(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023067910
(43)【公開日】2023-05-16
(54)【発明の名称】情報設定装置及び照明システム
(51)【国際特許分類】
H05B 47/19 20200101AFI20230509BHJP
H05B 47/105 20200101ALI20230509BHJP
【FI】
H05B47/19
H05B47/105
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023029523
(22)【出願日】2023-02-28
(62)【分割の表示】P 2020055845の分割
【原出願日】2020-03-26
(71)【出願人】
【識別番号】000140269
【氏名又は名称】株式会社遠藤照明
(72)【発明者】
【氏名】田中 一行
(72)【発明者】
【氏名】川原田 剛
(57)【要約】
【課題】照明システムにおいてメッシュネットワークに関する設定を簡易に行うことを可能にする技術を提供する。
【解決手段】情報設定装置は、装置識別情報が付された複数の照明装置及びゲートウェイ識別情報が付された複数のゲートウェイとの通信が可能であり、表示部と、入力部と、制御部と、を備える。制御部は、表示部に、複数の照明装置の何れかの配置を示すシンボル画像と、照明装置との通信で取得した少なくとも1つの装置識別情報と、ゲートウェイとの通信で取得した少なくとも1つのゲートウェイ識別情報と、を選択可能に表示する。また、入力部での操作により、シンボル画像、装置識別情報、及びゲートウェイ識別情報が選択された場合に、制御部は、選択された装置識別情報と、選択されたシンボル画像及びゲートウェイ識別情報とを互いに対応付ける。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置識別情報が付された複数の照明装置及びゲートウェイ識別情報が付された複数のゲートウェイとの通信が可能であり、表示部と、入力部と、制御部と、を備えた情報設定装置であって、
前記制御部は、
前記表示部に、前記照明装置との通信で取得した少なくとも1つの前記装置識別情報と、前記ゲートウェイとの通信で取得した少なくとも1つの前記ゲートウェイ識別情報と、を選択可能に表示し、
前記入力部での操作により、前記装置識別情報及び前記ゲートウェイ識別情報が選択された場合に、選択された前記装置識別情報と、選択された前記ゲートウェイ識別情報とを互いに対応付ける、情報設定装置。
【請求項2】
前記制御部は、選択された前記装置識別情報及び前記ゲートウェイ識別情報とを互いに対応付ける場合、その装置識別情報が付されている前記照明装置をメッシュネットワーク内で一意に識別するためのメッシュ内識別情報を生成し、生成した前記メッシュ内識別情報をも対応付ける、請求項1に記載の情報設定装置。
【請求項3】
前記表示部及び前記入力部は、タッチパネルであり、
前記制御部は、前記タッチパネルに表示した前記装置識別情報及び前記ゲートウェイ識別情報が、当該タッチパネルへのタッチ操作により選択された場合に、選択された前記装置識別情報と、選択された前記ゲートウェイ識別情報とを互いに対応付ける、請求項1に記載の情報設定装置。
【請求項4】
前記複数のゲートウェイのそれぞれが、自身以外のゲートウェイに付されている前記ゲートウェイ識別情報を全て取得し、
前記制御部は、前記複数のゲートウェイに付されている全ての前記ゲートウェイ識別情報を、当該複数のゲートウェイの何れかから取得する、請求項1に記載の情報設定装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記表示部に表示した前記装置識別情報が選択された場合に、選択された前記装置識別情報が付されている前記照明装置を少なくとも一度点滅させる、請求項1に記載の情報設定装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記表示部に表示した前記ゲートウェイ識別情報が選択された場合に、選択された前記ゲートウェイ識別情報が付されている前記ゲートウェイの発光部を少なくとも一度点滅させる、請求項1に記載の情報設定装置。
【請求項7】
前記照明装置は、自身の前記装置識別情報を含んだビーコン信号を発信する機能を有しており、
前記制御部は、前記照明装置から発信された前記ビーコン信号を受信することにより、当該照明装置から前記装置識別情報を取得する、請求項1に記載の情報設定装置。
【請求項8】
装置識別情報が付された複数の照明装置と、
ゲートウェイ識別情報が付された複数のゲートウェイと、
前記複数の照明装置及び前記複数のゲートウェイとの通信が可能な、請求項1~7の何れかに記載の情報設定装置とを備え、
前記ゲートウェイは、自身の前記ゲートウェイ識別情報に対応付けられた前記装置識別情報が付されている前記照明装置を、無線通信で制御する、照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明システムにおける各種設定を可能にする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
照明システムとして、複数の照明装置を識別して制御することを可能にしたものが、特許文献1に開示されている。このような照明システムにおいては、ゲートウェイの1つが、サーバとなり、照明装置の制御(点灯、消灯、調光、調色など)を無線通信で行う。或いは、ゲートウェイ以外の端末装置が、サーバとなり、ゲートウェイを経由した無線通信で照明装置の制御を行う。
