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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023068340
(43)【公開日】2023-05-17
(54)【発明の名称】マットレス
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/15 20060101AFI20230510BHJP
   A61G 7/05 20060101ALN20230510BHJP
【FI】
A47C27/15 B
A47C27/15 A
A61G7/05
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021179350
(22)【出願日】2021-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】599139442
【氏名又は名称】株式会社プラッツ
(74)【代理人】
【識別番号】100114661
【弁理士】
【氏名又は名称】内野 美洋
(72)【発明者】
【氏名】山田 雄大
(72)【発明者】
【氏名】指方 玲美
【テーマコード(参考)】
3B096
4C040
【Fターム(参考)】
3B096AB02
3B096AB08
3B096AB11
3B096AC05
4C040CC10
(57)【要約】
【課題】寝心地を向上させるとともに破断を防止したマットレスを提供すること。
【解決手段】本発明では、マットレス(1)において、表面層(4)の下面に表面層(4)よりも硬いベース層(3)を設け、表面層(4)における横臥者(6)の背部又は/及び臀部又は/及び踵部に対応する位置に幅方向に伸延する所定幅(w3,w4)でベース層(3)に達しない深さ(d3,d4)の複数の溝(11,13)を設けることにした。また、前記ベース層(3)の下面に表面層(4)よりも硬い裏面層(5)を設け、裏面層(5)における横臥者(6)の膝部に対応する位置に幅方向に伸延する所定幅(w5)でベース層(3)に達しない深さ(d5)の複数の溝(15)を設けることにした。さらに、吸水性又は/及び親水性を有するマットレスカバー(2)を着脱自在に設けて、マットレスカバー(2)で前記溝(11,13,15)を被覆することにした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面層の下面に表面層よりも硬いベース層を設け、表面層における横臥者の背部又は/及び臀部又は/及び踵部に対応する位置に幅方向に伸延する所定幅でベース層に達しない深さの複数の溝を設けたことを特徴とするマットレス。
【請求項2】
前記ベース層の下面に表面層よりも硬い裏面層を設け、裏面層における横臥者の膝部に対応する位置に幅方向に伸延する所定幅でベース層に達しない深さの複数の溝を設けたことを特徴とする請求項1に記載のマットレス。
【請求項3】
前記ベース層の下面に表面層よりも硬い裏面層を設け、表面層及び裏面層における横臥者の背部に対応する位置に、幅方向に伸延する所定幅でベース層の中途部にまで達する深さの複数の溝を交互に設けて蛇腹状にしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマットレス。
【請求項4】
吸水性又は/及び親水性を有するマットレスカバーを着脱自在に設けて、マットレスカバーで前記溝を被覆したことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載のマットレス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マットレスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
マットレスは、ウレタン樹脂等の柔軟素材を用いて横臥者の身体荷重を柔軟に受け止めて緩衝材として機能している。
【0003】
従来よりマットレスでは、横臥者が仰向けでマットレスに横臥している状態で、横臥者の背部や臀部や踵部が下方に向けて張出しており体圧が大きくなることから、横臥者の背部や臀部や踵部に対応する位置ではより柔軟に身体荷重を受け止めることが寝心地向上のために要求されている。
