(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023065610
(43)【公開日】2023-05-12
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0482 20130101AFI20230502BHJP
【FI】
G06F3/0482
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023032450
(22)【出願日】2023-03-03
(62)【分割の表示】P 2021144431の分割
【原出願日】2014-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120189
【弁理士】
【氏名又は名称】奥 和幸
(72)【発明者】
【氏名】大石 智也
(57)【要約】 (修正有)
【課題】画面の初期表示状態において、ユーザが操作を所望する表示対象物を選択し易くする情報処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】情報処理装置1は、画面に表示され、且つ、ユーザの操作対象となる表示対象物に対するユーザの操作に基づいて、表示対象物毎に記憶手段に記憶される操作履歴に関する履歴情報を更新する更新手段と、記憶手段により記憶される履歴情報に基づいて、画面の初期表示状態において、他の表示対象物と識別表示する表示対象物を決定する決定手段と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面に表示され、且つ、ユーザの操作対象となる表示対象物に対するユーザの操作に基づいて、前記表示対象物毎に記憶手段に記憶される操作履歴に関する履歴情報を更新する更新手段と、
前記記憶手段に記憶される履歴情報に基づいて、前記画面の初期表示状態において、他の表示対象物と識別表示する表示対象物を決定する決定手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、画面の初期表示状態における表示に関する処理を行う情報処理装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
アプリケーションプログラム(以下、「アプリケーション」という)の多くは、ユーザにより入力された内容に応じた処理を実行するが、アプリケーションへのユーザの入力方法は幾つか存在する。例えば、画面に複数のボタンを表示し、ユーザにより選択されたボタンに応じて画面を遷移させ、遷移先の画面で更にボタンを表示してユーザに選択させる、ということを繰り返しながら、ユーザに所望の機能を実現するための入力を行わせる方法がある。このように、ユーザにより選択されたボタンに応じて画面遷移を繰り返す場合、ユーザは画面遷移毎に何れのボタンを選択すべきか判断しなければならない。
【0003】
一方で、ユーザの入力操作を効率化するための技術として、特許文献1には、入力画面において情報を入力するために表示される各表示対象物に対するカーソルの移動順序を自動設定する技術が開示されている。当該技術では、カーソルの移動順序が、例えば、各表示対象物が並ぶ列方向又は行方向の順に設定されることから、ユーザが各表示対象物に対して次々に操作を行う場合に視線を大きく移動させる回数が少なくて済み、ユーザの負担を軽減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、ユーザが各表示対象物について順番に操作を行わない場合、例えば、一部の表示対象物に対してのみ操作を行う場合には、当該表示対象物まで自動設定された順番にカーソルを移動させたり、その表示対象物が画面内の何れの位置にあるかを探し出して直接操作したりしなければならず、操作効率が低下するという問題があった。
【0006】
本願は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題の一例は、画面の初期表示状態において、ユーザが操作を所望する表示対象物を選択し易くする情報処理装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、画面に表示され、且つ、ユーザの操作対象となる表示対象物に対するユーザの操作に基づいて、前記表示対象物毎に記憶手段に記憶される操作履歴に関する履歴情報を更新する更新手段と、前記記憶手段に記憶される履歴情報に基づいて、前記画面の初期表示状態において、他の表示対象物と識別表示する表示対象物を決定する決定手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の発明は、情報処理装置が、画面に表示され、且つ、ユーザの操作対象となる表示対象物に対するユーザの操作に基づいて、前記表示対象物毎に記憶手段に記憶される操作履歴に関する履歴情報を更新する更新工程と、前記記憶手段に記憶される履歴情報に基づいて、前記画面の初期表示状態において、他の表示対象物と識別表示する表示対象物を決定する決定工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載の発明は、コンピュータを、画面に表示され、且つ、ユーザの操作対象となる表示対象物に対するユーザの操作に基づいて、前記表示対象物毎に記憶手段に記憶される操作履歴に関する履歴情報を更新する更新手段、前記記憶手段に記憶される履歴情報に基づいて、前記画面の初期表示状態において、他の表示対象物と識別表示する表示対象物を決定する決定手段、として機能させることを特徴とする。
