(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023065008
(43)【公開日】2023-05-12
(54)【発明の名称】情報処理システム、占有率算出方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/087 20230101AFI20230502BHJP
【FI】
G06Q10/08 330
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021175539
(22)【出願日】2021-10-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120189
【弁理士】
【氏名又は名称】奥 和幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135518
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 隆
(72)【発明者】
【氏名】黒田 健
(72)【発明者】
【氏名】山本 知左
(72)【発明者】
【氏名】虎石 学
(72)【発明者】
【氏名】島村 修平
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】棚段に収容されている商品に応じて適切な占有率を算出することが可能な情報処理システム、占有率算出方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】棚段管理システムSは、棚段のサイズ情報、及び棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得し、少なくとも棚段のサイズ情報及び収容商品のサイズ情報に基づいて、収容商品が棚段に占める占有率を求め、収容商品に応じた補正係数により占有率を補正することで補正占有率を算出する
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棚段のサイズ情報を取得する第1取得部と、
前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得する第2取得部と、
少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出する算出部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記算出部は、前記占有率が閾値以上の場合に、前記補正占有率を算出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記補正占有率を、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示する第1提示部を更に備えることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第1提示部は、前記占有率と前記補正占有率とを区別可能な表示態様で前記作業者に対して提示することを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
所定のエリアに複数設置された前記棚段それぞれについて算出された前記補正占有率または前記補正占有率に応じた表示オブジェクトがそれぞれの前記棚段の設置位置に対応付けられたエリアマップを、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示する第2提示部を更に備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記算出部は、前記収容商品の商品カテゴリまたは商品属性に基づいて、当該収容商品に応じた補正係数を選択し、当該選択された補正係数により前記占有率を補正することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記算出部は、所定のエリアに複数設置された前記棚段ごとに補正占有率を算出し、
前記補正占有率に基づいて、複数の前記棚段のうち、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品の収容が推奨される推奨棚段を特定する第1特定部を更に備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記第1特定部は、前記未収容商品に関する商品情報に基づいて、当該未収容商品が何れかの前記棚段に対応付けられた棚入れ禁止条件に該当するか否かを判定し、前記未収容商品が前記棚入れ禁止条件に該当すると判定された棚段を除外して、前記推奨棚段を特定することを特徴とする請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記第1特定部は、前記補正占有率、及び前記棚段から前記収容商品が出荷された実績に基づく商品回転率に基づいて、前記推奨棚段を特定することを特徴とする請求項7または8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記推奨棚段の情報を、前記未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示する第3提示部を更に備えることを特徴とする請求項7乃至9の何れか一項に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記棚段は、複数段の棚から構成されており、
前記算出部は、前記棚ごとに補正占有率を算出し、
前記補正占有率に基づいて、前記複数段の棚のうち、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品の収容が推奨される推奨棚を特定する第2特定部を更に備えることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記第2特定部は、前記未収容商品に関する商品情報に基づいて、当該未収容商品が何れかの前記棚に対応付けられた棚入れ禁止条件に該当するか否かを判定し、前記未収容商品が前記棚入れ禁止条件に該当すると判定された棚を除外して、前記推奨棚を特定することを特徴とする請求項11に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記第2特定部は、前記補正占有率、及び前記棚から前記収容商品が出荷された実績に基づく商品回転率に基づいて、前記推奨棚を特定することを特徴とする請求項11または12に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記推奨棚の情報を、前記未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示する第4提示部を更に備えることを特徴とする請求項11乃至13の何れか一項に記載の情報処理システム。
【請求項15】
1または複数のコンピュータにより実行される占有率算出方法であって、
棚段のサイズ情報を取得するステップと、
前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得するステップと、
少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出するステップと、
を含むことを特徴とする占有率算出方法。
【請求項16】
棚段のサイズ情報を取得するステップと、
前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得するステップと、
少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品が収容される棚に占める商品の占有率を算出する方法等の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、品物(商品)を収容可能な複数の棚を有する保管ラックが配置された倉庫において、各棚の容積、各棚に収容されている品物の容積及び入庫品の容積に基づいて各棚の空隙率を算出する技術が知られている(例えば、特許文献1の段落0032)。このような技術によれば、何も品物が収容されていない棚だけでなく、品物が収容されている棚でも、入庫品を収容するのに十分な空隙率を有している棚であれば空き棚とみなすことで、入庫品を入庫できる棚の選択肢を広げることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば服等の容積が変化する商品や、棚いっぱいに収容することが好ましくない商品など、商品に応じて空きとみなす程度が異なるところ、従来の技術では、棚に収容されている商品に応じて適切な占有率を算出することが困難である。
【0005】
