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  • 特開-次亜塩素酸水供給装置 図1
  • 特開-次亜塩素酸水供給装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023065739
(43)【公開日】2023-05-15
(54)【発明の名称】次亜塩素酸水供給装置
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/461 20230101AFI20230508BHJP
   A61L 9/01 20060101ALI20230508BHJP
【FI】
C02F1/461 Z
A61L9/01 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021176050
(22)【出願日】2021-10-28
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】松本 伎朗
(72)【発明者】
【氏名】林 智裕
(72)【発明者】
【氏名】福本 将秀
【テーマコード(参考)】
4C180
4D061
【Fターム(参考)】
4C180AA02
4C180AA07
4C180CB01
4C180EA58X
4C180GG07
4C180HH01
4C180HH05
4C180KK03
4C180KK05
4C180LL06
4D061DA03
4D061DB09
4D061EA02
4D061EB02
4D061EB04
4D061EB14
4D061EB19
4D061EB37
4D061EB39
4D061ED13
4D061GA04
4D061GC02
4D061GC06
4D061GC20
(57)【要約】
【課題】電解槽に蓄積されたスケールを除去する洗浄メンテナンスの頻度を低減し、次亜塩素酸水供給装置のメンテナンス性を向上させる技術を提供する。
【解決手段】次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)は、電解質と水とを混合した電解液を電気分解して次亜塩素酸水を生成する電解槽31と、電解槽31に電解質を供給する電解質供給部(塩水タンク34及び塩水搬送ポンプ35)と、電解槽31に水を供給する水供給部50と、電解槽31で生成した次亜塩素酸水を装置外へ送水する送水部(次亜塩素酸水供給部36)と、を備える。そして、電解槽31から装置外への次亜塩素酸水の送水が完了した場合、電解槽31の洗浄処理として、水供給部による電解槽31への水の供給を開始し、電解槽31への水の供給が完了してから所定時間以内に送水部による電解槽31の排水を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解質と水とを混合した電解液を電気分解して次亜塩素酸水を生成する電解槽と、
前記電解槽に前記電解質を供給する電解質供給部と、
前記電解槽に前記水を供給する水供給部と、
前記電解槽で生成した前記次亜塩素酸水を装置外へ送水する送水部と、
を備え、
前記電解槽から装置外への前記次亜塩素酸水の送水が完了した場合、前記電解槽の洗浄処理として、前記水供給部による前記電解槽への水の供給を開始し、前記電解槽への水の供給が完了してから所定時間以内に前記送水部による前記電解槽の排水を行うことを特徴とする次亜塩素酸水供給装置。
【請求項2】
前記所定時間は、前記水供給部から供給される水によって前記電解槽内で散乱するスケール残渣が前記電解槽に沈殿するまでの時間以内に設定されることを特徴とする請求項1に記載の次亜塩素酸水供給装置。
【請求項3】
前記洗浄処理を複数回繰り返すことを特徴とする請求項1または2に記載の次亜塩素酸水供給装置。
【請求項4】
電解質と水とを混合した電解液を電気分解して次亜塩素酸水を生成する電解槽と、
前記電解槽に前記電解質を供給する電解質供給部と、
前記電解槽に前記水を供給する水供給部と、
前記電解槽で生成した前記次亜塩素酸水を装置外へ送水する送水部と、
を備え、
前記電解槽から装置外への前記次亜塩素酸水の送水が完了した場合、前記電解槽の洗浄処理として、前記水供給部による前記電解槽への水の供給を行いながら前記送水部による前記電解槽の排水を行うことを特徴とする次亜塩素酸水供給装置。
【請求項5】
前記洗浄処理を所定時間行うことを特徴とする請求項4に記載の次亜塩素酸水供給装置。
【請求項6】
前記洗浄処理を複数回繰り返すことを特徴とする請求項4または5に記載の次亜塩素酸水供給装置。
【請求項7】
前記送水部は、装置外の空間浄化装置と接続されており、
前記送水部による排水は、前記空間浄化装置を流通させて行うことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の次亜塩素酸水供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気分解によって次亜塩素酸水を生成して送水する次亜塩素酸水供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の次亜塩素酸水供給装置において、浄化システムと連動することで次亜塩素酸を供給し、屋内に供給する空気を浄化成分(次亜塩素酸などの活性酸素種)が含まれた気液接触部材部に接触させて放出することで空間を除菌する空気調和システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-133521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の次亜塩素酸水供給装置では、電解質と水道水を混合した電解液(例えば、塩化ナトリウム水溶液)を電解槽で電気分解して次亜塩素酸水を生成する際に、水道水中のカルシウム及びマグネシウム等がスケールとして析出及び蓄積し、電解槽中の水位センサまたはポンプなどの可動部材に固着したり、水路部を閉塞させたりするリスクがある。そのため、手作業でスケール除去する洗浄メンテナンスなどが行われており、そのようなメンテナンスが手間となっていた。
【0005】
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、電解槽に蓄積されたスケールを除去する洗浄メンテナンスの頻度を低減し、次亜塩素酸水供給装置のメンテナンス性を向上させる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、本発明に係る次亜塩素酸水供給装置は、電解質と水とを混合した電解液を電気分解して次亜塩素酸水を生成する電解槽と、電解槽に電解質を供給する電解質供給部と、電解槽に水を供給する水供給部と、電解槽で生成した前記次亜塩素酸水を装置外へ送水する送水部と、を備える。そして、電解槽から装置外への次亜塩素酸水の送水が完了した場合、電解槽の洗浄処理として、水供給部による電解槽への水の供給を開始し、電解槽への水の供給が完了してから所定時間以内に送水部による電解槽の排水を行う。
【0007】
また、本発明に係る別の次亜塩素酸水供給装置では、電解質と水とを混合した電解液を電気分解して次亜塩素酸水を生成する電解槽と、電解槽に電解質を供給する電解質供給部と、電解槽に前記水を供給する水供給部と、電解槽で生成した次亜塩素酸水を装置外へ送水する送水部と、を備える。そして、電解槽から装置外への次亜塩素酸水の送水が完了した場合、電解槽の洗浄処理として、水供給部による電解槽への水の供給を行いながら送水部による電解槽の排水を行う。
