IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ダイコク電機株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-遊技場用管理システム及び管理装置 図1
  • 特開-遊技場用管理システム及び管理装置 図2
  • 特開-遊技場用管理システム及び管理装置 図3
  • 特開-遊技場用管理システム及び管理装置 図4
  • 特開-遊技場用管理システム及び管理装置 図5
  • 特開-遊技場用管理システム及び管理装置 図6
  • 特開-遊技場用管理システム及び管理装置 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023066821
(43)【公開日】2023-05-16
(54)【発明の名称】遊技場用管理システム及び管理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20230509BHJP
【FI】
A63F7/02 328
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021177635
(22)【出願日】2021-10-29
(71)【出願人】
【識別番号】000108937
【氏名又は名称】ダイコク電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】奈良崎 哲太
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088CA02
2C088CA31
2C088CA35
(57)【要約】
【課題】遊技機の遊技信号から好適に遊技状態を特定する。
【解決手段】管理装置6は、検知された高確率状態信号T3及び特別状態信号T2のうち一方の信号の入力が無いオフと判定されたときに、他方の信号の入力の有無の判定処理が行われている場合は当該有無が判定されるまで遊技状態の特定を行わず、当該有無が判定された場合に遊技状態の特定を行うことから、信号T2,T3の判定処理のタイミングが異なっていても、好適に遊技状態を特定することができる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
始動口への入賞により大当り抽選を実行可能な遊技状態として、通常状態と、当該通常状態よりも前記大当り抽選の当選確率が向上する高確率状態と、当該通常状態よりも前記始動口への入賞が容易になる入賞容易状態と、を発生可能で、前記高確率状態の発生に応じて高確率状態信号を出力し、前記高確率状態、前記入賞容易状態及び大当り状態の発生に応じて共通の特別状態信号を出力する遊技機を対象とした遊技場用管理システムにおいて、
前記遊技機から出力される信号として前記高確率状態信号と前記特別状態信号とを含み、それらの信号を入力可能な信号入力手段と、
前記信号入力手段において信号の入力を検知する信号検知手段と、
前記信号検知手段により検知された信号の入力の有無に関する判定処理を行う入力判定手段と、
前記信号入力手段において入力された信号の種類に応じて前記遊技状態を特定する状態特定手段と、
を備え、
前記入力判定手段は、前記信号検知手段により検知された前記高確率状態信号及び前記特別状態信号の入力の有無を夫々判定する判定処理を行い、
前記状態特定手段は、前記検知された高確率状態信号及び特別状態信号のうち一方の信号の入力が無いと判定されたときに、他方の信号の入力の有無の判定処理が行われている場合は当該有無が判定されるまで前記遊技状態の特定を行わず、当該有無が判定された場合に前記遊技状態の特定を行うことを特徴とする遊技場用管理システム。
【請求項2】
前記状態特定手段は、前記検知された高確率状態信号の入力が無いと判定されたときに、前記検知された特別状態信号の入力の有無の判定処理が行われている場合は当該有無が判定されるまで前記遊技状態の特定を行わず、当該有無が判定された場合に前記遊技状態の特定を行うことを特徴とする請求項1に記載した遊技場用管理システム。
【請求項3】
前記状態特定手段は、前記検知された高確率状態信号の入力が無いと判定されたときに、前記検知された特別状態信号の入力が有るものとして判定処理が行われていない場合は、前記遊技状態として前記高確率状態が終了したと特定することを特徴とする請求項1又は2に記載した遊技場用管理システム。
【請求項4】
始動口への入賞により大当り抽選を実行可能な遊技状態として、通常状態と、当該通常状態よりも前記大当り抽選の当選確率が向上する高確率状態と、当該通常状態よりも前記始動口への入賞が容易になる入賞容易状態と、を発生可能で、前記高確率状態の発生に応じて高確率状態信号を出力し、前記高確率状態、前記入賞容易状態及び大当り状態の発生に応じて共通の特別状態信号を出力する遊技機を管理可能な管理装置において、
前記遊技機から出力される信号として前記高確率状態信号と前記特別状態信号とを含み、それらの信号を入力可能な信号入力手段と、
前記信号入力手段において信号の入力を検知する信号検知手段と、
