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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023064560
(43)【公開日】2023-05-11
(54)【発明の名称】パネル家具及びブース家具
(51)【国際特許分類】
   F16B 12/46 20060101AFI20230501BHJP
   E04H 1/12 20060101ALI20230501BHJP
   F16B 12/02 20060101ALI20230501BHJP
【FI】
F16B12/46 A
E04H1/12 A
F16B12/02 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021174904
(22)【出願日】2021-10-26
(71)【出願人】
【識別番号】000001351
【氏名又は名称】コクヨ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137486
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 雅直
(72)【発明者】
【氏名】松岡 純
(72)【発明者】
【氏名】森本祐介
(72)【発明者】
【氏名】千田 啓資
(72)【発明者】
【氏名】正田浩暉
【テーマコード(参考)】
3J024
【Fターム(参考)】
3J024AA12
3J024AA41
3J024CA13
3J024CA18
(57)【要約】      (修正有)
【課題】パネル材に対してオプション部品を容易に取り付けることを可能にした新たなパネル家具を提供する。
【解決手段】本発明のブース家具は、側面パネル及び背面パネルが複数コ字状に連結されて、少なくとも1面側が解放された内部空間を形成するブース家具であって、側面パネル及び背面パネルの端縁部に着脱可能であり、そのパネル面に対して90度方向または135度方向からカバー16を取付けるための取付具80を有しており、取付具80は、中央部から3方向に放射状に延びる第1~第3の脚部81~83を有し、第2の脚部82及び第3の脚部83は、第1の脚部81に対して90度方向と135度方向にそれぞれ延びる。
【選択図】図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネル材の端縁部に着脱可能であり、前記パネル材のパネル面に対して90度方向または135度方向からオプション部品を取付けるための取付具を有しており、
前記取付具は、中央部から3方向に放射状に延びる第1~第3の脚部を有し、
前記第2及び第3の脚部は、前記第1の脚部に対して90度方向と135度方向にそれぞれ延びるパネル家具。
【請求項2】
前記パネル材の左右端縁に形成された縦方向の外周溝を有し、
前記取付具の脚部の少なくとも1つは、この縦方向の外周溝に差込まれる板状を成している、請求項1に記載のパネル家具。
【請求項3】
前記取付具は、前記第1の脚部に対して90度とさらにそこから同方向に135度の位置に脚部を有し、上下反転させると対称形状になる、請求項1または2に記載のパネル家具。
【請求項4】
前記オプション部品は、前記取付具の脚部への係合部として、断面コ字状の係合部が2組平行に配置されているカバーである、請求項1~3の何れかに記載のパネル家具。
【請求項5】
前記オプション部品は、直角に連結された2つのパネル材の突き合わせコーナー部分に取り付けられるカバーである、請求項1~4の何れかに記載のパネル家具。
【請求項6】
前記オプション部品は、略T形状に連結された3つのパネル材の突き合わせコーナー部分に取り付けられるカバーである、請求項1~4の何れかに記載のパネル家具。
【請求項7】
前記カバーが前記突き合わせコーナー部分に取り付けられると、前記取付具が前記カバーにより覆われて外部から見えなくなる、請求項5または6に記載のパネル家具。
【請求項8】
前記突き合わせコーナー部分において隣接した前記パネル材の上端部が連結具により連結されており、
前記カバーの内側面には、前記突き合わせコーナー部分に取り付けられた状態において前記連結具の上面に係止される係止突部が形成される、請求項5~7の何れかに記載のパネル家具。
【請求項9】
請求項1~8の何れかのパネル家具が複数コ字状に連結されて、少なくとも1面側が解放された内部空間を形成するブース家具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、オフィスや公共施設等において、個人用の執務や作業に適した使い方を可能とするブース家具を構成するパネル家具及びブース家具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
オフィスや公共施設等において、個人用の執務や作業を行うための空間を形成するものとして、左右側面板と、これらの側面板の一端部間を接続する背面板とを含んで構成されるブースが知られている(例えば特許文献1参照)。ブースの内部には、左右側面板及び背面板に沿って天板が配置され、天板に向かって着座した利用者が、周囲を気にせずに執務や作業に集中できるような空間が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4804939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パネル材を備えたブース家具として、例えば対向して配置される一対の側面パネルと、これらの側面パネルの一端部間に接続される背面パネルとを含むものが考えられる。そのブース家具は、全体が平面視コ字型をなすことによって自立可能とされ、内部に居住空間となるブース内空間を形成する。ブース家具において、側面パネルと背面パネルとが直角に連結される突き合わせコーナー部分には、湾曲したカバーが取り付けられる。
【0005】
また、複数のブース家具を組み合わせてブースユニットとして使用される場合がある。例えば、2つのブース家具を縦に連設したブースユニットにおいて、背面パネルが1つのパネル材で共用される場合、背面パネルに対して2つの側面パネルが略T形状に連結される。この場合、2つの側面パネルと背面パネルとが連結される突き合わせコーナー部分には、平板形状のカバーが取り付けられる。
【0006】
そこで、湾曲したカバーや平板形状のカバーなどのオプション部品をパネル材の端縁部に対して容易に取り付けるための構造が必要となる。
【0007】
本発明は、これらの課題に着目してなされたものであって、パネル材の端縁部に対してオプション部品を容易に取り付けることを可能にした新たなパネル家具及びブース家具を実現することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0009】
すなわち、本発明のパネル家具は、パネル材の端縁部に着脱可能であり、前記パネル材のパネル面に対して90度方向または135度方向からオプション部品を取付けるための取付具を有しており、前記取付具は、中央部から3方向に放射状に延びる第1~第3の脚部を有し、前記第2及び第3の脚部は、前記第1の脚部に対して90度方向と135度方向にそれぞれ延びることを特徴とする。
【0010】
このようにすると、パネル材の端縁部に対して取付具を介してオプション部品を容易に取り付けることができる。
【0011】
本発明のパネル家具において、前記パネル材の左右端縁に形成された縦方向の外周溝を有し、前記取付具の脚部の少なくとも1つは、この縦方向の外周溝に差込まれる板状を成していることが好適である。
【0012】
このようにすると、パネル材の端縁部に対して取付具を取り付ける際に、板状の脚部を差込むことにより、取付具をパネル材の端縁部に対して強固に固定することができる。また、取付具の取り付け位置をパネル材の左右端縁に形成された外周溝によりガイドすることができる。
【0013】
本発明のパネル家具において、前記取付具は、前記第1の脚部に対して90度とさらにそこから同方向に135度の位置に脚部を有し、上下反転させると対称形状になることが好適である。
【0014】
