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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023065332
(43)【公開日】2023-05-12
(54)【発明の名称】米飯用結着性改良剤
(51)【国際特許分類】
   A23L 7/10 20160101AFI20230502BHJP
【FI】
A23L7/10 E
A23L7/10 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022171132
(22)【出願日】2022-10-26
(31)【優先権主張番号】P 2021175134
(32)【優先日】2021-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】519127797
【氏名又は名称】三菱商事ライフサイエンス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】小森 絵美
(72)【発明者】
【氏名】山田 恭昭
(72)【発明者】
【氏名】氏家 清美
【テーマコード(参考)】
4B023
【Fターム(参考)】
4B023LC05
4B023LE14
4B023LG01
4B023LK05
4B023LK08
4B023LK20
4B023LL01
4B023LP10
4B023LP20
(57)【要約】
【課題】米飯に用いることのできる結着性改良剤であって、飯粒同士の結着性がよく、喫食時には口腔内でほぐれる、べたつきの低減された、粒感のある米飯を得るための米飯用の結着性改良剤を提供することである。
【解決手段】加工澱粉もしくは澱粉またはこれらのα化物から選ばれる澱粉類と、不溶性食物繊維とを含む米飯用の結着性改良剤を、炊飯前または炊飯後の米飯に用いることで、米飯の飯粒同士の結着性を向上できるだけでなく、べたつきやほぐれやすさ、粒感についても好ましく改良された米飯製品を提供することができる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
澱粉類1重量部に対し、不溶性食物繊維0.05~0.6重量部を含有することを特徴とする、米飯の結着性改良剤。
【請求項2】
前記澱粉類が、リン酸化澱粉、架橋澱粉およびヒドロキシプロピル澱粉、α化澱粉からなる群より選ばれる加工澱粉である、請求項1に記載の結着性改良剤。
【請求項3】
米飯に請求項1または2のいずれかに記載の結着性改良剤を付着させ成型して得られる成型米飯であって、該結着性改良剤に含まれる澱粉類と不溶性食物繊維の合計の量が米飯1重量部に対して0.001~0.1重量部である、成型米飯。
【請求項4】
米飯に請求項1または2のいずれかに記載の結着性改良剤を付着させ成型して得られる成型米飯の製造方法であって、該結着性改良剤に含まれる澱粉類と不溶性食物繊維の合計の量の量が米飯1重量部に対して0.001~0.1重量部である、成型米飯の製造方法。
【請求項5】
米飯に、澱粉類1重量部に対し、不溶性食物繊維0.05~0.6重量部を含有する結着性改良剤を付着させることを特徴とする、米飯の結着性改良方法。
【請求項6】
米飯1重量部に対して、前記結着性改良剤に含まれる澱粉類と不溶性食物繊維を合計で0.001~0.1重量部付着させることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記米飯が、油脂の付着した米飯である、請求項5または6のいずれかに記載の方法。












【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、米飯の結着性改良剤および結着性改良方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、食の嗜好の高まりにより、米飯を用いた様々な食品が販売されているが、中でも、おにぎりのような、手軽に喫食可能な成型された米飯製品(成型米飯)が好まれている。
【0003】
通常の成型米飯は、炊飯米を成型したものが多く、飯粒同士の結着性はそれほど問題になることはない。しかしながら、飯粒の含水量や油脂含量等の理由により飯粒の結着性が低下することがあり、特に油脂存在下で加熱調理を行う製造工程を含む米飯製品において、飯粒の結着性が低下することが知られている。商品として販売される成形米飯の場合、結着性が低いと、流通過程において形が崩れてしまうことや、喫食時にぽろぽろとこぼれてしまうことがあり、商品価値が損なわれてしまうといった問題があった。
【0004】
一方で、形が崩れることを防ぐために結着性が高い米飯を用いると、製造時にかたまり(ダマ)が発生してしまい、作業効率の低下や、均一な調味の妨げとなるなど、商品品質の低下につながるという問題があった。さらに、結着性と喫食時のほぐれ性という、相反する問題も存在していた。
【0005】
