IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ キャタピラー エス エー アール エルの特許一覧

<>
  • 特開-建設機械の油圧回路 図1
  • 特開-建設機械の油圧回路 図2
  • 特開-建設機械の油圧回路 図3
  • 特開-建設機械の油圧回路 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023064458
(43)【公開日】2023-05-11
(54)【発明の名称】建設機械の油圧回路
(51)【国際特許分類】
   F15B 11/02 20060101AFI20230501BHJP
   E02F 9/22 20060101ALI20230501BHJP
   F15B 11/028 20060101ALI20230501BHJP
   F15B 11/042 20060101ALI20230501BHJP
   F15B 11/044 20060101ALI20230501BHJP
【FI】
F15B11/02 C
E02F9/22 P
F15B11/028 G
F15B11/042
F15B11/044
F15B11/028 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021174755
(22)【出願日】2021-10-26
(71)【出願人】
【識別番号】505236469
【氏名又は名称】キャタピラー エス エー アール エル
(74)【代理人】
【識別番号】100075177
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 尚純
(74)【代理人】
【識別番号】100113217
【弁理士】
【氏名又は名称】奥貫 佐知子
(74)【代理人】
【識別番号】100202496
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿角 剛二
(74)【代理人】
【識別番号】100202692
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 吉文
(72)【発明者】
【氏名】小西 勲
(72)【発明者】
【氏名】峰 元太
(72)【発明者】
【氏名】金縄 裕也
(72)【発明者】
【氏名】大村 真也
(72)【発明者】
【氏名】島原 聖
(72)【発明者】
【氏名】宮森 和哉
【テーマコード(参考)】
2D003
3H089
【Fターム(参考)】
2D003AA01
2D003AB04
2D003BA01
2D003BB03
2D003CA02
2D003DA02
2D003DB02
2D003FA02
3H089AA07
3H089AA20
3H089AA22
3H089AA23
3H089AA73
3H089BB27
3H089DA03
3H089DA13
3H089DB03
3H089DB37
3H089DB46
3H089DB47
3H089DB49
3H089EE36
3H089FF07
3H089GG02
3H089JJ01
(57)【要約】
【課題】ワークツール回路に低容量のリリーフバルブを用いることができる建設機械の油圧回路を提供する。
【解決手段】建設機械の油圧回路2は、可変容量形の油圧ポンプ4と、油圧ポンプ4が吐出した作動油によって作動するワークツール6と、ワークツール6を作動させるための信号を出力するワークツール操作装置10と、ワークツール操作装置10が出力した信号に基づき、油圧ポンプ4からワークツール6への作動油の供給を許容するコントロールバルブ14と、コントロールバルブ14とワークツール6との間を流れる作動油を逃がすツール用リリーフバルブ44と、ワークツール6に流入する作動油の圧力を検出する圧力センサ46と、圧力センサ46によって検出された圧力が所定値を超えた場合に油圧ポンプ4の吐出量を低減させるコントローラ48とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建設機械の油圧回路であって、
可変容量形の油圧ポンプと、
前記油圧ポンプが吐出した作動油によって作動するワークツールと、
前記ワークツールを作動させるための信号を出力するワークツール操作装置と、
前記ワークツール操作装置が出力した信号に基づき、前記油圧ポンプから前記ワークツールへの作動油の供給を許容するコントロールバルブと、
前記コントロールバルブと前記ワークツールとの間を流れる作動油を逃がすツール用リリーフバルブと、
前記ワークツールに流入する作動油の圧力を検出する圧力センサと、
前記圧力センサによって検出された圧力が所定値を超えた場合に前記油圧ポンプの吐出量を低減させるコントローラと、を備える建設機械の油圧回路。
【請求項2】
前記所定値は、前記ツール用リリーフバルブのリリーフ圧力以下に設定されている、請求項1に記載の建設機械の油圧回路。
【請求項3】
前記コントロールバルブは、前記ワークツールに流入する作動油量を制御するメータインバルブと、前記ワークツールから流出する作動油量を制御するメータアウトバルブとを有する、請求項1または2に記載の建設機械の油圧回路。
