとともに、オペレータが受け付けた受付情報をホテル情報記憶装置30に格納する。
受付支援サーバ10は、集約受付業務支援サーバに相当し、受付端末51は、表示端末に相当する。
【0025】
図2A及び
図2Bは、受付支援サーバ10によって行われる受付支援処理の概要を説明するための図である。
図2Aは、ホテルAの利用希望者が所持する携帯電話(顧客電話機OP)から、ホテルAのフロントに対して外線着信(局線呼)があった場合に行われる受付業務支援処理を示している。
ホテルAのフロントに対する電話通信は、通信網NTを介して受付集約センタの受付電話機50に着信する。受付支援サーバ10は、ホテルAの識別情報(ホテル番号)と顧客電話機OPの電話番号からなる呼識別情報を取得する。
【0026】
受付支援サーバ10は、呼識別情報に基づいて、局線呼の着信であると判定すると、受付端末51の表示部に、ホテルAの案内情報内(アクセス方法や利用料金など)を出力する。これにより、受付集約センタで集約受付業務を行うオペレータが、ホテルAの受付業務として、ホテルAの利用を案内することができる。また、オペレータは、受付端末51を介してホテルAの予約受付、忘れ物受付、及び問い合わせ受付を行うことができる。受け付けられた情報は、ホテル情報記憶装置30に格納される。
【0027】
図2Bは、ホテルの客室利用者が、客室電話機IPからホテルAのフロントに対して発呼した場合に行われる受付業務支援処理を示している。
ホテルAのフロントに対する電話通信は、通信網NTを介して受付集約センタの受付電話機50に着信する。受付支援サーバ10は、ホテルAの識別情報(ホテル番号)と客室電話機IPの内線番号からなる呼識別情報を取得する。
【0028】
受付支援サーバ10は、呼識別情報に基づいて、内線呼の着信であると判定すると、受付端末51の表示部に、発呼があった客室の案内情報(客室で利用可能なサービスや設備の情報など)を出力する。これにより、受付集約センタで受付業務を行うオペレータが、ホテルAの客室の利用を案内することができる。また、オペレータは、受付端末51を介して客室利用者の注文受付、解錠依頼受付、及び問い合わせ受付を行うことができる。受け付けられた情報は、ホテル情報記憶装置30に格納されるとともに、ホテルAの店舗端末60に送信されて、店舗端末60によって処理される。
【0029】
このように、受付集約センタのオペレータが系列店の客室利用者の注文、依頼及び問い合わせを集約して受け付けることにより、ホテルごとにオペレータを配置する必要がなくなり、人件費を削減することができる。また、各ホテルの受付業務を一括して受付集約センタで受け付けることにより、受付業務の効率化を図ることが可能となる。
【0030】
また、従来のCTIシステムは、発呼者の電話番号に対して顧客情報を対応付けて記憶する顧客情報データベースと連携し、着信があった際に、顧客情報データベースに格納された顧客情報を受付端末51に出力することで受付業務を支援していた。したがって、客室利用者が自己の電話機を使用することなく客室電話機IPを使用して発呼する場合には、顧客を特定することができず、受付業務を支援することができない。
これに対して、本実施形態における受付支援サーバ10は、客室電話機IPに対応付けられた客室情報を受付端末51に出力することによって複数の系列店の集約受付業務の利便性を高めることができる。また、オペレータが受け付けた注文履歴、問い合わせ履歴をホテル毎、客室毎に管理することにより、グループ店の経営者は、客室利用者のニーズや満足度を把握すること可能となる。
【0031】
図1に戻り、ホテル情報記憶装置30は、受付端末51に出力される受付支援情報と、受付端末51から入力された受付情報を格納する記憶装置である。
通信網NTは、公衆に利用可能な通信手段であって、電話網、インターネット回線、又はこれらの組合わせであってもよいし、無線通信回線を含んでいてもよい。また、通信網NTは、秘匿性を確保することができる閉域通信網であってもよい。
図1では、ホテルA及びホテルBのホテル交換機61が通信網NTを介してセンタ交換機40と接続されているが、3店舗以上のホテル交換機61がセンタ交換機40と接続されて、受付集約センタにおいて3店舗以上の受付業務が集約して行われることとしてもよい。
また、受付集約センタは、ホテルA、又はホテルBの敷地内にあって、センタ交換機40とホテル交換機61を共通の構内交換機としてもよい。
【0032】
<<受付支援サーバ10のハードウェア構成>>
図3は、受付支援サーバ10のハードウェア構成を示している。
図3に示すように、受付支援サーバ10は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、入力部14と、表示部15と、通信部16と、記憶部17と、を備えており、これらはデータバス等のバスラインを介して相互に接続されている。
【0033】
CPU11は、ROM12及び記憶部17に記憶された各種のプログラムを実行するとともに、RAM13に格納された一時データに基づいて様々な情報処理や制御を行う。CPU11は、記憶部17に記憶されたプログラムを実行するによって、後述する受付業務支援処理を実行する。
【0034】
ROM12は、受付支援サーバ10の主記憶装置に相当し、受付支援サーバ10の基本入出力プログラム等が格納された不揮発性メモリである。
RAM13は、プログラム格納領域とデータ格納領域とを有し、CPU11が処理を実行する上で必要なデータを一時的に記憶するための作業領域を形成する揮発性メモリである。
【0035】
入力部14は、キーボードやマウスなどからなる入力デバイスであり、受付支援サーバ10を管理する管理者の入力を受け付けることができる。
表示部15は、LCD(液晶ディスプレイ)からなる表示デバイスであり、受付支援サーバ10の保守・管理を行う際に利用することができる。
通信部16は、公衆に利用可能な通信網NTに接続され、店舗端末60と双方向でデータ通信を行うことができる通信インターフェイスである。
【0036】
記憶部17は、HDD(Hard Disk Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等からなる不揮発性の補助記憶装置である。記憶部17には、CPU11によって実行される受付業務支援プログラム等のアプリケーションプログラムが格納されている。
【0037】
なお、受付支援サーバ10と同様に、受付端末51及び店舗端末60も、CPU、ROM、RAM、入力部、表示部、通信部、及び記憶部を主要なハードウェア構成とする情報処理端末である。
【0038】
<<集約受付業務支援システム1の機能構成>>
次に、集約受付業務支援システム1の機能構成について説明する。
図4は、集約受付業務支援システム1の主要な構成である受付支援サーバ10、ホテル情報記憶装置30、及びセンタ交換機40の機能構成を示している。
【0039】
<<センタ交換機40>>
センタ交換機40は、接続制御部41と呼識別情報出力部42を有している。接続制御部41は、各系列店のフロントに対する電話通信が、受付集約センタの受付電話機50に接続されるように制御する。
呼識別情報出力部42は、局線着信の場合、系列店の識別番号(ホテル番号。店舗識別情報に相当する。)と、顧客電話機OPの電話番号を出力する。内線着信の場合、呼識別情報出力部42は、系列店の識別番号と、客室電話機IPの内線番号(客室識別情報に相当する。)を出力する。内線着信の場合、呼識別情報出力部42は、客室電話機IPの内線番号に代えて、客室番号を出力してもよい。
呼識別情報出力部42は、内線呼識別情報出力部に相当する。
