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特開2023-68109ハンドル切り替え機構とチャイルドベビーカー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023068109
(43)【公開日】2023-05-16
(54)【発明の名称】ハンドル切り替え機構とチャイルドベビーカー
(51)【国際特許分類】
   B62B 9/20 20060101AFI20230509BHJP
【FI】
B62B9/20
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023045398
(22)【出願日】2023-03-22
(62)【分割の表示】P 2021179938の分割
【原出願日】2021-11-04
(31)【優先権主張番号】202011218716.0
(32)【優先日】2020-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】胡 守鋒
(57)【要約】
【課題】チャイルドベビーカーのベビーカーハンドルに適合したハンドル切り替え機構の提供。
【解決手段】ハンドル切り替え機構(130)は、ベビーカーハンドル(120)とチャイルドベビーカー(100)のベビーカーフレーム(110)との間に配置されている。ハンドル切り替え機構(130)は、スライディングスリーブ(131)、係合ブロック(1312)、およびスライディングコンポーネント(131a)を含む。スライディングスリーブ(131)は、ベビーカーハンドル(120)にスライド可能に接続されている。係合ブロック(1312)は、スライディングスリーブ(131)から突出し、ベビーカーフレーム(110)と係合するためのものである。スライディングコンポーネント(131a)は、ベビーカーフレーム(110)に隣接する係合ブロック(1312)の側面に配置された、弾性を有する突出構造であり得る。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャイルドベビーカーのベビーカーハンドルに適合したハンドル切り替え機構であって、該ハンドル切り替え機構は、前記ベビーカーハンドルと前記チャイルドベビーカーのベビーカーフレームとの間に配置されており、
前記ベビーカーフレームは横手すりを含み、
前記ハンドル切り替え機構は、
前記ベビーカーハンドルにスライド可能に接続されたスライディングスリーブと、
前記スライディングスリーブから突き出ており、前記ベビーカーフレームと係合するための係合ブロックと、
前記係合ブロックの側面に配置されたスライディングコンポーネントであって、弾性を有する突出構造のスライディングコンポーネントを備えており、
前記ベビーカーハンドルが前記ベビーカーフレームに対して枢動するときに、前記スライディングコンポーネントは、前記横手すりや前記ベビーカーフレームの引っかき損傷を防止することを特徴とする、ハンドル切り替え機構。
【請求項2】
前記スライディングスリーブがスリーブ本体を含み、該スリーブ本体がベビーカーハンドルにスライド可能に接続され、前記係合ブロックが前記スリーブ本体から突出し、係合ノッチが前記係合ブロックに形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のハンドル切り替え機構。
【請求項3】
前記スライディングコンポーネントは、前記スリーブ本体から離れた係合ブロックの側面に形成されていることを特徴とする、請求項2に記載のハンドル切り替え機構。
【請求項4】
前記スライディングコンポーネントは、前記スリーブ本体から離れた係合ブロックの側面に対称的に配置され、前記係合ノッチの2つの側面にそれぞれ配置された2つの突出構造であることを特徴とする、請求項3に記載のハンドル切り替え機構。
【請求項5】
前記突出構造は、突出柱、突出ブロック、または突出リブであることを特徴とする、請求項1に記載のハンドル切り替え機構。
【請求項6】
前記スライディングコンポーネントとスライディングスリーブは、互いに一体的に形成されて、一体構造を形成していることを特徴とする、請求項1に記載のハンドル切り替え機構。
【請求項7】
前記スライディングコンポーネントが熱可塑性エラストマーまたは軟質プラスチック材料でできていることを特徴とする、請求項1に記載のハンドル切り替え機構。
【請求項8】
前記スライディングスリーブが、前記ベビーカーフレームに対してロック位置と解除位置との間でスライド可能であり、前記係合ブロックは、前記スライディングスリーブがロック位置にスライドするときに、前記ベビーカーハンドルが前記ベビーカーフレームに対して枢動するのを抑制するために前記ベビーカーフレームと係合し、前記係合ブロックは、前記スライディングスリーブが解除位置にスライドするときに、前記ベビーカーハンドルが前記ベビーカーフレームに対して枢動できるようにするために、前記ベビーカーフレームから係合解除されることを特徴とする、請求項1に記載のハンドル切り替え機構。
【請求項9】
さらに、前記スライディングスリーブと前記ベビーカーハンドルとの間に接続され、前記スライディングスリーブを前記ロック位置に向かってスライドさせるための回復コンポーネントによって特徴付けられる、請求項8に記載のハンドル切り替え機構。
【請求項10】
さらに、前記ベビーカーハンドルに取り付けられた固定コンポーネント、および、該固定コンポーネントに接続された前記回復コンポーネントの端部により特徴付けられる、請求項9に記載のハンドル切り替え機構。
【請求項11】
