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特開2023-6656情報提供システム、情報加工装置、情報提供装置、情報提供方法及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023006656
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】情報提供システム、情報加工装置、情報提供装置、情報提供方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/60 20180101AFI20230111BHJP
【FI】
G16H20/60
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021109368
(22)【出願日】2021-06-30
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 試験日:令和2年9月25日(試験期間:令和2年9月25日から令和3年7月26日まで)、試験場所:マイライフ株式会社 オールファーマシータウン (広島県呉市中通1丁目3番14号)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 試験日:令和2年9月25日(試験期間:令和2年9月25日から令和3年7月26日まで)、試験場所:マイライフ株式会社 オールファーマシータウン (広島県呉市中通1丁目3番14号)
(71)【出願人】
【識別番号】399041158
【氏名又は名称】西日本電信電話株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390039985
【氏名又は名称】パラマウントベッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】新田 一樹
(72)【発明者】
【氏名】水上 渉
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】薬が処方された利用者に対して行われるフォローアップの精度を向上させることが可能である情報提供システム、情報加工装置、情報提供装置、情報提供方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】情報提供システムは、情報加工装置と情報提供装置とを備える情報提供システムであって、情報加工装置は、利用者の生体情報を取得する生体情報取得部と、生体情報を加工する生体情報加工部と、加工された生体情報を含む画像を表示する情報提供装置に、加工された生体情報を含む画像情報を送信する第1通信部とを有し、情報提供装置は、画像情報に基づいて、加工された生体情報を含む画像を表示する表示部と、操作を受け付ける操作部と、加工された生体情報を用いて、操作に応じて指導情報を生成する指導情報生成部と、利用者に対応付けられた情報処理装置に指導情報を送信する第2通信部とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報加工装置と情報提供装置とを備える情報提供システムであって、
前記情報加工装置は、
利用者の生体情報を取得する生体情報取得部と、
前記生体情報を加工する生体情報加工部と、
加工された前記生体情報を含む画像を表示する前記情報提供装置に、加工された前記生体情報を含む画像情報を送信する第1通信部とを有し、
前記情報提供装置は、
前記画像情報に基づいて、加工された前記生体情報を含む画像を表示する表示部と、
操作を受け付ける操作部と、
加工された前記生体情報を用いて、前記操作に応じて指導情報を生成する指導情報生成部と、
前記利用者に対応付けられた情報処理装置に前記指導情報を送信する第2通信部とを有する、
情報提供システム。
【請求項2】
加工された前記生体情報は、前記生体情報のグラフである、
請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記情報加工装置は、利用者の前記生体情報に基づいて前記指導情報の候補を生成する候補生成部を更に有し、
前記第1通信部は、前記指導情報の候補を前記情報提供装置に送信する、
請求項1又は請求項2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
利用者の生体情報を取得する生体情報取得部と、
前記生体情報を加工する生体情報加工部と、
加工された前記生体情報を含む画像を表示する情報提供装置に、加工された前記生体情報を含む画像情報を送信する通信部と
を備える情報加工装置。
【請求項5】
加工された生体情報を含む画像情報に基づいて、加工された前記生体情報を含む画像を表示する表示部と、
操作を受け付ける操作部と、
加工された前記生体情報を用いて、前記操作に応じて指導情報を生成する指導情報生成部と、
利用者に対応付けられた情報処理装置に前記指導情報を送信する通信部と
を備える情報提供装置。
【請求項6】
情報加工装置と情報提供装置とを備える情報提供システムが実行する情報提供方法であって、
前記情報加工装置は、
利用者の生体情報を取得する生体情報取得ステップと、
前記生体情報を加工する生体情報加工ステップと、
加工された前記生体情報を含む画像を表示する前記情報提供装置に、加工された前記生体情報を含む画像情報を送信する第1通信ステップとを実行し、
前記情報提供装置は、
前記画像情報に基づいて、加工された前記生体情報を含む画像を表示する表示ステップと、
操作を受け付ける操作ステップと、
加工された前記生体情報を用いて、前記操作に応じて指導情報を生成する指導情報生成ステップと、
前記利用者に対応付けられた情報処理装置に前記指導情報を送信する第2通信ステップとを実行する、
情報提供方法。