前記信号検知手段により検知された信号の入力の有無に関する判定処理を行う入力判定手段と、
前記信号入力手段において入力された信号の種類に応じて前記遊技状態を特定する状態特定手段と、
を備え、
前記入力判定手段は、前記信号検知手段により検知された前記高確率状態信号及び前記特別状態信号の入力の有無を夫々判定する判定処理を行い、
前記状態特定手段は、前記検知された高確率状態信号及び特別状態信号のうち一方の信号の入力が無いと判定されたときに、他方の信号の入力の有無の判定処理が行われている場合は当該有無が判定されるまで前記遊技状態の特定を行わず、当該有無が判定された場合に前記遊技状態の特定を行うことを特徴とする管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技場用管理システム及び管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、遊技機において遊技者に有利な特定遊技状態が発生したときに、その遊技機に付設された遊技装置等で当該遊技機からの入力信号を受けて、特定遊技状態に関する情報を表示させるシステムが供されている(例えば特許文献1参照)。
ところで、近年では、遊技機の遊技性の複雑化に伴い遊技状態を示す遊技信号の種類も複雑化してきており、従来では出力されていなかった遊技信号も出力されるようになっている。そこで、遊技場では係る遊技機の導入に伴い、その遊技信号を入力する専用の入力端子を新たに設けるものとすると周辺設備をも新しくする必要があるため、既存の入力端子(既存のシステム)を利用して対応を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-26630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、遊技機の遊技状態を把握することは、遊技場管理者のみならず遊技者にとっても重要であり、とりわけ大当りや特別状態の重要度は高いものといえる。そこで、遊技機側から出力される大当りや特別状態の信号については、それら信号の判定処理を正確に行うために(或いは上記遊技信号の複雑化乃至多様化に対応するために)、判定タイミングを補正するタイマを設ける等して対処することが考えられる。
しかしながら、遊技機毎の各信号出力のタイミングを把握し、その上で遊技機毎にタイマの設定を行うことは非常に手間がかかり面倒である一方、仮に大当りや特別状態の信号についてのみ判定処理期間を長くとっても(当該信号の判定の正確性を向上させても)、かえって遊技状態の特定の正確性を損なう虞がある等、解決すべき課題を内在する。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、遊技機の遊技信号から好適に遊技状態を特定することができる遊技場用管理システム及び管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
始動口への入賞により大当り抽選を実行可能な遊技状態として、通常状態と、当該通常状態よりも前記大当り抽選の当選確率が向上する高確率状態と、当該通常状態よりも前記始動口への入賞が容易になる入賞容易状態と、を発生可能で、前記高確率状態の発生に応じて高確率状態信号を出力し、前記高確率状態、前記入賞容易状態及び大当り状態の発生に応じて共通の特別状態信号を出力する遊技機を対象とした遊技場用管理システムにおいて、
前記遊技機から出力される信号として前記高確率状態信号と前記特別状態信号とを含み、それらの信号を入力可能な信号入力手段(例えば管理装置6のI/F)と、前記信号入力手段において信号の入力を検知する信号検知手段(例えば管理装置6の制御部)と、前記信号検知手段により検知された信号の入力の有無に関する判定処理を行う入力判定手段(例えば管理装置6の制御部)と、前記信号入力手段において入力された信号の種類に応じて前記遊技状態を特定する状態特定手段(例えば管理装置6の制御部)と、を備え、
前記入力判定手段は、前記信号検知手段により検知された前記高確率状態信号及び前記特別状態信号の入力の有無を夫々判定する判定処理(例えば図4の信号のオフ判定の開始時点tdから保持タイマの作動時間Htも含めた、オフ確定時点tfまでの判定処理)を行い、前記状態特定手段は、前記検知された高確率状態信号及び特別状態信号のうち一方の信号の入力が無い(例えば図7のS3で高確率状態信号の入力オフ)と判定されたときに、他方の信号の入力の有無の判定処理が行われている場合は(例えばS4:YES)当該有無が判定されるまで(例えばS4:NO且つS5が判定されるまで)前記遊技状態の特定を行わず、当該有無が判定された場合に前記遊技状態の特定を行うことを特徴とする遊技場用管理システム。
【0007】
遊技機での高確率状態、入賞容易状態及び大当り状態の発生に応じて共通の特別状態信号が出力されるものとしても、又、その特別状態信号と高確率状態信号の判定処理のタイミングが異なっていても、好適に遊技状態を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態における遊技場用管理システムの全体構成図
