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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023006808
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】有価媒体処理装置
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20230111BHJP
   G07D 11/20 20190101ALI20230111BHJP
【FI】
G07G1/00 331Z
G07D11/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021109593
(22)【出願日】2021-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】時田 初実
(72)【発明者】
【氏名】大井 浩太郎
(72)【発明者】
【氏名】大橋 毅
(72)【発明者】
【氏名】秦野 航
【テーマコード(参考)】
3E141
3E142
【Fターム(参考)】
3E141AA01
3E141AA08
3E141BA06
3E141CA12
3E142EA07
3E142JA01
(57)【要約】
【課題】複数日や複数の金銭登録機といった複数単位の売上金の入金および処理における作業の手間を軽減する。
【解決手段】有価媒体処理機は、複数日や複数の金銭登録機といった複数の区分に係る有価媒体をまとめて回収し、一括して有価媒体に対する処理を行う。そして、有価媒体処理機は、複数の区分に係る有価媒体を区分ごとに仕分けるための仕分け情報を取得し、取得した仕分け情報に基づいて、一括して行われた有価媒体に対する処理の結果を、区分ごとの処理結果に仕分けする。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有価媒体を処理する有価媒体処理手段と、
複数の区分に係る前記有価媒体を当該区分ごとに仕分けるための仕分け情報を取得する仕分け情報取得手段と、
前記有価媒体処理手段により一括して処理された前記有価媒体の処理結果を、前記仕分け情報取得手段により取得した仕分け情報に基づく区分ごとの処理結果に仕分けする仕分け手段と、
を備えることを特徴とする、有価媒体処理装置。
【請求項2】
前記有価媒体処理手段は、前記処理として、少なくとも金銭登録機から回収した有価媒体による売上金の集計を行い、
前記仕分け手段は、前記有価媒体処理手段による集計結果を前記仕分け情報に基づいて前記区分ごとに分けることを特徴とする、請求項1に記載の有価媒体処理装置。
【請求項3】
前記金銭登録機における売上金の登録情報を取得する登録情報取得手段と、
前記区分ごとに、前記登録情報取得手段により取得した前記登録情報に基づく売上金と前記有価媒体処理手段による前記集計結果に基づく売上金とを比較して、誤差を検出する誤差検出手段と、
をさらに備えることを特徴とする、請求項2に記載の有価媒体処理装置。
【請求項4】
前記誤差検出手段は、前記区分ごとに、金銭登録機に対して予め付与される準備金の情報を取得し、前記有価媒体処理手段により集計された前記有価媒体による入金額から前記準備金の金額を差し引いた額を、前記集計結果に基づく売上金の額とすることを特徴とする、請求項3に記載の有価媒体処理装置。
【請求項5】
前記有価媒体の区分を表す情報を表示装置に表示させ、表示された前記区分を表す情報に基づき、ユーザによる前記仕分け情報で特定される区分の選択を受け付ける選択受け付け手段をさらに備え、
前記仕分け情報取得手段は、前記選択受け付け手段により受け付けた選択に応じた区分を特定する前記仕分け情報を取得することを特徴とする、請求項1に記載の有価媒体処理装置。
【請求項6】
前記仕分け情報は、少なくとも、一の金銭登録機における複数の未処理日の情報を含み、
前記仕分け手段は、前記有価媒体処理手段による処理結果を前記未処理日ごとの処理結果に分けることを特徴とする、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の有価媒体処理装置。
【請求項7】
前記仕分け情報は、少なくとも、複数の金銭登録機の識別情報を含み、
前記仕分け手段は、前記有価媒体処理手段による一の未処理日に対する処理結果を前記識別情報により識別される前記金銭登録機ごとの処理結果に分けることを特徴とする、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の有価媒体処理装置。
【請求項8】
一または複数の金銭登録機から回収した複数の区分に係る有価媒体による売上金を集計する集計手段と、
前記区分を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された前記区分のうち一区分ずつの指定を受け付けると共に、指定された一区分ごとに、当該一区分に対応する前記金銭登録機における売上金の登録情報の入力を受け付ける受け付け手段と、
を備えることを特徴とする、有価媒体処理装置。
【請求項9】
前記集計手段は、少なくとも一の金銭登録機における複数の未処理日の売上金を集計し、
前記表示手段は、前記未処理日の情報を表示し、
前記受け付け手段は、前記未処理日の指定を受け付け、指定された未処理日ごとに、前記金銭登録機における売上金の登録情報の入力を受け付けることを特徴とする、請求項8に記載の有価媒体処理装置。