【0008】
これにより所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電解槽に蓄積されたスケールを除去する洗浄メンテナンスの頻度を低減し、次亜塩素酸水供給装置のメンテナンス性を向上させる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施の形態1に係る次亜塩素酸水供給装置を備えた空間浄化システムの構成を示す図である。
図2図2は、空気浄化制御部の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係る次亜塩素酸水供給装置は、電解質と水とを混合した電解液を電気分解して次亜塩素酸水を生成する電解槽と、電解槽に電解質を供給する電解質供給部と、電解槽に水を供給する水供給部と、電解槽で生成した次亜塩素酸水を装置外へ送水する送水部とを備える。そして、電解槽から装置外への次亜塩素酸水の送水が完了した場合、電解槽の洗浄処理として、水供給部による電解槽への水の供給を開始し、電解槽への水の供給が完了してから所定時間以内に送水部による電解槽の排水を行う。
【0012】
こうした構成によれば、洗浄処理において、水供給部による給水によってスケール残渣を散乱させ、給水の完了後の所定時間以内での排水によって水中にスケール残渣が散乱した状態でスケール残渣を含む水を電解槽から排出させるため、電解槽にスケール残渣が蓄積することが抑制される。この結果、電解槽に蓄積されたスケールを除去する洗浄メンテナンスの頻度を低減し、次亜塩素酸水供給装置のメンテナンス性を向上させることができる。
【0013】
また、本発明に係る次亜塩素酸水供給装置では、所定時間は、水供給部から供給される水によって電解槽内で散乱するスケール残渣が電解槽に沈殿するまでの時間以内に設定されることが好ましい。このようにすることで、洗浄処理において、水供給部による給水によって電解槽内で散乱したスケール残渣が電解槽に沈殿する前に、スケール残渣が排水と共に装置外に排出されるため、より多くのスケール残渣を除去することができる。
【0014】
また、本発明に係る次亜塩素酸水供給装置では、洗浄処理を複数回繰り返してもよい。これにより、洗浄処理により電解槽のスケール残渣を繰り返し散乱させて排出させるので、電解槽内からより多くのスケール残渣を除去することができる。
【0015】
また、本発明に係る別の次亜塩素酸水供給装置では、電解質と水とを混合した電解液を電気分解して次亜塩素酸水を生成する電解槽と、電解槽に電解質を供給する電解質供給部と、電解槽に前記水を供給する水供給部と、電解槽で生成した次亜塩素酸水を装置外へ送水する送水部と、を備える。そして、電解槽から装置外への次亜塩素酸水の送水が完了した場合、電解槽の洗浄処理として、水供給部による電解槽への水の供給を行いながら送水部による電解槽の排水を行う。
【0016】
こうした別の構成によれば、洗浄処理において、水供給部による給水によってスケール残渣を散乱させながら排水し、水中にスケール残渣が散乱した状態でスケール残渣を含む水を電解槽から排出させることができる。このため、電解槽にスケール残渣が蓄積することが抑制される。この結果、電解槽に蓄積されたスケールを除去する洗浄メンテナンスの頻度を低減し、次亜塩素酸水供給装置のメンテナンス性を向上させることができる。
【0017】
また、本発明に係る別の次亜塩素酸水供給装置では、洗浄処理を所定時間行うこととしてもよい。これにより、洗浄処理によって一定のスケール残渣の除去効果を得ることができる。
【0018】
また、本発明に係る別の次亜塩素酸水供給装置では、洗浄処理を複数回繰り返してもよい。これにより、洗浄処理により電解槽のスケールを繰り返し散乱させながら排出させるので、電解槽内からより多くのスケール残渣を除去することができる。
【0019】
また、本発明に係る次亜塩素酸水供給装置及び別の次亜塩素酸水供給装置では、送水部は、装置外の空間浄化装置と接続されており、送水部による排水は、空間浄化装置を流通させて行うことが好ましい。このようにすることで、次亜塩素酸水供給装置に別途排水経路を設けることなく、洗浄処理を行うことができる。
【0020】
以下、本発明を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置、及び接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
【0021】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)を備えた空間浄化システム100の構成を示す図である。空間浄化システム100は、屋内空間18の空気を循環させる際に、屋内空間18からの空気8(RA)に対して必要に応じて冷却処理(除湿処理)または加熱処理を行うとともに、内部を流通する空気8に対して微細化された水とともに空気浄化を行う成分(以下、単に「空気浄化成分」ともいう)を含ませる装置である。空間浄化システム100は、内部を流通した空気9(SA)を屋内空間18に供給することで、屋内空間18の殺菌及び消臭を行う。ここでは、空気浄化成分として次亜塩素酸が用いられ、空気浄化成分を含む水は、次亜塩素酸を含む水溶液(次亜塩素酸水)である。
【0022】
空間浄化システム100は、図1に示すように、主として、空間浄化装置10、空気調和装置15、及び次亜塩素酸水生成部30を有して構成される。なお、本実施の形態では、次亜塩素酸水生成部30は、次亜塩素酸水供給装置とも言う。
【0023】
空間浄化装置10は、吹出口3、空気浄化部11、及び空気浄化制御部41を含む。空気調和装置15は、吸込口2、送風機13、冷媒コイル14、及び空気調和制御部42を含む。空間浄化装置10と空気調和装置15のそれぞれは、装置の外枠を構成する筐体を有し、空間浄化装置10と空気調和装置15とは、ダクト24により接続される。また、空気調和装置15の側面に吸込口2が形成され、空間浄化装置10の側面に吹出口3が形成される。
【0024】
吸込口2は、屋内空間18からの空気8を空気調和装置15に取り入れる取入口である。吸込口2は、屋内空間18の天井等に設けられた屋内吸込口16aとの間でダクト16を介して連通されている。これにより、吸込口2は、屋内吸込口16aから空気調和装置15内に屋内空間18の空気を吸い込むことができる。
【0025】
吹出口3は、空間浄化装置10内を流通した空気9(SA)を屋内空間18に吐き出す吐出口である。吹出口3は、屋内空間18の天井等に設けられた屋内吹出口17aとの間でダクト17を介して連通されている。これにより、吹出口3は、屋内吹出口17aから屋内空間18に向けて、空間浄化装置10内を流通した空気9を吹き出すことができる。
【0026】
また、空気調和装置15と空間浄化装置10の内部には、ダクト24を介して吸込口2と吹出口3とを連通する風路(前段風路4、中段風路5、後段風路6)が構成されている。前段風路4は、吸込口2に隣接する風路である。前段風路4には、送風機13及び冷媒コイル14が設けられている。
【0027】