図2】遊技機における遊技フローを示す説明図
図3】管理装置にて管理される遊技情報の一例を示す図
図4】高確率状態信号の入力(オン)の検知とオフの判定処理の説明図
図5】遊技状態と遊技信号との関係を示すタイムチャート(その1)
図6】遊技状態と遊技信号との関係を示すタイムチャート(その2)
図7】状態判定処理の流れを示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用管理システムの全体構成を示す概略図である。遊技場内には多数の遊技機1が設置されており、各遊技機1に対応して貸出装置2及び情報表示装置3が設けられている。遊技機1、貸出装置2及び情報表示装置3は2台ずつ中継装置4に接続されており、中継装置4はLAN5を介して管理装置6と接続されている。また、遊技場にはPOSや残高精算機(何れも図示略)も設置されており、これらPOSや残高精算機も、LAN5を介して管理装置6と接続されている。なお、図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機1が管理装置6の管理対象となっている。
【0010】
同図に示す中継装置4は、遊技機1の稼動状況を表す遊技信号や、貸出装置2、情報表示装置3の情報を収集し、それら遊技機1や貸出装置2等の遊技機側から出力される各種の遊技信号を管理装置6に送信するとともに、管理装置6から各種の情報を受信する。
管理装置6は、遊技場内の例えば事務室などに設置されており、遊技場管理者が操作するキーボード7、モニタ8が接続されると共に、図示しないマウスやプリンタ等が接続されている。管理装置6は、遊技機1、貸出装置2、情報表示装置3、その他の遊技場内の各種機器を管理する。また、管理装置6は、遊技機側から出力される遊技信号を入力することで、遊技機1毎の遊技情報を管理し、遊技場管理者向けに表示、印字出力することが可能である。
【0011】
情報表示装置3は、対応する遊技機1の遊技情報や遊技場からのお知らせ等を遊技者向けに表示する表示部3aを有する。情報表示装置3は、管理装置6から送信される設定情報を含む各種情報を受信し、管理装置6で特定された遊技情報や当該遊技機1の遊技状態等を報知するようになっている。
【0012】
遊技機1はパチンコ遊技機であり、盤面1aに玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル10、上受皿11、下受皿12を有し、盤面1aに、液晶表示部13、普図入賞口14、第1始動口15、第2始動口16、大入賞口17を有する。また、遊技機1における上受皿11上面には残高表示部11a、貸出釦11b、返却釦11cを有する。
【0013】
第1始動口15は入賞率が変動しない入賞口(所謂ヘソ入賞口)、第2始動口16は入賞率が変動する入賞口(所謂電チュー)である。遊技機1では、各始動口15,16への入賞(始動入賞)に応じて大当り抽選を実行し、液晶表示部13において当該抽選結果を特別図柄による図柄変動にて報知し、その変動結果に応じて大当りとなる。図柄変動中に始動入賞した場合には所定の保留上限値(例えば各4つ)まで図柄変動を累積的に保留し、図柄変動終了後に保留している図柄変動を開始する。なお、保留している図柄変動数(保留数)が上限値である状態で始動入賞した場合、図柄変動は保留されず、第2始動口16に保留がある場合は第1始動口15の保留に優先して保留している図柄変動を実行する。
【0014】
遊技機1における大当り抽選を実行可能な遊技状態乃至スペックは以下の通りである。
・大当り確率:前記特別図柄による大当り抽選の当選確率。
大当り確率は通常状態(低確率状態)で1/100、高確率状態(確変)で1/10である。この大当り確率の逆数を夫々「TS、TSA」としたとき、TSは低確率状態,TSAは高確率状態での、大当り発生までに想定される平均変動回数(TSの理論値は100、TSAの理論値は10)を示す。
【0015】
・大当り状態:前記大当り抽選の当選により発生する大当り遊技の状態。
大当り遊技(大当り)が発生すると振分けられたラウンド(R)分だけ大入賞口17を開放する。本実施形態のラウンドは、ヘソ入賞では全てが4Rに振分けられる一方、電チューでは全てが10Rに振分けられる。なお、1Rの上限入賞数は10個、上限開放時間は30秒であり、上限入賞数または上限開放時間の何れかが満たされた場合に1Rを終了する。
【0016】
・時短状態:前記大当り発生後に付与され、通常状態よりも入賞口(始動口)への入賞が容易になる入賞容易状態。
時短状態(時短)では、入賞口(例えば電チューとしての始動口16)への入賞が容易になり大当り抽選に係る時間が短くなる。具体的には、第2始動口16は普図入賞口14への入賞に応じて変動する普通図柄(普図)が当りとなった場合に入賞率の高い開放状態となる。この場合、普図1回の変動時間は通常状態で30秒、時短状態で3秒となり、又、開放時間は通常状態で0.3秒、時短状態で5秒となる。これにより、時短状態では通常状態と比較して普図変動時間が短くなる一方、開放時間は長くなることで第2始動口16の入賞率が高くなる。
