(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023068398
(43)【公開日】2023-05-17
(54)【発明の名称】食器洗い機、食器洗い機の制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A47L 15/46 20060101AFI20230510BHJP
A47L 15/44 20060101ALI20230510BHJP
【FI】
A47L15/46 Z
A47L15/44
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021179486
(22)【出願日】2021-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】廣松 直樹
(72)【発明者】
【氏名】掬川 文隆
(72)【発明者】
【氏名】寺田 翔太
【テーマコード(参考)】
3B082
【Fターム(参考)】
3B082CC02
3B082CC04
3B082DB00
3B082DC04
3B082DC06
(57)【要約】
【課題】洗剤供給路のメンテナンスにより食器洗い機が使用できない期間を、短縮できる食器洗い機、食器洗い機の制御方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】食器洗い機は、洗浄槽と、前記洗浄槽に供給される液体洗剤を貯留可能な洗剤タンクと、前記洗剤タンクに貯留される液体洗剤を前記洗浄槽内に供給する洗剤供給路を、前記洗剤タンクに貯留された液体によって洗浄するメンテナンス運転を実行するメンテナンス部と、を備え、前記メンテナンス部は、前記メンテナンス運転中、前記洗剤タンク内の液位が所定の基準値以下まで下がった場合、前記メンテナンス運転の実行時間を短縮する、食器洗い機。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄槽と、
前記洗浄槽に供給される液体洗剤を貯留可能な洗剤タンクと、
前記洗剤タンクに貯留される液体洗剤を前記洗浄槽内に供給する洗剤供給路を、前記洗剤タンクに貯留された液体によって洗浄するメンテナンス運転を実行するメンテナンス部と、を備え、
前記メンテナンス部は、
前記メンテナンス運転中、前記洗剤タンク内の液位が所定の基準値以下まで下がった場合、前記メンテナンス運転の実行時間を短縮する、
食器洗い機。
【請求項2】
前記メンテナンス部は、
前記メンテナンス運転中、前記洗剤タンク内の液位が前記所定の基準値以下まで下がらなかった場合、前記メンテナンス運転の実行時間を短縮しない、
請求項1に記載の食器洗い機。
【請求項3】
前記洗剤タンクは、前記洗剤タンク内に貯留された液体に浮遊する浮遊体を備え、
前記メンテナンス部は、前記浮遊体の位置に基づいて前記洗剤タンク内の液位を検知する、
請求項1又は2に記載の食器洗い機。
【請求項4】
前記メンテナンス部は、前記洗剤タンク内の液位を多段階で検知し、
前記所定の基準値は、少なくとも、前記メンテナンス部が検知する1段階以上の前記洗剤タンク内の液位の変化を示す値である、
請求項3に記載の食器洗い機。
【請求項5】
前記洗剤タンクに貯留された液体洗剤を、前記洗剤供給路を介して前記洗浄槽に供給する洗剤ポンプを備え、
前記メンテナンス運転は、前記洗剤ポンプを駆動する第1動作と、前記洗剤ポンプを停止する第2動作とを含み、
前記第2動作は、前記第1動作の終了後に前記第1動作に続けて行われる動作であり、
前記第2動作の動作時間は、前記第1動作の動作時間より長い、
請求項1から4のいずれか一項に記載の食器洗い機。
【請求項6】
洗浄槽と、前記洗浄槽に供給される液体洗剤を貯留可能な洗剤タンクと、を備える食器洗い機の制御方法であって、
前記洗剤タンクに貯留される液体洗剤を前記洗浄槽内に供給する洗剤供給路を、前記洗剤タンクに貯留された液体によって洗浄するメンテナンス運転を実行し、
前記メンテナンス運転中、前記洗剤タンク内の液位が所定の基準値以下まで下がった場合、前記メンテナンス運転の実行時間を短縮する、
食器洗い機の制御方法。
【請求項7】
洗浄槽と、前記洗浄槽に供給される液体洗剤を貯留可能な洗剤タンクと、を備える食器洗い機のプロセッサを、
前記洗剤タンクに貯留される液体洗剤を前記洗浄槽内に供給する洗剤供給路を、前記洗剤タンクに貯留された液体によって洗浄するメンテナンス運転を実行するメンテナンス部として機能させ、
前記メンテナンス部は、
前記メンテナンス運転中、前記洗剤タンク内の液位が所定の基準値以下まで下がった場合、前記メンテナンス運転の実行時間を短縮する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、食器洗い機、食器洗い機の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、タンク内に貯留された洗濯処理剤を水槽に自動投入する技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、洗剤供給路のメンテナンスによって食器洗い機が使えない期間を、短縮できる食器洗い機、食器洗い機の制御方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における食器洗い機は、洗浄槽と、前記洗浄槽に供給される液体洗剤を貯留可能な洗剤タンクと、前記洗剤タンクに貯留される液体洗剤を前記洗浄槽内に供給する洗剤供給路を、前記洗剤タンクに貯留された液体によって洗浄するメンテナンス運転を実行するメンテナンス部と、を備え、前記メンテナンス部は、前記メンテナンス運転中、前記洗剤タンク内の液位が所定の基準値以下まで下がった場合、前記メンテナンス運転の実行時間を短縮する。
【0006】
また、本開示における食器洗い機の制御方法は、洗浄槽と、前記洗浄槽に供給される液体洗剤を貯留可能な洗剤タンクと、を備える食器洗い機の制御方法であって、前記洗剤タンクに貯留される液体洗剤を前記洗浄槽内に供給する洗剤供給路を、前記洗剤タンクに貯留された液体によって洗浄するメンテナンス運転を実行し、前記メンテナンス運転中、前記洗剤タンク内の液位が所定の基準値以下まで下がった場合、前記メンテナンス運転の実行時間を短縮する。
【0007】
また、本開示におけるプログラムは、洗浄槽と、前記洗浄槽に供給される液体洗剤を貯留可能な洗剤タンクと、を備える食器洗い機のプロセッサを、前記洗剤タンクに貯留される液体洗剤を前記洗浄槽内に供給する洗剤供給路を、前記洗剤タンクに貯留された液体によって洗浄するメンテナンス運転を実行するメンテナンス部として機能させ、前記メンテナンス部は、前記メンテナンス運転中、前記洗剤タンク内の液位が所定の基準値以下まで下がった場合、前記メンテナンス運転の実行時間を短縮する。
【発明の効果】
【0008】
本開示における食器洗い機、食器洗い機の制御方法、及びプログラムは、洗剤タンク内の液位に応じてメンテナンス運転の実行時間を短縮できる。そのため、洗剤供給路のメンテナンスによって食器洗い機が使えない期間を、短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1における食器洗い機の概略側面図
