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特開2023-6744逆打ち支柱の建込み方法及びこれに用いるヤットコ
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  • 特開-逆打ち支柱の建込み方法及びこれに用いるヤットコ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023006744
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】逆打ち支柱の建込み方法及びこれに用いるヤットコ
(51)【国際特許分類】
   E02D 29/05 20060101AFI20230111BHJP
   E02D 7/00 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
E02D29/05 A
E02D7/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021109494
(22)【出願日】2021-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000000549
【氏名又は名称】株式会社大林組
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】藤井 太志
(72)【発明者】
【氏名】吉永 隆一
【テーマコード(参考)】
2D050
2D147
【Fターム(参考)】
2D050EE07
2D147AB04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】逆打ち支柱の浮力による浮き上がりを容易に防止することが可能な逆打ち支柱の建込み方法及びヤットコを提供することである。
【解決手段】地盤に設けられた抗孔に逆打ち支柱を建て込む、逆打ち支柱の建込み方法であって、上端にヤットコ10が取り付けられた逆打ち支柱を抗孔に挿入する工程と、逆打ち支柱の上端にヤットコ10を取り付けた状態のまま抗孔にコンクリートを打設して逆打ち支柱の根入れ部をコンクリート杭に固定する工程と、を有し、ヤットコ10として、鋼管により中空の柱状に形成された本体部11と、本体部11の内部に打設されたセメント硬化部16と、を有するものを用いることを特徴とする逆打ち支柱の建込み方法及びヤットコ10。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤に設けられた抗孔に逆打ち支柱を建て込む、逆打ち支柱の建込み方法であって、
上端にヤットコが取り付けられた前記逆打ち支柱を前記抗孔に挿入する工程と、
前記逆打ち支柱の上端に前記ヤットコを取り付けた状態のまま前記抗孔にコンクリートを打設して前記逆打ち支柱の根入れ部をコンクリート杭に固定する工程と、を有し、
前記ヤットコとして、
鋼管により中空の柱状に形成された本体部と、
前記本体部の内部に打設されたセメント硬化部と、を有するものを用いることを特徴とする逆打ち支柱の建込み方法。
【請求項2】
地盤に設けた抗孔に逆打ち支柱を建て込む際に、前記逆打ち支柱の上端に取り付けられるヤットコであって、
鋼管により中空の柱状に形成された本体部と、
前記本体部の内部に打設されたセメント硬化部と、を有することを特徴とするヤットコ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、逆打ち支柱の建込み方法及びこれに用いるヤットコに関する。
【背景技術】
【0002】
地上部分と地下部分とを有する建築物を構築する工法として、逆打ち工法が知られている。逆打ち工法では、地下架構を構築するために地盤を掘削する前に、建築物の地上部分を支持するための逆打ち支柱を地盤に設けた抗孔に建て込んでおくことで、地盤を掘削して地下架構の構築を行いつつ、逆打ち支柱上への地上部分の構築を並行して行うことができる。これにより、地下部分の構築を完了した後に地上部分の構築を進める工法に比べて、建築物の工期を短縮することができる。
【0003】
このような逆打ち工法において、逆打ち支柱は、抗孔に挿入された後、抗孔にコンクリートが打設されることで根入れ部において場所打ちのコンクリート杭に固定され(先入れ工法)、あるいは抗孔にコンクリートが打設された後、当該コンクリートに挿入されることで根入れ部において場所打ちのコンクリート杭に固定される(後入れ工法)。しかし、抗孔に打設されたコンクリートが硬化するまでの間、逆打ち支柱には浮力が作用することになるので、当該浮力によって逆打ち支柱が浮き上がりを生じて、鉛直度の低下などの位置ずれを生じる虞がある。
