IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社エポック社の特許一覧

<>
  • 特開-人形遊び兼用コンパクト玩具 図1
  • 特開-人形遊び兼用コンパクト玩具 図2
  • 特開-人形遊び兼用コンパクト玩具 図3
  • 特開-人形遊び兼用コンパクト玩具 図4
  • 特開-人形遊び兼用コンパクト玩具 図5
  • 特開-人形遊び兼用コンパクト玩具 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023068425
(43)【公開日】2023-05-17
(54)【発明の名称】人形遊び兼用コンパクト玩具
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/42 20060101AFI20230510BHJP
   A63H 33/30 20060101ALI20230510BHJP
   A45D 33/18 20060101ALI20230510BHJP
【FI】
A63H33/42 B
A63H33/30 B
A45D33/18 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021179545
(22)【出願日】2021-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】000128234
【氏名又は名称】株式会社エポック社
(74)【代理人】
【識別番号】110002022
【氏名又は名称】弁理士法人コスモ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】横山 舞衣子
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150CA18
2C150DC08
2C150DD02
2C150DD24
2C150DG43
2C150EH08
2C150EH09
(57)【要約】
【課題】化粧遊びと人形遊びを融合させて、新たな楽しさを体感できると共に携帯にも便利な人形遊び兼用コンパクト玩具を提供する。
【解決手段】人形遊び兼用コンパクト玩具10は、脚部31と収容部33とを有する本体部30と、本体部30にヒンジ部40を介して設けられ、内側面に鏡24が設けられる蓋部であって、ヒンジ部40の上方において突出して設けられる装飾部25を有する蓋部20と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
脚部と収容部とを有する本体部と、
前記本体部にヒンジ部を介して設けられ、内側面に鏡が設けられる蓋部であって、前記ヒンジ部の上方において突出して設けられる装飾部を有する蓋部と、
を備えることを特徴とする人形遊び兼用コンパクト玩具。
【請求項2】
前記収容部には着脱自在に内蓋が設けられ、
前記内蓋には、着脱自在にパフ部材が設けられ、
前記パフ部材は、板状の座板部材と、前記座板部材に回動自在に設けられ折り畳み状態では近接する脚部材とを有することを特徴とする請求項1に記載の人形遊び兼用コンパクト玩具。
【請求項3】
前記蓋部は、前記鏡の正面側に、観音開き状の開閉扉が設けられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の人形遊び兼用コンパクト玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧遊びができると共に、人形遊びもすることができるコンパクト玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、化粧用具のコンパクトを模して化粧遊びをすることができるコンパクト玩具が提供されている。特許文献1のコンパクト玩具は、本体部と、ヒンジ部を介して開閉自在に本体部に設けられる蓋部を備える。このコンパクト玩具の本体部には、パフを模した化粧用具と、本体部に装着されて識別情報を有する装飾体が収容される。この装飾体は、複数種類用意され、本体部に装着されると、その種類に応じた音や光の演出がなされる。
【0003】
また、特許文献2には、人形にアクセサリーや身の回り品を装着させるような人形遊びをすることができる人形用化粧台が開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4971520号公報
【特許文献2】実公昭64-6993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
玩具を使用する子供は、自身でお化粧遊びをしながら、自分が気に入っている人形にも同様にお化粧をさせる遊びをしたいことがある。そして、このような玩具は、気軽に持ち運んで、遊びたいという要望がある。しかしながら、従来の玩具では、化粧遊び用の玩具と、人形遊び用の玩具が別々のものであり、携帯に不便であり、さらには遊びが単調になりすぐに飽きてしまうことがあった。
【0006】
本発明は、化粧遊びと人形遊びを融合させて、新たな楽しさを体感できると共に携帯にも便利な人形遊び兼用コンパクト玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一つの態様に係る人形遊び用玩具は、脚部と収容部とを有する本体部と、前記本体部にヒンジ部を介して設けられ、内側面に鏡が設けられる蓋部であって、前記ヒンジ部の上方において突出して設けられる装飾部を有する蓋部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
上記の態様によれば、化粧遊びと人形遊びを融合させて、新たな楽しさを体感できると共に携帯にも便利な人形遊び兼用コンパクト玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る人形遊び兼用コンパクト玩具を上前方側から見た斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る人形遊び兼用コンパクト玩具を下後方側から見た斜視図である。
