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特開2023-65053部品供給システムおよびそれを備える部品実装システム、並びに、部品供給方法およびそれを含む部品実装方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023065053
(43)【公開日】2023-05-12
(54)【発明の名称】部品供給システムおよびそれを備える部品実装システム、並びに、部品供給方法およびそれを含む部品実装方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/02 20060101AFI20230502BHJP
   H05K 13/04 20060101ALI20230502BHJP
【FI】
H05K13/02 C
H05K13/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021175624
(22)【出願日】2021-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100183276
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 裕三
(72)【発明者】
【氏名】長澤 陽介
(72)【発明者】
【氏名】長江 和男
(72)【発明者】
【氏名】今福 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 啓之
(72)【発明者】
【氏名】梁 建農
(72)【発明者】
【氏名】黄 友松
(72)【発明者】
【氏名】松岡 聡
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353BB05
5E353HH08
5E353HH11
5E353HH48
5E353JJ08
5E353JJ50
5E353JJ60
5E353PP01
5E353QQ01
(57)【要約】
【課題】部品の供給効率を向上させることができる部品供給システムおよびそれを備える実装機、並びに、部品供給方法およびそれを含む部品実装方法を提供すること。
【解決手段】部品供給システム(11)は、部品(2)を保持可能なパレット(9)を無端状に回転させるパレットシステム(8)と、パレットシステム(8)に部品供給路(24)を通じてバラ部品(2B)を供給するボールフィーダ(28)と、部品供給路(24)から供給されるバラ部品(2B)をパレットシステム(8)のパレット(9)へ移載する移載装置(26)と、制御部(16)と、を備え、制御部(16)は、パレットシステム(8)によるパレット(9)の回転動作と、移載装置(26)によるバラ部品(2B)の移載動作とを同期させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品を保持可能なパレットを無端状に回転させるパレットシステムと、
前記パレットシステムに部品供給路を通じてバラ部品を供給するボールフィーダと、
前記部品供給路から供給されるバラ部品を前記パレットシステムの前記パレットへ移載する移載装置と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、前記パレットシステムによる前記パレットの回転動作と、前記移載装置によるバラ部品の移載動作とを同期させる、部品供給システム。
【請求項2】
前記制御部は、回転動作が停止している前記パレットへバラ部品を受け渡すように、前記移載装置および前記パレットシステムを制御する、請求項1に記載の部品供給システム。
【請求項3】
前記移載装置は、前記部品供給路から供給されるバラ部品をピックアップするピックアップ位置と、ピックアップしたバラ部品を前記パレットへ受け渡す受渡し位置の間を往復移動するチャック部材を有する、請求項1又は2に記載の部品供給システム。
【請求項4】
前記チャック部材は開閉可能であり、
前記移載装置は、前記チャック部材に係合して前記チャック部材の開閉を制御する開閉部材をさらに備える、請求項3に記載の部品供給システム。
【請求項5】
前記移載装置は、前記チャック部材を閉状態に向けて付勢する付勢部材をさらに備え、
前記制御部は、前記受渡し位置にある前記チャック部材を閉状態から開状態に向けて押圧するように前記開閉部材を制御する、請求項4に記載の部品供給システム。
【請求項6】
前記部品供給路におけるバラ部品の供給を制御するシャッター装置をさらに備える、請求項1から5のいずれか1つに記載の部品供給システム。
【請求項7】
前記移載装置は、バラ部品の移載動作に連動するカムを有し、
前記シャッター装置は、前記カムとの接触により開閉動作する、請求項6に記載の部品供給システム。
【請求項8】
前記シャッター装置は、第1端を有し、
前記第1端は、前記移載装置によるバラ部品の移載動作に連動して、前記部品供給路における先頭のバラ部品の進行を遮る位置と遮らない位置の間を交互に移動する、請求項6又は7に記載の部品供給システム。
【請求項9】
前記シャッター装置は、前記第1端に対して前記搬送方向の上流側に配置された第2端を有し、
前記第2端は、前記移載装置によるバラ部品の移載動作に連動して、前記部品供給路における先頭の次のバラ部品に当接して進行を阻止する位置と当接しない位置の間を交互に移動する、請求項8に記載の部品供給システム。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1つに記載の前記部品供給システムと、
