(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023066445
(43)【公開日】2023-05-16
(54)【発明の名称】作業機械、ショベル
(51)【国際特許分類】
E02F 9/20 20060101AFI20230509BHJP
E02F 9/22 20060101ALI20230509BHJP
E02F 9/14 20060101ALI20230509BHJP
【FI】
E02F9/20 C
E02F9/22 E
E02F9/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021177039
(22)【出願日】2021-10-29
(71)【出願人】
【識別番号】502246528
【氏名又は名称】住友建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】松橋 唯希
(72)【発明者】
【氏名】野元 直樹
(72)【発明者】
【氏名】山本 崇司
【テーマコード(参考)】
2D003
【Fターム(参考)】
2D003AA01
2D003AB04
2D003AB05
2D003DA04
(57)【要約】
【課題】誤動作を防止することを目的とする。
【解決手段】バケットのみを操作することを前提とした第一の状態と、前記バケットとは異なる種類のエンドアタッチメントを操作することを前提とした第二の状態と、を切り換える切り換えスイッチと、前記バケットとは異なる種類のエンドアタッチメントに対する操作に応じた電気信号を出力する操作装置と、を有し、前記第一の状態において、前記操作装置に対する操作を無効とする、作業機械である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バケットのみを操作することを前提とした第一の状態と、前記バケットとは異なる種類のエンドアタッチメントを操作することを前提とした第二の状態と、を切り換える切り換えスイッチと、
前記バケットとは異なる種類のエンドアタッチメントに対する操作に応じた電気信号を出力する操作装置と、を有し、
前記第一の状態において、前記操作装置に対する操作を無効とする、作業機械。
【請求項2】
前記切り換えスイッチにより、前記第一の状態が前記第二の状態へ切り換えられた場合に、前記操作装置に対する操作を有効にする、請求項1記載の作業機械。
【請求項3】
前記第一の状態が前記第二の状態へ切り換えられた場合に、前記操作装置に対して電力を供給することで、前記操作装置に対する操作を有効にする、請求項1または2記載の作業機械。
【請求項4】
前記第二の状態が前記第一の状態へ切り換えられた場合に、前記操作装置に対する電力の供給を停止することで、前記操作装置に対する操作を無効にする、請求項1乃至3の何れか一項に記載の作業機械。
【請求項5】
前記操作装置は、スライドスイッチ、若しくは、予備ペダルである、請求項1乃至4の何れか一項に記載の作業機械。
【請求項6】
前記切り換えスイッチに対する操作に応じて、前記操作装置への電力の供給と停止を制御する電源コントローラと、電源スイッチと、を有する、請求項1乃至5の何れか一項に記載の作業機械。
【請求項7】
エンドアタッチメントが操作される第一の状態と、操作に応じた電気信号を出力する操作装置により前記エンドアタッチメントとは種類が異なる他のエンドアタッチメントが操作される第二の状態と、を切り換える切り換えスイッチと、
前記操作装置と、を有し、
前記第一の状態において、前記操作装置に対する操作を無効とする、ショベル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械、ショベルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、バケットに対向するようにアームの先端に回動可能に取り付けられたサムを有し、岩石やコンクリート床等の掘削に際して、掘削した岩石やコンクリート塊を、バケットとサムとの協働により把持する作業機械が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の作業機械において、サムを操作するためのスライドスイッチ等が操作レバー上に搭載されていた場合、オペレータが、レバー操作中等に、意図せずにスライドスイッチに触れ、サムを動作させてしまう可能性がある。従来では、このような意図しない誤動作により、サムとバケットと接触し、損傷する虞が生じる。
【0005】
そこで、上記事情に鑑み、誤動作を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示の作業機械は、バケットのみを操作することを前提とした第一の状態と、前記バケットとは異なる種類のエンドアタッチメントを操作することを前提とした第二の状態と、を切り換える切り換えスイッチと、前記バケットとは異なる種類のエンドアタッチメントに対する操作に応じた電気信号を出力する操作装置と、を有し、前記第一の状態において、前記操作装置に対する操作を無効とする、作業機械である。
