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特開2023-66332電気自動車用二次電池のレーザーノッチング後フラッグフォーミング装置
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  • 特開-電気自動車用二次電池のレーザーノッチング後フラッグフォーミング装置 図1
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  • 特開-電気自動車用二次電池のレーザーノッチング後フラッグフォーミング装置 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023066332
(43)【公開日】2023-05-15
(54)【発明の名称】電気自動車用二次電池のレーザーノッチング後フラッグフォーミング装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/04 20060101AFI20230508BHJP
   B23K 26/38 20140101ALI20230508BHJP
   H01M 4/139 20100101ALI20230508BHJP
   H01M 50/531 20210101ALI20230508BHJP
【FI】
H01M4/04 Z
B23K26/38 A
H01M4/139
H01M50/531
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021193815
(22)【出願日】2021-11-30
(31)【優先権主張番号】10-2021-0145143
(32)【優先日】2021-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】521523110
【氏名又は名称】リ,ケ-ソル
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】リ,ケ-ソル
【テーマコード(参考)】
4E168
5H043
5H050
【Fターム(参考)】
4E168AD07
4E168JA01
5H043AA19
5H043BA17
5H043BA19
5H043EA07
5H043HA02E
5H043HA04E
5H043JA13E
5H050AA19
5H050BA16
5H050BA17
5H050GA03
5H050GA04
5H050GA09
5H050GA29
(57)【要約】      (修正有)
【課題】電気自動車用二次電池のレーザーノッチング後フラッグフォーミング装置を提供する。
【解決手段】電気自動車用二次電池において、負極と正極のレーザーノッチングで作られた無地部フラッグを巻取する前に無地部タップが内側に折り畳まれるようにしたもので、極板移動時に資材を一律的に一定に維持しながら移動させるチルトEPCユニットと、極板の移動時歪みの程度をEPCセンサーで数値で示して、前記EPCセンサーを通じて移動される極板のフラッグをフラッグフォーミングユニット3を通じて成形させ、フラッグフォーミングユニット3を通過した極板の移動距離をエンコーダローラーから測定し、フラッグフォーミングユニット3を通過した電極をワインディング部で巻いて、ワインディング部で無地部フラッグをワインディングする前にエアノズルでエアを吹いて無地部タップが内側に折り畳まれるようにしたものである。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
極板移動時にEPCセンサー設定値で資材を一律的に一定に維持しながら移動させるチルトEPCユニットと、前記チルトEPCユニットを通じた極板の移動時の歪みの程度を数値で示すEPCセンサーと、前記EPCセンサーを通じて移動される極板のフラッグを成形させてくれるフラッグフォーミングユニットと、前記フラッグフォーミングユニットを通過した極板の移動距離を測定するエンコーダローラーと、前記フラッグフォーミングユニットを通過した電極を巻くためのワインディング部と、前記ワインディング部での無地部フラッグをワインディングする前にエアを吹いて無地部タップが内側で折り畳まれるようにするエアノズルとを含んで構成されたことを特徴とする電気自動車用二次電池のレーザーノッチング後フラッグフォーミング装置。
【請求項2】
前記フラッグフォーミングユニットが、