前記パレットに保持された部品を基板に実装する実装ユニットと、を備える、部品実装システム。
【請求項11】
パレットシステムを用いて、部品を保持可能なパレットを無端状に回転させるステップと、
ボールフィーダを用いて、部品供給路を通じてバラ部品を供給するステップと、
移載装置を用いて、前記部品供給路から供給されるバラ部品を前記パレットへ移載するステップと、を含み、
前記パレットシステムによる前記パレットの回転動作と、前記移載装置によるバラ部品の移載動作とを同期させる、部品供給方法。
【請求項12】
シャッター装置を用いて、前記部品供給路におけるバラ部品の供給を制御するステップをさらに含む、請求項11に記載の部品供給方法。
【請求項13】
前記シャッター装置は、第1端を有し、
前記第1端は、前記移載装置によるバラ部品の移載動作に連動して、前記部品供給路における先頭のバラ部品の進行を遮る位置と遮らない位置の間を交互に移動する、請求項12に記載の部品供給方法。
【請求項14】
前記シャッター装置は、前記第1端に対して前記搬送方向の上流側に配置された第2端を有し、
前記第2端は、前記移載装置によるバラ部品の移載動作に連動して、前記部品供給路における先頭の次のバラ部品に当接して進行を阻止する位置と当接しない位置の間を交互に移動する、請求項13に記載の部品供給方法。
【請求項15】
請求項11から14のいずれか1つに記載の前記部品供給方法と、
実装ユニットを用いて、前記パレットに保持された部品を基板に実装するステップと、を含む、部品実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、部品供給システムおよびそれを備える部品実装システム、並びに、部品供給方法およびそれを含む部品実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ラジアル部品やアキシャル部品等の電子部品は、部品実装システムによって基板に実装される(例えば特許文献1参照)。特許文献1の部品実装システムは、部品を保持可能なパレットを無端状に回転させるパレットシステムと、パレットに保持された部品を受け取って基板に実装する実装ユニットとを備える。パレットシステムには、部品を供給するためのフィーダが接続されており、各パレットに部品が供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-158263号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、部品の供給効率を向上させることができる部品供給システムおよびそれを備える部品実装システム、並びに、部品供給方法およびそれを含む部品実装方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様にかかる部品供給システムは、部品を保持可能なパレットを無端状に回転させるパレットシステムと、前記パレットシステムに部品供給路を通じてバラ部品を供給するボールフィーダと、前記部品供給路から供給されるバラ部品を前記パレットシステムの前記パレットへ移載する移載装置と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記パレットシステムによる前記パレットの回転動作と、前記移載装置によるバラ部品の移載動作とを同期させる。
【0006】
本開示の一態様にかかる部品実装システムは、前記部品供給システムと、前記パレットに保持された部品を基板に実装する実装ユニットと、を備える。
【0007】
本開示の一態様にかかる部品供給方法は、パレットシステムを用いて、部品を保持可能なパレットを無端状に回転させるステップと、ボールフィーダを用いて、部品供給路を通じてバラ部品を供給するステップと、移載装置を用いて、前記部品供給路から供給されるバラ部品を前記パレットへ移載するステップと、を含み、前記パレットシステムによる前記パレットの回転動作と、前記移載装置によるバラ部品の移載動作とを同期させる。
【0008】
本開示の一態様にかかる部品実装方法は、前記部品供給方法と、実装ユニットを用いて、前記パレットに保持された部品を基板に実装するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示の部品供給システムおよびそれを備える部品実装システム、並びに、部品供給方法およびそれを含む部品実装方法によれば、部品の供給効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の一実施形態にかかる部品実装システムおよび部品供給システムを示す概略平面図
図2】パレットシステムと第2部品供給部との接続箇所を示す斜視図
図3】パレットシステムと第2部品供給部との接続箇所を示す斜視図
図4】第1リンクプレートに連結されたチャック部材の周辺構成を示す斜視図
図5A】チャック部材の開閉動作を説明するための斜視図(閉状態)
図5B】チャック部材の開閉動作を説明するための斜視図(閉状態)
図6A】チャック部材の開閉動作を説明するための斜視図(開状態)
図6B】チャック部材の開閉動作を説明するための斜視図(開状態)
図7】パレット爪の開閉動作を説明するための下方斜視図(閉状態)