【0004】
このような問題に対して、従来、地盤に設けられた抗孔に逆打ち支柱を建て込む際に、逆打ち支柱の内部に清水(水道水)を充填することにより逆打ち支柱の重量を増加させて、逆打ち支柱の浮力による浮き上がりを防止するようにした方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002-54164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来の方法では、抗孔に打設されたコンクリートが硬化して逆打ち支柱がコンクリート杭に固定された後、逆打ち支柱の内部から清水を除去する必要があり、その作業が煩雑であるという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、逆打ち支柱の浮力による浮き上がりを容易に防止することが可能な逆打ち支柱の建込み方法及びヤットコを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の逆打ち支柱の建込み方法は、地盤に設けられた抗孔に逆打ち支柱を建て込む、逆打ち支柱の建込み方法であって、上端にヤットコが取り付けられた前記逆打ち支柱を前記抗孔に挿入する工程と、前記逆打ち支柱の上端に前記ヤットコを取り付けた状態のまま前記抗孔にコンクリートを打設して前記逆打ち支柱の根入れ部をコンクリート杭に固定する工程と、を有し、前記ヤットコとして、鋼管により中空の柱状に形成された本体部と、前記本体部の内部に打設されたセメント硬化部と、を有するものを用いることを特徴とする。
【0009】
本発明のヤットコは、地盤に設けた抗孔に逆打ち支柱を建て込む際に、前記逆打ち支柱の上端に取り付けられるヤットコであって、鋼管により中空の柱状に形成された本体部と、前記本体部の内部に打設されたセメント硬化部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、逆打ち支柱の浮力による浮き上がりを容易に防止することが可能な逆打ち支柱の建込み方法及びヤットコを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る逆打ち支柱の建込み方法に用いられる逆打ち支柱のヤットコが取り付けられた状態の正面図である。
図2図1に示すヤットコの詳細を示す断面図である。
図3図2におけるA-A線に沿う断面図である。
図4】(a)は、地盤に設けた抗孔を示す図であり、(b)は同図(a)に示す抗孔に鉄筋を建て込んだ状態を示す図である。
図5】(a)は、抗孔に逆打ち支柱を挿入した状態を示す図であり、(b)は、逆打ち支柱が挿入された抗孔にコンクリートを打設した状態を示す図である。
図6】コンクリート杭に逆打ち支柱が固定された後、地下部分を構築しつつ地上部分を構築している状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態に係る逆打ち支柱の建込み方法及びヤットコについて、図面を参照しつつ詳細に例示説明する。
【0013】
図1に示す逆打ち支柱1は、本発明の一実施形態に係る逆打ち支柱の建込み方法において、地盤に設けられた抗孔に建て込まれるものである。
【0014】
逆打ち支柱1は、矩形断面の鋼管により所定の長さの真っ直ぐな柱状に形成されている。逆打ち支柱1の内部は中空である。逆打ち支柱1の下側部分における外周面には、地下架構を構成するマットスラブに逆打ち支柱1を係止させるための複数のスタッド2が上下方向及び水平方向に互いに所定間隔を空けて並べて固定されている。なお、図1においては、便宜上、1つのスタッド2にのみ符号を付している。逆打ち支柱1の複数のスタッド2が固定された部分よりも下側部分は根入れ部3となっている。根入れ部3は、逆打ち支柱1の、抗孔に打設されたコンクリートに挿入されて当該コンクリートが硬化したコンクリート杭に固定される部分である。
【0015】
本実施形態では、逆打ち支柱1は、上端から下端までの全体が矩形断面の鋼管により形成された構成とされているが、例えば、上側部分が矩形断面の鋼管により形成され、下側部分がいわゆるクロスH形鋼で形成された構成とするなど、その形状ないし構成は適宜変更可能である。
【0016】
逆打ち支柱1は、地盤に設けた抗孔に建て込まれる際に、その上端に、本発明の一実施形態に係るヤットコ(仮杭)10が取り付けられる。
【0017】
