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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023066278
(43)【公開日】2023-05-15
(54)【発明の名称】回転検出装置、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01P 7/00 20060101AFI20230508BHJP
   G01C 19/00 20130101ALI20230508BHJP
   E05F 7/00 20060101ALI20230508BHJP
   E05B 47/00 20060101ALI20230508BHJP
【FI】
G01P7/00
G01C19/00 Z
E05F7/00 F
E05B47/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021176911
(22)【出願日】2021-10-28
(71)【出願人】
【識別番号】519055788
【氏名又は名称】株式会社ビットキー
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】230121016
【弁護士】
【氏名又は名称】小笠原 匡隆
(72)【発明者】
【氏名】津島 雅俊
【テーマコード(参考)】
2F105
【Fターム(参考)】
2F105AA08
2F105BB02
(57)【要約】
【課題】回転体のより正確な回転角度を検出できる回転検出装置等を提供する。
【解決手段】実施形態に係る回転検出装置は、回転運動する回転体に取り付けられて前記回転体の角速度を検出するように構成された角速度センサと、前記角速度センサで検出された前記角速度に基づく制御をするように構成された少なくとも一つのプロセッサとを含み、前記少なくとも一つのプロセッサは、前記角速度センサに基づいて前記回転体に対して回転操作がされる前の前記回転体の第1角度と、前記回転操作がされた後の前記回転体の第2角度とを算出するための処理をするように構成される。
【選択図】図9

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転運動する回転体に取り付けられて前記回転体の角速度を検出するように構成された角速度センサと、前記角速度センサで検出された前記角速度に基づく制御をするように構成された少なくとも一つのプロセッサとを含み、
前記少なくとも一つのプロセッサは、
前記角速度センサに基づいて前記回転体に対して回転操作がされる前の前記回転体の第1角度と、前記回転操作がされた後の前記回転体の第2角度とを算出するための処理をするように構成された、回転検出装置。
【請求項2】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記第1角度と、前記第2角度と、あらかじめ決められた閾値とに基づいて前記回転体が開状態及び閉状態の少なくともいずれかにあると検出するための処理をするように構成された、回転検出装置。
【請求項3】
前記第2角度と前記第1角度との差が前記閾値よりも大きい場合は前記回転体が開状態にあると検出される、請求項2に記載の回転検出装置。
【請求項4】
前記第2角度と前記第1角度との差が前記閾値以下となる場合、及び前記回転操作がされる前の角速度と前記回転操作がされた後の角速度との内積が負となる場合の少なくともいずれか一方の場合は前記回転体が閉状態にあると検出される、請求項3に記載の回転検出装置。
【請求項5】
前記閾値は第1閾値と前記第1閾値よりも小さい第2閾値があり、
前記第2角度と前記第1角度との差が前記第1閾値よりも大きい場合は前記回転体が開状態にあると検出され、
前記第2角度と前記第1角度との差が前記第2閾値以下となる場合、及び前記回転操作がされる前の角速度と前記回転操作がされた後の角速度との内積が負となる場合の少なくともいずれか一方の場合は前記回転体が閉状態にあると検出される
請求項2に記載の回転検出装置。
【請求項6】
有線又は無線で接続された外部装置と通信するための通信インターフェイスをさらに含み、
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記回転体が開状態又は閉状態の少なくともいずれかにあると検出されたことを、前記通信インターフェイスを介して前記外部装置に送信する、
請求項2~5のいずれか一項に記載の回転検出装置。
【請求項7】
前記回転体は扉であり、
前記外部装置は前記扉の回転操作をする使用者が所持する使用者端末装置、前記扉が設置された施設を管理する管理者が所持する管理者端末装置、前記施設内に配置された家電装置の少なくともいずれかである、
前記の請求項6に記載の回転検出装置。
【請求項8】
前記回転体は扉であり、
前記外部装置は前記扉の施解錠を制御する施開錠制御装置であり、
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記施開錠制御装置により前記扉の施錠を制御するために、前記扉が閉状態にあると検出されたことを、前記通信インターフェイスを介して前記施開錠制御装置に送信する、
請求項6に記載の回転検出装置。
【請求項9】
回転運動する回転体に取り付けられて前記回転体の角速度を検出するように構成された角速度センサと、前記角速度センサで検出された前記角速度に基づく制御をするように構成された少なくとも一つのプロセッサとを含むコンピュータにおいて、前記少なくとも一つのプロセッサが所定の指示命令を実行することによりなされる方法であって、
前記角速度センサに基づいて前記回転体に対して回転操作がされる前の前記回転体の第1角度と、前記回転操作がされた後の前記回転体の第2角度とを算出する段階を含む方法。
【請求項10】
回転運動する回転体に取り付けられて前記回転体の角速度を検出するように構成された角速度センサと、前記角速度センサで検出された前記角速度に基づく制御をするように構成された少なくとも一つのプロセッサとを含むコンピュータを、
前記角速度センサに基づいて前記回転体に対して回転操作がされる前の前記回転体の第1角度と、前記回転操作がされた後の前記回転体の第2角度とを算出する処理を行うように構成されたプロセッサとして機能させる、
プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転運動する回転体の回転角度を検出するための回転検出装置、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
開き戸等、軸の回りを回転する回転体に取り付けられ、加速度センサにより検出された加速度と、加速度センサから回転体の回転軸を与える蝶番までの距離とに基づいて、回転体の回転角度を検出する装置が知られている。例えば、特許文献1は、このように加速度センサを用いて回転体の回転角度を検出する装置を開示する。しかし、このような装置では、加速度センサを用いることにより回転体の正確な回転角度を検出することができないことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2016-534331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本実施形態は、上述した背景からなされたものであり、回転体のより正確な回転角度を検出できる回転検出装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記に記載された課題を解決するために、実施形態にかかる回転検出装置は、回転運動する回転体に取り付けられて前記回転体の角速度を検出するように構成された角速度センサと、前記角速度センサで検出された前記角速度に基づく制御をするように構成された少なくとも一つのプロセッサとを含み、前記少なくとも一つのプロセッサは、前記角速度センサに基づいて前記回転体に対して回転操作がされる前の前記回転体の第1角度と、前記回転操作がされた後の前記回転体の第2角度とを算出するための処理をするように構成される。
