(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023068311
(43)【公開日】2023-05-17
(54)【発明の名称】センサ装置
(51)【国際特許分類】
G01S 7/481 20060101AFI20230510BHJP
G02B 26/10 20060101ALI20230510BHJP
【FI】
G01S7/481 A
G02B26/10 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021179281
(22)【出願日】2021-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】520001073
【氏名又は名称】パイオニアスマートセンシングイノベーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(74)【代理人】
【識別番号】100127236
【弁理士】
【氏名又は名称】天城 聡
(72)【発明者】
【氏名】長堀 洋平
【テーマコード(参考)】
2H045
5J084
【Fターム(参考)】
2H045AA01
2H045AA53
2H045AB01
2H045AB53
2H045AB72
2H045CA92
5J084AA04
5J084AD01
5J084BA04
5J084BA05
5J084BA14
5J084BA49
5J084BB26
5J084BB27
5J084BB28
5J084CA70
5J084EA04
(57)【要約】
【課題】可動反射体の振れ角を正確に検出する。
【解決手段】第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第1方向Xの長さは、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角が大きくなるほど長くなっている。第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第2方向Yの長さは、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角が大きくなるほど長くなっている。第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第1方向Xの長さは、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角が小さくなるほど短くなっている。第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第2方向Yの長さは、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角が小さくなるほど短くなっている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光源と、
前記複数の光源から出射された光を反射する可動反射体と、
前記複数の光源から出射されて前記可動反射体によって反射された前記光によって生成される複数の視野の重なり部分を検出する検出部と、
を備えるセンサ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のセンサ装置において、
前記複数の視野の前記重なり部分の所定方向の長さが、前記可動反射体の所定の回転軸の周りの揺動の振れ角が大きくなるほど長くなり、前記可動反射体の前記回転軸の周りの揺動の前記振れ角が小さくなるほど短くなる、センサ装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のセンサ装置において、
前記検出部によって検出された前記複数の視野の前記重なり部分の大きさに応じて、前記可動反射体の振れ角を制御する制御部をさらに備えるセンサ装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載のセンサ装置において、
前記可動反射体に、前記可動反射体の振れ角を検出するための圧電素子が設けられていない、センサ装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載のセンサ装置において、
前記検出部が、前記複数の視野の各々の点群を参照して前記複数の視野の前記重なり部分を検出する、センサ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、LiDAR(Light Detection And Reanging)等の様々なセンサ装置が開発されている。例えば特許文献1に記載されているように、センサ装置は、複数の光源と、複数の光源から出射された光を反射する可動反射体と、を備えている。このセンサ装置では、複数の光源から出射されて可動反射体によって反射された光によって、複数の光源の数と等しい数の複数の視野が生成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば特許文献1に記載されているように、一部のセンサ装置では、1つの可動反射体に向けて複数の光源から光を出射することで、複数の光源の数と等しい数の複数の視野を生成することがある。このようなセンサ装置では、可動反射体の振れ角が変動することがある。例えば、可動反射体がMEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)ミラーである場合、可動反射体の温度に応じて可動反射体の振れ角が変動し得る。可動反射体の振れ角を検出するため、可動反射体に圧電素子が設けられることがある。しかしながら、圧電素子が設けられる場合、可動反射体の温度に応じた可動反射体の歪みによって圧電素子の抵抗値が変動し得る。したがって、圧電素子によっては、可動反射体の振れ角を十分に正確に検出することができないことがある。
【0005】