このようにすると、取付具が上下反転させた際に対称形状に構成されるため、左右で同じ取付具が使える。
【0015】
本発明のパネル家具において、前記オプション部品は、前記取付具の脚部への係合部として、断面コ字状の係合部が2組平行に配置されているカバーであることが好適である。
【0016】
このようにすると、取付具の脚部に対してオプション部品の係合部を1方向から差し込むだけで、取付具とオプション部品とを取り付けることができる。
【0017】
本発明のパネル家具において、前記オプション部品は、直角に連結された2つのパネル材の突き合わせコーナー部分に取り付けられるカバーであることが好適である。
【0018】
このようにすると、カバーを直角に連結された2つのパネル材の突き合わせコーナー部分に容易に取り付けることができる。
【0019】
本発明のパネル家具において、前記オプション部品は、略T形状に連結された3つのパネル材の突き合わせコーナー部分に取り付けられるカバーであることが好適である。
【0020】
このようにすると、カバーを略T形状に連結された3つのパネル材の突き合わせコーナー部分に容易に取り付けることができる。
【0021】
本発明のパネル家具において、前記カバーが前記突き合わせコーナー部分に取り付けられると、前記取付具が前記カバーにより覆われて外部から見えなくなることが好適である。
【0022】
このようにすると、取付具がカバーにより覆われて外部から見えなくなるため、突き合わせコーナー部分の外観がよくなる。
【0023】
本発明のパネル家具において、前記突き合わせコーナー部分において隣接した前記パネル材の上端部が連結具により連結されており、前記カバーの内側面には、前記突き合わせコーナー部分に取り付けられた状態において前記連結具の上面に係止される係止突部が形成されることが好適である。
【0024】
このようにすると、カバーが突き合わせコーナー部分に取り付けられた状態において、カバーが下方に移動するのを防止できる。
【0025】
本発明のブース家具は、上述した何れかのパネル家具が複数コ字状に連結されて、少なくとも1面側が解放された内部空間を形成することを特徴とする。
【0026】
このようにすると、ブース家具に含まれるパネル家具の端縁部に対して取付具を介してオプション部品を容易に取り付けることができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、パネル材の端縁部に対してオプション部品を容易に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の第1実施形態のブース家具1の斜視図である。
図2図1のブース家具1の正面図である。
図3図1のブース家具1の平面図である。
図4図1のa1-a1線断面図である。
図5図1のブース家具1の分解斜視図である。
図6】側面パネル10と背面パネル12とを連結する方法を説明する図である。
図7】側面パネル10に対して上面パネル31を取り付ける方法を説明する図である。
図8図8(a)は、背面パネル12の斜視図であり、図8(b)は、図8(a)のa2-a2線断面図である。
図9図9(a)は、背面パネル12の正面図、図9(b)は、背面パネル12の上面図、図9(c)は、背面パネル12の側面図である。
図10】表層材63を芯材60上に設けられたMDF61を覆うように設ける手順を説明する図である。
図11】カバー16が側面パネル10と背面パネル12の突き合わせコーナー部分に取り付らけれた状態を示す図である。
図12】カバー16が突き合わせコーナー部分から取り外された状態を示す図である。
図13】取付具80を背面パネル12の端縁部から取り外した状態を示す図である。
図14】取付具80の構成を示す図である。
図15図15(a)は、カバー16の斜視図であり、図15(b)は、カバー16の内側面の正面図である。
図16図16(a)は、取付具80が取り付けられた高さ位置の水平断面を示す図であり、図16(b)は、カバー16を取付具80に対して取り付けた状態を示す図である。
図17図17(a)は、上面パネル31を取り付けるためのブラケット32を示す図であり、図17(b)は、ブラケット32を側面パネル10の端縁に取り付ける方法を説明する図である。
図18】本発明の第2実施形態のブース家具101を含むブースユニットの斜視図である。
図19図18のブースユニットの平面図である。
図20図20(a)は、取付具80が取り付けられた高さ位置の水平断面を示す図であり、図20(b)は、カバー116を取付具80に対して取り付けた状態を示す図である。
図21】上面パネル131を取り付けるためのブラケット132、照明器具135を取り付けるためのブラケット136及びテーブル102の天板102aを支持するための天板受け103を背面パネル112から取り外した状態を示す図である。
図22図18のブースユニットにおいてブース家具101aの側面パネル110とブース家具101bの側面パネル111を取り外した状態の背面パネル112の端部の状態を示す図である。
図23図23(a)は、上面パネル131を取り付けるためのブラケット132をブース内側から見た図であり、図23(b)は、テーブル102の天板102aを支持するための天板受け103をブース内側から見た図である。
図24】本発明の第3実施形態のブース家具201の斜視図である。
図25図25(a)は、吸音パネル280の下方から見た斜視図であり、図25(b)は、吸音パネル280の下面図であり、図25(c)は、吸音パネル280の側面図である。
図26】本発明の第4実施形態のブースユニット301の斜視図である。
図27図27(a)は、複数の吸音パネル380を下方から見た斜視図であり、図27(b)は、複数の吸音パネル380を下方から見たときの斜視図であり、図27(c)は、複数の吸音パネル380の側面図である。
図28】取付具80が取り付けられる芯材60の端縁部に形成される外周溝60aの変形例を示す図である。
図29図29(a)~図29(c)は、収線具360の使用例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0030】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態のブース家具1の斜視図であり、図2は、図1のブース家具1の正面図であり、図3は、第1のブースの平面図であり、図4は、図1のブース家具1の断面図である。なお、図4の断面図では、2つの椅子2の図示を省略している。図5は、ブース家具1の分解斜視図であるが、主要な部品のみを図示している。
【0031】
図1図4に示すブース家具1は、対向して配置される一対の側面パネル10、11と、これらの側面パネル10、11の一端部(背面側端部)10a、11a間に接続される背面パネル12とを含んでおり、全体が平面視コ字型をなすことによって自立可能とされ、内部に居住空間となるブース内空間S1を形成する。ブース家具1の内側には、2つの椅子2が配置される。2つの椅子2は、それぞれ、側面パネル10、11の内側面に沿って配置される。
【0032】
側面パネル10、11及び背面パネル12は、それぞれ、略同一形状のパネル材であり、比較的横幅の大きい横長矩形状をなす。側面パネル10、11の他端部(正面側端部)10b、11bには、正面パネル13a、13bが接続される。正面パネル13a、13bは、それぞれ、略同一形状のパネル材であり、比較的横幅の小さい縦長矩形状をなす。
【0033】
正面パネル13a、13bは、背面パネル12と対向するように配置され、それらの幅は、背面パネル12の幅よりも小さい。そのため、正面パネル13a、13b間は、ブース内空間S1に利用者が出入りするための開口OPとされる。側面パネル10、11、背面パネル12及び正面パネル13a、13bは、同一高さ寸法に設定される。
【0034】
側面パネル10、11と背面パネル12の水平方向両端の上端部には、図5及び図6に示すように、切り欠き部10c、11c、12cが形成される。同様に、正面パネル13a、13bの水平方向一端側(側面パネル10、11に接続される側)の上端部にも、切り欠き部13c、13cが形成される。
【0035】