【請求項4】
建設機械の油圧回路であって、
油圧ポンプと、
いずれも前記油圧ポンプが吐出した作動油によって作動するワークツールおよびアクチュエータと、
前記ワークツールを作動させるための信号を出力するワークツール操作装置と、
前記アクチュエータを作動させるための信号を出力するアクチュエータ操作装置と、
前記ワークツール操作装置および前記アクチュエータ操作装置が出力した信号に基づき、前記油圧ポンプから前記ワークツールおよび前記アクチュエータへの作動油の供給を許容するコントロールバルブと、
前記コントロールバルブの上流側に配置され前記油圧ポンプが吐出した作動油を逃がすメインリリーフバルブと、
前記コントロールバルブと前記ワークツールとの間を流れる作動油を逃がすツール用リリーフバルブと、
前記コントロールバルブの作動を制御するコントローラとを備え、
前記コントロールバルブは、前記ワークツールに流入する作動油量を制御するメータインバルブと、前記ワークツールから流出する作動油量を制御するメータアウトバルブとを含み、
前記コントローラは、前記ワークツール操作装置および前記アクチュエータ操作装置の双方から信号が出力された場合には、前記メータインバルブの開口面積を小さくして、前記メータインバルブの上流側の圧力よりも前記メータインバルブの下流側の圧力を降下させる建設機械の油圧回路。
【請求項5】
前記コントローラは、前記ワークツール操作装置および前記アクチュエータ操作装置の双方から信号が出力された場合には、前記メータインバルブの上流側の圧力が前記メインリリーフバルブのリリーフ圧力に到達する前に、前記メータインバルブの下流側の圧力が前記ツール用リリーフバルブのリリーフ圧力に到達しないように、前記メータインバルブの開口面積を小さくして、前記メータインバルブの上流側の圧力よりも前記メータインバルブの下流側の圧力を降下させる、請求項4に記載の建設機械の油圧回路。
【請求項6】
前記油圧ポンプは可変容量形であり、
前記ワークツールに流入する作動油の圧力を検出する圧力センサを含み、
前記コントローラは、前記圧力センサによって検出された圧力が所定値を超えた場合に前記油圧ポンプの吐出量を低減させる、請求項4または5に記載の建設機械の油圧回路。
【請求項7】
いずれも前記コントロールバルブと前記ワークツールとを接続する第1の管路および第2の管路と、
前記第1の管路から分岐して作動油タンクまで延びる第1のリリーフ管路と、
前記第2の管路から分岐して前記作動油タンクまで延びる第2のリリーフ管路とを含み、
前記ツール用リリーフバルブは、前記第1のリリーフ管路および前記第2のリリーフ管路のそれぞれに設けられている、請求項1から6までのいずれかに記載の建設機械の油圧回路。
【請求項8】
いずれも前記コントロールバルブと前記ワークツールとを接続する第1の管路および第2の管路と、
前記第1の管路と前記第2の管路とを接続する接続管路と、
前記接続管路に配置されたシャトルバルブと、
前記シャトルバルブの出口から作動油タンクまで延びるリリーフ管路とを含み、
前記ツール用リリーフバルブは前記リリーフ管路に設けられている、請求項1から6までのいずれかに記載の建設機械の油圧回路。
【請求項9】
前記ツール用リリーフバルブは電磁比例式リリーフバルブである、請求項1から8までのいずれかに記載の建設機械の油圧回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種ワークツールが着脱自在に装着される建設機械の油圧回路に関する。
【背景技術】
【0002】
建設機械の代表例である油圧ショベルは、下部走行体と、下部走行体に旋回自在に支持された上部旋回体と、上部旋回体に装着されたフロント作業機とを備える。油圧ショベルのフロント作業機は、上部旋回体に揺動自在に連結されたブームと、ブームの先端に揺動自在に連結されたアームと、アームの先端に着脱自在に装着されたワークツールとを含む。
【0003】
油圧ショベルにおいては、ワークツールとして掘削作業用のバケットが装着されているものが多いが、バケット以外にも様々なワークツールが装着され得る。バケット以外のワークツールとしては、たとえば、コンクリートや岩石等を破砕するための油圧ハンマーや、木材等を掴むためのグラップルがある(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-168738号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ワークツールには、ワークツールを作動させる回路(ワークツール回路)からリリーフバルブを介して作動油を逃がしながら使用するもの(たとえば、グラップル)がある。このようなワークツールを使用する場合には、リリーフ時にポンプの吐出量のすべてを流すことができる大容量のリリーフバルブがワークツール回路に装着されている必要がある。しかし、大容量のリリーフバルブは、価格が高く、ワークツール回路のコスト上昇の一因となっていた。
【0006】