【請求項7】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報提供システムとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システム、情報加工装置、情報提供装置、情報提供方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の関連省令が、2020年9月1日に施行された。この施行によって、患者の服薬状況を薬剤師が把握した上で、その患者に対して必要に応じて服薬指導等のフォローアップを薬剤師が行うことが、義務化された(非特許文献1参照)。このように、地域医療のハブとしての新たな役割が薬局に求められている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】“[2020年9月]改正薬機法施行で服薬フォローが義務化!内容をわかりやすく解説”,[online],令和2年10月14日,株式会社メディカルリソース,[令和3年5月31日検索],インターネット<URL:https://www.38-8931.com/pharma-labo/column/study/yakukihou_kaisei.php>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、患者の服薬状況を薬剤師が患者に口頭で確認することは、客観性と正確性とに欠ける場合がある。また、医学的に確立されている手法を用いて客観性と正確性とを担保するには、多くの手間及び費用が必要である。これらのように、患者の服薬状況を薬剤師が把握することは困難である。このため、薬が処方された患者(情報提供システムの利用者)に対して行われるフォローアップの精度を向上させることができない場合がある。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、薬が処方された利用者に対して行われるフォローアップの精度を向上させることが可能である情報提供システム、情報加工装置、情報提供装置、情報提供方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、情報加工装置と情報提供装置とを備える情報提供システムであって、前記情報加工装置は、利用者の生体情報を取得する生体情報取得部と、前記生体情報を加工する生体情報加工部と、加工された前記生体情報を含む画像を表示する前記情報提供装置に、加工された前記生体情報を含む画像情報を送信する第1通信部とを有し、前記情報提供装置は、前記画像情報に基づいて、加工された前記生体情報を含む画像を表示する表示部と、操作を受け付ける操作部と、加工された前記生体情報を用いて、前記操作に応じて指導情報を生成する指導情報生成部と、前記利用者に対応付けられた情報処理装置に前記指導情報を送信する第2通信部とを有する、情報提供システムである。
【0007】
本発明の一態様は、上記の情報提供システムであって、加工された前記生体情報は、前記生体情報のグラフである。
【0008】
本発明の一態様は、上記の情報提供システムであって、前記情報加工装置は、利用者の前記生体情報に基づいて前記指導情報の候補を生成する候補生成部を更に有し、前記第1通信部は、前記指導情報の候補を前記情報提供装置に送信する。
【0009】
本発明の一態様は、利用者の生体情報を取得する生体情報取得部と、前記生体情報を加工する生体情報加工部と、加工された前記生体情報を含む画像を表示する情報提供装置に、加工された前記生体情報を含む画像情報を送信する通信部とを備える情報加工装置である。
【0010】
本発明の一態様は、加工された生体情報を含む画像情報に基づいて、加工された前記生体情報を含む画像を表示する表示部と、操作を受け付ける操作部と、加工された前記生体情報を用いて、前記操作に応じて指導情報を生成する指導情報生成部と、利用者に対応付けられた情報処理装置に前記指導情報を送信する通信部とを備える情報提供装置である。
【0011】
本発明の一態様は、情報加工装置と情報提供装置とを備える情報提供システムが実行する情報提供方法であって、前記情報加工装置は、利用者の生体情報を取得する生体情報取得ステップと、前記生体情報を加工する生体情報加工ステップと、加工された前記生体情報を含む画像を表示する前記情報提供装置に、加工された前記生体情報を含む画像情報を送信する第1通信ステップとを実行し、前記情報提供装置は、前記画像情報に基づいて、加工された前記生体情報を含む画像を表示する表示ステップと、操作を受け付ける操作ステップと、加工された前記生体情報を用いて、前記操作に応じて指導情報を生成する指導情報生成ステップと、前記利用者に対応付けられた情報処理装置に前記指導情報を送信する第2通信ステップとを実行する、情報提供方法である。
【0012】
本発明の一態様は、上記の情報提供システムとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、薬が処方された利用者に対して行われるフォローアップの精度を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1実施形態における、情報提供システムの構成例を示す図である。
図2】第1実施形態における、利用者装置の構成例を示す図である。
図3】第1実施形態における、収集装置の構成例を示す図である。
図4】第1実施形態における、情報加工装置の構成例を示す図である。
図5】第1実施形態における、情報提供装置の構成例を示す図である。
図6】第1実施形態における、加工生体情報の第1例を示す図である。
図7】第1実施形態における、加工生体情報の第2例を示す図である。
図8】第1実施形態における、レポートの例を示す図である。
図9】第1実施形態における、情報提供システムの動作例を示すシーケンス図である。