【
図2】実施の形態1における食器洗い機の概略正面図
【
図3】実施の形態1における食器洗い機の概略正面図
【
図7】実施の形態1における磁性体の磁力が検知される範囲を示した図
【
図8】実施の形態1における磁性体の位置と、磁気センサユニットの検知信号のパターンと、制御装置が検知する液体洗剤の残量との対応関係を示した図表
【
図9】実施の形態1における制御装置の制御系の構成を示す図
【
図10】実施の形態1における第1メンテナンス運転における食器洗い機の動作を示すフローチャート
【
図11】実施の形態1における第2メンテナンス運転における食器洗い機の動作を示すフローチャート
【
図12】実施の形態2における第3メンテナンス運転における食器洗い機の動作を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、洗剤タンクが貯留する液体洗剤を洗浄槽に供給する食器洗い機があった。この種の食器洗い機では、洗剤タンクから洗浄槽に液体洗剤が供給される洗剤供給路において、液体洗剤の化学反応や異種の液体洗剤の混合などによって目詰まりが発生し得るため、目詰まりを解消するメンテナンスが実行可能に構成される。しかしながら、従来の食器洗い機では、不必要に長い期間、メンテナンスを実行する場合があり、メンテナンスによって食器洗い機が使えない期間が長期化し得ると言う課題を発明者らは発見し、その課題を解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
そこで、本開示は、洗剤供給路のメンテナンスによって食器洗い機が使えない期間を、短縮できる食器洗い機、食器洗い機の制御方法、及びプログラムを提供する。
【0011】
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明を省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0012】
(実施の形態1)
実施の形態1について説明する。
[1-1.構成]
[1-1-1.食器洗い機の全体構成]
図1は、食器洗い機1の概略側面図である。
図2及び
図3は、食器洗い機1の概略正面図である。
図1に示すように、洗浄槽2には、扉体3が取り付けられている。
図1、
図2、
図3、
図4、
図5、
図6、
図7、及び
図8において、前方は、扉体3及び洗浄槽2が引き出される方向であり、後方は、洗浄槽2が収納され扉体3が閉じられる方向である。また、食器洗い機1の洗浄槽2の開口部側が上方であり、反対側が下方であり、扉体3の正面から見て右側が右方、左側が左方である。
【0013】
洗浄槽2は、上方に開口部2Aを有し、内部に食器類4を収容するかご5が配置される。洗浄槽2は、
図1に示すように、下方域に第1レール6を備える。食器洗い機1の筐体7は、内面に第2レール8を備える。第1レール6は、第2レール8に移動可能に支持される。洗浄槽2は、筐体7に対して、前後方向に出し入れ自在に支持される。
【0014】
扉体3の上部には、
図1に示すように、扉体3の後面より後方であって且つ洗浄槽2の開口部2Aの前方に形成された平面部9を備える。平面部9には、LED(Light Emitting Diode)やタッチパネルなどを備える表示操作部10が配置される。表示操作部10は、食器洗い機1の洗浄運転のコースの選択や、食器洗い機1の電源のオンオフなどの操作を受け付ける。また、表示操作部10は、洗浄運転における食器洗い機1の状態や、節水・省エネ運転を実行しているか否か、食器洗い機1が洗浄運転を完了するまでの所要時間などの情報を表示する。なお、節水・省エネ運転については、後述する。扉体3の上部には、前方に突出する取手11を備える。取手11は、ユーザが把持して洗浄槽2を筐体7から出し入れする際に利用される。
【0015】
なお、表示操作部10は、扉体3が閉じられた状態においては、扉体3及び筐体7に覆い隠されるので、外部からの視認ができない。従って、扉体3が閉じられた状態においては、食器洗い機1の正面に配置される部品点数を少なくできるため、食器洗い機1の外観デザイン性の向上を図ることができる。
【0016】
洗浄槽2と扉体3との間の両側には側壁12が配置される。一対の側壁12は洗浄槽2と扉体3とを連結し、洗浄槽2と扉体3とは一体的に移動可能である。洗浄槽2と扉体3との間には、前方空間部13が形成される。前方空間部13は、洗浄槽2の前面側と、扉体3の後面側と、側壁12の内面側と、平面部9の下面側とで区画形成される。前方空間部13には、洗剤タンク収納部14が配置され、洗剤タンク収納部14には洗剤タンク15が出し入れ自在に収容される。洗剤タンク収納部14は、側壁12の片側に溶着、ネジ止め、または側壁12と一体成型で形成される。洗剤タンク収納部14は、洗浄槽2の前面に設けてもよい。
【0017】
洗浄槽2の前面下方には、制御装置16が配置される。制御装置16は、例えば循環ポンプ17、排水ポンプ18、給水ポンプ19、洗剤ポンプ20などの駆動を制御する。制御装置16は、洗剤ポンプ20の回転速度及び駆動時間などを制御する。当該制御により、食器類4などの洗浄時においては、必要な量の液体洗剤が、洗剤タンク15から第1管21及び第2管22を通って、洗浄槽2に供給される。第1管21は、洗剤タンク収納部14と洗剤ポンプ20とを接続する。第2管22は、洗剤ポンプ20と洗浄槽洗剤吐出口30とを接続する。
【0018】
また、洗浄槽2には、以下の経路で食器類4を洗浄する洗浄水が給水される。具体的には、図示しないシステムキッチンの分岐水栓などから給水ホースなどの給水経路に、水道水などの洗浄水が供給される。供給された洗浄水は、給水ポンプ19や給水弁などにより、給水経路を経て、洗浄槽2内に必要な水位や必要量の給水がなされる。
【0019】
洗浄槽2の外側下方には、循環ポンプ17が配置される。循環ポンプ17は、洗浄槽2内に給水された洗浄水を、循環経路を経て循環させ、洗浄ノズル23から洗浄水を噴射させる。食器類4は、噴射された洗浄水で洗浄される。洗浄水を加熱するヒータ24が、洗浄槽2の底部近傍に配置される。
【0020】
食器洗い機1は、洗浄槽2から洗浄水を排水する排水経路を備える。排水経路は、排水ポンプ18と図示せぬ排水ホースなどで構成される。食器類4の洗浄やすすぎが終了すると、排水ポンプ18が駆動され、洗浄水は、排水ホースを介して外部に排水される。排水は、洗浄槽2内の洗浄水を排水ホースを介して、接続されている排水管などへと送られることで排水可能である。
【0021】
[1-1-2.洗剤タンク周りの構成]
図2は、洗剤タンク15を収納した状態を示し、
図3は、洗剤タンク15を収納途中もしくは引出途中の状態を示す。
図3に示すように、洗剤タンク収納部14は右方が開口した空洞状の空間を有する。空洞状の空間には洗剤タンク15が出し入れ自在に収納される。洗剤タンク収納部14は、例えば洗浄槽2の中央部側から右方側に配置され、平面部9の略下方(下方を含む)で、洗剤タンク15を収納する。
【0022】
図2及び
