(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023067839
(43)【公開日】2023-05-16
(54)【発明の名称】幾何学的要素のテクスチャ及び幾何形貌並びに幾何中心の検出方法
(51)【国際特許分類】
G01B 11/24 20060101AFI20230509BHJP
G01B 11/00 20060101ALI20230509BHJP
【FI】
G01B11/24 K
G01B11/00 D
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022172798
(22)【出願日】2022-10-27
(31)【優先権主張番号】110140446
(32)【優先日】2021-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】511204120
【氏名又は名称】合盈光電科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】H.P.B. OPTOELECTRONICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】NO.18, KEYA RD., DAYA DIST., TAICHUNG CITY, TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】許玄岳
(72)【発明者】
【氏名】趙元慶
【テーマコード(参考)】
2F065
【Fターム(参考)】
2F065AA17
2F065AA51
2F065AA53
2F065CC22
2F065DD03
2F065FF51
2F065GG04
2F065GG05
2F065HH04
2F065JJ05
2F065JJ26
2F065MM04
2F065PP11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】幾何学的要素のテクスチャ及び幾何形貌並びに幾何中心を検出する検出方法を提供する。
【解決手段】第1光ビームが拡大・コリメートされて物体に投射され、第1光センサーによって物体の第1光ビーム光軸における透過した光の投影を取得し、演算によりテクスチャ及び形貌を構築するステップと、第2光ビームが物体に投射され、且つ物体を回転させ、第2光センサーによって反射光を取得して物体の連続外形軌跡を取得し、演算により物体の外形軌跡を再構築するステップと、外形軌跡により幾何中心を計算し、外形軌跡とテクスチャ及び形貌を利用して物体三次元幾何輪郭を再構築する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
幾何学的要素のテクスチャ及び幾何形貌並びに幾何中心を検出する検出方法であって、物体の三次元幾何輪郭を検出するために用いられ、
第1光線投射手段が第1光軸に沿って前記物体に第1光ビームを投射し、前記第1光ビームは拡大・コリメートされ、拡大・コリメートされた前記第1光ビームは前記物体を透過して形貌検出光ビームを形成することで、第1光センサーに画像が形成され、前記第1光センサーは、前記物体が前記第1光軸の方向において投影して形成された画像を取得し、演算により、テクスチャ及び形貌を構築するステップと、
第2光線投射手段が第2光軸に沿って前記物体に第2光ビームを投射し、前記第2光ビームが反射されて軌跡検出光ビームを形成することで、第2光センサーに画像が形成され、前記第2光センサーは、前記物体の前記第2光軸の方向において形成された形状軌跡を取得するステップと、
前記物体を回転させ、前記第2光線投射手段が、前記第2光軸の方向における前記物体の表面に前記第2光ビームを連続的または断続的に投射し、前記第2光センサーは、前記物体の前記第2光軸の方向において形成された連続的な形状軌跡を取得し、演算により、前記物体の形状軌跡を再構築するステップと、
前記形状軌跡により幾何中心を計算し、前記形状軌跡、前記テクスチャ及び形貌を組合せて、前記物体三次元幾何輪郭を構築するステップとを含む、ことを特徴とする幾何学的要素のテクスチャ及び幾何形貌並びに幾何中心を検出する検出方法。
【請求項2】
前記物体の回転は5軸ステージにより回転される、ことを特徴とする請求項1に記載の幾何学的要素のテクスチャ及び幾何形貌並びに幾何中心を検出する検出方法。