電極を上端から下端に通過させるための一対のフォーミングローラーと、調整時ローラーの撓みを防止するためのLMガイドと、フォーミングローラーの破損を防止してテンションを維持するためのテンションスプリングと、前記フォーミングローラーの下部で前面部の揺れを補強するためのクロスローラーテーブルと、精密調整のためのマイクロヘッドと、前記フォーミングローラーを相互回転させると共にエンコーダの同期を制御するためのモーターとを含んで構成されたことを特徴とする請求項1に記載の電気自動車用二次電池のレーザーノッチング後フラッグフォーミング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車用二次電池のレーザーノッチング後フラッグフォーミング装置に関するものであり、特に、円形ボックス内に電極ロールを積層させて構成される電気自動車用二次電池において、負極と正極のコーティングがない無地部の部分をレーザーにノッチングしてフラッグ形状を作って、レーザーノッチングで作られた無地部フラッグを巻取する前にフラッグフォーミングユニットを通過しながら内側に折り畳まれるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、リチウムイオン電池はリチウムの反応性がとても大きくて安全性の問題で商用化されることができなかったが、最近商用化され始めており、このようなリチウムイオン電池は他の電池に比べて次のような長所がある。
【0003】
すなわち、リチウム金属は他のどの金属より軽いためエネルギー密度が非常に大きくて、起電力が大きくて、記憶効果(memory effect)がなくて完全に放電させないである程度充電されている状態でも充電が可能であり、自己放電による電力損失が非常に少ない。
【0004】
このような長所を有するリチウムイオン2次電池は、負極の充電反応が比較的早くなされるリチウムイオンの流入反応で急速充電が可能であり、リチウムイオンの状態で存在するので、安全性を備えた高電圧電池であり、充電容量が大きくて小型化が可能であるという点で携帯電話やノート型パソコンのような携帯用電子機器に主に採用されており、近年には電気自動車のバッテリーに使用されている。
【0005】
前記リチウムイオン2次電池は正極、負極活物質を金属箔に塗布して正極と負極を製造し、分離膜を両電極の間に入れて巻いてゼリー・ロール(JELLY ROLL)を作って、このようなゼリー・ロール(電極ロール)を円筒状または角形金属容器に挿入し、電解液を充填して密封して完成される。
【0006】
前記ゼリー・ロールは二次電池をワインディングして出た製品を言う。
【0007】
ここで前記ゼリー・ロールは負極極板を先に巻いて、その上に分離膜、そして分離膜の上に正極極板が巻かれ、最上部に正極が分離膜を間に置いて負極を囲んで分離膜が表面に位置されて最終仕上げされながら完成される。
【0008】
電気自動車に使用される2次電池は化学エネルギーと電気エネルギーの可逆的相互変換を利用して充電と放電を繰り返す化学電池であり、高性能2次電池にはNi-MH2次電池とリチウム2次電池があって、リチウム2次電池にはリチウム金属2次電池、リチウムイオン2次電池(角形、円筒状、パウチ型)、リチウムイオンポリマー2次電池、リチウムポリマー2次電池などがある。
【0009】
最近、電気自動車が商用化されることによって電気自動車用大型リチウム2次電池の開発と併せてこれの大量生産のための自動化設備に関する研究が活発に進行されている。
【0010】
リチウムイオン2次電池、特にパウチ型電池の場合、形態の変形が容易で製造費用が安くて重量が小さくてパウチ型電池に対する需要が増加している趨勢である。
【0011】
電極組立体を形成するための電極フィルムは、一部分に活物質が塗布され、残り部分には活物質が塗布されないで電極体を露出させた形態で製造される。
【0012】
このように電極体が露出された露出部は電極組立体の構成時正極と負極を外部と連結するための電極端子役割をするように加工されるが、このような加工が可能になるように電極フィルムは電極体を構成する薄板の導体上に活物質を塗布して形成したものとして加工されて区分されない状態である。
【0013】
通常的にノッチング装置は、電極フィルムの露出部と活物質が塗布されたコーティング部の一部を切削して端子部を形成する装置で、パンチングやレーザーを利用して露出部の一部を切削することで端子部を形成する。
【0014】
従来にはパンチングを利用したノッチング装置が主に利用されたが、最近には電極の損傷がパンチングに比べて少なくて効率的な生産が可能なレーザーを利用したノッチング装置の利用が増大されている。
【0015】
従来、このようなレーザーを利用する場合、既存パンチング装置とは異なりレーザーの経路を考慮して効率的な作業機の配置がなされなければならないが、現在のノッチング装置はレーザー効率が低下される問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1802297号公報
