(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023067906
(43)【公開日】2023-05-16
(54)【発明の名称】情報提供装置、情報提供方法及び情報提供用プログラム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20230509BHJP
G08G 1/0969 20060101ALI20230509BHJP
G06F 16/909 20190101ALI20230509BHJP
【FI】
G01C21/26 C
G08G1/0969
G06F16/909
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023029055
(22)【出願日】2023-02-28
(62)【分割の表示】P 2021083828の分割
【原出願日】2013-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120189
【弁理士】
【氏名又は名称】奥 和幸
(72)【発明者】
【氏名】秋本 尚行
(72)【発明者】
【氏名】小林 載
(57)【要約】
【課題】ユーザが全く認識しない施設等に関する情報を、そのユーザが決定した地点に対応させて認識することが可能な情報提供装置を提供する。
【解決手段】ユーザにより決定された地点の位置情報を取得すると共に、取得された位置情報に基づいて、その地点に関連する地物を特徴付けるPOI情報81を取得するインターフェース1と、ユーザ以外の第三者から送信された投稿情報が記録されているサーバ装置SVに対して、取得したPOI情報81を送信するインターフェース3と、送信したPOI情報81に関連した投稿情報が、サーバ装置SVにおいて記録された投稿情報の中から抽出されて送信されてきたとき、その投稿情報を取得して表示する処理部5と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザにより決定された地点の位置情報を取得する位置取得手段と、
前記位置情報に関連する地物の名称に相当する地物名称情報のうちの、有名な地物に相当する前記地物名称情報を、複数の者により提供された提供情報が記録されている外部装置に送信する送信手段と、
前記外部装置から、前記送信した地物名称情報に関連する前記提供情報である関連情報を取得し、当該関連情報の少なくとも一部を前記ユーザに提示する提示手段と、
を備えることを特徴とする情報提供装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、情報提供装置、情報提供方法及び情報提供用プログラムの技術分野に属する。より詳細には、ユーザに情報を提供する処理を行う情報提供装置及び情報提供方法並びに当該情報提供装置用のプログラムの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
近年、いわゆるスマートフォンやタブレット型の端末装置等、携帯可能な情報処理装置が一般化しており、更にこのような情報処理装置を用いてそのユーザが外出先で種々の情報を取得することも一般に行われている。
【0003】
ここで上記情報処理装置を用いて、例えば現在位置において評判や話題になっている出来事や、思いがけない情報など、当該現在位置周辺に関連する情報を得たい場合がある。この場合、上記現在位置を示すものとして例えばいわゆるPOI(Point Of Interest)情報等を検索条件として設定し、上述したような情報を管理する外部の例えばサーバ装置に対して当該情報を要求することが行われる。より具体的に例えば、ユーザ同士がコミュニケーションを交わすための投稿情報が授受されるいわゆるソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service)に係るサーバ装置等(以下、単に「SNSサーバ装置」と称する)に対して上記検索条件を含む上記要求を送信し、そのSNSサーバ装置から上述したような情報を得ることが考えられる。
【0004】
しかしながらこの場合、現在位置周辺にどのような施設があるのかについて、そのユーザがそもそも判っていないと、現在位置周辺に関する種々の情報をSNSサーバ装置から得ることはできない。即ち、当該施設の存在が判っていない場合、その施設を示す検索条件自体を上記要求に含ませることができないため、そのような施設の情報を取得することができないのである。
【0005】
このような課題を解決するための技術が開示されている先行技術文献として、下記特許文献1がある。この特許文献1に開示されている技術では、現在位置の周辺に存在する施設等の名称情報(特許文献1における「目印情報」)に予め紐付けられた施設等の情報をデータベースで管理している。そして、位置情報から変換された名称情報の入力により、現在位置の周辺の施設等の情報を取得する構成とされている。またその際、ユーザが興味を示す施設等の種類をSNSサーバ装置に予め設定し、上記名称情報の入力により、その興味がある種類として設定された施設等の情報を得る構成とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載されている技術では、以下のような課題がある。
【0008】
先ず、予め上記名称情報に紐付けられた、限られた施設等に関する情報しか取得することができないという問題点がある。また、興味がある種類として予め設定した対象情報しか得ることができないという問題点もある。そしてこれらの問題点から結果として、現在位置において、何か思いがけない情報を得たいといった場合に、それが不可能であるという問題点がある。
【0009】
そこで本願は、上記の各問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、ユーザが全く認識しない施設等に関する情報を、そのユーザが決定した地点に対応させて認識することが可能な情報提供装置及び情報提供方法並びに当該情報提供装置用のプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ユーザにより決定された地点の位置情報を取得する位置取得手段と、前記位置情報に関連する地物の名称に相当する地物名称情報のうちの、有名な地物に相当する前記地物名称情報を、複数の者により提供された提供情報が記録されている外部装置に送信する送信手段と、前記外部装置から、前記送信した地物名称情報に関連する前記提供情報である関連情報を取得し、当該関連情報の少なくとも一部を前記ユーザに提示する提示手段と、を備える。