【請求項10】
前記集計手段は、少なくとも一の未処理日における複数の金銭登録機の売上金を集計し、
前記表示手段は、前記金銭登録機の識別情報を表示し、
前記受け付け手段は、前記金銭登録機の指定を受け付け、指定された金銭登録機ごとに、前記未処理日における売上金の登録情報の入力を受け付けることを特徴とする、請求項8に記載の有価媒体処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有価媒体処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
金銭登録機からの入金に基づく売上データは、営業日ごと金銭登録機ごとといった単位ごとに入金され、計数されている。
【0003】
特許文献1には、有価媒体の未処理日を表示し、表示された特定の未処理日が入力されると、有価媒体を処理し、入力された未処理日と処理された有価媒体の処理結果とを関連付けて記憶する有価媒体処理装置が開示されている。この従来技術では、複数日分の売上金を、売上日ごとに、売上日指定→売上金手入力→計数という手順で、入金可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5325900号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数日分の売上金を入金して処理する場合、一定の手順で売上日ごとに操作を行わなければならず、煩雑である。
【0006】
本発明は、複数日や複数の金銭登録機といった複数単位の売上金の入金および処理における作業の手間を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成する本発明は、有価媒体を処理する有価媒体処理手段と、複数の区分に係る有価媒体を区分ごとに仕分けるための仕分け情報を取得する仕分け情報取得手段と、有価媒体処理手段により一括して処理された有価媒体の処理結果を、仕分け情報取得手段により取得した仕分け情報に基づく区分ごとの処理結果に仕分けする仕分け手段と、を備えることを特徴とする、有価媒体処理装置である。
ここで、有価媒体処理手段は、処理として、少なくとも金銭登録機から回収した有価媒体による売上金の集計を行い、仕分け手段は、有価媒体処理手段による集計結果を仕分け情報に基づいて区分ごとに分ける構成としても良い。
また、この有価媒体処理装置において、金銭登録機における売上金の登録情報を取得する登録情報取得手段と、区分ごとに、登録情報取得手段により取得した登録情報に基づく売上金と有価媒体処理手段による集計結果に基づく売上金とを比較して、誤差を検出する誤差検出手段と、をさらに備える構成としても良い。
さらに、誤差検出手段は、区分ごとに、金銭登録機に対して予め付与される準備金の情報を取得し、有価媒体処理手段により集計された有価媒体による入金額から準備金の金額を差し引いた額を、集計結果に基づく売上金の額とする構成としても良い。
また、有価媒体の区分を表す情報を表示装置に表示させ、表示された区分を表す情報に基づき、ユーザによる仕分け情報で特定される区分の選択を受け付ける選択受け付け手段をさらに備え、仕分け情報取得手段は、選択受け付け手段により受け付けた選択に応じた区分を特定する仕分け情報を取得する構成としても良い。
また、仕分け情報は、少なくとも、一の金銭登録機における複数の未処理日の情報を含み、仕分け手段は、有価媒体処理手段による処理結果を未処理日ごとの処理結果に分ける構成としても良い。
また、仕分け情報は、少なくとも、複数の金銭登録機の識別情報を含み、仕分け手段は、有価媒体処理手段による一の未処理日に対する処理結果を識別情報により識別される金銭登録機ごとの処理結果に分ける構成としても良い。
また、上記の目的を達成する他の本発明は、一または複数の金銭登録機から回収した複数の区分に係る有価媒体による売上金を集計する集計手段と、区分を表示する表示手段と、表示手段に表示された区分のうち一区分ずつの指定を受け付けると共に、指定された一区分ごとに、この一区分に対応する金銭登録機における売上金の登録情報の入力を受け付ける受け付け手段と、を備えることを特徴とする、有価媒体処理装置である。
ここで、集計手段は、少なくとも一の金銭登録機における複数の未処理日の売上金を集計し、表示手段は、未処理日の情報を表示し、受け付け手段は、未処理日の指定を受け付け、指定された未処理日ごとに、金銭登録機における売上金の登録情報の入力を受け付ける構成としても良い。
また、集計手段は、少なくとも一の未処理日における複数の金銭登録機の売上金を集計し、表示手段は、金銭登録機の識別情報を表示し、受け付け手段は、金銭登録機の指定を受け付け、指定された金銭登録機ごとに、未処理日における売上金の登録情報の入力を受け付ける構成としても良い。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数日や複数の金銭登録機といった複数単位の売上金の入金および処理における作業の手間を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態による有価媒体処理システムの構成を示す図である。
図2】金銭登録機の構成を示す図である。
図3】有価媒体処理機の構成を示す図である。
図4】第1の操作画面の例を示す図である。
図5】第2の操作画面の例を示す図である。
図6】第3の操作画面の例を示す図である。