側面パネル10、11と背面パネル12の突き合わせコーナー部分の上端部間、正面パネル13aと側面パネル11の突き合わせコーナー部分の上端部間、及び、正面パネル13bと側面パネル11の突き合わせコーナー部分の上端部間は、それぞれ、簡易連結手段として平面視L字状の連結具14をボルト14aで止着することによって連結される。
【0036】
例えば、側面パネル10と背面パネル12の突き合わせコーナー部分の上端部間は、図6(a)に示すように、側面パネル10の切り欠き部10c及び背面パネル12の切り欠き部12c内に平面視L字状の連結具14が配置された状態でボルト14aで止着することによって連結される。その後、図6(b)に示すように、側面パネル10の切り欠き部10c及び背面パネル12の切り欠き部12c内に、蓋部15が配置されることにより塞がれる。
【0037】
なお、詳細な説明は省略するが、側面パネル10、11と背面パネル12の突き合わせコーナー部分の下端部間、正面パネル13aと側面パネル11の突き合わせコーナー部分の下端部間、及び、正面パネル13bと側面パネル11の突き合わせコーナー部分の下端部間も同様に、簡易連結手段として平面視L字状の連結具(図示省略)をボルトで止着することによって連結される。
【0038】
ブース家具1の側面において、側面パネル10、11と背面パネル12の突き合わせコーナー部分、正面パネル13aと側面パネル11の突き合わせコーナー部分、及び、正面パネル13bと側面パネル11の突き合わせコーナー部分には、上下方向に延びるカバー(端部カバー)16が取り付けられる。
【0039】
側面パネル10、11の下端部に等間隔にそれぞれ3箇所、背面パネルの中央部に4箇所、及び、正面パネル13a、13bの開口OP側の端部に1箇所には、接地部材として接地高さを調整するアジャスタ3が取り付けられている。
【0040】
ブース家具1において、ブース内空間S1の上方には、図1及び図4に示すように、側面パネル10、11の上端部近傍からブース内空間S1の内側に向かって延びる上面パネル31が設けられる。上面パネル31は、側面パネル10、11の上端部近傍から離れるにつれて上方に配置されるように傾斜している。上面パネル31の上端部は、側面パネル10、11の上端部と略同一の高さに配置される。また、上面パネル31の下端部は、側面パネル10、11の上端部よりも下方において側面パネル10、11の内側面に接触している。また、後で説明するように、背面パネル12の内側面には、略平行に延びる2組の溝50で囲われたブロック部51が形成されており、上面パネル31の根元部は、側面パネル10、11の内側面の水平方向に延びる溝50に対応するように位置する。
【0041】
また、上面パネル31は、ブース内空間S1の側面パネル10、11の内側面に沿って配置された2つの椅子2の上方に当たる側面パネル10、11の上部に取付けられている。側面パネル10上部の上面パネル31は、対向する側面パネル11下部に配置された椅子2と対向する位置関係になることで、対向する椅子の着座者の発声を効果的に吸収する。側面パネル11上部の上面パネル31と側面パネル10下部の椅子2も同じ関係で、これらによってブース内空間S1には対向配置された上面パネル31と椅子2の組が2セット収容されている。上記によってブース内で着座しながら会話する人の声が上方に漏れるのを効果的に低減する吸音効果が得られる。
【0042】
上面パネル31を取り付けるために、図7(a)に示すように、側面パネル10の正面側端部及び背面側端部の上端部近傍には、ブラケット32が設けられる。ブラケット32は、それぞれ、側面パネル10の正面側端部及び背面側端部に形成された外周溝60aに対してボルト33で止着される。
【0043】
上面パネル31の両端部が、図7(b)に示すように、ブラケット32上にそれぞれ保持されることにより、上面パネル31が、側面パネル10の上端部近傍に保持される。なお、側面パネル11の上端部近傍に保持される上面パネル31についても同様にして取り付けられる。
【0044】
側面パネル10、11、背面パネル12、正面パネル13a、13b及び上面パネル31の構造について説明する。なお、本実施形態では、図8に図示した背面パネル12の構造について詳細に説明するが、側面パネル10、11、正面パネル13a、13b及び上面パネル31の構造も同様である。
【0045】
背面パネル12の内側面(ブース内空間S1と対向する面)は、図8(a)に示すように、略平行に延びる2組の溝50で囲われたブロック部51が溝50を介して縦横に複数配置されてなるパネル構造を有するパネル材である。ブロック部51は、矩形状を有しており、背面パネル12の内側面の全体に配置される。
【0046】
具体的には、図8(b)に示すように、背面パネル12は、ペーパーハニカム等の軽量の芯材60と、芯材60の一方の面に設けられたMDF61(Medium Density Fiberboard;中質繊維板)と、芯材60の他方の面に設けられたMDF62と、MDF61を覆うように設けられた表層材63と、MDF62を覆うように設けられた張り材(張地)64とを有している。
【0047】
芯材60は、背面パネル12の内部に配置される部材である。上述したように、背面パネル12の上面の両端部には、切り欠き部12cが形成されているが、その切り欠き部12cは、芯材60の上端面の両端部に形成される。なお、切り欠き部12cには、図9(a)及び図9(b)に示すように、連結具14をボルト14aで止着するためのボルト穴60cが形成されている。
【0048】
芯材60の上端面には、2つの切り欠き部12c間に配置された直線状の外周溝60aが形成される。外周溝60aは、図9(b)に示すように、芯材60の厚さ方向中央部に形成される。なお、芯材60の下端面にも同様に、その両端部に配置された2つの切り欠き部12cと、2つの切り欠き部12c間に配置された外周溝60aが形成される。また、芯材60の左端面及び右端面にも同様に、図9(c)に示すように、芯材60の厚さ方向中央部に形成された直線状の外周溝60aが形成される。
【0049】
表層材63は、図8(b)に示すように、MDF61上に配置された不織布52と、凸条をなす吸音材(ウレタン)53と、吸音材53の表面を覆う張り材54の3層から構成される。そのため、ブロック部51は、略平行に延びる2組の溝50で囲われた領域にお50、不織布52、吸音材53及び張り材54により構成される。
【0050】
このように、背面パネル12において、ブロック部51は、背面パネル12の片面のみに配置され、そのブロック部51が配置された面がブース内空間S1の内側面となる。なお、側面パネル10、11及び正面パネル13a、13bについても、ブロック部51は、片面のみに配置される。上面パネル31については、ブロック部51は、両面に配置される。
【0051】
よって、側面パネル10、11、背面パネル12及び正面パネル13a、13bでは、図1に示すように、ブース家具1のブース内空間S1と対向する部分に、凸条をなす吸音材53が設けられ、ブース内空間S1と対向しない部分に、凸条をなす吸音材53が設けられていない。なお、上面パネル31では、ブース家具1のブース内空間S1と対向する部分及びブース内空間S1と対向しない部分に、凸条をなす吸音材53が設けられる。
【0052】
上述した3層構造の表層材63を芯材60上に設けられたMDF61を覆うように設ける手順について、図10に基づいて説明する。
【0053】
表層材63は、不織布52、吸音材53及び張り材54の3層構造で、芯材60の長さよりも長尺に形成されている。そのため、表層材63は、例えば背面パネル12などの芯材60の長さに応じて切断されて使用される。
【0054】
まず、表層材63を芯材60上に設けられたMDF61に沿って近接させて、図10(a)に示すように、ブロック部51の端部にある溝50Aが芯材60の端部60Aに沿って配置されることを確認する。
【0055】
その後、図10(b)に示すように、ブロック部51の端部にある溝50Aに沿って不織布52及び吸音材53を切断する。そのとき、張り材54は、ブロック部51の端部にある溝50Aに沿って切断しない。そのため、ブロック部51の表面を覆う張り材54が芯材60の端部60Aよりも外側に延びる状態となる。なお、張り材54は、後述するように、その端部を芯材60の端面に形成された外周溝60a内に押し込み可能な長さに切断する。
