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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023066089
(43)【公開日】2023-05-15
(54)【発明の名称】錠剤、錠剤の崩壊性を改善する方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 36/28 20060101AFI20230508BHJP
   A61K 36/16 20060101ALI20230508BHJP
   A61K 36/45 20060101ALI20230508BHJP
   A61K 36/73 20060101ALI20230508BHJP
   A61K 36/185 20060101ALI20230508BHJP
   A61K 36/80 20060101ALI20230508BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20230508BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20230508BHJP
   A23L 29/256 20160101ALI20230508BHJP
   A23L 33/105 20160101ALI20230508BHJP
   A23L 5/00 20160101ALI20230508BHJP
【FI】
A61K36/28
A61K36/16
A61K36/45
A61K36/73
A61K36/185
A61K36/80
A61K47/36
A61K9/20
A23L29/256
A23L33/105
A23L5/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021176599
(22)【出願日】2021-10-28
(71)【出願人】
【識別番号】593106918
【氏名又は名称】株式会社ファンケル
(74)【代理人】
【識別番号】110002826
【氏名又は名称】弁理士法人雄渾
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 幸子
(72)【発明者】
【氏名】福原 慎司
【テーマコード(参考)】
4B018
4B035
4B041
4C076
4C088
【Fターム(参考)】
4B018LB10
4B018LE01
4B018MD33
4B018MD48
4B018ME14
4B018MF08
4B035LC04
4B035LE05
4B035LG25
4B035LG31
4B035LK19
4B035LP36
4B041LC04
4B041LD01
4B041LE01
4B041LH10
4B041LK21
4B041LP14
4C076AA36
4C076BB01
4C076DD41
4C076EE30B
4C076EE31
4C076FF06
4C076FF34
4C076GG14
4C088AB02
4C088AB12
4C088AB26
4C088AB37
4C088AB45
4C088AB51
4C088AC01
4C088AC05
4C088BA08
4C088MA35
4C088MA52
4C088NA03
4C088NA11
4C088ZC80
(57)【要約】
【課題】本発明は、植物エキスを含有する錠剤において、崩壊性が向上され、さらに錠剤の硬度が維持された錠剤を提供することを課題とする。
【解決手段】上記課題を解決するために、(A)植物エキス 、及び(B)カラギーナンを含有し、前記(A)成分の含有量が10質量%以上60質量%以下であり、前記(B)成分の含有量が1質量%以上15質量%以下であることを特徴とする錠剤が提供される。これにより、植物エキスを含有する錠剤において、崩壊性が向上され、さらに錠剤の硬度が維持された錠剤を提供することができる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)植物エキス、及び(B)カラギーナンを含有し、
前記(A)成分の含有量が10質量%以上60質量%以下であり、前記(B)成分の含有量が1質量%以上15質量%以下であることを特徴とする錠剤。
【請求項2】
前記A成分が(A)バコパエキス、アーティチョークエキス、イチョウ葉エキス、ビルベリーエキス、マリアアザミエキス、キンミズヒキエキス、アフリカマンゴノキエキスから選択される1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の錠剤。
【請求項3】
前記(B)成分の含有量に対する前記(A)成分の含有量の質量比(A/B)が、2以上60以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の錠剤。
【請求項4】
日本薬局方記載の崩壊試験法による錠剤の、37℃の水による崩壊時間が60分以内であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の錠剤。
【請求項5】