【請求項3】
前記物体の回転は圧電素子アクチュエータにより回転される、ことを特徴とする請求項1に記載の幾何学的要素のテクスチャ及び幾何形貌並びに幾何中心を検出する検出方法。
【請求項4】
前記第1光線投射手段はレーザーデバイスである、ことを特徴とする請求項1に記載の幾何学的要素のテクスチャ及び幾何形貌並びに幾何中心を検出する検出方法。
【請求項5】
前記第1光線投射手段は、ヘリウムネオンレーザーデバイス、炭酸ガスレーザーデバイス、フッ化水素レーザーデバイス、YAGレーザーデバイス又はYVO4レーザーデバイスである、ことを特徴とする請求項4に記載の幾何学的要素のテクスチャ及び幾何形貌並びに幾何中心を検出する検出方法。
【請求項6】
前記第2光線投射手段は、コヒーレント光を形成できる光線投射手段である、ことを特徴とする請求項1に記載の幾何学的要素のテクスチャ及び幾何形貌並びに幾何中心を検出する検出方法。
【請求項7】
前記第1光センサー及び前記第2光センサーは、電荷結合素子(Charge Coupled Device,CCD)又は相補型金属酸化膜半導体(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor,CMOS)である、ことを特徴とする請求項1に記載の幾何学的要素のテクスチャ及び幾何形貌並びに幾何中心を検出する検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体の三次元幾何学的な輪郭の検出方法に関し、特に、光波面を用いて物体のテクスチャ及び形貌を検出し、また、光ビームを用いて物体の外形輪郭を検出して物体の実際の幾何学的な構造を構築する検出方法に関する。
【先行技術】
【0002】
産業における製品又は製品の品質検査では、光学技術が重要な技術である。レンズなどの光学部品は、部品サイズ及び特殊用途に品質要求がますます厳しくなっており、品質検査プロセスでは、光学部品の品質を検査する方法が重要である。
光学検出方法は、接触式検出法と非接触式検出法に分けることができる。接触式検出法は、製品に直接触れるので、測定対象物の表面を傷つけるおそれがある。そのため、光学分野では、殆どの場合、非接触式検出法を使用している。非接触式検出法は、検出光ビームと参照光ビームとの干渉現象を利用して干渉縞の変化を観測した後、演算により物体の形状(輪郭)を再構築する。この場合、干渉縞は振動や温度など多くの要因に影響を受けるため、高い精度安定性が求められる。干渉縞又は光スポットの複雑さにより、光ビームのコヒーレンスやコリメーションが良くない場合、撮像結果の判定精度に影響を与え、また、再構築を計算する際に要因やパラメーターなどの考慮は複雑すぎて、分析と再構築のプロセスに影響する場合がある。
【0003】
したがって、干渉が少なく、検出機構が簡単、演算処理も複雑すぎない、検出方法を開発することで、検出のコストを削減し、精度も向上させることができる。
【発明の概要】
【0004】
上述した問題を解決するために、本発明の実施形態の目的は、外部環境の干渉を低減し、検出精度または精度を向上させることができる検出方法を提供することである。上記の目的を達成するために、本発明は、幾何学的要素のテクスチャ及び幾何形貌並びに幾何中心を検出する検出方法であって、物体の三次元幾何輪郭を検出するために用いられ、第1光線投射手段が第1光軸に沿って前記物体に第1光ビームを投射し、前記第1光ビームは拡大・コリメートされ、拡大・コリメートされた前記第1光ビームは前記物体を透過して形貌検出光ビームを形成することで、第1光センサーに画像が形成され、前記第1光センサーは、前記物体が前記第1光軸の方向において投影して形成された画像を取得し、演算により、テクスチャ及び形貌を構築するステップと、第2光線投射手段が第2光軸に沿って前記物体に第2光ビームを投射し、前記第2光ビームが反射されて軌跡検出光ビームを形成することで、第2光センサーに画像が形成され、前記第2光センサーは、前記物体の前記第2光軸の方向において形成された形状軌跡を取得するステップと、前記物体を回転させ、前記第2光線投射手段が、前記第2光軸の方向における前記物体の表面に前記第2光ビームを連続的または断続的に投射し、前記第2光センサーは、前記物体の前記第2光軸の方向において形成された連続的な形状軌跡を取得し、演算により、前記物体の外形輪郭を再構築するステップと、前記外形輪郭により幾何中心を計算し、前記外形輪郭、前記テクスチャ及び形状を組合せて、前記物体三次元幾何輪郭を構築するステップとを含む、ことを特徴とする幾何学的要素のテクスチャ及び幾何形貌並びに幾何中心を検出する検出方法を提供する。