そこで、本発明は、棚段に収容されている商品に応じて適切な占有率を算出することが可能な情報処理システム、占有率算出方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、棚段のサイズ情報を取得する第1取得部と、前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得する第2取得部と、少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出する算出部と、を備えることを特徴とする。これにより、棚段に収容されている商品に応じて適切な占有率を算出することができる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報処理システムにおいて、前記算出部は、前記占有率が閾値以上の場合に、前記補正占有率を算出することを特徴とする。これにより、棚段の占有率が高い場合であっても、まだ収容されていない未収容商品を収容する余地を高めることができる。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の情報処理システムにおいて、前記補正占有率を、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示する第1提示部を更に備えることを特徴とする。これにより、作業者が未収容商品を棚段に収容する前に、当該作業者に対して未収容商品を収容するために適切な棚段を直感的に把握させることができる。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の情報処理システムにおいて、前記第1提示部は、前記占有率と前記補正占有率とを区別可能な表示態様で前記作業者に対して提示することを特徴とする。これにより、作業者が未収容商品を棚段に収容する前に、当該作業者に対して占有率と補正占有率との差を把握させることができる。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の情報処理システムにおいて、所定のエリアに複数設置された前記棚段それぞれについて算出された前記補正占有率または前記補正占有率に応じた表示オブジェクトがそれぞれの前記棚段の設置位置に対応付けられたエリアマップを、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示する第2提示部を更に備えることを特徴とする。これにより、作業者が未収容商品を棚段に収容する前に、当該作業者に対して未収容商品を収容するために適切な棚段の設置位置を直感的に把握させることができる。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一項に記載の情報処理システムにおいて、前記算出部は、前記収容商品の商品カテゴリまたは商品属性に基づいて、当該収容商品に応じた補正係数を選択し、当該選択された補正係数により前記占有率を補正することを特徴とする。これにより、より効率良く補正占有率を算出することができる。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れか一項に記載の情報処理システムにおいて、前記算出部は、所定のエリアに複数設置された前記棚段ごとに補正占有率を算出し、前記補正占有率に基づいて、複数の前記棚段のうち、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品の収容が推奨される推奨棚段を特定する第1特定部を更に備えることを特徴とする。これにより、適切な推奨棚段を特定することができる。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の情報処理システムにおいて、前記第1特定部は、前記未収容商品に関する商品情報に基づいて、当該未収容商品が何れかの前記棚段に対応付けられた棚入れ禁止条件に該当するか否かを判定し、前記未収容商品が前記棚入れ禁止条件に該当すると判定された棚段を除外して、前記推奨棚段を特定することを特徴とする。これにより、推奨棚段として特定されるべきではない棚段を効率良く除外することができる。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の情報処理システムにおいて、前記第1特定部は、前記補正占有率、及び前記棚段から前記収容商品が出荷された実績に基づく商品回転率に基づいて、前記推奨棚段を特定することを特徴とする。これにより、商品回転率が考慮された適切な推奨棚段を特定することができる。
【0015】
請求項10に記載の発明は、請求項7乃至9の何れか一項に記載の情報処理システムにおいて、前記推奨棚段の情報を、前記未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示する第3提示部を更に備えることを特徴とする。これにより、作業者に対して推奨棚段を迅速に把握させることができる。
【0016】
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10の何れか一項に記載の情報処理システムにおいて、前記棚段は、複数段の棚から構成されており、前記算出部は、前記棚ごとに補正占有率を算出し、前記補正占有率に基づいて、前記複数段の棚のうち、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品の収容が推奨される推奨棚を特定する第2特定部を更に備えることを特徴とする。これにより、適切な推奨棚を特定することができる。
【0017】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の情報処理システムにおいて、前記第2特定部は、前記未収容商品に関する商品情報に基づいて、当該未収容商品が何れかの前記棚に対応付けられた棚入れ禁止条件に該当するか否かを判定し、前記未収容商品が前記棚入れ禁止条件に該当すると判定された棚を除外して、前記推奨棚を特定することを特徴とする。これにより、推奨棚として特定されるべきではない棚を効率良く除外することができる。
【0018】
請求項13に記載の発明は、請求項11または12に記載の情報処理システムにおいて、前記第2特定部は、前記補正占有率、及び前記棚から前記収容商品が出荷された実績に基づく商品回転率に基づいて、前記推奨棚を特定することを特徴とする。これにより、商品回転率が考慮された適切な推奨棚を特定することができる。
【0019】
請求項14に記載の発明は、請求項11乃至13の何れか一項に記載の情報処理システムにおいて、前記推奨棚の情報を、前記未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示する第4提示部を更に備えることを特徴とする。これにより、作業者に対して推奨棚を迅速に把握させることができる。
【0020】
請求項15に記載の発明は、1または複数のコンピュータにより実行される占有率算出方法であって、棚段のサイズ情報を取得するステップと、前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得するステップと、少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出するステップと、を含むことを特徴とする。
【0021】
請求項16に記載の発明は、棚段のサイズ情報を取得するステップと、前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得するステップと、少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、棚段に収容されている商品に応じて適切な占有率を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】棚段管理システムSの概要構成例を示す図である。
【
図2】作業者端末1の概要構成例を示すブロック図である。
【
図3】(A)は、棚段管理サーバ2の概要構成例を示すブロック図であり、(B)は、制御部23における機能ブロックの一例を示す図である。
【
図4】棚段を正面から見たときの一例を示す図である。
【
図5】(A)は、棚段の情報の表示例を示す図であり、(B)は、棚の情報の表示例を示す図である。
【
図7】棚段管理サーバ2における制御部23の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。以下の実施の形態は、商品を収容可能な棚段を管理する棚段管理システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
【0025】
[1.棚段管理システムSの構成及び機能概要]
【0026】
先ず、
図1等を参照して、本実施形態に係る棚段管理システムSの構成及び機能概要について説明する。
図1は、棚段管理システムSの概要構成例を示す図である。
図1に示すように、棚段管理システムSは、作業者端末1、及び棚段管理サーバ2等を含んで構成される。作業者端末1、及び棚段管理サーバ2は、それぞれ、ネットワークNWに接続される。ネットワークNWは、例えば、インターネット、移動体通信ネットワーク及びその無線基地局等から構成される。本実施形態では、インターネット上において電子商取引を行うオンラインショッピングサイトへ商品を出品する出品者(例えば、店舗)の商品を収容する倉庫を例として説明する。本実施形態では、例えば、商品の入出荷が行われる倉庫内の所定のエリア(例えば、1階のフロア)に複数の棚段が設置(例えば、並べて配置)されていることを想定する。例えば倉庫内には、商品が倉庫外から入荷される入荷場と、商品が倉庫外へ出荷される出荷場とが設けられる。なお、本実施形態では、1つの棚段は複数段の棚から構成されている場合を例にとって説明するが、1つの棚段は1段の棚から構成されてもよい。