また、ワークツールには、油圧ショベルの回路全体のリリーフ圧力よりも低い値にリリーフ圧力を設定しなければならないものがある。このようなワークツールと共に、ワークツール以外の他のアクチュエータを同時に使用する際は、ワークツールのリリーフ圧力までしか回路全体の圧力が上昇しないため、他のアクチュエータの操作性が悪化するという問題がある。
【0007】
上記事実に鑑みてなされた本発明の第1の課題は、ワークツール回路に低容量のリリーフバルブを用いることができる建設機械の油圧回路を提供することである。また、本発明の第2の課題は、ワークツールと他のアクチュエータとを同時操作する場合の操作性に優れた油圧回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の側面によれば、上記第1の課題を解決する以下の建設機械の油圧回路が提供される。すなわち、
「建設機械の油圧回路であって、
可変容量形の油圧ポンプと、
前記油圧ポンプが吐出した作動油によって作動するワークツールと、
前記ワークツールを作動させるための信号を出力するワークツール操作装置と、
前記ワークツール操作装置が出力した信号に基づき、前記油圧ポンプから前記ワークツールへの作動油の供給を許容するコントロールバルブと、
前記コントロールバルブと前記ワークツールとの間を流れる作動油を逃がすツール用リリーフバルブと、
前記ワークツールに流入する作動油の圧力を検出する圧力センサと、
前記圧力センサによって検出された圧力が所定値を超えた場合に前記油圧ポンプの吐出量を低減させるコントローラと、を備える建設機械の油圧回路」が提供される。
【0009】
好ましくは、前記所定値は前記ツール用リリーフバルブのリリーフ圧力以下に設定されている。前記コントロールバルブは、前記ワークツールに流入する作動油量を制御するメータインバルブと、前記ワークツールから流出する作動油量を制御するメータアウトバルブとを有するのが好適である。
【0010】
また、本発明の第2の側面によれば、上記第2の課題を解決する以下の建設機械の油圧回路が提供される。すなわち、
「建設機械の油圧回路であって、
油圧ポンプと、
いずれも前記油圧ポンプが吐出した作動油によって作動するワークツールおよびアクチュエータと、
前記ワークツールを作動させるための信号を出力するワークツール操作装置と、
前記アクチュエータを作動させるための信号を出力するアクチュエータ操作装置と、
前記ワークツール操作装置および前記アクチュエータ操作装置が出力した信号に基づき、前記油圧ポンプから前記ワークツールおよび前記アクチュエータへの作動油の供給を許容するコントロールバルブと、
前記コントロールバルブの上流側に配置され前記油圧ポンプが吐出した作動油を逃がすメインリリーフバルブと、
前記コントロールバルブと前記ワークツールとの間を流れる作動油を逃がすツール用リリーフバルブと、
前記コントロールバルブの作動を制御するコントローラとを備え、
前記コントロールバルブは、前記ワークツールに流入する作動油量を制御するメータインバルブと、前記ワークツールから流出する作動油量を制御するメータアウトバルブとを含み、
前記コントローラは、前記ワークツール操作装置および前記アクチュエータ操作装置の双方から信号が出力された場合には、前記メータインバルブの開口面積を小さくして、前記メータインバルブの上流側の圧力よりも前記メータインバルブの下流側の圧力を降下させる建設機械の油圧回路」が提供される。
【0011】
望ましくは、前記コントローラは、前記ワークツール操作装置および前記アクチュエータ操作装置の双方から信号が出力された場合には、前記メータインバルブの上流側の圧力が前記メインリリーフバルブのリリーフ圧力に到達する前に、前記メータインバルブの下流側の圧力が前記ツール用リリーフバルブのリリーフ圧力に到達しないように、前記メータインバルブの開口面積を小さくして、前記メータインバルブの上流側の圧力よりも前記メータインバルブの下流側の圧力を降下させる。
【0012】
前記油圧ポンプは可変容量形であり、前記ワークツールに流入する作動油の圧力を検出する圧力センサを含み、前記コントローラは、前記圧力センサによって検出された圧力が所定値を超えた場合に前記油圧ポンプの吐出量を低減させるのが好都合である。
【0013】
本発明の第1・第2の側面の双方ともに、いずれも前記コントロールバルブと前記ワークツールとを接続する第1の管路および第2の管路と、前記第1の管路から分岐して作動油タンクまで延びる第1のリリーフ管路と、前記第2の管路から分岐して前記作動油タンクまで延びる第2のリリーフ管路とを含み、前記ツール用リリーフバルブは、前記第1のリリーフ管路および前記第2のリリーフ管路のそれぞれに設けられているのが好ましい。あるいは、いずれも前記コントロールバルブと前記ワークツールとを接続する第1の管路および第2の管路と、前記第1の管路と前記第2の管路とを接続する接続管路と、前記接続管路に配置されたシャトルバルブと、前記シャトルバルブの出口から作動油タンクまで延びるリリーフ管路とを含み、前記ツール用リリーフバルブは前記リリーフ管路に設けられていてもよい。
【0014】