本発明が解決しようとする課題としては、可動反射体の振れ角を正確に検出することが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、
複数の光源と、
前記複数の光源から出射された光を反射する可動反射体と、
前記複数の光源から出射されて前記可動反射体によって反射された前記光によって生成される複数の視野の重なり部分を検出する検出部と、
を備えるセンサ装置である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態に係るセンサ装置の構成を示す図である。
【
図2】実施形態に係るセンサ装置の詳細の一例を示す図である。
【
図4】実施形態に係る制御部のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0009】
図1は、実施形態に係るセンサ装置10の構成を示す図である。
図2は、実施形態に係るセンサ装置10の詳細の一例を示す図である。
図3は、
図1のA-A断面の一例を示す図である。
【0010】
図1~
図3において、第1方向X、第2方向Y又は第3方向Zを示す矢印は、矢印の基端から先端に向かう方向が当該矢印によって示される方向の正方向であり、矢印の先端から基端に向かう方向が当該矢印によって示される方向の負方向であることを示している。
図1において、第2方向Yを示す黒点付き白丸は、紙面の奥から手前に向かう方向が第2方向Yの正方向であり、紙面の手前から奥に向かう方向が第2方向Yの負方向であることを示している。
図2において、第1方向Xを示す黒点付き白丸は、紙面の奥から手前に向かう方向が第1方向Xの正方向であり、紙面の手前から奥に向かう方向が第1方向Xの負方向であることを示している。
図3において、第3方向Zを示すX付き白丸は、紙面の手前から奥に向かう方向が第3方向Zの正方向であり、紙面の奥から手前に向かう方向が第3方向Zの負方向であることを示している。
【0011】
第1方向Xは、センサ装置10の左右方向に平行な方向を示している。第1方向Xの正方向は、第3方向Zの負方向から見て右方から左方に向かう方向となっている。第1方向Xの負方向は、第3方向Zの負方向から見て左方から右方に向かう方向となっている。第2方向Yは、第1方向Xに直交している。第2方向Yは、センサ装置10の高さ方向に平行な方向を示している。第2方向Yの正方向は、センサ装置10の底部から頂部に向かう方向である。第2方向Yの負方向は、センサ装置10の頂部から底部に向かう方向である。第3方向Zは、第1方向X及び第2方向Yの双方に直交している。第3方向Zは、センサ装置10の前後方向に平行な方向を示している。第3方向Zの正方向は、センサ装置10の後方から前方に向かう方向である。第3方向Zの負方向は、センサ装置10の前方から後方に向かう方向である。
【0012】
実施形態において、第2方向Yの正方向は、鉛直方向の下方から上方に向かう方向となっている。第2方向Yの負方向は、鉛直方向の上方から下方に向かう方向となっている。第1方向X及び第3方向Zは、鉛直方向に垂直な水平方向に平行な方向となっている。しかしながら、第1方向X、第2方向Y、第3方向Z、鉛直方向及び水平方向の関係は、上述した例に限定されない。例えば、第1方向X又は第3方向Zが鉛直方向に平行になっていてもよい。
【0013】
図1に示すように、センサ装置10は、第1視野F1及び第2視野F2を有している。本実施形態において、センサ装置10はLiDARである。第2方向Yの正方向から見て、第1視野F1の第1中心軸C1は、第3方向Zの正方向に対して第1方向Xの正方向に向けて斜めに傾いている。第2方向Yの正方向から見て、第1中心軸C1に垂直な方向における第1視野F1の幅は、センサ装置10の遠位側に向かうにつれて広がっている。第2方向Yの正方向から見て、第2視野F2の第2中心軸C2は、第3方向Zの正方向に対して第1方向Xの負方向に向けて斜めに傾いている。第2方向Yの正方向から見て、第2中心軸C2に垂直な方向における第2視野F2の幅は、センサ装置10の遠位側に向かうにつれて広がっている。第2方向Yの正方向から見て、第1視野F1の第1方向Xの負方向側の外縁は、第3方向Zの正方向に対して第1方向Xの負方向に向けて傾いている。また、第2方向Yの正方向から見て、第2視野F2の第1方向Xの正方向側の外縁は、第3方向Zの正方向に対して第1方向Xの正方向側に向けて傾いている。このため、第2方向Yの正方向から見て、第1視野F1の、第1視野F1の第1方向Xの負方向側の外縁と第2視野F2の第1方向Xの正方向側の外縁との間に位置する部分と、第2視野F2の、第1視野F1の第1方向Xの負方向側の外縁と第2視野F2の第1方向Xの正方向側の外縁との間に位置する部分と、が第2方向Yに重なっている。
【0014】
図2に示すように、センサ装置10は、第1光源112、第2光源114、可動反射体120、第1光検出素子132、第2光検出素子134、第1反射ミラー142、第2反射ミラー144、第1分離ミラー152、第2分離ミラー154、信号処理部210及び制御部220を備えている。なお、
図2に示す信号処理部210及び制御部220は、機能ブロック図である。したがって、
図2において信号処理部210及び制御部220が描写されている位置は、信号処理部210及び制御部220が実際に設けられている位置を示唆するものではない。
【0015】
図2において、第1光源112及び第2光源114は、第1方向Xに重なっている。具体的には、第1光源112は、第2光源114に対して第1方向Xの負方向側に位置しており、第2光源114は、第1光源112に対して第1方向Xの正方向側に位置している。
【0016】
図2において、第1光検出素子132及び第2光検出素子134は、第1方向Xに重なっている。具体的には、第1光検出素子132は、第2光検出素子134に対して第1方向Xの負方向側に位置しており、第2光検出素子134は、第1光検出素子132に対して第1方向Xの正方向側に位置している。
【0017】