【0007】
開示のショベルは、エンドアタッチメントが操作される第一の状態と、操作に応じた電気信号を出力する操作装置により前記エンドアタッチメントとは種類が異なる他のエンドアタッチメントが操作される第二の状態と、を切り換える切り換えスイッチと、前記操作装置と、を有し、前記第一の状態において、前記操作装置に対する操作を無効とする、ショベルである。
【発明の効果】
【0008】
誤動作を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態に係る作業機械の側面図である。
【
図3】ショベルに搭載される油圧回路の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施形態)
以下に、図面を参照して、実施形態について説明する。なお、添付図面において、X軸、Y軸、及びZ軸は互いに直交する軸である。具体的には、X軸は、ショベルの前後軸に沿って延び、Y軸は、ショベルの左右軸に沿って延び、Z軸は、ショベルの旋回軸に沿って延びる。本実施形態では、X軸及びY軸は水平方向に延び、Z軸は鉛直方向に延びる。
【0011】
最初に、
図1を参照して、本発明の実施形態に係る作業機械としてのショベル100について説明する。
図1は、ショベルの側面図である。
【0012】
本実施形態では、ショベル100の下部走行体1は被駆動体としてのクローラ1Cを含む。クローラ1Cは、下部走行体1に搭載されている左走行用油圧モータ1A、右走行用油圧モータ1Bによって駆動される。但し、左走行用油圧モータ1A、右走行用油圧モータ1Bは、電動アクチュエータとしての走行用電動発電機であってもよい。具体的には、クローラ1Cは左クローラ1CL及び右クローラ1CRを含む。左クローラ1CLは左走行用油圧モータ1Aによって駆動され、右クローラ1CRは右走行用油圧モータ1Bによって駆動される。下部走行体1は、クローラ1Cによって駆動されるため、被駆動体として機能する。
【0013】
下部走行体1には旋回機構2を介して上部旋回体3が旋回可能に搭載されている。被駆動体としての旋回機構2は、上部旋回体3に搭載されている旋回用油圧モータ2Aによって駆動される。但し、旋回用油圧モータ2Aは、電動アクチュエータとしての旋回用電動発電機であってもよい。上部旋回体3は、旋回機構2によって駆動されるため、被駆動体として機能する。
【0014】
上部旋回体3には被駆動体としてのブーム4が取り付けられている。ブーム4の先端には被駆動体としてのアーム5が取り付けられ、アーム5の先端に被駆動体及びエンドアタッチメントとしてのバケット6と、サム6Aとが取り付けられている。ブーム4、アーム5、バケット6、サム6Aは、アタッチメントの一例である掘削アタッチメントを構成する。
【0015】
ブーム4はブームシリンダ7で駆動され、アーム5はアームシリンダ8で駆動される。また、バケット6はバケットシリンダ9で駆動される。サム6Aは、予備アタッチメントの一例であり、予備シリンダ6Bにより駆動(開閉)される。
【0016】
なお、予備アタッチメントとは、ショベル100に装着が可能なエンドアタッチメントのうち、バケット6以外のエンドアタッチメントを示す。
【0017】
サム6Aは、掘削作業に際して補助的に用いられるものであり、バケット6に対向するようにアーム5の先端に回動可能に取り付けられている。ショベル100は、例えば、岩石やコンクリート床等を掘削する際に、掘削した岩石やコンクリート塊を、バケット6とサム6Aとの協働により把持する。
【0018】
ブーム4にはブーム角度センサS1が取り付けられ、アーム5にはアーム角度センサS2が取り付けられ、バケット6にはバケット角度センサS3が取り付けられている。
【0019】
ブーム角度センサS1はブーム4の回動角度を検出する。本実施形態では、ブーム角度センサS1は加速度センサであり、上部旋回体3に対するブーム4の回動角度であるブーム角度を検出できる。ブーム角度は、例えば、ブーム4を最も下げたときに最小角度となり、ブーム4を上げるにつれて大きくなる。
【0020】
アーム角度センサS2はアーム5の回動角度を検出する。本実施形態では、アーム角度センサS2は加速度センサであり、ブーム4に対するアーム5の回動角度であるアーム角度を検出できる。アーム角度は、例えば、アーム5を最も閉じたときに最小角度となり、アーム5を開くにつれて大きくなる。
【0021】
バケット角度センサS3はバケット6の回動角度を検出する。本実施形態では、バケット角度センサS3は加速度センサであり、アーム5に対するバケット6の回動角度であるバケット角度を検出できる。バケット角度は、例えば、バケット6を最も閉じたときに最小角度となり、バケット6を開くにつれて大きくなる。
【0022】
ブーム角度センサS1、アーム角度センサS2及びバケット角度センサS3はそれぞれ、可変抵抗器を利用したポテンショメータ、対応する油圧シリンダのストローク量を検出するストロークセンサ、連結ピン回りの回動角度を検出するロータリエンコーダ、ジャイロセンサ、加速度センサとジャイロセンサの組み合わせ等であってもよい。