図10】第2実施形態における、情報提供システムの構成例を示す図である。
図11】第2実施形態における、情報加工装置の構成例を示す図である。
図12】第2実施形態における、指導情報の候補の例を示す図である。
図13】第2実施形態における、レポートの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、情報提供システム1aの構成例を示す図である。情報提供システム1aは、薬が処方された利用者に情報を提供するシステムである。例えば、情報提供システム1aは、利用者に係る生体情報の見える化を、クラウドサービスとして、薬局(薬剤師)に対して実行する。薬局の薬剤師は、見える化された生体情報を用いて、精度の高い服薬指導のサービスを利用者に提供する。
【0016】
情報提供システム1aは、N台(Nは、1以上の整数)の利用者装置2と、収集装置3と、情報加工装置4aと、M台(Mは、1以上の整数)の情報提供装置5を備える。情報加工装置4aは、収集装置3を備えてもよい。情報提供装置5-1は、一例として、薬局10に備えられる。例えば、情報提供装置5-1は、薬局10の薬剤師によって操作される。情報提供装置5-2は、一例として、病院11に備えられる。例えば、情報提供装置5-2は、病院11の医師によって操作される。病院11は、情報提供装置5-2を備える代わりに、情報端末(不図示)を備えてもよい。情報端末は、例えば、スマートフォン端末、タブレット端末及びノートパソコンである。情報提供装置5-Mは、一例として、事業者施設12に備えられる。例えば、情報提供装置5-Mは、事業者施設12の従業員によって操作される。事業者施設12は、情報提供装置5-Mを備える代わりに、情報端末(不図示)を備えてもよい。事業者施設12は、特定の事業者の施設に限定されない。事業者施設12は、例えば、介護事業者の施設、及び、一般企業の施設である。
【0017】
利用者装置2の利用者には、病院11の医師による処方箋に基づく薬(医薬品)が、薬局10の薬剤師から処方されていてもよい。利用者装置2は、例えば、このような利用者(患者)によって操作される。利用者装置2は、例えば、このような利用者を介護する者によって操作されてもよい。
【0018】
利用者装置2は、利用者に対応付けられた情報処理装置である。利用者装置2は、利用者の生体情報を生成する。利用者装置2は、利用者のバイタルデータ(バイタルサイン)を検出するセンサを用いて、利用者の生体情報を生成する。生体情報は、特定の生体情報に限定されないが、例えば、呼吸数情報、心拍情報、脳波情報及び体動情報である。利用者装置2は、バイタルデータに基づいて、利用者の生体情報を生成する。利用者の生体情報は、時系列のバイタルデータを含んでもよい。利用者の生体情報は、利用者の識別情報を含んでもよい。各利用者装置2は、利用者の生体情報を、インターネット等の通信回線100を経由させて、収集装置3に送信する。
【0019】
利用者装置2は、利用者に対する指導情報を、薬局10の情報提供装置5-1から取得する。指導情報は、例えば、服薬指導に関する情報(以下「服薬指導情報」という。)を含むレポートとして、薬局10の薬剤師による操作等に応じて情報提供装置5-1によって生成される。指導情報(レポート)は、処方された薬に関する情報と、利用者に関する情報とを含んでもよい。処方された薬に関する情報は、例えば、薬の種類と、薬量と、薬の作用及び効果に関する情報である。利用者に関する情報は、例えば、利用者の氏名と、利用者の背景情報と、病歴に関する情報と、基礎疾患に関する情報とを含んでもよい。
【0020】
利用者装置2は、例えば、タブレット端末でもよいし、ペンダントでもよいし、リストバンドでもよいし、ベッドでもよい。すなわち、利用者装置2の形状は、例えば、タブレット端末の形状でもよいし、ペンダントの形状でもよいし、リストバンドの形状でもよいし、ベッドの形状でもよい。利用者装置2の形状がベッドの形状である場合、利用者は、利用者装置2の上で眠ることができる。この場合、利用者装置2は、センサを用いて、睡眠時の利用者の生体情報を取得する。
【0021】
この生体情報は、利用者の睡眠に関する情報(以下「睡眠情報」という。)を含む。睡眠情報は、利用者の睡眠に関する情報であれば、特定の情報に限定されない。例えば、利用者が就床してから起床するまでの期間(以下「就床期間」という。)における利用者の生体情報でもよい。睡眠情報は、就床から起床までの期間(睡眠時)における利用者の睡眠時間の総和と、就床から起床までの間の覚醒(以下「中途覚醒」という。)の回数と、中途覚醒の総時間と、睡眠時の心拍の時系列情報と、睡眠時の呼吸回数の時系列情報と、睡眠時の血圧の時系列情報と、睡眠時の体動(例えば、寝返り)に関する情報とのうちの少なくとも一つを含んでもよい。加工された生体情報(以下「加工生体情報」という。)の生成過程(生体情報の可視化)については、図6及び7を用いて後述する。
【0022】
収集装置3は、サーバ装置等の情報処理装置である。収集装置3は、利用者の生体情報を、各利用者装置2から収集する。収集装置3は、利用者の生体情報を、利用者ごとに記憶する。収集装置3は、利用者ごとの生体情報を、インターネット等の通信回線100を経由させて、情報加工装置4aに送信する。
【0023】
情報加工装置4aは、サーバ装置等の情報処理装置である。情報加工装置4aは、利用者ごとの生体情報を、収集装置3から収集する。情報加工装置4aは、利用者ごとの生体情報を記憶する。
【0024】
情報加工装置4aは、加工生体情報の送信要求を、情報提供装置5から取得する。情報加工装置4aは、送信要求に応じて、利用者の加工生体情報を、その利用者の生体情報に基づいて生成する。情報加工装置4aは、送信要求の応答として、加工生体情報を情報提供装置5に送信する。
【0025】
