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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023064484
(43)【公開日】2023-05-11
(54)【発明の名称】ドレン用接続具
(51)【国際特許分類】
   F24F 13/22 20060101AFI20230501BHJP
   F24F 1/36 20110101ALI20230501BHJP
【FI】
F24F1/0007 361B
F24F13/22 222
F24F1/36
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021174800
(22)【出願日】2021-10-26
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-05-13
(71)【出願人】
【識別番号】720007718
【氏名又は名称】有限会社大真電化サービス
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】江上 大介
【テーマコード(参考)】
3L050
3L054
【Fターム(参考)】
3L050BD05
3L050BF04
3L054BA06
3L054BB03
3L054BB10
(57)【要約】
【課題】室内の空気調和機及び室外機からのドレン水の排出処理を行う際、施工者にとっての施工の負担を低減する。
【解決手段】逆T字状の姿勢で用いられるドレン用接続具30は、空気調和機からの第1ドレン水を導入する第1導入管部31と、室外機からの第2ドレン水を導入する第2導入管部32と、第1ドレン水及び第2ドレン水を共に導入して排出ホースへと排出する導出管部33とを有する。第2導入管部32は、第2被挿入口32aの略水平方向の軸心の高さ方向位置を、第1導入管部31と合流する合流部位における略水平方向の軸心の高さ方向位置よりも高くする段差部32bを有する。導出管部33は、排出ホースへ挿入する挿入口33aの略水平方向の軸心の高さ方向位置を、第1ドレン水及び第2ドレン水を導入する導入部位における略水平方向の軸心の高さ方向位置よりも低くする段付部33bを有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略T字形状を備え、前記略T字形状の下向き突出側となる第1側を鉛直上方にした逆T字状の姿勢で用いられるドレン用接続具であって、
前記逆T字状の姿勢における前記第1側に位置し、かつ、室内に配置される空気調和機に接続されたドレンホースが鉛直下方に向かって挿入される雌穴構造の第1被挿入口を備え、前記空気調和機からの第1ドレン水を導入する第1導入管部と、
前記逆T字状の姿勢における水平方向一方側である第2側に位置し、かつ、前記空気調和機の室外機の底板に設けたドレン穴に取り付けられるドレンソケットが挿入される雌穴構造の第2被挿入口を備え、前記室外機からの第2ドレン水を導入する第2導入管部と、
前記逆T字状の姿勢における水平方向他方側である第3側に位置し、かつ、前記第1ドレン水及び前記第2ドレン水を共に導入して排出する雌穴構造の排出ホースへと挿入される挿入口を備えた、導出管部と、
を有し、
前記第2導入管部は、
前記第2被挿入口の略水平方向の軸心の高さ方向位置を、前記第1導入管部と合流する合流部位における略水平方向の軸心の高さ方向位置よりも高くする段差部を有することで、前記雌穴構造の前記第2被挿入口に差し込まれた前記ドレンソケットからの前記第2ドレン水を低位置側である前記合流部位へと流下させて導くように構成され、
前記導出管部は、
前記排出ホースへ挿入する前記挿入口の略水平方向の軸心の高さ方向位置を、前記第1ドレン水及び前記第2ドレン水を導入する導入部位における略水平方向の軸心の高さ方向位置よりも低くする段付部を有することで、前記第1ドレン水及び前記第2ドレン水を低位置側である前記雌穴構造の前記排出ホースへと流下させて導くように構成されている
ことを特徴とするドレン用接続具。
【請求項2】
請求項1記載のドレン用接続具において、
前記導出管部は、前記段付部により、
前記導入部位における管内径が前記挿入口における管内径よりも大きく、かつ、
前記導入部位の下端の高さ方向位置と前記挿入口の下端の高さ方向位置とが互いに同一であるとともに前記導入部位の上端の高さ方向位置が前記挿入口の上端の高さ方向位置よりも高くなる、
偏心構造を備えていることを特徴とするドレン用接続具。
【請求項3】
請求項2記載のドレン用接続具において、
前記雌穴構造の前記第2被挿入口に差し込まれた前記ドレンソケットと、前記第2被挿入口を備えた前記第2導入管部とを、一体的に構成したことを特徴とするドレン用接続具。
【請求項4】
略T字形状を備えるとともに、前記略T字形状の下向き突出側を第1側、前記T字状の水平方向一方側及び他方側をそれぞれ第2側及び第3側とするドレン用接続具であって、前記第1側に位置し雌穴構造の第1被挿入口を備えた第1導入管部と、前記第2側に位置し雌穴構造の第2被挿入口を備えた第2導入管部と、前記第3側に位置し挿入口を備えた導出管部と、を有する前記ドレン用接続具を用いて行う、ドレン水処理方法であって、
前記第2導入管部の前記第2被挿入口に対し、室内に配置される空気調和機の室外機の底板に設けたドレン穴に取り付けられるためのドレンソケットを挿入することで、前記ドレン用接続具と前記ドレンソケットとを結合する第1工程と、