図3では、洗剤タンク収納部14から洗剤タンク15を右方向に引き出す構成を図示しているが、これに限られない。例えば、洗剤タンク収納部14及び洗剤タンク15を、
図2及び
図3とは左右対称の反対の位置に配置してもよい。この場合、洗剤タンク収納部14から洗剤タンク15を左方向に引き出す構成が望ましい。
【0023】
洗剤タンク15の底面の奥側端部には、
図3に示すように、タンク側逆止弁151が設けられる。タンク側逆止弁151の出口は、洗剤タンク15の洗剤吐出口152に連通する。洗剤タンク収納部14には、底面の奥側端部に本体側逆止弁141が設けられる。洗剤タンク収納部14に洗剤タンク15を収納すると、
図2に示すように、洗剤タンク収納部14の本体側逆止弁141とタンク側逆止弁151とが係合する。これにより、洗剤タンク15の収納が完了し、洗剤吐出口152から洗剤タンク収納部14側への液体洗剤を移送する経路が構成される。
【0024】
洗剤タンク15は、
図1に示すように、洗浄槽2を前方に少なくとも距離A(
図1の点線矢印)以上、引き出された状態において、洗剤タンク収納部14から洗剤タンク15を左右方向に出し入れ自在に構成される。距離Aは、扉体3の背面と筐体7の最前面との合わせ面と、洗剤タンク収納部14の洗浄槽2側の面の最短距離である。
【0025】
[1-1-3.洗剤タンク内及びフロートの構成]
図4及び
図5は、洗剤タンク収納部14に収容された状態の洗剤タンク15の正面図である。
図4は、洗剤タンク15に液体洗剤が貯留されていない状態を示し、
図5は、洗剤タンク15に液体洗剤が貯留されている状態を示す。
図5では、破線によって液体洗剤の液位を表している。液体洗剤は、洗剤入れ蓋部153を開けて貯留される。洗剤タンク15は側面側の少なくとも一部に透明部を有し、洗剤タンク収納部14に収納された状態で、ユーザが洗剤タンク15内の液体洗剤の残量を目視可能とする。透明部は、液体洗剤の洗剤量を示す目盛りを有し、液体洗剤の減り具合、補充のタイミングなどを目視により推測できる。洗剤タンク15は、タンク取手154を有する。タンク取手154は側面側の少なくとも一部に設けられる。
【0026】
洗剤タンク15の内部には、液体洗剤を含む液体内で浮遊する浮遊体の一例であるフロート155が設けられる。フロート155は、洗剤タンク15の開口を覆うカバー156に設けられた回動軸157に、アーム158を介して軸支される。フロート155は、液体洗剤を含む液体に発生する波を打ち消すために設けられ、液体洗剤を含む液体に浮く材料で形成される。フロート155は、熱可塑性樹脂や金属などによって形成されてもよい。フロート155を金属によって形成する場合には、フロート155が液体洗剤に浮くようにするために、内部に空洞が設けられてもよい。フロート155とアーム158は、一体的に形成されてもよいし、別々に形成されて接合されてもよい。アーム158は、洗浄槽2を筐体7に対して出し入れする方向と直交する方向に回動する。アーム158の回動はストッパリブ159にせき止められる。ストッパリブ159はカバー156に形成される。
【0027】
フロート155には磁性体160が設けられ、磁性体160の磁気を検知する磁気センサユニット142が、洗剤タンク収納部14の側面に設けられる。磁気センサユニット142が磁性体160の磁気を検知し、洗剤タンク15が洗剤タンク収納部14に収納されていることが検知される。
【0028】
図4に示すように、洗剤タンク15に液体洗剤が貯留されていないときには、フロート155およびアーム158は自重により鉛直下方に垂れ下がる。洗剤タンク15に液体洗剤が貯留されると、
図5に示すように、フロート155は液体洗剤の液位に応じて浮上し、アーム158は回動軸157を中心として上方に回動する。磁気センサユニット142により磁性体160の位置を検知することにより、洗剤タンク15内の液位を検知することができる。磁気センサユニット142は、例えば、洗剤タンク15内の複数の液位に対応する磁性体160の位置の近傍に設けられた複数のホール素子で構成される。磁気センサユニット142は、磁気抵抗効果素子、磁気インピーダンス素子など、任意の方式で磁性体160の磁気を検知可能なセンサであってもよい。
【0029】
洗剤タンク15の奥側底部には爪161が設けられる。洗剤タンク15を洗剤タンク収納部14に挿入すると、爪161が洗剤タンク収納部14の側面に設けられた爪受け部と嵌合し、洗剤タンク15が洗剤タンク収納部14内に安定して支持される。洗剤タンク15は天面が開口され、開口部分はカバー156により覆われる。カバー156には洗剤投入口162が設けられ、洗剤投入口162は洗剤入れ蓋部153により覆われる。カバー156には投入補助斜面163が設けられる。液体洗剤は、投入補助斜面163に沿って流れて安定投入される。
【0030】
[1-1-4.磁気センサユニットの詳細な構成]
図6は、洗剤タンク収納部14に洗剤タンク15が収納された状態を示す正面図である。
【0031】
本実施の形態において、磁気センサユニット142は、フロート155の回動による磁性体160の軌跡Tの略中央に正面視で重なるように、洗剤タンク収納部14に配置されている。なお、本実施形態における磁性体160は、下方にN極160Nが、上方にS極160Sが配置されるように傾いている。
【0032】
磁気センサユニット142は、第1磁気センサ142Aと第2磁気センサ142Bとを備える。第1磁気センサ142Aと第2磁気センサ142Bとは、正面視で軌跡Tに重なるように設けられる。第1磁気センサ142Aは、第2磁気センサ142Bより上方に設けられる。第1磁気センサ142A及び第2磁気センサ142Bは、それぞれホール素子によって
図6の紙面に垂直な2方向の磁束を独立して検知可能である。各磁気センサにおいて、対応する方向の磁束密度が所定の閾値を上回った場合、磁気センサユニット142は検知信号を制御装置16に出力する。なお、検知信号はデジタル信号である。
【0033】
ここで、磁性体160の位置を考慮すると、磁気センサユニット142が受ける磁束は、
図6の紙面奥から手前に向かう方向の磁束についてはN極160Nによる磁束、紙面手前から奥に向かう方向の磁束はS極160Sによる磁束である。したがって、磁気センサユニット142は、第1磁気センサ142Aによる第1N極検知信号N1と、第1磁気センサ142Aによる第1S極検知信号S1と、第2磁気センサ142Bによる第2N極検知信号N2と、第2磁気センサ142Bによる第2S極検知信号S2と、の4種類の検知信号を出力する。
【0034】
図7は、磁性体160の磁力が検知される範囲を示した図である。
図7において、正面視でN極検知範囲BN内に第1磁気センサ142Aが含まれるとき、第1磁気センサ142Aは、第1N極検知信号N1を出力する。
図7において、正面視でN極検知範囲BN内に第2磁気センサ142Bが含まれるとき、第2磁気センサ142Bは、第2N極検知信号N2を出力する。
図7において、正面視でS極検知範囲BS内に第1磁気センサ142Aが含まれるとき、第1磁気センサ142Aは、第1S極検知信号S1を出力する。
図7において、正面視でS極検知範囲BS内に第2磁気センサ142Bが含まれるとき、第2磁気センサ142Bは、第2S極検知信号S2を出力する。
