(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023067423
(43)【公開日】2023-05-16
(54)【発明の名称】撮像装置
(51)【国際特許分類】
H04N 23/60 20230101AFI20230509BHJP
G03B 17/18 20210101ALI20230509BHJP
【FI】
H04N5/232
H04N5/232 300
G03B17/18 Z
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021178647
(22)【出願日】2021-11-01
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-06-02
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年10月8日ウェブサイト https://news.panasonic.com/jp/topics/204415.htmlで掲載
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(74)【代理人】
【識別番号】100199314
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 寛
(72)【発明者】
【氏名】大塚 浩一
(72)【発明者】
【氏名】小瀧 遼
【テーマコード(参考)】
2H102
5C122
【Fターム(参考)】
2H102AA71
2H102CA06
5C122EA42
5C122FK23
5C122FK35
5C122FK38
5C122FL05
5C122GC52
5C122HB01
5C122HB05
(57)【要約】
【課題】設定情報が表示されない撮像装置において外部機器にデータを出力する設定を利用し易くすることができる撮像装置を提供する。
【解決手段】自装置において動作設定のための設定情報を表示する表示部を備えない撮像装置(10)が提供される。撮像装置は、被写体像を撮像して画像データを生成する撮像部(140)と、外部機器(30)に接続して画像データを出力する出力部(110)と、出力部から外部機器に、所定形式において画像データを出力する出力設定を制御する制御部(180)とを備える。出力設定が適用された状態において、出力設定を解除するための設定情報は、出力部による所定形式の画像データの出力先の外部機器に表示されず、撮像装置は、出力設定が適用された状態から出力設定を解除する指示を受け付ける入力部(156)をさらに備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自装置において動作設定のための設定情報を表示する表示部を備えない撮像装置であって、
被写体像を撮像して画像データを生成する撮像部と、
外部機器に接続して前記画像データを出力する出力部と、
前記出力部から前記外部機器に、所定形式において前記画像データを出力する出力設定を制御する制御部とを備え、
前記出力設定が適用された状態において、前記出力設定を解除するための設定情報は、前記出力部による前記所定形式の画像データの出力先の外部機器に表示されず、
前記撮像装置は、前記出力設定が適用された状態から前記出力設定を解除する指示を受け付ける入力部をさらに備える
撮像装置。
【請求項2】
前記入力部は、前記出力設定が適用された状態において、外部の表示機器に前記出力設定を解除するための設定情報を表示させることなく、前記出力設定を解除する指示を受け付ける
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記出力設定が適用されていない状態において前記出力設定を適用する指示が入力されると、所定のメッセージを前記出力先の外部機器に表示させ、
前記所定のメッセージは、前記出力設定の適用時に前記設定情報が前記出力先の外部機器に表示されないことを予告する通知と、前記出力先の外部機器とは別の表示機器の用意を促す通知と、前記出力設定を適用するか否かを確認する通知とのうちの少なくとも一つの通知を含む
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記出力設定が適用されていない状態において、前記外部機器に表示される設定情報に応じたユーザ操作を受け付ける操作部をさらに備える
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
外部の表示機器に接続してデータ通信を行う通信部と、
前記出力設定が適用されて前記設定情報が前記出力先の外部機器に表示されない状態において、前記表示機器に表示される設定情報に応じたユーザ操作を受け付ける操作部とをさらに備える
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記入力部は、前記撮像装置に設けられた操作部材において、前記出力設定を適用するか否かを切り替える機能が割り当てられる操作部材を含む
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記入力部は、前記操作部材に前記切り替えの機能が割り当てられたか否かに依らず、所定のユーザ操作に応じて前記出力設定を解除する指示を受け付ける
請求項6に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記所定形式は、前記撮像部が撮像を行った状態に対応するRAW形式である