前記ツール用リリーフバルブは電磁比例式リリーフバルブであるのが好適である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の第1の側面によれば、ワークツールに流入する作動油の圧力が所定値を超えた場合に油圧ポンプの吐出量を低減させるので、ツール用リリーフバルブを通過する作動油量を抑制することができ、ツール用リリーフバルブを低容量のものとすることができる。
【0016】
本発明の第2の側面によれば、ワークツール操作装置およびアクチュエータ操作装置の双方から信号が出力された場合には、メータインバルブの開口面積を小さくして、メータインバルブの上流側の圧力よりもメータインバルブの下流側の圧力を降下させるので、ツール用リリーフバルブのリリーフ圧力がメインリリーフバルブのリリーフ圧力よりも低い値に設定された場合であっても、アクチュエータに流入する作動油の圧力をツール用リリーフバルブのリリーフ圧力以上に高めることができ、ワークツールとアクチュエータとを同時操作する場合の操作性が良好となる。
【0017】
また、本発明の第2の側面によれば、ワークツールに流入する作動油量を制御するメータインバルブと、ワークツールから流出する作動油量を制御するメータアウトバルブとを備えるので、メータインバルブの開口を小さくするのと連動して、メータアウトバルブの開口が小さくする必要がなく、ワークツール回路の背圧上昇を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に従って構成された建設機械の油圧回路を示す回路図。
図2図1に示す油圧回路の第1の変形例を示す回路図。
図3図1に示す油圧回路の第2の変形例を示す回路図。
図4図1に示す油圧回路の第3の変形例を示す回路図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に従って構成された建設機械の油圧回路の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0020】
(油圧回路2)
図1に示すとおり、油圧ショベル等の建設機械に搭載され得る油圧回路2は、可変容量形の油圧ポンプ4と、いずれも油圧ポンプ4が吐出した作動油(吐出油)によって作動するワークツール6およびアクチュエータ8と、ワークツール6を作動させるための信号を出力するワークツール操作装置10と、アクチュエータ8を作動させるための信号を出力するアクチュエータ操作装置12と、ワークツール操作装置10およびアクチュエータ操作装置12が出力した信号に基づき、油圧ポンプ4からワークツール6およびアクチュエータ8への作動油の供給を許容するコントロールバルブ14と、いずれもコントロールバルブ14とワークツール6とを接続する第1の管路16および第2の管路18と、を備える。
【0021】
(油圧ポンプ4)
油圧ポンプ4は、エンジン20によって駆動され、作動油タンク22から作動油を吸い込んでポンプ管路24に吐出するようになっている。図1に示すとおり、ポンプ管路24は、油圧ポンプ4とコントロールバルブ14とを接続する管路である。なお、油圧ポンプ4は、上記のとおり、ワークツール6やアクチュエータ8に作動油を供給するものであるが、別途パイロットポンプが設けられていてもよい。
【0022】
(ワークツール6)
油圧回路2に着脱自在に装着されるワークツール6は、単動ワークツール6a(図1参照)または複動ワークツール6b(図2参照)のいずれかである。図1に示す単動ワークツール6aは、第1の管路16または第2の管路18のいずれか一方を流入路のみとして使用すると共に、第1の管路16または第2の管路18のいずれか他方を流出路のみとして使用する。単動ワークツール6aとしては、たとえば、コンクリートや岩石等を破砕するための油圧ハンマーが挙げられる。
【0023】
一方、図2に示す複動ワークツール6bは、第1の管路16および第2の管路18を交互に流入路として使用すると共に、第1の管路16および第2の管路18を交互に流出路として使用する。複動ワークツール6bとしては、たとえば、木材等を掴むためのグラップルが挙げられる。なお、複動ワークツール6bのアクチュエータは、油圧シリンダ、油圧モータのいずれでもよい。
【0024】
(アクチュエータ8)
アクチュエータ8は、図1および図2には油圧シリンダとして示しているが、油圧シリンダに限定されず、油圧モータであってもよい。また、図示の実施形態では、アクチュエータ8を1個しか示していないが、アクチュエータ8は2個以上設けられていてもよい。このようなアクチュエータ8としては、たとえば、油圧回路2が油圧ショベルのものである場合、ブームを揺動させるブームシリンダ、アームを揺動させるアームシリンダ、油圧ショベルを走行させる走行モータ、上部旋回体を旋回させる旋回モータ等である。
【0025】
(ワークツール操作装置10、アクチュエータ操作装置12)
ワークツール操作装置10およびアクチュエータ操作装置12は、操作量が増大するにしたがって出力する信号の強度が高くなる入力機器(たとえば、ジョイスティック、スライドスイッチ、ペダル等)を有する構成でよい。図示の実施形態では、アクチュエータ操作装置12を1個しか示していないが、アクチュエータ操作装置12は2個以上設けられていてもよい。