加工生体情報は、利用者に対して行われるフォローアップの実行を支援するために、情報提供装置5の表示部に表示される。加工生体情報は、例えば、利用者の時系列の生体情報を表すグラフを含む。グラフの形式は、特定の形式に限定されないが、例えば、折れ線グラフ、円グラフ及び棒グラフである。グラフの形式は、利用者の生体情報を時間帯ごとに表すグラフでもよい。利用者の生体情報は、情報提供装置5において、画像を用いて表現される。つまり、利用者の生体情報は、情報提供装置5において、視える化(可視化)される。情報加工装置4aは、加工生体情報を、インターネット等の通信回線100を経由させて、情報提供装置5に送信する。
【0026】
情報提供装置5は、タブレット端末及びパーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。情報提供装置5-1は、情報加工装置4aから取得された加工生体情報を、薬局10の薬剤師に提供する。情報提供装置5は、例えば利用者の時系列の生体情報を表すグラフを、加工生体情報として表示部に表示する。薬剤師は、表示された加工生体情報を確認する。薬剤師は、情報提供装置5を操作して、表示された加工生体情報を用いて指導情報を生成する。情報提供装置5は、利用者に対する指導情報を、インターネット等の通信回線100を経由させて、その利用者の利用者装置2に送信する。これによって、薬が処方された利用者に対して行われるフォローアップの精度を向上させることが可能である。
【0027】
薬局10の情報提供装置5-1又は情報端末(不図示)は、薬局10の薬剤師による操作に応じて、服薬指導情報に基づくトレーシングレポートを、病院11の情報提供装置5-2に送信してもよい。薬局10の情報提供装置5-1又は情報端末(不図示)は、薬局10の薬剤師による操作に応じて、服薬指導情報に基づくトレーシングレポートを、病院11の情報端末(不図示)に送信してもよい。トレーシングレポートは、例えば、利用者に対する指導情報を含む。トレーシングレポートは、例えば、利用者の認知能力に関する情報と、緊急度を示す数値とを含んでもよい。これらによって、緊急度を示す数値も提示されるので、薬局10と病院11との間で迅速な医療連携を、医療現場を切迫させることなく強化することが可能である。また、認知機能低下の徴候が生体情報に基づいて推測された利用者については、トレーシングレポートを用いて関係者(家族、医師等)に通知等されることによって、早期介入が可能となる。これによって、認知機能の改善につながることが期待される。
【0028】
薬局10の情報提供装置5-1は、薬局10の薬剤師による操作に応じて、利用者に関する情報を含む指導情報(レポート)を、インターネット等の通信回線100を経由させて、事業者施設12の情報提供装置5-Mに送信してもよい。これによって、薬局10と事業者との間で健康管理連携を強化することが可能である。
【0029】
次に、各装置の構成例を説明する。
図2は、利用者装置2の構成例を示す図である。利用者装置2は、センサ20と、生体情報生成部21と、通信部22とを備える。利用者装置2は、操作部23と、出力部24とを更に備えてもよい。
【0030】
センサ20は、利用者のバイタルデータを検出する。例えば、センサ20は、利用者の睡眠情報を検出する。生体情報生成部21は、利用者のバイタルデータに基づいて、利用者の生体情報を生成する。生体情報生成部21は、利用者装置2の識別情報(例えば、IPアドレス(Internet Protocol Address))と、利用者の識別情報(例えば、認証用の会員番号)とを、利用者の生体情報に含めてもよい。
【0031】
通信部22は、所定の通信処理を実行する。以下では、所定の通信処理は、無線通信でもよいし、有線通信でもよい。通信部22は、利用者の生体情報を、インターネット等の通信回線100を経由させて、収集装置3に送信する。通信部22は、利用者装置2の利用者に対する指導情報を、薬局10の情報提供装置5-1から取得する。
【0032】
操作部23は、タッチパネル等の操作デバイスである。操作部23は、利用者による操作を受け付ける。操作部23は、操作に応じた信号を、通信部22に出力する。操作に応じた信号は、例えば、指導情報(レポート)の送信を薬局10の情報提供装置5-1に要求するための信号(送信要求信号)である。
【0033】
出力部24は、薬局10の情報提供装置5-1から取得された指導情報を出力する。例えば、出力部24が表示デバイス(例えば、液晶ディスプレイ)である場合、出力部24は、指導情報の画像を表示する。例えば、出力部24がスピーカを備える場合、出力部24は、指導情報の音声を出力してもよい。
【0034】
図3は、収集装置3の構成例を示す図である。収集装置3は、通信部30と、収集部31と、記憶部32とを備える。通信部30は、所定の通信処理を実行する。通信部30は、利用者の生体情報を、通信部22から取得する。通信部30は、記憶部32に記憶された生体情報を、利用者ごとに情報加工装置4aに送信する。収集部31は、利用者の生体情報を、記憶部32に記録する。記憶部32は、利用者の生体情報を記憶する。
【0035】
図4は、情報加工装置4aの構成例を示す図である。情報加工装置4aは、通信部40と、記憶部41と、制御部42とを備える。制御部42は、認証処理部420と、生体情報取得部421と、生体情報加工部422と、課金処理部423とを備える。
【0036】
認証処理部420と、生体情報取得部421と、生体情報加工部422と、課金処理部423とのうちの一部又は全部は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、不揮発性の記録媒体(非一時的な記録媒体)を有する記憶部41に記憶されたプログラムを実行することにより、ソフトウェアとして実現される。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置などの非一時的な記録媒体である。プログラムは、電気通信回線を経由して、通信部40によって受信されてもよい。記憶部41は、例えば、利用者の生体情報と、服薬指導に関する情報と、画像情報と、プログラムとを記憶する。
