(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023067007
(43)【公開日】2023-05-16
(54)【発明の名称】アウトドアアクティビティに使用可能なコンポーネント
(51)【国際特許分類】
G01B 7/16 20060101AFI20230509BHJP
A01K 89/015 20060101ALI20230509BHJP
A01K 87/00 20060101ALI20230509BHJP
B62J 45/411 20200101ALI20230509BHJP
B62J 45/421 20200101ALI20230509BHJP
【FI】
G01B7/16 R
A01K89/015 A
A01K87/00
B62J45/411
B62J45/421
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021177919
(22)【出願日】2021-10-29
(71)【出願人】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】高山 仁志
(72)【発明者】
【氏名】藤村 慎也
【テーマコード(参考)】
2B108
2F063
【Fターム(参考)】
2B108EA00
2F063AA25
2F063CB01
2F063DA02
2F063DA05
2F063EC05
2F063LA27
(57)【要約】
【課題】アウトドアアクティビティに使用可能であって、周囲の温度による影響が低減されたひずみに関する情報が得られるコンポーネントを提供する。
【解決手段】アウトドアアクティビティに使用可能なコンポーネントであって、コンポーネントは、本体と、前記本体に設けられる少なくとも1つのひずみゲージ、を含むホイートストンブリッジ回路と、前記ホイートストンブリッジ回路に電気的に接続される入力部と、前記ホイートストンブリッジ回路に電気的に接続される出力部と、前記入力部に電気的に接続され、前記出力部から出力される電圧値の温度変化に対する変化率を低下させる温度補償部と、を備え、前記温度補償部は、温度に応じて電気抵抗値が変化する抵抗素子を含む。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アウトドアアクティビティに使用可能なコンポーネントであって、
本体と、
前記本体に設けられる少なくとも1つのひずみゲージ、を含むホイートストンブリッジ回路と、
前記ホイートストンブリッジ回路に電気的に接続される入力部と、
前記ホイートストンブリッジ回路に電気的に接続される出力部と、
前記入力部に電気的に接続され、前記出力部から出力される電圧値の温度変化に対する変化率を低下させる温度補償部と、を備え、
前記温度補償部は、温度に応じて電気抵抗値が変化する抵抗素子を含む、コンポーネント。
【請求項2】
前記温度補償部は、予め定める温度範囲における前記変化率が5%以下になるように構成される、請求項1に記載のコンポーネント。
【請求項3】
前記温度補償部は、前記予め定める温度範囲における前記変化率が1%以下になるように構成される、請求項2に記載のコンポーネント。
【請求項4】
前記出力部と電気的に接続され、前記出力部から入力される入力信号を処理する信号処理部と、
前記信号処理部が設けられる基板と、をさらに備え、
前記温度補償部は、前記基板に設けられる、請求項1から3のいずれか一項に記載のコンポーネント。
【請求項5】
前記信号処理部は、演算処理部を含み、
前記演算処理部は、前記入力信号に応じて前記本体に与えられる力に関する情報を演算するように構成される、請求項4に記載のコンポーネント。
【請求項6】
前記信号処理部と電気的に接続され、前記信号処理部から出力される出力信号を外部装置に出力する信号出力部をさらに備える、請求項4または5に記載のコンポーネント。
【請求項7】
前記信号出力部は、前記出力信号を外部装置に無線送信する無線通信部を含む、請求項6に記載のコンポーネント。
【請求項8】
前記ホイートストンブリッジ回路に電気的に接続される電気配線と、
前記電気配線が設けられるフレキシブルプリント配線基板と、をさらに備え、
前記温度補償部は、前記フレキシブルプリント配線基板に設けられる、請求項1から7のいずれか一項に記載のコンポーネント。
【請求項9】
前記ひずみゲージは、基材と、前記基材に設けられる抵抗体と、を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のコンポーネント。
【請求項10】
前記温度補償部は、前記基材に設けられる、請求項9に記載のコンポーネント。
【請求項11】
前記抵抗体は、CuNi、Ni、および、NiCrの少なくとも1つを含む、請求項9または10に記載のコンポーネント。
【請求項12】
前記抵抗素子は、Cuを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載のコンポーネント。
【請求項13】
前記本体に設けられ、前記ひずみゲージ、および、前記温度補償部が配置される収容空間の少なくとも一部を形成するカバー部材をさらに備える、請求項1から12のいずれか一項に記載のコンポーネント。
【請求項14】
前記本体は、回転軸心周りに回転可能に支持部材に設けられる、請求項1から13のいずれか一項に記載のコンポーネント。
【請求項15】
前記本体の回転状態を検出する回転状態検出部をさらに備える、請求項14に記載のコンポーネント。
【請求項16】
前記ひずみゲージは、前記回転軸心に関する周方向において前記本体に与えられる力に関する情報を検出するように構成される、請求項14または15に記載のコンポーネント。
【請求項17】
前記コンポーネントは、人力駆動車用のコンポーネントを含む、請求項1から16のいずれか一項に記載のコンポーネント。
【請求項18】
前記本体は、クランクアームを含む、請求項17に記載のコンポーネント。
【請求項19】
前記コンポーネントは、釣り具を含む、請求項1から16のいずれか一項に記載のコンポーネント。
【請求項20】
前記本体は、釣り竿を含む、請求項19に記載のコンポーネント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アウトドアアクティビティに使用可能なコンポーネントに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、ひずみゲージを備える人力駆動車用のコンポーネントを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ひずみゲージの出力は、周囲の温度の影響を受ける。
本開示の目的は、アウトドアアクティビティに使用可能であって、周囲の温度による影響が低減されたひずみに関する情報が得られるコンポーネントを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1側面に従うコンポーネントは、アウトドアアクティビティに使用可能なコンポーネントであって、本体と、前記本体に設けられる少なくとも1つのひずみゲージ、を含むホイートストンブリッジ回路と、前記ホイートストンブリッジ回路に電気的に接続される入力部と、前記ホイートストンブリッジ回路に電気的に接続される出力部と、前記入力部に電気的に接続され、前記出力部から出力される電圧値の温度変化に対する変化率を低下させる温度補償部と、を備え、前記温度補償部は、温度に応じて電気抵抗値が変化する抵抗素子を含む。
第1側面のコンポーネントによれば、温度補償部によって出力部から出力される電圧値の温度変化に対する変化率が低下するため、周囲の温度による影響が低減されたひずみに関する情報が得られる。
【0006】
本開示の第1側面に従う第2側面のコンポーネントにおいて、前記温度補償部は、予め定める温度範囲における前記変化率が5%以下になるように構成される。
第2側面のコンポーネントによれば、予め定める温度範囲において、精度の高いひずみに関する情報が得られる。
【0007】
本開示の第2側面に従う第3側面のコンポーネントにおいて、前記温度補償部は、前記予め定める温度範囲における前記変化率が1%以下になるように構成される。
第3側面のコンポーネントによれば、予め定める温度範囲において、精度の高いひずみに関する情報が得られる。
【0008】
本開示の第1から3側面のいずれか1つに従う第4側面のコンポーネントにおいて、前記出力部と電気的に接続され、前記出力部から入力される入力信号を処理する信号処理部と、前記信号処理部が設けられる基板と、をさらに備え、前記温度補償部は、前記基板に設けられる。
第4側面のコンポーネントによれば、温度補償部と信号処理部とが1つの基板に設けられるので、信号処理部の基板への実装工程において温度補償部も基板に実装できるため、製造の効率化が向上される。
【0009】
本開示の第4側面に従う第5側面のコンポーネントにおいて、前記信号処理部は、演算処理部を含み、前記演算処理部は、前記入力信号に応じて前記本体に与えられる力に関する情報を演算するように構成される。
第5側面のコンポーネントによれば、ひずみに関する情報から、本体に与えられる力に関する情報が得られる。
【0010】
本開示の第4または5側面に従う第6側面のコンポーネントにおいて、前記信号処理部と電気的に接続され、前記信号処理部から出力される出力信号を外部装置に出力する信号出力部をさらに備える。
第6側面のコンポーネントによれば、外部装置においても、ひずみに関する情報が得られる。
【0011】
本開示の第6側面に従う第7側面のコンポーネントにおいて、前記信号出力部は、前記出力信号を外部装置に無線送信する無線通信部を含む。
