(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023067556
(43)【公開日】2023-05-16
(54)【発明の名称】テーブルセット用アタッチメント、及び、テーブルセット
(51)【国際特許分類】
A47B 13/00 20060101AFI20230509BHJP
A47B 83/02 20060101ALI20230509BHJP
A47C 7/62 20060101ALI20230509BHJP
【FI】
A47B13/00 Z
A47B83/02
A47C7/62 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021178925
(22)【出願日】2021-11-01
(71)【出願人】
【識別番号】000241474
【氏名又は名称】トヨタT&S建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101535
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 好道
(74)【代理人】
【識別番号】100161104
【弁理士】
【氏名又は名称】杉山 浩康
(72)【発明者】
【氏名】清水 裕一郎
【テーマコード(参考)】
3B053
3B084
3B260
【Fターム(参考)】
3B053NQ08
3B084JA07
3B084JC03
3B260AC01
(57)【要約】
【課題】少ない労力で、椅子を床面から浮かせ、椅子が、自走式掃除機による掃除等に干渉することを防止できるテーブルセット用アタッチメントを提供する。
【解決手段】
テーブルセット用アタッチメント1は、テーブル用アタッチメント5と椅子用アタッチメント6で構成され、テーブル用アタッチメント5は、テーブル側落下防止部13aを備えた引掛部材13と、引掛部材13を、天板7に対して離間するようにテーブル3に取付けるテーブル用取付部10を有し、椅子用アタッチメント6は、椅子側落下防止部18を椅子4の座15の下部に取付ける椅子用取付部16を有し、椅子側落下防止部18と、テーブル側落下防止部13aが当接するように、椅子4を、引掛部材13に引っ掛けた際に、椅子4の脚20の下端が床から離間するようにした。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テーブルと椅子で構成されるテーブルセットに取り付けて用いるテーブルセット用アタッチメントであって、
前記テーブルの天板の下部に取り付けるテーブル用アタッチメントと、前記椅子の座の下部に取り付ける椅子用アタッチメントを有し、
前記テーブル用アタッチメントは、テーブル側落下防止部を備えた引掛部材と、該引掛部材を、前記天板に対して離間するようにテーブルに取付けるテーブル用取付部を有し、
前記椅子用アタッチメントは、椅子側落下防止部を椅子の座の下部に取付ける椅子用取付部を有し、
椅子側落下防止部と、テーブル側落下防止部が当接するように、椅子を、引掛部材に引っ掛けた際に、椅子の脚の下端が床から離間するようにしたことを特徴とするテーブルセット用アタッチメント。
【請求項2】
テーブルと椅子で構成されるテーブルセットであって、
前記テーブルには、テーブル側落下防止部を備えた引掛部材を、前記天板に対して離間するように設け、
前記椅子には、椅子側落下防止部を備えた椅子用取付部材を、椅子の座の下部に取付け、
椅子側落下防止部と、テーブル側落下防止部が当接するように、椅子を、引掛部材に引っ掛けた際に、椅子の脚の下端が床から離間するようにしたことを特徴とするテーブルセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はテーブルセット、及び、テーブルセット、より詳しくは、テーブルと椅子からなるテーブルセットに用いるアタッチメント、及び、テーブルセットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自走式掃除機を用いて、掃除を行うことが行われている。
【0003】
従来、椅子をテーブルの天板の上に引っ繰り返した状態で載せたり、椅子の脚を床面より浮かせることで、椅子が自走式掃除機による掃除の邪魔とならないようにすることが行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の椅子をテーブルの天板の上に引っ繰り返した状態で載せるには、労力を有するという問題がある。
【0005】
そこで本発明は、上記従来の問題点を解決したテーブルセット用アタッチメント、及び、テーブルセットを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、テーブルと椅子で構成されるテーブルセットに取り付けて用いるテーブルセット用アタッチメントであって、
前記テーブルの天板の下部に取り付けるテーブル用アタッチメントと、前記椅子の座の下部に取り付ける椅子用アタッチメントを有し、
前記テーブル用アタッチメントは、テーブル側落下防止部を備えた引掛部材と、該引掛部材を、前記天板に対して離間するようにテーブルに取付けるテーブル用取付部を有し、