【0027】
[
1-1.作業者端末1の構成及び機能]
次に、作業者端末1の構成及び機能について説明する。作業者端末1は、棚段に収容されている商品(以下、「収容商品」という)を棚段から取り出す、または棚段にまだ収容されていない商品(以下、「未収容商品」という)を棚段に収容する作業を行う作業者により使用される携帯端末である。
図2は、作業者端末1の概要構成例を示すブロック図である。作業者端末1は、通信部11、操作・表示部12、記憶部13、及び制御部14等を備える。通信部11は、ネットワークNWに接続する機能を有する。操作・表示部12は、ユーザからの操作指示を受け付ける機能、及び作業用画面を表示する機能を有する。記憶部13は、オペレーティングシステム(OS),アプリケーション等のプログラムを記憶する。制御部14は、CPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory),及びRAM(Random Access Memory)等を備え、記憶部13に記憶されたプログラムにしたがって各種処理を行う。例えば、制御部14は、棚段の情報を操作・表示部12により作業用画面に表示させる。作業用画面は、作業者が棚段の情報を視覚的に確認できるユーザーインターフェースである。なお、棚段の情報は棚段管理サーバ2から送信され、通信部11により受信される。
【0028】
[
1-2.棚段管理サーバ2の構成及び機能]
次に、棚段管理サーバ2の構成及び機能について説明する。棚段管理サーバ2は、1または複数のサーバコンピュータから構成される。
図3(A)は、棚段管理サーバ2の概要構成例を示すブロック図である。
図3(A)に示すように、棚段管理サーバ2は、通信部21、記憶部22、及び制御部23等を備える。通信部21は、ネットワークNWに接続する機能を有する。記憶部22は、例えば、ハードディスクドライブ等からなり、オペレーティングシステム,アプリケーション等のプログラムを記憶する。また、記憶部22には、商品情報データベース(DB)221、及び棚段情報データベース(DB)222等が構築される。
【0029】
商品情報データベース221は、商品に関する商品情報を格納するためのデータベースである。商品情報データベース221には、例えば、商品ID、商品カテゴリ、商品属性(商品特性)、商品サイズ情報、重量、商品名、及び出品者情報等が商品毎に対応付けられて格納される。ここで、商品IDは、商品を識別(特定)するための識別情報である。商品カテゴリの例として、書籍、洋服、帽子、靴、傘、文房具、電化製品、日用品、及び食品などが挙げられる。商品カテゴリは、さらに下位のサブカテゴリに区分されてもよい。商品属性の例として、商品またはその包装物(例えば、包装容器)が柔らかい、商品またはその包装物が硬い、商品またはその包装物が破損し難い、及び商品またはその包装物が傷つき易いなどが挙げられる。商品サイズ情報は、例えば、商品の3辺サイズ(高さHi×幅Wi×奥行Di)で表される。なお、洋服の商品サイズは、畳んだ状態での3辺サイズであるとよい。商品名は、商品またはその包装に印字された名称であってよい。ただし、商品名には、商品の特徴が含まれる場合もある。出品者情報には、例えば、商品を出品した出品者(例えば、店舗)を識別するための出品者IDが含まれる。
【0030】
棚段情報データベース222には、棚段に関する棚段情報を格納するためのデータベースである。なお、棚段情報データベース222は、倉庫またはエリアごとに設けられるとよい。棚段情報データベース222には、棚段の設置位置情報、棚段に含まれる各棚の棚ID、各棚のサイズ情報、各棚の位置情報、各棚に収容されている収容商品の商品ID、当該収容商品の個数、及び各棚から収容商品が出荷された実績等が棚段(棚段ID)毎に対応付けられて格納される。ここで、棚IDは、棚を識別(特定)するための識別情報であり、棚段IDは、棚段を識別するための識別情報である。棚のサイズ情報は、例えば、棚の3辺サイズ(高さHr×幅Wr×奥行Dr)で表される。棚の3辺サイズのうち、棚の高さは棚ごとに異なる場合もある。棚段に含まれる各棚のサイズ情報から棚段のサイズ情報が特定される。棚段の設置位置情報は、所定のエリアにおける棚段の設置位置を示し、東西南北で表されてもよいし、当該エリア内で区別されるゾーンの名称で表されてもよい。棚の位置情報は、棚段における棚の位置を示し、例えば、上段、中段、及び下段というように表される。
【0031】
図4は、棚段を正面から見たときの一例を示す図である。
図4の例では、棚段Tは、A段~F段までの6段の棚から構成されており、F段及びE段は上段(F段が最上段)であり、D段及びC段は中段であり、A段及びB段は下段(A段が最下段)である。各棚において、商品が出し入れされる開口部を間口という。ただし、開口部から奥行方向に広がる空間を間口という場合もある。
図4に示すC段及びD段の棚のように、1つの棚が仕切り板により区分される場合、1つの棚は複数の間口を有する。このような間口には間口番号が付与されてもよい。この場合、間口から収容された収容商品の商品IDに間口番号が対応付けられて棚段情報データベース222に格納されてもよい。さらに、間口から収容された収容商品の商品IDに間口のサイズ情報(つまり、上記開口部から奥行方向に広がる空間のサイズ情報)が対応付けられて棚段情報データベース222に格納されてもよい。なお、収容商品は、必ずしも間口内に収まらなくてもよく、間口から突出する場合もある。
【0032】
棚から収容商品が出荷された実績は、例えば、過去所定期間(例えば、30日)内において収容商品が棚から出荷された回数を示す。また、棚段情報データベース222には、複数段の棚のうち何れかの棚の棚IDに対して棚入れ禁止条件が対応付けられて格納される場合もある。棚入れ禁止条件は、棚に収容することが禁止される商品についての条件である。例えば、上段の棚に対応付けられた棚入れ禁止条件には、重量が閾値(例えば、5kg)以上の商品の収容を禁止することが規定される。これは、作業者が重い商品を上段の棚に収容する場合、当該作業者の負担が大きくなるためである。また、何れかの棚に対応付けられた棚入れ禁止条件には、特定の出品者IDにより特定される出品者以外の出品者の商品の収容を禁止することが規定される。これは、棚段において収容商品がある程度纏まって収容されることが望ましいからである。
【0033】
なお、棚入れ禁止条件は、所定のエリア内に設置された複数の棚段のうち何れかの棚段の棚段IDに対して棚入れ禁止条件が対応付けられて格納されてもよい。かかる棚入れ禁止条件は、棚段に収容することが禁止される商品についての条件である。例えば、何れかの棚段に対応付けられた棚入れ禁止条件には、特定の出品者IDにより特定される出品者以外の出品者の商品の収容を禁止することが規定される。これは、棚段が設置されるエリア内で区別される複数のゾーンごとに収容商品がある程度纏まって収容されることが望ましいからである。
【0034】
コンピュータとしての制御部23は、CPU,ROM,及びRAM等を備え、記憶部22に記憶されたプログラムにしたがって各種処理を行う。
図3(B)は、制御部23における機能ブロックの一例を示す図である。制御部23は、各種処理において、
図3(B)に示すように、棚段サイズ取得部231(第1取得部の一例)、商品サイズ取得部232(第2取得部の一例)、占有率算出部233(算出部の一例)、推奨棚段特定部234(第1特定部の一例)、推奨棚特定部235(第2特定部の一例)、及び情報提示部236(第1提示部、第2提示部、第3提示部、及び第4提示部の一例)等として機能する。
【0035】
棚段サイズ取得部231は、例えば倉庫内に設置されている棚段のサイズ情報として、当該棚段に含まれる各棚のサイズ情報を棚段情報データベース222から取得する。サイズ情報の取得対象となる棚段は複数であってもよい。商品サイズ取得部232は、棚段サイズ取得部231によりサイズ情報が取得された棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を商品情報データベース221から取得する。例えば、当該棚段に含まれる各棚に収容されている収容商品の商品IDが棚段情報データベース222から取得され、取得された商品IDに対応付けられている商品サイズ情報が商品情報データベース221から取得される。
【0036】
占有率算出部233は、先ず、棚段サイズ取得部231及び商品サイズ取得部232により取得された、棚段のサイズ情報及び収容商品のサイズ情報に基づいて、収容商品が棚段に占める占有率(棚段の占有率ともいう)r0を求める。上記所定のエリアに複数の棚段が設置される場合、複数の棚段ごとに占有率r0が求められるとよい。占有率r0の計算にあたって、占有率算出部233は、例えば、各棚のサイズ情報から各棚の容積を算出し、算出された各棚の容積の総和を棚段の容積(総容積)Vrとして算出する。また、占有率算出部233は、収容商品のサイズ情報から収容商品の体積Viを算出する。収容商品が複数ある場合、各収容商品のサイズ情報から算出された体積の総和を収容商品の体積(総体積)Viとして算出する。ここで、商品IDが同一である複数の収容商品が収容されている場合、当該収容商品の体積に当該収容商品の個数が乗じられることで当該収容商品の総体積が算出されるとよい。