第7側面のコンポーネントによれば、外部装置が出力信号を取得する場合に、外部装置を電気ケーブルによってコンポーネントに接続する必要がないので、利便性が向上される。
【0012】
本開示の第1から7側面のいずれか1つに従う第8側面のコンポーネントにおいて、前記ホイートストンブリッジ回路に電気的に接続される電気配線と、前記電気配線が設けられるフレキシブルプリント配線基板と、をさらに備え、前記温度補償部は、前記フレキシブルプリント配線基板に設けられる。
第8側面のコンポーネントによれば、電気配線が設けられるフレキシブルプリント配線基板に温度補償部が設けられるので、温度補償部をひずみゲージの近くに配置できる。
【0013】
本開示の第1から8側面のいずれか1つに従う第9側面のコンポーネントにおいて、前記ひずみゲージは、基材と、前記基材に設けられる抵抗体と、を含む。
第9側面のコンポーネントによれば、基材によって抵抗体が安定して本体に設けられる。
【0014】
本開示の第9側面に従う第10側面のコンポーネントにおいて、前記温度補償部は、前記基材に設けられる。
第10側面のコンポーネントによれば、抵抗体が設けられる基材に、温度補償部が設けられるので、温度補償部を抵抗体の近くに配置できる。
【0015】
本開示の第9または10側面に従う第11側面のコンポーネントにおいて、前記抵抗体は、CuNi、Ni、および、NiCrの少なくとも1つを含む。
第11側面のコンポーネントによれば、抵抗体がCuNi、Ni、および、NiCrの1つを含むため、抵抗体の単位長さあたりの電気抵抗値を低くできる。
【0016】
本開示の第1から11側面のいずれか1つに従う第12側面のコンポーネントにおいて、前記抵抗素子は、Cuを含む。
第12側面のコンポーネントによれば、抵抗素子がCuを含むため、抵抗体の単位長さあたりの電気抵抗値を低くできる。
【0017】
本開示の第1から12側面のいずれか1つに従う第13側面のコンポーネントにおいて、前記本体に設けられ、前記ひずみゲージ、および、前記温度補償部が配置される収容空間の少なくとも一部を形成するカバー部材をさらに備える。
第13側面のコンポーネントによれば、カバー部材によって、ひずみゲージ、および、温度補償部の少なくとも一部分を保護できる。
【0018】
本開示の第1から13側面のいずれか1つに従う第14側面のコンポーネントにおいて、前記本体は、回転軸心周りに回転可能に支持部材に設けられる。
第14側面のコンポーネントによれば、ひずみゲージによって回転軸心周りに回転する支持部材のひずみを検出できる。
【0019】
本開示の第14側面に従う第15側面のコンポーネントにおいて、前記本体の回転状態を検出する回転状態検出部をさらに備える。
第15側面のコンポーネントによれば、回転状態検出部によって回転軸心周りの回転状態を検出できる。
【0020】
本開示の第14または15側面に従う第16側面のコンポーネントにおいて、前記ひずみゲージは、前記回転軸心に関する周方向において前記本体に与えられる力に関する情報を検出するように構成される。
第16側面のコンポーネントによれば、ひずみゲージによって、回転軸心に関する周方向において本体に与えられる力に関する情報を検出できる。
【0021】
本開示の第1から16側面のいずれか1つに従う第17側面のコンポーネントにおいて、前記コンポーネントは、人力駆動車用のコンポーネントを含む。
第17側面のコンポーネントによれば、人力駆動車用のコンポーネントにおいて、周囲の温度による影響が低減されたひずみに関する情報が得られる。
【0022】
本開示の第17側面に従う第18側面のコンポーネントにおいて、前記本体は、クランクアームを含む。
第18側面のコンポーネントによれば、クランクアームにおいて、周囲の温度による影響が低減されたひずみに関する情報が得られる。
【0023】
本開示の第1から16側面のいずれか1つに従う第19側面のコンポーネントにおいて、前記コンポーネントは、釣り具を含む。
第19側面のコンポーネントによれば、釣り具において、周囲の温度による影響が低減されたひずみに関する情報が得られる。
【0024】
本開示の第19側面に従う第20側面のコンポーネントにおいて、前記本体は、釣り竿を含む。
第20側面のコンポーネントによれば、釣り竿において、周囲の温度による影響が低減されたひずみに関する情報が得られる。
【発明の効果】
【0025】
本開示のアウトドアアクティビティに使用可能なコンポーネントは、アウトドアアクティビティに使用可能であって、周囲の温度による影響が低減されたひずみに関する情報が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】第1実施形態のアウトドアアクティビティ用のコンポーネントを含む人力駆動車の一例を示す側面図である。
【
図2】
図1のアウトドアアクティビティ用のコンポーネントの一例を示す斜視図である。
【
図3】
図2のアウトドアアクティビティ用のコンポーネントの断面図である。
【
図4】
図2のアウトドアアクティビティ用のコンポーネントの電気的な構成を示すブロック図である。
【
図5】
図2のアウトドアアクティビティ用のコンポーネントにおいて、温度補償部が基板に設けられる場合の第1例を示すブロック図である。
【
図6】
図2のアウトドアアクティビティ用のコンポーネントにおいて、温度補償部がフレキシブルプリント配線基板に設けられる場合の第2例を示すブロック図である。
【
図7】
図2のアウトドアアクティビティ用のコンポーネントにおいて、温度補償部がひずみゲージに設けられる場合の第3例を示すブロック図である。
【
図9】第2実施形態のアウトドアアクティビティ用のコンポーネントの一例を示す斜視図である。
【
図10】
図9のアウトドアアクティビティ用のコンポーネントのうち、リールの一例を示す斜視図である。
【
図11】
図10のアウトドアアクティビティ用のコンポーネントの断面図である。
【
図12】
図9のアウトドアアクティビティ用のコンポーネントの電気的な構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
<第1実施形態>
図1から
図8を参照して、第1実施形態のコンポーネント30が説明される。以下では、コンポーネント30は、アウトドアアクティビティに使用可能なコンポーネント30である。第1実施形態のコンポーネント30は、サイクリングに使用可能なコンポーネント30である。第1実施形態のコンポーネント30は、人力駆動車用のコンポーネント30を含む。
【0028】
人力駆動車10は、少なくとも1つの車輪を有し、少なくとも人力駆動力によって駆動できる乗り物である。人力駆動車10は、例えばマウンテンバイク、ロードバイク、シティバイク、カーゴバイク、ハンドバイク、および、リカンベントなど種々の種類の自転車を含む。人力駆動車10が有する車輪の数は限定されない。人力駆動車10は、例えば1輪車および2輪以上の車輪を有する乗り物も含む。人力駆動車10は、人力駆動力のみによって駆動できる乗り物に限定されない。人力駆動車10は、人力駆動力だけではなく、電気モータの駆動力を推進に利用するイーバイク(E-bike)を含む。イーバイクは、電気モータによって推進が補助される電動アシスト自転車を含む。以下、実施形態において、人力駆動車10を自転車として説明する。
【0029】
例えば、人力駆動車10は、入力回転軸12と、後輪14Aと、前輪14Bと、車体16と、を備える。入力回転軸12は、例えば、クランク軸である。車体16は、フレーム18を含む。車体16には、フレーム18に対して回転可能な入力回転軸12が配置される。後輪14Aは、フレーム18に支持される。本実施形態では、後輪14Aが、駆動機構20によって、入力回転軸12に連結される。後輪14Aは、入力回転軸12が回転することによって駆動される。
【0030】
駆動機構20は、第1回転体22を含む。第1回転体22は、入力回転軸12に連結される。第1回転体22は、入力回転軸12と一体回転するように連結される。第1回転体22は、フロントスプロケットを含む。第1回転体22は、プーリ、または、ベベルギアを含んでいてもよい。
【0031】
駆動機構20は、第2回転体24と連結部材26とを含む。第2回転体24は、後輪14Aに連結される。第2回転体24は、リアスプロケットを含む。第2回転体24は、プーリ、または、ベベルギアを含んでいてもよい。連結部材26は、第1回転体22の回転力を第2回転体24に伝達する。連結部材26は、例えば、チェーン、ベルト、または、シャフトを含む。
【0032】
コンポーネント30は、本体32と、ホイートストンブリッジ回路34と、入力部36と、出力部38と、温度補償部40と、を備える。本実施形態では、例えば、本体32は、クランクアーム42を含む。クランクアーム42は、第1クランクアーム42Aと第2クランクアーム42Bとを含む。第1クランクアーム42Aは、入力回転軸12の第1端部に設けられる。第2クランクアーム42Bは、入力回転軸12の第2端部に設けられる。本体32は、第1クランクアーム42Aまたは第2クランクアーム42Bである。本実施形態では、ホイートストンブリッジ回路34と、入力部36と、出力部38と、温度補償部40とは、第1クランクアーム42Aに設けられる。
【0033】
例えば、本体32は、回転軸心C1周りに回転可能に支持部材44に設けられる。本実施形態では、回転軸心C1は、入力回転軸12の軸心と同軸である。本実施形態では、支持部材44は、入力回転軸12である。クランクアーム42は、回転軸心C1周りに回転可能に、入力回転軸12に設けられる。クランクアーム42の端部には、ペダル12Aが設けられる。ペダル12Aに入力される人力駆動力は、クランクアーム42によって、入力回転軸12に伝達される。
【0034】