【0040】
<<ホテル情報記憶装置30>>
次に、ホテル情報記憶装置30について説明する。ホテル情報記憶装置30は、ホテル案内情報DB31と、予約情報DB32と、問い合わせ履歴DB33と、忘れ物情報DB34と、客室情報DB35と、注文履歴DB36と、解錠履歴DB37と、決済情報DB38と、を有している。
ホテル情報記憶装置30は、客室情報記憶装置に相当する。
【0041】
ホテル案内情報DB31には、ホテルの利用を希望する者に対する案内情報が格納される。案内情報は、ホテル名、住所、連絡先(電話番号)、アクセス情報(最寄り駅や、最寄りの高速道路のインターチェンジ等)が含まれる。さらに、ホテルの外観を撮影した写真や、利用可能な決済手段(クレジットカードやプリペイドカード)に関する情報等が含まれてもよい。
【0042】
予約情報DB32には、客室の予約情報が格納される。予約情報は、将来において客室を利用する予定があるか否かを特定可能な情報である。将来において利用する予定がある場合には、利用予定の時間帯、及び利用者の連絡先に関する情報を含んでもよい。オペレータは、顧客電話機OPから予約の問い合わせ又は登録を受け付けた場合には、予約情報DB32にアクセスして、予約情報を参照し、又は更新することができる。
【0043】
問い合わせ履歴DB33は、受付集約センタに対して寄せられた問い合わせの受付履歴が格納される。問い合わせ履歴DB33は、問い合わせ情報記憶部に相当する。
図5Aは、問い合わせ履歴DB33に格納された問い合わせ情報テーブルのデータ構造の一例を示している。
図5Aに示すように、問い合わせ情報テーブルは、問い合わせIDと、受付日時と、ホテル番号と、ホテル名と、部屋番号と、受付担当と、問い合わせと、回答の項目を有するレコードが格納されている。
【0044】
問い合わせIDは、問い合わせ情報を識別可能な情報であって、互いに重複しない数字列である。ただし、問い合わせIDは、受付集約センタで受け付けた問い合わせを識別することができればよく、文字を含んでもよい。問い合わせIDは、受付支援サーバ10によって自動的に採番される。
受付日時は、受付集約センタで問い合わせを受け付けた日付及び時刻に関する情報である。
【0045】
ホテル番号及びホテル名は、問い合わせ対象ホテルの識別情報及び名称である。そして部屋番号は、問い合わせ対象のホテルの部屋番号である。
受付担当は、問い合わせを受け付けたオペレータの氏名、又はオペレータの従業員番号である。
問い合わせは、オペレータが受け付けた質問、要望、感想等であり、回答は、問い合わせに対するオペレータの返答である。
【0046】
オペレータは、顧客電話機OP又は客室電話機IPから問い合わせを受け付けた場合に、問い合わせ履歴DB33にアクセスして問い合わせ情報を登録する。問い合わせ履歴DB33に記憶された問い合わせ情報は、後述するように、ホテル毎、又は客室毎に比較可能に出力することができる。これにより、レジャーホテルの経営者は、ホテル毎に寄せられる問い合わせの傾向をもとに、顧客満足度や客室サービスの品質を判断することが可能となる。
【0047】
忘れ物情報DB34は、客室利用者がホテルに残した忘れ物に関する情報が格納される。忘れ物とは、客室利用者の所有物であって、客室の退去後に、ホテルの清掃員等によって発見された物品である。
図5Bは、忘れ物情報DB34に格納された忘れ物テーブルのデータ構造の一例を示している。
図5Bに示すように、忘れ物テーブルには、受付担当と、ホテル番号と、ホテル名と、部屋番号と、取得日と、物品名と、写真と、連絡日時の項目を有するレコードが格納されている。
【0048】
受付担当は、清掃員によって発見された忘れ物を忘れ物情報記憶部に登録したオペレータの氏名、又はオペレータの従業員番号である。
ホテル番号及びホテル名は、忘れ物が発見されたホテルの識別情報及びホテルの名称である。そして部屋番号は、忘れ物が発見された客室の部屋番号である。
取得日は、忘れ物が発見された年月日である。
【0049】
物品名は、忘れ物の物品の名称であって、忘れ物を特定するための情報である。物品名は、オペレータが入力する。
写真は、忘れ物をカメラで撮影した撮影画像である。複数の方向から撮影された写真が登録されてもよい。
連絡日時は、持ち主から連絡があった場合に、その連絡があった日付及び時刻に関する情報である。
【0050】
忘れ物情報DB34に格納される忘れ物テーブルは、ホテルの清掃員が忘れ物を発見した際に、忘れ物の連絡を受けた受付集約センタのオペレータによって更新される。そして忘れ物の問い合わせがあると、オペレータは、忘れ物テーブルを参照して、問い合わせをした者が忘れ物の持ち主であることの確認を行う。問い合わせをした者が持ち主であることを確認することができた場合には、拠点のホテルから持ち主に対して忘れ物の配送の手続きを行う。
【0051】
客室情報DB35は、客室の利用者に対して提供可能な客室案内情報が格納される。客室案内情報は、客室ごとの基本情報と、客室利用者に対して提供可能なサービス情報を含んでいる。基本情報には、客室番号と、室内を撮影した客室写真と、客室の広さや間取りを示す間取り図などが含まれる。客室情報DB35は、客室情報記憶部に相当する。
【0052】
図6Aは、客室情報DB35に格納されたサービス情報テーブルのデータ構造の一例を示している。
図6Aに示すように、サービス情報テーブルには、ホテル番号と、ホテル名と、部屋番号と、カテゴリーと、商品番号と、商品名の項目を有するレコードが格納されている。
【0053】
ホテル番号、ホテル名及び部屋番号は、ホテルの識別情報と、ホテルの名称と、客室の部屋番号である。
カテゴリーは、客室利用者が注文することができるサービスの種別であって、例えば「食事」、「飲料」、「アメニティ」、「コスプレ」などから選択される情報である。
商品番号は、サービス又は商品を識別可能な情報であって、数字又は文字からなる文字列である。商品名は、サービス又は商品の名称である。
【0054】
なお、客室案内情報は、客室の基本情報とサービス情報に限定されない。客室利用者に対して提示することによって客室利用者の利便性を向上することができる情報であればよい。客室案内情報は、例えば客室に設置された設備(例えば、カラオケ装置や、映像再生装置等)の案内に関する情報を含んでいてもよい。
【0055】
注文履歴DB36には、受付集約センタのオペレータが受け付けた注文履歴が格納される。
図6Bは、注文履歴DB36に格納された注文履歴テーブルのデータ構造の一例を示している。
図6Bに示すように、注文履歴テーブルには、注文番号と、注文日時と、ホテル番号と、ホテル名と、部屋番号と、受付担当と、カテゴリーと、商品番号と、商品名の項目を有するレコードが格納される。
【0056】
注文番号は、注文を識別可能な情報であって、文字又は数字からなる文字列である。注文番号は、受付支援サーバ10によって自動的に採番される。注文日時は、受付集約センタで注文を受け付けた日付及び時刻に関する情報である。
【0057】
ホテル番号、ホテル名及び部屋番号は、注文があった客室のホテルの識別情報、ホテルの名称及び部屋番号である。
受付担当は、注文を受け付けたオペレータを特定可能な情報であって、例えばオペレータの氏名、又は従業員番号である。
カテゴリーと、商品番号と、商品名は、それぞれ、注文された商品又はサービスのカテゴリー、商品番号、及び商品名である。
【0058】
後述するように、受付業務を行うオペレータは、客室利用者から注文を受け付けると、注文内容を注文履歴DB36に格納する。そして注文履歴DB36に格納された注文履歴テーブルは、ホテル毎に比較可能に出力することができる。これにより、レジャーホテルの経営者は、ホテル毎又は客室毎に、客室利用者のニーズを把握することが可能となる。
