(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023065665
(43)【公開日】2023-05-12
(54)【発明の名称】操作装置
(51)【国際特許分類】
H04R 3/00 20060101AFI20230502BHJP
【FI】
H04R3/00
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023035272
(22)【出願日】2023-03-08
(62)【分割の表示】P 2021202819の分割
【原出願日】2013-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001623
【氏名又は名称】弁理士法人真菱国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】蔵本 高弘
(72)【発明者】
【氏名】宮坂 峰輝
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼澤 一樹
(72)【発明者】
【氏名】菊地 貴
(72)【発明者】
【氏名】松林 佑介
(72)【発明者】
【氏名】田中 淳一
(72)【発明者】
【氏名】渥美 晃
(57)【要約】
【課題】操作に伴う演出を操作者自身に表示することができると共に、操作しながら、自身が行った操作を容易に確認することができる。
【解決手段】上面全域に相当する操作領域Aに配設された平面ディスプレイ11と、操作領域Aに配設され、平面ディスプレイ11上に配置された複数の操作子12と、各操作子12に設定されたエフェクト画像を、当該各操作子の操作に応じて平面ディスプレイ11に表示する第1表示制御部21と、を備えた。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
前記表示部上に配置された操作部と、
前記操作部に設定された視覚的効果画像を、前記操作部の操作に応じて前記表示部に表示する表示制御部と、を備えたことを特徴とする操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DJプレイ等に用いる操作装置、操作装置の制御方法およびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、DJ(Disc Jockey)パフォーマンスシステムとして、デッキとミキサーの一体型コントローラーである操作装置(DJコントローラー)と、DJアプリケーションがインストールされたパーソナルコンピューターと、増幅器となるアンプと、音声を出力するスピーカーと、を備えたものが知られている(特許文献1参照)。この操作装置には、その上面全体に操作領域が設けられており、操作領域には、デッキ操作(プレイヤー操作)やミキシング操作を行うための、エフェクトつまみ、イコライザーつまみ、チャンネルフェーダー等の各種操作子が配置されている。また、パーソナルコンピューターの表示画面には、各種操作子の状態が表示されており、ユーザーが、表示画面を見ることで各種操作子の状態を確認することができるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、この種の操作装置において、操作するDJ自身の高揚感を高めるべく(DJ自身を楽しませるべく)、DJプレイに伴う演出をDJに対し表示したいという要請がある。
しかしながら、上記従来の構成では、各種操作子の状態を表示するのみであり、当該要望を満たすことができなかった。また、上記従来の構成では、操作状態を確認するのに、パーソナルコンピューターの表示画面を視認する必要があったため、DJプレイ(操作装置の操作)を行いながら、操作状態を確認するのが煩雑であった。
【0005】
本発明は、操作に伴う演出を操作者自身に対し表示することができると共に、操作しながら、操作者自身が行った操作を容易に確認することができる操作装置、操作装置の制御方法およびプログラムを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の操作装置は、表示部と、表示部上に配置された操作部と、操作部に設定された視覚的効果画像を、操作部の操作に応じて表示部に表示する表示制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