【0011】
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、位置取得手段と、送信手段と、提示手段と、を備える情報提供装置において実行される情報提供方法であって、ユーザにより決定された地点の位置情報を前記位置取得手段により取得する位置取得工程と、前記位置情報に関連する地物の名称に相当する地物名称情報のうちの、有名な地物に相当する前記地物名称情報を、複数の者により提供された提供情報が記録されている外部装置に前記送信手段により送信する送信工程と、前記外部装置から、前記送信した地物名称情報に関連する前記提供情報である関連情報を取得し、当該関連情報の少なくとも一部を前記提示手段により前記ユーザに提示する提示工程と、を含む。
【0012】
上記の課題を解決するために、請求項9に記載の発明は、コンピュータを、ユーザにより決定された地点の位置情報を取得する位置取得手段、前記位置情報に関連する地物の名称に相当する地物名称情報のうちの、有名な地物に相当する前記地物名称情報を、複数の者により提供された提供情報が記録されている外部装置に送信する送信手段、及び、前記外部装置から、前記送信した地物名称情報に関連する前記提供情報である関連情報を取得し、当該関連情報の少なくとも一部を前記ユーザに提示する提示手段、として機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施形態に係る情報処理装置の概要構成を示すブロック図である。
【
図2】第1実施例に係るナビゲーション装置の概要構成を示すブロック図である。
【
図3】第1実施例に係る記録部における記録内容を例示する図であり、(a)はPOI情報の内容を例示する図であり、(b)はジャンル情報の内容を例示する図である。
【
図4】第1実施例に係る情報提供処理を示すフローチャートである。
【
図6】第2実施例に係るナビゲーション装置の概要構成を示すブロック図である。
【
図7】第2実施例に係るPOI情報の内容を例示する図である。
【
図8】第2実施例に係る情報提供処理の全体を示すフローチャートである。
【
図9】第2実施例に係るPOI情報の抽出処理を示すフローチャートである。
【
図10】第3実施例に係るナビゲーション装置の概要構成を示すブロック図である。
【
図11】第3実施例に係るPOI情報の内容を例示する図であり、(a)は第3実施例に係る地点情報の内容を例示する図であり、(b)は第3実施例に係るPOI情報の内容を例示する図である。
【
図12】第3実施例に係る情報提供処理の全体を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本願を実施するための形態について、
図1を用いて説明する。なお
図1は、実施形態に係る情報処理装置の概要構成を示すブロック図である。
【0015】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理装置Sは、第1取得手段1と、第2取得手段2と、送信手段3と、第3取得手段4と、提示手段5と、により構成されている。このとき送信手段3及び第3取得手段4は、有線又は無線を介して外部のネットワークシステムNWに接続される。このネットワークシステムNWには、情報処理装置Sのユーザ以外の第三者から送信された第三者情報が記録されている。
【0016】
この構成において第1取得手段1は、上記ユーザにより決定された地点の位置情報を取得する。このときの「地点」とは、例えば上記ユーザ自身の現在位置、或いは当該現在位置以外の、当該ユーザにより任意に設定された位置等が含まれる。
【0017】
一方第2取得手段2は、第1取得手段1により取得された位置情報に基づいて、ユーザにより決定された地点に関連する地物を特徴付ける地物特徴情報を取得する。このときの「地物」とは例えば、上記地点付近の施設、交差点又は行政区画等の、地図上に例えばいわゆる注記表示を持って表される各種の地物をいう。
【0018】
そして送信手段3は、上記ネットワークシステムNWに対して、第2取得手段2により取得した地物特徴情報を送信する。
【0019】
これにより第3取得手段4は、送信手段3により送信した地物特徴情報に関連した関連情報が、ネットワークシステムNWに記録された第三者情報の中から抽出されて送信されてきたとき、当該送信されてきた関連情報を取得する。
【0020】
そして提示手段5は、第3取得手段4により取得された関連情報をユーザに提示する。
【0021】
以上説明したように、実施形態に係る情報処理装置Sの動作によれば、ユーザにより決定された地点の位置に基づいた地物特徴情報を、第三者情報が記録されているネットワークシステムに送信する。そして、送信した地物特徴情報に関連する関連情報が第三者情報から抽出されて送信されてきたとき、当該関連情報を取得してユーザに提示する。よって、ユーザ以外の第三者から送信された第三者情報から、ユーザが決定した地点の位置に基づいた地物特徴情報に関連する関連情報が抽出されて取得/提示されるので、当該ユーザが全く認識しない例えば地物に関する関連情報を、自身が決定した地点に対応させて当該ユーザが認識することができる。
【実施例0022】
次に、上述した実施形態に対応する具体的な実施例について、
図2乃至
図12を用いて説明する。なお以下に説明する各実施例は、車両に搭載されてその車両の移動を案内するナビゲーション装置における案内処理、又はユーザに携帯されて移動する例えばいわゆるスマートフォン等の端末装置において実行される案内処理に対してそれぞれ実施形態を適用した場合の実施例である。なお以下の説明において、上記端末装置を携帯するユーザ及び上記車両を、単に「車両等」と称する。
【0023】
(I)第1実施例
初めに、実施形態に係る第1実施例について、
図2乃至
図5を用いて説明する。なお、
図2は第1実施例に係るナビゲーション装置の概要構成を示すブロック図であり、
図3は第1実施例に係る記録部における記録内容を例示する図である。また、
図4は第1実施例に係る情報提供処理を示すフローチャートであり、
図5は第1実施例に係る表示例を示す図である。このとき
図2では、
図1に示した実施形態に係る情報処理装置Sにおける各構成部材に対応する実施例の構成部材それぞれについて、当該情報処理装置Sにおける各構成部材と同一の部材番号を用いている。
【0024】
図2に示すように、実施形態に係る情報処理装置Sの一例に相当する第1実施例に係るナビゲーション装置Sは、インターネット等のネットワークNWを介して上記SNSサーバ装置等であるサーバ装置SVと接続されている。
【0025】