【0010】
請求項6に記載の発明は、コンピュータを、画面に表示され、且つ、ユーザの操作対象となる表示対象物に対するユーザの操作に基づいて、前記表示対象物毎に記憶手段に記憶される操作履歴に関する履歴情報を更新する更新手段、前記記憶手段に記憶される履歴情報に基づいて、前記画面の初期表示状態において、他の表示対象物と識別表示する表示対象物を決定する決定手段、として機能させる情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施形態における情報処理装置1のブロック図である。
【
図2】本実施形態における画面遷移の一例を示す図である。
【
図3】本実施形態における画面遷移の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態におけるナビゲーション装置1のブロック図である。
【
図5】本実施形態における移動先DB301の内容の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態における画面種別DB302の内容の一例を示す図である。
【
図7】本実施形態におけるポイントDB303の内容の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態における指定頻度DB304の内容の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態における表示対象物位置DB305の内容の一例を示す図である。
【
図10】本実施形態におけるナビゲーション装置1の制御部211による表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】本実施形態におけるナビゲーション装置1の制御部211によるポイント加算処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本願発明を実施するための形態について、
図1-
図6を用いて説明する。
【0013】
図1に示すように、情報処理装置1は、更新手段111Aと、決定手段111Bを備えている。
【0014】
この構成において更新手段111Aは、画面に表示され、且つ、ユーザの操作対象となる表示対象物に対するユーザの操作に基づいて、表示対象物毎に記憶手段に記憶される操作履歴に関する履歴情報を更新する。なお、記憶手段は、情報処理装置1の内部又は外部に設けられる。
【0015】
決定手段111Bは、記憶手段により記憶される履歴情報に基づいて、画面の初期表示状態において、他の表示対象物と識別可能に表示する表示対象物を決定する。
【0016】
以上説明した通り、実施形態に係る情報処理装置1の動作によれば、画面の初期表示状態において、他の表示対象物と識別可能に表示する表示対象物が、各表示対象物に対するユーザの操作履歴に基づいて決定される。したがって、ユーザが操作する可能性の高い表示対象物を他の表示対象物と識別可能に表示することができるため、ユーザは自分の操作する可能性の高い表示対象物をすぐに識別することができ、当該表示対象物を操作する場合には、直ぐに操作することができる。
【実施例0017】
次に、上述した実施形態に対応する具体的な実施例について説明する。
【0018】
図2-
図11を用いて実施例について説明する。なお以下に説明する実施例は、本願発明を、ナビゲーション装置(「情報処理装置」の一例)に適用した場合の実施例である。
【0019】
[1.ナビゲーション装置NVの概要]
ナビゲーション装置NVは、ナビゲーション機能のほかに、音楽再生アプリケーションを実行することにより、音楽データを再生する機能を有する。ここで、
図2及び
図3を用いて、音楽再生アプリケーションにおいて音楽データを再生する際の操作画面について説明する。
【0020】
図2に示すように、音楽再生アプリケーションの第1セレクト画面500には、アーティストボタン501、ソングボタン502及びアルバムボタン503がユーザにより押下可能に表示される。アーティストボタン501が押下されると、記憶装置に記憶されている音楽データのアーティスト名の一覧が掲載されたアーティストリスト画面(図示しない)が表示される。ソングボタン502が押下されると、記憶装置に記憶されている音楽データのタイトル名の一覧が掲載されたソングリスト画面510が表示される。アルバムボタン503が押下されると、記憶装置に記憶されている音楽データのアルバム名の一覧が掲載されたアルバムリスト画面(図示しない)が表示される。
【0021】
図2に示すように、ソングリスト画面510には、記憶装置に記憶されている音楽データのタイトル名に対応するボタン511A、511B、511C、511D、511Eが表示される。ユーザは、再生したい音楽データに対応するボタン511を押下することにより、その曲を再生することができる。このとき、ナビゲーション装置NVは、ソングリスト画面510においてユーザにより押下されたボタン511についてポイントを加算する。例えば、ナビゲーション装置NVは、ボタン511Aが押下された場合には、ボタン511Aのポイントを「1」加算する。なお、ナビゲーション装置NVが加算するのは、ボタン511Aに対応する音楽データのタイトルを表示するボタン511Aに対してであり、他の音楽データのタイトルを表示するボタンに対してではない。換言すれば、ナビゲーション装置NVは、ボタン511Aに対応する音楽データに対してポイントを加算する。そして、ナビゲーション装置NVは、次回、ソングリスト画面510を表示させる場合、その初期表示状態において、ボタン511の中で最もポイントが高いボタン511(最もポイントが高い音楽データに対応するボタン511)を他のボタン511と識別可能に表示したり、または、最もポイントが高いボタン511が指定された状態(フォーカスされた状態、カーソルが移動された状態)で表示したりする。これにより、ソングリスト画面510の初期表示状態では、ユーザが頻繁に選択する音楽データに対応するボタン511が他のボタン511と識別可能に表示されたり、指定された状態で表示されたりすることから、ユーザは自分が頻繁に再生する音楽データに対応するボタン511を直ぐに押下することができ、当該ボタンを探し出して押下するまでの時間を短縮することができる。