図8】パレット爪の開閉動作を説明するための下方斜視図(開状態)
図9】チャック部材の往復動作を説明するための側面図
図10】チャック部材の往復動作を説明するための側面図
図11】ピックアップ位置および受渡し位置の周辺を示す横断面図
図12】シャッター装置の開閉動作を説明するための概略平面図(開状態)
図13】シャッター装置の開閉動作を説明するための概略平面図(閉状態)
図14A】第2部品供給部の一連の動作を説明するための側面図(第1状態)
図14B】第2部品供給部の一連の動作を説明するための側面図(第1状態)
図15A】第2部品供給部の一連の動作を説明するための側面図(第2状態)
図15B】第2部品供給部の一連の動作を説明するための側面図(第2状態)
図16A】第2部品供給部の一連の動作を説明するための側面図(第3状態)
図16B】第2部品供給部の一連の動作を説明するための側面図(第3状態)
図17A】第2部品供給部の一連の動作を説明するための側面図(第4状態)
図17B】第2部品供給部の一連の動作を説明するための側面図(第4状態)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
(実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係る部品実装システムについて説明する。
【0013】
図1は、実施形態に係る部品実装システム1の概略平面図である。
【0014】
図1に示す部品実装システム1は、2本のリードを備えたリード付きの部品2を基板3に装着・実装する装置である。部品2は例えば、ラジアル型のコネクタ部品である。部品2が実装された基板3は「部品実装基板」となる。図1では、例示的な箇所にのみ部品2を図示している。
【0015】
部品実装システム1は、基板保持テーブル4と、実装ユニット6と、パレットシステム8と、パレット駆動部10と、第1部品供給部12と、第2部品供給部14と、制御部16とを備える。
【0016】
基板保持テーブル4は、基板3を上面に位置決めして保持するテーブルである。本実施形態の基板保持テーブル4は水平方向に移動可能である。
【0017】
実装ユニット6は、基板保持テーブル4によって位置決めされた基板3に部品2を実装するユニットである。実装ユニット6を除く部品実装システム1の構成を部品供給システム11とする。本実施形態の実装ユニット6は、移載ヘッド20と、挿入ヘッド22とを備える。
【0018】
移載ヘッド20および挿入ヘッド22はそれぞれ、部品2を保持可能な一対の開閉爪を有する部材である。移載ヘッド20は、パレットシステム8が保持する部品2を挿入ヘッド22へ移載するヘッドである。挿入ヘッド22は、移載ヘッド20から移載された部品2を基板3へ挿入して実装するヘッドである。
【0019】
パレットシステム8は、部品2を保持する部品保持システムである。パレットシステム8は複数のパレット9を有し、1つのパレット9に1つの部品2が保持可能である。複数のパレット9は無端状に接続されており、パレット駆動部10によって例えば順方向である回転方向X1に駆動される。
【0020】
本実施形態におけるパレット駆動部10は、複数のパレット9の内側に設けられた複数のプーリである。パレット駆動部10はサーボモータ(図示せず)で駆動され、順回転方向と逆回転方向のいずれにも回転駆動可能である。
【0021】
第1部品供給部12および第2部品供給部14はそれぞれ、パレットシステム8のパレット9に部品2を供給する部材である。本実施形態の第1部品供給部12は、ラジアルテーピング部品2Aを部品2として供給するテープフィーダ装置である。本実施形態の第2部品供給部14は、後述するバラ部品2Bを部品2として供給するボールフィーダ装置である。
【0022】
第2部品供給部14は、部品供給路24と、移載装置26と、ボールフィーダ28とを備える。
【0023】
部品供給路24は、パレットシステム8にバラ部品2Bを供給するための通路を形成する部材である。移載装置26は、部品供給路24から供給されるバラ部品2Bをパレットシステム8のパレット9に移載する装置である。ボールフィーダ28は、部品供給路24を通じてバラ部品2Bを供給するフィーダである。
【0024】
第2部品供給部14は「バラ部品供給部」と称してもよい。
【0025】
制御部16は、部品実装システム1の各種構成要素を制御する部材である。制御部16は例えばマイクロコンピュータを有して構成される。制御部16は、部品実装システム1を構成する各構成要素に電気的に接続されている。
【0026】
本実施形態の部品実装システム1では、制御部16が、パレットシステム8によるパレット9の回転動作と、移載装置26によるバラ部品2Bの移載動作を同期させている。これにより、パレット9が高速で回転する場合でも、ボールフィーダ28から供給されるバラ部品2Bをパレット9に精度良く供給することができ、バラ部品2Bの供給効率を向上させることができる。以下、パレットシステム8および第2部品供給部14を含む部品供給システム11の構成について、図2以降の図面を用いて説明する。
【0027】
図2図3は、パレットシステム8と第2部品供給部14との接続箇所を示す斜視図である。
【0028】