【0003】
また、特許文献2には、1つのゲートウェイと通信できる照明装置の数を増やすために、メッシュネットワークを構築する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2014/203537号公報
【特許文献2】特開2020-13758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の技術において、建物の各階に照明装置を設置する場合には、制御の都合上、ゲートウェイを各階に配し、各階のゲートウェイによって同じ階に設置されている照明装置を制御するといったメッシュネットワークの切分けを行うことが考えられる。そして、そのような切分けを行うためには、階ごとに照明装置とゲートウェイとを互いに対応付ける必要がある。しかし、ユーザの手間を低減するべく、周囲の特定の照明装置等のデバイスをメッシュネットワークに追加するメッシュスキャンという技術を用いて対応付けを自動化した場合には、ある階においてメッシュスキャンを行ったときに、別の階(直上階や直下階など)に設置されている照明装置の一部が非選択的にメッシュネットワークに追加されることがある。このため、ある階に設置されているゲートウェイと、別の階に設置されている照明装置の一部とが誤って対応づけられることがある(
図3参照)。
【0006】
そこで本発明の目的は、照明システムにおいてメッシュネットワークに関する設定を簡易に行うことを可能にする技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る情報設定装置は、装置識別情報が付された複数の照明装置及びゲートウェイ識別情報が付された複数のゲートウェイとの通信が可能であり、表示部と、入力部と、制御部と、を備える。制御部は、表示部に、複数の照明装置の何れかの配置を示すシンボル画像と、照明装置との通信で取得した少なくとも1つの装置識別情報と、ゲートウェイとの通信で取得した少なくとも1つのゲートウェイ識別情報と、を選択可能に表示する。また、入力部での操作により、シンボル画像、装置識別情報、及びゲートウェイ識別情報が選択された場合に、制御部は、選択された装置識別情報と、選択されたシンボル画像及びゲートウェイ識別情報とを互いに対応付ける。
【0008】
上記情報設定装置によれば、シンボル画像、装置識別情報、及びゲートウェイ識別情報を選択するといった簡単な操作により、選択された装置識別情報とシンボル画像とに互いに対応付ける処理と、選択された装置識別情報とゲートウェイ識別情報とを互いに対応付ける処理、の両方が一時に実行される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、照明システムにおいてメッシュネットワークに関する設定を簡易に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】照明システムの全体構成を示した概念図である。
【
図2】メッシュネットワークの好ましい構築例を示した図である。
【
図3】メッシュスキャンによるメッシュネットワークの構築例を示した図である。
【
図5】ゲートウェイの構成を示したブロック図である。
【
図6】情報設定装置の構成を示したブロック図である。
【
図7】画面に表示されるユーザインタフェースを例示した図である。
【
図8】装置識別情報とシンボル画像とを選択する操作を示した図である。
【
図9】ゲートウェイ識別情報を選択する操作を示した図である。
【
図10】照明装置管理データの一例を示した図である。
【
図11】ネットワーク管理データの一例を示した図である。
【
図12】情報設定装置が実行する情報設定処理とユーザ操作とを示したフローチャートである。
【
図13】第1変形例において画面に表示されるユーザインタフェースを例示した図である。
【
図14】第2変形例において画面に表示されるユーザインタフェースを例示した図である。
【
図15】第4変形例において画面に表示されるユーザインタフェースを例示した図である。
【
図16】第4変形例において情報設定装置が実行する情報設定処理とユーザ操作とを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[1]実施形態
[1-1]照明システムの全体構成
図1は、照明システムの全体構成を示した概念図である。照明システムは、照明装置1と、ゲートウェイ2と、情報設定装置3と、を備える。
図1では、照明システムの一例として、建物の各階に照明装置1が複数設置され、且つ、建物の各階にゲートウェイ2が1つ設置された場合が示されている。そして、ゲートウェイ2の1つが、サーバとなり、当該ゲートウェイ2の設置階と同じ階に設置されている照明装置1の制御(点灯、消灯、調光、調色など)を無線通信で行い、また、別の各階に設置されている照明装置1の制御を、それらと同じ階に設置されているゲートウェイ2に実行させる。このようにして、本実施形態の照明システムでは、ゲートウェイ2を用いて複数の照明装置1を制御することが可能になっている。
【0012】
