(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023065816
(43)【公開日】2023-05-15
(54)【発明の名称】簡易ベッド
(51)【国際特許分類】
A47C 19/00 20060101AFI20230508BHJP
【FI】
A47C19/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021176172
(22)【出願日】2021-10-28
(71)【出願人】
【識別番号】520463905
【氏名又は名称】株式会社ダイソー
(74)【代理人】
【識別番号】100188248
【弁理士】
【氏名又は名称】丹生 哲治
(72)【発明者】
【氏名】丸小野 真実
(57)【要約】
【課題】ベッドの組み立てや折り畳みが簡単で、ブック状にコンパクトに収納でき、持ち運びも容易で、高齢者であってもベッドから立ち上がり易い簡易ベッドを提供する。
【解決手段】簡易ベッド10をブック状に折り畳み可能とするとともに、ベッド本体12として、ベッド幅方向の両側面が左,右側板により塞がれず、かつベッド長さ方向に伸縮可能なクロス格子状のものとしたため、簡易ベッド10の組み立てや折り畳みが簡単で、ブック状にコンパクトに収納でき、持ち運びも容易で、高齢者であっても簡易ベッド10から立ち上がり易い。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブック状に折り畳み可能なベッド長さ方向に長い矩形状の天板と、該天板を支持するとともに、ベッド長さ方向に伸縮可能なクロス格子状のベッド本体とを備えた簡易ベッドにおいて、
前記天板は、ベッド長さ方向の両端に配されるヘッドボード部およびフットボード部と、ベッド長さ方向の中間に配されて、ブックの背表紙となる中央板部と、該中央板部と前記ヘッドボード部との間に配されて、ブックの表紙となるヘッド側板部と、前記中央板部と前記フットボード部との間に配されて、ブックの裏表紙となるフット側板部とを有し、
前記ベッド本体は、複数枚の横長な矩形状の支持板を、折り畳み可能なクロス格子状にそれぞれ掛止することにより、上,下面が開口した複数の四角形の筒状空間が連続形成されて、ベッド幅方向の両側面が解放された板枠台で、
前記ヘッド側板部は、ベッド長さ方向に直列配置された2枚のヘッド側部分板部を有し、
前記フット側板部は、ベッド長さ方向に直列配置された2枚のフット側部分板部を有し、
前記ヘッドボード部および前記フットボード部には、前記ベッド本体のベッド長さ方向の対応する端部が連結されたことを特徴とする簡易ベッド。
【請求項2】
前記各支持板は、長さ方向の一端に掛止片がそれぞれ突設される一方、長さ方向の他端部に前記掛止片を掛止可能なサイズの掛止スリットがそれぞれ形成され、
前記各支持板の一方の長辺部には、長さ方向に所定ピッチで、前記一方の長辺部の縁から切り込まれて、対応する支持板を交差状態で掛止するための切欠スリットが複数平行に形成され、
前記ヘッドボード部および前記フットボード部には、それぞれのベッド幅方向の両側部に、対応する支持板の掛止片を掛止可能なボード側掛止スリットが配設されたことを特徴とする請求項1に記載の簡易ベッド。
【請求項3】
すべての前記支持板は、前記一方の長辺部を4等分する3本の前記切欠スリットを有した同一体で、
該各支持板をクロス格子状に掛止した際に、大判な空スペースがそれぞれ現出する前記ベッド本体のヘッド側の端部およびフット側の端部には、それぞれ長さ方向の中間位置からV字状に屈曲されて、隣接する前記各支持板にそれぞれ交差状態で掛止されることで、各前記空スペースに前記複数の四角形の筒状空間を連続形成する一対の補強支持板が配設されたことを特徴とする請求項2に記載の簡易ベッド。
【請求項4】
前記ヘッドボード部と、前記フットボード部と、前記支持板の長さ方向の端部とのうち、少なくとも一つに、収納物の出し入れ口が形成されたことを特徴とする請求項1~請求項3のうち、何れか1項に記載の簡易ベッド。
【請求項5】
前記ヘッド側板部および前記フット側板部には、握り部材と、ブック状に折り畳んだ前記天板を折り畳み状態で維持するための掛止部材とが配設されたことを特徴とする請求項1~請求項4のうち、何れか1項に記載の簡易ベッド。
【請求項6】
前記天板のうち、前記各支持板の交差部分との対峙箇所には、隣接する前記複数の四角形の筒状空間を同時に換気可能な共通換気孔が形成されたことを特徴とする請求項1~請求項5のうち、何れか1項に記載の簡易ベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、災害時に避難所等で使用可能な簡易ベッドに関する。
