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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023064211
(43)【公開日】2023-05-11
(54)【発明の名称】射精促進器具
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/41 20060101AFI20230501BHJP
   A61H 19/00 20060101ALI20230501BHJP
【FI】
A61F5/41
A61H19/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021174347
(22)【出願日】2021-10-26
(71)【出願人】
【識別番号】507099572
【氏名又は名称】SODクリエイト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100073210
【弁理士】
【氏名又は名称】坂口 信昭
(74)【代理人】
【識別番号】100173668
【弁理士】
【氏名又は名称】坂口 吉之助
(72)【発明者】
【氏名】野本 義晃
【テーマコード(参考)】
4C074
4C098
【Fターム(参考)】
4C074AA01
4C074BB10
4C074CC13
4C074EE03
4C074FF01
4C074FF05
4C074GG11
4C098AA05
4C098EE02
(57)【要約】
【目的】簡易な構造で刺激の変化を手軽に得ることができ、しかも洗浄性が高く衛生的な状態を容易に得ることができる射精促進器具を提供する。
【構成】可撓性樹脂製の本体の少なくとも軸方向一端側に形成された開口から成る挿入口と、該挿入口から本体の軸方向内部に向かって延びる挿入空隙部と、を有してなる射精促進器具において、
前記本体とは別体構成の刺激調整部材が用意されており、
この刺激調整部材を、前記本体の任意の箇所に形成された部材差込口から抜き差しして、本体の内部であって前記挿入空隙部の側方に沿った位置に着脱可能に配設し、この着脱によって前記挿入空隙部の内部に対する刺激を調整する構成であることを特徴とする。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性樹脂製の本体の少なくとも軸方向一端側に形成された開口から成る挿入口と、該挿入口から本体の軸方向内部に向かって延びる挿入空隙部と、を有してなる射精促進器具において、
前記本体とは別体構成の刺激調整部材が用意されており、
この刺激調整部材を、前記本体の任意の箇所に形成された部材差込口から抜き差しして、本体の内部であって前記挿入空隙部の側方に沿った位置に着脱可能に配設し、この着脱によって前記挿入空隙部の内部に対する刺激を調整する構成であることを特徴とする射精促進器具。
【請求項2】
前記刺激調整部材が2枚以上配設される構成であることを特徴とする請求項1に記載の射精促進器具。
【請求項3】
前記刺激調整部材が、前記挿入空隙部の軸方向の略全域に亘る範囲に配設される構成であることを特徴とする請求項1又は2に記載の射精促進器具。
【請求項4】
前記刺激調整部材が、前記挿入空隙部の軸方向の略全域に及ぶ長さを有する構成であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の射精促進器具。
【請求項5】
前記刺激調整部材が、板状構成であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の射精促進器具。
【請求項6】
前記刺激調整部材が、硬質合成樹脂製であることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の射精促進器具。
【請求項7】
前記刺激調整部材の少なくとも一面に凹凸部から成る表面形状が施されており、この表面形状が施された面を前記挿入空隙部側に向けた状態で前記刺激調整部材を本体内部に配設する構成であることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の射精促進器具。
【請求項8】
前記表面形状が、波状凹凸部、筋状凹凸部、粒状凹凸部、格子状凹凸部のいずれか1種類、又は2種類以上の組合せであることを特徴とする請求項7に記載の射精促進器具。