【0056】
芯材60の長さに応じて不織布52及び吸音材53を切断した表層材63を、芯材60上に設けられたMDF61の表面に、ブロック部51の端部にある溝50Aが芯材60の端部60Aと一致するように配置する。その状態で、図10(c)に示すように、張り材54の端部を芯材60の端面に形成された外周溝60a内に押し込む。すると、表層材63が芯材60上に設けられたMDF61の表面に隙間なく取り付けられる。
【0057】
なお、芯材60の表層材63が設けられる面と反対の面において、張り材64を芯材60上に設けられたMDF62を覆うように設ける手順についても同様である。すなわち、張り材64を芯材60の長さに応じて切断して、その張り材64を芯材60上に設けられたMDF62の表面に配置して、その状態で、張り材64の端部を芯材60の端面に形成された外周溝60a内に押し込む。すると、張り材64が芯材60上に設けられたMDF62の表面に隙間なく取り付けられる。
【0058】
上述したように、ブース家具1の側面において、側面パネル10、11と背面パネル12の突き合わせコーナー部分、正面パネル13aと側面パネル10の突き合わせコーナー部分、及び、正面パネル13bと側面パネル11の突き合わせコーナー部分には、上下方向に延びるカバー16が取り付けられる。カバー16は、直角に連結された2つのパネル材の突き合わせコーナー部分に取り付けられる90度Rタイプである。
【0059】
以下、ブース家具1においてカバー16を取り付ける方法について、図11図16に基づいて説明する。本実施形態では、カバー16を側面パネル10と背面パネル12の突き合わせコーナー部分に取り付ける方法を説明するが、カバー16を他の突き合わせコーナー部分に取り付ける方法も同様である。
【0060】
図11は、ブース家具1において、カバー16が、側面パネル10と背面パネル12の突き合わせコーナー部分に取り付らけれた状態を示している。その状態からカバー16を突き合わせコーナー部分から離れる方向に引っ張ると、図12に示すように、カバー16が突き合わせコーナー部分から取り外される。
【0061】
カバー16を突き合わせコーナー部分から取り外すと、カバー16を側面パネル10及び背面パネル12の端縁部に対して取り付けるための複数の取付具80が見える状態になる。図13は、複数の取付具80を側面パネル10及び背面パネル12の端縁部から取り外した状態を示している。取付具80は、側面パネル10及び背面パネル12の芯材60の端縁部に対して着脱可能に構成される。
【0062】
取付具80は、図14(a)に示すように、筒状の中央部80aと、第1の脚部81と、第2の脚部82と、第3の脚部83とを有している。第1~第3の脚部81~83は、それぞれ板状に形成され、中央部80aから異なる3方向に放射状に延びている。第1の脚部81は、芯材60の端縁部に形成された外周溝60aに差込まれる部分である。そのため、第1の脚部81の外周面は、外周溝60aから外れ難くするための形状に形成される。
【0063】
第2の脚部82は、図14(b)に示すように、第1の脚部81に対して90度方向に延びており、第3の脚部83は、第1の脚部81に対して135度方向に延びている。第2の脚部82と第3の脚部83とは、第1の脚部81に対して反対側に配置される。
【0064】
上述したように、側面パネル10及び背面パネル12の端縁部では、張り材54、64の端部が芯材60の端面に形成された外周溝60a内に押し込まれているが、第1の脚部81が外周溝60aに差込まれることにより、芯材60の端面に取り付けられる。その状態において、第1の脚部81は、外周溝60a内において張り材54と張り材64との間に配置される。
【0065】
なお、取付具80において、第1の脚部81に対して90度とさらにそこから同方向に135度の位置に、第2の脚部82及び第3の脚部83を有している。そのため、取付具80を上下反転させると対称形状になる。これにより、側面パネル10の端縁部に取り付ける取付具80と、背面パネル12の端縁部に取り付ける取付具80として、部品を共通化することができる。
【0066】
カバー16は、図15に示すように、湾曲したカバー本体16aを有している。カバー本体16aの内側面には、上下方向に平行に延びる2つの取り付け部16bが形成されている。取り付け部16bは、カバー本体16aの内側面から突出する上下方向に延びる2枚の板状部材を有している。取り付け部16bの先端には、取り付け部16bの上下方向全域にわたって、上下方向に延びる取り付け溝16cが形成される。このように、カバー16は、取付具80の脚部への係合部として、断面コ字状の取り付け溝16cが2組平行に配置されている。
【0067】
カバー16を側面パネル10と背面パネル12の突き合わせコーナー部分に取り付ける場合、まず、複数の取付具80が、図12に示すように、側面パネル10及び背面パネル12の芯材60の端縁部に対して取り付けられる。その場合、例えば、複数の取付具80が、側面パネル10の芯材60の端縁部に対して上下方向に離れた高さ位置に取り付けられる。また、背面パネル12の芯材60の端縁部に対して、複数の取付具80が、側面パネル10の芯材60の端縁部に取付具80が取り付けられた高さ位置と略同一の高さ位置に取り付けられる。なお、図12では、側面パネル10及び背面パネル12の端縁部に、それぞれ4つの取付具80が取り付けられている。
【0068】
図16(a)は、取付具80が、側面パネル10及び背面パネル12の芯材60の端縁部に対して取り付けられた高さ位置の水平断面を示している。図16(a)の水平断面では、1つの取付具80が側面パネル10の芯材60の端縁部に対して取り付けられるとともに、1つの取付具80が背面パネル12の芯材60の端縁部に対して取り付けられている。このとき、側面パネル10の端縁部に取り付けられた取付具80の第3の脚部83は、側面パネル10のパネル面に対して135度方向を向いている。同様に、背面パネル12の端縁部に取り付けられた取付具80の第3の脚部83は、背面パネル12のパネル面に対して135度方向に延びている。
【0069】
その状態において、図16(b)に示すように、側面パネル10及び背面パネル12の端縁部に取り付けられた取付具80の第3の脚部83が延びる方向からカバー16を取り付ける。具体的には、取付具80の第3の脚部83が、カバー16の内側面に形成された取り付け溝16c内に配置されるように、カバー16を側面パネル10と背面パネル12の突き合わせコーナー部分に取り付ける。本実施形態のブース家具1において、カバー16が突き合わせコーナー部分に取り付けられると、取付具80がカバー16により覆われて外部から見えなくなる。
【0070】
また、カバー本体16aの内側面には、図15に示すように、その上端部近傍及び下端部近傍にそれぞれ係止突部16tが形成されている。係止突部16tは、カバー本体16aの内側面から突出するように形成される。2つの係止突部16tは、何れも同一形状であり、略矩形状の板状部材である。カバー16を突き合わせコーナー部分に上下方向に延びるように取り付けた場合に、係止突部16tの下面は、略水平に配置される。
【0071】
そのため、カバー16を側面パネル10と背面パネル12の突き合わせコーナー部分に取り付ける際、カバー本体16aの上端部近傍に形成された係止突部16tの下面が、側面パネル10と背面パネル12の突き合わせコーナー部分の上端部間を連結している連結具14の上面に接触するように取り付けられる。これにより、カバー16の係止突部16tの下面が連結具14の上面に係止されるため、カバー16が下方向に移動するのを防止できる。
【0072】
なお、カバー16を側面パネル10と背面パネル12の突き合わせコーナー部分に取り付けた際に、カバー本体16aの下端部近傍に形成された係止突部16tは、側面パネル10と背面パネル12の突き合わせコーナー部分の下端部間を連結している連結具14よりも下方に、連結具14から離れた位置に配置される。本実施形態において、カバー本体16aの上端部近傍及び下端部近傍に2つの係止突部16tが形成されているのは、カバー16を上下方向に反転させても、側面パネル10と背面パネル12の突き合わせコーナー部分に取り付け可能にするためである。