【0005】
好ましくは、前記検出方法の前記物体の回転は、5軸ステージにより行われる。なお、本発明はこれに限定されない。
【0006】
好ましくは、前記物体の回転は、圧電素子アクチュエータにより行われる。
【0007】
好ましくは、前記検出方法に適用する前記第1光線投射手段はレーザーデバイスである。
【0008】
好ましくは、前記レーザーデバイスは、ヘリウムネオンレーザーデバイス、炭酸ガスレーザーデバイス、フッ化水素レーザーデバイス、YAGレーザーデバイス又はYVO4レーザーデバイスであるが、本発明はこれに限定されない。
【0009】
好ましくは、前記第2光線投射手段は、コヒーレント光を形成できる。
【0010】
好ましくは、前記検出方法に適用する前記光センサーは、電荷結合素子(Charge Coupled Device, CCD)、相補型金属酸化膜半導体(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor, CMOS)などの光電子集積回路(Photo detector integrated chip)、又はその他の光エネルギーを電気エネルギーに変換できる光電子素子である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の幾何学的要素のテクスチャ及び幾何形貌並びに幾何中心を検出する検出方法によれば、光波面により物体の形貌を取得し、同時に、他方向の光ビームによる走査で物体の外形輪郭を取得し、重ね合わせ演算により、物体の実際の形貌特徴と幾何学的輪郭との三次元空間関係を正確に再構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の幾何学的要素のテクスチャ、幾何形貌及び幾何中心を検出する検出方法のシステム実施形態を示す概念図である。
【
図2】本発明の幾何学的要素のテクスチャ、幾何形貌及び幾何中心を検出する検出方法の実施形態において記録された物体形貌及び外形輪郭を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。以下に例示する実施形態及び図面は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するためのものではない。
【0014】
(用語の定義)
本明細書に記載されている「レーザーデバイス」とは、レーザー光を発光できる装置を指し、通常の放電機構、利得媒質(Gain media)、共振キャビティまたはポンプを備えている。「レーザー光」は、通常、エネルギーを与えて電子を低エネルギー準位から高エネルギー準位に遷移させて励起状態にした後、低エネルギー準位に戻る時に自然放射が発生し、その自然放射によって放射された光子が、同じように励起状態にある他の原子と衝突して、同様の遷移を誘発させ、その誘発されて放射される光が誘導放射し、このように連続励起の後、最終的に高強度の光が形成されることを指している。レーザー光の特徴は、光子の周波数、位相(コヒーレンス)、進行方向が同じことである。したがって、前記特性を有するレーザーデバイス、またはレーザーデバイスに相当する他の発光ユニットであって集光された発散角の小さいビームを形成できるものは、すべて本発明にいう光線投射手段であっても良い。レーザーデバイスは、具体的に、ヘリウムネオンレーザー、炭酸ガスレーザー、フッ化水素レーザーなどのガスレーザーデバイス、またはYAGレーザー(イットリウム・アルミニウム添加ガーネット結晶レーザー)、YVO4レーザー(ネオジム添加バナジウムレーザー)などの固体レーザーデバイスが挙げられるが、これには限定されない。
【0015】
本明細書に記載されている「エキスパンダー(expander)」とは、入射ビームをより大きな直径の出力ビームに拡大するレンズを指し、凹レンズまたは内部焦点を有する凸レンズとすることができる。また、凸レンズを別に追加して構成された凸レンズ、凸凸レンズのレンズの組合せとしても良い。
【0016】
本明細書に記載されている「チューブレンズ(tube lens)」は、光ビームを集束させてコリメートするためのレンズまたはレンズの組合せである。