図2図3に示すように、第2部品供給部14の移載装置26は、複数のプレートや複数のアームを組み合わせたリンク機構で構成される。移載装置26は、図3に示すようにカムプレート30を有し、カムプレート30は、図示しないアクチュエータによって前後方向(矢印A1)に駆動される。カムプレート30は、アームを介して第1リンクプレート32と第2リンクプレート33に連結されており、第1リンクプレート32と第2リンクプレート33をそれぞれ前後方向に駆動させる(矢印A2、A3)。リンクプレート32、33の移動方向は常に同じではなく、カムプレート30の移動方向や位置に応じて異なる方向に移動する場合がある。詳細については後述する。
【0029】
第1リンクプレート32は、バラ部品2Bを把持するためのチャック部材34(図4)に接続されている。
【0030】
図4は、第1リンクプレート32に連結されたチャック部材34の周辺構成を示す斜視図である。チャック部材34は、バラ部品2Bを把持するための部材であり、第1リンクプレート32に固定されるとともに、第1リンクプレート32の往復移動(矢印A2)に伴って一体的に前後移動する。
【0031】
チャック部材34は、固定部36と、可動部38とを有する。固定部36は、第1リンクプレート32に固定される部分であり、可動部38は、固定部36に対して回転可能な状態(矢印R1)で取り付けられる部分である。固定部36は、先端側に把持部40を有し、可動部38も先端側に把持部42を有する。2つの把持部40、42によってバラ部品2B(図示せず)を挟んで把持することができ、可動部38が相対的に回動することでバラ部品2Bの把持を解除できる。図4では、把持部42が把持部40から離れた状態が示される。
【0032】
図2に戻ると、第2リンクプレート33には、カム部材44が固定されている。カム部材44は、第2リンクプレート33と一体的に往復移動する部材である(矢印A3)。カム部材44にはカムフォロワとしての開閉部材46が接続されている。開閉部材46は、前述したチャック部材34の開閉を制御するための部材である。ここで、開閉部材46の動作について、図5A図6Bを用いて説明する。
【0033】
図5A図6Bはそれぞれ、開閉部材46によるチャック部材34の開閉を説明するための斜視図である。図5A図5Bは、チャック部材34が閉じた状態を示し、図6A図6Bは、チャック部材34が開いた状態を示す。
【0034】
図5Aに示すように、カム部材44が第2リンクプレート33(図示せず)とともにパレットシステム8に向かって前進すると(矢印A4)、カム部材44に形成された溝45に沿って開閉部材46の一端が移動することで、開閉部材46が回転する(矢印R2)。図5Bに示すように、チャック部材34には付勢部材48が設けられており、付勢部材48は可動部38を閉じる方向(矢印R3)に常時付勢する。開閉部材46が外側に回転するため(矢印R2)、可動部38は付勢部材48の付勢力によって閉じる方向に回動する(矢印R3)。これにより、チャック部材34は閉状態に制御され、把持部40、42によってバラ部品2Bを挟んで把持できる。
【0035】
図6Aに示すように、カム部材44がパレットシステム8から離れる方向に後退すると(矢印A5)、カム部材44の溝45に沿って開閉部材46の一端が移動することで、開閉部材46が回動する(矢印R4)。図6Bに示すように、開閉部材46が可動部38の上部を押圧することで、付勢部材48の付勢力に反して、開閉部材46は開く方向に回動する(矢印R5)。これにより、把持部42が把持部40から離れる方向に移動して、チャック部材34は開状態に制御される。把持部40、42によるバラ部品2Bの把持を解除できるとともに、新たなバラ部品2Bが把持できる状態となる。
【0036】
カム部材44および第2リンクプレート33の前後移動に伴って、カムフォロワ50が移動する。カムフォロワ50は、第2リンクプレート33に連結された部材であり、第2リンクプレート33およびカム部材44と一体的に前後方向に移動する(矢印A6、A7)。
【0037】
図5Aに示すように、カム部材44が前進すると(矢印A4)、カムフォロワ50も同じ方向に前進し(矢印A6)、パレット9が有するパレット爪52に係合する。図6Aに示すように、カム部材44および第2リンクプレート33が後退すると(矢印A5)、カムフォロワ50も同方向に後退し(矢印A7)、パレット爪52との係合が解除される。
【0038】
カムフォロワ50とパレット爪52との係合関係について、図7図8を用いて説明する。図7は、カムフォロワ50がパレット爪52に係合しない状態を下方から見た斜視図であり、図8は、カムフォロワ50がパレット爪52に係合した状態を下方から見た斜視図である。
【0039】
図7に示すように、パレット爪52はバラ部品2Bを挟むように設けられた一対の部材であり、図示しない付勢部材によって片側の部分が閉じる方向に付勢されている(矢印A8)。カムフォロワ50が退避した状態では(矢印A7)、パレット爪52は付勢部材の付勢によって閉状態に制御される。閉状態に制御されるパレット爪52は、内側にバラ部品2Bが配置されるときにバラ部品2Bを把持して保持することができる。
【0040】
図8に示すように、カムフォロワ50が前進して(矢印A6)、パレット爪52に係合すると、カムフォロワ50によってパレット爪52は付勢部材の付勢力に反して開く方向に押圧される(矢印A9)。これにより、パレット爪52は開状態に制御され、パレット爪52の内側に新たなバラ部品2Bを配置可能となる。
【0041】
次に、チャック部材34の往復動作について、図9図10を用いて説明する。
【0042】