【0035】
ここで、N極検知範囲BN、及びS極検知範囲BSは、それぞれ、N極35N及びS極35Sからの磁束密度が、
図7の紙面手前-奥方向における各磁気センサと同じ位置で、所定の閾値を上回る領域を示した範囲である。N極検知範囲BN、及びS極検知範囲BSは、磁性体160の磁力の強さ、磁性体160と各磁気センサとの
図7の紙面手前-奥方向の距離、各磁気センサにおける磁力検知の閾値等によって設定される。
【0036】
図7においては、洗剤タンク15に液体洗剤が入っていない状態であるため、フロート155は、可動範囲の最下部に位置する。このときの磁性体160の位置を、位置PHとする。
磁性体160が位置PHに位置する場合、第1磁気センサ142Aは、N極検知範囲BN及びS極検知範囲BSの外側に位置する。そのため、この場合の第1磁気センサ142Aは、N極160N及びS極160Sの磁束を検知しないため、検知信号を出力しない。
一方、磁性体160が位置PHに位置する場合、第2磁気センサ142Bは、N極検知範囲BNの範囲外であるが、S極検知範囲BSの範囲内に位置する。そのため、磁気センサユニット142の出力は、第2S極検知信号S2のみとなる。
【0037】
また、
図7において、液体洗剤が最大まで貯留された状態における磁性体160の位置を仮想線で示す。このとき、磁性体160は、
図6に示した磁性体160の軌跡Tの最上部に位置する。このときの磁性体160の位置を、位置PBとする。
磁性体160が位置PBに位置する場合、第1磁気センサ142Aは、N極検知範囲BNの範囲内にある。また、第2磁気センサ142Bは、N極検知範囲BN及びS極検知範囲BSの範囲外に位置する。従って、磁気センサユニット142の出力は、第1N極検知信号N1のみとなる。
【0038】
このように、洗剤タンク15内の液量によってフロート155が回動し、磁性体160の位置が変化し、磁気センサユニット142から出力される検知信号のパターンが変化する。
従って、制御装置16は、予め洗剤タンク15内の液位の段階に対応した検知信号のパターンを記憶しておくことにより、磁気センサユニット142から出力される検知信号のパターンから洗剤タンク15内の液位を多段階で検知できる。
【0039】
図8は、磁性体160の位置と、磁気センサユニット142の検知信号のパターンと、制御装置16が検知する液体洗剤の残量と、の対応関係を示した図表である。なお、
図8において、「1」は検知信号の出力を示し、「0」は検知信号の非出力を示している。
図8の図表は、メモリ180にデータとして記憶されている。
【0040】
本実施の形態においては、
図8に示すように、
図6に示した軌跡Tの範囲内において、磁性体160が最も高い位置にある位置PBから最も低い位置にある位置PHまでの範囲で、7つのパターンの検知信号が制御装置16に出力される。なお、位置PB、PC、PD、PE、PF、PG、PHは、「P」に続くアルファベットがZに向かうにつれて、磁性体160の位置が低い。
【0041】
本実施の形態においては、検知信号のパターンが
図8のようなパターンを取るように、磁性体160の磁力の強さ、磁性体160のN極160NとS極160Sとの距離、第1磁気センサ142Aと第2磁気センサ142Bとの距離、各磁気センサと磁性体160との
図6及び
図7の紙面手前-奥方向における距離、各磁気センサにおける磁力検知の閾値等を調整される。
【0042】
図8において、位置PAに対応するパターン以外のパターンは、「洗剤多」、「洗剤中」、及び「洗剤小」のいずれかの液体洗剤の残量に分類される。位置PB、PCにおける検出信号のパターンは、液体洗剤の残量として「洗剤多」に分類される。「洗剤多」は、液体洗剤の残量として3段階で一番多いことを示す。
図8において、位置PD、PEにおける検出信号のパターンは、液体洗剤の残量として「洗剤中」に分類される。「洗剤中」は、液体洗剤の残量として3段階で二番目に多いことを示す。
図8において、位置PF、PG、PHにおける検出信号のパターンは、液体洗剤の残量として「洗剤少」に分類される。「洗剤小」は、液体洗剤の残量として3段階で一番少ないことを示す。制御装置16は、
図8の図表を参照することで、検知信号のパターンに対応する液体洗剤の残量を検知できる。
【0043】
本実施の形態においては、洗剤タンク15が洗剤タンク収納部14に収納されている場合、少なくとも1つの検知信号が制御装置16に出力される。従って、検知信号が1つも出力されていない場合は、洗剤タンク15が洗剤タンク収納部14に正常な位置で収納されていないことが検知できる。従って、本実施の形態においては、検知信号が制御装置16に1つも出力されていない場合、制御装置16は、
図8の図表を参照することで、洗剤タンク15が洗剤タンク収納部14から抜けた状態である、タンク抜けであると検知する。
【0044】
[1-1-5.食器洗い機の制御系の構成]
図9は、食器洗い機1の制御系の構成を示す図である。
食器洗い機1は、食器洗い機1の各部を制御する制御装置16を備える。制御装置16は、プロセッサ170、メモリ180、及びI/F190を備える。I/Fは、インターフェイスを示す。
【0045】
プロセッサ170は、CPU(Central Processing Unit)やMPC(Micro Processing Unit)等のプロセッサである。プロセッサ170は、メモリ180が記憶する制御プログラム181を読み出して実行することにより、運転制御部171、表示操作制御部172、及びメンテナンス部173として機能する。
制御プログラム181は、本開示の「プログラム」に相当する。
【0046】
メモリ180は、プログラムやデータを記憶するメモリである。メモリ180は、制御プログラム181、プロセッサ170に処理されるデータを記憶する。メモリ180は、不揮発性の記憶領域を有する。また、メモリ180は、揮発性の記憶領域を備え、プロセッサ170のワークエリアを構成してもよい。
【0047】
I/F190は、コネクタや通信回路等の所定の通信規格に従った通信ハードウェアを備える。I/F190は、循環ポンプ17、排水ポンプ18、給水ポンプ19、洗剤ポンプ20、ヒータ24、磁気センサユニット142、温度センサ25、開閉センサ26、送風ファン27、静電霧化装置28、表示操作部10、及び濁度検知センサ29と接続し、これらデバイスと通信する。
なお、制御装置16に接続するデバイスは、これらデバイスに限定されず、他のデバイスが接続してもよい。
【0048】
循環ポンプ17は、制御装置16の制御に従って駆動し、洗浄槽2内に給水された洗浄水を、循環経路を経て循環させ、洗浄ノズル23から洗浄水を噴射させる。
【0049】
排水ポンプ18は、制御装置16の制御に従って駆動し、洗浄槽2から洗浄水を排水する。
【0050】
給水ポンプ19は、制御装置16の制御に従って駆動し、給水経路から供給された洗浄水を洗浄槽2内に給水する。
【0051】
洗剤ポンプ20は、制御装置16の制御に従って駆動し、液体洗剤を洗剤タンク15から洗浄槽2に供給する。
【0052】
ヒータ24は、制御装置16の制御に従って加熱し、洗浄水を加熱する。
【0053】