前記第1工程で前記ドレン用接続具と結合された前記ドレンソケットを前記ドレン穴に取り付けることで、前記ドレン用接続具を前記室外機の底板に設置する第2工程と、
前記第2工程で前記底板に設置された状態の前記ドレン用接続具に備えられた前記挿入口を、雌穴構造の排出ホースへと挿入する第3工程と、
前記第3工程の後、前記底板に設置された状態の前記ドレン用接続具に備えられた前記第1被挿入口に対し、前記空気調和機に接続されたドレンホースを挿入する第4工程と、
を有し、
前記第1被挿入口を鉛直上向きとする逆T字状の姿勢とした前記ドレン用接続具により、当該第1被挿入口に差し込まれた前記ドレンホースを介し前記空気調和機からの第1ドレン水を流下させて導入するとともに、前記第2被挿入口に差し込まれた前記ドレンソケットを介し前記室外機からの第2ドレン水を導入し、導入された前記第1ドレン水及び前記第2ドレン水を前記挿入口を挿入した前記排出ホースを介して排出する
ことを特徴とするドレン水処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内の空気調和機及びの室外機からのドレン水を排出処理するためのドレン用接続具、及び、当該ドレン用接続具を用いて行うドレン水処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、室内機および室外機からのドレン水を排出処理するための技術が知られている。(例えば、特許文献1参照)。この従来技術では、ドレン水を処理するために、室内ドレン水排出ホース、室外ドレン水排出ホース、及び、冷媒分岐ユニットのドレン水排出ホースが、三つ又状パイプに接続される。この三つ又状パイプにて、それぞれのドレン水を合流させ、合流ドレン水排出ホースからドレン水が排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9-126487号公報(図6等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術の各ドレン水排出ホース、及び、三つ又状パイプでは、これらの接続部において、ドレン水漏れに対する工夫がなされていない。また、上記各ドレン水排出ホース、及び、三つ又状パイプは、床に対し水平配置されており、各接続部において、それぞれのドレン水排出ホースにテープ等を巻いて、シールする必要が生じる。従って、施工に手間がかかっていた。
【0005】
本発明の目的は、室内の空気調和機及び室外機からのドレン水の排出処理を行う際、施工者にとっての施工の負担を低減できるドレン用接続具、及び、ドレン水処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明のドレン用接続具は、略T字形状を備え、前記略T字形状の下向き突出側となる第1側を鉛直上方にした逆T字状の姿勢で用いられるドレン用接続具であって、前記逆T字状の姿勢における前記第1側に位置し、かつ、室内に配置される空気調和機に接続されたドレンホースが鉛直下方に向かって挿入される雌穴構造の第1被挿入口を備え、前記空気調和機からの第1ドレン水を導入する第1導入管部と、前記逆T字状の姿勢における水平方向一方側である第2側に位置し、かつ、前記空気調和機の室外機の底板に設けたドレン穴に取り付けられるドレンソケットが挿入される雌穴構造の第2被挿入口を備え、前記室外機からの第2ドレン水を導入する第2導入管部と、前記逆T字状の姿勢における水平方向他方側である第3側に位置し、かつ、前記第1ドレン水及び前記第2ドレン水を共に導入して排出する雌穴構造の排出ホースへと挿入される挿入口を備えた、導出管部と、を有し、前記第2導入管部は、前記第2被挿入口の略水平方向の軸心の高さ方向位置を、前記第1導入管部と合流する合流部位における略水平方向の軸心の高さ方向位置よりも高くする段差部を有することで、前記雌穴構造の前記第2被挿入口に差し込まれた前記ドレンソケットからの前記第2ドレン水を低位置側である前記合流部位へと流下させて導くように構成され、前記導出管部は、前記排出ホースへ挿入する前記挿入口の略水平方向の軸心の高さ方向位置を、前記第1ドレン水及び前記第2ドレン水を導入する導入部位における略水平方向の軸心の高さ方向位置よりも低くする段付部を有することで、前記第1ドレン水及び前記第2ドレン水を低位置側である前記雌穴構造の前記排出ホースへと流下させて導くように構成されていることを特徴とする。
【0007】
第1導入管部に対し室内の空気調和機からのドレンホースが接続されるとき、第1導入管部は、ドレンホースが雄、第1導入管部の第1被挿入口が雌、となる挿入構造である。しかも、第1導入管部は、逆T字状の姿勢となったドレン用接続具において上方へ突出する態様となっており、この上向きの第1導入管部に対して、略鉛直方向下向きに延びるドレンホースが上方から挿入される。これにより、ドレンホースと第1被挿入口との接続部とをテープ等で巻いてシールしなくても、空気調和機からの第1ドレン水を当該接続部から漏れることなく確実に導入することができる。この結果、施工時における施工者の負担を低減できる。なお、テープ等を巻くことでより万全なシールを図ることもできる。
【0008】
第2導入管部は、ドレンソケットが雄、第2導入管部の第2被挿入口が雌、となる挿入構造であり、しかも、段差部によって、入口側であるドレンソケット側の位置よりも、出口側である導出管部側の位置の方が低くなっている。これにより、ドレンソケットと第2被挿入口との接続部とをテープ等で巻いてシールしなくても、ドレンソケット側からの第2ドレン水を当該接続部から漏れることなく確実に導入することができる。この結果、施工時における施工者の負担を低減できる。なお、テープ等を巻くことでより万全なシールを図ることもできる。