【0023】
上部旋回体3には、運転室としてのキャビン10が設けられ、且つ、ショベル100の原動機としてのエンジン11等が搭載されている。また、上部旋回体3には、コントローラ30、物体検知装置70、撮像装置80、向き検出装置85、機体傾斜センサS4、旋回角速度センサS5等が取り付けられている。キャビン10の内部には、操作装置26等が設けられている。なお、本書では、便宜上、上部旋回体3における、ブーム4が取り付けられている側を前方とし、カウンタウェイトが取り付けられている側を後方とする。
【0024】
なお、原動機として、エンジン11を用いずに電動モータを利用してもよい。この場合、電動モータへ電力を供給するため蓄電装置も搭載される。蓄電装置は、電力を蓄えるための装置であり、例えば、電気二重層キャパシタ、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池等である。インバータを用いて電動モータを制御することで、蓄電装置にて蓄電された電力により、後述するメインポンプ14を回転駆動させる。
【0025】
コントローラ30は、ショベル100を制御するための制御装置である。本実施形態では、コントローラ30は、CPU、RAM、NVRAM、ROM等を備えたコンピュータで構成されている。そして、コントローラ30は、各機能要素に対応するプログラムをROMから読み出してRAMにロードし、対応する処理をCPUに実行させる。
【0026】
物体検知装置70は、ショベル100の周囲に存在する物体を検知するように構成されている。また、物体検知装置70は、物体検知装置70又はショベル100から認識された物体までの距離を算出するように構成されていてもよい。物体は、例えば、人、動物、車両、建設機械、建造物、穴等を含む。物体検知装置70は、例えば、超音波センサ、ミリ波レーダ、ステレオカメラ、LIDAR、距離画像センサ、赤外線センサ等を含む。本実施形態では、物体検知装置70は、キャビン10の上面前端に取り付けられた前方センサ70F、上部旋回体3の上面後端に取り付けられた後方センサ70B、上部旋回体3の上面左端に取り付けられた左方センサ70L、及び、上部旋回体3の上面右端に取り付けられた右方センサ70Rを含む。
【0027】
物体検知装置70は、ショベル100の周囲に設定された所定領域内の所定物体を検知するように構成されていてもよい。例えば、人と人以外の物体とを区別できるように構成されていてもよい。
【0028】
撮像装置80は、ショベル100の周囲を撮像するように構成されている。本実施形態では、撮像装置80は、上部旋回体3の上面後端に取り付けられた後方カメラ80B、上部旋回体3の上面左端に取り付けられた左方カメラ80L、及び、上部旋回体3の上面右端に取り付けられた右方カメラ80Rを含む。前方カメラを含んでいてもよい。
【0029】
後方カメラ80Bは後方センサ70Bに隣接して配置され、左方カメラ80Lは左方センサ70Lに隣接して配置され、且つ、右方カメラ80Rは右方センサ70Rに隣接して配置されている。前方カメラは、前方センサ70Fに隣接して配置されていてもよい。
【0030】
撮像装置80が撮像した画像は、キャビン10内に設置されている表示装置33に表示される。撮像装置80は、俯瞰画像等の視点変換画像を表示装置33に表示できるように構成されていてもよい。俯瞰画像は、例えば、後方カメラ80B、左方カメラ80L及び右方カメラ80Rのそれぞれが出力する画像を合成して生成される。
【0031】
撮像装置80は、物体検知装置として機能してもよい。この場合、物体検知装置70は省略されてもよい。
【0032】
この構成により、ショベル100は、物体検知装置70が検知した物体の画像を表示装置33に表示できる。そのため、ショベル100の操作者は、被駆動体の動作が制限或いは禁止された場合、表示装置33に表示されている画像を見ることで、その原因となった物体が何であるかをすぐに確認できる。
【0033】
向き検出装置85は、上部旋回体3の向きと下部走行体1の向きとの相対的な関係に関する情報(以下、「向きに関する情報」とする。)を検出するように構成されている。例えば、向き検出装置85は、下部走行体1に取り付けられた地磁気センサと上部旋回体3に取り付けられた地磁気センサの組み合わせで構成されていてもよい。
【0034】
或いは、向き検出装置85は、下部走行体1に取り付けられたGNSS受信機と上部旋回体3に取り付けられたGNSS受信機の組み合わせで構成されていてもよい。旋回用電動発電機で上部旋回体3が旋回駆動される構成では、向き検出装置85は、レゾルバで構成されていてもよい。向き検出装置85は、例えば、下部走行体1と上部旋回体3との間の相対回転を実現する旋回機構2に関連して設けられるセンタージョイントに配置されていてもよい。
【0035】