磁気センサユニット142は、洗剤タンク15が洗剤タンク収納部14に収納されている場合、フロート155の位置に応じて7つのパターンのいずれかの検知信号を出力する。
【0054】
温度センサ25は、洗浄槽2内の洗浄水の温度を検知し、検知信号を制御装置16に出力する。
【0055】
開閉センサ26は、扉体3の開閉を検知する。開閉センサ26は、検知信号を制御装置16に出力する。
【0056】
送風ファン27は、制御装置16の制御に従って回転する。送風ファン27は、洗浄槽2内に外気を送り、食器類4を乾燥させる。
【0057】
静電霧化装置28は、例えば、供給される水分に放電して帯電微粒子水を含むミストを生成する放電部と、放電部に印加する高電圧を発生させる電源回路とを備える。放電部及び電源回路の図示は省略する。静電霧化装置28は、帯電微粒子水を含むミストを発生させることで、洗浄槽2内を脱臭したり、洗浄槽2内に発生する菌を抑制したりする。帯電微粒子水には、除菌作用や脱臭作用などを発揮する静電霧等の有効成分が含まれる。静電霧化装置28が発生させたミストは、所定のファンによって洗浄槽2内に送られる。
【0058】
表示操作部10は、LEDやタッチパネルを備え、制御装置16の制御に従って各種の情報を表示する。また、表示操作部10は、タッチパネルを介して、ユーザから各種の操作を受け付ける。
【0059】
濁度検知センサ29は、例えば光学式のセンサで構成され、循環経路に配置される所定の配管中を流れる洗浄水の濁度を検出し、検出信号を制御装置16に出力する。
【0060】
上述したように、プロセッサ170は、運転制御部171、表示操作制御部172、及びメンテナンス部173として機能する。
【0061】
運転制御部171は、制御装置16に接続する各種のデバイスを制御して、食器洗い機1の洗浄運転を制御する。運転制御部171が制御する洗浄運転は、洗浄工程、すすぎ工程、乾燥工程、及び保管工程をこの順で連続して実行する運転でもよいし、いずれかの工程のみを実行する運転でもよいし、いずれか2つ異常の工程を任意の順序で実行する運転でもよい。ここで、保管工程とは、扉体3が閉状態である場合において食器類4を洗浄槽2内で保管する工程である。保管工程は、乾燥保管工程、及び除菌保管工程の少なくともいずれかを含む。乾燥保管工程は、送風ファン27によって食器類4を乾燥保管する工程である。除菌保管工程は、静電霧化装置28が生成したミストを洗浄槽2内に送り、食器類4を除菌保管する工程である。
【0062】
運転制御部171は、洗浄運転において、節水・省エネ運転を実行可能である。節水・省エネ運転は、洗浄運転において、節水及び省エネルギーを行うための運転である。節水・省エネ運転を伴う洗浄運転は、節水・省エネ運転を伴わない洗浄運転より、節水及び省エネルギーが可能である。運転制御部171は、洗浄運転において、温度センサ25が検出する単位時間あたりの温度変化、及び、濁度検知センサ29の検出信号に基づいて、節水・省エネ運転を実行するか否かを判定する。そして、運転制御部171は、節水・省エネ運転を実行すると判定した場合、洗浄運転において節水・省エネ運転を実行する。
【0063】
表示操作制御部172は、表示操作部10に各種情報を表示させる。また、表示操作制御部172は、表示操作部10を介してユーザから各種の操作を受け付ける。
【0064】
メンテナンス部173は、第1メンテナンス運転又は第2メンテナンス運転を行う。第1メンテナンス運転及び第2メンテナンス運転は、洗剤タンク15に貯留される液体洗剤を洗浄槽2内に供給する洗剤供給路Rを、洗剤タンク15に貯留された液体によって洗浄する運転である。洗剤供給路Rは、洗剤吐出口152、第1管21、洗剤ポンプ20、第2管22、及び洗浄槽洗剤吐出口30により形成される供給路である。第1メンテナンス運転及び第2メンテナンス運転では、洗剤タンク15内に液体洗剤以外の液体が貯留される。第1メンテナンス運転及び第2メンテナンス運転において洗剤タンク15に貯留される液体は、例えば、クエン酸が溶けた40℃の水である。なお、第1メンテナンス運転及び第2メンテナンス運転において洗剤タンク15に貯留される液体は、この例示に限定されず、クエン酸が溶けた40℃以下の水でもよく、クエン酸が溶けた40℃以上の水でもよく、クエン酸が溶けていない水でもよく、クエン酸以外の成分が溶けた水でもよい。
本実施の形態において、第2メンテナンス運転は、本開示の「メンテナンス運転」に相当する。
【0065】
第1メンテナンス運転又は第2メンテナンス運転は、第1動作と第2動作とを含み、第1動作と第2動作とを複数回行う。第1動作は、洗剤ポンプ20を駆動させる動作である。第1動作によって、洗剤供給路Rは、洗剤タンク15内に貯留された液体で満たされる。第2動作は、第1動作の終了後に第1動作に続けて行われる。第2動作は、洗剤ポンプ20の停止させる動作である。第2動作によって、洗剤供給路R内に発生した析出物は、第1動作で満たされ液体によって溶かされる。なお、当該析出物は、液体洗剤の化学反応や、異種の液体洗剤の混合などによって発生する。第2動作の動作時間は、第1動作の動作時間より長く設定されている。
【0066】
第2メンテナンス運転における第1動作の動作時間は、第1メンテナンス運転における第1動作の動作時間以上に設定される。第2メンテナンス運転における第2動作の動作時間は、第1メンテナンス運転における第2動作の動作時間より長く設定される。よって、第2メンテナンス運転の実行時間は、第1メンテナンス運転の実行時間より長い。第1メンテナンス運転における第1動作の動作時間をT1、第1メンテナンス運転における第2動作の動作時間をT2、第2メンテナンス運転における第1動作の動作時間をT3、第2メンテナンス運転における第2動作の動作時間をT4とすると、本実施の形態においては、動作時間に、T1<T3<T2<T4の関係が成立する。T1は、例えば60秒である。T2は、例えば230秒である。T3は、例えば67秒である。T4は、例えば3560秒である。
【0067】
表示操作部10は、食器洗い機1のメンテナンスモードを、第1メンテナンス運転を行う第1メンテナンスモード、又は、第2メンテナンス運転を行う第2メンテナンスモードにユーザPが切り替えられるユーザーインターフェイスを表示する。デフォルトの当該ユーザーインターフェイスでは、食器洗い機1のメンテナンスモードが第1メンテナンスモードに設定されている。表示操作制御部172が、表示操作部10を介して第1メンテナンスモードから第2メンテナンスモードに切り替える操作をユーザPから受け付けた場合に、メンテナンス部173は、第2メンテナンス運転を行う。一方、表示操作制御部172が、表示操作部10を介して第2メンテナンスモードから第1メンテナンスモードに切り替える操作をユーザPから受け付けた場合、及び、デフォルト設定の場合、メンテナンス部173は、第1メンテナンス運転を行う。
【0068】
メンテナンス部173は、洗剤タンク15に貯留される液体の液位を検知する。メンテナンス部173は、