【請求項9】
前記部材差込口が前記挿入口の近傍に設けられており、この部材差込口から刺激調整部材を軸方向内部に向かって且つ前記挿入空隙部の側方に沿った位置に差し入れる構成であることを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の射精促進器具。
【請求項10】
前記部材差込口が複数箇所設けられており、この複数箇所の部材差込口の各々に対して刺激調整部材の抜き差しによる本体内部への配設が可能な構成であることを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の射精促進器具。
【請求項11】
刺激調整部材を前記挿入空隙部を挟んで対面する状態で本体の内部に配設可能な構成であることを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載の射精促進器具。
【請求項12】
前記本体が透明であり、前記刺激調整部材が有色であることを特徴とする請求項1~11のいずれかに記載の射精促進器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、男性器に刺激を与えて射精を促す射精促進器具に関し、詳しくは挿入空隙部の内部に対する圧力負荷を調整して刺激を変化させることができる射精促進器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、男性器に摩擦刺激を与えて射精を促す器具、即ち、射精促進器具が種々知られている。
近年では射精促進器具の外部からの操作等によって男性器に対する圧力負荷を調整することなどによって摩擦刺激に変化を及ぼすような構成の器具も提案されている(例えば、特許文献1,2等参照)。
【0003】
特許文献1に記載の技術は、挿入空隙部を有すると共に外周面に複数条のリブが設けられたゲル状樹脂製のコア本体と、このコア本体を収容する外殻である容器本体と、の二重構成を有し、容器本体の内周面とコア本体の外周面との間に形成されたリブによる凹凸隙間を空気室として、この空気室に溜まる空気の流れや量を制御することによって挿入空隙部の加圧具合を調整できる構成を有するものである。
【0004】
特許文献2に記載の技術は、挿入空隙部を有するゲル状樹脂製のコア本体と、このコア本体を収容する外殻である容器本体と、の二重構成を有し、この二重構成である容器本体とコア本体との間に薄板状弾性変形部材を螺旋状に配置し、外容器先端に設けられた操作部を一方向に回転操作すると薄板状弾性変形部材が内径方向に変形し、他方向に回転操作すると外径方向に変形して、コア部材への加圧を変更することによって挿入空隙部の加圧具合を調整できる構成を有するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許6319455
【特許文献2】特許6627981
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の技術は、挿入空隙部の加圧具合の調整を空気室に空気を溜めたままとするか、又は空気を外部に逃すかによって行う構成であり、空気室に溜められる空気量が多くはないことから加圧具合の振れ幅が小さく刺激の変化が乏しいという問題点を有している。
また、容器本体とコア本体との二重構成であって、しかも両部材の間には密封されていない空気室が形成されているため、水分や汚れ等が浸入し易く、不衛生になり易いという問題点を有している。
更に、使用後の洗浄の際には、容器本体からコア本体を取り外す作業が必須であるだけでなく、コア本体の外周面に設けられた複数条のリブによる凹凸隙間の洗浄が面倒であるだけでなく、この凹凸隙間部分の洗浄後の乾燥にも時間が掛かる等、衛生的な状態を得るには手間暇が要求されるという問題点を有している。
【0007】
特許文献2の技術は、コア本体、薄板状弾性変形部材、複数部材から構成される容器本体、というように構成部材の数が多いため、使用後の洗浄の際には、分解要素が多く、洗浄作業がとても煩雑であり、しかも一つ一つの部材について洗浄と乾燥を確実に行う必要があり、衛生的な状態を得るには極めて面倒であるという問題点を有している。
また、挿入空隙部の加圧具合を調整する容器本体の操作部は回転操作する構成、即ち、機械的要素であるため多数回の使用による故障・損傷の不安要素になるだけでなく、使用毎の洗浄が必須である射精促進器具においては洗浄の度に分解・組立が必須であるため損傷・故障の生じる確率も高くなるという問題点を有している。