【0004】
従来においては、マットレスの柔軟性をより高めるために、マットレスの表面にスリットを形成している(たとえば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-70452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、横臥者(仰臥位や側臥位などでベッドに横たわる者)の背部や臀部や踵部に対応する位置においてマットレスの表面にスリットを設けると、スリットに横臥者の体圧が繰り返し掛かることになり、スリットを設けた部分でマットレスが破断してしまうおそれがある。また、マットレスを洗浄する際にも、スリットに力が掛かることになり、スリットを設けた部分でマットレスが破断してしまうおそれがある。
【0007】
そのため、横臥者の背部や臀部や踵部に対応する位置に単にスリットを設けただけでは、耐久性が低いマットレスとなってしまうおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、請求項1に係る本発明では、マットレスにおいて、表面層の下面に表面層よりも硬いベース層を設け、表面層における横臥者の背部又は/及び臀部又は/及び踵部に対応する位置に幅方向に伸延する所定幅でベース層に達しない深さの複数の溝を設けることにした。
【0009】
また、請求項2に係る本発明では、前記請求項1に係る本発明において、前記ベース層の下面に表面層よりも硬い裏面層を設け、裏面層における横臥者の膝部に対応する位置に幅方向に伸延する所定幅でベース層に達しない深さの複数の溝を設けることにした。
【0010】
また、請求項3に係る本発明では、前記請求項1又は請求項2に係る本発明において、前記ベース層の下面に表面層よりも硬い裏面層を設け、表面層及び裏面層における横臥者の背部に対応する位置に、幅方向に伸延する所定幅でベース層の中途部にまで達する深さの複数の溝を交互に設けて蛇腹状にした。
【0011】
また、請求項4に係る本発明では、前記請求項1~請求項3のいずれかに係る本発明において、吸水性又は/及び親水性を有するマットレスカバーを着脱自在に設けて、マットレスカバーで前記溝を被覆することにした。
【発明の効果】
【0012】
そして、本発明では、以下に記載する効果を奏する。
【0013】
すなわち、本発明では、マットレスにおいて、表面層の下面に表面層よりも硬いベース層を設け、表面層における横臥者の背部又は/及び臀部又は/及び踵部に対応する位置に幅方向に伸延する所定幅でベース層に達しない深さの複数の溝を設けているために、体圧が集中しやすい横臥者の背部や臀部や踵部に対応する位置で、より体圧を分散させることができて寝心地を向上させることができるとともに、表面層よりも硬いベース層にまで溝が達していないために横臥者の体圧を繰り返し受けても或いは洗浄時に繰り返し力が掛かってもマットレスが破断してしまうのを防止することができる。
【0014】
特に、前記ベース層の下面に表面層よりも硬い裏面層を設け、裏面層における横臥者の膝部に対応する位置に幅方向に伸延する所定幅でベース層に達しない深さの複数の溝を設けているために、裏面層側に横臥する場合であっても、裏面層の硬さによる寝心地を損なうことなく膝部での屈曲性を保持することができる。
【0015】
また、前記ベース層の下面に表面層よりも硬い裏面層を設け、表面層及び裏面層における横臥者の背部に対応する位置に、幅方向に伸延する所定幅でベース層の中途部にまで達する深さの複数の溝を交互に設けて蛇腹状にした場合には、マットレスの背部での屈曲性を向上させることができるとともに横臥者の背部の体圧を低減させることができる。
【0016】
また、吸水性又は/及び親水性を有するマットレスカバーを着脱自在に設けて、マットレスカバーで前記溝を被覆しているために、マットレスカバーの下側に溝による空間が形成され、汗等の水分をより速く乾燥させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】マットレス及びマットレスカバーを示す平面図(a)、側面図(b)。
図2】マットレスを示す平面図(a)、側面図(b)、底面図(c)。