注文履歴DB36は、注文履歴情報記憶部に相当する。
【0059】
解錠履歴DB37には、客室利用者から受付集約センタに対して寄せられた解錠依頼の受付履歴が格納される。
客室の入退出扉には、施錠装置が設けられている。一般に、レジャーホテルの入退出扉に設けられた施錠装置は、ホテルの管理者によって集中的に制御されており、客室利用者が施錠、解錠操作することができない集中制御方式が採用されている。
客室利用者は、客室内に設置された決済装置を操作して客室の利用料金の支払い又はクレジットカードによる決済を行った場合を除き、施錠装置を解錠することができない。したがって、解錠する必要性が生じた場合には、ホテルのフロントに解錠を依頼しなければならない。
【0060】
図7Aは、解錠履歴DB37に格納された解錠履歴テーブルのデータ構造の一例を示している。
図7Aに示すように、解錠履歴テーブルには、受付番号と、受付日時と、ホテル番号と、ホテル名と、部屋番号と、受付担当と、解錠理由の項目を有するレコードが格納されている。
【0061】
受付番号は、解錠依頼を識別可能な情報であって、互いに重複しない番号である。受付番号は、受付支援サーバ10によって自動的に採番される。
受付日時は、受付集約センタで解錠依頼を受け付けた日付及び時刻に関する情報である。
【0062】
ホテル番号、ホテル名及び部屋番号は、解錠を依頼する対象となる客室のホテルの識別情報、ホテルの名称、及び部屋番号である。
受付担当は、解錠依頼を受け付けたオペレータの氏名、又は従業員番号である。
解錠理由は、解錠を依頼する理由に関する情報であって、例えば「お連れ様がお見えになったため」、「忘れ物を取りに行くため」などの理由が入力される。
【0063】
オペレータは、客室利用者から解錠依頼を受け付けると、解錠履歴情報を解錠履歴DB37に格納する。これにより、レジャーホテルの経営者は、解錠依頼があったことを確認することが可能となる。
【0064】
決済情報DB38は、客室内に設置された決済装置の利用履歴に関する情報が格納される。
図7Bは、決済情報DB38に格納された決済情報テーブルのデータ構造の一例を示している。
図7Bに示すように、決済情報テーブルには、決済番号と、決済日時と、ホテル番号と、ホテル名と、部屋番号と、清算金額と、内訳と、決済手段の項目を有するレコードが格納されている。
【0065】
決済番号は、決済情報を識別可能な情報であって、互いに重複しない番号である。決済番号は、受付支援サーバ10によって自動的に採番される。決済日時は、決済が行われた日付及び時刻に関する情報である。
【0066】
ホテル番号及びホテル名は、決済が行われたのホテル、すなわちサービス料金が発生したホテルの識別情報及びホテルの名称である。部屋番号は、利用された客室の部屋番号である。
清算金額及び内訳は、客室の利用又は追加サービスの注文によって発生した料金と、その内訳を示す情報である。決済手段は、客室利用者が決済に利用した決済手段に関する情報であって、現金、クレジットカード、及び電子マネー(プリペイドカード等)のいずれかである。
【0067】
このように、客室毎に設置された決済装置の決済情報を集約して管理することによって、レジャーホテルの経営者は、売上に関する情報を自動的に取得することができる。また、レジャーホテルの経営者は、決済装置にトラブル等が発生したことを、迅速に把握することが可能となる。
決済情報DB38は、決済情報記憶部に相当する。
【0068】
<<受付支援サーバ10>>
次に、受付支援サーバ10について説明する。受付支援サーバ10は、ホテル情報出力部21と、予約管理部22と、問い合わせ受付処理部23と、忘れ物受付処理部24と、客室情報出力部25と、注文受付処理部26と、解錠依頼受付処理部27と、決済情報管理部28と、履歴情報出力部29と、を有している。
注文受付処理部26と解錠依頼受付処理部27は、受付処理部に相当する。
【0069】
ホテル情報出力部21は、顧客電話機OPから着信があった際に、呼識別情報に含まれるホテル番号を取得し、ホテル案内情報DB31からホテル案内情報を読み出して、オペレータが操作する受付端末51に対して出力する。これにより、オペレータは、受付端末51の表示内容を確認しながら、発呼者に対して系列店のホテルを案内することができる。
【0070】
予約管理部22は、顧客電話機OPから客室の予約に関する着信があった際に、予約情報DB32から予約情報を読み出して、受付端末51に対して出力する。これによりオペレータは、受付端末51の表示を確認しながら客室の予約状況を案内することができるとともに、予約の登録を受け付けることが可能となる。
【0071】
問い合わせ受付処理部23は、顧客電話機OP又は客室電話機IPから問い合わせに関する着信があった際に、問い合わせの受付処理を行う。問い合わせ受付処理部23は、オペレータが受け付けた問い合わせ情報を、問い合わせ履歴DB33に格納する。
【0072】
忘れ物受付処理部24は、顧客電話機OPから忘れ物に関する着信があった際に、忘れ物情報DB34に記憶された忘れ物情報を読み出して、受付端末51に対して出力する。これにより、オペレータは、忘れ物の問い合わせがあった場合に、ホテル内で忘れ物が発見されたか否かを回答することができる。
ホテル情報出力部21、予約管理部22、問い合わせ受付処理部23、及び忘れ物受付処理部24によって、顧客電話機OPから着信があった際の受付業務の利便性を高めることができる。
【0073】
客室情報出力部25は、客室電話機IPから着信があった際に、呼識別情報に含まれるホテル番号と内線番号を取得し、客室情報DB35から客室情報を読み出して、受付端末51に対して出力する。これにより、オペレータは、客室利用者に対して、受付端末51の表示内容を確認しながら客室の案内をすることができる。
客室情報出力部25は、受付支援情報提供部に相当する。
【0074】
注文受付処理部26は、客室電話機IPからサービスの注文に関する着信があった際に、注文の受付処理を行う。注文受付処理部26は、オペレータが受け付けた注文情報を、注文履歴DB36に格納する。
注文受付処理部26は、客室利用者による注文を受け付ける際に、客室利用者に対し提供可能なサービス又は商品を受付端末51の表示部に選択可能に出力する。これにより、オペレータは、サービス又は商品を選択するだけで注文を受け付けることができる。すなわち、オペレータは、サービス又は商品を自ら入力する必要がないため、注文の受付における誤入力を防止することができる。
【0075】
なお、注文受付処理部26は、受け付けた注文情報を注文履歴DB36に格納した後に、系列店のホテルの店舗端末60に注文情報を送信することとしてもよい。これにより、注文情報が系列店のホテルマンに伝達され、注文内容が実行される。ただし、注文情報は、受付端末51から直接、店舗端末60に対して送信されることとしてもよい。
【0076】
解錠依頼受付処理部27は、客室電話機IPから解錠依頼に関する着信があった際に、解錠依頼の受付処理を行う。解錠依頼受付処理部27は、オペレータが受け付けた解錠依頼に関する情報を、解錠履歴DB37に格納するとともに、ホテルの店舗端末60に対して送信する。
【0077】
決済情報管理部28は、系列店の客室内に設置された決済装置を用いて行われた決済に関する情報を決済装置又は系列店の店舗端末60から取得して、ホテル情報記憶装置30の決済情報DB38に格納する。