【0026】
ワークツール操作装置10は、オペレータによって操作されると、ワークツール6を作動させるための電気信号または油圧信号を出力する。同様に、アクチュエータ操作装置12は、オペレータによって操作されると、アクチュエータ8を作動させるための電気信号または油圧信号を出力する。図1には、ワークツール操作装置10およびアクチュエータ操作装置12が電気信号を出力する形態を示している。ワークツール操作装置10およびアクチュエータ操作装置12が出力した電気信号は、後述のコントローラ48を介してコントロールバルブ14に送られる。
【0027】
なお、図示の実施形態とは異なり、ワークツール操作装置10およびアクチュエータ操作装置12がコントロールバルブ14に対して油圧信号を出力してもよい。この場合には、ワークツール操作装置10およびアクチュエータ操作装置12から出力された油圧信号が圧力センサ(図示していない。)によって検出され、圧力センサの検出結果がコントローラ48に入力される。
【0028】
(コントロールバルブ14)
図示の実施形態のコントロールバルブ14は、ワークツール6に流入する作動油量を制御するメータインバルブ26と、ワークツール6から流出する作動油量を制御するメータアウトバルブ28と、アクチュエータ8に流入する作動油量およびアクチュエータ8から流出する作動油量を制御するアクチュエータバルブ30と、メータインバルブ26の上流側に設置された第1のチェックバルブ32と、アクチュエータバルブ30の上流側に設置された第2のチェックバルブ34とを含む。
【0029】
図示の実施形態のメータインバルブ26およびメータアウトバルブ28は、ワークツール操作装置10がコントローラ48に出力した電気信号に基づいて、コントローラ48によって開口面積が制御される電磁比例式であるが、ワークツール操作装置10が出力した油圧信号によって作動する油圧パイロット式バルブでもよい。
【0030】
図1に示すとおり、メータインバルブ26は、2ポート切換弁であり、ポンプ管路24に設置されている。ワークツール操作装置10が信号を出力すると、コントローラ48によってメータインバルブ26が開放される。
【0031】
メータアウトバルブ28は、4ポート切換弁であり、メータインバルブ26とワークツール6との間に設けられている。メータアウトバルブ28は、ワークツール操作装置10が出力した信号に応じて、ポンプ管路24を第1・第2の管路16、18のいずれか一方に接続すると共に、第1・第2の管路16、18のいずれか他方を第1の戻り管路36に接続する。なお、第1の戻り管路36は、メータアウトバルブ28から作動油タンク22に通じている。
【0032】
図示の実施形態のアクチュエータバルブ30は、メータインバルブ26等と同様に、アクチュエータ操作装置12がコントローラ48に出力した電気信号に基づいて、コントローラ48によって開口面積が制御される電磁比例式であるが、アクチュエータ操作装置12が出力した油圧信号によって作動する油圧パイロット式バルブであってもよい。
【0033】
アクチュエータバルブ30は、4ポート切換弁であり、ポンプ管路24に配置されている。アクチュエータバルブ30は、アクチュエータ操作装置12が出力した信号に応じて、ポンプ管路24を第3・第4の管路38、40のいずれか一方に接続すると共に、第3・第4の管路38、40のいずれか他方を第2の戻り管路42に接続する。
【0034】
なお、第3・第4の管路38、40は、いずれもアクチュエータバルブ30とアクチュエータ8とを接続する管路であり、第2の戻り管路42は、アクチュエータバルブ30から作動油タンク22に通じている。
【0035】
図示の実施形態の油圧回路2は、図1に示すとおり、さらに、コントロールバルブ14とワークツール6との間を流れる作動油を逃がすツール用リリーフバルブ44と、ワークツール6に流入する作動油の圧力を検出する圧力センサ46と、コントローラ48と、第1の管路16から分岐して作動油タンク22まで延びる第1のリリーフ管路50と、第2の管路18から分岐して作動油タンク22まで延びる第2のリリーフ管路52とを備える。
【0036】
(ツール用リリーフバルブ44)
図示の実施形態においては、第1・第2のリリーフ管路50、52のそれぞれにツール用リリーフバルブ44が設けられている。ツール用リリーフバルブ44は、第1・第2のリリーフ管路50、52内の作動油の圧力がリリーフ圧力を超えた場合に、第1・第2のリリーフ管路50、52を流れる作動油を作動油タンク22に逃がすようになっている。
【0037】
ツール用リリーフバルブ44のリリーフ圧力は、あらかじめ所要値(初期値)に設定されているが、ツール用リリーフバルブ44が電磁比例式である場合には、オペレータがコントローラ48に入力したワークツール6の種類に基づいて、コントローラ48によって上記初期値が適宜変更され得る。
【0038】
また、ツール用リリーフバルブ44が電磁比例式である場合には、ワークツール6の種類が入力されたときだけでなく、ワークツール操作装置10から所要の信号が出力されたときにも、コントローラ48によってツール用リリーフバルブ44のリリーフ圧力が変更され得る。
