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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023006810
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】移載装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/54 20060101AFI20230111BHJP
【FI】
B65G47/54 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021109597
(22)【出願日】2021-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】592026819
【氏名又は名称】伊東電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100480
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 隆
(72)【発明者】
【氏名】植田 浩司
(72)【発明者】
【氏名】長澤 拓也
【テーマコード(参考)】
3F016
【Fターム(参考)】
3F016AA01
3F016CC08
(57)【要約】
【課題】本発明は、駆動モータの駆動力を効率良く搬送ローラに伝達できる移載装置を提供する。
【解決手段】主搬送路と、複数の主搬送ローラと、主搬送ローラと連動するコンベヤ側歯車部を有した主搬送コンベヤ部と、副搬送路を有した副搬送コンベヤ部と、昇降機構を有し、昇降機構によって、主搬送路が副搬送路よりも高い位置にあり主搬送路で搬送物を搬送可能な主搬送姿勢と、副搬送路が主搬送路よりも高い位置にあり副搬送路で搬送物を搬送可能な副搬送姿勢の間で姿勢変更可能であり、昇降機構は、駆動側歯車部を有した主搬送駆動モータを有し、副搬送姿勢では、駆動側歯車部の歯先円内にコンベヤ側歯車部の歯先円が入り込んでいるが、駆動側歯車部のピッチ円とコンベヤ側歯車部のピッチ円が離れた状態であり、副搬送姿勢から主搬送姿勢に姿勢変更するに伴って駆動側歯車部のピッチ円とコンベヤ側歯車部のピッチ円が近づく構成とする。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主搬送コンベヤ部と、副搬送コンベヤ部と、昇降機構を有し、
前記主搬送コンベヤ部は、主搬送路と、複数の主搬送ローラと、前記主搬送ローラと連動するコンベヤ側歯車部を有し、
前記副搬送コンベヤ部は、副搬送路を有し、
前記昇降機構によって、前記主搬送路が前記副搬送路よりも高い位置にあって前記主搬送路で搬送物を搬送可能な主搬送姿勢と、前記副搬送路が前記主搬送路よりも高い位置にあって前記副搬送路で前記搬送物を搬送可能な副搬送姿勢との間で姿勢変更可能であり、
前記昇降機構は、駆動側歯車部を有した主搬送駆動モータを有し、
前記副搬送姿勢においては、前記駆動側歯車部の歯先円内に前記コンベヤ側歯車部の歯先円が入り込んでいるが、前記駆動側歯車部のピッチ円と前記コンベヤ側歯車部のピッチ円が離れた状態であり、前記副搬送姿勢から前記主搬送姿勢に姿勢変更するに伴って前記駆動側歯車部のピッチ円と前記コンベヤ側歯車部のピッチ円が近づく、移載装置。
【請求項2】
前記駆動側歯車部の歯先円は、前記主搬送姿勢において、前記コンベヤ側歯車部のピッチ円内に入り込んでいる、請求項1に記載の移載装置。
【請求項3】
前記駆動側歯車部の歯先円は、前記副搬送姿勢において、前記コンベヤ側歯車部のピッチ円から離れている、請求項1又は2に記載の移載装置。
【請求項4】
前記主搬送ローラは、ローラ側歯車部を有し、
前記主搬送コンベヤ部は、前記ローラ側歯車部と噛合し、前記主搬送路の搬送方向に隣接する主搬送ローラ間を連動させるローラ間連動歯車部を有し、
前記ローラ間連動歯車部は、前記コンベヤ側歯車部と噛合している、請求項1~3のいずれか1項に記載の移載装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送物を複数方向に移載する移載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、製品の組み立て工場や物品の配送場では、物品(搬送物)の搬送に複数のコンベヤラインが設置されており、コンベヤラインが交差する部分には、物品を所望のコンベヤラインに乗り移らせる移載装置が配置されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1の移載装置では、一定の平面領域において、主搬送コンベヤラインの下流側に搬送する主搬送路と副搬送コンベヤラインに搬送する副搬送路が重なって配されており、主搬送コンベヤラインから副搬送コンベヤラインに搬送する場合には、昇降手段によって副搬送路を主搬送路よりも上に上昇させることで、主搬送路上から副搬送路上に移載し、副搬送路によって副搬送コンベヤラインに搬送することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6706745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の主搬送コンベヤ部は、ベルト駆動ローラの回転力がベルトを介して短尺ローラに伝達されて短尺ローラが回転し、搬送物を搬送可能となっている。