中段風路5は、前段風路4(ダクト24)に隣接した位置において、前段風路4を流通した空気8が流通する風路である。中段風路5には、その風路内に空気浄化部11が設けられている。
【0028】
後段風路6は、吹出口3に隣接する風路であり、後段風路6では、中段風路5を流通した空気8が空気浄化部11を流通し微細化された水とともに次亜塩素酸を含んだ空気9となる。
【0029】
空気調和装置15と空間浄化装置10では、吸込口2から吸い込まれた空気8は、前段風路4を流通し、中段風路5及び後段風路6を流通し、空気9として吹出口3から吹き出される。
【0030】
空気調和装置15の送風機13は、屋内空間18の空気8(RA)を吸込口2から空気調和装置15内に搬送するための装置である。送風機13は、前段風路4内において、冷媒コイル14の上流側に設置されている。送風機13では、空気調和制御部42からの送風出力情報に応じて運転動作のオン/オフが制御される。送風機13が運転動作することにより、屋内空間18の空気8は、空気調和装置15に取り込まれて冷媒コイル14に向かう。
【0031】
冷媒コイル14は、前段風路4内において、送風機13の下流側に配置され、導入される空気8を冷却または加熱するための部材である。冷媒コイル14は、空気調和制御部42からの出力信号に応じて出力状態(冷却、加熱またはオフ)を変化させ、導入される空気8に対する冷却能力(冷却量)または加熱能力(加熱量)を調整する。冷媒コイル14では、導入される空気8を冷却すると、導入された空気8の除湿がなされることになるので、空気8に対する冷却能力(冷却量)は、空気8に対する除湿能力(除湿量)ともいえる。
【0032】
冷媒コイル14は、圧縮機と放熱器と膨張器と吸熱器とを含んで構成される冷凍サイクルにおいて、吸熱器または放熱器として機能し、室外機20から導入される冷媒が内部を流通する際に吸熱(冷却)または放熱(加熱)するように構成されている。より詳細には、冷媒コイル14は、冷媒が流れる冷媒回路21を介して室外機20と接続されている。室外機20は、屋外空間19に設置される室外ユニットであり、圧縮機20aと、膨張器20bと、屋外熱交換器20cと、送風ファン20dと、四方弁20eとを有する。室外機20には、一般的な構成のものを用いるので、各機器(圧縮機20a、膨張器20b、屋外熱交換器20c、送風ファン20d、及び四方弁20e)の詳細な説明は省略する。
【0033】
冷媒コイル14を含む冷凍サイクルには、四方弁20eが接続されているので、空気調和装置15では、四方弁20eによって第一方向に冷媒が流通して空気(空気8)を冷却して除湿する冷却モード(除湿モード)の状態と、四方弁20eによって第二方向に冷媒が流通して空気(空気8)に対して加熱を行う加熱モードの状態とを切り替え可能である。
【0034】
ここで、第一方向は、圧縮機20aと屋外熱交換器20cと膨張器20bと冷媒コイル14とをこの順序で冷媒が流通する方向である。また、第二方向は、圧縮機20aと冷媒コイル14と膨張器20bと屋外熱交換器20cとをこの順序で冷媒が流通する方向である。冷媒コイル14では、導入される空気(空気8)に対して冷却または加熱することが可能である。
【0035】
空間浄化装置10の空気浄化部11は、内部に取り入れた空気8を加湿するためのユニットであり、加湿の際に、空気に対して微細化された水とともに次亜塩素酸を含ませる。より詳細には、空気浄化部11は、水位センサ90、混合槽92、加湿モータ11a、及び加湿ノズル11bを有している。空気浄化部11は、加湿モータ11aを用いて加湿ノズル11bを回転させ、空気浄化部11の混合槽92に貯留されている水(次亜塩素酸水)を遠心力で吸い上げて周囲(遠心方向)に飛散・衝突・破砕させ、通過する空気に水分を含ませる遠心破砕式の構成をとる。空気浄化部11は、空気浄化制御部41からの出力信号に応じて加湿モータ11aの回転数(以下、回転出力値)を変化させ、加湿能力(加湿量)を調整する。加湿量は、空気に対して次亜塩素酸を付加する付加量ともいえる。
【0036】
水位センサ90は、混合槽92内の次亜塩素酸水(混合水)の水位を計測し、計測値を空気浄化制御部41に出力する。
【0037】
混合槽92は、空気浄化部11において次亜塩素酸水を貯留する槽であり、貯水部とも言える。混合槽92では、後述する次亜塩素酸水供給部36によって次亜塩素酸水生成部30(電解槽31)から供給される所定濃度の次亜塩素酸水と、後述する水供給部50から供給される水とを槽内で混合し、希釈された次亜塩素酸水からなる混合水として貯留する。
【0038】
次亜塩素酸水生成部30は、電解槽31、電極32、電磁弁33、塩水タンク34、塩水搬送ポンプ35、水位センサ39、及び次亜塩素酸水供給部36を含む。なお、次亜塩素酸水生成部30は、請求項の「次亜塩素酸水供給部」に相当し、次亜塩素酸水供給部36は、請求項の「送水部」に相当する。
【0039】
電磁弁33は、空気浄化制御部41からの出力信号に応じて、水道等の給水管(後述する送水管52)からの水道水を電解槽31に送水するか否か制御する。なお、電磁弁33は、後述する水供給部50を構成する。
【0040】
塩水タンク34は、塩化物イオンを含む液体(塩水)を貯めている容器である。塩水搬送ポンプ35は、空気浄化制御部41からの出力信号に応じて、塩水タンク34の塩水を電解槽31に供給する。なお、塩水タンク34及び塩水搬送ポンプ35は、請求項の「電解質供給部」に相当する部材を構成する。
【0041】
電解槽31は、塩水タンク34から供給された電気分解対象である塩水を貯める。電解槽31には、空気浄化制御部41からの出力信号に応じて、水道等の給水管(送水管52)から電磁弁33を介して水道水も供給され、供給された水道水と塩水とが混合され、予め定められた濃度の塩水が貯められる。
【0042】
電極32は、一対の電極で構成される。電極32は、電解槽31内に配置され、空気浄化制御部41からの出力信号に応じて通電により塩水の電気分解を所定時間行い、予め定められた濃度の次亜塩素酸水を生成する。
【0043】
つまり、電解槽31は、一対の電極間で、電解質として塩化物水溶液(例えば、塩化ナトリウム水溶液)を電気分解することで次亜塩素酸水を生成する。電解槽31には、一般的な装置が使用されるので、詳細な説明は省略する。ここで、電解質は、次亜塩素酸水を生成可能な電解質であり、少量でも塩化物イオンを含んで入れば特に制限はなく、例えば、溶質として塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等を溶解した水溶液が挙げられる。また、塩酸でも問題ない。本実施の形態では、電解質として、水に対して塩化ナトリウムを加えた塩化ナトリウム水溶液(塩水)を使用している。
【0044】
水位センサ39は、電解槽31内の水位を計測し、計測値を空気浄化制御部41に出力する。
【0045】
次亜塩素酸水供給部36は、空気浄化制御部41からの出力信号に応じて、電解槽31から空気浄化部11の混合槽92に次亜塩素酸水を供給する。次亜塩素酸水供給部36は、次亜塩素酸水搬送ポンプ37と送水管38とを有する。次亜塩素酸水搬送ポンプ37は、空気浄化制御部41からの出力信号に応じて、電解槽31の次亜塩素酸水を送水管38に送り出す。送水管38は、次亜塩素酸水搬送ポンプ37と混合槽92との間に接続され、次亜塩素酸水を混合槽92に向けて送水する。