【0037】
そして、占有率算出部233は、棚段の容積Vrにより収容商品の体積Viを割ることで、収容商品が棚段に占める占有率r0(=Vi/Vr)を求める。ここで、占有率算出部233は、棚段の実際の容積との整合を図るための補正係数k0が乗じられた容積Vrにより収容商品の体積Viを割ることで、収容商品が棚段に占める占有率r0(=Vi/Vr*k0)を求めてもよい。補正係数k0は、異なる収容商品間で共通するものであり、例えば0.9程度に設定される。なお、占有率算出部233は、棚の容積により、当該棚に収容されている収容商品の体積を割ることで、収容商品が棚に占める占有率r0'(棚の占有率r0'ともいう)を棚ごとに求めてもよい。この場合、例えば、棚段に含まれる棚それぞれの占有率r0'の平均値または最大値が棚段の占有率r0となる。
【0038】
占有率算出部233は、次に、収容商品に応じた補正係数k1により、上記求められた占有率r0を補正することで補正占有率r1(=k1×r0)を算出する。上記所定のエリアに複数の棚段が設置される場合、複数の棚段ごとに補正占有率r1が算出されるとよい。補正係数k1は、収容商品に応じて棚段の実用性(例えば、棚段に空間的な余裕を持たせたりまたは持たせなかったりすること)を考慮するための係数である。収容商品に応じてとは、収容商品に応じて変化することを意味する。例えば、収容商品の商品カテゴリまたは商品属性に応じて異なる補正係数k1が決まるとよい。例えば、収容商品が洋服である場合や破損し難いものである場合、複数の収容商品が互いに密着し圧縮された状態であっても支障が無いと考えられるため、そのような収容商品の補正係数k1は相対的に低くなる(例えば、0.5)。一方、収容商品が食品である場合や傷つき易いものである場合、そのような収容商品の補正係数k1は相対的に高くなる(例えば、1)。
【0039】
例えば、占有率算出部233は、収容商品の商品カテゴリまたは商品属性に基づいて、当該収容商品に応じた補正係数k1を選択し、当該選択された補正係数k1により占有率r0を補正することで補正占有率r1を算出するとよい。これにより、より効率良く補正占有率r1を算出することができる。この場合、収容商品の商品カテゴリまたは商品属性ごとに補正係数k1が規定されたテーブル、収容商品の商品カテゴリまたは商品属性を入力することで補正係数k1が出力される計算式が用いられる。かかる計算式は、商品の商品カテゴリまたは商品属性を入力データとし、当該商品の補正係数k1を出力データとした学習データにより学習された学習済みモデルであってもよい。
【0040】
以上のように、補正係数k1が低いほど低い補正占有率r1が算出され、かかる補正占有率r1(例えば、70%)は、棚段が商品を収容することに余裕があることを意味する。一方、補正係数k1が高いほど高い補正占有率r1が算出され、かかる補正占有率r1(例えば、100%)は、棚段が商品を収容することに余裕がないことを意味する。なお、補正係数k1が異なる複数の収容商品が棚段に収容されている場合、それぞれの補正係数k1の重量平均により得られた補正係数k1により、棚段の占有率r0が補正されることで補正占有率r1が算出されるとよい。或いは、この場合、補正係数k1が同一の複数の収容商品が収容されている棚ごとに、それぞれの補正係数k1により、それぞれの棚の占有率r0’が補正されることで補正占有率r1’が算出されてもよい。この場合、例えば、棚段に含まれる棚それぞれの補正占有率r1'の平均値または最大値が棚段の補正占有率r1となる。
【0041】
推奨棚段特定部234は、占有率算出部233により算出された棚段ごとの補正占有率r1に基づいて、複数の棚段のうち、棚段にまだ収容されていない未収容商品の収容が推奨される推奨棚段を特定する。これにより、適切な推奨棚段を特定することができる。例えば、補正占有率r1が小さい上位所定数の棚段(補正占有率r1が最も小さい棚段を含む)が推奨棚段として特定される。また、推奨棚段特定部234は、補正占有率r1が相対的に小さい複数の棚段のうち、商品の出荷場に近い棚段(例えば、出荷場に最も近い棚段)を優先して推奨棚段として特定してもよい。さらに、推奨棚段特定部234は、棚段から収容商品が出荷された実績(棚段に含まれる複数の棚それぞれから収容商品が出荷された実績)を取得し、当該実績に基づいて棚段ごとの商品回転率を算出してもよい。この場合、推奨棚段特定部234は、棚段ごとの補正占有率r1、及び当該棚段ごとの商品回転率に基づいて、未収容商品の収容が推奨される推奨棚段を特定してもよい。これにより、商品回転率が考慮された適切な推奨棚段を特定することができる。例えば、補正占有率r1が小さく、且つ商品回転率が高い上位所定数の棚段が推奨棚段として特定される。ここで、商品回転率は、例えば過去所定期間内において収容商品が棚段から出荷された割合(例えば、6回/30日)である。
【0042】
また、推奨棚段特定部234は、複数の棚段のうち何れかの棚段に棚入れ禁止条件が対応付けられている場合、当該棚入れ禁止条件を取得し、未収容商品に関する商品情報に基づいて、当該未収容商品が当該棚入れ禁止条件に該当するか否かを判定してもよい。この場合、推奨棚段特定部234は、当該未収容商品が棚入れ禁止条件に該当すると判定された棚段を除外して、当該未収容商品の収容が推奨される推奨棚段を特定する。これにより、推奨棚段として特定されるべきではない棚段を効率良く除外することができる。例えば、未収容商品が、何れかの棚段に対応付けられた棚入れ禁止条件に規定される出品者IDにより特定される出品者の商品でない場合、当該未収容商品が当該棚入れ禁止条件に該当すると判定される。
【0043】
推奨棚特定部235は、占有率算出部233により算出された棚ごとの補正占有率r1’に基づいて、複数段の棚のうち、棚段にまだ収容されていない未収容商品の収容が推奨される推奨棚を特定する。これにより、適切な推奨棚を特定することができる。例えば、補正占有率r1’が小さい上位所定数の棚(補正占有率r1’が最も小さい棚を含む)が推奨棚として特定される。さらに、推奨棚特定部235は、棚から収容商品が出荷された実績を取得し、当該実績に基づいて棚ごとの商品回転率を算出してもよい。この場合、推奨棚特定部235は、棚ごとの補正占有率r1’、及び当該棚ごとの商品回転率に基づいて、未収容商品の収容が推奨される推奨棚を特定してもよい。これにより、商品回転率が考慮された適切な推奨棚を特定することができる。例えば、補正占有率r1’が小さく、且つ商品回転率が高い上位所定数の棚が推奨棚として特定される。ここで、商品回転率は、例えば過去所定期間内において収容商品が棚から出荷された割合である。
【0044】
また、推奨棚特定部235は、複数段の棚のうち何れかの棚に棚入れ禁止条件が対応付けられている場合、当該棚入れ禁止条件を取得し、未収容商品に関する商品情報に基づいて、当該未収容商品が当該棚入れ禁止条件に該当するか否かを判定してもよい。この場合、推奨棚特定部235は、当該未収容商品が棚入れ禁止条件に該当すると判定された棚を除外して、当該未収容商品の収容が推奨される推奨棚を特定する。これにより、推奨棚として特定されるべきではない棚を効率良く除外することができる。例えば、未収容商品の重量が、上段の棚に対応付けられた棚入れ禁止条件に規定される閾値以上である場合、当該未収容商品が当該棚入れ禁止条件に該当すると判定される。そのため、当該未収容商品が棚入れ禁止条件に該当すると判定された棚(例えば、上段の棚)が除外されて(つまり、推奨棚の対象外となる)、上記推奨棚が特定される。また、未収容商品が、何れかの棚に対応付けられた棚入れ禁止条件に規定される出品者IDにより特定される出品者の商品でない場合、当該未収容商品が当該棚入れ禁止条件に該当すると判定される。
【0045】
情報提示部236は、占有率算出部233により算出された補正占有率r1を含む棚段の情報を、通信部21を介して、未収容商品を棚段に収容する作業を行う作業者の作業者端末1へ送信して作業用画面に表示させることで当該作業者に対して当該作業前に当該棚段の情報を提示する。これにより、作業者が未収容商品を棚段に収容する前に、当該作業者に対して未収容商品を収容するために適切な棚段を直感的に把握させることができる。
図5(A)は、棚段の情報の表示例を示す図である。
図5(A)の例では、棚段の情報として、補正占有率r1の他に、棚段の棚段ID(棚段の名称でもよい)、占有率r0、及び上記所定のエリアにおける棚段の設置位置(エリアの北東)が表示されている。ここで、占有率r0と補正占有率r1とは区別可能な表示態様で表示されている。これにより、作業者が未収容商品を棚段に収容する前に、当該作業者に対して占有率r0と補正占有率r1との差を把握させることができる。
【0046】
また、情報提示部236は、占有率算出部233により算出された補正占有率r1’を含む棚の情報を、作業者端末1へ送信して作業用画面に表示させることで上記作業者に対して当該作業前に当該棚の情報を提示してもよい。これにより、作業者が未収容商品を棚段に収容する前に、当該作業者に対して未収容商品を収容するために適切な棚を直感的に把握させることができる。
図5(B)は、棚の情報の表示例を示す図である。
