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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023066088
(43)【公開日】2023-05-15
(54)【発明の名称】電力変換システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 9/445 20180101AFI20230508BHJP
【FI】
G06F9/445 130
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021176597
(22)【出願日】2021-10-28
(71)【出願人】
【識別番号】000217491
【氏名又は名称】ダイヤゼブラ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087941
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100112829
【弁理士】
【氏名又は名称】堤 健郎
(74)【代理人】
【識別番号】100155963
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100142608
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 由佳
(74)【代理人】
【識別番号】100154771
【弁理士】
【氏名又は名称】中田 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100167977
【弁理士】
【氏名又は名称】大友 昭男
(72)【発明者】
【氏名】牧野 康弘
(72)【発明者】
【氏名】相馬 英明
(72)【発明者】
【氏名】大田 準二
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376AC12
5B376GA13
(57)【要約】
【課題】当初システムのハードウェア構成を変更する場合でも、容易かつ低コストで変更後のシステムを動作させることが可能な電力変換システムを提供する。
【解決手段】ファイルサーバ3は、電力変換装置2の変更使用が想定されるハードウェアに提供するハード変更対応ファームウェア5を記憶するファームウェア記憶部6を備え、電力変換装置2は、ファイルサーバ3から送信された各ファームウェアを記憶する送信ファームウェア記憶部9と、少なくとも1つのハードウェアの変更使用が想定される拡張コンポーネントECを含むハードウェア部13と、ハード変更対応ファームウェア5を用いて拡張コンポーネントECを制御するハード変更対応制御部8とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再生可能エネルギ電源使用の電力変換装置と、前記電力変換装置にファームウェアを提供するファイルサーバとが通信可能に接続された、電力変換システムであって、
前記ファイルサーバは、前記電力変換装置の共通使用のハードウェアに提供するハード共通ファームウェアおよび変更使用が想定されるハードウェアに提供するハード変更対応ファームウェアを記憶するファームウェア記憶部を備え、
前記電力変換装置は、前記ファイルサーバから送信された各ファームウェアを記憶する送信ファームウェア記憶部と、前記共通使用するハードウェアである共通コンポーネントおよび少なくとも1つのハードウェアの変更使用が想定される拡張コンポーネントとを含むハードウェア部と、システム全体を制御する全体制御部と、前記ハード変更対応ファームウェアを用いて前記拡張コンポーネントを制御するハード変更対応制御部と、を備えており、
前記ハードウェア部の再生可能エネルギ電源のハードウェア構成の変更使用が可能な、電力変換システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記送信ファームウェア記憶部は、さらに各コンポーネントに対応して、これを制御するための設定値である制御パラメータを記憶している、電力変換システム。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記共通コンポーネントが再生可能エネルギ電源の電力を変換するパワーコンディショナである、電力変換システム。
【請求項4】
請求項1または2において、
前記拡張コンポーネントが太陽電池、燃料電池、風力発電を含む再生可能エネルギ電源、および当該電源の電力を蓄電する蓄電ユニットの少なくとも1つを含む、電力変換システム。
【請求項5】
請求項1または2において、前記拡張コンポーネントが電気自動車用の車載バッテリである、電力変換システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池等の再生可能エネルギ電源のハードウェア構成に応じたファームウェアが提供される、電力変換システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気機器のハードウェア構成に応じてファームウェアが提供されるシステムが増加している。このファームウェア提供システムは、サーバにライブラリを構成し、更新されたファームウェアをライブラリに順次格納させて、高機能化等のイベントの必要に応じて、更新ファームウェアを電気機器にインストールさせ、当該機能のバージョンアップを実現させる。
【0003】