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記出力部は、HDMI規格において前記画像データを前記外部機器に出力する
請求項1に記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、例えばボックスカメラなどの表示部を備えない撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
引用文献1は、映像出力端子毎に映像出力および機能に制限のあるデジタルカメラ等において、ユーザの利便性が損なわれる可能性を低減することを目的とした画像処理装置を開示する。この画像処理装置は、HDMI(登録商標)の映像信号を出力する第1の出力手段と、SDIの映像信号を出力する第2の出力手段と、撮像手段による撮像をアシストするアシスト手段とを備える。この画像処理装置は、第1の出力手段に外部機器が接続された際においては、アシスト手段が無効に設定された状態が満たされた場合に限り、第1の出力手段から映像信号を出力する制御を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、設定情報が表示されない撮像装置において外部機器にデータを出力する設定を利用し易くすることができる撮像装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示において、自装置において動作設定のための設定情報を表示する表示部を備えない撮像装置が提供される。撮像装置は、被写体像を撮像して画像データを生成する撮像部と、外部機器に接続して画像データを出力する出力部と、出力部から外部機器に、所定形式において画像データを出力する出力設定を制御する制御部とを備える。出力設定が適用された状態において、出力設定を解除するための設定情報は、出力部による所定形式の画像データの出力先の外部機器に表示されず、撮像装置は、出力設定が適用された状態から出力設定を解除する指示を受け付ける入力部をさらに備える。
【発明の効果】
【0006】
本開示における撮像措置によると、設定情報が表示されない撮像装置において外部機器にデータを出力する設定を利用し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本開示の実施形態1に係るデジタルカメラの概要を説明するための図
【
図2】実施形態1に係るデジタルカメラの構成を示す図
【
図3】デジタルカメラの操作部と設定メニューを例示した図
【
図4】デジタルカメラにおけるRAW出力設定の動作を例示するフローチャート
【
図5】デジタルカメラに接続された外部モニタの表示例を示す図
【
図6】デジタルカメラの強制OFF処理を説明するためのフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、発明者は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0009】
(実施形態1)
実施形態1では、本開示に係る撮像装置の一例として、自装置に表示部を備えないボックス型のデジタルカメラについて説明する。
【0010】
1.構成
実施形態1に係るデジタルカメラの構成について、
図1~2を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係るデジタルカメラ10の概要を説明するための図である。
【0011】
本実施形態のデジタルカメラ10は、例えば箱状の装置本体において種々の外部機器を接続可能に構成される。こうしたデジタルカメラ10によると、ユーザにとって所望する機能の拡張等を行い易くすることができる。
【0012】
図1は、本実施形態のデジタルカメラ10に、外部構成のモニタ30が通信ケーブルを介して接続された状態を例示する。本実施形態のデジタルカメラ10には、装置本体においては特にモニタ又はビューファインダ等が設けられていない。ユーザは、例えばデジタルカメラ10においてリアルタイムに撮像されるライブビュー画像、或いは設定メニュー等を確認したい場合には、デジタルカメラ10に外部モニタ30を接続して所望の表示を行わせる。又、デジタルカメラ10は、例えばレンズ交換式であり、交換レンズ20を装着可能に構成される。
【0013】
1-1.デジタルカメラの構成
図2は、本実施形態に係るデジタルカメラ10の構成を示す図である。本実施形態のデジタルカメラ10は、例えば交換レンズ20用のマウント120と、イメージセンサ140と、操作部150と、画像処理部160と、バッファメモリ170と、制御部180とを備える。さらに、デジタルカメラ10は、フラッシュメモリ130と、カードスロット190と、各種の接続端子110,112,114とを備える。各種の接続端子110~114は、例えば、HDMI端子110、SDI端子112、及びUSB端子114を含む。
【0014】
交換レンズ20は、ズームレンズ及びフォーカスレンズ、絞り等の光学系、並びに駆動部などを含む。ズームレンズは、光学系で形成される被写体像の倍率を変化させるためのレンズである。フォーカスレンズは、イメージセンサ140上に形成される被写体像のフォーカス状態を変化させるためのレンズである。ズームレンズ及びフォーカスレンズは、1枚又は複数枚のレンズで構成される。
【0015】
交換レンズ20の駆動部は、フォーカスレンズ等の光学系の各部をそれぞれ駆動するための構成を含む。例えば、フォーカスレンズの駆動部はモータを含み、制御部180の制御に基づいてフォーカスレンズを光学系の光軸に沿って移動させる。交換レンズ20の駆動部において光学系の各部を駆動する構成は、DCモータ、ステッピングモータ、サーボモータ、または超音波モータなどで実現できる。