図3】マットレスを示す部分拡大側面説明図。
図4】マットレスの動作を示す説明図。
図5】マットレスの運搬時の形態を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明に係るマットレスの具体的な構成について図面を参照して説明する。
【0019】
図1に示すように、マットレス1は、ウレタン樹脂等の伸縮性を有する縦長矩形板形状をしており、全体をマットレスカバー2で着脱自在に被覆している。
【0020】
マットレス1は、図1及び図2に示すように、縦長矩形板形状のベース層3の上面に同一形状の表面層4を取付けるとともに、ベース層3の下面に同一形状の裏面層5を取付けている。
【0021】
ここで、マットレス1は、ベース層3が最も硬くて薄くなっており、表面層4よりも裏面層5を硬くて薄くし、表裏反転して使用することもできるようになっており、柔らかめの寝心地を好む場合には表面層4側を上方にして使用され、硬めの寝心地を好む場合には裏面層5側を上方にして使用される。
【0022】
このマットレス1は、図2及び図3に示すように、表面層4における横臥者6(仰臥位や側臥位などでベッドに横たわる者)の背部(肩部も含む。)に対応する位置に、左端から右端まで幅方向いっぱいに伸延する複数の溝7を形成している。
【0023】
この溝7は、前後に一定の幅w1を有しており、表面層4の上端面からベース層3の中途部にまで達する深さd1で形成され、一定の間隔t1で前後に平行に並べて形成されている(図3(a))。
【0024】
これにより、マットレス1には、横臥者6の背部に対応する位置(マットレス1の前端側)に表面層4側に容易に屈曲させることができる屈曲部8が形成される。この屈曲部8は、表面層4において横臥者6の背部の体圧を低減させることができる体圧低減部としても機能する。
【0025】
また、マットレス1は、裏面層5における横臥者6の背部に対応する位置に、左端から右端まで幅方向いっぱいに伸延する複数の溝9を形成している。
【0026】
この溝9は、前後に一定の幅w2を有しており、裏面層5の下端面からベース層3の中途部にまで達する深さd2で形成され、一定の間隔t2で前後に平行に並べて形成されている(図3(a))。ここでは、表面層4に形成した溝7の間隔t1と裏面層5に形成した溝9の間隔t2を同一にして、表面層4側で隣設された溝7,7の間に裏面層5側の溝9が位置するように表面層4側の溝7と裏面層5側の溝9を交互に設けて、全体で蛇腹状になるようにしている。
【0027】
これにより、マットレス1には、横臥者6の背部に対応する位置(マットレス1の前端側)に裏面層5側に容易に屈曲させることができる屈曲部10が形成される。この屈曲部10は、裏面層5において横臥者6の背部の体圧を低減させることができる体圧低減部としても機能する。
【0028】
また、マットレス1は、表面層4における横臥者6の臀部に対応する位置に、左端から右端まで幅方向いっぱいに伸延する複数の溝11を形成している。
【0029】
この溝11は、前後に一定の幅w3を有しており、表面層4の上端面から表面層4の中途部までベース層3にまで達しない深さd3で形成され、一定の間隔t3で前後に平行に並べて形成されている(図3(b))。
【0030】
これにより、マットレス1には、表面層4において横臥者6の臀部に対応する位置に横臥者6の臀部の体圧を低減させることができる体圧低減部12が形成される。
【0031】
また、マットレス1は、表面層4における横臥者6の踵部に対応する位置に、左端から右端まで幅方向いっぱいに伸延する複数の溝13を形成している。
【0032】
この溝13は、前後に一定の幅w4を有しており、表面層4の上端面から表面層4の中途部までベース層3にまで達しない深さd4で形成され、一定の間隔t4で前後に平行に並べて形成されている(図3(d))。
【0033】
これにより、マットレス1には、表面層4において横臥者6の踵部に対応する位置に横臥者6の踵部の体圧を低減させることができる体圧低減部14が形成される。
【0034】