図8の図表を参照して、磁気センサユニット142が出力する検知信号のパターンごとに、当該パターンに対応する液位を検知する。メンテナンス部173は、磁気センサユニット142が出力する検知信号のパターンが、位置PBに対応するパターンである場合、洗剤タンク15内の液位が第1位置であると検知する。メンテナンス部173は、磁気センサユニット142が出力する検知信号のパターンが、位置PCに対応するパターンである場合、洗剤タンク15内の液位が第1位置より低い第2位置であると検知する。メンテナンス部173は、磁気センサユニット142が出力する検知信号のパターンが、位置PDに対応するパターンである場合、洗剤タンク15内の液位が第2位置より低い第3位置であると検知する。メンテナンス部173は、磁気センサユニット142が出力する検知信号のパターンが、位置PEに対応するパターンである場合、洗剤タンク15内の液位が第3位置より低い第4位置であると検知する。メンテナンス部173は、磁気センサユニット142が出力する検知信号のパターンが、位置PFに対応するパターンである場合、洗剤タンク15内の液位が第4位置より低い第5位置であると検知する。メンテナンス部173は、磁気センサユニット142が出力する検知信号のパターンが、位置PGに対応するパターンである場合、洗剤タンク15内の液位が第5位置より低い第6位置であると検知する。メンテナンス部173は、磁気センサユニット142が出力する検知信号のパターンが、位置PHに対応するパターンである場合、洗剤タンク15内の液位が第6位置より低い第7位置であると検知する。
【0069】
メンテナンス部173は、洗剤タンク15内の液体の残量が無いか否かを判定する。例えば、メンテナンス部173は、洗剤タンク15内の液位として第7位置を検知した後、洗剤ポンプ20が所定時間或いは所定の回転数駆動した場合、洗剤タンク15内の液体の残量が無いと判定する。また、例えば、メンテナンス部173は、
図8の図表を参照して洗剤タンク15内の残量として「残量小」を検知した後、洗剤ポンプ20が所定時間或いは所定の回転数駆動した場合、洗剤タンク15内の液体の残量が無いと判定する。
【0070】
[1-2.動作]
次に、食器洗い機1の動作について説明する。
[1-2-1.第1メンテナンス運転における動作]
図10は、第1メンテナンス運転における食器洗い機1の動作を示すフローチャートFAである。
【0071】
なお、本実施の形態のメンテナンス部173は、洗剤タンク15内の液位が第1位置であることを検知した場合に、第1メンテナンス運転を実行可能である。換言すると、本実施の形態のメンテナンス部173は、洗剤タンク15内に最大まで液体が貯留されている場合に、第1メンテナンス運転を実行可能である。よって、
図10の動作の開始時点では、洗剤タンク15内には、最大まで液体が貯留されている。
【0072】
制御装置16のメンテナンス部173は、第1動作を行う(ステップSA1)。なお、ステップSA1において洗剤ポンプ20が駆動する時間は、第1動作の動作時間に対応するT1である。
【0073】
次いで、メンテナンス部173は、第2動作を行う(ステップSA2)。なお、ステップSA2において洗剤ポンプ20が停止する時間は、第2動作の動作時間に対応するT2である。
【0074】
次いで、メンテナンス部173は、第1メンテナンス運転を開始してから第1動作及び第2動作をN(Nは2以上の整数)回行ったか否かを判定する(ステップSA3)。Nは、例えば、6である。
【0075】
メンテナンス部173は、第1メンテナンス運転を開始してから第1動作及び第2動作をN(Nは2以上の整数)回行っていないと判定した場合(ステップSA3:NO)、処理をステップSA1に戻し、再度、ステップSA1以降の処理を行う。
【0076】
一方、メンテナンス部173は、第1メンテナンス運転を開始してから第1動作及び第2動作をN回行ったと判定した場合(ステップSA3:YES)、洗剤タンク15に貯留される液体の残量が無いか否かを判定する(ステップSA4)。
【0077】
メンテナンス部173は、残量が無いと判定していない場合(ステップSA4:NO)、洗剤ポンプ20をT5の時間、駆動させ(ステップSA5)、第1メンテナンス運転を終了する。T5は、例えば120秒である。
【0078】
一方、メンテナンス部173は、残量が無いと判定した場合(ステップSA4:YES)、洗剤ポンプ20をT6の時間、駆動させ(ステップSA6)、第1メンテナンス運転を終了する。T6は、T5より短い時間であり、例えば15秒である。
【0079】
[1-2-2.第2メンテナンス運転における動作]
図11は、第2メンテナンス運転における食器洗い機1の動作を示すフローチャートFBである。
【0080】
なお、本実施の形態のメンテナンス部173は、洗剤タンク15内の液位が第1位置であることを検知した場合に、第2メンテナンス運転を実行可能である。よって、
図11の動作の開始時点では、洗剤タンク15内には、最大まで液体が貯留されている。
【0081】
制御装置16のメンテナンス部173は、第1動作を行う(ステップSB1)。なお、ステップSB1において洗剤ポンプ20が駆動する時間は、第1動作の動作時間に対応するT3である。
【0082】
次いで、メンテナンス部173は、第2動作を行う(ステップSB2)。なお、ステップSB2において洗剤ポンプ20が停止する時間は、第2動作の動作時間に対応するT4である。
【0083】
メンテナンス部173は、洗剤タンク15内の液位が所定の基準値以下であるか否かを判定する(ステップSB3)。本実施の形態において、所定の基準値は、第5位置以下である。なお、所定の基準値は、第5位置以下に限定されない。所定の基準値は、多段階検知において、少なくとも1段階以上の洗剤タンク15内の液位の変化を示す値であればよい。よって、所定の基準値は、第2位置でも、第3位置でも、第4位置でも、第5位置でも、第6位置でもよい。なお、所定の基準値は、洗剤タンク15内の液位が所定の基準値以下である場合に洗剤供給路Rに対するメンテナンスが不要と見做すことができる値に設定される。所定の基準値は、事前のテストやシミュレーションなどによって適切に定められる。
【0084】
メンテナンス部173は、洗剤タンク15内の液位が所定の基準値以下でないと判定した場合(ステップSB3:NO)、第2メンテナンス運転を開始してから第1動作及び第2動作をM(Mは3以上の整数)回行ったか否かを判定する(ステップSB4)。Mは、例えば、9である。
【0085】
メンテナンス部173は、第2メンテナンス運転を開始してから第1動作及び第2動作をM回行っていないと判定した場合(ステップSB4:NO)、処理をステップSB1に戻し、再度、ステップSB1以降の処理を行う。
【0086】
一方、メンテナンス部173は、第2メンテナンス運転を開始してから第1動作及び第2動作をM回行ったと判定した場合(ステップSB4:YES)、ステップSB5の処理を行う。
【0087】
ステップSB3の説明に戻り、メンテナンス部173は、洗剤タンク15内の液位が所定の基準値以下であると判定した場合(ステップSB3:YES)、第2メンテナンス運転を開始してから第1動作及び第2動作をL(Lは2以上の整数)回行ったか否かを判定する(ステップSB5)。ここで、Lは、Mより小さい値に設定される。Lは、例えば、6である。
【0088】