客室情報出力部25、注文受付処理部26、解錠依頼受付処理部27、及び問い合わせ受付処理部23によって、客室電話機IPから着信があった際の受付業務の利便性を高めることができる。
【0078】
履歴情報出力部29は、問い合わせ履歴DB33に格納された問い合わせ履歴情報と、注文履歴DB36に格納された注文履歴情報と、解錠履歴DB37に格納された解錠履歴情報と、決済情報DB38に格納された決済情報を、受付端末51又は外部の情報通信端末に出力する。これにより、レジャーホテルの経営者は、各ホテルの状況を比較して分析し、客室利用者のニーズや顧客満足度を把握することが可能となる。
履歴情報出力部29は、問い合わせ履歴出力部と、注文履歴情報出力部と、決済情報出力部に相当する。
【0079】
<<受付端末51>>
図4に図示しない受付端末51は、受付支援サーバ10と通信回線を介して接続されて、上述した受付業務に関する様々な情報を表示する表示部と、受付情報を入力する入力部を有する情報処理端末である。受付端末51の表示部に表示される受付画面については、後述する。
また、受付端末51は通信機能を有し、入力部から入力された受付情報を店舗端末60に対して送信することとしてもよい。これにより、受付支援サーバ10の処理負担を増加させることなく、受付処理を行うことが可能となる。
【0080】
<<ホテル交換機>>
図4には図示しないホテル交換機61は、系列店であるホテルに設置されて、接続制御部を有する。接続制御部は、ホテルにおける電話通信(局線呼及び内線呼)の接続制御を行う。また接続制御部は、ホテルのフロントに対する電話通信が、受付集約センタの受付電話機50に接続されるように制御する。
【0081】
<<受付業務支援処理>>
次に、受付支援サーバ10のCPU11によって実行される受付業務支援処理について
図8及び
図9を参照して説明する。受付業務支援処理は、系列店のホテルのフロントに対する電話通信(呼)が、受付集約センタの受付電話機50に着信するとともに、ホテル交換機61が受付支援サーバ10に対して呼識別情報を出力した際に実行される処理である。
【0082】
図8は、受付業務支援処理の流れを示している。最初にCPU11は、呼識別情報に含まれる電話番号に基づいて、着信が外線呼(局線呼)であるか否かを判定する(ステップS10)。CPU11は、電話番号の桁数に基づいて外線呼であるか否かを判定することができる。外線呼であると判定された場合(ステップS10:Yes)、CPU11は、ホテル情報記憶装置30にアクセスして、ホテル案内情報を出力する(ステップS11)。詳細には、CPU11は、呼識別情報に含まれるホテル番号に対応するホテルの案内情報をホテル案内情報DB31から取得し、受付端末51の表示部に出力する。
【0083】
図10は、受付端末51の表示部に表示されるホテル案内画面を示している。
図10に示すように、ホテル案内画面には、ホテルの利用希望者に対する案内情報と、予約受付ボタン70、問い合わせ受付ボタン71、及び忘れ物ボタン72が表示される。案内情報は、ホテル番号、ホテル名、利用料金、住所、ホテル周辺の地図や、ホテルへのアクセス情報などが含まれ、ホテルの利用希望者にとって有用な情報である。
受付集約センタのオペレータは、受付端末51に表示される案内画面を確認しながらホテルの利用希望者に対して受付電話機50を用いた通話を介して系列店のホテルを案内することができる。
【0084】
次にCPU11は、予約受付ボタン70が押下されたか否かを判定する(ステップS12)。予約受付ボタン70が押下されたと判定した場合(ステップS12:Yes)、CPU11は、予約受付処理を行う(ステップS13)。詳細に説明すると、CPU11は、予約情報DB32から予約情報を取得し、受付端末51の表示部に出力する。
【0085】
図11は、受付端末51の表示部に表示される予約受付画面を示している。
図11に示すように、予約受付画面には、すでに登録済みの予約情報が表示される。
受付集約センタのオペレータは、予約が登録されていない時間帯を指定して客室の予約情報を入力する。そしてCPU11は、オペレータによって入力された予約情報を、予約情報DB32に格納する。これにより、系列店の客室の予約登録を受け付けることができる。
【0086】
一方、予約受付ボタン70が押下されたと判定されなかった場合(ステップS12:No)、CPU11は、問い合わせ受付ボタン71が押下されたか否かを判定する(ステップS14)。問い合わせ受付ボタン71が押下されたと判定した場合(ステップS14:Yes)、CPU11は、問い合わせ受付処理を行う(ステップS15)。詳細に説明すると、CPU11は、受付端末51の表示部に問い合わせ受付画面を表示させる。
【0087】
図12は、問い合わせ受付画面を示している。
図12に示すように、問い合わせ受付画面には、問い合わせID入力欄、受付日時入力欄(受付日入力欄及び受付時間入力欄)、ホテル番号入力欄、ホテル名入力欄、部屋番号入力欄、問い合わせ担当者入力欄、及び問い合わせ内容(問い合わせ、及び問い合わせに対する回答)入力欄が設けられている。
問い合わせID入力欄、問い合わせ日時入力欄、及び問い合わせ対応者入力欄は、それぞれ問い合わせを識別可能な問い合わせID、問い合わせがあった時刻情報及び問い合わせに対応したオペレータの氏名が入力される。これらは、オペレータによって入力されてもよいし、CPU11によって自動的に入力されてもよい。
【0088】
外線呼による問い合わせの場合、CPU11は、呼識別情報に含まれるホテル番号に基づいてホテル番号入力欄及びホテル名入力欄にホテル番号とホテル名を自動入力する。またCPU11は、部屋番号入力欄に「外線」を自動入力する。一方、内線呼による問い合わせがあった場合、CPU11は、呼識別情報に含まれるホテル番号及び内線番号に基づいてホテル番号入力欄、ホテル名入力欄及び部屋番号を自動入力する。
問い合わせ及び問い合わせに対する回答は、問い合わせを受け付けたオペレータが入力する。そしてオペレータが図示しない確定ボタンを押下すると、入力された問い合わせ情報は問い合わせ履歴DB33に格納される。
【0089】
図8に戻り、問い合わせ受付ボタン71が押下さていないと判定された場合(ステップS14:No)、CPU11は、忘れ物ボタン72が押下されたか否かを判定する(ステップS16)。忘れ物ボタン72が押下されていないと判定した場合(ステップS16:No)、CPU11は、ステップS12に戻り、予約受付ボタン70、問い合わせ受付ボタン71、及び忘れ物ボタン72のいずれかが押下されるまで待機する。一方、忘れ物ボタン72が押下されたと判定した場合(ステップS16:Yes)、CPU11は、忘れ物情報DB34から忘れ物情報を取得し、受付端末51の表示部に忘れ物画面を出力する。
【0090】
図13は、受付端末51の表示部に表示される忘れ物画面を示している。
図13に示すように、忘れ物画面には、客室利用者が退去した後に客室に残されていた忘れ物が一覧表示される。
受付集約センタのオペレータは、忘れ物の特徴をヒアリングし、忘れ物画面に表示されている忘れ物と特徴が一致するか否かを判断する。忘れ物の特徴が一致する場合には、忘れ物を返却するための手続きを行う。
【0091】
CPU11が、外線呼ではないと判定した場合(ステップS10:No)、客室案内情報を出力する(
図9のステップS18)。詳細には、CPU11は、呼識別情報に含まれるホテル番号と内線番号に対応する客室の客室情報を客室情報DB35から取得し、受付端末51の表示部に出力する。
【0092】
図14は、受付端末51の表示部に表示される客室案内画面を示している。