前脚と後脚を備えたベビーカーフレーム、および、
前記ベビーカーフレームに枢動可能に接続され、前記ベビーカーフレームに対して前方方向と後方方向の間で枢動可能なベビーカーハンドルであって、前記ベビーカーハンドルが前方方向にある場合には前記ベビーカーハンドルと前記ベビーカーフレームの前脚は同じ側にあり、前記ベビーカーハンドルが後方方向にある場合には前記ベビーカーハンドルと前記ベビーカーフレームの後脚は同じ側にあるベビーカーハンドルと、
を備えたチャイルドベビーカーであって、
該チャイルドベビーカーはさらに、請求項1から10のいずれか1項に記載のハンドル切り替え機構を備えていることを特徴とする、チャイルドベビーカー。
【請求項12】
前記ベビーカーフレームが支持フレームをさらに含み、前記横手すりが前記前脚、前記後脚、および、前記支持フレームに接続されており、前記横手すりから離れた前記支持フレームの端部は前記後脚に接続されていることを特徴とする、請求項11に記載のチャイルドベビーカー。
【請求項13】
前記係合ブロックと取り外し可能に係合するための第1の係合部品および第2の係合部品によってさらに特徴付けられ、前記第1の係合部品は前記前脚に配置され、前記ベビーカーハンドルが前方方向にある場合に前記係合ブロックと係合し、前記第2の係合部品は前記支持フレーム上に配置され、前記ベビーカーハンドルが後方方向にある場合に前記係合ブロックと係合する、請求項12に記載のチャイルドベビーカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンドル切り替え機構およびチャイルドベビーカーに関する。
【背景技術】
【0002】
市販のチャイルドベビーカーは、通常、ハンドルの向きを切り替える機能を備えており、介護者は、ハンドルと後脚が同じ側にある後方方向と、ハンドルと前脚が同じ側にある前方方向との間で、ハンドルを枢動可能(pivotally)に切り替えることができる。介護者がハンドルを後方方向に切り替えてチャイルドベビーカーを前向きに押すと、介護者とチャイルドベビーカーに座っている子供は両方とも前向きになる。したがって、子供の視野はより広くなる。介護者がハンドルを後方方向に切り替えてチャイルドベビーカーを後向きに押すと、介護者とチャイルドベビーカーに座っている子供が向かい合う。したがって、介護者は子供と簡単に対話できる。
【0003】
しかしながら、ハンドルの切り替え操作中に、ハンドルに配置された部品は、両側にある横手すり(lateral handrail)に引っかき傷を付け、横手すりに引っかき傷を与えるだけでなく、引っかき音を発生させて子供に悪影響を与える。したがって、従来のチャイルドベビーカーはユーザー体験が劣っている。例えば、図1を参照されたい。図1は、従来技術におけるハンドル切り替え機構の部分図である。図1に示されるように、ハンドル切り替え機構は、ハンドルに取り付けられたスライディングスリーブ131’を含む。スライディングスリーブ131’は成形により形成されているため、バックモールドインサート(back mold insert)のために、スライディングスリーブ131’の背面1311’に、破線Mで示されているようなステップ構造が形成され、横手すりの引っかき傷につながる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、横手すりの引っかき損傷を防止し、引っかき音を防止するためのチャイルドベビーカーのベビーカーハンドルに適合したハンドル切り替え機構と、それを備えたチャイルドベビーカーを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これは、独立請求項に記載のハンドル切り替え機構およびチャイルドベビーカーによって達成される。従属請求項は、対応するさらなる展開および改善に関連している。
【0006】
以下の詳細な説明からより明確に理解されるように、特許請求されたハンドル切り替え機構は、チャイルドベビーカーのベビーカーハンドルに適合されている。本発明のハンドル切り替え機構は、ベビーカーハンドルとチャイルドベビーカーのベビーカーフレームとの間に配置されている。ベビーカーフレームは横手すりを含む。ハンドル切り替え機構は、スライディングスリーブ、係合ブロック、およびスライディングコンポーネントを含む。スライディングスリーブはベビーカーハンドルにスライド可能に接続されている。係合ブロックは、スライディングスリーブから突き出ており、ベビーカーフレームと係合する。本発明の一実施形態では、このスライディングコンポーネントは、係合ブロックの側面に配置されており、このスライディングコンポーネントは弾性を有する突出構造であり得る。ベビーカーハンドルがベビーカーフレームに対して枢動するときに、スライディングコンポーネントは、横手すりやベビーカーフレームの引っかき損傷を防止する。本明細書には下記の実施形態も開示されている。
【0007】