【0017】
図1を参照されたい。
図1は、幾何学的要素のテクスチャ、幾何形貌及び幾何中心を検出する本発明の構造の概略図である。なお、
図1は概略図であるため、各要素の配置関係や構造は例示に過ぎず、実際の配置は図面に限定されない。幾何学的要素のテクスチャ、幾何形貌及び幾何中心を検出する本発明のシステムは、形貌検出機構10及び軌跡検出機構20を備える。形貌検出機構10は、検出される物体Wに光波面を照射することによって、物体Wの軸方向の形貌情報を取得することに用いられている。軌跡検出機構20は、検出される物体Wに光ビームを連続的に照射することによって、他の軸方向の物体Wの外形輪郭を取得することに用いられている。外形輪郭により、当該物体の幾何中心を計算することができ、さらに、形貌情報との重ね合わせ演算後、物体Wの三次元輪郭をさらに再構築することができる。
【0018】
形貌検出機構10は、光波を投射して検出される物体Wを透過させた後、前記光波面の光点変化を解析し、物体Wが投射する形貌情報を演算により求めるために用いられている。本実施形態では、形貌検出機構10は、第1光線投射手段11、反射ミラー12、ビーム拡大・コリメートユニット13、移動機構14、第1光センサー15、及び第1分析ユニット16を備える。第1光線投射手段11は、反射ミラー12に向けて光ビームを出射可能であり、前記反射ミラー12によって反射された第1光ビームL1が第1光軸A1(Z軸)に沿ってビーム拡大・コリメートユニット13に照射し、ビーム拡大・コリメートユニット13は、前記第1光ビームL1を拡大及びコリメートして、検出される物体Wに向かう拡大・コリメートされた光ビームL2を形成し、物体Wを通過した後の形貌検出光ビームL3が第1光センサー15に投影する(撮影される)。第1光センサー15は、第1光センサー15によって取り込まれた画像情報を処理及び分析するための第1分析ユニット16に電気的に接続される。
【0019】
拡大・コリメートされた光ビームL2が検出される物体Wに向けられるとき、物体Wの表面または全体形状が変化し、例えば、突起またはくぼみを有する場合、入射される光ビームは、物体Wの内部で屈折することによって光路差を形成し、位相が変化して結像が変わる。この変化は、段階的なグラデーション変化のイメージで示されることができる(
図2を参照)。
【0020】
光線投射手段11は、集光ビームを発射可能な発光素子であり、本実施形態では、ヘリウムネオンレーザーデバイス又はYAGレーザーデバイスを用いて、集光された、発散角が極めて小さく且つほぼ直線にコリメートされた単一の光ビームを発射することができる。投影された光ビームがコリメートされた直線に近づくほど、干渉が大幅に減少し、計算の精度が向上する。レーザーの特徴は、光子の周波数、位相(コヒーレンス)および進行方向が同じであり、このようなレーザーデバイスの特徴を有するその他の光線投射手段を本発明に適用する光線投射手段としてもよく、レーザーデバイスには限定されない。レーザーデバイスは、例えば、ヘリウムネオンレーザー、炭酸ガスレーザー、フッ化水素レーザーなどのガスレーザーデバイス、YAGレーザー(イットリウムをドープしたアルミニウム石のガーネット結晶レーザー)、YVO4レーザー(ネオジムドープイットリウムバナデートレーザー)などの固体レーザーデバイスが挙げられるが、本発明はこれに限定されない。
【0021】
検出装置の体積設計の観点から考えると、光線投射手段11は、光路の方向を変更して所望の位置に反射させるための反射ミラー12を備えることが好ましい。この空間を必要としない場合、光線投射手段11は、反射ミラー12を設置する必要なく、第1光ビームL1を直接出射することができるが、特別な光路を設けるために、反射ミラー12を1つ以上設置しても良い。ビーム拡大・コリメートユニット13は、本実施形態では、光線投射手段11から発射された光ビーム径を拡大・コリメートすることにより、拡大された光ビームのコリメート性を補正及び維持するために用いられている。本実施形態では、ビーム拡大・コリメートユニット13は、エキスパンダー131とチューブレンズ132とを備える。本実施形態では、検出対象物の物体Wの表面に投射された範囲を大きくするために、エキスパンダー131により光ビーム径の拡大を実現している。エキスパンダーは通常凹レンズ又は内部焦点を持つ凸レンズ、又は凸レンズを別途追加して形成された凹凸レンズ、凸凸レンズのレンズ組合せである。チューブレンズ132は、エキスパンダー131によって拡大された光ビームを集光・コリメートするためのレンズ又はレンズの組合せである。これによって、ビーム拡大・コリメートユニット13により、入射ビームを拡大・コリメートすることができるので、光ビームの発散角を比較的に小さい範囲に制御し、光発散による干渉を回避でき、検出精度を向上させることができる。