上記のシステムでは、電気機器のハードウェア構成そのものは変更されていないので、上記のようなバージョンアップといったファームウェアの再構築が可能となる(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-055486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、スマートグリッドの蓄電機能、創電機能の充実がより求められるなか、再生可能エネルギ電源システムを構成する当初ハードウェアからの拡張、組替等が要求される場合がある。
【0006】
例えば、蓄電ユニットのないハードウェア構成のパワーコンディショナ(PCS)に蓄電ユニットを追加構成したり、太陽電池(PV)と蓄電ユニットのPCSを一体化したハイブリッドPCSに蓄電ユニットをさらに増設する場合である。また、当初の太陽電池(PV)電源を使用したシステムを燃料電池(FC)電源を使用したシステムに置き換える等の場合もある。さらに、電気自動車の車載バッテリをユーザが利用するV2Hに対応するために、蓄電ユニットとして当該車載バッテリに置き換える場合もある。
【0007】
しかし、従来技術では、当初のハードウェア構成を使用して、単に最新のファームウェアをネットワーク経由で送信してバージョンアップを実現するに過ぎず、ハードウェアの構成変更に応じたシステムを動作させるためには、新たなファームウェアでシステムを構築する必要があり、その対応に手間と時間がかかり、高コスト化する問題があった。
【0008】
本発明は、当初システムのハードウェア構成を変更する場合でも、容易かつ低コストで変更後のシステムを動作させることが可能な電力変換システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係る電力変換システムは、再生可能エネルギ電源使用の電力変換装置と、前記電力変換装置にファームウェアを提供するファイルサーバとが通信可能に接続されたものであって、
前記ファイルサーバは、前記電力変換装置の共通使用のハードウェアに提供するハード共通ファームウェアおよび変更使用が想定されるハードウェアに提供するハード変更対応ファームウェアを記憶するファームウェア記憶部を備え、
前記電力変換装置は、前記ファイルサーバから送信された各ファームウェアを記憶する送信ファームウェア記憶部と、前記共通使用するハードウェアである共通コンポーネントおよび少なくとも1つのハードウェアの変更使用が想定される拡張コンポーネントとを含むハードウェア部と、システム全体を制御する全体制御部と、前記ハード変更対応ファームウェアを用いて前記拡張コンポーネントを制御するハード変更対応制御部と、を備えており、前記ハードウェア部の再生可能エネルギ電源のハードウェア構成の変更使用が可能となる。
【0010】
この構成によれば、電力変換装置の変更使用が想定されるハードウェアに提供するハード変更対応ファームウェアを用いて、ハードウェアの変更使用が想定される拡張コンポーネントを制御するので、当初システムのハードウェア構成を変更する場合でも、変更後のハードウェア構成に適合したファームウェアによりシステムを動作させることができるから、容易かつ低コストで再生可能エネルギ電源のハードウェア構成の変更使用が可能となる。
【0011】
好ましくは、前記送信ファームウェア記憶部は、さらに各コンポーネントに対応して、これを制御するための設定値である制御パラメータを記憶している。したがって、この制御パラメータを用いてシステムの安定制御および適正制御等が可能となる。
【0012】
好ましくは、前記共通コンポーネントが再生可能エネルギ電源の電力を変換するパワーコンディショナである。この場合、共通使用のパワーコンディショナにより再生可能エネルギ電源の電力を変換することができる。
【0013】
また好ましくは、前記拡張コンポーネントが太陽電池、燃料電池、風力発電を含む再生可能エネルギ電源、および当該電源の電力を蓄電する蓄電ユニットの少なくとも1つを含む。この場合、再生可能エネルギ電源のハードウェア構成の変更使用が可能となる。
【0014】
さらに好ましくは、前記拡張コンポーネントが電気自動車用の車載バッテリである。この場合、電気自動車の車載バッテリをユーザが利用するV2Hに対応することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、電力変換装置の変更使用が想定されるハードウェアに提供するハード変更対応ファームウェアを用いて、ハードウェアの変更使用が想定される拡張コンポーネントを制御するので、当初のハードウェア構成を変更する場合でも、変更後のハードウェア構成に適合したファームウェアによりシステムを動作させることができるから、容易かつ低コストで再生可能エネルギ電源のハードウェア構成の変更使用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に係る電力変換システムを示すブロック図である。
図2】本システムにおけるファイルサーバの詳細を示すブロック図である。
図3】本システムにおける電力変換装置の詳細を示すブロック図である。
図4】本システムの動作を示すフローチャートである。
図5】本システムの他例を示すブロック図である。
図6】本システムのまた他例を示すブロック図である。
図7】本システムのさらに他例を示すブロック図である。
図8図7の具体例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。図1は本発明の一実施形態に係る電力変換システム1を示すブロック図である。この電力変換システム1は、再生可能エネルギ電源RE使用の電力変換装置2と、電力変換装置2にファームウェアを提供するファイルサーバ3とが通信可能に接続されている。