前記椅子用アタッチメントは、椅子側落下防止部を椅子の座の下部に取付ける椅子用取付部を有し、
椅子側落下防止部と、テーブル側落下防止部が当接するように、椅子を、引掛部材に引っ掛けた際に、椅子の脚の下端が床から離間するようにしたことを特徴とするテーブルセット用アタッチメントである。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、テーブルと椅子で構成されるテーブルセットであって、
前記テーブルには、テーブル側落下防止部を備えた引掛部材を、前記天板に対して離間するように設け、
前記椅子には、椅子側落下防止部を備えた椅子用取付部を、椅子の座の下部に取付け、
椅子側落下防止部と、テーブル側落下防止部が当接するように、椅子を、引掛部材に引っ掛けた際に、椅子の脚の下端が床から離間するようにしたことを特徴とするテーブルセットである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、引掛部材と天板との間に、座の一部を挿入し、椅子側落下防止部と、テーブル側落下防止部が当接するとともに、椅子を、引掛部材に引っ掛けることにより、椅子の脚の下端を床から離間させて、椅子が、自走式掃除機による掃除等に干渉することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施例に係るテーブルセット用アタッチメントを、テーブルセットに取り付けた状態の縦断面図。
【
図3】
図1の状態から、椅子をテーブル用アタッチメントに引っ掛けて床から浮かせた状態の縦断面図。
【
図4】本発明の実施例の他例を示すテーブルセット用アタッチメントを、テーブルセットに取り付け、椅子をテーブル用アタッチメントに引っ掛けた状態の縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施例1]
図1は、本発明のテーブルセット用アタッチメント1を、テーブルセット2に取り付けた状態の縦断面図を示す。
【0011】
テーブルセット2は、
図2に示すように、既存の1個のテーブル3と、4個の椅子4で構成される。このテーブル3と椅子4の数、構成は、任意とすることができるとともに、図に示すテーブル3と椅子4以外にも既存の任意のテーブルと椅子に、本発明のテーブルセット用アタッチメント1を、後付けで取り付けて用いることができる。
【0012】
テーブルセット用アタッチメント1は、テーブル用アタッチメント5と、椅子用アタッチメント6で構成されている。
【0013】
テーブル用アタッチメント5は、引掛部材13を、天板7との間に空間14が形成されるように、天板7に離間して取り付けることができるテーブル用取付部10を有する。テーブル用取付部10は、第1テーブル用取付部材10aと第2テーブル用取付部材10bと図示しないネジ等の任意の連結具により構成されている。
【0014】
第1テーブル用取付部材10aは、長尺の板状に形成され、その長手方向の両端部は、図示しないネジ等の任意の連結具を用いて、テーブル3における天板7の下部に垂設された対向する幕板9,9間に、架設されている。
【0015】
第1テーブル用取付部材10aにおける長手方向の中央部で、かつ、短手方向の両側部には、一対の板状の第2テーブル用取付部材10b,10bの上端部が固設され、第2テーブル用取付部材10b,10bは、第1テーブル用取付部材10aに垂設されている。
【0016】
第2テーブル用取付部材10b,10bの下端部には、長尺で板状の引掛部材13が、天板7に対して離間するように固設され、天板7と引掛部材13の間には、外側が開口する空間14が形成されている。引掛部材13における長手方向の両端部が、
図1,
図2に示すように、第2テーブル用取付部材10bから、夫々、突出するように形成されている。
【0017】
板状の引掛部材13における長手方向の両端部の上面には、夫々、縦断面が三角形状で、かつ、凸状に形成されたテーブル側落下防止部13aが、長手方向に直交する短手方向全体に亘って形成されている。
【0018】
なお、テーブル用取付部10は、引掛部材13を、天板7との間には空間14が形成されるように、天板7に離間して設けることができれば、その形状、構造は図示する形状、構造に限定されず、任意の部材、方法を用いることができる。例えば、
図4に示すように、第1テーブル用取付部材10aを用いず、テーブル用取付部10Aを、第2テーブル用取付部材10bと図示しないネジ等の任意の連結具で構成し、第2テーブル用取付部材10bをネジ等の任意の連結具で天板7の下面に取り付け、引掛部材13を、天板7との間には空間14が形成するように取り付けてもよい。
【0019】
また、テーブル3の天板7に対する引掛部材13の取付位置と、引掛部材13の数は、任意に設定することができる。
【0020】
椅子用アタッチメント6は、椅子4の座15の下部に垂設された対向する幕板15a,15a間に架設された板状の椅子用取付部材17を有する。椅子用取付部材17は、図示しないネジ等の任意の連結具を用いて、幕板15a,15aに取付けることができるようになっている。
【0021】