しかしながら、特許文献1の主搬送コンベヤ部は、プーリによってベルトに張力が作用するものの、短尺ローラとベルトとの間でスリップが生じると、回転力の一部が損なわれてしまう問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、駆動モータの駆動力を効率良く搬送ローラに伝達できる移載装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記した課題を解決するために、特許文献1の移載装置において歯車機構を用いて駆動ローラの回転力を短尺ローラに伝達する方策を検討した。
すなわち、駆動ローラのモータの駆動力を効率良くローラに伝達するには、スリップが生じない歯車機構によって伝達することが考えられる。こうすることで駆動ローラと短尺ローラをベルトで連動させる場合よりも効率良く伝達できる。
しかしながら、特許文献1のように、主搬送路と副搬送路が相対的に昇降する場合、歯車機構によって短尺ローラと駆動ローラを連動させると、主搬送路の上昇に伴い、短尺ローラ側の歯車部と駆動ローラ側の歯車部の間が離れていき、短尺ローラ側の歯車部と駆動ローラ側の歯車部とが完全に離れると、再度主搬送路が下降しても、短尺ローラ側の歯車部と駆動ローラ側の歯車部が噛み合わない場合があることが判明した。
【0007】
上記の問題を解消するための本発明の一つの様相は、主搬送コンベヤ部と、副搬送コンベヤ部と、昇降機構を有し、前記主搬送コンベヤ部は、主搬送路と、複数の主搬送ローラと、前記主搬送ローラと連動するコンベヤ側歯車部を有し、前記副搬送コンベヤ部は、副搬送路を有し、前記昇降機構によって、前記主搬送路が前記副搬送路よりも高い位置にあって前記主搬送路で搬送物を搬送可能な主搬送姿勢と、前記副搬送路が前記主搬送路よりも高い位置にあって前記副搬送路で前記搬送物を搬送可能な副搬送姿勢との間で変更する姿勢変更動作を実行可能であり、前記昇降機構は、駆動側歯車部を有した主搬送駆動モータを有し、前記副搬送姿勢においては、前記駆動側歯車部の歯先円内に前記コンベヤ側歯車部の歯先円が入り込んでいるが、前記駆動側歯車部のピッチ円と前記コンベヤ側歯車部のピッチ円が離れた状態であり、前記副搬送姿勢から前記主搬送姿勢に姿勢変更するに伴って前記駆動側歯車部のピッチ円と前記コンベヤ側歯車部のピッチ円が近づく、移載装置である。
【0008】
本様相によれば、歯車機構によって主搬送ローラと主搬送駆動モータが連動するため、主搬送駆動モータの動力をより効率的に主搬送ローラに伝達できる。
本様相によれば、副搬送姿勢から主搬送姿勢に姿勢変更するに伴って、常時コンベヤ側歯車部と駆動側歯車部が噛み合っているので、コンベヤ側歯車部と駆動側歯車部が外れず、より安定的に姿勢変更できる。
【0009】
好ましい様相は、前記駆動側歯車部の歯先円は、前記主搬送姿勢において、前記コンベヤ側歯車部のピッチ円内に入り込んでいることである。
【0010】
本様相によれば、主搬送姿勢において、主搬送駆動モータの動力をより効率的に主搬送ローラに伝達できる。
【0011】
好ましい様相は、前記駆動側歯車部の歯先円は、前記副搬送姿勢において、前記コンベヤ側歯車部のピッチ円から離れていることである。
【0012】
本様相によれば、副搬姿勢において駆動側歯車部とコンベヤ側歯車部の距離を大きくとることができる。
【0013】
より好ましい様相は、前記主搬送ローラは、ローラ側歯車部を有し、前記主搬送コンベヤ部は、前記ローラ側歯車部と噛合し、前記主搬送路の搬送方向に隣接する主搬送ローラ間を連動させるローラ間連動歯車部を有し、前記ローラ間連動歯車部は、前記コンベヤ側歯車部と噛合していることである。
【0014】
本様相によれば、ローラ間連動歯車部を介して駆動側歯車部からローラ側歯車部に動力が伝達されるので、より安定的に駆動側歯車部からローラ側歯車部に動力を伝達できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の移載装置によれば、駆動モータの駆動力を効率良く搬送ローラに伝達できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施形態の移載装置を備えたコンベヤラインの斜視図である。
図2図1の移載装置の斜視図である。
図3図2の移載装置の分解斜視図である。
図4図3の主搬送コンベヤ部の分解斜視図である。
図5図4のローラユニットの分解斜視図である。
図6図3の副搬送コンベヤ部の分解斜視図である。
図7図3のベース部の分解斜視図である。
図8図7の誘導部材の分解斜視図である。
図9図2の主搬送姿勢の移載装置の説明図であり、(a)は主搬送コンベヤ部の状態を表す側面図であり、(b)は副搬送コンベヤ部の状態を表す側面図であり、(c)はベース部の状態を表す側面図である。
図10図2の主搬送姿勢から副搬送姿勢に変更する中途の中間姿勢の移載装置の説明図であり、(a)は主搬送コンベヤ部の状態を表す側面図であり、(b)は副搬送コンベヤ部の状態を表す側面図であり、(c)はベース部の状態を表す側面図である。
図11図2の副搬送姿勢の移載装置の説明図であり、(a)は主搬送コンベヤ部の状態を表す側面図であり、(b)は副搬送コンベヤ部の状態を表す側面図であり、(c)はベース部の状態を表す側面図である。
図12図2の移載装置の要部の説明図であり、(a)は主搬送姿勢のコンベヤ側歯車部と駆動側歯車部の位置関係を示す側面図であり、(b)は副搬送姿勢のコンベヤ側歯車部と駆動側歯車部の位置関係を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態の移載装置1について説明する。
【0018】
本発明の第1実施形態の移載装置1は、自動倉庫や物流センター等で好適に使用されるものであり、図1のように、物品200(搬送物)を主搬送コンベヤライン201から副搬送コンベヤライン202への分岐部分に設けられるものである。
