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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023066412
(43)【公開日】2023-05-15
(54)【発明の名称】心臓内ツール用複合弁システム
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/02 20060101AFI20230508BHJP
   A61M 39/06 20060101ALI20230508BHJP
   A61M 25/092 20060101ALI20230508BHJP
   A61M 5/36 20060101ALI20230508BHJP
【FI】
A61M25/02
A61M39/06 110
A61M39/06 122
A61M39/06 130
A61M25/092 510
A61M5/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022172270
(22)【出願日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】63/272,722
(32)【優先日】2021-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/957,453
(32)【優先日】2022-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・ダブリュー・ヒッツェロ
(72)【発明者】
【氏名】デビッド・マーハ
(72)【発明者】
【氏名】レイモンド・ユエ-シン・タン
(72)【発明者】
【氏名】マーク・スタンレー
【テーマコード(参考)】
4C066
4C267
【Fターム(参考)】
4C066AA07
4C066QQ15
4C267AA01
4C267AA17
4C267BB04
4C267BB23
4C267BB33
4C267BB40
4C267CC08
4C267EE03
4C267HH30
(57)【要約】
【課題】シース導入器用の止血弁を提供すること。
【解決手段】本明細書では、シース導入器に一体化するか、又は取り付けることができる複合弁システムを含む治療用システムが開示されている。複合弁システムは、シース導入器の一次弁から近位方向に配置できる二次弁を含む。二次弁は、圧力差に応じて長手方向に移動することができる。複合弁システムは、一次弁と二次弁との間に吸引ポートを含むことができる。二次弁は、管腔内治療装置のカテーテルシャフト上に組み立てることができる二次弁付属装置に一体化することができ、二次弁付属装置は、管腔内治療装置の導入ツールとして更に機能することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルシースアセンブリであって、
細長いシャフトであって、遠位端、近位端、及び長手方向軸に沿って延在し、前記シャフトの前記近位端に入り、前記シャフトの前記遠位端から出る通路を提供する管腔を含む細長いシャフトと、
前記細長いシャフトの前記近位端を流体的に密閉し、かつ一次シールを含む一次止血弁アセンブリと、
前記一次シールに対して近位方向に配置された二次シールを含む二次止血弁アセンブリであって、前記一次止血弁アセンブリ及び前記二次止血弁アセンブリが、前記一次シールと前記二次シールとの間に少なくとも部分的に配置された中間チャンバを画定する、二次止血弁アセンブリとを備える、カテーテルシースアセンブリ。
【請求項2】
前記二次シールは、前記一次シールに対して移動可能であり、それによって前記中間チャンバの内部容積を変化させる、請求項1に記載のカテーテルシースアセンブリ。
【請求項3】
前記二次シールは、前記二次止血弁アセンブリのハウジング部分内で前記長手方向軸に平行にスライドするように構成されており、前記ハウジング部分は、前記一次シールに対して固定されている、請求項2に記載のカテーテルシースアセンブリ。
【請求項4】
前記容積の変化は、前記長手方向軸に直交する前記中間チャンバの内部断面積に前記二次シールの長手方向位置の変化を乗じたものに等しい、請求項3に記載のカテーテルシースアセンブリ。
【請求項5】
前記二次シールは、前記中間チャンバと外部環境との間の圧力差に応じて移動するように構成されている、請求項2に記載のカテーテルシースアセンブリ。
【請求項6】
前記中間チャンバの前記内部容積は、前記中間チャンバと外部環境との間の圧力差に応じて変化するように構成されている、請求項2に記載のカテーテルシースアセンブリ。
【請求項7】
前記二次止血弁アセンブリは、長さが変化することによって一次弁開口部に対して二次弁開口部を移動させるように構成された1つ以上のばねを更に含み、
前記容積の変化は、少なくとも部分的に前記1つ以上のばねの剛性に基づいている、請求項2に記載のカテーテルシースアセンブリ。
【請求項8】
前記1つ以上のばねは、圧縮して前記中間チャンバの前記容積を増加させるように構成されている、請求項7に記載のカテーテルシースアセンブリ。
【請求項9】
前記一次シールは、前記長手方向軸に整列した一次弁開口部を含み、前記二次シールは、前記長手方向軸に整列した二次弁開口部を含む、請求項1に記載のカテーテルシースアセンブリ。
【請求項10】
前記中間チャンバは、前記二次シールによって外部環境から流体的に密閉されており、かつ前記一次シールによって前記細長いシャフトの前記管腔から密閉されている、請求項1に記載のカテーテルシースアセンブリ。
【請求項11】
前記中間チャンバは、前記二次シールと前記一次シールとの間に延在する管状ハウジング部分によって形成されている、請求項1に記載のカテーテルシースアセンブリ。