【0008】
そこで本発明の課題は、簡易な構造で刺激の変化を手軽に得ることができ、しかも洗浄性が高く衛生的な状態を容易に得ることができる射精促進器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記本発明の課題は、下記の手段により達成される。
【0010】
1.可撓性樹脂製の本体の少なくとも軸方向一端側に形成された開口から成る挿入口と、該挿入口から本体の軸方向内部に向かって延びる挿入空隙部と、を有してなる射精促進器具において、
前記本体とは別体構成の刺激調整部材が用意されており、
この刺激調整部材を、前記本体の任意の箇所に形成された部材差込口から抜き差しして、本体の内部であって前記挿入空隙部の側方に沿った位置に着脱可能に配設し、この着脱によって前記挿入空隙部の内部に対する刺激を調整する構成であることを特徴とする射精促進器具。
【0011】
2.前記刺激調整部材が2枚以上配設される構成であることを特徴とする上記1に記載の射精促進器具。
【0012】
3.前記刺激調整部材が、前記挿入空隙部の軸方向の略全域に亘る範囲に配設される構成であることを特徴とする上記1又は2に記載の射精促進器具。
【0013】
4.前記刺激調整部材が、前記挿入空隙部の軸方向の略全域に及ぶ長さを有する構成であることを特徴とする上記1~3のいずれかに記載の射精促進器具。
【0014】
5.前記刺激調整部材が、板状構成であることを特徴とする上記1~4のいずれかに記載の射精促進器具。
【0015】
6.前記刺激調整部材が、硬質合成樹脂製であることを特徴とする上記1~5のいずれかに記載の射精促進器具。
【0016】
7.前記刺激調整部材の少なくとも一面に凹凸部から成る表面形状が施されており、この表面形状が施された面を前記挿入空隙部側に向けた状態で前記刺激調整部材を本体内部に配設する構成であることを特徴とする上記1~6のいずれかに記載の射精促進器具。
【0017】
8.前記表面形状が、波状凹凸部、筋状凹凸部、粒状凹凸部、格子状凹凸部のいずれか1種類、又は2種類以上の組合せであることを特徴とする上記7に記載の射精促進器具。
【0018】
9.前記部材差込口が前記挿入口の近傍に設けられており、この部材差込口から刺激調整部材を軸方向内部に向かって且つ前記挿入空隙部の側方に沿った位置に差し入れる構成であることを特徴とする上記1~8のいずれかに記載の射精促進器具。
【0019】
10.前記部材差込口が複数箇所設けられており、この複数箇所の部材差込口の各々に対して刺激調整部材の抜き差しによる本体内部への配設が可能な構成であることを特徴とする上記1~9のいずれかに記載の射精促進器具。
【0020】
11.刺激調整部材を前記挿入空隙部を挟んで対面する状態で本体の内部に配設可能な構成であることを特徴とする上記1~10のいずれかに記載の射精促進器具。
【0021】
12.前記本体が透明であり、前記刺激調整部材が有色であることを特徴とする上記1~11のいずれかに記載の射精促進器具。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に示す発明によれば、簡易な構造で刺激の変化を手軽に得ることができ、しかも洗浄性が高く衛生的な状態を容易に得ることができる射精促進器具を提供することができる。
【0023】
特に、別体構成の刺激調整部材を挿入空隙部の側方に配設するだけで該挿入空隙部の内部への加圧を高めることができるので簡単に刺激を強くすることができる。
また、射精促進器具の主構成部材が可撓性樹脂製の本体のみの極めて簡易な構成であることから、洗浄の際の分解・組立作業が不要であり洗浄・乾燥を速やか且つ容易に行うことができる。
更に、別体構成の刺激調整部材については洗浄・乾燥を取り外した状態で極めて容易に行うことができる。従って、本体と刺激調整部材の両部材について極めて容易に衛生的な状態を得ることができる。
【0024】
請求項2に示す発明によれば、刺激調整部材を2枚配設した場合は配設無しの場合や1枚のみ配設した場合に比べて挿入空隙部に対する加圧をより高めることができる。また、刺激調整部材を3枚以上配設した場合は挿入空隙部に対する加圧を更に高めることができる。従って、刺激調整部材の配設による刺激の調整が段階的に容易に可能である。
【0025】