ここで、照明装置1には、それらを一意に識別して制御できるように装置識別情報Iaが付されている。装置識別情報Iaは、例えばMAC(Media Access Control)アドレスなどである。一方、天井や壁などに照明装置1を設置する作業現場では、照明装置1は、どの装置識別情報Iaが付されているのかが区別されていない状態で納入され、その状態のまま、電気工事業者などによって天井や壁などに設置される。このため、照明装置1の設置作業だけでは、どの位置にどの装置識別情報Iaの照明装置1が配されたのかを把握することは難しい。
【0013】
そこで、本実施形態の照明システムにおいては、建物の各階に照明装置1及びゲートウェイ2が設置された後、それらが設置された現場において情報設定装置3が用いられることにより、照明装置1の設置位置がシンボル画像Psによって選択可能に示された配灯
図Mp(
図7参照)上において、照明装置1の装置識別情報Iaと、当該照明装置1の設置位置に対応したシンボル画像Psとが1対1の関係で対応付けられる(
図8参照)。
【0014】
また本実施形態では、良好な通信環境を確保するべく、建物の階ごとにメッシュネットワークが構築される(
図2参照)。具体的には、建物の各階において、その階に設置された全ての照明装置1が、同じ階に設置されているゲートウェイ2によって制御されるように、階ごとに切り分けてメッシュネットワークが構築される。ここで、メッシュネットワークは、ゲートウェイ2を起点としたメッシュ状の伝送経路が複数の照明装置1によって形成された通信ネットワークであり、メッシュネットワーク内では、ゲートウェイ2から照明装置1まで他の照明装置1を経由したバケツリレー方式での無線通信が可能になる。より具体的には、メッシュネットワークは、照明装置1やゲートウェイ2が備えている無線モジュール、PWM信号制御調光方式の出力を備えたデバイス、無電圧a接点の出力を備えたデバイス、位相制御調光方式の出力を備えたデバイスなど、照明制御に関係するデバイスで構成される。また、メッシュネットワークには、照明装置1やゲートウェイ2の他に、照度人感センサ、壁掛けのハンディリモートコントローラなどが含まれてもよい。
【0015】
そして、上述した階ごとのメッシュネットワークの構築(
図2参照)を実現するためには、各階の照明装置1と、同じ階において制御を司るゲートウェイ2とを互いに対応付ける必要がある。
【0016】
メッシュネットワークを構築するための処理として、例えば、ユーザの手間を低減するべくメッシュスキャンの技術を用いて対応付けを自動化することが考えられる。具体的には、ある階に設置されているゲートウェイ2と、当該ゲートウェイ2を用いてメッシュスキャンを行ったときに反応した照明装置1とを自動的に対応付けることが考えられる。しかし、メッシュスキャンによれば、ゲートウェイ2から無線で直接到達できる範囲内、及び、ゲートウェイ2からバケツリレー方式で照明装置1を経由して到達できる範囲内にある全ての照明装置1が反応してしまう。このため、ある階においてメッシュスキャンを行ったときに、別の階(直上階や直下階など)に設置されている照明装置1の一部が反応することがある。従って、
図3に例示されるように、ある階(
図3では1階)に設置されているゲートウェイ2と、別の階(
図3では2階)に設定されている照明装置1の一部とが誤って対応付けられてしまうおそれがある。このような対応付けがされてしまうと、対応付けられてしまった別の階の照明装置1は、その階でメッシュスキャンが行われたときには反応しなくなってしまう。この場合、別の階で誤って対応付けられてしまった照明装置1を目視で直接確認できないため、それを見付け出して是正することが困難となり、メッシュネットワークを構築する作業に時間を要することになる。
【0017】
そこで、本実施形態の照明システムは、メッシュネットワークに関する設定として、階ごとのメッシュネットワークの構築を簡易に行うことを可能にするものである。以下、照明システムが備える各装置について具体的に説明する。
【0018】
<照明装置>
図4は、照明装置1の構成を示した概念図である。照明装置1は、光源11Aと、回路部11Bと、無線モジュール12と、記憶部13と、制御部14と、を備える。
図4では、照明装置1の一例として、無線モジュール12内に記憶部13及び制御部14を構築した場合が示されている。そして、照明装置1に付される装置識別情報Iaは、当該照明装置1の製造時や出荷時などに記憶部13に記憶される。尚、記憶部13及び制御部14の少なくとも何れか一方は、無線モジュール12外に構築されてもよい。また、装置識別情報Iaには、無線モジュール12を識別する識別情報が用いられてもよい。
【0019】
光源11Aは、LED光源である。そして、制御部14からの指令に従って、回路部11Bから光源11Aに電力が供給されると共に、当該光源11Aの照明(点灯、消灯、調光、調色など)が制御される。尚、光源11Aは、照明用の光を出力できるものであれば、有機EL(Electro Luminescence)デバイスなど、LEDに限定されない種々のデバイスで構成されていてもよい。
【0020】
無線モジュール12は、無線通信機能を有しており、他のデバイス(ゲートウェイ2や情報設定装置3など)との双方向的な無線通信を可能にする。