【請求項12】
前記細長いシャフトを前記一次止血弁アセンブリに結合し、前記細長いシャフトの形状を変えるように操作されるように構成されたハンドルを更に含み、前記二次止血弁アセンブリが前記ハンドルと一体である、請求項1に記載のカテーテルシースアセンブリ。
【請求項13】
前記一次弁開口部は、前記二次弁開口部よりも大きい直径まで拡張可能である、請求項1に記載のカテーテルシースアセンブリ。
【請求項14】
前記中間チャンバと流体連通する吸引ポートを更に含む、請求項1に記載のカテーテルシースアセンブリ。
【請求項15】
前記二次シールから遠位方向に配置された広い近位端と、前記一次シールから近位方向に配置された狭い遠位端とを有する漏斗開口部を含む内部ハウジングを更に含む、請求項1に記載のカテーテルシースアセンブリ。
【請求項16】
アセンブリであって、
二次シール、前記二次シールから遠位に延びる管状内部ハウジング、並びに前記二次シール及び前記管状内部ハウジングを構造的に支持する外部ハウジングを含む二次弁付属装置と、
細長いシャフト及びエンドエフェクタを含むカテーテルであって、前記細長いシャフトが長手方向軸を画定し、前記二次シールを通って延在し、前記エンドエフェクタが前記管状内部ハウジング内に配置されている、カテーテルとを備える、アセンブリ。
【請求項17】
前記外部ハウジングは、シース導入器の近位端と係合するように構成された嵌合特徴部を更に含む、請求項16に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記嵌合特徴部はラッチ延長部を含む、請求項17に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記嵌合特徴部はねじ山を含む、請求項17に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記管状内部ハウジングは、シース導入器の一次止血弁の近位端を密閉するように構成された遠位端を含み、その結果、中間チャンバは、前記管状内部ハウジング、前記二次シール、及び前記一次止血弁の一次シールによって境界付けられている、請求項16に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年10月28日に出願された先願の米国仮特許出願第63/272,722号に対する優先権の利益を主張するものであり、当該米国仮特許出願は、本明細書に完全に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、カテーテル送達用の弁、特にシース導入器用の止血弁に関する。
【背景技術】
【0003】
「シース」又は「シース導入器」は、医療処置の間に患者の動脈又は静脈内に配置されるチューブを含み、このチューブは、治療のために配置されると、遠位端が動脈又は静脈内にあり、近位端が患者の外部にある。シースの近位端にある止血弁は、血液がシースから出るのを防ぎ、より長いシース及び/又はカテーテルをシースを通して動脈又は静脈内に挿入することを可能にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カテーテル送達用のいくつかの現在のシース導入器の問題は、シースを通る装置の移動により、シースの内部管腔と周囲環境との間に圧力差が生じ、シースのシールを通しての空気混入及び/又は漏れが発生する可能性があることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、カテーテル送達用の弁、特にシース導入器用の止血弁に関する。
【0006】
例示的なカテーテルシースアセンブリは、細長いシャフトと、一次止血弁アセンブリと、二次止血弁アセンブリとを含むことができる。細長いシャフトは、遠位端、近位端、及び長手方向軸に沿って延在し、シャフトの近位端に入り、シャフトの遠位端から出る通路を提供する管腔とを含むことができる。一次止血弁アセンブリは、細長いシャフトの近位端を流体的に密閉することができ、また一次シールを含むことができる。二次止血弁アセンブリは、一次シールに対して近位方向に配置された二次シールを含むことができ、その結果、一次止血弁アセンブリ及び二次止血弁アセンブリは、一次シールと二次シールとの間に少なくとも部分的に配置された中間チャンバを画定する。
【0007】
二次シールは、一次シールに対して移動可能であり、それによって中間チャンバの内部容積を変化させることができる。二次シールは、二次止血弁アセンブリのハウジング部分内で長手方向軸に平行にスライドするように構成することができる。ハウジング部分は、一次シールに対して固定することができる。容積の変化は、長手方向軸に直交する中間チャンバの内部断面積に二次シールの長手方向位置の変化を乗じたものに等しくてもよい。二次シールは、中間チャンバと外部環境との間の圧力差に応じて移動するように構成することができる。中間チャンバの内部容積は、中間チャンバと外部環境との間の圧力差に応じて変化するように構成されている。
【0008】
二次止血弁アセンブリは、長さが変化することによって一次弁開口部に対して二次弁開口部を移動させるように構成された1つ以上のばねを更に含むことができる。容積の変化は、少なくとも部分的に1つ以上のばねの剛性に基づくことができる。1つ以上のばねは、圧縮して中間チャンバの容積を増加させるように構成することができる。
【0009】
一次シールは、長手方向軸に整列した一次弁開口部を含むことができる。二次シールは、長手方向軸に整列した二次弁開口部を含むことができる。
【0010】
中間チャンバは、二次シールによって外部環境から流体的に密閉することができ、また、一次シールによって細長いシャフトの管腔から密閉することができる。
