(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023067852
(43)【公開日】2023-05-16
(54)【発明の名称】薄型電気コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 12/71 20110101AFI20230509BHJP
【FI】
H01R12/71
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022173610
(22)【出願日】2022-10-28
(31)【優先権主張番号】63/273,323
(32)【優先日】2021-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520359882
【氏名又は名称】エフシーアイ・ユーエスエー・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・エー・ブランガード
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン・イー・プレッセル
【テーマコード(参考)】
5E223
【Fターム(参考)】
5E223AA11
5E223AB06
5E223BA01
5E223BA07
5E223BB01
5E223CB22
5E223CB29
5E223CB38
5E223CB44
5E223CD01
5E223DA02
5E223DA13
5E223DB08
5E223DB13
5E223DB22
5E223EA13
(57)【要約】
【課題】2つの回路基板を電気的に相互接続するための薄型電気コネクタを提供する。
【解決手段】電気コネクタは、絶縁ハウジングと、導電性電力端子と、導電性信号端子とを含む。ハウジングは、相手方コネクタと係合する嵌合インターフェースを有する。電力端子および信号端子は、ハウジングに取り付けられ、嵌合インターフェースにおいて露出している。ハウジングは、ハウジングの側面が回路基板の縁部と整列するように回路基板に装着されるように、構成されている。コネクタは直角の構成を有し得て直角の相手方コネクタと接合し得、コネクタの回路基板の縁部と相手方コネクタの回路基板の縁部とが、縁部同士で整列し、互いに直接対向して平坦な対を形成するか、または垂直の相手方コネクタと接合してコーナー対を形成し得る。電力端子および信号端子は列と行との配列に配置され得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気コネクタであって、
前記電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に前記相手方コネクタと対向するように構成された嵌合インターフェースを備える絶縁ハウジングと、
前記ハウジングに取り付けられて前記嵌合インターフェースにおいて露出した複数の導電性電力端子と、
前記ハウジングに取り付けられて前記嵌合インターフェースにおいて露出した複数の導電性信号端子と
を備え、
前記ハウジングが、前記ハウジングの側面が回路基板の縁部と整列するように前記回路基板に装着されるように構成されている、
電気コネクタ。
【請求項2】
前記電気コネクタと前記相手方コネクタとが前記嵌合位置にある場合に、前記回路基板の前記縁部と対応する回路基板の縁部とが対向するように、前記相手方コネクタが装着された前記対応する回路基板に前記回路基板が平行になるように、前記ハウジングの前記側面が、前記回路基板の前記縁部と整列するように構成されており、
前記ハウジングが、前記ハウジングの底面が前記回路基板の表面と対向し、前記ハウジングの頂面が前記回路基板の前記表面から離れる方を向くように前記回路基板に装着されるように構成されており、
前記ハウジングの前記側面が前記ハウジングの底面に対して垂直であり、
前記ハウジングの前記底面から前記ハウジングの前記頂面まで垂直に延在する前記ハウジングの高さが、5.0mm~14.0mmの範囲にある、
請求項1に記載の電気コネクタ。
【請求項3】
前記電力端子について、
前記電力端子の各々が、本体部分と、前記本体部分から第1の方向に延在する装着部分と、前記本体部分から、前記第1の方向に対して垂直な第2の方向に延在する接触部分とを備え、
前記電力端子の前記装着部分が前記回路基板に取り付けられるように構成されており、
前記電力端子の前記接触部分が、前記電気コネクタと前記相手方コネクタとが前記嵌合位置にある場合に前記相手方コネクタの対応する電力端子と接触するように構成されており、
前記信号端子について、
前記信号端子の各々が、前記第1の方向に延在する装着部分および前記第2の方向に延在する接触部分を備え、
前記信号端子の前記装着部分が前記回路基板に取り付けられるように構成されており、
前記信号端子の前記接触部分が、前記電気コネクタと前記相手方コネクタとが前記嵌合位置にある場合に前記相手方コネクタの対応する信号端子と接触するように構成されている、
請求項2に記載の電気コネクタ。
【請求項4】
前記電力端子の前記接触部分が前記ハウジングの前記底面に対して平行な行方向に整列されており、
前記ハウジングの前記高さが6.5mm~8.5mmの範囲にある、
請求項2に記載の電気コネクタ。
【請求項5】
前記電力端子の前記接触部分が、前記ハウジングの前記底面に対して垂直に整列した複数の列と、前記ハウジングの前記底面に対して平行に整列した複数の行とを備える配列に配置されており、
前記ハウジングの前記高さが10.0mm~12.0mmの範囲にある、
請求項2に記載の電気コネクタ。
【請求項6】
前記配列の前記列の各々が、前記電力端子のうち第1の電力端子と第2の電力端子との対を備え、
前記配列の前記第1の電力端子が第1の行に整列し、
前記配列の前記第2の電力端子が第2の行に整列する、
請求項5に記載の電気コネクタ。
【請求項7】
前記信号端子の前記接触部分が、前記ハウジングの前記底面に対して垂直に整列した複数の列と、前記ハウジングの前記底面に対して平行に整列した複数の行とを備える配列に配置されている、請求項2に記載の電気コネクタ。
【請求項8】
前記電気コネクタがレセプタクルコネクタであり、
前記ハウジングの前記嵌合インターフェースが、前記ハウジングの前記側面を超えて延在する突出した係合区分を備え、
前記嵌合インターフェースの前記係合区分が、前記電力端子が露出する複数の第1の接触開口と、前記信号端子が露出する複数の第2の接触開口とを備える、
請求項3に記載の電気コネクタ。
【請求項9】
前記電力端子の前記接触部分が前記嵌合インターフェースの前記係合区分に配設され、
前記電力端子の前記接触部分が電力タブを備え、前記電力端子の各々について、前記電力タブおよび前記装着部分が前記本体部分から垂直方向に延在し、
前記電力端子は、各列が前記電力端子のうち第1の電力端子と第2の電力端子との対を備えるように前記電力端子の前記電力タブが前記嵌合インターフェースの前記係合区分において列と行とに配設されるように配置され、
前記第1の電力端子の前記装着部分の長さが前記第2の電力端子の前記装着部分の長さよりも短い、
請求項8に記載の電気コネクタ。
【請求項10】
前記信号端子の前記接触部分が前記嵌合インターフェースの前記係合区分に配設され、
前記信号端子の前記接触部分が接触クリップを備え、
前記接触クリップの各々が、前記相手方コネクタと前記電気コネクタとが前記嵌合位置にある場合に前記相手方コネクタの対応する信号ピンを受け入れるように構成されており、
前記信号端子が、前記列の各々が前記信号端子のうち少なくとも2つの前記接触クリップを備えるように前記信号端子の前記接触クリップが前記嵌合インターフェースの前記係合区分において列と行とに配設されるように配置され、
前記信号端子の前記列の各々について、前記信号端子のうち前記少なくとも2つの前記装着部分が、互いに異なる長さを有する、
請求項8に記載の電気コネクタ。
【請求項11】
前記電気コネクタがプラグコネクタであり、
前記ハウジングの前記側面が、前記ハウジングの最外表面であり、前記ハウジングが前記回路基板に装着されたとき前記回路基板の前記縁部を超えて延在する前記ハウジングの部分がないように前記回路基板の前記縁部と整列するように構成されており、
前記ハウジングの前記嵌合インターフェースが、前記電気コネクタと前記相手方コネクタとが前記嵌合位置にある場合に前記相手方コネクタの突出した係合区分を受け入れるように構成された収容空間を備え、
前記ハウジングが前記回路基板に装着される場合に、前記相手方コネクタに対する前記電気コネクタの接合方向が前記回路基板の表面に対して平行であり、
前記電力端子の前記接触部分および前記信号端子の前記接触部分が前記収容空間に配設されている、
請求項3に記載の電気コネクタ。
【請求項12】
前記電力端子の各々について、前記接触部分が、前記本体部分から前記第1の方向に延在するフィンガのセットを備え、前記フィンガが、前記相手方コネクタと前記電気コネクタとが前記嵌合位置にある場合に前記相手方コネクタの対応する電力タブに対して押し付けられるように構成されており、
前記電力端子の各々について、前記フィンガおよび前記装着部分が前記本体部分から垂直方向に延在し、
前記電力端子は、各列が前記電力端子のうち第1の電力端子と第2の電力端子との対を備えるように前記電力端子の前記フィンガのセットが前記嵌合インターフェースの前記収容空間において列と行とに配設されるように配置され、
前記電力端子の前記列の各々について、前記第1の電力端子の前記装着部分の長さが前記第2の電力端子の前記装着部分の長さよりも短い、
請求項11に記載の電気コネクタ。
【請求項13】
前記信号端子の前記接触部分が接触ピンを備え、
前記接触ピンの各々が、前記相手方コネクタと前記電気コネクタとが前記嵌合位置にある場合に前記相手方コネクタの対応する信号クリップに挿入されるように構成されている、
請求項11に記載の電気コネクタ。
【請求項14】
前記電気コネクタがプラグコネクタであり、
前記電力端子の各々が、本体部分と、前記本体部分から第1の方向に延在し、前記ハウジングが前記回路基板に装着された場合に前記回路基板に取り付けられるように構成された装着部分と、前記本体部分から前記第1の方向と反対の第2の方向に延在し、前記電気コネクタと前記相手方コネクタとが前記嵌合位置にある場合に前記相手方コネクタの対応する電力端子と接触するように構成された接触部分とを備え、
前記信号端子の各々が、前記第1の方向に延在し、前記ハウジングが前記回路基板に装着された場合に前記回路基板に取り付けられるように構成された装着部分と、前記第2の方向に延在し、前記電気コネクタと前記相手方コネクタとが前記嵌合位置にある場合に前記相手方コネクタの対応する信号端子と接触するように構成された接触部分とを備え、
前記ハウジングの前記嵌合インターフェースが、前記電気コネクタと前記相手方コネクタとが前記嵌合位置にある場合に前記相手方コネクタの突出した係合区分を受け入れるように構成された収容空間を備え、
前記ハウジングが前記回路基板に装着される場合に、前記相手方コネクタに対する前記電気コネクタの接合方向が前記回路基板の表面に対して垂直であり、
前記電力端子の前記接触部分および前記信号端子の前記接触部分が前記収容空間に配設されている、
請求項1に記載の電気コネクタ。
【請求項15】
前記ハウジングが前記回路基板に装着された場合に、前記ハウジングの前記側面が前記回路基板の表面と対向し、前記ハウジングの接合面が前記回路基板の前記表面から離れる方を向き、前記ハウジングの頂面および底面が前記回路基板に対して垂直であり、
前記ハウジングの前記底面から前記ハウジングの前記頂面まで垂直に延在する前記ハウジングの高さが、5.0mm~14.0mmの範囲にあり、
前記電力端子の各々について、前記接触部分が、前記本体部分から前記第1の方向に延在するフィンガのセットを備え、前記フィンガが、前記相手方コネクタと前記電気コネクタとが前記嵌合位置にある場合に前記相手方コネクタの対応する電力タブに対して押し付けられるように構成されている、
請求項14に記載の電気コネクタ。
【請求項16】
前記ハウジングは、
行方向に整列した複数の第1のハウジング部分であって、前記第1のハウジング部分の各々が前記電力端子のうち少なくとも1つを支持するように構成された、複数の第1のハウジング部分と、
前記行方向に整列した複数の第2のハウジング部分であって、前記第2のハウジング部分の各々が前記信号端子のグループを支持するように構成された、複数の第2のハウジング部分と、
両端部にあって間に第1のハウジング部分および第2のハウジング部分を挟む、第1の端部ハウジング部分および第2の端部ハウジング部分と、
を前記ハウジングが備えるように、セグメント化された構造を有し、
前記第1のハウジング部分の各々は、列方向に整列した前記電力端子のうち少なくとも2つを支持するように構成されている、
請求項1に記載の電気コネクタ。
【請求項17】
電気コネクタであって、
行方向に整列した複数の電力セグメントであって、前記電力セグメントの各々が、第1の絶縁ハウジング部分に取り付けられた少なくとも1つの導電性電力端子を備え、前記電力端子の各々が回路基板に取り付けられるように構成されている、複数の電力セグメントと、
前記行方向に整列した複数の信号セグメントであって、前記信号セグメントの各々が、第2の絶縁ハウジング部分に取り付けられた複数の導電性信号端子を備え、前記信号端子の各々が前記回路基板に取り付けられるように構成されている、複数の信号セグメントと、
第1の絶縁端部および前記第1の絶縁端部に取り付けられた第1のリテーナクリップを備える第1の終端セグメントであって、前記第1のリテーナクリップが前記回路基板に取り付けられるように構成されている、第1の終端セグメントと、
第2の絶縁端部および前記第2の絶縁端部に取り付けられた第2のリテーナクリップを備える第2の終端セグメントであって、前記第2のリテーナクリップが前記回路基板に取り付けられるように構成されている、第2の終端セグメントと、
を備え、
前記第1の終端セグメントと前記第2の終端セグメントとの間に前記電力セグメントおよび前記信号セグメントが配設されており、
前記第1および第2の終端セグメントの各々が嵌合構造を備え、前記嵌合構造が、前記電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する嵌合構造と係合するように構成されており、
前記第1の終端セグメントと前記第2の終端セグメントとの間に前記電力セグメントおよび前記信号セグメントが挟まれており、
前記第1および第2のハウジング部分と前記第1および第2の端部とが互いに取り付けられて、前記電気コネクタと前記相手方コネクタとが前記嵌合位置にある場合に前記相手方コネクタの嵌合インターフェースと係合するように構成された嵌合インターフェースを備えるハウジングを形成し、
前記第1および第2の終端セグメントが前記第1および第2のリテーナクリップによって前記回路基板に取り付けられたとき、前記ハウジングの側面が前記回路基板の縁部と整列する、
電気コネクタ。
【請求項18】
前記ハウジングの高さが6.5mm~8.5mmの範囲にあり、
前記電力セグメントが第1の電力セグメントと第2の電力セグメントとの対を備え、前記第1の電力セグメントの各々が前記電力端子のうち第1の電力端子を備え、前記第2の電力セグメントの各々が前記電力端子のうち第2の電力端子を備え、
前記第1の電力セグメントと前記第2の電力セグメントとの対が、前記第1の電力セグメントと前記第2の電力セグメントとが前記行方向において交互に配置されるように整列する、
請求項17に記載の電気コネクタ。
【請求項19】
前記電力セグメントの各々が、前記電力端子の対を備え、
前記電力端子の前記対が、前記ハウジングの底面に対して垂直に整列した複数の列と、前記ハウジングの前記底面に対して平行に整列した複数の行とを備える配列に配置されており、
前記ハウジングの高さが10.0mm~12.0mmの範囲にある、
請求項17に記載の電気コネクタ。
【請求項20】
前記電気コネクタがプラグコネクタであり、