【0073】
なお、上述したように、上面パネル31を取り付けるためのブラケット32が、図17(a)に示すように、側面パネル10の正面側端部及び背面側端部に形成された外周溝60aに対してボルト33で止着されるが、図17(b)に示すように、ボルト33が、外周溝60aの底面に形成されたボルト穴60a1に対して締結されることにより、ブラケット32が取り付けられる。
【0074】
以上説明したように、本実施形態のブース家具1は、側面パネル10、11及び背面パネル12が複数コ字状に連結されて、少なくとも1面側が解放された内部空間を形成するブース家具であって、側面パネル10、11及び背面パネル12の端縁部に着脱可能であり、そのパネル面に対して90度方向または135度方向からカバー16を取付けるための取付具80を有しており、取付具80は、中央部80aから3方向に放射状に延びる第1~第3の脚部81~83を有し、第2の脚部82及び第3の脚部83は、第1の脚部81に対して90度方向と135度方向にそれぞれ延びる。
【0075】
このようにすると、ブース家具1に含まれる側面パネル10、11及び背面パネル12の端縁部に対して取付具80を介してカバー16などのオプション部品を容易に取り付けることができる。
【0076】
本実施形態のブース家具1において、側面パネル10、11及び背面パネル12の左右端縁に形成された縦方向の外周溝60aを有し、取付具80の第1の脚部81は、この縦方向の外周溝60aに差込まれる板状を成している。
【0077】
このようにすると、側面パネル10、11及び背面パネル12の端縁部に対して取付具80を取り付ける際に、板状の第1の脚部81を差込むことにより、取付具80を側面パネル10、11及び背面パネル12の端縁部に対して強固に固定することができる。また、取付具80の取り付け位置を側面パネル10、11及び背面パネル12の左右端縁に形成された外周溝60aによりガイドすることができる。
【0078】
本実施形態のブース家具1において、取付具80は、第1の脚部81に対して90度の位置に第2の脚部82を有し、さらにそこから同方向に135度の位置に第3の脚部83を有し、上下反転させると対称形状になる。
【0079】
このようにすると、取付具80が上下反転させた際に対称形状に構成されるため、左右で同じ取付具80が使える。
【0080】
本実施形態のブース家具1において、オプション部品であるカバー16は、取付具80の脚部への係合部として、断面コ字状の係合部が2組平行に配置されている。
【0081】
このようにすると、取付具80の脚部に対してカバー16の係合部を1方向から差し込むだけで、取付具80とカバー16とを取り付けることができる。
【0082】
本実施形態のブース家具1において、オプション部品であるカバー16は、例えば、直角に連結された側面パネル10と背面パネル12の突き合わせコーナー部分に取り付けられる。
【0083】
このようにすると、カバーを直角に連結された2つのパネル材の突き合わせコーナー部分に容易に取り付けることができる。
【0084】
本実施形態のブース家具1において、カバー16が、例えば、直角に連結された側面パネル10と背面パネル12の突き合わせコーナー部分に取り付けられると、取付具80がカバー16により覆われて外部から見えなくなる。
【0085】
このようにすると、取付具80がカバー16により覆われて外部から見えなくなるため、突き合わせコーナー部分の外観がよくなる。
【0086】
本実施形態のブース家具1において、例えば、側面パネル10と背面パネル12の突き合わせコーナー部分において隣接した側面パネル10及び背面パネル12の上端部が連結具14により連結されており、カバー16の内側面には、突き合わせコーナー部分に取り付けられた状態において連結具14の上面に係止される係止突部16tが形成される。
【0087】
このようにすると、カバー16が突き合わせコーナー部分に取り付けられた状態において、カバー16が下方に移動するのを防止できる。
【0088】
(第2実施形態)
本実施形態のブース家具101が、第1実施形態のブース家具1と主に異なる点は、第1実施形態では、ブース家具1が単独で使用されるのに対して、本実施形態では、2つのブース家具101がブースユニットとして使用される点である。本実施形態のブース家具101の構成において、第1実施形態のブース家具1の構成と同様である部分については、詳細な説明を省略する。
【0089】
2つのブース家具101は、縦に連設されてブースユニットを構成する。ブース家具101a及びブース家具101bは同一の構成を有しており、ブース家具101a及びブース家具101bにおいて、1つの背面パネル112が共用される。
【0090】
図18及び図19に示すブース家具101は、対向して配置される一対の側面パネル110、111と、これらの側面パネル110、111の一端部(背面側端部)110a、111a間に接続される背面パネル112とを含んでおり、全体が平面視コ字型をなすことによって自立可能とされ、内部に居住空間となるブース内空間S101を形成する。ブース家具101の内側には、テーブル102が配置される。テーブル102の天板102aは、矩形状であり、側面パネル110、111の内側面及び背面パネル112の内側面に沿って配置される。
【0091】
側面パネル110、111及び背面パネル112の横幅は、第1実施形態の側面パネル10、11及び背面パネル12の横幅よりも小さい。なお、側面パネル110、111及び背面パネル112の構造は、第1実施形態の側面パネル10、11及び背面パネル12の構造と略同一である。
【0092】
ブース家具101において、ブース内空間S101の上方には、図18及び図19に示すように、背面パネル112の上端部近傍からブース内空間S101の内側に向かって延びる上面パネル131が設けられる。上面パネル131は、背面パネル112から離れるにつれて上方に配置されるように傾斜している。上面パネル131の上端部は、背面パネル112の上端部と略同一の高さに配置される。また、上面パネル131の下端部は、背面パネル112の上端部よりも下方において背面パネル112の内側面に接触している。
【0093】
ブース家具101において、背面パネル112の上端部近傍には、図18に示すように、上面パネル131が配置される。上面パネル131を取り付けるために、背面パネル112の左側端部及び右側端部の上端部近傍には、第1実施形態と同様に、ブラケット(図示省略)が設けられる。上面パネル131の両端部が、ブラケット上にそれぞれ保持されることにより、上面パネル131が、背面パネル112の上端部近傍に保持される。
【0094】
上面パネル131は、ブース内空間S110の背面パネル112の内側面に沿って配置されたテーブル102の天板102aの上方に当たる背面パネル112の上部に取付けられている。背面パネル112上部の上面パネル131は、天板102aの上方位置に配置されることで、テーブル102の手前の椅子の着座者の発声が天板102aで上方に反射したものを効果的に吸収する。上記によってブース内で着座しながらWeb会議等で会話する人の声が上方に漏れるのを効果的に低減する吸音効果が得られる。
【0095】
本実施形態のブースユニットの側面において、側面パネル10、11と背面パネル12との突き合わせコーナー部分には、上下方向に延びるカバー(端部カバー)116が取り付けられる。カバー116は、略T形状に連結された3つのパネル材の突き合わせコーナー部分に取り付けられる3Way平板タイプである。カバー116を突き合わせコーナー部分に取り付ける際、第1実施形態と同一の取付具80が使用される。
【0096】
以下、カバー116を側面パネル10、11と背面パネル12との突き合わせコーナー部分に取り付ける方法について、図19に基づいて説明する。
【0097】
カバー116は、図19に示すように、平板形状のカバー本体116aを有している。カバー本体116aの内側面には、上下方向に平行に延びる2つの取り付け部116bが形成されている。取り付け部116bは、カバー本体116aの内側面から突出するように形成される。取り付け部116bの先端には、取り付け部116bの上下方向全域にわたって、上下方向に延びる取り付け溝116cが形成される。