【0009】
導出管部は、導出管部の挿入口が雄、排出ホースが雌、となる挿入構造であり、しかも、段付部によって、入口側である第1導入管部及び第2導入管部側の位置よりも、出口側である排出ホース側の位置の方が低くなっている。これにより、挿入口と排出ホースとの接続部とをテープ等で巻いてシールしなくても、第1及び第2ドレン水を当該接続部から漏れることなく確実に排出することができる。この結果、施工時における施工者の負担を低減できる。なお、テープ等を巻くことでより万全なシールを図ることもできる。
【0010】
また、本願発明のドレン用接続具においては、前記導出管部は、前記段付部により、前記導入部位における管内径が前記挿入口における管内径よりも大きく、かつ、前記導入部位の下端の高さ方向位置と前記挿入口の下端の高さ方向位置とが互いに同一であるとともに前記導入部位の上端の高さ方向位置が前記挿入口の上端の高さ方向位置よりも高くなる、偏心構造を備えている。
【0011】
また、本願発明のドレン用接続具においては、前記雌穴構造の前記第2被挿入口に差し込まれた前記ドレンソケットと、前記第2被挿入口を備えた前記第2導入管部とが、一体的に構成される。
【0012】
本願発明のドレン水処理方法は、略T字形状を備えるとともに、前記略T字形状の下向き突出側を第1側、前記T字状の水平方向一方側及び他方側をそれぞれ第2側及び第3側とするドレン用接続具であって、前記第1側に位置し雌穴構造の第1被挿入口を備えた第1導入管部と、前記第2側に位置し雌穴構造の第2被挿入口を備えた第2導入管部と、前記第3側に位置し挿入口を備えた導出管部と、を有する前記ドレン用接続具を用いて行う、ドレン水処理方法であって、前記第2導入管部の前記第2被挿入口に対し、室内に配置される空気調和機の室外機の底板に設けたドレン穴に取り付けられるためのドレンソケットを挿入することで、前記ドレン用接続具と前記ドレンソケットとを結合する第1工程と、前記第1工程で前記ドレン用接続具と結合された前記ドレンソケットを前記ドレン穴に取り付けることで、前記ドレン用接続具を前記室外機の底板に設置する第2工程と、前記第2工程で前記底板に設置された状態の前記ドレン用接続具に備えられた前記挿入口を、雌穴構造の排出ホースへと挿入する第3工程と、前記第3工程の後、前記底板に設置された状態の前記ドレン用接続具に備えられた前記第1被挿入口に対し、前記空気調和機に接続されたドレンホースを挿入する第4工程と、を有し、前記第1被挿入口を鉛直上向きとする逆T字状の姿勢とした前記ドレン用接続具により、当該第1被挿入口に差し込まれた前記ドレンホースを介し前記空気調和機からの第1ドレン水を流下させて導入するとともに、前記第2被挿入口に差し込まれた前記ドレンソケットを介し前記室外機からの第2ドレン水を導入し、導入された前記第1ドレン水及び前記第2ドレン水を前記挿入口を挿入した前記排出ホースを介して排出することを特徴とする。
【0013】
このドレン水処理方法によっても、上述と同様に、施工時における施工者の負担を低減できる。なお、テープ等を巻くことでより万全なシールを図ることもできる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、室内の空気調和機及び室外機からのドレン水の排出処理を行う際、施工者にとっての施工の負担を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係るドレン用接続具を適用したエアコンユニットの全体構成図である。
図2図1に示すドレン用接続具、当該ドレン用接続具に接続される部品、及び、室外機の斜視図である。
図3図1に示すドレン用接続具の斜視図である。
図4図1に示すドレン用接続具の正面図、背面図、平面図、及び、縦断面図である。
図5】第1工程、及び、第2工程を説明するための、図1に示すドレン用接続具、当該ドレン用接続具に接続される部品、及び、室外機の斜視図である。
図6】第3工程、及び、第4工程を説明するための、図1に示すドレン用接続具、当該ドレン用接続具に接続される部品、及び、室外機の斜視図である。
図7】本発明の実施形態の変形例に係るドレン用接続具の右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、上下方向、前後方向、左右方向は、各図に示すように、施工者から見た上下方向、手前奥手方向、左右方向に相当しており、各図中に適宜される矢印の方向に対応している。
【0017】
<エアコンユニット>
図1に示すように、本発明の実施形態に係るドレン用接続具30は、エアコンユニットAUに適用される。エアコンユニットAUは、室内機(空気調和機)IU、室外機OU、冷媒配管RP、及び、排水通路100を備えている。室内機IUは、室内の壁面Wに設置されている。室外機OUは、室外に床置きされている。冷媒配管RPは、2本設けられ、それぞれ金属製のパイプとなっている。一方の冷媒配管RPは、室内機IUの熱交換器出口から室外機OUの熱交換器入口に向けて、冷媒が流通するように配設される。他方の冷媒配管RPは、室外機OUの熱交換器出口から室内機IUの熱交換器入口に向けて、冷媒が流通するように配設される。各冷媒配管RPは、壁面Wの貫通孔Hを貫通して、室内機IU及び室外機OUを接続する。
【0018】