【0022】
また、
図3に示すように、ホーム画面520には、第1セレクトボタン521、第2セレクトボタン522、セッティングボタン523及び終了ボタン524がユーザにより押下可能に表示される。第1セレクトボタン521が押下されると
図2に示す第1セククト画面500が表示される。第2セレクトボタン522が押下されると
図3に示す第2セレクト画面530が表示される。セッティングボタン523が押下されるとセッティング画面(図示しない)が表示される。終了ボタン524が押下されると音楽再生アプリケーションが終了する。
【0023】
図3に示すように、第2セレクト画面530には、記憶装置に記憶されている音楽データをジャンルで絞り込むためのドロップダウンリスト531と、記憶装置に記憶されている音楽データをリズムの速度で絞り込むためのスライダー532と、音楽データを表示する際のソートキーを指定するためのスライダー533と、OKボタン534及びキャンセルボタン535が表示される。ドロップダウンリスト531には記憶装置に記憶されている音楽データのジャンルの一覧が表示され、何れかのジャンルを選択することができるようになっている。スライダー532では、リズムの速さを例えば5段階の何れかから選択することができるようになっている。スライダー533では、音楽データを表示する際のソートキーとしてタイトル、アーティスト名、リリース順の何れかを選択することができるようになっている。ユーザは、再生したい音楽データのジャンルをドロップダウンリスト531から選択するとともに、再生したい音楽データのリズムの速度をスライダー532から指定する。また、音楽データを表示する際のソートキー(タイトル順、アーティスト順、リリース順)をスライダー533から指定する。ナビゲーション装置NVは、OKボタン533が押下されると、ドロップダウンリスト531から指定されたジャンル及びスライダー532から指定された速度に基づいて音楽データを選択して、図示しないソングリスト画面を表示させる。このとき、スライダー533により指定されたソートキーに従って音楽データを並び替えて表示させる。なお、記憶装置に記憶されている音楽データには、予めジャンルやリズムの速度を示す情報、タイトル名、アーティスト名、リリース年月日を示す情報が対応付けられて記憶されており、ナビゲーション装置NVは、当該情報に基づいて音楽データの選択及び並び替えを行う。
【0024】
一方で、ナビゲーション装置NVは、ドロップダウンリスト531(「値指定用表示対象物」の一例)においてユーザにより選択されたジャンル(「値」の一例)毎に指定頻度を加算し、スライダー532(「値指定用表示対象物」の一例)においてユーザにより指定された速度(「値」の一例)毎に指定頻度を加算し、また、スライダー533(「値指定用表示対象物」の一例)においてユーザにより指定されたソートキー(「値」の一例)毎に指定頻度を加算する。そして、ナビゲーション装置NVは、次回、第2セレクト画面530を表示させる場合、その初期表示状態において、ドロップダウンリスト531については指定頻度が最も高いジャンルを初期指定値として表示させ、スライダー532については指定頻度が最も高い速度を初期指定値として表示させ、また、スライダー533については指定頻度が最も高いソートキーを初期指定値として表示させる。これにより、第2セレクト画面530の初期表示状態では、ドロップダウンリスト531においてはユーザが頻繁に指定するジャンルが予め指定された状態で表示され、スライダー532においてはユーザが頻繁に指定する速さが予め指定された状態で表示され、また、スライダー533においてはユーザが頻繁に指定するソートキーが予め指定された状態で表示される。したがって、ユーザは自分が頻繁に指定するジャンル、速度、ソートキーを毎度指定しなくて済み、当該指定を行うための時間を削減することができる。
【0025】
また、ナビゲーション装置NVは、第2セレクト画面530が表示されてからユーザに最初に操作された表示対象物(ドロップダウンリスト531、スライダー532、スライダー533、OKボタン534、キャンセルボタン535)に対してポイントを加算する。そして、ナビゲーション装置NVは、次回、第2セレクト画面530を表示させる場合、その初期表示状態において、表示対象物の中で最もポイントの高い表示対象物を他の表示対象物と識別可能に表示したり、指定された状態で表示したりする。これにより、第2セレクト画面530の初期表示状態では、ユーザが頻繁に操作する表示対象物が他の表示対象物と識別可能に表示されたり、指定された状態で表示されたりすることから、ユーザは自分が頻繁に操作する表示対象物を直ぐに操作することができ、当該表示対象物を探し出して操作するまでの時間を短縮することができる。