ホイートストンブリッジ回路34は、回転軸心C1に関する周方向において本体32に与えられる力に関する情報を出力する。回転軸心C1に関する周方向において本体32に与えられる力は、例えば、クランクアーム42に与えられる力である。クランクアーム42に与えられる力は、ペダル12Aに入力され、入力回転軸12に伝達される人力駆動力である。
【0035】
ホイートストンブリッジ回路34は、少なくとも1つのひずみゲージ46、を含む。例えば、ひずみゲージ46は、回転軸心C1に関する周方向において本体32に与えられる力に関する情報を検出するように構成される。本実施形態では、回転軸心C1に関する周方向において本体32に与えられる力に関する情報は、クランクアーム42の入力回転軸12に関する周方向におけるひずみである。ペダル12Aに入力され、入力回転軸12に伝達される人力駆動力によって、クランクアーム42のひずみが発生する。少なくとも1つのひずみゲージ46は、クランクアーム42の入力回転軸12に関する周方向におけるひずみを検出する。ひずみゲージ46は、検出したクランクアーム42のひずみに応じて電力を出力する。ホイートストンブリッジ回路34は、ひずみゲージ46が出力する電力を出力する。
【0036】
少なくとも1つのひずみゲージ46の数は、ひずみの検出方向に応じて決定される。本実施形態では、少なくとも1つのひずみゲージ46は、1つのひずみゲージ46を含む。1つのひずみゲージ46は、クランクアーム42の入力回転軸12に関する周方向におけるひずみを検出できるように配置される。
【0037】
例えば、ひずみゲージ46は、基材46Aと、抵抗体46Bと、を含む。抵抗体46Bは、基材46Aに設けられる。ひずみゲージ46は、ゲージ配線を含む。ゲージ配線は、基材46Aに設けられ、抵抗体46Bに電気的に接続される。ゲージ配線は、第1抵抗体46Cと第2抵抗体46Dとを接続する。ゲージ配線は、第1抵抗体46Cと第2抵抗体46Dとを電気的に接続する。例えば、抵抗体46Bは、CuNi、Ni、および、NiCrの少なくとも1つを含む。
【0038】
例えば、抵抗体46Bは、複数の抵抗体46Bを含む。複数の抵抗体46Bは、第1抵抗体46Cと第2抵抗体46Dとを含む。複数の抵抗体46Bが3つ以上の抵抗体46Bを含む場合、第1抵抗体46Cは、複数の抵抗体46Bのうちの任意の1つである。複数の抵抗体46Bが3つ以上の抵抗体46Bを含む場合、第2抵抗体46Dは、複数の抵抗体46Bのうちの第1抵抗体46Cとは異なる任意の1つである。第1抵抗体46Cと第2抵抗体46Dとは、電気的に接続される。複数の抵抗体46Bは、クランクアーム42の入力回転軸12に関する周方向におけるひずみを検出できるように、基材46Aに設けられる。本実施形態では、複数の抵抗体46Bは、4つの抵抗体46Bを含む。
【0039】
少なくとも1つのひずみゲージ46は、本体32に設けられる。基材46Aの少なくとも一部が、本体32に接着材によって接着されることによって、少なくとも1つのひずみゲージ46が、本体32に設けられる。基材46Aは、基材46Aのうち少なくとも抵抗体46Bが設けられる部分が本体32に接着されるように、本体32に接着される。本実施形態では、少なくとも1つのひずみゲージ46は、例えば、クランクアーム42のうち、人力駆動車10のフレーム18に対向する面に接着される。少なくとも1つのひずみゲージ46は、例えば、クランクアーム42の延びる方向において中央よりもペダル12A側の端部寄りに接着されてもよい。少なくとも1つのひずみゲージ46は、例えば、クランクアーム42の延びる方向において中央よりも入力回転軸12側の端部寄りに接着されてもよい。本実施形態では、少なくとも1つのひずみゲージ46は、クランクアーム42の延びる方向において中央よりもペダル12A側の端部寄りの部分に接着される。
【0040】
入力部36は、ホイートストンブリッジ回路34に電気的に接続される。入力部36は、ひずみゲージ46に電気的に接続される。入力部36には、信号が入力される。信号は、電圧値を含む。入力部36に入力された信号は、ホイートストンブリッジ回路34に入力され、ひずみゲージ46に入力される。出力部38は、ホイートストンブリッジ回路34に電気的に接続される。出力部38は、ひずみゲージ46に電気的に接続される。出力部38は、信号を出力する。信号は、ホイートストンブリッジ回路34から出力される電圧値を含む。ホイートストンブリッジ回路34から出力される電圧値は、ひずみゲージ46が検出したクランクアーム42のひずみに応じた電圧値である。本実施形態では、入力部36および出力部38は、基材46Aに設けられる。
【0041】
例えば、コンポーネント30は、信号処理部48をさらに備える。例えば、信号処理部48は、出力部38と電気的に接続され、出力部38から入力される入力信号を処理する。入力信号は、ひずみゲージ46が検出したクランクアーム42のひずみに応じた電圧値を含む。信号処理部48による入力振動の処理は、本体32に与えられる力に関する情報を演算に関する処理を含む。信号処理部48による入力信号の処理は、入力信号の増幅、および、入力信号のアナログ信号からデジタル信号への変換の少なくとも1つを含む。信号処理部48は、周力信号を処理した出力信号を出力する。
【0042】
信号処理部48は、アンプ48AおよびAD(アナログ/デジタル)コンバータ48Bの少なくとも1つを含む。本実施形態では、信号処理部48は、アンプ48AおよびADコンバータ48Bの両方を含む。アンプ48Aは、出力部38と電気的に接続され、出力部38から入力される入力信号を処理する。アンプ48Aは、入力信号を増幅する。ADコンバータ48Bは、アンプ48Aと電気的に接続され、アンプ48Aから入力される入力信号を処理する。ADコンバータ48Bは、入力信号をアナログ信号からデジタル信号へ変換する。信号処理部48がアンプ48Aを含まない場合、ADコンバータ48Bは、出力部38と電気的に接続され、出力部38から入力される入力信号を処理する。
【0043】
例えば、信号処理部48は、演算処理部48Cを含む。演算処理部48Cは、例えばCPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)を含む。演算処理部48Cは、相互に離れた複数の場所に設けられてもよい。演算処理部48Cは、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。好ましくは、演算処理部48Cは、記憶部をさらに含む。記憶部には、各種の制御プログラムおよび各種の制御処理に用いられる情報が記憶される。記憶部には、演算処理部48Cの処理結果が記憶されていてもよい。記憶部は、例えば不揮発性メモリおよび揮発性メモリを含む。不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read-Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、および、フラッシュメモリの少なくとも1つを含む。揮発性メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)を含む。信号出力部50が、記憶部に記憶されている演算処理部48Cの処理結果を、出力するように構成されていてもよい。
【0044】
例えば、演算処理部48Cは、入力信号に応じて本体32に与えられる力に関する情報を演算するように構成される。演算処理部48Cは、出力部38と電気的に接続され、出力部38から入力される入力信号を処理する。演算処理部48Cは、入力信号を増幅する。演算処理部48Cは、ADコンバータ48Bと電気的に接続され、ADコンバータ48Bから入力される入力信号を処理する。信号処理部48がADコンバータ48Bを含まない場合、演算処理部48Cは、アナログ信号である入力信号を処理するように構成されてもよい。
【0045】
本実施形態では、本体32に与えられる力は、ペダル12Aに入力され、入力回転軸12に伝達される人力駆動力である。本実施形態では、演算処理部48Cは、入力信号に応じてペダル12Aに入力され、入力回転軸12に伝達される人力駆動力を演算する。演算処理部48Cによって演算される人力駆動力は、例えば、外部装置50B、本体32、および、本体32とは異なる人力駆動車用の電動装置の少なくとも1つの制御に用いられる。
【0046】
本体32とは異なる人力駆動車用の電動装置は、例えば、人力駆動車10に推進力を付与するように構成されるドライブユニットを含む。演算処理部48Cによって演算される人力駆動力は、例えば、ドライブユニットの出力の制御に用いられてもよい。本体32とは異なる人力駆動車用の電動装置は、例えば、人力駆動車10の変速機を含む。演算処理部48Cによって演算される人力駆動力は、例えば、変速機の制御に用いられてもよい。外部装置50Bは、例えば、ディスプレイを含む。演算処理部48Cによって演算される人力駆動力は、例えば、ディスプレイに表示されてもよい。
【0047】
例えば、コンポーネント30は、信号出力部50をさらに備える。信号出力部50は、信号処理部48と電気的に接続され、信号処理部48から出力される出力信号を外部装置50Bに出力する。例えば、信号出力部50は、無線通信部50Aを含む。無線通信部50Aは、出力信号を外部装置50Bに無線送信する。無線通信部50Aは、信号処理部48と電気的に接続され、信号処理部48から出力される出力信号を外部装置50Bに出力する。無線通信部50Aは、演算処理部48Cと電気的に接続され、演算処理部48Cから出力される出力信号を外部装置50Bに出力する。無線通信部50Aは、電気端子および電気ケーブルを介して、演算処理部48Cに電気的に接続する。
【0048】