なお、大当り時の入賞口の種類及び特別図柄の種類によって付与される時短の回数が異なり、ヘソ入賞での大当り時は10回の時短、電チューでの大当り時は50回の時短が付与される。また、係る所定の回数大当り抽選が実行されるまで時短状態が継続するが、詳しくは以下の高確率状態と併せて後述する(図2参照)。
【0017】
・高確率状態:前記大当り発生後に付与され、通常状態よりも大当り抽選の当選確率が向上する状態(確変)。
本実施形態では大当り終了後、10回の大当り抽選が行われるまで確変状態が継続する。
・特別状態:前記高確率状態、時短状態及び大当り状態の何れかの状態。
本実施形態では特別状態を特賞状態とも称する。
【0018】
続いて、図2の遊技フローを参照しながら、遊技機1の動作を説明する。
同図の「状態1」は遊技機1の通常状態を示している。通常状態たる通常時には、ヘソ入賞(始動口15への入賞)により大当り抽選を行う。大当り抽選に当選し大当りが発生すると、その後10回の大当り抽選が行われるまで時短状態と高確率状態とが重複して付与される、言わば複合時短の「状態2」となる。
【0019】
状態2では、上記の如く電チュー(始動口16)への入賞率が高くなる時短状態となって、当該電チューに入賞させることで大当り抽選を行う。また、大当り確率が1/10に向上するとともに、その高確率状態で大当り抽選が10回行われるまでに当選しなければ(大当りが発生しなければ)、時短状態と高確率状態が終了し(大当り非当選となり)、通常状態に移行する。
これに対し、状態2で10回の大当り抽選が行われるまでに当選し、大当りが発生した場合、その後50回の大当り抽選が行われるまで継続する時短状態と、当該時短状態初めの10回の大当り抽選が行われるまで継続する高確率状態とが重複して付与される、「状態3」に移行する。
【0020】
状態3において、初め10回の大当り抽選は状態2と同様、電チューへの入賞率が高くなる時短状態となり且つ大当り確率が1/10に向上する高確率状態となる。10回の大当り抽選が行われるまでに大当りが発生しなかった場合には、高確率状態が終了し、大当り確率は低確率状態に移行するが、時短状態は残り回数(40回)大当り抽選が行われるまで継続する。
また、残り回数(40回)大当り抽選が行われるまでに大当りが発生しなければ、その後通常状態たる状態1に戻り、大当りが発生すれば、その後も状態3となる遊技フロー(同図2の設定)となっている。
【0021】
本実施形態では、遊技機1がパチンコ遊技機であることから遊技価値たる遊技媒体はパチンコ玉(単に「玉」とも称する)であり、遊技機側からは、遊技者による玉の打込みや各始動口15,16への始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下の遊技信号を出力する。
【0022】
・アウト信号:消費玉を回収するアウトBOXから出力される使用遊技価値(アウト)を特定可能な信号(稼動信号)。消費(使用、打込、回収)玉10玉に対して1パルスが出力されるので、「アウト信号数×10」をアウトとして特定する。なお、遊技機1から出力される信号でもよい。
・セーフ信号:遊技機1から出力される遊技価値(セーフ、入賞付与価値)を特定可能な信号。入賞に応じた払出10玉に対して1パルスが出力されるので、「セーフ信号数×10」をセーフとして特定する。なお、補給装置から出力される補給信号をセーフ信号としてもよい。
【0023】
・始動信号:始動口15,16への入賞を特定可能な信号。入賞1回につき1パルスが出力される。
・図柄確定信号:始動口15,16への入賞により変動(作動)を開始する図柄変動を特定可能であり、図柄変動の確定時(終了時)にワンショット出力(128ms)される信号。図柄変動をスタートとも称する。
・大当り信号:大当り状態の期間を特定可能な信号。大当り状態の発生に応じて当該大当り状態中にレベル出力される状態信号なので、大当り信号受信中を大当り状態として特定する。
【0024】
・特別状態信号:特別状態の期間を特定可能な信号。特別状態中にレベル出力される状態信号なので、特別状態信号受信中を特別状態として特定する。本実施形態の「特別状態」とは、遊技者にとって有利な状態として上記の確変、時短及び大当りの状態を含み、それら高確率状態、入賞容易状態及び大当り状態の発生に応じて共通の特別状態信号が出力される。
・高確率状態信号:高確率状態の期間を特定可能な信号。高確率状態の発生に応じて当該高確率状態中にレベル出力される状態信号なので、高確率状態信号受信中を高確率状態として特定する。
【0025】
図1に示す貸出装置2は、所謂各台計数機能付の貸出機であり、遊技機1の遊技状態や貸出装置2の状態を示す状態表示灯2a、貨幣が投入される貨幣投入口21、タッチパネル式の表示部22、持玉を払出すための払出釦23、払出された玉が通過する払出ノズル24、一般カード(持玉券)や会員カードといったICカード(図示しない記録媒体)が挿入されるカード挿入口25、遊技機1の下受皿12の下方に位置する計数受皿26等を有する。
【0026】
貸出装置2は、以下に示すように動作する。