【0022】
形貌検出機構10には、移動機構14が設けられており、移動機構14により、物体Wを回転させて異なる方向や角度の物体表面を提供することで、投射された光ビームが輪郭全体を走査することができる。この場合、自動制御操作により、手動の動きによって引き起こされる主要な干渉や誤差を軽減または回避することができる。移動機構14は、多軸方向の移動又は回転装置であり、本実施形態では、三軸方向の移動及び二軸方向の回転ができる五軸プラットフォームであり、物体Wの表面をより多く提供するとともに、移動又は回転の精度を確保することができる。検出対象物の物体Wの特徴及び要求に応じて、圧電素子アクチュエータ(PZT actuator)を使用することができる。なお、本発明の移動機構14は特に限定されない。
【0023】
軌跡検出機構20は、第2光線投射手段21と、第2光センサー22と、第2分析ユニット23とを備える。本実施形態では、第2光線投射手段21はコヒーレント光を発生することができ、前述したレーザーデバイスであってもよいが、本発明はこれに限定されない。前記コヒーレント光は、同じ波長の光ビームであることに加えて、異なる波長の光ビームであっても良い。第2光線投射手段21から発射された光は、複数の異なる波長の光を有する光ビーム(例えば、白色光源など)である。しかし、コヒーレント光の位相変化が分析しやすく、検出された物体の形状の軌跡を明確に示すことができる。第2光線投射手段21により生成された第2光ビームL4は、光軸A2(X軸)に沿って、物体Wに向けて投射され、物体Wで反射された後、光軸A3(Y軸)又は光軸A3に対して一定の角度をなす方向に反射して軌跡検出光ビームL5を形成する。軌跡検出光ビームL5は、第2光センサー22に投影して画像(影)を形成する。第2光センサー22は、第2分析ユニット23に電気的に接続されており、第2光センサー22により取得した画像情報を処理及び分析する。第2光センサー22と第1光センサー15は、光スポットの強度を感知して電気信号に変換することができる装置であり、本実施形態では、第2光センサー22と第1光センサー15は、電荷結合素子又は相補型金属酸化物半導体であってもよいが、本発明はこれに限定されない。
【0024】
図1及び
図2を参照されたい。
図2は、本発明によって提供される幾何学的要素のテクスチャ、幾何形貌及び幾何中心の検出方法で検出する実施例に示す物体形貌及び外形輪郭を示す図である。本発明の実施例では、形貌検出機構10によって、物体Wの第1光軸A1(Z軸)の方向から物体Wの投影の形状投影(形状X、形状Y)から、物体Wの表面形状及びテクスチャをニュートンリングまたは降下法により演算して復元することができる。また、軌跡検出機構20によって、光軸A2(X軸)、A3(Y軸)平面の各方向から、物体Wの側面方向の外形輪郭(形貌X、形貌Y)を取得することができる。したがって、本発明によれば、前記外形輪郭から前記物体Wの幾何中心を計算できるとともに、形貌検出機構10と軌跡検出機構20とで検出された形貌情報と外形輪郭とを重ね合わせ演算し、物体Wの表面の三次元幾何学的構造を再構築することができる。本発明は三次元走査によって検出されるため、検出される物体の表面形状を正確に再構築することができ、製造品の表面粗さ及び平坦度を評価する品質管理検査または幾何学的形状検査を行うことは、非常に迅速かつ簡単に完了できるので、産業上の利用性に有益である。
【符号の説明】
【0025】
10 形貌検出機構
11 第1光線投射手段
12 反射ミラー
13 ビーム拡大・コリメートユニット
131 エキスパンダー
132 チューブレンズ
14 移動機構
15 第1光センサー
16 第1分析ユニット
20 軌跡検出機構
21 第2光線投射手段
22 第2光センサー
23 第2分析ユニット
L1 第1光ビーム
L2 拡大・コリメートされた光ビーム
L3 形貌検出光ビーム
L4 第2光ビーム
L5 軌跡検出光ビーム
A1 第1光軸
A2 X軸
A3 Y軸
W 物体
【外国語明細書】