この場合、表示制御部は、操作部の種類、および当該操作部の操作の仕方に応じた視覚的効果画像を表示することが好ましい。
【0008】
また、表示制御部は、操作部の種類、および当該操作部の操作状態に応じた視覚的効果画像を表示することが好ましい。
【0009】
さらに、表示制御部は、操作した操作部の近傍に視覚的効果画像を表示することが好ましい。
【0010】
一方、操作部に設定された外部出力用の視覚効果画像の画像信号を、操作部の操作に応じて生成し、生成した当該画像信号を外部出力する外部出力部を、更に備えたことが好ましい。
【0011】
本発明の操作装置の制御方法は、表示部と表示部上に配置された操作部とを備えた操作装置の制御方法であって、操作部に設定された視覚的効果画像を、操作部の操作に応じて表示部に表示することを特徴とする。
【0012】
本発明のプログラムは、コンピューターに、上記の操作装置の制御方法を実行させることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態にかかるDJシステムのシステム構成図である。
【
図3】DJコントローラーの構成を示したブロック図である。
【
図4】(a)は、チャンネルフェーダーに設定された第1種エフェクト画像の表示例を示した図であり、(b)は、イコライザーつまみに設定された第1種エフェクト画像の表示例を示した図である。
【
図5】クロスフェーダーに設定された第2種エフェクト画像の表示例を示した図である。
【
図6】チャンネルフェーダーに設定された外部出力用のエフェクト画像の表示例を示した図である。
【
図7】クロスフェーダーに設定された外部出力用のエフェクト画像の表示例を示した図である。
【
図8】DJコントローラーによる、第1種エフェクト画像、第2種エフェクト画像および外部出力用のエフェクト画像の表示動作を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付の図面を参照し、本発明の一実施形態に係る操作装置、操作装置の制御方法およびプログラムについて説明する。本実施形態では、本発明の操作装置を適用したDJコントローラー、およびこれを備えたDJシステムを例示する。このDJシステムは、DJが、DJコントローラーを操作してDJパフォーマンス(音響パフォーマンス)を行うためのシステムである。特に、本DJシステムは、操作者であるDJ自身やオーディエンスの高揚感を高めるべく、DJプレイに伴った演出をDJ自身およびオーディエンスに対し表示する構成を有している。
【0015】
図1に示すように、DJシステム1は、DJ機器の一種であるDJコントローラー2と、DJコントローラー2に接続されたパーソナルコンピューター(以下、「PC」と呼称する)3と、DJコントローラー2に接続され、音声を出力する音声出力装置4と、DJコントローラー2に接続され、会場内のオーディエンス向けに画像を表示する大型ディスプレイ装置5とを備えている。
【0016】
PC3は、ディスプレイ、入力装置(マウスやキーボード)、ハードディスク、制御機構等を有する一般的なコンピューターであり、PC3には、不図示のDJアプリケーションがインストールされている。DJアプリケーションは、DJがDJパフォーマンスを行うために開発されたソフトウェアであり、DJコントローラー2と組み合わせて用いることで、DJプレイヤーおよびDJミキサーの機能を実現できるようになっている。つまり、DJコントローラー2は、DJ(ユーザー)が各種操作を行うためのインターフェースとして用いられ、音声制御(音声信号のミックスや音量調整など)は、主にDJアプリケーション(PC3)にて行われる。DJアプリケーションは、DJコントローラー2から送信された操作信号に従って、音声制御を行い、音声信号をDJコントローラー2に送信する。
【0017】
音声出力装置4は、増幅器であるアンプと、音声を出力するスピーカーとから成り、DJアプリケーションからDJコントローラー2を介して出力された音声信号を音声(可聴波)として出力(放音)する。
【0018】
図2および