【0026】
[2.ナビゲーション装置NVの構成]
次に、本実施例に係るナビゲーション装置NVの構成について説明する。
【0027】
図4に示すように、ナビゲーション装置NVは、制御部211と、HDD等からなる記憶装置212と、キーボード又はリモートコントローラ、タッチパネル等からなる入力装置213と、表示ユニット214と、バスライン215と、入出力インターフェース部220と、車速センサ221と、角速度センサ222と、加速度センサ223と、舵角センサ224と、アンテナ226が接続されたGPS(Global Positioning System)受信部225と、データ送受信部227と、を備えて構成されている。
【0028】
車速センサ221は、例えばナビゲーション装置NVが搭載されている自動車から取得される車速パルス等を用いた速度検出処理等を用いて当該車両の現在速度を検出し、速度データを出力する。角速度センサ222は、当該車両の、例えば方向変化の角速度を検出し、単位時間当たりの角速度データ及び相対方位データを出力する。加速度センサ223は、当該車両の例えば前後方向の加速度を検出し、単位時間当たりの加速度データ等を出力する。舵角センサ224は、当該車両の舵角を検出し、舵角データ等を出力する。GPS受信部225は、GPS衛星からの航法電波を受信し、GPS測位データとして自車位置情報である緯度、経度、高度データ、車両の進行方向の絶対方位データ及びGPS速度データ等を出力する。データ送受信部227は、ネットワークを介したサーバ装置との間のデータの送受信に係る処理を行う。
【0029】
記憶装置212(「記憶手段」、「コンテンツ記憶手段」の一例)は、表示ユニット214に地図を表示するための地図画像データや、経路を探索する際に用いる地図情報、道路リンク情報などが格納される。また、記憶装置212は、音楽データを記憶する。音楽データには、タイトル名、アーティスト名、アルバム名、ジャンル、リズムの速さ、リリース年月日等を示す属性情報が紐付けられている。更に、記憶装置212は、オペレーティングシステムや、アプリケーションプログラム等の各種プログラムを記憶する。なお、各種プログラムは、例えば、サーバ装置等からネットワークを介して取得されるようにしても良いし、CD、DVD、USBメモリ等の記録媒体に記録されたものを読み込むようにしても良い。
【0030】
また、記憶部212には、移動先データベース(DB(database))301、画面種別DB302、ポイントDB303、指定頻度DB304及び表示対象物位置DB305等が構築されている。
【0031】
図5-
図9は、各データベースに登録される情報の構成例を示す図である。
【0032】
図5に示す移動先DB301には、移動元アプリID、移動元画面ID、表示対象物ID及び操作種別ID毎に、移動先アプリID及び移動先画面IDが登録されている。移動元アプリIDとは、その時点で利用されているアプリケーションを識別するための情報である。移動元画面IDとは、その時点で表示されている画面を識別するための情報である。表示対象物IDとは表示対象物を識別するための情報である。表示対象物とはボタン、ドロップボックス、スライダー、テキストボックス、オプションボタン、アイコンなど、画面に表示され、且つ、ユーザの操作対象となるものである。制御部211は、移動先DB301を参照することにより、移動元のアプリID、移動元の画面ID、ユーザにより操作された表示対象物の表示対象物ID及びその操作種別IDに基づいて、移動先のアプリID及び移動先の画面IDを特定することができる。
【0033】
図6に示す画面種別DB302には、画面ID毎に画面種別が登録されている。画面種別とは移動先アプリID及び移動先画面IDで識別される画面について、最初に操作された表示対象物についてポイントを加算するか(「0」の値で示される)又は最後に操作された表示対象物についてポイントを加算するか(「1」の値で示される)を示す情報である。例えば、上述した第2セレクト画面530(
図3参照)では、ユーザに最初に操作された表示対象物に対してポイントを加算することから、第2セレクト画面530については、最初に操作された表示対象物についてポイントを加算することを示す画面種別「0」が登録される。一方、上述した第1セレクト画面500(
図2参照)では、ユーザに最後に操作された表示対象物に対してポイントを加算することから、第1セレクト画面500については、最後に操作された表示対象物についてポイントを加算することを示す画面種別「1」が登録される。なお、一般的には、何れかの表示対象物について操作を行った後、最後にOKボタンや決定ボタン等によりその画面での処理を終了する画面については、最初に操作された表示対象物についてポイントを加算することを示す画面種別「0」が登録され、一方、OKボタンや決定ボタン等以外の表示対象物が操作されることにより直ぐに他の画面に遷移する画面については、最後に操作された表示対象物についてポイントを加算することを示す画面種別「1」が登録される。
【0034】
図7に示すポイントDB303には、アプリID、画面ID、表示対象物ID毎に、操作種別IDで識別される操作種別についてポイントが登録されている。ポイントは後述するポイント加算処理で加算される値である。制御部211は、画面における表示対象物に対してユーザの操作が行われたことに基づいてポイントDB303のポイントを更新する。また制御部211は、画面を表示させる場合に、当該画面に表示される各表示対象物のポイントを参照して、最もポイントの高い表示対象物を決定し、当該表示対象物を他の表示対象物と識別可能に表示させたり、指定された状態で表示させたりする。なお、制御部211は、複数の操作種別についてポイントが加算されている表示対象物についてはそれらを合算してポイントを比較する。