図7】第4の操作画面の例を示す図である。
図8】第5の操作画面の例を示す図である。
図9】第6の操作画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<システム構成>
図1は、本実施形態による有価媒体処理システムの構成を示す図である。第1の実施形態による有価媒体処理システムは、金銭登録機100と、有価媒体処理機200とを備える。金銭登録機100は、商品の販売等による金銭取引の内容や金額を記録する装置であり、キャッシュレジスタである。また、金銭登録機100は、POS(Point of Sales)システムの端末装置である。POSシステムとは、販売時点情報管理システムであり、商品が販売される場(販売時点)において、商品に関する情報(商品名、価格、売れた時間など)を収集、記録し、商品の売り上げや在庫を管理するために利用可能とするシステムである。
【0011】
有価媒体処理機200は、金銭登録機100において商品の販売等により得られた有価媒体を回収し(図1の白抜きの矢印参照)、処理する装置である。以下、この有価媒体に対する処理を「入金処理」と呼ぶ。有価媒体には、硬貨および紙幣などの貨幣だけでなく、商品券やクーポン、ポイントサービスのポイント、電子マネーやクレジットカードによる決済等、本実施形態の有価媒体処理システムにおいて商品の対価として用い得る種々の媒体が含まれる。
【0012】
金銭登録機100および有価媒体処理機200は、例えば店舗に設けられる。通常、金銭登録機100は、店舗の会計所に1または複数台設けられる。また、有価媒体処理機200は、店舗の事務所等のいわゆるバックヤードに1台設けられる。
【0013】
<金銭登録機100の構成>
図2は、金銭登録機100の構成を示す図である。金銭登録機100は、入力部110と、表示部120と、収納部130と、通信インターフェイス140と、処理部150と、記憶部160と、制御部170とを備える。
【0014】
入力部110は、金銭登録機100におけるデータ入力に用いられるデバイスである。入力部110としては、入力されるデータの種類や入力方法に応じて各種のデバイスが用いられる。例えば、商品に付されたバーコードを読み取るためのバーコードリーダ、金銭登録機100の使用者(例えば、レジ係の従業員)が手打ち入力を行うためのキーボード等が用いられる。キーボードとしては、物理キーや、操作画面を表示するディスプレイとタッチセンサとを組み合わせたタッチパネル等が用いられる。入力部110により入力されるデータは、例えば、商品の販売に係る金額や商品の情報等を表すデータである。
【0015】
表示部120は、各種の情報を表示するデバイスである。表示部120としては、液晶ディスプレイや、LED(Light Emitting Diode)表示機等が用いられる。表示部120は、入力部110としてのタッチパネルにおける操作画面を表示するディスプレイを兼ねても良い。表示部120には、金銭登録機100に対する操作に応じて、商品の販売に係る金額やその他の情報が表示される。
【0016】
収納部130は、有価媒体を収納するキャッシュドロワーである。収納部130には、商品の販売により取得される売上金が収納される。収納部130に収納された有価媒体は、その後の商品の販売において釣銭として使用される場合がある。収納部130に収納された有価媒体は、店舗における営業終了後に、入金処理のために有価媒体処理機200に入金される。
【0017】
通信インターフェイス140は、ネットワークを介してPOSサーバに接続し、POSデータを送信して登録するのに用いられる通信手段である。POSサーバに登録されるPOSデータは、商品の販売等に伴って、金銭登録機100において記録されるデータである。POSデータに記録される情報としては、例えば、売れた商品の種類の情報、商品が売れた時間、商品が売れた店舗、売れた商品の数、売れた商品の値段などが挙げられる。
【0018】
処理部150は、金銭登録機100におけるデータ処理を実行する演算装置である。処理部150は、例えば、販売時における金額の計算を行ったり、入力部110により入力された各種のデータに基づいてPOSデータを生成したりする。また、処理部150は、収納部130に保持されている有価媒体を管理する機能を有しても良い。
【0019】
記憶部160は、処理部150によるデータ処理において作業メモリや処理結果を保持する保持手段として用いられるメモリである。処理部150により収納部130に保持されている有価媒体の管理が行われる場合、記憶部160は、保持されている有価媒体の金額や種類の情報を保持し得る。
【0020】
制御部170は、金銭登録機100における各種の動作を制御する制御装置である。例えば、制御部170は、収納部130の開閉、表示部120に表示される操作画面の表示、POSデータの送信制御などの動作を制御する。制御部170および処理部150は、例えば、プログラム制御されたCPU(Central Processing Unit)等により実現される。
【0021】
<有価媒体処理機200の構成>
図3は、有価媒体処理機200の構成を示す図である。有価媒体処理機200は、入金部210と、収納部220と、操作部230と、通信インターフェイス240、処理部250と、記憶部260と、表示部270とを備える。有価媒体処理機200は、貨幣や商品券等の種々の有価媒体による入金、処理に必要な各種の項目のデータ入力等を受け付けて、処理を行う。有価媒体処理機200による処理は、単一営業日における単一の金銭登録機100の売上を処理単位(区分)として行われる。本実施形態の有価媒体処理機200は、複数営業日の売上金や、単一営業日における複数の金銭登録機100の売上金をまとめて受け付けて処理し、処理結果を区分ごとの処理結果に仕分けすることができる。有価媒体処理機200は、有価媒体処理装置の一例である。