機体傾斜センサS4は、所定の平面に対するショベル100の傾斜を検出する。本実施形態では、機体傾斜センサS4は、水平面に関する上部旋回体3の前後軸の傾斜角及び左右軸の傾斜角を検出する加速度センサである。加速度センサとジャイロセンサの組み合わせで構成されていてもよい。上部旋回体3の前後軸及び左右軸は、例えば、互いに直交してショベル100の旋回軸上の一点であるショベル中心点を通る。
【0036】
旋回角速度センサS5は、上部旋回体3の旋回角速度を検出する。本実施形態では、ジャイロセンサである。レゾルバ、ロータリエンコーダ等であってもよい。旋回角速度センサS5は、旋回速度を検出してもよい。旋回速度は、旋回角速度から算出されてもよい。
【0037】
以下では、ブーム角度センサS1、アーム角度センサS2、バケット角度センサS3、機体傾斜センサS4及び旋回角速度センサS5の任意の組み合わせは、集合的に姿勢センサとも称される。
【0038】
以下に、
図2を参照して、本実施形態のキャビン10の内部について説明する。
図2は、キャビンの内部の上面図である。
【0039】
本実施形態では、操作装置26は、左操作レバー26A、右操作レバー26B、左走行ペダル26C、右走行ペダル26D、左走行レバー26E、右走行レバー26F及びスライドスイッチ26Gを含む。左操作レバー26A、右操作レバー26B、左走行ペダル26C、右走行ペダル26D、左走行レバー26E、右走行レバー26Fは、油圧式操作レバーである。スライドスイッチ26Gは、電源が供給されて操作に応じた電気信号を出力する操作装置である。
【0040】
キャビン10内には運転席110が設置されている。運転席110はオペレータ(操作者)が着座する座部102と背もたれ104とを含む。運転席110はリクライニングシートであり、背もたれ104の傾斜角度は調節可能である。運転席110の左側には左アームレスト106Aが配置され、右側には右アームレスト106Bが配置されている。左アームレスト106A及び右アームレスト106Bは背もたれ104によって回動可能に支持されている。
【0041】
運転席110の左側には左側コンソール120Aが配置され、右側には右側コンソール120Bが配置されている。左側コンソール120A及び右側コンソール120Bは、運転席110の前後方向に沿って延在するよう設けられている。運転席110は、前後方向にスライド可能に構成されている。運転席110は、左側コンソール120A及び右側コンソール120Bと共に前後方向へのスライドが可能であってよい。
【0042】
左側コンソール120Aの前部には左操作レバー26Aが設けられている。同様に、右側コンソール120Bの前部には右操作レバー26Bが設けられている。運転席110に着座したオペレータは、左手で左操作レバー26Aを把持しながら左操作レバー26Aを操作でき、且つ右手で右操作レバー26Bを把持しながら右操作レバー26Bを操作できる。
【0043】
具体的には、運転席110に着座したオペレータは、左手で左操作レバー26Aを操作してアームシリンダ8及び旋回用油圧モータ2Aを駆動できる。また、運転席110に着座したオペレータは、右手で右操作レバー26Bを操作してブームシリンダ7及びバケットシリンダ9を駆動できる。なお、左操作レバー26A及び右操作レバー26Bのそれぞれの基部はレバーブーツ27で覆われている。
【0044】
また、左操作レバー26A上には、スライドスイッチ26Gが配置されている。運転席110に着座したオペレータは、左操作レバー26Aを握った状態で、左手の親指等によって、スライドスイッチ26Gを操作できる。具体的には、運転席110に着座したオペレータは、左手でスライドスイッチ26Gを操作して、予備シリンダ6Bを駆動できる。
スライドスイッチ26Gは、バケット6とは異なる種類のエンドアタッチメントに対する操作に応じた電気信号を出力する操作装置として機能する。
【0045】
運転席110の前方の床面には左走行ペダル26C及び右走行ペダル26Dが配置されている。運転席110に着座したオペレータは、左足で左走行ペダル26Cを操作して左走行用油圧モータ1Aを駆動できる。また、運転席110に着座したオペレータは、右足で右走行ペダル26Dを操作して右走行用油圧モータ1Bを駆動できる。
【0046】
左走行ペダル26Cの近傍からは左走行レバー26Eが上方に向けて延在している。運転席110に着座したオペレータは、左手で左走行レバー26Eを把持しながら操作することで、左走行ペダル26Cを介した操作と同様に、左走行用油圧モータ1Aを駆動できる。また、右走行ペダル26Dの近傍からは右走行レバー26Fが上方に向けて延在している。運転席110に着座したオペレータは、右手で右走行レバー26Fを把持しながら操作することで、右走行ペダル26Dを介した操作と同様に、右走行用油圧モータ1Bを駆動できる。
【0047】
キャビン10内の右前部には、ショベル100の作業条件又は動作状態等の情報を表示する表示装置33が配置されている。運転席110に着座したオペレータは表示装置33に表示された各種情報を確認しながらショベル100による作業を行うことができる。また、表示装置33には、スイッチ34が設けられている。