図4では、無線モジュール12の無線通信機能が無線通信部12Aとして示されている。無線モジュール12の通信方式には、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)など、省電力での無線通信が可能な省電力通信方式が用いられる。この通信方式によれば、無線モジュール12は、その周辺に設置されている1つ又は複数の無線モジュール12との間で双方向的且つ直接的に近距離無線通信を行うことが可能になる。尚、無線モジュール12は、着脱可能な独立した1個の装置として構成されてもよい。また、無線モジュール12は、使用される通信方式ごとに用意された専用のモジュールであってもよく、それが照明装置1のソケットに着脱可能に装着されていてもよい。
【0021】
そして、ゲートウェイ2から送信されてくる制御信号を無線モジュール12(無線通信部12A)が受信した場合、その制御信号に従って、制御部14が、光源11Aの照明(点灯、消灯、調光、調色など)を制御する。
【0022】
<ゲートウェイ>
図5は、ゲートウェイ2の構成を示した概念図である。ゲートウェイ2は、無線通信部21と、有線通信部22と、記憶部23と、制御部24と、を備える。また、ゲートウェイ2には、当該ゲートウェイ2を一意に識別するためのゲートウェイ識別情報Ibが付されている。ゲートウェイ識別情報Ibは、例えばTCP/IP通信に用いられるMACアドレスやIPアドレスなどであり、ゲートウェイ2の製造時や出荷時などに記憶部23に記憶される。
【0023】
無線通信部21は、他のデバイス(照明装置1や情報設定装置3など)との双方向的且つ直接的な無線通信を可能にするものであり、無線モジュール12と同様、BLEなどの省電力通信方式や無線LANで無線通信を行うものである。無線LANは、配灯
図Mpの送受信など、通信量の多いデータ通信に使用できる。有線通信部22は、他のデバイス(ゲートウェイ2など)との双方向的な有線通信を可能にするものである。
【0024】
記憶部23は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access memory)などの記憶デバイスを備えた部分である。記憶部23には、ゲートウェイ識別情報Ibの他に、建物の各階の配灯
図Mp、照明装置管理データD1、及びネットワーク管理データD2などが記憶されている。ここで、照明装置管理データD1は、シンボル画像Psが示す配灯
図Mp上での照明装置1の設置位置と当該照明装置1の装置識別情報Iaとの対応関係が記録されるデータである。
図10は、照明装置管理データD1の一例を示した図である。また、ネットワーク管理データD2は、照明装置1の装置識別情報Iaとゲートウェイ2のゲートウェイ識別情報Ibとの対応関係が記録されるデータである。
図11は、ネットワーク管理データD2の一例を示した図である。ネットワーク管理データD2には、メッシュネットワーク構築に必要なパスワードや暗号鍵などの情報が含まれてもよい。
【0025】
制御部24は、CPU(Central Processing Unit)などの処理デバイスを備えた部分であり、当該処理デバイスでの動作設定プログラムの実行により、ゲートウェイ2を、照明装置1を無線通信で制御する照明制御器、又は無線通信を中継する通信中継器として動作させる。そして本実施形態では、ゲートウェイ2の1つが、サーバとなり、当該ゲートウェイ2の設置階と同じ階に設置されている照明装置1の制御(点灯、消灯、調光、調色など)を無線通信で行い、また、別の各階に設置されている照明装置1の制御を、それらと同じ階に設置されているゲートウェイ2に実行させる。尚、動作設定プログラムは、携帯可能な記憶媒体(例えば、フラッシュメモリなど)に記憶されてもよいし、ダウンロード可能な状態でクラウドサーバなどに保存されてもよい。
【0026】
また、ゲートウェイ2が階床を跨いで比較的離れて設置された場合でも、それらの間に良好な通信状態が形成されるように、ゲートウェイ2どうしは有線ネットワークで接続されている。一方、ゲートウェイ2と照明装置1とは無線で接続されている。なぜなら、ゲートウェイ2と照明装置1との間を有線で接続した場合には、照明装置1の数が大きくなればなるほど、接続に必要な配線作業の煩雑さが増す一方で、無線で接続した場合には、そのような煩雑な配線作業が不要になり、照明システムの規模の拡大が容易になるからである。
【0027】
そして本実施形態では、1つのゲートウェイ2と通信できる照明装置1の数を増やすために、建物の各階において、ゲートウェイ2と照明装置1(無線モジュール12)とにより上述したメッシュネットワークが構築される。その一方で、メッシュネットワークの範囲が拡がり過ぎると、メッシュネットワーク内での通信データ量が大きくなってゲートウェイ2に負担がかかってしまう。そこで、メッシュネットワークの範囲を制限してゲートウェイ2の負担を軽減するべく、ゲートウェイ2と照明装置1との間で無線通信を行う際に経由できる照明装置1の数(ホップ数)が制限され(例えば、ホップ数=3)、且つ、1つのメッシュネットワークを構成する照明装置1の数(構成数)も制限される(例えば、構成数=250)。
【0028】
<情報設定装置>
図6は、情報設定装置3の構成を示したブロック図である。情報設定装置3は、例えばスマートフォンやタブレット型PCなどの携帯端末装置であり、無線通信部31と、記憶部32と、タッチパネル33と、制御部34と、を備える。本実施形態では、情報設定装置3は、建物の各階に照明装置1及びゲートウェイ2が設置された後、それらが設置された現場においてユーザが各種設定(対応付けを含む)を行う際に用いられる。
【0029】
