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特開2023-66133装置、システム、プログラムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023066133
(43)【公開日】2023-05-15
(54)【発明の名称】装置、システム、プログラムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/00 20180101AFI20230508BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20230508BHJP
【FI】
G16H20/00
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021176674
(22)【出願日】2021-10-28
(71)【出願人】
【識別番号】520496235
【氏名又は名称】株式会社World Life Mapping
(74)【代理人】
【識別番号】100128886
【弁理士】
【氏名又は名称】横田 裕弘
(72)【発明者】
【氏名】下田 彬
(72)【発明者】
【氏名】ガニエ マーク智也
【テーマコード(参考)】
5L049
5L099
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】ユーザからの信頼を高めることが可能な装置等を提供する。
【解決手段】本発明の装置は、ユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部と、ユーザの思考変容および/または行動変容を促す情報である変容情報をユーザに出力する出力部と、ユーザ情報に基づいて、変容情報の出力態様を変更する変更部と、を備える。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部と、
ユーザの思考変容および/または行動変容を促す情報である変容情報をユーザに出力する出力部と、
前記ユーザ情報に基づいて、前記変容情報の出力態様を変更する変更部と、
を備える、装置。
【請求項2】
前記変容情報は、ユーザを支援する支援情報と、ユーザが前記支援情報を受け取ることの価値を示す価値情報とを含む
請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記価値情報は、前記支援情報によってユーザが得る利益を示すポジティブ情報および不利益を示すネガティブ情報を含み、
前記変更部は、前記ポジティブ情報および前記ネガティブ情報の割合と、前記ポジティブ情報および前記ネガティブ情報を出力する頻度との少なくとも一方を変更する
請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記変更部は、前記ユーザ情報としてユーザの思考を示す思考情報および/またはユーザの心身の状態を示す心身情報に基づいて、前記ポジティブ情報および前記ネガティブ情報の割合を変更する
請求項3記載の装置。
【請求項5】
前記変更部は、前記出力態様として、前記価値情報の内容、情報量および出力頻度の少なくとも一つを変更する
請求項2乃至4のいずれか1項記載の装置。
【請求項6】
前記変更部は、前記ユーザが前記装置を使用する態様が所定条件を満たす場合に、前記所定条件を満たさない場合と比較して、前記価値情報の前記内容、前記情報量、前記出力頻度の少なくとも1つを抑制する
請求項5記載の装置。
【請求項7】
前記変容情報は、前記ユーザに与えられる報酬であり、
前記変更部は、前記ユーザ情報に基づいて、ユーザに前記報酬を与える態様を変更する
請求項1記載の装置。
【請求項8】
前記変更部は、前記ユーザ情報としてユーザの思考を示す思考情報および/またはユーザの心身の状態を示す心身情報に基づいて、前記報酬を与える態様を変更する
請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記報酬は、ユーザにとって予見が容易なタイミングで付与される予見容易報酬と、ユーザにとって予見が困難なタイミングで付与される予見困難報酬とを有し、
前記変更部は、前記ユーザ情報に基づいて、前記予見困難報酬を与える態様を変更する
請求項7または8記載の装置。
【請求項10】
前記変容情報は、ユーザが予めスケジュールを確保して特定の行動を行うための情報である行動情報であり、
ユーザが自身のスケジュールを管理する方法であるスケジュール管理方法に関する情報をユーザから受け付ける管理情報受付部と、
前記管理情報受付部が受け付けた前記スケジュール管理方法に従って、前記特定の行動を行うスケジュールを確保するようユーザに促す促進部と
を備える
請求項1記載の装置。
【請求項11】
前記特定の行動を行うことをユーザにリマインドするリマインド部を備え、
前記変更部は、前記ユーザ情報に基づいて、前記リマインド部による前記リマインドの出力態様を変更する
請求項10記載の装置。
【請求項12】
前記特定の行動を実行しようとする動機および前記特定の行動を実行することの障害の少なくとも一方を示す情報をユーザから受け付ける受付部を備え、
前記リマインド部がユーザにリマインドをする際に、前記動機および前記障害の少なくとも一方を示す情報をユーザに出力する
請求項11記載の装置。
【請求項13】
前記変更部は、前記ユーザ情報に基づいて、前記リマインド部がリマインドする頻度を変更する
請求項11または12記載の装置。
【請求項14】
前記特定の行動が予定されているタイミングの後に、ユーザに対して前記特定の行動を行ったかを確認する確認部を備える
請求項10乃至13のいずれか1項記載の装置。
【請求項15】
前記変容情報は、前記装置の利用を促す促進情報であり、
前記変更部は、前記ユーザ情報に基づいて、前記促進情報の出力態様を変更する
請求項1記載の装置。
【請求項16】
前記出力部は、1日のうちでユーザが前記装置を利用する時間の候補である候補時間をユーザから受け付け、前記候補時間のタイミングでユーザに前記促進情報を出力する
請求項15記載の装置。
【請求項17】
前記候補時間においてユーザが予定を入れる確率を取得する確率取得部と、
前記確率が閾値よりも高い場合に、前記候補時間の変更をユーザに提案する提案部と
を備える
請求項16記載の装置。
【請求項18】
前記変更部は、前記ユーザが前記装置の使用履歴が所定条件を満たす場合に、前記促進情報をユーザに出力しない
請求項15乃至17のいずれか1項記載の装置。
【請求項19】
端末と、装置と、を備えるシステムであって、
前記装置は、
ユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部と、
ユーザの思考変容および/または行動変容を促す情報である変容情報をユーザに出力する出力部と、
前記ユーザ情報に基づいて、前記変容情報の出力態様を変更する変更部と、
を備える、システム。
【請求項20】
ユーザの思考変容および/または行動変容を促す情報である変容情報をユーザに出力するステップと、
ユーザ情報に基づいて、前記変容情報の出力態様を変更するステップと、
をコンピュータに実行させる、プログラム。
【請求項21】
ユーザの思考変容および/または行動変容を促す情報である変容情報をユーザに出力し、
ユーザ情報に基づいて、前記変容情報の出力態様を変更する、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置、システム、プログラムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザの状態に応じて効率的かつ適切なアドバイスを提示することが可能な健康管理システムが開示されている。この健康管理システムにおいて、問診提示モジュールは定期的にユーザ端末に問診を提示する。アドバイス選択モジュールは、生理量データおよび問診回答と個人設定値とに基づいてアルゴリズムデータベースに登録された複数のアドバイスアルゴリズムのいずれかを選択し、ユーザ端末に自動アドバイスとして提示し、自動アドバイスを提示できない場合には、医師端末に判断依頼を行う。医師端末は、個別アドバイスモジュールの個人掲示板を介して個別アドバイスをユーザ端末に提示する。アドバイス構成モジュールは、Q&A履歴データベースからQ&A履歴を抽出し、アドバイスアルゴリズムを生成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-355327号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術においては、ユーザの問診情報を取得した際に自動でアドバイスを生成する。このアドバイスの表示は、ユーザの問診情報に基づき、さらに問診情報の取得時に行われる。そのため、ユーザがアドバイスの表示が機械的であるという印象を受け、このシステムに対するユーザからの信頼が高められない。
【0005】
そこで、本発明では、ユーザからの信頼を高めることが可能な装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的のもと、本明細書に開示される技術は、ユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部と、ユーザの思考変容および/または行動変容を促す情報である変容情報をユーザに出力する出力部と、前記ユーザ情報に基づいて、前記変容情報の出力態様を変更する変更部と、を備える、装置である。
また、前記変容情報は、ユーザを支援する支援情報と、ユーザが前記支援情報を受け取ることの価値を示す価値情報とを含むとよい。
また、前記価値情報は、前記支援情報によってユーザが得る利益を示すポジティブ情報および不利益を示すネガティブ情報を含み、前記変更部は、前記ポジティブ情報および前記ネガティブ情報の割合と、前記ポジティブ情報および前記ネガティブ情報を出力する頻度との少なくとも一方を変更するとよい。
また、前記変更部は、前記ユーザ情報としてユーザの思考を示す思考情報および/またはユーザの心身の状態を示す心身情報に基づいて、前記ポジティブ情報および前記ネガティブ情報の割合を変更するとよい。
また、前記変更部は、前記出力態様として、前記価値情報の内容、情報量および出力頻度の少なくとも一つを変更するとよい。
また、前記変更部は、前記ユーザが前記装置を使用する態様が所定条件を満たす場合に、前記所定条件を満たさない場合と比較して、前記価値情報の前記内容、前記情報量、前記出力頻度の少なくとも1つを抑制するとよい。
また、前記変容情報は、前記ユーザに与えられる報酬であり、前記変更部は、前記ユーザ情報に基づいて、ユーザに前記報酬を与える態様を変更するとよい。
また、前記変更部は、前記ユーザ情報としてユーザの思考を示す思考情報および/またはユーザの心身の状態を示す心身情報に基づいて、前記報酬を与える態様を変更するとよい。
また、前記報酬は、ユーザにとって予見が容易なタイミングで付与される予見容易報酬と、ユーザにとって予見が困難なタイミングで付与される予見困難報酬とを有し、前記変更部は、前記ユーザ情報に基づいて、前記予見困難報酬を与える態様を変更するとよい。
また、前記変容情報は、ユーザが予めスケジュールを確保して特定の行動を行うための情報である行動情報であり、ユーザが自身のスケジュールを管理する方法であるスケジュール管理方法に関する情報をユーザから受け付ける管理情報受付部と、前記管理情報受付部が受け付けた前記スケジュール管理方法に従って、前記特定の行動を行うスケジュールを確保するようユーザに促す促進部とを備えるとよい。
また、前記特定の行動を行うことをユーザにリマインドするリマインド部を備え、前記変更部は、前記ユーザ情報に基づいて、前記リマインド部による前記リマインドの出力態様を変更するとよい。
また、前記特定の行動を実行しようとする動機および前記特定の行動を実行することの障害の少なくとも一方を示す情報をユーザから受け付ける受付部を備え、前記リマインド部がユーザにリマインドをする際に、前記動機および前記障害の少なくとも一方を示す情報をユーザに出力するとよい。
また、前記変更部は、前記ユーザ情報に基づいて、前記リマインド部がリマインドする頻度を変更するとよい。
また、前記特定の行動が予定されているタイミングの後に、ユーザに対して前記特定の行動を行ったかを確認する確認部を備えるとよい。
また、前記変容情報は、前記装置の利用を促す促進情報であり、前記変更部は、前記ユーザ情報に基づいて、前記促進情報の出力態様を変更するとよい。
また、前記出力部は、1日のうちでユーザが前記装置を利用する時間の候補である候補時間をユーザから受け付け、前記候補時間のタイミングでユーザに前記促進情報を出力するとよい。
また、前記候補時間においてユーザが予定を入れる確率を取得する確率取得部と、前記確率が閾値よりも高い場合に、前記候補時間の変更をユーザに提案する提案部とを備えるとよい。
また、前記変更部は、前記ユーザが前記装置の使用履歴が所定条件を満たす場合に、前記促進情報をユーザに出力しないとよい。
【0007】
さらに他の観点から捉えると、本明細書に開示される技術は、端末と、装置と、を備えるシステムであって、前記装置は、ユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部と、ユーザの思考変容および/または行動変容を促す情報である変容情報をユーザに出力する出力部と、前記ユーザ情報に基づいて、前記変容情報の出力態様を変更する変更部と、を備える、システムである。
【0008】
さらに他の観点から捉えると、本明細書に開示される技術は、ユーザの思考変容および/または行動変容を促す情報である変容情報をユーザに出力するステップと、ユーザ情報に基づいて、前記変容情報の出力態様を変更するステップと、をコンピュータに実行させる、プログラムである。
【0009】
さらに他の観点から捉えると、本明細書に開示される技術は、ユーザの思考変容および/または行動変容を促す情報である変容情報をユーザに出力し、ユーザ情報に基づいて、前記変容情報の出力態様を変更する、方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザからの信頼を高めることが可能な装置等が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施の形態が適用される情報処理システムの全体構成例を示した図である。
図2】管理装置の構成例を説明するための図である。
図3】(A)はユーザ情報TBの一例を示す図であり、(B)はコンテンツTBの一例を示す図であり、(C)はアクションプランTBの一例を示す図である。
図4】情報処理システムの動作を示すフローチャートである。
図5】管理装置の登録処理を示すフローチャートである。
図6】情報処理システムの支援処理を示すフローチャートである。
図7】(A)は報酬管理部によって実行される報酬条件決定処理を示すフローチャートであり、(B)は報酬管理部によって実行される報酬出力処理を示すフローチャートである。
図8】意義目的管理部による意義目的設定処理を示すフローチャートである。
図9】意義目的管理部による意義目的出力処理を示すフローチャートである。
図10】登録時コンテンツの出力例を説明するための図である。
図11】意義目的コンテンツの出力例を説明するための図である。
図12】支援情報管理部によるアクションプラン決定処理を示すフローチャートである。
図13】支援情報管理部によるリマインド実行処理を示すフローチャートである。
図14】支援情報管理部によるフォローアップ実行処理を示すフローチャートである。
図15】習慣化管理部による習慣化促進処理を示すフローチャートである。
図16】習慣化管理部による使用タイミング通知処理を示すフローチャートである。
図17】管理装置のハードウェア構成例を示した図である。
図18】ユーザが各数値をスコアを入力する変形例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本発明の他の実施の形態について説明する。
<情報処理システム1>
図1は、本実施の形態が適用される情報処理システム1の全体構成例を示した図である。
図1に示すように、情報処理システム1は、端末100、200、300と、管理装置500とを有する。端末100、200、300および管理装置500は、ネットワークNWを介して互いに接続されている。
【0013】
端末100、200、300の各々は、スマートフォン、ノート型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルデバイス、あるいは携帯電話等のコンピュータ装置によって構成される。端末100、200、300は、情報処理システム1におけるクライアントとして機能する。なお、以下の説明においては、端末100、200、300の各々を区別しないときは、端末100等ということがある。
【0014】
ここで、端末100、200、300は、それぞれ情報処理システム1のユーザによって操作される。なお、図示の例においては、3つの端末100、200、300が示されているが、その数は特に限定されず、端末100、200、300以外の端末を含んでもよい。
【0015】
管理装置500は、コンピュータ装置によって構成される。この管理装置500は、情報処理システム1におけるサーバとして機能する。本実施の形態の管理装置500は、端末100、200、300を操作するユーザの思考変容および行動変容を実現するために必要な各種制御を実行する。
【0016】
ネットワークNWは、装置間のデータ交換に用いられる通信ネットワークである。図示のネットワークNWは、インターネットにより構成されるが、特に限定されない。ネットワークNWは、例えばLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)であってもよい。また、ネットワークNWの通信回線は、有線か無線かを問わず、これらを併用してもよい。
【0017】
情報処理システム1は、管理装置500が特定のサービスを提供することにより、端末100等を操作するユーザがそのサービスを利用することを可能とする。さらに説明すると、情報処理システム1は、管理装置500がユーザ情報に基づき、当該ユーザの心身状態を改善または維持する支援情報をユーザに通知する。また、情報処理システム1は、ユーザに情報処理システム1を継続して使用する意思を維持させる意義目的情報をユーザに通知する。また、情報処理システム1は、ユーザに情報処理システム1の使用を習慣化させる習慣化情報をユーザに通知する。また、情報処理システム1は、ユーザが情報処理システム1を使用することに対する報酬をユーザに付与する。このように、情報処理システム1は、支援情報とともに、意義目的情報、習慣化情報をユーザに通知することや、報酬をユーザに付与することにより、ユーザによって情報処理システム1が継続して使用され得る。
【0018】
ここで、支援情報とは、ユーザの精神状態および身体状態の少なくとも一方を改善または維持するための情報である。意義目的情報とは、ユーザに情報処理システム1を継続して使用する意思を維持させるための情報である。ここで、意義目的は、インセンティブ(Incentive)と言い替えることができる。また、意義目的情報は、ユーザが支援情報を受け取ることの価値を示す情報である価値情報の一例である。習慣化情報は、ユーザに情報処理システム1を定期的に利用させるための情報である。この習慣化は、ユーザが所定のタイミング(時間)に情報処理システム1を利用することを継続させることである。さらに説明をすると、習慣化は、情報処理システム1を利用するタイミングの要素を含む。報酬は、情報処理システム1を利用することにともないユーザが受ける利益である。