図2図3に示すように、ヤットコ10は、逆打ち支柱1と同一寸法の矩形断面の鋼管により所定の長さの真っ直ぐで中空の柱状に形成された本体部11を有している。ヤットコ10は、本体部11の下端において、逆打ち支柱1の上端に、互いに同軸且つ四辺が上下に重なり合うように固定される。逆打ち支柱1の上端へのヤットコ10の取付け構造は、例えば、図2に示すように、逆打ち支柱1の上端部外周面及びヤットコ10の下端部外周面にそれぞれ設けたフランジ(不図示)に連結板20をボルト21で固定して接続する構造など、ヤットコ10を着脱可能に逆打ち支柱1に取り付けることができる構造であれば種々の構造を採用することができる。
【0018】
本体部11の下端には、本体部11の下端を閉塞する下端閉塞壁12が固定され、本体部11の上端には、本体部11の上端を閉塞する上端閉塞壁13が固定されている。上端閉塞壁13の上面には、一対の吊下げ用フック14が固定されている。また、本体部11の外周面には、ヤットコ10の抗孔への落下を防止するための、複数の羽根状のストッパ15が固定されている。
【0019】
本実施形態のヤットコ10は、本体部11の内部に打設されたセメント硬化部16を有している。すなわち、本実施形態のヤットコ10は、鋼管により中空の柱状に形成された本体部11の内部にセメント硬化部16が充填された構成となっている。セメント硬化部16は、硬化する前に本体部11の内部に充填され、本体部11の内部で硬化することで本体部11と一体化されている。このような構成により、本実施形態のヤットコ10は、内部が中空の従来のヤットコよりも、その重量が重くなっている。
【0020】
セメント硬化部16は、セメントに、水などの液体と骨材とを混合して硬化させたものである。セメント硬化部16としては、例えば、セメントに、砂(細骨材)と砂利(粗骨材)と水などの液体とを混合して硬化させたコンクリート、セメントに、砂(細骨材)と水などの液体を混合して硬化させたモルタル、セメントに、土(細骨材))と水などの液体を混合して硬化させたソイルセメントを用いることができる。なお、セメント硬化部16は、骨材及び液体に加えて各種の添加剤を含んだものであってもよい。また、セメント硬化部16は、骨材を加えず、セメントに水などの液体のみを混合したものを硬化させたものであってもよい。
【0021】
本体部11の内部に打設されるセメント硬化部16の量は、逆打ち支柱1とヤットコ10との合計の重量が、抗孔に打設されたコンクリートに逆打ち支柱1の根入れ部3を挿入したときに逆打ち支柱1に作用する浮力よりも大きくなる量とする。
【0022】
次に、逆打ち工法により地上部分と地下部分とを有する建築物を構築する際に、本実施形態の逆打ち支柱の建込み方法によって、地盤に設けられた抗孔に逆打ち支柱1を建て込む手順について説明する。
【0023】
まず、図4(a)に示すように、逆打ち工法によって建築物を構築する建設現場の地盤30の、逆打ち支柱1の立設予定位置に、ドリルなどの掘削装置を用いて所定深さの抗孔31を掘削する。図示する場合では、抗孔の形状は、底部のみが拡径する円筒状となっているが、その形状は適宜変更可能である。次に、図4(b)に示すように、抗孔31の底部側の所定位置に鉄筋32を建て込む。
【0024】
次に、図5(a)に示すように、建設現場において上端にヤットコ10が取り付けられた逆打ち支柱1を、ヤットコ10の吊下げ用フック14に接続したワイヤー33を用いてクレーン(不図示)で吊り下げて、下端側から抗孔31に挿入する。このとき、抗孔31の開口部の上方に架台34を設置し、架台34に設けたガイドローラ35で逆打ち支柱1及びヤットコ10を案内しながら垂直姿勢で抗孔31に挿入する。また、逆打ち支柱1の外周面の逆打ち支柱1の軸心を挟んで互いに対向する位置に、複数のパンタグラフ式のジャッキ36を装着する。
【0025】
逆打ち支柱1が、その下端が抗孔31の所定深さに達する位置まで挿入されると、ストッパ15が架台34に支持されて、逆打ち支柱1は当該位置に保持される。逆打ち支柱1の上下方向位置は、架台34に設けたジャーナルジャッキ37で調整する。次に、複数のパンタグラフ式のジャッキ36を開いて抗孔31の壁面にジャッキ36を当接させる。逆打ち支柱1が抗孔31に所定深さまで挿入された状態において、ヤットコ10はガイドローラ35に支持されているので、逆打ち支柱1は、ジャッキ36とガイドローラ35の上下に離れた2か所において鉛直姿勢に支持される。左右のパンタグラフ式のジャッキ36の開き加減及びガイドローラ35の位置を調整することで、逆打ち支柱1の鉛直度が所定範囲内となるように適宜調整する。逆打ち支柱1の鉛直度の測定は、逆打ち支柱1の外周面に取り付けた傾斜計(不図示)を用いて行うことができる。