(1)貨幣を受付けすると(貨幣受付処理)と、遊技機1と貸出装置2の双方に入金額を残高に加算して表示させる。残高がある状態で遊技機1の貸出釦11bが押下(貸出操作、付与操作)されると、貸出1単位分(例えば500円)の貸出玉(対価付与価値)を遊技機1から払い出させて貸与し(対価付与処理)、レートに応じた対価分を残高から引き落とす。貨幣は複数回分の対価付与処理の対応分を受付可能である(例えば1万円まで)。
【0027】
(2)計数玉を受付けした場合は計数玉を持玉として特定し(遊技者が遊技により獲得した遊技価値を特定し)、その持玉を払出釦23の押下に応じて払戻す払戻処理(持玉の再プレイ処理)を可能とし、払戻した場合にはその対価分(例えば払戻した玉数と同数)の持玉を減算する。残高や持玉が残存する状態で遊技機1の返却釦11cが押下される(発行操作を受付ける)と、貸出装置2にストックされていた残高や持玉を特定可能な持玉券を発行する。
【0028】
(3)中継装置4とのシリアル通信(売上信号の受信)により管理装置6にて貨幣受付処理や対価付与処理、残高や持玉、貸出玉数、払戻玉数、入金額、計数玉数や貸出玉数や貸出玉の対価となる売上額、及び持玉券の受付や発行処理等の各種情報を特定可能とするが、これらをパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)にて特定可能としてもよい。
【0029】
詳しい図示は省略するが、管理装置6の制御部(信号検知手段、入力判定手段、状態特定手段)は、CPU、ROMやRAM等の記憶部、I/Oを含むマイクロコンピュータを主体に構成されており、システム側として全体の制御を司る。また、管理装置6は、自身の制御部に接続された周辺部として周知構成のI/F(信号入力手段としての入力インターフェース及び出力インターフェース)を備え、上記した遊技機側からの各種の遊技信号を中継装置4を介して入力可能で、それら遊技信号から特定される遊技状態等の遊技情報を中継装置4を介して出力可能である。
【0030】
ここで、図3は、管理装置6により管理される管理データのうち、大当りや確変、時短といった遊技状態に関連する、特賞履歴データの一部を例示している。以下、特賞履歴データの項目の詳細を説明する。なお、制御主体(信号検知手段、入力判定手段、状態特定手段)としての管理装置6の制御部を単に「管理装置6」と称し、各種の遊技信号を単に「信号」とも称して説明を簡単化する。
【0031】
・No.:開店からの大当りの発生順。開店後最初に発生した大当たりを「1」とし、以降発生した大当たりの順に、「2」、「3」、…との番号で示す。
・特賞:特別状態の種類(大当り、確変、時短)乃至大当りが発生した際の特別状態の種類。
・時刻:対応する特賞が発生した時刻。
・スタート:対応する特賞が発生した際のスタート回数。大当り発生により初期化される。また、確変、時短状態において大当りが発生しなかった場合は、その状態におけるスタート回数を示す。
・差玉:対応する特賞で得られる差玉数。
【0032】
管理装置6は、前記I/Fにおいて遊技機側から入力された信号の種類に応じて、大当り、確変及び時短の夫々の遊技状態を特定して特賞履歴データを管理する。同図の「日付」、「機種」及び「台番」に関する情報は、遊技場管理者のキーボード7等での入力操作によって任意に選択可能で、当該選択された条件に該当する特賞履歴データをモニタ8等に表示出力することができる。
【0033】
例えば当該「日付」における「機種」AAAの台番「1」の遊技機1において、時刻「13:32」に「NO.1」の大当りが発生している。このときのスタートは195回で当該大当りにより得られた差玉は400個である。また、当該大当り遊技終了後高確率状態となる「確変」に移行するが、当該高確率状態では大当り当選することなく(差玉のブランク「‐」参照)、通常状態に移行していることが把握される。
【0034】
時刻「14:45」に発生した「NO.2」の大当りは、スタート123回で特定され、その大当り終了後、高確率状態に移行している。当該高確率状態にて発生した「NO.3」の「確変」大当りはスタート4回で特定され、その大当り終了後も、高確率状態に移行している。この高確率状態においてはスタート10回の間大当りに当選することなく高確率状態が終了し「時短」状態に移行している。この時短状態でもスタート40回の間に大当りに当選せず時短状態が終了し通常状態に移行していることが把握される。
【0035】
なお、時刻「15:12」に発生した「NO.4」の大当りは、スタート111回で特定され、その大当り終了後の高確率状態で大当りに当選することなく通常状態に移行している。また、時刻「16:48」に発生した「NO.5」の大当りは、スタート154回で特定され、その大当り終了後の高確率状態で「NO.6」の「確変」大当りがスタート5回で特定されていることが把握される。
【0036】
さて、「解決しようとする課題」で述べたように、管理装置6において管理対象となる遊技機1の遊技性の複雑化に伴い、入力される遊技信号の種類も複雑化してきており、その遊技状態を正確に判定することができない事態が生じうる。