【0019】
<管理装置500>
図2は、管理装置500の構成例を説明するための図である。
次に、図1および図2を参照しながら管理装置500の構成例について説明をする。
【0020】
管理装置500は、ユーザ情報管理部510と、コンテンツ管理部530と、予定管理部550と、出力管理部570とを有する。なお、ユーザ情報管理部510、コンテンツ管理部530、予定管理部550、出力管理部570の各々は、情報処理システム1のサブシステムとして捉えることができる。
【0021】
ユーザ情報管理部510は、ユーザに関する情報であるユーザ情報(ユーザデータ)を端末100等から取得し登録する。ユーザ情報管理部510は、取得したユーザ情報に基づいて、ユーザごとにアカウントを作成する。ユーザ情報管理部510は、ユーザ情報情報TB(table)511を記憶する。
【0022】
コンテンツ管理部530は、ユーザの思想変容および行動変容を促す情報であるコンテンツを取得し登録する。このコンテンツは、支援情報、意義目的情報、および習慣化情報を含む。コンテンツ管理部530は、コンテンツTB531と、アクションプランTB533とを記憶する。
【0023】
予定管理部550は、各ユーザの予定の管理をする。この予定管理部550は、ユーザが予定を記録する対象(例えばスケジュール管理ソフト)からユーザの予定を取得する予定取得部551と、出力管理部570が確定したユーザの予定などをスケジュール管理ソフトに書き込む予定書込部553とを有する。
【0024】
出力管理部570は、所定の条件を満たすことでユーザに与えられる報酬の管理を行う報酬管理部571と、ユーザが情報処理システム1を使用することの意義目的をユーザに出力するための管理をする意義目的管理部573と、ユーザを支援するための支援情報を管理する支援情報管理部575と、ユーザに情報処理システム1を利用することを習慣化させるための管理をする習慣化管理部577とを有する。
【0025】
<テーブルの構成>
図3(A)はユーザ情報TB511の一例を示す図であり、図3(B)はコンテンツTB531の一例を示す図であり、図3(C)はアクションプランTB533の一例を示す図である。
【0026】
ユーザ情報TB511、コンテンツTB531およびアクションプランTB533は、各ユーザが端末100等を介して入力した情報を介して取得した情報に基づいて生成された情報などを記憶する。以下、各テーブルについて説明する。
【0027】
<ユーザ情報TB511>
ユーザ情報TB511は、各ユーザに関するユーザ情報をユーザごとに管理する。この例においては、ユーザ情報として、ユーザの属性に関する情報であるユーザ詳細情報と、ユーザの情報処理システム1の利用に関する情報であるシステム利用情報とを記憶する。
【0028】
このユーザ情報TB511におけるユーザ詳細情報は、ユーザの属性に関する属性情報と、ユーザの思考に関する思考情報と、ユーザの心身の状態に関する心身状態情報とを含む。図示の例において、属性情報は、対象とするユーザのユーザ名、年齢、性別、家族構成、職種、職位を含む。また、思考情報は、対象とするユーザの性格傾向、思考・価値観、将来像、思考力、忘却特性を含む。また、心身状態情報は、対象とするユーザの精神状態、生理情報、忙しさ、タスクの割合を含む。
【0029】
また、ユーザ情報TB511においては、システム利用情報として、ユーザの情報処理システム1の利用履歴に関する利用履歴情報と、ユーザが情報処理システム1を定期的に利用したいと考える時間帯である使用タイミング情報とを含む。図示の例において、利用履歴情報は、ユーザが情報処理システム1を利用した日時(利用日時)、所定の期間(例えば1週間)に情報処理システム1を利用した回数(頻度)である利用頻度、ユーザが情報処理システム1によって提示された支援情報などのコンテンツをどの程度理解したかを示す理解度、ユーザが情報処理システム1を利用することについてどの程度納得をしているかを示す納得度、ユーザが情報処理システム1を利用した感想としてどの程度満足しているかを示す満足度を含む。また、使用タイミング情報は、ユーザが情報処理システム1を定期的に利用したいと考える時間帯(開始時間)の第1候補、第2候補、第3候補を含む。例えば、第1候補、第2候補、第3候補の各々は、9時、11時45分、15時である。
【0030】
ユーザ情報は、対象とするユーザが情報処理システム1を初めて利用するタイミング、および所定期間(例えば2か月)ごとのタイミングなどの所定のタイミングで実行される登録処理(後述)において、端末100等を介してユーザから指示を受け付けるなどして、ユーザ情報TB511に記憶される。
【0031】
ここで、属性情報のユーザ名、年齢、性別、家族構成、職種、職位は、端末100等においてユーザからの入力を受け付けることで取得される。
なお、属性情報の家族構成は、ユーザの家族の構成を示す。ここでの家族構成は、例えば「配偶者の有無」、「子供の有無」、「要介護者の有無」などである。職種は、ユーザの仕事の種別を示す。ここでの職種は、例えば「営業職」、「デザイナー職」、「開発職」などである。職位は、ユーザが所属する会社組織における地位を示す。職位は、例えば「部長」、「課長」、「平社員」などである。なお、職位は会社におけるユーザの立場の一例として捉えることができる。ここで、会社の立場の他の例としては、会社における権限の有無(例えば、決裁権や人事権など)や、会社における社歴(1年、10年など)などがある。
【0032】
性格傾向は、ユーザの性格、より具体的にはユーザの物の見方や感じ方を示す。性格傾向は、端末100等において実行されるビッグファイブ(Big Five personality traits)、MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)、NEO-FFI、NEO-PI-R、エニアグラム、エゴグラム、ホランドの理論等のテストにより取得される。また、性格傾向は、原体験情報や人間関係価値観情報などに関するテスト(質問)により取得される。性格傾向は、例えば協調性、神経症的傾向、開放性、誠実性、外向性の各項目において6段階の数値(1乃至6)で評価される。なお、各数値が高いほど、対象項目の要素を満たしていることを示す。
【0033】
思考・価値観は、ユーザの思考および価値観を示す。思考・価値観は、ユーザ自身の欲求、対象とするユーザにとって重要なもの、自我関与度が高いものとして捉えることができる。思考・価値観は、端末100等においてユーザに対して質問を表示し、ユーザからの入力を受け付けることで取得される。思考・価値観は、例えばキャリアアンカー、健康、寿命、美容、物欲、異性などからもてたい、金銭欲、趣味、家族と仲良くしたい、他人と仲良くなりたい、動物を飼いたいなどのうちから、ユーザが自身にとって重要な項目や個人の欲求を選択することにより取得される。
【0034】
なお、キャリアアンカーは、端末100等において例えば40個の質問がユーザに対して出力される。この質問は、それぞれ、キャリアの中で大切にしている価値観のカテゴリーのいずれにユーザが分類されるかを判断するための、カテゴライズがなされている。そして、全ての質問の8個用意された、キャリアにおいて大事にしているもの(例えば、管理職として働く)の数値で評価される。さらに説明をすると、8個のうち数値が高かった上位3つが、ユーザのキャリアアンカーとして選択される。
【0035】
将来像は、ユーザが将来なりたい理想の姿を示す。将来像は、「社長」、「お金持ち」、「元気な100歳」、「よき父(母)」、「海外移住者」などである。将来像は、端末100等においてユーザからの入力を受け付けることで取得される。
【0036】
思考力は、ユーザの思考する能力を示す。思考力は、端末100等においてIQ(Intelligence Quotient)、EQ(Emotional Intelligence Quotient)、GMAT(Graduate Management Admission Test)、SAT(Scholastic Aptitude Test)、SPI(Synthetic Personality Inventory)、特定の分野における資格取得の試験(例えば司法試験)等のテストが実行され、テスト結果(スコア)が6段階の数値(1乃至6)で評価されている。なお、この思考力の数値が高いほど、思考力が高いことを示す。また、端末100等においてテストを実行せず、IQ等のスコアをユーザから受け付け、思考力を示す情報としてもよい。
【0037】
忘却特性は、ユーザの物事の記憶に関する能力(特性)を示す。忘却特性は、物事の記憶に対する適性の高低などにより評価される。なお、忘却特性は、端末100等においてユーザに対して質問を表示し、ユーザからの入力を受け付けることで取得される。付言すると、忘却特性は、所謂忘却曲線と呼ばれる、記憶した内容が時間の経過にともない忘却されていく態様を示すグラフ等を用いて算出してもよい。
【0038】
精神状態は、ユーザの精神の状態を示す情報である。端末100等に質問を表示し、ユーザから自身の精神状態の良好さについて回答を受け付けることで取得される。精神状態は、例えばユーザ自身による判断によって6段階の数値(1乃至6)で評価されている。なお、精神状態の数値が高いほど、ユーザが精神状態が良好であることを示す。
【0039】
生理情報は、ユーザの身体の状態を示す情報である。生理情報は、例えば、心拍数、体温、皮膚温、発汗量、血圧、脳波、呼吸の頻度、睡眠時間、睡眠の質、声、表情、視線、まばたきの頻度などである。生理情報は、端末100等に設けられたセンサ(不図示)によって取得された生体情報(心拍数、体温、発汗量など)の分析結果や、マイク(不図示)によって取得されたユーザの声の分析結果、カメラ(不図示)によって取得された身体の特徴データである顔画像(表情、視線など)の分析結果等から算出される。また、生理情報は、端末100等に質問を表示し、ユーザからの回答を受け付けることで取得される。また、生理情報の情報は、所定期間ごとに(例えば毎日)、あるいは所定のタイミングで(例えばユーザがシステムを利用開始する際の操作時)、端末100等を介してユーザから受け付けられる。なお、ユーザの生理情報は、カメラによって取得された身振り、手振り、貧乏ゆすりなどユーザの体の動き(体動)を示す体動情報の分析結果から算出してもよい。また、ユーザの生理情報は、光トポグラフィーを用いて脳活動状態の分析結果から算出してもよい。また、ユーザの生理情報は、ユーザの発話やテキストメッセージや、勤務先である会社の勤怠記録などの分析結果から算出してもよい。
【0040】
忙しさは、ユーザの忙しさの程度を示す。忙しさは、端末100等に質問を表示し、ユーザからの回答を受け付けることで取得される。忙しさは、例えばユーザ自身による判断により6段階の数値(1乃至6)で評価されている。なお、忙しさの数値が高いほど、ユーザが忙しい、すなわちユーザの心身に負荷がかかる状態であることを示す。なお、忙しさの情報は、ユーザからの回答に基づいて特定をするが、予定取得部551がユーザのスケジュールを取得することで算出してもよい。さらに説明をすると、忙しさの情報は、予定取得部551が、ユーザが利用するスケジュール帳(手帳)の画像を読み込むことで取得してもよいし、タスク管理ツールやプロジェクト管理ツールからスケジュールデータを取得してもよい。また、忙しさの情報は、予定取得部551が、ユーザが送受信するメールの件数に基づいて算出してもよいし、メールの文面の自然言語処理で算出してもよい。付言すると、例えば、所定の期間において予定が入っている時間帯の割合などに基づいて、予定取得部551がユーザの忙しさの情報を算出することにより、ユーザ自身が回答する負担が軽減されるとともに、ユーザ自身が自信の忙しさを自覚していない状態であっても、ユーザの心身に負担がかかっている状態を検知することができる。なお、忙しさの情報は、生体情報(心拍数、体温、発汗量など)から算出してもよい。例えば、心拍数が通常よりも高い場合は、心身に負荷がかかっている状態であるため、忙しいと判断される。
【0041】
タスクの割合は、ユーザの業務におけるタスクの状態を示す。言い替えると、タスクの割合は、ユーザが現在行っている業務で求められる要素の割合を示す情報である。ここでのタスクの割合は、端末100等に質問を表示し、ユーザからの回答を受け付けることで取得される。タスクの割合は、例えば「新しいものを作る」、「何かを継続してやる」、「リスクヘッジをする」、「コミュニケーションをとる」、「エンジニアリング」、「部下を管理する」、「新規顧客を開拓する」、「広報文章を書く」、「市場分析をする」の各項目について、ユーザ自身の判断により6段階の数値(1乃至6)で評価されている。
【0042】
なお、ユーザ情報は、上記各項目に限定されない。例えば、ユーザ情報は、レジリエンス(resilience)、心理的安全性、ストレス値、ウェルビーイングポイントなどを含んでもよい。
【0043】
ここで、レジリエンスは、外環境の変化やストレス環境の変化に対するユーザの心理的な耐性を示す。レジリエンスは、端末100等において実行されるテストにより評価される。レジリエンスは、「自分の軸」、「しなやかな思考」、「対応力」、「人とのつながり」、「セルフコントロール」、「ライフスタイル」の各項目を6段階の数値(1乃至6)で評価されている。なお、各数値が高いほど、対象項目の要素を満たしていることを示す。
【0044】
心理的安全性は、ユーザが所属する集団(例えば会社)で自分の考えを自由に発言したり行動に移したりできると考える心理状態を示す。心理的安全性は、端末100等において実行されるテストにより評価される。心理的安全性は、6段階の数値(1乃至6)で評価されている。なお、数値が高いほど、心理的安全性が高いことを示す。
【0045】
ストレス値は、ユーザ自身が感じているストレスの程度を示す。ストレス値は、端末100等において実行されるストレスチェック、あるいは気分や心の健康度に関する質問等、メンタル状態に関する質問に対する各ユーザの回答から算出される。ストレス値は、例えば6段階の数値(1乃至6)を端末100等において受け付けて評価されている。なお、数値が高いほど、ストレスが高い、すなわち対象とするユーザが強いストレスを感じていることを示す。また、ストレス値は、例えば、端末100等に設けられたセンサによって取得されたユーザ情報(心拍数、血圧、脳波、体温、呼吸頻度、まばたきの頻度、睡眠時間、生活習慣、悩み度等)の分析結果から算出されてもよいし、画像認識によって得られた表情、身振り、手振りを含む身体の特徴データ等の分析結果から算出されてもよい。
【0046】
ウェルビーイングポイントは、ユーザが身体的、心理的、社会的に良好な状態であることの程度を示す。ウェルビーイングポイントは、端末100等において実行されるテスト、あるいは端末100等に設けられたセンサによって取得されたユーザ情報(心拍数、血圧、脳波、体温、呼吸頻度、まばたきの頻度、睡眠時間、生活習慣、悩み度等)の分析結果から算出されてもよい。なお、数値が高いほど、ユーザが良好な状態であることを示す。
【0047】
<コンテンツTB531>
コンテンツTB531は、ユーザに対して出力されるコンテンツを記憶する。この例においては、コンテンツに関する情報として、報酬コンテンツと、意義目的コンテンツと、支援コンテンツと、習慣化コンテンツとを含む。報酬コンテンツ、意義目的コンテンツ、支援コンテンツおよび習慣化コンテンツは、各々さらに複数のコンテンツを含む。登録時コンテンツ出力処理(後述する図4のS403参照)や、支援コンテンツ出力処理(後述する図4のS406参照)などにおいて、上記コンテンツのいずれかが選択され、端末100等を介してユーザに対して出力される。なお、以下の説明においては、ユーザに対して出力されるコンテンツは、主として端末100等において表示される文字を含む画像として説明をする。なお、コンテンツの出力態様は、ユーザがコンテンツの内容を把握可能であれば特に限定されず、音楽を含む音声、匂い、振動、あるいは三次元画像を記録した所謂ホログラムなどであってもよい。
【0048】
報酬コンテンツは、ユーザに与えられる報酬の一例である。図示の例における報酬コンテンツは、報酬種別が異なる複数の報酬コンテンツを有する。ここで、報酬種別としては、報酬を数値化したポイントとして付与するポイント付与と、キャラクター、植物および動物などを育成する育成ゲームと、過去の偉人達の名言が表示される名言表示とが含まれる。
【0049】
意義目的コンテンツは、意義目的情報の一例である。図示の例における意義目的コンテンツは、情報量、割合、出力種別などが互いに異なる複数の意義目的コンテンツを有する。ここで、情報量は、意義目的コンテンツとして出力される情報の量(例えば文字数)である。図示の例における情報量は、多い、普通、および少ないの複数段階(3段階)で設定される。また、割合は、意義目的コンテンツとして出力されるポジティブ情報およびネガティブ情報の割合である(詳細は後述)。図示の割合は、80:20、20:80の複数段階(2段階)で設定される。出力種別は、意義目的コンテンツを出力する態様の種別である(詳細は後述)。図示の例における出力種別は、コンテンツに含まれるイラスト有無が設定される。また、出力種別は、根拠となる数値を多く出力するデータ型と、物語や背景などを多く出力するストーリー型とが設定される。
【0050】
ここで、ポジティブ情報は、ユーザが受ける利益を示す情報の一例である。このポジティブ情報は、所謂飴と鞭における飴の情報である。例えば、ポジティブ情報は、「XXをするとXXのように良くなる」という、ユーザにとって好ましい予測を示す情報である。また、ポジティブ情報は、「XXを使ったからXXによくなっている」という、ユーザの行動に対する褒めを示す情報である。また、ネガティブ情報は、ユーザが受ける不利益を示す情報の一例である。このネガティブ情報は、所謂飴と鞭における鞭の情報である。例えば、ネガティブ情報は、「XXをしないとXXのように悪くなる」という、ユーザにとって好ましくない予測を示す情報である。また、ネガティブ情報は、「XXを使ってないからXXまずい状態になっているかもしれない」という、ユーザの行動に対する警告を示す情報である。
【0051】
支援コンテンツは、支援情報の一例である。図示の例における支援コンテンツは、ユーザを支援するための一般的な情報である一般支援情報と、ユーザを支援するためユーザに特定の行動を行わせる情報であるアクションプランとを含む。ここで、一般支援情報は、支援コンテンツにおけるアクションプラン以外の支援情報として捉えることができる。例えば一般支援情報は、ユーザの怒りの感情をコントロールするアドバイスであるアンガーマネージメントと、ユーザの思考様式や心理状態等を切り替えるためのアドバイスであるマインド切替えと、ユーザの行動をねぎらうメッセージを出力するねぎらいメッセージとを含む。また、例えばアクションプランは、ストレッチ、サイクリング、ヨガ、体操などの運動、睡眠、食事、認知、整体、居住環境の整備、身なりを整える、清潔にする、体内環境を整備する、読書、他者への声がけ、温泉・サウナ・風呂などに入る、友人と食事に行くなどの社会的交流をもつ、家族と過ごすなどの人間関係交流をもつ、ユーザが楽しみなことや好きなことをする、勉強をする、ワークを実行する、薬を飲む、病院の予約、整体の予約、カウンセリングの予約、病院へ行く、手術を受ける、整体を受ける、カウンセリングを受ける、タバコをやめる、飲酒をやめるなどを含む。