室内機IU及び室外機OUでは、それぞれの熱交換器にて、内気及び外気と冷媒との熱交換が行われる。これらの熱交換器では、冷媒の凝縮・蒸発により、内気及び外気の加熱・冷却が達成される。冷房運転時には、室内機IUの熱交換器にて冷媒が蒸発し、内気が冷却される。蒸発した冷媒は、冷媒配管RPを経て室外機OUに到達し、熱交換器にて冷媒が凝縮した後、外気への放熱がなされる。冷房運転時において、室内機IUの熱交換器温度は、露点を下回る場合が多い。この場合、室内機IUにて、内気から凝縮水が発生する。室内機IUにて発生する凝縮水は、第1ドレン水とも称呼する。
【0019】
暖房運転時には、室外機OUの熱交換器にて冷媒が蒸発し、外気から吸熱される。蒸発した冷媒は、冷媒配管RPを経て室内機IUに到達し、熱交換器にて冷媒が凝縮した後、内気が加熱される。暖房運転時において、室外機OUの熱交換器温度は、氷点を下回る場合が多い。この場合、室外機OUにて、外気から霜が発生する。この霜は、室外機OUの熱交換器に付着し、融解した際に凝縮水となる。室外機OUにて発生する凝縮水は、第2ドレン水とも称呼する。
【0020】
第1ドレン水および第2ドレン水は、室内機IUおよび室外機OUから、それぞれ適切に排水溝等へ導入される必要がある。このため、エアコンユニットAUには、排水通路100が設けられている。更に、室外機OUは、第2ドレン水を排水通路100へ導入する構成となっている。
【0021】
図2に示すように、室外機OUは、ケーシングOU1、ドレンパン(室外機OUの底板)OU2、及び、ドレン穴OU3を備えている。ケーシングOU1は、略直方体状の筐体であり、前後方向へ外気が通風可能に構成されている。ケーシングOU1には、室外機OUの熱交換器、ファン、コンプレッサ等のコンポネントが収容されている。冷媒配管RPは、ケーシングOU1を介し、収容されている熱交換器等と接続される。ドレンパンOU2は、略長方形状の板体であり、ケーシングOU1の底部に設けられている。ドレンパンOU2の四辺縁部には、上向きの壁が立設されている。ドレンパンOU2の四隅底部は、支柱にて設置面から底上げされている。ドレン穴OU3は、略円形の貫通孔であり、ドレンパンOU2に設けられている。ドレン穴OU3は、ドレンパンOU2の左右方向における略中央部であって、前後方向の前側に設けられてもよい。
【0022】
このように室外機OUが構成されることで、ケーシングOU1内にて第2ドレン水が発生した際、第2ドレン水は自重で下方向へ落下し、ドレンパンOU2に着水する。即ち、ドレンパンOU2は、第2ドレン水の受け皿となる。そして、着水した第2ドレン水は、ドレンパンOU2の縁部から漏れ出ることなく、ドレン穴OU3へ導入される。なお、ドレン穴OU3の下側には、後に詳述するドレンソケット20が接続されており、第2ドレン水は、ドレンソケット20へ導入される。
【0023】
図1及び図2に示すように、排水通路100は、ドレンホース10、ドレンソケット20、ドレン用接続具30、及び、排出ホース40を備えている。ドレンホース10は、樹脂製のフレキホースであり、壁面Wの貫通孔Hを貫通して、室内機IU及びドレン用接続具30を接続する。ドレンホース10は、冷媒配管RPと結束されて、室外にて冷媒配管RPと一体的に配策されてもよい。ドレンホース10の上流端部は、室内機IUと接続されており、室内機IUから第1ドレン水が導入可能となっている。ドレンホース10の下流端部11は、室内機IUよりも下側に位置している。下流端部11は、下方向に開口する円形開口を備えている。下流端部11は、ドレン用接続具30に接続される。これにより、第1ドレン水は、室内機IUからドレン用接続具30に向けて、ドレンホース10を介して自重にて流下する。
【0024】
ドレンソケット20は、略L字状のエルボパイプであり、ドレンパンOU2及びドレン用接続具30を接続する。ドレンソケット20の上流端部21は、ドレンソケット20の配置において最上端となる。上流端部21には、円形開口21a、及び、スナップフィット21bが設けられている。円形開口21aは、上方向に開口している。スナップフィット21bは、円形開口21aの円周から、上方向に突出している。上流端部21は、ドレン穴OU3に接続される。具体的には、ドレンパンOU2の下側から、スナップフィット21bをドレン穴OU3に篏合させて、円形開口21aがドレン穴OU3と重なり合うようになっている。上流端部21は、上述のように接続されて、室外機OUから第2ドレン水が導入可能となっている。
【0025】
ドレンソケット20の下流端部22は、ドレン穴OU3よりも下側かつ前方向に位置している。下流端部22は、前方向に開口する円形開口を備えている。下流端部22は、ドレン用接続具30に接続される。これにより、第2ドレン水は、室外機OUからドレン用接続具30に向けて、ドレンソケット20を介して自重にて流下する。
【0026】
排出ホース40は、樹脂製のフレキホースである。排出ホース40の上流端部41は、後方向に開口する円形開口を備えている。上流端部41は、ドレン用接続具30と接続されて、ドレン用接続具30から第1、第2ドレン水が導入可能となっている。排出ホース40の下流端部は、ドレン用接続具30よりも下側に位置し、例えば、排水溝に到達する。これにより、第1、第2ドレン水は、ドレン用接続具30から排水溝に向けて、排出ホース40を介して自重にて流下する。
【0027】
なお、ドレンホース10の下流端部11における管内径および管外径は、排出ホース40の上流端部41における管内径および管外径と、略同一であってもよい。また、ドレンソケット20の下流端部22における管外径は、排出ホース40の上流端部41における管内径よりも、若干小さくてもよい。