【0016】
マウント120は、デジタルカメラ10において交換レンズ20を着脱自在に装着するための取付部である。マウント120は、デジタルカメラ10と交換レンズ20間の各種データ通信を行うインタフェース回路を含む。
【0017】
イメージセンサ140は、例えば交換レンズ20の光学系を介して入射される被写体像を撮像して、RAWデータを生成する。RAWデータは、イメージセンサ140による撮像結果の状態に対応したRAW形式の画像データの一例である。RAWデータは、例えばベイヤー配列において画素毎に露光された光量の情報を含み、撮像結果の画像を示す。イメージセンサ140は、例えば動画の各フレームを構成する画像の撮像動作を実行する。イメージセンサ140は、本実施形態における撮像部の一例である。
【0018】
イメージセンサ140は、所定のフレームレート(例えば、30フレーム/秒)で新しいフレームのRAWデータを生成する。イメージセンサ140における、RAWデータの生成タイミングおよび電子シャッタ動作は、制御部180によって制御される。イメージセンサ140は、CMOSイメージセンサ、CCDイメージセンサ、またはNMOSイメージセンサなど、種々のイメージセンサを用いることができる。
【0019】
操作部150は、ユーザからの操作(指示)を受け付ける操作部材の総称である。操作部150は、ユーザ操作を受け付けるボタン、レバー、ダイヤル、スイッチ等を含む。操作部150の具体例については後述する。
【0020】
画像処理部160は、イメージセンサ140から出力されたRAWデータに対して所定の処理を施して撮影結果の画像データを生成する。画像処理部160は、例えば現像のための処理を行ってもよく、外部モニタ30等に表示するための画像を生成してもよい。所定の処理としては、例えばディベイヤー処理、ホワイトバランス補正、ガンマ補正、YC変換処理、電子ズーム処理、圧縮処理、伸張処理等が挙げられるが、これらに限定されない。画像処理部160は、ハードワイヤードな電子回路で構成してもよいし、プログラムを用いたマイクロコンピュータ、プロセッサなどで構成してもよい。
【0021】
バッファメモリ170は、画像処理部160や制御部180のワークメモリとして機能する記録媒体である。バッファメモリ170は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などにより実現される。フラッシュメモリ130は不揮発性の記録媒体である。各メモリ130,170は、それぞれ本実施形態における記憶部の一例である。
【0022】
制御部180は、デジタルカメラ10全体の動作を制御する。制御部180は、制御動作や画像処理動作の際に、バッファメモリ170をワークメモリとして使用する。
【0023】
制御部180はCPUまたはMPUを含み、CPUまたはMPUがプログラム(ソフトウェア)を実行することで所定の機能を実現する。制御部180は、CPU等に代えて、所定の機能を実現するように設計された専用の電子回路で構成されるプロセッサを含んでもよい。すなわち、制御部180は、CPU、MPU、GPU、DSU、FPGA、ASIC等の種々のプロセッサで実現できる。制御部180は1つまたは複数のプロセッサで構成してもよい。
【0024】
カードスロット190は、メモリカード200を装着可能であり、制御部180からの制御に基づいてメモリカード200に対してアクセスをする。デジタルカメラ10は、メモリカード200に画像データを記録したり、メモリカード200から記録した画像データを読み出したりすることができる。
【0025】
本実施形態では、外部モニタ30が、デジタルカメラ10のHDMI端子110に接続される例について説明する。外部モニタ30は、画像等を表示する外部機器の一例である。外部モニタ30は、例えばデジタルカメラ10から入力されるRAWデータの画像を表示可能に現像処理する機能を有する。また、外部モニタ30は、例えば表示した画像を示す動画データなどを、記録媒体に記録するレコーダ機能を有してもよい。
【0026】
デジタルカメラ10において、HDMI端子110は、例えば通信ケーブルを介して外部モニタ30などの外部機器に接続され、HDMI規格に従うデータ通信において映像信号などのデジタル信号を出力する接続端子である。HDMI端子110は、本実施形態のデジタルカメラ10における出力部の一例である。
【0027】
SDI端子112は、SDI規格に従って、接続された外部機器にデジタル信号を出力する接続端子である。SDI端子112には、例えばHDMI端子110に接続された外部モニタ30とは別のモニタ32などの表示機器が接続される。デジタルカメラ10には、各種用途に応じて複数のモニタが接続されてもよい。
【0028】
USB端子114は、USB規格に従って、接続された外部機器とデジタルカメラ10間のデータ通信を行う接続端子である。USB端子114には、例えばPC(パーソナルコンピュータ)又はスマートフォン等の表示機器として機能する情報端末34が接続される。上記各端子112,114は、それぞれデジタルカメラ10における通信部の一例である。情報端末34は、デジタルカメラ10に各種の制御信号を送信してもよい。以下、デジタルカメラ10と情報端末34間の通信接続を、Tether接続という場合がある。
【0029】
デジタルカメラ10の出力部及び通信部は、特に上記に限定されない。例えば、デジタルカメラ10には、各種端子110~114に対応する通信規格によるデータ通信を行うインタフェース回路が設けられ、出力部又は通信部は、こうしたインタフェース回路を含んでもよい。又、上記の通信規格に限らず有線又は無線の各種通信規格が採用されてもよい。
【0030】