(A)植物エキスを10質量%以上60質量%以下含有する錠剤の崩壊性を改善する方法であって、
(B)カラギーナンを1質量%以上15質量%以下含有させることを特徴とする、錠剤の崩壊性を改善する方法。
【請求項6】
前記A成分が(A)バコパエキス、アーティチョークエキス、イチョウ葉エキス、ビルベリーエキス、マリアアザミエキス、キンミズヒキエキス、アフリカマンゴノキエキスから選ばれる1種以上であることを特徴とする、請求項5に記載の錠剤の崩壊性を改善する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物エキスを含有する錠剤に関するものである。より具体的には、植物エキスとカラギーナンを含有する錠剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
医薬品及びサプリメントには、その薬効を発揮させるために生薬等の植物エキスが配合される。しかし、植物エキスを一定量以上配合した錠剤は、崩壊時間が長くなる傾向にあり、体内で植物エキスが十分に吸収されないという問題があった。
【0003】
このような植物エキスを含有する錠剤の崩壊性を改善するためには、崩壊剤を多量に添加することが考えられる。しかし、その場合、錠剤の硬度が低下し、充填時や流通時に破損するという問題がある。また、崩壊剤を多量に配合すると、打錠末の流動性が悪化するという問題が生じる。
【0004】
このような問題に対して、特許文献1には、イチョウ葉エキス、デンプン、及び糖アルコールを含有する錠剤が、特許文献2には、単一粒子の平均繊維長が20~1000μmの繊維状ファイバー100質量部に5質量部以上100質量部未満の水を吸水させた後、乾燥させた錠剤用基材が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2021-90358号公報
【特許文献2】特開2020-152712号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記に示した特許文献の方法においても、特定の成分に対して崩壊性の改善効果や錠剤硬度の向上効果はみられるものの、他の多く種類の植物エキスを一定量以上含有した錠剤に対して使用した場合には、崩壊性と錠剤の硬度を両立させることは難しかった。
【0007】
本発明は、植物エキスを含有する錠剤において、崩壊性が向上され、さらに錠剤の硬度が維持された錠剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、一定量以上の植物エキスを含有する錠剤において、カラギーナンを含有させることにより錠剤の崩壊性を改善し、さらに適切な錠剤の硬度を維持し得るという知見を見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の[1]~[6]を提供する。
[1](A)植物エキス、及び(B)カラギーナンを含有し、
前記(A)成分の含有量が10質量%以上60質量%以下であり、前記(B)成分の含有量が1質量%以上15質量%以下であることを特徴とする錠剤。
本発明によれば、崩壊性が向上し、錠剤硬度が維持された植物エキスを含有する錠剤を提供することができる。
[2]前記A成分が(A)バコパエキス、アーティチョークエキス、イチョウ葉エキス、ビルベリーエキス、マリアアザミエキス、キンミズヒキエキス、アフリカマンゴノキエキスから選択される1種以上であることを特徴とする[1]に記載の錠剤。
これにより、より崩壊性が向上し、より錠剤硬度が維持された植物エキスを含有する錠剤を提供することができる。
[3]前記(B)成分の含有量に対する前記(A)成分の含有量の質量比(A/B)が、2以上60以下であることを特徴とする、[1]又は[2]に記載の錠剤。
これにより、さらに崩壊性が向上し、さらに錠剤硬度が維持された植物エキスを含有する錠剤を提供することができる。
[4]日本薬局方記載の崩壊試験法による錠剤の、37℃の水による崩壊時間が60分以内であることを特徴とする、[1]~[3]のいずれか1項に記載の錠剤。
これにより、よりさらに崩壊性が向上し、よりさらに錠剤硬度が維持された植物エキスを含有する錠剤を提供することができる。
[5](A)植物エキスを10質量%以上60質量%以下含有する錠剤の崩壊性を改善する方法であって、
(B)カラギーナンを1質量%以上15質量%以下含有させることを特徴とする錠剤の崩壊性を改善する方法。
本発明によれば、植物エキスを含有する錠剤において、崩壊性を向上し、錠剤硬度が維持することができる。
[6]前記A成分が(A)バコパエキス、アーティチョークエキス、イチョウ葉エキス、ビルベリーエキス、マリアアザミエキス、キンミズヒキエキス、アフリカマンゴノキエキスから選ばれる1種以上であることを特徴とする[5]に記載の錠剤の崩壊性を改善する方法。
これにより、植物エキスを含有する錠剤において、より崩壊性を向上し、より錠剤硬度が維持することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、植物エキスを含有する錠剤において、崩壊性が向上され、さらに錠剤の硬度が維持された錠剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[錠剤]