請求項3に示す発明によれば、挿入空隙部の入口部分から最奥部分までに亘って加圧状態を高めることができるので同様に刺激も強くすることができる。
【0026】
請求項4に示す発明によれば、一つの刺激調整部材を挿入空隙部の一側方に配設するだけで該挿入空隙部の軸方向の略全域に亘って内部への加圧を高めることができる。
【0027】
請求項5に示す発明によれば、挿入空隙部に対して面状に加圧することができるので一つの刺激調整部材によって広い範囲で刺激を強めることができる。
【0028】
請求項6に示す発明によれば、部材差込口からの刺激調整部材の抜き差しが容易であると共に洗浄・乾燥等についても取扱性が容易である。
【0029】
請求項7又は8に示す発明によれば、刺激調整部材の表面に施された表面形状に合わせて加圧された挿入空隙部の内壁部の形状が変化するので刺激も変化することになる。更に、異なる表面形状が施された刺激調整部材を用いることにより加圧された挿入空隙部の内壁部の形状が合わせて変化して異なる刺激を得ることができる。即ち、刺激調整部材を用いない場合の刺激、刺激調整部材を用いた場合の刺激、異なる表面形状の刺激調整部材を用いた場合の刺激、というように本体は一つであっても種々様々な刺激に変化させて使用することができる。
【0030】
請求項9に示す発明によれば、刺激調整部材を抜き差しする部材差込口が挿入口の近傍に設けられていることにより、挿入空隙部により近い位置に刺激調整部材を配設することができる。従って、刺激調整部材の挿入空隙部の内部に対する刺激をより強調させることができる。
【0031】
請求項10に示す発明によれば、挿入空隙部の側方の複数箇所に刺激調整部材を配設することができ、この複数箇所への配設は、配設無し、一カ所のみ配設、二か所配設、というように配設箇所の数と位置の各々を選択的に行うことができる。
【0032】
請求項11に示す発明によれば、挿入空隙部を左右両側、又は上下両側から挟み込む状態で加圧して刺激を高めることができる。
【0033】
請求項12に示す発明によれば、透明の可撓性樹脂が美観を呈するだけでなく、内部、特に刺激調整部材の有無や該刺激調整部材の配設具合、即ち、挿入空隙部の内部に対する刺激の種類まで可視化させることができる。また、挿入空隙部や部材差込口等の本体の内部の隅々まで外側から目視確認することができるので、洗浄の際には汚れ等を見逃すことが無くなり、的確な衛生管理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明に係る射精促進器具の一実施例を示す概略説明斜視図
図2】本体の一例を示す5面図(正面図、平面図、底面図、A-A線断面図、B-B線端面図)
図3】刺激調整部材の一例を示す2面図(正面図、底面図)
図4】刺激調整部材の配設前と配設後の挿入空隙部に対する加圧状態を説明する部分断面図(断面は図2のA-A断面と同じ面)
図5】刺激調整部材の他の例を示す2面図(正面図、底面図)
図6】刺激調整部材の更に他の例を示す2面図(正面図、底面図)
図7】刺激調整部材の配設前と配設後の挿入空隙部に対する加圧状態を説明する部分端面図(端面は図2のB-B端面と同じ面)
【発明を実施するための形態】
【0035】
次に、添付図面に従って本発明の射精促進器具について詳細に説明する。
【0036】
本発明の射精促進器具は、本体の挿入空隙部に男性器を挿入して往復摺動させることによって男性器に摩擦刺激を与えて射精を促す器具である。
【0037】
本発明の射精促進器具1の具体的構成としては、図1図4に示すように、
可撓性樹脂製の本体2の少なくとも軸方向一端側に形成された開口から成る挿入口21と、該挿入口21から本体2の軸方向内部に向かって延びる挿入空隙部22と、を有してなる構成において、
前記本体2とは別体構成の刺激調整部材3が用意されており、
この刺激調整部材3を、前記本体2の任意の箇所に形成された部材差込口23から抜き差しして、本体2の内部であって前記挿入空隙部22の側方に沿った位置(部材配設部24)に着脱可能に配設し、この着脱によって前記挿入空隙部22の内部に対する刺激を調整する構成であること、
を主構成とするものである。
【0038】
先ず、射精促進器具1の主構成部材である本体2について詳説する。
【0039】
本体2は、挿入口21から内部の挿入空隙部22内にペニスを挿入して、往復摺動等によってペニスに摩擦刺激することで射精を促すための構成を有するものである。挿入空隙部22の内壁には、ペニスを刺激するための種々様々な形状の凹凸等が形成されている。