【0048】
運転席110の左側(すなわち、乗降用ドアがある側)には、ゲートロックレバー140が設けられている。ゲートロックレバー140が引き上げられると(ロック解除状態になると)、油圧アクチュエータは動作可能となり、オペレータは、ショベル100を操作できる。ゲートロックレバー140が押し下げられると(ロック状態になると)、油圧アクチュエータは動作不能となり、オペレータは、ショベル100を操作できない。
【0049】
このように、オペレータが運転席110に着座してゲートロックレバー140を引き上げた状態にしない限り、ショベル100は動作せず、ショベル100の周囲で作業する作業者等の安全性は保たれる。
【0050】
運転席110の右側コンソール120Bより右側には、窓側コンソール120Cが設置されている。
図2では、窓側コンソール120Cは、キャビン10の前後方向の全長に亘って延在し、右側コンソール120Bと平行に設けられている。表示装置33は窓側コンソール120Cの前部に設置されている。また、窓側コンソール120Cには、イグニッションスイッチ42及びラジオ43等が設置されている。イグニッションスイッチ42及びラジオ43等は、左側コンソール120A、又は、右側コンソール120Bに設置されていてもよい。
【0051】
左アームレスト106Aは、左側コンソール120Aの上に配置されている。また、右アームレスト106Bは、右側コンソール120Bの上に配置されている。具体的には、左アームレスト106Aは、上から視たときに、左アームレスト106Aの少なくとも一部が左側コンソール120Aの一部を覆うように配置されている。右アームレスト106Bについても同様である。
【0052】
また、右側コンソール120Bにおいて、右アームレスト106Bと右操作レバー26Bとの間の位置にスイッチパネル41が配置されている。スイッチパネル41は、スイッチ41a~41fとダイヤル32とを含む。ダイヤル32にはスイッチ35が設けられている。
【0053】
スイッチパネル41に配置されるスイッチ41a~41fには、ショベル100の運転中に使用頻度が高い機能が割り当てられる。例えば、スイッチ41a~41fは、設定状態を切り換えるためのスイッチである走行切り換えスイッチ、操作モード切り換え(アタッチメント切り換え)スイッチ、及びクレーンモード切り換えスイッチ、並びに、装備品のON/OFFスイッチとしてのワイパースイッチ、ライトスイッチ、及びウィンドウォッシャースイッチ等を含む。
【0054】
本実施形態のショベル100は、スイッチパネル41において、予備操作モードを選択する操作が行われると、スライドスイッチ26Gに対する操作が有効となる。また、本実施形態では、予備操作モードの選択を解除する操作が行われると、スライドスイッチ26Gに対する操作が無効となる。本実施形態では、予備操作モードの選択が解除されると、ショベル100の操作モードがバケットモードに切り換わる。
【0055】
ここで、本実施形態のショベル100の操作モード(状態)について説明する。本実施形態では、オペレータによって、バケット6のみがエンドアタッチメントに選択された状態をバケットモード(第一のモード)と表現する。言い換えれば、バケットモードとは、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9、走行用油圧モータ1A、1B、旋回用油圧モータ2Aを駆動させて、エンドアタッチメントとしてバケット6のみを操作することを前提とした状態(第一の状態)である。
【0056】
また、本実施形態では、オペレータによって、エンドアタッチメントとして、バケット6とサム6Aとが選択された状態を予備操作モード(第二のモード)と表現する。言い換えれば、予備操作モードとは、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9、予備シリンダ6B、左走行用油圧モータ1A、右走行用油圧モータ1B、旋回用油圧モータ2Aを駆動させて、バケット6以外のエンドアタッチメントを操作することを前提とした状態(第二の状態)である。なお、予備操作モードでは、
図1に示す如く、バケット6以外のエンドアタッチメントに加えてバケット6の操作を行うこともできる。
【0057】
本実施形態では、ショベル100がバケットモードである場合には、スライドスイッチ26Gに対する操作が無効とされる。このため、本実施形態では、バケットモードにおいて、オペレータが意図せずにスライドスイッチ26Gに触れた場合であっても、予備シリンダ6Bは駆動せず、サム6Aがオペレータの意図に反して動作することを防止できる。
【0058】
次に、
図3を参照し、
図1のショベル100に搭載される油圧回路の構成例について説明する。
図3は、ショベルに搭載される油圧回路の構成例を示す図である。
図3では、高圧油圧ライン、パイロットライン、及び電気制御系をそれぞれ実線、破線、及び一点鎖線で示す。
【0059】