【特許文献2】韓国登録特許第10-1604052号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、このような従来の欠点を解決するためのものであり、本発明の目的は、負極と正極コーティングがない無地部の部分をレーザーでノッチングしてフラッグ形状を作って、レーザーノッチングで作られた無地部フラッグを巻取する前にフラッグフォーミングユニットを通過しながら無地部タップが内側に折り畳まれるようにする電気自動車用二次電池のレーザーノッチング後フラッグフォーミング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記のような目的を達成するための本発明は、極板移動時EPCセンサー設定値で資材を一律的に一定に維持しながら移動させるチルトEPCユニットと、前記チルトEPCユニットを通じた極板の移動時に歪みの程度を数値で示すEPCセンサーと、前記EPCセンサーを通じて移動される極板のフラッグを成形させてくれるフラッグフォーミングユニットと、前記フラッグフォーミングユニットを通過した極板の移動距離を測定するエンコーダローラーと、前記フラッグフォーミングユニットを通過した電極を巻いてくれるためのワインディング部と、前記ワインディング部での無地部フラッグをワインディングする前にエアを吹いてくれて無地部タップが内側に折り畳まれるようにするエアノズルを含んで構成することを特徴とする。
【0019】
本発明は、前記フラッグフォーミングユニットが、電極を上端から下端に通過させるためにお互いに相反するように回転する一対のフォーミングローラーと、調整時ローラーの撓みを防止するためのLMガイドと、フォーミングローラーの破損を防止してテンションを維持するためのテンションスプリングと、前記フォーミングローラーの下部に設置されて前面部の揺れを補強するためのクロスローラーテーブルと、精密調整のためのマイクロヘッドと、前記フォーミングローラーを相互回転させるように設置されると共にエンコーダの同期を制御するためのモータを含んで構成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
以上のような本発明は、負極と正極のコーティングがない無地部の部分をレーザーでノッチングしてフラッグ形状を作ってレーザーノッチングで作られた無地部フラッグを巻取する前にフラッグフォーミングユニットを通過しながらエアノズルを通じて無地部タップが内側に折り畳まれるようにフラッグをフォーミングすることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の巻取機でフラッグフォーミングユニットの構成図である。
図2】本発明の円形二次電池レーザーノッチング後フラッグフォーミングユニットの斜視図である。
図3】(A)はフラッグフォーミングをしなかった場合、(B)はフラッグフォーミングをした場合の実際製品を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施例を添付された図面を参照して詳しく説明すると、次のとおりである。
【0023】
図1は、本発明の巻取機でのフラッグフォーミングユニットの構成図であり、極板移動時EPCセンサー設定値で資材を一律的に一定に維持しながら移動させるチルトEPCユニット1と、前記チルトEPCユニット1を通じた極板の移動時歪みの程度を数値で示すEPCセンサー2と、前記EPCセンサー2を通じて移動される極板のフラッグを成形させてくれるフラッグフォーミングユニット3と、前記フラッグフォーミングユニット3を通過した極板の移動距離を測定するエンコーダローラー4と、前記フラッグフォーミングユニット3を通過した電極を巻くためのワインディング部5と、前記ワインディング部5での無地部フラッグをワインディングする前にエアを吹いて、無地部タップが内側に折り畳まれるようにするエアノズル6で構成される。
【0024】
図2は、本発明のフラッグフォーミングユニット3の斜視図で、電極を上端から下端に通過させるための一対のフォーミングローラー7と、調整時ローラーの撓みを防止するためのLMガイド8と、フォーミングローラー7の破損を防止してテンションを維持するためのテンションスプリング7と、前記フォーミングローラー5の下部で前面部の揺れを補強するためのクロスローラーテーブル10と、精密調整のためのマイクロヘッド11と、前記フォーミングローラー7を相互回転させると共にエンコーダの同期を制御するためのモータ12で構成される。
【0025】
このように構成された本発明の作用を説明する。
【0026】
電気自動車用円形二次電池は負極と正極のコーティングがない無地部の部分をレーザーで加工してフラッグ形状を作って折って、その上に端子を熔接して電池を作るが、このように二次電池をワインディングする前にフラッグを折ることをフラッグフォーミングと言う。
【0027】
また、レーザーで加工してフラッグを作る工程をノッチングと称するが、このようなレーザーノッチングで作られた無地部フラッグは巻取する前に図1のようなフラッグフォーミングユニット3を通過しながらエアノズル6のエアによって無地部タップが内側に畳まれて巻取側に移動される。
【0028】
この時、巻取されたゼリー・ロールで無地部のタップを見れば、フラッグは図3のような形態で折り畳まれながら巻取されて腰を据える。