無線通信部50Aは、アンテナ部を含む。無線通信部50Aは、例えば、Bluetooth(登録商標)、ANT+(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、および、赤外線通信の少なくとも1つの通信方式を用いて通信するように構成される。無線通信部50Aは、基板56に設けられてもよい。無線通信部50Aが基板56に設けられる場合、無線通信部50Aは、電気端子および電気ケーブルを介さずに、基板56に形成される電気配線60を介して、演算処理部48Cに接続されてもよい。無線通信部50Aは、Bluetooth、ANT+、Wi-Fi、および、汎用の赤外線通信以外の独自の通信方式によって情報を送信してもよい。
【0049】
無線通信部50Aは、外部装置50Bと無線通信するように構成される。外部装置50Bは、ディスプレイを含む。外部装置50Bは、例えば、人力駆動車10の操作装置、サイクルコンピュータ、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、および、パーソナルコンピュータの少なくとも1つを含む。外部装置50Bは、無線通信部50Aから送信される情報を表示するように構成される。
【0050】
例えば、コンポーネント30は、回転状態検出部52をさらに備える。回転状態検出部52は、本体32の回転状態を検出する。回転状態検出部52は、本体32の少なくとも一部の回転軸心C1に関する回転状態を検出する。回転状態検出部52が検出する回転状態は、例えば、回転速度、回転加速度、および、回転方向の少なくとも1つを含む。本実施形態では、回転状態検出部52は、クランクアーム42の回転軸心C1に関する周方向における回転速度を検出する。回転状態検出部52は、例えば、磁気センサを含む。磁気センサは、例えば、フレーム18に設けられる磁石の磁力を検出する。磁気センサは、例えば、磁性体リードを含むリードスイッチを含む。クランクアーム42が回転することによって磁気センサと磁石との距離が変化するため、磁気センサは、クランクアーム42の回転速度に応じて信号を出力する。回転状態検出部52は、信号処理部48に含まれていてもよい。
【0051】
回転状態検出部52は、演算処理部48Cと電気的に接続される。回転状態検出部52は、クランクアーム42の回転軸心C1に関する周方向における回転速度に関する信号を、演算処理部48Cに出力する。演算処理部48Cは、クランクアーム42の回転軸心C1に関する周方向における回転速度に関する信号を、無線通信部50Aに出力する。無線通信部50Aは、クランクアーム42の回転軸心C1に関する周方向における回転速度に関する信号を、外部装置50Bに無線送信する。
【0052】
例えば、コンポーネント30は、電源部54を備える。電源部54は、ホイートストンブリッジ回路34に電力を供給する。電源部54は、入力部36を介して、ホイートストンブリッジ回路34に電力を供給する。電源部54は、ひずみゲージ46、信号処理部48、信号出力部50、および、回転状態検出部52に電力を供給するように構成される。電源部54は、1または複数のバッテリ素子を含む。電源部54は、例えば、充電池を含む。電源部54は、コイン電池などの放電のみを行う一次電池を含んでいてもよい。本実施形態では、電源部54は充電池である。電源部54は、好ましくは、本体32から取り外しできるように設けられる。
【0053】
電源部54は、電力入力部54A、および、電源カバー部材54Bを含む。電力入力部54Aには、充電池を充電する電力が入力される。電力入力部54Aは、電気端子、電気ケーブル、および、電気コネクタの少なくとも1つを含む。電源カバー部材54Bは、電力入力部54Aを覆うように構成される。電源カバー部材54Bは、電源部54から取り外しできるように設けられる。例えば、電源カバー部材54Bは、電力入力部54Aに電力が入力される場合に取り外される。
【0054】
例えば、コンポーネント30は、基板56をさらに備える。例えば、基板56には、信号処理部48が設けられる。例えば、基板56には、信号出力部50および回転状態検出部52が設けられる。
【0055】
例えば、コンポーネント30は、フレキシブルプリント配線基板58をさらに備える。本実施形態では、フレキシブルプリント配線基板58は、第1フレキシブルプリント配線基板58Aと第2フレキシブルプリント配線基板58Bとを含む。第1フレキシブルプリント配線基板58Aは、ホイートストンブリッジ回路34と基板56とを接続するように配置される。第2フレキシブルプリント配線基板58Bは、基板56と電源部54とを接続するように配置される。第1フレキシブルプリント配線基板58Aと第2フレキシブルプリント配線基板58Bとは、一体に形成されてもよい。
【0056】
例えば、コンポーネント30は、電気配線60をさらに備える。例えば、フレキシブルプリント配線基板58には、電気配線60が設けられる。電気配線60は、基板56およびフレキシブルプリント配線基板58に配線される。例えば、電気配線60は、ホイートストンブリッジ回路34に電気的に接続される。電気配線60は、ホイートストンブリッジ回路34を基板56に電気的に接続する。電気配線60は、入力部36を温度補償部40に電気的に接続する。電気配線60は、出力部38をアンプ48Aに電気的に接続する。電気配線60は、電源部54を基板56に電気的に接続する。電気配線60は、ホイートストンブリッジ回路34を電源部54に電気的に接続する。
【0057】
例えば、コンポーネント30は、カバー部材62をさらに備える。カバー部材62は、金属によって形成される。カバー部材62は、樹脂によって形成されてもよい。カバー部材62は、第1カバー部材62Aと第2カバー部材62Bとを含む。例えば、カバー部材62は、収容空間62Cの少なくとも一部を形成する。第1カバー部材62Aは、回転軸心C1の軸方向に平行な方向における収容空間62Cの少なくとも一部を形成する。第2カバー部材62Bは、回転軸心C1の軸方向に垂直な方向における収容空間62Cの少なくとも一部を形成する。
【0058】
例えば、収容空間62Cは、本体32に設けられる。収容空間62Cには、ひずみゲージ46、および、温度補償部40が配置される。収容空間62Cには、ホイートストンブリッジ回路34、入力部36、出力部38、信号処理部48、回転状態検出部52、および、電源部54の少なくとも1つが配置される。収容空間62Cには、基板56、電気配線60、および、フレキシブルプリント配線基板58の少なくとも1つが配置される。
【0059】
温度補償部40は、電源部54およびホイートストンブリッジ回路34に電気的に接続される。温度補償部40は、入力部36に電気的に接続される。温度補償部40は、電源部54をホイートストンブリッジ回路34に電気的に接続する電気配線60に設けられる。温度補償部40には、電源部54からホイートストンブリッジ回路34に供給される電力が入力される。温度補償部40は、ホイートストンブリッジ回路34と直列に接続される。ホイートストンブリッジ回路34には、温度補償部40を介して電源部54からの電力が入力される。
【0060】
温度補償部40は、出力部38から出力される電圧値の温度変化に対する変化率を低下させる。温度補償部40は、温度補償部40に入力された電圧値を補正することによって、出力部38から出力される電圧値の温度変化に対する変化率を低下させる。温度補償部40は、温度に応じて、入力された電圧値を補正するように構成される。温度補償部40は、入力部36に温度に応じて補正した電圧値の電力を入力する。温度補償部40は、薄膜温度センサを含む。温度補償部40として、例えば、温度補償用の抵抗温度センサが用いられる。抵抗温度センサとして、例えば、KOA株式会社製のLP73(商品名)が用いられる。
【0061】
温度補償部40は、抵抗素子40Aを含む。温度補償部40に入力された電力は、抵抗素子40Aに入力される。抵抗素子40Aは、温度に応じて電気抵抗値が変化する。例えば、抵抗素子40Aは、予め定める温度範囲において、温度に応じて電気抵抗値が変化する。抵抗素子40Aは、温度に応じて電気抵抗値が変化するため、温度補償部40が出力する電圧は、温度に応じて補正される。例えば、抵抗素子40Aは、Cuを含む。例えば、抵抗素子40Aは、少なくとも一部がCuによって構成される。
【0062】
例えば、温度補償部40は、予め定める温度範囲における変化率が5%以下になるように構成される。例えば、温度補償部40は、予め定める温度範囲における変化率が1%以下になるように構成される。予め定める温度範囲は、例えば、-10℃から50℃の温度範囲である。-10℃から50℃の温度範囲は、人力駆動車10を使用する環境の温度範囲である。
【0063】
図5から
図7に示されるように、温度補償部40が設けられる場所は、任意に変更可能である。
図5に示すように、例えば、温度補償部40は、基板56に設けられる。温度補償部40は、基板56に実装される。
図6に示すように、例えば、温度補償部40は、フレキシブルプリント配線基板58に設けられる。例えば、温度補償部40は、第1フレキシブルプリント配線基板58Aに設けられる。
図7に示すように、例えば、温度補償部40は、ホイーストンブリッジ回路に設けられる。例えば、温度補償部40は、基材46Aに設けられる。
【0064】
ひずみゲージ46が検出したひずみに応じて出力する電圧値は、周囲の温度に応じて変化する。例えば、周囲の温度が-10℃の場合、周囲の温度が20℃の場合よりも、ひずみゲージ46がひずみに応じて出力する電圧値が小さくなる。例えば、周囲の温度が50℃の場合、周囲の温度が20℃の場合よりも、ひずみゲージ46がひずみに応じて出力する電圧値が大きくなる。演算処理部48Cは、ひずみに応じた入力信号に応じて本体32に与えられる力に関する情報を演算する場合、周囲の温度の影響を低減しようとすると、ひずみゲージ46の周囲の温度の影響を考慮した演算を実行する必要がある。例えば、ひずみゲージ46の周囲の温度を検出する温度センサ等を設けると、部品点数が増加する。