この構成においてサーバ装置SVは、上述したようにSNSサーバ装置として構成されており、第1実施例に係るナビゲーション装置Sのユーザ以外の第三者からのテキスト文を含むいわゆる投稿情報が記録されている。より具体的にサーバ装置SVは、当該サーバ装置SVに係るSNSを利用する上記第三者を含む多数のユーザから投稿された投稿情報を、例えばそのテキスト文の本文と、本文に付与された投稿ユーザ名、投稿日時、位置情報(緯度/経度)等を含めて管理している。またこれらの投稿情報は、上記第三者たる各ユーザ(投稿者)が、例えば自身が訪れたことがある店舗や施設或いは有名な地点(史跡等)についての情報を自由に投稿したものである。よってこれら投稿情報としては、ナビゲーション装置Sのユーザが知り得ない広範囲且つ多岐に渡る情報が、上記店舗等が存在する地図上の地点に関連付けられて含まれていることになる。そして第1実施例に係るナビゲーション装置Sにおいては、ネットワークNWを介してこれらの投稿情報が取得可能とされている。なお、一つのナビゲーション装置SがネットワークNWを介して複数のサーバ装置SVに接続され、これら複数のサーバ装置SVから個別に上記投稿情報が取得できるように構成してもよい。
【0026】
一方、上記サーバ装置SVにネットワークNWを介して接続可能な第1実施例に係るナビゲーション装置Sは、実施形態に係る第1取得手段1の一例及び第2取得手段2の一例にそれぞれ相当するインターフェース1と、実施形態に係る送信手段3の一例及び第3取得手段4の一例にそれぞれ相当するインターフェース3と、CPU、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等からなり且つ実施形態に係る提示手段5の一例に相当する処理部5と、操作ボタン又はリモコン等からなる操作部6と、加速度センサ等の自立型センサ及びGPSセンサ並びに渋滞情報等収集用のVICS(Vehicle Information and Communication System)(登録商標)センサ等からなるセンサ部7と、上記車両等の移動を案内する際に表示される地図等に相当する地図データ等を含むデータベースを不揮発性に記録するハードディスク等からなる記録部8と、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ9と、により構成されている。なお記録部8には、上記地図データ等の他に、上記車両等の移動の案内に必要な例えば音声データ等のナビゲーション用データと、後述する第1実施例に係る地点情報等が、不揮発性の情報として記録されている。
【0027】
また処理部5は、位置算出部50と、検索条件設定部51と、情報取得部52と、情報抽出部53と、表示内容選択部54と、表示情報制御部55と、を含んで構成されている。このとき上記位置算出部50、検索条件設定部51、情報取得部52、情報抽出部53、表示内容選択部54及び表示情報制御部55はそれぞれ、いわゆるハードウェアロジック回路により構成されていてもよいし、或いは、後述する第1実施例に係る情報提供処理を示すフローチャートに相当するプログラムを処理部5内のCPUが読み込んで実行することにより、機能的に実現されるものであってもよい。また、上記記録部8が本願に係る「記憶手段」の一例、「出力手段」の一例及び「地物特徴情報記憶手段」の一例にそれぞれ相当し、上記インターフェース1が本願に係る「第4取得手段」の一例及び「第5取得手段」の一例にそれぞれ相当する。更に、上記操作部6が本願に係る「指定手段」の一例、「表示数設定手段」の一例及び「決定手段」の一例にそれぞれ相当し、上記処理部5が本願に係る「提示制御手段」の一例及び「表示制御手段」の一例にそれぞれ相当する。更にまたディスプレイ9が本願に係る「表示手段」の一例に相当し、センサ部7が本願に係る「位置検出手段」の一例にする。
【0028】
一方記録部8には、上記ナビゲーション用データの他に、
図2に示す第1実施例に係る地点情報80と、第1実施例に係るPOI情報81と、第1実施例に係るジャンル情報82と、が不揮発性に記録されている。このとき地点情報80としては、行政区分としての都道府県市区町村等それぞれの住所と、その住所に相当する地点の緯度/経度を示すデータと、が関連付けられて不揮発性に記録されている。またPOI情報81としては
図3(a)に例示するように、ある地点において特徴の対象となる施設や地物等(即ちPOI)の名称及びその住所をそれぞれ示すデータが不揮発性に記録されている。更にジャンル情報82としては
図3(b)に例示するように、サーバ装置SVに記録されている投稿情報の内容を分類して取得するためのジャンルの項目と、各々のジャンルに対応した関連語句と、を対応付けた情報が記録されている。より具体的にジャンル情報82としては、例えば「そば」、「うどん」、「パスタ」、「カレー」、「喫茶店」、「カフェ」等の、上記投稿情報に含まれ得る関連語句が「食事」というジャンルに区分されて不揮発性に記録されている。また同様に、例えば「嬉しい」、「きれい」、「美味しい」及び「かっこいい」等の、上記投稿情報に含まれ得る関連語句が「感想」というジャンルに区分されて不揮発性に記録されている。
【0029】
以上の構成においてインターフェース1は、処理部5の制御の下、処理部5と記録部8との間のデータの授受を制御する。またインターフェース3は、処理部5の制御の下、処理部5の情報取得部52とネットワークNWとの間のデータの授受を制御する。更にセンサ部7は、上記自立型センサ及びGPSセンサ並びにVICSセンサ等により、ナビゲーション装置S自体の現在位置(換言すれば、ナビゲーション装置Sが搭載されている車両等の現在位置)を示す現在位置データ及び渋滞データ等を生成して処理部5に出力する。
【0030】
一方、処理部5の位置算出部50は、センサ部7からの上記現在位置データに基づいて、ナビゲーション装置Sの上記現在位置を算出する。この現在位置は、例えば当該現在位置を示す緯度/経度により表現されている。そして位置算出部50は、当該緯度/経度により示される上記現在位置を示す位置情報を生成して、検索条件設定部51に出力する。
【0031】
これにより処理部5の検索条件設定部51は、上記算出された位置情報に基づき、上記現在位置において特徴的となるPOI情報を、サーバ装置SVに記録されている投稿情報内を検索するための検索条件として設定する。このとき検索条件設定部51は、記録部8との間で、当該記録部8に地点情報80として記録されている住所データ、並びにPOI情報81として記録されている名称データ及び住所データの授受を行いつつ、上記検索条件の設定を行う。
【0032】