【0037】
認証処理部420と、生体情報取得部421と、生体情報加工部422と、課金処理部423とのうちの一部又は全部は、例えば、LSI(Large Scale Integrated circuit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等を用いた電子回路(electronic circuit又はcircuitry)を含むハードウェアを用いて実現されてもよい。
【0038】
通信部40(第1通信部)は、収集装置3との通信を実行する。例えば、通信部40は、利用者ごとの生体情報を、収集装置3から収集する。通信部40は、利用者の生体情報を記憶部41に記録する。通信部40は、情報提供装置5との通信を実行する。例えば、通信部40は、加工生体情報の送信要求を、情報提供装置5から取得する。通信部40は、送信要求の応答として、加工生体情報を情報提供装置5に送信する。
【0039】
認証処理部420は、認証を要求するための信号に基づいて、情報提供装置5に対して認証処理を実行する。認証処理部420は、認証の結果を、通信部40を用いて情報提供装置5に送信する。
【0040】
生体情報取得部421は、利用者の生体情報を記憶部41から取得する。生体情報加工部422は、利用者の生体情報を加工する。加工された生体情報(加工生体情報)は、例えば、生体情報のグラフである。課金処理部423は、認証された情報提供装置5に対しして、所定の課金処理を実行する。課金処理部423は、課金処理の結果を記憶部41に記録する。
【0041】
図5は、情報提供装置5の構成例を示す図である。情報提供装置5は、通信部50と、記憶部51と、操作部52と、表示部53と、制御部54とを備える。制御部54は、認証処理部540と、画像処理部541と、指導情報生成部542と、課金処理部543とを備える。
【0042】
通信部50(第2通信部)は、利用者装置2との通信を実行する。例えば、通信部50は、指導情報(レポート)の送信を要求するための信号(送信要求信号)を、利用者装置2から取得する。例えば、通信部50は、操作部52に対する操作に応じて、利用者に対する指導情報(レポート)をその利用者の利用者装置2に送信する。
【0043】
通信部50は、情報加工装置4aとの通信を実行する。例えば、通信部50は、認証を要求するための信号を、情報加工装置4aに送信する。例えば、通信部50は、認証の結果を、情報加工装置4aから取得する。例えば、通信部50は、加工生体情報の送信要求を、情報加工装置4aに送信する。例えば、通信部50は、加工生体情報を含む画像情報を、情報加工装置4aから取得する。
【0044】
なお、通信部50は、薬に関する情報を記憶するデータベースサーバ装置(不図示)から、処方された薬に関する情報を取得してもよい。
【0045】
記憶部51は、制御部54によって実行されるプログラムを記憶する。記憶部51は、利用者装置2の認証処理に用いられる利用者の識別情報を記憶してもよい。操作部52は、キーボード及びタッチパネル等の操作デバイスである。操作部52は、押下操作等の操作を受け付ける。操作部52は、例えば、薬局10の薬剤師によって操作される。表示部53は、液晶ディスプレイ等の表示デバイスである。表示部53(利用者管理用ダッシュボート)は、画像処理部541から出力された画像情報に基づいて、画像を表示する。
【0046】
認証処理部540は、認証を要求するための信号を、通信部50を用いて情報加工装置4aに送信する。認証処理部540は、認証の結果を、通信部50を用いて情報加工装置4aから取得する。
【0047】
画像処理部541は、画像情報に対して、所定の画像処理を実行する。例えば、画像処理部541は、加工生体情報を含む画像情報に対して、所定の画像処理を実行する。画像処理部541は、加工生体情報を含む画像情報を表示部53に出力することによって、加工生体情報(生体情報のグラフ)を含む画像を表示部53に表示させる。
【0048】
指導情報生成部542は、加工された生体情報を用いて、操作に応じて指導情報を生成する。例えば、指導情報生成部542は、操作部52に対する操作に応じて、情報を加工生体情報に追記する。指導情報生成部542は、操作部52に対する操作に応じて、加工生体情報を含む画像情報を変更してもよい。これによって、指導情報生成部542は、指導情報(レポート)を生成する。
【0049】
課金処理部543は、認証された利用者装置2に対しして、所定の課金処理を実行する。課金処理部543は、課金処理の結果を記憶部51に記録する。
【0050】
次に、生体情報の可視化(加工生体情報の生成過程)の例について説明する。
図6は、加工生体情報の第1例を示す図である。図6に例示された加工生体情報を含む画像は、利用者の睡眠レポートとして、表示部53に表示される。図6では、加工生体情報は、利用者の就床時刻の平均時刻を表す文字列101と、利用者の起床時刻の平均時刻を表す文字列102とを含む。図6では、加工生体情報は、利用者の就床時刻の平均のグラフ111と、利用者の起床時刻の平均のグラフ112とを含む。
【0051】
図7は、加工生体情報の第2例を示す図である。図7に例示された加工生体情報を含む画像は、利用者の睡眠レポートとして、表示部53に表示される。図7では、加工生体情報は、第1表示領域200と、第2表示領域201と、第3表示領域202とを含む。第1表示領域200は、一例として、処方された薬に関する情報を表示する領域である。第2表示領域201は、一例として、利用者に関する情報を表示する領域である。第3表示領域202は、一例として、服薬指導情報を表示する領域である。
【0052】