【0011】
中間チャンバは、二次シールと一次シールとの間に延在する管状ハウジング部分によって形成することができる。
【0012】
カテーテルシースアセンブリは、細長いシャフトを一次止血弁アセンブリに結合するハンドルを更に含むことができる。ハンドルは、細長いシャフトの形状を変えるように操作されるように構成することができる。二次止血弁アセンブリは、ハンドルの近位端上をスライドし、ハンドルの近位端に係止して、それによって中間チャンバを形成するように構成されたラッチ延長部を含むことができる。あるいは、二次止血弁アセンブリは、ハンドルに一体化することができる。
【0013】
一次弁開口部は、二次弁開口部よりも大きい直径まで拡張可能であり得る。
【0014】
カテーテルシースアセンブリは、流体的に密閉されたチャンバと流体連通する吸引ポートを更に含むことができる。
【0015】
カテーテルシースアセンブリは、漏斗開口部を含む内部ハウジングを更に含むことができ、漏斗開口部は、二次シールから遠位方向に配置された広い近位端と、一次シールから近位方向に配置された狭い遠位端とを有する。
【0016】
内部ハウジングは、カテーテルシースアセンブリの近位端に挿入される管腔内装置を長手方向軸及び一次弁開口部に向かって付勢するように構成することができる。
【0017】
例示的なアセンブリは、二次弁付属装置及びカテーテルを含むことができる。二次弁付属装置は、二次シール、二次シールから遠位に延びる管状内部ハウジング、並びに二次シール及び管状内部ハウジングを構造的に支持する外部ハウジングとを含むことができる。カテーテルは、細長いシャフト及びエンドエフェクタを含むことができる。細長いシャフトは、長手方向軸を画定し、二次シールを通って延びることができる。エンドエフェクタは、管状内部ハウジング内に配置することができる。
【0018】
外部ハウジングは、シース導入器の近位端と係合するように構成された嵌合特徴部を更に含むことができる。嵌合特徴部は、ラッチ延長部を含むことができる。追加的に又は代替的に、嵌合特徴部はねじ山を含むことができる。
【0019】
管状内部ハウジングは、シース導入器の一次止血弁の近位端を密閉するように構成された遠位端を含むことができ、その結果、中間チャンバは、管状内部ハウジング、二次シール、及び一次止血弁の一次シールによって境界付けられている。
【0020】
二次弁付属装置は、管状内部ハウジングの外面の周りに配置されたOリングを含むことができる。
【0021】
管状内部ハウジングは、二次シールに近接してより広い直径を有し、二次シールから遠位に向かって狭い直径に先細になる先細部分を含むことができる。
【0022】
二次シールは、二次弁開口部を含むことができ、この二次弁開口部は、カテーテルの細長いシャフトがその中を長手方向にスライドできる大きさであり、カテーテルのエンドエフェクタがその中を長手方向にスライドするのを阻止する大きさである。
【0023】
二次シールは、二次シールに近位方向に加えられる力に応じて、管状内部ハウジング及び外部ハウジングに対して近位に並進するように構成することができる。
【0024】
二次弁付属装置は、二次シールと外部ハウジングとの間にばね力を提供するばねを更に含むことができる。
【0025】
アセンブリは、一次止血弁アセンブリを含むシース導入器を更に含むことができる。一次止血弁アセンブリは、一次シールを含むことができる。シース導入器は、二次弁付属装置に取り付けることができ、その結果、二次シールは一次シールに対して遠位方向に配置され、中間チャンバは二次シール、一次シール、及び管状内部ハウジングによって少なくとも部分的に境界付けられる。
【0026】
例示的な治療方法は、順不同で提示される以下のステップのうちの1つ以上を含むことができる。例示的な方法は、当業者によって認識及び理解されるように、追加のステップを含むことができる。例示的な方法は、当業者によって認識及び理解されるように、本明細書に開示される例示的なアセンブリ、その変形、又は代替物を使用して実行することができる。
【0027】
二次弁付属装置及びカテーテルを含むアセンブリを選択することができ、その結果、カテーテルの細長いシャフトは、二次弁付属装置の二次シールを通って延び、カテーテルのエンドエフェクタは、二次弁付属装置の管状内部ハウジング内に配置される。
【0028】
二次弁アセンブリの外部ハウジングは、シース導入器の近位端に取り付けることができ、その結果、二次弁はシース導入器の一次弁と整列し、中間チャンバは、二次シール、一次シール、及び管状内部ハウジングによって少なくとも部分的に境界付けられる。
【0029】
カテーテルシャフトは遠位に移動することができ、それによって、カテーテルのエンドエフェクタを管状内部ハウジングから外に、一次シールを通して移動させる。
【0030】
開示される技術のこれら及び他の態様を、添付の図面と共に本明細書に記載する。開示される技術の他の態様、特徴、及び要素は、開示される技術の特定の実施例に関する以下の説明を検討することにより、当業者に明らかになるであろう。特定の実施例及び図面に関連して開示される技術の特徴を説明し得るが、開示される技術は、本明細書で説明される特徴又は要素のうちの1つ以上を含むことができる。更に、1つ以上の実施例を特定の有利な特徴を有するものとして説明し得るが、そのような特徴の1つ以上は、本明細書で説明される本開示の様々な他の実施例と共に使用することもできる。同様に、特定の実施例、実装、及び実施形態を、所与の装置、システム、又は方法に関して以下で説明し得るが、そのような実施例は、本開示の様々な他の装置、システム、及び方法において実装することができることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の態様による、シース導入器から二次弁付属装置が取り外された例示的なシース導入器アセンブリを示す図である。