これにより処理部5の情報取得部52は、検索条件設定部51において設定されたPOI情報を検索条件として、上記投稿情報を記録するサーバ装置SVから、当該検索条件に対応した投稿情報を取得する。この場合に情報取得部52は、サーバ装置SVとの間でネットワークNWを介してデータを授受する通信機能を備えている。
【0033】
次に処理部5の情報抽出部53は、情報取得部52によりサーバ装置SVから取得された、上記検索条件としてのPOI情報を含む投稿情報をテキスト解析し、ナビゲーション装置Sを利用するユーザが設定したジャンルの上記関連語句を含む投稿情報を抽出する。
【0034】
一方、処理部5の表示内容選択部54は、ディスプレイ9における情報の表示範囲に合わせて、情報抽出部53により抽出した投稿情報を表示する数や順番、部分等を含む表示内容を選択する。そして最後に処理部5の表示情報制御部55は、表示内容選択部54で選択した表示内容をディスプレイ9に表示する。なおこのとき表示情報制御部55は、ナビゲーション装置Sのユーザの設定により表示内容を変更することも可能とされている。
【0035】
次に第1実施例に係る情報提供処理について、より具体的に
図4及び
図5を用いて説明する。
【0036】
図4に示すように、第1実施例に係る情報提供処理として、先ず位置算出部50は、センサ部7からの上記現在位置データに基づいて、ナビゲーション装置Sの上記現在位置を算出し、それを緯度/経度により示す位置情報を生成して検索条件設定部51に出力し、処理部5の検索条件設定部51がこれを取得する(ステップS1)。そして検索条件設定部51は、取得した位置情報の緯度/経度に対応する地点の住所を地点情報80から呼び出す(ステップS2)。このとき検索条件設定部51は、緯度/経度から住所に変換する既存の技術を用いてもよい。
【0037】
次に検索条件設定部51は、地点情報80から読み出された住所に対応したPOI情報をPOI情報81から呼び出す(ステップS3)。そして検索条件設定部51は、上記ステップS1の処理により算出されたナビゲーション装置Sの現在位置に相当する住所に対応したPOI情報81を、サーバ装置SVに記録されている投稿情報に対する検索条件として設定し、そのPOI情報81を情報取得部52に出力する。このステップS1乃至ステップS3の処理により、例えばナビゲーション装置Sの現在位置の緯度/経度に相当する住所が「神奈川県川崎市幸区鹿島田」であった場合、例えば
図3(a)に例示するPOI情報81から、その住所に対応した「新川崎駅」及び「鹿島田跨線橋」が検索条件として設定される。なお、検索条件設定部51による検索条件としてのPOI情報81の設定は、状況に応じて任意のタイミングで行なうように構成してもよい。或いは、例えばナビゲーション装置Sの移動に伴う現在位地の変化に対応して定期的に検索条件としてのPOI情報81を変更(更新)するように構成してもよい。
【0038】
次に情報取得部52は、ネットワークNWを介してサーバ装置SVと接続する(ステップS4)。そして情報取得部52は、上記ステップS3の処理により検索条件として設定されたPOI情報81を含む投稿情報の取得要求を、当該サーバ装置SVに送信する(ステップS5)。これにより情報取得部52は、検索条件としてのPOI情報81に対応した投稿情報を、当該POI情報81を送信したサーバ装置SVから受信し、情報抽出部53に出力する(ステップS6)。
【0039】
このときサーバ装置SVとの通信は、例えばWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)に準拠した無線ネットワークを用いることができる。或いは、無線LAN(Local Area Network)を介して行ってもよい。またサーバ装置SVとの通信に、例えばユーザの名前やパスワード等のいわゆるアカウント情報が求められる場合は、例えば操作部6により入力されたアカウント情報を一時的に記憶し、これを情報取得部52によりサーバ装置SVに送信する。
【0040】
また上記投稿情報を複数のサーバ装置SVから取得する場合、情報取得部52は、例えば、「A」、「B」及び「C」の三つのサーバ装置SVに同時に又は時系列的に接続し、上記検索条件に対応する投稿情報をそれぞれ取得するように構成してもよい。更に情報取得部52による投稿情報の取得は、状況に応じて任意のタイミングで行われる。例えば、上記検索条件が変化したタイミングで投稿情報の取得を自動的に行うように構成してもよい。
【0041】
次に、検索条件としてのPOI情報81に対応した投稿情報が出力された情報抽出部53は、出力された投稿情報(検索条件としてのPOI情報81を含む投稿情報)をテキスト解析する。そして情報抽出部53は、テキスト解析の結果に基づいて、情報取得部52から出力された投稿情報を既定されたジャンルに分類し(ステップS7)、ナビゲーション装置Sのユーザにより、表示すべき投稿情報のジャンル(
図3(b)参照)が例えば操作部6を用いて予め指定されているか否かを判定する(ステップS8)。ステップS8の判定において当該ジャンルが指定されている場合(ステップS8;YES)、情報抽出部53は後述するステップS11の処理に移行する。一方ステップS8の判定においてジャンルが指定されていない場合(ステップS8;NO)、情報抽出部53は、例えば予め設定された数のジャンルの名称(
図3(b))を選択肢の態様でディスプレイ9上に表示し(ステップS9)、その後当該表示されている名称が例えば操作部6による操作により指定されたら、当該指定されたジャンルの名称を取得する(ステップS10)。そして情報抽出部53は、ユーザから指定されたジャンルの関連語句を含む投稿情報を、上記出力された投稿情報の中から抽出して表示内容選択部54に出力する(ステップS11)。より具体的に例えば、ナビゲーション装置Sのユーザが操作部6を用いて設定したジャンルが「食事」であった場合、ジャンル情報82の「食事」の項目に関連する語句を含む投稿情報を抽出する。
【0042】
なおこのとき情報抽出部53において、ジャンルを設定せずに、投稿情報のテキスト解析した結果から抽出内容を決めてもよい。例えば、取得した投稿情報をテキスト解析した結果において「花火」を含むものが多数ある場合、花火を含む投稿情報として分類/抽出して表示内容選択部54に出力してもよい。
【0043】
次に処理部5の表示内容選択部54は、ナビゲーション装置Sのユーザにより、ディスプレイ9上の表示範囲枠(後記