図9図10は、チャック部材34の往復動作を説明するための側面図である。
【0043】
図9に示すように、カムプレート30と第1リンクプレート32の間には、第1アーム54が設けられている。第1アーム54は、カムプレート30と第1リンクプレート32を接続するアーム状の部材であり、第1アーム54の一端56はカムプレート30のカム溝58に配置されている。カム溝58は横方向に延在するとともに、上下2段の領域に別れている。
【0044】
図9に示すように、カムプレート30がパレットシステム8のパレット9に向かって前進すると(矢印A10)、第1アーム54の一端56がカム溝58における右側の下段領域に配置され、第1アーム54は紙面時計周りに回転する(矢印R6)。これにより、第1アーム54に連結された第1リンクプレート32は、パレット9から離れる方向に後退する(矢印A11)。
【0045】
図10に示すように、カムプレート30がパレット9から離れる方向に後退すると(矢印A12)、第1アーム54の一端56はカム溝58における左側の上段領域に配置され、第1アーム54は反時計回りに回転する(矢印R7)。これにより、第1アーム54に連結された第1リンクプレート32は、パレット9に近付く方向に前進する(矢印A13)。
【0046】
図9図10に示すようなカムプレート30の前後移動に応じて、第1リンクプレート32を前後方向に移動させることで、第1リンクプレート32に取り付けたチャック部材34が前後方向に駆動される。カムプレート30の移動方向とチャック部材34の移動方向は逆方向である。
【0047】
図9に示すようにチャック部材34がパレット9から退避した状態では、チャック部材34は、部品供給路24の先端に位置するバラ部品2Bをピックアップ可能なピックアップ位置P1に位置する。図10に示すようにチャック部材34がパレット9に接近した状態では、チャック部材34は把持したバラ部品2Bをパレット9へ受渡し可能な受渡し位置P2に位置する。
【0048】
図9図10には図示されていないが、チャック部材34の往復移動に応じて、部品供給路24におけるバラ部品2Bの供給を制御するように動作するシャッター装置が設けられている。シャッター装置について、図11を用いて説明する。
【0049】
図11は、ピックアップ位置P1および受渡し位置P2の周辺を示す横断面図である。図11は、バラ部品2Bのボディを含む高さ位置の横断面を上から見た図である。
【0050】
図11に示すように、ピックアップ位置P1の近傍には、シャッター装置60が設けられている。シャッター装置60は、部品供給路24におけるバラ部品2Bの供給を制御するための装置である。
【0051】
シャッター装置60は、第1端60Aと、第2端60Bとを有する。第1端60Aは、バラ部品2Bの供給方向の下流側(矢印A14)に位置し、第2端60Bは、バラ部品2Bの供給方向の上流側(矢印A15)に位置する。シャッター装置60が揺動することで、第1端60Aと第2端60Bが一体的に移動する。第1端60Aは、ピックアップ位置P1に位置するバラ部品2Bのストッパーとして機能する。
【0052】
シャッター装置60には付勢部材62が取り付けられている。付勢部材62は、シャッター装置60を紙面反時計回りに常時付勢する(矢印R8)。付勢部材62の付勢によって、シャッター装置60の第1端60Aは部品供給路24から離れる方向に移動され、第2端60Bがバラ部品2Bの側面に当接する位置で停止する。この状態では、図11に示すように第1端60Aはバラ部品2Bの供給を阻止せず、ピックアップ位置P1にあるバラ部品2Bをパレット9に向けて供給可能な状態となる(矢印A14)。同時に、第2端60Bがピックアップ位置P1の次のバラ部品2Bの側面に当接することで、当該バラ部品2Bの進行を阻止する。
【0053】
シャッター装置60の開閉動作は、前述したチャック部材34の把持部40によって制御される。シャッター装置60の開閉動作について、図12図13を用いて説明する。
【0054】
図12図13は、シャッター装置60の開閉動作を説明するための概略平面図である。
【0055】
図12図13に示すように、把持部40は、シャッター装置60に対向する位置に傾斜面41を有する。傾斜面41は、把持部40の前後移動に伴ってシャッター装置60の係合部64に接触するように構成された面である。
【0056】
図12に示すように、把持部40が前進してピックアップ位置P1から離れているときは、把持部40はシャッター装置60の係合部64に接触しない。この場合、シャッター装置60は、前述した付勢部材62(図11)による付勢によってバラ部品2Bの供給を可能とする位置に向けて回転する(矢印R8)。
【0057】
図13に示すように、把持部40が後退してピックアップ位置P1にくると、把持部40の傾斜面41がシャッター装置60の係合部64に接触する。係合部64が傾斜面41によって押圧されることで(矢印A16)、付勢部材62による付勢力に反して、シャッター装置60は回転中心部66を中心として時計回りに回動する(矢印R9)。これにより、シャッター装置60の第1端60Aは、バラ部品2Bの供給を機械的に遮る位置まで移動し、バラ部品2Bの供給が停止される。
【0058】