本発明の一実施形態によれば、スライディングスリーブはスリーブ本体を含む。スリーブ本体はベビーカーハンドルにスライド可能に接続されている。係合ブロックはスリーブ本体から突き出ている。係合ブロックには、係合ノッチが形成されている。係合ノッチの押し下げ方向は、スリーブ本体の長手方向に平行であり、スライディングコンポーネントは、係合ブロックのスリーブ本体から離れた側に配置されている。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、ハンドル切り替え機構は、ベビーカーフレームに隣接する係合ブロックの側に配置された保護プレートをさらに含み、スライディングコンポーネントは、係合ブロックから離れた保護プレートの側に形成される。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、保護プレートは弾力性のある材料でできており、保護プレートは、係合ブロックと一体的に形成されているか、または、ベビーカーフレームに隣接する係合ブロックの側面に固定され、係合ブロックから独立して形成された一体構造である。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、保護プレートは、熱可塑性エラストマー(thermoplastic elastomer)または軟質プラスチック材料(soft plastic material)でできており、一体構造である。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、保護プレートの形状は、ベビーカーフレームに隣接する係合ブロックの側面の形状と一致する。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、保護プレート接続穴が保護プレート上に形成されて接続コンポーネントと協働するため、保護プレートは、接続コンポーネントと保護プレート接続穴の協働により、係合ブロックに接続される。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、ハンドル切り替え機構は、外側カバーをさらに含み、保護プレートは、外側カバーによって係合ブロック上に配置される。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、保護プレートは弾力性のある材料でできており、保護プレートは外側カバーと一体的に形成されている。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、外側カバーの形状は、ベビーカーフレームに隣接する係合ブロックの側面の形状と一致する。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、外側カバー接続穴は、外側カバー上に形成される。保護プレート上に保護プレート接続穴が設けられ、外側カバー接続穴に対応する位置に配置され、そして、外側カバー接続穴と保護プレート接続穴は接続コンポーネントと協働するため、外側カバーと保護プレートは、接続コンポーネント、外側カバー接続穴、保護プレート接続穴の協働により、係合ブロックに接続されている。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、スライディングコンポーネントは、ベビーカーフレームに隣接する係合ブロックの側面から突出している。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、スライディングコンポーネントは、突出柱、突出ブロック、または突出リブである。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、スライディングスリーブは、ベビーカーフレームに対してロック位置と解除位置との間でスライド可能である。係合ブロックは、スライディングスリーブがロック位置にスライドするときに、ベビーカーハンドルがベビーカーフレームに対して枢動する(pivoting)のを抑制するためにベビーカーフレームと係合し、係合ブロックは、スライディングスリーブが解除位置にスライドするときに、ベビーカーハンドルがベビーカーフレームに対して枢動できるようにするためにベビーカーフレームから外れる。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、ハンドル切り替え機構は、スライディングスリーブとベビーカーハンドルとの間に接続され、スライディングスリーブを駆動してロック位置に向かってスライドさせるための回復コンポーネント(recovering component)をさらに含む。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、ハンドル切り替え機構は、ベビーカーハンドルに取り付けられた固定コンポーネント(fixing component)をさらに含み、回復コンポーネントの端部が固定コンポーネントに接続されている。
【0022】
さらに、本発明のチャイルドベビーカーは、前述の実施形態のいずれかのベビーカーフレーム、ベビーカーハンドル、およびハンドル切り替え機構を含む。ベビーカーフレームは、前脚と後脚を含む。ベビーカーハンドルは、ベビーカーフレームに枢動可能に接続されており、ベビーカーフレームに対して前方方向と後方方向との間で枢動可能である。ベビーカーハンドルが前方向きの場合はベビーカーハンドルとベビーカーフレームの前脚が同じ側にあり、ベビーカーハンドルが後方向きの場合はベビーカーハンドルとベビーカーフレームの後脚が同じ側にある。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、ベビーカーフレームは、横手すりおよび支持フレームをさらに含む。横手すりは、前脚、後脚、および支持フレームに接続されている。横手すりから離れた支持フレームの端部は後脚に接続され、ベビーカーハンドルがベビーカーフレームに対して枢動すると、ベビーカーハンドルがスライディングスリーブを駆動して横手すりに沿ってスライドさせる。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、チャイルドベビーカーは、係合ブロックと取り外し可能に係合するための第1の係合部品および第2の係合部品をさらに含む。第1の係合部品は前脚に配置され、ベビーカーハンドルが前方向に配置されているときに係合ブロックと係合するために設けられ、第2の係合部品は支持フレーム上に配置され、ベビーカーハンドルが後方向に配置されているときに係合ブロックと係合するために設けられている。