【0098】
カバー116を側面パネル10、11と背面パネル12の突き合わせコーナー部分に取り付ける場合、まず、複数の取付具80が、側面パネル110、111の芯材60の端縁部に対して取り付けられる。その場合、例えば、複数の取付具80が、側面パネル110の芯材60の端縁部に対して上下方向に離れた高さ位置に取り付けられる。また、側面パネル111の芯材60の端縁部に対して、複数の取付具80が、側面パネル10の芯材60の端縁部に取付具80が取り付けられた高さ位置と略同一の高さ位置に取り付けられる。
【0099】
図20(a)は、取付具80が、側面パネル110、111の芯材60の端縁部に対して取り付けられた高さ位置の水平断面を示している。図20(a)の水平断面では、1つの取付具80が側面パネル110の芯材60の端縁部に対して取り付けられるとともに、1つの取付具80が側面パネル111の芯材60の端縁部に対して取り付けられている。このとき、側面パネル110の端縁部に取り付けられた取付具80の第2の脚部82は、側面パネル110のパネル面に対して90度方向を向いている。同様に、側面パネル111の端縁部に取り付けられた取付具80の第2の脚部82は、側面パネル111のパネル面に対して90度方向に延びている。
【0100】
その状態において、図20(b)に示すように、側面パネル10、11の端縁部に取り付けられた取付具80の第2の脚部82が延びる方向からカバー116を取り付ける。具体的には、取付具80の第2の脚部82が、カバー116の内側面に形成された取り付け溝116c内に配置されるように、カバー116を側面パネル110、111と背面パネル112の突き合わせコーナー部分に取り付ける。本実施形態のブース家具101において、カバー116が突き合わせコーナー部分に取り付けられると、取付具80がカバー116により覆われて外部から見えなくなる。
【0101】
また、カバー本体116aの内側面には、第1実施形態のカバー16と同様に、その上端部近傍及び下端部近傍にそれぞれ係止突部(図示省略)が形成されている。そのため、カバー116を側面パネル110、111と背面パネル12の突き合わせコーナー部分に取り付けた場合に、カバー116の係止突部の下面が連結具の上面に係止されるため、カバー116が下方向に移動するのを防止できる。
【0102】
ブース家具101において、背面パネル112の上端部近傍には、上面パネル131が取り付けられるとともに、その下方には、照明器具135が取り付けられる。また、ブース家具101の内側には、テーブル102が配置される。テーブル102の天板102aは、矩形状であり、側面パネル110、111の内側面及び背面パネル112の内側面に沿って配置される。
【0103】
そのため、背面パネル112の左側端部及び右側端部の上端部近傍には、上面パネル131を取り付けるためのブラケット132が設けられる。その点は、第1実施形態において、側面パネル10、11の正面側端部及び背面側端部の上端部近傍に、上面パネル31を取り付けるためのブラケット32が設けられるのと同様である。
【0104】
また、背面パネル112の左側端部及び右側端部には、照明器具135を取り付けるためのブラケット136が設けられる。本実施形態では、ブラケット136が、照明器具135の両端部に一体に設けられる。
【0105】
また、背面パネル112の左側端部及び右側端部の高さ方向中央部近傍には、テーブル102の天板102aを支持するための天板受け103が設けられる。なお、テーブル102の天板102aの背面側端部は、その両端が天板受け103により支持され、天板102aの正面側端部は、その両端が脚102cにより支持される。2つの脚102cは、天板102aの下面の正面側両端部にそれぞれ固定されている。
【0106】
背面パネル112の左側端部には、図21に示すように、ブース家具101a用のブラケット132a、ブラケット136a及び天板受け103aと、ブース家具101b用のブラケット132b、ブラケット136b及び天板受け103bとが取り付けられる。なお、背面パネル112の右側端部も同様である。
【0107】
このように、上面パネル131を取り付けるための2つのブラケット132a、132bを背面パネル112に背中合わせに取付けるときは、ブラケット132aが取り付け部132a1を有し、ブラケット132bが取り付け部132b1、132b2を有している。その場合、背面パネル112の左側端部に対して、上下方向について、ブラケット132aの取り付け部132a1が、ブラケット132bの取り付け部132b1と取り付け部132b2との間に配置されるように取り付けられる。
【0108】
その状態で、背面パネル112の左側端部に対して、ブラケット132aの取り付け部132a1がボルト133で芯材60の端面に形成された外周溝60aに止着され、ブラケット132bの取り付け部132b1と取り付け部132b2がボルト133でそれぞれ芯材60の端面に形成された外周溝60aに止着される。これにより、背面パネル112の厚み全体を使ってブラケット132a、132bを取付けても重ならない。
【0109】
同様に、照明器具135を取り付けるための2つのブラケット136a、136bを背面パネル112に背中合わせに取付けるときは、ブラケット136aが取り付け部136a1、136a2を有し、ブラケット136bが取り付け部136b1、136b2を有している。その場合、背面パネル112の左側端部に対して、上下方向について、ブラケット136aの取り付け部136a1が、ブラケット136bの取り付け部136b1と取り付け部136b2との間に配置されるように取り付けられる。さらに、ブラケット136bの取り付け部136b2が、ブラケット136aの取り付け部136a1と取り付け部136a2との間に配置されるように取り付けられる。
【0110】
背面パネル112の左側端部に対して、ブラケット136aの取り付け部136a1と取り付け部136a2がボルト133でそれぞれ芯材60の端面に形成された外周溝60aに止着され、ブラケット136bの取り付け部136b1と取り付け部132b2がボルト133でそれぞれ芯材60の端面に形成された外周溝60aに止着される。これにより、背面パネル112の厚み全体を使ってブラケット136a、136bを取付けても重ならない。
【0111】
同様に、天板受け103を取り付けるための2つのブラケット103a、103bを背面パネル112に背中合わせに取付けるときは、ブラケット103aが取り付け部103a1、103a2を有し、ブラケット103bが取り付け部103b1、103b2を有している。その場合、背面パネル112の左側端部に対して、上下方向について、ブラケット103aの取り付け部103a2が、ブラケット103bの取り付け部103b1と取り付け部103b2との間に配置されるように取り付けられる。さらに、ブラケット103bの取り付け部103b1が、ブラケット103aの取り付け部103a1と取り付け部103a2との間に配置されるように取り付けられる。
【0112】
背面パネル112の左側端部に対して、ブラケット103aの取り付け部103a1と取り付け部103a2がボルト133でそれぞれ芯材60の端面に形成された外周溝60aに止着され、ブラケット103bの取り付け部103b1と取り付け部103b2がボルト133でそれぞれ芯材60の端面に形成された外周溝60aに止着される。これにより、背面パネル112の厚み全体を使ってブラケット103a、103bを取付けても重ならない。
【0113】
上述したように、上面パネル131を取り付けるためのブラケット132、照明器具135を取り付けるためのブラケット136、及び、天板受け103を取り付けるためのブラケット103が、背面パネル112の左側端部に取り付けられた後で、背面パネル112の左側端部に側面パネル110の背面側端部が連結される。
【0114】
その状態において、上面パネル131を取り付けるためのブラケット132をブース家具101の内部から見ると、図22(a)に示すように、ブラケット132の取り付け部近傍は、背面パネル112と側面パネル110との連結部分に隠れて目立たず、スッキリ納められる。