【0026】
次に、図5(b)に示すように、抗孔31に挿入した逆打ち支柱1の上端にヤットコ10を取り付けた状態のまま、抗孔31にトレミー管38を建て込み、トレミー管38を通して抗孔31の内部に底面から所定高さにまでコンクリート39を打設する。抗孔31の内部にコンクリート39が打設されると、鉄筋32及び逆打ち支柱1の根入れ部3がコンクリート39の内部に埋設される。
【0027】
抗孔31の内部に打設したコンクリート39が固まると、逆打ち支柱1は根入れ部3において硬化したコンクリート39すなわち鉄筋32が埋設された場所打ちのコンクリート杭に固定される。
【0028】
同様の手順で、建築物に必要な所定本数の逆打ち支柱1を、地盤30に設けた所定数の抗孔31のそれぞれのコンクリート杭に固定する。
【0029】
全ての逆打ち支柱1が硬化した対応する抗孔31のコンクリート(コンクリート杭)39に固定されると、抗孔31を埋め戻した後、図6に示すように、逆打ち支柱1に支持させて建築物の地上部分40を構築する作業を進めるとともに、地盤30を所定深さにまで掘削し、その底部にトレミー管38からコンクリートを打設してて建築物の地下部分を構成する地下架構の耐圧盤を形成するなど地下部分41を構築する作業を進める。
【0030】
ここで、図5(b)に示すように、抗孔31に逆打ち支柱1を挿入した後、抗孔31の内部にコンクリート39を打設すると、逆打ち支柱1は、根入れ部3が硬化前すなわち流動性を有するコンクリート39の内部に挿入された状態となるので、コンクリート39が硬化するまでの間、逆打ち支柱1には浮力が作用することになる。逆打ち支柱1がコンクリート39から浮力を受けると、当該浮力により浮き上がりを生じて鉛直度の低下などの位置ずれを生じる虞がある。
【0031】
これに対し、本実施形態の逆打ち支柱の建込み方法では、逆打ち支柱1の上端にヤットコ10を取り付けた状態のまま抗孔31にコンクリート39を打設するとともに、当該ヤットコ10として鋼管により中空の柱状に形成された本体部11の内部にセメント硬化部16を打設した重量の重いものを用いるようにしたので、逆打ち支柱1がコンクリート39から受ける浮力をヤットコ10の重量により相殺して、逆打ち支柱1の浮力による浮き上がりを防止することができる。
【0032】
また、本実施形態の逆打ち支柱の建込み方法では、従来の方法のように逆打ち支柱1の内部に清水(水道水)を充填して逆打ち支柱1の重量を増加させることなく、ヤットコ10として本体部11の内部にセメント硬化部16が打設されたものを用いることで、逆打ち支柱1の浮力による浮き上がりを防止するようにしたので、抗孔31に打設したコンクリート39が硬化して逆打ち支柱1がコンクリート杭に固定された後、逆打ち支柱1の内部から清水を除去する作業が不要である。また、ヤットコ10を逆打ち支柱1から取り外す際には、本体部11の内部のセメント硬化部16は硬化しているので、セメント硬化部16を本体部11から取り出す作業等を行うことなく、ヤットコ10をそのまま逆打ち支柱1から容易に取り外すことができる。
【0033】
このように、本実施形態の逆打ち支柱の建込み方法では、地盤30に設けた抗孔31に逆打ち支柱1を建て込む際に逆打ち支柱1の上端に取り付けられるヤットコ10として、鋼管により中空の柱状に形成された本体部11と、本体部11の内部に打設されたセメント硬化部16と、を有するものを用いるようにしたので、煩雑な水抜き作業等を行うことなく、逆打ち支柱1の浮力による浮き上がりを容易に防止することができる。
【0034】
また、本体部11の内部にセメント硬化部16を打設することで、ヤットコ10の重量を増加させるようにしているので、本体部11を鋼材の中実の構成として重量を増加させる場合に比べて、ヤットコ10の製造コストないし逆打ち支柱1の建込み作業に必要なコストを低減することができる。
【0035】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0036】
例えば、前記実施形態においては、ヤットコ10を逆打ち支柱1の上端に取り付ける前に、予め本体部11の内部にセメント硬化部16を打設するようにしてもよく、内部が空の本体部11を逆打ち支柱1の上端に取り付けて逆打ち支柱1を抗孔31に挿入した後、抗孔31にコンクリート39を打設する前に、本体部11の内部にセメント硬化部16を打設するようにしてもよい。内部が空の本体部11を逆打ち支柱1の上端に取り付けて逆打ち支柱1を抗孔31に挿入した後、抗孔31にコンクリート39を打設する前に、本体部11の内部にセメント硬化部16を打設する場合には、セメント硬化部16としてコンクリートを用いるようにすれば、抗孔31に打設するためのコンクリート39を流用してセメント硬化部16を形成することができ、ヤットコ10の製造コストないし逆打ち支柱1の建込み作業に必要なコストをさらに低減することができる。