前記電力端子の各々が、本体部分と、前記本体部分から第1の方向に延在し、回路基板に取り付けられるように構成された装着部分と、前記本体部分から前記第1の方向と反対の第2の方向に延在し、前記電気コネクタと前記相手方コネクタとが前記嵌合位置にある場合に前記相手方コネクタの対応する電力端子と接触するように構成された接触部分とを備え、
前記信号端子の各々が、第1の方向に延在し、前記回路基板に取り付けられるように構成された装着部分と、前記第2の方向に延在し、前記電気コネクタと前記相手方コネクタとが前記嵌合位置にある場合に前記相手方コネクタの対応する信号端子と接触するように構成された接触部分とを備え、
前記ハウジングの前記嵌合インターフェースが、前記電気コネクタと前記相手方コネクタとが前記嵌合位置にある場合に前記相手方コネクタの突出した係合区分を受け入れるように構成された収容空間を備え、
前記第1および第2の終端セグメントが前記回路基板に取り付けられる場合に、前記相手方コネクタに対する前記電気コネクタの接合方向が前記回路基板の表面に対して垂直であり、
前記電力端子の前記接触部分および前記信号端子の前記接触部分が前記収容空間に配設されている、
請求項17に記載の電気コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年10月29日出願の、「LOW-PROFILE ELECTRICAL CONNECTOR」という名称の米国仮出願第63/273,323号(代理人整理番号A1156.70779US00)の優先権の利益を主張するものであり、その全体の内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に電気的相互接続システムに関し、より具体的には、2つの回路基板を電気的に相互接続するための薄型電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
電気コネクタは多くの電子システムにおいて使用されている。一般に、様々な電子デバイス(たとえばスマートフォン、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ノート型コンピュータ、デジタルカメラ等)には、電子デバイスの半組立体の間で、電力、データ、命令、および/または他の信号をやり取りするための分離可能な接続を可能にすることを主な目的とする、多彩なタイプのコネクタが備わっている。電気コネクタは、いくつかの電気系統を機能させるために必要な基本的構成要素である。意図された用途におけるデバイス構成と、コネクタを通るデータ信号の数および速度ならびに/あるいは電流の量または電力回路の数などの使用上の他のパラメータとに基づく、設計が異なる多くの構成のコネクタが市販されている。所望の接合力または接触力などのコネクタ動作の機械的パラメータも、コネクタごとに異なり得る。
【0004】
コネクタの選択および性能に影響を与える可能性があるパラメータの範囲の結果として、電子システムの設計者はコネクタの選択および適合に相当な時間を費やす可能性がある。設計者は、新規デバイスの設計を作成するとき、デバイスの製造に用いる候補としての特定のコネクタを選択するために、利用可能なコネクタを調査し得る。しかしながら、設計者は、デバイスを大量生産する前に、大量生産したときデバイスの中で機能することを保証するために、選択されるコネクタの性能および信頼性を検査することを含めて、選択されるコネクタを適合させ得る。この選択および適合には時間がかかり、しかも、それぞれの新規デバイスの設計、ならびに別のコネクタを選択する必要がある既存のデバイス設計変更に対して、繰り返される可能性がある。
【0005】
電子デバイスがますます小さくなっていくので、電気コネクタを非常に小さい空間に配備することが必要になり得る。小さい電子デバイスの生産において設計者が考慮に入れ得る要因の1つは、電子デバイスの適切な機能のために必要な電気接続のすべてを収容する余地があるかどうかということである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術の態様によれば、電気コネクタが提供される。電気コネクタは、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタと対向するように構成された嵌合インターフェースを備える絶縁ハウジングと、ハウジングに取り付けられて嵌合インターフェースにおいて露出した複数の導電性電力端子と、ハウジングに取り付けられて嵌合インターフェースにおいて露出した複数の導電性信号端子とを備え得る。ハウジングは、ハウジングの側面が回路基板の縁部と整列するように回路基板に装着されるように構成され得る。
【0007】
一態様では、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に、回路基板の縁部と回路基板の縁部とが対向するように相手方コネクタが装着された対応する回路基板に回路基板が平行になるように、ハウジングの側面は、回路基板の縁部と整列するように構成され得る。この態様のいくつかの実施形態では、ハウジングは、ハウジングの底面が回路基板の表面と対向しハウジングの頂面が回路基板の表面から離れる方を向くように回路基板に装着されるように構成されてよく、ハウジングの側面はハウジングの底面に対して垂直であり得、ハウジングの底面からハウジングの頂面まで垂直に延在するハウジングの高さは、5.0mm~14.0mmの範囲にあってよい。たとえば、ハウジングの高さは6.0mm~12.0mmの範囲にあってよい。
【0008】
この態様のいくつかの実施形態では、電力端子の各々が、本体部分と、本体部分から第1の方向に延在する装着部分と、本体部分から、第1の方向に対して垂直な第2の方向に延在する接触部分とを備え得る。電力端子の装着部分は回路基板に取り付けられるように構成されてよく、電力端子の接触部分は、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する電力端子と接触するように構成されてよい。電力端子の接触部分は、ハウジングの底面に対して平行な行方向に整列されてよく、ハウジングの高さは6.5mm~8.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、電力端子は第1の電力端子と第2の電力端子との対を備え得る。第1の電力端子と第2の電力端子との対の各々について、第1の電力端子の接触部分と第2の電力端子の接触部分とは鏡像の関係でよい。いくつかの実施形態では、電力端子の接触部分は、ハウジングの底面に対して垂直に整列した複数の列と、ハウジングの底面に対して平行に整列した複数の行とを備える配列に配置されてよく、ハウジングの高さは10.0mm~12.0mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、配列の列の各々が、電力端子のうち第1の電力端子と第2の電力端子との対を備え得、配列の第1の電力端子が第1の行に整列し、配列の第2の電力端子が第2の行に整列する。配列の各列について、第1の電力端子の接触部分と第2の電力端子の接触部分とは鏡像の関係でよい。
【0009】
この態様のいくつかの実施形態では、信号端子の各々が、第1の方向に延在する装着部分と、第1の方向に対して垂直な第2の方向に延在する接触部分とを備え得、信号端子の装着部分は回路基板に取り付けられるように構成されてよく、信号端子の接触部分は、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する信号端子と接触するように構成されてよい。いくつかの実施形態では、信号端子の接触部分は、ハウジングの底面に対して垂直に整列した複数の列と、ハウジングの底面に対して平行に整列した複数の行とを備える配列に配置され得る。
【0010】
この態様のいくつかの実施形態では、ハウジングは、ハウジングの片側の第1の装着端と、反対側の第2の装着端とを備え得、第1および第2の装着端にそれぞれ配設された第1および第2のリテーナクリップによって回路基板に取り付けられるように構成され得る。いくつかの実施形態では、ハウジングの第1および第2の装着端の各々が整列構造を備えてよく、この整列構造は、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する整列構造と係合するように構成されている。
【0011】
別の態様では、電気コネクタはレセプタクルコネクタでよい。この態様のいくつかの実施形態では、ハウジングの嵌合インターフェースは、ハウジングの側面を超えて延在する突出した係合区分を備えてよく、嵌合インターフェースの係合区分は、電力端子が露出する複数の第1の接触開口と、信号端子が露出する複数の第2の接触開口とを備え得る。いくつかの実施形態では、ハウジングが回路基板に装着されるとき、相手方コネクタに対する電気コネクタの接合方向は、回路基板の表面に対して平行でよい。いくつかの実施形態では、嵌合インターフェースの係合区分は、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの収容空間に収容されるように構成されてよい。
【0012】
この態様のいくつかの実施形態では、電力端子の接触部分および信号端子の接触部分は嵌合インターフェースの係合区分に配設され得る。電力端子の接触部分は電力タブを備え得る。電力端子の各々について、電力タブおよび装着部分は本体部分から垂直方向に延在し得る。いくつかの実施形態では、電力端子が、第1の電力端子と第2の電力端子とを備える対として行方向に整列されてよく、電力端子の対の各々について、第1の電力端子に対応する第1の接触開口の中点と第2の電力端子に対応する第1の接触開口の中点との間の行方向の距離は2.5mm~3.5mmの範囲にあってよい。隣接した対の電力端子について、第1の電力端子に対応する第1の接触開口の中点の間の距離は、5.5mm~6.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、電力端子の対の各々について、第1の電力端子の電力タブの接触面と第2の電力端子の電力タブの接触面とは、反対方向に面してよい。
【0013】
この態様のいくつかの実施形態では、電力端子は、電力端子の電力タブが、嵌合インターフェースの係合区分において列と行とに配設されるように配置されてよく、各列が電力端子の第1の電力端子と第2の電力端子との対を備え、第1の電力端子の装着部分の長さは第2の電力端子の装着部分の長さよりも短くてよい。いくつかの実施形態では、第1の電力端子と第2の電力端子との対の各々について、第1の電力端子の電力タブの曲線区分と第2の電力端子の電力タブの曲線区分とは鏡像の関係であり得る。電力端子の電力タブは、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する電力端子に押し付けられるように構成されてよい。いくつかの実施形態では、電力端子の列の各々について、第1の電力端子に対応する第1の接触開口の中点と第2の電力端子に対応する第1の接触開口の中点との間の列方向の距離は1.5mm~2.5mmの範囲にあってよい。第1の電力端子と第2の電力端子との隣接した対について、第1の電力端子に対応する第1の接触開口の中点の間の行方向の距離は6.5mm~7.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、電力端子の列の各々について、第1の電力端子の電力タブの接触面と第2の電力端子の電力タブの接触面とは、反対方向に面してよい。
【0014】
この態様のいくつかの実施形態では、信号端子の接触部分は接触クリップを備え得、接触クリップの各々が、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する信号ピンを受け入れるように構成され得る。いくつかの実施形態では、信号端子の接触クリップの各々が、第1の接触面を備える第1のアームと第2の接触面を備える第2のアームとを備え得る。接触クリップの各々について、第1の接触面と第2の接触面とが、互いに対向して、相手方コネクタの対応する信号ピンを間に受け入れるように構成されてよく、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に、第1の接触面と第2の接触面との距離が、対応する信号ピンが第1および第2の接触面によって挟まれるような距離になる。いくつかの実施形態では、信号端子の各々について、接触クリップおよび装着部分は垂直方向に延在し得る。いくつかの実施形態では、信号端子は、信号端子の接触クリップが、嵌合インターフェースの係合区分において列と行とに配設されるように配置されてよく、列の各々が、信号端子のうち少なくとも2つの接触クリップを備える。信号端子の列の各々について、信号端子のうち少なくとも2つの装着部分が、互いに異なる長さを有し得る。いくつかの実施形態では、信号端子の列の各々が第1の信号端子および第2の信号端子を備え得、第1の信号端子の装着部分の形状は第2の信号端子の装着部分の形状とは異なり得る。
【0015】
この態様のいくつかの実施形態では、ハウジングの第1および第2の装着端の整列構造の各々は、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する接合凹部に受け入れられるように構成された多重レベル突起を備え得る。嵌合インターフェースの係合区分は、ハウジングの側面を第1の距離だけ超えて延在し得、多重レベル突起の各々が、ハウジングの側面を、第1の距離よりも大きい第2の距離だけ超えて延在し得る。いくつかの実施形態では、多重レベル突起の各々が、ハウジングの側面を第3の距離だけ超えて延在するサブレベルを備え得、第3の距離は、第1の距離よりも大きく第2の距離よりも小さい。いくつかの実施形態では、第1および第2の端部の多重レベル突起が嵌合インターフェースの係合区分と隣接してよく、接合動作においては、多重レベル突起が相手方コネクタの対応する接合凹部に受け入れられてから、係合区分が相手方コネクタの収容空間に受け入れられ得る。
【0016】
別の態様では、電気コネクタはプラグコネクタでよい。この態様のいくつかの実施形態では、ハウジングの側面は、ハウジングの最外表面でよく、ハウジングが回路基板に装着されたとき回路基板の縁部を超えて延在するハウジングの部分がないように回路基板の縁部と整列するように構成され得る。ハウジングの嵌合インターフェースは、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの突出した係合区分を受け入れるように構成された収容空間を備え得る。ハウジングが回路基板に装着されるとき、相手方コネクタに対する電気コネクタの接合方向は、回路基板の表面に対して平行でよい。電力端子の接触部分および信号端子の接触部分は収容空間に配設され得る。
【0017】
この態様のいくつかの実施形態では、電力端子の各々について、接触部分は、本体部分から第1の方向に延在するフィンガのセットを備え得る。フィンガは、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する電力タブに対して押し付けられるように構成され得る。電力端子の各々について、フィンガおよび装着部分は本体部分から垂直方向に延在し得る。いくつかの実施形態では、電力端子が、第1の電力端子と第2の電力端子とを備える対として行方向に整列され得る。電力端子の対の各々について、第1の電力端子の本体部分の中点と第2の電力端子の本体部分の中点との間の行方向の距離は2.5mm~3.5mmの範囲にあってよい。隣接した対の電力端子について、第1の電力端子の中点の間の距離は、5.5mm~6.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、電力端子の対の各々について、第1の電力端子のフィンガのセットの接触面と第2の電力端子のフィンガのセットの接触面とは、反対方向に面してよい。
【0018】