板状の椅子用取付部材17における長手方向の中央部の下面には、夫々、縦断面が三角形状で、かつ、凸状に形成された椅子側落下防止部18が、椅子用取付部材17の椅子4の左右方向全体に亘って形成されている。
【0022】
椅子用取付部材17と、図示しないネジ等の任意の連結具により、椅子4の座15の下部に椅子側落下防止部18を取り付けることができる椅子用取付部16を構成する。
【0023】
椅子4の椅子側落下防止部18は、後述するように、椅子4の座の下部に位置するとともに、テーブル3の引掛部材13に椅子4を引っ掛けた際に、引掛部材13のテーブル側落下防止部13aと当接することができれば、図に示す位置以外にも任意の位置に取付けることができるとともに、任意の構造を有する椅子用取付部材を用いて取り付けることができる。
【0024】
引掛部材13の上面と床面との距離は、椅子用取付部材16の下面と床面との距離より、所定以上大きくなるように設定されている。
【0025】
上記構造を有することにより、
図3に示すように、椅子4を持ち上げて、椅子4の座15の前部を、天板7と引掛部材13間の空間14内に挿入させた後に、テーブル3のテーブル側落下防止部13aの内側に、椅子4の椅子側落下防止部18が位置するとともに、相互を当接させることにより、
図3に示すように、椅子4の落下が防止された状態で、椅子4をテーブル3の引掛部材13に引っ掛けることができる。
【0026】
このように、椅子4をテーブル3の引掛部材13に引っ掛けることにより、椅子4の脚20の下端が床から所定距離離間し、脚20の下端と床との間を、自走式掃除機21が移動することができ、自走式掃除機21の掃除や移動に対し、椅子4が干渉することを防止できる。また、椅子4をテーブル3の引掛部材13に引っ掛けた際に、
図3、
図4に示すように、椅子4の座15が、テーブル用取付部10の構成部材である第1テーブル用取付部材10aや、テーブル3の構成部材である天板7の下面に当接することにより、椅子4が2箇所で、テーブル3等に当接するため、椅子4を引掛部材13に引っ掛けた状態を安定させることができる。
【0027】
また、本発明のテーブルセット用アタッチメント1は、既存のテーブルセット2に容易に取り付けることができ、テーブルセットを自走式掃除機に対応したものに買い替える必要がない。
【0028】
また、椅子4をテーブル3の引掛部材13に引っ掛ける作業は、上記従来のように椅子をひっくり返してテーブルの上に載せる作業と比較して、作業労力が低減し、高齢者でも比較的容易に行うことができる。
【0029】
なお、テーブル3のテーブル側落下防止部13aの内側に、椅子4の椅子側落下防止部18が当接することにより、椅子4の落下を防止できればよく、上記構造以外にも任意の構造とすることができる。
【0030】
また、引掛部材13における長手方向の両端部を、夫々、第2テーブル用取付部材10bから長手方向の外側方向に向かって突出するように形成したが、引掛部材13に引っ掛ける椅子4の数が1つであれば、引掛部材13の長手方向の一方の端部のみを、第2テーブル用取付部材10bから長手方向の外側に向かって突出するようにしてもよい。
【0031】
[実施例2]
上記実施例1においては、引掛部材13を長尺の板状に形成し、第2テーブル用取付部材10bから、夫々、突出するように形成したが、突出した部分を、天板7側に折り曲げできるとともに、起倒可能に備えてもよい。
【0032】
また、引掛部材13の突出した部分において、その起立状態と、倒伏状態を保持できるようになっている。
【0033】
上記以外の構造は、前記実施例1と同様であるのでその説明を省略する。
【0034】
本実施例2においても前記実施例1と同様の作用、効果を奏する。
【0035】
引掛部材13の突出した部分を起倒可能としたことにより、引掛部材13の不使用状態において起立させることで、テーブル3の使用時において、引掛部材13に膝等が当たること抑制できる。
【0036】
[実施例3]
上記実施例1,2においては、既存のテーブル3と椅子4に、後付けでテーブル用アタッチメント5と、椅子用アタッチメント6を取り付けるようにしたが、上記実施例1、2のテーブル用アタッチメント5備えたテーブルと、上記実施例1、2の椅子用アタッチメントを備えた椅子を、構成するようにしてもよい。
【0037】
テーブルは、テーブル側落下防止部13aを備えた引掛部材13が、天板7に対して離間するように設けられていれば、任意に構成することができる。
【0038】
椅子には、椅子側落下防止部18を備えた椅子用取付部材17が、椅子4の座15の下部に取付けられていれば任意に構成することができる。
【0039】
上記以外の構造は、前記実施例1,2と同様であるのでその説明を省略する。
【0040】
本実施例3においても前記実施例1,2と同様の作用、効果を奏する。
【符号の説明】
【0041】
1 テーブルセット用アタッチメント
2 テーブルセット
3 テーブル
4 椅子
5 テーブル用アタッチメント
6 椅子用アタッチメント
7 天板
10,10A テーブル用取付部
13a テーブル側落下防止部
13 引掛部材
15 座
16 椅子用取付部
17 椅子用取付部材
18 椅子側落下防止部
20 脚