【0006】
また、実施形態にかかる方法は、回転運動する回転体に取り付けられて前記回転体の角速度を検出するように構成された角速度センサと、前記角速度センサで検出された前記角速度に基づく制御をするように構成された少なくとも一つのプロセッサとを含むコンピュータにおいて、前記少なくとも一つのプロセッサが所定の指示命令を実行することによりなされる方法であって、前記角速度センサに基づいて前記回転体に対して回転操作がされる前の前記回転体の第1角度と、前記回転操作がされた後の前記回転体の第2角度とを算出する段階を含む。
【0007】
また、実施形態にかかるプログラムは、回転運動する回転体に取り付けられて前記回転体の角速度を検出するように構成された角速度センサと、前記角速度センサで検出された前記角速度に基づく制御をするように構成された少なくとも一つのプロセッサとを含むコンピュータを、前記角速度センサに基づいて前記回転体に対して回転操作がされる前の前記回転体の第1角度と、前記回転操作がされた後の前記回転体の第2角度とを算出する処理を行うように構成されたプロセッサとして機能させる。
【発明の効果】
【0008】
本実施形態によれば、回転体のより正確な回転角度を検出できる回転検出装置等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る回転検出装置100を含むシステム1の構成を例示する図である。
図2A図2Aは、図1に示した回転検出装置100の構成の例を示すブロック図である。
図2B図2Bは、図1に示した外部装置200において情報処理に関する部分の構成の例を示すブロック図である。
図3A図3Aは、回転体20に取り付けられた回転検出装置100を例示する第1の図である。
図3B図3Bは、回転体20に取り付けられた回転検出装置100を例示する第2の図である。
図4A図4Aは、閉状態において正常な位置にあった回転体20が回転操作に応じて回転して開状態となり正常な位置に戻されて閉状態になるまでの動きを例示する第1の図である。
図4B図4Bは、閉状態において正常な位置にあった回転体20が回転操作に応じて回転して開状態となり正常な位置に戻されて閉状態になるまでの動きを例示する第2の図である。
図4C図4Cは、閉状態において正常な位置にあった回転体20が回転操作に応じて回転して開状態となり正常な位置に戻されて閉状態になるまでの動きを例示する第3の図である。
図5】回転体20が図4A図4Cに示したように動く場合に回転検出装置100により検出される回転体20の回転角度ωを例示する第1の図である。
図6A図6Aは、閉状態において正常な位置になかった回転体20が回転操作に応じて回転して開状態となってから正常な位置に戻されて閉状態になるまでの動きを例示する第1の図である。
図6B図6Bは、閉状態において正常な位置になかった回転体20が回転操作に応じて回転して開状態となってから正常な位置に戻されて閉状態になるまでの動きを例示する第2の図である。
図6C図6Cは、閉状態において正常な位置になかった回転体20が回転操作に応じて回転して開状態となってから正常な位置に戻されて閉状態になるまでの動きを例示する第3の図である。
図7図7は、回転体20が図6A図6Cに示したように動く場合に回転検出装置100により検出される回転体20の回転角度ωを例示する図である。
図8図8は、図2Aに示した回転検出装置100による回転体20の開状態及び閉状態の検出に用いられるベクトル225,226を例示する図である。
図9図9は、図2Aに示した回転検出装置100の処理フローを示す図である。
図10A図10Aは、住宅等の出入り口の扉3の鍵に取り付けられたオートロック装置4を示す第1の図である。
図10B図10Bは、住宅等の出入り口の扉3の鍵に取り付けられたオートロック装置4を示す第2の図である。
図11図11は、図10A及び図10Aに示したオートロック装置4の本体ケース40に収容されるオートロック制御装置5の構成の例を示すブロック図である。
図12図12は、図10A図10B及び図11に示したオートロック制御装置5の処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1の実施形態]
添付図面を参照して本開示の第1の実施形態を説明する。なお、図面における共通する構成要素及び処理には同一の参照符号が付されている。また、以下、住居の壁面に出入り口として設けられた開口部、家庭用冷蔵庫の開口部、及びノートPCのキーボードの部分等、扉により開閉されたり、蓋により覆われたり露わにされたりする部分は、開口部と総称されることがある。また、以下、これらのような扉及び蓋のように、回転軸の廻りを回転する物体は、回転体と総称される。なお、回転体の回転軸は必ずしも1つである必要はなく、複数の軸の周囲を回転する物体も回転体に含まれる。また、回転の角速度は、回転角速度と記載され、回転の角度は回転角度と記載される。
【0011】
また、nは正の整数であり、iは1~nの整数である。また、開口部が開かれている状態にあること、及び回転体が開口部を閉じた状態にあることの両方が開状態と総称される。また、開口部が閉じられている状態にあること、及び回転体が開口部を閉じている状態にあることの両方が閉状態と総称される。また、以下の記載においては、以下と未満との間、及び以上とより大きいとの間に実質的な差異はない。
【0012】
1.本開示に係るシステムの概要
例えば、住居、自動車、及び動物の飼育室の出入口等、人が出入りする開口部は、一般に、床に対して垂直な軸の廻りを回転する開き戸式の扉により開閉される。また、例えば、家庭用の横開き式の冷蔵庫、及び横開き式の電子レンジ等の家電装置の開口部も、床に対して垂直な軸の廻りを回転する開き戸式の扉により開閉される。
【0013】
一方、例えば、複写機の上面に配置された原稿ガラス(プラテンガラス)等の部分は、床に対して水平な軸を回転する蓋又は自動原稿送り装置(ADF)により覆われたり露わにされたりする。また、例えば、ノートPCのキーボード部分も、閉じられたときにキーボード部分に対向する面にディスプレイが配置され、床に対して水平な軸を回転する蓋により開閉される。以上述べたように、様々な物体の開口部等は、軸の廻りを回転する扉及び蓋等の回転体により開閉される。なお、ここでは床に対して水平な軸の廻りを回転すると記載したが当然にこれのみには限定されない。例えば、当該軸は、床面に対して水平以外のねじれた位置にあってもよい。
【0014】
住居の出入り口を開閉する扉、動物の飼育室の出入り口を開閉する扉、及び冷蔵庫の開口部を開閉する扉等が、使用者の意に反して開いたままになると、窃盗、動物の逃走及び冷蔵物の腐敗等の様々な不具合が起きる。従って、これらのような開口部が、扉等の回転体により閉じられて閉状態になっているか、閉じられずに開状態になっているかを検出することは、非常に重要である。以下に説明する実施の形態にかかる回転検出装置100は、開口部が回転体により閉じられて閉状態になっているか、閉じられずに開状態になっているかを、回転体の角度に基づいて正確に検出できるように構成されている。
【0015】
2.システム1の構成
図1は、実施形態に係る回転検出装置100を含むシステム1の構成を例示する図である。図1に示すように、システム1は、回転検出装置100と、外部装置200とを含む。例えば、外部装置200は、家電装置、監視カメラ(防犯カメラ)、回転体20が配置された施設等を管理する管理者の管理者端末装置、回転体20を使用する使用者の使用者端末装置、回転体20としてのドアを含む車両、回転体20としての蓋を含む収容容器、及び回転検出装置100を利用して回転体20に取り付けられた鍵の施錠及び開錠(施開錠)を制御する施開錠制御装置又はそれらの組み合わせを含む。