図2】本発明の態様による、管腔内装置及び二次弁付属装置を含む例示的なカテーテル及び二次弁アセンブリを示す図である。
図3A】本発明の態様による、二次弁付属装置がシース導入器に取り付けられた例示的なシース導入器アセンブリの近位端の側面図である。
図3B】本発明の態様による、図3Aに示される例示的なシース導入器アセンブリの断面図である。
図3C】本発明の態様による、図3Aに示される例示的なシース導入器アセンブリの断面図である。
図4】本発明の態様による例示的な二次弁付属装置の分解図である。
図5】本発明の態様による、二次止血弁アセンブリのシールが第1の位置にある、二次弁付属装置の二次止血弁アセンブリの断面図である。
図6】本発明の態様による、二次止血弁アセンブリのシールが第2の位置にある二次止血弁アセンブリの断面図である。
図7】本発明の態様による、使用中のシース導入器アセンブリを示す図である。
図8A】本発明の態様による別の例示的な二次弁付属装置を示す図である。
図8B】本発明の態様による、図8Aに示される二次弁付属装置の断面図である。
図9】本発明の態様による、図8A及び図8Bに示される二次弁付属装置を含む別の例示的なシース導入器アセンブリの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本明細書で使用される場合、任意の数値又は範囲に対する「約」又は「およそ」という用語は、構成要素の一部又は集合が本明細書に記載の意図された目的のために機能することを可能にする好適な寸法公差を示す。より具体的には、「約」又は「およそ」は、列挙された値の±20%の値の範囲を指してもよく、例えば「約90%」は、71%~99%の値の範囲を指し得る。
【0033】
本明細書で使用される場合、「備える(comprising)」又は「含有する(containing)」又は「含む(including)」という用語は、少なくとも言及された化合物、要素、粒子、又は方法工程が、組成物若しくは物品又は方法において存在することを意味すると解釈されるが、他の化合物、材料、粒子、方法工程の存在を、他の当該化合物、材料、粒子、方法工程が言及されたものと同じ機能を有する場合であっても、除外するものではない。
【0034】
本明細書で使用される場合、「外部環境」という用語の使用は、医療機器又はアセンブリの外部環境を意味すると解釈される。患者の外部にある医療機器、アセンブリ、又はその一部の外部環境に言及する場合、「外部環境」は患者の外部にあると解釈される。例えば、「外部環境」は、使用者が医療機器/アセンブリと対話する環境を含むことができる。
【0035】
本明細書で使用される場合、「有する(having)」、「有する(has)」、「含む(including)」、又は「含む(includes)」などの用語の使用は、非限定型であり、「備える(comprising)」又は「備える(comprises)」などの用語と同じ意味を有することを意図し、他の構造、材料、又は行為の存在を排除しない。同様に、「can」又は「may」などの用語の使用は、非限定型であり、構造、材料、又は行為が必要でないことを反映することが意図されているが、そのような用語を使用しないことは、構造、材料、行為が不可欠であることを反映することを意図するものではない。構造、材料、又は行為が現時点で不可欠であると考えられる限り、それらはそのように特定される。
【0036】
本明細書で使用される場合、「管状」及び「管」という用語は、広義に解釈されるべきであり、直円柱構造、若しくは断面が厳密に円形である構造、又はその長さ全体にわたって均一な断面を有する構造に限定されるものではない。例えば、管状構造又は管状システムは一般に、実質的に直円柱構造として示される。しかしながら、管状システムは、本発明の範囲から逸脱することなく、テーパ状又は湾曲した外面を有し得る。
【0037】
第1の値と第2の値との間にあると記載された範囲は、第1の値及び第2の値、並びにそれらの間のすべての値を含むものとする。同様に、第1の値から第2の値までの範囲は、第1の値及び第2の値、並びにそれらの間のすべての値を含むものとする。
【0038】
また、1つ以上の方法工程への言及が、明示的に特定されたそれらの工程間に追加の方法工程又は介在する方法工程が存在することを除外しないことも理解されたい。
【0039】
本開示の様々な要素を構成するものとして以下に記載される構成要素は、例示的なものであり、限定的なものではないことが意図される。本明細書に記載の構成要素と同じ又は同様の機能を実行するであろう多くの好適な構成要素は、本開示の範囲内に含まれることが意図される。本明細書に記載されていないそのような他の構成要素としては、例えば、現在開示されている対象の開発後に開発された同様の構成要素を挙げることができるが、それらに限定されない。
【0040】
本明細書に提示されるいくつかの例では、二次弁をシース導入器の近位端に接続して、シース導入器の一次弁と連動して作動させることができ、それによって複合弁システムが得られる。いくつかの例では、二次弁が空気が複合弁システムを通過するのを阻止するため、複合弁システムは、二次弁を欠く類似のシース導入器と比較して、シース導入器への空気混入を低減することができる。更に、複合弁システムは、複合弁を有するシース導入器内の圧力増加に伴う内部容積の拡張を可能にすることにより、カテーテル後退中の圧力蓄積を弱めるように修正することができる。
【0041】
複合弁システムは、シース導入器に一体化するか、又はシース導入器の近位端に取り付けることができる二次弁付属装置に一体化することができる。
【0042】