そこで、本実施形態の管理装置6では例えば、図3で示した特賞履歴データや情報表示装置3で表示させる遊技状態の正確性を担保すべく、係る遊技信号として高確率状態信号と特別状態信号とを含む、夫々の信号の入力の有無に関する判定処理を行うととともに(後述する図7のS3、S4参照)、それら高確率状態信号及び特別状態信号のうち一方の信号の入力が無いと判定されたときに、他方の信号の入力の有無の判定処理が行われている場合は当該有無が判定されるまで遊技状態の特定を行わず、当該有無が判定された場合に遊技状態の特定を行うようになっている(S4~S9参照)。以下では、係る管理装置6(システム側とも称す)の構成について、図4以降の図面も参照しながら説明する。
【0037】
ここで、図4は、管理装置6側で遊技信号を検知したときに行われる、信号の判定処理を説明するためのタイミングチャートを示している。また、本実施形態では説明の便宜上、遊技機1からの入力信号である、大当り信号、特別状態信号及び高確率状態信号に、夫々符号「T1」、「T2」及び「T3」を付し、管理装置6での判定処理により確定される信号ステータス「T1´」、「T2´」及び「T3´」と区別する。
【0038】
即ち先ず、管理装置6は信号検知手段として、遊技機1から出力される遊技信号に対するサンプリング処理を所定周期で実行することで信号の入力を検知する検知処理を行う。サンプリング処理におけるサンプリング周期は、遊技信号T1~T3の種類に応じて異ならせており、例えば大当り信号T1及び特別状態信号T2のサンプリングタイミングが2ms間隔、高確率状態信号T3のサンプリングタイミングが図4に示す「4ms」間隔(同図の一目盛分の間隔)となるように設定されている。
【0039】
また、管理装置6は入力判定手段として、サンプリング処理の実行により、検知された信号の入力の有無に関する判定処理を行う。この場合、サンプリング処理は、チャタリング除去処理としてチャタリングによる誤判定を抑制しうる(正確性を向上させうる)ものであり、遊技信号T1~T3毎に設定された所定回数分のサンプリングにより入力の有無(オンオフ)を判定する。
【0040】
即ち例えば、図4に示す高確率状態信号T3について、上記のサンプリング処理により、同図のtaの時点で1回目の入力(オン)の検知がなされたものとする。次いで、tbの時点で3回目の入力の検知が連続してなされると、ノイズキャンセルタイマ(管理装置6の内部タイマ)を作動させる。ノイズキャンセルタイマが作動してから所定時間Ntの経過によりタイムアップした時点tcまで、その信号T3の入力の検知がなされると信号ステータスT3´のオンを確定する。このように、信号の入力の検知開始(時点ta)から、そのオンの確定(時点tc)までの一連の処理を検知処理と称する。
【0041】
そして、高確率状態信号T3について、tdの時点で当該入力の1回目のオフが検知されてから、3回目の検知まで連続してオフが検知されると、その時点teで保持タイマ(管理装置6の内部タイマ)を作動させる。保持タイマが作動してから所定時間Ht(例えば8ms)の経過によりタイムアップした時点tfまで、その信号T3のオフの検知がなされると信号ステータスT3´のオフを確定する。
【0042】
このように、高確率状態信号T3については、3回連続してサンプリング処理の結果がオフであること、更に所定時間Ht保持タイマを作動させて、その間も信号T3がオフであることを条件としてオフを確定する判定処理を行うことで、遊技状態の特定を行う際の、判定処理の正確性を担保している。つまり、本実施形態の判定処理とは、前記信号検知手段により検知された信号の入力の有無に関する処理であって、その信号のオフ判定の開始(時点td)から保持タイマの作動時間も含めた、オフ確定(時点tf)までの一連の処理を称するものとする。
【0043】
これに対し、大当り信号T1及び特別状態信号T2については、上記した高確率状態信号T3とサンプリング周期が異なるだけでなく、サンプリング回数も保持タイマの時間Htも異なる。
例えば、大当り信号T1及び特別状態信号T2については、10回連続してサンプリング処理の結果がオフであること、更に保持タイマを所定時間Htよりも長い時間保持タイマを作動させて、その間も信号T1,T2がオフであることを条件としてオフを確定する判定処理を行う。なお、保持タイマの作動時間は遊技機1毎に設定されるが、大当り信号T1及び特別状態信号T2についての当該作動時間は、高確率状態信号T3の前記8msに比して長めに設定される傾向にある。
【0044】
このため、管理装置6は、特別状態信号T2と高確率状態信号T3とが同時に出力オフとなった場合でも(後述する図5のtd参照)、上記のサンプリング周期、サンプリング回数(チャタリング除去に係る時間)、保持タイマの作動時間の相違により、入力オフの確定(判定処理)は、特別状態信号T2よりも高確率状態信号T3の方が先となる。この場合、信号T3のオフにより信号ステータスT3´も先にオフされてしまい、信号T2の入力による信号ステータスT2´のオンに基づき、誤った遊技状態を特定してしまうことになる。
【0045】
そこで、管理装置6は、高確率状態信号T3の入力のオフを確定する判定処理が終了しても、特別状態信号T2の入力のオンオフの判定処理が行われている場合は、高確率状態信号T3のオフに基づく遊技状態の特定を待機する(遊技状態の更新を行わないようにする)一方、特別状態信号T2の入力のオンオフを確定する判定処理が終了していれば、それら確定した信号T3,T2の入力の種類に応じた遊技状態を特定して、更新する。