この態様のいくつかの実施形態では、電力端子は、電力端子のフィンガのセットが、嵌合インターフェースの収容空間において列と行とに配設されるように配置されてよく、各列は、電力端子のうち第1の電力端子と第2の電力端子との対を備える。電力端子の列の各々について、第1の電力端子の装着部分の長さは第2の電力端子の装着部分の長さよりも短くてよい。いくつかの実施形態では、電力端子の列の各々について、第1の電力端子のフィンガの曲線区分と第2の電力端子のフィンガの曲線区分とは鏡像の関係にあり得る。いくつかの実施形態では、電力端子の列の各々について、第1の電力端子の中点と第2の電力端子の中点との間の列方向の距離は1.5mm~2.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、隣接した電力端子の列について、第1の電力端子の中点の間の行方向の距離は6.5mm~7.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、電力端子の列の各々について、第1の電力端子のフィンガのセットの接触面と第2の電力端子のフィンガのセットの接触面とは、反対方向に面してよい。
【0019】
この態様のいくつかの実施形態では、信号端子の接触部分は接触ピンを備え得、接触ピンの各々が、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する信号クリップに挿入されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、信号端子の各々について、接触ピンおよび装着部分は垂直方向に延在し得る。いくつかの実施形態では、信号端子は、信号端子の接触ピンが嵌合インターフェースの収容空間において列と行とに配設されるように配置されてよく、各列が、信号端子のうち少なくとも2つの接触ピンを備える。信号端子の列の各々について、信号端子のうち少なくとも2つの装着部分が、互いに異なる長さを有し得る。信号端子の列の各々について、信号端子のうち少なくとも2つの接触ピンが、互いに異なる長さを有し得る。
【0020】
この態様のいくつかの実施形態では、ハウジングの第1および第2の装着端の整列構造の各々が、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する接合突起を受け入れるように構成された多重レベル凹部を備え得る。嵌合インターフェースの収容空間は、ハウジングの側面から内部へ第1の距離だけ延在し得、多重レベル凹部の各々が、ハウジングの側面から内部へ、第1の距離よりも大きい第2の距離だけ延在し得る。いくつかの実施形態では、多重レベル凹部の各々が、ハウジングの側面から内部へ第3の距離だけ延在するサブレベルを備え得、第3の距離は、第1の距離よりも大きく第2の距離よりも小さい。いくつかの実施形態では、第1および第2の端部の多重レベル凹部が嵌合インターフェースの収容空間と隣接し得る。接合動作において、多重レベル凹部が相手方コネクタの対応する接合突起を受け入れてから、収容空間が相手方コネクタの係合区分を受け入れてよい。
【0021】
別の態様では、電気コネクタはプラグコネクタでよい。電力端子の各々が、本体部分と、本体部分から第1の方向に延在し、ハウジングが回路基板に装着されたとき回路基板に取り付けられるように構成された装着部分と、本体部分から第1の方向とは反対の第2の方向に延在し、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する電力端子と接触するように構成された接触部分とを備え得る。信号端子の各々が、第1の方向に延在し、ハウジングが回路基板に装着されたとき回路基板に取り付けられるように構成された装着部分と、第2の方向に延在し、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する信号端子と接触するように構成された接触部分とを備え得る。ハウジングの嵌合インターフェースは、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの突出した係合区分を受け入れるように構成された収容空間を備え得る。ハウジングが回路基板に装着されるとき、相手方コネクタに対する電気コネクタの接合方向は、回路基板の表面に対して垂直でよい。電力端子の接触部分および信号端子の接触部分は、収容空間に配設され得る。
【0022】
この態様のいくつかの実施形態では、ハウジングが回路基板に装着されたとき、ハウジングの側面は回路基板の表面と対向してよく、ハウジングの接合面は回路基板の表面から離れる方を向いてよく、ハウジングの頂面および底面は回路基板に対して垂直でよい。ハウジングの底面からハウジングの頂面まで垂直に延在するハウジングの高さは、5.0mm~14.0mmの範囲にあってよい。
【0023】
この態様のいくつかの実施形態では、電力端子の各々について、接触部分は、本体部分から第1の方向に延在するフィンガのセットを備え得、フィンガは、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する電力タブに対して押し付けられるように構成されている。いくつかの実施形態では、電力端子の各々について、フィンガのセットおよび装着部分は本体部分から反対方向に延在し得る。いくつかの実施形態では、電力端子は、電力端子の第1の電力端子と第2の電力端子とを備える対として行方向に整列され得る。第1の電力端子と第2の電力端子との対の各々について、第1の電力端子の中点と第2の電力端子の中点との間の行方向の距離は2.5mm~3.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、隣接した電力端子の対の、第1の電力端子のフィンガのセットの間の距離は5.5mm~6.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、電力端子の対の各々について、第1の電力端子のフィンガの接触面と第2の電力端子のフィンガの接触面とは、反対方向に面してよい。いくつかの実施形態では、電力端子は、各列が電力端子のうち第1の電力端子と第2の電力端子との対を備えるように電力端子のフィンガのセットが嵌合インターフェースの収容空間において列と行とに配設されるように配置され得る。いくつかの実施形態では、電力端子の列の各々について、第1の電力端子のフィンガの曲線区分と第2の電力端子のフィンガの曲線区分とは鏡像の関係であり得る。いくつかの実施形態では、電力端子の列の各々について、第1の電力端子の中点と第2の電力端子の中点との間の列方向の距離は1.5mm~2.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、隣接した電力端子の対について、第1の電力端子の中点の間の行方向の距離は6.5mm~7.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、電力端子の列の各々について、第1の電力端子のフィンガの接触面と第2の電力端子のフィンガの接触面とは、反対方向に面してよい。
【0024】
この態様のいくつかの実施形態では、信号端子の接触部分は接触ピンを備え得、接触ピンの各々が、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する信号クリップに挿入されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、信号端子は、各列が信号端子のうち少なくとも2つの接触ピンを備えるように信号端子の接触ピンが嵌合インターフェースの収容空間において列と行とに配設されるように配置され得る。
【0025】
この態様のいくつかの実施形態では、ハウジングの第1および第2の装着端の整列構造の各々が、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する接合突起を受け入れるように構成された多重レベル凹部を備え得る。嵌合インターフェースの収容空間は、ハウジングの接合面から内部へ第1の距離だけ延在し得、多重レベル凹部の各々が、ハウジングの接合面から内部へ、第1の距離よりも大きい第2の距離だけ延在し得る。いくつかの実施形態では、多重レベル突起の各々が、ハウジングの接合面から内部へ第3の距離だけ延在するサブレベルを備え得、第3の距離は、第1の距離よりも大きく第2の距離よりも小さい。いくつかの実施形態では、第1および第2の端部の多重レベル凹部がハウジングの収容空間と隣接し得る。接合動作において、多重レベル凹部が相手方コネクタの対応する接合突起を受け入れてから、収容空間が相手方コネクタの係合区分を受け入れてよい。
【0026】
別の態様では、ハウジングは、行方向に整列した複数の第1のハウジング部分であって、第1のハウジング部分の各々が電力端子のうち少なくとも1つを支持するように構成された、複数の第1のハウジング部分と、行方向に整列した複数の第2のハウジング部分であって、第2のハウジング部分の各々が信号端子のグループを支持するように構成された、複数の第2のハウジング部分と、両端部にあって間に第1のハウジング部分および第2のハウジング部分を挟む、第1の端部ハウジング部分および第2の端部ハウジング部分と、をハウジングが備えように、セグメント化された構造を有し得る。この態様のいくつかの実施形態では、第1のハウジング部分の各々は、列方向に整列した電力端子のうち少なくとも2つを支持するように構成され得る。
【0027】
本技術のさらなる態様によれば、電気コネクタが提供される。電気コネクタは、行方向に整列した複数の電力セグメントであって、電力セグメントの各々が、第1の絶縁ハウジング部分に取り付けられた少なくとも1つの導電性電力端子を備え、電力端子の各々が回路基板に取り付けられるように構成されている、複数の電力セグメントと、行方向に整列した複数の信号セグメントであって、信号セグメントの各々が、第2の絶縁ハウジング部分に取り付けられた複数の導電性電力端子を備え、信号端子の各々が回路基板に取り付けられるように構成されている、複数の信号セグメントと、第1の絶縁端部および第1の絶縁端部に取り付けられた第1のリテーナクリップを備える第1の終端セグメントであって、第1のリテーナクリップが回路基板に取り付けられるように構成されている、第1の終端セグメントと、第2の絶縁端部および第2の絶縁端部に取り付けられた第2のリテーナクリップを備える第2の終端セグメントであって、第2のリテーナクリップが回路基板に取り付けられるように構成されている、第2の終端セグメントと、を備える。第1の終端セグメントと第2の終端セグメントとの間に電力セグメントおよび信号セグメントが配設され得る。第1および第2の終端セグメントの各々が嵌合構造を備えてよく、この嵌合構造は、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する嵌合構造と係合するように構成されている。第1の終端セグメントと第2の終端セグメントとの間に電力セグメントおよび信号セグメントが挟まれ得る。第1および第2のハウジング部分と第1および第2の端部とが互いに取り付けられて、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの嵌合インターフェースと係合するように構成された嵌合インターフェースを備えるハウジングを形成し得る。第1および第2の終端セグメントが第1および第2のリテーナクリップによって回路基板に取り付けられたとき、ハウジングの側面が回路基板の縁部と整列し得る。
【0028】
この態様のいくつかの実施形態では、第1および第2の終端セグメントが回路基板に取り付けられたとき、ハウジングの側面が回路基板の縁部と整列し得て、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に、回路基板は、回路基板の縁部が対応する回路基板の縁部と対向するように、相手方コネクタが装着されている対応する回路基板と平行になる。いくつかの実施形態では、第1および第2の終端セグメントが回路基板に取り付けられると、ハウジングの底面が回路基板の表面と対向してよく、ハウジングの頂面が回路基板の表面から離れる方を向いてよい。ハウジングの側面はハウジングの底面に対して垂直であってよい。ハウジングの底面からハウジングの頂面まで垂直に延在するハウジングの高さは、5.0mm~14.0mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、ハウジングの高さは6.0mm~12.0mmの範囲にあってよい。
【0029】
この態様のいくつかの実施形態では、電力端子の各々が、本体部分と、本体部分から第1の方向に延在する装着部分と、本体部分から、第1の方向に対して垂直な第2の方向に延在する接触部分とを備え得る。電力端子の装着部分は、回路基板に取り付けられるように構成され得る。電力端子の接触部分は、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する電力端子と接触するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ハウジングの高さは6.5mm~8.5mmの範囲にあってよい。
【0030】
この態様のいくつかの実施形態では、電力セグメントは第1の電力セグメントと第2の電力セグメントとの対を備え得、第1の電力セグメントの各々が電力端子のうち第1の電力端子を備え、第2の電力セグメントの各々が電力端子のうち第2の電力端子を備える。いくつかの実施形態では、第1の電力セグメントと第2の電力セグメントとが、行方向において交互に配置され得る。いくつかの実施形態では、第1の電力セグメントと第2の電力セグメントとの対の各々について、第1の電力端子の接触部分と第2の電力端子の接触部分とは鏡像の関係でよい。
【0031】
この態様のいくつかの実施形態では、電力セグメントの各々が、電力端子の対を備えてよく、電力端子の対は、ハウジングの底面に対して垂直に整列した複数の列と、ハウジングの底面に対して平行に整列した複数の行とを備える配列に配置され得る。いくつかの実施形態では、ハウジングの高さは10.0mm~12.0mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、配列の列の各々について、電力端子の対の接触部分は互いに鏡像の関係でよい。
【0032】
この態様のいくつかの実施形態では、信号端子の各々が、第1の方向に延在する装着部分と、第1の方向に対して垂直な第2の方向に延在する接触部分とを備え得る。信号端子の装着部分は、回路基板に取り付けるように構成されてよく、信号端子の接触部分は、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する信号端子と接触するように構成されてよい。いくつかの実施形態では、信号端子の接触部分は、ハウジングの底面に対して垂直に整列した複数の列と、ハウジングの底面に対して平行に整列した複数の行とを備える配列に配置され得る。
【0033】
一態様では、電気コネクタはレセプタクルコネクタでよい。いくつかの実施形態では、電力セグメントおよび信号セグメントは、ハウジングの嵌合インターフェースが、ハウジングの側面を超えて延在する突出した係合区分を備え、嵌合インターフェースの係合区分が、電力端子が露出する複数の第1の接触開口と、信号端子が露出する複数の第2の接触開口とを備えるように、構成され得る。ハウジングが回路基板に装着されるとき、相手方コネクタに対する電気コネクタの接合方向は、回路基板の表面に対して平行でよい。嵌合インターフェースの係合区分は、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの収容空間に受け入れられるように構成され得る。
【0034】