【0052】
習慣化コンテンツは、習慣化情報の一例である。図示の例における習慣化コンテンツは、第1候補用のコンテンツ、第2候補用のコンテンツおよび第3候補用のコンテンツを含む。ここで、第1候補用のコンテンツ、第2候補用のコンテンツおよび第3候補用のコンテンツは、ユーザが情報処理システム1を定期的に利用したいと考える時間帯の第1候補、第2候補、第3候補の各タイミングで表示される。図示の例における第1候補用、第2候補用および第3候補用のコンテンツは、互いに異なる内容である。例えば第1候補は「システム利用の時間です。」、第2候補は「システムの利用開始しましょう。」、第3候補は「忙しいようですが、システムの利用を開始しませんか?」という文字列を含む画像である。この例においては、第1候補用、第2候補用および第3候補用において次の候補に進むに従い、より柔らかな印象な表現となる。このことにより、習慣化コンテンツが連続して表示された場合に、ユーザが感じる不快感を低減することができる。
【0053】
<アクションプランTB533>
アクションプランTB533は、支援情報の一つとしてユーザに対して出力されるアクションプランに関する情報を記憶する。この例においては、アクションプラン詳細情報として、対象とするアクションプランの実行予定日および実行予定時間と、ユーザが対象とするアクションプランを実行しようとする動機と、ユーザが想定するアクションプランの障害と、ユーザが過去に実行したアクションプランについての日時や実行した感想などの情報である実行詳細情報、ユーザが過去に実行しなかったアクションプランについての日時や実行しなかった理由などの情報である不実行詳細情報とを含む。
【0054】
<情報処理システム1の動作>
図4は、情報処理システム1の動作を示すフローチャートである。
次に、図4を参照しながら、情報処理システム1の動作について説明をする。
【0055】
まず、ユーザからの操作に応じて、端末100が登録開始指示を出力する(S401)。登録開始指示を受け付けた管理装置500は、ユーザ情報を登録する登録処理を実行する(S402)。そして、端末100が登録時コンテンツをユーザに対して出力する(S403)。
【0056】
次に、ユーザーからの操作に応じて、端末100が支援開始指示を出力する(S404)。支援開始指示を受け付けた管理装置500は、ユーザに対する支援情報を出力する支援処理を実行する(S405)。そして、端末100が支援コンテンツをユーザに対して出力する(S406)。
【0057】
上記のように、情報処理システム1における管理装置500は、登録処理および支援処理を実行する。なお、この例における登録処理は、ユーザが情報処理システム1を初めて使用するタイミング(初回登録タイミング)と、所定期間(例えば2か月)ごとに設定されたタイミング(更新登録タイミング)において実行される。このことにより、例えばユーザの職場での所属が変わるなど、ユーザ情報が変化した場合であっても、情報処理システム1によるユーザの支援をより適切に出力し得る。
以下、登録処理および支援処理の各々について順に説明する。
【0058】
<登録処理>
図5は、管理装置500の登録処理を示すフローチャートである。
次に、図4および図5を参照しながら、管理装置500において実行される登録処理について説明をする。なお、登録処理は、上記のように端末100からの登録開始指示(図4のS401参照)を受け付けることにより開始される。
【0059】
まず、管理装置500のユーザ情報管理部510が、端末100において入力画像(不図示)を表示しユーザからユーザ情報を取得する(S501)そして、ユーザ情報管理部510は、受け付けたユーザ情報をユーザ情報TB511(図3参照)に登録する(S502)。
【0060】
次に、報酬管理部571が、報酬条件決定処理を実行する(S503)。また、習慣化管理部577が、習慣化促進処理を実行する(S504)。また、意義目的管理部573が、意義目的設定処理を実行する(S505)。そして、意義目的管理部573が登録時の意義目的コンテンツである登録時コンテンツを出力する登録時出力指示を端末100に対して出力する(S506)。
【0061】
なお、登録時出力指示を受け付けた端末100は、登録時コンテンツをユーザに対して出力する(図4のS403参照)。
登録処理における報酬条件決定処理、習慣化促進処理および意義目的設定処理の詳細については後述する。
【0062】
<支援処理>
図6は、情報処理システム1の支援処理を示すフローチャートである。
次に、図4および図6を参照しながら、管理装置500において実行される支援処理について説明をする。なお、支援処理は、上記のように端末100からの支援開始指示(図4のS404参照)を受け付けることにより開始される。
【0063】
まず、管理装置500におけるユーザ情報管理部510は、ユーザ情報情報TB511からユーザ情報を取得する(S601)。なお、このときユーザ情報管理部510は、端末100において入力画像(不図示)を表示し、ユーザの心身状態情報を端末100等から取得する。
【0064】
次に、報酬管理部571が、報酬出力処理を実行する(S602)。また、意義目的管理部573が、意義目的出力処理を実行する(S603)。また、支援情報管理部575が、リマインド実行処理(S604)およびフォローアップ実行処理(S605)を実行する。また、支援情報管理部575が、支援情報選択処理(S606)をする。
【0065】
次に、支援情報管理部575は、支援情報選択処理(S606参照)においてアクションプランが選択されたか否かを判断する(S607)。アクションプランが選択された場合(S607でYES)、支援情報管理部575は、アクションプラン設定処理を実行する(S608)。また、アクションプランが選択されなかった場合(S607でNO)、支援情報管理部575は、一般支援情報表示処理を実行する(S609)。
【0066】
次に、支援情報管理部575は、ユーザを支援するためのコンテンツである支援コンテンツを出力する支援コンテンツ出力指示を端末100に対して出力する(S610)。なお、支援コンテンツ出力指示を受け付けた端末100は、支援コンテンツをユーザに対して出力する(図4のS406参照)。
【0067】
なお、本実施の形態における支援情報選択処理(S606参照)では、ユーザ情報に基づいて、ユーザを支援するためのデータである支援情報を選択する。さらに説明をすると、管理装置500は、ユーザ詳細情報およびシステム利用情報の少なくとも一方に基づいて、ユーザに適した支援情報を選択する。ここで、管理装置500は、ユーザの思考情報に基づいて支援情報を選択可能である。さらに説明をすると、管理装置500は、ユーザの心身状態情報だけでなく、思考情報を基に支援情報を選択することで、ユーザの心身状態のみから画一的に支援情報を選択する場合と比較して、ユーザに適した支援情報を選択することができる。
【0068】
支援処理における報酬出力処理、意義目的出力処理、リマインド実行処理、フォローアップ実行処理およびアクションプラン設定処理の詳細については後述する。
【0069】
<報酬管理処理>
図7(A)は報酬管理部571によって実行される報酬条件決定処理を示すフローチャートであり、図7(B)は報酬管理部571によって実行される報酬出力処理を示すフローチャートである。
次に、図7(A)および(B)を参照しながら、報酬管理部571によって実行される報酬管理処理について説明をする。
【0070】
ユーザが情報処理システム1を利用することでユーザに与えられる報酬の管理を行う報酬管理処理は、登録処理において実行される報酬条件決定処理(図5のS503参照)と、支援処理において実行される報酬出力処理(図6のS602参照)とを含む。さらに説明をすると、報酬管理処理は、前処理である報酬管理処理と、実際に報酬を出力する報酬出力処理とを含む。
以下、報酬条件決定処理および報酬出力処理をそれぞれ説明する。
【0071】
<報酬条件決定処理>
図7(A)を参照しながら、ユーザに与える条件を決定する報酬条件決定処理について説明をする。
まず、報酬管理部571は、ユーザ情報TB511からユーザ詳細情報を取得する(S701)。また、報酬管理部571は、ユーザ情報情報TB511から対象とするユーザのシステム利用情報を取得する(S702)。そして、報酬管理部571は、取得したユーザ詳細情報およびシステム利用情報に基づいて、報酬閾値の設定を行う(S703)。また、報酬管理部571は、取得したユーザ詳細情報およびシステム利用情報に基づいて、報酬種別の設定を行う(S704)。
【0072】
<報酬出力処理>
次に、図7(B)を参照しながら、報酬管理部571が実行する報酬出力処理について説明をする。
まず、報酬管理部571は、システム利用情報、より具体的にはユーザが情報処理システム1を利用した回数を取得する(S711)。そして、報酬管理部571は、取得した利用回数が報酬閾値より大きいかを判断する(S712)。利用回数が報酬閾値より大きい場合(S712でYES)、すなわちユーザが情報処理システム1を多く利用している場合に、報酬管理部571は設定されていた報酬種別(図7(A)のS704参照)で報酬を出力する設定をする(S713)。また、利用回数が報酬閾値以下の場合(S712でNO)、報酬管理部571は報酬を出力することなく報酬出力処理を終了する。
【0073】
本実施の形態においては、ユーザに報酬を与えるか否かを判断するための報酬閾値を、ユーザ情報に基づいて切り替える(上記図7(A)のS703参照)。この報酬閾値の設定を切り替えることにより、ユーザに報酬が与えられるタイミングが調整可能となる。具体的には、ユーザの思考に応じて、こまめなタイミングで報酬を与える態様と、まとめたタイミングで報酬を与える態様とを切り替えることが可能となる。例えば、情報処理システム1を1回利用するとそのユーザに1ポイントが付与されるとする。そして、報酬閾値を切り替えることで、1ポイント獲得するごとに報酬が与えられる態様と、複数のポイント(例えば10ポイント)を獲得するごとに報酬を与える態様となどでの切替えが可能となる。この例においては、情報処理システム1を毎日利用する場合であっても、毎日報酬が通知される態様と、例えば10日ごとに報酬が通知される態様とが切り替わる。このように、ユーザにとって適したタイミングで報酬が与えられることで、情報処理システム1をより利用したいという欲求をユーザに持たせることが可能となる。
【0074】
また、本実施の形態においては、ユーザに与える報酬の種別を、ユーザ情報に基づいて切り替える(上記図7(A)のS704参照)。具体的には、ユーザの思考・価値観の種別に応じて、報酬コンテンツの種別をポイント付与、育成ゲーム、名言表示のいずれかで切り替える。例えば、数値で物事を管理することを好むユーザの場合に、ポイント付与の報酬コンテンツが選択される。
【0075】
また、報酬コンテンツの同一の種別の中でも、ユーザの思考・価値観の種別に応じて、コンテンツが切り替わる。例えば、育成ゲームにおいては、育成する対象となるキャラクター、植物(例えば木)や動物(例えば魚)などの種別をユーザの思考・価値観の種別に応じて切り替えてもよい。さらに説明をすると、例えば動物に興味があるユーザの場合、動物を育成するゲームが選択される。また、名言表示においては、ビジネスパーソンにとって有用な名言や、人間関係に関する名言など、名言の種別を、ユーザーの思考・価値観の種別に応じて切り替えてもよい。さらに説明をすると、例えば起業家的創造性(Entrepreneurial Creativity)を重視するユーザの場合、ビジネスパーソンにとって有用な名言が選択される。ここで、名言表示は、ユーザに適した考え方やアドバイスなど、ユーザにとって有益な情報である有益情報を提示することの一例である。有益情報の提示の他の例としては、「行動しながら考えましょう」や、「巻き込む力を伸ばしていきましょう」などの文字画像の表示などがある。
【0076】
上記のようにユーザにとって興味のある対象を用いて報酬を出力することで、情報処理システム1をより利用したいという欲求をユーザに持たせることが可能となる。言い替えると、情報処理システム1におけるユーザからの信頼を高めることが可能となる。
【0077】
<報酬管理の変形例>
上記の説明における報酬は、ユーザが情報処理システム1を継続して使用することの報酬、所謂継続報酬であるが、ユーザが情報処理システム1を使用することにともないユーザに与えられる報酬であれば特に限定されない。例えば、情報処理システム1は、所謂達成報酬を与えてもよい。より具体的には、アクションプランで設定された運動など、特定の事項を達成することにともないユーザに報酬を与えてもよい。また、情報処理システム1を利用することでウェルビーイングポイントを加算し、ウェルビーイングポイントが所定の数値に到達することで報酬を与える態様でもよい。また、ポイントが所定の数値に到達することを契機として報酬が与えられるだけででなく、所定の期間(例えば1か月)ごとに獲得したポイントに応じた報酬が与えられる態様であってもよい。
【0078】
また、上記の説明においては、ユーザの思考に応じて報酬を与えるタイミングなどを切り替えることを説明したが、ユーザ情報に応じてユーザに与える報酬が切り替わる態様であれば特に限定されない。例えば、ユーザの思考に加えて、あるいはユーザの思考に替えて、ユーザの心身状態(例えば、生理状態や忙しさ)に応じて報酬を切り替えてもよい。例えば、生理情報が通常よりも好ましくない(例えば心拍数が高い)場合や、忙しさの数値が通常よりも高い場合に、通常よりも報酬が大きくなるよう設定してもよい。通常よりも大きな報酬が与えられることにより、ユーザが情報処理システム1を利用しようとする動機付けとなり得る。また、生理情報が通常よりも好ましくない場合や、忙しさの数値が通常よりも高い場合に、報酬を与える頻度を低下させてもよい。ユーザに報酬を与える頻度を低下させることにより、ユーザが情報処理システム1から通知を受ける頻度が低減され、ユーザが感じる心理的な負担が軽減される。
【0079】
また、ユーザに与える報酬に偶発性や意外性をもたせてもよい。さらに説明をすると、予見容易報酬の一例であり、ユーザにとって予見可能なタイミングで付与される報酬と、予見困難報酬の一例であり、ユーザにとって予見不可能なタイミングで付与される報酬とを設定してもよい。例えば、通常、7日連続で情報処理システム1を利用し、1週間で7ポイントを獲得した場合にユーザに報酬が与えられるものとする。この例において、1週間で6日を情報処理システム1を利用し6ポイントしか獲得していない場合には、獲得ポイントが未達であるため報酬が与えられない。そして、この場合、報酬を楽しみにしているユーザは、落胆することが想定される。そこで、所定の条件を満たす場合に、例外的に報酬が与えられる処理を行ってもよい。例えば、所定期間(この例では1週間)、睡眠時間が十分であったことなど所定の条件として、いわば救済措置として報酬が与えられてもよい。あるいは、周知の技術により乱数を発生させるなどして所謂抽選により例外的な報酬が与えられてもよい。このことにより、ユーザに喜びや驚きの感情を持たせることが可能となる。
【0080】
なお、この例外的な報酬を与える条件は、ユーザ情報に応じて変化させてもよい。具体的には、ユーザの性格傾向や、思考・価値観に応じて、例外的な報酬を与える条件を変化させてもよい。例えば、対象とするユーザの性格傾向において、突発的な刺激を好む性格傾向、または開放性が高い場合は、開放性が低い場合と比較して、例外的に報酬が与えられる処理を行う条件を緩く設定し、例外的に報酬が与えられる頻度を高めてもよい。このように所定の条件をユーザの性格傾向や、思考・価値観に応じて変化させることで、ユーザに対して戒めや嬉しさを与えることが可能となる。
【0081】
また、ユーザ情報に応じて、報酬を与えるか否かを変化させるだけでなく、与える報酬を変化させる対応であってもよい。より具体的には、ユーザの性格傾向や、思考・価値観に応じて、与える報酬自体を変化させてもよい。例えば、通常、情報処理システム1を利用すると2ポイント与えられるが、開放性高いユーザにはポイントとは別の報酬(例えば端末100に名言やキャラクタが表示される、端末100に表示される植物が成長する)など、通常とは異なる報酬種別で報酬が与えらえることが高頻度で発生してもよい。このことにより、報酬の付与において、偶然性、意外性が創発される。なお、この例において、性格傾向として開放性が低いユーザには、通常とは異なる報酬種別の頻度は低く、安定して通常の2ポイントが付与される。このことにより、ユーザごとに適した態様でユーザに報酬が付与され得る。
【0082】
また、報酬は、匂いや音でのあってもよい。より具体的には、匂いが重要なユーザに対しては、対象とするユーザの好みの匂いの芳香剤を端末100と接続された噴霧器(不図示)を介して出力することで報酬を与える態様でもよい。さらに、ユーザの好みに応じて、匂いの種別が変更されてもよい。また、音が重要なユーザに対しては、報酬としてユーザの好みの音や音楽を端末100から出力することで報酬を与える態様でもよい。また、ユーザの好みに応じた選曲や声優のボイス(声)の選択がなされてもよい。
【0083】
また、上記の説明においては、報酬コンテンツの種別を育成ゲームなど端末100等を介して出力可能なものとして説明をしたがこれに限定されない。例えば、金銭やギフトカードなど、ユーザの思考・価値観に応じて、端末100への出力以外の態様でユーザに報酬を与えてもよい。より具体的には、報酬として、コーヒーが好きなユーザにはコーヒーショップで使用可能なコーヒーチケット、運動が好きなユーザにはスポーツジムで使用可能なジム利用チケット、演劇が好きなユーザには観劇チケット、映画が好きなユーザには映画鑑賞チケットをユーザに与えてもよい。また、報酬として、音楽や漫画のデータをユーザに提供してもよい。また、情報処理システム1以外のアプリケーションソフトウェア(アプリ)と連携して、マイルなど、金銭的価値や、特定の商品やサービスとの交換価値を持つポイントをユーザに提供してもよい。なお、ユーザにいずれの報酬を与えるかは、ユーザ情報情報TB511に記憶される思考・価値観に基づいて決定してもよい。あるいは、ユーザに報酬の選択リストを表示し、ユーザが選択することで報酬を決定してもよい。
【0084】
また、ユーザに与えられる報酬としては、上司からの誉め言葉であってもよい。例えば、対象とするユーザに報酬を与えると判断した場合に、対象とするユーザの上司が操作する端末200(図1参照)に「ユーザAを誉めてあげてください」などのメッセージが出力され、対象とするユーザが操作する端末100を介さずに他者から誉め言葉が与えられるような態様であってもよい。また、ユーザに与えられる報酬としては、ユーザの好きなアイドル(所謂推し)、声優、漫画のキャラクタなどからの誉め言葉であってもよい。この誉め言葉は、例えばアイドルなどの画像ととともに、音声や文字として出力される。
【0085】
なお、上記の説明においては、報酬コンテンツとして音楽、漫画などを説明した。ここで、報酬として出力される音楽や漫画の選択は、報酬管理部571が、ユーザ情報情報TB511に記憶される思考・価値観に基づいて、ユーザの好みに合うと推定されるものを選択してもよい。具体的には、ユーザが好きな音楽のジャンル(分類)や、好きなアーティストを受け付け、それに基づいてユーザが好みそうなものを提示(リコメンド)してもよい。
【0086】