【0022】
入金部210は、有価媒体の入金を受け付ける装置である。店舗において、例えば営業終了後に、金銭登録機100の収納部130に保持されている有価媒体が入金部210に入金される。金銭登録機100の収納部130に保持されている有価媒体には、商品の販売等に基づいて取得される売上金と、釣銭用に提供された釣銭金とが含まれる。本実施形態において、入金部210への入金は、複数営業日分や、複数の金銭登録機100分をまとめて行っても良い。また、入金部210は、入金された有価媒体を、有価媒体の種類ごとに仕分ける機能を有しても良い。
【0023】
収納部220は、入金部210に入金された有価媒体を収納する収納庫である。入金部210に入金された有価媒体は、後述する処理部250による入金処理が行われた後、収納部220に収納される。
【0024】
操作部230は、データ入力のために有価媒体処理機200の使用者が操作するデバイスである。操作部230により入力される情報には、金銭登録機100ごとの売上金を集計するために用いられる情報や、複数区分に係る処理結果を区分ごとに仕分けするために用いられる情報(以下、「仕分け情報」と呼ぶ)等がある。これらのデータの詳細については後述する。操作部230は、仕分け情報取得手段の一例であり、選択受け付け手段の一例である。操作部230としては、入力されるデータの種類や入力方法に応じて各種のデバイスが用いられる。例えば、使用者が入力操作を行うためのキーボード、入力するデータを記録した記録媒体からデータを読み取るための読み取り装置等が用いられる。キーボードとしては、物理キーや、操作画面を表示するディスプレイとタッチセンサとを組み合わせたタッチパネル等が用いられる。
【0025】
通信インターフェイス240は、ネットワークを介して外部装置に接続し、データの送受信を行うのに用いられる通信手段である。有価媒体処理機200は、通信インターフェイス240を介して、金銭登録機100やPOSサーバに接続し、入金処理で用いられるデータ等を取得し得る。例えば、POSサーバに接続して、金銭登録機100からPOSサーバへ送信され登録されたPOSデータを通信により取得しても良い。通信インターフェイス240は、登録情報取得手段の一例である。
【0026】
処理部250は、有価媒体処理機200における入金処理を実行する演算装置である。具体的には、処理部250は、入金処理として、金銭登録機100から回収した有価媒体による売上金の集計を行う。入金部210において複数区分に係る有価媒体の入金を受け付けた場合、処理部250は、複数区分に係る有価媒体の入金処理を一括して行い得る。また、処理部250は、複数区分に係る処理結果を仕分け情報に基づく区分ごとの処理結果に仕分ける。処理部250は、有価媒体処理手段の一例であり、仕分け手段の一例であり、誤差検出手段の一例であり、集計手段の一例である。さらに、処理部250は、区分ごとの処理結果の誤差の検出を行い得る。これらの処理の詳細については後述する。
【0027】
また、処理部250は、売上金額を支払い方法に応じて仕分けする処理を行う。支払方法に基づく仕分けとしては、現金による支払いの他、例えば、商品券やポイントサービスのポイントによる支払い、クレジットカードによる支払い等の別に応じて仕分けることが挙げられる。本実施形態の処理部250は、これらの支払方法の別についても、区分ごとに分類することができる。さらに、処理部250は、表示部270に表示される画面の表示制御を行う。処理部250は、例えば、プログラム制御されたCPU等により実現される。
【0028】
記憶部260は、処理部250によるデータ処理において作業メモリや処理結果を保持する保持手段として用いられるメモリである。
【0029】
表示部270は、各種の情報を表示するデバイスである。表示部270としては、例えば液晶ディスプレイ等が用いられる。表示部270は、操作部230としてのタッチパネルにおける操作画面を表示するディスプレイを兼ねても良い。表示部270には、有価媒体処理機200に対する操作に応じて、入金処理に係る情報が表示される。表示部270は、複数の区分に係る入金処理が行われる場合において、区分を表示する表示手段の一例である。
【0030】
<有価媒体処理機200による処理>
次に、有価媒体処理機200による入金処理について説明する。本実施形態の有価媒体処理機200は、金銭登録機100から回収した有価媒体に関連する入金処理を実行する。以下に、入金処理としての集計処理、仕分け処理、誤差検出処理の各処理について説明する。
【0031】
・集計処理
集計処理は、金銭登録機100における売上金を集計する処理である。売上金額は、金銭登録機100から回収された金額(以下、「回収金額」と呼ぶ)から金銭登録機100に対して釣銭金として提供された金額(以下、「釣銭金額」と呼ぶ)を差し引いた金額となる。
【0032】
店舗における営業時には、商品の売買等の金銭取引が行われ、この取引活動により取得された有価媒体(以下、「取得有価媒体」と呼ぶ)が金銭登録機100の収納部130に収納される。そして、営業終了後に、作業者が、金銭登録機100の収納部130に収納されている取得有価媒体を、有価媒体処理機200の入金部210へ入金する。また、作業者は、有価媒体処理機200の操作部230を操作して、この金銭登録機100に提供された釣銭金額を入力する。