【0046】
水供給部50は、空気浄化制御部41からの出力信号に応じて、混合槽92に水を供給する。水供給部50は、電磁弁51と送水管52とを有する。また、水供給部50には、上述した電磁弁33も含まれる。電磁弁51は、空気浄化制御部41からの出力信号に応じて、空間浄化装置10の外部の水道管から供給される水を送水管52に流すか否か制御する。送水管52は、電磁弁51と混合槽92との間に接続され、水を混合槽92に向けて送水する。なお、水供給部50は、上述した電磁弁33を含むので、請求項の「水供給部」に相当すると言える。
【0047】
空気浄化部11では、次亜塩素酸水供給部36からの次亜塩素酸水と、水供給部50からの水とが混合槽92にそれぞれ供給される。そして、空気浄化部11の混合槽92内で次亜塩素酸水と水とが混合される。つまり、次亜塩素酸水は、混合槽92内において水供給部50からの水により混合希釈される。次亜塩素酸水と水との混合水も次亜塩素酸水と呼べる。より詳細には、空気浄化部11の混合槽92では、混合槽92内に残存する次亜塩素酸水に対して、次亜塩素酸水供給部36からの次亜塩素酸水または水供給部50からの水が供給されて混合される。空気浄化部11は、混合槽92に貯められた次亜塩素酸水と水との混合水を遠心破砕することによって、次亜塩素酸水を含む空気を屋内空間18に対して放出する。微細化された次亜塩素酸水は、液体成分が蒸発した状態で屋内空間18へ放出される。
【0048】
屋内空間18の壁面には、操作装置43が設置される。操作装置43は、ユーザが操作可能なユーザインターフェースを備え、ユーザから温度設定値、湿度設定値、及び加湿浄化運転の動作に関する情報を受けつける。操作装置43には、温湿度センサ44が含まれており、温湿度センサ44は、屋内空間18の空気の温度及び湿度を計測する。温湿度センサ44における温度及び湿度の計測には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。
【0049】
操作装置43は、空気浄化制御部41及び空気調和制御部42に対して有線あるいは無線で接続されており、温度設定値、湿度設定値、温度計測値、及び湿度計測値に関する情報に加え、加湿浄化運転の動作に関する情報を空気浄化制御部41及び空気調和制御部42に送信する。これらの情報は、すべてまとめて送信されてもよく、任意の2つ以上をまとめて送信されてもよく、それぞれを送信されてもよい。また、操作装置43が空気浄化制御部41に情報を送信し、空気浄化制御部41が空気調和制御部42に情報を転送してもよい。
【0050】
空気調和装置15の空気調和制御部42は、温度設定値及び温度計測値を受けつけ、温度計測値が温度設定値に近づくように、冷媒コイル14及び室外機20を制御する。空気調和制御部42は、加熱モードにおいて、温度計測値が温度設定値よりも低い場合に、温度計測値と温度設定値との差異が大きくなるほど、加熱の程度を増加させる。
【0051】
次に、空間浄化装置10の空気浄化制御部41について説明する。
【0052】
空気浄化制御部41は、次亜塩素酸水生成部30及び空間浄化装置10の処理動作として、電解槽31における電気分解処理に関する動作、空気浄化部11への次亜塩素酸水の供給処理に関する動作、空気浄化部11への水の供給処理に関する動作、空気浄化部11における加湿浄化処理に関する動作、及び電解槽31の洗浄処理に関する動作をそれぞれ制御する。なお、空気浄化制御部41は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムがコントローラとして機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではコンピュータシステムのメモリに予め記録されているとしたが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0053】
具体的には、空気浄化制御部41は、図2に示すように、入力部41a、記憶部41b、計時部41c、処理部41d、及び出力部41eを備える。
【0054】
<電解槽における電気分解処理に関する動作>
空気浄化制御部41は、電解槽31における電気分解処理に関する動作として、以下の処理を実行させる。
【0055】
空気浄化制御部41は、電解槽31の電気分解処理のトリガーとして、水位センサ39からの水位情報(渇水信号)及び計時部41cからの時間に関する情報(時刻情報)を受け付け、処理部41dへ出力する。
【0056】
処理部41dは、水位センサ39からの水位情報と、計時部41cからの時刻情報と、記憶部41bからの設定情報とに基づいて制御情報を特定し、出力部41eに出力する。ここで、設定情報には、次亜塩素酸水生成の開始時刻または終了時刻に関する情報、電解槽31に導入する水道水の供給量に関する情報、塩水搬送ポンプ35における塩水の投入量に関する情報、電極32における電気分解条件(時間、電流値、電圧など)に関する情報、電磁弁33の開閉タイミングに関する情報、次亜塩素酸水搬送ポンプ37のオン/オフ動作に関する情報が含まれる。
【0057】
ここで、電極32における電気分解条件は、電解槽31内の水道水の水量、塩化物イオン濃度、電気分解時間、電極32の劣化度合いから決定でき、アルゴリズムを作成して設定され、記憶部41bに記憶される。
【0058】
そして、出力部41eは、受け付けた制御情報に基づいて、各機器(塩水搬送ポンプ35、電磁弁33、次亜塩素酸水搬送ポンプ37)に信号(制御信号)をそれぞれ出力する。
【0059】
より詳細には、まず、塩水搬送ポンプ35は、出力部41eからの信号に基づいて停止した状態を維持し、次亜塩素酸水搬送ポンプ37は、出力部41eからの信号に基づいて停止した状態を維持する。
【0060】
そして、塩水搬送ポンプ35は、出力部41eからの信号に基づいて動作を開始し、所定量の塩水を電解槽31へ搬送して停止する。これにより、電解槽31は、所定量の塩化物イオンが供給された状態となる。
次に、電磁弁33は、出力部41eからの信号に基づいて開放される。これにより、電解槽31には、水道管からの水道水の供給が開始される。その後、電磁弁33は、水位センサ39からの水位情報(満水)を受けた出力部41eからの信号に基づいて閉止される。これにより、電解槽31内には、水道水によって塩化物イオンが希釈され、所定量の塩化物イオンを含む水溶液(塩化物水溶液)が生成された状態となる。
【0061】
そして、電極32は、出力部41eからの信号に基づいて、塩化物水溶液の電気分解を開始し、設定された条件の次亜塩素酸水を生成して停止する。電極32により生成される次亜塩素酸水は、例えば、次亜塩素酸濃度が100ppm~150ppm(例えば、120ppm)であり、pHが7.0~8.5(例えば、8.0)の状態となる。
【0062】
以上のようにして、空気浄化制御部41は、電解槽31において電気分解処理を実行し、予め定められた濃度と量の次亜塩素酸水が生成される。
【0063】
<空気浄化部への次亜塩素酸水の供給処理に関する動作>
空気浄化制御部41は、空気浄化部11への次亜塩素酸水の供給処理に関する動作として、以下の処理を実行させる。
【0064】