【0065】
本実施形態の温度補償部40は、ホイートストンブリッジ回路34に入力される電力を補正することによって、ひずみゲージ46の出力における使用環境の温度に応じた変化量を少なくする。例えば、温度補償部40は、周囲の温度が-10℃の場合、周囲の温度が20℃の場合よりも、電圧値が大きくなるように、電圧値を補正する。例えば、温度補償部40は、周囲の温度が50℃の場合、周囲の温度が20℃の場合よりも、電圧値が小さくなるように、電圧値を補正する。ひずみセンサの出力は、使用環境の温度に応じて変化するが、温度補償部40によって、ひずみセンサの出力が補正されるので、温度センサ等を備えなくても、本体32に与えられる力が精度よく検出される。
【0066】
<第2実施形態>
図9から
図12を参照して、第2実施形態のコンポーネント30について説明する。第2実施形態のコンポーネント30は、本体が釣り竿である点以外は第1実施形態のコンポーネント30と同様である。第2実施形態において第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0067】
図9に示すように、第2実施形態では、例えば、コンポーネント30は、釣り具70を含む。第2実施形態のコンポーネント30は、釣りに使用可能なコンポーネント30である。釣り具70は、本体72と、ホイートストンブリッジ回路34Xと、入力部36Xと、出力部38Xと、温度補償部40と、を備える。本実施形態では、例えば、本体72は、釣り竿74を含む。釣り竿74は、リール76および複数の釣り竿本体78およびを含む。
【0068】
例えば、釣り竿74は、互いに連結される複数の釣り竿本体78を含む。複数の釣り竿本体78は、それぞれ先細りテーパ形状を有する。複数の釣り竿本体78は、元竿78A、中竿78B、および、穂先竿78Cを含む。元竿78Aは、最も竿元側に位置する太径の部分である。中竿78Bは、元竿78Aの穂先側に位置する部分である。穂先竿78Cは、中竿78Bの穂先側に位置する部分である。各釣り竿本体78は、振出形式および並継形式等の周知の連結手法によって連結される。
【0069】
例えば、元竿78Aの外周部には、リール76を取り付けるためのリールシート78Dが設けられる。例えば、釣り竿本体78には、釣り竿74の軸方向に間隔を隔てて複数の釣り糸ガイド78Eが配置される。例えば、釣り竿本体78の端部には、トップガイド78Fが設けられる。トップガイド78Fは、穂先竿78Cの穂先側端部に取り付けられる。リール76から引き出される釣り糸Lは、釣り糸ガイド78Eに案内されてトップガイド78Fに通される。好ましくは、釣り竿本体78は、炭素繊維およびガラス繊維等の強化繊維にエポキシ樹脂等の熱硬化性合成樹脂を含浸させたプリプレグ素材を焼成して形成される。好ましくは、穂先竿78Cは、中実のソリッド素材によって形成される。
【0070】
例えば、リール76は、ベイトキャスティング用のロープロファイル形の両軸受リールである。例えば、リール76は、リール76のハンドル80、ハンドル80のハンドル軸80C、スプール82、スプール82の回転を制動する制動ユニット84、および、リール76のケース86を含む。ケース86には、スプール回転用のハンドル80が配置される。ハンドル80のケース86側には、ドラグ調整用のスタードラグ88Aが配置される。
【0071】
例えば、ハンドル80は、アーム部80Aと、アーム部80Aの両端部のそれぞれに回転可能に装着される把手80Bとを有する。ハンドル80は、ダブルハンドル形のハンドルである。アーム部80Aは、ハンドル軸80Cの一端部にハンドル軸80Cと一体回転するように取り付けられる。アーム部80Aは、ナット80Dによってハンドル軸80Cに取り付けられる。
【0072】
例えば、ケース86は、マグネシウム合金等の軽金属を含む。例えば、ケース86は、フレーム86Aと、フレーム86Aの両側方に装着される第1側カバー86Bおよび第2側カバー86Cとを有する。ケース86の内部において、糸巻用のスプール82がスプール軸82Dを介してケース86に回転可能に設けられる。
【0073】
例えば、フレーム86Aには、スプール82と、クラッチレバー86Dと、レベルワインド機構86Eとが配置される。クラッチレバー86Dは、サミングを行う場合に親指が当てられるレバーである。レベルワインド機構86Eは、スプール82内に均一に釣り糸Lを巻くための機構である。
【0074】
例えば、フレーム86Aと第2側カバー86Cとの間には、ギア機構90と、クラッチ機構92と、クラッチ制御機構92Aと、ドラグ機構88と、キャスティングコントロール機構94とが配置される。ギア機構90は、ハンドル80からの回転力をスプール82およびクラッチレバー86Dに伝える。クラッチ機構92は、スプール82とハンドル80との連結および遮断を切り替える。クラッチ制御機構92Aは、クラッチレバー86Dの操作に応じてクラッチ機構92を制御する。ドラグ機構88は、スプール82を制動する。キャスティングコントロール機構94は、スプール82の回転時の抵抗力を調整する。フレーム86Aと第1側カバー86Bとの間には、電気制御式のスプール82の制動ユニット84が配置される。制動ユニット84は、キャスティング時のバックラッシュを抑えるためのユニットである。
【0075】
例えば、フレーム86Aは、第1側板86Fおよび第2側板86Gと、複数の連結部86Hと、を有する。第1側板86Fおよび第2側板86Gは、所定の間隔をあけて互いに対向するように配置される部分である。複数の連結部86Hは、第1側板86Fと第2側板86Gとを一体で連結する部分である。第1側板86Fには、円形の開口部86Jが形成される。開口部86Jには、ケース86を構成するスプール支持部86Kが着脱可能に固定される。スプール支持部86Kにはスプール82の一端を支持する第1軸受82Mが収納される軸受収納部86Mが設けられる。スプール支持部86Kは、開口部86Jに形成される雌ねじ部に螺合する雄ねじ部を有する。スプール支持部86Kは、開口部86Jにねじ込み固定される。
【0076】
例えば、スプール82は、軸方向の両端部にフランジ部82Aを有する。例えば、スプール82は、両フランジ部82Aの間に位置する筒状の糸巻胴部82Bを有する。第1側カバー86B側のフランジ部82Aの外周面は、糸噛みを防止するために開口部86Jの内周側に僅かな隙間をあけて配置される。スプール82は、糸巻胴部82Bの内周側を貫通するスプール軸82Dに、例えば、セレーション結合によって回転不能に取り付けられる。
【0077】
例えば、スプール軸82Dは、SUS304等の非磁性金属を含む。スプール軸82Dは、第2側板86Gを貫通して第2側カバー86Cの外方に延びる。スプール軸82Dの外方に延びた一端部は、第2側カバー86Cに装着されるボス部86Lに第2軸受82Nによって回転可能に支持される。スプール軸82Dの他端部は第1軸受82Mを介してケース86に対して回転可能に支持される。スプール軸82Dの中心には、大径部82Eが形成される。大径部82Eの両端部には、第1軸受82Mおよび第2軸受82Nを介してケース86に支持される第1小径部82Fおよび第2小径部82Gが形成される。第1軸受82Mおよび第2軸受82Nは、例えば、転がり部材と内輪および外輪とをSUS404C製によって形成することによって、表面を改質して耐食性を向上させた転がり軸受である。
【0078】
例えば、第1側カバー86B側の第1小径部82Fと大径部82Eとの間には両者の中間の外径を有する磁石装着部82Hが形成される。磁石装着部82Hには、磁石保持部82Jが、例えば、セレーション結合によって回転不能に取り付けられる。磁石保持部82Jは、例えば、押出または切削等によって加工されるSUM等の鉄材の表面に無電界ニッケルめっきを施すことによって形成される。磁石保持部82Jは、断面が正方形で中心に磁石装着部82Hが貫通する貫通孔82Kが形成される四角柱状の部材である。磁石保持部82Jの磁石装着部82Hへの取り付け方法はセレーション結合に限定されず、キー結合またはスプライン結合等の種々の結合方法を用いることができる。
【0079】
スプール軸82Dの大径部82Eの第2側カバー86C側の端部は、第2側板86Gの貫通部分に配置される。スプール軸82Dの大径部82Eの第2側カバー86C側の端部には、クラッチ機構92を構成する係合ピン82Lが固定される。係合ピン82Lは、径方向に沿って大径部82Eを貫通しており、係合ピン82Lの両端部が大径部82Eを径方向に突出する。
【0080】
クラッチレバー86Dは、第1側板86Fと第2側板86Gとの間の後部でスプール82後方に配置される。クラッチレバー86Dはクラッチ制御機構92Aに連結されており、第1側板86Fと第2側板86Gとの間でスライドして、クラッチ機構92を連結状態と遮断状態との間において切り換える。
【0081】
例えば、ギア機構90は、ハンドル軸80Cと、ハンドル軸80Cに固定される駆動ギア90Aと、駆動ギア90Aに噛み合う筒状のピニオンギア90Bとを有する。ハンドル軸80Cは、第2側板86Gおよび第2側カバー86Cに回転可能に装着される。ハンドル軸80Cは、ローラ型のワンウェイクラッチ90Gおよび爪式のワンウェイクラッチ90Hによって糸繰り出し方向の回転が禁止される。ワンウェイクラッチ90Gは、第2側カバー86Cとハンドル軸80Cとの間に設けられる。駆動ギア90Aは、ハンドル軸80Cに回転可能に取り付けられており、ハンドル軸80Cとドラグ機構88とを介して連結される。