無線通信部31は、他のデバイス(照明装置1やゲートウェイ2など)との双方向的且つ直接的な無線通信を可能にするものであり、無線モジュール12と同様、BLEなどの省電力通信方式や無線LANで無線通信を行うものである。また本実施形態では、情報設定装置3は、無線通信部31を通じてゲートウェイ2との通信を行うことによってゲートウェイ2からゲートウェイ識別情報Ibを取得し、その際に、建物の各階の配灯
図Mp、照明装置管理データD1、及びネットワーク管理データD2も一緒に取得する。
【0030】
記憶部32は、ROMやRAMなどの記憶デバイスを備えた部分である。記憶部32には、ゲートウェイ2から取得したゲートウェイ識別情報Ib、配灯
図Mp、照明装置管理データD1、及びネットワーク管理データD2などが保存される。尚、ゲートウェイ識別情報Ib、配灯
図Mp、照明装置管理データD1、及びネットワーク管理データD2などは、ダウンロード可能な状態でサーバなどに保存されていたものが、当該サーバなどからダウンロードされて記憶部32に保存されてもよい。
【0031】
タッチパネル33は、情報設定装置3における表示部としての機能と、情報設定装置3における入力部としての機能と、を備える。そして、タッチパネル33には、各種設定に必要な操作(画面上での操作)を可能にするユーザインタフェースが表示される(
図7参照)。尚、情報設定装置3は、例えばデスクトップ型PCなど、表示部(モニタなど)と入力部(キーボードなど)とが別個に構成されたものであってもよい。
【0032】
図7は、画面に表示されるユーザインタフェースを例示した図である。また、
図8、
図9(A)、及び
図9(B)は、ユーザインタフェース上での操作や、その操作の過程で表示される画面などを例示した図である。
図7~
図9(B)に例示されるように、ユーザインタフェースの画面には、円形のシンボル画像Psがマトリクス状に配列された配灯
図Mpが表示される。このとき画面に表示される配灯
図Mpには、記憶部32から読み出されたものが用いられる。尚、配灯
図Mpには、シンボル画像Psの他に、照明装置1が設置されている実空間に対応した間取り、通路、棚などが示されていてもよい。また、シンボル画像Psの形状は、円形に限定されない他の形状(四角形や、照明装置1の形状に応じた形状など)に適宜変更されてもよい。
【0033】
また、ユーザインタフェースの画面には、照明装置1の装置識別情報Iaのそれぞれがアイコンによって選択可能に一覧表示される(
図7参照)。このとき、装置識別情報Iaは、無線通信部31での受信強度の高い順に一覧表示されてもよい。ここで、画面に表示される装置識別情報Iaは、無線通信部31がBLEなどの通信方式で照明装置1と無線通信を行うことにより、通信範囲内にある照明装置1からアドバタイズパケットSbなどを受信することで得られる。また本実施形態では、装置識別情報Iaが選択されたときに、その装置識別情報Iaが付されている照明装置1が少なくとも一度点滅するように、装置識別情報Iaのアイコンにはスイッチ機能を持たせている。
【0034】
尚、画面に表示される装置識別情報Iaは、それを含んだビーコン信号が照明装置1から一方向に発信され、当該ビーコン信号を無線通信部31が受信することで得られるものであってもよい。この場合のビーコン信号の発信は、照明装置1の無線モジュール12によって実現されてもよいし、照明装置1に発信器が取り付けられることで実現されてもよい。また、装置識別情報Iaで識別される照明装置1を少なくとも一度点滅させることができるものであれば、装置識別情報Iaのアイコンにスイッチ機能を持たせる場合に限らず、スイッチ機能を有する別のアイコンが装置識別情報Iaに対応付けてユーザインタフェースの画面に表示されてもよい。
【0035】
更に、ユーザインタフェースの画面には、ゲートウェイ識別情報Ibが、ドロップダウンボタンPw1が押されたときに現れるドロップダウン画像に選択可能に一覧表示される(
図9(A)参照)。そして、当該ドロップダウン画像から選択されたゲートウェイ識別情報IbがボックスPw2内に表示される(
図9(B)参照)。このとき画面に表示されるゲートウェイ識別情報Ibには、記憶部32から読み出されたものが用いられる。
【0036】
制御部34は、CPUなどの処理デバイスを備えた部分であり、当該処理デバイスでの情報設定プログラムの実行により、各種の設定処理を実行する。尚、情報設定プログラムは、携帯可能な記憶媒体(例えば、フラッシュメモリなど)に記憶されてもよいし、ダウンロード可能な状態でクラウドサーバなどに保存されてもよい。
【0037】
[1-2]情報設定装置が実行する各種の設定処理
情報設定装置3は、建物の各階(実空間)に照明装置1及びゲートウェイ2が設置された後、それらが設置された現場においてユーザが各種設定(対応付けを含む)を行う際に用いられる。具体的には、情報設定プログラムの実行により、制御部34は先ず、タッチパネル33にホーム画面を表示する(不図示)。そして、ホーム画面にてユーザがゲートウェイスキャンのボタンを押した場合、制御部34は、ゲートウェイ2からゲートウェイ識別情報Ibを取得すると共に、配灯
図Mp、照明装置管理データD1、及びネットワーク管理データD2なども取得し、それらを記憶部32に保存する。また、ホーム画面にて、ユーザが、記憶部32に保存されている配灯
図Mpの何れかを選択し、その状態で、情報設定処理を実行するためのボタンを押した場合、制御部34は、タッチパネル33にユーザインタフェース(