空気浄化制御部41は、空気浄化部11への次亜塩素酸水の供給処理のトリガーとして、加湿モータ11aの稼働時間を計時部41cが測定し、稼働時間が所定時間経過(例えば60分)するごとに次亜塩素酸水生成部30(次亜塩素酸水供給部36)に次亜塩素酸水供給要求を出力する。ここで、所定時間は、次亜塩素酸水中の次亜塩素酸が気化して経時的に減少することを踏まえ、予め実験評価によって見積られた時間である。
【0065】
具体的には、処理部41dは、計時部41cから時間に関する情報(時刻情報)と、記憶部41bから設定情報とに基づいて制御情報を特定し、出力部41eに出力する。ここで、設定情報には、次亜塩素酸水の供給間隔(例えば60分)に関する情報、次亜塩素酸水搬送ポンプ37のオン/オフ動作に関する情報が含まれる。
【0066】
そして、出力部41eは、受け付けた制御情報に基づいて、次亜塩素酸水供給部36の次亜塩素酸水搬送ポンプ37に信号(制御信号)を出力する。
【0067】
次亜塩素酸水搬送ポンプ37は、出力部41eからの信号に基づいて作動する。これにより、次亜塩素酸水生成部30では、電解槽31から空気浄化部11(混合槽92)への次亜塩素酸水の供給が開始される。なお、電解槽31に貯留される次亜塩素酸水の濃度を担保するため、次亜塩素酸水生成部30から混合槽92に次亜塩素酸水が供給される際、電解槽31で生成された次亜塩素酸水は全量供給される。そのため、次亜塩素酸水を供給した後は、電解槽31は空の状態であり、次亜塩素酸水が電解槽31内に残留した状態から次亜塩素酸水を作成し始めることはない。水位センサ39は、電解槽31内の次亜塩素酸水が全量供給された状態になると、水位情報として渇水信号を出力する。
【0068】
その後、次亜塩素酸水搬送ポンプ37は、計時部41cからの時間に関する情報(規定量を供給するための所要時間)を受けた出力部41eからの信号に基づいて停止する。これにより、次亜塩素酸水生成部30は、電解槽31から空気浄化部11(混合槽92)に対して次亜塩素酸水が設定された供給量にて供給する。
【0069】
以上のようにして、空気浄化制御部41は、次亜塩素酸水生成部30(電解槽31)から空気浄化部11への次亜塩素酸水の供給処理を実行させる。なお、空気浄化制御部41が次亜塩素酸水供給部36による次亜塩素酸水の供給を所定時間ごとに行う制御を「第一制御」とする。
【0070】
<空気浄化部への水の供給処理に関する動作>
空気浄化制御部41は、空気浄化部11への水の供給処理に関する動作として、以下の処理を実行させる。
【0071】
空気浄化制御部41は、空気浄化部11への水の供給処理のトリガーとして、空間浄化装置10の水位センサ90からの水位情報(渇水信号)を受け付け、水供給部50に水供給要求を出力する。
【0072】
具体的には、入力部41aは、空間浄化装置10の水位センサ90からの水位情報(渇水信号)を受け付け、処理部41dに出力する。
【0073】
処理部41dは、入力部41aからの水位情報(渇水信号)と、計時部41cから時間に関する情報(時刻情報)と、記憶部41bから設定情報とに基づいて制御情報を特定し、出力部41eに出力する。ここで、設定情報には、水供給部50の電磁弁51のオン/オフ動作に関する情報が含まれる。
【0074】
そして、出力部41eは、受け付けた制御情報に基づいて、電磁弁51に信号(制御信号)を出力する。
【0075】
電磁弁51は、出力部41eからの信号に基づいて作動する。これにより、水供給部50では、送水管52を介して、外部の給水管から空気浄化部11(混合槽92)への水の供給が開始される。
【0076】
その後、電磁弁51は、空間浄化装置10の水位センサ90からの水位情報(満水信号)を受け付けた出力部41eからの信号に基づいて停止する。これにより、水供給部50は、外部の給水管から空気浄化部11(混合槽92)に対して水が設定された量になるまで供給する。
【0077】
以上のようにして、空気浄化制御部41は、水供給部50から空気浄化部11への水の供給処理を実行させる。なお、空気浄化制御部41が水位センサ90からの混合槽92の水位に関する情報(渇水情報)に基づいて水供給部50による水の供給を行う制御を「第二制御」とする。
【0078】
<空気浄化部における加湿浄化処理に関する動作>
次に、空気浄化制御部41の空気浄化部11における加湿浄化処理に関する動作について説明する。
【0079】
入力部41aは、操作装置43からのユーザ入力情報と、温湿度センサ44からの屋内空間18の空気の温湿度情報と、水位センサ90からの混合槽92内の次亜塩素酸水(混合水)の水位情報とを受け付ける。入力部41aは、受け付けた各情報を処理部41dに出力する。
【0080】
ここで、操作装置43は、空間浄化装置10に関するユーザ入力情報(例えば、風量、目標温度、目標湿度、次亜塩素酸の添加の有無、次亜塩素酸の目標供給量レベル、等)を入力する端末であり、無線または有線により空気浄化制御部41と通信可能に接続されている。
【0081】
また、温湿度センサ44は、屋内空間18内に設けられ、屋内空間18の空気の温湿度を感知するセンサである。
【0082】
記憶部41bは、入力部41aが受け付けたユーザ入力情報と、装置内を流通する空気に対する次亜塩素酸の供給動作における供給設定情報とを記憶する。記憶部41bは、記憶した供給設定情報を処理部41dに出力する。なお、次亜塩素酸の供給動作における供給設定情報は、空気浄化部11の加湿浄化動作における加湿設定情報とも言える。
【0083】
計時部41cは、現在時刻に関する時刻情報を処理部41dに出力する。
【0084】
処理部41dは、入力部41aからの各種情報(ユーザ入力情報、温湿度情報、水位情報)と、計時部41cからの時刻情報と、記憶部41bからの供給設定情報とを受け付ける。処理部41dは、受け付けたユーザ入力情報、時刻情報、及び供給設定情報を用いて、加湿浄化運転動作に関する制御情報を特定する。
【0085】
具体的には、処理部41dは、計時部41cからの時刻情報によって一定時間ごとに、記憶部41bに記憶された目標湿度と、温湿度センサ44からの屋内空間18の空気の温湿度情報の間の湿度差に基づいて、屋内空間18に必要とされる加湿要求量を特定する。そして、処理部41dは、特定した加湿要求量と、記憶部41bに記憶された供給設定情報とに基づいて加湿浄化運転動作に関する制御情報を特定する。そして、処理部41dは、特定した制御情報を出力部41eに出力する。
【0086】
また、処理部41dは、水位センサ90からの水位情報に、混合槽92内の次亜塩素酸水(混合水)の渇水を示す水位に関する情報(渇水信号)が含まれる場合には、出力部41eは、水供給部50に対する水供給要求の信号を出力部41eに出力する。さらに、処理部41dは、計時部41cからの時刻情報に基づいて、空気浄化部11(加湿モータ11a)の稼働時間が所定時間(例えば60分)となった場合には、出力部41eは、次亜塩素酸水生成部30に対する次亜塩素酸水供給要求の信号を出力部41eに出力する。なお、本実施の形態では、混合槽92内の次亜塩素酸水(混合水)が渇水を示す水位は、混合槽92内に次亜塩素酸水(混合水)が満水の状態から約1/3まで次亜塩素酸水量が減少した状態での水位に設定されている。
【0087】
そして、出力部41eは、受け付けた各信号を空気浄化部11、次亜塩素酸水生成部30(次亜塩素酸水供給部36)、及び水供給部50にそれぞれ出力する。
【0088】