【背景技術】
【0002】
地震や台風などの災害時に、被災者が避難所で使用する簡易ベッドとして、例えば、特許文献1に記載された簡易ベッドなどが知られている。
この従来ベッドは、2つの平面視して矩形状の簡易ベッド体を有している。各簡易ベッド体は、前後左右の各板からなる矩形枠板の内部空間に、複数の四角筒状の基台(セル)を縦横に配列した井桁格子状のベッド本体と、長さ方向の中間位置を中心にしてV字状に折り曲げ可能で、かつ長さ方向の両端部が部分ベッド本体の左側板と右側板とに連結された天板(床板)とを有している。
【0003】
ベッド折畳み時には、各簡易ベッド体において、天板を長さ方向の中間位置で折り曲げる。これにより、各基台の対向する一方の2つの角部の角度(内角)が、略90度の状態から0度に近づくように変形するとともに、対向する他方の2つの角部の角度(内角)が、略90度の状態から180度に近づくように変形して折り畳まれる。これにより、各基台の四角筒状の空間がなくなるので、コンパクトに折り畳むことができ、広いスペースがなくても保管できる。
【0004】
一方、ベッド組立時には、折り曲げられている天板を広げる方向に押すだけで、各基台が四角筒状に戻る。これにより、各簡易ベッド体を容易に組み立てることができる。その後、組み立て後の各簡易ベッド体は、互いの突合せ面を連結することで簡易ベッドとなる。
また、ベッドの使用時には、各基台の上側の開口縁が天板の裏面に各当接してこの天板を支持する。そのため、使用者の荷重が加わっても容易に変形せず、耐久性を備えた簡易ベッド体とすることができる。また、この従来ベッドは使用後も廃棄することなく、組み立て・折り畳みを繰り返して再使用することができ、コストパフォーマンスにも優れている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の簡易ベッドは、このように2つの簡易ベッド体により構成されていたため、ベッドの組み立てや折り畳みが面倒であるとともに、簡易ベッド体の単品管理が必要であった。しかも、2つの簡易ベッド体からなる簡易ベッドは、折り畳んだ状態でも嵩張ることから、持ち運びが面倒であった。
また、両簡易ベッド体の左右の側面には、左側板および右側板が配されているため、例えば、高齢の使用者が立ち上がる際に、ベッドの側部下に足を置けず立ち上がりにくかった。
【0007】
そこで、発明者は鋭意研究の結果、簡易ベッドをブック状に折り畳み可能とするとともに、ベッド本体として、ベッド幅方向の両側面が左,右側板により塞がれず、かつベッド長さ方向に伸縮可能なクロス格子状のものとすれば、上述した課題はすべて解消されることを知見し、本発明を完成させた。
【0008】
本発明は、このような従来技術に鑑みなされたもので、ベッドの組み立てや折り畳みが簡単で、かつベッドをブック状にコンパクトに収納でき、これによりベッドの持ち運びも容易であるとともに、高齢者でもベッドから立ち上がり易い簡易ベッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、ブック状に折り畳み可能なベッド長さ方向に長い矩形状の天板と、該天板を支持するとともに、ベッド長さ方向に伸縮可能なクロス格子状のベッド本体とを備えた簡易ベッドにおいて、前記天板は、ベッド長さ方向の両端に配されるヘッドボード部およびフットボード部と、ベッド長さ方向の中間に配されて、ブックの背表紙となる中央板部と、該中央板部と前記ヘッドボード部との間に配されて、ブックの表紙となるヘッド側板部と、前記中央板部と前記フットボード部との間に配されて、ブックの裏表紙となるフット側板部とを有し、前記ベッド本体は、複数枚の横長な矩形状の支持板を、折り畳み可能なクロス格子状にそれぞれ掛止することにより、上,下面が開口した複数の四角形の筒状空間が連続形成されて、ベッド幅方向の両側面が解放された板枠台で、前記ヘッド側板部は、ベッド長さ方向に直列配置された2枚のヘッド側部分板部を有し、前記フット側板部は、ベッド長さ方向に直列配置された2枚のフット側部分板部を有し、前記ヘッドボード部および前記フットボード部には、前記ベッド本体のベッド長さ方向の対応する端部が連結されたことを特徴とする簡易ベッドである。
【0010】
ここでいう簡易ベッドとは、例えば、災害時に避難所等で使用可能なものである。そのサイズは任意である。例えば、シングルサイズ、セミダブルサイズ、ダブルサイズ、キングサイズなどが挙げられる。
簡易ベッドの耐荷重は限定されないものの、180kN~300kNが好ましい。