図2において、第1反射ミラー142及び第2反射ミラー144は、第1方向Xに重なっている。具体的には、第1反射ミラー142は、第2反射ミラー144に対して第1方向Xの負方向側に位置しており、第2反射ミラー144は、第1反射ミラー142に対して第1方向Xの正方向側に位置している。
【0018】
図2において、第1分離ミラー152及び第2分離ミラー154は、第1方向Xに重なっている。具体的には、第1分離ミラー152は、第2分離ミラー154に対して第1方向Xの負方向側に位置しており、第2分離ミラー154は、第1分離ミラー152に対して第1方向Xの正方向側に位置している。
【0019】
第1光源112は、例えば、レーザダイオード(LD)である。第1光源112は、所定の繰り返し周期で第1送信ビームTB1を出射している。第1送信ビームTB1は、第1光源112から出射されて第1反射ミラー142によって反射されて第1分離ミラー152を透過して可動反射体120によって反射されている。これによって、第1送信ビームTB1は、第1視野F1内の所定の方向に向けて照射されている。
【0020】
第1送信ビームTB1は、センサ装置10の外部に存在する物体によって反射又は散乱される。センサ装置10の外部に存在する物体によって反射又は散乱された第1送信ビームTB1は、第1受信ビームRB1として、可動反射体120によって反射されて、第1分離ミラー152によって反射されて、第1光検出素子132に達している。これによって、第1光検出素子132は、第1受信ビームRB1を検出している。
【0021】
第2光源114は、例えば、LDである。第2光源114は、所定の繰り返し周期で第2送信ビームTB2を出射している。第2送信ビームTB2は、第1送信ビームTB1が第1光源112から出射されたタイミングと略同じタイミングで出射されている。第2送信ビームTB2は、第2光源114から出射されて第2反射ミラー144によって反射されて第2分離ミラー154を透過して可動反射体120によって反射されている。これによって、第2送信ビームTB2は、第2視野F2内の所定の方向に向けて照射されている。
【0022】
第2送信ビームTB2は、センサ装置10の外部に存在する物体によって反射又は散乱される。センサ装置10の外部に存在する物体によって反射又は散乱された第2送信ビームTB2は、第2受信ビームRB2として、可動反射体120によって反射されて、第2分離ミラー154によって反射されて、第2光検出素子134に達している。これによって、第2光検出素子134は、第2受信ビームRB2を検出している。
【0023】
本実施形態において、可動反射体120は、MEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)ミラーである。具体的には、可動反射体120が所定の第1回転軸の周りに揺動することで、可動反射体120によって反射される第1送信ビームTB1及び第2送信ビームTB2の照射位置を、第3方向Zの負方向から見て水平方向に変化させることができる。また、可動反射体120が第1回転軸に直交する第2回転軸の周りに揺動することで、可動反射体120によって反射される第1送信ビームTB1及び第2送信ビームTB2の照射位置を、第3方向Zの負方向から見て鉛直方向に変化させることができる。したがって、第1光源112から所定の繰り返し周期で出射される第1送信ビームTB1を可動反射体120によって反射することで、第1視野F1の走査が可能になる。また、第2光源114から所定の繰り返し周期で出射される第2送信ビームTB2を可動反射体120によって反射することで、第2視野F2の走査が可能になる。
【0024】
可動反射体120は、MEMSミラー以外の反射体であってもよい。例えば、可動反射体120は、ポリゴンミラー、ガルバノミラー等であってもよい。また、可動反射体120は、モータ駆動等の電気によって角度が制御される反射体にすることができる。
【0025】
信号処理部210は、第1送信ビームTB1の第1視野F1内の複数の照射位置の各々のセンサ装置10からの距離及び方向を示す第1点群を生成している。第1点群の各点のセンサ装置10からの距離は、第1光源112からの第1送信ビームTB1の出射タイミングと、第1光検出素子132による第1受信ビームRB1の検出タイミングと、の時間差から決定されている。第1点群の各点のセンサ装置10からの方向は、第1光源112からの第1送信ビームTB1の出射の繰り返し周期と、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の角速度と、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の角速度と、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角と、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角と、によって決定されている。
【0026】
信号処理部210は、第2送信ビームTB2の第2視野F2内の複数の照射位置の各々のセンサ装置10からの距離及び方向を示す第2点群を生成している。第2点群の各点のセンサ装置10からの距離は、第2光源114からの第2送信ビームTB2の出射タイミングと、第2光検出素子134による第2受信ビームRB2の検出タイミングと、の時間差から決定されている。第2点群の各点のセンサ装置10からの方向は、第2光源114からの第2送信ビームTB2の出射の繰り返し周期と、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の角速度と、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の角速度と、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角と、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角と、によって決定されている。