1-2.操作部について
デジタルカメラ10における操作部150の具体例を、
図3を用いて説明する。
図3は、デジタルカメラ10の操作部150と設定メニューを例示した図である。
【0031】
図3では、デジタルカメラ10の側面に設けられた操作部150の例として、撮影ボタン151、選択ボタン154、及び複数のファンクションボタン(Fnボタン)156,158が示されている。操作部150は、ユーザによる操作を受け付けると、制御部180に種々の指示信号を送信する。
【0032】
撮影ボタン151は、例えば動画の撮影記録を開始/終了するための押下式ボタンである。制御部180は、撮影ボタン151の押下操作に応じて、例えば動画データのメモリカード200等への記録を制御する。
【0033】
選択ボタン154は、上下左右方向に設けられた押下式ボタン及び中央に設けられた押下式のMENU/SETボタン155を含む。例えばデジタルカメラ10が所定の動作モードにあるときに、MENU/SETボタン155がユーザにより押下されると、制御部180は外部モニタ30に設定メニューを表示させる。
【0034】
図3では、デジタルカメラ10に接続された外部モニタ30に、設定メニューの画面が表示された状態を例示する。設定メニューは、デジタルカメラ10における撮影などの各種動作を設定するための設定情報の一例である。
【0035】
ユーザは、上下左右方向のいずれかの選択ボタン154を押下することにより、設定メニューの画面に表示される各種のメニュー項目又は選択肢を選択したり、カーソルを移動したりすることができる。MENU/SETボタン155が設定メニューにおいて特定のメニュー項目が選択された状態で押下されると、制御部180は、選択されたメニュー項目の設定を変更する選択肢を表示させる。さらに、MENU/SETボタン155が、特定の選択肢が選択された状態で押下されると、制御部180は、当該選択肢を反映して選択されたメニュー項目の設定を確定する。
【0036】
Fnボタン156,158は、それぞれデジタルカメラ10における特定の機能が、例えば設定メニューにおけるユーザの操作により割り当て可能な押下式ボタンである。本実施形態では、Fnボタン156に、後述するRAW出力設定をON/OFFする機能が割り当てられる場合について説明する。
【0037】
2.動作
以上のように構成されるデジタルカメラ10の動作について、以下説明する。
【0038】
2-1.動作の概要
本実施形態のデジタルカメラ10は、例えばHDMI端子110に接続された外部モニタ30に、動画などのRAWデータを出力する設定すなわちRAW出力設定を有する。RAW出力設定を適用すると、デジタルカメラ10において撮影中のRAWデータの動画を、外部モニタ30に表示したり記録したりすることができる。
【0039】
例えば、デジタルカメラ10の設定メニューには、
図3に示すように、RAW出力設定を適用するか否かのON/OFFをユーザに選択させるためのメニュー項目が含まれる。この場合、ユーザは、デジタルカメラ10のRAW出力設定がOFFである状態から設定メニューを外部モニタ30に表示させて、外部モニタ30に表示された設定メニューからRAW出力設定をONすることができる。
【0040】
以上のようなRAW出力設定のON/OFFについて、本願発明者の鋭意研究により以下の問題点が明らかとなった。
【0041】
すなわち、RAW出力設定がONされた状態においては、RAWデータの出力先の外部モニタ30に、設定メニューを表示させることができなくなる。これは、出力されるRAWデータに、設定メニューなどのOSD情報を重畳させることができないためである。この状態においてユーザが設定メニューを利用するためには、RAWデータの出力先の外部モニタ30とは別の表示機器(例えばモニタ32又は情報端末34)を追加で用意してデジタルカメラ10に接続することが考えられる。しかしながら、上記のような追加の表示機器を用意していない場合に、ユーザがRAW出力設定を一旦ONするとOFFに戻すことができなくなってしまうという事態が考えられる。
【0042】
そこで、本実施形態では、デジタルカメラ10において設定メニューとは別にRAW出力設定に関するユーザの指示を受け付ける入力部が設けられる。これにより、本実施形態のデジタルカメラ10は、RAW出力設定がONの状態において設定メニューの表示を用いずとも、ユーザが所望するときに入力部により、RAW出力設定をOFFに戻せるようにすることができる。以下、こうしたデジタルカメラ10の動作の詳細を説明する。
【0043】
2-2.動作の詳細
本実施形態のデジタルカメラ10において、RAW出力設定のON/OFF機能が割り当てられたFnボタン156は、上述した入力部の一例である。こうした割り当てが予め行われた場合におけるデジタルカメラ10の動作について、
図4~5を用いて説明する。
【0044】
図4は、デジタルカメラ10におけるRAW出力設定の動作を例示するフローチャートである。
図4のフローに示す処理は、デジタルカメラ10のRAW出力設定がOFFの状態において開始され、制御部180によって実行される。以下では、外部モニタ30がHDMI端子110に接続されており、他の表示機器32,34はデジタルカメラ10に接続されていない場合について説明する。
【0045】
まず、制御部180は、デジタルカメラ10においてRAW出力設定をOFFからONに切り替えるためのユーザ操作の入力を検知するユーザ操作の入力を検知する(S1)。ステップS1における検知の対象のユーザ操作は、例えばFnボタン156を押下する操作、或いは、設定メニューにおけるRAW出力設定の操作であってもよい。
【0046】