図5参照)の数(換言すれば、投稿情報の数)が例えば操作部6を用いて予め指定されているか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12の判定において当該数が指定されている場合(ステップS12;YES)、表示内容選択部54は後述のステップS15の処理に移行する。一方ステップS12の判定において当該数が指定されていない場合(ステップS12;NO)、表示内容選択部54は、当該表示範囲枠数を指定するための指定画面を選択肢の態様でディスプレイ9上に表示し(ステップS13)、その後当該表示されている指定画面において表示範囲枠の数が例えば操作部6による操作により指定されたら、当該指定された表示範囲枠の数を取得する(ステップS14)。
【0044】
次に表示内容選択部54は、上記指定された数の表示範囲枠に合わせて、情報抽出部53から出力された投稿情報の表示数やその順番、具体的な部分等を選択して表示情報制御部55に出力する(ステップS15)。より具体的には、例えば指定された表示範囲枠の数(即ち、ディスプレイ9を用いて表示される投稿情報の数)がn個(nは自然数)で、情報抽出部53により抽出した投稿情報を当該各枠内に一件ずつ表示する場合には、抽出した投稿情報をn件ずつの一纏まりとして選択する。
【0045】
なおこの場合、例えば各投稿情報に含まれる投稿日時を示す情報に基づいて、表示する順番として投稿日時の古い順からn件ずつ選択してもよい。また各投稿情報における表示内容につき、表示量や表示タイミングを状況に応じて変更するように構成してもよい。例えば、位置算出部50から出力された位置情報に基づいてナビゲーション装置Sが移動しているか否かを判定し、移動中の場合は投稿情報に含まれるジャンルの関連語句のみをその投稿情報の一部として表示し、一方停止中の場合は投稿情報の全文を表示するように構成してもよい。
【0046】
次に表示情報制御部55は、表示内容選択部54により選択された内容の投稿情報を取得し(ステップS16)、更に当該取得された投稿情報の内容をディスプレイ9上の表示範囲枠内に収めて表示する(ステップS17)。この表示結果としては、例えば
図5に例示するように、5個の表示範囲枠90のそれぞれに、ナビゲーション装置Sのユーザによって指定されたジャンルの異なった投稿情報が表示される。なおこの場合に表示情報制御部55は、表示範囲枠90をn個ごとに切り替えたり、n個の枠を自動的にスクロールして切り替えたりするようにしてもよい。また例えば、操作部6を用いたユーザの操作によりスクロールを巻き戻して、既に表示した表示内容を再度見ることができるように構成してもよい。
【0047】
その後処理部5は、例えばナビゲーション装置Sの電源がオフとされたか否かを判定することにより、第1実施例に係る情報提供処理を終了するか否かを判定する(ステップS18)。ステップS18の判定において第1実施例に係る情報提供処理を終了しない場合(ステップS18;NO)、処理部5は上記ステップS1に戻って当該情報提供処理を継続する。一方ステップS18の判定において当該情報提供処理を終了する場合(ステップS18;YES)、処理部5はそのまま当該情報提供処理を終了する。
【0048】
以上それぞれ説明したように、第1実施例に係る情報提供処理によれば、ナビゲーション装置Sのユーザの現在位置に基づいたPOI情報81を、当該ユーザ以外の第三者の投稿情報が記録されているサーバ装置SVに送信する。そして、送信したPOI情報81に関連する投稿情報がサーバ装置SVにおいて抽出されて送信されてきたとき、当該投稿情報を受信してディスプレイ9に表示する。よって、ユーザ以外の第三者の投稿情報から、ユーザの現在位置に基づいたPOI情報81に関連する投稿情報が抽出されて取得/表示されるので、そのユーザが全く認識しない例えば施設に関する投稿情報を、自身の現在位置に対応させて認識することができる。なおこのとき、当該ユーザの現在位置ではなく、種々の投稿情報を見たいとしてそのユーザが例えば操作部6を用いて決定した、当該現在位置以外の特定の地点に基づいたPOI情報81を用いて投稿情報をサーバ装置SVから取得して表示するように構成してもよい。この場合には、そのユーザが決定した地点の位置に基づいたPOI情報81を用いるので、ユーザの決定した地点の位置に関連し、且つ当該ユーザが全く認識しない例えば施設に関する投稿情報を表示することができる。
【0049】
また、指定されたジャンルに対応する投稿情報が表示されるので、ユーザが所望する投稿情報をジャンルに分けて的確に表示することができる。
【0050】
更に、表示範囲枠90を用いて投稿情報を分けて表示するので、分かり易く投稿情報を表示することができる。
【0051】
更にまた、ユーザの現在位置を検出するセンサ部7を備えているので、ユーザの現在の位置に関連し、且つ当該ユーザが全く認識しない例えば施設に関する投稿情報を表示することができる。
【0052】
また、記録部8に記録されているPOI情報81の中から必要なPOI情報81を取得するので、完結した一つのナビゲーション装置Sにおいて、ユーザが全く認識しない例えば施設に関する投稿情報を表示することができる。
【0053】
(II)第2実施例
次に、実施形態に係る他の実施例である第2実施例について、
図6乃至
図9を用いて説明する。なお、
図6は第2実施例に係るナビゲーション装置の概要構成を示すブロック図であり、
図7は第2実施例に係るPOI情報の内容を例示する図である。また、
図8は第2実施例に係る情報提供処理の全体を示すフローチャートであり、
図9は第2実施例に係るPOI情報の抽出処理を示すフローチャートである。このとき
図6では、
図1に示した実施形態に係る情報処理装置Sにおける各構成部材に対応する実施例の構成部材それぞれについて、当該情報処理装置Sにおける各構成部材と同一の部材番号を用いている。また
図6において、
図2に示す第1実施例に係るナビゲーション装置Sと同一の部材については、同一の部材番号を付して細部の説明は省略する。更に
図8において、
図4に示す第1実施例に係る情報提供処理と同一の処理については、同一のステップ番号を付して細部の説明は省略する。
【0054】
上述した第1実施例に係る情報提供処理では、検索条件設定部51において、POI情報81として記録部8に記録されているPOI情報については軽重を付けることなく検索条件として設定する構成とした。これに対して以下に説明する第2実施例に係る情報提供処理では、検索条件として用いるPOI情報として、一般的によりよく知られているPOI情報を検索条件として設定する。即ち第2実施例に係る情報提供処理においては、記録部8に記録されているPOI情報において、サーバ装置SVから取得された投稿情報に実際に含まれていたPOI情報(例えば施設についての名称データ等)をその地点における「有名な」施設等についてのPOI情報と判定し、そのPOI情報を、ナビゲーション装置Sのユーザにより所望される地点の特徴となるPOI情報として検索条件に用いる。これにより、一般的によく知られている(即ち有名な)施設等についてのPOI情報を含む投稿情報をサーバ装置SVから取得して表示することにより、ナビゲーション装置Sのユーザに係る地点に関連する色々な情報を表示する。