【0025】
従来技術とは対照的に、本発明では、スライディングコンポーネントは、ベビーカーフレームに隣接する係合ブロックの側面に配置され、スライディングコンポーネントは、弾力性のある材料でできており、滑らかな表面を有する。スライディングコンポーネントは、横手すりまたはベビーカーフレームの他の構造と接触することができ、横手すりまたはベビーカーフレームの他の構造の引っかき損傷を防止し、ベビーカーハンドルの枢動操作中の引っかき音を防止することができる。したがって、本発明は、改善されたユーザー体験をもたらす。さらに、本発明はまた、簡単な構造および容易な製造という利点を有する。
【0026】
本発明のこれらおよび他の目的は、様々な図および図面に示されている好ましい実施形態の以下の詳細な説明を読んだ後、当業者には間違いなく明らかになるであろう。以下では、添付の図面を参照して、本発明を例としてさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1は、従来技術におけるハンドル切り替え機構の部分図である。
図2図2は、本発明の第1の実施形態による、チャイルドベビーカーの概略図である。
図3図3は、本発明の第1の実施形態による、チャイルドベビーカーの概略図である。
図4図4は、本発明の第1の実施形態による、ハンドル切り替え機構の分解図である。
図5図5は、本発明の第2の実施形態による、チャイルドベビーカーの部分図である。
図6図6は、本発明の第2の実施形態による、保護プレートが取り外されたときのチャイルドベビーカーの部分図である。
図7図7は、本発明の第3の実施形態による、ハンドル切り替え機構の分解図である。
図8図8は、本発明の第3の実施形態による、ハンドル切り替え機構の分解図である。
図9図9は、本発明の第3の実施形態による、外側カバーが取り外されたときのチャイルドベビーカーの部分図である。
図10図10は、本発明の第4の実施形態による、ハンドル切り替え機構の図である。
図11図11は、本発明の第4の実施形態による、ハンドル切り替え機構の図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の技術的仕様および構造的特徴ならびに達成された目的および効果を説明するために、関連する実施形態および図を以下に説明する。
【0029】
以下の好ましい実施形態の詳細な説明では、本明細書の一部を形成し、本発明を実施することができる特定の実施形態を例示として示す添付の図面を参照する。
この点に関して、「上」、「下」、「前」、「後」などの方向の用語は、説明されている図の向きを参照して使用される。本発明の構成要素は、いくつかの異なる方向に配置することができる。そのため、方向性の用語は説明の目的で使用されており、決して制限するものではない。したがって、図面および説明は、本質的に例示的なものと見なされ、限定的なものとは見なされない。以下の好ましい実施形態の詳細な説明では、本明細書の一部を形成し、本発明を実施することができる特定の実施形態を例示として示す添付の図面を参照する。また、「接続」という用語は、間接的または直接的な機械的接続を意味することを意図している。したがって、第1のデバイスが第2のデバイスに接続されている場合、その接続は、直接的な機械的接続を介することも、他のデバイスおよび接続を介する間接的な機械的接続を介することもできる。
【0030】
図2および図3を参照されたい。図2および図3は、本発明の第1の実施形態による、異なる視点からの、チャイルドベビーカー100の概略図である。図2および図3に示されるように、チャイルドベビーカー100は、ベビーカーフレーム110、ベビーカーハンドル120、および2つのハンドル切り替え機構130を含む。ベビーカーハンドル120は、ベビーカーフレーム110に枢動可能に接続されている。ハンドル切り替え機構130のそれぞれは、ベビーカーハンドル120の枢動切り替え操作(pivotal switching operation)を達成するために、および、ベビーカーハンドル120の枢動切り替え操作を抑制すべくベビーカーハンドル120をロックするために、ベビーカーハンドル120とベビーカーフレーム110との間に配置される。ベビーカーフレーム110は、2つの横手すり111、前脚112、後脚113、および2つの支持フレーム114を含む。2つの横手すり111は互いに対称的に反対側にあり、それぞれ、ベビーカーフレーム110の左側および右側に配置されている。2つの支持フレーム114は、互いに対称的に反対側にあり、それぞれ、ベビーカーフレーム110の左側および右側に配置されている。横手すり111のそれぞれは、前脚112および後脚113に接続され、支持フレーム114のそれぞれは、対応する横手すり111および後脚113に接続されている。好ましくは、横手すり111のそれぞれ、前脚112、後脚113、および支持フレーム114のそれぞれは、ベビーカーフレーム110が展開状態と折り畳み状態との間で切り替わることができるように、枢動可能であるように構成される。具体的には、各横手すり111の前端は前脚112および後脚113に接続され、各支持フレーム114の上端および下端は、それぞれ、対応する横手すり111の後端および後脚113に接続されている。
【0031】