この態様のいくつかの実施形態では、嵌合インターフェースの係合区分に電力端子の接触部分および信号端子の接触部分が配設され得る。電力端子の接触部分は電力タブを備え得る。電力端子の各々について、電力タブおよび装着部分は垂直方向に延在し得る。いくつかの実施形態では、電力セグメントは第1の電力セグメントと第2の電力セグメントとの対を備え得、第1の電力セグメントの各々が電力端子のうち第1の電力端子を備え、第2の電力セグメントの各々が電力端子のうち第2の電力端子を備える。第1の電力セグメントと第2の電力セグメントとの対の各々について、第1の電力端子に対応する第1の接触開口の中点と第2の電力端子に対応する第1の接触開口の中点との間の行方向の距離は2.5mm~3.5mmの範囲にあってよい。第1の電力セグメントと第2の電力セグメントとの隣接した対について、第1の電力セグメントに対応する第1の接触開口の中点の間の距離は、5.5mm~6.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、第1の電力セグメントと第2の電力セグメントとの対の各々について、第1の電力端子の電力タブの接触面と第2の電力端子の電力タブの接触面とは、反対方向に面してよい。
【0035】
この態様のいくつかの実施形態では、電力端子は、ハウジングの底面に対して垂直に整列した複数の列と、ハウジングの底面に対して平行に整列した複数の行とを備える配列に配置され得る。電力セグメントの各々が、配列の列に対応し得、第1の電力端子および第2の電力端子を備え得る。配列の第1の電力端子の装着部分の長さは、配列の第2の電力端子の装着部分の長さよりも短くてよい。いくつかの実施形態では、電力セグメントの各々について、第1の電力端子の電力タブの曲線区分と第2の電力端子の電力タブの曲線区分とは鏡像の関係にあり得る。電力端子の電力タブは、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する電力端子に押し付けられるように構成され得る。いくつかの実施形態では、電力セグメントの各々について、第1の電力端子に対応する第1の接触開口の中点と第2の電力端子に対応する第1の接触開口の中点との間の列方向の距離は1.5mm~2.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、隣接した電力セグメントの対について、第1の電力端子に対応する第1の接触開口の中点の間の行方向の距離は6.5mm~7.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、電力セグメントの各々について、第1の電力端子の電力タブの接触面と第2の電力端子の電力タブの接触面とは、反対方向に面してよい。
【0036】
この態様のいくつかの実施形態では、信号端子の接触部分は接触クリップを備え得、接触クリップの各々が、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する信号ピンを受け入れるように構成され得る。いくつかの実施形態では、信号端子の接触クリップの各々が、第1の接触面を備える第1のアームと第2の接触面を備える第2のアームとを備え得る。接触クリップの各々について、第1の接触面と第2の接触面とが、互いに対向して、相手方コネクタの対応する信号ピンを間に受け入れるように構成されてよく、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に、第1の接触面と第2の接触面とは、対応する信号ピンを間に挟むような距離になる。いくつかの実施形態では、信号端子の各々について、接触クリップおよび装着部分が垂直方向に延在し得る。いくつかの実施形態では、信号端子は、列の各々が信号端子のうち少なくとも2つの接触クリップを備えるように信号端子の接触クリップが嵌合インターフェースの係合区分において列と行とに配設されるように配置され得る。信号セグメントの各々が配列の列に対応し得、信号セグメントの各々について、信号端子のうち少なくとも2つの装着部分が、互いに異なる長さを有し得る。いくつかの実施形態では、信号セグメントの各々が第1の信号端子および第2の信号端子を備え得、第1の信号端子の装着部分の形状は第2の信号端子の装着部分の形状とは異なり得る。
【0037】
この態様のいくつかの実施形態では、第1および第2の終端セグメントの嵌合構造の各々が、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する接合凹部に受け入れられるように構成された多重レベル突起を備え得る。嵌合インターフェースの係合区分は、ハウジングの側面を第1の距離だけ超えて延在し得、多重レベル突起の各々が、ハウジングの側面を、第1の距離よりも大きい第2の距離だけ超えて延在し得る。いくつかの実施形態では、多重レベル突起の各々が、ハウジングの側面を第3の距離だけ超えて延在するサブレベルを備え得、第3の距離は、第1の距離よりも大きく第2の距離よりも小さい。いくつかの実施形態では、第1および第2の終端セグメントの多重レベル突起が嵌合インターフェースの係合区分と隣接してよい。接合動作においては、多重レベル突起が相手方コネクタの対応する接合凹部に受け入れられてから、係合区分が相手方コネクタの収容空間に受け入れられ得る。
【0038】
別の態様では、電気コネクタはプラグコネクタでよい。いくつかの実施形態では、ハウジングの側面は、ハウジングの最外表面でよく、第1および第2の終端セグメントが回路基板に取り付けられたとき回路基板の縁部を超えて延在するハウジングの部分がないように回路基板の縁部と整列するように構成され得る。ハウジングの嵌合インターフェースは、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの突出した係合区分を受け入れるように構成された収容空間を備え得る。第1および第2の終端セグメントが回路基板に取り付けられるとき、相手方コネクタに対する電気コネクタの接合方向は、回路基板の表面に対して平行でよい。電力端子の接触部分および信号端子の接触部分は、収容空間に配設され得る。
【0039】
この態様のいくつかの実施形態では、電力端子の各々について、接触部分は、本体部分から第1の方向に延在するフィンガのセットを備え得、フィンガは、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する電力タブに対して押し付けられるように構成されている。電力端子の各々について、フィンガのセットおよび装着部分が本体部分から垂直方向に延在し得る。いくつかの実施形態では、電力セグメントは第1の電力セグメントと第2の電力セグメントとの対を備え得、第1の電力セグメントの各々が電力端子のうち第1の電力端子を備え、第2の電力セグメントの各々が電力端子のうち第2の電力端子を備える。第1の電力セグメントと第2の電力セグメントとの対の各々について、第1の電力セグメントの中点と第2の電力セグメントの中点との間の行方向の距離は2.5mm~3.5mmの範囲にあってよい。第1の電力セグメントと第2の電力セグメントとの隣接した対について、第1の電力セグメントの中点の間の距離は5.5mm~6.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、第1の電力セグメントと第2の電力セグメントとの対の各々について、第1の電力端子のフィンガのセットの接触面と第2の電力端子のフィンガのセットの接触面とは、反対方向に面してよい。
【0040】
この態様のいくつかの実施形態では、電力端子は、ハウジングの底面に対して垂直に整列した複数の列と、ハウジングの底面に対して平行に整列した複数の行とを備える配列に配置され得る。電力セグメントの各々が、配列の列に対応し得、第1の電力端子および第2の電力端子を備え得る。配列の第1の電力端子の装着部分の長さは、配列の第2の電力端子の装着部分の長さよりも短くてよい。いくつかの実施形態では、電力セグメントの各々について、第1の電力端子のフィンガのセットの曲線区分と第2の電力端子のフィンガのセットの曲線区分とは鏡像の関係にあり得る。電力端子のフィンガは、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する電力端子に押し付けられるように構成されてよい。いくつかの実施形態では、電力セグメントの各々について、第1の電力端子の本体部分の中点と第2の電力端子の本体部分の中点との間の列方向の距離は1.5mm~2.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、隣接した電力セグメントの対について、第1の電力端子の本体部分の中点の間の行方向の距離は6.5mm~7.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、電力セグメントの各々について、第1の電力端子のフィンガのセットの接触面と第2の電力端子のフィンガのセットの接触面とは、反対方向に面してよい。
【0041】
この態様のいくつかの実施形態では、信号端子の接触部分は接触ピンを備え得、接触ピンの各々が、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する信号クリップに挿入されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、信号端子の各々について、接触ピンおよび装着部分が垂直方向に延在し得る。いくつかの実施形態では、信号端子は、各列が信号端子のうち少なくとも2つの接触ピンを備えるように信号端子の接触ピンが嵌合インターフェースの収容空間において列と行とに配設されるように配置され得る。信号セグメントの各々が配列の列に対応し得る。信号セグメントの各々について、信号端子のうち少なくとも2つの接触ピンが、互いに異なる長さを有し得る。
【0042】
この態様のいくつかの実施形態では、第1および第2の終端セグメントの嵌合構造の各々が、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する接合突起を受け入れるように構成された多重レベル凹部を備え得る。嵌合インターフェースの収容空間は、ハウジングの側面から内部へ第1の距離だけ延在し得、多重レベル凹部の各々が、ハウジングの側面から内部へ、第1の距離よりも大きい第2の距離だけ延在し得る。いくつかの実施形態では、多重レベル凹部の各々が、ハウジングの側面から内部へ第3の距離だけ延在するサブレベルを備え得、第3の距離は、第1の距離よりも大きく第2の距離よりも小さい。いくつかの実施形態では、第1および第2の端部の多重レベル凹部が嵌合インターフェースの収容空間と隣接してよい。接合動作において、多重レベル凹部が相手方コネクタの対応する接合突起を受け入れてから、収容空間が相手方コネクタの係合区分を受け入れてよい。
【0043】
別の態様では、電気コネクタはプラグコネクタでよい。電力端子の各々が、本体部分と、本体部分から第1の方向に延在し、回路基板に取り付けられるように構成された装着部分と、本体部分から第1の方向とは反対の第2の方向に延在し、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する電力端子と接触するように構成された接触部分とを備え得る。信号端子の各々が、第1の方向に延在し、回路基板に取り付けられるように構成された装着部分と、第2の方向に延在し、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する信号端子と接触するように構成された接触部分とを備え得る。ハウジングの嵌合インターフェースは、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの突出した係合区分を受け入れるように構成された収容空間を備え得る。第1および第2の終端セグメントが回路基板に取り付けられるとき、相手方コネクタに対する電気コネクタの接合方向は、回路基板の表面に対して垂直でよい。電力端子の接触部分および信号端子の接触部分は、収容空間に配設され得る。
【0044】
この態様のいくつかの実施形態では、第1および第2の終端セグメントが回路基板取り付けられるとき、ハウジングの側面は回路基板の表面と対向してよく、ハウジングの接合面は回路基板の表面から離れる方を向いてよく、ハウジングの頂面および底面は回路基板に対して垂直でよい。ハウジングの底面からハウジングの頂面まで垂直に延在するハウジングの高さは、5.0mm~14.0mmの範囲にあってよい。
【0045】
この態様のいくつかの実施形態では、電力端子の各々について、接触部分は、本体部分から第1の方向に延在するフィンガのセットを備え得、フィンガは、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する電力タブに対して押し付けられるように構成されている。いくつかの実施形態では、電力端子の各々について、フィンガのセットおよび装着部分は本体部分から反対方向に延在し得る。いくつかの実施形態では、電力セグメントは第1の電力セグメントと第2の電力セグメントとの対を備え得、第1の電力セグメントの各々が電力端子のうち第1の電力端子を備え、第2の電力セグメントの各々が電力端子のうち第2の電力端子を備える。第1の電力セグメントと第2の電力セグメントとの対の各々について、第1の電力セグメントの中点と第2の電力セグメントの中点との間の行方向の距離は2.5mm~3.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、第1の電力セグメントと第2の電力セグメントとの隣接した対について、第1の電力セグメントの中点の間の距離は5.5mm~6.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、第1の電力セグメントと第2の電力セグメントとの対の各々について、第1の電力端子のフィンガのセットの接触面と第2の電力端子のフィンガのセットの接触面とは、反対方向に面する。
【0046】
この態様のいくつかの実施形態では、電力端子は、ハウジングの底面に対して垂直に整列した複数の列と、ハウジングの底面に対して平行に整列した複数の行とを備える配列に配置され得る。電力セグメントの各々が、配列の列に対応し得、第1の電力端子および第2の電力端子を備え得る。配列の第1の電力端子の装着部分の長さは、配列の第2の電力端子の装着部分の長さよりも短くてよい。いくつかの実施形態では、電力セグメントの各々について、第1の電力端子のフィンガのセットの曲線区分と第2の電力端子のフィンガのセットの曲線区分とは鏡像の関係にあり得る。電力端子のフィンガは、電気コネクタと相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する電力端子の電力タブに押し付けられるように構成されてよい。いくつかの実施形態では、電力セグメントの各々について、第1の電力端子の本体部分の中点と第2の電力端子の本体部分の中点との間の列方向の距離は1.5mm~2.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、電力セグメントの隣接した対の、第1の電力端子の本体部分の中点の間の行方向の距離は6.5mm~7.5mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、電力セグメントの各々について、第1の電力端子のフィンガの接触面と第2の電力端子のフィンガの接触面とは、反対方向に面し得る。
【0047】
この態様のいくつかの実施形態では、信号端子の接触部分は接触ピンを備え得、接触ピンの各々が、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する信号クリップに挿入されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、信号端子の各々について、接触ピンと装着部分とは反対方向に延在し得る。いくつかの実施形態では、信号端子は、各列が信号端子のうち少なくとも2つの接触ピンを備えるように信号端子の接触ピンが嵌合インターフェースの収容空間において列と行との配列に配設されるように配置され得る。信号セグメントの各々が配列の列に対応し得る。
【0048】