以下の説明においては、説明の都合上、移載装置1を基準に主搬送コンベヤライン201の上流側を上流側コンベヤライン203といい、主搬送コンベヤライン201の下流側を下流側コンベヤライン205という。
【0019】
移載装置1は、図2図3のように、主搬送コンベヤ部2と、副搬送コンベヤ部3と、ベース部5と、搬送用駆動源6と、変更用駆動源7を備えている。
移載装置1は、変更用駆動源7を駆動させることで、主搬送姿勢と、副搬送姿勢との間で姿勢変更する姿勢変更動作が実行可能となっている。
主搬送姿勢は、図9のように主搬送コンベヤ部2の主搬送路27が上昇するとともに副搬送コンベヤ部3の副搬送路43が下降し、主搬送路27が副搬送路43よりも高い位置にあって主搬送路27で物品200を搬送可能な姿勢である。
副搬送姿勢は、図11のように、主搬送コンベヤ部2の主搬送路27が下降するとともに副搬送コンベヤ部3の副搬送路43が上昇し、副搬送路43が主搬送路27よりも高い位置にあって副搬送路43で物品200を搬送可能な姿勢である。
【0020】
主搬送コンベヤ部2は、上流側コンベヤライン203から搬送された物品200を下流側コンベヤライン205に搬送するコンベヤユニットである。
主搬送コンベヤ部2は、図4のように、複数のローラユニット10a,10bと、連結フレーム11a,11bと、規制プレート12a~12dを備えている。
ローラユニット10a,10bは、平面視したときに、縦方向Y(水平方向)に幅を持ち、横方向X(水平方向)に延びる長尺状の部材であり、横方向Xに物品200を搬送するものである。
ローラユニット10a,10bは、図5のように、支持フレーム20と、主搬送ローラ21a~21eと、ローラ間連動歯車部22a~22dと、コンベヤ側歯車部23を備えている。
支持フレーム20は、主搬送ローラ21a~21e、ローラ間連動歯車部22a~22d、及びコンベヤ側歯車部23を支持する部材であり、横方向Xに延びる長尺フレームである。
支持フレーム20は、一対のフレーム本体24a,24bで構成されている。
【0021】
主搬送ローラ21a~21eは、物品200を搬送する搬送ローラであり、横方向Xに並設され、一対のフレーム本体24a,24bに挟まれて軸支されている。
主搬送ローラ21a~21eは、ローラ部25と、ローラ側歯車部26を備えており、ローラ部25の頂部によって搬送面が形成されており、主搬送コンベヤ部2は、主搬送ローラ21a~21eの搬送面によって物品200を搬送可能な主搬送路27が構成されている。
主搬送路27は、主搬送コンベヤライン201の搬送方向に物品200を搬送するものである。すなわち、主搬送路27は、上流側コンベヤライン203から下流側コンベヤライン205に向かって直線的に搬送するものである。
【0022】
主搬送ローラ21a~21eは、ローラ部25とローラ側歯車部26が同軸となっている。
ローラ部25は、図5のように、ローラ側歯車部26よりも外径が大きく、支持フレーム20の開口部28から上方に露出している。
ローラ間連動歯車部22a~22dは、図5のように、主搬送ローラ21a~21eの間にそれぞれ設けられ、一対のフレーム本体24a,24bに挟まれて軸支されている。すなわち、ローラ間連動歯車部22a~22dは、横方向Xに並設されている。
ローラ間連動歯車部22a~22dは、主搬送ローラ21a~21eのローラ側歯車部26と噛合し、横方向Xに隣接する主搬送ローラ21a~21eのローラ側歯車部26,26間を連動させる部位である。
コンベヤ側歯車部23は、ローラ間連動歯車部22bと噛合する部位であり、一対のフレーム本体24a,24bに挟まれて軸支されている。
【0023】
連結フレーム11a,11bは、縦方向Yに延び、ローラユニット10a,10b間を連結するフレームであり、図4のように、主搬送カムフォロア部30a,30bを備えている。
主搬送カムフォロア部30a,30bは、主搬送ローラ21a~21eの回転軸と平行に回転軸を持ったコロである。
主搬送カムフォロア部30a,30bは、連結フレーム11a,11bの下側であって連結フレーム11a,11bの内側に配されており、連結フレーム11a,11bの長手方向(縦方向Y)の両端部近傍に設けられている。
主搬送コンベヤ部2全体でみると、主搬送コンベヤ部2は、4つの主搬送カムフォロア部30a,30b,30a,30bを備えており、主搬送カムフォロア部30a,30b,30a,30bは、それぞれ四隅近傍に設けられている。
【0024】
規制プレート12a~12dは、主搬送コンベヤ部2の移動方向を上下方向のみに規制する部材である。すなわち、規制プレート12a~12dは、主搬送コンベヤ部2を鉛直方向に直線上に昇降させることが可能となっている。
規制プレート12a~12dは、連結フレーム11a,11bの下面に設けられている。
規制プレート12a~12dは、平面視したときに、連結フレーム11a,11bの主搬送ローラ21a~21eの並設方向(横方向X)の両端部にそれぞれ設けられており、縦方向Yにおいてローラユニット10a,10bよりも内側に位置している。
規制プレート12a~12dは、弾性を有し、厚み方向に撓みやすく捩じれ難い板ばねである。規制プレート12a~12dは、図3のように、厚み方向が上下方向に向くように連結フレーム11a,11bから傾斜して延びており、連結フレーム11a,11bに対して片持ち状に取り付けられている。
【0025】
副搬送コンベヤ部3は、上流側コンベヤライン203から搬送された物品200を副搬送コンベヤライン202に搬送するコンベヤユニットである。
副搬送コンベヤ部3は、図6のように、フレーム部材40と、副搬送ローラ41a~41hと、規制プレート42a~42dを備え、副搬送ローラ41a~41hが縦方向Yに並設されたローラコンベヤである。