より具体的には、ベビーカーハンドル120の両端は、ベビーカーフレーム110の左側および右側にそれぞれ配置された2つの支持フレーム114に枢動可能に接続されている。ベビーカーハンドル120が後方向に配置されている場合、ベビーカーハンドル120と後脚113は同じ側に配置される。すなわち、ベビーカーハンドル120と後脚113は両方ともベビーカーフレーム110の背面に配置される。そして、ハンドル切り替え機構130のそれぞれは、ベビーカーハンドル120の後方向からの発進動作(departure movement)を抑制または可能にするために、対応する支持フレーム114と係合または係合解除するように構成することができる。ベビーカーハンドル120が前方向に配置されている場合、ベビーカーハンドル120と前脚112は同じ側に配置される。すなわち、ベビーカーハンドル120と前脚112は両方ともベビーカーフレーム110の前側に配置される。そして、ハンドル切り替え機構130のそれぞれは、ベビーカーハンドル120の前方向からの発進動作を抑制または可能にするために、前脚112と係合または係合解除するように構成することができる。さらに、前向きと後向きとの間のベビーカーハンドル120の枢動切り替え操作中に、ハンドル切り替え機構130のそれぞれは、対応する横手すり111または他の構造の引っかき損傷を防ぎ、引っかき音を防ぐように構成することもできる。
【0032】
また、図2および図3に示すように、ベビーカーフレーム110は、2つの第1の係合部品140および2つの第2の係合部品141をさらに含み、第1の係合部品140および第2の係合部品141は、同様の構造を有することができる。2つの第1の係合部品140は、前脚112上に配置され、ベビーカーハンドル120が前向きに配置されているときに、2つのハンドル切り替え機構130にそれぞれ係合または係合解除して、ベビーカーハンドル120を前向きにロックまたは解除するために配置される。2つの第2の係合部品141は、それぞれ2つの支持フレーム114上に配置され、ベビーカーハンドル120が後向きに配置されているときに、2つのハンドル切り替え機構130にそれぞれ係合または係合解除して、ベビーカーハンドル120を後向きにロックまたは解除するために配置される。
【0033】
ベビーカーフレーム110は、従来のベビーカーフレームと同様の構造および動作原理を有するため、ベビーカーフレーム110の詳細な説明は、簡単化のために本明細書では省略されている。さらに、ベビーカーフレーム110の左側および右側にそれぞれ配置された2つのハンドル切り替え機構130は、互いに対称であり、同一の構造を有するので、片側のハンドル切り替え機構130の図は、以下のように提供される。
【0034】
図4を参照されたい。図4は、本発明の第1の実施形態による、ハンドル切り替え機構130の分解図である。図4に示されるように、ハンドル切り替え機構130のそれぞれは、スライディングスリーブ131、係合ブロック1312、および、スライディングコンポーネント131aを含む。スライディングスリーブ131は、ベビーカーハンドル120にスライド可能に接続されている。係合ブロック1312は、スライディングスリーブ131から突出し、ベビーカーフレーム110と係合する。スライディングコンポーネント131aは、ベビーカーフレーム110に隣接する係合ブロック1312の側面に配置される。スライディングコンポーネント131aは弾力性のある材料でできており、滑らかな表面を有する。スライディングスリーブ131は、ベビーカーハンドル120に沿ってロック位置と解除位置との間でスライド可能に切り替え可能である。スライディングスリーブ131がロック位置にスライドすると、係合ブロック1312とベビーカーハンドル120は、ベビーカーハンドル120の枢動を抑制するために互いに係合する。スライディングスリーブ131が解除位置にスライドすると、係合ブロック1312とベビーカーハンドル120は、ベビーカーハンドル120の枢動を可能にするために互いに係合解除される。ベビーカーハンドル120の枢動運動の間、スライディングコンポーネント131aは、横手すり111または他の構造の引っかき損傷を防止し、引っかき音を防止するために、横手すり111またはベビーカーフレーム110の他の構造と接触することができる。
【0035】
具体的には、スライディングスリーブ131は、ベビーカーハンドル120にスライド可能に接続されたスリーブ本体1311を含む。係合ブロック1312は、スリーブ本体1311から突出している。係合ノッチ1313は、係合ブロック1312上に形成される。係合ノッチ1313の押し下げ方向は、スリーブ本体1311の長手方向、すなわち、スリーブ本体1311のスライド方向に実質的に平行である。スライディングコンポーネント131aは、スリーブ本体1311から離れた係合ブロック1312の側面、すなわち、ベビーカーフレーム110に隣接する係合ブロック1312の側面に配置されている。係合ノッチ1313は、ベビーカーハンドル120のロックまたは解除動作を達成するために、前脚112上に配置された第1の係合部品140または支持フレーム114上に配置された第2の係合部品141と係合または係合解除するように構成される。
【0036】
より具体的には、この実施形態では、スライディングコンポーネント131aは、係合ブロック1312の側面がスリーブ本体1311から離れるように、ベビーカーフレーム110に隣接して一体的に形成される。スライディングコンポーネント131aは、平面構造(flat surface structure)または弧面構造(arc surface structure)であり得、スライディングコンポーネント131aの周辺部と係合ブロック1312の周辺部との接続部に隣接する位置に、弧状の面取り縁(arc-shaped chamfered edge)または弧状の斜角縁(arc-shaped beveled edge)が形成される。