そして、空気浄化部11は、出力部41eからの信号を受け付け、受け付けた信号に基づいて運転動作の制御を実行する。この際、次亜塩素酸水生成部30(次亜塩素酸水供給部36)は、出力部41eからの信号(次亜塩素酸水供給要求の信号)を受け付け、受け付けた信号に基づいて、上述した空気浄化部11への次亜塩素酸水の供給処理に関する動作(第一制御)を実行する。また、水供給部50は、出力部41eからの信号(水供給要求の信号)を受け付け、受け付けた信号に基づいて、上述した空気浄化部11への水の供給処理に関する動作(第二制御)を実行する。
【0089】
以上のようにして、空気浄化制御部41は、次亜塩素酸水生成部30(次亜塩素酸水供給部36)による次亜塩素酸水の供給を所定時間ごとに行う第一制御と、水位センサ90からの混合槽92の水位に関する情報(渇水情報)に基づいて水供給部50による水の供給を行う第二制御とをそれぞれ実行させ、混合槽92に混合水を貯留する。そして、空気浄化制御部41は、混合槽92に次亜塩素酸水と水とを供給して混合水を貯留する際に、次亜塩素酸水の供給サイクル(所定時間ごと)と、水の供給サイクル(渇水検知ごと)とを異ならせ、空間浄化装置10(空気浄化部11)を流通する空気への加湿浄化処理を実行させる。
【0090】
<電解槽の洗浄処理に関する動作>
洗浄処理は、水供給部50から供給される水に含まれるカルシウム及びマグネシウム等のスケール成分が電解槽31内に堆積し、電解槽31内でスケール残渣となったものを除去する処理である。より詳細には、洗浄処理は、加湿浄化運転動作において電解槽31から空気浄化部11(次亜塩素酸水供給装置外)への次亜塩素酸水の送水が完了した場合に、水供給部50による電解槽31への水の供給と、電解槽31への水の供給が完了してから所定時間(例えば1分)以内に開始する次亜塩素酸水供給部36による電解槽31の排水とを行う一連の処理である。これにより、電解槽31内のスケール残渣を水供給部50による水の給水に伴う水勢で散乱させて装置外に排水する。電解槽31の洗浄処理に関する動作の詳細を説明する。なお、電解槽31の洗浄処理は、空気浄化部11の加湿浄化処理の動作停止タイミング、あるいは、混合槽92内の混合水の排水タイミングに合わせて実行される。なお、上述の洗浄処理を、以下では「第一洗浄処理」とも言う。
【0091】
空気浄化制御部41は、電解槽31における洗浄処理に関する動作として、以下の処理を実行させる。空気浄化制御部41は、第一洗浄処理のトリガーとして、第一制御によって次亜塩素酸水供給部36による空気浄化部11への次亜塩素酸水の供給が所定回数(例えば5回)行われたことを確認すると、洗浄処理を開始する。
【0092】
第一洗浄処理が開始されると、空気浄化制御部41は、水位センサ39からの水位情報(渇水信号)及び計時部41cからの時間に関する情報(時刻情報)を受け付け、処理部41dへ出力する。
【0093】
処理部41dは、水位センサ39からの水位情報と、計時部41cからの時刻情報と、記憶部41bからの設定情報とに基づいて制御情報を特定し、出力部41eに出力する。ここで、設定情報には、電解槽31に導入する水道水の供給量に関する情報、電磁弁33の開閉タイミングに関する情報、次亜塩素酸水搬送ポンプ37のオン/オフ動作に関する情報が含まれる。
【0094】
そして、出力部41eは、受け付けた制御情報に基づいて、各機器(電磁弁33、次亜塩素酸水搬送ポンプ37)に信号(制御信号)をそれぞれ出力する。
【0095】
より詳細には、まず、電磁弁33は、出力部41eからの信号に基づいて閉止状態を維持し、次亜塩素酸水搬送ポンプ37は、出力部41eからの信号に基づいて停止した状態を維持する。
【0096】
そして、電磁弁33は、出力部41eからの信号に基づいて開放される。これにより、電解槽31には、送水管52からの水道水の供給が開始される。その後、電磁弁33は、水位センサ39からの水位情報(満水)を受けた出力部41eからの信号に基づいて閉止される。これにより、電解槽31は、水道水で満たされ、その水中には水供給部50による水の給水時の水勢により電解槽31内に蓄積されているスケール残渣が散乱した状態となる。
【0097】
次に、次亜塩素酸水搬送ポンプ37は、出力部41eからの信号に基づいて所定時間(例えば1分)が経過すると作動し、次亜塩素酸水生成部30では、電解槽31から空気浄化部11(混合槽92)への排水が開始される。なお、所定時間は、上述した通り、水供給部により供給される水によって電解槽内で散乱するスケール残渣が電解槽に沈殿するまでの時間に設定される。
【0098】
これにより、電解槽31内の水中に散乱するスケール残渣は、水と共に空気浄化部11(混合槽92)に排出される。そして、次亜塩素酸水搬送ポンプ37は、計時部41cからの時間に関する情報(規定量を排水するための所要時間)を受けた出力部41eからの信号に基づいて停止する。このとき、次亜塩素酸水搬送ポンプ37の規定量を排水するための所要時間は、電解槽31内の水を全量排水できるように十分長く設定されており、第一洗浄処理後は、電解槽31内の水は全量排水された状態となる。
【0099】
以上のようにして、空気浄化制御部41は、洗浄処理として、電解槽31から空気浄化部11への次亜塩素酸水の送水が完了した場合に、水供給部50(電磁弁33)による電解槽31への水の供給と、電解槽31への水の供給が完了してから所定時間以内に開始する次亜塩素酸水供給部36(次亜塩素酸水搬送ポンプ37)による電解槽31の排水とを行う一連の処理(第一洗浄処理)を実行させる。なお、空気浄化制御部41は、上述した第一洗浄処理を複数回(例えば3回)連続して繰り返して実行させてもよい。
【0100】
以上、本実施の形態1に係る次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)によれば、以下の効果を享受することができる。
【0101】
(1)次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)では、電解質(塩化ナトリウム)と水とを混合した電解液(塩化ナトリウム水溶液)を電気分解して次亜塩素酸水を生成する電解槽31と、電解槽31に電解質を供給する電解質供給部(塩水タンク34及び塩水搬送ポンプ35)と、電解槽31に水を供給する水供給部50と、電解槽31で生成した次亜塩素酸水を装置外(空気浄化部11の混合槽92)へ送水する送水部(次亜塩素酸水供給部36)を備える。電解槽31から装置外への次亜塩素酸水の送水が完了した場合、電解槽31の洗浄処理(第一洗浄処理)として、水供給部50による電解槽31への水の供給を開始し、電解槽31への水の供給が完了してから所定時間(例えば1分)以内に送水部による電解槽31の排水を行う。
【0102】
こうした構成によれば、第一洗浄処理において、水供給部50による給水によってスケール残渣を散乱させ、給水の完了後の所定時間以内での排水によって水中にスケール残渣が散乱した状態でスケール残渣を含む水を電解槽31から排出させるため、電解槽31にスケール残渣が蓄積することが抑制される。この結果、電解槽31に蓄積されたスケールを除去する洗浄メンテナンスの頻度を低減し、次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)のメンテナンス性を向上させることができる。
【0103】