【0027】
図3を用いて、第1基準視野F1T、第2基準視野F2T、第1縮小視野F1S、第2縮小視野F2S、第1拡大視野F1L及び第2拡大視野F2Lについて説明する。
図1及び
図3において、A-A断面は、第3方向Zに垂直な面となっている。以下、必要に応じて、A-A断面における第1視野F1及び第2視野F2の第3方向Zの重なり部分を、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分という。
【0028】
まず、第1基準視野F1T及び第2基準視野F2Tについて説明する。
【0029】
第1基準視野F1Tは、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角が所定の第1基準値であって可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角が所定の第2基準値である場合にA-A断面に投影される第1視野F1である。第2基準視野F2Tは、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角が第1基準値であって可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角が第2基準値である場合にA-A断面に投影される第2視野F2である。
【0030】
可動反射体120の第1基準値とは、例えば、可動反射体120がセンサ装置10に組み込まれた際における可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の調整された振れ角である。また、可動反射体120の第2基準値とは、例えば、可動反射体120がセンサ装置10に組み込まれた際における可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の調整された振れ角である。なお、可動反射体120の第1基準値及び第2基準値は、これらの例に限定されない。
【0031】
第2基準視野F2Tの中心は、第1基準視野F1Tの中心に対して、第1方向Xの負方向かつ第2方向Yの負方向にずれている。これによって、第1基準視野F1Tの第1方向Xの負方向の端と第2基準視野F2Tの第1方向Xの正方向の端との第1方向Xの間かつ第1基準視野F1Tの第2方向Yの負方向の端かつ第2基準視野F2Tの第2方向Yの正方向の端との第2方向Yの間に第1基準視野F1T及び第2基準視野F2Tの第3方向Zの重なり部分が生じている。以下、必要に応じて、第1基準視野F1T及び第2基準視野F2Tの第3方向Zの当該重なり部分を、単に、第1基準視野F1T及び第2基準視野F2Tの重なり部分という。以下、必要に応じて、第1基準視野F1T及び第2基準視野F2Tの重なり部分の第1方向Xの長さを、第1基準長さLXTという。以下、必要に応じて、第1基準視野F1T及び第2基準視野F2Tの重なり部分の第2方向Yの長さを、第2基準長さLYTという。
【0032】
次に、第1拡大視野F1L及び第2拡大視野F2Lについて説明する。
【0033】
第1拡大視野F1Lは、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角が第1基準値より大きく可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角が第2基準値より大きい場合にA-A断面に投影される第1視野F1である。第2拡大視野F2Lは、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角が第1基準値より大きく可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角が第2基準値より大きい場合にA-A断面に投影される第2視野F2である。
【0034】
可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角及び可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角は、例えば、可動反射体120の温度に起因して変動する。例えば、第1拡大視野F1L及び第2拡大視野F2Lが生成される際の可動反射体120の温度は、第1基準視野F1T及び第2基準視野F2Tが生成される際の可動反射体120の温度と異なっている。
【0035】
第1拡大視野F1Lの第1方向Xの長さは、第1基準視野F1Tの第1方向Xの長さより長くなっている。したがって、第1送信ビームTB1の第1拡大視野F1Lの複数の照射位置の第1方向Xのピッチは、第1送信ビームTB1の第1基準視野F1Tの複数の照射位置の第1方向Xのピッチより長くなっている。このため、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角が第1基準値であるものとして生成された第1点群を示すデータ上における第1拡大視野F1Lの複数の点の第1方向Xのピッチは、第1送信ビームTB1の第1拡大視野F1Lの複数の照射位置の実際の第1方向Xのピッチより短くなっている。
【0036】
第1拡大視野F1Lの第2方向Yの長さは、第1基準視野F1Tの第2方向Yの長さより長くなっている。したがって、第1送信ビームTB1の第1拡大視野F1Lの複数の照射位置の第2方向Yのピッチは、第1送信ビームTB1の第1基準視野F1Tの複数の照射位置の第2方向Yのピッチより長くなっている。このため、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角が第2基準値であるものとして生成された第2点群を示すデータ上における第1拡大視野F1Lの複数の点の第2方向Yのピッチは、第1送信ビームTB1の第1拡大視野F1Lの複数の照射位置の実際の第2方向Yのピッチより短くなっている。
【0037】