【0037】
好ましくは、この実施形態では、スライディングスリーブ131、係合ブロック1312、およびスライディングコンポーネント131aは、互いに一体的に形成されて一体構造を形成し、同じ弾性材料でできており、この弾性材料は熱可塑性エラストマー(thermoplastic elastomer:TPE)またはゴム材料であり得る。
【0038】
しかしながら、本発明のスライディングスリーブ、係合ブロックおよびスライディングコンポーネントの材料および製造は、この実施形態に限定されない。例えば、別の実施形態では、スライディングコンポーネントは弾性材料で作ることができ、スライディングコンポーネントおよびスライディングスリーブは他の任意の材料で作ることができる。さらに、スライディングスリーブ、係合ブロック、およびスライディングコンポーネントは、例えば、オーバーモールド(overmolding)によって互いに一体的に形成されて、一体構造を形成することができる。
【0039】
また、本発明のスライディングコンポーネントの構造は、本実施形態に限定されない。例えば、別の実施形態では、スライディングコンポーネントは、突出柱(protruding column)、突出ブロック(protruding block)、突出リブ(protruding rib)、または任意の他の構造であり得る。
【0040】
さらに、図2から図4に示されるように、ハンドル切り替え機構130は、ベビーカーハンドル120とスライディングスリーブ131との間に配置された回復コンポーネント(recovering component)134と、ベビーカーハンドル120に取り付けられた固定コンポーネント(fixing component)135とを含む。回復コンポーネント134は、ベビーカーハンドル120の内側に収容されている。回復コンポーネント134の2つの端部は、それぞれ、スライディングスリーブ131および固定コンポーネント135に接続されている。スライディングスリーブ131が解除位置に向かってスライドするように強制されると、回復コンポーネント134は、スライディングスリーブ131によって弾性的に変形される。スライディングスリーブ131が解除されると、回復コンポーネント134は弾性的に回復して、スライディングスリーブ131を駆動してロック位置にスライドさせる。すなわち、スライディングスリーブ131は、回復コンポーネント134によってバイアスされてロック位置に向かって移動する。
【0041】
より具体的には、ハンドル切り替え機構130は、ブロックコンポーネント(blocking component)136およびピボットコンポーネント(pivoting component)137をさらに含む。ブロックコンポーネント136は、ベビーカーハンドル120に固定され、スライディングスリーブ131の下に配置されている。ブロッキング部1361は、ブロックコンポーネント136から突出し、係合ノッチ1313に対応する位置に配置されている。係合ノッチ1313が第1の係合部品140または第2の係合部品141と係合するとき、ブロッキング部1361は、係合ノッチ1313と協働して、第1の係合部品140または第2の係合部品141を拘束して、ベビーカーハンドル120のロックを確実にすることができる。さらに、ブロックコンポーネント136は、スライディングスリーブ131のスライディング移動距離を制限するように構成することができる。さらに、ピボットコンポーネント137は、ベビーカーハンドル120の底部に設置され、ベビーカーハンドル120が支持フレーム114に対して枢動することを可能にするために、支持フレーム114に枢動可能に接続される。
【0042】
図2から図4に示すように、ハンドル切り替え機構130の動作原理は以下のとおりである。図2から図3に示されるように、ベビーカーハンドル120は、枢動軸Pの周りでベビーカーフレーム110の支持フレーム114に対して枢動可能であるように構成され、枢動軸Pは、ベビーカーフレーム110の左右方向に沿って配置される。ベビーカーハンドル120が図2に示すような位置に配置されている場合、すなわち、ベビーカーハンドル120と後脚113が互いに隣接し、両方がベビーカーフレーム110の後側に位置する場合、ベビーカーハンドル120は後方方向に配置される。ベビーカーハンドル120を後方方向から前方方向に枢動可能に切り替えることが望まれる場合、スライディングスリーブ131を操作して、第1の方向F1に沿って上方にスライドさせて、係合ノッチ1313を、支持フレーム114上に配置された第2の係合部品141から解除することができる。前述のプロセス中に、回復コンポーネント134は、スライディングスリーブ131によって弾性変形することができる。スライディングスリーブ131が解除位置に配置された後、ベビーカーハンドル120は、枢動軸Pの周りの第2の方向F2に沿って前方方向に向かって枢動され得る。ベビーカーハンドル120が、枢動軸Pの周りの第2の方向F2に沿って前方方向に向かって枢動運動する間、スライディングスリーブ131は、横手すり111に対応する位置に配置される。したがって、弾力性のある材料でできており、表面が滑らかなスライディングコンポーネント131aは、横手すり111に沿ってスライドして、横手すり111の引っかき損傷を防ぎ、引っかき音を防ぐことができる。ベビーカーハンドル120が枢動可能に前方方向に達すると、係合ノッチ1313は、前脚112上に配置された第1の係合部品140と位置合わせされる。この時点で、スライディングスリーブ131を解除して、回復コンポーネント134がスライディングスリーブ131を駆動してロック位置に回復させ、ベビーカーハンドル120をロックするための第1の係合部品140と係合ノッチ1313を係合させることができる。