【0082】
ピニオンギア90Bは、第2側板86Gの外方から内方に延び、中心にスプール軸82Dが貫通する筒状部材であり、スプール軸82Dに対して軸方向に移動可能にスプール軸82Dに取り付けられる。ピニオンギア90Bの第1側カバー86B側の端部は、軸受90Cによって第2側板86Gに対して回転可能かつ軸方向に移動可能に第2側板86Gに支持される。例えば、ピニオンギア90Bの第1側カバー86B側の端部には係合ピン82Lに噛み合う噛み合い溝90Dが形成される。噛み合い溝90Dと係合ピン82Lとによってクラッチ機構92が構成される。例えば、ピニオンギア90Bの中間部にはくびれ部90Eが、噛み合い溝90Dが形成される側と反対側の端部には駆動ギア90Aに噛み合うギア部90Fがそれぞれ形成される。
【0083】
例えば、クラッチ制御機構92Aは、スプール軸82D方向に沿って移動するクラッチヨーク92Bを有する。例えば、クラッチ制御機構92Aは、スプール82の糸巻取方向の回転に連動してクラッチ機構92をクラッチオンさせるクラッチ戻し機構を有する。
【0084】
例えば、キャスティングコントロール機構94は、スプール軸82Dの両端部を挟むように配置される複数の摩擦プレート94Aと、摩擦プレート94Aによるスプール軸82Dの挟持力を調節するための制動キャップ94Bとを有する。第1側カバー86B側の摩擦プレート94Aは、スプール支持部86K内に装着される。
【0085】
例えば、釣り具70は、本体72の少なくとも一部の回転状態を検出する回転状態検出部52Xをさらに含む。例えば、スプール制動機構84Eは、制動ユニット84と、回転状態検出部52Xと、スプール制御ユニット84Fと、モードつまみ84Gと、を有する。制動ユニット84は、スプール82とケース86とに設けられる。回転状態検出部52Xは、スプール82の回転速度を検出する。スプール制御ユニット84Fは、制動ユニット84を制御する。モードつまみ84Gは、制動ユニット84を制御する4つの制動モードのいずれか1つを選択するために設けられる。
【0086】
制動ユニット84は、スプール82を発電によって制動する電気的に制御可能なものである。例えば、制動ユニット84は、回転子84Aと、複数のコイル84Bと、スイッチ素子84Cとを備える。回転子84Aは、スプール軸82Dに回転方向に並べて配置される複数の磁石を含む。複数のコイル84Bは、回転子84Aの外周側に対向して配置され直列接続される。スイッチ素子84Cは、直列接続される複数のコイル84Bの両端部が接続される。複数の磁石は、例えば、4つである。複数のコイル84Bは、例えば、4つである。制動ユニット84は、デューティ比を変更してスプール82を制動する。制動ユニット84は、磁石とコイル84Bとの相対回転によって発生する電流を、スイッチ素子84Cによってオンオフすることによって、デューティ比を変更する。制動ユニット84で発生する制動力はスイッチ素子84Cのオン時間が長いほどに強くなる。スイッチ素子84Cのオン時間が長いほどデューティ比は大きくなる。
【0087】
回転子84Aの4つの磁石は、周方向に並べて配置され極性が交互に異なる。磁石は、磁石保持部82Jと略同等の長さを有する部材である。磁石保持部82Jの外側面は断面円弧状の面であり、内側面は平面である。磁石保持部82Jの内側面がスプール軸82Dの磁石保持部82Jの外周面に接触して配置される。
【0088】
糸巻胴部82Bの内周面の磁石に対向する位置には、スリーブ84Dが装着される。スリーブ84Dは、例えば、押出および切削等によって加工されるSUM等の鉄材の表面に無電界ニッケルめっきを施した磁性体を含む。スリーブ84Dは、糸巻胴部82Bの内周面に圧入または接着等の適宜の固定方法によって固定される。磁性体を含むスリーブ84Dを磁石に対向して配置すると、磁石からの磁束がコイル84Bを集中して通過するため、発電およびブレーキ効率が向上する。
【0089】
例えば、コイル84Bは、コギングを防止してスプール82の回転をスムーズにするためにコアレスタイプのものが採用される。例えば、コイル84Bには、ヨークが設けられない。コイル84Bは、巻回される芯線が磁石に対向して磁石の磁場内に配置されるように略矩形に巻回される。4つのコイル84Bは直列接続されており、各コイル84Bの両端部がスイッチ素子84Cに接続される。コイル84Bは、磁石の外側面との距離が略一定になるようにスプール軸82Dの回転軸芯に対して実質的に同芯の円弧状にスプール82の回転方向に沿って湾曲して成形されるので、コイル84Bと回転中の磁石との隙間を一定に維持できる。例えば、コイル84Bは、回路基板82Оに取り付けられる。
【0090】
例えば、スイッチ素子84Cは、例えば、高速でオンオフ制御できる並列接続される2つのFET(電界効果トランジスタ)を有する。FETの各ドレイン端子に直列接続されるコイル84Bが接続される。例えば、スイッチ素子84Cは、回路基板82Оに装着される。
【0091】
回転状態検出部52Xは、例えば、投光部と受光部とを有する投受光型の光電スイッチを用いる。回路基板82Оに対向するスプール82のフランジ部82Aの外側面には、回転方向に間隔を隔てて配置される複数のスリットを有する検出筒部82Cが一体形成される。回転状態検出部52Xは、検出筒部82Cを挟んで投光部と受光部とが対向して配置され、スリットを通過する光によってスプール82の回転速度を検出する。
【0092】
例えば、モードつまみ84Gは、4つの制動モードのいずれかを選択するために設けられる。例えば、4つの制動モードは、それぞれ第1制動力および第2制動力が異なる制動モードであり、Lモードと、Mモードと、Aモードと、Wモードの4つのモードを含む。Lモードは、遠投モードであり、Mモードは、中距離モードであり、Aモードは、オールラウンドモードであり、Wモードは、ウインドモードである。
【0093】
Lモードは、比重の軽い釣り糸Lを使用するモードである。Lモードは、追い風の恵まれた条件においてスプーン、メタルジグ、または、バイブレーション等の空気抵抗が少なく重い仕掛け(ルアー)を超遠投するためのロングディスタンスモードである。Lモードは、キャスティング直後のエネルギーを極限まで利用するモードである。Lモードは、最大回転数を可能な限り高め、さらに中盤以降をほとんどフリーにして飛距離を伸ばせるように考慮された制動モードであり、第1制動力が最も小さく設定される。
【0094】
Mモードは、重心移動式プラグ、ペンシルベイト、または、バイブレーション等空気抵抗の少ない仕掛け(プラグ)で快適に遠投できるように設定された制動モードである。Mモードは、キャスティング直後のオーバーランを抑えつつ、中盤以降を上手く補正してギリギリのところでバックラッシュさせずに飛距離を伸ばせるように設定する。比重の小さいポリアミド樹脂系の釣り糸Lを使用する場合、Mモードを基準に設定するのが好ましい。
【0095】
Aモードは、キャスティング直後のエネルギーを極限まで利用しつつ、後半の伸びを重視するモードである。Aモードは、釣り糸Lおよび仕掛けの種類、風向きを問わず、ほとんどの状況でオールマイティーに使用可能である。特に、比重の重いフロロカーボン系の釣り糸Lを使用する場合、Aモードを基準に設定するのが好ましい。
【0096】
Wモードは、完全な向かい風の中で仕掛けの飛行距離が落ちる状況でもバックラッシュを可及的に抑えて飛行距離を伸ばすモードであり、第2制動力が最も大きく設定される。Wモードは、飛行中に回転して減速しやすい重心固定ミノーまたはフラットサイドクランクを向かい風に向かって投げる場合に最適なように設定される。Wモードは、ピッチングまたはスキッピング等のライトキャスティングであっても低回転からしっかりとバックラッシュを防止するように設定される。
【0097】
モードつまみ84Gは、第1側カバー86Bに回動自在かつ制動モードに応じた4つの回転位相に位置決め可能に設けられる。モードつまみ84Gには磁石が設けられる。回路基板82Pには磁石が回動する領域に間隔を隔てて配置される2つのホール素子を含むモードつまみ位置センサが設けられる。モードつまみ位置センサは、磁石の通過による2つのホール素子のオンオフの変化、具体的には、両方オン、一方オン他方オフ、一方オフ他方オン、両方オフによって、モードつまみ84Gの回転位相を検出する。制御部は、4つの制動モードのいずれかをモードつまみ84Gの回転位相に応じて設定する。
【0098】
例えば、スプール制御ユニット84Fは、スプール支持部86Kのスプール82のフランジ部82Aに対向する面に装着される回路基板82Pと、回路基板82Pに搭載される制御部とを有する。
【0099】
回路基板82Pは、中心が円形に開口する座金形状のリング状の基板であり、軸受収納部86Mの外周側でスプール軸82Dと実質的に同芯に配置される。回路基板82Pは、スプール支持部86Kに対して回動可能にスプール支持部86Kに取り付けられる。回路基板82Pが、開口部86Jに対して所定の位相で配置されるように位置決めされるので、スプール支持部86Kを開口部86Jに対して回して取り外しても回路基板82Pが一定の位相で配置される。
【0100】