RAW出力設定のON操作が入力されていないとき(S1でNO)、制御部180は、特にイメージセンサ140の撮像結果のRAWデータが生成されても外部モニタ30に出力せず、ステップS1の検知を繰り返す。このとき、RAWデータ以外の各種情報は、デジタルカメラ10からHDMI端子110を介して外部モニタ30に出力されてもよい。例えば、RAWデータに現像の処理を施した画像データ、或いは設定メニュー等の設定情報を表示させるためのデータが映像信号として出力されてもよい。この際、デジタルカメラ10において上記の現像処理、或いは現像された画像に設定メニューを重畳する処理などが行われる。
【0047】
RAW出力設定のON操作が入力されると(S1でYES)、制御部180は、例えばHDMI端子110を介したデータ通信により所定の注意メッセージの画面を外部モニタ30に表示させる(S2)。ステップS2の表示例を、
図5を用いて説明する。
【0048】
図5は、デジタルカメラ10に接続された外部モニタ30に表示される注意メッセージ画面の表示例を示す。本例において、注意メッセージ画面は、制御部180の制御(S2)により、外部モニタ30においてポップアップ等で表示され、注意メッセージ50と、はい/いいえの選択肢51,52とを含む。
【0049】
注意メッセージ50は、例えば
図5に示すように、3つの通知内容を含む。1つ目の通知内容は、RAW出力設定のON状態では、設定メニューがHDMI端子110に接続された外部モニタ30に表示されなくなることをユーザに予告する注意喚起である。2つ目の通知内容は、SDI端子112又はTether接続により、設定メニューを表示するための表示機器を別途、用意することをユーザに促す提案である。3つ目の通知内容は、RAW出力設定をOFFからONに変更するか否かをユーザに選択させる確認である。
【0050】
制御部180は、例えば
図5に示す注意メッセージ画面が外部モニタ30に表示された状態で、選択ボタン154等を用いてはい/いいえの選択肢51,52の何れかを選択するユーザ操作を受け付ける(S3)。
【0051】
例えばユーザ操作により「いいえ」の選択肢52が選択されて、「はい」の選択肢51が選択されなかった場合(S3でNO)、制御部180は、HDMI端子110から表示させた注意メッセージ画面を消去するように外部モニタ30を制御して、ステップS1の処理に戻る。
【0052】
一方、ユーザ操作により「はい」の選択肢51が選択された場合(S3でYES)、制御部180は、デジタルカメラ10にRAW出力設定をON(すなわち適用)する(S4)。例えば、制御部180は、デジタルカメラ10においてHDMI端子110から動画のRAWデータを外部モニタ30に出力可能にするための種々の設定変更を行う。この際、デジタルカメラ10において、特に外部モニタ30とは別の表示機器が接続されていなければ、制御部180は、設定メニューを表示させるためのユーザ操作を無効に設定してもよい。
【0053】
制御部180は、HDMI端子110を介して、デジタルカメラ10において生成される動画RAWデータを外部モニタ30に出力する(S5)。例えば、デジタルカメラ10においてイメージセンサ140は、撮像動作を行って順次、撮像結果を示すRAWデータを生成する。制御部180は、例えば所定のフレームレートにおいてフレーム毎のRAWデータを動画RAWデータとして、外部モニタ30に出力する。動画RAWデータは、例えば画像処理部160において、イメージセンサ140の撮像結果に対して現像処理とは別の処理を適宜、施して生成されてもよい。
【0054】
こうしたRAW出力設定のON状態において随時、制御部180は、Fnボタン156を押下するユーザ操作の入力を検知する(S6)。ステップS6における検知の対象は、RAW出力設定をONからOFFに切り替える(即ち、RAW出力設定を解除する)ためのユーザ操作である。
【0055】
RAW出力設定のON状態においてFnボタン156の押下操作が入力されていないとき(S6でNO)、制御部180は、HDMI端子110から外部モニタ30に動画RAWデータを出力し続ける(S5)。
【0056】
一方、RAW出力設定のON状態においてFnボタン156の押下操作が入力されたとき(S6でYES)、制御部180は、デジタルカメラ10におけるRAW出力設定をOFF(すなわち解除)する(S7)。例えば、ステップS7において制御部180は、HDMI端子110から外部モニタ30への動画RAWデータの出力を停止する。制御部180は、RAW形式の代わりにYC形式などで現像済みの画像データを示す映像信号を外部モニタ30に出力してもよい。
【0057】
制御部180は、デジタルカメラ10をRAW出力設定のOFF状態に制御して(S7)、本フローに示す処理を終了する。
【0058】
以上の処理によると、デジタルカメラ10においてHDMI端子110から外部モニタ30へ動画RAWデータを出力中に、外部モニタ30にメニュー表示されなくても、Fnボタン156の押下操作により随時、RAW出力設定をOFFできる(S5~S7)。こうしたRAW出力設定の解除は、特に外部モニタ30とは別の表示機器が用意できずメニュー表示できない状態でも行えて、ユーザにとってRAW出力設定を利用し易くできる。
【0059】
以上の説明では、ステップS2において
図5に例示したように、3つの通知内容が注意メッセージ50に含まれる例を説明した。ステップS2において表示される注意メッセージ50は、特に
図5の例に限定されず、例えば上記3つの通知内容の全ては含まずに何れか1つ又は2つの通知内容を含んでもよい。
【0060】
2-2-1.強制OFF処理