図5(B)の例では、棚の情報として、補正占有率r1’の他に、棚段の棚段ID、占有率r0’、及び棚段における棚の位置(上段、中段、または下段)が表示されている。ここで、占有率r0’と補正占有率r1’とは区別可能な表示態様で表示されている。これにより、作業者が未収容商品を棚段に収容する前に、当該作業者に対して占有率r0’と補正占有率r1’との差を把握させることができる。
【0047】
また、情報提示部236は、推奨棚段特定部234により特定された推奨棚段の情報を、作業者端末1へ送信して作業用画面に表示させることで上記作業者に対して当該作業前に当該推奨棚段の情報を提示する。これにより、作業者に対して推奨棚段を迅速に把握させることができる。なお、提示される推奨棚段の情報には、推奨棚段の棚段ID(棚段の名称でもよい)、上記所定のエリアにおける推奨棚段の設置位置、及び推奨棚段を推奨する理由(例えば、当該棚段の補正占有率が低いため、または当該棚段の商品回転率が高いため)が含まれるとよい。また、情報提示部236は、推奨棚特定部235により特定された推奨棚の情報を、作業者端末1へ送信して作業用画面に表示させることで上記作業者に対して当該作業前に当該推奨棚の情報を提示する。これにより、作業者に対して推奨棚を迅速に把握させることができる。なお、提示される推奨棚の情報には、推奨棚の棚ID、棚段における推奨棚の位置、及び推奨棚を推奨する理由(例えば、当該棚の補正占有率が低いため、または当該棚の商品回転率が高いため)が含まれるとよい。
【0048】
また、占有率算出部233により棚段ごとの補正占有率r1が算出された場合、情報提示部236は、それぞれの棚段について算出された補正占有率r1または補正占有率r1に応じた表示オブジェクトがそれぞれの棚段の設置位置に対応付けられたエリアマップのデータを作業者端末1へ送信して該エリアマップを作業用画面に表示させることで作業者に対して当該作業前に当該エリアマップを提示する。
図6は、エリアマップの表示例を示す図である。
図6に示すエリアマップMには、複数の棚段の設置位置に対応して、補正占有率r1に応じた表示オブジェクトT1~T60が表示されている。
図6の例では、表示オブジェクトT1~T60の表示態様が、補正占有率r1が小(0~0.3)、中(0.3~0.6)、及び大(0.6~1.0)に応じて3パターンに区別されるようになっている。これにより、作業者が未収容商品を棚段に収容する前に、当該作業者に対して未収容商品を収容するために適切な棚段(例えば、補正占有率r1が低い棚段)の設置位置を直感的に把握させることができる。なお、
図6に示すエリアマップMには、推奨棚段特定部234により特定された推奨棚段の位置が作業者により識別可能な文字(画像やマークでもよい)で表示されてもよい。これにより、作業者に対して推奨棚段の設置位置を迅速に把握させることができる。
【0049】
[
2.棚段管理システムSの動作]
次に、
図7を参照して、棚段管理システムSにおいて実施される動作の一例について説明する。
図7は、棚段管理サーバ2における制御部23の処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下に説明する動作の前提として、倉庫に入荷され棚段への収容指示がなされた1または複数の未収容商品に関する商品情報(例えば、未収容商品の商品ID及び商品カテゴリ)が棚段管理サーバ2からネットワークNWを介して作業者端末1に送信される。これにより、作業者端末1の作業用画面には、未収容商品に関する商品情報が選択可能に表示される。そして、作業者が作業用画面上に表示された未収容商品を1つ選択(例えば、これから収容されるべき商品)すると、作業者端末1はネットワークNWを介して情報提示要求を棚段管理サーバ2へ送信する。かかる情報提示要求には、作業者により選択された未収容商品の商品IDが含まれる。
【0050】
図7に示す処理は、作業者端末1からの情報提示要求が通信部21を通じて受信された場合に開始される。
図7に示す処理が開始されると、棚段管理サーバ2の制御部23は、情報提示要求に応じて、作業者により選択された未収容商品(つまり、情報提示要求に含まれる商品IDにより特定される未収容商品)に関する商品情報を商品情報データベース221から取得する(ステップS1)。
【0051】
次いで、制御部23は、未収容商品が入荷された倉庫に設置された棚段のうち、未収容商品を収容させる候補となる棚段を当該倉庫に対応する棚段情報データベース222から選定し、当該棚段に関する棚段情報を取得する(ステップS2)。かかる棚段情報には、例えば、当該棚段に含まれる各棚のサイズ情報、各棚の位置情報、各棚に収容されている収容商品の商品ID及び個数、並びに各棚から収容商品が出荷された実績が含まれる。かかる棚段情報には、棚入れ禁止条件が含まれる場合もある。
【0052】
次いで、制御部23は、ステップS2で取得された棚段情報に含まれる収容商品の商品IDに基づいて、当該収容商品に関する商品情報を商品情報データベース221から取得する(ステップS3)。かかる商品情報には、例えば、当該棚段に含まれる各棚に収容されている収容商品の商品カテゴリ、商品属性、商品サイズ情報、重量、及び出品者情報が含まれる。
【0053】
次いで、制御部23(占有率算出部233)は、ステップS2で取得された棚段のサイズ情報及びステップS3で取得された収容商品のサイズ情報に基づいて、上述したように、当該棚段に含まれる各棚の占有率r0’、及び当該棚段の占有率r0を算出する(ステップS4)。
【0054】
次いで、制御部23(占有率算出部233)は、棚段の占有率r0が閾値(例えば、101%)以上であるか否かを判定する(ステップS5)。棚段の占有率r0が閾値以上であると判定された場合(ステップS5:YES)、処理はステップS6へ進む。これにより、棚段の占有率が高い場合であっても、未収容商品を収容する余地を高めることができる。また、棚段の占有率が閾値以上である場合に、後述の補正占有率を算出することで計算負荷を低減することができる。一方、棚段の占有率r0が閾値以上でないと判定された場合(ステップS5:NO)、処理はステップS8へ進む。なお、ステップS5を省略し、棚段の占有率r0にかかわらず、処理をステップS6へ進めてもよい。
【0055】
ステップS6では、制御部23(占有率算出部233)は、上記収容商品の商品カテゴリまたは商品属性に基づいて、当該収容商品に応じた補正係数k1を選択する。ここで、複数種類の収容商品がある場合、それぞれの収容商品の補正係数k1が選択される。次いで、制御部23(占有率算出部233)は、ステップS6で選択された補正係数k1により、ステップS4で算出された各棚の占有率r0’をそれぞれ補正することで各棚の補正占有率r1’を算出し、さらに、各棚の補正占有率r1’の平均値または最大値を棚段の補正占有率r1として算出し(ステップS7)、処理をステップS8に進める。
【0056】
ステップS8では、制御部23は、ステップS7で補正占有率r1’が算出された複数段の棚のうち、棚入れ禁止条件が対応付けられている棚があるか否かを判定する。棚入れ禁止条件が対応付けられている棚があると判定された場合(ステップS8:YES)、処理はステップS9へ進む。一方、棚入れ禁止条件が対応付けられている棚がないと判定された場合(ステップS8:NO)、処理はステップS12へ進む。
【0057】
ステップS9では、制御部23は、棚入れ禁止条件が対応付けられている棚を1つ選定する。次いで、制御部23は、未収容商品に関する商品情報に基づいて、当該未収容商品が、ステップS9で選定された棚に対応付けられている棚入れ禁止条件に該当するか否かを判定する(ステップS10)。未収容商品が棚入れ禁止条件に該当すると判定された場合(ステップS10:YES)、ステップS9で選定された棚が除外対象として特定され(ステップS11)、処理はステップS8に戻る。一方、未収容商品が棚入れ禁止条件に該当しないと判定された場合(ステップS10:NO)、処理はステップS8へ戻る。
【0058】
ステップS8に戻ると、ステップS7で補正占有率r1’が算出された複数段の棚で、且つステップS9で選定されていない棚があるか否かが判定され、そのような棚があると判定された場合、処理はステップS9へ進んで、上記と同様の処理が行われる。
【0059】
ステップS12では、制御部23(推奨棚特定部235)は、ステップS11で除外対象として特定された棚以外の棚の補正占有率r1’に基づいて、当該除外対象として特定された棚以外の棚のうち、上述したように、未収容商品の収容が推奨される推奨棚を特定する。例えば、推奨棚特定部235は、棚ごとの補正占有率r1’、及び当該棚ごとの商品回転率に基づいて、補正占有率r1’が閾値以下の棚のうち、商品回転率が最も高い棚を推奨棚として特定するとよい。なお、推奨棚が特定されない場合もある。
【0060】
次いで、制御部23は、未収容商品が入荷された倉庫に設置された棚段のうち、未収容商品を収容させる候補として選定されていない棚段があるか否かを判定する(ステップS13)。未収容商品を収容させる候補として選定されていない棚段があると判定された場合(ステップS13:YES)、処理はステップS2に戻り、上記と同様の処理が行われる。一方、未収容商品を収容させる候補として選定されていない棚段がないと判定された場合(ステップS13:NO)、処理はステップS14へ進む。
【0061】