メインポンプ14L、14Rは、エンジン11によって駆動される可変容量型油圧ポンプである。本実施形態では、メインポンプ14Lは、コントロールバルブ17を構成する制御弁171L~175Lのそれぞれを通るセンターバイパス油路21Lを通じて作動油タンクTまで作動油を循環させる。また、メインポンプ14Lは、センターバイパス油路21Lに平行に伸びるパラレル油路22Lを通じて制御弁172L~175Lのそれぞれに作動油を供給可能である。同様に、メインポンプ14Rは、コントロールバルブ17を構成する制御弁171R~175Rのそれぞれを通るセンターバイパス油路21Rを通じて作動油タンクTまで作動油を循環させる。また、メインポンプ14Rは、センターバイパス油路21Rに平行に伸びるパラレル油路22Rを通じて制御弁172R~175Rのそれぞれに作動油を供給可能である。以下では、メインポンプ14L及びメインポンプ14Rは、集合的に「メインポンプ14」として参照される場合もある。左右一対で構成される他の構成要素についても同様である。
【0060】
制御弁171Lは、左走行レバーが操作された場合に、メインポンプ14Lが吐出する作動油を左走行用油圧モータ1Aに供給するために作動油の流れを切り替えるスプール弁である。
【0061】
制御弁171Rは、走行直進弁としてのスプール弁である。本実施形態では、制御弁171Rは、第1弁位置及び第2弁位置を有する。第1弁位置は、メインポンプ14Lとパラレル油路22Lとを連通する流路と、メインポンプ14Rと制御弁172Rとを連通する流路と有する。第2弁位置は、メインポンプ14Rとパラレル油路22Lとを連通する流路と、メインポンプ14Lと制御弁172Rとを連通する流路とを有する。
【0062】
制御弁172Lは、スライドスイッチ26Gに対する操作が有効とされた状態で、スライドスイッチ26Gが操作された場合に、メインポンプ14Lが吐出する作動油を予備シリンダ6Bに供給するために作動油の流れを切り替えるスプール弁である。
【0063】
制御弁172Rは、右走行レバーが操作された場合に、メインポンプ14が吐出する作動油を右走行用油圧モータ1Bに供給するために作動油の流れを切り替えるスプール弁である。
【0064】
制御弁173Lは、旋回操作レバーが操作された場合に、メインポンプ14が吐出する作動油を旋回用油圧モータ2Aに供給するために作動油の流れを切り替えるスプール弁である。
【0065】
制御弁173Rは、バケット操作レバーが操作された場合に、メインポンプ14Rが吐出する作動油をバケットシリンダ9へ供給するために作動油の流れを切り替えるスプール弁である。
【0066】
制御弁174L、174Rは、ブーム操作レバーが操作された場合に、メインポンプ14が吐出する作動油をブームシリンダ7へ供給するために作動油の流れを切り替えるスプール弁である。制御弁174Lは、ブーム操作レバーが所定のレバー操作量以上でブーム上げ方向に操作された場合に、作動油を追加的にブームシリンダ7に供給する。
【0067】
制御弁175L、175Rは、アーム操作レバーが操作された場合に、メインポンプ14が吐出する作動油をアームシリンダ8へ供給するために作動油の流れを切り替えるスプール弁である。制御弁175Rは、アーム操作レバーが所定のレバー操作量以上で操作された場合に、作動油を追加的にアームシリンダ8に供給する。
【0068】
左走行用油圧モータ1A、予備シリンダ6B、旋回用油圧モータ2A、アームシリンダ8のそれぞれから流出する作動油は、戻り油路23Lを通じて作動油タンクTに排出される。同様に、右走行用油圧モータ1B、バケットシリンダ9、ブームシリンダ7のそれぞれから流出する作動油は、戻り油路23Rを通じて作動油タンクTに排出される。アームシリンダ8から流出する作動油の一部は戻り油路23Rを通じて作動油タンクTに排出される場合もある。
【0069】
センターバイパス油路21L、21Rはそれぞれ、最も下流にある制御弁175L、175Rと作動油タンクTとの間にネガティブコントロール絞り20L、20Rを備える。以下では、ネガティブコントロールを「ネガコン」と略称する。ネガコン絞り20L、20Rは、メインポンプ14L、14Rが吐出する作動油の流れを制限してネガコン絞り20L、20Rの上流でネガコン圧を発生させる。コントローラ30は、このネガコン圧を利用してネガコン制御を実行する。具体的には、ネガコン絞り20L、20Rで発生させたネガコン圧が低いほどメインポンプ14L、14Rの吐出量を増大させる。ネガコン絞り20L、20Rで発生させたネガコン圧が所定圧力を上回った場合にメインポンプ14L、14Rの吐出量を所定の下限値まで低減させる。
【0070】
リリーフ弁50は、予備シリンダ6Bのボトム側油室の圧力を所定の閉じリリーフ圧以下に制御する弁である。
【0071】
ロードチェック弁51は、予備シリンダ6Bにおける作動油がパラレル油路22Lに逆流するのを防止する弁である。
【0072】
スライドスイッチ26Gは、操作装置26の1つであり、制御弁172Lの右側パイロットポートに作用するパイロット圧、及び、制御弁172Lの左側パイロットポートに作用するパイロット圧を生成する。