【0016】
回転検出装置100と、家電装置と、管理者端末装置、使用者端末装置、及び施開錠制御装置等とは、インターネット等の有線通信回線及び無線通信回線を含むネットワークを介して、相互に情報の送受信が可能に接続されて構成されてもよい。なお、以下、家電装置、管理者端末装置、使用者端末装置及び施開錠制御装置は、外部装置200と総称されることがある。なお、回転検出装置100と外部装置200とは、一体に構成されてもよく、あるいは、別体として構成されてもよい。
【0017】
3.回転検出装置100の構成
図2Aは、図1に示した実施形態に係る回転検出装置100の構成の例を示すブロック図である。なお、回転検出装置100は、図2Aに示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。
【0018】
図2Aに示すように、回転検出装置100は、RAM、ROM、及び不揮発性メモリ、HDD等を含むメモリ111、CPU等から構成されるプロセッサ112、通信インターフェイス(通信IF)114、及び角速度センサ115を含む。そして、これらの各構成要素は制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。なお、メモリ111は、通信インターフェイス114等を介して接続されたデータベースや外部記憶装置等も含みうる。つまり、回転検出装置100は、メモリ111、プロセッサ112及び通信インターフェイス114の他に、角速度センサ115を備えたコンピュータである。
【0019】
メモリ111は、RAM、ROM、不揮発性メモリ、HDDを含み、記憶部として機能する。当該メモリ111は、本開示に係るアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。このようなプログラムは、プロセッサ112によって、記録媒体、又はネットワークから通信インターフェイス114を介してメモリ111にロードされて実行される。
【0020】
また、本開示においては、メモリ111(特にRAM)は、上記プログラムがプロセッサ112によって実行される間、データの書き込み及び読み込みを実行するために一時的に用いられる。
【0021】
また、本開示においては、メモリ111は、角速度センサ115に基づいて回転体20に対して回転操作がされる前の回転体20の第1角度と、回転操作がされた後の回転体20の第2角度とを算出し、第1角度と、第2角度と、あらかじめ決められた閾値とに基づいて回転体20が開状態にあると検出する処理を行うように構成されたプロセッサとして機能させるプログラムを記憶する。
【0022】
プロセッサ112は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ111に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御するための制御部として機能する。なお、プロセッサ112は、単一のCPUで構成されても、複数のCPUで構成されてもよい。
【0023】
また、本開示においては、プロセッサ112は、角速度センサ115に基づいて回転体20に対して回転操作がされる前の回転体20の第1角度と、回転操作がされた後の回転体20の第2角度とを算出し、第1角度と、第2角度と、あらかじめ決められた閾値とに基づいて回転体20が開状態にあると検出する処理を行うためのプログラムを実行する。
【0024】
通信インターフェイス114は、例えば、PC及びサーバ装置(不図示)等と、回転検出装置100において用いられるプログラム、各種情報等を送受信するために、変調や復調等の処理を行う通信部として機能する。通信インターフェイス114は、上記の無線通信方式や公知の有線通信方式にしたがって、PC及びサーバ装置等と通信する。本開示においては、回転検出装置100は、通信インターフェイス114を介して、PC又はサーバ装置等に、開口部が閉状態にあるか開かれた開状態にあるか等の情報を送信する。
【0025】
また、通信インターフェイス114は、ネットワークを介して接続された外部装置200との通信を行う。また、通信インターフェイス114を介した外部装置との通信は、回転検出装置100が取り付けられた住居等の施設に配置され、回転検出装置100による扉等の回転体20の閉状態又は開状態の検出に応じて制御される家電装置への制御信号の送信及び家電装置からの信号の受信を含む。また、外部装置との通信は、扉等の回転体が設置された住居等の施設を管理する管理者の管理者端末装置との間の情報の送受信を含む。また、外部装置との通信は、扉等の回転体20を手動で操作し、回転させる使用者の使用者端末装置との間の情報の送受信を含む。また、外部装置との通信は、回転検出装置100を利用した回転体20の鍵の施開錠を制御する施開錠制御装置との間の情報の送受信を含む。
【0026】
角速度センサ115は、回転運動する回転体20に取り付けられて回転体20の角速度を検出するための検出部として機能する。このような角速度センサ115は、例えばジャイロセンサである。角速度センサ115には、互いに直交する3つの軸Xas,Yas,Zasがあらかじめ設定されている。角速度センサ115は、プロセッサ112の制御により停止状態から起動して動作状態となって、電力を消費して回転検出装置100の回転角速度θを検出してプロセッサ112に出力する。また、角速度センサ115は、プロセッサ112の制御により回転検出装置100の回転角速度θの検出を停止し、電力を消費しない停止状態となる。
【0027】
4.外部装置200の構成
図2Bは、図1に示した外部装置200において情報処理に関する部分の構成の例を示すブロック図である。なお、外部装置200は、図2Aに示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。また、以下、「外部装置200において情報処理に関する部分」は、「外部装置200」と略記される。
【0028】
図2Bによると、外部装置200は、メモリ211、プロセッサ212、ディスプレイ213、通信処理回路215及びアンテナを含む通信インターフェイス214、タッチパネル217及びハードキー218等を含む入力インターフェイス216を含む。そして、これらの各構成要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。なお、タッチパネル217及びハードキー218は、外部装置200の外部に設置され、入力インターフェイス216を介して接続されるようなものであってもよいし、外部装置200内に含まれ入力インターフェイス216を介して接続されるものであってもよい。
【0029】
プロセッサ212は、CPU及びその周辺回路から構成され、メモリ211に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御する制御部として機能するための処理を行う。具体的には、プロセッサ212は、回転検出装置100から受信した信号を処理するプログラムやOSを実行するためのプログラムをメモリ211から読み出して実行する。本実施形態においては、プロセッサ212は、回転検出装置100から回転体20が開状態にあるか閉状態にあるかを示す信号を、通信インターフェイス214を介して受信するための処理を行う。また、プロセッサ212は、回転体20が開状態にあるか閉状態にあるかをディスプレイ213への画像表示及びディスプレイ213内蔵のスピーカからの音声出力により外部装置200の使用者に通知する。