【0037】
また、前記実施形態では、逆打ち支柱1を抗孔31に挿入した後、抗孔31にコンクリート39を打設する(先入れ工法)ようにしているが、抗孔31に予めコンクリート39を打設した後、当該コンクリート39が硬化する前に、逆打ち支柱1を抗孔31に挿入する(後入れ工法)ようにしてもよい。
【符号の説明】
【0038】
1 逆打ち支柱
2 スタッド
3 根入れ部
10 ヤットコ
11 本体部
12 下端閉塞壁
13 上端閉塞壁
14 吊下げ用フック
15 ストッパ
16 セメント硬化部
20 連結板
21 ボルト
30 地盤
31 抗孔
32 鉄筋
33 ワイヤー
34 架台
35 ガイドローラ
36 ジャッキ
37 ジャーナルジャッキ
38 トレミー管
39 コンクリート
40 地上部分
41 地下部分
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2021-07-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤に設けられた孔に逆打ち支柱を建て込む、逆打ち支柱の建込み方法であって、
上端にヤットコが取り付けられた前記逆打ち支柱を前記孔に挿入する工程と、
前記逆打ち支柱の上端に前記ヤットコを取り付けた状態のまま前記孔にコンクリートを打設して前記逆打ち支柱の根入れ部をコンクリート杭に固定する工程と、を有し、
前記ヤットコとして、
鋼管により中空の柱状に形成された本体部と、
前記本体部の内部に打設されたセメント硬化部と、を有するものを用いることを特徴とする逆打ち支柱の建込み方法。
【請求項2】
地盤に設けた孔に逆打ち支柱を建て込む際に、前記逆打ち支柱の上端に取り付けられるヤットコであって、
鋼管により中空の柱状に形成された本体部と、
前記本体部の内部に打設されたセメント硬化部と、を有することを特徴とするヤットコ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、逆打ち支柱の建込み方法及びこれに用いるヤットコに関する。
【背景技術】
【0002】
地上部分と地下部分とを有する建築物を構築する工法として、逆打ち工法が知られている。逆打ち工法では、地下架構を構築するために地盤を掘削する前に、建築物の地上部分を支持するための逆打ち支柱を地盤に設けた孔に建て込んでおくことで、地盤を掘削して地下架構の構築を行いつつ、逆打ち支柱上への地上部分の構築を並行して行うことができる。これにより、地下部分の構築を完了した後に地上部分の構築を進める工法に比べて、建築物の工期を短縮することができる。
【0003】
このような逆打ち工法において、逆打ち支柱は、孔に挿入された後、孔にコンクリートが打設されることで根入れ部において場所打ちのコンクリート杭に固定され(先入れ工法)、あるいは孔にコンクリートが打設された後、当該コンクリートに挿入されることで根入れ部において場所打ちのコンクリート杭に固定される(後入れ工法)。しかし、孔に打設されたコンクリートが硬化するまでの間、逆打ち支柱には浮力が作用することになるので、当該浮力によって逆打ち支柱が浮き上がりを生じて、鉛直度の低下などの位置ずれを生じる虞がある。
【0004】
このような問題に対して、従来、地盤に設けられた孔に逆打ち支柱を建て込む際に、逆打ち支柱の内部に清水(水道水)を充填することにより逆打ち支柱の重量を増加させて、逆打ち支柱の浮力による浮き上がりを防止するようにした方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002-54164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来の方法では、孔に打設されたコンクリートが硬化して逆打ち支柱がコンクリート杭に固定された後、逆打ち支柱の内部から清水を除去する必要があり、その作業が煩雑であるという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、逆打ち支柱の浮力による浮き上がりを容易に防止することが可能な逆打ち支柱の建込み方法及びヤットコを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の逆打ち支柱の建込み方法は、地盤に設けられた孔に逆打ち支柱を建て込む、逆打ち支柱の建込み方法であって、上端にヤットコが取り付けられた前記逆打ち支柱を前記孔に挿入する工程と、前記逆打ち支柱の上端に前記ヤットコを取り付けた状態のまま前記孔にコンクリートを打設して前記逆打ち支柱の根入れ部をコンクリート杭に固定する工程と、を有し、前記ヤットコとして、鋼管により中空の柱状に形成された本体部と、前記本体部の内部に打設されたセメント硬化部と、を有するものを用いることを特徴とする。