図12図13に示したように、チャック部材34の往復移動に応じて、シャッター装置60の開閉動作が制御される。図13に示すように、チャック部材34の把持部40がピックアップ位置P1にあるときはバラ部品2Bの供給が停止され、把持部40がピックアップ位置P1から離れるときはバラ部品2Bが供給可能な状態となる。これにより、バラ部品2Bの供給可能/供給停止を所望のタイミングで切り替えることができる。把持部40は、シャッター装置60の開閉動作を制御するための「カム」として機能する。把持部40とシャッター装置60の第1端60Aは異なる高さ位置に設けられるため、把持部40が往復移動する際に第1端60Aは干渉しない。
【0059】
また、第1端60Aは、チャック部材34の往復移動に連動して、部品供給路24における先頭のバラ部品2Bの進行を阻止する位置(図13)と阻止しない位置(図12)の間を移動する。また、第2端60Bは、チャック部材34の往復移動に連動して、部品供給路24における先頭の次のバラ部品2Bの側面に接触して進行を阻止する位置(図12)と接触しない位置(図13)の間を移動する。シャッター装置60がこのように揺動することで、所望のストッパー機能を発揮することができる。
【0060】
図9図10に戻ると、カムプレート30には、第1アーム54とは別の第2アーム68が接続されている。第2アーム68は、カムプレート30と第2リンクプレート33(図2)を接続するためのアーム状の部材である。第2アーム68には第3リンクプレート70が連結され、第3リンクプレート70は第2リンクプレート33に連結される。カムプレート30と第2リンクプレート33は、第2アーム68と第3リンクプレート70を介して接続される。
【0061】
第2アーム68の一端72は、カムプレート30の上面に形成された凹凸部74に接触する。カムプレート30の前後移動に伴って(矢印A10、A12)、第2アーム68の一端72は凹凸部74に沿うように移動する。凹凸部74の形状に応じて第2アーム68と第3リンクプレート70が回動することで、第3リンクプレート70に連結された第2リンクプレート33が前後方向に移動する。第2リンクプレート33の前後移動の詳細については後述する。
【0062】
図2図13に示した構成を有する第2部品供給部14の動作について、図14A図17Bを用いて説明する。
【0063】
図14A図17Bは、第2部品供給部14の動作を説明するための側面図である。図14A図14Bは第1状態に対応し、図15A図15Bは第2状態に対応し、図16A図16Bは第3状態に対応し、図17A図17Bは第1状態と同じ第4状態に対応する。図14A図15A図16A図17Aはそれぞれ、カムプレート30および第1リンクプレート32が露出する側の側面図であり、図14B図15B図16B図17Bはそれぞれ、第2リンクプレート33が露出する側の側面図である。
【0064】
図14A図14Bに示すように、カムプレート30がパレットシステム8のパレット9に最も近づく位置まで前進すると(矢印A16)、第1アーム54の回転に伴って(矢印R10)、第1アーム54に連結された第1リンクプレート32は後退し(矢印A17)、チャック部材34はピックアップ位置P1に位置する。チャック部材34の後退に応じて、図13に示したようにシャッター装置60は閉状態に制御される。一方、第2アーム68の一端72はカムプレート30の凹凸部74における凹部に配置され、第2アーム68に連結された第3リンクプレート70は外側に回転する(矢印R11)。これにより、第3リンクプレート70に連結された第2リンクプレート33およびカム部材44は後退する(矢印A18)。第2リンクプレート33およびカム部材44が後退することで、図6A図6Bに示したように、チャック部材34は開状態に制御されるとともに、パレット爪52は閉状態に制御される。
【0065】
図15A図15Bに示すように、カムプレート30が図14A図14Bに示す第1状態よりもパレット9から離れる方向に後退すると(矢印A19)、第1アーム54の回転に伴って(矢印R12)、第1アーム54に連結された第1リンクプレート32およびチャック部材34は前進する(矢印A20)。チャック部材34は受渡し位置P2に位置する。チャック部材34の前進に伴って、図12に示すようにシャッター装置60は開状態に制御される。図15Aに示すように、第1アーム54の一端56は、カムプレート30のカム溝58の中間位置に配置される。一方、第2アーム68の一端72は凹凸部74における凸部に配置され、第2アーム68に連結された第3リンクプレート70は内側に回転する(矢印R13)。これにより、第3リンクプレート70に連結された第2リンクプレート33およびカム部材44は前進する(矢印A21)。第2リンクプレート33およびカム部材44が前進することで、図5A図5Bに示したように、チャック部材34が閉状態に制御されるとともに、パレット爪52は開状態に制御される。
【0066】
閉状態に制御されたチャック部材34はピックアップ位置P1のバラ部品2Bを把持するとともに、ピックアップ位置P1から受渡し位置P2まで前進する。シャッター装置60は開状態に制御されるため、チャック部材34はバラ部品2Bを把持した状態で前進することができる。パレット爪52は開状態に制御されるため、受渡し位置P2に到達したチャック部材34が把持するバラ部品2Bはパレット爪52の内部に配置され、パレット爪52がバラ部品2Bを把持可能な状態となる。
【0067】