回路基板82Pが、スプール支持部86Kのスプール82のフランジ部82Aと対向する面に設けられるため、回転子84Aの周囲に配置されるコイル84Bを回路基板82Pに直接取り付けることができる。コイル84Bを回路基板82Pに直接取り付けることができるため、コイル84Bと回路基板82Pとを接続するリード線が不要になり、コイル84Bと回路基板82Pとの絶縁不良を軽減できる。コイル84Bがスプール支持部86Kに取り付けられた回路基板82Pに装着されるため、回路基板82Pをスプール支持部86Kに取り付けるだけでコイル84Bもスプール支持部86Kに装着される。回路基板82Pをスプール支持部86Kに取り付けるだけでコイル84Bがスプール支持部86Kに装着されるため、スプール制動機構84Eを容易に組み立てできる。回路基板82Pはスプール支持部86Kに相対回転自在に装着され、かつ開口部86Jに対して所定の位相に位置決めされるため、回路基板82Pとケース86との位相が変化しない。回路基板82Pとケース86との位相が変化しないため、開閉する第1側カバー86Bに装着されるモードつまみ84Gに磁石を設け、回路基板82Pにホール素子を設けても、ホール素子が磁石を常に同じ位置関係で検出できる。
【0101】
制御部は、例えばCPUまたはMPUを含む。制御部は、相互に離れた複数の場所に設けられてもよい。制御部は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。好ましくは、制御部は、記憶部をさらに含む。記憶部には、各種の制御プログラムおよび各種の制御処理に用いられる情報が記憶される。記憶部には、制御部の処理結果が記憶されていてもよい。記憶部は、例えば不揮発性メモリおよび揮発性メモリを含む。不揮発性メモリは、例えば、ROM、EPROM、EEPROM、および、フラッシュメモリの少なくとも1つを含む。揮発性メモリは、RAMを含む。制御部の不揮発性メモリには、制御プログラムが格納されるとともに、2つの制動処理において用いられる第1制動力に関する情報、第2制動力に関する情報、およびタイマ等のデータがそれぞれ4つの制動モードに応じて格納される。制御部の不揮発性メモリには、各制動モード時の張力の参照張力および開始張力等の設定値等も格納される。
【0102】
制御部には、回転状態検出部52Xと、モードつまみ84Gの回動位置を検出するためのモードつまみ位置センサとが接続される。制御部には、スイッチ素子84Cの各FETのゲートが接続される。制御部は、回転状態検出部52Xおよびモードつまみ位置センサからの入力と制御プログラムとによって、制動ユニット84のスイッチ素子84Cを、例えば、周期1/1000秒のPWM(パルス幅変調)信号によってオンオフ制御する。制御部は、選択された制動モードにおいて、回転速度に応じて減少するデューティ比でスイッチ素子84Cをオンオフ制御する。制御部には電源部54Xからの電力が供給される。好ましくは、制御部は、仕掛けが着水状態であることを検出するとともに、仕掛けが着水状態であると、仕掛けが着水状態である旨を報知装置から音を発生させることによって釣り人に報知する。
【0103】
例えば、制御部は、ソフトウェアによって実現される機能構成として、スプール制御部と、張力検出部と、着水判断部と、着水報知部と、を備える。スプール制御部は、制動処理を行う。張力検出部は、釣り糸Lの張力を算出する。張力検出部は、例えば、スプール軸82Dに与えられる力に関する情報に応じて、釣り糸Lの張力を算出する。着水判断部は、機能構成として非加速状態判断部と、非加速時間判断部と、速度判断部と、を有する。非加速状態判断部は、スプール82が加速していない、非加速状態を判断する。非加速状態は、等速回転状態および減速回転状態を含む。非加速状態判断部は、回転状態検出部52Xの時系列的な出力によって非加速状態について判断する。非加速時間判断部は、非加速状態が所定時間継続するか否かを判断する。所定時間は、例えば、0.05秒から0.5秒である。度判断部は、スプール82の回転速度が着水状態の判断基準となる極低速の終了速度になったか否かを判断する。着水報知部は、着水判断部を仕掛けが着水状態であることを判断すると、仕掛けが着水状態であると判断したことを、デューティ制御の周波数を可聴領域の周波数にしてデューティによる音、すなわちデューティ制御音を鳴動させることによって報知する。
【0104】
本実施形態では、蓄電素子54Yは、例えば、電解コンデンサを含む。蓄電素子54Yは、整流回路に接続される。整流回路は、スイッチ素子84Cに接続される。整流回路は、回転子84Aとコイル84Bとを有し発電機として機能する制動ユニット84からの交流電流を直流に変換し、かつ電圧を安定化して蓄電素子54Yに供給する。本実施形態では、電源部54Xは、制動ユニット84および整流回路をさらに含む。
【0105】
例えば、整流回路および蓄電素子54Yは回路基板82Pに搭載される。回路基板82Pに搭載されるコイル84Bを含む各部は、合成樹脂絶縁体製の絶縁被膜82Qによって覆われる。絶縁被膜82Qは、鍔付き円筒状に形成される。絶縁被膜82Qは、コイル84Bと回路基板82Pと回路基板82Pに装着される電気部品と、を覆っている。回転状態検出部52Xの投受光部分は、絶縁被膜82Qから露出する。
【0106】
キャスティングを行う場合、釣り人は、クラッチレバー86Dを下方に押圧してクラッチ機構92をクラッチオフ状態にする。クラッチオフ状態においては、スプール82が自由回転状態になり、キャスティングを行うと仕掛けの重さによって釣り糸Lがスプール82から勢いよく繰り出される。キャスティングによってスプール82が回転すると、磁石がコイル84Bの内周側を回転して、スイッチ素子84Cをオンするとコイル84Bに電流が流れスプール82が制動される。キャスティング時にはスプール82の回転速度は急激に速くなり、ピークを越えると徐々に減速する。
【0107】
仕掛けが着水状態になると、デューティ制御音が鳴動するため、釣り人は、仕掛けが着水したことを判断できる。仕掛けが着水したことを判断した釣り人は、ハンドル80を糸巻取方向に回転させてクラッチ戻し機構によってクラッチ機構92をクラッチオン状態にし、ケース86をパーミングしてアタリを待つ。
【0108】
キャスティング時の制御部の概略のブレーキ制御動作について説明する。
キャスティングが開始され、制御部に電源部54Xから電力が供給されると、第1初期制動力と、第2初期制動力と、倍率と、減衰率と、タイマ値と、が制御部にセットされる。第1初期制動力と、第2初期制動力と、倍率と、減衰率と、タイマ値と、は、モードつまみ84Gの位置に応じて、制御部にセットされる。第1初期制動力は、制動モードに応じた第1制動処理における制動力である。第2初期制動力は、第2制動処理における制動力である。倍率は、第2制動力の倍率である。第2制動力の倍率は、例えば、1.2倍から2.5倍の範囲に含まれる。減衰率は、第2制動力の減衰率である。第2制動力の減衰率は、例えば0.2から0.6の範囲に含まれる。タイマ値は、補正制動時のタイマのタイマ値である。補正制動時のタイマのタイマ値は、例えば、0.05秒から0.5秒の範囲に含まれる。また、検出された張力に対する比較対照としての参照張力および制動開始時点を決定する開始張力の少なくとも1つも制御部にセットされる。第2制動力の倍率は、例えば1.5である。
【0109】
張力は、スプール軸82Dに設けられるひずみゲージ46Xの出力に応じて算出される。
キャスティング開始から徐々に降下する張力が所定値(開始張力)以下になったときに大きな制動力を作用させると、回転速度のピークの手前で仕掛けの姿勢が反転して安定して飛行する。制御部は、回転速度のピークの手前で制動して安定した姿勢で仕掛けを飛行させるために以下の制御を行う。すなわち、制御部は、キャスティング当初に短時間にわたり強い制動力を作用させて仕掛けを反転させる第1制動処理を行う。第1制動処理に続いて、徐々に弱くなる第1制動力と第2制動力とを組み合わせて徐々に制動していき、仕掛けの着水を判断するまでスプール82を制動する。第1制動力は、制動開始時の制動力から回転速度の二乗に比例して減少する。第2制動力は、第1制動力に所定の倍率を掛けた初期値からセットされた減衰率で減少する。
【0110】
スプール制御部は、第1制動処理と第2制動処理との2つの制動処理を行う。スプール制御部は、第2制動処理では、少なくとも一部が時間とともに減少するように設定された参照張力と検出された検出張力とを比較し、検出張力が参照張力以下になると、第2制動力でスプール82を制動する。第2制動力は、第1制動力を基準にして増加させたものであり、減衰率に従って減衰する。具体的には、検出張力が参照張力以下になると、タイマ(N:1,2,3・・・)が、検出張力が参照張力以下になる都度作動し、タイマがタイムアップすると、スプール制御部は、検出張力が参照張力以下のときの第1制動力を基準にして増加した第2制動力によって制動する。なお、タイムアップ前に検出張力が参照張力を超えるとタイマはリセットされ、第2制動力について、第1制動力を基準にして増加させる処理は行われない。すなわち、張力は、タイムアップ前に検出張力が参照張力を超えるまでの減衰率にしたがって減衰する。
【0111】
スプール制御部は、仕掛けの着水を判断する際に、制動力を瞬時増加させて、制動解除後のスプール82の回転速度によって仕掛けが着水状態であるか否かを判断する。スプール制御部が、制動解除後のスプール82の回転速度によって仕掛けが着水状態であるか否かを判断するため、リール76が電気的に制御可能な両軸受リールの場合、制動ユニット84において、スプール制御部は、仕掛けの着水を精度良く判断できるようになる。
【0112】
スプール制御部は、仕掛けが着水状態であると判断すると、デューティ制御音を鳴動させて、仕掛けが着水状態である旨を釣り人に報知できるため、夜釣り等において仕掛けの着水を目視できなくても、釣り人が仕掛けの着水を認識できる。夜釣り等において仕掛けの着水を目視できなくても釣り人が仕掛けの着水を認識できるため、釣り人は、着水後のサミング操作およびクラッチオン操作をタイミングよく行える。
【0113】
制御部は、例えば、無線受信装置と接続される。無線受信装置は、例えば、無線通信部50Yと無線通信するように構成される。無線受信装置は、無線通信部50Yから出力されるスプール軸82Dに与えられる力に関する情報を受信して、制御部に送信する。制御部は、無線受信装置によって受信するスプール軸82Dに与えられる力に関する情報に応じて、張力を算出する。