【0115】
同様に、天板受け103を取り付けるためのブラケット103をブース家具101の内部から見ると、図22(b)に示すように、ブラケット103の取り付け部近傍は、背面パネル112と側面パネル110との連結部分に隠れて目立たず、スッキリ納められる。
【0116】
本実施形態のブース家具101において、オプション部品であるカバー116は、
例えば、略T形状に連結された側面パネル110、111及び背面パネル112の突き合わせコーナー部分に取り付けられる。
【0117】
このようにすると、カバー116を略T形状に連結された側面パネル110、111及び背面パネル112の突き合わせコーナー部分に容易に取り付けることができる。
【0118】
以上説明したように、本実施形態のパネル家具である側面パネル110、111及び背面パネル112を有するブースユニットでは、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0119】
(第3実施形態)
本実施形態のブース家具201が、第1実施形態のブース家具1と主に異なる点は、第1実施形態のブース家具1において、2つの上面パネル31が設けられるのに対して、本実施形態のブース家具201において、上面パネルが設けられていない点である。本実施形態のブース家具201の構成において、第1実施形態のブース家具1の構成と同様である部分については、詳細な説明を省略する。
【0120】
図23に示すブース家具201は、対向して配置される一対の側面パネル10、11と、これらの側面パネル10、11の一端部(背面側端部)10a、11a間に接続される背面パネル12とを含んでおり、全体が平面視コ字型をなすことによって自立可能とされ、内部に居住空間となるブース内空間S1を形成する。ブース家具201の内側には、天板202aを有するテーブル202が配置される。テーブル202は、ブース内空間S1の略中央部に配置される。
【0121】
本実施形態のブース家具201では、図23に示すように、ブース内空間S1の上方に2組の吸音パネル80Aが配置される。2組の吸音パネル80Aは、何れも略同一の構成である。1組の吸音パネル80Aは、3つの吸音パネル80a~80cをそれぞれ含んでいる。吸音パネル80a~80cは、吊り下げ部材82を介して天井からそれぞれ吊り下げられている。吸音パネル80a~80cは、何れも同様の構成であり、平面視で略円形状を有する平板状部材である。なお、以下の説明では、吸音パネル80a~80cのそれぞれを、単に、吸音パネル80と称する場合がある。
【0122】
吸音パネル80a~80cは、ブース内空間S1の上方に配置されるように、天井から吊り下げ部材81を介してそれぞれ吊り下げられている。吸音パネル80a~80cは、平面視で水平位置を異ならせて配置される。すなわち、3つの吸音パネル80a~80cは、平面視で重ならないように配置される。また、3つの吸音パネル80a~80cは、高さ位置を異ならせて配置される。すなわち、吸音パネル80aが最も低い高さ位置に配置され、吸音パネル80b、80cの順に高い高さ位置に配置される。
【0123】
吸音パネル80の構成について、図24に基づいて説明する。
【0124】
吸音パネル80は、略円形状であり、平板形状に形成される。吸音パネル80は、上述した背面パネル12などと同様に構成される。すなわち、吸音パネル80の下面(ブース内空間S1と対向する面)は、略平行に延びる2組の溝50で囲われたブロック部51が溝50を介して縦横に複数配置されてなるパネル構造を有するパネル材である。ブロック部51は、矩形状を有しており、吸音パネル80の下面の全体に配置される。
【0125】
具体的には、吸音パネル80は、上述した背面パネル12などと同様に、ペーパーハニカム等の軽量の芯材60と、芯材60の一方の面に設けられたMDF61(Medium Density Fiberboard;中質繊維板)と、芯材60の他方の面に設けられたMDF62と、MDF61を覆うように設けられた表層材63と、MDF62を覆うように設けられた張り材(張地)64とを有している。
【0126】
表層材63は、MDF61上に配置された不織布52と、凸条をなす吸音材(ウレタン)53と、吸音材53の表面を覆う張り材54の3層から構成される。そのため、ブロック部51は、略平行に延びる2組の溝50で囲われた領域において、不織布52、吸音材53及び張り材54により構成される。
【0127】
このように、本実施形態のブース家具201では、ブース内空間S1に設置されたテーブル202の天板202aの上方に、複数の吸音パネル80が配置される。そのため、ブース家具201内においてテーブル202を囲むように着座した着座者の発声が天板202aで上方に反射したものを吸音パネル80により効果的に吸収する。
【0128】
以上説明したように、本実施形態のブース家具201では、第1実施形態のブース家具1と同様の効果が得られる。
【0129】
(第4実施形態)
本実施形態のブース家具301が、第1実施形態のブース家具1と主に異なる点は、第1実施形態のブース家具1において、2つの上面パネル31及び正面パネル13a、13bが設けられるのに対して、本実施形態のブース家具301において、上面パネル及び正面パネルが設けられていない点である。本実施形態のブース家具301の構成において、第1実施形態のブース家具1の構成と同様である部分については、詳細な説明を省略する。
【0130】
図25に示すブース家具301は、対向して配置される一対の側面パネル10、11と、これらの側面パネル10、11の一端部(背面側端部)10a、11a間に接続される背面パネル12とを含んでおり、全体が平面視コ字型をなすことによって自立可能とされ、内部に居住空間となるブース内空間S1を形成する。ブース家具301の内側には、天板302aを有するテーブル302が配置される。テーブル302は、ブース内空間S1の略中央部に配置される。
【0131】
側面パネル10の上端部の中央部近傍と側面パネル11の上端部の中央部近傍との間には、2本の取り付け部材81a、81bが略平行に架け渡される。取り付け部材81aは、正面側に配置され、取り付け部材81bは、取り付け部材81aよりもブース家具1の背面側に配置される。
【0132】
本実施形態のブース家具301では、ブース内空間S1の上方に4つの吸音パネル380aと4つの吸音パネル380bが配置される。4つの吸音パネル380a及び4つの吸音パネル380bは、何れも略同一の高さに配置される。吸音パネル380a、380bは、図26に示すように、それぞれ、正面側端部に形成される穴部380cと、背面側端部に形成される穴部380cとを有している。そのため、吸音パネル380a及び吸音パネル380bは、その正面側端部の穴部380cに取り付け部材81aが嵌挿されるとともに、背面側端部の穴部380cに取り付け部材81bが嵌挿されることにより支持される。
【0133】
吸音パネル380a、380bは、何れも所定長さを有する長尺の平板状部材である。側面パネル10から側面パネル11に近づく方向に向かって、吸音パネル380aと吸音パネル380bとが交互に略平行に配置される。ブース家具301を正面から見たときに、吸音パネル380aは、その右端部が左端部より高い位置に配置されるように傾斜し、吸音パネル380bは、その左端部が右端部より高い位置に配置されるように傾斜する。
【0134】
このように、本実施形態のブース家具301では、吸音パネル380a、380bが、対向する側面パネル10、11の上端部に跨るように架け渡した取り付け部材81a、81bに隙間を開けた状態で支持される。これにより、吸音パネル380a、380bが隙間を開けた状態で、ブース内空間S1に設置されたテーブル302の天板302aの上方に配置される。そのため、ブース家具301内においてテーブル302を囲むように着座した着座者の発声が天板302aで上方に反射したものを吸音パネル380a、380bにより効果的に吸収する。
【0135】
以上説明したように、本実施形態のブース家具301では、第1実施形態のブース家具1と同様の効果が得られる。
【0136】