天板の素材は任意である。例えば、紙製の段ボール、各種のプラスチックなどを採用することができる。特に、真空成形された円柱成形シートを上下からシートで挟むことにより、軽量で剛性が高くて平面圧縮強度に優れたプラスチックボードが好ましい。
天板のサイズは、簡易ベッドのサイズに応じて適宜変更される。
【0011】
天板は、長さ方向の両端部に配されるヘッドボード部およびフットボード部と、これらを除いた床板とから構成される。このうち、床板は、中央板部と、2枚のヘッド側部分板部を有したヘッド側板部と、2枚のフット側部分板部を有したフット側板部とを具備している。各ヘッド側部分板部は同一サイズ、同一形状のものが好ましい。また、各フット側部分板部も同一サイズ、同一形状のものが好ましい。
また、天板は、各構成部品間に折り目がある大判な1枚板でも、長さ方向の所定位置で複数に分割されたものでもよい。ただし、それぞれの分割箇所は、例えば連結テープなどで連結されていなければならない。
ベッド本体とは、ベッド長さ方向に伸縮可能な板枠台である。
【0012】
ここでいう「ベッド幅方向の両側面が解放され」とは、クロス格子状のベッド本体の左側面に左側板がなく、かつその右側面にも右側板がないため、ベッド本体の左,右側面が解放されていることを意味する。
クロス格子状とは、左肩上がりの平行な複数の支持板と、右肩上がりの平行な複数の支持板とが、交差状態で連結された形状をいう。
四角形の筒状空間とは、開口する上下面が正方形、長方形、ひし形で、細胞(セル)のように縦横方向に連続する筒状の空間である。
ヘッドボード部およびフットボード部と、ベッド本体の対応する端部との連結構造は任意である。例えば、掛止片と掛止スリットによる掛止構造でも、面状ファスナによる別の掛止構造でもよい。さらには、接着剤や両面テープによる固定でもよい。
【0013】
ヘッドボード部およびフットボード部と、ベッド本体の対応する端部との連結箇所および連結数はそれぞれ任意である。
支持板の素材は任意である。例えば、紙製の段ボール、各種のプラスチックなどを採用することができる。ただし、強度および価格面からプラスチック段ボールが好ましい。
支持板の使用数は複数であれば任意である。
【0014】
請求項2に記載の発明は、前記各支持板は、長さ方向の一端に掛止片がそれぞれ突設される一方、長さ方向の他端部に前記掛止片を掛止可能なサイズの掛止スリットがそれぞれ形成され、前記各支持板の一方の長辺部には、長さ方向に所定ピッチで、前記一方の長辺部の縁から切り込まれて、対応する支持板を交差状態で掛止するための切欠スリットが複数平行に形成され、前記ヘッドボード部および前記フットボード部には、それぞれのベッド幅方向の両側部に、対応する支持板の掛止片を掛止可能なボード側掛止スリットが配設されたことを特徴とする請求項1に記載の簡易ベッドである。
【0015】
各掛止片の形状は、対応する掛止スリットに掛止可能であれば任意である。
ここでいう“切欠スリット”とは、支持板の一方の長辺部の縁から切り込まれた細い切り欠きである。
各切欠スリットの長さは限定されない。例えば、この一方の長辺部の縁から支持板の中間高さ位置までの長さでもよい。
ボード側掛止スリットの形状は任意である。例えば、掛止スリットと同じでもよい。
【0016】
請求項3に記載の発明は、すべての前記支持板は、前記一方の長辺部を4等分する3本の前記切欠スリットを有した同一体で、該各支持板をクロス格子状に掛止した際に、大判な空スペースがそれぞれ現出する前記ベッド本体のヘッド側の端部およびフット側の端部には、それぞれ長さ方向の中間位置からV字状に屈曲されて、隣接する前記各支持板にそれぞれ交差状態で掛止されることで、各前記空スペースに前記複数の四角形の筒状空間を連続形成する一対の補強支持板が配設されたことを特徴とする請求項2に記載の簡易ベッドである。
【0017】
補強支持板の素材は任意である。例えば、支持板と同じ素材でも、異なる素材でもよい。
補強支持板のサイズも限定されない。
ここでいう「隣接する支持板に補強支持板を交差状態で掛止する」とは、例えば、補強支持板の長さ方向の両端部を除く部分では、各補強支持板の長辺部の縁から、前記切欠スリットと同ピッチで平行に切り込まれた2本の別の切欠スリットを、交差配置される左右一対の支持板の対応する切欠スリットにそれぞれ掛止することを意味する。一方、補強支持板の長さ方向の両端部では、例えば、補強支持板の長さ方向の両端部に配された一対の掛止片を、切欠スリットが掛止された各支持板より1つ内側の左右一対の支持板の対応する掛止スリットにそれぞれ交差状態で掛止することを意味する。
【0018】
請求項4に記載の発明は、前記ヘッドボード部と、前記フットボード部と、前記支持板の長さ方向の端部とのうち、少なくとも一つに、収納物の出し入れ口が形成されたことを特徴とする請求項1~請求項3のうち、何れか1項に記載の簡易ベッドである。