ここで、アクションプランや報酬の提示方法は、機械学習モデルを用いて決定してもよい。具体的には、ユーザの情報処理システム1の利用率、アクションプランの達成率、ユーザの心身状態の変化量、ユーザの満足度を取得し、これらの値を最大化するように、ユーザデータ(性格傾向、職業、年齢、直近の心身状態の変化など)を入力とし、アクションプランの提示タイミングおよびその形態、報酬を与えるタイミング、報酬を与える形態(例えば、育成ゲーム、名言提示など)、言語表現等を調整するよう設計された機械学習モデル(例えば、ニューラルネットワーク、線形回帰、決定木など)を構成し、アクションプランや報酬の提示方法を自動的に、すなわち情報処理システム1によって決めてもよい。
【0087】
上記の最適化により、特定の性格傾向パターンを持つユーザにおいて、意義目的コンテンツの情報量を少なくし、ポジティブ:ネガティブの割合を80:20とすることでアクションプランの達成率が上昇する傾向が蓄積データから見られる場合、当該性格傾向パターンを持つユーザに対しては、意義目的コンテンツを前述の通りに出力するようにすることができる。
【0088】
また、Q学習や深層強化学習等の強化学習モデルにより、ユーザの情報処理システム1の利用率、アクションプランの達成率、心身状態の維持・上昇度、ユーザの満足度等を報酬値とし、ユーザデータを状態変数として、アクションプランの提示タイミングおよびその形態、報酬を与えるタイミング、報酬を与える形態(例えば、育成ゲーム、名言提示など)、言語表現等の出力を、試行を重ねながらユーザ個人に逐次学習し最適化させることで、報酬やアクションプランの提示方法を自動的に決めてもよい。
【0089】
例えば、習慣化コンテンツを提示した後にユーザのシステム利用率が低下し、アクションプランの達成率が低い場合には、習慣化コンテンツの提示タイミングを第1候補から第2候補に変更する、報酬の与え方をユーザの第1欲求でなく第2欲求に適用する形態に変更する、あるいは意義目的コンテンツの提示頻度を増加させる等の調整を行う。この調整により実際に報酬値が増加した場合は上記の変更を維持し、低下した場合にはさらに別の調整を加えることで最適化が個人に対して継続される。これにより、最終的にユーザのシステム利用率、アクションプランの達成率等を向上させることが可能である。
【0090】
なお、上記2つを組み合わせた方法で報酬やアクションプランの提示方法を決めてもよい。
【0091】
<意義目的管理処理>
図8は、意義目的管理部573による意義目的設定処理を示すフローチャートである。
図9は、意義目的管理部573による意義目的出力処理を示すフローチャートである。
次に、図8および図9を参照しながら、意義目的管理部573よって実行される意義目的管理処理について説明をする。
【0092】
まず、意義目的管理処理は、ユーザに情報処理システム1を継続して使用する意思を維持させるための処理である。この意義目的管理処理においては、所謂インセンティブコントロール(Incentive Control)を実行する。この意義目的管理処理においては、ユーザの価値観などユーザ情報に基づいて、意義目的情報がユーザに通知される。意義目的管理処理は、登録処理において実行される意義目的設定処理(図5のS505参照)と、支援処理において実行される意義目的出力処理(図6のS603参照)とを含む。さらに説明をすると、意義目的管理処理は、前処理である意義目的設定処理と、実際に意義目的情報を出力する意義目的出力処理とを含む。
以下、意義目的設定処理および意義目的出力処理をそれぞれ説明する。
【0093】
<意義目的設定処理>
図8を参照しながら、意義目的管理部573が実行する意義目的設定処理について説明をする。
まず、意義目的管理部573は、ユーザ情報情報TB511からユーザ詳細情報を取得する(S801)。そして、意義目的管理部573は、取得したユーザ詳細情報に基づいて、割合の設定を行う(S802)。また、意義目的管理部573は、取得したユーザ詳細情報に基づいて情報量の設定を行う(S803)。また、意義目的管理部573は、取得したユーザ詳細情報に基づいて種別の設定を行う(S804)。
【0094】
次に、意義目的管理部573は、ユーザ情報情報TB511からシステム利用情報取得を実行する(S805)。そして、意義目的管理部573は、取得した使用情報に基づいて、出力する意義目的設定コンテンツである設定コンテンツを設定する(S806)。また、意義目的管理部573は、取得した使用情報に基づいて、意義目的通知タイミングを設定する(S807)。
【0095】
<意義目的出力処理>
次に、図9を参照しながら、意義目的管理部573が実行する意義目的出力処理について説明をする。
【0096】
まず、意義目的管理部573は、意義目的出力タイミングであるかを判断する(S901)。意義目的出力タイミングである場合(S901でYES)、意義目的管理部573は、出力する意義目的設定コンテンツとして設定された(上記図8のS806参照)設定コンテンツ情報を取得する(S902)。また、意義目的管理部573は、ユーザ情報情報TB511からシステム使用情報を取得する(S903)。
【0097】
そして、意義目的管理部573は、取得したシステム使用情報に基づいて、利用頻度が閾値より大きいかを判断する(S904)。利用頻度が閾値より大きい場合(S904でYES)、意義目的管理部573は意義目的設定コンテンツを確定する(S905)。また、使用回数が閾値以下の場合(S904でNO)、意義目的管理部573は意義目的出力処理を終了する。すなわち、使用回数が閾値以下の場合(S904でNO参照)、意義目的情報は出力されない。
【0098】
本実施の形態においては、ユーザに通知される意義目的情報である登録時コンテンツおよび意義目的コンテンツが、ユーザ情報に基づいて切り替えられる(図8のS806参照)。具体的には、この意義目的情報の内容、情報量、出力頻度など意義目的コンテンツの出力態様が切り替えられる。例えば、ユーザー詳細情報の思考・価値観の種別に応じて、意義目的の出力態様が切り替わる。このようにユーザごとに意義目的の出力態様を切り替えることで、情報処理システム1をより利用したいという欲求をユーザに持たせることが可能となる。また、ユーザが情報処理システム1を使用する態様が所定の条件を満たす場合、例えば利用頻度が閾値以上である場合(図9のS904参照)、意義目的の出力態様が切り替わる。具体的には、意義目的情報の内容、情報量および出力頻度のうちの少なくとも1つが抑制される。このことにより、情報処理システム1を繰り返し利用しているユーザが、意義目的情報を受けて煩わしさ感じることが抑制される。このように、登録時コンテンツおよび意義目的コンテンツをユーザ情報に基づいて切り替えることで、情報処理システム1におけるユーザからの信頼を高めることが可能となる。
以下、ユーザに通知される意義目的情報である登録時コンテンツと意義目的コンテンツとをそれぞれ説明する。
【0099】
<登録時コンテンツ>
図10は、登録時コンテンツの出力例を説明するための図である。具体的には、図10(A)はワークライフバランス(Lifestyle)を重視するユーザが操作する端末100に表示される登録コンテンツである。また、図10(B)は起業家創造性を重視するユーザが操作する端末100に表示される登録コンテンツである。なお、図10(A)および(B)のコンテンツは、ともにユーザの職種が営業職、情報量が通常、割合が20:80、出力種別がイラスト有の場合のコンテンツである。
【0100】
次に、図10を参照しながら、登録時コンテンツの出力例について説明をする。
上記のように登録時コンテンツは、ユーザ情報に応じて切り替えられる。例えば、図10(A)および図10(B)に示すように、ユーザ情報のキャリアンカーに応じて、コンテンツの内容が切り替えられる。
【0101】
さらに説明をすると、図10(A)に示すように、キャリアアンカーにてワークライフバランスを重視するユーザと判定された場合には、その判定に応じたコンテンツが表示される。図10(A)に示す例においては、キャリアアンカーの判定結果に応じた「家族」を示す画像C11、C12が含まれている。なお、図示の例においては、ネガティブ情報を示す画像N11が含まれている。また、画像N11が示すネガティブ情報は、キャリアアンカーの判定結果であるワークライフバランスに応じた内容である。
【0102】
また、図10(B)に示すように、キャリアアンカーにて起業家創造性を重視するユーザと判定された場合には、その判定に応じたコンテンツが表示される。例えば、図10(B)に示す例においては、判定結果に応じた「想像」を示す画像C13、C14が含まれている。また、ネガティブ情報を示す画像N12は、キャリアアンカーの判定結果である起業家創造性に応じた内容である。
【0103】
図10(A)および図10(B)に示す例のように、ユーザ情報に応じて登録時コンテンツを切り替えることで、ユーザが情報処理システム1を継続して使用する意義目的をより理解しやすくなる。
【0104】
<意義目的コンテンツ>
図11は、意義目的コンテンツの出力例を説明するための図である。さらに説明をすると、図11は、割合(ポジティブ:ネガティブ)が80:20の場合と20:80の場合とにおける、コンテンツの変化を示す図である。なお、図11は、ワークライフバランスを重視し、職種は営業職のユーザであり、情報量が通常の意義目的コンテンツである。
次に図11を参照しながら意義目的コンテンツで設定される割合に応じたコンテンツの変化について説明をする。
【0105】
まず、図11に示す例においては、所定期間ごと(例えば1週間ごと)に、1回目から5回目までにわたって意義目的コンテンツを端末100に表示するように設定されている。各回の意義目的コンテンツは、ポジティブなコンテンツを出力する場合と、ネガティブなコンテンツを出力する場合とが設定されている。すなわち、各回は、ポジティブな回とネガティブな回とのいずれかとして設定されている。そして、全ての回の出力が完了した段階で、出力された情報におけるポジティブ:ネガティブが指定した割合となるように設定されている。
【0106】
図11において指定した割合が80:20の場合は、1回目から4回目まではポジティブなコンテンツ(ポジティブ情報を示す画像P21参照)であり、5回目がネガティブなコンテンツ(ネガティブ情報を示す画像N21参照)である。一方、図11において指定した割合が20:80の場合、1回目から4回目まではネガティブなコンテンツ(ネガティブ情報を示す画像N31参照)であり、5回目がポジティブなコンテンツ(ポジティブ情報を示す画像P31参照)である。
【0107】
さらに説明をすると、図11における画像P21においては、「このシステムを使えばあなたは膨大なストレスを抱え込むことなく家族という穏やかな時間を過ごすことができる」というポジティブな要素が含まれている。一方、図11における画像N21においては「あなたが大切にしている家族との時間が険悪なものになってしまうかもしれません」というネガティブな要素が含まれている。
【0108】
なお、意義目的コンテンツの出力例は、図11に限定されるものではない。例えば、ユーザの職種に応じて、意義目的コンテンツを出力してもよい。例えば、ユーザの職種が営業職である場合において、「あなたの職種では、業務にコミュニケーションの割合が60%程度求められているようです。ですから、このシステムを使うことによって、コミュニケーション能力を向上させることができるという意義があります。」などの表示を行ってもよい。付言すると、対象とする職種において求められるスキルの割合は、ユーザから受け付けてもよいし、ユーザの上司、あるいはカウンセラーなどの専門家など、ユーザ以外によって設定されてもよい。
【0109】
また、職種が営業職である他の例としては、「あなたが行う業務において、最も重要なスキルはコミュニケーションを円滑に進めることでしょう。ストレスを感じると、感情のコントロールをする脳の前頭葉に影響を与え、今まで抑制できていた感情や衝動を抑えることが難しくなってしまいます。ストレスが蓄積しているときのあなたの発言や行動によってあなたが誤解され、損をしてしまうかもしれません。このシステムでは、睡眠や運動の状態や心のエネルギーの申告、あなたの性格傾向を踏まえてどれほどストレスが溜まっているか、疲労が蓄積しているか推定し、適切なタイミングであなたのライフスタイル等を考慮し最適化されたコンテンツやアドバイスを提示します。これによって、あなたの心身の状態を良化させ、あなたが円滑なコミュニケーションを行うのをお手伝いいたしますので、ぜひご活用ください。」というように営業職の業務に関連した情報の表示を行ってもよい。
【0110】
また、ユーザの思考・価値観に応じて、意義目的コンテンツを出力してもよい。例えば、ユーザが健康を重要と考える価値観である場合、「スタンフォード大学とハーバード大学の研究で、仕事のストレスによって、寿命が数週間、数カ月、数年、最大で3年縮むことあるということがわかりました。睡眠や運動の状態や心のエネルギーの申告、あなたの性格傾向を踏まえてどれほどストレスが溜まっているか、疲労が蓄積しているか推定し、適切なタイミングであなたのライフスタイル等を考慮し最適化されたコンテンツやアドバイスを提示します。これによって、あなたの心身の状態を良化させるのをお手伝いします。あなたが抱えているストレスを軽減し、寿命を伸ばせるようお手伝いをするので、ぜひ、このシステムを活用してください。」というように健康に関連した情報の表示を行ってもよい。
【0111】
また、ユーザが家族を重要と考える価値観である場合、「あなたは家族との時間を重要視しますね?そんなあなたにとって家族と楽しく過ごす時間で最も幸福を感じるでしょう。しかし、ストレスが蓄積された状態では、せっかくの家族と過ごす時間でも家族の気持ちに寄り添うことができずに、お互い嫌な思いをすることになってしまうかもしれません。このシステムは、あなたが抱えているストレスを明確にするのをお手伝いし、あなたの性格傾向やライフスタイルなどのパーソナルな事情を踏まえて、適切なタイミングであなたのストレスを軽減・解消するのに最適なアドバイスやコンテンツを提示し、あなたをサポートします。ストレスを軽減し、仕事でのパフォーマンスを上げるだけでなく、家族とのより良い時間を過ごすのを本システムはお手伝いいたします。」というように家族に関連した情報の表示を行ってもよい。
【0112】
また、上記においては、キャリアアンカーに基づいて、意義目的コンテンツで設定される割合を決定することを説明したが、これに限定されない。例えば、キャリアアンカー以外の思考情報(例えば性格傾向など)に基づいて、意義目的コンテンツで設定される割合を変更するなどして、意義目的の出力態様が切り替わえてもよい。また、思考情報および心身状態情報などの複数のユーザ情報に基づいて、意義目的の出力態様を切り替えてもよい。
【0113】
また、ユーザにとってポジティブな説明の方が自身にとって有効か、ネガティブな説明の方が自身にとって有効かを決めるための情報を、例えばユーザから直接受け付けてもよい。さらに説明をすると、端末100を介して、ユーザにポジティブな説明とネガティブな説明とでどちらがより効果的かを質問し、質問に対する回答に基づいて上記割合を決定してもよい。より具体的には、「あなたは何かものをやるよう説得されるときに、やるとこんないいことがあると説明される場合と、やらなければこんな悪いことがあると説明される場合とで、どちらの方がやる気が生じますか?1から5の数字で答えてください。」という質問を端末100に出力し、回答として指定された数字に応じて、上記割合を決定してもよい。
【0114】
なお、ユーザの割合に関する指定を直接受け付けない、すなわちユーザからの指定を間接的に受け付ける例としては特性論と、類型論とがある。特性論としては、ユーザの性格傾向に基づいて、意義目的コンテンツを数種類に分類して、各種類ごとにポジティブな説明とネガティブな説明の比率を決定しておく。そして各種類を、ユーザの性格傾向ごと、例えば外向型、内向型、感覚型などとしておく。そして、ユーザの性格傾向に応じた比率で、ユーザの割合を設定してもよい。また、累計論としては、ユーザが特定の性格傾向が高かった場合にポジティブのポイントとして1ポイントを加算するなどして、全ての性格傾向について計算したポジティブポイント(飴ポイント)とネガティブポイント(鞭ポイント)との比率に応じて、ユーザの割合を設定してもよい。
【0115】
<意義目的管理処理の変形例>
上記の説明においては、1回で出力される意義目的コンテンツごとにポジティブな場合と、ネガティブな場合とを切り替えることを説明したが、これに限定されない。例えば、1回の意義目的コンテンツにおいて、ポジティブな内容とネガティブな内容との両方を含み、ポジティブとネガティブそれぞれの内容を示す記載の量の割合を変更する態様であってもよい。具体的には、文字数を200字と100字とで調整してもよい。また、ポジティブなコンテンツと、ネガティブなコンテンツとが出力される時間を変更する態様であってもよい。具体的には、表示時間を120秒と30秒とで調整してもよい。
【0116】
また、意義目的コンテンツを複数回出力するように設定される場合において、各回ごとに異なるテーマに関するコンテンツを設定してもよい。いわば、意義目的コンテンツを複数回出力する場合に、シナリオを設定してもよい。例えば、意義目的コンテンツを4回にわたって出力する場合に、1回目および3回目はユーザの職種に応じたコンテンツとし、2回目および4回目は、ユーザのキャリアアンカーに応じたコンテンツとしてもよい。すなわち、意義目的コンテンツを出力する回ごとに、異なるユーザ情報に基づいてコンテンツを決定してもよい。このことにより、複数回にわたって出力されるコンテンツにユーザが飽きることが回避され得る。
【0117】
また、意義目的コンテンツにおける割合や出力する回数も上記の説明に限定されない。例えば、割合(ポジティブ:ネガティブ)が70:30、50:50、30:70などで切り替えられてもよい。また、例えば、70:30において1ヶ月のうち合計10回をこの割合に従って出力する態様としてもよい。また、ユーザ情報に応じて、割合とともに、あるいは割合に替えて、意義目的コンテンツを出力する回数(頻度)を切り替える態様でもよい。例えば、所謂マイペースなユーザにとっては、意義目的コンテンツが繰り返し何度も表示されると煩わしく感じることがある。そこで、このようなユーザには、通常は1か月のうち10回であるところを、より回数が少ない1か月のうち5回とする設定をしてもよい。
【0118】
また、ユーザの精神状態などユーザの状態に応じて、割合を切り替えてもよい。例えば、ユーザの気分がすぐれない(落ち込んでいる)場合や、ユーザが忙しい場合に、通常よりもポジティブな意義目的コンテンツが出力されやすい設定としてもよい。すなわち、通常ではネガティブな意義目的コンテンツが出力されることが多いタイミングで、ポジティブな意義目的コンテンツが出力されることが多い態様としてもよい。このことにより、ユーザの気分がすぐれない場合やユーザが忙しい場合であっても、ユーザが情報処理システム1を継続して使用する意義目的をより理解しやすくなる。
【0119】
また、上記の説明においては、意義目的コンテンツを決定する際に、ユーザ情報に基づくことを説明したが、このユーザ情報は特に限定されない。例えば、ユーザのタスクの割合に応じて、意義目的コンテンツを決定してもよい。他の例としては、ユーザの中で優先度の高い欲求、さらに説明をすると価値観を含むユーザの根源的欲求に応じて、意義目的コンテンツを決定してもよい。例えば、長生きすることを重視するユーザにおいては、情報処理システム1を利用することで、寿命が伸びる点や、健康でいられる時間が延びる点などを通知する意義目的コンテンツを設定してもよい。また、勝利を重視する人においては、情報処理システム1を利用することで、いかに勝利をしやすくするかを通知する意義目的コンテンツを設定してもよい。また、美容を重視する人においては、情報処理システム1を利用することで、いかに美容的な効果がもたらされるかを通知する意義目的コンテンツを設定してもよい。このことにより、ユーザが情報処理システム1を継続して使用する意義目的をより理解しやすくなる。