【0039】
たとえば、ワークツール操作装置10から信号が出力されたとき、ワークツール6の流出路側に設けられているツール用リリーフバルブ44のリリーフ圧力が低減され得る。これによって、ワークツール6からの戻り油がメータアウトバルブ28を経由するルートと、流出路側のツール用リリーフバルブ44を経由するルートとに分流するので、ワークツール回路の背圧上昇を抑制することができる。なお、ワークツール6の流入路側のツール用リリーフバルブ44については、背圧上昇抑制に影響しないので、リリーフ圧力を変更する必要はない。
【0040】
(圧力センサ46)
圧力センサ46は、メータアウトバルブ28に付設されており、第1・第2の管路16、18のどちらが流入路となる場合であっても、メータアウトバルブ28からワークツール6に向かって流れる作動油の圧力を検出する。圧力センサ46が検出した結果は、コントローラ48に送られる。
【0041】
(コントローラ48)
コントローラ48は、処理装置および記憶装置を有するコンピュータから構成されている。コントローラ48は、ワークツール操作装置10およびアクチュエータ操作装置12が出力した信号に基づいて、コントロールバルブ14の作動を制御すると共に、油圧ポンプ4の吐出量を制御する。
【0042】
図1に示すとおり、第1・第2の管路16、18は、メイクアップ管路54によっても作動油タンク22に接続されている。メイクアップ管路54には、第1・第2の管路16、18内に負圧が生じた際に、第1・第2の管路16、18にキャビテーションが生じるのを防止するための一対のメイクアップ用チェックバルブ56が配置されている。
【0043】
図示の実施形態の油圧回路2は、ポンプ管路24内の作動油の圧力を検出する圧力センサ58と、ポンプ管路24から分岐して作動油タンク22まで延びるバイパス管路60と、バイパス管路60を通って作動油タンク22に戻る作動油の量を制御する電磁比例式のバイパスバルブ62と、コントロールバルブ14の上流側に配置され油圧ポンプ4が吐出した作動油を逃がすメインリリーフバルブ64とを含む。
【0044】
メインリリーフバルブ64は、ポンプ管路24内の作動油の圧力がリリーフ圧力を超えた場合に、ポンプ管路24を流れる作動油を作動油タンク22に逃がすようになっている。一般に、メインリリーフバルブ64のリリーフ圧力は、ツール用リリーフバルブ44のリリーフ圧力よりも高い値に設定される。
【0045】
図1に示すとおり、いずれも作動油タンク22に接続されている第1・第2の戻り管路36、42、第1・第2のリリーフ管路50、52およびメイクアップ管路54は、作動油タンク22の手前で合流している。そして、作動油タンク22に戻る作動油は、オイルクーラ66を経由する冷却管路68と、オイルクーラ66を経由しない非冷却管路70とのいずれかを通って作動油タンク22に戻るようになっている。
【0046】
次に、上述したとおりの建設機械の油圧回路2の作動について説明する。
【0047】
ワークツール操作装置10およびアクチュエータ操作装置12が操作されていない場合には、ワークツール操作装置10およびアクチュエータ操作装置12から信号が出力されない。この場合には、メータインバルブ26、メータアウトバルブ28およびアクチュエータバルブ30が閉じられ、油圧ポンプ4の吐出油がワークツール6およびアクチュエータ8へ流入せず、ワークツール6等は作動しない。
【0048】
また、ワークツール操作装置10等が操作されていない場合、コントローラ48は、バイパスバルブ62を開放する。これによって、油圧ポンプ4の吐出油がバイパス管路60を通って作動油タンク22に戻る。
【0049】
(ワークツール6の作動)
ワークツール操作装置10が操作された場合には、ワークツール操作装置10から信号が出力される。そうすると、コントローラ48は、メータインバルブ26およびメータアウトバルブ28を作動させ、油圧ポンプ4からワークツール6に通じる油路を開放すると共に、バイパスバルブ62の開口面積を減少させる。これによって、油圧ポンプ4の吐出油がワークツール6に供給され、ワークツール6が作動する。
【0050】
ワークツール操作装置10に加えられる操作量が増加すると、操作量の増加に応じて、ワークツール操作装置10から出力される信号の強度も上昇する。そうすると、コントローラ48は、ワークツール操作装置10からの信号の強度が上昇するにしたがって、油圧ポンプ4の吐出量を増大させると共に、メータインバルブ26の開口面積およびメータアウトバルブ28の開口面積を増大させ、かつ、バイパスバルブ62の開口面積を減少させる。したがって、ワークツール操作装置10の操作量の増加に応じて、ワークツール6の作動速度が上昇する。
【0051】
ただし、コントローラ48は、圧力センサ46によって検出された圧力(メータアウトバルブ28からワークツール6に向かう作動油の圧力)が所定値を超えた場合には、ワークツール操作装置10の操作量が変化していなくても、圧力センサ46によって検出された圧力が所定値以下である場合と比較して、油圧ポンプ4の吐出量を低減させる。