出し入れ口の形状、形成数および形成位置は任意である。
【0019】
請求項5に記載の発明は、前記ヘッド側板部および前記フット側板部には、取っ手と、ブック状に折り畳んだ前記天板を折り畳み状態で維持するための掛止部材とが配設されたことを特徴とする請求項1~請求項4のうち、何れか1項に記載の簡易ベッドである。
【0020】
握り部材の種類は任意である。例えば、吊りベルト、吊り輪などでもよい。
握り部材の形状や取り付け位置も限定されない。
【0021】
請求項6に記載の発明は、前記天板のうち、前記各支持板の交差部分との対峙箇所には、隣接する前記複数の四角形の筒状空間を同時に換気可能な共通換気孔が形成されたことを特徴とする請求項1~請求項5のうち、何れか1項に記載の簡易ベッドである。
【0022】
共通換気孔の形状は、隣接する複数の四角形の筒状空間を同時に換気できれば任意である。例えば、円形、楕円形、四角形などでもよい。
共通換気孔の形成数は任意である。1つでも2つ以上でもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明の簡易ベッドによれば、ブック状に折り畳まれた簡易ベッドの組立時には、まず、ブック本体が下になるように、ブック状の簡易ベッドの上下を反転して、各折り重ねられた2枚のヘッド側部分板部と、2枚のフット側部分板部とをそれぞれ立ち上げる。
その後、天板の中央板部を中心にして、ヘッドボード部を簡易ベッドのヘッド方向に移動させるとともに、フットボード部を簡易ベッドのフット方向に移動させる。これに伴い、2枚のヘッド側部分板部と2枚のフット側部分板部とが、互いの連結箇所を中心にして開いて行く。
そして、最終的には、各ヘッド側部分板部の端部同士が突き合わされてヘッド側板部が展開される一方、各フット側部分板部の端部同士が突き合わされてフット側板部が展開される。これにより、ヘッド側板部と中央板部とフット側板部とからなる1枚の大判な床板が現出される。
【0024】
その際、ヘッドボード部およびフットボード部には、ベッド本体の対応する端部がそれぞれ連結されているため、ヘッドボード部とフットボード部との互いの離反方向への移動に伴い、ベッド本体の内部では、各支持板がクロス格子の組立方向へそれぞれ移動し、それまで折り畳まれていたベッド本体が、上,下面が開口した複数の四角形の筒状空間が連続状態で形成されるクロス格子状の板枠台として組み上げられる。
一方、簡易ベッドの折り畳み時(収納時)には、上述したベッド組立時の操作を反対に行うことで、簡易ベッドが折り畳まれる。
【0025】
これにより、ベッドの組み立てや折り畳みが簡単で、かつベッド折畳み時にはベッドをブック状にコンパクトに収納でき、これによりベッドの持ち運びも容易となる。
また、ベッド本体の幅方向の両側には左、右側板が存在せず、開放されている。そのため、床板の左、右側部の下には、解放された複数の三角形の空間が、ベッド長さ方向へ所定ピッチで配さている。その結果、ベッドから立ち上がる際には、高齢者でもベッドの側部下に足を置いて立ち上がり易い。
【0026】
特に、請求項2に記載の発明によれば、ベッド本体の作製時において、対応する切欠スリット同士を差し込んで、右肩上がりの平行な複数の支持板のグループと、これらとは上下が逆になった左肩上がりの平行な複数の支持板グループとを、それぞれ交差状態で掛止する。一方、ベッドの幅方向の両側部において、右肩上がりまたは左肩上がりの各グループの各支持板の掛止片を、それぞれ対応するグループの支持板の掛止スリットに各々掛止する。これにより、ベッド本体が作製される。
その結果、ベッド長さ方向へ伸縮可能なクロス格子状のベッド本体を、簡単かつ低コストで作製することができる。
【0027】
また、天板とベッド本体との連結時には、ベッド本体のヘッド側に配された左右一対の掛止片を、ヘッドボード部の対応するボード側掛止スリットにそれぞれ掛止する。一方、ベッド本体のフット側に配された左右一対の掛止片を、フットボード部の対応するボード側掛止スリットにそれぞれ掛止する。その結果、このような簡単な掛止作業を行うだけで、天板とベッド本体とを着脱可能に連結することができる。
【0028】
また、請求項3に記載の発明によれば、全ての支持板として、一方の長辺部に、この長辺部を4等分する3本の切欠スリットが配されたものを採用し、各支持板を、複数の四角形の筒状空間が連続状態で形成されるクロス格子状に掛止してベッド本体を設けた場合、ベッド本体のヘッド側の端部およびフット側の端部には、四角形の筒状空間が存在しない大判な空スペースが現出するため、天板、具体的には床板のヘッド側およびフット側の各端部の支持強度が低下する。