副搬送コンベヤ部3は、副搬送ローラ41a~41hの頂部によって搬送面が形成されており、搬送面によって物品200を搬送可能な副搬送路43が構成されている。
副搬送路43は、主搬送コンベヤ部2の主搬送路27の搬送方向(第1搬送方向)に対する交差方向(本実施形態では直交方向)に物品200を搬送するものである。
フレーム部材40は、図6のように、一対の支持フレーム45a,45bと、連結フレーム46a,46bを備えている。
支持フレーム45a,45bは、縦方向Yに延び、各副搬送ローラ41a~41hの長手方向の両端部を軸支する支持部材である。
【0026】
連結フレーム46a,46bは、横方向Xに延び支持フレーム45a,45bの端部間を連結する連結部材である。
連結フレーム46a,46bは、副搬送カムフォロア部50a,50bを備えている。
副搬送カムフォロア部50a,50bは、主搬送カムフォロア部30a,30bの回転軸と平行に回転軸を持ったコロである。
副搬送カムフォロア部50a,50bは、連結フレーム46a,46bの下側であって、連結フレーム46a,46bの内側に配されており、連結フレーム46a,46bの長手方向(横方向X)の両端部近傍に設けられている。
副搬送コンベヤ部3全体でみると、副搬送コンベヤ部3は、4つの副搬送カムフォロア部50a,50b,50a,50bを備えており、副搬送カムフォロア部50a,50b,50a,50bは、それぞれ四隅近傍に設けられている。
【0027】
副搬送ローラ41a~41hは、図6のように、支持フレーム45a,45bによって本体部分が回転可能に軸支されており、副搬送路43における搬送方向(第2搬送方向)に一定の隙間を空けて並んでいる。
副搬送ローラ41a~41hのうち、一又は複数の副搬送ローラは、モータ内蔵ローラであり、ローラ本体の中にモータと減速機が内蔵されている。そして、当該副搬送ローラは、モータに給電されることによってローラ本体が回転可能となっている。
一方、副搬送ローラ41a~41hのうち、残りの副搬送ローラは、従動ローラであり、上記したモータ内蔵ローラとの間でベルト48が懸架され、モータ内蔵ローラから動力伝導を受けてローラ本体が回転可能となっている。
本実施形態では、副搬送ローラ41eが駆動ローラであり、モータ内蔵ローラを内蔵しており、残りの副搬送ローラ41a~41d,41f~41hが副搬送ローラ41eの動力を受けて回転する従動ローラである。
なお、いずれの副搬送ローラ41a~41hもモータ内蔵ローラであってもよい。
【0028】
規制プレート42a~42dは、副搬送コンベヤ部3の移動方向を上下方向のみに規制する部材である。すなわち、規制プレート42a~42dは、副搬送コンベヤ部3を鉛直方向に直線上に昇降させることが可能となっている。
規制プレート42a~42dは、支持フレーム45a,45bの下面に設けられている。
規制プレート42a~42dは、支持フレーム45a,45bの副搬送ローラ41a~41hの並設方向(縦方向Y)の中間部にそれぞれ設けられている。
規制プレート42a~42dは、弾性を有し、厚み方向に撓みやすく捩じれ難い板ばねである。規制プレート42a~42dは、厚み方向が上下方向に向くように支持フレーム45a,45bから傾斜して延びており、支持フレーム45a,45bに対して片持ち状に取り付けられている。
【0029】
ベース部5は、図7のように、ベース本体部60と、誘導部材61a,61bと、支持部材62a,62bを備えている。
ベース本体部60は、地面に対して載置される部位であり、縦長長方形状の板体である。
誘導部材61a,61bは、縦方向Yに幅をもち、横方向Xに延びた長尺体であり、主搬送コンベヤ部2及び副搬送コンベヤ部3を上下方向に誘導する部材である。
誘導部材61a,61bは、図8のように、第1水平移動部材65と、第2水平移動部材66と、接続部材67と、誘導コロ68を備えており、第1水平移動部材65と第2水平移動部材66が接続部材67を挟んで一体となっている。
【0030】
第1水平移動部材65は、縦方向Yに厚みをもち、横方向Xに長さをもって延びた長板であり、延び方向(横方向X)のみ往復移動が可能となっている。
第1水平移動部材65は、図8のように、第1直動カム部70a,70bと、第1ラック部71を備えている。
【0031】
第1直動カム部70a,70bは、直動カムとして機能する部位であり、第1水平移動部材65の上面に設けられている。
第1直動カム部70a,70bは、長手方向(横方向X)において、第1高位置部75a,75bと、第1低位置部76a,76bを備えている。
第1高位置部75a,75bは、第1水平移動部材65の上面で最も高い部分である。
第1低位置部76a,76bは、第1水平移動部材65の上面で第1高位置部75a,75bよりも低い部分である。
第1直動カム部70aの第1低位置部76aと第1直動カム部70bの第1高位置部75bは、第1水平移動部材65の長手方向(横方向X)の両端に形成されている。
【0032】
第1ラック部71は、図7のように、後述する変更用駆動源7のピニオン部96aと係合し、ラックアンドピニオン機構を構成する部位である。
第1ラック部71は、図8のように、第1水平移動部材65の長手方向(横方向X)の中間部に設けられており、複数のラック歯が形成されている。
【0033】
第2水平移動部材66は、縦方向Yに厚みをもち、横方向Xに長さをもって延びた長板であり、延び方向(横方向X)のみ往復移動が可能となっている。
第2水平移動部材66は、図8のように、第2直動カム部80a,80bと、第2ラック部81を備えている。
【0034】
第2直動カム部80a,80bは、直動カムとして機能する部位であり、第2水平移動部材66の上面に設けられている。