【0046】
図5は、上記の遊技状態が「状態1~状態2~状態1」の順で遷移するときの遊技信号T1~T3のタイムチャートを示している。
即ち同図では、通常状態たる状態1で大当りに当選し、確変の状態2で大当りに当選せずに通常の状態1へ移行したケースを表している。このケースにおいて、管理装置6は、大当りの発生により大当り信号T1が入力されると、その入力を前記サンプリング処理により検知して大当り状態を特定する。大当り終了後、状態2へ移行する時点taで(図5図4参照)、検知されていた特別状態信号T2の入力と併せて高確率状態信号T3が入力されると、当該信号T3の入力をサンプリング処理により検知して高確率状態を特定する。
【0047】
この状態2において大当りに当選しなかった場合、その時点tdで遊技機1側からの特別状態信号T2と高確率状態信号T3との双方の入力が同時にオフされるが、管理装置6では、高確率状態信号T3の判定処理により当該信号T3の入力のオフを先に判定し、その判定の時点tfで(図4参照)特別状態信号T2の判定処理中であれば、遊技状態の特定を待機し(高確率状態を維持し)、特別状態信号T2の入力のオフを判定したのち通常状態への移行を特定する(図7のS8、S9参照)。
係る特別状態信号T2の入力オフを判定した時点、つまり信号ステータスT2´(図示略)のオフとなる時点を、図4のt´の時点としたとき、その時点t´まで遊技状態の特定を待機することとなるが、管理装置6において判定処理で判定された信号ステータスT2´、T3´に基づき、対応する高確率状態から通常状態への移行を正確に特定することができる。
【0048】
図6は、遊技状態が「状態1~状態2~状態3~状態1」の順で遷移するときの遊技信号T1~T3のタイムチャートを示している。
同図のケースにおいて、通常の状態1で大当りに当選し、確変の状態2でも大当りに当選して確変の状態3へ移行する場合、上記の如く特別状態信号T2と高確率状態信号T3との入力を検知して高確率状態を特定する。
【0049】
この状態3において大当りに当選しなかった場合、その時点tdで(図6の右側のtd、図4参照)、遊技機1側からの高確率状態信号T3の入力がオフされる。このとき、管理装置6では、高確率状態信号T3の判定処理により当該信号T3の入力のオフを判定し、その判定の時点tfで(図4参照)特別状態信号T2の判定処理が行われていない場合に、遊技状態が高確率状態から時短状態へ移行したと特定する(図6図7のS6、S7、参照)。
【0050】
上記の判定処理を含む、遊技状態を特定する処理(状態判定処理)の流れについて、図7のフローチャートも参照しながら説明する。なお、状態判定処理は、管理装置6により所定周期で実行されるものとし、同図のS1,S2,…は各ステップを示すものとする。
【0051】
先ず、管理装置6は、遊技機1から出力される遊技信号に対するサンプリング処理(検知処理)により信号の入力を検知する。例えば図5に示す大当り終了後の確変の状態2では、その状態2に移行した時点taから特別状態信号T2と高確率状態信号T3の双方が入力されることから、これを検知処理により検知し、信号ステータスT3´(図4参照)のオンを判定する(S1)。
この場合、管理装置6は、特別状態信号T2及び高確率状態信号T3の入力の検知に基づき、その信号ステータスT3´の種類に応じた遊技状態、つまりは高確率状態への移行を特定する(S2)。
【0052】
この後、図5の確変の状態2(或いは図6の確変の状態3)において大当りに当選しなかった場合、その時点tdで遊技機1側からの高確率状態信号T3の入力がオフされる。これに伴い、管理装置6では、高確率状態信号T3の判定処理により当該信号T3の入力オフを(入力が無いと)判定するとともに(S3)、この判定時に特別状態信号T2の入力オフの判定処理中か否か(入力の有無の判定処理が行われているか否か)判定する(S4)。
【0053】
このため、S4では、特別状態信号T2の入力オフの判定処理中は(S4:YES)、当該入力のオンオフが判定されるまで遊技状態の特定を行わずに待機する一方、入力オフの判定処理中でなければ或いは当該判定処理が終了すると(S4:NO)、次のS5へ進む。
管理装置6は、S5において特別状態信号T2が入力中か否かを判定する。これにより、特別状態信号T2が入力中でないと判定される場合(S5:NO)、つまり図5の確変の状態2終了時の如く、特別状態信号T2と高確率状態信号T3が同時にオフされるような場合には、その判定処理に基づき信号ステータスT2´、T3´のオフを判定し(S8)、遊技状態が高確率状態から通常状態へ移行したことを特定して(S9)、この処理を終了する(リターンする)。
【0054】
これに対し、管理装置6は、特別状態信号T2が入力中であると判定した場合(S5:YES)、つまり図6の確変の状態3終了時の如く、高確率状態信号T3のみオフされるような場合には、その判定処理に基づき信号ステータスT3´のオフを判定して、高確率状態の終了を特定する(S6)。また、管理装置6は、入力中の特別状態信号T2に基づき、時短状態への移行を特定した上で(S7)、この処理を終了する(リターンする)。