【0040】
本体2を構成する材料としては、適度な硬度から得られる保形性と、ペニスを傷つけることなく摩擦を与えるための適度な柔軟性や伸縮性が求められるため可撓性樹脂から形成されており、可撓性樹脂としては、エラストマー(弾性を有する高分子の総称。)を挙げることができ、より詳しくは、ウレタンゴムやシリコンゴム等を挙げることができる。その他、この種の技術分野で用いられる公知公用の材質を特別の制限なく採用することができる。尚、射精促進器具1の使用時には、挿入口21や挿入空隙部22に潤滑ローションや潤滑ゼリーを塗布又は流入することが好ましい。
【0041】
また、本体2は透明であることが好ましく、透明の可撓性樹脂は美観を呈するだけでなく、内部、特に刺激調整部材3の有無・種類や該刺激調整部材3の配設具合、即ち、挿入空隙部22の内部に対する刺激の強さや種類まで可視化させることができる。また、挿入空隙部22や部材差込口23・部材配設部24等の本体2の内部の隅々まで外側から目視確認することができるので、洗浄の際には汚れ等を見逃すことが無くなり、適格な衛生管理を行うことができる。
【0042】
本体2の任意の位置に設けられる部材差込口23は、好ましくは前記挿入口21の近傍、より好ましくは挿入口21の両側に一つずつ設けられることであり、かかる構成によれば、この部材差込口23から刺激調整部材3を軸方向内部に向かって且つ前記挿入空隙部22の側方に沿った位置であって且つ挿入空隙部22に近い位置、即ち、該挿入空隙部22内に挿入されるペニスに近い位置に刺激調整部材3を配設することができるので、ペニスに対する刺激をより強調させることができる。
【0043】
尚、本実施例では、2つの部材差込口23を挿入口21の両側に設け、各々の部材差込口23に対して1枚ずつの計2枚の刺激調整部材3を抜き差しすることによって、刺激調整部材3を前記挿入空隙部22を挟んで対面する状態で該挿入空隙部22の両側に各々設けられた部材配設部24に1枚ずつの計2枚を配設する構成としているが、本発明はかかる構成に限定されず、部材差込口23及び/又は部材配設部は1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。また刺激調整部材3は1枚のみ配設でもよいし、3枚以上配設できる構成であってもよい。
【0044】
本実施例に示すように、挿入空隙部22の両側方に刺激調整部材3を配設することができる構成とすれば、挿入空隙部22の内部に挿入したペニスに対して、左右両側或いは上下両側から挟み込む状態で加圧して刺激を高めることができる。
尚、刺激調整部材3の部材配設部24への配設は、配設無し、一カ所のみ配設、二か所配設、というように数と位置の各々を選択的に行うことができる。この選択的配設によって、刺激調整部材3を用いない場合は挿入空隙部22が有している基本の刺激が得られ、1枚の刺激調整部材3を配設することによって挿入空隙部22に対する加圧力が高まることによって刺激が強調され、2枚の刺激調整部材3を配設することによって刺激が更に強調されることになる。
【0045】
次に、挿入空隙部22の側方の部材配設部24に配設される刺激調整部材3について説明する。
【0046】
本体2とは別体構成で用意される刺激調整部材3は、上記したように部材差込口23から本体2の内部に挿し込まれて前記挿入空隙部22の側方の部材配設部24に配設されることによって、挿入空隙部22の内部に対しての加圧を該刺激調整部材3の厚みに応じて高めること、即ち、該挿入空隙部22に挿入されたペニスに対する刺激を高めることができるものである。
【0047】
刺激調整部材3は、挿入空隙部22の軸方向の好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、特に好ましくは95%以上の略全域に亘る範囲となるように配設される構成であることが好ましく、及び/又は、挿入空隙部22の軸方向の好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、特に好ましくは95%以上の略全域に及ぶ長さを有する形状のものである構成が好ましい。具体的には、例えば、図3に示すような板状構成である。
【0048】
また刺激調整部材3を構成する材料としては、硬質合成樹脂製であり、板状構成の少なくとも一面に、波状凹凸部、筋状凹凸部、粒状凹凸部、格子状凹凸部等の種々の表面形状31が施されていることが好ましい。図3は波状凹凸部が形成された態様を示す。