そこで、それぞれ長さ方向の中間位置からV字状に屈曲された一対の補強支持板を、対応する空スペースにおいて、隣接する各支持板にそれぞれ交差状態で掛止する。これにより、各空スペースに、複数の四角形の筒状空間が連続状態で形成される。その結果、最小の部品点数で、かつ簡単な組み立て操作でもって、床板のヘッド側およびフット側の各端部の支持強度を高めることができる。
【0029】
また、請求項4に記載の発明によれば、ヘッドボード部と、フットボード部と、支持板の長さ方向の端部とのうち、少なくとも一つに、収納物の出し入れ口を形成したため、貴重品や小物などを、この出し入れ口を介して、ベッド本体の内部空間に収納することができる。
【0030】
また、請求項5に記載の発明によれば、簡易ベッドの折畳み時には、折り畳んで収縮させたベッド本体を、ブック状に折り畳んだ天板によって挟み込む。その後、掛止部材を介してヘッド側板部とフット側板部とを掛止することで、この挟み込み状態を維持することができる。
また、折り畳んだ簡易ベッドの運搬時は、ヘッド側板部の握り部材とフット側板部の握り部材とを握って運べるため、簡易ベッドの運搬が容易となる。
【0031】
請求項6に記載の発明によれば、天板のうち、各支持板の交差部分との対峙箇所に、隣接する複数の四角形の筒状空間と連通する共通換気孔を形成したため、共通換気孔の穿孔による天板(ベッドの床板)の強度低下を抑えるとともに、1つの共通換気孔で、ベッド本体の内部に配された隣接する複数の四角形の筒状空間を同時に換気することができる。これにより、ベッド本体の内部空間のムレなどを防止することができる。
【0032】
なお、組み立て後の簡易ベッドでは、ヘッド側板部と中央板部とフット側板部とからなる1枚の大判な床板が画成されるため、ベッド本体の長さは常に一定である。このとき、ベッド本体を構成する各支持板は、隣接するもの同士が交差状態で掛止されているため、組み立てられたベッド本体の上面における各支持板の交差位置も略一定となる。これにより、天板に形成された共通換気孔は、簡易ベッドを組み立てる毎に、各支持板の交差部分との対峙箇所に配されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本発明の実施例1に係る簡易ベッドの組み立て状態の斜視図である。
【
図2】本発明の実施例1に係る簡易ベッドの組み立て状態の平面図である。
【
図3】本発明の実施例1に係る簡易ベッドの組み立て状態の底面図である。
【
図4】本発明の実施例1に係る簡易ベッドの組み立て状態の側面図である。
【
図5】本発明の実施例1に係る簡易ベッドの一部を構成する天板の展開図である。
【
図6】本発明の実施例1に係る簡易ベッドの一部を構成する支持板の正面図である。
【
図7】本発明の実施例1に係る簡易ベッドの一部を構成する補強支持板の正面図である。
【
図8】本発明の実施例1に係る簡易ベッドの折り畳み状態を示す斜視図である。
【
図9】本発明の実施例1に係る簡易ベッドの折り畳んで上下反転した状態を示す斜視図である。
【
図10】本発明の実施例1に係る簡易ベッドのヘッド側板部とフット側板部とを立ち上げた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。ここでは、シングルサイズの簡易ベッドを例とする。
【実施例0035】
図1~
図4において、10は本発明の実施例1に係る簡易ベッドで、この簡易ベッド10はシングルサイズ(長さ190cm、幅75cm)のもので、ブック状に折り畳み可能なベッド長さ方向に長い矩形状の天板11と、天板11にベッド長さ方向の両端部が連結された状態でこの天板11を支持するとともに、ベッド長さ方向に伸縮可能なクロス格子状のベッド本体12とを備えている。
以下、これらの構成体を具体的に説明する。
天板11は、真空成形された円柱成形シートを上下からシートで挟むことにより、軽量で剛性が高くて平面圧縮強度に優れたプラスチックボードからなる。
【0036】
この天板11は、ベッド長さ方向の両端に配された各矩形状のヘッドボード部13およびフットボード部14と、ベッド長さ方向の中間に配されて、ブックの背表紙となるベッド幅方向に細長い中央板部15と、中央板部15とヘッドボード部13との間に配されて、ブックの表紙となる矩形状のヘッド側板部16と、中間部とフットボード部14との間に配されて、ブックの裏表紙となる矩形状のフット側板部17とを有している(
図5を参照)。
【0037】
このうち、天板11のヘッドボード部13およびフットボード部14を除く部分が、簡易ベッド10の床板11Aとなる。