第2拡大視野F2Lの第1方向Xの長さは、第1基準視野F1Tの第1方向Xの長さより長くなっている。したがって、第2送信ビームTB2の第2拡大視野F2Lの複数の照射位置の第1方向Xのピッチは、第2送信ビームTB2の第2基準視野F2Tの複数の照射位置の第1方向Xのピッチより長くなっている。このため、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角が第1基準値であるものとして生成された第2点群を示すデータ上における第2拡大視野F2Lの複数の点の第1方向Xのピッチは、第2送信ビームTB2の第2拡大視野F2Lの複数の照射位置の実際の第1方向Xのピッチより短くなっている。
【0038】
第2拡大視野F2Lの第2方向Yの長さは、第1基準視野F1Tの第2方向Yの長さより長くなっている。したがって、第2送信ビームTB2の第2拡大視野F2Lの複数の照射位置の第2方向Yのピッチは、第2送信ビームTB2の第2基準視野F2Tの複数の照射位置の第2方向Yのピッチより長くなっている。このため、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角が第2基準値であるものとして生成された第2点群を示すデータ上における第2拡大視野F2Lの複数の点の第2方向Yのピッチは、第2送信ビームTB2の第2拡大視野F2Lの複数の照射位置の実際の第2方向Yのピッチより短くなっている。
【0039】
第2拡大視野F2Lの中心は、第1拡大視野F1Lの中心に対して、第1方向Xの負方向かつ第2方向Yの負方向にずれている。これによって、第1拡大視野F1Lの第1方向Xの負方向の端と第2拡大視野F2Lの第1方向Xの正方向の端との第1方向Xの間かつ第1拡大視野F1Lの第2方向Yの負方向の端かつ第2拡大視野F2Lの第2方向Yの正方向の端との第2方向Yの間に第1拡大視野F1L及び第2拡大視野F2Lの第3方向Zの重なり部分が生じている。以下、必要に応じて、第1拡大視野F1L及び第2拡大視野F2Lの第3方向Zの当該重なり部分を、単に、第1拡大視野F1L及び第2拡大視野F2Lの重なり部分という。以下、必要に応じて、第1拡大視野F1L及び第2拡大視野F2Lの重なり部分の第1方向Xの長さを、第1拡大長さLXLという。以下、必要に応じて、第1拡大視野F1L及び第2拡大視野F2Lの重なり部分の第2方向Yの長さを、第2拡大長さLYLという。
【0040】
第1拡大長さLXLは、第1基準長さLXTより長くなっている。第1基準長さLXTと第1拡大長さLXLとの比較より、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第1方向Xの長さが第1基準長さLXTより長い場合、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角は第1基準値より大きくなっているといえる。すなわち、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第1方向Xの長さは、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角が大きくなるほど長くなっている。
【0041】
第2拡大長さLYLは、第2基準長さLYTより長くなっている。第2基準長さLYTと第2拡大長さLYLとの比較より、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第2方向Yの長さが第2基準長さLYTより長い場合、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角は第2基準値より大きくなっているといえる。すなわち、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第2方向Yの長さは、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角が大きくなるほど長くなっている。
【0042】
次に、第1縮小視野F1S及び第2縮小視野F2Sについて説明する。
【0043】
第1縮小視野F1Sは、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角が第1基準値より小さく可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角が第2基準値より小さい場合にA-A断面に投影される第1視野F1である。第2縮小視野F2Sは、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角が第1基準値より小さく可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角が第2基準値より小さい場合にA-A断面に投影される第2視野F2である。
【0044】
可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角及び可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角は、例えば、可動反射体120の温度に起因して変動する。例えば、第1縮小視野F1S及び第2縮小視野F2Sが生成される際の可動反射体120の温度は、第1基準視野F1T及び第2基準視野F2Tが生成される際の可動反射体120の温度と異なっている。
【0045】
第1縮小視野F1Sの第1方向Xの長さは、第1基準視野F1Tの第1方向Xの長さより短くなっている。したがって、第1送信ビームTB1の第1縮小視野F1Sの複数の照射位置の第1方向Xのピッチは、第1送信ビームTB1の第1基準視野F1Tの複数の照射位置の第1方向Xのピッチより短くなっている。このため、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角が第1基準値であるものとして生成された第1点群を示すデータ上における第1縮小視野F1Sの複数の点の第1方向Xのピッチは、第1送信ビームTB1の第1縮小視野F1Sの複数の照射位置の実際の第1方向Xのピッチより長くなっている。