薬局10の薬剤師は、表示部53に表示された加工生体情報を確認する。以下では、第1表示領域200と第2表示領域201と第3表示領域202との各表示領域に記載された情報(文字列)は、操作部52に対する操作に応じて書き換え可能である。操作部52に対する操作とは、例えば、キーボードに対する押下操作である。第1表示領域200と第2表示領域201と第3表示領域202との各表示領域に記載された情報は、データベースサーバ装置等の外部装置(不図示)から取得された情報(例えば、薬効の情報)に応じて書き換え可能でもよい。
【0053】
薬剤師は、例えば加工生体情報の第2例を用いて、利用者に対する指導情報(レポート)を生成する。例えば、薬剤師は、操作部52を操作することによって、服薬指導情報「前回の指示通りに服薬しましょう。」を第3表示領域202に追記する。
【0054】
なお、加工生体情報には、予め定められた文字列が記載されていてもよい。例えば、服薬指導情報の一例として予め定められた文字列「睡眠時間の短い日があります。」が、加工生体情報の第3表示領域202に記載されていてもよい。
【0055】
次に、利用者に提供されるレポート(指導情報)の例について説明する。
図8は、レポートの例を示す図である。指導情報生成部542は、操作部52に対する操作に応じて、図7に例示された加工生体情報に情報を追記する。これによって、指導情報生成部542は、図8に例示されたレポート(指導情報)を生成する。
【0056】
例えば、指導情報生成部542は、操作部52に対する操作に応じて、第3表示領域202に服薬指導情報(文字列)を追記する。例えば、指導情報生成部542は、操作部52に対する操作に応じて、第3表示領域202に記載された服薬指導情報(文字列)を変更してもよい。通信部50は、操作部52に対する操作に応じて、利用者に対する指導情報(レポート)をその利用者の利用者装置2に送信する。
【0057】
次に、情報提供システム1aの動作例を説明する。
図9は、情報提供システム1aの動作例を示すシーケンス図である。利用者装置2は、生体情報を収集装置3に送信する(ステップS101)。収集装置3は、利用者の生体情報を、各利用者装置2から収集する(ステップS102)。情報加工装置4aは、利用者ごとの生体情報を、収集装置3から取得する(ステップS103)。情報加工装置4aは、利用者ごとの生体情報を記憶する(ステップS104)。
【0058】
情報提供装置5は、認証を要求するための信号を、情報加工装置4aに送信する(ステップS105)。情報加工装置4aは、認証を要求するための信号に基づいて、認証処理を実行する(ステップS106)。情報加工装置4aは、認証結果を表す信号を、情報提供装置5に送信する(ステップS107)。情報提供装置5は、認証結果(例えば、成功)を表す信号を、情報加工装置4aから取得する(ステップS108)。
【0059】
情報提供装置5は、認証結果が成功を表している場合、利用者に関する情報(例えば、利用者の識別情報)を、加工生体情報の要求として情報加工装置4aに送信する(ステップS109)。情報加工装置4aは、利用者に関する情報(例えば、利用者の識別情報)を、情報提供装置5から取得する(ステップS110)。情報加工装置4aは、利用者に関する情報に基づいて、記憶されている生体情報のうちからその利用者の生体情報を選択する。情報加工装置4aは、選択された生体情報を加工することによって、加工生体情報(例えば、生体情報のグラフ)を生成する(ステップS111)。情報加工装置4aは、加工生体情報を情報提供装置5に送信する(ステップS112)。
【0060】
情報提供装置5は、加工生体情報を情報加工装置4aから取得する(ステップS113)。情報提供装置5は、加工生体情報を表す画像を表示する(ステップS114)。情報提供装置5は、表示された画像を確認した薬剤師による操作に基づいて、加工生体情報を用いて、指導情報を生成する。例えば、情報提供装置5は、加工生体情報を含む画像に文字列を追記することによって、指導情報を生成する(ステップS115)。このように、加工生体情報は、利用者に対して行われるフォローアップの実行を支援するために用いられる。情報提供装置5は、利用者に関する情報を送信した利用者装置2に、その利用者に対する指導情報を送信する(ステップS116)。
【0061】
利用者装置2は、利用者に対する指導情報を、情報提供装置5から取得する(ステップS117)。利用者装置2は、利用者に対する指導情報を出力する。例えば、利用者装置2は、指導情報を表す画像を表示する(ステップS118)。
【0062】
以上のように、通信部40は、利用者の生体情報を記憶部41に記録する。生体情報取得部421は、利用者の生体情報を記憶部41から取得する。生体情報加工部422は、利用者の生体情報を加工する。加工された生体情報(加工生体情報)は、例えば、生体情報のグラフである。通信部40(第1通信部)は、加工された生体情報を含む画像情報を、情報提供装置5に送信する。表示部53は、加工された生体情報を含む画像情報に基づいて、加工された生体情報を含む画像を表示する。操作部52は、操作を受け付ける。指導情報生成部542は、加工された生体情報を用いて、操作に応じて指導情報を生成する。通信部40(第2通信部)は、利用者に対する指導情報(レポート)を、その利用者に対応付けられた利用者装置2(情報処理装置)に送信する。
【0063】
これによって、薬が処方された利用者に対して行われるフォローアップ(例えば、追跡調査、服薬指導)の精度を向上させることが可能である。
【0064】
利用者の睡眠に関する計測結果(生体情報)等の報告と、利用者の健康相談と、利用者の服薬に関する指導及び助言との各精度を向上させることが可能である。利用者に処方された薬の効果を推測することが可能である。推測された効果を処方方針にフィードバックすることが可能である。処方方針に基づいて減薬することが可能である。薬が処方された利用者に対して行われるフォローアップの効率を向上させることが可能である。
【0065】