【0029】
ここで、自体駆動力がないフォーミング方式は、巻取時ローラーが付いて圧力で作ってくれる方式で持続巻取に好適で費用的な部分で有利であるが、本発明では自体駆動力を有したフォーミング方式を使用することが望ましい。
【0030】
すなわち、自体駆動力でフォーミングする方式は、巻取時電極が付いて行かなくて自らモータ12の駆動によってフォーミングローラー7を回転させて移動させる方式で、高速巻取に有利で電極移動を駆動させながら巻取速度と同期化して品質を高めて巻取方向側に移動させる。
【0031】
ノッチング加工部は2次電池の電極フィルムの無地部の部分をせん断加工して電極タップを形成するために被加工物である電極フィルムを一定ピッチごとにノッチング加工し、電極フィルムの右側端及び左側端に位置したレーザーカッティング装置が電極フィルムの両側端をカッティングするが、この時、それぞれのレーザーカッティング装置は“
”形状で動いて電極フィルムの両側端をカッティングする。
【0032】
上部から下部に早く移送される電極フィルムの両側端を“
”形状でカッティングすれば、電極フィルムの一定ピッチごとに電極タップが形成される。
【0033】
前記のようにカッティングされた電極フィルムをワインディング部5でワインディングする前にエアノズル6でエアを吹いてくれて電極フィルムの無地部タップが内側で折り畳まれるようにすることで、本発明の負極と正極のコーティングがない無地部の部分をレーザーでノッチングしてフラッグ形状を作ってレーザーノッチングで作られた無地部フラッグを巻取する前にフラッグフォーミングユニットを通過しながら無地部タップが内側で折られるようになる。
【0034】
図3の(A)は、既存のフラッグフォーミングをしなかった場合を示したものであり、(B)は本発明によってフラッグフォーミングをした場合の実際製品写真を示したものである。
【0035】
前述したような本発明は、技術思想を例示的に説明したものであり、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者なら本発明の本質的な特性から脱しない範囲内で多様な修正、変更及び置き換えが可能であろう。
【0036】
したがって、本発明に開示された実施例及び添付された図面らは本発明の技術思想を限定するためではなく説明するためのものであり、このような実施例及び添付された図面によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。
【0037】
本発明の保護範囲は下の請求範囲によって解釈されなければならないし、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものとして解釈されなければならないであろう。
【符号の説明】
【0038】
1 チルトEPCユニット
2 EPCセンサー
3 フラッグフォーミングユニット
4 エンコーダローラー
5 ワインディング部
6 エアノズル
7 ローラー
8 LMガイド
9 テンションスプリング
10 クロスローラーテーブル
11 ミクロメーターヘッド
12 モータ
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2023-02-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
極板移動時にEPCセンサー設定値で資材を一律的に一定に維持しながら移動させるチルトEPCユニットと、
前記チルトEPCユニットを通じた極板の移動時の歪みの程度を数値で示すEPCセンサーと、前記EPCセンサーを通じて移動される極板をノッチングしてフラッグ形状のフラッグを成形させてくれるフラッグフォーミングユニットと、
前記フラッグフォーミングユニットを通過した極板の移動距離を測定するエンコーダローラーと、
前記フラッグフォーミングユニットを通過した電極を巻くためのワインディング部と、
前記電極のコーティングがない無地部に形成されたフラッグ形状の無地部フラッグを前記ワインディング部でワインディングする前にエアを吹いて、前記無地部フラッグを内側折り畳ようにフォーミングして電極タップとするエアノズルと
を含んで構成されたことを特徴とする電気自動車用二次電池のレーザーノッチング後フラッグフォーミング装置。
【請求項2】
前記フラッグフォーミングユニットが、
電極を上端から下端に通過させるための一対のフォーミングローラーと、調整時ローラーの撓みを防止するためのLMガイドと、フォーミングローラーの破損を防止してテンションを維持するためのテンションスプリングと、前記フォーミングローラーの下部で前面部の揺れを補強するためのクロスローラーテーブルと、精密調整のためのマイクロヘッドと、前記フォーミングローラーを相互回転させると共にエンコーダの同期を制御するためのモーターとを含んで構成されたことを特徴とする請求項1に記載の電気自動車用二次電池のレーザーノッチング後フラッグフォーミング装置。