本発明の錠剤は、(A)植物エキス、及び(B)カラギーナンを含有し、
前記(A)成分の含有量が10質量%以上60質量%以下であり、前記(B)成分の含有量が1質量%以上~15質量%であることを特徴とする。
【0012】
植物エキスを一定量以上配合した錠剤は、崩壊時間が長くなる傾向にあり、体内で植物エキスが十分に吸収されないという問題がある。植物エキスを含有する錠剤の崩壊性の向上は、従来用いられてきた崩壊剤では困難であったが、本発明者らは、崩壊剤としてカラギーナンを所定の量添加することにより錠剤の崩壊性を向上し得ることを見出した。また、本発明の錠剤においては、錠剤の硬度も維持されており、充填時や流通時に破損するという問題の発生も抑制されている。
【0013】
<(A)植物エキス>
本発明の錠剤は植物エキスを含有する。植物エキスは、特に制限されるものではなく、例えば、医薬品、医薬部外品、OTC医薬品、漢方薬、生薬、化粧品、健康食品、サプリメント、動物用医薬品などに用いられる植物エキスが用いられる。植物エキスとしては、好ましくは、バコパエキス、アーティチョークエキス、イチョウ葉エキス、ビルベリーエキス、マリアアザミエキス、キンミズヒキエキス、アフリカマンゴノキエキスから選択される1種以上である。これらの植物エキスは、単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
【0014】
本発明の錠剤における植物エキスとしては、特に制限されるものではなく、水、各種の有機溶媒又はこれらの混合物質等の極性溶媒による抽出物、水蒸気蒸留により得られる蒸留物、抽出物又は蒸留物を乾燥して得られる粉末エキスなどが挙げられる。これらの中でも、錠剤の製造の観点から抽出物又は蒸留物を乾燥して得られる粉末エキスが好ましい。
粉末エキスは、例えば、果実、種子、葉等の粉砕物、または果実、種子、葉等からエタノール水溶液等により抽出した抽出物を分離濃縮し、必要に応じて賦形剤等の添加剤を配合して乾燥することによって得られるもので、その製造方法に依らず、市販品を使用することができる。
【0015】
本発明の錠剤における植物エキスの含有量は、例えば10質量%以上60量%以下である。下限値は、植物エキスの薬効を発揮する観点から、好ましくは20質量%以上であり、より好ましくは30質量%以上である。
【0016】
<カラギーナン>
本発明の錠剤はカラギーナンを含有する。カラギーナンは、天然には主に紅藻類から抽出される多糖類である。カラギーナンは、α(1→3)結合およびβ(1→4)結合を交互に繰り返してなる直鎖状の構造を有するガラクタンであり、β(1→4)結合しているガラクトースユニットは、一部あるいは全部が3,6-アンヒドロ-D-ガラクトースおよびその硫酸エステルとして存在する。カラギーナンは分子中に含まれる硫酸基およびアンヒドロ基の量の相違によってカッパ、イオタ及びラムダの3つのタイプに分類されるが、これらのいずれのタイプを用いることも、又これらの混合物を用いることもできる。これらの中でも、崩壊性と錠剤硬度の観点から、好ましくはカッパカラギーナンを含有する混合物又はカッパカラギーナンであり、より好ましくはカッパカラギーナンである。
【0017】
本発明の錠剤におけるカラギーナンの含有量は、1質量%以上15質量%以下である。下限値は、崩壊性の観点から、好ましくは3質量%以上である。上限値は、錠剤硬度の維持の観点から、好ましくは15質量%以下である。
【0018】
また、本発明の錠剤における(B)成分の含有量に対する(A)成分の含有量の質量比(A/B)(以下「A/B比」ともいう)は、特に制限されないが、例えば、1以上100以下である。下限値は、好ましくは2以上であり、より好ましくは3以上である。上限値は、好ましくは60以下であり、より好ましくは12以下である。
【0019】
<その他の成分>
本発明の錠剤には、必要に応じて、賦形剤、結合剤、滑沢剤、安定剤、保存剤、流動化剤、着色剤などの添加剤を配合してもよい。また、カラギーナン以外のその他の崩壊剤を配合してもよい。
【0020】
賦形剤は、特に制限されるものではなく、例えば、微結晶セルロース、乳糖、白糖、マンニトール、グルコース、デンプン、リン酸カルシウム、硫酸カルシウムなどが挙げられる。また、これらの賦形剤は、単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。賦形剤を添加することにより、有用物質のかさを調節することができる。
【0021】
結合剤は、特に制限されるものではなく、例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、グルコース、白糖、乳糖、麦芽糖、デキストリン、ソルビトール、マンニトール、マクロゴール、パラフィン、アラビアゴム、ゼラチン、寒天、デンプン、プルランなどが挙げられる。また、これらの結合剤は、単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。結合剤を添加することにより、粉末成分に結合力を与え、安定な錠剤を製造することができる。
【0022】