さらに、マットレス1は、裏面層5における横臥者6の膝部に対応する位置(表面層4における横臥者6の臀部と踵部との間に対応する位置の裏側)に、左端から右端まで幅方向いっぱいに伸延する複数の溝15を形成している。なお、表面層4よりも硬い裏面層5に複数の溝15を形成すると硬さが低下してしまうが、裏面層5側に横臥する場合にマットレス1(裏面層5)との接触が少なくなる横臥者6の膝裏に溝15を形成することで、溝15を形成したことによる裏面層5の硬さの低下を体感させにくくなり、裏面層5での寝心地を損なうことがない。
【0035】
この溝15は、前後に一定の幅w5を有しており、裏面層5の下端面から裏面層5の中途部までベース層3にまで達しない深さd5で形成され、一定の間隔t5で前後に平行に並べて形成されている(図3(c))。
【0036】
これにより、マットレス1には、裏面層5において横臥者6の膝部に対応する位置に裏面層5側に容易に屈曲させることができる屈曲部16が形成される。この屈曲部16は、裏面層5において横臥者6の膝部の体圧を低減させることができる体圧低減部としても機能する。
【0037】
上記構成のマットレス1は、図4に示すように、リクライニング式のベッド17で使用すると、ベッド17に固定された臀部受台18の上方に体圧低減部12が位置し、臀部受台18に対して起倒する背部受台19と肩部受台20との屈曲部上方に屈曲部8,10が位置し、臀部受台18に対して起倒する大腿部受台21と下腿部受台22との間の屈曲部上方に屈曲部16が位置し、下腿部受台22の上方に体圧低減部14が位置するようになっている。ベッド17の背部受台19と肩部受台20との屈曲部上方や大腿部受台21と下腿部受台22との間の屈曲部上方にマットレス1の屈曲部8,10,16を位置させることで、ベッド1をリクライニングさせる際にマットレス1の追従性が向上し、横臥者6の身体がずれ落ちて身体に負荷が掛かってしまうのを防いでいる。
【0038】
なお、上記マットレス1では、表面層4における横臥者6の臀部及び踵部に対応する位置に幅方向に伸延する所定幅でベース層3まで達しない深さの複数の溝11,13を形成しているが、これに限られず、表面層4における横臥者6の背部又は/及び臀部又は/及び踵部に対応する位置に形成してもよい。
【0039】
上記マットレス1を被覆しているマットレスカバー2には、図1に示すように、運搬時に使用する一対の把手23,24が設けられている。
【0040】
ここでは、矩形縦長形状のマットレスカバー2の一方の長辺の前端側と中央側とに把手23,24を非対称に設けている。
【0041】
そして、マットレスカバー2は、図5に示すように、前端側の把手23と中央側の把手24との間でマットレス1を屈曲させることで、マットレスカバー2の前端側の把手23と中央側の把手24とを重ね合わせることができ、両把手23,24を片手で把持できるようになっている。
【0042】
これにより、マットレスカバー2の前端側の把手23と中央側の把手24とを重ね合わせた状態では、両把手23,24の前方側だけでマットレス1が重なった状態となっており、両把手23,24の後方側ではマットレス1が重なっておらず、両把手23,24の後方側に運搬者が立って運搬者の前側で両把手23,24を把持する姿勢でマットレス1を運搬することができる。
【0043】
特に、上記マットレス1では、マットレスカバー2の前端側の把手23と中央側の把手24との間に対応する位置に表面層4の屈曲部8と裏面層5の屈曲部10とを形成しているために、前端側の把手23と中央側の把手24との間でマットレス1を容易に屈曲させることができ、また、マットレス1を表面層4側(図5(a))、又は、マットレス1を裏面層5側(図5(b)、(c))のいずれ側にも容易に屈曲させることができる。
【0044】
このマットレスカバー2は、吸水性や親水性を有するものを用いることができる。マットレスカバー2に飲料や汗などの水分が滴下しても、マットレスカバー2の吸水性によって水分を吸収し、また、マットレスカバー2の親水性によって水分を拡散し、マットレスカバー2の表面を速く乾燥させることができて蒸れを防止することができる。なお、マットレスカバー2は、基布の素材を従来のナイロン製ではなく、ポリエステル製を使用することで、難燃加工剤(防火加工剤)をポリウレタンに混ぜて基布に塗布した後に親水加工を行うことが可能となり、難燃性能を持たせた親水加工ができる。