(2)次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)では、所定時間は、水供給部50から供給される水によって電解槽31内で散乱するスケール残渣が電解槽31に沈殿するまでの時間以内に設定した。このようにすることで、洗浄処理において、水供給部50による給水によって電解槽31内で散乱したスケール残渣が電解槽31に沈殿する前に、スケール残渣が排水と共に装置外に排出されるため、より多くのスケール残渣を除去することができる。
【0104】
(3)次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)では、第一洗浄処理を複数回繰り返してもよい。これにより、第一洗浄処理により電解槽31のスケール残渣を繰り返し散乱させて排出させるので、電解槽31内からより多くのスケール残渣を除去することができる。
【0105】
(4)次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)では、送水部(次亜塩素酸水供給部36)は、装置外の空間浄化装置10と接続されており、送水部による排水は、空間浄化装置10を流通させて行うようにした。このようにすることで、次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水供給部36)と空間浄化装置10とを接続して用いる場合に、別途排水経路を設けることなく、洗浄処理を行うことができる。
【0106】
(実施の形態2)
本実施の形態2に係る次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)では、空気浄化制御部41が制御する洗浄処理として、電解槽31から空気浄化部11への次亜塩素酸水の送水が完了した場合に、水供給部50による電解槽31への水の供給を行いながら、次亜塩素酸水供給部36による電解槽31の排水を行う点で実施の形態1と異なる。これ以外の次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)を含む空間浄化システム100の構成は、実施の形態1に係る空間浄化システム100と同様である。なお、上述の洗浄処理を、以下では「第二洗浄処理」とも言う。
【0107】
以下、実施の形態1で説明済みの内容は再度の説明を適宜省略し、実施の形態1と異なる点である、図1及び図2を参照して、本実施の形態2に係る次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)の電解槽31の洗浄処理に関する動作について説明する。
【0108】
<電解槽の洗浄処理に関する動作>
空気浄化制御部41は、電解槽31における洗浄処理に関する動作として、以下の処理を実行させる。空気浄化制御部41は、第二洗浄処理のトリガーとして、第一制御によって次亜塩素酸水供給部36による空気浄化部11への次亜塩素酸水の供給が所定回数(例えば5回)行われたことを確認すると、洗浄処理を開始する。
【0109】
第二洗浄処理が開始されると、空気浄化制御部41は、水位センサ39からの水位情報(渇水信号)及び計時部41cからの時間に関する情報(時刻情報)を受け付け、処理部41dへ出力する。
【0110】
処理部41dは、水位センサ39からの水位情報と、計時部41cからの時刻情報と、記憶部41bからの設定情報とに基づいて制御情報を特定し、出力部41eに出力する。ここで、設定情報には、電解槽31に導入する水道水の供給量に関する情報、電磁弁33の開閉タイミングに関する情報、次亜塩素酸水搬送ポンプ37のオン/オフ動作に関する情報が含まれる。
【0111】
そして、出力部41eは、受け付けた制御情報に基づいて、各機器(電磁弁33、次亜塩素酸水搬送ポンプ37)に信号(制御信号)をそれぞれ出力する。
【0112】
より詳細には、まず、電磁弁33は、出力部41eからの信号に基づいて閉止状態を維持し、次亜塩素酸水搬送ポンプ37は、出力部41eからの信号に基づいて停止した状態を維持する。
【0113】
そして、電磁弁33は、出力部41eからの信号に基づいて開放される。これにより、電解槽31には、送水管52からの水道水の供給が開始され、電解槽31内のスケール残渣は、その水勢により水中に散乱する。次に、電磁弁33の開放に合わせて次亜塩素酸水搬送ポンプ37が出力部41eからの信号に基づいて作動し、次亜塩素酸水生成部30では、電解槽31から空気浄化部11(混合槽92)への排水も同時に開始される。これにより、電解槽31内の水中に散乱するスケール残渣は、水と共に空気浄化部11(混合槽92)に排出される
その後、電磁弁33は、計時部41cからの時間に関する情報(規定量を供給するための所要時間)を受けた出力部41eからの信号に基づいて閉止される。そして、次亜塩素酸水搬送ポンプ37は、計時部41cからの時間に関する情報(規定量を排水するための所要時間)を受けた出力部41eからの信号に基づいて停止する。このとき、次亜塩素酸水搬送ポンプ37の規定量を排水するための所要時間は、電解槽31内の水を全量排水できるように十分長く設定されており、第二洗浄処理後は、電解槽31内の水は全量排水された状態となる。
【0114】
ここで、水供給部50(電磁弁33)による給水流量が次亜塩素酸水供給部36(次亜塩素酸水搬送ポンプ37)による排水流量よりも大きい場合、電磁弁33の規定量を供給するための所要時間は、電解槽31に保持される水量が電解槽31の容量を超えないように設定する必要がある。例えば、水位センサ39が満水状態を検知した場合に、電磁弁33が閉止される。一方、水供給部50による給水流量が次亜塩素酸水供給部36による排水流量よりも小さい場合は、水供給部50から供給された水が直ちに排水されることになるため、電解槽31に保持される水量が電解槽31の容量を超えることはなく、電磁弁33の規定量を供給するための所要時間は上限無く設定できる。電磁弁33の規定量を供給するための所要時間は、上記制限の範囲内で十分なスケール洗浄効果が得られるように設定される。所要時間は、例えば3分に設定される。
【0115】
以上のようにして、空気浄化制御部41は、洗浄処理として、電解槽31から空気浄化部11への次亜塩素酸水の送水が完了した場合に、水供給部50(電磁弁33)による電解槽31への水の供給を行いながら、次亜塩素酸水供給部36(次亜塩素酸水搬送ポンプ37)による電解槽31の排水を行う処理(第二洗浄処理)を実行させる。なお、空気浄化制御部41は、上述した第二洗浄処理を複数回(例えば3回)繰り返して実行させてもよい。
【0116】
以上、本実施の形態2に係る次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)によれば、以下の効果を享受することができる。
【0117】
(5)次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)では、電解質(塩化ナトリウム)と水とを混合した電解液(塩化ナトリウム水溶液)を電気分解して次亜塩素酸水を生成する電解槽31と、電解槽31に電解質を供給する電解質供給部(塩水タンク34及び塩水搬送ポンプ35)と、電解槽31に水を供給する水供給部50と、電解槽31で生成した次亜塩素酸水を装置外(空気浄化部11の混合槽92)へ送水する送水部(次亜塩素酸水供給部36)とを備える。電解槽31から装置外への次亜塩素酸水の送水が完了した場合、電解槽31の洗浄処理(第二洗浄処理)として、水供給部50による電解槽31への水の供給を行いながら送水部による電解槽31の排水を行う。