【0052】
これによって、ワークツール6への流入路(第1の管路16または第2の管路18)内の作動油の圧力が所定値を超えた場合、ワークツール6の流入路側のツール用リリーフバルブ44を通過する作動油の量を抑制することができ、ツール用リリーフバルブ44を低容量のものとすることができる。また、ツール用リリーフバルブ44を通過する作動油の量が抑制されるので、リリーフ時のエネルギー損失が軽減される。
【0053】
吐出量が低減された後の油圧ポンプ4の吐出量は、ツール用リリーフバルブ44の容量(通過可能な流量)以下であり、吐出量低減後の油圧ポンプ4から吐出された作動油のすべてがツール用リリーフバルブ44を通過可能であるのが好ましい。
【0054】
油圧ポンプ4の吐出量低減制御の開始に係る上記所定値は、ツール用リリーフバルブ44のリリーフ圧力(初期値)以下の任意の値に設定され得る。ただし、ワークツール6の作動への影響を少なくする観点から、上記所定値は、できるだけ大きい値であるのが好ましい。
【0055】
ワークツール6の種類に基づいて、コントローラ48によってツール用リリーフバルブ44のリリーフ圧力が初期値から変更された場合には、リリーフ圧力の変更に応じて上記所定値も変更され得る。
【0056】
ただし、ワークツール回路の背圧上昇抑制のため、ワークツール6の操作中に、ワークツール6の流出路側に設けられているツール用リリーフバルブ44のリリーフ圧力を低減した場合については、リリーフ圧力の低減に応じて上記所定値を変更する必要はない。上記所定値は、ワークツール6の流入路側のツール用リリーフバルブ44を通過する作動油の量を抑制するための値であり、ワークツール6の流出路側のツール用リリーフバルブ44のリリーフ圧力との関連性は低いためである。
【0057】
なお、コントローラ48による上述の制御(圧力センサ46によって検出された圧力が所定値を超えた場合に油圧ポンプ4の吐出量を低減させる制御)は、ワークツール操作装置10のみから信号が出力された場合でも、あるいは、ワークツール操作装置10およびアクチュエータ操作装置12の双方から信号が出力された場合でも、いずれの場合も実行されるようになっている。
【0058】
(ワークツール6およびアクチュエータ8の作動)
ワークツール操作装置10およびアクチュエータ操作装置12が操作された場合には、ワークツール操作装置10およびアクチュエータ操作装置12の双方から信号が出力される。そうすると、コントローラ48は、メータインバルブ26、メータアウトバルブ28およびアクチュエータバルブ30を作動させ、油圧ポンプ4からワークツール6およびアクチュエータ8に通じる各油路を開放すると共に、バイパスバルブ62の開口面積を減少させる。これによって、油圧ポンプ4の吐出油がワークツール6およびアクチュエータ8に供給され、ワークツール6およびアクチュエータ8が作動する。
【0059】
上述のとおり、ワークツール操作装置10から出力される信号の強度が上昇するにしたがって、メータインバルブ26の開口面積がコントローラ48によって増大される。ただし、ワークツール操作装置10およびアクチュエータ操作装置12の双方から信号が出力された場合には、ワークツール操作装置10のみから信号が出力された場合と比較して、メータインバルブ26の開口面積が小さくなるようにコントローラ48によって制御される。
【0060】
すなわち、(1)ワークツール操作装置10のみから信号が出力された場合、(2)ワークツール操作装置10およびアクチュエータ操作装置12の双方から信号が出力された場合、をそれぞれ比較すると、(1)、(2)の場合でワークツール操作装置10から出力された信号の強度が同一であっても、(1)の場合におけるメータインバルブ26の開口面積よりも、(2)の場合におけるメータインバルブ26の開口面積の方が小さくなるように、コントローラ48によって制御される。
【0061】
より具体的には、ワークツール操作装置10およびアクチュエータ操作装置12の双方から信号が出力された場合には、コントローラ48によって以下の制御が実行される。すなわち、メータインバルブ26の上流側の圧力(アクチュエータ8に流入する作動油の圧力)がメインリリーフバルブ64のリリーフ圧力に到達する前に、メータインバルブ26の下流側の圧力(ワークツール6に流入する作動油の圧力)がツール用リリーフバルブ44のリリーフ圧力に到達しないように、メータインバルブ26の開口面積を小さくして、メータインバルブ26の上流側の圧力よりもメータインバルブ26の下流側の圧力を降下させる制御が実行される。
【0062】
これによって、ツール用リリーフバルブ44のリリーフ圧力がメインリリーフバルブ64のリリーフ圧力よりも低い値に設定された場合であっても、アクチュエータ8に流入する作動油の圧力を、ツール用リリーフバルブ44のリリーフ圧力以上に(図示の実施形態ではメインリリーフバルブ64のリリーフ圧力まで)高めることができる。したがって、ワークツール6とアクチュエータ8とを同時操作する場合の操作性が良好となる。
【0063】