【0055】
即ち第2実施例に係るナビゲーション装置S2では、
図6に示すように、記録部8に記録されるPOI情報がPOI情報85とされている。このときPOI情報85では
図7に例示するように、第1実施例に係るPOI情報81に対して、その施設等が「有名」か否かを示すデータが追加的に含まれている。なお以下の説明において、上記有名か否かを示すデータを単に「有名データ」と称する。この有名データとしては、有名である場合は「○」と記述されており、有名でない場合は「×」と記述されている。また、有名か否かの判定がされていない場合は、例えば「Null」と記述されている。
【0056】
そして第2実施例に係る処理部5の検索条件設定部51は、位置算出部50により算出された位置情報に基づき、上記現在位置において特徴的となる有名な施設等についてのPOI情報を、サーバ装置SVに記録されている投稿情報内を検索するための検索条件として設定する。このとき検索条件設定部51は、記録部8との間で、当該記録部8に地点情報80として記録されている住所データ、並びにPOI情報85として記録されている名称データ、住所データ及び上記有名データの授受を行いつつ、上記検索条件の設定を行う。
【0057】
これにより情報取得部52は、検索条件設定部51において設定されたPOI情報を検索条件として、上記投稿情報を記録するサーバ装置SVから、当該検索条件に対応した投稿情報を取得する。
【0058】
そして情報抽出部53は、情報取得部52によりサーバ装置SVから取得された、住所を含む投稿情報をテキスト解析すると共に、記録部8に記録されているPOI情報85を参照し、検索条件としたPOI情報85が投稿情報に含まれるかの判定により、現在位置でPOI情報85の施設等が有名であるかを判定する。これに加えて情報抽出部53は、上記検索条件としてのPOI情報を含む投稿情報をテキスト解析すると共に、記録部8に記録されているジャンル情報82を参照し、ナビゲーション装置Sを利用するユーザが設定したジャンルの上記関連語句を含む投稿情報を抽出する。
【0059】
なお、上記検索条件設定部51、情報取得部52及び情報抽出部53以外の第2実施例に係るナビゲーション装置S2の構成部材については、第1実施例に係るナビゲーション装置Sの対応する構成部材と同様の機能を有するので、細部の説明は省略する。
【0060】
次に第2実施例に係る情報提供処理について、より具体的に
図8及び
図9を用いて説明する。
【0061】
第2実施例に係る情報提供処理としては
図8に示すように、先ず第1実施例に係る情報提供処理と同様のステップS1及びステップS2の処理が、位置算出部50及び検索条件設定部51により実行される。
【0062】
次に検索条件設定部51は、ステップS1の処理により算出された緯度/経度の地点に該当する有名なPOI情報85を、サーバ装置SVから取得する投稿情報に対する検索条件として設定する。即ち検索条件設定部51は、地点情報80から読み出された住所に対応したPOI情報について、POI情報85において有名か否かの判定がされているか否か(即ち、その時点でのPOI情報85において、上記有名データとして「○」又は「×」が記述されているPOI情報であるか否か)を判定する(ステップS20)。ステップS20の判定において、地点情報80から読み出された住所に対応したPOI情報について、POI情報85において有名か否かの判定がされている場合(ステップS20;YES)、次に検索条件設定部51は、上記ステップS2の処理により地点情報80から読み出された住所に対応し、且つ上記ステップS20の判定において有名と判定された(即ち、上記有名データとして「○」が記述されていた)POI情報を、POI情報81から呼び出す(ステップS22)。その後検索条件設定部51を含む処理部5は、上記ステップS22の処理により読み出されたPOI情報85について、第1実施例に係る情報提供処理と同様のステップS4乃至ステップS18の処理を実行する。より具体的に例えば、現在位置の緯度/経度に対応する地点の住所が「神奈川県川崎市幸区鹿島田」であった場合、その地点に対応するPOI情報85において有名データが「○」である「新川崎駅」を検索条件として設定し、その後第1実施例に係る情報提供処理と同様のステップS4乃至ステップS18の処理を実行する。
【0063】
一方、ステップS20の判定において、地点情報80から読み出された住所に対応したPOI情報について、POI情報85において有名か否かの判定がされておらず、上記有名データが空欄(「Null」)である場合(ステップS20;NO)、検索条件設定部51を含む処理部5は、上記ステップS2の処理により地点情報80から読み出された住所に対応する有名なPOI情報を抽出する処理を別途実行する(ステップS21)。その後検索条件設定部51は上記ステップS22の処理を実行し、更に処理部5は、当該読み出された有名なPOI情報について、第1実施例に係る情報提供処理と同様のステップS4乃至ステップS18の処理を実行する。
【0064】
次に、上記ステップS21に係るPOI情報の抽出処理について、より具体的に
図9を用いて説明する。
【0065】
上記ステップS21の処理としては先ず、ステップS1の処理により算出した緯度/経度の地点の住所を検索条件設定部51において取得し、それを検索条件として設定する(ステップS210)。次に情報取得部52は、ネットワークNWを介してサーバ装置SVと接続する(ステップS211)。そして情報取得部52は、上記ステップS210の処理により検索条件として設定された住所を含む投稿情報の取得要求を、サーバ装置SVに送信する(ステップS212)。これにより情報取得部52は、検索条件としての上記住所に対応した投稿情報を、上記取得要求を送信したサーバ装置SVから受信し、情報抽出部53に出力する(ステップS213)。次に情報抽出部53は、上記検索条件として設定した住所のPOI情報85(即ち、有名データが「Null」であるPOI情報85)を記録部8から取得する(ステップS214)。その後情報抽出部53は、情報取得部52から出力された投稿情報をテキスト解析し、記録部8から取得したPOI情報85の施設等の名称がその投稿情報に含まれているか判定する(ステップS215)。ステップS215の判定において、記録部8から取得したPOI情報85の施設等の名称がその投稿情報に含まれている場合(ステップS215;YES)、情報抽出部53はそのPOI情報85の有名データを「Null」から「○」に書き換えて(ステップS216)、