【0118】
こうした構成によれば、第二洗浄処理において、水供給部50による給水によってスケール残渣を散乱させながら排水し、水中にスケール残渣が散乱した状態でスケール残渣を含む水を電解槽31から排出させることができる。このため、電解槽31にスケール残渣が蓄積することが抑制される。この結果、電解槽31に蓄積されたスケールを除去する洗浄メンテナンスの頻度を低減し、次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)のメンテナンス性を向上させることができる。
【0119】
(6)次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)では、第二洗浄処理を所定時間(例えば3分)行うようにした。このようにすることで、第二洗浄処理によって一定のスケール除去効果を得ることができる。
【0120】
(7)次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)では、第二洗浄処理を複数回繰り返してもよい。これにより、第二洗浄処理により電解槽31のスケール残渣を繰り返し散乱させながら排出させるので、電解槽31内からより多くのスケール残渣を除去することができる。
【0121】
(8)次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)では、送水部(次亜塩素酸水供給部36)は、装置外の空間浄化装置10と接続されており、送水部による排水は、空間浄化装置10を流通させて行うようにした。このようにすることで、次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水供給部36)と空間浄化装置10とを接続して用いる場合に、別途排水経路を設けることなく、洗浄処理を行うことができる。
【0122】
(9)次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水生成部30)では、空気浄化制御部41は、水供給部50(電磁弁33)による給水流量を次亜塩素酸水供給部36(次亜塩素酸水搬送ポンプ37)による排水流量よりも大きくなるように制御し、水位センサ39からの水位情報(満水)を受けた出力部41eからの信号に基づいて電磁弁33を閉止するようにしてもよい。このようにすることで、水供給部50による電解槽31への水の供給を行いながら行う次亜塩素酸水供給部36により電解槽31の排水時間を最大化でき、第二洗浄処理1回当りのスケール除去効果を高めることができる。
【0123】
以上、本発明に関して実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されているところである。
【0124】
本実施の形態1に係る次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水供給部36)では、空気浄化制御部41は、第一洗浄処理において、水位センサ39からの水位情報(満水)を受けた出力部41eからの信号に基づいて電磁弁33を閉止するように制御したが、これに限られない。例えば、空気浄化制御部41は、第一洗浄処理において、電解槽31が満水となる前に電磁弁33を閉止するように制御してもよい。つまり、空気浄化制御部41は、電磁弁33を開放してから一定時間(例えば30秒)が経過した後に閉止させる。このようにすることで、電解槽31を満水にせずに第一洗浄処理を実施するため電解槽31へのより少量の給水でスケール残渣を除去するための処理を行うことができる。
【0125】
また、本実施の形態1、2に係る次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水供給部36)では、各洗浄処理(第一洗浄処理または第二洗浄処理)において、水供給部50により電解槽31に水道水を供給したが、これに限られない。例えば、電解槽31に別系統の供給配管(電磁弁を含む供給配管)を接続し、供給配管を介して、例えば、塩酸またはクエン酸などの酸性成分を含む液体を供給するようにしてもよい。このようにすることで、スケール残渣の液体への溶解率及び溶解速度を高めることができ、各洗浄処理時に、液体の給水によってスケール残渣を散乱させるだけでなく、液体によってスケール残渣を溶解させることができるため、電解槽31内からより多くのスケール残渣を除去することができる。
【0126】
また、本実施の形態1、2に係る次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水供給部36)では、各洗浄処理(第一洗浄処理または第二洗浄処理)における次亜塩素酸水供給部36による電解槽31の排水を、空間浄化装置10を流通させて行うようにしたが、これに限られない。例えば、電解槽31に別系統の排水配管(電磁弁を含む排水配管)を接続し、排水配管を介して電解槽31内から装置外に排水するようにしてもよい。このようにすることで、空間浄化装置10の加湿浄化運転の動作状況によらず、電解槽31の洗浄処理を実行させることができる。
【0127】
また、本実施の形態1、2に係る次亜塩素酸水供給装置(次亜塩素酸水供給部36)では、各洗浄処理第一洗浄処理または第二洗浄処理)のトリガーとして、第一制御による空気浄化部11への次亜塩素酸水の供給が所定回数(例えば5回)行われた場合に開始するようにしたが、これに限られない。例えば、別系統の排水配管を有する場合には、第一制御による空気浄化部11への次亜塩素酸水の供給ごとに実行するようにしてもよい。このようにすることで、次亜塩素酸水に含まれるスケール成分が電解槽31内で乾燥する前に洗浄処理がなされるので、電解槽31内に発生するスケール残渣の蓄積を低減することができる。
【産業上の利用可能性】
【0128】
本発明に係る次亜塩素酸水供給装置は、電気分解によって次亜塩素酸を生成して送水する装置のメンテナンス性を向上させるものであり、対象空間の空気などを除菌または消臭する装置またはこれを用いたシステムとして有用である。
【符号の説明】
【0129】
2 吸込口
3 吹出口
4 前段風路
5 中段風路
6 後段風路
8 空気
9 空気
10 空間浄化装置
11 空気浄化部
11a 加湿モータ
11b 加湿ノズル
13 送風機
14 冷媒コイル
15 空気調和装置
16 ダクト
16a 屋内吸込口
17 ダクト
17a 屋内吹出口
18 屋内空間
20 室外機
20a 圧縮機
20b 膨張器
20c 屋外熱交換器
20d 送風ファン
20e 四方弁
21 冷媒回路
24 ダクト
30 次亜塩素酸水生成部
31 電解槽
32 電極
33 電磁弁
34 塩水タンク
35 塩水搬送ポンプ
36 次亜塩素酸水供給部
37 次亜塩素酸水搬送ポンプ
38 送水管
39 水位センサ
41 空気浄化制御部
41a 入力部
41b 記憶部
41c 計時部
41d 処理部
41e 出力部
42 空気調和制御部
43 操作装置
44 温湿度センサ
50 水供給部
51 電磁弁
52 送水管
90 水位センサ
92 混合槽
100 空間浄化システム
図1
図2