この態様のいくつかの実施形態では、第1および第2の終端セグメントの嵌合構造の各々は、相手方コネクタと電気コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する接合突起を受け入れるように構成された多重レベル凹部を備え得る。嵌合インターフェースの収容空間は、ハウジングの接合面から内部へ第1の距離だけ延在し得、多重レベル凹部の各々が、ハウジングの接合面から内部へ、第1の距離よりも大きい第2の距離だけ延在し得る。いくつかの実施形態では、多重レベル突起の各々が、ハウジングの接合面から内部へ第3の距離だけ延在するサブレベルを備え得、第3の距離は、第1の距離よりも大きく第2の距離よりも小さい。いくつかの実施形態では、第1および第2の端部の多重レベル凹部が嵌合インターフェースの収容空間と隣接してよい。接合動作において、多重レベル凹部が相手方コネクタの対応する接合突起を受け入れてから、収容空間が相手方コネクタの係合区分を受け入れてよい。
【0049】
前述の特徴は、本明細書で論じられた任意の実施形態において、別個に利用され得、または任意の組合せで一緒に利用され得る。
【0050】
本明細書で開示された本技術の様々な態様および実施形態が、添付図を参照しながら以下で説明される。図は、必ずしも原寸に比例するものではないことを理解されたい。複数の図に現れる項目は同一の参照数字で指示され得る。明瞭さのために、すべての図におけるすべての構成要素がラベルを付けられるとは限らない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1】それぞれの回路基板に装着されて嵌合位置にある、直角レセプタクルコネクタの例示的実施形態と、直角プラグコネクタの例示的実施形態との、立側面図である。
【
図2】それぞれの回路基板に装着された、
図1の直角レセプタクルコネクタの立側面図、および嵌合位置にある垂直プラグコネクタの例示的実施形態の図である。
【
図3】回路基板に装着された
図1のレセプタクルコネクタの上部前方斜視図である。
【
図4】回路基板に装着された
図1のプラグコネクタの上部前方斜視図である。
【
図5】
図1のレセプタクルコネクタを部分的に分解した状態の上部前方斜視図である。
【
図6A】
図1のレセプタクルコネクタの上部前方斜視図である。
【
図6B】
図1のレセプタクルコネクタの立側面図である。
【
図6C】
図1のレセプタクルコネクタの下部前方斜視図である。
【
図6D】
図1のレセプタクルコネクタの立正面図である。
【
図7A】
図1のレセプタクルコネクタの電力セグメントの対の例示的実施形態の立正面図である。
【
図7B】
図1のレセプタクルコネクタの電力セグメントの対の例示的実施形態の上部前方斜視図である。
【
図7C】
図7Aの電力セグメントの対の部分的に分解した状態の下部前方斜視図である。
【
図7D】
図7Aの電力セグメントの対の電力端子の対の例示的実施形態の上部前方斜視図である。
【
図8A】
図1のレセプタクルコネクタの信号セグメントの例示的実施形態の立正面図である。
【
図8B】
図1のレセプタクルコネクタの信号セグメントの例示的実施形態の上部前方斜視図である。
【
図8C】
図8Aの信号セグメントの部分的に分解した状態の下部前方斜視図である。
【
図8D】
図8Aの信号セグメントの信号端子の例示的実施形態の上部後方斜視図である。
【
図9A】
図1のレセプタクルコネクタの終端セグメントの例示的実施形態の立正面図である。
【
図9B】
図1のレセプタクルコネクタの終端セグメントの例示的実施形態の上部前方斜視図である。
【
図9C】
図9Aの終端セグメントのハウジング部分の例示的実施形態の下部前方斜視図である。
【
図9D】
図9Aの終端セグメントのリテーナクリップの例示的実施形態の斜視図である。
【
図10】
図1のプラグコネクタの部分的に分解した状態の上部前方斜視図である。
【
図12A】
図1のプラグコネクタの電力セグメントの対の例示的実施形態の立正面図である。
【
図12B】
図1のプラグコネクタの電力セグメントの対の例示的実施形態の上部前方斜視図である。
【
図12C】
図12Aの電力セグメントの対の部分的に分解した状態の下部前方斜視図である。
【
図12D】
図12Aの電力セグメントの対の電力端子の対の例示的実施形態の上部後方斜視図である。
【
図13A】
図1のプラグコネクタの信号セグメントの例示的実施形態の立正面図である。
【
図13B】
図1のプラグコネクタの信号セグメントの例示的実施形態の上部前方斜視図である。
【
図13C】
図13Aの信号セグメントの部分的に分解した状態の上部前方斜視図である。
【
図14A】
図1のプラグコネクタの終端セグメントの例示的実施形態の立正面図である。
【
図14B】
図1のプラグコネクタの終端セグメントの例示的実施形態の上部前方斜視図である。
【
図14C】
図14Aの終端セグメントのハウジング部分の例示的実施形態の下部前方斜視図である。
【
図14D】
図14Aの終端セグメントのリテーナクリップの例示的実施形態の斜視図である。
【
図15】
図2の垂直プラグコネクタの部分的に分解した状態の側面斜視図である。
【
図17A】
図2のプラグコネクタの電力セグメントの対の例示的実施形態の上面図である。
【
図17B】
図2のプラグコネクタの電力セグメントの対の例示的実施形態の斜視図である。
【
図17D】
図17Aの電力セグメントの対の電力端子の対の例示的実施形態の斜視図である。
【
図18A】
図2のプラグコネクタの信号セグメントの例示的実施形態の上面図である。
【
図18B】
図2のプラグコネクタの信号セグメントの例示的実施形態の斜視図である。
【
図19A】
図2のプラグコネクタの終端セグメントの例示的実施形態の上面図である。
【
図19C】
図19Aの終端セグメントの部分的に分解した状態の内側の例示的実施形態の斜視図である。
【
図20A】レセプタクルコネクタの例示的実施形態の立正面図である。
【
図20B】
図20Aのレセプタクルコネクタの電力セグメントを2つ「積み重ねた」例示的実施形態の立正面図である。
【
図21】レセプタクルコネクタの電力セグメントを4つ「並べた」例示的実施形態の立正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本発明者らは、コネクタの選択および認定の負担を緩和し得る、コネクタの設計技法を認識し、理解した。これらの技法により、調和した嵌合インターフェースおよび他の特性を用いる複数の用途のうちの任意のもの向けに容易に構成され得るコネクタが可能になり得る。電子デバイスの設計者は、1つの構成のコネクタを使用して設計を起こし、コネクタを使用するこの設計を、別の構成に向けて、同じ設計技法を基に自信をもって容易に適合させることができ、選択および認定の負担が緩和される。一例として、これらの設計技法により、回路が伝える電力量および/またはコネクタの内部の回路数の変更が容易になり得る。
【0053】
本発明者らは、高整合性の電気的相互接続のための信頼できる動作を提供する一方で、接合されたプラグとレセプタクルとのコネクタが薄いプロファイルを有することを可能にする、電気コネクタの設計技法をも認識し、理解した。本明細書で説明される技法および技術により、2つの回路基板を高密度の端子によって相互接続することができるコンパクトで超薄型のコネクタに導かれ得る。一例として、これらの電気コネクタを装着した回路基板は縁部から縁部へと配向され得、狭い平坦な空間に適合するのに有利であり得る超薄型の「平坦な」相互接続が可能になる。別の例では、これらの電気コネクタを装着した回路基板は垂直に配向され得、狭いコーナーの空間に適合するのに有利であり得る超薄型のコーナー相互接続が可能になる。
【0054】
いくつかの態様によれば、レセプタクルコネクタおよびプラグコネクタは、基板対基板タイプの平坦な接続構成を形成し得る。レセプタクルコネクタは、第1の回路基板の縁部をレセプタクルコネクタの接合面または境界面と整列させるように、第1の回路基板に取り付けられる直角コネクタでよい。プラグコネクタは、第2の回路基板の縁部をレセプタクルコネクタの接合面または境界面と整列させるように、第2の回路基板に取り付けられる直角コネクタでよい。レセプタクルコネクタとプラグコネクタとが嵌合位置にある場合に、第1の回路基板の縁部と第2の回路基板の縁部とが互いに対向してよく、接触してもよい。レセプタクルコネクタの接合面は最外表面である必要はなく、コネクタの一部が、接合面を超えて突出してもよく、プラグコネクタの空間に挿入されるように構成されてもよいことが理解されよう。同様に、プラグコネクタの接合面は最外表面である必要はなく、コネクタの一部が、接合面を超えて突出してもよく、レセプタクルコネクタの空間に挿入されるように構成されてもよい。
【0055】
いくつかの態様によれば、レセプタクルコネクタとプラグコネクタとで、コーナータイプの接続構成を形成し得る。レセプタクルコネクタは、第1の回路基板の少なくとも1つの縁部をレセプタクルコネクタの少なくとも1つの表面とそれぞれ整列させるように、第1の回路基板に取り付けられる直角コネクタでよい。プラグコネクタは、第2の回路基板の縁部をレセプタクルコネクタの少なくとも1つの表面とそれぞれ整列させるように、第2の回路基板に取り付けられる垂直コネクタでよい。レセプタクルコネクタとプラグコネクタとが嵌合位置にある場合に、第1の回路基板の縁部が、レセプタクルコネクタのコーナーの1つの側面を形成する表面に整列し得、第2の回路基板の縁部が、レセプタクルコネクタのコーナーのもう1つの側面を形成する表面に整列し得る。
【0056】
いくつかの態様によるよれば、コネクタはセグメント化された構造を有し得、これは、セグメントを構成するための、たとえば各コネクタにおいて所望の数の信号端子および/または所望の数の電力端子を取得するための、柔軟性をもたらし得る。いくつかの実施形態では、コネクタは、連続的に接続された複数のセグメントを備え得る。たとえば、コネクタは、行に整列した、複数の信号セグメントおよび複数の電力セグメントを備え得る。各電力セグメントは、1つの電力端子、または2つ以上の電力端子の列を備え得る。同様に、各信号セグメントは、1つの信号端子、または2つ以上の信号端子の列を備え得る。
【0057】
いくつかの実施形態では、コネクタのセグメントは、別個に形成してから、各セグメントの絶縁ハウジングを隣接セグメントの絶縁ハウジングに融合させること、および/または各セグメントを隣接セグメントに接合もしくは接着することなどによって、互いに結合され得る。あるいは、セグメントの絶縁部が、コネクタのセグメントに対応するセグメントで作られた型で形成されてもよい。型セグメントは、共通の取付具に保持されてよく、または、セグメントの所望の構成を有する成形されたハウジングを作製するために一緒に保持されてもよい。次いで、成形されたハウジングのセグメントの中に、対応する端子が挿入され得る。このようにして、信号端子の配列および電力端子の少なくとも1つの配列を保持する絶縁ハウジングを用いてコネクタが形成され得る。
【0058】
代わりに、またはそれに加えて、所望のコネクタ構成のいくつかまたはすべてのための絶縁ハウジングを成形するための型が構築されてもよい。そのようなハウジングは、信号部分および電力部分、ならびに本明細書で説明された複数のセグメントからコネクタハウジングを形成することに由来し得る構造のいずれかまたはすべてをも有し得る。たとえば、信号部分は、絶縁ハウジングに挿入されて行と列とに配置された信号端子を備え得る。電力部分は、絶縁ハウジングに挿入された、第1の電力端子の複数の行および第2の電力端子の複数の行を備え得る。
【0059】
次に図を見ると、
図1は、いくつかの実施形態による基板対基板構成のそれぞれの回路基板3、4に装着された電気コネクタの嵌合対1を示す。嵌合対1は、回路基板3に装着された直角レセプタクルコネクタ100と、回路基板4に装着された直角プラグコネクタ200とを備え得る。コネクタ100、200は、(以下で論じられる)電力端子の装着部分5および信号端子の装着部分6が、
図1におけるコネクタ100、200の各々の上の破線の矢印によって表された接合方向に対して全体的に垂直に配向され得るので、「直角」コネクタと称され得る。いくつかの実施形態では、コネクタ100は、側面または縁部7が回路基板3の縁部3Aと整列するように構成され得、コネクタ200は、側面または縁部8が回路基板4の縁部4Aと整列するように構成され得る。いくつかの実施形態では、側面7、8は、コネクタ100、200の嵌合インターフェースの一部として働き得る。いくつかの実施形態では、そのような基板対基板の構成では、コネクタ100、200が
図1に表されるような嵌合位置にあるとき、コネクタ100の回路基板3は、縁部3Aと4Aとが互いに対向し、さらには接触し得るように、コネクタ200の回路基板4に対して平行に整列され得る。いくつかの実施形態では、有利には、そのような構成によって、コネクタ100、200は、側面7、8を、またはその間近を、回路基板3、4によって支持され得る。回路基板3、4によって側面7、8またはその近くにもたらされる追加の剛性により、たとえばコネクタ100と200との間の電気接続は、嵌合対1が、通常の使用でゆすられ、かつ/または動かされる電子システムの一部であるときに生じ得る振動または衝撃が嵌合対1に生じ得る条件下でさえ、頑健にでき得る。
【0060】
いくつかの実施形態によれば、嵌合対1は、携帯用に意図された電子システムに配備されることがある。携帯用システムは、扱いを容易にするとともに重量を最小限にするために、一般的にはコンパクトであり、したがって電気コネクタのための余地はほとんどない。電気接続のために利用可能な空間が平坦で狭い状況では、嵌合対1の基板対基板の構成が特に適切であり得る。いくつかの実施形態では、コネクタ100、200の、回路基板3、4に面する第1の表面9A、10Aから第1の表面9A、10Aの反対側の第2の表面9B、10Bまでの最大高さH1は、5.0mm~14.0mm(たとえば6.0mm~12.0mm、6.5mm~7.5mm、10.5mm~11.5mm、7.0mm~9.0mm)の範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、高さH1は約8.0mmの値を有してよい。したがって、コネクタ100、200は薄いプロファイルを有すると見なされ得る。
【0061】
図2は、レセプタクルコネクタ100と、それぞれの回路基板3、11に装着して垂直方向に配向されたプラグコネクタ300とを備える、電気コネクタの嵌合対2を示す。コネクタ300は、電力端子および信号端子(以下で論じられる)の装着部分12が、コネクタ300の上の破線の矢印によって
図2に表される、接合方向に対して全体的に平行に配向され得るので、「垂直」コネクタと称され得る。コネクタ300は、電力端子および信号端子の構成を除けばコネクタ200に類似のものでよい。いくつかの実施形態では、コネクタ300は、第1の側面13Aが回路基板11の縁部11Aと整列するように構成され得る。いくつかの実施形態では、第1の側面13Aは、
図2に示されるように、コネクタ100の第2の表面9Bにも整列し得る。いくつかの実施形態では、コネクタ300は、第2の側面13Bが回路基板11の縁部11Bと整列するように構成され得る。いくつかの実施形態では、第2の側面13Bは、
図2に示されるように、コネクタ100の第1の表面9Aにも整列し得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、コネクタ100は、
図2に示されるように、第3の表面9Cが回路基板3の縁部3Bと整列し得るように構成され得る。いくつかの実施形態では、第2の側面13Bは、
図2に示されるように、コネクタ100の第1の表面9Aにも整列し得る。同様に、図面には具体的に示されていないが、コネクタ200は、第3の表面10Cが、回路基板4の縁部4Aとは反対側の縁部と整列するように構成され得る。
【0063】
いくつかの実施形態では、コネクタ300の第1の側面13Aから第2の側面13Bまでの高さは、コネクタ100の高さH1でよい。
【0064】
いくつかの実施形態によれば、嵌合対2の、垂直方向対直角の構成により、嵌合対2は、電子システムのコーナーにおいて利用可能な空間が狭い状況でも頑健な電気接続をもたらし得る。
【0065】