【0030】
また、プロセッサ212は、使用者がタッチパネル217及びハードキー218に対して行った操作を、入力インターフェイス216を介して受け、受けた操作を示す情報を、通信インターフェイス214を介して回転検出装置100に送信する処理等をさらに行う。なお、プロセッサ212は、単一のCPUで構成されてもよいが、複数のCPUで構成されてもよい。また、プロセッサ212は、画像処理に特化したGPU等、他の種類のプロセッサを適宜、組み合わせることにより構成されてもよい。
【0031】
メモリ211は、ROM、RAM、不揮発性メモリ、HDD等から構成され、記憶部として機能する。ROMは、本実施形態に係るアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。RAMは、ROMに記憶されたプログラムがプロセッサ212により処理されている間、データの書き込み及び読み込みをするために用いられるメモリである。不揮発性メモリは、当該プログラムの実行によってデータの書き込み及び読み込みが実行されるメモリであって、ここに書き込まれたデータは、当該プログラムの実行が終了した後でも保存される。
【0032】
本実施形態においては、メモリ211には、回転検出装置100から回転体20が開状態にあるか閉状態にあるかを示す信号を、通信インターフェイス214を介して受信するための処理のためのプログラム、及び、回転体20が開状態にあるか閉状態にあるかをディスプレイ213への画像表示及びディスプレイ213内蔵のスピーカからの音声出力により外部装置200の使用者に通知する処理を行うプログラム等が記憶される。なお、メモリ211として特に図示はしていないが、入力インターフェイス216を介して取り外し可能な記憶媒体やデータベース等と接続されていてもよい。
【0033】
通信インターフェイス214は、通信処理回路215及びアンテナを介して、遠隔に設置された回転検出装置100及び外部装置200以外の他の外部装置との間で情報の送受信をする通信部として機能する。通信処理回路215は、本実施形態に係る情報の処理を実行するためのプログラム、及び外部装置200との間で回転体20の開状態又は閉状態を示す情報等を送受信するための処理をする。
【0034】
通信処理回路215は、LTE方式に代表されるような広帯域の無線通信方式に基づいて処理されるが、IEEE802.11に代表されるような無線LANやBluetooth(登録商標)のような狭帯域の無線通信に関する方式に基づいて処理することも可能である。また、無線通信に代えて、または加えて、有線通信を用いることも可能である。
【0035】
入力インターフェイス216は、タッチパネル217及びハードキー218と有線又は無線によって接続され、各種情報の入出力を行う入出力部として機能する入力インターフェイス216の例としては、シリアルポート、パラレルポート、USBなど、様々な方式が挙げられる。また、無線(例えば、Bluetooth(登録商標))で接続するような場合には、通信インターフェイス214とその機能を兼用することも可能である。
【0036】
入力インターフェイス216を介して、外部装置200にはタッチパネル117及びハードキー218等の各構成要素が接続される。なお、外部装置200には、これらの構成要素を含む場合もあれば、これらの構成要素を含まない場合もある。
【0037】
タッチパネル217は、例えばディスプレイ213を被覆するように配置され、ディスプレイ213が表示する画像データに対応する位置座標の情報をプロセッサ212に出力する。タッチパネル方式としては、抵抗膜方式、静電容量結合方式、超音波表面弾性波方式など、公知の方式を利用することができる。本実施形態においては、タッチパネル217は、指示体によりディスプレイ213に表示された各アイコン等に対するスワイプ操作やタップ操作を検出する。そして、検出されたタップ操作に応じて移動の速さに関連する入力がなされていることが検出される。なお、本実施形態では外部装置200に備えられる入力インターフェイス216を用いたが、プロセッサ212等を備える本体に無線又は有線で接続された入力インターフェイス216を用いることも可能である。
【0038】
ハードキー218は、機械的なスイッチ及びボタン等を含み、外部装置200の使用者の操作を受け入れてプロセッサ212に出力する。
【0039】
ディスプレイ213は、スピーカを内蔵し、プロセッサ212の指示に応じて、メモリ211に記憶された画像情報、及び回転検出装置100から受信した回転体20の開状態又は閉状態を表示する表示部として機能する。ディスプレイ213は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイから構成される。
【0040】
5.回転体20の開状態及び閉状態を検出する方法
図3A及び図3Bは、家屋及び家電装置等の扉、ノートPCの蓋等の回転体20に取り付けられた回転検出装置100を例示する第1及び第2の図である。なお、図3A及び図3Bには長方形で薄い形状の回転体20が例示されており、回転体20の長方形の面の短辺に平行な方向はX方向とされ、回転体20の長方形の面の長辺に平行な方向はZ方向とされ、X方向及びZ方向の両方に直交する方向はY方向とされている。
【0041】
つまり、回転体20に対して、図3A及び図3Bに示すように、X,Y,Z座標系が定義されうる。図3Bに示すように、回転体20には、Z軸に平行な回転軸を有する蝶番22が取り付けられており、回転体20は、蝶番22の軸の廻りを回転しうる。なお、回転体20が家屋の出入り口の扉であるときには、蝶番22は、この出入り口に扉を固定し、使用者が手動で扉を押す回転操作がなされると、扉をその軸の廻りで回転させる。
【0042】
次に、角速度センサ115が検出した回転角速度θから、回転角度ω及びその大きさ|ω|を計算する方法を説明する。なお、以下、プロセッサ112が角速度センサ115を制御して、Δtの時間間隔ごとに、時間t~ti-1,t~tの間、回転体20の回転角速度θを検出する場合が具体例とされる。なお、例えば、Δtは50msであり、t~tの間の時間Tは10秒である。
【0043】
角速度センサ115が時間tからΔt×iの時間が経過した時間tにおいて検出した角速度θは、軸Xas,Yas,Zasそれぞれの廻りの成分θiX,θiY,θiZを含む。従って、角速度センサ115が時間tで検出した角速度θは、ベクトルを用いて、θ=(θiX,θiY,θiZ)と表されうる。同様に、時間tにおける回転体20の回転角度ωもまた、軸Xas,Yas,Zasそれぞれの廻りの成分ωiX,ωiY,ωiZを含むので、ベクトルを用いて、ω=(ωiX,ωiY,ωiZ)と表されうる。
【0044】
上述したように、図3A及び図3Bには互いに直行するX,Y,Z座標軸が示されている。しかしながら、このX,Y,Z座標軸の方向と、上述した回転検出装置100の角速度センサ115に設定されたXas,Yas,Zas軸の方向とは無関係であり、通常、一致しない。従って、回転体20がZ軸の廻りを回転するときであっても、時間tにおいて角速度センサ115が検出する角速度θは、Zas軸の廻りの角速度の成分θiZだけでなく、成分θiX,θiY,θiZの全てを含みうる。
【0045】
この場合、回転体20の角速度の検出の開始後、時間tにおける回転体20の回転角度ωの値は、時間ti-1における回転体20の回転角度ωi-1に、時間tにおいて検出された角速度θに時間間隔Δtを乗算した値を加算した値ωi-1+Δt×θで表されうる。つまり、ω=ωi-1+Δt×θであり、従って、この値ωは、回転体20の回転角速度θの時間t~tにおける時間積分値にほぼ等しい。
【0046】