【0073】
また、本実施形態のスライドスイッチ26Gは、電源コントローラ45から電力が供給されており、オペレータの操作を受けると、操作に応じた制御信号を電源コントローラ45に対して出力する。本実施形態のスライドスイッチ26Gは、電気信号で制御される操作装置の一例である。
【0074】
電源コントローラ45は、電源スイッチ46を介して電源IGNと電気的に接続されており、スライドスイッチ26Gへ電力の供給する。また、電源コントローラ45は、スライドスイッチ26Gの操作量(スライド量)に応じて出力される制御信号に応じた制御電流を生成し、減圧弁55Aに対して出力する。
【0075】
本実施形態では、操作者が、スライドスイッチ26Gを中立位置から一方へスライドするとサム6Aは閉じ方向へ駆動し、他方へスライドするとサム6Aは開き方向へ駆動する。このように、本実施形態では、スライドスイッチ26Gのスライド方向と操作量(スライド量)に基づいて、対応するアクチュエータの駆動方向と駆動速度を制御することができる。
【0076】
本実施形態では、電源スイッチ46がオンにされると、電源コントローラ45と電源IGNと導通し、電源コントローラ45とスライドスイッチ26Gに電力が供給される。そして、スライドスイッチ26Gは、操作に応じた制御信号を電源コントローラ45に対して出力することが可能となり、電源コントローラ45は、制御信号に応じた制御電流を減圧弁55Aに対して出力することが可能となる。
【0077】
また、本実施形態では、電源スイッチ46がオフにされると、電源コントローラ45と電源IGNとの接続が遮断され、電源コントローラ45とスライドスイッチ26Gへの電力の供給が停止する。
【0078】
したがって、スライドスイッチ26Gは、操作を受け付けても制御信号を出力せず、スライドスイッチ26Gへの操作は無効となる。
【0079】
本実施形態の電源スイッチ46は、コントローラ30からの信号に応じてオンとオフが制御される。具体的には、電源スイッチ46は、スイッチパネル41において、予備操作モードを選択する操作が行われるとコントローラ30によってオンされ、予備操作モードの選択が解除されてバケットモードになると、コントローラ30によってオフされる。
【0080】
本実施形態では、例えば、バケットモードにおいて、スイッチパネル41に設けられたスイッチ41bが押下されると、予備操作モードが選択されたものとしてよい。また、本実施形態では、予備操作モードが選択された状態において、再度スイッチ41bが押下されると、予備操作モードの選択が解除されたものとしてよい。本実施形態のスイッチ41bは、バケットモードと、予備選択モードとを切り換える切り換えスイッチの一例である。
【0081】
減圧弁55Aは、電源コントローラ45から出力される制御電流の大きさに応じて、制御弁172Lに作用するパイロット圧を調整する弁である。電源コントローラ45から出力される制御電流の大きさは、スライドスイッチ26Gの操作量に応じた大きさとなる。
【0082】
圧力センサS1L、S1Rは、ネガコン絞り20L、20Rの上流で発生したネガコン圧を検出し、検出した値を電気的なネガコン圧信号としてコントローラ30に対して出力する。
【0083】
圧力センサS2L、S2Rは、油圧ポンプの負荷を検出するポンプ状態検出器の一例である。本実施例では、圧力センサS2L、S2Rは、メインポンプ14L、14Rの吐出圧を検出し、検出した値を電気的な吐出圧信号としてコントローラ30に対して出力する。
【0084】
圧力センサS6は、バケット6の状態を検出する状態検出器の一例である。本実施例では、圧力センサS6は、予備シリンダ6Bのボトム側油室の圧力(以下、「サムボトム圧」とする。)を検出し、検出した値を電気的なサムボトム圧信号としてコントローラ30に対して出力する。
【0085】
圧力センサS7は、圧力センサ29の1つであり、制御弁174Lの左側(ブーム上げ側)パイロットポート、及び、制御弁174Rの左側(ブーム上げ側)パイロットポートに作用するパイロット圧(以下、「ブーム上げパイロット圧」とする。)を検出し、検出した値を電気的なブーム上げパイロット圧信号としてコントローラ30に対して出力する。
【0086】
コントローラ30は、圧力センサ29、S1L、S1R、S2L、S2R、S6、S7等の出力を受け、メインポンプ14L、14Rのそれぞれの吐出量を調整するプログラム、バケット閉じパイロット圧を調整するプログラム等をCPUに実行させる。
【0087】
コントローラ30は、メインポンプ14Lに関連する油圧アクチュエータ(例えば予備シリンダ6B)とメインポンプ14Rに関連する油圧アクチュエータ(例えばブームシリンダ7)とが何れもフルレバー/フルペダルで継続的に操作されている場合、メインポンプ14Lの吐出量L1とメインポンプ14Rの吐出量L2とを同じにする。以下では、この方式を「吐出量同調方式」とする。フルレバー/フルペダルは、例えば、レバー/ペダルの中立状態での操作量を0%とし、最大操作状態での操作量を100%とした場合の80%以上の操作量で操作されている状態を意味する。