図3は、いくつかの実施形態による、回路基板3に装着されたレセプタクルコネクタ100の斜視図を示す。コネクタ100は、回路基板3に対して薄いプロファイルを有し得、複数の電力端子(以下で説明される)が行方向すなわちX方向に沿って整列するように配向され得る。いくつかの実施形態では、コネクタ100が電力端子の複数の行を有し得、これらの行は、電力端子が列と行との配列に配置され得るように、列方向すなわちY方向に整列するかまたは積み重ねられる。同様に、コネクタ100は、X方向に整列して単一行に配置された、あるいはX方向に整列した行とY方向に整列した列との配列に配置された、複数の信号端子(以下で説明される)を備え得る。
【0066】
図解の明瞭さのために、本明細書で説明されたコネクタは、複数のセグメントが並んで整列するように示され得る。そのような図解により、コネクタ(たとえばコネクタ100)は、タイプの数が限られた複数のセグメントを有し得ることが明らかになる。前述のように、コネクタのハウジングは、別個に形成してから、これらのセグメントに絶縁ハウジング部分を結合して構築されてよく、あるいは、複数のそのようなセグメントを含有している1つまたは複数の区分から形成されてもよい。たとえば、いくつかの実施形態では、電力端子を収容するように構成された単一または一体型の絶縁性電力ハウジングに、信号端子を収容するように構成された単一または一体型の絶縁性信号ハウジングを結合して、セグメント化されたコネクタが構築され得る。他の実施形態では、コネクタの全体のハウジングが、成形プラスチック、ナイロン、または別の絶縁材料などによって一体型に形成され得る。
【0067】
図4は、いくつかの実施形態による、回路基板4に装着されたプラグコネクタ200の斜視図を示す。コネクタ200は、コネクタ100に使用された材料および技法に類似のものを用いて構築されてよく、コネクタ200の構成要素は、2つのコネクタが接合するように、コネクタ100の対応する構成要素に対して相補的に成形され得る。コネクタ200は、回路基板4に対して薄いプロファイルを有し得、複数の電力端子(以下で説明される)を、X方向に沿って整列する単一行にするように、または、列および行がXおよびY方向に整列した配列にするように、配向され得る。同様に、コネクタ200は、X方向に整列した単一行に、または列および行がXおよびY方向に整列し配列に配置された、複数の信号端子(以下で説明される)を備え得る。コネクタ200の電力端子は、コネクタ100と200の間で電力を伝送するためにコネクタ100の対応する電力端子と係合するように構成され得る。同様に、コネクタ200の信号端子は、コネクタ100と200の間で信号を伝送するためにコネクタ100の対応する信号端子と係合するように構成され得る。
【0068】
図3および
図4の矢印Aは、コネクタ100と200との接合方向を表す。
【0069】
直角レセプタクルコネクタ
図5は、いくつかの実施形態による、部分的に分解された状態のレセプタクルコネクタ100を示す。
図6A~
図6Dは、それぞれ、いくつかの実施形態によるレセプタクルコネクタ100の上部前方斜視図、立側面図、下部前方斜視図、および立正面図を示す。コネクタ100は、絶縁ハウジング102、複数の導電性電力端子130、複数の導電性信号端子160、および少なくとも2つの固定クリップ190を備え得る。端子130、160および固定クリップ190の各々が、ハウジング102の中に少なくとも部分的に配設され得る。端子130、160およびクリップ190の各々が、回路基板3に装着するように構成された装着部分を有し得る。いくつかの実施形態では、回路基板3は、端子130、端子160、およびクリップ190の各装着部分を受け入れるように構成された穴を備えてよく、これらの装着部分は回路基板3に固定して取り付けられ得る。電力端子130および信号端子160は、高い導電率を有する金属または別の材料から形成されてよく、たとえばはんだ付けによって回路基板に固定され得るが、はんだ付け以外の付着技法も使用されてよい。固定クリップ190は、回路基板3にはんだ付けすることができる金属から形成されてよく、あるいは、はんだ付け以外には、回路基板3における対応する穴に締まりばめによって係合またはラッチするように構成された高剛性の硬質プラスチックもしくは別の材料で形成されてよい。
【0070】
いくつかの実施形態によれば、電力端子130の接触部分および信号端子160の接触部分は、ハウジング102の係合突起110における接触開口132、162を通って露出され得る。係合突起110は、コネクタ100と相手方コネクタとが互いに接合されたときには相手方コネクタ(たとえばプラグコネクタ200、300)の対応する係合部分(たとえば収容空間)に受け入れられるように構成され得る。いくつかの実施形態では、係合突起110は、コネクタ100の嵌合インターフェースの一部でよく、
図6Bに表されるようにコネクタ100の側面7から突出してよい。いくつかの実施形態では、電力端子130と信号端子160との接触部分が、接合方向Aへ係合突起110の中に延在し得、電力端子130の取付脚および信号端子160の取付脚が、接合方向Aに対して垂直なY方向に延在し得る。
【0071】
いくつかの実施形態によれば、コネクタ100は、
図6Aに示されるように、2つの端部108の間に挟まれた、電力部分104と信号部分106とを備え得る。いくつかの実施形態では、スペーサ部分が、信号部分106から電力部分104を分離し得る。端部108の各々が、コネクタ100の、相手方コネクタ(たとえばコネクタ200、300)に対する適切な整列を助長するように構成された整列構造を備え得る。いくつかの実施形態では、整列構造は、側面7から第1の距離だけ延在する第1の部分112a、および側面7から第1の距離よりも大きい第2の距離だけ延在する第2の部分112bを備える多重レベル突起112でよい。いくつかの実施形態では、第1の部分112aおよび第2の部分112bは、相手方コネクタにおける対応する凹部への第1の部分112aおよび第2の部分112bの設置が容易になるように成形され得る。たとえば、第1の部分および第2の部分の各々が、斜面、曲線、傾斜などのうち任意のもの、またはこれらの任意の組合せを備え得る。いくつかの実施形態では、第1の部分112aは、X方向におけるハウジング102の最も外側の部分であり得る。
図6A~
図6Cには示されていないが、端部108の各々が、固定クリップ190のうちの少なくとも1つによって回路基板3に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、クリップ190は、端部108を回路基板3に留めるように構成されたU字形の構造を有し得る。端部108は、互いに鏡像の関係になり得るように、同一の構成を有して反対方向に配向されるように構成され得る。
【0072】
いくつかの実施形態によれば、コネクタ100はセグメント化された構造を有し得る。すなわち、コネクタ100は、互いに結合されてハウジング102を形成する各セグメントから形成され得、これらのセグメントの中に、端子130、160および固定クリップ190が少なくとも部分的に配設される。いくつかの実施形態では、電力部分104は、互いに結合された複数の電力セグメント104A、104Bを備え得、信号部分106は、互いに結合された複数の信号セグメント106Aを備え得、端部108の各々が終端セグメント108Aを備え得る。いくつかの実施形態では、電力セグメント104Aと104BとがX方向において交互にあり得、
図6Cおよび
図6Dに表されるように、対104ABとしてグループ化され得る。
【0073】
いくつかの実施形態によれば、コネクタ100の電力部分104は、
図6Dに表されるように、距離X1に及ぶ12の電力端子130A、130Bを備え得る。いくつかの実施形態では、距離X1は、30mm~40mm(たとえば32mm~38mm)の範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、距離X1は約36mmの値を有してよく、電力端子130A、130Bの各々が3mmの平均距離を有し得る。いくつかの実施形態では、高さH1は約8mmの値を有してよい。したがって、いくつかの実施形態では、電力部分の前面の面積(X1×H1)は約288mm
2であり得る。いくつかの実施形態では、係合突起110の高さは5mm~7mmの範囲にあってよく、この高さの標準値は約6mmでよい。したがって、いくつかの実施形態では、係合突起110の電力区分の前面の面積は約216mm
2であり得る。
【0074】
いくつかの実施形態によれば、コネクタ100の信号部分106は、
図6Dに表されるように、距離X2に及ぶ10の信号端子160A、160Bを備え得る。いくつかの実施形態では、距離x2は、10mm~15mm(たとえば11mm~14mm)の範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、距離X2は約12.5mmの値を有してよく、2つの電力端子160A、160Bの各列の平均距離は2.5mmである。したがって、いくつかの実施形態では、信号部分の前面の面積(X2×H1)は約100mm
2であり得、係合突起110の信号区分の前面の面積は約75mm
2であり得る。
【0075】
図7Aは、いくつかの実施形態によって対104ABとしてグループ化された電力セグメント104A、104Bの立正面図を示し、
図7Bは対104ABの上部前方斜視図を示す。
図7Cは、対104ABの、部分的に分解された状態における下部前方斜視図を示す。電力セグメント104A、104Bは、X方向に整列され得、交互パターンに配置され得る。いくつかの実施形態では、電力セグメント104Aの各々が、絶縁ハウジング部分102Aに取り付けられた導電性電力端子130Aを備え得る。電力端子130Aは、本体部分130a、接触部分130b、および装着部分130cを備え得る。装着部分130cは、本体部分130aからY方向に延在する1つまたは複数の脚を備え得、接触部分130bは、本体部分130aから、Y方向に対して垂直な接合方向Aに延在する電力タブを備え得る。
図7A~
図7Dに見られるように、接触部分(電力タブ)130bは板状の形を有し得る。いくつかの実施形態では、電力セグメント104Aの接触部分(電力タブ)130bは、それらの接触面がY方向に整列し得るように、垂直方向に配向され得る。
【0076】
接触部分130bは、電力セグメント104Aの接触穴132を通って相手方コネクタの対応する接触部分と接触し得るように、側面7から突出する係合部分110Aに配設され得る。装着部分130cは、
図1の装着部分5の一部を備え得る。
【0077】
いくつかの実施形態によれば、電力セグメント104Bの各々が、絶縁ハウジング部分102Bに取り付けられた導電性電力端子130Bを備え得る。電力端子130Bは、電力端子130Aと同様に、本体部分130a、接触部分130b、および装着部分130cを備え得る。いくつかの実施形態では、電力セグメント104Bは電力セグメント104Aと同一でよい。いくつかの他の実施形態では、
図7Aに表されるように、電力セグメント104Bは電力セグメント104Aと鏡像の関係でよい。そのような鏡像の関係の実施形態では、電力端子130A、130Bは、
図7Dの斜視図に表されるように、互いに鏡像の関係にあるそれぞれの曲線区分130dを備え得る。
【0078】
図8Aは、いくつかの実施形態による信号セグメント106Aの立正面図を示し、
図8Bは信号セグメント106Aの上部前方斜視図を示す。
図8Cは、信号セグメント106Aの、部分的に分解された状態における下部前方斜視図を示す。いくつかの実施形態では、信号セグメント106Aは、絶縁ハウジング部分102Cに取り付けられた第1の導電性信号端子160Aおよび第2の導電性信号端子160Bを備え得る。第1の信号端子160Aおよび第2の信号端子160Bの各々が、接触部分160b、装着部分160c、および接触部分160bと装着部分160cとを接続する直角のコネクタ部分160dを備え得る。装着部分160cは、コネクタ部分160dからY方向に延在する脚を備え得、接触部分160bは、コネクタ部分160dからY方向に対して垂直な接合方向Aに延在する接触クリップを備え得る。第1の信号端子160Aおよび第2の信号端子160Bは、それらの接触部分160bがY方向の列に整列するかまたは積み重なるようにハウジング部分102Cに配置され得る。第1の信号端子160Aおよび第2の信号端子160Bの接触部分160bは、信号セグメント106Aの接触穴162を通って相手方コネクタの対応する接触部分と接触し得るように、側面7から突出するハウジング部分102Cの係合部分110Bに配設され得る。装着部分160cは、
図1の装着部分5の一部を備え得る。いくつかの実施形態では、第1の信号端子160Aのコネクタ部分160dの構造は、第2の信号端子160Bのコネクタ部分160dの構造とは異なり得る。たとえば、
図8Dに示されるように、第1の信号端子160Aのコネクタ部分160dの合計長さは第2の信号端子160Bのコネクタ部分160dの合計長さよりも長い。別の例では、
図8Dに示されるように、第1の信号端子160Aのコネクタ部分160dの縁部形状は第2の信号端子160Bのコネクタ部分160dの縁部形状とは異なり得る。さらなる例(図示せず)では、装着部分160cの第1の信号端子160Aと第2の信号端子160Bとは、互いに異なる外観を有し得る。
【0079】
いくつかの実施形態によれば、第1の信号端子160Aおよび第2の信号端子160Bの接触部分160bの各々が、
図8Dに示されるように、コネクタ部分160dから一対のアームを介して延在する一対の接触面を有する接触クリップを備え得る。いくつかの実施形態では、接触クリップは、一対のピンセットに類似のものでよく、コネクタ100と相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する接触端子(たとえば接触ピン)をつかむかまたは挟むように構成され得る。
【0080】
図9Aおよび
図9Bは、いくつかの実施形態による終端セグメント108Aのうち1つの立正面図および上部前方斜視図を示す。前述のように、終端セグメント108Aは、電力セグメント104A、104Bおよび信号セグメント106Aを間に挟むコネクタ100の反対側の端上に配置され得る。もう1つの終端セグメント108Aは、
図9Aに示されたものと鏡像の関係にあり得、したがって、別個に説明されないことが理解されよう。いくつかの実施形態では、終端セグメント108Aは、固定クリップ190のうち少なくとも1つが取り付けられている絶縁ハウジング部分102Dを備え得る。
図9Cは、ハウジング部分102Dの下部前方斜視図を示す。たとえば、固定クリップ190の装着部分190cが、ハウジング部分102Dの凹部102dを通って延在し得る。いくつかの実施形態では、固定クリップ190は、
図9Dに表されるように、ブリッジ(190a)から延在する複数の脚(190c)を備えるリテーナクリップでよい。いくつかの実施形態では、固定クリップ190は、装着部分190cを形成する脚がハウジング部分102DからY方向に延在するように、ハウジング部分102Dに取り付けられ得る。終端セグメント108Aは、端部108に関して上記で説明されたものに類似の整列構造を有し得、したがって別個に説明されることはない。
【0081】
直角プラグコネクタ
次にプラグコネクタ200を見て、
図10は、いくつかの実施形態による、部分的に分解された状態のコネクタ200を示す。
図11A~
図11Dは、それぞれ、いくつかの実施形態によるコネクタ200の上部前方斜視図、立側面図、下部前方斜視図、および立正面図を示す。コネクタ200は、絶縁ハウジング202、複数の導電性電力端子230、複数の導電性信号端子260、および少なくとも2つの固定クリップ290を備え得る。端子230、260および固定クリップ290の各々が、ハウジング202の中に少なくとも部分的に配設され得る。端子230、260およびクリップ290の各々が、回路基板4に装着するように構成された装着部分を有し得る。いくつかの実施形態では、回路基板4は、端子230、端子260、およびクリップ290の各装着部分を受け入れるように構成された穴を備えてよく、これらの装着部分は回路基板4に固定して取り付けられ得る。電力端子230および信号端子260は、高い導電率を有する金属または別の材料から形成されてよく、たとえばはんだ付けによって回路基板4に固定され得るが、はんだ付け以外の付着技法も使用されてよい。固定クリップ290は、回路基板4にはんだ付けすることができる金属から形成されてよく、あるいは、はんだ付け以外には、回路基板4における対応する穴に締まりばめによって係合またはラッチするように構成された高剛性の硬質プラスチックもしくは別の材料で形成されてよい。