【0018】
ファイルサーバ3は、電力変換装置2の共通使用のハードウェアに提供するハード共通ファームウェア4および電力変換装置2の変更使用が想定されるハードウェアに提供するハード変更対応ファームウェア5を記憶するファームウェア記憶部6と、電力変換装置2との間で送受信するための通信部11とを備えている。
【0019】
電力変換装置2は、ファイルサーバ3との間で送受信するための通信部12と、ファイルサーバ3から送信された各ファームウェアを記憶する送信ファームウェア記憶部9と、前記共通使用するハードウェアである共通コンポーネントCCおよび少なくとも1つのハードウェアの変更使用が想定される拡張コンポーネントECを含むハードウェア部13と、システム全体を制御する全体制御部7と、ハード変更対応ファームウェア5を用いて拡張コンポーネントECを制御するハード変更対応制御部8と、を備えている。全体制御部7は、各コンポーネントCC、EC間等の通信により得られた制御情報に基づいて、システム全体を制御する。
【0020】
この電力変換システム1は、パワーコンディショナやコンバータ・インバータといった共通コンポーネントCCを用いながら、一部のハードウェア構成の違いに対応した拡張コンポーネントECを、これに対応したファームウェアを用いて制御することによって、再生可能エネルギ電源REにおけるハードウェア構成の変更使用を可能としている。
【0021】
図2に示すように、ファイルサーバ3は、Prg1には蓄電池単機能型の蓄電sys用、Prg2には太陽電池(PV)とパワーコンディショナ(PCS)のPCS単独sys用、Prg3には太陽電池(PV)に蓄電ユニットを追加した蓄電PCSsys用、Prg4には風力発電(WP)sys用、Prg5には燃料電池(FC)sys用が、Prg6には車載バッテリ(BAT)sys用が、それぞれ格納されている。他の再生可能エネルギ電源用のファームウェアは、必要に応じてその他の領域に格納されている。
【0022】
図3に示すように、電力変換装置2には、制御本体部(ACC)10に、前記送信ファームウェア記憶部9と、前記した全体制御部7およびハード変更対応制御部8を有するCPU14とが設けられており、他のその他に入出力部I/O、設定値等をA/D変換するA/Dが設けられている。
【0023】
送信ファームウェア記憶部9は、ファイルサーバ3から送信された各ファームウェアを記憶するとともに、各コンポーネントCC、ECに対応して、これを制御するための設定値である制御パラメータCPを記憶している。この制御パラメータCPは、変更使用が想定されるハードウェアに提供するハード変更対応ファームウェア5に伴って予め設定されて送信される場合や、拡張コンポーネントECに設置されるハードウェアの状態に応じて設定入力される場合がある。
【0024】
この例では、Prg3における太陽電池(PV)に蓄電ユニット16を追加した蓄電PCSsys用ファームウェアを使用し、拡張コンポーネントECには再生可能エネルギ電源REとして太陽電池(PV)15を使用し、これに蓄電ユニット(BAT)16を追加構成している。送信ファームウェア記憶部9には、予め想定されるファームウェアの記憶領域が予約されており、ファイルサーバ3から送信されたPrg3:蓄電PCSsys用ファームウェア21が当該予約領域に記憶されている。この場合、蓄電ユニット16から出力される直流電力がセンサにより検出され、この直流電力の設定値が充電または放電の際の制御パラメータCPとなる。その他に、蓄電ユニット16の残存容量、最大容量、充電状態などの設定値も制御パラメータCPとなる。
【0025】
これらの制御パラメータCPを用いて、システムにおいて追加した蓄電ユニット16の安定制御および適正制御等が可能となる。
【0026】
図4は、本システムの動作を示すフローチャートである。ステップS1、S2、S6およびS7は、電力変換装置2側の動作であり、ステップS3~S5はファイルサーバ3側の動作である。
【0027】
まず、電力変換装置2側からファイルサーバ3側へ、例えばハード変更対応ファームウェアのような所望の選択されたファームウェアの送信要求がある(ステップS1)。このとき、選択されたファームウェアのコード(code)が指定される(ステップS2)。
【0028】
ファイルサーバ3側では、要求された選択ファームウェアのcodeが認識される(ステップS3)。そして、送信するファームウェアの読み出し(フェッチ)を行い(ステップS4)、指定codeに対応するファームウェアが送信される(ステップS5)。
【0029】
電力変換装置2側では、指定codeに対応する指定ファームウェアが受信される(ステップS6)。そして、指定ファームウェアが電力変換装置2内で構築されて(ステップS7)、動作を終了する。
【0030】
他の例として、太陽電池(PV)と蓄電ユニットのPCSを一体化(ハイブリッド化)したハイブリッドPCSにおける蓄電ユニットをさらに増設させる場合もある。この場合、当初のファームウェアでは、新設の蓄電ユニットの情報を持っておらず、複数の蓄電ユニットを各々適正に制御させることができず、例えば充電状態(SOC)情報、劣化状態(SOH)情報に基づく制御が不能となる場合が生じる。この例では、新設の蓄電ユニットについてSOC情報、SOH情報に応じた制御パラメータCPが設定されるので、当該蓄電ユニットにおける個々の状態に応じた適切な充放電制御が可能となる。