図3に示すように、DJコントローラー2は、その上面(表面)全域に配設された平面ディスプレイ(表示部)11と、平面ディスプレイ11上に配置された物理的操作子である複数の操作子(操作部)12と、各操作子12の操作を検出する操作検出部13と、検出した操作を操作信号としてPC3に送信する操作信号送信部14とを備えている。また、DJコントローラー2は、音声信号の入出力を制御する音声入出力部15と、画像信号を外部出力する画像出力部16と、各部を制御する制御部17とを備えている。DJコントローラー2は、その上面全域が操作領域Aとなっており、この操作領域Aに、平面ディスプレイ11が配設され、且つ複数の操作子12が配置されている。そのため、平面ディスプレイ11により、各操作子12廻りに(近傍に)画像を表示することができる。
【0019】
複数の操作子12は、操作領域Aに区画された左右2つのデッキ領域A1および中央のミキサー領域A2に割り当てて配置されている。左右2つのデッキ領域A1は、右チャンネルおよび左チャンネルに対応しており、各デッキ領域A1には、各チャンネルの再生操作を行うための、ジョグダイヤル12a等の操作子12が配置されている。一方、ミキサー領域A2には、ミキシング操作を行うための、チャンネル毎の3つのイコライザーつまみ12bおよびチャンネルフェーダー12c、並びにクロスフェーダー12d等の操作子12が配置されている。
【0020】
操作検出部13は、各操作子12の操作を検出する。また、操作検出部13は、各操作に対し、操作した操作子12の種類、操作の仕方(操作方向および操作速度)および操作後の操作状態を検出する。
【0021】
操作信号送信部14は、操作検出部13により検出した操作を操作信号としてPC3に送信する。
【0022】
音声入出力部15は、PC3から送信された音声信号を受信すると共に、受信した音声信号を音声出力装置4に出力する。これによって、音声出力装置4に音声を出力させる。
【0023】
画像出力部16は、大型ディスプレイ装置5に画像信号を出力する。これによって、大型ディスプレイ装置5に画像を表示させる。
【0024】
制御部17は、平面ディスプレイ11の表示制御を行う第1表示制御部(表示制御部)21と、大型ディスプレイ装置5の表示制御を行う第2表示制御部22とを備えている。なお、「外部出力部」は、画像出力部16および第2表示制御部22により構成されている。
【0025】
第1表示制御部21は、各操作子12の操作に応じて、平面ディスプレイ11にエフェクト画像(視覚的効果画像)G1、G2を表示することで、DJプレイに伴う演出をDJ自身に対し表示する。すなわち、第1表示制御部21は、操作検出部13により検出した各操作子12の操作に応じて、当該各操作子に設定されたエフェクト画像を平面ディスプレイ11に表示する。
【0026】
厳密には、第1表示制御部21は、エフェクト画像として、操作した操作子12の種類(ジョグダイヤル12a、イコライザーつまみ12b、チャンネルフェーダー12c、クロスフェーダー12d)および当該操作子12の操作の仕方(操作方向および操作速度)に応じた第1種エフェクト画像G1を、当該操作子12の近傍に表示する。また、第1表示制御部21は、操作した操作子12の種類および当該操作子12の操作状態(操作結果)に応じた第2種エフェクト画像G2を、平面ディスプレイ11全域に表示する。ここで
図4および
図5を参照して、第1種エフェクト画像G1および第2種エフェクト画像G2の表示例について説明する。
【0027】
図4(a)は、チャンネルフェーダー12cに設定された第1種エフェクト画像G1の表示例を示した図である。
図4(a)に示すように、チャンネルフェーダー12cには、第1種エフェクト画像G1として、チャンネルフェーダー12cを操作したときに、チャンネルフェーダー12cの可動操作子(操作部分)から、チャンネルフェーダー12cの操作方向(可動操作子の移動方向)に、火花が散る(光点や光線が拡散する)ようなエフェクト画像が設定されている。また、同図に示すように、当該エフェクト画像は、チャンネルフェーダー12cの操作速度すなわち、チャンネルフェーダー12cの可動操作子の移動速度に応じて、火花の飛散距離および飛散速度を変化させたものを表示する。なお、
図4(a)の第1種エフェクト画像G1は、クロスフェーダー12dを含む他のスライダー操作子(物理フェーダ)にも、同様のものが設定されている。
【0028】
図4(b)は、イコライザーつまみ12bに設定された第1種エフェクト画像G1の表示例を示した図である。