第2直動カム部80a,80bは、第1水平移動部材65の第1直動カム部70a,70bとは異なる形状をしており、第2高位置部85a,85bと、第2低位置部86a,86bを備えている。
第2高位置部85a,85bは、第2水平移動部材66の上面で最も高い部分である。
第2低位置部86a,86bは、第2水平移動部材66の上面で第2高位置部85a,85bよりも低い部分である。
第2直動カム部80aの第2高位置部85aと第2直動カム部80bの第2低位置部86bは、第2水平移動部材66の長手方向(横方向X)の両端に形成されている。
【0035】
第2ラック部81は、図7のように、後述する変更用駆動源7のピニオン部96bと係合し、ラックアンドピニオン機構を構成する部位である。
第2ラック部81は、図8のように、第2水平移動部材66の長手方向(横方向X)の中間部に設けられており、複数のラック歯が形成されている。
第2ラック部81のラック歯は、第1ラック部71のラック歯と同一形状となっている。
【0036】
接続部材67は、第1水平移動部材65と第2水平移動部材66を接続する部材であり、第1水平移動部材65と第2水平移動部材66の間に挟まれ、第1水平移動部材65と第2水平移動部材66の間隔を維持する間隔維持部材である。
【0037】
誘導コロ68は、誘導部材61a,61bを横方向Xに誘導するコロであり、本実施形態の誘導部材61a,61bは、誘導コロ68を4つずつ備えている。
【0038】
支持部材62a,62bは、ベース本体部60に対して取り付けられ、搬送用駆動源6のモータ内臓ローラ90と変更用駆動源7のギヤードモータ95を支持する部材である。
支持部材62a,62bは、誘導部材61a,61bの縦方向Yの外側に設けられ、誘導部材61a,61bの外側への移動を規制する規制部材でもある。
【0039】
搬送用駆動源6は、モータ内臓ローラ90(主搬送駆動モータ)と、駆動側歯車部91a,91bを備えている。
モータ内臓ローラ90は、ローラ本体の中にモータと減速機が内蔵されており、モータに給電されることによってローラ本体が回転可能となっている。
駆動側歯車部91a,91bは、モータ内臓ローラ90のローラ本体の外周に取り付けられ、モータ内臓ローラ90の回転力をコンベヤ側歯車部23に伝達する部位である。
【0040】
変更用駆動源7は、ギヤードモータ95と、ピニオン部96a,96b,96a,96bを備えている。
ギヤードモータ95は、モータと減速機を備えており、モータに給電されることによって出力軸が回転可能となっている。
ピニオン部96a,96bは、ギヤードモータ95の出力軸と直接又は間接的に接続された動力伝動シャフトに取り付けられ、ラック部71,81と係合することでラックアンドピニオン機構を構成し、ギヤードモータ95の回転力を水平移動部材65,66に伝達する部材である。
【0041】
続いて、本発明の第1実施形態の移載装置1の主搬送姿勢における各部材の位置関係について説明する。
【0042】
移載装置1は、図1図2のように、ベース部5、主搬送コンベヤ部2、及び副搬送コンベヤ部3が一つの平面領域100に配されており、平面領域100内では下方側から上方側に向けてベース部5、主搬送コンベヤ部2、及び副搬送コンベヤ部3がこの順に重なっている。
主搬送コンベヤ部2のローラユニット10a,10bは、図2のように、主搬送ローラ21a~21eのローラ部25が副搬送コンベヤ部3の副搬送ローラ41a,41bの間及び副搬送ローラ41g,41hの間から露出している。
【0043】
移載装置1は、主搬送カムフォロア部30a,30bと第1水平移動部材65の第1直動カム部70a,70b及び副搬送カムフォロア部50a,50bと第2水平移動部材66によって主搬送コンベヤ部2及び副搬送コンベヤ部3の昇降機構が構成されている。
主搬送コンベヤ部2は、図9のように主搬送ローラ21a~21eの頂部で構成される主搬送路27が副搬送ローラ41a~41hの頂部で構成される副搬送路43よりも高い位置となっている。
主搬送カムフォロア部30a,30bは、図9(a)のように、第1水平移動部材65の第1高位置部75a,75b上に載置されており、副搬送カムフォロア部50a,50bは、図9(b)のように、第2水平移動部材66の第2低位置部86a,86b上に載置されている。
主搬送カムフォロア部30a,30bは、図9(c)のように、縦方向Yから側面視したときに、副搬送カムフォロア部50a,50bの上方にあり、回転軸が副搬送カムフォロア部50a,50bの回転軸と鉛直方向に直線上に並んでいる。
【0044】
規制プレート12a~12dは、一方の端部が連結フレーム11a,11bに固定されており、他方の端部がベース部5に固定されている。
規制プレート12a~12dは、厚み方向がいずれも鉛直方向を向いている。
すなわち、主搬送コンベヤ部2は、移動方向が規制プレート12a~12dによって鉛直方向に規制されている。
【0045】
規制プレート42a~42dは、一方の端部が支持フレーム45a,45bに固定されており、他方の端部がベース部5に固定されている。
規制プレート42a~42dは、厚み方向がいずれも鉛直方向を向いている。
すなわち、副搬送コンベヤ部3は、移動方向が規制プレート42a~42dによって鉛直方向に規制されている。
【0046】
搬送用駆動源6は、図9(a)のように、駆動側歯車部91a,91bが主搬送コンベヤ部2のコンベヤ側歯車部23と噛合しており、モータ内臓ローラ90の回転力をコンベヤ側歯車部23に伝達可能となっている。
具体的には、駆動側歯車部91a,91bの歯先円C1は、図12(a)のように、コンベヤ側歯車部23の歯先円C2内に入り込んでおり、コンベヤ側歯車部23のピッチ円C4内にも入り込んでいる。