図16A図16Bに示すように、カムプレート30が図15A図15Bに示す第2状態よりもパレット9から離れる方向に後退すると(矢印A22)、第1アーム54の一端56は引き続き、カム溝58の上段領域にあるため、第1アーム54は回転せず、第1リンクプレート32およびチャック部材34は前後方向に移動しない。一方で、第2アーム68の一端72は凹凸部74の凸部から凹部に移動することで、第2アーム68に連結された第3リンクプレート70は外側に回転する(矢印R14)。これにより、第3リンクプレート70に連結された第2リンクプレート33およびカム部材44は後退する(矢印A23)。第2リンクプレート33およびカム部材44が後退することで、図6A図6Bに示したように、チャック部材34が開状態に制御されるとともに、パレット爪52は閉状態に制御される。これにより、チャック部材34がバラ部品2Bのチャックを解除するとともに、パレット爪52がバラ部品2Bを把持する。このようにして、チャック部材34からパレット爪52へバラ部品2Bを受け渡すことができる。
【0068】
図17A図17Bに示すように、カムプレート30がパレット9に向かって前進すると(矢印A24)、図14A図14Bに示す第1状態に戻る。すなわち、チャック部材34は後退し、シャッター装置60は閉状態に制御されるとともに、チャック部材34は開状態に制御され、パレット爪52は閉状態に制御される。開状態に制御されたチャック部材34はピックアップ位置P1にて次のバラ部品2Bをピックアップ可能な状態となり、閉状態に制御されたシャッター装置60はピックアップ位置P1にある次のバラ部品2Bの前進および脱落を防止する。
【0069】
図16A図16Bに示す第3状態から図17A図17Bに示す第4状態への移行にあたり、第1アーム54は一端56がカム溝58の下段の領域に移動することに伴って回転する(矢印R15)。一方で、第2アーム68は一端72が凹凸部74の凸部を乗り越えて凹部まで移動するが、第2アーム68の傾斜角度、凹凸部74の形状および第2アーム68と第3リンクプレート70との接続関係等によって、第2アーム68に連結された第3リンクプレート70は回動しないように設計されている。これにより、第2リンクプレート33およびカム部材44は前後移動せず、チャック部材34の開状態およびパレット爪52の閉状態が維持される。このため、チャック部材34が後退するときに(矢印A25)、チャック部材34は開状態のまま後退し、パレット9に受け渡したバラ部品2Bを持ち帰ることなく、ピックアップ位置P1まで退避することができ、パレット爪52によるバラ部品2Bの把持状態も維持される。
【0070】
チャック部材34が退避することに伴い、制御部16は、パレットシステム8を駆動して、停止していたパレット9を回転させる。これにより、バラ部品2Bを受け取ったパレット9を次の停止位置まで送るとともに、次のパレット9を第2部品供給部14に対向する位置まで送る。なお、図14A図14Bに示した第1状態から少なくともチャック部材34が退避を開始するまで、制御部16はパレット9の回転動作を停止させる。
【0071】
制御部16は、カムプレート30を前後方向に繰り返し移動させるように制御することで、第2部品供給部14に図14A図17Bに示す動作を繰り返し実行させる。これにより、回転動作するパレット9に対してバラ部品2Bを間欠的に供給することができる。制御部16は、パレットシステム8によるパレット9の回転動作と、移載装置26によるバラ部品2Bの移載動作を同期させており、パレット9が高速で回転する場合でもバラ部品2Bをパレット9に精度良く移載することができ、バラ部品2Bの供給効率を向上させることができる。
【0072】
上述したように、実施形態の部品供給システム11は、部品2を保持可能なパレット9を無端状に回転させるパレットシステム8と、パレットシステム8に部品供給路24を通じてバラ部品2Bを供給するボールフィーダ28と、部品供給路24から供給されるバラ部品2Bをパレットシステム8のパレット9へ移載する移載装置26と、制御部16と、を備え、制御部16は、パレットシステム8によるパレット9の回転動作と、移載装置26によるバラ部品2Bの移載動作とを同期させる。
【0073】
このような構成によれば、パレット9の回転動作とバラ部品2Bの移載動作を同期させることで、パレット9が高速で回転する場合でもバラ部品2Bをパレット9に精度良く移載することができ、バラ部品2Bを効率的に供給することができる。
【0074】
また、実施形態の部品供給システム11では、制御部16は、回転動作が停止しているパレット9へバラ部品2Bを受け渡すように、移載装置26およびパレットシステム8を制御する。このような構成によれば、パレット9が高速で回転する場合でもバラ部品2Bをパレット9に精度良く移載することができる。
【0075】
また、実施形態の部品供給システム11では、移載装置26は、部品供給路24から供給されるバラ部品2Bをピックアップするピックアップ位置P1と、ピックアップしたバラ部品2Bをパレット9へ受け渡す受渡し位置P2の間を往復移動するチャック部材34を有する。このような構成によれば、簡単な構成を用いてバラ部品2Bをパレット9へ受け渡すことができる。
【0076】
また、実施形態の部品供給システム11では、チャック部材34は開閉可能であり、移載装置26は、チャック部材34に係合してチャック部材34の開閉を制御する開閉部材46をさらに備える。このような構成によれば、簡単な構成を用いてチャック部材34の開閉を制御することができる。
【0077】