【0028】
<ドレン用接続具>
図3及び図4に示すように、ドレン用接続具30は、略T字形状を備える。図4(a),(b),(c),(d)は、それぞれドレン用接続具30の正面図、背面図、平面図、上下方向の切断線により切断された断面図である。ドレン用接続具30は、略T字形状における下向き突出側である第1側を、図面矢印の鉛直上方(上側)とした逆T字状の姿勢で用いられる。逆T字状の姿勢において、水平方向一方側である第2側は、図面矢印の後側に対応する。逆T字状の姿勢において、水平方向他方側である第3側は、図面矢印の前側に対応する。
【0029】
ドレン用接続具30は、第1導入管部31、第2導入管部32、導出管部33、及び、水平管部34を備えている。水平管部34は、水平前後方向の軸心Kを持つ直円管である。水平管部34の上側であって、前後方向における略中央部よりも若干前側の部位にて、第1導入管部31が上向きに突出している。第1導入管部31は、鉛直上下方向の軸心K1を持つ直円管であり、逆T字状の姿勢における第1側に位置する。軸心K,K1は、互いに直交している。第1導入管部31の内部空間は、水平管部34の内部空間と連通している。第1導入管部31の上方向における端部には、第1被挿入口31aが備えられている。第1被挿入口31aは、円形開口の雌穴構造となっている。第1被挿入口31aには、ドレンホース10の下流端部11が、鉛直下方に向かって挿入され、室内機IUからの第1ドレン水が導入される。
【0030】
水平管部34の後側にて、第2導入管部32が後向きに突出するよう連設されている。第2導入管部32は、水平前後方向の2つの軸心K,K2を持つ段差円管であり、逆T字状の姿勢における第2側に位置する。第2導入管部32の内部空間は、水平管部34の内部空間と連通している。第2導入管部32の後方向における端部には、第2被挿入口32aが備えられている。第2被挿入口32aは、円形開口の雌穴構造となっている。第2被挿入口32aには、ドレンソケット20の下流端部22が、水平前方に向かって挿入され、室外機OUからの第2ドレン水が導入される。
【0031】
水平管部34の内部空間においては、合流部位Jが規定される。合流部位Jは、水平管部34と第1導入管部31との接続部位の後側に位置している。合流部位Jでは、第1導入管部31からの第1ドレン水と、第2導入管部32からの第2ドレン水とが合流する。第2導入管部32は、段差部32bを有している。段差部32bは、合流部位Jよりも後側であって、第2被挿入口32aよりも前側に位置している。段差部32bは、水平管部34の後側から、縮径せずに管全体として後斜め上方向に傾斜している。これにより、第2導入管部32は、段差部32bを介し低位置側および高位置側に分かれる。低位置側の軸心は、合流部位Jにおける水平前後方向の軸心Kと同軸になる。高位置側の軸心は、第2被挿入口32aの水平前後方向の軸心K2と同軸になる。上下方向において、軸心K2の高さ位置は、軸心Kの高さ位置よりも高い。これにより、雌穴構造の第2被挿入口32aに差し込まれたドレンソケット20からの第2ドレン水が、段差部32bを介して、低位置側である合流部位Jへと流下して導かれる。
【0032】
水平管部34の前側にて、導出管部33が前向きに突出するよう連設されている。導出管部33は、水平前後方向の2つの軸心K,K3を持つ段付円管であり、逆T字状の姿勢における第3側に位置する。導出管部33の内部空間は、水平管部34の内部空間と連通している。導出管部33の前方向における端部には、円形開口の挿入口33aが備えられている。挿入口33aは、雌穴構造である排出ホース40の上流端部41に、水平前方に向かって挿入され、第1ドレン水及び第2ドレン水が共に排出ホース40へ導入される。
【0033】
水平管部34の内部空間においては、導入部位Gが規定される。導入部位Gは、水平管部34と第1導入管部31との接続部位の前側に位置している。導入部位Gでは、合流部位Jにて合流した第1ドレン水及び第2ドレン水が、排出ホース40に向け導入される。第3導入管部33は、段付部33bを有している。段付部33bは、導入部位Gよりも前側であって、挿入口33aよりも後側に位置している。段付部33bは、前方向へ徐々に縮径しながら前斜め下方向に傾斜している。これにより、第3導入管部33は、段付部33bを介し高位置側および低位置側に分かれる。高位置側の軸心は、導入部位Gおよび合流部位Jにおける水平前後方向の軸心Kと同軸になる。低位置側の軸心は、挿入口33aの水平前後方向の軸心K3と同軸になる。上下方向において、軸心K3の高さ位置は、軸心Kの高さ位置よりも低い。これにより、導入部位Gの第1ドレン水および第2ドレン水が、段付部33bを介して、低位置側である雌穴構造の排出ホース40における上流端部41へと流下して導かれる。
【0034】
以上のように、段差部32bは、軸心K2の高さ方向位置を、軸心Kの高さ方向位置よりも高くする。段付部33bは、軸心K3の高さ方向位置を、軸心Kの高さ方向位置よりも低くする。従って、軸心K,K2,K3の高さ方向位置の関係は、K2(高)>K>K3(低)となる。
【0035】