いくつかの例では、二次弁は、管腔内装置の特定の直径(例えば、特定のカテーテルシャフト直径)と接触するように設計することができる。いくつかのそのような例では、二次弁開口部は、カテーテルシャフトを通過させるのに十分大きいが、より大きなエンドエフェクタを通過させるには小さすぎる大きさにすることができる。いくつかのそのような例では、二次弁は、エンドエフェクタ導入ツールに組み込むことができる二次弁付属装置に一体化することができ、その結果、二次弁付属装置は管腔内装置に一体化される。そのような例は、二次弁開口部よりも大きな開口部を有する一次弁を通してカテーテルの大きなエンドエフェクタを容易に挿入することを可能にすることができる。二次弁開口部を小さくすると、漏れや空気混入のリスクを効果的に低減することができる。
【0043】
いくつかの例では、複合弁システムは、一次弁と二次弁との間の圧力を低下させる吸引ポートを含むことができる。吸引ポートから吸引して気泡を除去し、空気混入のリスクを低減することができる。吸引は、複合弁システムの内部容積拡張に加えて、又はその代わりとして使用することができる。
【0044】
以下、添付の図面に示されているような開示された技術の例を詳細に参照する。便宜上、同一の参照符号は、同一又は類似の部品を指すために図面全体を通じて使用される。
【0045】
図1は、二次弁付属装置160及びシース導入器110を含む例示的なシース導入器アセンブリ100を示す。二次弁付属装置160は、シース導入器110から取り外されて示されている。二次弁付属装置160は、シース導入器110とは別個に製造することができ、その後使用者(例えば、医師又は他の医療提供者)によって取り付けることができる。図示のように、二次弁付属装置160は、シース導入器110のハンドル112の近位端116でリッジ114にはめ込むように構成されたラッチ延長部166を含むことができる。追加的に又は代替的に、二次弁付属装置160及びシース導入器110は、当業者によって理解されるように、他の適切な機械的取り付け機構(例えば、締まりばめ、ねじ山、両面テープ、接着剤など)によって共に組み立てることができる。あるいは、図示された二次弁付属装置160と同様の二次止血弁アセンブリ162は、シース導入器110に一体化することができる。
【0046】
シース導入器110は、当該技術分野で公知の導入器と同様に構成することができる。シース導入器110は、参照により本明細書に組み込まれ、優先権出願米国特許第63/272,722号の付録に添付された米国特許第10,046,141号に記載されているBiosense WebsterによるCARTO VIZIGO(登録商標)双方向ガイドシース、及び/又はBiosense WebsterによるMOBICATH(登録商標)シースのように偏向可能であり得る。あるいは、シース導入器は、Biosense WebsterによるCARDIAGUIDE固定シースと同様に固定することができる。シース導入器110は、既知のシース導入器と同一の構造、又は、限定されないが、取り付けを容易にするためのリッジ及び/又はねじ山などの1つ以上の嵌合特徴部114を含むように修正された既知のシース導入器と同様の構造を有することができる。
【0047】
シース導入器110は、一次弁開口部132を有する一次止血弁アセンブリ130を含むことができる。一次弁開口部は、カテーテルに基づく診断及び/又は治療(例えば、マッピング、アブレーションなど)を容易にするために、管腔内装置150(図2を参照)を受け入れるようなサイズにすることができる。シース導入器110は、いくつかの既知のシース導入器と同様の側部ポート134を含むことができる。シース導入器110は、いくつかの既知のシース導入器と同様の電気コネクタ118を含むことができる。
【0048】
二次弁付属装置160は、二次弁付属装置160がシース導入器110に取り付けられたときに、シース導入器110の一次弁開口部132と整列する二次弁開口部164を含むことができる。二次弁付属装置160は、管腔内装置用の導入ツールとして機能することができる、漏斗形状を有する内部ハウジング182を含むことができる。二次弁付属装置160は、内部ハウジング182の外面の周りにOリング168を含むことができ、このOリングは、一次弁アセンブリ130の近位端を密閉して一次シール136と二次シール180との間に中間チャンバを形成するように配置される。
【0049】
図2は、管腔内装置150及び二次弁付属装置160を含む例示的な管腔内装置及び二次弁アセンブリ102を示す。管腔内装置150は、カテーテルシャフト152及びエンドエフェクタ154を含むことができる。管腔内装置150は、診断及び/又は治療用のカテーテルを含む任意の数の既知の装置と同様に構成することができる。エンドエフェクタ154は、カテーテルシャフト152の直径D1よりも大きい直径D2を有することができる。例えば、エンドエフェクタ154は、スパイン、投げ縄、バルーン、及び他のそのような構造を含むことができる。エンドエフェクタ154は、シース導入器110の一次弁開口部132を通って送達するために折り畳まれてもよく、シース導入器110の遠位端を出ると拡張するように構成することができる。
【0050】