図7参照)を表示する。そして、制御部34は、当該ユーザインタフェース上でユーザが行う対応付けを、照明装置管理データD1やネットワーク管理データD2に記録していく(情報設定処理)。以下、情報設定処理について具体的に説明する。尚、情報設定装置3が行う各種処理のうちの、以下に説明する情報設定処理については、その処理だけが別のアプリケーションプログラムによって実行されてもよい。
【0038】
<情報設定処理>
図12は、情報設定装置3が実行する情報設定処理とユーザ操作とを示したフローチャートである。情報設定処理を実行するためのボタンがホーム画面にて押されて情報設定処理が開示されると、制御部34は、先ず、ユーザインタフェースの画面(
図7参照)をタッチパネル33に表示する(ステップS101)。このとき、制御部34は、ホーム画面で選択された配灯
図Mpを記憶部32から読み出して表示する。また、制御部34は、ゲートウェイ識別情報Ibを選択可能に表示させるためのドロップダウンボタンPw1と、選択されたゲートウェイ識別情報Ibが表示されるボックスPw2とを画面に表示する。更に、制御部34は、ホーム画面に戻るためのホーム画面ボタンと、装置識別情報Iaやゲートウェイ識別情報Ibの表示を更新するための更新ボタンとを画面に表示する。
【0039】
その後、制御部34は、天井や壁などに設置済みの照明装置1から装置識別情報Iaを取得してユーザインタフェースの画面に表示する(
図7参照。ステップS102)。具体的には、制御部34は、無線通信部31の通信範囲内にある照明装置1の装置識別情報Iaを、当該照明装置1からアドバタイズパケットSbなどを受信することによって取得する。そして、制御部34は、取得した装置識別情報Iaのそれぞれをアイコンによって選択可能に表示すると共に、それらを一覧で表示する。このとき、制御部34は、無線通信部31での受信強度の高い順に装置識別情報Iaを一覧表示してもよい。
【0040】
ステップS102の実行後に表示された画面(
図7参照)では、ユーザは、タッチパネル33の画面上でのタップ操作により、装置識別情報Iaのアイコンを選択することができる(ステップS201。
図8参照)。そして、ユーザは、装置識別情報Iaのアイコンを選択したときに点滅する照明装置1の実空間での設置位置を確認することにより、その設置位置に対応する配灯
図Mp上での設置位置を示すシンボル画像Psを選択することができる(ステップS201。
図8参照)。また、ユーザは、ドロップダウンボタンPw1を押して表示させたドロップダウン画像からゲートウェイ識別情報Ibを選択することができる(
図9(A)及び
図9(B)参照)。このような操作によれば、ユーザは、タッチパネル33の画面上での簡単な操作で、装置識別情報Iaと、これに対応付けるシンボル画像Ps及びゲートウェイ識別情報Ibとを選択することができる。
【0041】
そこで、制御部34は、ステップS102の実行後、ユーザインタフェースの画面においてシンボル画像Ps、装置識別情報Ia、及びゲートウェイ識別情報Ibが選択されたか否かを判断する(ステップS103)。そして制御部34は、ステップS103にて「選択された(Yes)」と判断した場合、選択された装置識別情報Iaと、選択されたシンボル画像Ps及びゲートウェイ識別情報Ibとを互いに対応付ける(ステップS104)。
【0042】
具体的には、制御部34は、選択されたシンボル画像Psが示す配灯
図Mp上での照明装置1の設置位置と、選択された装置識別情報Iaとを互いに対応付けて照明装置管理データD1に記録する(
図10参照)。また、制御部34は、シンボル画像Psが示す設置位置(位置座標)がどの配灯
図Mpに対応したものであるのかを特定できるように、当該設置位置に対応付けて配灯
図Mpの情報も照明装置管理データD1に記録する。更に、制御部34は、選択された装置識別情報Iaとゲートウェイ識別情報Ibとを互いに対応付けてネットワーク管理データD2に記録する(
図11参照)。
【0043】
このとき、制御部34は、メッシュネットワーク内において照明装置1を一意に識別するためのメッシュ内識別情報Icを生成する。ここで、メッシュ内識別情報Icは、ユーザにとっての照明装置1の識別がMACアドレスなどに比べて容易になるように構成される。一例として、メッシュ内識別情報Icは、文字(仮名、漢字、アルファベットなど)、数字(連番など)、記号などを組み合わせて、ユーザが理解しやすい情報(例えば、「照明1-1」など)となるように構成される。そして、制御部34は、生成したメッシュ内識別情報Icを、装置識別情報Iaと一緒に照明装置管理データD1及びネットワーク管理データD2に記録する(
図10及び
図11参照)。
【0044】
更に、制御部34は、メッシュネットワークを一意に識別するためのネットワーク識別情報Idを、ゲートウェイ識別情報Ibと一緒にネットワーク管理データD2に記録する(
図11参照)。ここで、ネットワーク識別情報Idは、ユーザにとってのメッシュネットワークの識別が容易になるように構成される。一例として、ゲートウェイ識別情報Ibは、文字(仮名、漢字、アルファベットなど)、数字(連番など)、記号などを組み合わせて、ユーザが理解しやすい情報(例えば、「メッシュ1」など)となるように構成される。
【0045】