ステップS14では、制御部23は、ステップS7で補正占有率r1が算出された棚段のうち、棚入れ禁止条件が対応付けられている棚段があるか否かを判定する。棚入れ禁止条件が対応付けられている棚段があると判定された場合(ステップS14:YES)、処理はステップS15へ進む。一方、棚入れ禁止条件が対応付けられている棚段がないと判定された場合(ステップS14:NO)、処理はステップS18へ進む。
【0062】
ステップS15では、制御部23は、棚入れ禁止条件が対応付けられている棚段を1つ選定する。次いで、制御部23は、未収容商品に関する商品情報に基づいて、当該未収容商品が、ステップS15で選定された棚段に対応付けられている棚入れ禁止条件に該当するか否かを判定する(ステップS16)。未収容商品が棚入れ禁止条件に該当すると判定された場合(ステップS16:YES)、ステップS15で選定された棚段が除外対象として特定され(ステップS17)、処理はステップS14に戻る。なお、ステップS12で推奨棚が特定されていない棚段についても除外対象として特定されてもよい。一方、未収容商品が棚入れ禁止条件に該当しないと判定された場合(ステップS16:NO)、処理はステップS14へ戻る。
【0063】
ステップS14に戻ると、ステップS7で補正占有率r1が算出された棚段で、且つステップS15で選定されていない棚段があるか否かが判定され、そのような棚段があると判定された場合、処理はステップS15へ進んで、上記と同様の処理が行われる。
【0064】
ステップS18では、制御部23(推奨棚段特定部234)は、ステップS17で除外対象として特定された棚段以外の棚段の補正占有率r1に基づいて、当該除外対象として特定された棚段以外の棚段のうち、上述したように、未収容商品の収容が推奨される推奨棚段を特定する。例えば、推奨棚段特定部234は、棚段ごとの補正占有率r1、及び当該棚段ごとの商品回転率に基づいて、補正占有率r1が閾値以下の棚段のうち、商品回転率が最も高い棚段を推奨棚段として特定するとよい。ここで、商品回転率が最も高い棚段に代えて、出荷場に最も近い棚段であってもよい。なお、推奨棚段が特定されない場合もある。
【0065】
次いで、制御部23(情報提示部236)は、情報提示処理を実行する(ステップS19)。この情報提示処理では、制御部23(情報提示部236)は、ステップS7で補正占有率r1が算出された棚段の情報を含むエリアマップのデータをネットワークNWを介して作業者端末1へ送信する。これにより、作業者端末1の作業用画面には、例えば、
図6に示すようなエリアマップMが表示される。かかるエリアマップMには、ステップS7で補正占有率r1が算出された棚段の表示オブジェクト(補正占有率r1に応じた表示オブジェクトであるとよい)、及び当該補正占有率r1が表示される。なお、ステップS18で推奨棚段が特定された場合、作業用画面のエリアマップMには、当該推奨棚段の設置位置を示す文字やマークが表示される。
【0066】
こうして表示された表示オブジェクトのうち、作業者が所望の棚段の表示オブジェクトを指定すると、作業者端末1はネットワークNWを介して情報提示要求を棚段管理サーバ2へ送信する。かかる情報提示要求には、作業者により指定された棚段の棚段IDが含まれる。棚段管理サーバ2は、当該情報提示要求を受信すると、情報提示要求に応じて、作業者により指定された棚段(つまり、情報提示要求に含まれる棚段IDにより特定される棚段)に含まれる各棚の情報をネットワークNWを介して作業者端末1へ送信する。これにより、作業者端末1の作業用画面には、例えば、
図5(B)に示すように、各棚の占有率r0’、補正占有率r1’、及び位置が表示される。なお、ステップS12で推奨棚が特定された場合、作業用画面には、当該推奨棚の位置を示す文字やマークが表示される。
【0067】
以上説明したように、上記実施形態によれば、棚段管理システムSは、棚段のサイズ情報、及び棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得し、少なくとも棚段のサイズ情報及び収容商品のサイズ情報に基づいて、収容商品が棚段に占める占有率を求め、収容商品に応じた補正係数により占有率を補正することで補正占有率を算出するように構成したので、収容商品に応じて空きとみなす程度が異なる場合であっても、棚段に収容されている収容商品に応じて適切な占有率を算出することができる。これにより、倉庫における商品の在庫保管の提供面積を増やすことが可能となり、当該在庫保管を最適化し保管効率を高めることができ、ひいては、倉庫サービスの改善に寄与することができる。さらに、上記実施形態によれば、上記のように算出された補正占有率や当該補正占有率に基づく推奨棚段等の情報が作業者に対して当該作業前に提示されるように構成したので、作業者に対して、補正占有率が低い棚段等を直感的に把握させることができ、補正占有率が低い棚段等に未収容商品を適切に収容させることができる。
【0068】
なお、以上のように本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態から種々構成等に変更を加えてもよく、その場合も本発明の技術的範囲に含まれる。上記実施形態においては、作業者の作業者端末1へ棚段の情報が送信されるように構成したが、上述した補正占有率を含む情報は、例えば商品の在庫保管を担う管理者の端末に送信されてもよい。この場合、管理者の画面には補正占有率を含む情報が表示されるため、管理者は商品の在庫保管や入荷計上等に関する業務をより効率良く遂行することができる。
【0069】
また、1つの棚が複数の間口を有する場合、上記実施形態において取得される棚のサイズ情報には、当該棚に含まれる各間口のサイズ情報が含まれてもよい。この場合、占有率算出部233は、当該棚に含まれる各間口のサイズ情報から各間口の容積を算出し、算出された各間口の容積の総和を棚の容積として算出してもよい。或いは、占有率算出部233は、間口の容積により当該間口に収容されている収容商品の体積を割ることで、収容商品が間口に占める占有率を間口ごとに求め、当該棚に含まれる間口それぞれの占有率の平均値または最大値を当該棚の占有率として算出してもよい。また、占有率算出部233は、補正係数が同一の複数の収容商品が収容されている間口ごとに、それぞれの補正係数によりそれぞれの間口の占有率が補正されることで補正占有率が算出されてもよい。この場合、間口の補正占有率の平均値または最大値が当該棚の補正占有率となる。また、情報提示部236は、占有率算出部233により算出された間口の補正占有率を含む間口の情報(棚における位置など)を作業者に対して当該作業前に提示してもよい。
【符号の説明】
【0070】
1 作業者端末
2 棚段管理サーバ
11 通信部
12 操作・表示部
13 記憶部
14 制御部
21 通信部
22 記憶部
23 制御部
231 棚段サイズ取得部
232 商品サイズ取得部
233 占有率算出部
234 推奨棚段特定部
235 推奨棚特定部
236 情報提示部
NW ネットワーク
S 棚段管理システム
【手続補正書】
【提出日】2023-01-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棚段のサイズ情報を取得する第1取得部と、
前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得する第2取得部と、
少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該占有率が閾値以上の場合に、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出する算出部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
棚段のサイズ情報を取得する第1取得部と、
前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得する第2取得部と、
少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出する算出部と、
前記棚段にまだ収容されていない未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して、前記占有率と前記補正占有率とを区別可能な表示態様で前記作業前に提示する第1提示部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
棚段のサイズ情報を取得する第1取得部と、
前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得する第2取得部と、
少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出する算出部と、
所定のエリアに複数設置された前記棚段それぞれについて算出された前記補正占有率または前記補正占有率に応じた表示オブジェクトがそれぞれの前記棚段の設置位置に対応付けられたエリアマップを、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示する第2提示部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