【0043】
さらに、ベビーカーハンドル120を前方方向から後方方向に枢動可能に切り替えることが望まれる場合、スライディングスリーブ131を操作して解除位置までスライドさせることができ、次いで、ベビーカーハンドル120を第2の方向F2と反対の方向に沿って枢動させることができる。その後、ベビーカーハンドル120が枢動可能に後方方向に達すると、スライディングスリーブ131を解除して、ベビーカーハンドル120をロックするために、係合ノッチ1313を第2の係合部品141と係合させることができる。
【0044】
図5および図6を参照されたい。図5は、本発明の第2の実施形態による、チャイルドベビーカー100の部分図である。図6は、本発明の第2の実施形態による、保護プレート132が取り外されたときのチャイルドベビーカー100の部分図である。図5および図6に示されるように、この実施形態では、スライディングコンポーネント131aは、係合ブロック1312と一体的に形成されていない。具体的には、ハンドル切り替え機構130は、保護プレート132をさらに含む。保護プレート132は独立して形成され、弾力性のある材料でできている。平坦な表面構造または滑らかな表面を有する弧状の表面構造が、係合ブロック1312から離れた保護プレート132の側に形成されて、スライディングコンポーネント131aを形成する。保護プレート132の周囲には、弧状の面取り縁または弧状の斜角縁が形成されている。保護プレート132の形状は、スリーブ本体1311から離れて、ベビーカーフレーム110に隣接する係合ブロック1312の側面の形状と一致し、保護プレート132は、係合ブロック1312のスリーブ本体1311から離れて、ベビーカーフレーム110に隣接する側に設置される。
【0045】
しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されない。例えば、別の実施形態では、弾力性のある材料でできており、滑らかな表面を有し、スリーブ本体から離れた係合ブロックの側面に形成され、ベビーカーフレームに隣接して、スライディングコンポーネントを形成する、少なくとも1つの突起、少なくとも1つの突出ブロック、少なくとも1つの突出リブ、または任意の他の構造であり得る。
【0046】
図6に示されるように、スライディングスリーブ131のスリーブ本体1311および係合ブロック1312は、互いに一体的に形成され得るか、または別の方法で形成され得る。係合ブロック1312は中空構造である。少なくとも1つの接続柱(connecting column)1314は、係合ブロック1312の内側から突出している。少なくとも1つの保護プレート接続穴1321が保護プレート132上に形成され、少なくとも1つの接続柱1314に対応する位置に配置される。保護プレート接続穴1321および接続柱1314は、ねじ部材などの接続部品と協働するように構成することができ、その結果、保護プレート132は、保護プレート132の組み立てを達成するための、接続部品、保護プレート接続穴1321、および接続柱1314の協働によって、係合ブロック1312に接続することができる。
【0047】
しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されない。例えば、別の実施形態では、係合ブロックは中実構造(solid structure)であり得、保護プレートは、係合形式(engaging manner)または接着形式(adhesive manner)で係合ブロックと組み立てることができる。あるいは、別の実施形態では、接続柱は、ねじナット構造(screw nut structure)またはねじ穴構造(screw hole structure)で置き換えることができる。
【0048】
また、本実施形態では、保護プレート132は、熱可塑性エラストマー(TPE)や軟質プラスチック材料などの弾力性のある材料で作ることができ、保護プレート132とスライディングコンポーネント131aとを一体的に形成して一体構造(one-piece structure)を形成することができる。しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されない。
【0049】
第2の実施形態の他の構造は、第1の実施形態のものと同一であり、同様のバリエーションを有する。簡単化のために、ここでは詳細な説明を省略している。
【0050】
図7から図9を参照されたい。図7および図8は、本発明の第3の実施形態による、異なる視点からのハンドル切り替え機構130の分解図である。図9は、本発明の第3の実施形態による、外側カバー133が取り外されたときのチャイルドベビーカー100の部分図である。図7から図8に示されるように、この実施形態では、ハンドル切り替え機構130は、保護プレート132および外側カバー133を含む。保護プレート132は、外側カバー133によって係合ブロック1312に接続されている。
【0051】