【0082】
いくつかの実施形態によれば、電力端子230の接触部分および信号端子260の接触部分は、ハウジング202の係合空間210に配設され得る。係合空間210は、コネクタ200と相手方コネクタとが互いに接合されるとき、相手方コネクタ(たとえばレセプタクルコネクタ100)の対応する係合部分(たとえば係合突起)を受け入れるように構成された収容空間でよい。いくつかの実施形態では、係合空間210は、コネクタ200の嵌合インターフェースの一部でよく、ハウジング202におけるキャビティでもよく、
図11Bに表されるように、コネクタ200の側面8からハウジング202の中へ延在し得る。いくつかの実施形態では、電力端子230と信号端子260との接触部分が、接合方向Aへ係合空間210の中に延在し得、電力端子230の装着部分および信号端子260の装着部分が、接合方向Aに対して垂直なY方向に延在し得る。
【0083】
いくつかの実施形態によれば、コネクタ200は、
図11Aに示されるように、2つの端部208の間に挟まれた、電力部分204と信号部分206とを備え得る。端部208の各々が、コネクタ200の、相手方コネクタ(たとえばコネクタ100)に対する適切な整列を助長するように構成された整列構造を備え得る。いくつかの実施形態では、整列構造は、側面8からハウジング202の中へ第1の距離だけ延在する第1の部分212a、および側面8からハウジング202の中へ第1の距離よりも大きい第2の距離だけ延在する第2の部分212bを備える多重レベル凹部212でよい。いくつかの実施形態では、凹部212の第1の部分212aおよび第2の部分212bは、相手方コネクタの対応する多重レベル接合突起の設置を助長するように成形され得る。たとえば、第1の部分212aおよび第2の部分212bの各々が、斜面、曲線、傾斜などのうち任意のもの、またはこれらの任意の組合せを備え得る。
【0084】
図11A~
図11Cには示されていないが、端部208の各々が、固定クリップ290のうちの少なくとも1つによって回路基板4に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、固定クリップ290は、端部208を回路基板4に留めるように構成されたU字形の構造を有し得る。
【0085】
いくつかの実施形態によれば、コネクタ200はセグメント化された構造を有し得る。すなわち、コネクタ200は、互いに結合されてハウジング202を形成するセグメントから形成され得、このハウジング202の中に、端子230、260および固定クリップ290が少なくとも部分的に配設される。いくつかの実施形態では、電力部分204は、互いに結合された複数の電力セグメント204A、204Bを備え得、信号部分206は、互いに結合された複数の信号セグメント206Aを備え得、端部208の各々が終端セグメント208Aを備え得る。いくつかの実施形態では、電力セグメント204Aと204BとがX方向において交互にあり得、
図11Cおよび
図11Dに表されるように、対204ABとしてグループ化され得る。
【0086】
図12Aは、いくつかの実施形態によって対204ABとしてグループ化された電力セグメント204A、204Bの立正面図を示し、
図12Bは対204ABの上部前方斜視図を示す。
図12Cは、対204ABの、部分的に分解された状態における下部前方斜視図を示す。電力セグメント204A、204Bは、X方向に整列され得、交互パターンに配置され得る。いくつかの実施形態では、電力セグメント204Aの各々が、絶縁ハウジング部分202Aに取り付けられた導電性電力端子230Aを備え得る。電力端子230Aは、本体部分230a、接触部分230b、および装着部分230cを備え得る。装着部分230cは、本体部分230aからY方向に延在する1つまたは複数の脚を備え得、接触部分230bは、本体部分230aからY方向に対して垂直な接合方向Aに延在するフィンガを備え得る。接触部分230bは、係合空間210Aに配設され得、コネクタ200と相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する接触部分と接触し得るように、側面8からハウジング部分202Aの中へ延在する。装着部分230cは、
図1の装着部分6の一部を備え得る。いくつかの実施形態では、電力セグメント204Bの各々が、絶縁ハウジング部分202Bに取り付けられた導電性電力端子230Bを備え得る。電力端子230Bは、電力端子230Aと同様に、本体部分230a、接触部分230b、および装着部分230cを備え得、接触部分230bは電力端子230Bの係合空間210Bに配設されている。いくつかの実施形態では、電力セグメント204Bは電力セグメント204Aと同一でよい。いくつかの実施形態では、電力セグメント204Bと電力セグメント204Aとは互いに鏡像の関係にあり得る。いくつかの実施形態では、電力端子230Aと230Bとが、
図12Dに表されるように互いに鏡像の関係にあるそれぞれの曲線区分230dを有し得る。
【0087】
図13Aは、いくつかの実施形態による信号セグメント206Aの立正面図を示し、
図13Bは信号セグメント206Aの上部前方斜視図を示す。
図13Cは、信号セグメント206Aの、部分的に分解された状態における前方斜視図を示す。いくつかの実施形態では、信号セグメント206Aは、絶縁ハウジング部分202Cに取り付けられた第1の導電性信号端子260Aおよび第2の導電性信号端子260Bを備え得る。第1の信号端子260Aおよび第2の信号端子260Bの各々が、接触部分260b、装着部分260c、および接触部分260bと装着部分260cとを接続する直角のコネクタ部分260dを備え得る。装着部分260cは、コネクタ部分260dからY方向に延在する脚を備え得、接触部分260bは、コネクタ部分260dからY方向に対して垂直な接合方向Aに延在する接触ピンを備え得る。第1の信号端子260Aおよび第2の信号端子260Bは、それらの接触部分260bがY方向の列に整列するかまたは積み重なるようにハウジング部分202Cに配置され得る。第1の信号端子260Aおよび第2の信号端子260Bの接触部分260bは、ハウジング部分202Cの係合空間210Bに配設され得、相手方コネクタの対応する接触部分と接触し得るように、側面8からハウジング部分202Cの中へ延在し得る。装着部分260cは、
図1の装着部分6の一部を備え得る。いくつかの実施形態では、第1の信号端子260Aのコネクタ部分260dの構造は、第2の信号端子260Bのコネクタ部分260dの構造とは異なり得る。たとえば、
図13Dに示されるように、第1の信号端子260Aのコネクタ部分260dの合計長さは第2の信号端子260Bのコネクタ部分260dの合計長さよりも長い。
【0088】
図14Aは、いくつかの実施形態による終端セグメント208Aのうち1つの立正面図を示す。前述のように、終端セグメント208Aは、電力セグメント204A、204Bおよび信号セグメント206Aを間に挟むコネクタ200の反対側の端上に配置され得る。もう1つの終端セグメント208Aは、
図14Aに示されたものと鏡像の関係にあり得、したがって、別個に説明されないことが理解されよう。いくつかの実施形態では、終端セグメント208Aは、固定クリップ290のうち少なくとも1つが取り付けられている絶縁ハウジング部分202Dを備え得る。
図14Bおよび
図14Cは、それぞれハウジング部分202Dの上部前方斜視図および下部前方斜視図を示す。たとえば、固定クリップ290の装着部分290cが、ハウジング部分202Dの凹部202dを通って延在し得る。いくつかの実施形態では、固定クリップ290は、
図14Dに表されるように、ブリッジ(290a)から延在する複数の脚(290c)を備えるU字形のリテーナクリップでよい。いくつかの実施形態では、固定クリップ290は、装着部分290cを形成する脚がハウジング部分202DからY方向に延在するように、ハウジング部分202Dに取り付けられ得る。終端セグメント208Aは、端部208に関して上記で説明されたものと同一の整列構造を有し得る。すなわち、いくつかの実施形態では、終端セグメント208Aの整列構造は、側面8からハウジング202Dの中に延在し得る多重レベル凹部212を形成する第1の部分212aおよび第2の部分212bを備え得る。いくつかの実施形態では、側面8から測定される第2の部分212bの深さは、側面8からの第1の部分212aの深さよりも深くてよい。
【0089】
いくつかの実施形態によれば、
図10および
図11Cに示されるように、電力セグメント204A、204Bの係合空間210A、210B、210Cと信号セグメント206Aとが、互いに隣接してハウジング200の収容空間210を形成し得る。いくつかの実施形態では、収容空間210は、終端セグメント208Aの多重レベル凹部212を備え得、係合空間210A、210B、210Cおよび多重レベル凹部212が、ハウジング200の中に隣接する空洞を形成する。
【0090】
垂直プラグコネクタ
次に垂直プラグコネクタ300を見て、
図15は、いくつかの実施形態による、部分的に分解された状態のコネクタ300を示す。
図16A~
図16Dは、それぞれ、いくつかの実施形態によるコネクタ300の斜視図、立側面図、上面図、および立側面図を示す。コネクタ300は、絶縁ハウジング302、複数の導電性電力端子330、複数の導電性信号端子360、および少なくとも2つの固定クリップ390を備え得る。端子330、360および固定クリップ390の各々が、ハウジング302の中に少なくとも部分的に配設され得る。端子330、360およびクリップ390の各々が、回路基板11に装着するように構成された装着部分を有し得る。いくつかの実施形態では、回路基板11は、端子330、端子360、およびクリップ390の各装着部分を受け入れるように構成された穴を備えてよく、これらの装着部分は回路基板11に固定して取り付けられ得る。電力端子330および信号端子360は、高い導電率を有する金属または別の材料から形成されてよく、たとえばはんだ付けによって回路基板11に固定され得るが、はんだ付け以外の付着技法も使用されてよい。固定クリップ390は、回路基板11にはんだ付けすることができる金属から形成されてよく、あるいは、はんだ付け以外には、回路基板11における対応する穴に締まりばめによって係合またはラッチするように構成された高剛性の硬質プラスチックもしくは別の材料で形成されてよい。
【0091】
いくつかの実施形態によれば、電力端子330の接触部分および信号端子360の接触部分は、ハウジング302の係合空間310に配設され得る。係合空間310は、コネクタ300の嵌合インターフェースの一部であり得、コネクタ300と相手方コネクタとが互いに接合されるとき、相手方コネクタ(たとえばレセプタクルコネクタ100)の対応する係合部分(たとえば係合突起)を受け入れるように構成された収容空間でよい。いくつかの実施形態では、係合空間310は、
図16Aおよび
図16Bに表されるように、ハウジング302の空洞でよく、コネクタ300の側面または縁部14からハウジング302の中に延在し得る。側面14はコネクタ300の嵌合インターフェースの一部であり得る。いくつかの実施形態では、電力端子330と信号端子360との接触部分が、接合方向Aへ係合空間310の中に延在し得、電力端子330の装着部分12および信号端子360の装着部分が、接合方向Aと平行なZ方向に延在し得る。
【0092】
いくつかの実施形態によれば、コネクタ300は、
図16Aに示されるように、2つの端部308の間に挟まれた、電力部分304と信号部分306とを備え得る。端部308の各々が、コネクタ300の、相手方コネクタ(たとえばコネクタ100)に対する適切な整列を助長するように構成された整列構造を備え得る。いくつかの実施形態では、整列構造は、上記で論じられたコネクタ200の多重レベル凹部212に類似の多重レベル凹部でよく、したがって別個に説明されることはない。
【0093】
いくつかの実施形態によれば、コネクタ300は、セグメント化された構造を有し得、ハウジング302を形成するように互いに結合されたセグメントから形成されてよく、ハウジング302の中に、端子330、360および固定クリップ390が少なくとも部分的に配設される。いくつかの実施形態では、電力部分304は、互いに結合された複数の電力セグメント304A、304Bを備え得、信号部分306は、互いに結合された複数の信号セグメント306Aを備え得、端部308の各々が終端セグメント308Aを備え得る。いくつかの実施形態では、電力セグメント304Aと304BとがX方向において交互にあり得、
図16Cに表されるように、対304ABとしてグループ化され得る。
図16Dに示されるように、端子330、360、390は、全体的に、接合方向Aに対して平行なZ方向に延在する。
【0094】
図17Aは、いくつかの実施形態によって対304ABとしてグループ化された電力セグメント304A、304Bの立正面図を示し、
図17Bは対304ABの斜視図を示す。
図17Cは、対304ABの、部分的に分解された状態の斜視図を示す。電力セグメント304A、304Bは、X方向に整列され得、交互パターンに配置され得る。いくつかの実施形態では、電力セグメント304Aの各々が、絶縁ハウジング部分302Aに取り付けられた導電性電力端子330Aを備え得る。電力端子330Aは、本体部分330a、接触部分330b、および装着部分330cを備え得る。装着部分330cは、本体部分330aから接合方向Aに対して平行なZ方向に延在する1つまたは複数の脚を備え得、接触部分330bは、本体部分330aからZ方向に延在するフィンガを備え得る。接触部分330bは、係合空間310Aに配設され得、コネクタ300と相手方コネクタとが嵌合位置にある場合に相手方コネクタの対応する接触部分と接触し得るように、側面14からハウジング部分302Aの中へ延在する。装着部分330cは、
図2の装着部分12の一部を備え得る。いくつかの実施形態では、電力セグメント304Bの各々が、絶縁ハウジング部分302Bに取り付けられた導電性電力端子330Bを備え得る。電力端子330Bは、電力端子330Aと同様に、本体部分330a、接触部分330b、および装着部分330cを備え得る。いくつかの実施形態では、電力セグメント304Bは電力セグメント304Aと同一でよい。いくつかの他の実施形態では、電力セグメント304Bは電力セグメント304Aと鏡像の関係でよい。たとえば、
図17Dの斜視図に示されるように、電力端子330A、330Bは、互いに鏡像の関係にあるそれぞれの曲線区分330dを備え得る。
【0095】
図18Aは、いくつかの実施形態による信号セグメント306Aの上面図を示し、
図18Bは信号セグメント306Aの上部前方斜視図を示す。
図18Cは、信号セグメント306Aの、部分的に分解された状態における前方斜視図を示す。いくつかの実施形態では、信号セグメント306Aは、絶縁ハウジング部分302Cに取り付けられた複数の導電性信号端子360Aを備え得る。信号端子360Aの各々が、接合方向に対して平行なZ方向に整列した全体的に直線状であり得る接触ピンを備え得る。信号端子360Aは、Y方向の列に整列するかまたは積み重なるようにハウジング部分302Cに配置され得る。信号端子360Aの接触部分は、ハウジング部分302Cの係合部分310Bに配設されてよく、係合部分310Bは、信号端子330Aの接触部分が相手方コネクタの対応する接触部分と接触し得るように、側面14からハウジング部分302Cに延在する凹部空間でよい。
【0096】