図8に示す上記ステップS3の処理に移行する。一方ステップS215の判定において、記録部8から取得したPOI情報85の施設等の名称がその投稿情報に含まれていない場合(ステップS215;NO)、情報抽出部53はそのPOI情報85の有名データを「Null」から「×」(即ち「有名」でない)に書き換えて(ステップS217)、
図8に示す上記ステップS22の処理に移行する。
【0066】
このステップS21における一連の処理では、
図7を参照して、例えば現在位置の緯度/経度に対応する地点の住所が「神奈川県川崎市幸区新川崎」であった場合、該当する地点として「新川崎」を検索条件に設定し(ステップS210参照)、サーバ装置SVから「新川崎」を含む投稿情報を取得する(ステップS211乃至ステップS213参照)。そして、取得した投稿情報をテキスト解析し、該当する地点「新川崎」に対応した施設等の名称「新川崎ツインタワー」は含まれているが、「セントラルスイート新川崎」は含まれていない場合、「新川崎ツインタワー」の有名データを「Null」から「○」に書き換え、更に「セントラルスイート新川崎」の有名データを「Null」から「×」に書き換える(ステップS216及びステップS217参照)。
【0067】
なお、
図7に例示するPOI情報85について、検索条件とされた施設等の地点において有名な施設等(POI)がない(即ち、POI情報85の有名データが、当該地点については全て「×」である)場合は、位置算出部50により算出した緯度/経度の地点の住所を検索条件として検索条件設定部51で設定し、現在位置の住所を含む投稿情報をサーバ装置SVから取得して、その場所に関連する投稿情報として表示するように構成することもできる。またPOI情報85の有名データは、状況に応じて任意のタイミングで更新してもよい。例えば、有名データの設定した日時から既定の期間を経過した場合、上記ステップS20及びステップS21に係る有名判定処理を再度行って内容を変更してもよい。更に検索条件としてのPOI情報の設定は、状況に応じて任意のタイミングで行なってもよい。例えば、ナビゲーション装置Sの現在位置の変化に応じて定期的に検索条件としてのPOI情報を変えてもよい。
【0068】
以上説明したように、第2実施例に係る情報提供処理によれば、第1実施例に係る情報提供処理による作用効果に加えて、有名データをPOI情報85として記録すると共に、その名称が投稿情報に含まれていたこと(即ち有名であること)が有名データにより示されているPOI情報85のみを検索条件としてサーバ装置SVに送信するので、投稿情報に含まれているPOI情報を検索条件として送信することで、ユーザが決定した地点に関連するより多岐な投稿情報を取得して表示することができる。
【0069】
(III)第3実施例
最後に、実施形態に係る更に他の実施例である第3実施例について、
図10乃至
図12を用いて説明する。なお、
図10は第3実施例に係るナビゲーション装置の概要構成を示すブロック図であり、
図11は第3実施例に係るPOI情報の内容を例示する図であり、
図12は第3実施例に係る情報提供処理の全体を示すフローチャートである。このとき
図10では、
図1に示した実施形態に係る情報処理装置Sにおける各構成部材に対応する実施例の構成部材それぞれについて、当該情報処理装置Sにおける各構成部材と同一の部材番号を用いている。また
図10において、
図2に示す第1実施例に係るナビゲーション装置Sと同一の部材については、同一の部材番号を付して細部の説明は省略する。更に
図12において、
図4に示す第1実施例に係る情報提供処理と同一の処理については、同一のステップ番号を付して細部の説明は省略する。
【0070】
以下に説明する第3実施例に係る情報提供処理では、上述した第1実施例に係る情報提供処理と異なり、検索条件として用いるPOI情報として、より分かり易い施設等についてのPOI情報を用いる。即ち第3実施例に係る情報提供処理においては、記録部8に記録されているPOI情報において、施設等が存在する地点自体の「特性」と記録部8に記録されているPOIとしての施設等の「特性」を含ませて記録する。具体的に例えば、「住宅地」や「商業地」或いは「工場地」といった地点の「特性」を地点特性データとして予め地点情報に記録すると共に、「駅」、「橋」、「商業ビル」、「住宅ビル」或いは「工場」といった施設等の「特性」をPOI特性データとして予めPOI情報に記録する。そしてナビゲーション装置Sのユーザの指定により、例えば現在位置としての地点の特性と関連性が強い特性を持つ、言い換えれば現在位置の地点の特性に「沿った」、或いはその地点に「溶け込んだ」施設等をPOIとして選択する。或いは、その地点の特性と関連性が弱い特性を持つ、言い換えれば現在位置の地点の特性に「沿わない」、或いはその地点で「特異な」施設等をPOIとして選択する。そしてこれらにより、分かり易い施設等についてのPOI情報を検索条件として設定し、そのPOI情報を含む投稿情報をサーバ装置SVから取得して表示することにより、例えば、現在位置に溶け込んだ、若しくは現在位置に対して特異な施設等を含む投稿情報が取得できることで、ナビゲーション装置Sのユーザに係る地点に関連する色々な情報を表示する。
【0071】
即ち第3実施例に係るナビゲーション装置S3では、
図10に示すように、記録部8に記録される地点情報が地点情報86とされ、更にPOI情報がPOI情報87とされている。このとき地点情報86では
図11(a)に例示するように、第1実施例に係るPOI情報81に対して、その地点の特性を示す上記地点特性データが追加的に含まれている。またPOI情報87では
図11(b)に例示するように、第1実施例に係るPOI情報81に対して、そのPOI情報の施設等の特性を示す上記POI特性データが追加的に含まれている。
【0072】
そして第3実施例に係る処理部5の検索条件設定部51は、位置算出部50により算出された位置情報に基づき、上記現在位置の地点情報86としての特性とPOI情報87としての特性の関連性の強弱から、現在位置において分かり易い施設等についてのPOI情報87を選択し、そのPOI情報86を投稿情報に対する検索条件として設定する。このとき検索条件設定部51は、記録部8との間で、当該記録部8に地点情報86として記録されている住所データ及び上記地点特性データ、並びにPOI情報87として記録されている名称データ、住所データ及び上記POI特性データの授受を行いつつ、上記検索条件の設定を行う。