【0045】
特に、上記マットレス1では、横臥者6の体圧が他より大きくかかる背部や臀部や踵部に対応する位置に溝7,9,11,13を形成しているために、マットレスカバー2で溝7,9,11,13を被覆した状態においてマットレスカバー2の裏側に所定幅w1,w2,w3,w4で所定深さd1,d2,d3,d4の空間が形成されることになり、汗などをより速く乾燥させることができる。
【0046】
以上に説明したように、上記マットレス1は、表面層4の下面に表面層4よりも硬いベース層3を取付け、表面層4における横臥者6の背部又は/及び臀部又は/及び踵部に対応する位置に幅方向に伸延する所定幅w3,w4でベース層3に達しない深さd3,d4の複数の溝11,13を設けた構成となっている。
【0047】
そのため、上記構成のマットレス1では、横臥者6の臀部や踵部に対応する位置でより柔軟に身体荷重を受け止めることができて寝心地を向上させることができるとともに、表面層4よりも硬いベース層3にまで溝11,13が達していないために横臥者6の体圧を繰り返し受けても或いは洗浄時に繰り返し力が掛かってもマットレス1が破断してしまうのを防止することができる。
【0048】
また、上記マットレス1は、ベース層3の下面に表面層4よりも硬い裏面層5を取付けて表裏反転して使用可能とし、裏面層5における横臥者6の膝部に対応する位置に幅方向に伸延する所定幅w5でベース層3に達しない深さd5の複数の溝15を設けた構成となっている。
【0049】
そのため、上記構成のマットレス1では、表裏反転して裏面層5側に横臥する場合であっても、裏面層5の硬さによる寝心地を損なうことなく膝部での屈曲性を保持することができる。
【0050】
また、上記マットレス1は、吸水性又は/及び親水性を有するマットレスカバー2を着脱自在に設けて、マットレスカバー2で溝11,13,15を被覆しているために、マットレスカバー2の下側に溝11,13,15による空間が形成され、汗等の水分をより速く乾燥させることができる。
【0051】
また、上記マットレス1は、矩形縦長状のマットレス1の全体をマットレスカバー2で被覆するとともに、マットレスカバー2の長辺の前端側と中央側とに把手23,24をそれぞれ設け、前端側の把手23と中央側の把手24との間でマットレス1を屈曲させてマットレスカバー2の前端側の把手23と中央側の把手24とを片手で把持できる構成となっている。
【0052】
そのため、上記構成のマットレス1では、両把手23,24の前方側だけでマットレス1が重なった状態となっており、両把手23,24の後方側ではマットレス1が重なっておらず、両把手23,24の後方側に運搬者が立って運搬者の前側で両把手23,24を把持する姿勢でマットレス1を運搬することができるので、運搬時に占有する横幅が小さくなり、運搬者の体とマットレス1の1枚分の厚さの幅があれば狭い所でも運搬することができ、運搬時の作業性や安全性を向上させることができる。
【0053】
また、上記マットレス1は、マットレス1における前端側の把手23と中央側の把手24との間となる位置に容易に屈曲可能な屈曲部8,10を形成した構成となっている。
【0054】
そのため、上記構成のマットレス1では、運搬時にマットレス1を屈曲部8,10で容易に屈曲させてマットレスカバー2の前端側の把手23と中央側の把手24とを片手で把持することができるようになる。
【0055】
また、上記マットレス1は、マットレス1の表面及び裏面に幅方向に伸延する溝7,9を交互に設けて屈曲部8,10を形成し、マットレス1を屈曲部8,10で表裏いずれ側にも屈曲可能とした構成となっている。
【0056】
そのため、上記構成のマットレス1では、運搬者の利き腕や搬送する通路の状態などに応じてマットレス1の屈曲した姿勢を変えて運搬することができるようになる。
【符号の説明】
【0057】
1 マットレス 2 マットレスカバー
3 ベース層 4 表面層
5 裏面層 6 横臥者
7 溝 8 屈曲部
9 溝 10 屈曲部
11 溝 12 体圧低減部
13 溝 14 体圧低減部
15 溝 16 屈曲部
17 ベッド 18 臀部受台
19 背部受台 20 肩部受台
21 大腿部受台 22 下腿部受台
23,24 把手
図1
図2
図3
図4
図5