駆動側歯車部91a,91bのピッチ円C3は、コンベヤ側歯車部23の歯先円C2内に入り込んでおり、コンベヤ側歯車部23のピッチ円C4と接するかピッチ円C4に近接している。
すなわち、駆動側歯車部91a,91bの歯先円C1は、コンベヤ側歯車部23のピッチ円C4よりもコンベヤ側歯車部23の中心側に位置しており、コンベヤ側歯車部23の歯先円C2は、駆動側歯車部91a,91bのピッチ円C3よりも駆動側歯車部91a,91bの中心側に位置している。
変更用駆動源7は、図9のように、ピニオン部96a,96bがラック部71,81と噛合しており、ギヤードモータ95の回転力をラック部71,81に伝達可能となっている。
【0047】
続いて、本発明の第1実施形態の移載装置1によって主搬送姿勢の状態から副搬送姿勢に姿勢変更して主搬送コンベヤライン201から副搬送コンベヤライン202に搬送する場合について説明する。
【0048】
物品200が上流側コンベヤライン203を通過して移載装置1が配された平面領域100に至ると、変更用駆動源7のギヤードモータ95を正回転させ、ピニオン部96a,96bとラック部71,81との間でのラックアンドピニオン機構によって誘導部材61a,61bを延び方向(横方向X)の一方方向に移動させる。
図10(a)のように、誘導部材61a,61bの移動に伴って、第1直動カム部70a,70b上を主搬送カムフォロア部30a,30bが走行し、第1水平移動部材65の第1高位置部75a,75b上から第1低位置部76a,76b上に向かって移動する。
同様に図10(b)のように、誘導部材61a,61bの移動に伴って、第2直動カム部80a,80b上を副搬送カムフォロア部50a,50bが走行し、第2水平移動部材66の第2低位置部86a,86b上から第2高位置部85a,85b上に向かって移動する。
【0049】
このとき、主搬送カムフォロア部30a,30bが第1直動カム部70a,70b上を走行するにつれて主搬送コンベヤ部2が下降し、副搬送カムフォロア部50a,50bが第2直動カム部80a,80b上を走行するにつれて副搬送コンベヤ部3が上昇する。また、主搬送カムフォロア部30a,30bの回転軸及び副搬送カムフォロア部50a,50bの回転軸は、横方向Xにおいて常に一定位置のまま昇降する。
【0050】
誘導部材61a,61bの移動に伴って、搬送コンベヤ部2,3が昇降し、図10のように、主搬送コンベヤ部2の主搬送路27と副搬送コンベヤ部3の副搬送路43が同じ高さになったときに、主搬送コンベヤ部2の主搬送路27から物品200が副搬送コンベヤ部3の副搬送路43に移載され、主搬送コンベヤ部2がさらに下降し、副搬送コンベヤ部3がさらに上昇する。
【0051】
搬送用駆動源6は、主搬送姿勢から副搬送姿勢に姿勢変更するに伴って駆動側歯車部91a,91bのピッチ円C3がコンベヤ側歯車部23のピッチ円C4から離れていく。
【0052】
そして、移載装置1が副搬送姿勢となると、副搬送コンベヤ部3の副搬送路43で物品200を副搬送コンベヤライン202に搬送する。
【0053】
このとき、副搬送コンベヤ部3は、図11(c)のように副搬送ローラ41a~41hの頂部で構成される副搬送路43が主搬送ローラ21a~21eの頂部で構成される主搬送路27よりも高い位置となる。
主搬送カムフォロア部30a,30bは、図11(a)のように、第1水平移動部材65の第1低位置部76a,76b上に載置されており、副搬送カムフォロア部50a,50bは、図11(b)のように、第2水平移動部材66の第2高位置部85a,85b上に載置されている。
主搬送カムフォロア部30a,30bは、図11(c)のように、縦方向Yから側面視したときに、副搬送カムフォロア部50a,50bの下方にあり、回転軸が副搬送カムフォロア部50a,50bの回転軸と鉛直方向に直線上に並んでいる。
搬送用駆動源6は、図11(a)のように、駆動側歯車部91a,91bが主搬送コンベヤ部2のコンベヤ側歯車部23と噛合しているが、主搬送姿勢に比べて駆動側歯車部91a,91bとコンベヤ側歯車部23の距離が離れている。
具体的には、駆動側歯車部91a,91bの歯先円C1は、図12(b)のように、コンベヤ側歯車部23の歯先円C2内に入り込んでおり、コンベヤ側歯車部23のピッチ円C4と接するかピッチ円C4の外側に位置している。
駆動側歯車部91a,91bのピッチ円C3は、コンベヤ側歯車部23のピッチ円C4の外側に位置し、さらにコンベヤ側歯車部23の歯先円C2の外側に位置している。
すなわち、駆動側歯車部91a,91bの歯先円C1は、コンベヤ側歯車部23の歯先円C2の中心側に位置するものの、コンベヤ側歯車部23のピッチ円C4から離れており、交わっていない。コンベヤ側歯車部23の歯先円C2は、駆動側歯車部91a,91bの歯先円C1の中心側に位置するものの、駆動側歯車部91a,91bのピッチ円C3から離れており、交わっていない。駆動側歯車部91a,91bのピッチ円C3は、コンベヤ側歯車部23のピッチ円C4と交わっていない。
変更用駆動源7は、図11のように、ピニオン部96a,96bがラック部71,81と噛合しており、ギヤードモータ95の回転力をラック部71,81に伝達可能となっている。
【0054】
平面領域100から物品200が副搬送コンベヤライン202に搬送されると、副搬送姿勢から主搬送姿勢に姿勢変更する。
すなわち、変更用駆動源7のギヤードモータ95を逆回転させ、ピニオン部96a,96bとラック部71,81との間でのラックアンドピニオン機構によって誘導部材61a,61bを延び方向の逆方向に移動させる。
誘導部材61a,61bの移動に伴って、第1直動カム部70a,70b上を主搬送カムフォロア部30a,30bが走行し、第1水平移動部材65の第1低位置部76a,76b上から第1高位置部75a,75b上に移動する。