また、図示の実施形態においては、ワークツール6に流入する作動油量を制御するメータインバルブ26と、ワークツール6から流出する作動油量を制御するメータアウトバルブ28とを備えているので、メータインバルブ26の開口を小さくするのと連動して、メータアウトバルブ28の開口を小さくする必要がなく、ワークツール回路の背圧上昇を抑制することができる。
【0064】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず種々の変形が可能である。たとえば、上述の実施形態においては、ツール用リリーフバルブ44が2個設けられている例を説明したが、ツール用リリーフバルブ44は1個であってもよい。
【0065】
この例について図2を参照して説明すると、全体を符号72で示す油圧回路は、第1の管路16と第2の管路18とを接続する接続管路74と、接続管路74に配置されたシャトルバルブ76と、シャトルバルブ76の出口から作動油タンク22まで延びるリリーフ管路78とを含む。そして、ツール用リリーフバルブ44は、リリーフ管路78に1個設けられている。図2に示す例においては、ツール用リリーフバルブ44が1個であるので、ツール用リリーフバルブ44が2個設けられている場合(図1に示す形態)よりも、コストを低く抑えることができる。
【0066】
また、別の変形例としては、たとえば図3に示すとおり、油圧ポンプ4が2個設けられているものを挙げることができる。図3に示す油圧回路80においては、油圧ポンプ4(4a、4b)が2個設けられているほか、ポンプ管路24(24a、24b)や、メータインバルブ26(26a、26b)、アクチュエータ8(8a、8b)、アクチュエータバルブ30(30a、30b)、バイパスバルブ62(62a、62b)等も2個設けられている。
【0067】
また、図3に示す油圧回路80においては、一方のポンプ管路24aと、他方のポンプ管路24bとを連結する連結管路82と、連結管路82に配置されたシャトルバルブ84と、シャトルバルブ84の出口から作動油タンク22まで延びるメインリリーフ管路86とが設けられている。そして、メインリリーフ管路86にメインリリーフバルブ64が設置されている。
【0068】
なお、図3においては、煩雑さを回避する観点から、ワークツール操作装置10、アクチュエータ操作装置12およびコントローラ48を省略している。
【0069】
図3のように、2個の油圧ポンプ4a、4bが設けられている場合には、一方の油圧ポンプ4aのみからワークツール6に作動油を供給し、あるいは、他方の油圧ポンプ4bのみからワークツール6に作動油を供給し、あるいは、双方の油圧ポンプ4a、4bからワークツール6に作動油を供給することができる。
【0070】
たとえば、双方の油圧ポンプ4a、4bからそれぞれ同量の作動油をワークツール6に供給する場合、ワークツール操作装置10から出力される信号の強度が上昇するにしたがって、各バイパスバルブ62a、62bの開口面積が次第に減少していくと共に、各メータインバルブ26a、26bの開口面積が次第に増大していく。
【0071】
そして、圧力センサ46によって検出された圧力が、ツール用リリーフバルブ44のリリーフ圧力以下に設定された所定値を超えた場合には、各油圧ポンプ4a、4bの吐出量が低減される。
【0072】
また、図3に示す例において、ワークツール操作装置10およびアクチュエータ操作装置12の双方から信号が出力された場合には、メータインバルブ26a、26bの上流側の圧力がメインリリーフバルブ64のリリーフ圧力に到達する前に、メータインバルブ26a、26bの下流側の圧力がツール用リリーフバルブ44のリリーフ圧力に到達しないように、メータインバルブ26a、26bの開口面積を小さくして、メータインバルブ26a、26bの上流側の圧力よりもメータインバルブ26a、26bの下流側の圧力を降下させる制御が実行される。
【0073】
なお、一方の油圧ポンプ4aのみからワークツール6に作動油を供給する場合には、ワークツール操作装置10の操作に応じて、一方のメータインバルブ26aの開口面積が制御され、他方のメータインバルブ26bは閉塞状態が維持される。
【0074】
反対に、他方の油圧ポンプ4bのみからワークツール6に作動油を供給する場合には、ワークツール操作装置10の操作に応じて、他方のメータインバルブ26bの開口面積が制御され、一方のメータインバルブ26aは閉塞状態が維持される。
【0075】
さらに、図3に示す例のほか、図4に示す油圧回路90のように、油圧ポンプ4(4a、4b)が2個設けられている場合において、ツール用リリーフバルブ44が1個であってもよい。
【符号の説明】
【0076】
2:油圧回路
4:油圧ポンプ
6:ワークツール
8:アクチュエータ
10:ワークツール操作装置
12:アクチュエータ操作装置
14:コントロールバルブ
16:第1の管路
18:第2の管路
22:作動油タンク
26:メータインバルブ
28:メータアウトバルブ
44:ツール用リリーフバルブ
46:圧力センサ
48:コントローラ
50:第1のリリーフ管路
52:第2のリリーフ管路
64:メインリリーフバルブ
74:接続管路
76:シャトルバルブ
78:リリーフ管路
図1
図2
図3
図4