図4(b)に示すように、イコライザーつまみ12bには、第1種エフェクト画像G1として、イコライザーつまみ12bを操作したときに、イコライザーつまみ12bの可動操作子から、イコライザーつまみ12bの操作方向(回転方向)に倣って火花が散るエフェクト画像が設定されている。また、同図に示すように、当該エフェクト画像は、イコライザーつまみ12bの操作速度すなわち、イコライザーつまみ12bの可動操作子の回転速度に応じて、火花の飛散距離および飛散速度を変化させたものを表示する。なお、
図4(b)の第1種エフェクト画像G1は、ジョグダイヤル12aを含む他の回転操作子にも、同様のものが設定されている。
【0029】
このように、第1表示制御部21は、操作した操作子12の種類および操作の仕方に応じて、当該操作子12の近傍に第1種エフェクト画像G1を表示する。これによって、DJは、自身が行った操作の仕方(特に操作速度)を、手元のエフェクト画像により確認することができる。
【0030】
図5は、クロスフェーダー12dに設定された第2種エフェクト画像G2の表示例を示した図である。
図5に示すように、クロスフェーダー12dには、第2種エフェクト画像G2として、クロスフェーダー12dの操作状態(クロスフェーダー12dの可動操作子の位置)に応じて、平面ディスプレイ11全域に明暗をつけるようなエフェクト画像が設定されている。具体的には、同図に示すように、クロスフェーダー12dの可動操作子が左(左チャンネル側)に移動している状態では、平面ディスプレイ11の左側を明るく、右側を暗く表示する。一方、クロスフェーダー12dの可動操作子が右(右チャンネル側)に移動している状態では、平面ディスプレイ11の右側を明るく、左側を暗く表示する。
【0031】
このように、第1表示制御部21は、操作した操作子12の種類および操作状態に応じて、平面ディスプレイ11全域(操作領域Aの全域)に、第2種エフェクト画像G2を表示する。これによって、DJは、自身が行った操作の操作状態を、手元のエフェクト画像により確認することができる。
【0032】
第2表示制御部22は、各操作子12の操作に応じて、大型ディスプレイ装置5にエフェクト画像を表示することで、DJプレイに伴う演出をオーディエンスに対し表示する。すなわち、第2表示制御部22は、操作検出部13により検出した各操作子12の操作に応じて、当該各操作子12に設定された外部出力用のエフェクト画像G3の画像信号を生成し、生成した当該画像信号を画像出力部16により大型ディスプレイ装置5に出力する。これによって、大型ディスプレイ装置5に、外部出力用のエフェクト画像G3を表示させる。ここで
図6および
図7を参照して、外部出力用のエフェクト画像G3の表示例について説明する。
【0033】
図6は、チャンネルフェーダー12cに設定された外部出力用のエフェクト画像G3の表示例を示した図である。
図6に示すように、チャンネルフェーダー12cには、外部出力用のエフェクト画像G3として、チャンネルフェーダー12cの操作状態に応じて、所定の画像オブジェクトを拡大/縮小するエフェクト画像が設定されている。具体的には、同図に示すように、チャンネルフェーダー12cの可動操作子が上(上昇側)に移動している状態では、所定の画像オブジェクトを拡大する。一方、チャンネルフェーダー12cの可動操作子が下(下降側)に移動している状態では、所定の画像オブジェクトを縮小する。
【0034】
図7は、クロスフェーダー12dに設定された外部出力用のエフェクト画像G3の表示例を示した図である。
図7に示すように、クロスフェーダー12dには、外部出力用のエフェクト画像G3として、クロスフェーダー12dの操作状態に応じて、所定の画像オブジェクトの左右一方を変形させるエフェクト画像が設定されている。具体的には、同図に示すように、クロスフェーダー12dの可動操作子が右(右チャンネル側)に移動している状態では、所定の画像オブジェクトの右側を変形させる。一方、クロスフェーダー12dの可動操作子が左(左チャンネル側)に移動している状態では、所定の画像オブジェクトの左側を変形させる。
【0035】
このように、第2表示制御部22は、操作した操作子12の種類および操作状態に応じて、大型ディスプレイ装置5に、外部出力用のエフェクト画像G3を表示する。これによって、オーディエンスに、DJが行った操作の操作状態を伝えることができる。
【0036】
次に
図8を参照して、DJコントローラー2による、第1種エフェクト画像G1、第2種エフェクト画像G2および外部出力用のエフェクト画像G3の表示動作について説明する。本表示動作は、DJ(ユーザー)により、操作領域A(デッキ領域A1またはミキサー領域A2)上のいずれかの操作子12が操作されたことに起因して実行される。