時間tにおける回転体20の回転角度ωのXas軸の廻りの成分ωiXは、時間ti-1における回転体20の回転角度ωi-1の成分ωi-1Xに、時間間隔Δtと時間において検出された角速度θの成分θixとの乗算値Δt×θixを加えた値である。つまり、ωiX=ωi-1X+Δt×θixであり、この値ωiXは、時間t~tの間の回転体20の回転角速度θのXas軸の廻りの成分θの時間積分値にほぼ等しい。
【0047】
同様に、時間tにおける回転体20の回転角度ωのYas軸の廻りの成分ωiYは、時間ti-1における回転体20の回転角度ωi-1の成分ωi-1Yに、時間間隔Δtと時間において検出された角速度θの成分θiYとの乗算値Δt×θixを加えた値である。つまり、ωiY=ωi-1Y+Δt×θiYであり、この値ωiYは、時間t~tの間の回転体20の回転角速度θのYas軸の廻りの成分θの時間積分値にほぼ等しい。
【0048】
また、同様に、時間tにおける回転体20のZas軸の廻りの回転角度ωの成分ωiZは、時間ti-1における回転体20の回転角度ωi-1の成分ωi-1Zに、時間間隔Δtと時間において検出された角速度θの成分θiZとの乗算値Δt×θixを加えた値である。つまり、ωiZ=ωi-1Z+Δt×θiZであり、この値ωiZは、時間t~tの間の回転体20の回転角速度θのZas軸の廻りの成分θの時間積分値にほぼ等しい。
【0049】
また、時間tにおける回転体20の回転角度ωの大きさ|ω|は、ベクトル(ωiX,ωiY,ωiZ)のノルムで、つまり、|ω|=(ωiX ,ωiY ,ωiZ 1/2である。以上説明したように、角速度センサ115が回転体20の時間tにおける回転角速度θを検出するたびに、プロセッサ112は、回転体20の時間tにおける回転角度ωの大きさ|ω|を計算できる。
【0050】
図4A図4Cは、閉状態において正常な位置にあった回転体20が回転操作に応じて回転して開状態となり、その後、正常な位置に戻されて閉状態になるまでの動きを例示する第1~第3の図である。図5は、回転体20が図4A図4Cに示したように動く場合に回転検出装置100により検出される回転体20の回転角度ωを例示する図である。なお、図示の都合上、図5などにおいては、回転体20の回転角度ωのうち、Zas軸の廻りの回転角度のみが示され、Xas軸及びYas軸の廻りの回転角度は省略されている。図4Aに示すように正常な位置にあった回転体20が、回転操作により図4Bに示す位置まで回転し、さらに回転操作により図4Cに示すように正常な位置に戻される場合を説明する。
【0051】
この場合には、図5に示すように、回転体20の回転角度ωは、図4Aに示した時間tにおける状態における回転角度の原点ωoから、点線220の上を移動し、あらかじめ設定された閾値227の範囲を超えると、回転体20が開状態にあると判定される。さらに、回転体20は、図4Bに示した回転体20が最も大きく開いた状態における回転角度ωに達する。図4Bに示した状態から回転操作が行われて回転体20が閉じられ、図4Cに示すように正常な位置に戻されると、回転体20の回転角度ωは、点線221の上を移動し、原点ωから正常な範囲を与える閾値228の範囲に含まれる回転角度ωに至る。
【0052】
回転体20が開状態から正常な位置に戻される場合であっても、回転角度ωが原点ωと重なるとは限らず、誤差が生じる理由は、角速度センサ115に誤差があったり、角速度センサ115が角速度θを検出する際に外乱及びノイズを受けたり、回転角度の大きさ|ω|の計算において誤差が生じたりするからである。図5に示したように、回転体20の回転角度の大きさ|ω|が閾値227を超えると、回転検出装置100は、回転体20が開状態にあることを検出できる。また、回転体20の回転角度の大きさ|ω|が閾値228以下の範囲内になると、回転検出装置100は、回転体20が閉状態にあることを検出できる。
【0053】
図6A図6Cは、閉状態において正常な位置になかった回転体20が回転操作に応じて回転して開状態となってから正常な位置に戻されて閉状態になるまでの動きを例示する図である。図7は、回転体20が図6A図6Cに示したように動く場合に回転検出装置100により検出される回転体20の回転角度ωを例示する図である。図6Aに実線で示すように、使用者が適切に回転体20を閉状態にしなかった等の理由により、回転体20が閉状態において点線で示すような正常な位置にならないことがある。この位置から、回転体20が回転操作により図6Bに実線で示す位置まで回転して開状態となり、さらに回転操作により図6Cに実線で示すように正常な位置に戻される場合を説明する。
【0054】
この場合には、図7に示すように、回転体20の回転角度ωは、図6Aに実線で示した状態における回転角度の原点ω(第1角度)から、点線222の上を移動し、閾値227の範囲を超えると、回転体20が開状態にあると判定されうる。さらに、回転体20は、図6Bに実線で示した回転体20が最も大きく開いた状態における回転角度ωに達する。図6Bに実線で示した状態から回転操作が行われて回転体20が閉じられ、図6Cに実線で示した正常な位置に戻されると、回転体20の回転角度ωは、点線223の上を移動し、閾値228が与える範囲を通過せずに、原点ωから閾値228が与える範囲外の回転角度ωに至り、オフセット224が生じてしまうことがある。
【0055】
オフセット224が生じる理由は、図6Cに実線で示すように、回転体20が正常な位置に戻ったにもかかわらず、図6Aに実線で示したように、回転体20が回転操作を受ける前に正常な位置になかったからである。このような場合には、回転検出装置100は、図6Cに点線で示すように、あたかも回転体20が正常な位置を超えて回転したかのように、回転体20の回転角度ωを計算してしまう。従って、このまま何らの対策も行わなければ、回転体20が実際には閉状態において正常な位置にあるにもかかわらず、回転体20の回転角度ωが、閾値228が与える範囲内とならない。従って、このような場合には、回転検出装置100は、閾値228だけを用いて、回転体20が閉状態となったことを検出できない。
【0056】
図8は、図2Aに示した回転検出装置100による回転体20の開状態及び閉状態の検出に用いられるベクトル225,226を例示する図である。このような不具合を解消するために、まず、回転検出装置100は、回転体20の回転角度ωが閾値227を超えたときの回転角度ωop(第2角度)のベクトル225(=(ωopX,ωopY,ωopZ);ωop)を記憶する。さらに、回転体20の回転が終わったと判断できるタイミングで、回転検出装置100は、回転体20の回転の原点ωから回転角度ω(=(ωdX,ωdY,ωdZ))までのベクトル226(=(ωdX-ωoX,ωdY-ωoY,ωdZ-ωoZ))を計算する。
【0057】
さらに、回転検出装置100は、ベクトル225とベクトル226の内積(=(ωopX,×(ωdX-ωoX),ωopY×(ωdY-ωoY),ωopZ×(ωdZ-ωoZ)))を計算する。この内積が負値であるとき、つまり、ベクトル225とベクトル226の方向の差が90°~270°の範囲内であるときにも、回転検出装置100は、回転体20が閉状態に至ったことを検出する。例えば、回転体20が、扉及びノートPCの蓋のように、90°以上、回転する可能性があるときには、このように回転体20の閉状態を検出することは、特に有効である。なお、図5図7及び図8においては、閾値227と閾値228とが異なる場合を例示したが、これらの閾値は同じであってよい。また、閾値228は、その大きさが閾値227を超えない範囲で最適化されうる。
【0058】