水平管部34、第1被挿入口31a、第2被挿入口32a、挿入口33aは、それぞれ管内径D,D1,D2,D3を有する。導入部位Gにおける管内径は、上記管内径Dと等しい。この管内径Dは、挿入口33aの管内径D3よりも大きい。管内径D,D3においては、上下方向の下端Du,D3uおよび上端Dt,D3tが、それぞれ規定される。上下方向において、下端Duおよび下端D3uのそれぞれの高さ方向位置は、互いに同一である。下端Du及び下端D3uは、導入部位Gの下端および挿入口33aの下端に対応している。即ち、導入部位Gの下端の高さ方向位置と、挿入口33aの下端の高さ方向位置とが、互いに同一である。また、上下方向において、上端Dtの高さ方向位置は、上端D3tの高さ方向位置よりも高い。上端Dt及び上端D3tは、導入部位Gの上端および挿入口33aの上端に対応している。即ち、導入部位Gの上端の高さ方向位置は、挿入口33aの上端の高さ方向位置よりも高い。このように、導出管部33は、段付部33bによる偏心構造を備えている
【0036】
第1被挿入口31aの管内径D1は、ドレンホース10の下流端部11の管外径よりも若干大きく、下流端部11を篏合可能となっている。第2被挿入口32aの管内径D2は、ドレンソケット20の下流端部22の管外径よりも若干大きく、下流端部22を篏合可能となっている。排出ホース40の上流端部41の被挿入口の管内径は、導出管部33の挿入口33aの管外径よりも若干大きく、挿入口33aを篏合可能となっている。
【0037】
<ドレン水処理方法>
上述のように構成されるドレン用接続具30を用い、エアコンユニットAUの第1ドレン水及び第2ドレン水は、ドレン水処理方法により排出処理される。ドレン水処理方法は、第1工程、第2工程、第3工程、及び、第4工程をこの順序で経て、排水通路100を組み立てることで実行される。以下、これらの工程について、詳述する。
【0038】
図2に示すように、排水通路100を構成するドレンホース10、ドレンソケット20、ドレン用接続具30、及び、排出ホース40が、それぞれ切り離されており、更に、ドレンソケット20が、室外機OUのドレンパンOU2から脱離している状態から組み立てが開始される。組み立て開始時には、ドレン用接続具30の姿勢を、第1被挿入口31aを鉛直上向きとする逆T字状とし、第2被挿入口32a及び挿入口33aを、後側および前側にそれぞれ向けておく。
【0039】
先ず、第1工程として、図2及び図5(a)に示すように、第2導入管部32の第2被挿入口32aと、ドレンソケット20の下流端部22とを、同軸的に前後方向へ相互に近づけていき、第2被挿入口32aに対し、下流端部22を挿入することで、ドレン用接続具30とドレンソケット20とを結合する。
【0040】
次に、第2工程として、図5(a),(b)に示すように、第1工程でドレン用接続具30と結合されたドレンソケット20の上流端部21を、ドレンパンOU2の下側から、ドレン穴OU3に同軸的に上方向へ近づけていき、上流端部21をドレン穴OU3に取り付けることで、ドレン用接続具30をドレンパンOU2に設置する。
【0041】
次に、第3工程として、図5(b)及び図6(a)に示すように、第2工程でドレンパンOU2に設置された状態のドレン用接続具30に備えられた導出管部33の挿入口33aに、雌穴構造の排出ホース40の上流端部41を、同軸的に前方向へ近づけていき、上流端部41に対し、挿入口33aを挿入することで、ドレン用接続具30と排出ホース40とを結合する。
【0042】
次に、第4工程として、図6(a),(b)に示すように、第3工程の後、ドレンパンOU2に設置された状態のドレン用接続具30に備えられた第1導入管部31の第1被挿入口31aに、ドレンホース10の下流端部11を、同軸的に下方向へ近づけていき、第1被挿入口31aに対し、下流端部11を挿入することで、ドレン用接続具30とドレンホース10とを結合する。
【0043】
上述のようにして組み立てられた排水通路100にて、図1に示すように、第1ドレン水及び第2ドレン水が排出処理される。即ち、第1被挿入口31aを鉛直上向きとする逆T字状の姿勢としたドレン用接続具30により、当該第1被挿入口31aに差し込まれたドレンホース10を介し室内機IUからの第1ドレン水を流下させて導入するとともに、第2被挿入口32aに差し込まれたドレンソケット20を介し室外機OUからの第2ドレン水を導入し、導入された第1ドレン水及び第2ドレン水を、挿入口33aを挿入した排出ホース40を介して排出する。
【0044】
<実施形態の効果>
以上説明したように、本発明の実施形態に係るドレン用接続具30によれば、第1導入管部31に対し室内機IUからのドレンホース10が接続されるとき、第1導入管部31は、ドレンホース10が雄、第1導入管部31の第1被挿入口31aが雌、となる挿入構造である。しかも、第1導入管部31は、逆T字状の姿勢となったドレン用接続具30において上方へ突出する態様となっており、この上向きの第1導入管部31に対して、略鉛直方向下向きに延びるドレンホース10が上方から挿入される。これにより、ドレンホース10と第1被挿入口31aとの接続部とをテープ等で巻いてシールしなくても、室内機IUからの第1ドレン水を当該接続部から漏れることなく確実に導入することができる。この結果、施工時における施工者の負担を低減できる。なお、テープ等を巻くことでより万全なシールを図ることもできる。
【0045】
第2導入管部32は、ドレンソケット20が雄、第2導入管部32の第2被挿入口32aが雌、となる挿入構造であり、しかも、段差部32bによって、入口側であるドレンソケット20側の位置よりも、出口側である導出管部33側の位置の方が低くなっている。これにより、ドレンソケット20と第2被挿入口32aとの接続部とをテープ等で巻いてシールしなくても、ドレンソケット20側からの第2ドレン水を当該接続部から漏れることなく確実に導入することができる。この結果、施工時における施工者の負担を低減できる。なお、テープ等を巻くことでより万全なシールを図ることもできる。