【0037】
図8に示すように、DJによりいずれかの操作子12が操作されると(S1:Yes)、操作検出部13により、当該操作に対し、操作した操作子12の種類、操作の仕方および操作後の操作状態を検出する(S2)。
【0038】
その後、検出した種類の操作子12に対し、第1種エフェクト画像G1が設定されているか否かを判定する(S3)。検出した種類の操作子12に対し第1種エフェクト画像G1が設定されている場合(S3:Yes)には、第1表示制御部21により、検出した操作子12の種類および操作の仕方に基づき、当該操作の操作子12に設定された第1種エフェクト画像G1を当該操作子12の近傍に表示する(S4)。一方、検出した種類の操作子12に対し第1種エフェクト画像G1が設定されていない場合(S3:No)には、第1種エフェクト画像G1の表示をキャンセルして、次の工程に移行する。
【0039】
次に、検出した種類の操作子12に対し、第2種エフェクト画像G2が設定されているか否かを判定する(S5)。検出した種類の操作子12に対し第2種エフェクト画像G2が設定されている場合(S5:Yes)には、第1表示制御部21により、検出した操作子12の種類および操作後の操作状態に基づき、当該操作の操作子12に設定された第2種エフェクト画像G2を平面ディスプレイ11全域に表示する(S6)。一方、検出した種類の操作子12に対し第2種エフェクト画像G2が設定されていない場合(S5:No)には、第2種エフェクト画像G2の表示をキャンセルして、次の工程に移行する。
【0040】
その後、検出した種類の操作子12に対し、外部出力用のエフェクト画像G3が設定されているか否かを判定する(S7)。検出した種類の操作子12に対し外部出力用のエフェクト画像G3が設定されている場合(S7:Yes)には、第2表示制御部22により、検出した操作子12の種類および操作後の操作状態に基づき、当該操作の操作子12に設定された外部出力用のエフェクト画像G3の画像信号を生成し、当該画像信号を大型ディスプレイ装置5に出力する(S8)。これによって、大型ディスプレイ装置5に外部出力用のエフェクト画像G3を表示させる。これにより、本動作を終了する。一方、検出した種類の操作子12に対し外部出力用のエフェクト画像G3が設定されていない場合(S6:No)には、外部出力用のエフェクト画像G3の表示(画像信号の出力)をキャンセルし、本動作を終了する。
【0041】
以上のような構成によれば、第1表示制御部21により、操作子12に設定されたエフェクト画像G1、G2(演出画像)を、当該操作子12の操作に応じて平面ディスプレイ11に表示することにより、DJプレイに伴う演出をDJ自身に対し表示することができる。よって、DJの高揚感(テンション)を高めることができる。また、操作子12を配設した操作領域Aに、エフェクト画像を表示することができるので、DJが、操作を行いながら、エフェクト画像を視認することができる。よって、DJは、操作しながら演出を楽しむことができると共に、操作しながら、自身の行った操作を容易に確認することができる。
【0042】
また、操作子12の種類、および当該操作子12の操作の仕方に応じたエフェクト画像(第1種エフェクト画像G1)を表示することにより、DJが、当該エフェクト画像を視認することで、自身が行った操作の仕方を確認することができる。特に、DJパフォーマンスの現場では客観的に把握しづらい操作速度を、エフェクト画像によって確認することができるので、DJプレイを精度良くに行うことができる。
【0043】
さらに、操作子12の種類および当該操作子12の操作状態に応じたエフェクト画像(第2種エフェクト画像G2)を表示することにより、DJが、当該エフェクト画像を視認することで、当該操作子12の操作状態を確認することができる。特に、厳密な操作状態(操作値)が把握しづらいスライダー操作子や回転操作子の操作状態を容易に確認することができるので、DJプレイをより精度良く行うことができる。
【0044】
またさらに、操作した操作子12の近傍にエフェクト画像(第1種エフェクト画像G1)を表示することにより、当該操作子12を操作しながらの、操作の確認をより容易に行うことができる。
【0045】