【0033】
有価媒体処理機200の処理部250は、金銭登録機100から有価媒体が回収されると、回収された有価媒体を種類ごとに仕分け、回収金額を計算する。そして、処理部250は、回収金額から釣銭金額を差し引いて、この金銭登録機100における売上金額を算出する。
【0034】
以上の集計処理は、原則として上述した処理単位としての区分ごとに行われる。具体的には、単一営業日における単一の金銭登録機100ごとに行われる。しかしながら、集計処理は、営業日ごとに行うことができない場合がある。例えば、通常営業において金銭登録機100における取引活動は実施されたが、有価媒体処理機200に障害が発生し、その営業日の取引活動に関する集計処理を行うことができなかった場合等が挙げられる。また、店舗が休業しているために有価媒体処理機200は稼働しないが、外部への出店等により一部の金銭登録機100を使用して取引活動が行われた場合も、使用された金銭登録機100における該当日の取得有価媒体を回収することができない。
【0035】
このような場合、前者であれば有価媒体処理機200の障害が解消されるのを待って、後者であれば有価媒体処理機200が稼働する通常営業日を待って、対象の金銭登録機100における複数日の売上金に対する集計処理を行うことが必要となる。この作業を各営業日の取得有価媒体ごとに分けて行う場合、営業日ごとに集計処理のための作業を行う従来の手法では、まず処理対象の営業日を指定し、該当日分の取得有価媒体を回収し、該当日分の集計処理を行うという作業を、対象である営業日の数だけ繰り返すこととなる。
【0036】
これに対し、本実施形態の有価媒体処理機200は、かかる複数日の売上金に対する集計処理を一括して行い、集計処理の結果(以下、「集計結果」と呼ぶ)を、仕分け処理により営業日ごとの集計結果に仕分けする。これにより、複数日の売上金に対する集計処理を各営業日の取得有価媒体ごとに分けて行う場合と比較して、作業者の手間を軽減することができる。
【0037】
・仕分け処理
仕分け処理は、複数区分に係る処理結果を区分ごとに仕分ける処理である。有価媒体処理機200は、金銭登録機100における複数区分に係る取得有価媒体を回収して回収金額を計算し、得られた回収金額を処理対象の複数区分に含まれる一区分ごとの回収金額に分ける。そして、有価媒体処理機200は、一区分ごとに、回収金額から対応する区分の釣銭金額を差し引いて、該当区分における売上金額を計算する。
【0038】
上記の複数営業日分の集計処理を行う例では、まず、作業者は、金銭登録機100から処理対象の複数営業日分の取得有価媒体を全て有価媒体処理機200の入金部210へ入金する。そして、作業者は、有価媒体処理機200の操作部230を操作し、仕分け情報として、売上金額の計算を行う対象の営業日(未処理日)を指定し、この金銭登録機100の指定した営業日における回収金額と釣銭金額とを入力する。
【0039】
有価媒体処理機200の処理部250は、金銭登録機100から有価媒体が回収されると、回収された有価媒体を種類ごとに仕分けし、処理対象である複数日分の回収金額を計算する。次に、処理部250は、計算された回収金額のうち、指定された営業日の回収金額を分割し、得られた該当日分の回収金額から該当日における釣銭金額を差し引いて、該当日における売上金額を算出する。
【0040】
上記の例では、複数営業日分の回収金額の計数を一括して行い、一営業日ごとに仕分けして集計処理を行う例を説明したが、本実施形態の仕分け処理は、複数の金銭登録機100の集計処理を行う場合にも適用し得る。例えば、店舗内に複数の金銭登録機100が設置されている場合、かかる複数の金銭登録機100の集計処理を一括して行っても良い。
【0041】
具体的には、集計処理を行う際、複数の金銭登録機100における取得有価媒体を一括して有価媒体処理機200の入金部210へ入金する。そして、作業者は、有価媒体処理機200の操作部230を操作し、仕分け情報として、売上金額の計算を行う対象の金銭登録機100を指定し、指定した金銭登録機100における回収金額と釣銭金額とを入力する。
【0042】
有価媒体処理機200の処理部250は、金銭登録機100から有価媒体が回収されると、回収された有価媒体を種類ごとに仕分けし、かかる複数の金銭登録機100の回収金額を一括して計算する。次に、処理部250は、計算された回収金額のうち、指定された金銭登録機100の回収金額を分割し、得られた一の金銭登録機100の回収金額から該当する金銭登録機100の釣銭金額を差し引いて、この一の金銭登録機100における売上金額を算出する。
【0043】
・誤差検出処理
誤差検出処理は、区分ごとの集計結果の誤差を検出する処理である。金銭登録機100は、POS端末を兼ねている。このため、金銭登録機100によって行われた取引活動の内容は、データ化されてPOSサーバに保持される。有価媒体処理機200は、通信インターフェイス240によりPOSサーバに接続し、営業日および個々の金銭登録機100を特定してPOSデータを取得し、取得したPOSデータから営業日および金銭登録機100ごとの売上金額の情報を抽出する。そして、有価媒体処理機200の処理部250は、集計処理により得られた売上金額と、POSデータから抽出した売上金額とを比較し、差異(誤差)の有無を検査する。このような処理を行うことにより、金銭登録機100からの有価媒体の回収や区分ごとの仕分けにおける精度の向上を図ることができる。