【0049】
刺激調整部材3は有色構成であることが好ましい。本体2を透明構成とし、刺激調整部材3を有色構成とすることにより、外部から内部の刺激調整部材3の状態を目視確認することができる。また、刺激調整部材3の表面形状31の種類(波状凹凸部、筋状凹凸部、粒状凹凸部など)に応じて色を変えれば、本体2の外部から内部の刺激調整部材3の種類が判別し易い。尚、本発明において「有色」とは有色透明、有色半透明、有色不透明のように無色透明以外を云い、白色や白濁色も有色に含む。尚また、有色構成は刺激調整部材3の全体が有色であるだけでなく、縁部等の一部分が有色である場合、有色の模様・柄・文字等が施されている場合のように本体2の外部から刺激調整部材3の存在を確認できるように施された有色構成を含む。
【0050】
刺激調整部材3を挿入空隙部22の一側方の部材配設部24に配設すれば、該挿入空隙部22の内部に対しての加圧を一側方から高めることができ、挿入空隙部22の両側方の部材配設部24に刺激調整部材3を配設すれば、該挿入空隙部22の内部に対しての加圧を両側方から高めることができる。従って、刺激調整部材3の配設による刺激の調整が段階的に容易に可能である。
【0051】
また、刺激調整部材3を挿入空隙部22の軸方向の略全域に亘る範囲に配設する構成によれば、挿入空隙部22の入口部分から最奥部分までに亘って加圧状態を高めることができるので挿入したペニスの全域に亘って刺激を強くすることができる。
【0052】
更に、刺激調整部材3を板状構成とすることにより、挿入空隙部22に対して面状に加圧することができるので広い範囲で刺激を強めることができる。
【0053】
刺激調整部材3の表面に種々様々な表面形状31を施すことにより、施した表面形状31に合わせて加圧された挿入空隙部22の内壁部の形状が変化するので刺激も変化することになる(図4参照)。従って、形状の異なる表面形状31が施された刺激調整部材3を複数種類用意しておき、これらを適宜選択して用いれば、用いた刺激調整部材3の表面形状31に応じて挿入空隙部22の内壁部の形状も変化することになるので、様々な種類の異なる刺激を得ることができる。
即ち、刺激調整部材3を用いない場合の刺激、刺激調整部材3を用いた場合の刺激、異なる表面形状31の刺激調整部材3を用いた場合の刺激、というように本体2は一つであっても種々様々な刺激に変化させて使用することができる。
【0054】
以上、本発明に係る射精促進器具の実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の範囲内において様々な態様を採ることができる。
【0055】
例えば、上記した実施例では刺激調整部材3の表面形状31は図3に示すように波状凹凸部としていたが、図5に示すような粒状凹凸部や、図6に示すような筋状凹凸部等としてもよい。
【0056】
図6に示す筋状凹凸部から成る表面形状31は、各筋の軸方向の中央部分が尾根のように隆起させた形状を有するので、本体2の内部の部材配設部24に配設した場合の挿入空隙部22に対する加圧についても図7に示すように軸方向の中央部分が隆起した状態で加圧されることになる。この態様によれば、ペニスの裏スジと呼ばれる部分に対して特に強調した刺激を与えることができる。
【0057】
刺激調整部材3は、上記実施例では硬質合成樹脂製であったが、軟質合成樹脂製としたり、或いは内部に液体や気体が充填された密封袋体構成のものであってもよい。
【0058】
また、刺激調整部材3は、上記実施例では板状であったが、棒状としたり、或いは球状やサイコロ状等であってもよい。棒状、球状、サイコロ状の場合、複数個を点在的に配設したり、局所的に集中配設する等、様々に配設することもできる。
【0059】
刺激調整部材3として、硬度が異なる刺激調整部材や、液体や気体が充填されたクッション性を有する刺激調整部材や、棒状・球状・サイコロ状等、様々な構成を採ることにより、挿入空隙部22に挿入したペニスに対する刺激を種々様々に変化させることができる。
【符号の説明】
【0060】
1 射精促進器具
2 本体
21 挿入口
22 挿入空隙部
23 部材差込口
24 部材配設部
3 刺激調整部材
31 表面形状
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7