デジタルカメラ10においては、上述したRAW出力設定のON/OFF機能が、ユーザの設定等によりFnボタン156に割り当てられていない場合も想定される。本実施形態のデジタルカメラ10は、こうした場合においても強制的にRAW出力設定をOFFする指示を受け付ける。こうした強制OFF処理について、
図6を用いて説明する。
【0061】
図6は、デジタルカメラ10の強制OFF処理を説明するためのフローチャートである。
図6のフローチャートに示す処理は、例えばRAW出力設定がONの状態で、
図4に例示した処理と並列して、制御部180により実行される。
【0062】
まず、制御部180は、デジタルカメラ10において所定のリセット操作が入力されたか否かを検知する(S21)。リセット操作は、デジタルカメラ10の情報出力等に関する動作設定を初期状態などに強制的に戻すために予め設定されたユーザ操作であり、例えば特定の組合せの複数ボタン155,156,158を同時に押下する多重押し操作である。
【0063】
リセット操作が入力されていないとき(S21でNO)、制御部180は、デジタルカメラ10の設定を特に変えず、ステップS21の検知を繰り返す。例えば、RAW出力設定がON状態であれば、動画RAWデータの出力が継続される。
【0064】
リセット操作が入力されたとき(S21でYES)、制御部180は、制御部180は、デジタルカメラ10のRAW出力設定をONからOFFに切り替える(S22)。ステップS22の処理は、
図4のステップS7と同様に行われる。
【0065】
又、制御部180は、例えば、デジタルカメラ10から出力する情報に関して、RAW出力設定とは別の設定をリセットする(S23)。例えば、デジタルカメラ10は、設定メニュー等の情報を表示させる機器を予め選択する設定である情報表示設定を有する(
図3参照)。ステップS23において、制御部180は、例えば情報表示設定を、初期設定である「AUTO」に強制的に変更する。
【0066】
情報表示設定の「AUTO」は、例えばHDMI端子110とSDI端子112との接続先から、設定メニュー等の設定情報を表示する対象が自動的に選択される設定状態である。情報表示設定は、例えば「AUTO」に加えて、表示対象の機器をHDMI端子110の接続先に固定する「HDMI」、SDI端子112の接続先に固定する「SDI」、及び、何れの接続先にも情報表示をしない「OFF」といった設定状態を有する。
【0067】
制御部180は、デジタルカメラ10の情報出力についての設定をリセットする(S23)と、本フローに示す処理を終了する。
【0068】
以上のデジタルカメラ10の強制OFF処理によると、例えばFnボタン156にRAW出力設定のON/OFF機能が割り当てられておらずにRAW出力設定がONされた緊急事態であっても、強制的にRAW出力設定をOFFすることが可能になる(S21~S22)。
【0069】
また、RAW出力設定と共に情報表示設定がリセットされることで(S23)、例えばリセット操作後に外部モニタ30等のデジタルカメラ10の接続先に設定メニューが表示されるようにすることができる。このように、ユーザにとって、設定メニューなどが表示できなくなる緊急事態に対してリセット操作で一括して対処でき、デジタルカメラ10の各種出力の設定を利用し易くできる。
【0070】
3.効果等
以上のように、本実施形態におけるデジタルカメラ10は、自装置において動作設定のための設定情報の一例の設定メニュー(
図3参照)を表示する表示部を備えないデジタルカメラ10の一例である。デジタルカメラ10は、撮像部の一例のイメージセンサ140と、出力部の一例のHDMI端子110と、制御部180とを備える。イメージセンサ140は、被写体像を撮像して画像データを生成する。HDMI端子110は、外部機器の一例の外部モニタ30に接続して画像データを出力する。制御部180は、HDMI端子110から外部モニタ30に、所定形式の一例のRAW形式における画像データ即ちRAWデータを出力する出力設定の一例のRAW出力設定を制御する。RAW出力設定が適用(ON)された状態において、RAW出力設定を解除するための設定メニューは、HDMI端子110によるRAWデータの出力先の外部モニタ30に表示されない。デジタルカメラ10は、RAW出力設定が適用された状態からRAW出力設定を解除(OFF)する指示を受け付ける入力部の一例としてFnボタン156等の操作部150をさらに備える。
【0071】
以上のデジタルカメラ10によると、RAW出力設定がONされた状態において外部モニタ30に設定メニューが表示されなくなっても、RAW出力設定の解除の指示を受け付ける入力部により、RAW出力設定をOFFに戻せなくなる事態を回避できる。これにより、設定メニュー等が表示されないデジタルカメラ10において、RAW出力設定が利用し難くなる事態を抑制して、外部機器にデータを出力する設定を利用し易くすることができる。
【0072】
本実施形態のデジタルカメラ10において、入力部は、RAW出力設定が適用された状態において(S4~S6,S21)、外部の表示機器32,34にRAW出力設定を解除するための設定メニューを表示させることなく、RAW出力設定を解除する指示を受け付ける(S7,S22)。これにより、ユーザは特に動画RAWデータの出力先の外部モニタ30に加えて追加の表示機器32,34を用意することなく、デジタルカメラ10のRAW出力設定をOFFに戻すことができ、RAW出力設定を利用し易くできる。
【0073】