【0044】
<操作画面の例>
次に、有価媒体処理機200において入金処理を行う際に表示部270に表示される操作画面について説明する。作業者は、表示部270に表示された操作画面に応じて操作部230を操作し、有価媒体処理機200に対してデータや指示を入力する。以下、入金処理の進行に応じて表示されるいくつかの操作画面の例を挙げて説明する。以下の例において、図4図6は、複数区分の一例としての複数営業日分の集計結果を営業日ごとの集計結果に仕分けする場合に表示される表示画面の例を示す。図7図8は、複数営業日分の集計結果を営業日ごとの集計結果に仕分けする場合における他の表示例を示す。図9は、複数区分の一例としての複数の金銭登録機100に係る集計結果を金銭登録機100ごとの集計結果に仕分けする場合に表示される表示画面の例を示す。
【0045】
図4は、第1の操作画面の例を示す図である。第1の操作画面301は、入金処理の開始時に表示される画面である。図4に示す第1の操作画面301には、対象表示部301aと、ボタンオブジェクトである戻るボタン301bおよびOKボタン301cが表示されている。
【0046】
対象表示部301aには、処理対象の金銭登録機100の識別情報が表示される。図4に示す例では、金銭登録機100の識別番号として「レジNo.1」が表示されている。作業者は、操作部230を操作して、対象表示部301aに示される処理対象の金銭登録機100を選択し得る。具体的には、例えば、作業者が所望の金銭登録機100を指定することにより、指定された金銭登録機100が処理対象となり、その識別情報が対象表示部301aに表示される。処理対象の金銭登録機100の指定は、例えば、処理対象とする金銭登録機100の識別情報の入力等により行われる。また、第1の操作画面301を表示する前に金銭登録機100の選択画面(図示せず)を表示し、この選択画面に選択可能な金銭登録機100の一覧を表示し、表示された一覧から所望の金銭登録機100を選択することによって処理対象とする金銭登録機100を指定しても良い。処理対象の金銭登録機100の指定や一覧表示における金銭登録機100の選択は、例えば、キー操作やタッチパネルに対するタッチ操作により行われる。また、各金銭登録機100の識別番号が記録された記録媒体を、有価媒体処理機200に設けられた読み取り装置で読み取ることによって処理対象の金銭登録機100を特定しても良い。
【0047】
戻るボタン301bは、第1の操作画面301から離れ、例えば初期画面へ戻る指示を入力するためのボタンである。OKボタン301cは、対象表示部301aに表示された金銭登録機100を処理対象に決定する指示を入力するためのボタンである。これらのボタンオブジェクトの操作は、例えば、キー操作やタッチパネルに対するタッチ操作により行われる。
【0048】
図5は、第2の操作画面の例を示す図である。第2の操作画面302は、集計結果の出力用の画面である。図5に示す第2の操作画面302には、集計結果表示部302aと、ボタンオブジェクトである操作ボタン302bおよび完了ボタン302cと、状態表示部302dとが表示されている。
【0049】
集計結果表示部302aには、集計結果を表す複数項目の表示が行われる。図示の例では、「総合計」、「伝票計」、「差額」、「現金計」、「項目計」、「釣銭合計」、「今回計」が表示されている。「総合計」は、処理対象の金銭登録機100から回収された全有価媒体による回収金額であり、金銭登録機100における売上と釣銭とを合わせた金額の合計から釣銭合計を減算して得られた金額である。「伝票計」は、伝票ごとの合計額であり、金銭登録機100における伝票上の売上金額である。「差額」は、「総合計」の金額と「伝票計」の金額との差分である。「現金計」は、回収金額のうち現金による金額である。「項目計」は、回収金額のうち、商品券やクーポン等の現金以外の有価媒体による金額である。「釣銭合計」は、営業時において金銭登録機100に提供された釣銭の合計額である。「今回計」は、現金計と項目計とを加算した金額である。なお、ここでは複数区分に係る集計処理を示し、図示の時点では、回収金額の集計のみが行われているため、「伝票計」および「釣銭合計」には金額が表示されていない。また、図5に示す例では、「総合計」に示される回収金額の全てが現金による支払いであったことが示されている。
【0050】
操作ボタン302bは、有価媒体処理機200の処理部250に集計処理における各種の動作を行わせる指示を入力するためのボタンである。図5に示す例では、入金した有価媒体を返却させる「返却」ボタン、硬貨の計数の開始および終了を指示する「硬貨スタート/ストップ」ボタン、紙幣の計数の開始を指示する「紙幣スタート」ボタン、商品券の計数を指示する「商品券を計数」ボタン、集計が済んだ有価媒体を収納部220に収納させる「収納」ボタンが表示されている。完了ボタン302cは、集計処理の結果を確定する指示を入力するためのボタンである。これらのボタンオブジェクトの操作は、例えば、キー操作やタッチパネルに対するタッチ操作により行われる。
【0051】
状態表示部302dは、集計処理の実行時における有価媒体処理機200の状態を作業者に通知するための表示部である。図5に示す状態表示部302dには、有価媒体処理機200の画像が表示されている。図示の例において、例えば、有価媒体処理機200に異常が発生した場合、有価媒体処理機200の画像上で異常の発生箇所を示す報知表示等を行っても良い。報知表示は、例えば、該当箇所の表示態様(表示色や明るさ等)を他の箇所とは異なる態様としたり、異常内容を示すメッセージを表示したりすることにより行っても良い。