図14に示すように、客室案内画面には、客室の基本情報と、注文受付ボタン73と、解錠依頼受付ボタン74と、問い合わせ受付ボタン75が表示される。客室の基本情報は、ホテル番号、ホテル名、部屋番号、客室の写真と、客室の間取りと、客室利用者に対して提供可能なサービス情報が含まれる。
受付集約センタのオペレータは、受付端末51に表示される案内画面を確認しながら、客室利用者に対して、系列店の客室の利用案内をすることができる。
【0093】
図14では、客室利用者に対して提供可能なサービス情報のURLが客室案内画面に表示されているが、これに限定されない。すなわち、客室利用者に対して提供可能なサービス情報そのものが客室案内画面に表示されてもよい。また、サービス情報とともに、客室に備えられた設備(例えば、カラオケ装置や、映像再生装置など)に関する設備情報が客室案内画面に表示されてもよい。この場合、受付集約センタのオペレータは、受付端末51に表示される案内画面を確認しながら、客室利用者が利用可能なサービスと設備の利用案内をすることができる。
【0094】
このように受付支援サーバ10は、受付電話機50及び受付端末51を連携・統合するCTIサーバとしての機能を有しており、店舗識別情報(ホテル番号)及び客室識別情報(内線番号)に対応付けられた客室情報(サービス情報、又は設備情報)を出力することによって、オペレータの受付業務を支援する。
従来のCTIサーバは、顧客が所有する電話機の電話番号に対して対応付けられた顧客情報をオペレータに対して出力することによって、オペレータの受付業務を支援していた。これに対して、集約受付業務支援システム1は、客室電話機IPの内線番号に客室情報(客室のサービス情報、又は設備情報)を対応付けて記憶している。そして、内線呼の着信があったときに、内線番号に対応付けられた客室情報を出力する。これにより、客室サービス提供店におけるオペレータの受付業務の利便性を高め、受付業務の効率化を図ることが可能となる。
【0095】
図9に戻り、CPU11は、注文受付ボタン73が押下されたか否かを判定する(ステップS19)。注文受付ボタン73が押下されたと判定した場合(ステップS19:Yes)、CPU11は、注文受付処理を行う(ステップS20)。詳細に説明すると、CPU11は、受付端末51の表示部に注文受付画面を表示させる。
【0096】
図15は、注文受付画面を示している。
図15に示すように、注文受付画面には、注文番号入力欄、注文日時入力欄(注文日入力欄及び注文時間入力欄)、受付担当者入力欄、ホテル番号入力欄、ホテル名入力欄、部屋番号入力欄、及び注文検索入力欄が設けられている。
注文番号入力欄、注文日時入力欄、及び受付担当者入力欄は、それぞれ注文を識別可能な注文番号、注文を受け付けた日時に関する情報、及び注文を受け付けたオペレータの氏名が入力される。これらは、オペレータによって入力されてもよいし、CPU11によって自動的に入力されてもよい。
ホテル番号、ホテル名、及び部屋番号入力欄は、店舗識別情報と内線番号に基づいてCPU11が自動的に入力する。
【0097】
注文検索入力欄のカテゴリーには、客室利用者が希望するカテゴリーを、予め設定された選択肢(食事、飲料、アメニティ、及びコスプレ)から選択することによって入力することができる。注文入力欄の商品名には、客室利用者が希望する商品名を、予め設定された選択肢から選択することによって入力することができる。注文検索入力欄は、ホテル毎、又は客室毎に予め提供可能な選択肢が設定されており、オペレータは、客室利用者が希望する商品又はサービスを選択肢の中から選択することによって注文を受け付けることができる。
これにより、オペレータが客室利用者に対して提供することができないサービスの注文を誤って受け付けてしまうことが防止され、複数のホテルの受付業務を行うオペレータの受付業務に係る負担を軽減することが可能となる。
【0098】
注文検索入力欄に対する入力後に、オペレータが取得ボタンを押下すると、CPU11は、注文検索入力欄に入力されたカテゴリー及び商品名に関する情報を取得し、カテゴリー入力欄、商品番号入力欄、商品名入力欄を自動入力する。オペレータが、数量入力欄及び備考入力欄を入力して追加ボタンを押下することで、注文リストに注文が追加される。注文リストに列挙された注文情報は、確定ボタン(不図示)が押下されると注文履歴DB36に格納され、CPU11によって系列店の店舗端末60に送信される。注文リストに列挙された注文情報は、受付端末51から店舗端末60に送信されることとしてもよい。
【0099】
図9に戻り、注文受付ボタン73が押下されていないと判定した場合(ステップS19:No)、CPU11は、解錠依頼受付ボタン74が押下されたか否かを判定する(ステップS21)。解錠依頼受付ボタン74が押下されたと判定した場合(ステップS21:Yes)、CPU11は、解錠依頼受付処理を行う(ステップS22)。詳細に説明すると、CPU11は、受付端末51の表示部に解錠依頼受付画面を表示させる。
【0100】
図16は、解錠依頼受付画面を示している。
図16に示すように、解錠依頼受付画面には、受付番号入力欄、受付日時入力欄(受付日入力欄及び受付時間入力欄)、ホテル名入力欄、部屋番号入力欄、受付担当者入力欄、鍵開け理由入力欄が設けられている。
受付番号入力欄、受付日時入力欄、及び受付担当者入力欄は、それぞれ解錠依頼を識別可能な受付番号、解錠依頼を受け付けた日時に関する情報、及び解錠依頼を受け付けたオペレータの氏名が入力される。これらは、オペレータによって入力されてもよいし、CPU11によって自動的に入力されてもよい。
ホテル名及び部屋番号入力欄は、店舗識別情報と内線番号に基づいてCPU11が自動入力する。
鍵開け理由は、解錠依頼を受け付けたオペレータによって入力される。
【0101】
オペレータによって確定ボタンが押されると、解錠依頼情報は、解錠履歴DB37に格納されるとともに、CPU11によって自動的に系列店の店舗端末60に送信される。
これにより、複数の系列店の各客室の施錠装置を受付集約センタのオペレータが集約して管理することができるため、系列店における作業負担の軽減を図ることが可能となる。
【0102】
図9に戻り、解錠依頼受付ボタン74が押下されていないと判定した場合(ステップS21:No)、CPU11は、問い合わせ受付ボタン75が押下されたか否かを判定する(ステップS23)。問い合わせ受付ボタン75が押下されていないと判定した場合(ステップS23)、CPU11は、ステップS18に戻り、注文受付ボタン73、解錠依頼受付ボタン74、問い合わせ受付ボタン75のいずれかが押下されるまで待機する。一方、問い合わせ受付ボタン75が押下されたと判定した場合(ステップS23:No)、CPU11は、問い合わせ受付処理を行う(ステップS24)。問い合わせ受付処理については、上述したステップS15で説明したため、ここでは説明を省略する。
オペレータによる案内及び受付処理が終了し、受付電話機50を介した通話が終了すると、受付業務支援処理は終了する。
【0103】
<<注文履歴情報出力処理>>
次に、履歴情報出力部29によって実行される履歴情報出力処理について説明する。
履歴情報出力処理は、問い合わせ履歴DB33に格納された問い合わせ履歴情報と、注文履歴DB36に格納された注文履歴情報と、解錠履歴DB37に格納された解錠履歴情報と、決済情報DB38に格納された決済情報を、ホテル毎に比較可能に出力する。
問い合わせ履歴情報、注文履歴情報、解錠履歴情報、及び決済情報は、受付端末51の表示部に出力されてもよいし、受付集約センタに設置されたプリンタから出力されてもい。また、通信網NTを介して接続された外部の情報通信端末に対して通信出力されてもよい。ここでは、受付端末51の表示部に出力されることとして以下の説明を続ける。