【0035】
図8に示す指定頻度DB304には、アプリID、画面ID、表示対象物ID毎に、ユーザにより当該表示対象物IDで識別される値指定用表示対象物を用いて指定された各値について指定頻度(回数)が登録されている。値指定用表示対象物毎に、各値の持つ意味は異なる。例えば、第2セレクト画面530(
図3参照)におけるドロップダウンリスト531は、値「1」、「2」、「3」、「4」、「5」はそれぞれ「J-pop」、「J-lock」、「演歌」、「海外-pop」、「海外-lock」を意味する。また、スライダー532においては、値「1」、「2」、「3」、「4」、「5」はそれぞれリズムが「とても遅い」、「やや遅い」、「普通」、「やや速い」、「とても速い」を意味する。更に、スライダー533においては、値「1」、「2」、「3」はそれぞれ「タイトル順」、「アーティスト順」、「リリース順」を意味する。
【0036】
制御部211は、画面におけるスライダー、ドロップダウンリスト等の値を指定するための値指定用表示対象物を用いて、ユーザにより値が指定されたことに基づいて指定頻度DB304の指定頻度を更新する。また、制御部211は、画面を表示させる場合に、当該画面に表示される値指定用表示対象物について値毎の指定頻度を参照して、最も指定頻度の高い値を、当該画面の初期表示状態における当該値指定用表示対象物の初期指定値として決定し、当該値が指定された状態で表示させる。なお、値指定用表示対象物としては、オプションボタン、テキストボックス等、値を指定することが可能なあらゆる表示対象物が含まれる。
【0037】
図9に示す表示対象物位置DB305には、アプリID、画面ID、表示対象物ID毎に、当該表示対象物IDで識別される表示対象物の表示位置を示す情報(座標)が登録されている。制御部211は、表示対象物位置DB305を参照することにより、各表示対象物の画面における表示位置を特定することができる。また、制御部211は、表示対象物の画面における表示位置から、表示対象物IDを特定することができる。
【0038】
入力装置213(「指定手段」の一例)は、タッチパネル、キーボード、マウス、その他のコントローラ等により構成され、利用者の入力操作を受け付けて、操作内容を示す操作信号を制御部211に送信する。本実施例では、ユーザは入力装置213を介して、表示対象物を選択したり、押下したり、スライドさせたりすることができる。
【0039】
表示ユニット214は、制御部211の制御下で各種表示データを表示する。表示ユニット214は、グラフィックスコントローラ214aと、VRAM(Video RAM)等のメモリからなるバッファメモリ214bと、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ214c等を備えて構成されている。この構成においてグラフィックスコントローラ214aは、バスライン215を介して制御部211から送られる制御データに基づいて、表示ユニット214全体の制御を行う。また、バッファメモリ214bは、即時表示可能な画像情報を一時的に記憶する。そして、グラフィックスコントローラ214aから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ214cに画像が表示される。
【0040】
制御部211は、制御部211全体を制御するCPU211aと、制御部211を制御する制御プログラム等が予め記憶されているROM211bと、各種データを一時的に格納するRAM211cと、により構成されている。制御部211は、車速センサ221、角速度センサ222、加速度センサ223、舵角センサ224及びGPS受信部225と、バスライン215及び入出力インターフェース部220を介して接続されており、それぞれから出力される速度データ、角速度データ及び相対方位データ、舵角データ、GPS測位データ及び車両の進行方向の絶対方位データ、加速度データ等に基づいて、ナビゲーション装置1全体の制御を行うとともに、表示ユニット214等の各種構成部材における夫々の動作を制御する。
【0041】
制御部211は、画面に表示され、且つ、ユーザの操作対象となる表示対象物に対するユーザの操作に基づいて、表示対象物毎に記憶装置212に記憶されるポイントDB303のポイント(「操作履歴に関する履歴情報」の一例)を更新し、ポイントDB303のポイントに基づいて、画面の初期表示状態において、他の表示対象物と識別可能に表示したり、指定された状態で表示したりする表示対象物を決定する。また、制御部211は、値指定用表示対象物に対するユーザの操作に基づいて、指定頻度DB304の指定頻度を更新し、当該値指定用表示対象物を含む画面を表示させる際に、指定頻度DB304の指定頻度が最も高い値を、画面の初期表示状態における値指定用表示対象物の初期指定値として決定する。更に、制御部211は、値指定用表示対象物について入力装置213により値が指定された場合に、値に基づいて音楽データを記憶する記憶装置212を参照し、入力装置213により指定された値に基づいて選択又は並び替えの少なくとも何れか一方がなされた音楽データを画面に表示させる。
【0042】
この構成において、制御部211のCPU211aは「更新手段」、「決定手段」、「表示制御手段」の一例である。
【0043】