メンテナンス部173は、第2メンテナンス運転を開始してから第1動作及び第2動作をL回行っていないと判定した場合(ステップSB5:NO)、処理をステップSB1に戻し、再度、ステップSB1以降の処理を行う。
【0089】
ステップSB3の説明に戻り、メンテナンス部173は、洗剤タンク15内の液位が所定の基準値以下でないと判定した場合(ステップSB3:NO)、第2メンテナンス運転を開始してから第1動作及び第2動作をL(Lは3以上の整数)回行ったか否かを判定する(ステップSB5)。ここで、Lは、Mより大きい。
【0090】
メンテナンス部173は、第2メンテナンス運転を開始してから第1動作及び第2動作をL(Lは3以上の整数)回行っていないと判定した場合(ステップSB5:NO)、処理をステップSB1に戻し、再度、ステップSB1以降の処理を行う。
【0091】
一方、メンテナンス部173は、第2メンテナンス運転を開始してから第1動作及び第2動作をL回行ったと判定した場合(ステップSB5:YES)、洗剤ポンプ20をT7の時間、駆動させ(ステップSB6)、第2メンテナンス運転を終了する。T7は、T5及びT6より長い動作時間であり、例えば480秒である。
【0092】
以上のように、第2メンテナンス運転では、洗剤タンク15内の液位が所定の基準値以下になった場合、第1動作及び第2動作をM回やることなく、運転が終了する。すなわち、第2メンテナンス運転では、洗剤タンク15内の液位が所定の基準値以下になった場合、第2メンテナンス運転の実行時間が短縮される。
【0093】
[1-3.効果等]
以上、説明したように、食器洗い機1は、洗浄槽2と、洗浄槽2に供給される液体洗剤を貯留可能な洗剤タンク15と、洗剤タンク15に貯留される液体洗剤を洗浄槽2内に供給する洗剤供給路Rを、洗剤タンク15に貯留された液体によって洗浄する第2メンテナンス運転を実行するメンテナンス部173と、を備える。メンテナンス部173は、第2メンテナンス運転中、洗剤タンク15内の液位が所定の基準値以下まで下がった場合、第2メンテナンス運転の実行時間を短縮する。
【0094】
これによれば、洗剤タンク15内の液位に応じて第2メンテナンス運転の実行時間を短縮できる。そのため、洗剤供給路Rのメンテナンスによって食器洗い機1が使えない期間を、短縮できる。
【0095】
メンテナンス部173は、第2メンテナンス運転中、洗剤タンク15内の液位が所定の基準値以下まで下がらなかった場合、第2メンテナンス運転の実行時間を短縮しない。
【0096】
これによれば、洗剤タンク15内の液位が所定の基準値以下まで下がらなかった場合、第2メンテナンス運転の実行時間を短縮しないため、洗剤供給路Rが適切に洗浄されていない場合に第2メンテナンス運転の実行時間が短縮されることを回避できるようなる。よって、メンテナンスによって洗剤供給路Rが適切に洗浄されないことを回避しつつ、洗剤供給路Rのメンテナンスによって食器洗い機1が使えない期間を、短縮できる。
【0097】
洗剤タンク15は、洗剤タンク15内に貯留された液体に浮遊するフロート155を備える。メンテナンス部173は、フロート155の位置に基づいて洗剤タンク15内の液位を検知する。
【0098】
これによれば、液体に浮遊するフロート155の位置を利用するため、適正に洗剤タンク15内の液位の検知できる。よって、適正に第2メンテナンス運転の実行時間を短縮でき、洗剤供給路Rのメンテナンスによって食器洗い機1が使えない期間を適正に短縮できる。
【0099】
メンテナンス部173は、洗剤タンク15内の液位を多段階で検知する。所定の基準値は、少なくとも、メンテナンス部173が検知する1段階以上の洗剤タンク15内の液位の変化を示す値である。
【0100】
これによれば、洗剤タンク15内の液位を多段階で検知する構成において、洗剤タンク15内の液位が変化したことを確実に検知できる場合に第2メンテナンス運転の実行時間を短縮する。そのため、洗剤タンク15内の液位を多段階で検知する構成において、適正に第2メンテナンス運転の実行時間を短縮できる。よって、洗剤タンク15内の液位を多段階で検知する構成において、洗剤供給路Rのメンテナンスによって食器洗い機1が使えない期間を適正に短縮できる。
【0101】
食器洗い機1は、洗剤タンク15に貯留された液体洗剤を、洗剤供給路Rを介して洗浄槽2に供給する洗剤ポンプ20を備える。第2メンテナンス運転は、洗剤ポンプ20を駆動する第1動作と、洗剤ポンプ20を停止する第2動作とを含む。第2動作は、第1動作の終了後に第1動作に続けて行われる動作である。第2動作の動作時間は、前記第1動作の動作時間より長い。
【0102】
これによれば、第2メンテナンス運転に、洗浄供給路R内に発生した析出物を溶かすことが可能な動作が含まれるため、第2メンテナンス運転は、効果的なメンテナンスが可能である。よって、洗剤供給路Rのメンテナンスによって食器洗い機1が使えない期間を短縮しつつ、効果的に洗剤供給路Rのメンテナンスを行える。
【0103】
食器洗い機1の制御方法は、洗剤タンク15に貯留される液体洗剤を洗浄槽2内に供給する洗剤供給路Rを、洗剤タンク15に貯留された液体によって洗浄する第2メンテナンス運転を実行し、第2メンテナンス運転中、洗剤タンク15内の液位が所定の基準値以下まで下がった場合、第2メンテナンス運転の実行時間を短縮する。
【0104】
これによれば、上述した食器洗い機1の効果と同様の効果を奏する。
【0105】
制御プログラム181は、食器洗い機1のプロセッサ170を、洗剤タンク15に貯留される液体洗剤を洗浄槽2内に供給する洗剤供給路Rを、洗剤タンク15に貯留された液体によって洗浄する第2メンテナンス運転を実行するメンテナンス部173として機能させる。メンテナンス部173は、第2メンテナンス運転中、洗剤タンク15内の液位が所定の基準値以下まで下がった場合、第2メンテナンス運転の実行時間を短縮する。
【0106】
これによれば、上述した食器洗い機1の効果と同様の効果を奏する。
【0107】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2の説明では、実施の形態1の食器洗い機1の構成要素と同じ構成要素については、同一の符号を付して詳細な説明を適宜に省略する。
【0108】
[2-1.構成]
実施の形態2における食器洗い機1のメンテナンス部173は、第1メンテナンス運転及び第2メンテナンス運転の代わりに、第3メンテナンス運転を実行する。
【0109】
第3メンテナンス運転は、洗剤タンク15に貯留される液体洗剤を洗浄槽2内に供給する洗剤供給路Rを、洗剤タンク15に貯留された液体によって洗浄する運転である。第3メンテナンス運転では、第1メンテナンス運転及び第2メンテナンス運転と同様に、洗剤タンク15内に液体洗剤以外の液体が貯留される。第3メンテナンス運転は、第1動作と第2動作とを含み、第1動作と第2動作とを複数回行う。
本実施の形態において、第3メンテナンス運転は、本開示の「メンテナンス運転」に相当する。
【0110】
[2-2.動作]
次に、第3メンテナンス運転における食器洗い機1の動作について説明する。
図12は、第3メンテナンス運転における食器洗い機1の動作を示すフローチャートFCである。