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の構成は上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0137】
上記第1実施形態では、取付具80の第1の脚部81が、側面パネル10、11及び背面パネル12の左右端縁に形成された外周溝60aに差込まれる板状を成しているが、それに限られない。取付具80の第1の脚部81が外周溝60aに差込まれる場合に、取付具80の第1の脚部81が板状に形成されてなくてもよい。また、側面パネル10、11及び背面パネル12の左右端縁に外周溝60aが形成されておらず、取付具80が側面パネル10、11及び背面パネル12の左右端縁に、例えばネジ止めなどの方法で取り付けられてもよい。なお、第2~第4実施形態についても同様である。
【0138】
上記第1実施形態では、取付具80の形状の例を示したが、取付具80の形状は任意である。例えば、取付具80が有する脚部の数、配置、長さは任意である。なお、第2~第4実施形態についても同様である。
【0139】
上記第1実施形態では、カバー16は、取付具80の脚部への係合部として、断面コ字状の取り付け溝(係合部)が2組平行に配置されているが、それに限られない。カバー16の内側面に形成される取付具80の脚部への係合部の構成は任意である。なお、第2~第4実施形態についても同様である。
【0140】
上記第1実施形態では、オプション部品としてのカバー16が、取付具80を介して背面パネル12のパネル材12Pの左右端縁に取り付けられる場合を説明したが、パネル材の端縁に取り付けられるオプション部品は、任意である。すなわち、カバー16以外のオプション部品でもよい。なお、第2~第4実施形態についても同様である。
【0141】
上記第1実施形態では、取付具80の第1の脚部81をパネル材の端縁部に形成された外周溝60aに差し込むことにより、取付具80がパネル材の端縁部に取り付けられた状態において、第1の脚部81がその全長にわたって外周溝60a内において張り材54と張り材64との間に配置されるが、それに限られない。例えば、図28に示すように、外周溝60aの底面に、外周溝60aよりも幅が小さい溝部160a1が形成されており、取付具180の第1の脚部181の先端部が溝部160a1に差し込まれることにより、取付具180がパネル材の端縁部に取り付けられてもよい。なお、取付具180の第1の脚部181は、第1実施形態の取付具80の第1の脚部81の長さよりも長く形成される。その場合、張り材54の端部と張り材64の端部は、外周溝60a内に配置され、溝部160a1内に配置されなくてもよい。
【0142】
上記第1実施形態のブース家具1において、正面パネル13a、13bの端縁部に、配線Tなどを固定するための収線具360が取り付けられてもよい。収線具360が正面パネル13aの端縁部に取り付けられる場合について、図29に基づいて説明する。
【0143】
収線具360は、配線などを正面パネル13aの端縁に固定するためのものであり、配線収容部360aと、配線収容部360aから外側方向に突出する突出部360bとを有している。配線収容部360aは、略円筒形状に形成されており、その内部に配線を収容することができる。突出部360bは、収線具360を正面パネル13aの端縁部に取り付ける際に、正面パネル13aの端縁部に形成された外周溝60aに差込まれる部分である。
【0144】
収線具360の使用例を説明すると、図29(a)及び図29(b)に示すように、収線具360の突出部360bを正面パネル13aの端縁部に形成された外周溝60aに差し込んで取り付けられる。その後、図29(c)に示すように、パネル材の端縁部に取り付けられた収線具360の配線収容部360a内に配線Tが配置されることにより、配線Tなどを正面パネル13aの端縁部に固定することができる。
【0145】
なお、上記の説明では、収線具360を正面パネル13aの端縁部に取り付けた後で、配線Tが配線収容部360a内に収容されるが、配線Tを配線収容部360a内に収容した後で、その収線具360を正面パネル13aの端縁部に取り付けてもよい。
【0146】
上記第1実施形態では、側面パネル10、11の上端部近傍からブース内空間S1の内側に向かって延びており、且つ、側面パネル10、11と同じパネル構造の上面パネル31が設けられるが、それに限られない。例えば、上面パネル31が、側面パネル10、11の上端部近傍及び背面パネル12の上端部近傍に設けられてもよい。また、上面パネル31が、正面パネル13a、13bの上端部近傍に設けられてもよい。すなわち、上面パネルが、ブース家具1が有する複数のパネル材の少なくとも1つの上端部近傍に設けられてよい。なお、第2~第4実施形態についても同様である。
【0147】
上記第1実施形態では、上面パネル31が、側面パネル10、11の上端部近傍から側面パネル10、11から離れるにつれて上方に配置されるように傾斜するように設けられるが、それに限られない。例えば、上面パネル31が、側面パネル10、11の上端部近傍から水平方向に沿って設けられてもよい。なお、第2~第4実施形態についても同様である。
【0148】
上記第1実施形態では、背面パネル12と対向する正面パネル13a、13bが設けられるが、それに限られない。正面パネル13a、13bが設けられてなくてもよい。また、背面パネル12と対向する正面パネル13a、13bの何れか一方が設けられてもよい。本発明のブース家具1は、少なくとも、側面パネル10、11及び側面パネル10、11の背面側端部を連結する背面パネル12を含んでいればよい。なお、第2~第4実施形態についても同様である。
【0149】
上記第1実施形態では、吸音材53が軟質で弾性変形可能な素材で構成されているが、それに限られない。例えば、吸音材53が硬質で弾性変形が不可能な素材で構成されてもよい。なお、第2~第4実施形態についても同様である。
【0150】
上記第1実施形態では、吸音材53を含む表層材63が、張り材54の端部が芯材60の端面に形成された外周溝60a内に巻き込まれて芯材60に固定されているが、それに限られない。吸音材53を含む表層材63を芯材60に固定する方法は任意である。なお、第2~第4実施形態についても同様である。
【0151】
上記第1実施形態では、芯材60が、ペーパーハニカムコアであるが、それに限られない。芯材60の材質、構造は任意である。なお、第2~第4実施形態についても同様である。
【0152】
上記第1実施形態では、凸条の吸音材53を有するブロック部51がブース内空間S1に向かって配置されるが、それに限られない。凸条の吸音材53を有するブロック部51がブース内空間S1の外部に向かって配置されてもよい。また、凸条の吸音材53を有するブロック部51が、ブース内空間S1に向かって配置されるとともに、ブース内空間S1の外部に向かって配置されてもよい。すなわち、凸条の吸音材53が、ブース家具1が有する複数のパネル材の両面に設けられてもよい。なお、第2~第4実施形態についても同様である。
【0153】
上記第2実施形態では、ブースユニットの例を示したが、それに限られない。ブースユニットに含まれるブース家具の数、配置、大きさなどは、任意である。
【0154】
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0155】
1 ブース家具
10 側面パネル(パネル材)
11 側面パネル(パネル材)
12 背面パネル(パネル材)
10P パネル材
11P パネル材
12P パネル材
14 連結具
16 カバー(オプション部品)
16c 取り付け溝(係合部)
16t 係止突部
60 芯材
60a 外周溝
80 取付具
80a 中央部
81 第1の脚部
82 第2の脚部
83 第3の脚部
101 ブース家具
110 側面パネル
111 側面パネル
112 背面パネル
116 カバー(オプション部品)
116c 取り付け溝(係合部)
S1、S101 ブース内空間

図1
図2
図3
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図6
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