同様に誘導部材61a,61bの移動に伴って、第2直動カム部80a,80b上を副搬送カムフォロア部50a,50bが走行し、第2水平移動部材66の第2高位置部85a,85b上から第2低位置部86a,86b上に移動し、副搬送姿勢から主搬送姿勢に変更される。
【0055】
このとき、主搬送カムフォロア部30a,30bが第1直動カム部70a,70b上を走行するにつれて主搬送コンベヤ部2が上昇し、副搬送カムフォロア部50a,50bが第2直動カム部80a,80b上を走行するにつれて副搬送コンベヤ部3が下降する。
搬送用駆動源6は、副搬送姿勢から前記主搬送姿勢に姿勢変更するに伴って駆動側歯車部91a,91bのピッチ円C3がコンベヤ側歯車部23のピッチ円C4に近づく。
また、主搬送カムフォロア部30a,30bの回転軸及び副搬送カムフォロア部50a,50bの回転軸は、横方向Xにおいて常に一定位置のまま昇降する。
【0056】
移載装置1が主搬送姿勢となると、上流側コンベヤライン203から後続の物品200を主搬送コンベヤ部2の主搬送路27で受け入れ可能となる。
【0057】
なお、主搬送コンベヤライン201でそのまま物品200を搬送する場合には、副搬送姿勢に変更せずに主搬送姿勢のまま主搬送路27で物品200を搬送する。
【0058】
本実施形態の移載装置1によれば、図9図10図11のように、主搬送カムフォロア部30a,30bと副搬送カムフォロア部50a,50bがそれぞれ別の第1水平移動部材65と第2水平移動部材66に配されて、主搬送カムフォロア部30a,30bの回転軸と副搬送カムフォロア部50a,50bの回転軸が姿勢変更動作において実質的に鉛直方向に並んでいる。そのため、姿勢変更動作において、主搬送コンベヤ部2の支持位置と副搬送コンベヤ部3の支持位置が常に一定となり、物品200が傾きにくく、物品200が重量物であっても、安定して移載できる。
本実施形態の移載装置1によれば、主搬送カムフォロア部30a,30bの回転軸と副搬送カムフォロア部50a,50bの回転軸は、姿勢変更動作において実質的に鉛直方向に並んでいるので、昇降に必要な主搬送カムフォロア部30a,30bの第1直動カム部70a,70b上での走行距離及び副搬送カムフォロア部50a,50bの第2直動カム部80a,80b上での走行距離を短くでき、主搬送カムフォロア部30a,30b及び副搬送カムフォロア部50a,50bを誘導部材61a,61bの両端部側に設けることができる。
【0059】
本実施形態の移載装置1によれば、主搬送カムフォロア部30a,30bと副搬送カムフォロア部50a,50bがそれぞれ別の第1水平移動部材65と第2水平移動部材66に配されており、主搬送カムフォロア部30a,30bの間隔及び副搬送カムフォロア部50a,50bの間隔を広く取れるので、物品200が重量物であり、誘導部材61a,61bの長手方向において偏った位置に載置されていても、主搬送コンベヤ部2や副搬送コンベヤ部3が傾くことを防止でき、主搬送路27及び副搬送路43を水平に維持できる。
【0060】
本実施形態の移載装置1によれば、水平移動部材65,66が一体的に固定されているため、一つの変更用駆動源7で水平移動部材65,66を同時に移動させることができる。また、各カムフォロア部30a,30b,50a,50bの高さの位置関係を固定することができる。
【0061】
本実施形態の移載装置1によれば、主搬送カムフォロア部30a,30bの回転軸方向からみたときに、第1低位置部76a,76bの上方に第2高位置部85a,85bが位置し、第2低位置部86a,86b上に第1高位置部75a,75bが位置しているので、主搬送カムフォロア部30a,30bの第1直動カム部70a,70b上での走行距離及び副搬送カムフォロア部50a,50bの第2直動カム部80a,80b上での走行距離を短くできる。
【0062】
本実施形態の移載装置1によれば、ピニオン部96a,96bとラック部71,81によってラックアンドピニオン機構を構成するので、ギヤードモータ95の回転力を水平移動部材65,66の横方向Xの移動力に変換できる。
【0063】
本実施形態の移載装置1によれば、副搬送コンベヤ部3の隣接する副搬送ローラ41a,41b(41g,41h)の隙間から主搬送コンベヤ部2の主搬送ローラ21a~21eが昇降するため、平面領域100の大きさを小さくでき、装置全体のコンパクト化が可能である。
【0064】
本実施形態の移載装置1によれば、姿勢変更動作において主搬送姿勢から副搬送姿勢に変更する際に、主搬送カムフォロア部30a,30bの回転軸が副搬送カムフォロア部50a,50bの回転軸よりも高い位置から降下して副搬送カムフォロア部50a,50bの回転軸と同一の高さの位置を経て副搬送カムフォロア部50a,50bの回転軸よりも低い位置となるので、スムーズに物品200を主搬送路27から副搬送路43に移載することができる。
【0065】
本実施形態の移載装置1によれば、コンベヤ側歯車部23,23と駆動側歯車部91a,91bによる歯車機構によって主搬送ローラ21a~21eとモータ内臓ローラ90が連動するため、モータ内臓ローラ90の動力をより効率的に主搬送ローラ21a~21eに伝達できる。
本実施形態の移載装置1によれば、副搬送姿勢から主搬送姿勢に姿勢変更するに伴って、常時コンベヤ側歯車部23,23と駆動側歯車部91a,91bが噛み合っているので、コンベヤ側歯車部23,23と駆動側歯車部91a,91bが外れず、より安定的に姿勢変更できる。
【0066】
本実施形態の移載装置1によれば、駆動側歯車部91a,91bの歯先円は、主搬送姿勢において、コンベヤ側歯車部23のピッチ円内に入り込んでいるので、主搬送姿勢において、モータ内臓ローラ90の動力をより効率的に主搬送ローラ21a~21eに伝達できる。