【0009】
本発明のヤットコは、地盤に設けた孔に逆打ち支柱を建て込む際に、前記逆打ち支柱の上端に取り付けられるヤットコであって、鋼管により中空の柱状に形成された本体部と、前記本体部の内部に打設されたセメント硬化部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、逆打ち支柱の浮力による浮き上がりを容易に防止することが可能な逆打ち支柱の建込み方法及びヤットコを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る逆打ち支柱の建込み方法に用いられる逆打ち支柱のヤットコが取り付けられた状態の正面図である。
図2図1に示すヤットコの詳細を示す断面図である。
図3図2におけるA-A線に沿う断面図である。
図4】(a)は、地盤に設けた孔を示す図であり、(b)は同図(a)に示す孔に鉄筋を建て込んだ状態を示す図である。
図5】(a)は、孔に逆打ち支柱を挿入した状態を示す図であり、(b)は、逆打ち支柱が挿入された孔にコンクリートを打設した状態を示す図である。
図6】コンクリート杭に逆打ち支柱が固定された後、地下部分を構築しつつ地上部分を構築している状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態に係る逆打ち支柱の建込み方法及びヤットコについて、図面を参照しつつ詳細に例示説明する。
【0013】
図1に示す逆打ち支柱1は、本発明の一実施形態に係る逆打ち支柱の建込み方法において、地盤に設けられた孔に建て込まれるものである。
【0014】
逆打ち支柱1は、矩形断面の鋼管により所定の長さの真っ直ぐな柱状に形成されている。逆打ち支柱1の内部は中空である。逆打ち支柱1の下側部分における外周面には、地下架構を構成するマットスラブに逆打ち支柱1を係止させるための複数のスタッド2が上下方向及び水平方向に互いに所定間隔を空けて並べて固定されている。なお、図1においては、便宜上、1つのスタッド2にのみ符号を付している。逆打ち支柱1の複数のスタッド2が固定された部分よりも下側部分は根入れ部3となっている。根入れ部3は、逆打ち支柱1の、孔に打設されたコンクリートに挿入されて当該コンクリートが硬化したコンクリート杭に固定される部分である。
【0015】
本実施形態では、逆打ち支柱1は、上端から下端までの全体が矩形断面の鋼管により形成された構成とされているが、例えば、上側部分が矩形断面の鋼管により形成され、下側部分がいわゆるクロスH形鋼で形成された構成とするなど、その形状ないし構成は適宜変更可能である。
【0016】
逆打ち支柱1は、地盤に設けた孔に建て込まれる際に、その上端に、本発明の一実施形態に係るヤットコ(仮杭)10が取り付けられる。
【0017】
図2図3に示すように、ヤットコ10は、逆打ち支柱1と同一寸法の矩形断面の鋼管により所定の長さの真っ直ぐで中空の柱状に形成された本体部11を有している。ヤットコ10は、本体部11の下端において、逆打ち支柱1の上端に、互いに同軸且つ四辺が上下に重なり合うように固定される。逆打ち支柱1の上端へのヤットコ10の取付け構造は、例えば、図2に示すように、逆打ち支柱1の上端部外周面及びヤットコ10の下端部外周面にそれぞれ設けたフランジ(不図示)に連結板20をボルト21で固定して接続する構造など、ヤットコ10を着脱可能に逆打ち支柱1に取り付けることができる構造であれば種々の構造を採用することができる。
【0018】
本体部11の下端には、本体部11の下端を閉塞する下端閉塞壁12が固定され、本体部11の上端には、本体部11の上端を閉塞する上端閉塞壁13が固定されている。上端閉塞壁13の上面には、一対の吊下げ用フック14が固定されている。また、本体部11の外周面には、ヤットコ10の孔への落下を防止するための、複数の羽根状のストッパ15が固定されている。
【0019】