例示のために、エンドエフェクタ154は、二次弁付属装置160から遠位に延びるように示されている。実際には、エンドエフェクタ154は、二次弁付属装置160をシース導入器110に取り付ける前に、内部ハウジング182(図1を参照)内に配置することができ、内部ハウジング182は、一次弁開口部132を通してエンドエフェクタ154をシース導入器110に挿入することを支援する導入ツールとして機能することができる。管腔内装置及び二次弁アセンブリ102は、エンドエフェクタ154が内部ハウジング182に事前に組み込まれている状態で、使用者が使用するために事前に組み立てることができる。管腔内装置及び二次弁アセンブリ102をシース導入器110と共に使用するために、使用者は、最初に、二次弁付属装置160をシース導入器110の近位端116に取り付け、次にカテーテルシャフト152を遠位に押して、エンドエフェクタ154を二次弁付属装置160の内部ハウジング182から遠位に移動させ、一次弁開口部132を通して、シース導入器の細長いシャフト120内に移動させることができる(図3B及び図3Cを参照)。
【0051】
管腔内装置及び二次弁アセンブリ102がそのように構成されている場合、二次弁開口部164は、カテーテルシャフト152のより小さい直径D1を受け入れるようなサイズにすることができ、一次弁開口部は、エンドエフェクタ154のより大きい直径D2を受け入れるようなサイズにされるため、二次弁開口部164は、一次弁開口部132よりも小さいサイズにすることができる。したがって、カテーテルシャフト152の周りの二次弁開口部164のより緊密なシールは、すべてのシールをエンドエフェクタ154のより大きい直径D2を受け入れるようなサイズにしなければならないシステムと比較して、漏れ及び空気混入のリスクを低減することができる。
【0052】
二次弁付属装置160は、シース導入器110から取り外すように更に構成することができ、それにより、後続の管腔内装置をシース導入器110に挿入することができる。
【0053】
図3Aは、二次弁付属装置160がシース導入器110に取り付けられた例示的なシース導入器アセンブリ100の近位端の側面図を示す。この図は、最前面に回転した側部ポート134を示す。
【0054】
図3Bは、図3Aに示されるページの平面に垂直な平面における例示的なシース導入器アセンブリの断面図を示す。
【0055】
図3Cは、図3Aに示されるページの平面に平行な平面における例示的なシース導入器アセンブリの断面図を示す。
【0056】
図3B及び図3Cをまとめて参照すると、シース導入器アセンブリ100は、二次止血弁アセンブリ162の二次シール180と一次止血弁アセンブリ130の一次シール136との間に中間チャンバ140を含む。シース導入器アセンブリ100はまた、一次シール136の遠位側にチャンバ138を含み、このチャンバは、シース導入器110の細長いシャフト120の管腔122に遠位につながる。中間チャンバ140は、二次シール180、一次シール136、及び二次弁付属装置160の内部ハウジング182によって境界付けられ得る。中間チャンバ140は、二次シール180及び内部ハウジング182によって、外部環境から流体的に密閉することができる。中間チャンバ140は、一次シール136によって一次シール136の遠位側のチャンバ138から流体的に密閉することができる。
【0057】
図3Bに示されるように、側部ポート134は、一次シール136の遠位側のチャンバ138と流体連通しており、それにより、側部ポート134は、細長いシャフト120の管腔122と流体連通している。図示されていないが、シース導入器アセンブリ100は、中間チャンバ140と流体連通する二次側部ポートを更に含むことができる。二次側部ポートは、中間チャンバ140の吸引を可能にするために、シース導入器110の側部ポート134と同様に構成することができる。二次側部ポートを含むいくつかの例では、シース導入器110の側部ポート134は任意であり得る。二次側部ポートは、二次弁付属装置160に一体化することができる。
【0058】
図4は、二次シール180が中間チャンバと外部環境との間の圧力差に応じて長手方向軸L-Lの方向(「長手方向」)に移動できるように修正された二次弁付属装置160の分解図を示しており、ここで、二次シール180は、中間チャンバ140と外部環境との間に配置される。図3B及び図3Cは、固定二次シール180を示す。固定二次シール180は、製造がより簡単であり、多くの治療方法において漏れ及び/又は空気混入を低減するのに十分であり得る。可動二次シール180は、典型的にはより大きな圧力差をもたらす治療方法において追加の圧力減衰を提供することができる。図4図6に示される二次弁付属装置160は、図3B及び図3Cに示される二次弁付属装置160の代わりに使用することができる。
【0059】
図4を参照すると、二次止血弁アセンブリ162は、近位保持リング172、1つ以上のばね174、近位ワッシャ176、二次シール180、遠位ワッシャ178、及び内部ハウジング182を含むことができる。内部ハウジング182は、シールチャンバ184及び管状延長部186を含むことができる。シールチャンバ184は、内径Dを有することができる。管状延長部186は、その近位端にシールチャンバ184に開口する漏斗テーパを含むことができる。漏斗テーパは、長手方向軸L-Lに向かって管腔内装置を案内するような形状にすることができる。
【0060】
二次弁付属装置160は、二次止血弁アセンブリ162に構造的支持を提供するハウジング170を含むことができる。前の図のように、ハウジング170は、シース導入器110に取り付けるように構成することができる。あるいは、ハウジング170は、シース導入器110に一体化することができる。
【0061】
図5は、二次シール180が第1の位置にある、図4の二次止血弁アセンブリ162の断面図を示す。二次シール180は、近位ワッシャ176と遠位ワッシャ178との間に固定される。ばね174は、近位保持リング172と近位ワッシャ176との間に延在して、シールチャンバ184内の内部ハウジング182の遠位面に対して遠位ワッシャ178を押し付ける。外部環境は周囲圧力P0にあり、中間チャンバ140は内部圧力P1にある。二次シール180が第1の位置にあるとき、中間チャンバから外部環境への圧力差は、ばね174を圧縮させるのに十分な力を二次シール180に提供しない。