また、ヘッド側板部16は、これをベッド長さ方向に2等分割した2枚のヘッド側部分板部16A,16Bからなる。一方、フット側板部17は、これをベッド長さ方向に2等分割した2枚のフット側部分板部17A,17Bからなる。
【0038】
各ヘッド側部分板部16A,16Bおよび各フット側部分板部17A,17Bには、ベッド本体12の内部空間のムレなどを防止するために、平面視して三角配置された3つの共通換気孔18がそれぞれ形成されている。各共通換気孔18は、ベッド本体12の支持板24の交差部分の真上(対峙箇所)に配置されている。その理由は、穿孔による床板11Aの強度低下を抑えるとともに、1つの共通換気孔18で、ベッド本体12の内部に配された複数のひし形(四角形)の筒状空間12aの換気ができるためである(
図3を参照)。
【0039】
なお、組み立て後の簡易ベッド10では、ヘッド側板部16と中央板部15とフット側板部17とから1枚の大判な床板11Aが画成されるため、ベッド本体12の長さは常に一定である。このとき、ベッド本体12を構成する各支持板24は、隣接するもの同士が交差状態で掛止されているため、組み立てられたベッド本体12の上面における各支持板24の交差位置も略一定となる。これにより、天板(床板11A)11に形成された各共通換気孔18は、簡易ベッド10を組み立てる度に、各支持板24の交差部分との対峙箇所(交差部分の真上)に配されることとなる。
【0040】
また、天板11は、各ヘッド側部分板部16A,16Bの間と、各フット側部分板部17A,17Bの間とから3分割されている。なお、これらの分割箇所は、それぞれ連結テープ19を介して連結されている。
さらに、中央板部15側のヘッド側部分板部16Bおよび中央板部15側のフット側部分板部17Aにあっては、それぞれの連結テープ19側の端部に、左右一対の短尺なベルト通しスリット20が互いに離間して形成されている(
図5を参照)。これらのベルト通しスリット20には、一対の吊りベルト(握り部材)21の両端部がそれぞれ掛止されている。
【0041】
さらにまた、中央板部15側のヘッド側部分板部16Bのうち、各ベルト通しスリット20の中間位置には、長尺なベルト状の雄面ファスナ(掛止部材)22の基端部が固着されている。また、中央板部15側のフット側部分板部17Aのうち、各ベルト通しスリット20の中間位置には、短尺な雌面ファスナ(掛止部材)23が固着されている。
【0042】
図1、
図3および
図4に示すように、ベッド本体12は、12枚の横長な矩形状の支持板24を、折り畳み(伸縮)可能なクロス格子状にそれぞれ掛止することで、上,下面が開口した複数のひし形の筒状空間12aが、縦横方向に連続して形成された板枠台である。この構造を採用したことで、ベッド幅方向の両側面が解放されている。なお、これらの支持板24は、
図3において、平行に右肩上がりした6枚の支持板24Aのグループと、これらとは上下が逆でかつ平行に左肩上がりした6枚の支持板24Bグループとに分けられる。
【0043】
図6に示すように、各支持板24は、それぞれポリプロピレン製のプラスチック段ボールからなる同一体(同一サイズおよび同一形状の部材)である。
各支持板24は、長さ方向の一端に縦長な長孔形状の掛止片25がそれぞれ突設されている。また、各支持板24の長さ方向の他端部には、掛止片25を掛止可能なサイズを有した縦長な掛止スリット26がそれぞれ形成されている。これらの掛止スリット26は、長さ方向の一端部が略への字に屈曲した形状を有している。各支持板24のサイズは、長さ93cm、高さ40cmである。
【0044】
また、
図1および
図6に示すように、ベッド本体12の長さ方向の両側に配される左右2対の支持板24には、各掛止片25の片面の中央部一帯に、合計4枚の縦長な別の雄面ファスナ22Aがそれぞれ固着されている。
各支持板24の一方の長辺部には、この長辺部を4等分する3本の縦長な切欠スリット27がそれぞれ平行に形成されている。各切欠スリット27は、この一方の長辺部の縁から支持板24の中間高さまで切り込まれている。
また、各支持板24の掛止片25側の端部には、貴重品や小物などの収納物をベッド本体12の内部空間に収納するための出し入れ口28が、それぞれ1つ形成されている。
すなわち、すべての支持板24は、一方の長辺部を4等分する3本の切欠スリットを有した同一体である。
【0045】
ベッド本体12の作製時(組立て時)には、まず、対応する切欠スリット27同士を差し込んだ状態で、右肩上がりの平行な6枚の支持板24Aのグループと、これらとは上下が逆になった左肩上がりの平行な6枚の支持板24Bグループとを、それぞれ交差状態で掛止する(