[3.ナビゲーション装置1の制御部211による表示制御処理]
次に、
図10及び
図11を用いて、制御部211を中心として実行される表示制御処理について説明する。なお、ここでは、音楽再生アプリケーションの画面がディスプレイ214cに表示されており、ユーザにより入力装置213を介して当該画面に対する操作が行われる場合について説明する。
【0044】
制御部211は、音楽再生アプリケーションの画面がディスプレイ214cに表示されている場合において、何れかの表示対象物に対する操作を検出したか否かを判定する(ステップS11)。このとき、制御部211は表示対象物に対する操作を検出するまで(ステップS11:NO)、当該判定を繰り返す。制御部211は表示対象物に対する操作を検出すると(ステップS11:YES)、操作情報を取得する(ステップS12)。操作情報とは、ユーザが操作を行った表示対象物が表示されている画面の画面ID、当該画面を表示するアプリケーションのアプリID、ユーザが操作を行った表示対象物の表示対象物ID及び当該表示対象物に対してユーザが行った操作種別の操作種別IDをそれぞれ示す情報を含む。操作種別としては、例えば、クリック(タップ)、ダブルクリック(ダブルタップ)、フリック・スライド等がある。
【0045】
次に、制御部211は、移動先DB301を参照して、移動先情報を取得する(ステップS13)。具体的には、制御部211は、移動先DB301を参照して、ステップS12の処理で取得した移動元アプリID、移動元画面ID、表示対象物ID及び操作種別IDと対応付けて登録されている移動先アプリID及び移動先画面IDを移動先情報として取得する。
【0046】
次に、制御部211は、
図11に示すポイント加算処理を実行する(ステップS14)。
【0047】
ここで、
図11を参照して、ポイント加算処理について説明する。
【0048】
まず、制御部211は、画面種別DB302を参照して、
図10のステップS13の処理で取得した移動先アプリID及び移動先画面IDに基づいて、画面種別を取得する(ステップS31)。
【0049】
次に、制御部211は、ステップS31の処理で取得した画面種別が「0」(最初に操作された表示対象物についてポイントを加算)であり、且つ、その画面における最初の操作であるか否かを判定する(ステップS32)。なお、制御部211は、画面を新たに表示される都度、ユーザの最初の操作を監視するものとし、最初の操作が行われた場合には、
図10のステップS12の処理で、操作情報の一部として当該操作が当該画面における最初の操作であることを示す情報を含んで取得するものとする。制御部211は、ステップS32の処理では、当該情報に基づいて、その画面における最初の操作であるか否かを判定する。
【0050】
制御部211は、画面種別が「0」(最初に操作された表示対象物についてポイントを加算)であり、且つ、その画面における最初の操作であると判定した場合(ステップS32:YES)には、ポイントDB303のポイントを更新する(ステップS36)。具体的には、制御部211は、
図10のステップS12の処理で取得した操作情報に基づいて特定されるポイントに「1」を加算する。例えば、操作情報に含まれるアプリID、画面ID、表示対象物ID及び操作種別IDがそれぞれ、「0」、「1」、「b1」及び「1」である場合には、
図7における「16」の値に「1」を加算して「17」とする。制御部211は、ステップS36の処理を終えると、ポイント加算処理を終了して、
図10のステップS15の処理に移行する。一方、制御部211は、画面種別が「0」(最初に操作された表示対象物についてポイントを加算)ではない、又は、その画面における最初の操作でないと判定した場合(ステップS32:NO)には、次いで、ステップS31の処理で取得した画面種別が「1」(最後に操作された表示対象物についてポイントを加算)であり、且つ、ステップS13の処理で移動先情報を取得できたか否かを判定する(ステップS33)。なお、移動先情報を取得できないということは、ステップS11の処理で検出した操作の対象である表示対象物は、何れの画面も表示させない表示対象物であるため、当該操作はその画面における最後の操作でないことを示している。一方、移動先情報を取得できるということは、ステップS11の処理で検出した操作の対象である表示対象物は、何れかの画面を表示させる表示対象物であるため、当該操作はその画面における最後の操作であることを示している。
【0051】
制御部211は、ステップS31の処理で取得した画面種別が「1」(最後に操作された表示対象物についてポイントを加算)ではない、又は、ステップS13の処理で移動先情報を取得できないと判定した場合には(ステップS33:NO)、ポイント加算処理を終了して、
図10のステップS15の処理に移行する。一方、制御部211は、ステップS31の処理で取得した画面種別が「1」(最後に操作された表示対象物についてポイントを加算)であり、且つ、ステップS13の処理で移動先情報を取得できたと判定した場合には(ステップS33:YES)、次いで、移動元画面IDで識別される画面内に値指定用表示対象物が存在するか否かを判定する(ステップS34)。
【0052】
制御部211は、画面内に値指定用表示対象物が存在しないと判定した場合には(ステップS34:NO)、ポイントDB303のポイントを更新して(ステップS36)、ポイント加算処理を終了して、