【0046】
導出管部33は、導出管部33の挿入口33aが雄、排出ホース40が雌、となる挿入構造であり、しかも、段付部33bによって、入口側である第1導入管部31及び第2導入管部32側の位置よりも、出口側である排出ホース40側の位置の方が低くなっている。これにより、挿入口33aと排出ホース40との接続部とをテープ等で巻いてシールしなくても、第1及び第2ドレン水を当該接続部から漏れることなく確実に排出することができる。この結果、施工時における施工者の負担を低減できる。なお、テープ等を巻くことでより万全なシールを図ることもできる。
【0047】
また、本実施形態では特に、導出管部33は、段付部33bにより、偏心構造を備えている。この偏心構造は、導入部位Gにおける管内径Dが、挿入口33aにおける管内径D3よりも大きくなり、かつ、導入部位Gの下端Duの高さ方向位置と、挿入口33aの下端D3uの高さ方向位置とが互いに同一であるとともに、導入部位Gの上端Dtの高さ方向位置が挿入口33aの上端D3tの高さ方向位置よりも高くなるものである(図4参照)。このように、大小異なる異径管を偏心させた構成を備えることにより、簡単な構造で、第1及び第2ドレン水を当該接続部から漏れることなく確実に排出することができる。
【0048】
<変形例>
本発明の実施形態に係るドレン用接続具30は、種々の変形例を採ることができる。上記実施形態では、ドレン用接続具30及びドレンソケット20が互いに別体となっていた。これに代えて、例えば、図7に示すように、雌穴構造の第2被挿入口32aに差し込まれたドレンソケット20と、第2被挿入口32aを備えた第2導入管部32とを、一体的に構成してもよい。この場合、変形例のドレン用接続具30は、新たにソケット導入管部35を備える。ソケット導入管部35は、水平管部34の後側に連設され、これらの内部空間が連通している。ソケット導入管部35は、導入管部35a、及び、ソケット部35bを備えている。導入管部35aは、上記第2導入管部32に相当し、ソケット部35bは、ドレンソケット20に相当する。このため、ソケット部35bは、ドレンソケット20と同様に、上流端部21には、円形開口21a、及び、スナップフィット21bを有している。第2導入管部32の上流端部と、ソケット部35bの下流端部とは、接続部35cにてシームレスで接続されている。即ち、接続部35cは、第2被挿入口32aおよび下流端部22に相当する。なお、この変形例において、上述した実施形態における構成要素・部位と同一または等価なものについては、図中に同じ符号を付すことで説明を省略する。
【0049】
この変形例によれば、室外機OUのドレンパンOU2のドレン穴OU3に取り付けるソケット導入管部35までを一体的に構成することで、別体のドレンソケット20をドレン用接続具30に接続する工程(第1工程)が不要となり、施工時における施工者の負担をさらに低減できる。
【0050】
なお、以上の説明において、外観上の寸法や大きさが「同一」「等しい」「異なる」等の記載がある場合は、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「同一」「等しい」「異なる」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に同一」「実質的に等しい」「実質的に異なる」という意味である。
【0051】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0052】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0053】
10 ドレンホース
11 下流端部
20 ドレンソケット
21 上流端部
22 下流端部
30 ドレン用接続具
31 第1導入管部
31a 第1被挿入口
32 第2導入管部
32a 第2被挿入口
32b 段差部
33 導出管部
33a 挿入口
33b 段付部
34 水平管部
35 ソケット導入管部
40 排出ホース
41 上流端部
100 排水通路
AU エアコンユニット
D 管内径
Dt 上端
Du 下端
D3 管内径
D3t 上端
D3u 下端
G 導入部位
IU 室内機
J 合流部位
K 軸心
K2 軸心
K3 軸心
OU 室外機
OU2 ドレンパン
OU3 ドレン穴
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2022-02-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略T字形状を備え、前記略T字形状の下向き突出側となる第1側を鉛直上方にした逆T字状の姿勢で用いられるドレン用接続具であって、
前記逆T字状の姿勢における前記第1側に位置し、かつ、室内に配置される空気調和機に接続されたドレンホースが鉛直下方に向かって挿入される雌穴構造の第1被挿入口を備え、前記空気調和機からの第1ドレン水を導入する第1導入管部と、
前記逆T字状の姿勢における水平方向一方側である第2側に位置し、かつ、前記空気調和機の室外機の底板に設けたドレン穴に取り付けられるドレンソケットが挿入される雌穴構造の第2被挿入口を備え、前記室外機からの第2ドレン水を導入する第2導入管部と、
前記逆T字状の姿勢における水平方向他方側である第3側に位置し、かつ、前記第1ドレン水及び前記第2ドレン水を共に導入して排出する雌穴構造の排出ホースへと挿入される挿入口を備えた、導出管部と、
を有し、
前記第2導入管部は、