このため、程よい結着性とほぐれ性を示す米飯用の結着性改良剤が望まれ、種々の検討がなされている。
【0006】
例えば米飯のほぐれ性を向上させるため、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)を含む飯質改良剤が開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、喫食時にべたべたした、粘性のある食感を呈するため好ましくない。
【0007】
また、油脂を含む米飯の結着性を解決する手段として、小麦蛋白を有効成分として含有する米飯類用保形剤(特許文献2参照)や、有効成分としてα化澱粉(ワキシーコーンスターチ)を含有し米飯に対して0.8~3%添加して使用される成型飯結着材が開示されている(特許文献3参照)。しかし、特許文献2に記載の米飯類用保形剤では、含まれる小麦蛋白はアレルゲンとなり得ることから喫食の際に注意が必要となるため、広く流通する食品に使用することは適さない。さらに、アレルゲン含有食品を扱うため、アレルゲンフリーの食品とは分けて製造するなどの対応も必要となる。また、特許文献3に記載の成型飯結着材では、アミロース含量を特定の範囲に制限しているため汎用性が十分であるといえない。さらに、該文献では、喫食時の米飯のべたつきや粒感について、記載も示唆もなされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006-311848号公報
【特許文献2】特開2019-154429号公報
【特許文献3】国際公開2017/004889号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、結着性がよく、喫食時には口腔内でほぐれる、べたつきの低減された、粒感のある米飯を得るための米飯の結着性改良剤および該結着性改良剤用いて結着性の改善された成形米飯を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討したところ、澱粉類に不溶性食物繊維を組み合わせることで米飯の結着性を改良しながら、喫食時のほぐれ性がよい成形米飯となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0011】
すなわち、本発明の解決手段は下記のとおりである。
第一に、澱粉類1重量部に対し、不溶性食物繊維0.05~0.6重量部を含有することを特徴とする、米飯の結着性改良剤である。
第二に、前記澱粉類が、リン酸化澱粉、架橋澱粉およびヒドロキシプロピル澱粉、α化澱粉からなる群より選ばれる加工澱粉である、上記第一に記載の結着性改良剤である。
第三に、米飯に上記第一または第二のいずれかに記載の結着性改良剤を付着させ成型して得られる成型米飯であって、該結着性改良剤に含まれる澱粉類と不溶性食物繊維の合計の量が米飯1重量部に対して0.001~0.1重量部である、成型米飯である。
第四に、米飯に上記第一または第二のいずれかに記載の結着性改良剤を付着させ成型して得られる成型米飯の製造方法であって、該結着性改良剤に含まれる澱粉類と不溶性食物繊維の合計の量が米飯1重量部に対して0.001~0.1重量部である、成型米飯の製造方法である。
第五に、米飯に、澱粉類1重量部に対し、不溶性食物繊維0.05~0.6重量部を含有する結着性改良剤を付着させることを特徴とする、米飯の結着性改良方法である。
第六に、米飯1重量部に対して、前記結着性改良剤に含まれる澱粉類と不溶性食物繊維を合計で0.001~0.1重量部付着させることを特徴とする上記第五に記載の方法である。
第七に、前記米飯が、油脂の付着した米飯である、上記第五または第六のいずれかに記載
の方法である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、澱粉類と、不溶性食物繊維とを含む米飯結着性改良剤を米飯に用いることで、結着性、ほぐれ感が改良され、べたつきの低減された、粒感のある米飯を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の米飯用結着性改良剤は、澱粉類と不溶性食物繊維とを含有する組成物である。
澱粉類として具体的には、加工澱粉もしくは澱粉またはこれらのα化物のいずれかが挙げられ、加工澱粉としては、澱粉誘導体化物およびα化された澱粉誘導体化物が挙げられる。一般に、澱粉の誘導体化の方法として、エーテル化、エステル化、グラフト化および架橋が知られているが、本発明に用いられる加工澱粉の誘導体化に用いられる方法としては、上記のうちいずれか1種の誘導体化でもよく、2種以上の誘導体化方法を組み合わせてもよい。該方法により調製される加工澱粉としては、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、架橋澱粉、およびこれらのα化物が挙げられ、より好ましいものとして、リン酸架橋澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉が挙げられる。