また、実施形態の部品供給システム11では、移載装置26は、チャック部材34を閉状態に向けて付勢する付勢部材48をさらに備え、制御部16は、受渡し位置P2にあるチャック部材34を閉状態から開状態に向けて押圧するように開閉部材46を制御する。このような構成によれば、開閉部材46によりチャック部材34を閉状態から開状態に変更することで、所望のタイミングでバラ部品2Bをパレット9に受け渡すことができる。
【0078】
また、実施形態の部品供給システム11では、部品供給路24におけるバラ部品2Bの供給を制御するシャッター装置60をさらに備える。このような構成によれば、シャッター装置60を設けることで、所望のタイミングでバラ部品2Bを供給することができる。
【0079】
また、実施形態の部品供給システム11では、移載装置26は、バラ部品2Bの移載動作に連動するカムとしての把持部40を有し、シャッター装置60は、把持部40との接触により開閉動作する。このような構成によれば、シャッター装置60の開閉動作をバラ部品2Bの移動動作に連動させることができる。
【0080】
また、実施形態の部品供給システム11では、シャッター装置60は、第1端60Aを有し、第1端60Aは、移載装置26によるバラ部品2Bの移載動作に連動して、部品供給路24における先頭のバラ部品2Bの進行を遮る位置と遮らない位置の間を交互に移動する。このような構成によれば、簡単な構成を用いて所望のシャッター機能を実現することができる。
【0081】
また、実施形態の部品供給システム11では、シャッター装置60は、第1端60Aに対して搬送方向X1の上流側に配置された第2端60Bを有し、第2端60Bは、移載装置26によるバラ部品2Bの移載動作に連動して、部品供給路24における先頭の次のバラ部品2Bに当接して進行を阻止する位置と当接しない位置の間を交互に移動する。このような構成によれば、簡単な構成を用いて所望のシャッター機能を実現することができる。
【0082】
また、実施形態の部品実装システム1は、部品供給システム11と、部品供給システム11のパレット9に保持された部品2を基板3に実装する実装ユニット6と、を備える。このような構成によれば、実施形態の部品供給システム11と同様の効果を奏することができる。
【0083】
また、実施形態の部品供給方法は、パレットシステム8を用いて、部品2を保持可能なパレット9を無端状に回転させるステップと、部品供給路24を用いて、バラ部品2Bを供給するステップと、移載装置26を用いて、部品供給路24から供給されるバラ部品2Bをパレット9へ移載するステップと、を含み、パレットシステム8によるパレット9の回転動作と、移載装置26によるバラ部品2Bの移載動作とを同期させる。
【0084】
このような方法によれば、実施形態の部品供給システム11と同様の効果を奏することができる。
【0085】
また、実施形態の部品供給方法は、シャッター装置60を用いて、部品供給路24におけるバラ部品2Bの供給を制御するステップをさらに含む。このような方法によれば、シャッター装置60を設けることで、所望のタイミングでバラ部品2Bを供給することができる。
【0086】
また、実施形態の部品供給方法では、シャッター装置60は、第1端60Aを有し、第1端60Aは、移載装置26によるバラ部品2Bの移載動作に連動して、部品供給路24における先頭のバラ部品2Bの進行を遮る位置と遮らない位置の間を交互に移動する。このような方法によれば、簡単な構成を用いて所望のシャッター機能を実現することができる。
【0087】
また、実施形態の部品供給方法では、シャッター装置60は、第1端60Aに対して搬送方向X1の上流側に配置された第2端60Bを有し、第2端60Bは、移載装置26によるバラ部品2Bの移載動作に連動して、部品供給路24における先頭の次のバラ部品2Bに当接して進行を阻止する位置と当接しない位置の間を交互に移動する。このような方法によれば、簡単な構成を用いて所望のシャッター機能を実現することができる。
【0088】
また、実施形態の部品実装方法は、上述した実施形態の部品供給方法に加えて、実装ユニット6を用いて、パレット9に保持された部品2を基板3に実装するステップをさらに含む。このような方法によれば、実施形態の部品供給方法と同様の効果を奏することができる。
【0089】
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されない。
【0090】
本開示は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した特許請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。また、各実施形態における要素の組合せや順序の変化は、本開示の範囲および思想を逸脱することなく実現し得るものである。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明は、部品供給システムおよびそれを備える部品実装システム、並びに、部品供給方法およびそれを含む部品実装方法であれば適用可能である。
【符号の説明】
【0092】
1 部品実装システム
2 部品
2B バラ部品
6 実装ユニット
8 パレットシステム
9 パレット
11 部品供給システム
16 制御部
24 部品供給路
26 移載装置
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
図16A
図16B
図17A
図17B