本実施形態のデジタルカメラ10において、制御部180は、RAW出力設定が適用されていない状態においてRAW出力設定を適用する指示が入力されると(S1でYES)、注意メッセージ50等の所定のメッセージを出力先の外部モニタ30に表示させる(S2)。所定のメッセージは、RAW出力設定の適用時に設定メニューが出力先の外部モニタ30に表示されないことを予告する通知と、出力先の外部モニタ30とは別の表示機器32,34の用意を促す通知と、RAW出力設定を適用するか否かを確認する通知とのうちの少なくとも一つの通知を含む(
図5参照)。こうした通知により、ユーザにとってRAW出力設定を利用し易くできる。
【0074】
本実施形態のデジタルカメラ10は、RAW出力設定が適用されていない状態において、外部モニタ30に表示される設定メニューに応じたユーザ操作を受け付ける操作部150をさらに備える。即ち、外部モニタ30は、RAW出力設定が適用されていない状態において設定メニューを表示可能である。RAW出力設定のOFF時に、ユーザは外部モニタ30に設定メニューを表示させて各種設定を利用できる。
【0075】
本実施形態のデジタルカメラ10において、入力部は、デジタルカメラ10に設けられた操作部150における操作部材において、RAW出力設定を適用するか否かを切り替える機能が割り当てられる操作部材の一例としてFnボタン156を含む。上記機能を割り当てたFnボタン156を用いて、RAW出力設定のON時に解除する指示を入力可能にできる(S6)。
【0076】
本実施形態のデジタルカメラ10において、入力部の一例の操作部150は、Fnボタン156に上記切り替えの機能が割り当てられたか否かに依らず、予め設定されたリセット操作などの所定のユーザ操作に応じて出力設定を解除する指示を受け付ける(S21)。これにより、Fnボタン156に上記機能が割り当てられずにRAW出力設定がONされた場合であっても、強制的にRAW出力設定をOFFに戻すことが可能となる。
【0077】
本実施形態のデジタルカメラ10において、所定形式は、イメージセンサ140が撮像を行った状態に対応するRAW形式である。RAW出力設定において出力部から出力される対象の画像データは、例えば動画RAWデータである。こうした出力対象の画像データは、必ずしも動画RAWデータに限らず、例えば静止画のRAWデータであってもよい。
【0078】
本実施形態のデジタルカメラ10において、出力部の一例のHDMI端子110は、HDMI規格において画像データを外部モニタ30に出力する。出力部による通信規格は、必ずしもHDMI規格に限らず、RAWデータ等の所定形式の画像データが出力可能な各種の通信規格であってもよい。
【0079】
(他の実施形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置換、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。そこで、以下、他の実施形態を例示する。
【0080】
上記の実施形態1では、デジタルカメラ10に、動画RAWデータの出力先の外部モニタ30のみが接続された場合における動作例を説明した。本実施形態において、デジタルカメラ10には、外部モニタ30の他にもモニタ32又は情報端末34といった表示機器が接続されてもよい。例えば、デジタルカメラ10においてHDMI端子110から外部モニタ30に動画RAWデータを出力しながら、別途各種端子112,114に接続された表示機器32,34にはデジタルカメラ10の設定メニューが表示されてもよい。この場合、表示された設定メニューを用いて、デジタルカメラ10において動画RAWデータの動画画質などの各種設定を確認したり変更したりするユーザ操作が入力できる。又、動画RAW設定をOFFするユーザ操作が入力されてもよい。
【0081】
以上のように、本実施形態のデジタルカメラ10は、出力部とは別の通信部の一例としての各種の接続端子112,114と、操作部150とをさらに備える。通信部は、出力部の出力先とは別に外部の表示機器32,34に接続してデータ通信を行う、操作部150は、RAW出力設定が適用されて設定メニューが出力先の外部モニタ30に表示されない状態において、表示機器に表示される設定メニューに応じたユーザ操作を受け付ける。
【0082】
これにより、例えば動画RAWデータの出力先の外部モニタ30と併用して、各種の表示機器32,24を用いることで、ユーザは設定メニューを利用できる等、デジタルカメラ10を利用し易くできる。又、例えば設定メニューから動画RAW設定をOFFする指示は、設定メニューに応じた操作部150のユーザ操作により入力されてもよいし、情報端末34等の操作から接続端子114を介してデジタルカメラ10に入力されてもよい。
【0083】
上記の各実施形態では、Fnボタン156にRAW出力設定のON/OFF機能が割り当てられる例を説明した。Fnボタン156には、RAW出力設定をONする機能は割り当てられなくてもよく、RAW出力設定をOFFする機能のみ割り当てられてもよい。又、上記Fnボタン156は、デジタルカメラ10が、各種表示機器を用いていたとしてもRAW出力設定のON/OFFを実行できないような動作状態にあるようなときは、操作無効であってもよい。
【0084】
上記の各実施形態では、デジタルカメラ10における入力部の一例として、Fnボタン156を例示した。本実施形態において、入力部はFnボタン156に限らず、デジタルカメラ10における各種の操作部150であってもよい。又、入力部は、操作部150に限らず、例えば音声入力によりRAW出力設定を解除する指示を受け付ける構成であってもよい。或いは、こうした解除の指示が入力可能な遠隔制御ユニット等に接続するインタフェース回路が用いられてもよい。
【0085】
上記の各実施形態では、デジタルカメラ10における設定情報の一例として設定メニューを例示した。本実施形態のデジタルカメラ10において、設定情報は限らずデジタルカメラ10において動作設定が可能な各種情報であってもよく、種々のOSD(オンスクリーンディスプレイ)情報であってもよい。