このように、ベクトル226の大きさと、ベクトル225及びベクトル226の内積値とを併用して回転体20の閉状態を検出できる。内積値を利用すると、回転体20が正常位置から開閉されなかったときでも、回転体20が開状態から閉状態になったことを確実に検出できる。また、閉状態の検出に内積値を利用することにより、回転検出装置100は、回転体20が回転を開始したタイミングの正確な情報なしに、回転体20が閉状態になったことを検出できる。同様に、回転検出装置100によれば、回転体20の開状態及び閉状態の回転角度があらかじめ分かっていなくても、回転体20が開状態にあるか、閉状態にあるかを検出できる。
【0059】
6.回転検出装置100の処理
以下、図9を参照して回転検出装置100の処理S10を説明する。図9は、図2Aに示した回転検出装置100の処理フローを示す図である。図9に示すステップS100において、回転検出装置100は、角速度センサ115を起動し、回転体20が開状態にあるか閉状態にあるかを検出する処理を開始する。
【0060】
ステップS102において、回転検出装置100は、最後に回転体20の回転角速度θを測定してから、あらかじめ決められた時間間隔Δt(例えば50ms)が経過したか否かを判断する。回転検出装置100は、Δtの時間が経過したときにはS104の処理に進み、経過しないときにはS102の処理に留まる。
【0061】
ステップS104において、回転検出装置100は、角速度センサ115を制御して、回転体20の回転角速度θを測定させ、測定された回転角速度θを受け入れる。
【0062】
ステップS106において、回転検出装置100は、S106が最初に行われるときには原点ωに、時間間隔Δtと回転角速度θとの乗算値を加算する。S106が2回目以降に行われるときには、それまでに計算された回転体20の回転角度ωi-1に、回転角速度θと時間間隔Δtとの乗算値を加算して、回転角速度θの時間t~tの間の時間積分値を回転角度ωとして計算する。
【0063】
ステップS108において、回転検出装置100は、回転角度ωの大きさ|ω|が、図5図7及び図8に示した閾値227以上であるか否かを判断する。|ω|が、閾値227以上であるとき(Y)には、回転検出装置100はS110の処理に進み、閾値227未満のとき(N)には、回転検出装置100はS116の処理に進む。
【0064】
ステップS110において、回転検出装置100は、図8に示したベクトル225(ωop)を既に記憶したか否かを判断する。回転検出装置100は、回転角度ωopを既に記憶しているとき(Y)にはS102の処理に戻り、まだ記憶していないとき(N)にはS112の処理に進む。
【0065】
ステップS112において、回転検出装置100は、回転体20が開状態であることを検出し、このことを示す情報を、通信インターフェイス114を介して回転検出装置100の外部にある外部装置に送信する。この情報を受信した回転検出装置100の外部装置は、回転体20が開状態にあることを、回転体20の管理者等に通知する等の処理を行う。
【0066】
ステップS114において、回転検出装置100は、S106の処理において計算された回転角度ωを、回転角度ωopとして記憶し、S102の処理に戻る。
【0067】
ステップS116において、回転検出装置100は、図8に示した回転角度ωopを示すベクトル225とベクトル226との内積を計算し、さらに、回転角度ωのベクトル226の大きさを計算する。回転検出装置100は、計算した内積の値が負であるとき、または、回転角度ωのベクトル226が閾値228以下であるとき(Y)にはS118の処理に進み、計算した内積の値が負でなく、または、回転角度ωのベクトル226が閾値228より大きいとき(N)にはS122の処理に進む。
【0068】
ステップS118において、回転検出装置100は、計算した内積の値が負であり、または、回転角度ωのベクトル226が閾値228以下である状態が、予め決められた一定の時間、例えば0.5s(=Δt(50ms)×10)以上、連続しているか否かを判断する。回転検出装置100は、この状態が一定の時間以上、連続しているとき(Y)には、回転体20の回転が終了して安定な状態に至ったと判断し、S120の処理に進む。
【0069】
ステップS120において、回転検出装置100は、回転体20が閉状態であることを検出し、このことを示す情報を、通信インターフェイス114を介して外部装置に送信する。この情報を受信した回転検出装置100の外部装置は、回転体20が閉状態にあることを、回転体20が配置された施設の管理者に通知する等の処理を行う。
【0070】
ステップS122において、回転検出装置100は、S100の処理が実行されてから、回転体20の開閉時間として充分に長い時間として、あらかじめ決められた時間T、例えば10s(=Δt(50ms)×200)が経過したか否かを判断する。回転検出装置100は、時間Tが経過したとき(Y)にはS124の処理に進み、経過していないとき(N)にはS102の処理に戻る。
【0071】
ステップS124において、回転検出装置100は、回転体20が開状態であることも、閉状態であることも検出できず、何らかのエラーが発生したと判断する。さらに、回転検出装置100は、エラーの発生を示すエラー情報を、通信インターフェイス114を介して外部装置200に送信する。
【0072】
外部装置200が家電装置、例えば冷蔵庫であり、回転体20がその扉でありうる。このときには、冷蔵庫は、回転検出装置100から扉の開状態を示す情報が、例えば、数分間連続して送られてきたときに、扉が開けられたまま放置されていることを示す警報音を出力するなどの処理を行う。
【0073】
また、外部装置200が建物の内部に設置された家電装置、例えば照明装置であり、回転体20が当該建物の入り口の扉でありうる。回転検出装置100から受信した扉の開状態になった情報を受信すると照明装置をオンにし、閉状態になった情報を受信すると照明装置をオフにするなどの処理を行う。
【0074】
また、外部装置200が監視カメラであり、回転体20がその監視対象の出入り口の扉でありうる。このときには、監視カメラは、回転検出装置100から受信した扉の開状態を示す情報が、閉状態を示す情報に変化したとき、及びこの逆の変化が起きたときに監視対象の出入り口の撮影を行い、扉を開閉した人物の画像を撮影して記憶する。
【0075】
また、外部装置200は、管理者端末装置と監視カメラとの組み合わせであり、回転体20は管理者が管理する建物の扉でありうる。管理者端末装置は、回転検出装置100から受信した扉の閉状態を示す情報が、開状態を示す情報に変化したときに、及びこれと逆の変化が起きたとき、管理者に対する警報を出力する。また、回転検出装置100から受信した扉の閉状態を示す情報が、開状態を示す情報に変化したときに、及びこれと逆の変化が起きたとき、監視カメラは、建物の扉の撮影を行う。さらに、管理者端末装置は、監視カメラが撮影した扉付近の画像を管理者に表示する。
【0076】
また、外部装置200は、使用者端末装置であり、回転体20は使用者の自家用車のドアでありうる。使用者端末装置は、使用者が自家用車のエンジンを起動したり、扉を閉めたりする動作を行ったにもかかわらず、回転検出装置100から回転体20が閉状態になったことを示す情報を受信できないときに異常を検出する。そして、使用者に、自家用車のドアがいわゆる「半ドア」状態になっていることを知らせる警報を出力する。
【0077】
また、外部装置200は、外部装置200は、施開錠制御装置であり、回転体20は住宅などの扉でありうる。このときには、施開錠制御装置は、回転検出装置100から扉が閉められたにもかかわらず、扉の鍵の施錠がなされていないときに、自動的に扉の鍵を制御し、施錠する。
【0078】
ステップS126において、回転検出装置100は、角速度センサ115の動作を停止させ、処理を終了する。なお、図9には、閾値228と内積値の両方を用いて回転体20の閉状態を検出する場合を示したが、閾値228及び内積値の一方を用いて回転体20の閉状態を検出することもできる。また、角速度センサ115を用いて回転体20の開状態及び閉状態を検出すると、回転体20に磁石等を取り付けてこれらの状態を検出する場合に比べて、外乱の影響を受けにくい。また、回転体20に磁石等の付属物を取り付ける手間が省かれる。