【0114】
コンポーネント30は、釣り竿74と、ホイートストンブリッジ回路34Xと、入力部36Xと、出力部38Xと、温度補償部40と、を備える。例えば、釣り竿74の少なくとも1つは、回転軸心C1周りに回転可能に支持部材44Xに設けられる。本実施形態では、スプール軸82Dが、回転軸心C1周りに回転可能に支持部材44Xに設けられる。入力回転軸12は、回転軸心C1と同軸に設けられる。本実施形態では、支持部材44Xは、ケース86である。
【0115】
例えば、釣り具70は、本体72に設けられ、収容空間62Xを形成するカバー部材62Yをさらに含む。収容空間62Xは、カバー部材62Yに囲まれる空間である。カバー部材62Yは、例えば、スプール軸82Dに設けられる。収容空間62Cは、本体72に設けられ、ひずみゲージ46X、および、温度補償部40が配置される。収容空間62Xは、ホイートストンブリッジ回路34X、入力部36X、出力部38X、信号処理部48X、回転状態検出部52、および、電源部54Xの少なくとも1つが配置される。収容空間62Xは、基板56X、電気配線60X、および、フレキシブルプリント配線基板58Xの少なくとも1つが配置される。
【0116】
図12に示すように、ホイートストンブリッジ回路34Xは、回転軸心C1に関する周方向において本体32に与えられる力に関する情報を出力する。本実施形態では、スプール軸82Dに関する周方向における回転を検出できるように、少なくとも1つのひずみゲージ46Xは、1つのひずみゲージ46Xを含む。本実施形態のホイートストンブリッジ回路34Xは、スプール軸82Dにひずみゲージ46Xが設けられる点以外は、第1実施形態のホイートストンブリッジ回路34と同じ構成である。
【0117】
ホイートストンブリッジ回路34Xは、少なくとも1つのひずみゲージ46Xを含む。本実施形態のひずみゲージ46Xは、基材46Aがスプール軸82Dの表面に接着される点以外は、第1実施形態のひずみゲージ46Xと同じ構成である。ひずみゲージ46Xは、回転軸心C1に関する周方向において本体72に与えられる力に関する情報を検出するように構成される。本実施形態では、回転軸心C1に関する周方向において本体72に与えられる力に関する情報は、スプール軸82Dの関する周方向におけるひずみである。
【0118】
例えば、釣り具70は、信号処理部48Xをさらに備える。本実施形態のアンプ48YおよびADコンバータ48Zは、第1実施形態のアンプ48AおよびADコンバータ48Bと同じ構成である。例えば、信号処理部48Xは、演算処理部48Wを含む。本実施形態では、演算処理部48Wは、入力信号に応じてハンドル80に入力される人力駆動力を演算する。本実施形態の信号処理部48Xは、演算処理部48Wが入力信号に応じてハンドル80に入力される人力駆動力を演算する点以外は、第1実施形態の信号処理部48と同じ構成である。
【0119】
例えば、釣り具70は、信号出力部50Xをさらに備える。信号出力部50Xは、無線通信部50Yを含む。無線通信部50Yは、入力信号を、制御部に接続される無線受信装置に送信する。本実施形態の信号出力部50Xは、無線通信部50Yが入力信号を、制御部に接続される無線受信装置に送信する点以外は、第1実施形態の信号出力部50と同じ構成である。無線通信部50Yは、外部装置50Zと無線通信するように構成される。外部装置50Zは、ディスプレイを含む。外部装置50Zは、例えば、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、および、パーソナルコンピュータの少なくとも1つを含む。外部装置50Zは、無線通信部50Yから送信される情報を表示するように構成される。
【0120】
例えば、釣り具70は、電源部54Xを備える。本実施形態では、電源部54Xは、本体72に設けられる。電源部54Xは、例えば、蓄電素子54Yを含む。制御部には蓄電素子54Yからの電力が供給される。蓄電素子54Yの電力は、回転状態検出部52Xとモードつまみ位置センサにも供給される。蓄電素子54Yは、ケース86に設けられる。蓄電素子54Yは、バッテリを含んでいてもよく、コンデンサを含んでいてもよい。本実施形態の電源部54Xは、蓄電素子54Yを含み、制御部に電力を供給する点以外は、第1実施形態の電源部54と同じ構成である。
【0121】
例えば、釣り具70は、基板56Xをさらに備える。本実施形態の基板56Xは、第1実施形態の基板56と同じ構成である。例えば、釣り具70は、フレキシブルプリント配線基板58Xをさらに備える。本実施形態のフレキシブルプリント配線基板58Xは、第1実施形態のフレキシブルプリント配線基板58と同じ構成である。例えば、釣り具70は、電気配線60Xをさらに備える。本実施形態の電気配線60Xは、第1実施形態の電気配線60と同じ構成である。本実施形態の温度補償部40は、第1実施形態の温度補償部40と同じ構成である。
【0122】
<変形例>
各実施形態に関する説明は、本開示に従うコンポーネントが取り得る形態の例示であり、各実施形態の形態を制限することを意図していない。本開示に従うコンポーネントは、例えば以下に示される各実施形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。以下の変形例において、実施形態の形態と共通する部分については、実施形態と同一の符号を付して実施形態の形態と共通する部分の説明を省略する。
【0123】
・コンポーネント30は、複数の温度補償部40を備えてもよい。コンポーネント30が、複数の温度補償部40を備える場合、コンポーネント30は、本体32と、ホイートストンブリッジ回路34と、入力部36と、出力部38と、複数の温度補償部40と、を備える。複数の温度補償部40の少なくとも1つは、基板56,56X、フレキシブルプリント配線基板58,58X、および、基材46Aのいずれか1つに設けられる。複数の温度補償部40が3つ以上の温度補償部40を含む場合、基板56,56X、フレキシブルプリント配線基板58,58X、および、基材46Aのそれぞれに温度補償部40が設けられてもよい。
【0124】
・信号処理部48,48Xは、基板56,56Xに設けられなくてもよい。信号処理部48,48Xが、基板56,56Xに設けられない場合、信号処理部48,48Xは、外部装置50Bに設けられる。
【0125】
・信号処理部48,48Xは、演算処理部48Cを含まなくてもよい。信号処理部48,48Xが、演算処理部48Cを含まない場合、信号処理部48,48Xは、出力部38,38Xが出力するひずみゲージ46が検出した力に関する情報を、出力信号として出力する。
【0126】
・信号出力部50,50Xは、無線通信部50Aを含まないように構成されてもよい。信号出力部50,50Xが、無線通信部50Aを含まない場合、信号出力部50,50Xは、電気ケーブルによって外部装置50Bと接続され、外部装置50Bと通信するように構成される。信号出力部50,50Xが電気ケーブルによって外部装置50Bと接続される場合、信号出力部50,50Xは、コネクタを含む。
【0127】
・第1実施形態において、本体32は、ペダル12Aを含んでもよい。本体32が、ペダル12Aを含む場合、ひずみゲージ46は、搭乗者の踏込によってペダル12Aに生じるひずみ量を検出するように構成される。
【0128】
・第1実施形態において、本体32は、ハブを含んでもよい。本体32が、ハブを含む場合、ハブは、ハブシェルと、第1ワンウェイクラッチと、第1連結部材と、ハブ軸と、を含む。ハブシェルの内周面は、第1ワンウェイクラッチを介して、第1連結部材の外周面に連結される。第1ワンウェイクラッチは、ハブシェルと第1連結部材とに連結する。第1ワンウェイクラッチは、ハブシェルが第1連結部材と一体回転可能なように、ハブシェルの内周面と第1連結部材の外周面との間に配置される。第1連結部材は、円筒形状を有する。第1連結部材は、ハブ軸と一体回転するように、第1連結部材の少なくとも一部がハブ軸の外周面に連結される。第1ワンウェイクラッチは、ラチェット式のクラッチであってもよく、ローラクラッチであってもよい。ホイートストンブリッジ回路34は、第1連結部材のうち、ハブ軸の外周面に連結された部分から、第1ワンウェイクラッチに連結された部分までの間の動力伝達経路に設けられる。ひずみゲージ46は、第1連結部材の外周部に接着して設けられる。
【0129】
・第2実施形態において、ひずみゲージ46Xは、ハンドル80、スプール82、スプール軸82D、ケース86、本体72、および、トップガイド78Fの少なくとも1つに設けられてもよい。
【0130】
本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」または「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
【符号の説明】
【0131】
10…人力駆動車、30…コンポーネント、32…本体、34,34X…ホイートストンブリッジ回路、36,36X…入力部、38,38X…出力部、40…温度補償部、40A…抵抗素子、42…クランクアーム、44,44X…支持部材、46,46X…ひずみゲージ、46A…基材、46B…抵抗体、48,48X…信号処理部、48C,48W…演算処理部、50,50X…信号出力部、50A,50Y…無線通信部、50B,50Z…外部装置、52,52X…回転状態検出部、56,56X…基板、58,58X…フレキシブルプリント配線基板、60,60X…電気配線、62,62Y…カバー部材、62C,62X…収容空間、70…釣り具、72…本体、74…釣り竿。