また、澱粉としては、生澱粉およびα化澱粉が挙げられ、α化澱粉が好ましいものとして挙げられる。生澱粉およびα化澱粉の起原としては、いずれのものでも構わず、バレイショ、タピオカ、トウモロコシ、ワキシーコーン、米などが挙げられ、タピオカ由来がより好ましい。すなわち、本発明における澱粉類として好ましいものは、リン酸架橋澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、α化澱粉が挙げられ、このうち特に好ましいのは、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉およびα化タピオカ澱粉である。
本発明の結着性改良剤は、これらの澱粉類を単独で含んでもよく、2種以上を含んでいてもよい。
【0014】
また、本発明に用いられる不溶性食物繊維は、水に溶けない食物繊維であって食品に利用可能なものであれば性状や粒径、由来は特に限定されないが、米飯に付着させる際の均一性の観点から粉末状であると好ましい。一般に流通している不溶性食物繊維は本発明に利用することができ、例えば、セルロースやヘミセルロース、リグニン、キチンなどが挙げられる。これらの中でも特に粉末状のセルロースが好ましい。
澱粉類と不溶性食物繊維とを、前記澱粉類1重量部に対して不溶性食物繊維が0.05~0.6重量部、好ましくは0.07~0.5重量部、より好ましくは0.1~0.4重量部となるように、公知の方法により、例えば混合して組成物を調製する。該組成物はそのまま、本発明の米飯の結着性改良剤として用いることができる。
【0015】
本発明の米飯の結着性改良剤は、米飯の結着性改良効果が阻害されない限り、賦形剤などを含んでいてもよい。賦形剤としては、一般的に食用に用いられるものであれば特に制限されないが、例えばデキストリンなどが挙げられる。
【0016】
本発明の米飯用結着性改良剤の形態は特に限定されず、粉体、顆粒、錠剤等のいずれの形態であってもよく、水等の適当な液体中に溶解または懸濁させた溶液または懸濁液等の形態であってもよい。
【0017】
本発明の米飯の結着性改良剤を、炊飯前または炊飯後の米飯に付着させることで米飯の結着性を向上させることができる。すなわち、本発明の結着性改良剤は、本発明の米飯の結着性改良方法に用いることができる。
本発明の米飯の結着性改良剤を用いることができる米飯は、炊飯されたものであれば、調味料や油脂、野菜、豆類、肉類、魚介類等の具材をさらに含むものであってもよく、例えば、炊飯米、炊き込みご飯、赤飯、油脂存在下で加熱調理した炊飯米(例えば、炒飯、バターライス、チキンライス、ガーリックライス、パエリア)などが挙げられるが、炊飯米、油脂存在下で加熱調理した炊飯米が好ましく、油脂存在下で炒めた炊飯米がより好ましいものとして挙げられる。特に、炊飯前の生米100重量部に対して0.5重量部以上の油脂を含む米飯の場合に、本発明の効果が顕著にあらわれる。
炊飯には、市販の家庭用炊飯器を使用してもよく、業務用の大型の炊飯釜を使用してもよい。炊飯の方法も常法に準じて行えばよい。
【0018】
本発明の米飯の結着性改良剤を炊飯前または炊飯後の米飯に付着させる方法としては、例えば、炊飯後の米飯の加熱調理工程中で添加し撹拌して付着させる方法が挙げられる。添加する本発明の米飯の結着性改良剤の量は、炊飯後の米飯1重量部に対して、本発明の結着性改良剤に含まれる澱粉類と不溶性食物繊維の合計が0.001~0.1重量部となるよう添加し付着させればよいが、0.002~0.05重量部であることが好ましく、0.003~0.04重量部であることがより好ましい。
【0019】
本発明における米飯の結着性とは、米飯の飯粒同士の結着の度合いを指すものである。結着性が高いとは、米飯の飯粒の結着度合いが大きいことを示す。例えば、崩れにくい成型米飯(いわゆるおにぎり)では各飯粒の結着度合いが高い。結着性は、成型米飯を試料として、クリープメーターを用いて同一条件にて測定する際の歪率と荷重の値から相対的に評価できる。クリープメーターでの物性測定は、測定に用いるプランジャー(圧縮用器具)に向かって試料ステージを下方から垂直方向に徐々に押し上げていき、試料がプランジャーを押し返す力を測定することで行う。該方法において歪率は、試料の初期の厚みに対して、プランジャーが試料に押し込まれた距離の割合として知ることができる。また、荷重は、任意の歪率において試料がプランジャーを押し返す力の測定値を、プランジャーと試料との接触面積で除した値である。このように測定した歪率および荷重を結着性の評価に用いることができる。
【実施例0020】
以下、実施例および比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
【0021】
各試験区の調製に用いた原材料は市販のものを使用した。なお、不溶性食物繊維は、粉末状のセルロース(日本製紙製)を用いた。
【0022】
[結着性改良剤の調製]
ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉64g、不溶性食物繊維24g、デキストリン12gを粉体混合して組成物1を調製した(実施例1)。
α化タピオカ澱粉70g、不溶性食物繊維21g、デキストリン9gを粉体混合して組成物2を調製した(実施例2)。
ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉62.3g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース30.8g、グァーガム6.2g、キサンタンガム0.7gを粉体混合して組成物3を調製した(比較例1)。
ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉64g、デキストリン36gを粉体混合して組成物4を調製した(比較例2)。
【0023】
[加熱調理米飯の調製]
生米300gに、米飯酢3g、油脂(米油)3g、コンソメ顆粒9g、水470mLを加えて、市販の炊飯器で炊飯し、調味飯を調製した。中華鍋に油2gを入れたあと、調味飯220gを入れて炒めながら撹拌した。その後、調味料と、組成物1~4をそれぞれ2.6g入れ撹拌し、米飯に付着させて加熱調理米飯を調製した。なお、基準例の加熱調理米飯は各組成物を添加する工程を除き、同様の操作で調製した。
調製した加熱調理米飯20gを円筒状のステンレスシャーレ(内径40mm×高さ15mm)に入れ、開口部に平らな板を置き表面を均すことで成型し、評価用試料(それぞれ成形米飯1~4および基準成形米飯とする)とした。また、同様の操作を行い成型したものについて、食品用ラップフィルムで覆って密閉し、25℃で40時間保存し、保存後の試料とした。
【0024】
[評価方法]
調製後の成型米飯1~4および基準成形米飯の結着性について、クリープメーターを用いて、歪率85%となる位置までプランジャー(接触面直径:16mm)を押し込み、荷重(N)を測定し、それぞれの試験区と比較することで結着性を評価した。なお、各試験区につきn=4とし、荷重(N)の値は、平均値±標準偏差で示した。荷重の値について、t検定(両側)によって有意差の判定を行った。
また、保存後の結着性について、プランジャーによって押し込まれ試料の形状が崩れた(破断した)際の荷重(N)の値を基準成形米飯および比較例の組成物を用いた成形米飯と比較することで評価した。保存後の試料の荷重の値について、t検定(両側)によって有意差の判定を行った。
さらに、調製後の成形米飯について、官能評価にて「口腔内でのほぐれやすさ」、「べたつき」、「粒感」を1~5の5段階で、基準例を3として評価した。
【0025】
[調製直後の物性の測定結果]
調製直後の試料の結着性について評価した結果を表1に示した。なお、表1では、各成形米飯に付着させた組成物を表示している(以下の表についても同様)。
【0026】
【表1】
【0027】
表1に示すとおり、基準成形米飯と比較したところ、いずれの歪率においても、組成物1および2(実施例1および2)をそれぞれ付着させた成形米飯1および2での荷重は有意に高い値を示したことから、結着性が向上したことが明らかとなった。
さらに、成形米飯1では歪率70%において、成形米飯2ではいずれの歪率においても組成物3(比較例1)を付着させた成形米飯3より有意に高い荷重を示し、結着性が向上していることが明らかとなった。また、表には示していないが、成形米飯2では、組成物4(比較例2)を付着させた成形米飯4と比較した場合、いずれの歪率でも有意に高い結着性を示した。
【0028】
[保存後の物性の測定結果]
保存後の成型米飯の試料が破断した際の荷重(N)の値を、平均値±標準偏差で、表2に示した。
【0029】
【表2】
【0030】
表2に示すとおり、成形米飯1および成形米飯2(表2では実施例1および2と表示)はいずれも保存後においても、基準成形米飯(表2では基準例と表示)、成形米飯3および成形米飯4(表2では比較例1および2と表示)のいずれに対しても有意に高い荷重を示し、結着性が向上していることが示された。
【0031】
[食感の評価結果]
調製直後の試料について官能評価を行った結果を表3に示した。
【0032】
【表3】
【0033】
表3に示すとおり、成形米飯1および成形米飯2(表3では実施例1および2と表示)は、いずれも基準成形米飯(表3では基準例と表示)と比較して、べたつきは同程度でありながら、粒感の感じられる結果であった。また、結着性の試験において、基準成形米飯と比較して有意に高い結着性を示した一方で、喫食時には口腔内でほぐれることも示された。
成形米飯1および成形米飯2と、成形米飯3とを比較すると、いずれの評価項目においても成形米飯1および成形米飯2は優れており、特にべたつきおよび粒感において優れた効果を示した。
【0034】
以上の試験結果より、本発明の米飯用結着性改良剤(実施例1および実施例2)を用いることで、米飯の飯粒同士の結着性を向上できるだけでなく、べたつきやほぐれやすさ、粒感についても好ましく改良された米飯製品を提供できることが示された。