前記算出部は、前記収容商品の商品カテゴリまたは商品属性に基づいて、当該収容商品に応じた補正係数を選択し、当該選択された補正係数により前記占有率を補正することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記算出部は、所定のエリアに複数設置された前記棚段ごとに補正占有率を算出し、
前記補正占有率に基づいて、複数の前記棚段のうち、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品の収容が推奨される推奨棚段を特定する第1特定部を更に備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第1特定部は、前記未収容商品に関する商品情報に基づいて、当該未収容商品が何れかの前記棚段に対応付けられた棚入れ禁止条件に該当するか否かを判定し、前記未収容商品が前記棚入れ禁止条件に該当すると判定された棚段を除外して、前記推奨棚段を特定することを特徴とする請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第1特定部は、前記補正占有率、及び前記棚段から前記収容商品が出荷された実績に基づく商品回転率に基づいて、前記推奨棚段を特定することを特徴とする請求項5または6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記推奨棚段の情報を、前記未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示する第3提示部を更に備えることを特徴とする請求項5乃至7の何れか一項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記棚段は、複数段の棚から構成されており、
前記算出部は、前記棚ごとに補正占有率を算出し、
前記補正占有率に基づいて、前記複数段の棚のうち、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品の収容が推奨される推奨棚を特定する第2特定部を更に備えることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記第2特定部は、前記未収容商品に関する商品情報に基づいて、当該未収容商品が何れかの前記棚に対応付けられた棚入れ禁止条件に該当するか否かを判定し、前記未収容商品が前記棚入れ禁止条件に該当すると判定された棚を除外して、前記推奨棚を特定することを特徴とする請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記第2特定部は、前記補正占有率、及び前記棚から前記収容商品が出荷された実績に基づく商品回転率に基づいて、前記推奨棚を特定することを特徴とする請求項9または10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記推奨棚の情報を、前記未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示する第4提示部を更に備えることを特徴とする請求項9乃至11の何れか一項に記載の情報処理システム。
【請求項13】
1または複数のコンピュータにより実行される占有率算出方法であって、
棚段のサイズ情報を取得するステップと、
前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得するステップと、
少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該占有率が閾値以上の場合に、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出するステップと、
を含むことを特徴とする占有率算出方法。
【請求項14】
1または複数のコンピュータにより実行される占有率算出方法であって、
棚段のサイズ情報を取得するステップと、
前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得するステップと、
少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出するステップと、
前記棚段にまだ収容されていない未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して、前記占有率と前記補正占有率とを区別可能な表示態様で前記作業前に提示するステップと、
を含むことを特徴とする占有率算出方法。
【請求項15】
1または複数のコンピュータにより実行される占有率算出方法であって、
棚段のサイズ情報を取得するステップと、
前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得するステップと、
少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出するステップと、
所定のエリアに複数設置された前記棚段それぞれについて算出された前記補正占有率または前記補正占有率に応じた表示オブジェクトがそれぞれの前記棚段の設置位置に対応付けられたエリアマップを、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示するステップと、
を含むことを特徴とする占有率算出方法。
【請求項16】
棚段のサイズ情報を取得するステップと、
前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得するステップと、
少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該占有率が閾値以上の場合に、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項17】
棚段のサイズ情報を取得するステップと、
前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得するステップと、
少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出するステップと、
前記棚段にまだ収容されていない未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して、前記占有率と前記補正占有率とを区別可能な表示態様で前記作業前に提示するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項18】
棚段のサイズ情報を取得するステップと、
前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得するステップと、
少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出するステップと、
所定のエリアに複数設置された前記棚段それぞれについて算出された前記補正占有率または前記補正占有率に応じた表示オブジェクトがそれぞれの前記棚段の設置位置に対応付けられたエリアマップを、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、棚段のサイズ情報を取得する第1取得部と、前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得する第2取得部と、少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該占有率が閾値以上の場合に、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出する算出部と、を備えることを特徴とする。これにより、棚段に収容されている商品に応じて適切な占有率を算出することができる。また、棚段の占有率が高い場合であっても、まだ収容されていない未収容商品を収容する余地を高めることができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
請求項2に記載の発明は、棚段のサイズ情報を取得する第1取得部と、前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得する第2取得部と、少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出する算出部と、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して、前記占有率と前記補正占有率とを区別可能な表示態様で前記作業前に提示する第1提示部と、を備えることを特徴とする。これにより、作業者が未収容商品を棚段に収容する前に、当該作業者に対して未収容商品を収容するために適切な棚段を直感的に把握させることができる。また、作業者が未収容商品を棚段に収容する前に、当該作業者に対して占有率と補正占有率との差を把握させることができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