各種情報が記録された照明装置管理データD1は、照明装置1に対する照明制御を管理するための照明制御データを作成する際に用いられる。一例として、照明制御データは、照明装置1の装置識別情報Iaのそれぞれに、当該照明装置1の設置位置に応じた照明制御情報(点灯、消灯、調光、調色、タイムスケジュールなど、照明制御に関する情報)が対応付けられたものである。他の例として、照明制御データは、装置識別情報Iaの全て又は幾つかがグループ化されることで照明装置1のグループが形成され、当該グループに対して照明制御情報が対応付けられたものや、そのようなグループの全て又は幾つかが纏められて照明ゾーンとして管理されたものなどである。そして、作成された照明制御データは、全てのゲートウェイ2に送信されて各ゲートウェイ2の記憶部23に記憶される。これにより、ゲートウェイ2による照明制御が可能になる。
【0046】
また、各種情報が記録されたネットワーク管理データD2は、後述するようにゲートウェイ2に送信されることにより、ゲートウェイ2が、同じメッシュネットワークを構築する照明装置1を認識する際に、当該ゲートウェイ2によって用いられる。即ち、ゲートウェイ2は、ネットワーク管理データD2を参照することにより、同じメッシュネットワークを構築する照明装置1を認識することが可能になる。
【0047】
このような処理によれば、シンボル画像Ps、装置識別情報Ia、及びゲートウェイ識別情報Ibを選択するといった簡単な操作により、選択された装置識別情報Iaとシンボル画像Psとに互いに対応付ける処理と、選択された装置識別情報Iaとゲートウェイ識別情報Ibとを互いに対応付ける処理、の両方が一時に実行される。
【0048】
その後、制御部34は、装置識別情報Iaで識別される照明装置1に、メッシュ内識別情報Ic及びネットワーク識別情報Idを送信して記憶部13に記憶させる(ステップS105)。これにより、照明装置1が選択的にメッシュネットワークに追加され、照明制御時において、照明装置1は、ゲートウェイ2から送信されてくる制御信号内のメッシュ内識別情報Ic及びネットワーク識別情報Idが、自身のメッシュ内識別情報Ic及びネットワーク識別情報Id(記憶部13に記憶されたもの)に一致しているか否かを判断することにより、制御信号に従って照明(点灯、消灯、調光、調色など)を制御すべきか否かを判断することが可能になる。
【0049】
ステップS105の実行後(照明装置1への情報送信後)、制御部34は、ホーム画面ボタンが押下されたか否かを判断する(ステップS106)。また、制御部34は、ステップS103にて「選択されていない(No)」と判断した場合も、ステップS106を実行する。制御部34は、ステップS106にて「押下されていない(No)」と判断した場合、ステップS103からの処理を再び実行する前に、更新ボタンが押下されたか否かを判断する(ステップS107)。そして、制御部34は、ステップS107にて「押下された(Yes)」と判断した場合には、ステップS102に戻って、装置識別情報Iaを再取得してユーザインタフェースの画面に表示し、その後にステップS103からの処理を実行する。一方、制御部34は、ステップS107にて「押下されていない(No)」と判断した場合には、装置識別情報Iaの再取得を行わずに(ステップS102に戻らずに)、ステップS103からの処理を実行する。
【0050】
そして、ユーザは、ユーザインタフェースの画面において、シンボル画像Ps、装置識別情報Ia、及びゲートウェイ識別情報Ibの選択を再び行う。このとき、ユーザは、ドロップダウン画像から一度選択してボックスPw2内に表示させたゲートウェイ識別情報Ibを変更する必要がない場合には、改めてドロップダウン画像からの選択を行わずに、そのままの状態で装置識別情報Ia及びシンボル画像Psの選択を行ってもよい。これにより、配灯
図Mp上での照明装置1の設置位置と装置識別情報Iaとの対応関係が、照明装置管理データD1に蓄積されていく。また、装置識別情報Iaとゲートウェイ識別情報Ibとの対応関係が、ネットワーク管理データD2に蓄積されていく。
【0051】
その後、制御部34は、ステップS106にて「押下された(Yes)」と判断した場合には、ホーム画面に戻り、それまでの対応付けが記録されたネットワーク管理データD2を、全てのゲートウェイ2に送信して各ゲートウェイ2の記憶部23に記憶させる。その結果、ゲートウェイ2は、ネットワーク管理データD2を参照することにより、同じメッシュネットワークを構築する照明装置1を認識することが可能になる(
図2参照)。
【0052】
上記情報設定処理によれば、ユーザは、対応付けたい装置識別情報Ia及びゲートウェイ識別情報Ibを画面上で選択することが可能になる。そして、ネットワーク管理データD2には、ユーザによって選択された装置識別情報Iaとゲートウェイ識別情報Ibとが、互いに対応付けられて記録される。従って、ユーザは、建物の階ごとに装置識別情報Iaとゲートウェイ識別情報Ibとを選択して対応付けていくことができ、そのような簡単な操作で、建物の階ごとにメッシュネットワークを構築することができる(
図2参照)。このように、照明システムにおけるメッシュネットワークに関する設定として、階ごとのメッシュネットワークの構築を簡易に行うことが可能になる。そして、そのように建物の階ごとに構築されたメッシュネットワークによれば、良好な通信環境を確保される。
【0053】
[2]変形例
[2-1]第1変形例
図13は、第1変形例において画面に表示されるユーザインタフェースを例示した図である。
図13に示されるように、ゲートウェイ識別情報Ibは、ドロップダウンボタンPw1が押されたときにだけ表示される場合(
図9(A)参照)に限らず、装置識別情報Iaと同様、ユーザインタフェースの画面に常に一覧表示されていてもよい。