【0111】
なお、本実施の形態のメンテナンス部173は、洗剤タンク15内の液位が第1位置であることを検知した場合に、第3メンテナンス運転を実行可能である。よって、
図12の動作の開始時点では、洗剤タンク15内には、最大まで液体が貯留されている。
【0112】
メンテナンス部173は、第1動作を行う(ステップSC1)。ステップSC1において洗剤ポンプ20を駆動する時間は、T8である。T8は、後述するT9より小さい時間であればよい。
【0113】
次いで、メンテナンス部173は、第2動作を行う(ステップSC2)。ステップSC2において洗剤ポンプ20を停止する時間は、T9である。
【0114】
次いで、メンテナンス部173は、洗剤ポンプ20内の液位が所定の基準値以下であるか否か判定する(ステップSC3)。ステップSC3の所定の基準値は、実施の形態1の所定の基準値と同じ値でもよいし、異なっていてもよい。
【0115】
メンテナンス部173は、洗剤ポンプ20内の液位が所定の基準値以下でないと判定した場合(ステップSC3:NO)、再度、ステップSC1以降の処理を行う。
【0116】
一方、メンテナンス部173は、洗剤ポンプ20内の液位が所定の基準値以下であると判定した場合(ステップSC3:YES)、洗剤ポンプ20をT10の時間、駆動させ(ステップSB6)、第2メンテナンス運転を終了する。T10は、例えば、T7と同じ時間である。
【0117】
[2-3.効果等]
実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果を奏する。
【0118】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する例示として、上記実施の形態1、2を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1、2で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0119】
上述した各実施の形態において、洗剤タンク15内の液位を検知する手段として、フロート155及び磁気センサユニット142を例示した。しかしながら、当該検知手段は、フロート155及び磁気センサユニット142に限定されず、光学センサや電極センサなどの他のセンサが用いられてもよい。
また、磁気センサの一例として、第1磁気センサ142Aと第2磁気センサ142Bを説明したが、磁気センサは、第1磁気センサ142Aと第2磁気センサ142Bに限定されない。
例えば、さらに多段階での液位の検知のため、3つ以上の磁気センサが設けられていてもよいし、コストを抑制するため1つの磁気センサが設けられていてもよい。このようにセンサの配置や個数、構成を変えることで、適宜必要な検知内容によって、得られる液位のパターン数および内容を変更してもよい。
【0120】
上述した各実施の形態では、洗剤タンク15に最大まで液体が貯留される場合に、メンテナンス部173が、第1メンテナンス運転、第2メンテナンス運転、及び第3メンテナンス運転を実行する構成である。しかしながら、第1メンテナンス運転、第2メンテナンス運転、及び第3メンテナンス運転を実行可能とする洗剤タンク15内の液位は、最大に対応する液位に限定されず、所定の基準値より上方の液位であればよい。
【0121】
例えば、プロセッサ170は、単一のプロセッサにより構成されてもよいし、複数のプロセッサにより構成されていてもよい。プロセッサ170は、対応する機能部を実現するようプログラムされたハードウェアでもよい。すなわち、プロセッサ170は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)で構成される。
【0122】
図9に示した食器洗い機1の構成は一例であって、具体的な実装形態は特に限定されない。つまり、必ずしも各部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサがプログラムを実行することで各部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上述した実施の形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、食器洗い機1の他の各部の具体的な細部構成についても、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【0123】
図10、
図11、及び
図12に示す動作のステップ単位は、動作の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、動作が限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くのステップ単位に分割してもよい。また、1つのステップ単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、そのステップの順番は、本開示の趣旨に支障のない範囲で適宜に入れ替えてもよい。
第1メンテナンス運転および第2メンテナンス運転における第1動作および第2動作の動作時間は、上記の実施内容に限定されない。例えば、第2メンテナンス運転における第1動作の動作時間は、第1メンテナンス運転における第1動作の動作時間以上に設定され、第2メンテナンス運転における第2動作の動作時間は、第1メンテナンス運転における第2動作の動作時間以上に設定されてもよい。
つまり、動作時間に、T1≦T3<T2≦T4の関係が成立する形態であってもよい。このような構成とした場合であっても、第1メンテナンス運転と第2メンテナンス運転とでは、第2メンテナンス運転を開始してから第1動作及び第2動作をM(Mは3以上の整数)回行ったか否かを判定するステップ(ステップSB4)により形態が異なるため、用途によって使い分けることが可能である。
【0124】
プロセッサ170が実行する制御プログラム181は、可搬型の情報記録媒体に制御プログラム181を記録させた状態で実現することも可能である。情報記録媒体は、ハードディスク等の磁気的記録媒体、CD等の光学的記録媒体、USB(Universal Serial Bus)メモリやSSD(Solid State Drive)等の半導体記憶デバイスが挙げられるが、その他の記録媒体を用いることも可能である。
【0125】
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0126】
本開示は、洗剤タンクに貯留される液体洗剤を洗浄槽内に供給する洗剤供給路を、洗剤タンクに貯留された液体によって洗浄する食器洗い機に適用可能である。具体的には、ビルトイン式の食器洗い機の他、卓上式の食器洗い機などにも、本開示は適用可能である。
【符号の説明】
【0127】
1 食器洗い機
2 洗浄槽
15 洗剤タンク
16 制御装置
20 洗剤ポンプ
155 フロート(浮遊体)
170 プロセッサ
171 運転制御部
172 表示操作部
173 メンテナンス部
180 メモリ
181 制御プログラム(プログラム)
R 洗剤供給路