【0046】
第1縮小視野F1Sの第2方向Yの長さは、第1基準視野F1Tの第2方向Yの長さより短くなっている。したがって、第1送信ビームTB1の第1縮小視野F1Sの複数の照射位置の第2方向Yのピッチは、第1送信ビームTB1の第1基準視野F1Tの複数の照射位置の第2方向Yのピッチより短くなっている。このため、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角が第2基準値であるものとして生成された第1点群を示すデータ上における第1縮小視野F1Sの複数の点の第2方向Yのピッチは、第1送信ビームTB1の第1縮小視野F1Sの複数の照射位置の実際の第2方向Yのピッチより長くなっている。
【0047】
第2縮小視野F2Sの第1方向Xの長さは、第2基準視野F2Tの第1方向Xの長さより短くなっている。したがって、第2送信ビームTB2の第2縮小視野F2Sの複数の照射位置の第1方向Xのピッチは、第2送信ビームTB2の第2基準視野F2Tの複数の照射位置の第1方向Xのピッチより短くなっている。このため、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角が第1基準値であるものとして生成された第2点群を示すデータ上における第2縮小視野F2Sの複数の点の第1方向Xのピッチは、第2送信ビームTB2の第2縮小視野F2Sの複数の照射位置の実際の第1方向Xのピッチより長くなっている。
【0048】
第2縮小視野F2Sの第2方向Yの長さは、第2基準視野F2Tの第2方向Yの長さより短くなっている。したがって、第2送信ビームTB2の第2縮小視野F2Sの複数の照射位置の第2方向Yのピッチは、第2送信ビームTB2の第2基準視野F2Tの複数の照射位置の第2方向Yのピッチより短くなっている。このため、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角が第2基準値であるものとして生成された第2点群を示すデータ上における第2縮小視野F2Sの複数の点の第2方向Yのピッチは、第2送信ビームTB2の第2縮小視野F2Sの複数の照射位置の実際の第2方向Yのピッチより長くなっている。
【0049】
第2縮小視野F2Sの中心は、第1縮小視野F1Sの中心に対して、第1方向Xの負方向かつ第2方向Yの負方向にずれている。これによって、第1縮小視野F1Sの第1方向Xの負方向の端と第2縮小視野F2Sの第1方向Xの正方向の端との第1方向Xの間かつ第1縮小視野F1Sの第2方向Yの負方向の端かつ第2縮小視野F2Sの第2方向Yの正方向の端との第2方向Yの間に第1縮小視野F1S及び第2縮小視野F2Sの第3方向Zの重なり部分が生じている。以下、必要に応じて、第1縮小視野F1S及び第2縮小視野F2Sの第3方向Zの当該重なり部分を、単に、第1縮小視野F1S及び第2縮小視野F2Sの重なり部分という。以下、必要に応じて、第1縮小視野F1S及び第2縮小視野F2Sの重なり部分の第1方向Xの長さを、第1縮小長さLXSという。以下、必要に応じて、第1縮小視野F1S及び第2縮小視野F2Sの重なり部分の第2方向Yの長さを、第2縮小長さLYSという。
【0050】
第1縮小長さLXSは、第1基準長さLXTより短くなっている。第1基準長さLXTと第1縮小長さLXSとの比較より、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第1方向Xの長さが第1基準長さLXTより短い場合、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角は第1基準値より小さくなっているといえる。すなわち、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第1方向Xの長さは、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角が小さくなるほど短くなっている。
【0051】
第2縮小長さLYSは、第2基準長さLYTより短くなっている。第2基準長さLYTと第2縮小長さLYSとの比較より、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第2方向Yの長さが第2基準長さLYTより短い場合、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角は第2基準値より小さくなっているといえる。すなわち、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第2方向Yの長さは、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角が小さくなるほど短くなっている。
【0052】
次に、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の検出方法について説明する。
【0053】
本実施形態では、信号処理部210が、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分を検出する検出部として動作している。具体的には、信号処理部210は、第1視野F1の第1点群と、第2視野F2の第2点群と、を参照して、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分を検出している。
【0054】
第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の検出方法は、上述した例に限定されない。例えば、カメラ等の撮像部が、第1送信ビームTB1の第1視野F1の複数の照射位置と、第2送信ビームTB2の第2視野F2の複数の照射位置と、を撮像してもよい。この例においては、撮像部によって撮像された画像を画像処理部によって処理することで、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分を検出することができる。すなわち、当該画像処理部は、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分を検出する検出部として動作している。なお、当該画像処理部は、信号処理部210とは別に設けられていてもよいし、又は信号処理部210が当該画像処理部として動作してもよい。