【0062】
図6は、二次シール180が第2の位置にある、図4の二次止血弁アセンブリ162の断面図を示す。中間チャンバ140は、増大した圧力P2にあり、その結果、中間チャンバから外部環境への圧力差は、ばね174を最大限に圧縮させるのに十分な力を提供する。ばね力は、当業者によって理解されるように、中間チャンバ140と外部環境との間の圧力差に応じて、二次シール180を第1の位置から第2の位置に、及びそれらの間の連続した範囲の位置に移動させるように調整することができる。
【0063】
二次シール180は、第1の位置から第2の位置に移動すると、長さL1だけ並進する。二次シール180の並進は、中間チャンバ140の内部容積を、シールチャンバ184の断面積×並進長さL1として計算できる容積だけ増加させ、ここで、内部容積の変化は、円筒形シールチャンバ184の場合、pi×(1/2 D)×L1に等しくなる可能性がある。中間チャンバ140の容積の増加は、中間チャンバ内の圧力を低下させるのに効果的である可能性があり、それによって二次弁開口部164を通しての漏れのリスクを低減する。解放される圧力の量は、中間チャンバ140の内部容積の増加の関数であり、容積の変化が大きいほど、解放される圧力の量が大きくなる。
【0064】
したがって、圧力減衰は、ばね力及び中間チャンバ140の内部容積の変化によって決定される。ばね剛性及び/又は内部容積の変化は、特定のシースを通して特定の管腔内装置を操作することに関連する特定の圧力プロファイルを減衰させるように設計することができる。例えば、大きなバルーンエンドエフェクタを有する管腔内装置は、同じシース導入器を通して送達されるとき、より小さなエンドエフェクタ又はスパインを有するエンドエフェクタを有する管腔内装置と比較して、より高い圧力差をもたらす可能性があり、また、より小さなシース導入器を通して送達される同じ管腔内装置は、より大きなシースを通して送達される同じ管腔内装置と比較して、より高い圧力差をもたらす可能性がある。圧力差が高い場合はばね力と容積を増やし、圧力差が低い場合はばね力と容積を小さくすることができる。
【0065】
一次シール136の遠位側のチャンバ138(図3B及び図3Cを参照)は、第3の圧力にあってもよい。第3の圧力は、中間チャンバ140の圧力と同じであっても異なっていてもよい。いくつかの例では、二次止血弁が一次弁開口部132を通しての漏れ及び/又は空気混入を補うことができるため、一次弁開口部132は、同等の治療方法の場合に二次止血弁アセンブリ162を欠くシース導入器の一次弁開口部よりも大きくすることができる。いくつかの例では、大きなエンドエフェクタを受け入れるために、より大きな一次弁開口部132が望ましい場合がある。したがって、中間チャンバ140と一次シール136の遠位側のチャンバ138との間の流体交換はある程度許容することができ、その結果、中間チャンバ140と一次シール136の遠位側のチャンバ138との間の圧力差が減少する可能性がある。
【0066】
図7は、使用中のシース導入器アセンブリ100及び管腔内装置150を示す。使用者10は、管腔内装置150を操作しており、これは、シース導入器アセンブリ100の複合弁アセンブリを通して挿入される。使用者10は、圧力P0の外部環境にいる。管腔内装置150をシース導入器アセンブリ100から後退させるとき、複合弁は、二次止血弁アセンブリ162を欠く同様のシステムの操作と比較して、シース導入器110内の圧力の蓄積に起因する外側への漏れの可能性を低減することができる。管腔内装置が大きな又は独特な形状のエンドエフェクタを有するいくつかの治療では、複合弁は、二次止血弁アセンブリ162を欠く同様のシステムの操作と比較して、エンドエフェクタが一次シールを破ったときの空気混入の可能性を低減することができる。いくつかの治療では、一次シール136の遠位側のチャンバ138内の圧力が、側部ポート134を通して測定した場合、平方インチ当たり約10~約15ポンド(psi)である場合、複合弁は、漏れを減らすのに効果的であり得る。
【0067】
図8Aは、別の例示的な二次弁付属装置260を示す。
【0068】
図8Bは、図8Aに示される二次弁付属装置260の断面図を示す。図8A及び図8Bに示される二次弁付属装置260は、図1図6に示される二次弁付属装置160と同様に構成することができる。図8A及び図8Bに示される二次弁付属装置260は、図1図3Cに示されるようなラッチ延長部166ではなく、ねじ山217を有するハウジング270を含む。したがって、図8A及び図8Bに示される二次弁付属装置260は、図1図3Cに示されるシース導入器110と同様に構成されているが、リッジ114の代わりにねじ山を有するシース導入器にねじ込むことができる。
【0069】
図8A及び図8Bに示される二次弁付属装置260は、近位保持リング272と、内部ハウジング282と、Oリング268とを含む二次止血弁アセンブリ262を含む。二次弁アセンブリ260は、図3B及び図3Cに示されるものと同様の固定二次シール、又は図4図5、及び図6に示されるものと同様の、内部ハウジング282のシールチャンバ284内に配置された可動二次シールを更に含むことができる。内部ハウジング282は、管状延長部286を更に含むことができる。管状延長部286の長さは、所定のサイズのエンドエフェクタに適合するようなサイズにすることができ、その結果、二次弁付属装置260は、図2に示される管腔内装置及び二次弁アセンブリ102と同様の管腔内装置と一体化することができる。
【0070】