【0067】
本実施形態の移載装置1によれば、駆動側歯車部91a,91bの歯先円は、副搬送姿勢において、コンベヤ側歯車部23のピッチ円から離れているので、副搬姿勢において、駆動側歯車部91a,91bとコンベヤ側歯車部23の距離を大きくとることができる。
【0068】
本実施形態の移載装置1によれば、ローラ間連動歯車部22a~22dを介して駆動側歯車部91a,91bから各主搬送ローラ21a~21eのローラ側歯車部26に動力が伝達されるので、より安定的に駆動側歯車部91a,91bから各主搬送ローラ21a~21eのローラ側歯車部26に動力を伝達できる。
【0069】
本実施形態の移載装置1によれば、直動カム部70a,70b,80a,80bの凹凸形状によってフォロア部30a,30b,50a,50bの高さが変わり、各搬送コンベヤ部2,3のカムフォロア部30a,30b,50a,50bの高さがそれぞれ同じ高さを保っているため、搬送コンベヤ部2,3の高さにばらつきが生じない。
【0070】
上記した実施形態では、主搬送コンベヤ部2は、2つのローラユニット10a,10bが設けられていたが、本発明はこれに限定されるものではない。主搬送コンベヤ部2は、3つ以上のローラユニットが設けられていてもよい。
【0071】
上記した実施形態では、搬送コンベヤ部2,3がローラコンベヤである場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。搬送コンベヤ部2,3はベルトコンベヤやコロコンベヤなどの他のコンベヤであってもよい。
【0072】
上記した実施形態では、主搬送コンベヤ部2は、主搬送ローラ21a~21eが歯車部22a~22d,26によって連動していたが、本発明はこれに限定されるものではない。主搬送コンベヤ部2は、主搬送ローラ21a~21eがベルトによって連動してもよい。
【0073】
上記した実施形態では、副搬送コンベヤ部3は、副搬送ローラ41a~41hにベルト48が懸架されて連動していたが、本発明はこれに限定されるものではない。副搬送コンベヤ部3は、主搬送コンベヤ部2と同様、歯車部によって各副搬送ローラ41a~41hが連動してもよい。
【0074】
上記した実施形態では、主搬送コンベヤ部2を主搬送コンベヤライン201上に設け、副搬送コンベヤ部3を副搬送コンベヤライン202上に設けたが、本発明はこれに限定されるものではない。搬送コンベヤ部2を副搬送コンベヤライン202上に設け、副搬送コンベヤ部3を主搬送コンベヤライン201上に設けてもよい。すなわち、移載装置1を平面視で90度回転させて使用してもよい。
【0075】
上記した実施形態では、水平移動部材65,66の間に接続部材67が介在していたが、本発明はこれに限定されるものではない。水平移動部材65,66は、直接接続されていてもよい。
【0076】
上記した実施形態では、回転機能がない接続部材67によって水平移動部材65,66が接続されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。水平移動部材65,66の間に本発明の接続部材として誘導コロ68を介在させ、誘導コロ68によって水平移動部材65,66を接続してもよい。この場合、水平移動部材65,66の外側の誘導コロ68を設けてもよいし、省略してもよい。
【0077】
上記した実施形態では、変更用駆動源7のピニオン部は、それぞれ2つのピニオン部96a,96bによって構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。変更用駆動源7のピニオン部は、一つのピニオン部で構成されていてもよい。
【0078】
上記した実施形態では、主搬送カムフォロア部30a,30bの直径と副搬送カムフォロア部50a,50bの直径が同じ直径の場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。主搬送カムフォロア部30a,30bの直径と副搬送カムフォロア部50a,50bの直径は異なる直径であってもよい。
【0079】
上記した実施形態では、主搬送カムフォロア部30a,30bの高さと副搬送カムフォロア部50a,50bの高さが同じ高さの場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。主搬送カムフォロア部30a,30bの高さと副搬送カムフォロア部50a,50bの高さは、異なる高さとなっていてもよい。
【0080】
上記した実施形態では、主搬送カムフォロア部30a,30bと副搬送カムフォロア部50a,50bは、それぞれの回転軸が姿勢変更動作において実質的に鉛直方向に並んでいたが、本発明はこれに限定されるものではない。主搬送カムフォロア部30a,30bと副搬送カムフォロア部50a,50bは、主搬送カムフォロア部30aの回転軸方向からみたときに、互い鉛直方向に重なる範囲で水平方向にずれていてもよい。すなわち、主搬送カムフォロア部30a,30bの鉛直方向の投影面上に副搬送カムフォロア部50a,50bが位置する範囲で水平方向にずれていてもよい。
【0081】
上記した実施形態は、本発明の技術的範囲に含まれる限り、各実施形態間で各構成部材を自由に置換や付加できる。
【符号の説明】
【0082】
1 移載装置
2 主搬送コンベヤ部
3 副搬送コンベヤ部
21a~21e 主搬送ローラ
22a~22d ローラ間連動歯車部
23 コンベヤ側歯車部
26 ローラ側歯車部
27 主搬送路
43 副搬送路
90 モータ内臓ローラ(主搬送駆動モータ)
91a,91b 駆動側歯車部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12