図10のステップS15の処理に移行する。一方、制御部211は、画面内に値指定用表示対象物が存在すると判定した場合には(ステップS34:YES)、当該値指定用表示対象物により指定されている値に基づいて、指定頻度DB304の指定頻度を更新する(ステップS35)。具体的には、制御部211は、
図10のステップS12の処理で取得したアプリID及び画面IDにより特定される画面に含まれる全ての値指定用表示対象物を特定し、当該特定した値指定用表示対象物により指定される値を判別し、当該判別した値の指定頻度に「1」を加算する。なお、一画面に複数の値指定用表示対象物が含まれる場合には、値指定用表示対象物毎に指定頻度を更新する。制御部211は、ステップS35の処理を終えると、次いで、ポイントDB303のポイントを更新して(ステップS36)、ポイント加算処理を終了して、
図10のステップS15の処理に移行する。
【0053】
図10に戻り、制御部211は、ステップS13の処理で移動先情報を取得できたか否かを判定する(ステップS15)。このとき、制御部211は、ステップS13の処理で移動先情報を取得できなかったと判定した場合には(ステップS15:NO)、表示制御処理を終了する。一方、制御部211は、ステップS13の処理で移動先情報を取得できたと判定した場合には(ステップS15:YES)、次いで、移動先画面に値指定用表示対象物が存在するか否かを判定する(ステップS16)。例えば、制御部211は、指定頻度DB304を参照して、移動先画面に値指定用表示対象物に対応する表示対象物ID(スライダーやドロップダウンを示すID)が存在するか否かを判定する。
【0054】
制御部211は、移動先画面に値指定用表示対象物が存在しないと判定した場合には(ステップS16:NO)、ステップS18の処理に移行する。一方、制御部211は、移動先画面に値指定用表示対象物が存在すると判定した場合には(ステップS16:YES)、次いで、指定頻度DB304を参照して、値指定用表示対象物について最も指定頻度の高い値を取得し(ステップS17)、ステップS18の処理に移行する。なお、制御部211は、移動先画面に複数の値指定用表示対象物が存在する場合には、値指定用表示対象物毎に指定頻度の最も高い値を取得する。
【0055】
次いで、制御部211は、ポイントDB303を参照して、ステップS13の処理で取得した移動先情報で特定される画面に含まれる表示対象物IDのうち最もポイントの高い表示対象物IDを特定する(ステップS18)。このとき、制御部211は、複数の操作種別についてポイントが加算されている表示対象物についてはそれらを合算してポイントを比較する。また、制御部211は、最もポイントの高い表示対象物IDが同点で複数存在する場合には、予め定めておいた規則に従って何れかの表示対象物IDを特定する。例えば、表示対象物IDを昇順に並べた際に、上位となる表示対象物IDを特定する。
【0056】
次に、制御部211は、表示対象物位置DB305を参照して、ステップS18の処理で特定した表示対象物IDにより識別される表示対象物と対応付けられている表示対象物位置(座標)を取得する(ステップS19)。
【0057】
次に、制御部211は、移動先画面を表示させる(ステップS20)。具体的には、制御部211は、ステップS19の処理で取得した表示対象物位置により特定される表示対象物を他の表示対象物と識別可能に表示させたり、指定された状態で表示させたりした状態で移動先画面を表示させる。また、制御部211は、移動先画面に値指定用表示対象物が含まれる場合には、値指定用表示対象物が、ステップS17の処理で取得した値を指定した状態で、移動先画面を表示させる。制御部211は、ステップS20の処理を終了すると、表示制御処理を終了する。
【0058】
以上説明したように、本実施例に係るナビゲーション装置NVの動作によれば、制御部211が、画面に表示され、且つ、ユーザの操作対象となる表示対象物に対するユーザの操作に基づいて、表示対象物毎に記憶装置212のポイントDB303に記憶されるポイント(「操作履歴に関する履歴情報」の一例)を更新し(ステップS36)、ポイントDB303により記憶されるポイントに基づいて、画面の初期表示状態において、他の表示対象物と識別可能に表示する表示対象物を決定する(ステップS18)。
【0059】
したがって、ナビゲーション装置NVによれば、ユーザが操作する可能性の高い表示対象物を他の表示対象物と識別可能に表示することができるため、ユーザは自分の操作する可能性の高い表示対象物をすぐに識別することができ、当該表示対象物を操作する場合には、直ぐに操作することができる。特に、表示対象物に対してタッチパネル以外のコントローラやマウス等で操作を行う場合においては、当該表示対象物を指定された状態で表示させることで、操作対象の表示対象物までカーソルを移動させずに済むことから、ユーザの操作負担を大幅に軽減することができる。
【0060】
また、入力装置213は、ユーザが表示対象物を指定するために用いられ、記憶装置212の指定頻度DB304(「履歴情報」の一例)は、表示対象物の何れかであって値を指定するための値指定用表示対象物について入力装置213により指定された値毎の指定頻度を示す指定頻度情報を記憶し、制御部211は、値指定用表示対象物に対するユーザの操作に基づいて、指定頻度DB304を更新し(ステップS35)、指定頻度DB304の示す指定頻度が最も高い値を、画面の初期表示状態における値指定用表示対象物の初期指定値として決定する(ステップS17、ステップS20)。
【0061】