【0104】
図17は、受付端末51の表示部に出力される問い合わせ履歴画面を示している。
図17に示すように、問い合わせ履歴画面には、系列店であるホテル毎に、ホテルに寄せられた問い合わせ情報の一覧が表示される。これにより、系列店に対してどのような問い合わせが寄せられ、その問い合わせに対してどのような回答がなされたかを確認することが可能となる。
また、解錠履歴画面(不図示)には、系列店であるホテル毎に、解錠履歴情報が表示される。これにより、系列店ごとに受け付けられた解錠依頼を確認することが可能となる。
【0105】
図18は、受付端末51の表示部に出力される注文履歴画面を示している。
図18に示すように、注文履歴画面には、系列店であるホテルごとに、客室から依頼された注文の一覧が表示される。これにより、系列店ごとにどのようなサービスや商品が注文されたかを確認することが可能となる。
【0106】
図19は、受付端末51の表示部に出力される決済情報出力画面を示している。
図19に示すように、決済情報出力画面には、ホテルの客室毎に設置された決済装置に対して行われた料金の支払い又は決済の一覧が表示される。これにより、客室利用者に対する課金額、決済装置に対する入金金額や、クレジットカードの利用情報などを確認することが可能となる。
【0107】
レジャーホテルを経営する経営者は、問い合わせ履歴情報を閲覧することにより、客室利用者から寄せられたクレーム、改善要望、感想等を通して顧客満足度を把握することが可能となる。また経営者は、注文履歴情報に基づいて、各ホテルの客室利用者のニーズを的確に把握することが可能となる。そして経営者は、決済情報に基づいて、ホテルの売り上げ状況を確認することが可能となる。
【0108】
<<その他の実施形態>>
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
例えば、受付支援サーバ10は、一台のサーバ装置ではなく、複数台のサーバ装置からなる分散システムとして構築されてもよい。また、受付支援サーバ10が有する機能の一部を、受付端末51が有していてもよい。この場合には、受付支援サーバ10が有する各機能は、複数台のサーバ装置及び受付端末51に分散されて実現される。
【0109】
受付端末51に表示されるホテル案内画面には、予約受付ボタン70、問い合わせ受付ボタン71、及び忘れ物ボタン72が配設されることとして説明したが、忘れ物情報DBに物品を登録するための忘れ物登録ボタンが配設されてもよい。
【0110】
また受付端末51に表示される客室案内画面には、注文受付ボタン73、解錠依頼受付ボタン74、及び問い合わせ受付ボタン75が配設されることとして説明したが、割引券等の特典を受け付けるための特典受付ボタンと、救急車や消防署に緊急連絡をするための緊急連絡ボタンが配設されてもよい。
【符号の説明】
【0111】
1 集約受付業務支援システム
10 受付支援サーバ(集約受付業務支援サーバ)
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 入力部
15 表示部
16 通信部
17 記憶部
21 ホテル情報出力部
22 予約管理部
23 問い合わせ受付処理部
24 忘れ物受付処理部
25 客室情報出力部
26 注文受付処理部(受付処理部)
27 解錠依頼受付処理部(受付処理部)
28 決済情報管理部
29 履歴情報出力部(注文履歴情報出力部、決済情報出力部、問い合わせ履歴出力部)
30 ホテル情報記憶装置(客室情報記憶装置)
31 ホテル案内情報DB
32 予約情報DB
33 問い合わせ履歴DB(問い合わせ情報記憶部)
34 忘れ物情報DB
35 客室情報DB(客室情報記憶部)
36 注文履歴DB(注文履歴情報記憶部)
37 解錠履歴DB
38 決済情報DB
40 センタ交換機(集約センタ側接続制御装置)
41 接続制御部
42 呼識別情報出力部(内線呼識別情報出力部)
50 受付電話機
51 受付端末
60 店舗端末
61 ホテル交換機(店舗側接続制御装置)
70 予約受付ボタン
71 問い合わせ受付ボタン
72 忘れ物ボタン
73 注文受付ボタン
74 解錠依頼受付ボタン
75 問い合わせ受付ボタン
NT 通信網
IP 客室電話機
OP 顧客電話機
【手続補正書】
【提出日】2022-03-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の客室を有し、前記客室の利用者にサービスを提供する客室サービス提供店に設置されて、前記客室サービス提供店における局線呼及び内線呼の接続制御を行う店舗側接続制御装置と、複数の前記客室サービス提供店の受付業務を集約して行う集約センタに設置されて、前記客室サービス提供店における局線呼及び内線呼が着信する集約センタ側接続制御装置と、前記客室サービス提供店の各客室に関する情報を記憶する客室情報記憶装置と、前記集約センタにおける受付業務を支援する集約受付業務支援サーバと、からなる集約受付業務支援システムであって、
前記客室情報記憶装置は、
前記客室サービス提供店を識別可能な店舗識別情報及び前記客室のそれぞれを識別可能な客室識別情報と、前記客室において提供可能なサービスに関するサービス情報及び前記客室に備えられた設備の案内に関する設備情報を含む客室案内情報と、を互いに対応付けて記憶する客室情報記憶部を有し、
前記集約センタ側接続制御装置は、
内線呼に関する前記店舗識別情報と前記客室識別情報とを出力する内線呼識別情報出力部を有し、
前記集約受付業務支援サーバは、CTIサーバであって、
前記内線呼識別情報出力部が出力する前記店舗識別情報及び前記客室識別情報を取得し、前記店舗識別情報及び前記客室識別情報に対応付けられた前記サービス情報及び前記設備情報を含む前記客室案内情報を、前記客室情報記憶装置から取得し、表示端末に出力する受付支援情報提供部と、
前記サービスに関する注文又は前記設備に関する依頼の入力を受け付けて、前記内線呼識別情報出力部が出力する前記店舗識別情報及び前記客室識別情報に対応付けて前記客室情報記憶装置に出力する受付処理部と、を有することを特徴とする集約受付業務支援システム。
【請求項2】
複数の客室を有し、前記客室の利用者にサービスを提供する客室サービス提供店に設置されて、前記客室サービス提供店における局線呼及び内線呼の接続制御を行う店舗側接続制御装置と、複数の前記客室サービス提供店の受付業務を集約して行う集約センタに設置されて、前記客室サービス提供店における局線呼及び内線呼が着信する集約センタ側接続制御装置と、前記客室サービス提供店の各客室に関する情報を記憶する客室情報記憶装置と、前記集約センタにおける受付業務を支援する集約受付業務支援サーバと、からなる集約受付業務支援システムであって、
前記客室情報記憶装置は、
前記客室サービス提供店を識別可能な店舗識別情報及び前記客室のそれぞれを識別可能な客室識別情報と、前記客室において提供可能なサービスに関するサービス情報及び前記客室に備えられた設備の案内に関する設備情報を含む客室案内情報と、を互いに対応付けて記憶する客室情報記憶部を有し、
前記集約センタ側接続制御装置は、
内線呼に関する前記店舗識別情報と前記客室識別情報とを出力する内線呼識別情報出力部を有し、
前記集約受付業務支援サーバは、CTIサーバであって、