【0079】
例えば、上記の特許文献1に示した技術では、回転体の回転速度を積分して回転速度に変換し、さらに回転の速度を積分して扉の回転の角度を求める。したがって、このような装置では、積分演算が2回繰り返されるため、検出された回転体の回転角度は、加速度センサの出力に含まれる誤差やノイズの影響を受けやすい。さらに、このような装置では、回転体が開閉する開口部が開状態にあるのか、閉状態にあるのかを正確に検出することができない。しかし、図9に示した処理によると、回転体20の回転角度が正確に分からない場合であっても、回転体20の閉状態及び開状態を正確に検出できる。また、図9に示した処理によると、回転体20が実際には閉状態にあるにもかかわらず、回転体20が開状態にあるとの誤検出が防がれる。また、図9に示した処理によれば、ノイズなどの外乱及び積分値を求める処理等に起因する誤差が累積しても、正確に回転体20が閉状態となったことを検出できる。また、図9に示した処理によれば、定常状態が閉状態でない回転体20の開状態及び閉状態を正確に検出できる。
【0080】
[第2の実施形態]
以下、回転検出装置100を住宅等の出入り口に取り付けられた扉の鍵に応用する第2の実施形態を説明する。第2の実施形態として説明するオートロック制御装置5は、外部装置200の一例である。オートロック制御装置5は、扉が開けられてから一定の時間が経過した後に扉の鍵の閉状態を検出したときに、自動的に扉の鍵を制御して施錠する。一般的に、オートロック装置は、室外から室内に入る人を制限してセキュリティを強化するために用いられる。
【0081】
図10A及び図10Bは、住宅等の出入り口の扉3の鍵に取り付けられたオートロック装置4を示す第1及び第2の図である。図10A及び図10Bに示すように、扉3は、図3A及び図3Bに示した回転体20と同様に、使用者の手作業により押されて蝶番22の軸の廻りを回転する。
【0082】
オートロック装置4は、扉3の室外側に元々取り付けられている鍵(不図示)の支持体43上に、鍵のサムターン(不図示)とかみ合うように、しかも、ドアノブ42と干渉しない位置に取り付けられる。オートロック装置4は、本体ケース40を有する。そして、図11に示す回転検出装置100及びオートロック制御装置5が本体ケース40の中に収容される。
【0083】
図11は、図10A及び図10Aに示したオートロック装置4の本体ケース40に収容されて扉3の鍵を制御して施錠及び解錠(施解錠)するオートロック制御装置5の構成の例を示すブロック図である。図11に示すように、オートロック制御装置5は、制御インターフェイス(制御IF)500と、モータ504と、モータ駆動回路502と、回転角度センサ506とを含む。
【0084】
制御インターフェイス500は、回転検出装置100の各構成部分と制御ライン及びデータラインを介して電気的に接続されている。制御インターフェイス500は、回転検出装置100から扉3が開状態又は閉状態にあるとの情報を受信し、モータ駆動回路502に制御信号を出力する。また、制御インターフェイス500は、回転角度センサ506が検出した鍵のサムターンの回転角度を受け入れて回転検出装置100に送信する。オートロック制御装置5は、これらの構成要素により、扉3の鍵の施錠及び開錠を制御する施開錠制御装置として機能する。つまり、オートロック制御装置5は、回転検出装置100からの開状態又は閉状態の検出結果の通信を受けて施開錠を行う外部装置200として機能する。
【0085】
モータ駆動回路502は、制御インターフェイス500から入力された制御信号に従って、モータ504を駆動して回転させる。モータ504は、鍵のサムターンを回転させられるように、サムターンと部材を介して接続される。モータ504は、モータ駆動回路502により駆動されると、鍵のサムターンを回転させ、鍵を解錠状態又は施錠状態とする。回転角度センサ506は、鍵のサムターンの回転角度を検出し、制御インターフェイス500を介して回転検出装置100に出力する。
【0086】
以下、オートロック制御装置5の処理S14を説明する。図12は、図11に示したオートロック制御装置5の処理フローを示す図である。図12に示すステップ140において、オートロック制御装置5の制御インターフェイス500は、回転角度センサ506の出力信号を受け入れる。オートロック制御装置5は、回転角度センサ506の出力信号がサムターンの回転を示すとき(Y)にはS142の処理に進み、回転していることを示さないとき(N)にはS140の処理に留まる。
【0087】
ステップS142において、オートロック制御装置5の制御インターフェイス500は、回転検出装置100に、サムターンが回転したことを示す情報を送信する。回転検出装置100は、この情報を受信すると角速度センサ115を起動する。制御インターフェイス500は、回転検出装置100に、扉3が開状態になったか閉状態になったかを検出させる。オートロック制御装置5は、回転検出装置100から扉3が開状態又は閉状態になったことを示す情報を受信するとS144の処理に進む。
【0088】
ステップS144において、制御インターフェイス500は、扉3の閉状態が検出されたか否かを判断する。オートロック制御装置5は、扉3の閉状態が検出されたとき(Y)にはS150の処理に進み、検出されなかったとき(N)にはS146の処理に進む。具体的には、図9のS120において、回転検出装置100から回転体が閉状態であること示す情報がオートロック制御装置5に送信されるが、オートロック制御装置5は当該情報を受信したか否かを判断する。
【0089】
ステップS146において、制御インターフェイス500は、扉3の開状態が検出されたか否かを判断する。具体的には、図9のS112において、回転検出装置100から回転体が開状態であること示す情報がオートロック制御装置5に送信されるが、オートロック制御装置5は当該情報を受信したか否かを判断する。オートロック制御装置5は、扉3の開状態が検出されたとき(Y)にはS148の処理に進み、検出されなかったとき(N)にはS144の処理に戻る。
【0090】
ステップS148において、制御インターフェイス500は、扉3が開状態なので、施錠できないことを示す情報を回転検出装置100に送信する。
【0091】
ステップS150において、制御インターフェイス500は、モータ駆動回路502に制御信号を出力し、モータ504を駆動させる。モータ駆動回路502により駆動されたモータ504は回転し、扉3の鍵のサムターンを施錠の方向に回転させ、施錠する。
【0092】
ステップS152において、制御インターフェイス500は、回転検出装置100に処理が終了したことを示す情報を送信する。この情報を受信すると、回転検出装置100は、角速度センサ115を停止させる。
【0093】
図12に示したオートロック制御装置5の処理は、オートロック装置4による扉3の鍵の施錠を確実にし、オートロック装置4を備えた住居等のセキュリティを向上させる。また、図12に示した処理によると、サムターンの回転により扉3の回転の始まりを検出できるので、図9に示した処理に比べ、角速度センサ115の起動及び停止を、タイミングよく、しかも容易に制御できる。なお、図12には、オートロック制御装置5が鍵を施錠する場合を示したが、処理を適切に変更することにより、オートロック制御装置5は鍵を解錠することもできる。
【0094】
[第3の実施形態]