具体的には、この実施形態では、保護プレート132は弾力性のある材料でできており、滑らかな表面を有する平坦な表面構造または弧状の表面構造が、係合ブロック1312から離れた保護プレート132の側に形成されてスライディングコンポーネント131aを形成する。しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されない。例えば、別の実施形態では、弾性材料でできており、滑らかな表面を有し、係合ブロックから離れた保護プレートの側に形成されてスライディングコンポーネントを形成する、突起、突出ブロック、突出リブ、または任意の他の構造であり得る。さらに、外側カバー133の形状は、外側カバー133と係合ブロック1312との接続を容易にするために、スリーブ本体1311から離れてベビーカーフレーム110に隣接する係合ブロック1312の側面の形状と一致する。
【0052】
より具体的には、保護プレート132および外側カバー133は、異なる材料から独立して形成され、形成後に互いに固定される2つの別個の構造であり得るか、または、同じまたは異なる材料から一体的に形成された一体構造であり得る。この実施形態では、保護プレート132は、熱可塑性エラストマー(TPE)または軟質プラスチック材料などの弾性材料で作ることができる。外側カバー133および保護プレート132は、同じまたは異なる材料で作ることができる。外側カバー133および保護プレート132は、例えば、オーバーモールドによって、互いに一体的に形成されて、一体構造を形成することができる。さらに、少なくとも1つの接続柱1314は、係合ブロック1312の内側から突出している。少なくとも1つの外側カバー接続穴1331は、外側カバー133上に形成され、少なくとも1つの接続柱1314に対応する位置に配置される。少なくとも1つの保護プレート接続穴1321が保護プレート132上に形成され、少なくとも1つの外側カバー接続穴1331に対応する位置に配置される。外側カバー接続穴1331、保護プレート接続穴1321および接続柱1314は、ねじ部材などの接続部品と協働するように構成されているため、外側カバー133および保護プレート132は、接続部品、外側カバー接続穴1331、保護プレート接続穴1321、および接続柱1314の協働により、係合ブロック1312に接続することができる。
【0053】
第3の実施形態の他の構造は、第2の実施形態のものと同一であり、同様のバリエーションを有する。簡単化のために、ここでは詳細な説明を省略している。
【0054】
図10および図11を参照されたい。図10および図11は、本発明の第4の実施形態による、異なる視点からのハンドル切り替え機構130の図である。図10および図11に示されるように、この実施形態では、スライディングコンポーネント131aは、平坦な表面構造または弧状の表面構造ではなく、弾力性のある材料で作られた突出柱であり得る。
【0055】
具体的には、図10および図11に示されるように、弾性材料で作られた複数の突出した柱が、スリーブ本体1311から離れた係合ブロック1312の側面に形成される。この実施形態では、スリーブ本体1311から離れた係合ブロック1312の側面に対称的に配置され、係合ノッチ1313の2つの側面にそれぞれ配置された2つの突出した柱(protruding column)であり得る。ベビーカーハンドル120の枢動切り替え操作中の各突出柱と横手すり111との間の摩擦を低減するように、各突出柱の表面が滑らかになるように、各突出柱の表面を研磨することができる。
【0056】
より具体的には、この実施形態では、突出柱およびスライディングスリーブ131は、互いに一体的に形成することができ、熱可塑性エラストマーまたは軟質プラスチック材料などの弾性材料で作ることができる。しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されない。例えば、別の実施形態では、突出柱は弾力性のある材料で作ることができ、スライディングスリーブは別の材料で作ることができる。突出柱とスライディングスリーブは、例えば、オーバーモールドすることにより、互いに一体的に形成されて、一体構造を形成することができる。
【0057】
当然のことながら、スライディングコンポーネント131aの構造および数は、この実施形態に限定されない。それは、実際の要求に依存する。例えば、別の実施形態では、スライディングコンポーネントは、突出ブロックまたは突出リブであり得るし、ハンドル切り替え機構は、少なくとも1つのスライディングコンポーネントを含むことができる。
【0058】
第4の実施形態の他の構造は、第1の実施形態のものと同一であり、同様のバリエーションを有する。簡単化のために、ここでは詳細な説明を省略している。
【0059】
また、ハンドル切り替え機構、横手すり、支持フレームの数は、前述の実施形態に限定されない。例えば、別の実施形態では、チャイルドベビーカーは、1つのハンドル切り替え機構、1つの横手すり、および片側に1つの支持フレームのみを含むことができる。
【0060】
要約すると、本発明では、スライディングコンポーネントは、ベビーカーフレームに隣接する係合ブロックの側面に配置され、スライディングコンポーネントは、弾力性のある材料でできており、滑らかな表面を有する。スライディングコンポーネントは、横手すりまたはベビーカーフレームの他の構造と接触して、横手すりまたはベビーカーフレームの他の構造の引っかき損傷を防止し、ベビーカーハンドルの枢動操作中の引っかき音を防止することができる。したがって、本発明は、改善されたユーザー体験をもたらす。さらに、本発明はまた、単純な構造および容易な製造という利点を有する。
【0061】
当業者は、本発明の教示を保持しながら、装置および方法の多数の修正および変更を行うことができることを容易に理解するであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11