図9は、図8A及び図8Bに示される二次弁付属装置260と、ねじ付き近位端及び側部ポート234を有するシース導入器210とを含む例示的なシース導入器アセンブリ200の断面図を示す。シース導入器アセンブリ200は、図1図7に示され、本明細書の他の箇所で説明されたシース導入器アセンブリ100と同様に機能及び構成することができる。
【0071】
本明細書に含まれる説明は、実施形態の例であり、決して本発明の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書に記載されるように、本発明は、別個の図に示される構成要素の代替的な組み合わせ、代替的な材料、代替的な構成要素の幾何学的形状、及び代替的な構成要素の配置を含めて、システム構成要素の多くの変形及び修正を企図する。本開示の教示による当業者に明らかな修正及び変形は、以下の特許請求の範囲内にあることが意図される。
【0072】
〔実施の態様〕
(1) カテーテルシースアセンブリであって、
細長いシャフトであって、遠位端、近位端、及び長手方向軸に沿って延在し、前記シャフトの前記近位端に入り、前記シャフトの前記遠位端から出る通路を提供する管腔を含む細長いシャフトと、
前記細長いシャフトの前記近位端を流体的に密閉し、かつ一次シールを含む一次止血弁アセンブリと、
前記一次シールに対して近位方向に配置された二次シールを含む二次止血弁アセンブリであって、前記一次止血弁アセンブリ及び前記二次止血弁アセンブリが、前記一次シールと前記二次シールとの間に少なくとも部分的に配置された中間チャンバを画定する、二次止血弁アセンブリとを備える、カテーテルシースアセンブリ。
(2) 前記二次シールは、前記一次シールに対して移動可能であり、それによって前記中間チャンバの内部容積を変化させる、実施態様1に記載のカテーテルシースアセンブリ。
(3) 前記二次シールは、前記二次止血弁アセンブリのハウジング部分内で前記長手方向軸に平行にスライドするように構成されており、前記ハウジング部分は、前記一次シールに対して固定されている、実施態様2に記載のカテーテルシースアセンブリ。
(4) 前記容積の変化は、前記長手方向軸に直交する前記中間チャンバの内部断面積に前記二次シールの長手方向位置の変化を乗じたものに等しい、実施態様3に記載のカテーテルシースアセンブリ。
(5) 前記二次シールは、前記中間チャンバと外部環境との間の圧力差に応じて移動するように構成されている、実施態様2に記載のカテーテルシースアセンブリ。
【0073】
(6) 前記中間チャンバの前記内部容積は、前記中間チャンバと外部環境との間の圧力差に応じて変化するように構成されている、実施態様2に記載のカテーテルシースアセンブリ。
(7) 前記二次止血弁アセンブリは、長さが変化することによって一次弁開口部に対して二次弁開口部を移動させるように構成された1つ以上のばねを更に含み、
前記容積の変化は、少なくとも部分的に前記1つ以上のばねの剛性に基づいている、実施態様2に記載のカテーテルシースアセンブリ。
(8) 前記1つ以上のばねは、圧縮して前記中間チャンバの前記容積を増加させるように構成されている、実施態様7に記載のカテーテルシースアセンブリ。
(9) 前記一次シールは、前記長手方向軸に整列した一次弁開口部を含み、前記二次シールは、前記長手方向軸に整列した二次弁開口部を含む、実施態様1に記載のカテーテルシースアセンブリ。
(10) 前記中間チャンバは、前記二次シールによって外部環境から流体的に密閉されており、かつ前記一次シールによって前記細長いシャフトの前記管腔から密閉されている、実施態様1に記載のカテーテルシースアセンブリ。
【0074】
(11) 前記中間チャンバは、前記二次シールと前記一次シールとの間に延在する管状ハウジング部分によって形成されている、実施態様1に記載のカテーテルシースアセンブリ。
(12) 前記細長いシャフトを前記一次止血弁アセンブリに結合し、前記細長いシャフトの形状を変えるように操作されるように構成されたハンドルを更に含み、前記二次止血弁アセンブリが前記ハンドルと一体である、実施態様1に記載のカテーテルシースアセンブリ。
(13) 前記一次弁開口部は、前記二次弁開口部よりも大きい直径まで拡張可能である、実施態様1に記載のカテーテルシースアセンブリ。
(14) 前記中間チャンバと流体連通する吸引ポートを更に含む、実施態様1に記載のカテーテルシースアセンブリ。
(15) 前記二次シールから遠位方向に配置された広い近位端と、前記一次シールから近位方向に配置された狭い遠位端とを有する漏斗開口部を含む内部ハウジングを更に含む、実施態様1に記載のカテーテルシースアセンブリ。
【0075】
(16) アセンブリであって、
二次シール、前記二次シールから遠位に延びる管状内部ハウジング、並びに前記二次シール及び前記管状内部ハウジングを構造的に支持する外部ハウジングを含む二次弁付属装置と、
細長いシャフト及びエンドエフェクタを含むカテーテルであって、前記細長いシャフトが長手方向軸を画定し、前記二次シールを通って延在し、前記エンドエフェクタが前記管状内部ハウジング内に配置されている、カテーテルとを備える、アセンブリ。
(17) 前記外部ハウジングは、シース導入器の近位端と係合するように構成された嵌合特徴部を更に含む、実施態様16に記載のアセンブリ。
(18) 前記嵌合特徴部はラッチ延長部を含む、実施態様17に記載のアセンブリ。
(19) 前記嵌合特徴部はねじ山を含む、実施態様17に記載のアセンブリ。
(20) 前記管状内部ハウジングは、シース導入器の一次止血弁の近位端を密閉するように構成された遠位端を含み、その結果、中間チャンバは、前記管状内部ハウジング、前記二次シール、及び前記一次止血弁の一次シールによって境界付けられている、実施態様16に記載のアセンブリ。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
【外国語明細書】