【0120】
また、上記の説明においては、ユーザ情報に基づいて意義目的コンテンツの種別として、イラストの有無を切り替えることを説明したが、データ型とストーリ型とを切り替えてもよい。さらに説明をすると、端末100を介して、データ型とストーリ型とのどちらの説明がより効果的かをユーザに質問し、その回答に基づいて意義目的コンテンツの種別を決定してもよい。また、意義目的コンテンツの種別としては、例えばより現実的な表現である態様と、より誇張された表現である態様とを切り替えてもよい。なお、例えばジョン・L・ホランドによって提唱された職業選択理論における分類(現実的(Realistic)、研究的(Investigative)、芸術的(Artistic)、社会的(Social)、企業的(Enterprising)、慣習的(Conventional))などユーザの性格と働く環境などに応じた分類に応じて、イラストの有無を切り替えてもよい。
【0121】
また、上記の説明においては、ユーザ情報に基づいて意義目的コンテンツの割合や種別を切り替えることを説明したが、切り替える対象は特に限定されない。例えば、ユーザ情報に基づいてコンテンツ全体を切り替えてもよい。例えば、忙しさの数値が通常よりも高い場合に、通常の場合には出力されない特別なコンテンツ例えば「忙しいときにこそ、このシステムを使うと冷静になり、3分という時間以上の作業効率をもたらします。」が出力されてもよい。また、ユーザ情報であるキャリアアンカーに基づいて意義目的コンテンツを設定する態様だけでなく、職種に基づいて意義目的コンテンツを設定する態様などでもよい。付言すると、忙しさ情報に替えて、ユーザが感じるストレスの程度であるストレス度、ユーザが持つ心理的な余裕の程度である心の余裕度に基づいて、意義目的コンテンツの割合や種別を切り替えてもよい。
【0122】
また、上記の説明においては、ユーザ個人のユーザ情報に基づいて、意義目的コンテンツを決定することを説明したが、これに限定されない。例えば、対象とするユーザが所属する集団(例えば部署や担当チーム)の価値観情報や形成されている同意価値観に基づいて、意義目的コンテンツを決定してもよい。例えば、会社の部署である営業部において、チームで互いに助け合って部署全体の営業成績を達成するという意識や価値観がある場合、当該チームに所属するユーザ全員に、その価値観に合わせた内容の意義目的コンテンツが出力される。このことにより、チーム全員で共同意識をより持ち、チームを構成する個人の意識と、他者との協働意識を利用して、情報処理システム1をより利用したいという欲求をユーザに持たせることが可能となる。また、例えばチームを構成するユーザ同士で、意義目的コンテンツに関して話し合うコミュニケーションを促してもよい。さらに説明をすると、情報処理システム1が、文字あるいは音声によってユーザ同士のコミュニケーションを行うサービス(交流サービス)を提供可能な場合、この交流サービスを利用して、ユーザ同士で意義目的コンテンツに関して話し合うことを促してもよい。ユーザ同士で話し合うなどのコミュニケーションをとることで、情報処理システム1をより利用したいという欲求を各ユーザに持たせることが可能となる。なお、情報処理システム1が交流サービスを提供する場合、ユーザが交流サービスを利用することの意義(期待効果)をユーザ情報に基づいて出力してもよい。例えば、職種が営業職であるユーザにおいては、「あなたが行う業務において、最も重要なスキルはコミュニケーションを円滑に進めることでしょう。ストレスを感じると、今まで抑制できていた感情や衝動を抑えることが難しくなってしまいます。他のユーザと交流をすることでストレスが軽減され、あなたの心身の状態を良化することが期待されます。そして、仕事でのパフォーマンスを向上できるかもしれません。」などが出力されてもよい。
【0123】
また、意義目的コンテンツとしては、「本システムは、あなたがよりよくなってほしいと願っています」等、情報処理システム1が人格や感情があるかのような擬人的な態様でコンテンツを出力してもよい。このような擬人的な態様のコンテンツを出力することにより、ユーザが情報処理システム1と感情的な繋がりを感じ、情報処理システム1を継続して使用する意義目的をより理解しやすくなる。
【0124】
また、意義目的コンテンツとしては、情報処理システム1を擬人化したコンテンツを出力するとともに、あるいは出力することに替えて、例えば実在する人物の発言としてもよい。言い替えると、情報処理システム1がユーザ以外の人物を代弁する態様としてもよい。例えば、ユーザ以外の人物としては、ユーザの両親、ユーザの所属する会社の代表、ユーザの配偶者、あるいは情報処理システム1の制作者、ユーザが所属する会社の産業医、保健士、カウンセラー、外来担当医、EAPコンサルタント、キャリアカウンセラーなどであってもよい。なお、ここでの代弁とは、ユーザ以外の人物の発言(発話)とするだけでなく、ユーザ以外の人物からのレターとしてもよい。さらに、例えば、代弁者の人物を特定する際、あるいは代弁するコンテンツを出力する頻度を、ユーザ情報に応じて変更してもよい。具体的には、思考・価値観において家族を重視するユーザである場合には、ユーザの両親を代弁するメッセージが出力される頻度を高めてもよい。このことにより、ユーザが情報処理システム1を継続して使用する意義目的をより理解しやすくなる。また、代弁者の人物は、対象とする人物がユーザにとってどの程度重要であるかを示す指標である重要度に応じて設定してもよい。この重要度は、ユーザによる指示を受け付けてもよいし、ユーザ情報から推定(決定)してもよい。
【0125】
付言すると、情報処理システム1を使う意義目的を説明することの他に、ストレッチ、サイクリングなどの運動、睡眠、食事、認知、整体、居住環境の整備、身なりを整える、清潔にする、体内環境を整備する、読書、他者への声がけ、温泉・サウナ・風呂などに入る、友人と食事に行くなどの社会的交流をもつ、家族と過ごすなどの人間関係交流をもつ、ユーザが楽しみなことや好きなことをする、勉強する、ワークやアクションプランを実行する、薬を飲む、病院の予約、整体の予約、カウンセリングの予約、病院へ行く、手術を受ける、整体を受ける、カウンセリングを受けるなどユーザによる各行動の意義目的を説明してもよい。各行動の意義目的を説明することにより、ユーザが自身で行う行動の意義をより理解し、対象とする行動がより確実に実行されやすくなる。
【0126】
<アクションプラン管理処理>
図12は、支援情報管理部575によるアクションプラン決定処理を示すフローチャートである。
図13は、支援情報管理部575によるリマインド実行処理を示すフローチャートである。
図14は、支援情報管理部575によるフォローアップ実行処理を示すフローチャートである。
次に、図12乃至図14を参照しながら、支援情報管理部575が実行するアクションプラン管理処理について説明をする。
【0127】
ユーザへ提案するアクションプランの管理を行うアクションプラン管理処理は、支援処理において実行される。具体的には、アクションプラン管理処理は、アクションプラン設定処理(図6のS608参照)と、リマインド実行処理(図6のS604参照)と、フォローアップ実行処理(図6のS605参照)とを含む。さらに説明をすると、アクションプラン管理処理は、アクションプランを設定するアクションプラン設定処理と、設定したアクションプランの事前の確認を行うリマインド実行処理と、設定したアクションプランの事後の確認を行うフォローアップ実行処理とを含む。
以下、アクションプラン設定処理、リマインド実行処理およびフォローアップ実行処理をそれぞれ説明する。
【0128】
<アクションプラン設定処理>
図12を参照しながら、支援情報管理部575が実行するアクションプラン設定処理について説明をする。
まず、支援情報管理部575は、ユーザがスケジュールを管理する方法に関する情報であるスケジュール管理方法情報をユーザから取得する(S1201)。そして、支援情報管理部575は、取得したスケジュール管理方法に基づいて、ユーザに予定確保動作を促す予定確保動作促進情報を端末100に出力する(S1202)。そして、支援情報管理部575は、ユーザ情報情報TB511からユーザ詳細情報を取得する(S1203)。そして、支援情報管理部575は、ユーザ詳細情報に基づいて、支援情報選択処理(図6のS606参照)で選択されたアクションプランの期待効果の情報である期待効果情報を端末100に出力する(S1204)。
【0129】
次に、支援情報管理部575は、ユーザが対象とするアクションプランの動機に関する情報である動機情報をユーザから取得する(S1205)。また、支援情報管理部575は、ユーザが対象とするアクションプランを実行することの障害に関する情報である障害情報をユーザから取得する(S1206)。そして、支援情報管理部575は、対象とするアクションプランを決定する処理を行う(S1207)。
【0130】
本実施の形態においては、支援情報管理部575が、スケジュール管理方法情報を取得する(S1201参照)。このスケジュール管理方法情報の取得においては、例えば、支援情報管理部575が、「あなたが普段時間を管理する方法は次の何ですか?」という質問を端末100に表示させる。また、支援情報管理部575は、この質問に対する回答として、「手帳」、「パソコンのカレンダー機能」、「スマートフォンのカレンダー機能」、「秘書(アシスタント)」などの選択肢を示す画像を端末100に表示させる。そして、ユーザが選択肢のいずれかを選択することによって、支援情報管理部575がスケジュール管理方法を取得する。なお、詳細は省略するが、ユーザが自由に入力する態様で質問に対する回答を支援情報管理部575が受け付けてもよい。
【0131】
そして、支援情報管理部575は、取得したスケジュール管理方法に基づいて、ユーザに予定確保動作、すなわちアクションプランで設定された日時を確定することを促す(S1202参照)。言い替えると、ユーザに対象とするアクションプライ以外の予定を入れないための動作を行うことを促す。具体的には、スケジュール管理方法が「スマートフォンのカレンダー機能」である場合、支援情報管理部575は、アクションプランで設定された日時の画像とともに、「今、スマートフォンのカレンダー機能を起動させて、スケジュールを記入しましょう」という画像を端末100に表示させる。また、「秘書(アシスタント)」である場合、支援情報管理部575は、アクションプランで設定された日時の画像とともに、「すぐに秘書に連絡をして、スケジュールを伝えましょう」という画像を端末100に表示させる。このように、対象とするユーザのスケジュール管理方法に応じてユーザの行動を促す情報を出力することで、情報処理システム1で決められた予定がより確実に確保される。その結果として、ユーザの意思変容、行動変容がより確実に実現され得る。また、「今」や「すぐに」といった表現を端末100に現時点での行動を促す情報を出力することで、ユーザがスケジュール確保を後回しとなり、結果としてアクションプランが実行されないことが回避され得る。なお、スケジュール確保をすぐに行うことをより促すため、スケジュール確保の制限時間(例えば1分)を設定してもよい。さらに説明をすると、制限時間の残り時間をカウントダウンの形式で表示するタイマー画像など特定の画像を表示するなどして、ユーザによるスケジュール確保をすぐに行いたいという心理状態とする。
【0132】
さて、アクションプランで設定された日時のスケジューリングを促す(S1202参照)内容については、ユーザ情報に応じて決定してもよい。より具体的には、アクションプランで設定された日時の詳細度を変更してもよい。さらに説明をすると、日程のみを指定し、時間については詳細に指定しない画像を端末100に表示させる場合と、日程だけでなく時間まで指定する画像を端末100に表示させる場合と、日程および時間に加えて実行する場所まで指定する画像を端末100に表示させる場合とを切り替えるなどしてもよい。例えば、性格傾向として大まかな予定が決まっているのみでも予定を実行するタイプのユーザについては、日程の確保のみにとどめる。また、性格傾向として詳細なスケジュールが決まっていないと予定を実行しないユーザに対しては日時や場所まで確保する。このようにユーザの性格や思考傾向に応じて、スケジュールの詳細度を変化させることにより、ユーザが情報処理システム1によって強制されていると感じることを抑制しながら、アクションプランが確実に実行される可能性が高められる。
【0133】
なお、日程だけでなく時間まで指定する例としては、「具体的にいつ、どこでサイクリングを行うのか詳細な計画を立てましょう。あなたはいつ、どこで30分間のサイクリングを行いますか?夏の運動時間として最もおすすめできるのが、朝7時までです。夏では、最も涼しい時間帯です。次におすすめなのは朝の10時までの時間帯です。午後から行う場合は、18時以降にしましょう。」という情報が端末100に表示される。この情報においては、ユーザは時間と場所を指定することを促される。ここで、ユーザが時間設定可能な時間帯が長いと、時間を決めるための負担(所謂思考コスト)が増える。この例においては、気象情報(その時点の観測データおよび将来の予測データを含む)を取得し、取得した気象情報に基づいて「最も涼しい時間帯」や「18時以降」というアクションを行うのに好ましい時間帯を提示することにより、ユーザの思考コストが抑制され得る。
【0134】
さて、本実施の形態においては、支援情報管理部575が、ユーザ詳細情報に基づいてアクションプランの期待効果に関する情報を端末100に出力する(S1203参照)。さらに説明をすると、同一のアクションプランに対して、ユーザ詳細情報に応じた期待効果が出力される。
【0135】
以下、「サイクリング」のアクションプランを例に説明する。例えば、支援情報管理部575が、心身状態情報における忙しさの数値が高い場合と判断した場合には、「サイクリングなどの運動は、脳の血流を改善し、ドーパミンが分泌されるので、やる気が出てきます。」という期待効果を出力する。また、支援情報管理部575が、心身状態情報における睡眠が十分にとれていないと判断した場合には、「サイクリングなどの運動は、セロトニンが分泌されることによって体内時計を調整し、睡眠の質を上げると言われています。」という期待効果を出力する。付言すると、この期待効果は、上記意義目的についての処理と同様に、ユーザの価値観を含むユーザ詳細情報に応じた期待効果が選択される。また、キャリアアンカーにてワークライフバランスを重視するユーザと判定された場合、「サイクリングなどの運動により、ストレスが軽減され、あなたの笑顔が増えるかもしれません。あなたが笑顔になることで、あなたのご家族も喜ばれるのでは?」というワークライフバランスに関連した期待効果を出力する。
【0136】
他の例としては、キャリアアンカーにて管理能力を重視するユーザと判定された場合、「運動することで分泌されるエンドルフィンという脳内物質は、ストレスを軽減してくれる働きがあり、ビジネスをする上でのストレス耐性を高めることが可能です。また同時に、セロトニンも分泌されます。正確で迅速な判断力が常に求められるあなたは、心を落ち着かせる脳内物質であるセロトニンによって、精神的影響を緩和することが出来ます。」という管理能力に関連する期待効果を出力する。また、ユーザが美容を重要と考える価値観である場合、「運動をすることで新陳代謝が良くなり、酸素や栄養が毛細血管の隅々まで行き渡り、古い細胞が新しい細胞に入れ替わります。これによりお肌の状態に悪影響な便秘や血行不良などの改善を促し、体の内側から健康的な美肌を手に入れましょう。」という美容に関連する期待効果を出力する。また、ユーザの業務内容がミスなく業務を行うことが重視される場合、「運動をすることで分泌されるドーパンミンやノルアドレナリンなどによって、やる気や注意力を高めたり感覚を鋭敏にしたりする事が出来ます。これにより、業務におけるあなたのパフォーマンスを高めてくれます。」というミスなく業務を行うことに関連する期待効果を出力する。また、ユーザが所属する会社のビジョン(基本方針)が「孤独に悩む人をゼロにする」である場合、「健康的な運動習慣を身につけることで、エンドルフィンやセロトニンいう、ストレスを軽減し心を落ち着かせてくれる脳内物質が分泌されます。自分たちが精神安定を守らないと、他の人を助けられない、よって、孤独に悩む人をゼロにするためにも、まずはそれを適切に行える落ち着きを手に入れるため、運動しましょう。」という会社の基本方針に期待効果を出力する。
【0137】
このように同一のアクションプランにおいても、ユーザ情報に応じて期待効果を変化させることで、ユーザの意欲をより確実に駆り立て、ユーザによるアクションプランが確実に実行され得る。付言すると、ユーザがアクションプランを実行することで、その欲望の達成のため具体的にどのように体内環境、思考傾向が変化するかということが表示される。このことにより、ユーザによるアクションプランが確実に実行され得る。
【0138】
また、上記の説明においてはサイクリング(運動)のアクションプランを行うことで得られる期待効果を説明したが、アクションプランは特に限定されない。例えば、睡眠、食事、心理的安全性、エンゲージメント、ユーザ同士の交流サービスなどに関する各アクションプランにおいて、ユーザ詳細情報に応じた期待効果が出力されてもよい。ここでのユーザ詳細情報としては、価値観、業務内容、キャリアアンカー、会社のビジョンなどが含まれる。
【0139】
また、本実施の形態においては、支援情報管理部575が動機情報を取得する(S1205参照)。例えばアクションプランが「サイクリング」である場合、支援情報管理部575は、「あなたが感じているサイクリングを実行する意義はなんですか?」という質問を端末100に出力する。そして、この質問に対するユーザからの回答は、アクションプランTB533(図3参照)に記憶される。
【0140】
ここで、ユーザからの回答、すなわち動機情報としては、「遠い場所に行き、その場所の風景を見ることを楽しみにしている。」や「消費カロリーを増やしダイエットにつなげる」などがある。ここで、ユーザから受ける動機情報は、選択肢の中からユーザが選択をする態様や、ユーザが自由に入力する態様であってもよい。選択肢の中からユーザが選択をする態様においては、ユーザによる動機情報の入力作業が簡略化される。ユーザが動機情報を自由に入力する態様、所謂フリーテキストを受け付ける態様においては、ユーザ自身が動機を言語化、すなわちユーザが自分の言葉で表現をする。そのため、後述のリマインド実行処理がなされる際に、自分の言葉を含む動機情報が提示されることで、アクションプランを設定したときのユーザの気持ちや考えをより思い起こしやすくする。その結果、ユーザの意欲をより確実に駆り立て、ユーザによってアクションプランが確実に実行され得る。なお、ここでは動機情報について説明をしたが、上記のアクションプランにおける期待効果において、ユーザが言語化してもよい。そして、ユーザが自身の言葉で表現した期待効果をリマインド実行処理で出力することにより、アクションプランを実行することに納得した際の気持ちや考えをより思い出しやすくなり、ユーザの意欲をより確実に駆り立て得る。
【0141】