本実施形態のヤットコ10は、本体部11の内部に打設されたセメント硬化部16を有している。すなわち、本実施形態のヤットコ10は、鋼管により中空の柱状に形成された本体部11の内部にセメント硬化部16が充填された構成となっている。セメント硬化部16は、硬化する前に本体部11の内部に充填され、本体部11の内部で硬化することで本体部11と一体化されている。このような構成により、本実施形態のヤットコ10は、内部が中空の従来のヤットコよりも、その重量が重くなっている。
【0020】
セメント硬化部16は、セメントに、水などの液体と骨材とを混合して硬化させたものである。セメント硬化部16としては、例えば、セメントに、砂(細骨材)と砂利(粗骨材)と水などの液体とを混合して硬化させたコンクリート、セメントに、砂(細骨材)と水などの液体を混合して硬化させたモルタル、セメントに、土(細骨材))と水などの液体を混合して硬化させたソイルセメントを用いることができる。なお、セメント硬化部16は、骨材及び液体に加えて各種の添加剤を含んだものであってもよい。また、セメント硬化部16は、骨材を加えず、セメントに水などの液体のみを混合したものを硬化させたものであってもよい。
【0021】
本体部11の内部に打設されるセメント硬化部16の量は、逆打ち支柱1とヤットコ10との合計の重量が、孔に打設されたコンクリートに逆打ち支柱1の根入れ部3を挿入したときに逆打ち支柱1に作用する浮力よりも大きくなる量とする。
【0022】
次に、逆打ち工法により地上部分と地下部分とを有する建築物を構築する際に、本実施形態の逆打ち支柱の建込み方法によって、地盤に設けられた孔に逆打ち支柱1を建て込む手順について説明する。
【0023】
まず、図4(a)に示すように、逆打ち工法によって建築物を構築する建設現場の地盤30の、逆打ち支柱1の立設予定位置に、ドリルなどの掘削装置を用いて所定深さの孔31を掘削する。図示する場合では、孔の形状は、底部のみが拡径する円筒状となっているが、その形状は適宜変更可能である。次に、図4(b)に示すように、孔31の底部側の所定位置に鉄筋32を建て込む。
【0024】
次に、図5(a)に示すように、建設現場において上端にヤットコ10が取り付けられた逆打ち支柱1を、ヤットコ10の吊下げ用フック14に接続したワイヤー33を用いてクレーン(不図示)で吊り下げて、下端側から孔31に挿入する。このとき、孔31の開口部の上方に架台34を設置し、架台34に設けたガイドローラ35で逆打ち支柱1及びヤットコ10を案内しながら垂直姿勢で孔31に挿入する。また、逆打ち支柱1の外周面の逆打ち支柱1の軸心を挟んで互いに対向する位置に、複数のパンタグラフ式のジャッキ36を装着する。
【0025】
逆打ち支柱1が、その下端が孔31の所定深さに達する位置まで挿入されると、ストッパ15が架台34に支持されて、逆打ち支柱1は当該位置に保持される。逆打ち支柱1の上下方向位置は、架台34に設けたジャーナルジャッキ37で調整する。次に、複数のパンタグラフ式のジャッキ36を開いて孔31の壁面にジャッキ36を当接させる。逆打ち支柱1が孔31に所定深さまで挿入された状態において、ヤットコ10はガイドローラ35に支持されているので、逆打ち支柱1は、ジャッキ36とガイドローラ35の上下に離れた2か所において鉛直姿勢に支持される。左右のパンタグラフ式のジャッキ36の開き加減及びガイドローラ35の位置を調整することで、逆打ち支柱1の鉛直度が所定範囲内となるように適宜調整する。逆打ち支柱1の鉛直度の測定は、逆打ち支柱1の外周面に取り付けた傾斜計(不図示)を用いて行うことができる。
【0026】
次に、図5(b)に示すように、孔31に挿入した逆打ち支柱1の上端にヤットコ10を取り付けた状態のまま、孔31にトレミー管38を建て込み、トレミー管38を通して孔31の内部に底面から所定高さにまでコンクリート39を打設する。孔31の内部にコンクリート39が打設されると、鉄筋32及び逆打ち支柱1の根入れ部3がコンクリート39の内部に埋設される。
【0027】
孔31の内部に打設したコンクリート39が固まると、逆打ち支柱1は根入れ部3において硬化したコンクリート39すなわち鉄筋32が埋設された場所打ちのコンクリート杭に固定される。
【0028】
同様の手順で、建築物に必要な所定本数の逆打ち支柱1を、地盤30に設けた所定数の孔31のそれぞれのコンクリート杭に固定する。
【0029】
全ての逆打ち支柱1が硬化した対応する孔31のコンクリート(コンクリート杭)39に固定されると、孔31を埋め戻した後、図6に示すように、逆打ち支柱1に支持させて建築物の地上部分40を構築する作業を進めるとともに、地盤30を所定深さにまで掘削し、その底部にトレミー管38からコンクリートを打設してて建築物の地下部分を構成する地下架構の耐圧盤を形成するなど地下部分41を構築する作業を進める。