図3を参照)。一方、ベッド本体12のヘッド側の端部およびフット側の端部(ベッドの長さ方向の両側部)において、右,左肩上がりの各グループの支持板24A,24Bの掛止片25を、対応するグループの支持板24B,24Aの掛止スリット26に各々差し込んで掛止する(
図1を参照)。これにより、クロス格子状のベッド本体12が作製される。
その結果、ベッド長さ方向へ伸縮可能なクロス格子状のベッド本体12を、簡単かつ低コストで作製することができる。
【0046】
また、ここでは、各支持板24として、一方の長辺部に、この長辺部を4等分する3本の切欠スリット27が形成された板材を採用している。そのため、ベッド本体12の長さ方向の両端部には、それぞれ平面視して略V字状の空スペースSが現出し、床板(天板11)11Aのヘッド側の端部およびフット側の端部の支持強度をそれぞれ低下させる。
そこで、これらの空スペースSをひし形の筒状空間12aで埋めるために、このベッド本体12のヘッド側の端部およびフット側の端部には、長さ方向の中間位置からV字状に折り曲げられる横長な矩形状の補強支持板29が配設されている(
図3および
図7を参照)。
【0047】
各補強支持板29は、その長さ方向の中間位置に、縦長な折り目(罫線)29aがそれぞれ形成されている。また、各補強支持板29の長さ方向の両端には、掛止片25それぞれ突設されている。各補強支持板29のサイズは、長さ93cm、高さ40cmである。
これらの補強支持板29のうち、各折り目29aで仕切られた左半分29bには、この左半分29bを長さ方向に二等分割する位置に、上側の別の切欠スリット27Aが形成されている。一方、各補強支持板29のうち、折り目29aで仕切られた右半分29cには、この右半分29cを長さ方向に二等分割する位置に、下側の別の切欠スリット27Bが形成されている。
【0048】
各補強支持板29は、各々V字状に折り曲げられた後、ベッド本体12のヘッド側の端部およびそのフット側の端部において、上下側の別の切欠スリット27A,27Bを対応する切欠スリット27にそれぞれ差し込むことで、ベッド本体12の長さ方向の両側に配された右肩上がりの支持板24Aと左肩上がりの支持板24Bとに、それぞれ折り畳み可能に掛止される。このとき、各補強支持板29の長さ方向の両端に突設された一対の掛止片25は、対応する支持板24の各掛止スリット26にそれぞれ掛止されることとなる。
これにより、各空スペースSが縦横に連続するひし形の筒状空間12aによって埋められる。その結果、最小の部品点数で、かつ簡単な組み立て操作でもって、床板(天板11)11Aのヘッド側およびフット側の各端部の支持強度を高めることができる。
【0049】
前記ヘッドボード部13およびフットボード部14には、各ベッド幅方向の両側部に、対応する支持板24の掛止片25を掛止可能な左右一対の縦長なボード側掛止スリット26Aがそれぞれ形成されている。
また、ヘッドボード部13およびフットボード部14の各表面のうち、各ボード側掛止スリット26Aより外側の部分には、合計4枚の別の雌面ファスナ23Aがそれぞれ固着されている。これらの雌面ファスナ23Aには、前記別の雄面ファスナ22Aがそれぞれ掛止される。
さらに、ヘッドボード部13およびフットボード部14には、表裏面を貫通して“D-BED”という文字を幅広に切り取った別の出し入れ口28Aがそれぞれ形成されている。
【0050】
また、
図1および
図5に示すように、天板11とベッド本体12の連結時には、ヘッドボード部13のベッド幅方向の両端部に形成された左右一対のボード側掛止スリット26Aに、ベッド本体12のヘッド側に配された左右一対の掛止片25をそれぞれ差し込む(
図1を参照)。その後、各掛止片25を外折りして、これらに固着された一対の別の雄面ファスナ22Aを、ヘッドボード部13の表面に配された対応する別の雌面ファスナ23Aにそれぞれ掛止する。また、フットボード部14のベッド幅方向の両端部に形成された左右一対のボード側掛止スリット26Aに、ベッド本体12のフット側に配された左右一対の掛止片25をそれぞれ差し込む。その後は、同様に各掛止片25を外折りして、一対の別の雄面ファスナ22Aを、フットボード部14に配された対応する別の雌面ファスナ23Aにそれぞれ掛止する。
【0051】
これにより、天板11とベッド本体12とが連結される。このような簡単な掛止作業を行うだけで、天板11とベッド本体12とを着脱可能に連結することができる。
なお、簡易ベッド10の折畳み時(天板11およびベッド本体12の収縮時)には、ベッド本体12の収縮の邪魔になるため、ヘッドボード部13およびフットボード部14の各ボード側掛止スリット26Aと、ベッド本体12の長さ方向の両端に配された左右2対の掛止片25との掛止状態は、左側または右側の何れか一方がそれぞれ解除される。