なお、上記においてはユーザが動機情報をフリーテキストで入力することを説明した。ここで、例えば、各ユーザが入力した動機情報を記憶し、記憶した動機情報を他のユーザによる動機情報の入力時に表示し、その表示した動機情報を選択可能とすることで、ユーザの入力操作の負担を軽減してもよい。また、動機情報の候補を複数のボタン画像として表示し、いずれかのボタン画像をユーザに操作させる態様であってもよい。このとき、ユーザが入力したテキストを含む他のユーザの入力結果を、候補としてボタン画像の形態で表示させてもよい。また、ユーザが入力したテキストから自然言語処理により特徴量を算出し、算出した特徴量に基づいて他のユーザの入力結果の候補を決定してもよい。なお、候補として表示する他のユーザの動機情報は、ユーザの属性に応じて変化させてもよい。さらに説明をすると、対象とするユーザと共通する属性の他のユーザを優先して選択してもよい。例えば、同じ性格傾向のユーザや、共通する職場や職種のユーザ、同じ年齢のユーザなどを条件として他のユーザを選択してもよい。このようにユーザと共通する属性のユーザの入力結果を選択して候補とすることで、ユーザの競争心を刺激し、ユーザがアクションプランを実行する意欲がより高まり得る。
【0142】
また、本実施の形態においては、支援情報管理部575が障害情報を取得する(S1206参照)。例えばアクションプランが「サイクリング」である場合、支援情報管理部575は、「あなたがサイクリングをするにあたって何か支障になるもの、または懸念点などがありますか?」という質問を端末100に出力する。そして、この質問に対する回答は、アクションプランTB533(図3参照)に記憶される。ここで、ユーザからの回答、すなわち動機情報は、「特になし」、「前日に持病の腰痛が再発するかもしれない」や「自転車がパンクしているかもしれない」などがある。ここで、ユーザから受ける障害情報は、選択肢の中からユーザが選択をする態様や、ユーザが自由に入力する態様であってもよい。選択肢の中からユーザが選択をする態様においては、ユーザによる障害情報の入力作業が簡略化される。ユーザが自由に障害情報を入力する態様においては、ユーザ自身が言語化する。ここで、ユーザの無意識下で、アクションプランの障害となると考えているものをユーザ自身によって言語化させることによって、ユーザによるアクションプランの実行を阻害すると考える思考要因を減らすことが可能となる。
【0143】
なお、ここではユーザが障害情報を自由に入力することを説明したが、上記の動機情報と同様に他のユーザによる入力結果を出力してもよい。付言すると、障害情報を示す複数のボタン画像を表示し、ボタン画像をユーザに操作させる態様であってもよい。また、ユーザが入力したテキストから自然言語処理により特徴量を算出し、算出した特徴量に基づいて他のユーザの入力結果を候補を決定してもよい。また、候補として表示する他のユーザの障害情報は、ユーザの属性に応じて変化させてもよい。
【0144】
また、本実施の形態においては、支援情報管理部575が対象とするアクションプラン決定処理を行う(S1207参照)。このアクションプラン決定処理においては、支援情報管理部575が、対象とするアクションプランの実行予定日、実行予定時間を確定し、アクションプランTB533(図3参照)に記憶させる。図示の例においては、予定管理部550の予定書込部553は、確定されたアクションプランの実行予定日および実行予定時間をスケジュール管理ソフトなどに書き込む。このスケジュール管理ソフトは、支援情報管理部575が取得するスケジュール管理方法(S1201参照)と同一のものであっても、異なるものであってもよい。同一の場合には、支援情報管理部575が取得するスケジュール管理方法に誤った実行予定日および事項予定時間が記入されている場合に、訂正ができる。異なる場合には、複数の方法によりスケジュール管理がなされるため、スケジュール管理がより確実となる。
【0145】
また、アクションプラン決定処理においては、後述するリマインダを実行するタイミングであるリマインド実行タイミングを決定する。このリマインド実行タイミングは、実行予定日時までの期間のうちのいずれかのタイミングに設定される。リマインド実行タイミングは、1回であっても複数回であってもよい。ここで、支援情報管理部575は、ユーザ情報に基づいて、リマインド実行タイミングを変更してもよい。具体的には、支援情報管理部575が、ユーザーの性格傾向や忙しさに基づいて、リマインドのタイミングあるいは頻度を調整してもよい。
【0146】
以下、リマインドのタイミング調整について具体例を用いて説明をする。この例においては、通常、アクションプランの予定日時までに1週あたり1回の頻度でリマインドするものとする。そして、支援情報管理部575は、ユーザの性格傾向が特定の場合に、リマインドの頻度を変更する。例えば、ユーザの性格傾向が、勤勉さに欠ける、すなわち怠け癖がある場合には、より頻度を高く設定して、1週あたり2回の頻度でリマインドをする。このように頻度を通常よりも高くすることで、ユーザに怠け癖がある場合であっても、アクションプランを確実に実行させ得る。
【0147】
また、ユーザが忙しい場合にも、頻度を高くして、1週あたり2回の頻度でリマインドしてもよい。このことにより、忙しさのため他の事柄に気を奪われてユーザがアクションプランの実行を忘れることを抑制し得る。また、忙しさのため、他の予定が後から入ることもある。その場合、アクションプランの予定変更(リスケ)をしなければならない蓋然性が高い。リマインドの頻度を増やすことで、リスケの必要性をきめ細やかに確認することができる。なお、ここではユーザ情報に基づいて、リマインド実行タイミングを変更することを説明をしたが、タイミングとともに、あるいはタイミングに替えて、リマインドの際に出力される情報量を変更してもよい。
【0148】
また、ユーザの職種に応じて、リマインドの頻度を調整してもよい。例えば、例えば営業のように問い合わせを多く受けるなどでタスクが多い職種である場合、開発のようにタスクが少ない、すなわち一つのことをじっくり取り組む職種と比較して、より頻度が高くなるよう設定してもよい。この例においては、ユーザが営業職でタスクが多く、他の事柄に気を奪われる傾向があっても、ユーザがアクションプランの実行を忘れることを抑制し得る。
【0149】
また、リマインドをユーザに提示する提示時間や、リマインドの内容に応じて、次回リマインドするまでの時間、すなわちリマインド間隔を変更してもよい。例えば、提示時間が長い、すなわち端末100に表示される時間が長い場合や、リマインドが詳細で内容的な踏み込みレベルが高い(深さが深い)場合は、ユーザへのリマインドがより効果的に実行され得るため、リマインド間隔を長くしてもよい。
【0150】
また、図12に示す例とは異なり、支援情報管理部575が障害情報を取得した場合(S1206参照)、すなわちユーザが障害があると考えた場合、支援情報管理部575はアクションプランの代替案を提案してもよい。例えば、対象としていたアクションプランが「サイクリング」であって障害があるユーザが考えた場合において、「サイクリング」以外のアクション、例えば「スクワット」を行うことをユーザに提案してもよい。このことにより、障害を理由としてアクションプランが全く実行されないことが回避され得る。
【0151】
また、図示の例においては、支援情報管理部575がアクションプラン決定処理を行うことを説明した(S1207参照)。ここで、アクションプラン決定処理においては、支援情報管理部575がユーザの意思確認を実行してもよい。例えば、アクションプランが「サイクリング」である場合、支援情報管理部575はアクションプラン決定処理において、「サイクリングを実現できそうですか?」という質問を端末100に出力する。そして、この質問に対する回答として「YES」および「NO」の選択肢の中からユーザが選択をする。ここで、「YES」を選択したユーザは、自身の意思でアクションプランを最終決定したという感覚を持つため、結果としてユーザによるアクションプランを実行する確率が高まる。なお、「NO」を選択したユーザに対しては、上記のようにアクションプランの代替案を提示してもよい。
【0152】
ここで、アクションプランの各々は、ユーザが重視する思考・価値観のいずれかと紐づけられてもよい。すなわち、アクションプランの各々において、そのアクションプランを実行することに関連するユーザの思考・価値観の種別を少なくとも1つ設定する。そして、ユーザが重視する思考・価値観の種別に応じて、その種別に紐づけられた(関連する)アクションプランを選定してもよい。ここで、ユーザに対してアクションプランを提案する際に、本来提案すべき思考・価値観の種別に紐づけられたアクションが存在しない場合、ユーザが重視する他の種別、例えばユーザが次に重視する種別に紐づけられたアクションプランを提案する態様としてもよい。
【0153】
なお、図示の例とは異なり、支援情報管理部575が対象とするアクションプラン決定処理を行う(S1207参照)前に、アクションプランを行う日時についてユーザに確認を取る態様でもよい。すなわち、「アクションプランを行う時間帯は、あとからスケジュールが入る可能性が高い時間帯ではありませんか?」という質問を端末100に出力する。そして、この質問に対する回答として「YES」および「NO」の選択肢の中からユーザが選択をする態様でもよい。このことにより、後日予定が入る確率が高い時間帯を避けてアクションプランの日時が設定され得る。
【0154】
また、支援情報管理部575がアクションプランを行う日時についてユーザに確認を取るタイミングは、これに限定されない。例えば、対象とするアクションプラン決定処理を行う前(S1207参照)に替えて、支援情報管理部575がアクションプラン設定処理を実行する際(S608参照)に、アクションプランを行う日時についてユーザに確認を取る態様でもよい。この態様においては、支援情報管理部575が、割込予定が入る確率が高い時間帯を予め避けること可能となり、アクションプランの設定処理が軽減され得る。
【0155】
<リマインド実行処理>
次に、図13を参照しながら、支援情報管理部575が実行するリマインド実行処理について説明をする。
まず、支援情報管理部575は、リマインド実行タイミングであるか否かを判断する(S1301)。リマインド実行タイミングである場合(S1301でYES)、支援情報管理部575は、ユーザの精神状態を取得する(S1302)。そして、支援情報管理部575は、ユーザの精神状態に基づいて、リマインドが実行可能であるかを判断する(S1303)。
【0156】
リマインドが実行可能である場合(S1303でYES)、支援情報管理部575は、ユーザ情報情報TB511からユーザの忙しさ情報を取得する(S1304)。そして、支援情報管理部575は、忙しさが閾値よりも大きいかを判断する(S1305)。忙しさが閾値以下である場合(S1305でNO)、すなわちユーザが忙しくない場合に、支援情報管理部575は、アクションプランTB533(図3参照)に記憶された動機情報を取得する(S1306)。また、支援情報管理部575は、アクションプランTB533に記憶された障害情報を取得する(S1307)。
【0157】
次に、支援情報管理部575は、取得した動機情報および障害情報に基づいて端末100にリマインド画像(不図示)を表示する(S1308)。そして、支援情報管理部575は、ユーザからアクションプランの変更に関する指示を取得したかを判断する(S1309)。アクションプランの変更を受け付ける場合(S1309でYES)、支援情報管理部575は、対象とするアクションプランを変更する変更処理を行う(S1310)。また、アクションプランの変更を受け付けない場合(S1309でNO)、支援情報管理部575は、リマインド実行処理を終了する。
【0158】
本実施の形態においては、リマインド実行タイミングであっても、支援情報管理部575がリマインドが実行可能でないと判断した場合(S1303においてNO)、すなわち特定の場合にリマインドが実行されない。このことにより、例えば心理状態が悪いユーザに対してリマインドをすることで、ユーザにさらに心理的な負担をかけることが回避される。なお、図示の例とは異なり、通常であればリマインドを実行しない場合であっても、さらに所定の条件を満たす場合にはリマインドを実行してもよい。例えば、心理状態が悪いユーザに対しては、通常であればリマインドを実行しないが、出力しようとするリマインドの内容がポジティブな情報が多い場合には、例外としてリマインドを実行してもよい。すなわち、リマインドの内容がポジティブな情報が多いことを条件として、例外的な処理を実行してもよい。この態様においては、心理状態が良好でないユーザに対してポジティブな態様でリマインドを実行し、ユーザの心理状態を改善し得る。また、上記のように特定の場合にリマインドが実行されないことに替えて、特定の場合に通常とは異なるリマインドが実行されてもよい。例えば、特定の場合に、通常よりもポジティブな情報が多いリマインドが実行されてもよい。このことにより、心理状態が良好でないユーザに対してポジティブな態様でリマインドを実行して、ユーザの心理状態を改善し得る。
【0159】
また、本実施の形態においては、リマインド実行タイミングであっても、支援情報管理部575が、忙しさが閾値より大きいと判断した場合(S1305においてYES)、リマインドが実行されない。このことにより、例えば忙しいと感じているユーザに対してリマインドをすることで、ユーザが煩わしさを感じることが回避される。
【0160】
なお、ここでは、ユーザの心理状態や忙しさに応じてリマインドを実行しないことを説明したが、ユーザ情報に応じてリマインドの態様を変更するものであれば、特に限定されない。例えば、ユーザの心理状態がよく、心理的に余裕がある場合には、ユーザ心理的な負担をかける可能性がある表現が強調された態様で、リマインドが実行されてもよい。また、ユーザが忙しい場合に、リマインド画像に含まれる情報量が低減された態様で、ユーザの負担が軽減された態様でリマインドが実行されてもよい。
【0161】
また、本実施の形態においては、支援情報管理部575がアクションプランの変更を受け付けると、対象とするアクションプランを変更する変更処理を行う(S1310参照)。このアクションプランの変更としては、例えば、同一のアクションを他の日時に変更する態様がある。また、アクションプランの変更としては、アクションプランの内容自体を変更する態様がある。例えば、アクションプランが「サイクリング」である場合に、他のアクションとして「スクワット」を行うことに変更する態様である。このように、リマインドを契機として、アクションプランの変更を可能とすることにより、ユーザによってアクションプランが全く実行されないことが回避され得る。
【0162】
なお、支援情報管理部575が、ユーザがアクションプランを実行する予定であることを、他のユーザや家族など、他人に宣言するようユーザに促してもよい。また、支援情報管理部575が、例えば上司や配偶者など情報処理システム1の他のユーザに対して、対象とするユーザがアクションプランを実行する予定であることを通知してもよい。さらに、支援情報管理部575が、通知を受けた他のユーザに対して、アクションプランを実行するユーザに声をかけることを促してもよい。また、例えば情報処理システム1によって交流サービスが提供される場合において、ユーザ同士の交流中に、話題の一つとしてアクションプランを取り上げることを促してもよい。
【0163】
<フォローアップ実行処理>
次に、図14を参照しながら、支援情報管理部575が実行するフォローアップ実行処理について説明をする。
【0164】
まず、支援情報管理部575は、フォローアップ実行タイミングであるか否かを判断する(S1401)。フォローアップ実行タイミングである場合(S1401でYES)、支援情報管理部575は、アクションを実行したか否かの情報であるアクション実行情報を取得する(S1402)。
【0165】
次に、支援情報管理部575は、取得したアクション実行情報に基づいて、アクションプランがユーザによって実行されたか否かを判断する(S1403)。アクションプランがユーザによって実行された場合(S1403でYES)、支援情報管理部575は、実行したアクションの詳細情報である実行詳細情報を受け付ける(S1404)。そして、支援情報管理部575は、次回のアクションプランを設定する次回アクション設定処理を行う(S1404)。一方、アクションプランがユーザによって実行されていない場合(S1403でNO)、支援情報管理部575は、アクションを実行しなかった情報である不実行詳細情報を受け付ける(S1406)。
【0166】
本実施の形態において、支援情報管理部575は、アクション実行情報を取得する(S1402)。このアクション実行情報を取得する処理においては、例えば支援情報管理部575は、「あなたは先日サイクリングを実行する計画を立てました。実施あに行動に移すことができましたか?」という質問を端末100に出力する。そして、この質問に対する回答として「YES」および「NO」の選択肢の中からユーザが選択をする。
【0167】
また、本実施の形態において、支援情報管理部575は、実行詳細情報を取得する(S1404)。この実行詳細情報を取得する処理においては、例えば支援情報管理部575は、「素晴らしいです!」などアクションプランを実行したユーザを褒める情報を出力するとともに、実行した時間、実行した後の感想、アクションプランに対する満足感などの情報を端末100を介してユーザから取得する。これらの実行詳細情報は、アクションプランTB533(図3参照)に記憶される。
【0168】
また、本実施の形態において、支援情報管理部575は、不実行詳細情報を取得する(S1406)。この不実行詳細情報を取得する処理においては、例えば支援情報管理部575は、アクションプランを実行しなかった理由、アクションプランを実行しなかったことで感じたこと、アクションプランを実行するための改善点などの情報を端末100を介してユーザから取得する。これらの不実行詳細情報は、アクションプランTB533(図3参照)に記憶される。
【0169】
このように、アクションプランで予定されたタイミング(日時)を過ぎた後に、ユーザに対してフォローアップがなされることで、ユーザがアクションプランを実行したこと、あるいは実行しなかったことを振り返る機会が得られる。その結果、ユーザに次のアクションプランを確実に実行したいという意欲を持たせ得る。また、アクションプランTB533に記憶された実行詳細情報および不実行詳細情報は、例えば次のアクションプランの設定時や、リマインダー時にユーザに対して出力することによって、ユーザに次のアクションプランを確実したいという意欲を持たせ得る。
【0170】
また、実行詳細情報に基づいて、次のアクションプランの設定内容を変更してもよい。具体的には、アクションプランが「ランニング」であり、実行詳細情報として取得したアクションプランを実行した後の感想として「きつさ」の評価が6段階で「4」で「きつかった」という感想である場合において、そのユーザに対する次のアクションプランの設定時に「ランニング」よりも運動強度が低い「ウォーキング」を提示する。このように、実行詳細情報に基づいて、次のアクションプランの設定内容を変更することで、ユーザが次のアクションプランを実行したくないと考えることを抑制できる。反対に、同じアクションプランが「ランニング」であり、アクションプラン実行後の「きつさ」の評価が「1」で「楽だった」という感想である場合において、次のアクションプランの設定時に「ランニング」よりも運動強度が強度が高い「インターバルトレーニング」を提示する。このように、実行詳細情報に基づいて、次のアクションプランの設定内容を変更することで、ユーザにより効果的なアクションプランを実行させることができる。
【0171】