【0054】
[2-2]第2変形例
図14(A)は、第2変形例において画面に表示されるユーザインタフェースの一例を示した図である。
図14(A)に示されるように、ユーザインタフェースの画面において、照明装置1の設置位置に対応した配灯
図Mp上の位置に装置識別情報Iaのアイコンがドラッグ操作で配置されることにより、当該アイコンが、照明装置1の設置位置を示すシンボル画像Psとして用いられてもよい。
【0055】
図14(B)は、第2変形例において画面に表示されるユーザインタフェースの他の例を示した図である。
図14(B)に示されるように、ゲートウェイ識別情報Ibは、ドロップダウンボタンPw1の押下による表示(
図9(A)参照)に代えて、配灯
図Mp上に装置識別情報Iaのアイコンが配置されたときにポップアップ画面が表示され、そのポップアップ画面にて選択可能に表示されてもよい。
【0056】
[2-3]第3変形例
ユーザインタフェースの画面において、ゲートウェイ識別情報Ibが選択されたときに、制御部34は、選択されたゲートウェイ識別情報Ibが付されているゲートウェイ2の発光部を少なくとも一度点滅させてもよい。この場合、ユーザは、ゲートウェイ識別情報Ibを選択したときに、自身がいる階のゲートウェイ2の発光部が点滅したか否かを確認することにより、ゲートウェイ識別情報Ibを正しく選択できているか否かを確認することができる。
【0057】
[2-4]第4変形例
情報設定装置3は、選択された装置識別情報Iaとシンボル画像Psとに互いに対応付ける処理とは別に、選択された装置識別情報Iaとゲートウェイ識別情報Ibとを互いに対応付ける処理だけを行ってもよい。
【0058】
図15は、第4変形例において画面に表示されるユーザインタフェースを例示した図である。また、
図16は、第4変形例において情報設定装置3が実行する情報設定処理とユーザ操作とを示したフローチャートである。
図15に示されるように、情報設定装置3の制御部34は、ユーザインタフェースとして、配灯
図Mpがない画面に、装置識別情報Iaとゲートウェイ識別情報Ibとをそれぞれアイコンによって選択可能に表示してもよい(ステップS301、S302)。この場合、制御部34は、装置識別情報Ia及びゲートウェイ識別情報Ibがそれぞれ選択された場合(ステップS401)に、選択された装置識別情報Iaとゲートウェイ識別情報Ibとを互いに対応付けてネットワーク管理データD2に記憶することができる(ステップS303、S304)。
【0059】
また、
図15の画面において、ユーザには、ゲートウェイ識別情報Ibを1つ選択させると共に、その状態で装置識別情報Iaを複数選択させてもよい。この場合、制御部34は、一度の処理で、選択された1つのゲートウェイ識別情報Ibと、選択された複数の装置識別情報Iaとを1対多の関係で対応付けて照明装置管理データD1に纏めて記録することが可能になる。
【0060】
[2-5]第5変形例
上述した情報設定処理(対応付けの処理)は、照明装置1及びゲートウェイ2が設置されている現場において複数の情報設定装置3を用いて同時並行で行われてもよい。この場合、情報設定装置3で行われた対応付けが、他の情報設定装置3で行われた対応付けと重複することがないように、情報設定装置3どうしが、照明装置管理データD1及びネットワーク管理データD2を無線通信で共有することが好ましい。
【0061】
[2-6]他の変形例
上述した情報設定装置3は、建物の各階にゲートウェイ2が複数設置されている照明システムにも適用可能である。
【0062】
上述した照明システムにおいて、ゲートウェイ2の1つをサーバとして機能させる場合に限らず、ゲートウェイ2の全て又は幾つかをサーバとして機能させてもよい。或いは、ゲートウェイ2以外の端末装置をサーバとして機能させてもよい。また、ゲートウェイ2どうしは、それらの間に良好な通信状態を形成できるのであれば、有線での接続に限らず、無線(Wifiなど)で接続されてもよい。
【0063】
上述した照明システムは、サーバとして機能しているゲートウェイ2が故障した場合に、それを自動判別し、故障したゲートウェイ2の代わりに別のゲートウェイ2をサーバとして機能させるものであってもよい。
【0064】
上述の実施形態及び変形例の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態及び変形例ではなく、特許請求の範囲によって示される。更に、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0065】
また、上述の実施形態及び変形例の説明には、特許請求の範囲に記載された発明に限らず、照明システムに含まれる各装置の構成及び各装置が実行する制御処理、並びにそれらの一部なども、発明として含まれている。
【符号の説明】
【0066】
1 照明装置
2 ゲートウェイ
3 情報設定装置
11A 光源
11B 回路部
12 無線モジュール
12A 無線通信部
13 記憶部
14 制御部
21 無線通信部
22 有線通信部
23 記憶部
24 制御部
31 無線通信部
32 記憶部
33 タッチパネル
34 制御部
D1 照明装置管理データ
D2 ネットワーク管理データ
Ia 装置識別情報
Ib ゲートウェイ識別情報
Ic メッシュ内識別情報
Id ネットワーク識別情報
Mp 配灯図
Ps シンボル画像
Sb アドバタイズパケット
Pw1 ドロップダウンボタン
Pw2 ボックス