【0055】
次に、制御部220の動作の一例を説明する。制御部220は、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の大きさに応じて、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角及び可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角の少なくとも一方を制御している。
【0056】
具体的には、制御部220は、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第1方向Xの長さに応じて、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角を制御している。例えば、制御部220は、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第1方向Xの長さが第1基準長さLXTより短い場合、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角を現在の可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角よりも大きくしてもよい。これによって、制御部220は、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角を第1基準値に戻すことができる。また、制御部220は、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第1方向Xの長さが第1基準長さLXTより長い場合、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角を現在の可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角より小さくしてもよい。これによって、制御部220は、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角を第1基準値に戻すことができる。
【0057】
また、制御部220は、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第2方向Yの長さに応じて、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角を制御している。例えば、制御部220は、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第2方向Yの長さが第2基準長さLYTより短い場合、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角を現在の可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角よりも大きくしてもよい。これによって、制御部220は、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角を第2基準値に戻すことができる。また、制御部220は、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の第2方向Yの長さが第2基準長さLYTより長い場合、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角を現在の可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角より小さくしてもよい。これによって、制御部220は、可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角を第2基準値に戻すことができる。
【0058】
本実施形態においては、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の大きさから、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角及び可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角の少なくとも一方を検出することができる。したがって、可動反射体120に設けられた圧電素子によって可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角及び可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角の少なくとも一方を検出する場合と比較して、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角及び可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角の少なくとも一方を正確に検出することができる。
【0059】