精度の向上だけでなく、服薬に関する指導及び助言の効率を向上させることが可能である。薬局と病院との間で医療連携を強化することが可能である。
【0066】
バイタルデータに基づく生体情報の収集と、生体情報の視える化(可視化)とによって、利用者(患者)と薬剤師(薬局)との間のコミュニケーションの機会が創出される。コミュニケーションの機会が創出されることによって、利用者の身体の早期異常(未病)が発見され易くなり、発見された早期異常に関する情報を病院の医療チームにフィードバックすることが可能である。
【0067】
利用者の不眠の型(例えば、入眠障害、中途覚醒又は早朝覚醒)を薬剤師が推測することが可能である。利用者に処方された薬の副作用の発現状況と有効性とを薬剤師が推測することが可能である。薬剤師は、病院の医師に対して、緊急度に応じて薬剤の変更等を提案することが可能である。社会全体における健康寿命を延伸させることが可能である。また、服薬に伴う生体情報の変化情報が、継続的なモニタリングによって得られる。得られた変化情報が医療機関に提供されることによって、医療の質が向上(例えば、処方の改善、診断精度の向上)することが期待される。
【0068】
(第2実施形態)
第2実施形態では、機械学習の手法を用いて学習済モデルが生成される点が、第1実施形態との差分である。第2実施形態では、第1実施形態との差分を中心に説明する。
【0069】
図10は、情報提供システム1bの構成例を示す図である。情報提供システム1bは、薬が処方された利用者に情報を提供するシステムである。情報提供システム1bは、N台の利用者装置2と、収集装置3と、情報加工装置4bと、M台の情報提供装置5を備える。情報加工装置4bは、サーバ装置等の情報処理装置である。
【0070】
図11は、情報加工装置4bの構成例を示す図である。情報加工装置4bは、通信部40と、記憶部41と、制御部42とを備える。制御部42は、認証処理部420と、生体情報取得部421と、生体情報加工部422と、課金処理部423と、学習処理部424と、候補生成部425とを備える。
【0071】
学習段階において、学習処理部424は、機械学習の手法を用いて学習モデルのパラメータを更新することによって、学習済モデルを生成する。学習処理部424によって実行される機械学習の手法は、特定の機械学習の手法に限定されないが、例えば教師あり学習である。教師あり学習では、学習モデルの学習に教師データが用いられる。通信部40は、例えば、データベースサーバ装置等の外部装置(不図示)から、教師データを取得する。教師データは、学習データ(説明変数)と、正解ラベル(目的変数)とを含む。
【0072】
第2実施形態では、学習モデルは、学習データを入力とし、指導情報の候補を出力とする。学習段階において、学習処理部424は、学習データを学習モデルに入力する。学習データは、例えば、利用者の生体情報(バイタルデータ)と、処方された薬に関する情報と、利用者に関する情報とのうちの少なくとも一つである。学習処理部424は、指導情報の候補を、学習モデルから取得する。
【0073】
学習処理部424は、指導情報の履歴(正解ラベル)と、学習モデルから取得された指導情報の候補との間の差が少なくなるように、例えば誤差逆伝播法(Backpropagation)を用いて学習モデルのパラメータを更新する。これによって、学習処理部424は、パラメータが更新された学習モデルを、学習済モデルとして生成する。学習処理部424は、学習済モデルを記憶部41に記録する。
【0074】
推論段階(実行段階)において、候補生成部425は、学習済モデルを記憶部41から取得する。通信部40は、利用者の生体情報と、処方された薬に関する情報と、利用者に関する情報とのうちの少なくとも一つを、薬局10の情報提供装置5-1から取得する。
【0075】
第2実施形態では、学習済モデルは、利用者の生体情報と処方された薬に関する情報と利用者に関する情報とのうちの少なくとも一つを入力とし、指導情報の候補を出力とする。候補生成部425は、利用者の生体情報と、処方された薬に関する情報と、利用者に関する情報とのうちの少なくとも一つを、学習済モデルに入力する。候補生成部425は、指導情報の候補(学習済モデルの出力)を、学習済モデルから取得する。
【0076】
なお、候補生成部425は、学習済モデル以外を用いて、指導情報の候補を生成してもよい。例えば、候補生成部425は、データテーブルを用いて、指導情報の候補を生成してもよい。このようなデータテーブルでは、例えば、利用者の生体情報と処方された薬に関する情報と利用者に関する情報とのうちの少なくとも一つと、指導情報の候補とが、対応付けられている。候補生成部425は、このようなデータテーブルを用いて、利用者の生体情報と処方された薬に関する情報と利用者に関する情報とのうちの少なくとも一つを検索キーとして、指導情報の候補を選択する。
【0077】
候補生成部425は、学習済モデルから出力された1個以上の指導情報の候補を、情報提供装置5に送信する。情報提供装置5-1では、表示部53が、1個以上の指導情報の候補を表示する。薬局10の薬剤師は、情報提供装置5-1の表示部53に表示された指導情報の候補を確認する。
【0078】
図12は、指導情報の候補の例を示す図である。図12では、指導情報の第1候補は、一例として、「指示通りに服薬しましょう。」である。指導情報の第2候補は、一例として、「医師に相談しましょう。」である。
【0079】
図13は、レポートの例を示す図である。指導情報生成部542は、操作部52に対する操作に応じて、図7に例示された加工生体情報に情報を追記する。これによって、指導情報生成部542は、図13に例示されたレポート(指導情報)を生成する。
【0080】