図19Aは、いくつかの実施形態による終端セグメント308Aのうち1つの上面図を示す。前述のように、終端セグメント308Aは、電力セグメント304A、304Bおよび信号セグメント306Aを間に挟むコネクタ300の反対側の端上に配置され得る。もう1つの終端セグメント308Aは、
図19Aに示されたものと鏡像の関係にあり得、したがって、別個に説明されないことが理解されよう。いくつかの実施形態では、終端セグメント308Aは、固定クリップ390のうち少なくとも1つが取り付けられている絶縁ハウジング部分302Dを備え得る。
図19Bは終端セグメント308Aの外側の斜視図を示し、
図19Cは終端セグメント308Aの内側の斜視図を示す。いくつかの実施形態では、装着部分390cの固定クリップ390は、ハウジング部分302Dの凹部(図示せず)を通ってZ方向に延在し得る。いくつかの実施形態では、固定クリップ390は、ブリッジ(390a)から延在する複数の脚(390c)を備えるU字形のリテーナクリップでよい。いくつかの実施形態では、固定クリップ390は、装着部分390cを形成する脚がハウジング部分302DからZ方向に延在するように、ハウジング部分302Dに取り付けられ得る。終端セグメント308Aは、端部308に関して上記で説明されたものと同一の整列構造を有し得る。すなわち、いくつかの実施形態では、終端セグメント308Aの整列構造は、側面14からハウジング302Dの中に延在し得る多重レベル凹部312を形成する第1の部分312aおよび第2の部分312bを備え得る。いくつかの実施形態では、側面14から測定される第2の部分312bの深さは、側面14からの第1の部分312aの深さよりも深くてよい。
【0097】
いくつかの実施形態によれば、
図15および
図16Aに示されるように、電力セグメント304A、304Bの係合空間310A、310B、310Cと信号セグメント306Aとが、互いに隣接してハウジング300の収容空間310を形成し得る。いくつかの実施形態では、収容空間310は、終端セグメント308Aの多重レベル凹部312を備え得、係合空間310A、310B、310Cおよび多重レベル凹部312が、ハウジング300の中に隣接する空洞を形成する。
【0098】
積み重ねられたレセプタクルコネクタ
いくつかの小型電子システムでは、幅の広い電気コネクタのための空間は、わずかしかないことがある。したがって、電力端子および信号端子を、稠密すなわち緊密にパックされた構成に配置することができれば有利であり得る。いくつかの実施形態によれば、電気コネクタの中の電力端子の密度は、電力端子を行と列との配列に配置することによって増加され得る。すなわち、電力端子の単一行をX方向に整列させるのではなく、コネクタが、Y方向に積み重ねられた電力端子の少なくとも2つの行を有し得、各電力端子が少なくとも1つの他の電力端子のY方向の列の一部になる。
【0099】
図20Aは、いくつかの実施形態による、積み重ねられたレセプタクルコネクタ1000の立正面図を示す。コネクタ1000は、直角コネクタでよく、上記で説明されたコネクタ100にいろいろな意味で類似してよく、したがって積重ねに関連する差異のみ説明する。コネクタ1000は、絶縁ハウジング1102、複数の導電性電力端子1130および複数の導電性信号端子1160を備え得る。電力端子1130は、コネクタ1000の電力部分1104における行および列の配列に配置され得、信号端子1160は、コネクタ1000の信号部分1106における行および列の配列に配置され得る。信号部分1104は、上記で説明された信号部分104に類似のものでよく、したがって、別個に説明されることはない。
【0100】
図20Bは、本発明のいくつかの実施形態によって2行および2列に配置された4つの電力端子1130A、1130Bを備える電力部分1104の一区分の立正面図を示す。いくつかの実施形態では、コネクタ1000は、上記で説明された、コネクタ100に類似のセグメント化された構造を有し得、各電力セグメント1104Aが、2つの電力端子1130A、1130Bの列または積重ねを備え得る。コネクタ1000の高さH2は、9.0mm~13.0mm(たとえば10.0mm~12.0mm)の範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、高さH2の標準値は約11.0mmであり得る。
【0101】
いくつかの実施形態によれば、電力端子1130A、1130Bの各々が電力タブを備え得、電力タブは、その接触面がX方向と整列するように水平に配向される。いくつかの実施形態では、電力端子1130Aと1130Bとは同一のものでよい。いくつかの他の実施形態では、電力端子1130Aと1130Bとが、
図20Bに表されるように互いに鏡像の関係にある電力タブを有し得る。そのような配置では、電力端子1130A、1130B用の接触開口の列における(すなわちY方向における)中心点間の距離D1は、1.5mm~4mm(たとえば1.5mm~2.5mm)の範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、距離D1の標準値は約2.0mmであり得る。いくつかの実施形態では、電力端子用の接触開口の同一行における隣接した列の中心点間の距離D2は、6.0mm~8.0mm(たとえば6.5mm~7.5mm)の範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、距離D2の標準値は約7.0mmであり得る。いくつかの実施形態では、距離D2は電力セグメント1104AのX方向の幅でもよい。
【0102】
比較のために、
図21は、いくつかの実施形態による、単一行に配置された4つの連続した電力セグメント104A-1、104B-1、104A-2、104B-2を備えるコネクタ100の電力部分104の断面の立正面図を示す。いくつかの実施形態では、電力セグメント104A-1、104A-2が電力セグメント104Aに対応し得、電力セグメント104B-1、104B-2が電力セグメント104Bに対応し得る。
図7Aに関連して上記で説明されたように、コネクタ100の高さH1は5.0mm~14.0mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、高さH1の標準値は約8.0mmであり得る。
図21に表されるように、電力端子130A、130Bは垂直方向に配向され得、すなわち、それらの接触面(たとえば電力タブ)はY方向に整列される。そのような配置では、隣接した電力セグメント(たとえば電力セグメント104A-1、104B-1)の接触開口間の距離D3は、2.0mm~4.0mm(たとえば2.5mm~3.5mm)の範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、距離D3の標準値は約3.0mmであり得る。いくつかの実施形態では、1つの電力セグメント(たとえば電力セグメント104A-1)の接触開口の中心点から、最も遠い電力セグメント(たとえば104A-2)の接触開口の中心点までの距離D4は、8.0mm~10.0mmの範囲にあってよい。いくつかの実施形態では、距離D4の標準値は約9.0mmであってよい。
【0103】
本発明のいくつかの実施形態によれば、コネクタの電力端子は、電力端子の電力タブが水平な列に配置されるように電力端子を列に積み重ねることによって比較的稠密に配置され得る。そのように積み重ねることにより、約2mmの分離距離(D1に相当する)が可能になり得る。対照的に、積み重ねなければ、分離距離は、より大きく、約3mmになり得る(D3に相当する)。
【0104】
上記で論じた構造、構成、および方法に対する様々な改変、変更、および改善がなされ得、それらは本明細書で開示された本発明の趣旨および範囲に入るように意図されていることを理解されたい。さらに、本発明の利点が示されているが、本発明のすべての実施形態が説明された利点をすべて含むとは限らないことを理解されたい。いくつかの実施形態は、本明細書で有利なものと説明された何らかの特徴を実施しない可能性がある。したがって、前述の説明および添付図は、ほんの一例である。
【0105】
一例として、端子は、プリント回路基板などの基板に接続するための取付脚を有するように図示されている。いくつかの実施形態では、取付脚は、回路基板における穴に対してスルーホールはんだ付けに適するものでよい。他の実施形態では、端子は、プレスばめテールまたは表面実装はんだテールなど、回路基板に装着するためのテールを有し得る。
【0106】
本技術のいくつかの態様が1つまたは複数の方法として具現され得、本技術の方法の一部として実行される行為が任意の適切なやり方で順序づけられ得ることを理解されたい。したがって、様々な実施形態において、行為が、逐次に行われると説明され、かつ/または示されたとしても、実施形態は、示されたものおよび/または説明されたものと異なる順序で実行されるように構築され得、いくつかの行為を同時に実行することも含み得る。
【0107】
本明細書で開示された様々な態様は、単独で、組み合わせて、または前述の実施形態において具体的には論じられていない種々の構成で使用され得、したがって、その用途において、前述の説明で明記された構成要素や図面で示された構成要素の詳細および配置に限定されることはない。たとえば、1つの実施形態において説明された態様は、他の実施形態において説明された態様と、任意のやり方で組み合わされ得る。
【0108】
説明や特許請求の範囲における、要素を修飾するための「第1の」、「第2の」、「第3の」などの順序の用語の使用は、それだけでは、優先度、優先順位、または1つの要素の別の要素に対する順序や、方法の行為が実行される時間的順序を意味しておらず、ある特定の名前を有する要素または行為を(順序の用語の使用以外は)同じ名前を有する別の要素または行為から区別するための単なるラベルとして使用され、要素または行為を区別している。
【0109】
本明細書で定義されて使用されるすべての定義は、辞書の定義、参照によって組み込まれた文献における定義、および/または定義された用語の通常の意味を、制御するものと理解されたい。
【0110】
明細書や特許請求の範囲においてここで使用される「1つの(a)」や「1つの(an)」といった不定冠詞は、明らかにそれと反対に指示されない限り、「少なくとも1つの」を意味するものと理解されたい。
【0111】
明細書や特許請求の範囲においてここで使用される場合、1つまたは複数の要素のリストに関連して使用される「少なくとも1つの」という慣用句は、要素のリストにおける要素の任意の1つまたは複数から選択された少なくとも1つの要素であるが、必ずしも、要素のリストに具体的に列挙されたあらゆる要素を少なくとも1つ含むわけではなく、要素のリストにおける要素の任意の組合せも除外しないことを意味するものと理解されたい。この定義は、「少なくとも1つの」という慣用句が参照する要素のリストの中で具体的に識別された要素以外の要素が、具体的に識別された要素に関係あろうとなかろうと、任意選択で存在し得ることをも許容するものである。
【0112】
明細書および特許請求の範囲において、2つの値(たとえば距離、幅など)を参照して使用される「等しい」または「同一の」という慣用句は、2つの値が製造公差の範囲内で同一であることを意味する。したがって、2つの値が等しいかまたは同一であれば、2つの値が互いに±5%だけ異なることを意味し得る。
【0113】
明細書および特許請求の範囲において使用される「および/または」という慣用句は、そのような要素の「一方または両方」を意味し、すなわち、それらの要素が、ある場合には結合的に存在し、他の場合には分離して存在することを理解されたい。「および/または」を用いて列挙された複数の要素は、同じように、すなわち、そのように結合された「1つまたは複数の」要素であると解釈されたい。「および/または」の文節によって具体的に識別された要素以外の他の要素が、具体的に識別された要素に関係あろうとなかろうと、任意選択で存在し得る。したがって、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」への参照が「備える」など無制限の言語に関連して使用されたときには、ある実施形態ではAのみを指す(任意選択でB以外の要素を含む)ことができ、別の実施形態ではBのみを指す(任意選択でA以外の要素を含む)ことができ、さらに別の実施形態では、AとBとの両方を指す(任意選択の他の要素を含む)ことができる、などである。
【0114】
明細書および特許請求の範囲において使用される「または」は、上記で定義された「および/または」と同じ意味を有することを理解されたい。たとえば、リストの中の項目を分離するときの「または」または「および/または」は包括的に解釈されるものとし、すなわち、少なくとも1つを含むばかりでなく、要素のいくつかまたはリストのうち2つ以上を含み、任意選択で、リストに無記載の追加の項目を含む。「のうち1つのみ」または「のうち正確に1つ」など、明瞭にそれとは反対に指示された用語、または特許請求の範囲において使用されたときの「から成る」は、複数の要素またはリストのうち正確に1つの要素を含有することを指す。一般に、本明細書で使用される「または」という用語は、「いずれか」、「のうち1つ」、「のうち1つのみ」、または「のうち正確に1つ」などの排他性の用語が続くときのみ、排他的な選択肢(すなわち「一方または他方であって両方ではない」)を指示するように解釈されるものとする。「から基本的に成る」は、特許請求の範囲において使用されたとき、特許法の分野において使用されるような通常の意味を有するものとする。
【0115】
また、本明細書で使用される言葉遣いや用語法は、説明を目的とし、限定するものと見なされるべきではない。本明細書における、「含む」、「備わっている」、「備える」、「有する」、「含有する」、および「包含する」などの用語やその変形の使用は、その前に列挙された項目およびその等価物ならびに追加項目を包含することを意味する。
【0116】
「近似的に」や「約」といった用語は、本明細書で使用された場合には、いくつかの実施形態では目標値の±20%以内、いくつかの実施形態では目標値の±10%以内、いくつかの実施形態では目標値の±5%以内、また、いくつかの実施形態では目標値の±2%以内を意味するように解釈されてよい。「近似的に」や「約」という用語は目標値と等しくてもよい。
【0117】
「実質的に」という用語は、本明細書で使用された場合には、いくつかの実施形態では目標値の95%以内、いくつかの実施形態では目標値の98%以内、いくつかの実施形態では目標値の99%以内、また、いくつかの実施形態では目標値の99.5%以内を意味するように解釈されてよい。いくつかの実施形態では、「実質的に」という用語は、目標値の100%と等しくてもよい。
【符号の説明】
【0118】
1 電気コネクタの嵌合対
2 電気コネクタの嵌合対
3 回路基板
3A,3B 縁部
4 回路基板
5 電力端子の装着部分
6 信号端子の装着部分
7,8 側面
9A コネクタ100の第1の表面
9B コネクタ100の第2の表面
9C コネクタ100の第3の表面
10A コネクタ200の第1の表面
10B コネクタ200の第2の表面
10C コネクタ200の第3の表面
11 回路基板
11A,11B 縁部
12 電力端子の装着部分、信号端子の装着部分
13A コネクタ300の第1の側面
13B コネクタ300の第2の側面
13C コネクタ300の第3の側面
14 コネクタ300の側面
100 レセプタクルコネクタ
102 絶縁ハウジング
102A~D 絶縁ハウジング部分
102d 凹部
104 電力部分
104A 電力セグメント
104B 電力セグメント
106 信号部分
108 端部
110 係合突起
112 多重レベル突起
130 導電性電力端子
132 接触開口
160 導電性信号端子
162 接触開口
190 固定クリップ
200 プラグコネクタ
202 絶縁ハウジング
204 電力部分
204A,B 電力セグメント
206 信号部分
210 係合空間
212 多重レベル凹部
230 導電性電力端子
260 導電性信号端子
290 固定クリップ
【外国語明細書】