【0086】
上記の各実施形態では、出力部の出力先の外部機器の一例として、外部モニタ30を説明した。本実施形態において、外部機器は、特に外部モニタ30に限らず、例えばPCなどの情報端末であってもよいし、外部レコーダであってもよい。
【0087】
上記の各実施形態では、撮像装置の一例としてデジタルカメラ10の構成の一例を説明した。本実施形態において、デジタルカメラ10は、特に上記の構成に限定されず、種々の構成であってもよい。例えば、デジタルカメラ10は、レンズ交換式でなくてもよく、レンズ一体式であってもよい。また、デジタルカメラ10は、特にボックスカメラでなくてもよい。
【0088】
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
【0089】
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0090】
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置換、付加、省略などを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本開示は、動作設定のための設定情報を表示する表示部を備えない撮像装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0092】
10 デジタルカメラ
110 HDMI端子
112 SDI端子
114 USB端子
140 イメージセンサ
150操作部
156,158 Fnボタン
180 制御部
30 外部モニタ
32 モニタ
34 情報端末
【手続補正書】
【提出日】2022-04-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自装置において動作設定のための設定情報を表示する表示部を備えない撮像装置であって、
被写体像を撮像して画像データを生成する撮像部と、
外部機器に接続して前記画像データを出力する出力部と、
前記出力部から前記外部機器に、所定形式において前記画像データを出力する出力設定を制御する制御部とを備え、
前記出力設定が適用された状態において、前記出力設定を解除するための設定情報は、前記出力部による前記所定形式の画像データの出力先の外部機器に表示されず、
前記撮像装置は、前記出力設定が適用された状態から前記出力設定を解除する指示を受け付ける入力部をさらに備え、
前記所定形式は、前記撮像部が撮像を行った状態に対応するRAW形式である、
撮像装置。
【請求項2】
前記入力部は、前記出力設定が適用された状態において、外部の表示機器に前記出力設定を解除するための設定情報を表示させることなく、前記出力設定を解除する指示を受け付ける
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記出力設定が適用されていない状態において前記出力設定を適用する指示が入力されると、所定のメッセージを前記出力先の外部機器に表示させ、
前記所定のメッセージは、前記出力設定の適用時に前記設定情報が前記出力先の外部機器に表示されないことを予告する通知と、前記出力先の外部機器とは別の表示機器の用意を促す通知と、前記出力設定を適用するか否かを確認する通知とのうちの少なくとも一つの通知を含む
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記出力設定が適用されていない状態において、前記外部機器に表示される設定情報に応じたユーザ操作を受け付ける操作部をさらに備える
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
外部の表示機器に接続してデータ通信を行う通信部と、
前記出力設定が適用されて前記設定情報が前記出力先の外部機器に表示されない状態において、前記表示機器に表示される設定情報に応じたユーザ操作を受け付ける操作部とをさらに備える
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記入力部は、前記撮像装置に設けられた操作部材において、前記出力設定を適用するか否かを切り替える機能が割り当てられる操作部材を含む
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記入力部は、前記操作部材に前記切り替えの機能が割り当てられたか否かに依らず、所定のユーザ操作に応じて前記出力設定を解除する指示を受け付ける
請求項6に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記出力部は、HDMI規格において前記画像データを前記外部機器に出力する
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項9】
自装置において動作設定のための設定情報を表示する表示部を備えない撮像装置であって、
被写体像を撮像して画像データを生成する撮像部と、
外部機器に接続して前記画像データを出力する出力部と、
前記出力部から前記外部機器に、所定形式において前記画像データを出力する出力設定を制御する制御部とを備え、
前記所定形式は、前記制御部が、前記出力設定が適用された状態において前記所定形式の画像データに、前記設定情報を重畳して前記出力部から出力させることができないデータ形式であり、
前記撮像装置は、前記出力設定が適用された状態から前記出力設定を解除する指示を受け付ける入力部をさらに備える
撮像装置。