ここで、上記の説明においては、ユーザから不実行情報を取得することを説明した。ここで、ユーザによる不実行情報の入力態様は、特に限定されない。上記の動機情報と同様に他のユーザによる入力結果を出力してもよい。付言すると、不実行情報を示す複数のボタン画像を表示し、ボタン画像をユーザに操作させる態様であってもよい。また、ユーザが入力したテキストから自然言語処理により特徴量を算出し、算出した特徴量に基づいて他のユーザの入力結果を候補を決定してもよい。また、候補として表示する他のユーザの不実行情報は、ユーザの属性に応じて変化させてもよい。
【0172】
また、他のユーザによる不実行情報として、他のユーザが一旦不実行としたアクションプランを後日実行できた経験に関する情報を含めてもよい。さらに説明をすると、他のユーザによる不実行情報として、対象とする他のユーザがアクションプランを実行できないという経験をした際の乗り越え方を示す情報を含めてもよい。そして、ユーザに対して他のユーザの乗り越え方が提示されることにより、ユーザが自身のアクションプランをより確実に実行し得る。なお、ここでは他のユーザの乗り越え方をユーザに提示することを説明したが、予めユーザの属性に応じて複数の乗り越え方を記憶しておいてもよい。そして、アクションプランが実行できなかったユーザに対して、ユーザの属性に応じた乗り越え方が提示されてもよい。このことにより、ユーザがよりアクションプランを実行できないという困難をより確実に乗り越えることができる。
【0173】
<習慣化促進処理>
図15は、習慣化管理部577による習慣化促進処理を示すフローチャートである。
図16は、習慣化管理部577による使用タイミング通知処理を示すフローチャートである。
次に、図15および図16を参照しながら、習慣化管理部577が実行する習慣化管理処理について説明をする。
【0174】
習慣化管理処理とは、ユーザが情報処理システム1を利用することを習慣化させる管理を行うための処理である。習慣化管理処理は、登録処理において実行される習慣化促進処理(図5のS503参照)と、ユーザが情報処理システム1を使用していないときに、使用タイミングであることをユーザに通知する使用タイミング通知処理とを含む。さらに説明をすると、習慣化管理処理は、前処理である習慣化促進処理と、実際に使用タイミング通知を出力する使用タイミング通知処理とを含む。
以下、習慣化促進処理および使用タイミング通知処理をそれぞれ説明する。
【0175】
<習慣化促進処理>
図15を参照しながら、習慣化促進処理について説明をする。
まず、習慣化管理部577は、ユーザから使用タイミングの候補となる使用タイミング候補を受け付ける(S1501)。そして、習慣化管理部577は、予定取得部551を介してユーザのスケジュールを取得する(S1502)。そして、習慣化管理部577は、割込予定の可能性を算出する(S1503)。
【0176】
次に、習慣化管理部577は、算出した割込予定の可能性が閾値よりも高いかを判断する(S1504)。割込予定の可能性が閾値以下である場合(S1504でNO)、すなわち割込予定の可能性が低い場合、習慣化管理部577は、ユーザから受け付けた使用タイミング候補を使用タイミングとして確定する(S1505)。一方、割込予定の可能性が閾値より大きい場合(S1504でYES)、すなわち割込予定の可能性が高い場合、習慣化管理部577は再度ユーザから使用タイミング候補を受け付ける(S1501)。
【0177】
ここで、習慣化管理部577は、ユーザから使用タイミング候補を受け付ける(S1501参照)。この使用タイミング候補は、ユーザが情報処理システム1を使用するタイミングの候補、より詳細には一日のうちのどのタイミング(時間)で情報処理システム1を使用するかを予め設定するための情報である。本来、ユーザが情報処理システム1を使用するタイミングに特に制限はない。一方で、使用タイミング候補を予め設定しておくことで、ユーザが情報処理システム1を使用することを習慣化し得る。そこで、この例においてはユーザから使用タイミング候補を受け付ける。使用タイミング候補を受け付ける際には(S1501参照)、例えば「本システムの使用を習慣化するために、毎日使う時間帯を決めましょう。毎日いつ使うのか決断すると、無駄な思考コストが生じてしまいます。習慣化のために、いつ使うのかを決めるのは効果的です。最初の設定時間で、使用できなかったことのことも考えて、第三候補まで決めておきましょう。」という情報を端末100に出力する。そして、この質問に対する回答として「第一候補」、「第二候補」および「第三候補」として複数の使用タイミング候補をユーザから取得する。
【0178】
ここで、「第一候補」、「第二候補」および「第三候補」は、ユーザ個人が設定をする。例えば、「第一候補」が出社時の「9:00」、「第二候補」が昼時の「11時45分」、「第三候補」が休憩時の「15時」などに設定される。この例においては、ユーザが毎日「第一候補」の「9:00」に情報処理システム1を使用する時間帯として決めたことになる。そして、「第一候補」に使用できなかった場合、次のタイミングである「第二候補」の「11時45分」に使用することとし、「第二候補」に使用できない場合は「第三候補」の「15時」としながら、いずれかのタイミングで情報処理システム1を使用することを促す。このように情報処理システム1を使用する時間帯を複数予め決めることで、1日のうちに第1候補で利用ができなかった場合でも、他の候補(第2候補および第3候補)のタイミングで利用させることで、ユーザが情報処理システム1を毎日使用する可能性が高まる。その結果、より確実にユーザに習慣化させ得る。
【0179】
また、本実施の形態においては、習慣化管理部577が割込予定の可能性を算出する(S1503)。この割込予定の可能性とは、対象とする時間帯、すなわち使用タイミング候補となった時間帯に、他の予定が入る確率である。言い替えると、割込予定の可能性は、ユーザが対象とする時間帯に急なスケジュールを入れる可能性を示す。この割込予定の可能性は、予定取得部551を介して取得するユーザの過去のスケジュール(履歴)に基づいて算出される。すなわち、過去の所定期間(例えば1カ月)において、ユーザが対象とする時間帯に予定を入れる確率として算出される。このように、割込予定が入る確率が高い時間帯を避けて使用タイミング候補が設定されることにより、ユーザが情報処理システム1の使用をより習慣化させやすくなる。
【0180】
さて、ここでは習慣化管理部577が割込予定の可能性を算出したが、割込予定が入る確率が高い時間帯を避けて使用タイミング候補が設定される態様であれば、これに限定されない。例えば、使用タイミング候補をユーザから受け付けた際に、「指定された時間帯は、あとからスケジュールが入る可能性が高い時間帯ではありませんか?」という質問を端末100に出力する。そして、この質問に対する回答として「YES」および「NO」の選択肢の中からユーザが選択をする態様でもよい。このことにより、習慣化管理部577が割込予定の可能性を算出する処理が不要となる。また、ユーザが手帳で予定を管理しているなど、予定取得部551がユーザの過去のスケジュール取得できない場合であっても、割込予定が入る確率が高い時間帯を避けて使用タイミング候補が設定され得る。
【0181】
また、ここでは、割込予定が入る確率が高い時間帯を避けて使用タイミング候補を設定することを説明したが、これに限定されない。上記の例とは反対に、割込予定が入る確率が低い時間帯を使用タイミング候補として設定する態様でもよい。いわば、情報処理システム1が使用タイミング候補を提案する態様である。具体的には、割込予定が入る確率が低い複数の時間帯を示す情報を、端末100に出力する。そして、出力された複数の候補からユーザが希望する時間帯を選択することで使用タイミング候補を設定してもよい。このことにより、ユーザが使用タイミング候補に適した時間帯について検討することが不要となる。
【0182】
なお、上記の説明においては、割込予定の可能性に基づいて使用タイミング候補を設定することを説明したが、これに限定されない。例えば、ユーザが過去のスケジュールにおいて一度確定した予定の日時を変更することや、直前(例えば24時間以内)など特定の期間に予定が決定するなど、スケジュールの変更履歴に基づいてもよい。この変更履歴に基づいて使用タイミング候補を設定することで、ユーザが情報処理システム1を使用しない可能性が高い時間帯に使用タイミング候補が設定されることが回避され得る。
【0183】
<使用タイミング通知処理>
次に、図16を参照しながら、習慣化管理部577が実行する使用タイミング通知処理について説明をする。
ここで、使用タイミング通知処理とは、ユーザに対して情報処理システム1を使用するタイミングであることを通知する処理をいう。使用タイミング通知は、所謂プッシュ通知で行うリマインドである。さらに説明をすると、使用タイミング通知は、情報処理システム1がユーザによって利用されていない状態において、ユーザに対して情報処理システム1の利用を促す情報である。
【0184】
使用タイミング通知処理においては、まず習慣化管理部577が、使用タイミングであるか否かを判断する(S1601)。使用タイミングである場合(S1601でYES)、習慣化管理部577は、ユーザ情報情報TB511から忙しさ情報を取得する(S1602)。そして、習慣化管理部577は、忙しさが閾値よりも大きいかを判断する(S1603)。忙しさが閾値以下である場合(S1603でNO)、習慣化管理部577は、システム利用情報、より具体的にはシステム利用頻度を取得する(S1604)。そして、習慣化管理部577は、取得した利用頻度が閾値より大きいかを判断する(S1605)。利用頻度が閾値以下である場合(S1604でNO)、習慣化管理部577は、ユーザによってシステムの使用が開始されているか否かを判断する(S1606)。そして、システムの使用が開始されていない場合(S1606でNO)、習慣化管理部577は、端末100等に対して使用タイミング通知を行う(S1607)。
【0185】
ここで、本実施の形態においては、使用タイミングであっても、習慣化管理部577が忙しさが閾値より大きいと判断した場合(S1603においてYES)、リマインドを実行しない。このことにより、例えば忙しいと感じているユーザに対してリマインドがなされることで、ユーザが煩わしさを感じることが回避される。
【0186】
また、本実施の形態においては、使用タイミングであっても、習慣化管理部577がシステムの利用頻度が高いと判断した場合(S1605においてYES)、リマインドを実行しない。このことにより、例えば情報処理システム1の利用を既に習慣化しているユーザに対してリマインドがなされることで、ユーザが煩わしさを感じることが回避される。
【0187】
また、本実施の形態においては、使用タイミングであっても、習慣化管理部577がシステムの使用が開始されていると判断した場合(S1606においてYES)、リマインドを実行しない。このことにより、例えば既に情報処理システム1を使用中であり、リマインドが不要なユーザに対してリマインドをすることが回避される。
【0188】
なお、他の変形例としては、使用タイミングであっても、予定取得部551が取得したユーザのスケジュールにおいてミーティングなどの予定が入っている場合など、ユーザのスケジュールが所定の条件を満たす場合には、リマインドを実行しない態様でもよい。このことにより、例えばミーティングなど情報処理システム1の利用以外のことをしているユーザに対してリマインドを実行し、ユーザが煩わしく感じることが回避される。また、ミーティングなど他のスケジュールが終了したタイミング(例えばミーティング終了後10分以内)にリマインドを実行してもよい。また、上記ミーティングが終了した後であって、次の予定(例えば他のミーティング)の開始時間の10分前など、次の予定の開始タイミングに基づいて、リマインドを実行してもよい。
【0189】
また、他の変形例としては、ユーザ情報に応じて、「第一候補」、「第二候補」および「第三候補」のうち、リマインドを実行する候補と、リマインドを実行しない候補とを切り替えてもよい。例えば、ユーザが忙しいときには「第一候補」、「第二候補」および「第三候補」のうちの一部(例えば「第一候補」および「第三候補」)のみでリマインドを実行する。また、ユーザが忙しくないときには「第一候補」乃至「第三候補」の全てでリマインドを実行してもよい。このことにより、忙しいと感じているユーザに対してリマインドがなされることで、ユーザが煩わしさを感じることが回避される。
【0190】
さて、リマインドにおいてユーザに対して出力される情報(S1607参照)は、ユーザ情報に応じて変化してもよい。例えば、キャリアアンカーにおいて、ワークライフバランスを重視すると診断されたユーザに対して「本システムは、家族と友好な時間を過ごすことをサポートいたします。今日のブラッシュアップを行いましょう。」という通知を行う。また、キャリアアンカーにおいて、起業家的創造性を重視すると診断されたユーザに対して「本システムは、あなたが創造性を発揮することをサポートいたします。今日のブラッシュアップを行いましょう。」という通知を行う。また、職種が営業であるユーザに対して「営業の効率化のためさまざまなルーティンを取り入れたり、ツールを導入しているかもしれません。しかし、効率化のための環境が整っていても成果が上がらないことがあります。望ましい成果が出ないのは、メンタルや体調に問題があるのかもしれません。そんな時に役に立つのが、本システムです。」という通知を行う。また、美容を重視するユーザに対しては「ストレスを感じると、その事態に対処するために交感神経が優位になります。その結果、免疫機能が低下して、肌の生まれ変わりが不調になり、肌荒れが生じてしまいます。本システムでは、ストレスが溜まっている時にその原因を特定し、その解消・軽減に役立つコンテンツがあります。また、普段からストレスが生じないように、適切なタイミングで睡眠や運動、食事の質を改善させるためのコンテンツも提示するので、ぜひお使いください。」という通知を行う。このようにユーザにとって興味のある対象を用いて使用タイミング通知を出力することで、情報処理システム1をより利用したいという欲求をユーザに持たせることが可能となる。言い替えると、情報処理システム1におけるユーザからの信頼を高めることが可能となる。
【0191】
また、ユーザの職種や性格傾向に応じて、使用タイミング通知を出力する態様をを変化させてもよい。例えば、性格傾向の一つである「用心深さ」に応じて、使用タイミング通知のタイミングを切り替えてもよい。例えば、ユーザの「用心深さ」が「3以下」である場合には使用タイミング通知を出力する。一方、ユーザの「用心深さ」が「4以上」で所謂神経性傾向のユーザである場合には、例えば所謂怠け癖があるユーザと比較して、ユーザが情報処理システム1をより確実に実行することが期待できるため、使用タイミング通知を出力しない。このことにより、「用心深さ」が「4以上」であり用心深いユーザに対して、心理的な負担をかけることが回避される。
【0192】
また、ユーザが情報処理システム1を使用する使用頻度に応じて、使用タイミング通知を出力する態様を変化させてもよい。例えば、情報処理システム1への使用頻度が高いユーザに対しては、低いユーザよりも使用タイミング通知の頻度を少なくしてもよい。このことにより、例えば情報処理システム1の使用頻度が高いユーザに対して、不要なリマインドをすることが回避される。また、ユーザの情報処理システム1に対する満足度や納得度(図3(A)のユーザ情報TB511参照)に応じて、使用タイミング通知を出力する態様を変化させてもよい。例えば、情報処理システム1への満足度が高いユーザに対しては、低いユーザよりも使用タイミング通知の頻度を少なくしてもよい。このことにより、例えば情報処理システム1に満足して、所謂ロイヤリティが高いユーザに対して、不要なリマインドをすることが回避される。付言すると、満足度や納得度は、例えば登録処理におけるユーザ情報の取得(S501参照)において、ユーザに対する質問(アンケート)をすることにより取得してもよい。例えば、満足度は、「情報処理システム1を使用して満足していますか?1から6の数字で答えてください」という質問を端末100に出力し、回答としてユーザによって指定された数字を満足度としてもよい。また、納得度は、「情報処理システム1を使用することに利用メリットを感じていますか?1から6の数字で答えてください」という質問を端末100に出力し、回答としてユーザによって指定された数字を納得度としてもよい。
【0193】
また、ユーザの情報処理システム1の使用を開始してからの期間(使用期間)に応じて、使用タイミング通知を出力する態様を変化させてもよい。例えば、使用期間が所定期間(例えば2週間以内)のユーザに対しては、所定期間外のユーザよりも使用タイミング通知の頻度を少なくしてもよい。このことにより、ユーザの情報処理システム1の使用を開始したばかりで情報処理システム1に対して警戒している状態のユーザに対して、リマインドが多く通知されユーザが不安になることが回避される。なお、この例とは反対に、使用期間が所定期間(例えば使用開始後2週間以内)のユーザに対しては、所定期間外のユーザよりも使用タイミング通知の頻度を高くしてもよい。このことにより、ユーザの情報処理システム1の利用を開始したばかりのユーザに対して、情報処理システム1の利用を習慣化させることができる。
【0194】
また、例えば、対象とするユーザが所属する集団のスケジュールに基づいて、使用タイミング通知を出力する態様を変化させてもよい。例えば、対象とするユーザが所属する集団におけるリーダーのスケジュールをその集団における他のメンバーよりも優先的にして、使用タイミンを設定してもよい。例えば、リーダーが選択した使用タイミング候補を、他のユーザの使用候補とする、すなわちリーダーが集団の使用タイミング候補を決定する態様でもよい。また、集団において多数決や投票を行うなどして、複数のユーザの意見(指示)によって使用タイミング候補を決定する態様でもよい。例えば、職場におけるチームで定例ミーティングを実行する場合に、昼休憩の前と後とのいずれを第1候補とするかをチームメンバーによる投票で決めてもよい。
【0195】
また、対象とするユーザが所属する集団のリーダーと他のメンバーとで、使用タイミング通知を出力する態様を変化させてもよい。すなわち、ユーザが所属する集団の役割や職位などに応じて、使用タイミング通知を出力する態様を変化させてもよい。例えば、集団のリーダー以外のメンバーに対しては、「システム利用の時間です。」としてコンテンツを出力し、集団のリーダーに対しては、「システム利用の時間です。チームメンバーに対してシステムの利用を促しましょう」というコンテンツを出力する。このように、集団における役割に応じたコンテンツを出力することで、ユーザによる情報処理システム1の利用が促進され得る。
【0196】
<習慣化促進の変形例>
上記の説明においては、日時を指定して使用タイミング候補を設定することを説明したが、これに限定されない。例えば、端末100を起動させたタイミングや、通勤のタイミング、部署や作業グループなどで実行されるイベント(例えば朝礼)のタイミングを指定して、使用タイミング候補を設定してもよい。なお、予定取得部551が取得したユーザのスケジュールや、端末100が備えるGPS(Global Positioning System)機能により取得するユーザの位置データなどに基づいて、ユーザが行っている行動を判定し、判定結果に応じてリマインドを実行してもよい。例えば、スケジュールに予定が入っておらず、位置データにより電車等で移動していると判断された場合に、「通勤中だと思いますが、本システムを利用してみませんか?」などのコンテンツを表示する態様であってもよい。