【0031】
また他の例として、太陽電池(PV)電源システムだったものを、燃料電池(FC)や風力発電(WP)に置き換えたい場合がある。このような燃料電池(FC)、風力発電(WP)等、再生可能エネルギ電源のハードウェア構成が異なる場合には、電力制御に必要なセンサ等の構成も変わってくるので、ハード変更対応制御部8によりこれに応じた適合するファームウェアを用いて制御される。
【0032】
図5は、太陽電池(PV)電源15を燃料電池(FC)電源17に置き換える場合を示す。送信ファームウェア記憶部9には、ハード変更対応ファームウェア5から送信されたPrg5:FC電池sys用ファームウェア22が記憶されている。例えば、FC電源17では、水素及び酸素を反応させる性質上、起動時の出力電力が不安定となる。従って、FC電源では、一般に、この出力電力の設定値を制御パラメータCPとして監視する必要がある。一方、PV電源15では、電源起動時における出力電力状態の監視動作が必要とは限らず、制御パラメータCPとならない。
【0033】
さらに、FC電源17では、例えば漏洩検知用水素センサや水素タンク温度センサ等の設定値が安定制御および適正制御等のための制御パラメータCPとなる。
【0034】
図6は、太陽電池(PV)電源を風力発電(WP)電源18に置き換える場合を示す。送信ファームウェア記憶部9には、ハード変更対応ファームウェア5から送信されたPrg4:風力sys用ファームウェア23が記憶されている。風力発電(WP)18では、例えばローターブレードセンサ、出力トルクセンサ等の設定値が安定制御および適正制御等のための制御パラメータCPとなる。
【0035】
さらに他の例として、電気自動車の車載バッテリをユーザが利用するV2Hを考慮して、上記した太陽電池(PV)や燃料電池(FC)、風力発電(WP)電源システムであったものを、電気自動車の車載バッテリに置き換えたい場合がある。このような車載バッテリを利用する場合には、必要な電力制御のハード構成も変わってくるので、ハード変更対応制御部8によりこれに応じた適合するファームウェアを用いて制御される。
【0036】
図7は、拡張コンポーネントECの上記電源システムを、上記したV2Hの電気自動車の車載バッテリ19に置き換える場合を示す。送信ファームウェア記憶部9には、ハード変更対応ファームウェア5から送信されたPrg6:車載sys用ファームウェア25が記憶されている。車載バッテリ19は、例えば蓄電量等の設定値が防災対策等のための制御パラメータCPとなる。
【0037】
また、蓄電量の設定値としては、電気自動車の利用を予測し、出発前に車載バッテリ19の蓄電量を増加させることができる。この場合、ホームエレクトロニクスのコントローラ(HEMSコントローラ)30(図8)が電気自動車の利用を解析し、利用時間を予測したり、ユーザが予約した時間に合わせる。
【0038】
図8は、上記V2Hにおいてユーザのホームエレクトロニクスに組み込まれた具体例を示す。HEMSコントローラ30が電力変換装置の制御本体部(ACC)10と通信できる状態であり、かつ、家電機器(エアコン31、冷蔵庫32、他家電33など)を制御する。各家電機器は電力変換装置2の車載バッテリ19から電力供給を受けており、HEMSコントローラ30とACC10が協調して家電機器の電力制御を行う。
【0039】
上記V2Hの電力管理としては、HEMSコントローラ30と各家電機器等間で例えばCAN(Controller Area Network)等による通信が行われて、HEMSコントローラ30による動作・電力制御、共通コンポーネントCCのパワーコンディショナ(PCS)との電力協調制御、および異なるメーカ家電機器間では通信規格ECHONET(登録商標) liteによる通信等が行われる。
【0040】
こうして、本発明では、ハード変更対応制御部8により、電力変換装置2の変更使用が想定されるハードウェアに提供するハード変更対応ファームウェア5を用いて、ハードウェアの変更使用が想定される拡張コンポーネントECを制御するので、当初のハードウェア構成を変更する場合でも、変更後のハードウェア構成に適合したファームウェアによりシステムを動作させることができるから、容易かつ低コストで再生可能エネルギ電源REにおけるハードウェア構成の変更使用が可能となる。
【0041】
なお、上記各実施形態では、再生可能エネルギ電源REとして太陽電池(PV)、燃料電池(FC)、風力発電(WP)を例示しているが、何らこれらに限定されることなく、その他にコージェネレーションによる電源や地熱発電、バイオマス発電および潮流発電等の他の再生可能エネルギ電源REにも適用できる。
【0042】
本発明は、以上の実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。したがって、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0043】
1:電力変換システム
2:電力変換装置
3:ファイルサーバ
4:ハード共通ファームウェア
5:ハード変更対応ファームウェア
6:ファームウェア記憶部
7:全体制御部
8:ハード変更対応制御部
9:送信ファームウェア記憶部
10:ハードウェア部
15:太陽電池(PV)電源
16:蓄電ユニット(BAT)
17:燃料電池(FC)電源
18:風力発電(WP)電源
19:車載バッテリ
CC:共通コンポーネント
EC:拡張コンポーネント
RE:再生可能エネルギ電源
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8