【0052】
図6は、第3の操作画面の例を示す図である。第3の操作画面303は、複数営業日分の集計処理の結果を営業日ごとに仕分けする際に用いられる画面である。第2の操作画面302から第3の操作画面303への移行は、例えば、第2の操作画面302にボタンオブジェクトを配置し、当該ボタンを選択することにより行われる。図6に示す第3の操作画面303には、区分設定部303aと、入力部303bと、ボタンオブジェクトである戻るボタン303cが表示されている。
【0053】
区分設定部303aには、集計処理の結果を仕分けするための区分を設定するための入力欄が表示される。図6に示す例は、集計結果を営業日ごとの集計結果に仕分けする場合の画面であり、営業日(図6では「売上日」と記載)ごとに「現金計+項目計」、「釣銭合計」、「伝票計」、「差額」の各項目が示されている。各項目の内容は、図5に示した第2の操作画面302の集計結果表示部302aにおける対応する項目と同様である。
【0054】
区分設定部303aに示す各項目についてさらに説明する。「売上日」は、処理対象である複数営業日に含まれる各営業日である。この項目は、第3の操作画面303において指定される。「現金計+項目計」は、各営業日における現金計と項目計の合計金額である。「釣銭合計」は、各営業日における釣銭金額である。この項目は、第3の操作画面303において入力される。「伝票計」は、各営業日における伝票計の金額である。この項目は、第3の操作画面303において入力される。「差額」は、各営業日における「現金計+項目計」の金額から釣銭合計金額を減算した金額と伝票計との差分である。この項目は、営業日ごとに、総合計、釣銭合計および伝票計の各項目に金額が入力されると、かかる金額の数値を用いて算出され、該当箇所に表示される。
【0055】
図6には、図5に示した集計結果を2営業日(2021年1月30日と2021年1月31日)の各々の集計結果に仕分けする例を示している。図5および図6を参照すると、第2の操作画面302における総合計「61000円」が、第3の操作画面303において、1月30日の現金計+項目計「22000円」と1月31日の現金計+項目計「33000円」とに分けられている。また、釣銭合計および伝票計は、営業日ごとの値となるため、第3の操作画面303において入力される。図示の例では、1月30日の釣銭合計「2000円」および伝票計「20000円」が入力され、1月31日の釣銭合計「4000円」および伝票計「30000円」が入力されている。この結果、1月30日の差額には「0円」が表示され、1月31日の差額には「-1000円」が表示されている。
【0056】
入力部303bは、区分設定部303aの「現金計+項目計」、「釣銭合計」および「伝票計」の各項目に値を入力するための操作部である。図6に示す入力部303bには、数字を入力するためのキーボードが表示されている。作業者は、区分設定部303aにおいて値を入力しようとする項目を選択し、入力部303bのキーボードを操作することにより、選択した項目に数値を入力することができる。なお、「売上日」は、他の入力と同様にキーボードを用いて行っても良いが、有価媒体処理機200のカレンダー機能により、未だ入金処理が完了していない日付が特定されるため、第3の操作画面303が表示される際に自動的に表示しても良い。また、表示可能な日付を一覧表示して、作業者に選択させて入力しても良い。
【0057】
戻るボタン303cは、第3の操作画面303から離れ、例えば第2の操作画面302へ戻る指示を入力するためのボタンである。第2の操作画面302へ戻る場合、区分設定部303aで設定された何れかの営業日を指定して戻っても良い。この場合、新たに表示される第2の操作画面302において、指定された営業日における集計結果が示されるようにしても良い。さらに、区分設定部303aにおいて複数営業日を指定して第2の操作画面302へ戻った場合、第2の操作画面302において、指定された複数営業日における集計結果が示されるようにしても良い。
【0058】
図7は、第4の操作画面の例を示す図である。図8は、第5の操作画面の例を示す図である。第4の操作画面304は、複数営業日のうち処理対象とする営業日の選択を受け付ける画面であり、図6に示した第3の操作画面303に代えて表示される画面である。第5の操作画面305は、第4の操作画面304で選択された営業日に対する各項目への入力を受け付ける画面である。第3の操作画面303では、複数営業日に含まれる各営業日を一覧表示して、各項目への入力を受け付けた。これに対し、第4の操作画面304および第5の操作画面305では、複数営業日に含まれる営業日の一つを選択し、個別に各項目への入力を受け付ける。
【0059】
図7に示す第4の操作画面304には、日付選択部304aと、ボタンオブジェクトである戻るボタン304bおよびOKボタン304cが表示されている。日付選択部304aには、処理対象の複数営業日に含まれる各営業日が一覧表示されている。作業者は、この一覧表示から仕分け処理による入力を行う対象の営業日を選択することができる。営業日の選択は、例えば、キー操作やタッチパネルに対するタッチ操作により行われる。
【0060】