例えば、指導情報生成部542は、操作部52に対する操作に応じて、第3表示領域202に服薬指導情報(文字列)を追記する。例えば、指導情報生成部542は、操作部52に対する操作に応じて、第3表示領域202に記載された服薬指導情報(文字列)を変更してもよい。ここで、薬局10の薬剤師は、操作部52を操作することによって、1個以上の指導情報の候補のうちから、利用者に対する指導情報(例えば、第2候補)を選択してもよい。通信部50は、操作部52に対する操作に応じて、利用者に対する指導情報(レポート)をその利用者の利用者装置2に送信する。
【0081】
以上のように、学習処理部424は、指導情報の履歴(正解ラベル)と、学習モデルから取得された指導情報の候補との間の差が少なくなるように、学習モデルのパラメータを更新する。これによって、学習処理部424は、パラメータが更新された学習モデルを、学習済モデルとして生成する。候補生成部425は、利用者の生体情報に基づいて、指導情報の候補を生成する。例えば、候補生成部425は、利用者の生体情報を学習済モデルに入力することによって、指導情報の候補を学習済モデルから取得する。
【0082】
これによって、薬が処方された利用者に対して行われるフォローアップの精度を向上させることが可能である。学習済モデルが出力した服薬指導候補のうちから、利用者(患者)に対する服薬指導の内容を薬剤師が選択することが可能である。
【0083】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、睡眠時における生体情報を計測するサービス(睡眠計測サービス)を提供する睡眠計測システムに適用可能である。
【符号の説明】
【0085】
1a,1b…情報提供システム、2…利用者装置、3…収集装置、4a,4b…情報加工装置、5…情報提供装置、10…薬局、11…病院、12…事業者施設、20…センサ、21…生体情報生成部、22…通信部、23…操作部、24…出力部、30…通信部、31…収集部、32…記憶部、40…通信部、41…記憶部、42…制御部、50…通信部、51…記憶部、52…操作部、53…表示部、54…制御部、100…通信回線、101…文字列、102…文字列、111…グラフ、112…グラフ、200…第1表示領域、201…第2表示領域、202…第3表示領域、420…認証処理部、421…生体情報取得部、422…生体情報加工部、423…課金処理部、424…学習処理部、425…候補生成部、540…認証処理部、541…画像処理部、542…指導情報生成部、543…課金処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2022-10-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報加工装置と情報提供装置とを備える情報提供システムであって、
前記情報加工装置は、
利用者の生体情報を取得する生体情報取得部と、
前記生体情報を加工する生体情報加工部と、
加工された前記生体情報を含む画像を表示する前記情報提供装置に、加工された前記生体情報を含む画像情報を送信する第1通信部と
利用者の前記生体情報に基づいて指導情報の候補を生成する候補生成部と、を有し、
前記情報提供装置は、
前記画像情報に基づいて、加工された前記生体情報を含む画像を表示する表示部と、
操作を受け付ける操作部と、
加工された前記生体情報を用いて、前記操作に応じて指導情報を生成する指導情報生成部と、
前記利用者に対応付けられた情報処理装置に前記指導情報を送信する第2通信部とを有し、
前記第1通信部は、前記指導情報の候補を前記情報提供装置に送信し、
前記表示部は、更に、前記指導情報の候補を表示する、
情報提供システム。
【請求項2】
加工された前記生体情報は、前記生体情報のグラフである、
請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
利用者の生体情報を取得する生体情報取得部と、
前記生体情報を加工する生体情報加工部と、
前記生体情報に基づいて指導情報の候補を生成する候補生成部と、
加工された前記生体情報を含む画像と前記指導情報の候補とを表示する情報提供装置に、加工された前記生体情報を含む画像情報と前記指導情報の候補とを送信する通信部と
を備える情報加工装置。
【請求項4】
加工された生体情報を含む画像情報に基づいて、加工された前記生体情報を含む画像と指導情報の候補とを表示する表示部と、
操作を受け付ける操作部と、
加工された前記生体情報を用いて、前記指導情報の候補のうちから選択する前記操作に応じて指導情報を生成する指導情報生成部と、
利用者に対応付けられた情報処理装置に、生成された前記指導情報を送信する通信部と
を備える情報提供装置。
【請求項5】
情報加工装置と情報提供装置とを備える情報提供システムが実行する情報提供方法であって、
前記情報加工装置は、
利用者の生体情報を取得する生体情報取得ステップと、
前記生体情報を加工する生体情報加工ステップと、
加工された前記生体情報を含む画像を表示する前記情報提供装置に、加工された前記生体情報を含む画像情報を送信する第1通信ステップと
利用者の前記生体情報に基づいて指導情報の候補を生成する候補生成ステップと、を実行し、
前記情報提供装置は、
前記画像情報に基づいて、加工された前記生体情報を含む画像を表示する表示ステップと、
操作を受け付ける操作ステップと、
加工された前記生体情報を用いて、前記操作に応じて指導情報を生成する指導情報生成ステップと、
前記利用者に対応付けられた情報処理装置に前記指導情報を送信する第2通信ステップとを実行し、
前記情報加工装置は、前記第1通信ステップにおいて、前記指導情報の候補を前記情報提供装置にさらに送信し、
前記情報提供装置は、前記表示ステップにおいて、更に、前記指導情報の候補を表示する、
情報提供方法。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の情報提供システムとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。