本実施形態においては、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角及び可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角の少なくとも一方を検出するための圧電素子が可動反射体120に設けられていなくてもよい。本実施形態においては、圧電素子が可動反射体120に設けられていなくとも、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の大きさから、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角及び可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角の少なくとも一方を検出することができる。なお、可動反射体120の構成は、この例に限定されない。例えば、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角及び可動反射体120の第2回転軸の周りの揺動の振れ角の少なくとも一方を検出するための圧電素子が可動反射体120に設けられていてもよい。
【0060】
図4は、実施形態に係る制御部220のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0061】
制御部220の主な構成は、集積回路を用いて実現される。この集積回路は、制御部220を備える制御装置となっている。この集積回路は、バス302、プロセッサ304、メモリ306、ストレージデバイス308、入出力インタフェース310及びネットワークインタフェース312を有する。
【0062】
バス302は、プロセッサ304、メモリ306、ストレージデバイス308、入出力インタフェース310及びネットワークインタフェース312が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ304等を互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0063】
プロセッサ304は、マイクロプロセッサ等を用いて実現される演算処理装置である。
【0064】
メモリ306は、RAM(Random Access Memory)等を用いて実現されるメモリである。
【0065】
ストレージデバイス308は、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ等を用いて実現されるストレージデバイスである。
【0066】
入出力インタフェース310は、制御部220を周辺デバイスと接続するためのインタフェースである。
図4において、入出力インタフェース310には可動反射体120及び信号処理部210が接続されている。
【0067】
ネットワークインタフェース312は、制御部220を通信網に接続するためのインタフェースである。ネットワークインタフェース312が通信網に接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。
【0068】
ストレージデバイス308は、制御部220の各機能要素を実現するためのプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ304は、このプログラムモジュールをメモリ306に読み出して実行することで、制御部220の各機能を実現する。
【0069】
なお、上記した集積回路のハードウェア構成は
図4に示した構成に限定されない。例えば、プログラムモジュールはメモリ306に格納されてもよい。この場合、集積回路は、ストレージデバイス308を備えていなくてもよい。
【0070】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0071】
例えば、実施形態では、第1基準視野F1Tの少なくとも一部分と第2基準視野F2Tの少なくとも一部分とがA-A断面において第3方向Zに重なっている。しかしながら、第1基準視野F1T及び第2基準視野F2Tは、A-A断面において第3方向Zに重なっていなくてもよい。例えば、第1基準視野F1Tの第1方向Xの負方向の端と、第2基準視野F2Tの第1方向Xの正方向の端と、が隙間を介して対向していてもよい。この例においても、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角が第1基準値よりも大きくなると、第1基準視野F1Tの少なくとも一部分と第2基準視野F2Tの少なくとも一部分とがA-A断面において第3方向Zに重なるようになる。したがって、第1視野F1及び第2視野F2の重なり部分の有無によって、可動反射体120の第1回転軸の周りの揺動の振れ角が第1基準値よりも大きいか否かを検出することができる。
【0072】
また、実施形態では、1つの可動反射体120に対して第1光源112及び第2光源114の2つの発光素子が設けられている。しかしながら、1つの可動反射体120に対して3つ以上の発光素子が設けられていてもよい。この例においては、発光素子の数と同じ数の視野が生成される。例えば、
図3に示すA-A断面において、第2視野F2に対して第1方向Xの負方向側に、第3視野が生成されていてもよい。この場合においても、実施形態において説明したように、複数の視野の重なり部分の大きさから、可動反射体120の振れ角を検出することができる。
【符号の説明】
【0073】
10 センサ装置
112 第1光源
114 第2光源
120 可動反射体
132 第1光検出素子
134 第2光検出素子
142 第1反射ミラー
144 第2反射ミラー
152 第1分離ミラー
154 第2分離ミラー
210 信号処理部
220 制御部
302 バス
304 プロセッサ
306 メモリ
308 ストレージデバイス
310 入出力インタフェース
312 ネットワークインタフェース
C1 第1中心軸
C2 第2中心軸
F1 第1視野
F1L 第1拡大視野
F1S 第1縮小視野
F1T 第1基準視野
F2 第2視野
F2L 第2拡大視野
F2S 第2縮小視野
F2T 第2基準視野
LXL 第1拡大長さ
LXS 第1縮小長さ
LXT 第1基準長さ
LYL 第2拡大長さ
LYS 第2縮小長さ
LYT 第2基準長さ
RB1 第1受信ビーム
RB2 第2受信ビーム
TB1 第1送信ビーム
TB2 第2送信ビーム
X 第1方向
Y 第2方向
Z 第3方向