戻るボタン304bは、第4の操作画面304から離れ、例えば第2の操作画面302へ戻る指示を入力するためのボタンである。第2の操作画面302へ戻る場合、後述の第5の操作画面305における作業が済んでいる場合は、新たに表示される第2の操作画面302において、その内容を反映させた集計結果が示されるようにしても良い。OKボタン304cは、第5の操作画面305へ移行するためのボタンである。日付選択部304aにおいて営業日を選択してOKボタン304cが操作されると、選択された営業日分の入力を行うための第5の操作画面305へ移行する。これらのボタンオブジェクトの操作は、例えば、キー操作やタッチパネルに対するタッチ操作により行われる。
【0061】
図8に示す第5の操作画面305には、区分設定部305aと、入力部305bと、ボタンオブジェクトである戻るボタン305cが表示されている。区分設定部305aには、第4の操作画面304で選択された営業日に関して、入力欄が表示されている。区分設定部305aに表示される入力欄の項目は、第3の操作画面303の区分設定部303aに表示された営業日ごとの入力欄の各項目と同様である。ここでは、2021年1月30日が選択されてOKボタン304cが操作され、第5の操作画面305へ移行したものとする。したがって、図8に示す第5の操作画面305では、2021年1月30日の現金計+項目計、釣銭合計、伝票計の各金額が入力される。なお、第5の操作画面305において、売上日の項目には、第4の操作画面304で選択された営業日が自動的に入力されている。
【0062】
第5の操作画面305の入力部305bは、図6を参照して説明した第3の操作画面303の入力部303bと同様である。また、戻るボタン305cは、第5の操作画面305から離れ、第4の操作画面304へ戻る指示を入力するためのボタンである。
【0063】
図9は、第6の操作画面の例を示す図である。第6の操作画面306は、複数の金銭登録機100に関して一括して行われた集計処理の結果を個々の金銭登録機100ごとに仕分けする際に用いられる画面である。第2の操作画面302から第6の操作画面306への移行は、例えば、第2の操作画面302において、作業者が、操作メニュー等から複数の金銭登録機100に係る集計結果の仕分け処理を選択し、移行指示を入力することにより行われる。図9に示す第6の操作画面306には、区分設定部306aと、入力部306bと、ボタンオブジェクトである戻るボタン306cが表示されている。
【0064】
区分設定部306aには、集計処理の結果を仕分けするための区分を設定するための入力欄が表示される。図9に示す例は、集計結果を個々の金銭登録機100ごとの集計結果に仕分けする場合の画面であり、金銭登録機100(図9では「レジNo」と記載)ごとに「現金計+項目計」、「釣銭合計」、「伝票計」、「差額」の各項目が示されている。各項目の内容は、図6に示した第3の操作画面303の区分設定部303aにおける対応する項目と同様である。
【0065】
第6の操作画面306の入力部306bは、図6を参照して説明した第3の操作画面303の入力部303bと同様である。また、戻るボタン306cは、第6の操作画面306から離れ、例えば第2の操作画面302へ戻る指示を入力するためのボタンである。第2の操作画面302へ戻る場合、区分設定部306aで設定された何れかの金銭登録機100を指定して戻っても良い。この場合、新たに表示される第2の操作画面302において、指定された金銭登録機100における集計結果が示されるようにしても良い。
【0066】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態には限定されない。例えば、上記の実施形態において、有価媒体処理機200は、単一営業日における単一の金銭登録機100の売上を処理単位(区分)として処理を行った。これに対し、単一営業日における単一の店舗の売上を処理単位(区分)として処理を行うこととしても良い。この場合、複数の金銭登録機100が設置される単一の店舗から回収した売上金を処理することができる。また、上記の実施形態では、仕分け処理に用いられる操作画面(図6、8、9参照)において、入力部303b、305b、306bを用いて各項目の金額を入力することとした。これに対し、金銭登録機100からPOSサーバに送られて登録されたPOSデータから該当するデータを抽出して自動的に入力するように構成しても良い。この場合、自動入力後、入力された値を、作業者が入力部303b、305b、306bを用いて編集可能としても良い。その他、本発明の技術思想の範囲から逸脱しない様々な変更や構成の代替は、本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0067】
100…金銭登録機、110…入力部、120…表示部、130…収納部、140…通信インターフェイス、150…処理部、160…記憶部、170…制御部、200…有価媒体処理機、210…入金部、220…収納部、230…操作部、240…通信インターフェイス、250…処理部、260…記憶部、270…表示部、301…第1の操作画面、302…第2の操作画面、303…第3の操作画面、304…第4の操作画面、305…第5の操作画面、306…第6の操作画面
図1
図2
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図4
図5
図6
図7
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図9