【0197】
ここで、例えば所定期間(例えば1週間)情報処理システム1が利用されないなど、利用頻度が閾値以下、すなわち習慣化ができてないユーザに対しては、使用タイミング通知を出力する態様を変化させてもよい。例えば、習慣化できてないユーザに対して、リマインダを頻度高く実行してもよい。あるいは、使用タイミングの設定が不適切であることも想定されるため、習慣化できてないユーザに対して、使用タイミング候補の再設定を提案してもよい。また、転職や部署移動などに伴う、職種変更や忙しさ情報変更などがあったユーザに対して、使用タイミング候補の再設定を提案してもよい。
【0198】
<管理装置500のハードウェア構成>
図17は、管理装置500のハードウェア構成例を示した図である。
図17に示すように、管理装置500は、CPU501と、RAM(Random Access Memory)502と、ROM(Read Only Memory)503と、HDD(Hard Disk Drive)504と、通信I/F505とを備える。
【0199】
CPU501は、ROM503等に記憶された各種プログラムをRAM502にロードして実行することにより、管理装置500の上記各機能を実現する。
RAM502は、CPU501の作業用メモリ等として用いられるメモリである。
ROM503は、CPU501が実行する各種プログラム等を記憶するメモリである。
HDD504は、ユーザ情報等を記憶する例えば磁気ディスク装置である。
通信I/F505は、ネットワークNW(図1参照)を介して他の装置との間で各種情報の送受信を行う。
【0200】
ここで、CPU501によって実行されるプログラムは、半導体メモリ等のコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で、管理装置500へ提供し得る。また、CPU501によって実行されるプログラムは、管理装置500を介して端末100等へダウンロードしてもよい。例えば、管理装置500の上記各機能を実現するプログラムを、アプリケーションソフトウェアとして端末100等へダウンロードしてもよい。そして、ユーザは、端末100等にて、ダウンロードしたアプリケーションソフトウェアをインストールして、上記サービスの利用を開始する。
【0201】
<変形例>
図18は、ユーザが各数値をスコアを入力する変形例を説明する図である。
次に、図18を参照しながら、ユーザが各数値をスコアを入力する変形例を説明する。
【0202】
上記の例においては、思考・価値観などをユーザから取得する際に、ユーザが端末100を介して各スコアの数値を入力することで受け付けることを説明したがこの入力態様は、特に限定されない。例えば、図18(A)および(B)に示すように、端末100に表示される画像を介して、各数値のスコアの入力を受け付けてもよい。
【0203】
具体的には、まず、思考・価値観などの思考情報をユーザから取得する際に、個人の欲求のデータテーブルとして、元から情報処理システム1が記憶(用意)していたもの、および過去に対象とするユーザが記述で答えたもの、1~百数十個(αとする)のリストとし、このリストの中からユーザが重要と考えるものを複数個(例えば8個)を選択させる。なお、このとき選択においては、ユーザが複数個を選ぶ処理をすることなく、α全てについてそれぞれ以下の重要度を質問してもよい。例えば、「あなたはプライベートと仕事の両立をどの程度重要視していますか」(0乃至6の数値で評価)のような質問でスコア化をしてもよい。このスコアは、自我関与度として捉えることができる。
【0204】
そして、スコア化された結果を図18(A)のようにグラフとして表示する。より具体的には図18(A)な第1画像G1が、端末100の表示領域(不図示)に表示される。この第1画像G1は、ユーザが入力した結果を知覚可能なデータとして表現した円グラフIM10を含む。
【0205】
次に、ユーザが重要と考えたものについて、ユーザに以下の操作をさせる。具体的には、まず図17(B)に示すようにポインタ画像IM21が表示される。このポインタ画像IM21は、例えばマウスなどを介してユーザが指示することにともない、端末100の表示領域(不図示)において移動する。そして、ポインタ画像IM21の位置が移動することにともない、円グラフIM20を構成する各部分の表示領域の大きさが切り替わる。このことにより、円グラフIM20の表示をユーザの実感に合うように切り替えることが可能となる。そして、ユーザによって切り替えられた各部分の表示領域の大きさが、各数値のスコアとして処理される。
【0206】
なお、図示の例とは異なり仕事自体の重要度をユーザから取得してもよい。ユーザから取得した重要度に基づいて、仕事の意義を欲求よりも多く出す場合や、少なく出す場合を切り替えてもいいし、仕事を欲求の一部概念として、その中に、仕事のタスクの種類情報を入れていてもいい。さらに説明をすると、仕事と欲求が分かれている態様であっても、欲求の中に仕事でが含まれている場合であってもよい。
【0207】
また、思考・価値観などの思考情報をユーザから取得する際に、発達学や心理学に基づいて、間接的にユーザの思考情報を取得してもよい。例えば、特定の画像をユーザに対して表示し、その特定の画像をユーザが見て嬉しいと感じたか否かでユーザの思考・価値観を推測してもよい。また、例えば特定の画像をユーザに見せた際、あるいは特定の音をユーザに聞かせた際の、ユーザの心拍など生理情報の変移に基づいて、ユーザの思考・価値観を推測してもよい。また、マズローの欲求5段階説に基づいたユーザの欲求段階から、ユーザの思考・価値観を推測してもよい。ここで、マズローの欲求5段階説は、人間の欲求は「生理的欲求」、「安全の欲求」、「社会的欲求」、「承認欲求」、「自己実現欲求」の5段階のピラミッドのように構成されているとする心理学理論である。そして、上記思考・価値観などの思考情報をユーザから取得する際に、ユーザの欲求に関する情報が上記5段階のうちのいずれに応じるかを判断し、その段階に対応する思考・価値観を判断結果としてもよい。例えば、ユーザの欲求段階が「承認欲求」に当たる場合は、対象とするユーザの思考・価値観が、多くの人に好かれたいなどの欲求であると判断してもよい。
【0208】
また、ユーザの肉体および精神の状態によって、ユーザの思考・価値観は変化することがある。そこで、ユーザの生理情報を含む心身状態情報に基づいて、ユーザのユーザの肉体および精神の状態を判断し、ユーザの思考・価値観の内容を推定してもよい。ここでの思考・価値観の内容とは、思考・価値観の対象となるもの、例えばユーザが重要と考えるものの種別や割合などである。
【0209】
<他の変形例>
上記の説明においては、意義目的情報や習慣化情報などの出力態様をユーザ情報に応じて変更することを説明した。ここで、意義目的情報などの出力態様をユーザ情報に応じて切り替える例は、上記で説明したものに限定されない。例えば、性格傾向において、周りに合わせやすい(合わせることが重要だと思ってる)、すなわち協調性が高いユーザに対しては、対象とするユーザ以外の人について言及する態様であってもよい。さらに説明をすると、「周りの人も本システムを利用しています。」、「貴社の8割の人が利用していますやっています。」、「本システムを使うとあなたの周りの人もハッピーになります。」というメッセージを表示してもよい。このように、会社の風土やユーザの連帯感や義務感によってメッセージを変更して、ユーザがシステムを継続して使用する意思を維持させる、行動変容を行う、習慣化を行えることをより効果的に促してもよい。
【0210】
なお、「他の社員や部署の人たちが例えば運動をXXくらいやっています。」、「同じ年代の人はXXくらいやっています」など、ユーザと共通する属性のユーザの情報をそれ以外のユーザの情報よりも優先的に提示する態様であってもよい。例えば、同じ性格傾向のユーザや、共通する職場や職種のユーザ、同じ年齢のユーザなど、ユーザにとって親近感がわくユーザの情報を提示することで、ユーザがアクションプランを実行する意欲がより高まり得る。ここで、ユーザのアクションプランの実行度を、達成率やポイントで数値化(スコア化)してもよい。また、この数値化された実行度を、他のユーザに表示(出力)し、ユーザ同士で実行度を競わせる状態としてもよい。なお、この実行度の数値化は、ユーザの個人の数値であってもよいし、ユーザが所属するチーム(集団)の数値(例えば、平均値、合計値、最高値など)であってもよい。なお、ここでは、アクションプランの実行度について説明をしたが、システムの利用率、ユーザの生体情報(健康度)、チームの心理的安全性などにおいて、ユーザ同士に競わせる状態としてもよい。例えば、ユーザが定期的な運動を実行しているか、適切な食事を取っているかなどについて数値化をして、他のユーザと競いあう態様でもよい。さらに説明をすると、ユーザの思考傾向が競争心が強い場合、あるいは他者を気にする傾向が強い場合には上記処理を行い、弱い場合には上記処理を行わない態様としてもよい。また、この傾向強い場合に、弱い場合よりも処理の頻度を高める態様としてもよい。
【0211】
また、ユーザが会社やチームなどの集団に所属している場合には、その集団に関する情報である集団情報にあわせた表示をしてもよい。具体的には、「本システムを使うと、チームみんなのためになります。」や、「本システムを使うと、会社の目的に合致しします」などのメッセージを表示してもよい。
【0212】
また、ユーザーに対する心理的もしくは実際的影響度が高い人間の発言とともにメッセージを表示してもよい。例えば、ユーザが会社やチームに所属している場合には、会社の代表取締役やチームリーダなどの発言とともにメッセージを表示してもよい。例えば、「貴社の社長xxさんが本システムの利用を推奨しています。」や、「リーダーのxxさんは本システムに利用状況をチェックしています」などのメッセージを表示してもよい。また、「あなたの上司は、あなたの健康に気を遣っています」など、ユーザの上司やユーザにとって影響度の高い人が、対象するユーザを気遣っている、さらに言うとそのユーザーの心身の状態を気遣っていることを示す情報を出力する処理が実行されてもよい。ここで、ユーザが会社員である場合、対象とするユーザの上司の上司、すなわち職位で2段階または3段階上の人の発言を表示したほうが、ユーザの上司、すなわち職位で1段階上の人の発言を表示するときよりも、対処とするユーザによる情報処理システム1の利用が促される。
【0213】
ここで、意義目的情報を出力する際に、職位が2段階上の上司からのメッセージ(上司メッセージ)を表示する例について説明をする。この例においては、意義目的管理部573が対象とするユーザに上司メッセージを表示するかを判断する。そして、この上司メッセージを表示すると判断した場合には、意義目的管理部573は、上司に対して指示受け付け画像を出力する。この指示受け付け画像は、対象とするユーザに対して上司メッセージを出力することを許可するかの指示を、上司から受け付ける画像である。すなわち、意義目的管理部573は、部下に対して上司メッセージを表示することの承認を上司から取得する。そして、承認を得た場合、対象とするユーザに対して上司メッセージが出力される。このように、上司からの承認を得ることを条件として上司メッセージを出力することによって、上司の意思に反して上司メッセージが出力されることが回避される。なお、上司メッセージが出力する条件は特に限定されない。例えば、対象とするユーザの所属するチームにおいてパワハラ(パワーハラスメント)、セクハラ(セクシャルハラスメント)などのハラスメントが発生していること、あるいはその程度が高いことを契機として、意義目的管理部573(出力管理部570)が上司メッセージを出力するための上記処理を行ってもよい。このメッセージにおいては、ハラスメントが低減するためのユーザの思考変容および行動変容を促す内容が含まれる。また、ハラスメントだけでなく、心理的安全性が低い場合や、コミュニケーション能力を向上させることが必要な場合において、意義目的管理部573(出力管理部570)が上記処理を行ってもよい。また、上記では上司メッセージとして説明をしたが、上司からのメッセージに限定されるものではなく、ユーザと関連がある第三者(他者)からのメッセージであればよい。例えばエグゼクティブ、役員、株主、人事部長、産業医、カウンセラーなどからのメッセージが対象とするユーザに出力される態様でもよい。なお、ユーザと関連のある第三者は複数であってもよい。例えば、上司および産業医の両者からのメッセージが出力されてもよい。
【0214】
また、ユーザが家族を大切にする価値観を有し、例えば自分の母親の言うことをよく聞く場合、「あなたのお母様は情報処理システム1の利用や、アクションプランの実行を望んでいるのでは?」というメッセージを表示してもよい。また、社会的な指導者など影響力のある人物などが望んでいるというように、ユーザ以外の人物などを特定しながらメッセージを表示してもよい。
【0215】
なお、心理的もしくは実際的影響度が高い人間としては、例えばユーザの好きなアイドルの発言やアニメのキャラクタのセリフにおいて、対象とするユーザの心身の状態に気を遣っていることを示すメッセージを表示してもよい。また、ユーザにとって心理的もしくは実際的影響度が高い人間に対しては、対象とするユーザがいる場合、上記のようなメッセージを対象とするユーザに提示することの了承を事前にとるとよい。
【0216】
上記の説明においては、思考・価値観は、ユーザが自身にとって重要な項目や個人の欲求を示す情報をユーザから受け付けることで取得されることを説明した。ここで、思考・価値観を決定するためにユーザから受け付ける情報は、特に限定されない。例えば、ユーザの遺伝情報を受け付けて、ユーザの思考・価値観を決定してもよい。思考・価値観を直接的に示す情報であってもよいし、間接的に示す情報であってもよい。例えば、思考・価値観は、過去にユーザ自身が経験した事象や過去に自身が好きであったことなどの情報を受け付け、その情報に基づいて判断(推定)してもよい。具体的には、身近な人を肺がんで亡くした経験があるユーザは、健康を重要と考える思考・価値観であると判断してもよい。また、高校生のときにニキビで悩んでいた経験があるユーザは、美容、より詳細には肌の状態を重要と考える思考・価値観であると判断してもよい。また、10代によく音楽を聞いていたことがあるユーザ、新社会人の時代によくスポーツをしていたユーザは、それぞれ音楽、運動に興味があると判断してもよい。ここで、思考・価値観は、その価値観を形成する元となる、ユーザの過去の経験やその時の思考認知等によって構成される。したがって、ユーザが以前好きだったこと、以前から継続して好きであること、過去の経験などの情報を取得することで、ユーザの思考・価値観が判断され得る。付言すると、DNAメチル化が多い場合、精神疾患のリスクが高く、神経症傾向も高くなることがある。また、神経症傾向が高い場合、他者承認欲求が強くなることがある。そこで、例えば、DNAメチル化が多い場合、多くの人に好かれたいなどの他者承認欲求がそのユーザの欲求であると判定してもよい。
【0217】
また、思考・価値観は、上記のように思考・価値観に関するユーザの入力を受け付けることに加えて、あるいは替えて、ユーザの属性やユーザの行動履歴などから推測する態様であってもよい。例えば、ユーザの年齢に基づいてユーザの思考・価値観を推定してもよい。さらに説明をすると、ユーザの年齢から精神成熟度の度合いを判断し、ユーザの思考・価値観を推定してもよい。例えば10代~20代の年齢は青年期・成人期前期であることから、ユーザにとっては人間関係の構築が重要であり、例えば恋愛が重要であると推定してもよい。また、例えば50代~60代の年齢は熟年時期であることから、ユーザにとって健康が重要であると推定してもよい。また、SNS(Social Networking Service)におけるメッセージ送信機能において、「好き」、「告白」、「別れ」、「浮気」など恋愛に関する文言の出現頻度が高い場合に、恋愛が重要であると推定してもよい。
【0218】
また、上記の説明においては、プッシュ通知によってユーザへ情報処理システム1の使用を促すことを説明したがこれに限定されない。例えば、所謂電子メールや、SNSにおけるメッセージ送信機能などによって、ユーザに対して通知を行ってもよい。なお、ユーザに使用を促す通知は、1回であってもよいし、所定期間ごとに複数回行ってもよい。なお、上記において説明した、ユーザに対しての通知(情報の出力)は、ユーザへ情報処理システム1の使用に限らず、プッシュ通知、電子メールや、SNSにおけるメッセージ送信機能などによって行ってもよい。
【0219】
また、上記の説明においては、図11などを参照して意義目的コンテンツを説明した。ここで、意義目的コンテンツはユーザに情報処理システム1を継続して使用する意思を維持させるコンテンツであれば特に限定されない。例えば意義目的コンテンツは、学生や社会人が学習をする際に学習効果が高められることや、喫煙や禁酒の習慣をやめることができることなどであってもよい。また、意義目的コンテンツは、健康を重視するユーザに対して、「X大学の統計によると、あなたが現在の食生活を続けていくと糖尿病になって寿命が15年縮みます。」など、ユーザの危機感をもたせるコンテンツであってもよい。このコンテンツが示されることにより、ユーザに食生活を変えることを促すアドバイスを出力した際に、ユーザの意欲がより高まり得る。
【0220】
情報処理システム1を継続的に使用させるため、意義目的情報などをユーザに出力することを説明した。ここで、上記の説明においては、情報処理システム1が、ユーザの精神状態および身体状態を改善または維持する支援を行うものであるが、情報処理システム1がユーザに対して提供するサービスは特に限定されない。例えば、情報処理システム1が商品の売買のサポートなどを行ってもよい。さらに説明をすると、情報処理システム1を介してユーザが商品を購入する場合、対象とする商品を購入する意義の説明、所謂インセンティブコントロールを実行してもよい。また、情報処理システム1を介して旅行プランを作成するなどのサービスを提供してもよい。そして、この旅行プランを作成するサービスを受けることのインセンティブコントロールを実行してもよい。例えば、情報処理システム1を介して目的の場所にいく場合、その場所に行くことについてのインセンティブコントロールを実行してもよい。
【0221】
なお、上記では種々の実施形態および変形例を説明したが、これらの実施形態や変形例同士を組み合わせて構成してももちろんよい。
また、本開示は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。
【0222】
情報処理システム1は、システムの一例である。管理装置500は、装置の一例である。ユーザ情報管理部510は、ユーザ情報記憶部の一例である。コンテンツ管理部530は、出力部の一例である。支援情報は、変容情報の一例である。出力管理部570は、変更部の一例である。心身状態情報は、心身情報の一例である。支援情報管理部575は、管理情報受付部、促進部、リマインド部、受付部、確認部の一例である。リマインドは、促進情報の一例である。使用タイミングは、候補時間の一例である。習慣化管理部577は、確率取得部および提案部の一例である。
【符号の説明】
【0223】
1…情報処理システム、500…管理装置、510…ユーザ情報管理部、570…管理部、575…支援情報管理部、577…習慣化管理部
図1
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