以下、第3の実施形態を説明する。外部装置200は、図10A及び図10Bに示した監視カメラ45でありうる。監視カメラ45は、扉3の画像を撮影して監視する。例えば、回転検出装置100は、図9のS112及びS120において、回転体が開状態であることを示す情報、又は回転体が閉状態であることを示す情報を監視カメラ45に送信する。監視カメラ45は、当該情報を受信することによって、扉3が閉状態であることを示す情報を受信したタイミングで撮影を開始する。また、監視カメラ45は、扉3が開状態であることを示す情報を受信したタイミングで撮影を開始する。このように、回転検出装置100が監視カメラ45を制御することにより、扉3を開閉した人を特定したり、監視対象の施設などのセキュリティをさらに向上させたりできる。
【0095】
[第4の実施形態]
以下、第4の実施形態を説明する。第1~第3の実施形態において、回転検出装置100を、回転体20が開状態にあるか、閉状態にあるかの検出、及び回転検出装置100を利用したオートロック制御装置5による施開錠等に利用する場合を例示したが、回転検出装置100は、さらに広い用途を有する。例えば、回転検出装置100が、住宅の扉などの回転体20の開状態を検出すると(図9のS112)、回転体20が開状態であることを示す情報を外部装置200の一つである照明装置や空調装置に送信する。当該情報を受信した照明装置や空調装置は、照明や空調をオンにするよう制御する。また、逆に回転検出装置100が、住宅の扉などの回転体20の閉状態を検出すると(図9のS120)、回転体20が閉状態であることを示す情報を照明装置や空調装置に送信する。当該情報を受信した照明装置や空調装置は、照明や空調をオフにするよう制御する。このように、回転検出装置100の検出結果を家電装置に利用することによって、家電装置の消し忘れを防止したり、室内環境を適切にしたりすることが可能となる。
【0096】
また、回転検出装置100が、宅配ボックスの扉などの回転体20の開状態を検出すると(図9のS112)、回転体20が開状態であることを示す情報を外部装置200の一つである宅配ボックスの管理者端末装置に送信する。当該情報を受信した管理者端末装置は、当該管理者に宅配ボックスが利用されたことを通知する。このように、回転検出装置100の検出結果を宅配ボックスに利用することによって、宅配ボックスの円滑な管理が可能となる。
【0097】
[第5の実施形態]
以下、第5の実施形態を説明する。例えば住居の住人が不在のときに、家事代行業者や宅配業者、クリーニング業者など、住人以外の者を住居の中に招き入れることもできる。このような場合において、回転検出装置100を住居の入り口に扉に利用することにより、当該住居の住人に扉が開閉された状況を正確に知らせることが可能である。具体的には、回転検出装置100は、回転体20である扉の開状態又は閉状態(図9のS112又はS120)であること示す情報を住人の端末装置に送信する。また、第3の実施形態と同様に、扉に設置された監視カメラに送信する。これによって、住人以外の者が扉を開閉したことをいち早く把握することが可能であるし、住人以外の者の行動も把握することが可能である。また、いわゆるインテリジェントハウス及びスマートホームと呼ばれる分野においては、あらかじめ認証された住人以外の者による扉の施解錠がなされたことを住人の端末装置に送信することが可能である。これによって、住人は扉が施解錠されたこを知ることが可能であるが、回転検出装置100からの情報をさらに受信することで、より高いセキュリティを実現することが可能である。
【0098】
[第6の実施形態]
以下、第6の実施形態を説明する。外部装置200は、企業の管理部門の端末装置であってよい。外部装置200が企業の管理部門の端末装置であるときには、企業等のオフィスビル又はスペースの入り口に設置された扉と、端末装置と、企業の従業員それぞれを一意に識別可能なICカードシステムとを組み合わせる。このとき、扉に配置された回転検出装置100から回転体20である扉の開状態又は閉状態(図9のS112又はS120)であること示す情報を受信することにより、従業員それぞれがオフィス等の扉を開いた時間及び閉じた時間を正確に検出し、記憶できる。従って、オートロック制御装置5とICカードシステムとを組み合わせて連携させることにより、企業の従業員の入室時間及び退室時間を正確に管理できる入退室管理システムを実現できる。
【0099】
[変形例]
以上説明したように、回転検出装置100及びその応用装置は、以上例示した用途以外にも、様々な用途に用いられうる。例えば、回転検出装置100により、航空機等に搭載された装置の扉の開閉を検出して、乗員及び整備員などに通報することにより、航空機等の輸送機器の安全性を向上させることができる。あるいは、回転検出装置100及びその応用装置は、回転体としての収容容器の蓋に応用され、収容容器の蓋が開状態にあることを周囲の作業員などに通報することができる。このように回転検出装置100及びその応用装置を構成することにより、収容容器のなかの薬剤の漏洩などを防止できる。
【0100】
本開示にかかる処理及び手順は、実施形態において明示的に説明された装置よってだけでなく、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせにより実現されうる。具体的には、本明細書で説明された処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージ等の媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することにより実現されうる。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理及び手順をコンピュータプログラムとして実装されえ、端末装置及びサーバ装置を含む各種のコンピュータにより実行されうる。
【0101】
本明細書中において、単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、及び/又は、モジュールによって実行されると説明された処理及び手順は、複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は、複数のモジュールによって実行されうる。また、本明細書において、単一のメモリ及び記憶装置に格納される旨が説明された各種情報は、単一の装置に含まれる複数のメモリ又は複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納されうる。さらに、本明細書において説明された複数のソフトウェア及びハードウェアは、それらをより少ない構成要素に統合することにより、又は、より多い構成要素に分解することにより実現されうる。
【0102】
本発明の実施形態が説明されたが、この実施形態は、例として提示されたものであり、発明の範囲を限定することを意図されていない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることができ、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更され得る。これら実施形態やその変形は、本発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0103】
1 システム、100 回転検出装置、111 メモリ、112 プロセッサ、114 通信インターフェイス、115 角速度センサ、20 回転体、200 外部装置、22 蝶番、225,226 ベクトル、227,228 閾値、3 扉、4 オートロック装置、40 本体ケース、42 ドアノブ、43 支持体、44 サムターン、45 監視カメラ、5 オートロック制御装置、500 制御インターフェイス、502 モータ駆動回路、504 モータ、506 回転角度センサ

図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12