滑沢剤は、特に制限されるものではなく、例えば、タルク、コロイダルシリカ、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、炭酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、パルミチン酸、ステアリルフマル酸ナトリウム、ワックス類、硬化植物油、脂肪、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。また、これらの滑沢剤は、単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。滑沢剤を添加することにより、錠剤の製造時に、スティッキングなどの打錠障害の発生を抑制することができる。
【0023】
本発明の錠剤の崩壊性をさらに向上させるために、その他の崩壊剤を添加してもよい。その他の崩壊剤は、特に制限されるものではなく、例えば、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポリビニルピロリドン、アルギン酸塩などが挙げられる。また、これらの崩壊剤は、単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
【実施例0024】
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において様々な変形が可能である。
【0025】
(1)試験1 植物エキスを含有する錠剤におけるカラギーナンの効果
植物エキスを含有する錠剤におけるカラギーナンの効果について、表1に示す実施例と比較例の錠剤を製造し、錠剤硬度と崩壊性を試験した。試験1では植物エキスとして、アーティチョークエキスを用いた。なお、実施例で用いた原料を以下の表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
(錠剤の製造)
以下の手順で実施例と比較例の錠剤を製造した。
表2の組成の原料配合比(質量%)で各原料を混合、篩過し、打錠用粉末とした。打錠用粉末を、単発打錠機N-30E(岡田精工社製)により杵サイズφ9mm、R12、打錠圧1000kgfで打錠することで、直径約9mm、重さ300mgの錠剤を得た。
【0028】
(錠剤の硬度の測定)
上記の錠剤の製造において製造された錠剤の硬度をニュースピードチェッカーTS-75N(岡田精工社製)を使用して測定した。10kgf以上を実使用に耐え得る硬度と評価した。硬度測定の結果を表1に示す。
【0029】
(錠剤の崩壊試験)
製造した錠剤について、「第17改正日本薬局方」の一般試験法に記載の「6.09崩壊試験法に」従い、錠剤の崩壊時間を測定した。試験液として、イオン交換水を使用した。崩壊試験機は富山産業(株)の崩壊試験器NT-610(富山産業社製)を使用した。
試験液(精製水)の液量は900mLとして試験を行い、崩壊時間は、日本薬局方「崩壊試験方法」に記載された方法に従い、水中における崩壊時間を測定し、崩壊時間を以下の基準で評価した。
<崩壊時間の評価基準>
◎:40分以下
〇:40分を超えて50分以下
△:50分を超えて60分以下
×:60分超
【0030】
【表2】
【0031】
試験の結果、植物エキスを含有する錠剤は、崩壊剤を含有しない錠剤(比較例1~3)及び一般的な崩壊剤で錠剤を作成した場合では崩壊性が不十分であった(比較例6、7、8)が、崩壊剤としてカラギーナンを1以上15%以下の範囲で添加することにより良好な崩壊性が得られた。しかし、カラギーナンを20%以上添加した錠剤においては十分な崩壊性が得られなかった(比較例4、5)。また、カラギーナンを添加した錠剤における錠剤硬度は良好であった。
【0032】
(2)試験2 他の植物エキスを含有する錠剤におけるカラギーナンの効果の確認
アーティチョークエキス以外の植物エキスを含有する錠剤におけるカラギーナンの効果について、表3~5に示す実施例と比較例の錠剤を製造し、試験1と同様の方法で錠剤硬度と崩壊性を試験した。試験2では植物エキスとして、バコパエキス、イチョウ葉エキス、及びビルベリーエキス、マリアアザミエキス、アーティチョークエキス、キンミズヒキエキス及びアフリカマンゴノキエキスを用いた。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
試験の結果、アーティチョークエキス以外の植物エキスを含有する錠剤においても、カラギーナンを所定量添加することにより崩壊性の向上と、錠剤硬度の維持の効果が得られることが確認された。また、A/B比は、崩壊性と錠剤硬度の観点から、好ましくは2以上60以下であり、より好ましくは2以上12以下であることが示された。
【0037】
(3)処方例
下記に記載の製造例の配合で、常法に従いチュアブル錠を製造した。
【0038】
【表6】
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明によって、植物エキスを含有する錠剤において、崩壊性が向上し、錠剤硬度が維持された錠剤を提供することができる。本発明は、医薬品、医薬部外品、獣医科製品、食品、サプリメント等さまざまな分野において活用できるものである。