前記第2被挿入口の略水平方向の軸心の高さ方向位置を、前記第1導入管部と合流する合流部位における略水平方向の軸心の高さ方向位置よりも高くする段差部を有することで、前記雌穴構造の前記第2被挿入口に差し込まれた前記ドレンソケットからの前記第2ドレン水を低位置側である前記合流部位へと流下させて導くように構成され、
前記導出管部は、
前記排出ホースへ挿入する前記挿入口の略水平方向の軸心の高さ方向位置を、前記第1ドレン水及び前記第2ドレン水を導入する導入部位における略水平方向の軸心の高さ方向位置よりも低くする段付部を有することで、前記第1ドレン水及び前記第2ドレン水を低位置側である前記雌穴構造の前記排出ホースへと導くように構成され、かつ、
前記段付部により、
前記導入部位における管内径が前記挿入口における管内径よりも大きく、かつ、
前記導入部位の下端の高さ方向位置と前記挿入口の下端の高さ方向位置とが互いに同一であるとともに前記導入部位の上端の高さ方向位置が前記挿入口の上端の高さ方向位置よりも高くなる、
偏心構造を備えており、
前記ドレンホースが雄、前記第1導入管部の第1被挿入口が雌、となる挿入構造で接続することにより、これらドレンホース及び第1被挿入口の接続部をテープで巻いてシールすることなく当該接続部における前記空気調和機からの前記第1ドレン水の漏れを防止し、
前記ドレンソケットが雄、前記第2導入管部の第2被挿入口が雌、となる挿入構造で接続することにより、これらドレンソケット及び第2被挿入口の接続部をテープで巻いてシールすることなく当該接続部における前記ドレンソケットからの前記第2ドレン水の漏れを防止し、
前記導出管部の前記挿入口が雄、前記排出ホースが雌、となる挿入構造で接続することにより、これら挿入口及び排出ホースの接続部をテープで巻いてシールすることなく当該接続部における前記第1ドレン水及び前記第2ドレン水の漏れを防止するようにした、
ことを特徴とするドレン用接続具。
【請求項2】
請求項1記載のドレン用接続具において、
前記雌穴構造の前記第2被挿入口に差し込まれた前記ドレンソケットと、前記第2被挿入口を備えた前記第2導入管部とを、一体的に構成したことを特徴とするドレン用接続具
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、室内の空気調和機及びの室外機からのドレン水を排出処理するためのドレン用接続具に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明の目的は、室内の空気調和機及び室外機からのドレン水の排出処理を行う際、施工者にとっての施工の負担を低減できるドレン用接続具を提供することにある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明のドレン用接続具は、略T字形状を備え、前記略T字形状の下向き突出側となる第1側を鉛直上方にした逆T字状の姿勢で用いられるドレン用接続具であって、前記逆T字状の姿勢における前記第1側に位置し、かつ、室内に配置される空気調和機に接続されたドレンホースが鉛直下方に向かって挿入される雌穴構造の第1被挿入口を備え、前記空気調和機からの第1ドレン水を導入する第1導入管部と、前記逆T字状の姿勢における水平方向一方側である第2側に位置し、かつ、前記空気調和機の室外機の底板に設けたドレン穴に取り付けられるドレンソケットが挿入される雌穴構造の第2被挿入口を備え、前記室外機からの第2ドレン水を導入する第2導入管部と、前記逆T字状の姿勢における水平方向他方側である第3側に位置し、かつ、前記第1ドレン水及び前記第2ドレン水を共に導入して排出する雌穴構造の排出ホースへと挿入される挿入口を備えた、導出管部と、を有し、前記第2導入管部は、前記第2被挿入口の略水平方向の軸心の高さ方向位置を、前記第1導入管部と合流する合流部位における略水平方向の軸心の高さ方向位置よりも高くする段差部を有することで、前記雌穴構造の前記第2被挿入口に差し込まれた前記ドレンソケットからの前記第2ドレン水を低位置側である前記合流部位へと流下させて導くように構成され、前記導出管部は、前記排出ホースへ挿入する前記挿入口の略水平方向の軸心の高さ方向位置を、前記第1ドレン水及び前記第2ドレン水を導入する導入部位における略水平方向の軸心の高さ方向位置よりも低くする段付部を有することで、前記第1ドレン水及び前記第2ドレン水を低位置側である前記雌穴構造の前記排出ホースへと導くように構成され、かつ、前記段付部により、前記導入部位における管内径が前記挿入口における管内径よりも大きく、かつ、前記導入部位の下端の高さ方向位置と前記挿入口の下端の高さ方向位置とが互いに同一であるとともに前記導入部位の上端の高さ方向位置が前記挿入口の上端の高さ方向位置よりも高くなる、偏心構造を備えており、前記ドレンホースが雄、前記第1導入管部の第1被挿入口が雌、となる挿入構造で接続することにより、これらドレンホース及び第1被挿入口の接続部をテープで巻いてシールすることなく当該接続部における前記空気調和機からの前記第1ドレン水の漏れを防止し、前記ドレンソケットが雄、前記第2導入管部の第2被挿入口が雌、となる挿入構造で接続することにより、これらドレンソケット及び第2被挿入口の接続部をテープで巻いてシールすることなく当該接続部における前記ドレンソケットからの前記第2ドレン水の漏れを防止し、前記導出管部の前記挿入口が雄、前記排出ホースが雌、となる挿入構造で接続することにより、これら挿入口及び排出ホースの接続部をテープで巻いてシールすることなく当該接続部における前記第1ドレン水及び前記第2ドレン水の漏れを防止するようにした、ことを特徴とする。