前記内線呼識別情報出力部が出力する前記店舗識別情報及び前記客室識別情報を取得し、前記店舗識別情報及び前記客室識別情報に対応付けられた前記サービス情報及び前記設備情報を含む客室案内情報を、前記客室情報記憶装置から取得し、表示端末に出力する受付支援情報提供部と、
前記サービスに関する注文又は前記設備に関する依頼の入力を受け付けて、前記内線呼識別情報出力部が出力する前記店舗識別情報及び前記客室識別情報に対応付けて前記客室情報記憶装置に出力する受付処理部と、を有し、
前記客室情報記憶部は、前記店舗識別情報及び前記客室識別情報と、前記客室の利用者から受け付けた問い合わせ及び該問い合わせに対する返答からなる問い合わせ情報と、を互いに対応付けて記憶する問い合わせ情報記憶部を有し、
前記集約受付業務支援サーバは、前記問い合わせ情報を前記客室サービス提供店毎に比較可能に出力する問い合わせ履歴出力部を有することを特徴とする集約受付業務支援システム。
【請求項3】
前記受付支援情報提供部は、前記客室の利用者に対して提供可能なサービスを選択可能に前記表示端末に出力することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の集約受付業務支援システム。
【請求項4】
前記客室情報記憶装置は、前記利用者から受け付けた注文の履歴情報である注文履歴情報を記憶する注文履歴情報記憶部を有し、
前記集約受付業務支援サーバは、前記注文履歴情報を前記客室サービス提供店毎に比較可能に出力する注文履歴情報出力部を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の集約受付業務支援システム。
【請求項5】
前記客室に備えられた設備は、前記客室の入退出扉に設けられた施錠装置を含み、
前記受付処理部は、前記施錠装置の解錠依頼を受け付けるとともに、受け付けた前記解錠依頼を、前記客室サービス提供店で利用される店舗端末に対して出力することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の集約受付業務支援システム。
【請求項6】
複数の客室を有し、前記客室の利用者にサービスを提供する客室サービス提供店における局線呼及び内線呼が着信するするように接続制御された集約センタにおいて、前記客室サービス提供店の受付業務を支援する集約受付業務支援サーバであって、
前記集約受付業務支援サーバは、CTIサーバであって、
前記内線呼に関する前記客室サービス提供店を識別可能な店舗識別情報と前記客室のそれぞれを識別可能な客室識別情報とを取得し、
前記店舗識別情報及び前記客室識別情報と対応付けられた、前記客室において提供可能なサービスに関するサービス情報及び前記客室に備えられた設備の案内に関する設備情報を含む客室案内情報を客室情報記憶装置から取得し、
前記サービス情報及び前記設備情報を含む前記客室案内情報を、表示端末に出力する受付支援情報提供部と、
前記客室の利用者から前記サービスに関する注文又は前記設備に関する依頼を受け付けて、前記店舗識別情報及び前記客室識別情報に対応付けて前記客室情報記憶装置に出力する受付処理部と、を有することを特徴とする集約受付業務支援サーバ。
【請求項7】
複数の客室を有し、前記客室の利用者にサービスを提供する客室サービス提供店における局線呼及び内線呼が着信するするように接続制御された集約センタにおいて、前記客室サービス提供店の受付業務を支援する集約受付業務支援サーバであって、
前記集約受付業務支援サーバは、CTIサーバであって、
前記内線呼に関する前記客室サービス提供店を識別可能な店舗識別情報と前記客室のそれぞれを識別可能な客室識別情報とを取得し、
前記店舗識別情報及び前記客室識別情報と対応付けられた、前記客室において提供可能なサービスに関するサービス情報及び前記客室に備えられた設備の案内に関する設備情報を含む客室案内情報を客室情報記憶装置から取得し、
前記サービス情報及び前記設備情報を含む前記客室案内情報を、表示端末に出力する受付支援情報提供部と、
前記客室の利用者から前記サービスに関する注文又は前記設備に関する依頼を受け付けて、前記店舗識別情報及び前記客室識別情報に対応付けて前記客室情報記憶装置に出力する受付処理部と、
前記客室の利用者から受け付けた問い合わせ及び該問い合わせに対する返答からなる問い合わせ情報を、前記店舗識別情報及び前記客室識別情報に対応付けて問い合わせ情報記憶部に記憶し、前記問い合わせ情報を前記客室サービス提供店毎に比較可能に出力する問い合わせ履歴出力部と、を有することを特徴とする集約受付業務支援サーバ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
前記課題は、本発明の集約受付業務支援システムによれば、複数の客室を有し、前記客室の利用者にサービスを提供する客室サービス提供店に設置されて、前記客室サービス提供店における局線呼及び内線呼の接続制御を行う店舗側接続制御装置と、複数の前記客室サービス提供店の受付業務を集約して行う集約センタに設置されて、前記客室サービス提供店における局線呼及び内線呼が着信する集約センタ側接続制御装置と、前記客室サービス提供店の各客室に関する情報を記憶する客室情報記憶装置と、前記集約センタにおける受付業務を支援する集約受付業務支援サーバと、からなる集約受付業務支援システムであって、前記客室情報記憶装置は、前記客室サービス提供店を識別可能な店舗識別情報及び前記客室のそれぞれを識別可能な客室識別情報と、前記客室において提供可能なサービスに関するサービス情報及び前記客室に備えられた設備の案内に関する設備情報を含む客室案内情報と、を互いに対応付けて記憶する客室情報記憶部を有し、前記集約センタ側接続制御装置は、内線呼に関する前記店舗識別情報と前記客室識別情報とを出力する内線呼識別情報出力部を有し、前記集約受付業務支援サーバは、CTIサーバであって、前記内線呼識別情報出力部が出力する前記店舗識別情報及び前記客室識別情報を取得し、前記店舗識別情報及び前記客室識別情報に対応付けられた前記サービス情報及び前記設備情報を含む前記客室案内情報を、前記客室情報記憶装置から取得し、表示端末に出力する受付支援情報提供部と、前記サービスに関する注文又は前記設備に関する依頼の入力を受け付けて、前記内線呼識別情報出力部が出力する前記店舗識別情報及び前記客室識別情報に対応付けて前記客室情報記憶装置に出力する受付処理部と、を有することにより解決される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
前記課題は、本発明の受付業務支援サーバによれば、複数の客室を有し、前記客室の利用者にサービスを提供する客室サービス提供店における局線呼及び内線呼が着信するするように接続制御された集約センタにおいて、前記客室サービス提供店の受付業務を支援する集約受付業務支援サーバであって、前記集約受付業務支援サーバは、CTIサーバであって、前記内線呼に関する前記客室サービス提供店を識別可能な店舗識別情報と前記客室のそれぞれを識別可能な客室識別情報とを取得し、前記店舗識別情報及び前記客室識別情報と対応付けられた、前記客室において提供可能なサービスに関するサービス情報及び前記客室に備えられた設備の案内に関する設備情報を含む客室案内情報を客室情報記憶装置から取得し、前記サービス情報及び前記設備情報を含む前記客室案内情報を、表示端末に出力する受付支援情報提供部と、前記客室の利用者から前記サービスに関する注文又は前記設備に関する依頼を受け付けて、前記店舗識別情報及び前記客室識別情報に対応付けて前記客室情報記憶装置に出力する受付処理部と、を有することにより解決される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