【0055】
以上説明したように、本実施形態の管理装置6は、検知された高確率状態信号T3及び特別状態信号T2のうち一方の信号の入力が無いオフと判定されたときに(例えば図7のS3)、他方の信号の入力の有無の判定処理が行われている場合は(例えばS4:YES)当該有無が判定されるまで(例えばS4:NO且つS5が判定されるまで)遊技状態の特定を行わず、当該有無が判定された場合に遊技状態の特定を行う。
これによれば、高確率状態、入賞容易状態及び大当り状態の発生に応じて共通の(一の)特別状態信号が出力されるものとしても、又、その特別状態信号T2と高確率状態信号T3の判定処理のタイミングが異なっていても、好適に遊技状態を特定することができる。
【0056】
より具体的には、管理装置6において検知された高確率状態信号T3の入力オフが判定されたときに、検知された特別状態信号T2の入力の有無の判定処理が行われている場合は当該有無が判定されるまで遊技状態の特定を行わず、当該有無が判定された場合に遊技状態の特定を行う。
この点、重要度が高い大当りや特別状態の信号T2の判定処理を正確に行うために判定処理期間を長く設定する傾向にあるが、そのために高確率状態信号T3の入力オフが先に判定されても、特別状態信号T2の入力の判定処理中であれば、当該判定処理が終了するまで高確率状態の終了の特定を待機するようになる。このため、信号T2,T3の判定処理のタイミングが異なることに起因して誤った遊技状態の特定がなされることを抑制することができ、又、前記信号T2の判定処理期間を長く設定する傾向に対応した正確な遊技状態の特定が可能となる。
なお、判定処理期間の長短が特別状態信号T2と高確率状態信号T3とで上記した実施形態と逆の関係にあっても、一方の信号T2の入力のオフが判定されたときに、他方の信号T3の入力の有無の判定処理が行われている場合は当該有無が判定されるまで遊技状態の特定を行わない構成とすることで、上記した実施形態と同様の効果を奏する。
【0057】
管理装置6は、検知された高確率状態信号T3の入力が無いと判定されたときに(例えばS3)、検知された特別状態信号T2の入力が有るものとして判定処理が行われていない場合は(例えばS4:NO且つS5:YES)、遊技状態として高確率状態が終了したと特定する。
これによれば、高確率状態信号T3の入力オフが先に判定されても、特別状態信号T2の入力が有る場合、その信号T2の入力の判定処理を待機することなく高確率状態の終了を特定することができ、正確な遊技状態の特定が可能となる。
【0058】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形または拡張することができる。
大当り状態、時短状態及び高確率状態において出力される信号として特別状態信号T2としているが、こうした信号に加えて時短状態中に出力される信号として時短信号を出力する遊技機1に適用してもよい。この場合、時短状態の特定を時短信号の入力に応じて行うようにしてもよい。
【0059】
さらに大当り抽選の結果、特定の図柄に当選することで大当りが発生することなく時短状態が発生する構成の遊技機1に適用してもよく、当該時短状態の発生を特定するために大当りの発生の伴わない特別状態信号の入力時に時短状態の発生を特定してもよいし、時短信号により時短状態の発生を特定してもよい。
【0060】
所定回数大当り抽選が非当選である場合に救済時短が発生する構成の遊技機1に適用してもよい。救済時短が発生した場合、救済時短の発生を識別可能な信号を遊技機1から出力するように構成してもよい。救済時短の特定に、大当りが発生するまでのスタート回数を用いてよいし、救済時短の発生を識別可能な信号を用いて特定してもよい。
関連する設定情報は予め設定されていれば遊技場管理者が任意に設定しても、管理装置6の製造メーカにて設定しても、外部(例えばチェーン店本部や遊技機メーカ等)の管理サーバからダウンロードして設定しても良い。
【0061】
数値、桁数、項目等は例示であり、上記した所定回数やタイマの動作時間等についてどのような数値を採用してもよい。
対象となる遊技機1はパチンコ遊技機等が例示でき、遊技媒体を排出せずデータ上のポイントを遊技に応じて更新する所謂封入式の遊技機等も想定できるため、玉等の遊技媒体や上記ポイントを包含する遊技価値という表現を適宜使用している。
【0062】
管理装置6が行う処理の一部を管理装置6以外の装置(中継装置4等)にて行ってもよいし、管理装置6のみで全ての処理を行う構成にしてもよい。
また、例示した構成を適宜設定に応じて採用するか否かを変更してもよいし、変形例を含む例示した構成をどのように組合せてもよいし、適宜構成を除外してもよい。
【符号の説明】
【0063】
図面中、1は遊技機、6は管理装置の制御部(信号検知手段、入力判定手段、状態特定手段)、管理装置のI/F(信号入力手段)である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7