また、第2表示制御部22により、操作子12に設定されたエフェクト画像(外部出力用のエフェクト画像G3)を、当該操作子12の操作に応じて大型ディスプレイ装置5に表示することにより、DJプレイに伴う演出をオーディエンスに対し表示することができる。すなわち、本来、VJ(Video Jockey)が行うようなリアルタイムでの映像作成、映像編集を、第2表示制御部22により、自動的に行うことができる。また、操作に応じたエフェクト画像を、大型ディスプレイ装置5に表示することで、DJがどのような操作を行っているかを、オーディエンスに伝えることができる。よって、DJによる操作テクニックを音で伝えるのみならず、画像(映像)でも伝えることができ、DJパフォーマンスを、よりオーディエンスに伝えることができる。
【0046】
なお、上記実施形態においては、操作子12の種類および当該操作子12の操作の仕方に応じたエフェクト画像(第1種エフェクト画像G1)を、当該操作子12の近傍に表示し、操作子12の種類および当該操作子12の操作状態に応じたエフェクト画像(第2種エフェクト画像G2)を、平面ディスプレイ11全域に表示する構成であったが、エフェクト画像を操作領域A上に表示するものであれば、これに限るものではない。すなわち、操作子12の種類および当該操作子12の操作の仕方に応じたエフェクト画像を、平面ディスプレイ11全域に表示する構成であっても良いし、操作子12の種類および当該操作子12の操作状態に応じたエフェクト画像を、当該操作子12の近傍に表示する構成であっても良い。
【0047】
また、上記実施形態においては、操作の仕方として、操作方向および操作速度を検出し、これに応じた第1種エフェクト画像G1を表示する構成であったが、操作の仕方として、スクラッチ等の特定の操作パターン(操作技法)を検出し、検出した操作パターンに応じた第1種エフェクト画像G1を表示する構成であっても良い。
【0048】
さらに、上記実施形態においては、操作子12の種類および当該操作子12の操作の仕方、もしくは操作子12の種類および当該操作子12の操作状態に応じたエフェクト画像G1、G2、G3を表示する構成であったが、これに限るものではない。例えば、操作子12の種類および当該操作子の操作の変化量に応じたエフェクト画像を表示する構成であっても良い。
【0049】
またさらに、上記実施形態においては、平面ディスプレイ11上に各操作子12を配置する構成であったが、各操作子12を配設した操作領域Aに、平面ディスプレイ11を配設した構成であれば、これに限るものではない。例えば、各操作子12の可動操作子(操作部分)のみが、平面ディスプレイ11の表面側(表示側)に位置し、各操作子12のそれ以外の部分が平面ディスプレイ11の裏面側に位置するように、各操作子12を配設する構成であっても良い。
【0050】
なお、上記実施形態において、外部出力用のエフェクト画像G3として、各操作子12そのものを表示する構成であっても良い。すなわち、外部出力用のエフェクト画像G3として、各操作子12を示す画像オブジェクトを実際の操作に応じて変化させるエフェクト画像を表示する構成であっても良い。
【0051】
また、上記実施形態において、DJブースの仕切りガラスに半透過ディスプレイ(透明ディスプレイ)を内蔵して成るディスプレイ装置を、大型ディスプレイ装置5として用いても良い。かかる場合、当該仕切りガラスに、外部出力用のエフェクト画像G3を表示することができる。かかる構成によれば、オーディエンスが、DJを見つつ、外部出力用のエフェクト画像G3によってDJの操作を認識することができる。これによって、DJが何をやっているかを、オーディエンスに、より伝えることができる。また、半透過ディスプレイとして、表裏両側から表示を見ることができるものを用いれば、オーディエンス向けのエフェクト画像(外部出力用のエフェクト画像G3)を、DJ自身も確認することができる。
【0052】
なお、上記実施形態においては、本発明をDJコントローラー2に適用する構成であったが、本発明を他のDJ機器に適用する構成であっても良い。すなわち、本発明を、DJプレイヤーやDJミキサーに適用する構成であっても良い。
【0053】
また、上記実施形態に示したDJコントローラー2の各構成要素をプログラムとして提供することが可能である。また、そのプログラムを各種記録媒体(CD-ROM、フラッシュメモリー等)に格納して提供することも可能である。
【符号の説明】
【0054】
2:DJコントローラー、 11:平面ディスプレイ、 12:操作子、 16:画像出力部、 21:第1表示制御部、 22:第2表示制御部