【0088】
このように、本実施形態では、バケットモードにおいて、スライドスイッチ26Gの操作が無効となり、予備シリンダ6Bは駆動しない。このため、本実施形態のバケットモードとは、油圧式操作レバーのみでエンドアタッチメントが操作される状態とも言える。
【0089】
また、本実施形態では、バケットモードでは、予備シリンダ6Bは作動油は供給されない。言い換えれば、バケットモードにおいて駆動されるアクチュエータ(ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9、走行用油圧モータ1A、右走行用油圧モータ1B、旋回用油圧モータ2Aに供給される作動油の流量は制限されない。このため、本実施形態では、バケットモードにおける操作性を向上させることができる。
【0090】
また、本実施形態では、予備操作モードにおいて、スライドスイッチ26Gの操作が有効となり、予備シリンダ6Bも駆動する。このため、本実施形態の予備操作モードとは、油圧式操作レバーと、操作に応じた電気信号を出力する操作装置とを用いてエンドアタッチメントが操作される状態とも言える。言い換えれば、本実施形態の予備操作モードとは、ブーム4、アーム5、バケット6、旋回を操作する操作レバーとは別に用意された操作装置を用いて、バケット6と異なるエンドアタッチメントが操作される状態とも言える。
【0091】
以下に、
図4を参照して、本実施形態のショベル100の動作を説明する。
図4は、ショベルの動作を説明する図である。
【0092】
本実施形態のショベル100は、バケットモードである状態において、スイッチパネル41により、予備操作モードを選択する操作を受け付けると(ステップS401)、スライドスイッチ26Gに対する電力の供給を開始する(ステップS402)。
【0093】
具体的には、ショベル100は、電源スイッチ46をオンとして、電源コントローラ45と電源IGNとを導通させ、電源コントローラ45を介してスライドスイッチ26Gに電力を供給し、スライドスイッチ26Gに対する操作を有効にする。
【0094】
また、ショベル100は、スイッチパネル41により、予備操作モードの選択を解除する操作を受け付けると(ステップS403)、バケットモードに戻り、スライドスイッチ26Gに対する電力の供給を遮断する(ステップS404)。
【0095】
このように、本実施形態では、ショベル100がバケットモードとされている場合には、サム6Aを操作するためのスライドスイッチ26Gに対する電力の供給を停止し、操作を無効とする。したがって、本実施形態によれば、バケットモードでの操作中に、オペレータが意図せずにスライドスイッチ26Gに触れた場合に生じるような、サム6Aの誤動作を防止できる。
【0096】
なお、本実施形態ではショベル100のエンドアタッチメントを、バケット6及びサム6Aを含むサムバケットとしたが、これに限定されない。エンドアタッチメントは、例えば、ブレーカ、グラップル、チルトローテータ等であってよく、これらは予備アタッチメントの一例である。
【0097】
例えば、エンドアタッチメントとしてグラップルが取り付けられたショベル100について説明する。このショベル100では、バケットモードにおいて、バケットシリンダ9によってグラップルが回動される。また、予備操作モードにおいて、予備シリンダ6Bによって、グラップルの爪が開閉される。
【0098】
グラップルの爪は、例えば、グラップル開閉ペダルとしての予備ペダルによって操作されてよく、グラップル開閉ペダルは、本実施形態のスライドスイッチ26Gと同様に、電力が供給されている場合に、操作に応じた指令値を電気的な信号として出力するものであってよい。
【0099】
このようなショベル100では、バケットモードにおいて、グラップル開閉ペダルに対する電力の供給を停止し、予備操作モードが選択された場合にのみグラップル開閉ペダルに対して電力を供給すればよい。こうすることで、バケットモードではグラップル開閉ペダルに対する操作を無効とし、予備操作モードにおいてのみ、グラップル開閉ペダルに対する操作を有効にすることができる。
【0100】
したがって、バケットモードにおいて、オペレータが誤ってグラップル開閉ペダルを操作した場合等におけるグラップルの爪の誤動作を防止できる。また、バケットモードにおけるグラップルの操作の操作性を向上させることができる。
【0101】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳説したが、本発明は、上述した実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなしに上述した実施形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0102】
11 エンジン
14 メインポンプ
26G スライドスイッチ
30 コントローラ
45 電源コントローラ
46 電源スイッチ
100 ショベル