【0073】
なお、上記検索条件設定部51以外の第3実施例に係るナビゲーション装置S3の構成部材については、第1実施例に係るナビゲーション装置Sの構成部材と同様の機能を有するので、細部の説明は省略する。
【0074】
次に第3実施例に係る情報提供処理について、より具体的に
図12を用いて説明する。
【0075】
第3実施例に係る情報提供処理としては
図12に示すように、先ず第1実施例に係る情報提供処理と同様のステップS1及びステップS2の処理が位置算出部50及び検索条件設定部51により実行される。
【0076】
次に検索条件設定部51は、ステップS1の処理により算出された緯度/経度の地点の特定と、その地点の住所に対応する施設等の特性との関連性の強弱を、例えばいわゆる「シソーラス分析法」等の単語類似度分析法により判定する(ステップS25)。次に検索条件設定部51は、ナビゲーション装置Sのユーザにより、表示すべき投稿情報について、地点との間での特性の関連性の強/弱が例えば操作部6を用いて予め指定されているか否かを判定する(ステップS26)。ステップS26の判定において当該強/弱が指定されている場合(ステップS26;YES)、検索条件設定部51は後述するステップS29の処理に移行する。一方ステップS26の判定において当該強/弱が指定されていない場合(ステップS26;NO)、検索条件設定部51は、上記関連性の強/弱を指定するための例えば指定画面をディスプレイ9に表示し(ステップS27)、その後当該表示されている指定画面を用いて指定された関連性の強/弱を取得する(ステップS28)。
【0077】
次に検索条件設定部51は、当該指定された関連性の強/弱に基づいて、表示すべき投稿情報について、地点との間で特性の関連性が強いPOI情報を含む投稿情報を表示することが指定されているか否かを判定する(ステップS29)。ステップS29の判定において当該関連性が強いPOI情報を含む投稿情報を表示することが指定されている場合(ステップS29;YES)、検索条件設定部51はPOI情報87を参照して、その地点の特性との関連性が強いと判定された(ステップS25参照)POI情報87を取得し(ステップS31)、そのPOI情報87について第1実施例に係る情報提供処理と同様のステップS4乃至ステップS18の処理を実行する。一方ステップS29の判定において当該関連性が弱いPOI情報を含む投稿情報を表示することが指定されている場合(ステップS29;NO)、検索条件設定部51はPOI情報87を参照して、その地点の特性との関連性が弱いと判定された(ステップS25参照)POI情報87を取得し(ステップS30)、そのPOI情報87について第1実施例に係る情報提供処理と同様のステップS4乃至ステップS18の処理を実行する。このとき検索条件設定部51は、例えば現在位置の緯度/経度に対応する地点が「神奈川県川崎市幸区新川崎」であった場合、POI情報87を参照するとその地点の特性は「住宅地」となり、更に該当する地点の施設等についてのPOI情報87の特性は「商業ビル」又は「住宅ビル」となる(
図11(b)参照)。ここで、ナビゲーション装置Sのユーザが特性の関連性について「強い」を指定していた場合(ステップS29;YES参照)、検索条件設定部51は、「住宅地」と関連性が強く、且つその地点に溶け込んだ分かり易い「住宅ビル」の特性を持つ「セントラルスイート新川崎」のPOI情報87を、検索条件として設定して第1実施例に係る情報提供処理と同様のステップS4乃至ステップS18の処理を実行する。これに対して、当該ユーザが特性の関連性について「弱い」を指定していた場合(ステップS29;NO参照)、検索条件設定部51は、「住宅地」と関連性が弱く、且つその地点に特異で分かり易い「商業ビル」の特性を持つ「新川崎ツインタワー」を、検索条件として設定して第1実施例に係る情報提供処理と同様のステップS4乃至ステップS18の処理を実行する。
【0078】
ここで、地点情報86に係る地点の特性とPOI情報87としての施設等についてのPOIの特性との関連性の強弱は、関連性が「強い」ものと「弱い」ものとを予め既定しておいてもよい。また、関連性が強くも弱くもなく、どこにでもあるような施設とのPOIは選択しないよう構成することもできる。より具体的に例えば、「県道○×号」等の「道路」の特性を持つPOIは、「住宅地」や「商業地」にも存在するPOIであるとして選択しないように構成することができる。
【0079】
以上説明したように、第3実施例に係る情報提供処理によれば、第1実施例に係る情報提供処理による作用効果に加えて、地点特性データを地点情報86として記録すると共に、POI特性データをPOI情報87として記録する。そして、地点特性データ及びPOI特性データに基づいて、当該地点特性データと当該POI特性データとが関連しているPOI情報87のみを検索条件としてサーバ装置SVに送信するので、地点特性データとPOI特性データとが関連しているPOI情報87に基づいて、ユーザが決定した地点に関連するより多岐な投稿情報を取得して表示することができる。
【0080】
なお、上述した各実施例では、ナビゲーション装置Sにおける情報提供処理に対して実施形態を適用した場合について説明したが、これ以外に、ユーザに携帯される端末装置における地点に関する投稿情報の表示処理に対して実施形態を適用することもできる。
【0081】
また上述した各実施例では、取得した投稿情報を表示する場合に実施形態を適用したが、これ以外に、例えば音声を用いてその投稿情報の内容を告知する装置に対して実施形態を適用することもできる。
【0082】
更に上述した各実施例では、センサ部7及び記録部8を共に備えたナビゲーション装置Sに対して実施形態を適用したが、これ以外に、例えば各実施例に係るPOI情報等がインターネット等のネットワークシステム上に記録されており、ネットワークを介して必要なPOI情報を取得する情報処理装置等に対して実施形態を適用してもよい。更にまたセンサ部が別体とされており、そのセンサ部から必要な現在位置データを取得する情報処理装置等に対して実施形態を適用してもよい。
【0083】
更にまた、
図4、
図8又は
図12にそれぞれ示したフローチャートに相当するプログラムを、光ディスク又はハードディスク等の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して取得して記録しておき、これらを汎用のマイクロコンピュータ等に読み出して実行することにより、当該マイクロコンピュータ等を各実施例に係る処理部5として機能させることも可能である。