請求項3に記載の発明は、棚段のサイズ情報を取得する第1取得部と、前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得する第2取得部と、少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出する算出部と、所定のエリアに複数設置された前記棚段それぞれについて算出された前記補正占有率または前記補正占有率に応じた表示オブジェクトがそれぞれの前記棚段の設置位置に対応付けられたエリアマップを、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示する第2提示部と、を備えることを特徴とする。これにより、作業者が未収容商品を棚段に収容する前に、当該作業者に対して未収容商品を収容するために適切な棚段の設置位置を直感的に把握させることができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の情報処理システムにおいて、前記算出部は、前記収容商品の商品カテゴリまたは商品属性に基づいて、当該収容商品に応じた補正係数を選択し、当該選択された補正係数により前記占有率を補正することを特徴とする。これにより、より効率良く補正占有率を算出することができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の情報処理システムにおいて、前記算出部は、所定のエリアに複数設置された前記棚段ごとに補正占有率を算出し、前記補正占有率に基づいて、複数の前記棚段のうち、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品の収容が推奨される推奨棚段を特定する第1特定部を更に備えることを特徴とする。これにより、適切な推奨棚段を特定することができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の情報処理システムにおいて、前記第1特定部は、前記未収容商品に関する商品情報に基づいて、当該未収容商品が何れかの前記棚段に対応付けられた棚入れ禁止条件に該当するか否かを判定し、前記未収容商品が前記棚入れ禁止条件に該当すると判定された棚段を除外して、前記推奨棚段を特定することを特徴とする。これにより、推奨棚段として特定されるべきではない棚段を効率良く除外することができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の情報処理システムにおいて、前記第1特定部は、前記補正占有率、及び前記棚段から前記収容商品が出荷された実績に基づく商品回転率に基づいて、前記推奨棚段を特定することを特徴とする。これにより、商品回転率が考慮された適切な推奨棚段を特定することができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項5乃至7の何れか一項に記載の情報処理システムにおいて、前記推奨棚段の情報を、前記未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示する第3提示部を更に備えることを特徴とする。これにより、作業者に対して推奨棚段を迅速に把握させることができる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8の何れか一項に記載の情報処理システムにおいて、前記棚段は、複数段の棚から構成されており、前記算出部は、前記棚ごとに補正占有率を算出し、前記補正占有率に基づいて、前記複数段の棚のうち、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品の収容が推奨される推奨棚を特定する第2特定部を更に備えることを特徴とする。これにより、適切な推奨棚を特定することができる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の情報処理システムにおいて、前記第2特定部は、前記未収容商品に関する商品情報に基づいて、当該未収容商品が何れかの前記棚に対応付けられた棚入れ禁止条件に該当するか否かを判定し、前記未収容商品が前記棚入れ禁止条件に該当すると判定された棚を除外して、前記推奨棚を特定することを特徴とする。これにより、推奨棚として特定されるべきではない棚を効率良く除外することができる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
請求項11に記載の発明は、請求項9または10に記載の情報処理システムにおいて、前記第2特定部は、前記補正占有率、及び前記棚から前記収容商品が出荷された実績に基づく商品回転率に基づいて、前記推奨棚を特定することを特徴とする。これにより、商品回転率が考慮された適切な推奨棚を特定することができる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
請求項12に記載の発明は、請求項9乃至11の何れか一項に記載の情報処理システムにおいて、前記推奨棚の情報を、前記未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示する第4提示部を更に備えることを特徴とする。これにより、作業者に対して推奨棚を迅速に把握させることができる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
請求項13に記載の発明は、1または複数のコンピュータにより実行される占有率算出方法であって、棚段のサイズ情報を取得するステップと、前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得するステップと、少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該占有率が閾値以上の場合に、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出するステップと、を含むことを特徴とする。請求項14に記載の発明は、1または複数のコンピュータにより実行される占有率算出方法であって、棚段のサイズ情報を取得するステップと、前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得するステップと、少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出するステップと、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して、前記占有率と前記補正占有率とを区別可能な表示態様で前記作業前に提示するステップと、を含むことを特徴とする。請求項15に記載の発明は、1または複数のコンピュータにより実行される占有率算出方法であって、棚段のサイズ情報を取得するステップと、前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得するステップと、少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出するステップと、所定のエリアに複数設置された前記棚段それぞれについて算出された前記補正占有率または前記補正占有率に応じた表示オブジェクトがそれぞれの前記棚段の設置位置に対応付けられたエリアマップを、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示するステップと、を含むことを特徴とする。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
請求項16に記載の発明は、棚段のサイズ情報を取得するステップと、前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得するステップと、少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該占有率が閾値以上の場合に、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。請求項17に記載の発明は、棚段のサイズ情報を取得するステップと、前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得するステップと、少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出するステップと、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して、前記占有率と前記補正占有率とを区別可能な表示態様で前記作業前に提示するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。請求項18に記載の発明は、棚段のサイズ情報を取得するステップと、前記棚段に収容されている収容商品のサイズ情報を取得するステップと、少なくとも前記棚段のサイズ情報及び前記収容商品のサイズ情報に基づいて、前記収容商品が前記棚段に占める占有率を求め、当該収容商品に応じた補正係数により前記占有率を補正することで補正占有率を算出するステップと、所定のエリアに複数設置された前記棚段それぞれについて算出された前記補正占有率または前記補正占有率に応じた表示オブジェクトがそれぞれの前記棚段の設置位置に対応付けられたエリアマップを、前記棚段にまだ収容されていない未収容商品を前記棚段に収容する作業を行う作業者に対して当該作業前に提示するステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。