したがって、ナビゲーション装置NVによれば、画面の初期表示状態では、値指定用表示対象物においてはユーザが頻繁に指定する値が予め指定された状態で表示されることから、ユーザは自分が頻繁に指定する値を毎度指定しなくて済み、当該指定を行うための時間を削減することができる。
【0062】
[4.変形例]
次に、上記実施例の変形例について説明する。なお、以下に説明する変形例は適宜組み合わせることができる。
【0063】
[4.1.変形例1]
上述した実施例では、記憶装置212のポイントDB303及び指定頻度DB304が、当該記憶装置212を有するナビゲーション装置NVのユーザによる操作に基づいて更新され、画面表示時に参照される構成としたが、他のナビゲーション装置NVを利用する他の一又は複数のユーザの操作に基づいて更新されるポイントDB及び指定頻度DBを所定のサーバ装置に構築し、画面表示時にネットワークを介して参照する構成としてもよい。これにより、一のユーザに限らず、同様のナビゲーション装置NVを使用する複数のユーザの操作履歴を参照することができることから、例えば、表示頻度の少ない画面(表示対象物に対するポイントが十分に加算されていない画面)についても、画面の初期状態においてフォーカスする表示対象物や、値指定用表示対象物の初期指定値をより適切に決定することができる。
【0064】
なお、サーバ装置に構築したポイントDB及び指定頻度DBを参照する場合には、ネットワークを介してサーバ装置に接続する等の理由により、画面表示時に時間を要する場合がある。そこで、記憶装置212に、サーバ装置に構築されているポイントDB及び指定頻度DBの内容の少なくとも一部を複製しておき、参照する構成としてもよい。これにより、サーバ装置にアクセスする必要がなくなり、画面を表示するまでの処理時間を短縮することができる。また、記憶装置212には、できるだけの多くのDBの内容を複製しておくのが好ましいが、記憶容量に制約がある場合には、使用頻度の高いアプリケーションに関するDBの内容の一部や、表示頻度の高い画面に関するDBの内容の一部を複製するのが好適である。また、複製したDBの内容の更新は、任意のタイミングで行うことができ、例えば、制御部211が定期的に自動で更新することとしてもよいし、ユーザの更新操作を検出した際に、更新することとしてもよい。
【0065】
また、他のユーザの操作に基づいて更新されるポイントDB及び指定頻度DBを属性毎に構築することとして、アプリケーション、画面、表示対象物、操作種別等に応じて使い分けることとしてもよい。例えば、ポイントDB及び指定頻度DBを性別毎、年齢毎、ナビゲーション装置NVが使用される使用地域毎、季節毎、時間帯毎又はこれらの組み合わせに応じて設けることとし、ユーザの性別、年齢、使用地域、季節、時間帯等の属性に応じて参照するDBを選択する構成としてもよい。これにより、他のユーザの操作に基づいて更新されるポイントDB及び指定頻度DBを参照する場合であっても、ユーザの感覚に近いDBが参照されやすくなり、フォーカスされる表示対象物や、初期指定値が指定された値指定用表示対象物に対して違和感なく操作を行うことができる。例えば、旅行に関するアプリケーションについてはユーザの性別や年齢に基づいて参照するDBを選択すると好適である。
【0066】
[4.2.変形例2]
上述した実施例では、制御部211が、ユーザの操作に基づいてポイントDB303及び指定頻度DB304を更新する構成とした。つまり、各表示対象物に対する操作履歴をポイント、指定頻度として記憶していた。これに代えて、ユーザの操作ログ(「操作履歴に関する履歴情報」の一例)を記憶装置212に記憶させる構成として、制御部211は、他の表示対象物と識別可能に表示させたり、指定された状態で表示させたりする表示対象物や、値指定用表示対象物の初期指定値を決定する際に、当該操作ログに基づいて表示対象物毎のポイントや、値指定用表示対象物における各値の指定頻度を算出して、当該算出したポイントや指定頻度に基づいてそれらを決定する構成としてもよい。つまり、「操作履歴に関する履歴情報」は、ポイントDB303におけるポイントや、指定頻度DB304における指定頻度に限られない。
【0067】
[4.3.変形例3]
記憶装置212に構築した各種DBを他のサーバ装置に構築するとともに、
図10及び
図11に示した処理の一部を他のサーバ装置に実行させる構成としてもよい。例えば、制御部211がステップS11及びステップS12の処理を行い、ステップS12の処理で取得した操作情報を他のサーバ装置に送信し、ステップS13-ステップS20の処理及びステップS31-ステップS36の処理を他のサーバ装置に実行させる。そして、制御部211は、他のサーバ装置からそれらの処理の処理結果を受信し、当該処理結果に基づいてステップS20の処理を行う。
【0068】
[4.4.変形例4]
上記実施例では、制御部211がフォーカスする表示対象物の表示対象物IDを特定した(ステップS18の処理)後に、実際に画面内で他の表示対象物と識別可能に表示させたり、指定された状態で表示させたりする表示対象物を特定する(ステップS19の処理)ために、表示対象物位置DB305を参照して表示対象物の座標を取得する構成としたが、これに代えて、画面内で各表示対象物の位置を特定することができるID(例えば、GUI(graphical user interface)ID)を表示対象物位置DB305の表示対象物位置として登録しておき、制御部211はステップS19の処理でGUIIDを取得して、ステップS20の処理ではGUIIDに基づいて表示対象物を他の表示対象物と識別可能に表示させたり、指定された状態で表示させたりした移動先画面を表示させる構成としてもよい。