こうして組み立てられた簡易ベッド10の耐荷重は、300kNである。
【0052】
次に、
図1~
図10を参照して、本発明の実施例1に係る簡易ベッド10の使用方法を説明する。ここでは、あらかじめ吊りベルト21を上に向けてブック状に折り畳まれた簡易ベッド10を基準とする(
図8を参照)。
ベッド組立時には、まず、雌面ファスナ23から雄面ファスナ22を外して、上下を反転する(
図9を参照)。その後、各折り重ねられた2枚のヘッド側部分板部16A,16Bと、2枚のフット側部分板部17A,17Bとを、中央板部15とのつなぎ目15aを中心にそれぞれ回動して立ち上げる(
図10を参照)。
【0053】
次いで、ヘッドボード部13を簡易ベッド10のヘッド方向に徐々に移動させる一方、フットボード部14を簡易ベッド10のフット方向に徐々に移動させる。これに伴い、2枚のヘッド側部分板部16A,16Bと2枚のフット側部分板部17A,17Bとが、各連結テープ19のつなぎ目19aを中心にして徐々に開いて行く。
そして最終的には、各ヘッド側部分板部16A,16Bの端部同士が突き合わされて、ヘッド側板部16が展開されるとともに、両フット側部分板部17A,17Bの端部同士が突き合わされて、フット側板部17が展開される。これにより、ヘッド側板部16と中央板部15とフット側板部17との各表面が面一となった1枚の大判な床板11Aが現出される(
図2を参照)。
【0054】
その際、ヘッドボード部13およびフットボード部14には、ベッド本体12のベッド長さ方向の対応する端部がそれぞれ連結されている。よって、ヘッドボード部13とフットボード部14とが互いに離反する方向へ移動するのに伴い、このベッド本体12の内部においては、各支持板24が組立方向へそれぞれ移動し、折り畳まれていたベッド本体12が、クロス格子状の板枠台として組み上げられる。
最後に、ヘッドボード部13およびフットボード部14の各左側または各右側に配された2つのボード側掛止スリット26Aに、あらかじめ外されていたベッド本体12の長さ方向の両端にある左側または右側の2枚の掛止片25をそれぞれ差し込んで、各掛止状態を元に戻す。これにより、簡易ベッド10の組み立てが完了する(
図1を参照)。
なお、このように、ベッド本体12の長さ方向の両端にある左側または右側の2枚の掛止片25は、簡易ベッド10を組み立てる度に、ヘッドボード部13およびフットボード部14の対応するボード側掛止スリット26Aにそれぞれ掛止する必要がある。
【0055】
また、簡易ベッド10の折畳み時には、上述したベッド組立時の操作を反対に行えばよい。
ベッド使用時には、使用者の体重を、上述した高強度構造のプラスチックボード製の床板11Aを介して、プラスチック段ボールからなるクロス格子状のベッド本体12が分散して受ける。そのため、仮に大柄の成人男性が使用しても、耐荷重300kNの簡易ベッド10が型崩れするおそれはほとんどない。
また、このようにベッド本体12の幅方向の両側は、左,右側板がなく開放されているため、床板11Aの左,右側部の下には、解放された複数の三角形の空間12bが、ベッド長さ方向へ所定ピッチで配さている。その結果、簡易ベッド10から使用者が立ち上がる際には、高齢者でもベッドの側部下に足を置いて立ち上がり易い。
さらには、折り畳んだ簡易ベッド10の運搬時は、ヘッド側板部16とフット側板部17との両吊りベルト21を握って運べるため、簡易ベッド10の運搬が容易となる。
【0056】
また、ここでは、天板11に上述した高強度構造のプラスチックボードを採用するとともに、ベッド本体12の各支持板24に、ポリプロピレン製のプラスチック段ボールを採用したため、簡易ベッド10は、以下の効果も有している。
すなわち、紙製の段ボールに比べて軽量で剛性も高く、水濡れや汚れに強い。また、各素材の構造上、天板11および支持板24の内部に各空気層を有するため、ベッドの断熱効果が得られる。さらには、例えば、新型コロナウイルスやインフルエンザの感染対策として、アルコール消毒を問題なく行うことができる。また、高さ40cmのベッド本体12を有しているため、床板11Aとフロアとの距離を十分に取ることができ、身体の冷えや埃の吸い込みなどを防止することができる。さらに、プラスチック段ボール等からなる適度なクッション性を有したベッドであるため、足腰の負担を減らせて、エコノミークラス症候群を予防することもできる。さらにまた、繰り返し使用可能であるため、簡易ベッド10を自治体や会社などに備蓄して、災害時に迅速に対応することができ、従来のベッドに比べてコスト低減も図ることができる。