【0030】
ここで、図5(b)に示すように、孔31に逆打ち支柱1を挿入した後、孔31の内部にコンクリート39を打設すると、逆打ち支柱1は、根入れ部3が硬化前すなわち流動性を有するコンクリート39の内部に挿入された状態となるので、コンクリート39が硬化するまでの間、逆打ち支柱1には浮力が作用することになる。逆打ち支柱1がコンクリート39から浮力を受けると、当該浮力により浮き上がりを生じて鉛直度の低下などの位置ずれを生じる虞がある。
【0031】
これに対し、本実施形態の逆打ち支柱の建込み方法では、逆打ち支柱1の上端にヤットコ10を取り付けた状態のまま孔31にコンクリート39を打設するとともに、当該ヤットコ10として鋼管により中空の柱状に形成された本体部11の内部にセメント硬化部16を打設した重量の重いものを用いるようにしたので、逆打ち支柱1がコンクリート39から受ける浮力をヤットコ10の重量により相殺して、逆打ち支柱1の浮力による浮き上がりを防止することができる。
【0032】
また、本実施形態の逆打ち支柱の建込み方法では、従来の方法のように逆打ち支柱1の内部に清水(水道水)を充填して逆打ち支柱1の重量を増加させることなく、ヤットコ10として本体部11の内部にセメント硬化部16が打設されたものを用いることで、逆打ち支柱1の浮力による浮き上がりを防止するようにしたので、孔31に打設したコンクリート39が硬化して逆打ち支柱1がコンクリート杭に固定された後、逆打ち支柱1の内部から清水を除去する作業が不要である。また、ヤットコ10を逆打ち支柱1から取り外す際には、本体部11の内部のセメント硬化部16は硬化しているので、セメント硬化部16を本体部11から取り出す作業等を行うことなく、ヤットコ10をそのまま逆打ち支柱1から容易に取り外すことができる。
【0033】
このように、本実施形態の逆打ち支柱の建込み方法では、地盤30に設けた孔31に逆打ち支柱1を建て込む際に逆打ち支柱1の上端に取り付けられるヤットコ10として、鋼管により中空の柱状に形成された本体部11と、本体部11の内部に打設されたセメント硬化部16と、を有するものを用いるようにしたので、煩雑な水抜き作業等を行うことなく、逆打ち支柱1の浮力による浮き上がりを容易に防止することができる。
【0034】
また、本体部11の内部にセメント硬化部16を打設することで、ヤットコ10の重量を増加させるようにしているので、本体部11を鋼材の中実の構成として重量を増加させる場合に比べて、ヤットコ10の製造コストないし逆打ち支柱1の建込み作業に必要なコストを低減することができる。
【0035】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0036】
例えば、前記実施形態においては、ヤットコ10を逆打ち支柱1の上端に取り付ける前に、予め本体部11の内部にセメント硬化部16を打設するようにしてもよく、内部が空の本体部11を逆打ち支柱1の上端に取り付けて逆打ち支柱1を孔31に挿入した後、孔31にコンクリート39を打設する前に、本体部11の内部にセメント硬化部16を打設するようにしてもよい。内部が空の本体部11を逆打ち支柱1の上端に取り付けて逆打ち支柱1を孔31に挿入した後、孔31にコンクリート39を打設する前に、本体部11の内部にセメント硬化部16を打設する場合には、セメント硬化部16としてコンクリートを用いるようにすれば、孔31に打設するためのコンクリート39を流用してセメント硬化部16を形成することができ、ヤットコ10の製造コストないし逆打ち支柱1の建込み作業に必要なコストをさらに低減することができる。
【0037】
また、前記実施形態では、逆打ち支柱1を孔31に挿入した後、孔31にコンクリート39を打設する(先入れ工法)ようにしているが、孔31に予めコンクリート39を打設した後、当該コンクリート39が硬化する前に、逆打ち支柱1を孔31に挿入する(後入れ工法)ようにしてもよい。
【符号の説明】
【0038】
1 逆打ち支柱
2 スタッド
3 根入れ部
10 ヤットコ
11 本体部
12 下端閉塞壁
13 上端閉塞壁
14 吊下げ用フック
15 ストッパ
16 セメント硬化部
20 連結板
21 ボルト
30 地盤
31
32 鉄筋
33 ワイヤー
34 架台
35 ガイドローラ
36 ジャッキ
37 ジャーナルジャッキ
38 トレミー管
39 コンクリート
40 地上部分
41 地下部分