上記構成によれば、集約受付業務支援サーバは、内線呼に関する店舗識別情報と客室識別情報を取得し、店舗識別情報と客室識別情報に対応付けて記憶されたサービス情報又は設備情報を表示端末に出力する。これにより、集約センタで複数の客室サービス提供店の受付業務を行うオペレータは、店舗ごと、又は客室ごとに異なるサービス又は設備に関する案内情報を客室の利用者に的確に伝えることができるため、集約受付業務の利便性を高めることができる。また、複数の系列店の受付業務を集約することにより、受付業務の合理化及び効率化を図ることが可能となる。
また、集約受付業務支援サーバは、サービスに関する注文又は設備に関する依頼の入力を受け付けて、客室情報記憶部に出力する。これにより、グループ店の経営者は、客室情報記憶部に記憶された注文履歴及び設備依頼を確認することにより、客室利用者のニーズを把握することが可能となる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
前記課題は、本発明の集約受付業務支援システムによれば、複数の客室を有し、前記客室の利用者にサービスを提供する客室サービス提供店に設置されて、前記客室サービス提供店における局線呼及び内線呼の接続制御を行う店舗側接続制御装置と、複数の前記客室サービス提供店の受付業務を集約して行う集約センタに設置されて、前記客室サービス提供店における局線呼及び内線呼が着信する集約センタ側接続制御装置と、前記客室サービス提供店の各客室に関する情報を記憶する客室情報記憶装置と、前記集約センタにおける受付業務を支援する集約受付業務支援サーバと、からなる集約受付業務支援システムであって、前記客室情報記憶装置は、前記客室サービス提供店を識別可能な店舗識別情報及び前記客室のそれぞれを識別可能な客室識別情報と、前記客室において提供可能なサービスに関するサービス情報及び前記客室に備えられた設備の案内に関する設備情報を含む客室案内情報と、を互いに対応付けて記憶する客室情報記憶部を有し、前記集約センタ側接続制御装置は、内線呼に関する前記店舗識別情報と前記客室識別情報とを出力する内線呼識別情報出力部を有し、前記集約受付業務支援サーバは、CTIサーバであって、前記内線呼識別情報出力部が出力する前記店舗識別情報及び前記客室識別情報を取得し、前記店舗識別情報及び前記客室識別情報に対応付けられた前記サービス情報及び前記設備情報を含む前記客室案内情報を、前記客室情報記憶装置から取得し、表示端末に出力する受付支援情報提供部と、前記サービスに関する注文又は前記設備に関する依頼の入力を受け付けて、前記内線呼識別情報出力部が出力する前記店舗識別情報及び前記客室識別情報に対応付けて前記客室情報記憶装置に出力する受付処理部と、を有し、前記客室情報記憶部は、前記店舗識別情報及び前記客室識別情報と、前記客室の利用者から受け付けた問い合わせ及び該問い合わせに対する返答からなる問い合わせ情報と、を互いに対応付けて記憶する問い合わせ情報記憶部を有し、前記集約受付業務支援サーバは、前記問い合わせ情報を前記客室サービス提供店毎に比較可能に出力する問い合わせ履歴出力部を有することにより解決される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
前記課題は、本発明の受付業務支援サーバによれば、複数の客室を有し、前記客室の利用者にサービスを提供する客室サービス提供店における局線呼及び内線呼が着信するするように接続制御された集約センタにおいて、前記客室サービス提供店の受付業務を支援する集約受付業務支援サーバであって、前記集約受付業務支援サーバは、CTIサーバであって、前記内線呼に関する前記客室サービス提供店を識別可能な店舗識別情報と前記客室のそれぞれを識別可能な客室識別情報とを取得し、前記店舗識別情報及び前記客室識別情報と対応付けられた、前記客室において提供可能なサービスに関するサービス情報及び前記客室に備えられた設備の案内に関する設備情報を含む客室案内情報を客室情報記憶装置から取得し、前記サービス情報及び前記設備情報を含む前記客室案内情報を、表示端末に出力する受付支援情報提供部と、前記客室の利用者から前記サービスに関する注文又は前記設備に関する依頼を受け付けて、前記店舗識別情報及び前記客室識別情報に対応付けて前記客室情報記憶装置に出力する受付処理部と、前記客室の利用者から受け付けた問い合わせ及び該問い合わせに対する返答からなる問い合わせ情報を、前記店舗識別情報及び前記客室識別情報に対応付けて問い合わせ情報記憶部に記憶し、前記問い合わせ情報を前記客室サービス提供店毎に比較可能に出力する問い合わせ履歴出力部と、を有することにより解決される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
上記構成によれば、集約受付業務支援サーバは、内線呼に関する店舗識別情報と客室識別情報を取得し、店舗識別情報と客室識別情報に対応付けて記憶されたサービス情報又は設備情報を表示端末に出力する。これにより、集約センタで複数の客室サービス提供店の受付業務を行うオペレータは、店舗ごと、又は客室ごとに異なるサービス又は設備に関する案内情報を客室の利用者に的確に伝えることができるため、集約受付業務の利便性を高めることができる。また、複数の系列店の受付業務を集約することにより、受付業務の合理化及び効率化を図ることが可能となる。
また、集約受付業務支援サーバは、サービスに関する注文又は設備に関する依頼の入力を受け付けて、客室情報記憶部に出力する。これにより、グループ店の経営者は、客室情報記憶部に記憶された注文履歴及び設備依頼を確認することにより、客室利用者のニーズを把握することが可能となる。
また、複数の客室サービス提供店を経営する経営者等は、客室利用者から寄せられたクレーム、改善要望、感想等を通して顧客満足度を把握することが可能となる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
また、前記受付支援情報提供部は、前記客室の利用者に対して提供可能なサービスを選択可能に前記表示端末に出力すると好適である。
上記構成によれば、集約受付業務を行うオペレータは、客室利用者に提供可能なサービスの中から希望するサービスを選択するだけで注文を受け付けることができるため、集約受付業務における利便性を高めることができるとともに、人為的なミスが防止されて、業務の合理化及び効率化を図ることが可能となる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
また、前記客室情報記憶装置は、前記利用者から受け付けた注文の履歴情報である注文履歴情報を記憶する注文履歴情報記憶部を有し、前記集約受付業務支援サーバは、前記注文履歴情報を前記客室サービス提供店毎に比較可能に出力する注文履歴情報出力部を有すると好適である。
上記構成によれば、複数の客室サービス提供店を経営する経営者等は、店舗ごとの客室利用者のニーズを的確に把握することができ、顧客満足度の向上を図ることが可能となる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
また、前記客室に備えられた設備は、前記客室の入退出扉に設けられた施錠装置を含み、前記受付処理部は、前記施錠装置の解錠依頼を受け付けるとともに、受け付けた前記解錠依頼を、前記客室サービス提供店で利用される店舗端末に対して出力すると好適である。
上記構成によれば、客室サービス提供店における解錠に係る作業を集約センタのオペレータが行うことができるため、受付業務の合理化及び効率化を図ることが可能となる。