図3】本発明の実施形態に係る人形遊び兼用コンパクト玩具の蓋部を開いた状態で上前方側から見た斜視図である。
図4】本発明の実施形態に係る人形遊び兼用コンパクト玩具の蓋部を開いて内蓋を取り外した状態で上前方側から見た斜視図である。
図5】本発明の実施形態に係る人形遊び兼用コンパクト玩具の蓋部を開き、開閉扉を開き、パフ部材70を取り外して人形用の椅子とした状態で上前方側から見た斜視図である。
図6】本発明の実施形態に係る人形遊び兼用コンパクト玩具を机上等の設置面に設置し、蓋部を開いた状態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図に基づいて、本発明の実施形態を説明する。図1図2に示すように、人形遊び兼用コンパクト玩具10は、ケースが平面視略楕円形に形成され、蓋部20を有する本体部30を備える。図2に示すように、蓋部20は、ヒンジ部40を介して開閉自在に設けられる。なお、以下の説明においては、ヒンジ部40が設けられている側を後とし、その反対側を前とし、前側から人形遊び兼用コンパクト玩具10を見た状態における左右を左右方向とし、蓋部20側を上、本体部30側を下とする。
【0011】
人形遊び兼用コンパクト玩具10(以下、「コンパクト玩具10」ともいう。)は、化粧用具におけるコンパクトを使用するような化粧遊びができると共に、ドレッサー玩具として比較的小さな人形を用いた人形遊びもすることができる玩具である。以下、詳細に説明する。
【0012】
図1に示すように、蓋部20の上面中央には、宝石を模した第1宝石部21が設けられている。蓋部20におけるヒンジ部40の上方には、後方に向けて突出する装飾部25が設けられている。換言すれば、装飾部25は、ヒンジ部40よりも上側であって、蓋部20の外側面から後方に向けて突出して設けられている。装飾部25は、中央に宝石を模した装飾としての第2宝石部22を有し、略リボン形状が施されている。
【0013】
図2に示すように、ヒンジ部40は、平面部を左右方向に向けて蓋部20から板状に突出する軸受部41に孔部(不図示)が設けられ、本体部30の2つの溝部42に対向して互いに向き合う方向に突出するボス状の軸部(不図示)が該孔部に係合して回動自在に構成されている。ヒンジ部40により、蓋部20は開閉自在に設けられている。
【0014】
本体部30には、下方に向けて延びる4本の脚部31が設けられている。脚部31は、本体部30の左右、前後にそれぞれ配置され、机上等の設置面DTにコンパクト玩具10を載置した際に当接する(図6参照)。
【0015】
図1に示すように、コンパクト玩具10の前面中央には、開閉ノッチ50が設けられている。開閉ノッチ50は、蓋部20側の凸部と本体部30側の凸部が乗り越え嵌合するよう形成されている。開閉ノッチ50により、蓋部20が使用者の操作なく衝撃等で開いてしまうことが低減されている。
【0016】
蓋部20を開いた状態の図3に示すように、本体部30には、内蓋60が設けられている。内蓋60は、上面に各種の装飾が施され、左右端には舌片状の取手61が設けられている。この2か所の取手61は、本体部30の左右の上端に形成される切欠部32に配置されている。内蓋60は、取手61と切欠部32の係合により本体部30に着脱自在に載置されている。この内蓋60を取り外した状態を図4に示す。内蓋60の下方の本体部30には、他の玩具等を収納できる収容部33が設けられている。
【0017】
図3に戻り、内蓋60の上面には、凹部62が設けられ、パフ部材70が収納されている。パフ部材70は、パフを模して形成され、パフ面とされる座板部材71と、パフの取手を模しており、リボンの形態を呈する2つの脚部材72とを有する。各脚部材72は、座板部材71に対向して設けられる軸受部73の孔部にボス状の軸が挿入されるようにして、座板部材71に対して回動自在に設けられている。図5に示すように、パフ部材70は、各脚部材72を開くようにして回動することにより、人形用の椅子である椅子玩具とすることができる。各脚部材72は、椅子玩具として使用する際には、その突端面72aの一部が設置面に当接するが、パフ玩具として使用する折り畳み状態においては、図3に示すように、突端面72aが向かい合うように近接している。
【0018】
蓋部20の内側には、蓋部20の内側面を覆うように観音開き状の開閉扉26が設けられている。開閉扉26は、蓋部20の左右に設けられる開閉扉用ヒンジ部27により、蓋部20に対して回動自在に設けられている。開閉扉26には、表面に化粧品等を模した模様が施されている。開閉扉26における開閉ノッチ50側には、リボン状に形成される扉用取手28が設けられている。扉用取手28は、蓋部20が閉じられた状態では、その一部が蓋部20及び本体部30から前方に向けて舌片状に突出している(図1参照)。蓋部20が閉じられた図1の状態で、扉用取手28を持ち上げれば図3のように蓋部20を開くことができる。従って、扉用取手28は、蓋部20の取手の機能も有している。
【0019】
図5に示すように、蓋部20を開いて開閉扉26を開くと、蓋部20の内側面に設けられる鏡24を露出させることができる。このように、蓋部20には、内側面に鏡24が設けられ、鏡24の正面側に開閉扉26が設けられている。また、開閉扉26の裏側面には、開閉扉26と垂直に立設する支持板26aが片側の開閉扉26に3箇所(両側で6箇所)設けられている。支持板26aからは、図5において上方に向けて垂直に、係合板26bが設けられている。係合板26bには、アクセサリー等の小物(不図示)を引っ掛けるように係合して設置することができる。
【0020】
また、図5において、蓋部20の内側面における鏡24の下側には、リボン状の規制突起23が設けられている。一方、開閉扉26の下側には、規制板26cが設けられている。規制板26cは、規制突起23と、開閉扉26を閉じたときに近接又は当接する。これにより、開閉扉26を閉じたときに、開閉扉26が蓋部20に押し込まれすぎないようにされている。なお、規制板26cに対して上方に位置する開閉扉26の扉用取手28も、蓋部20の縁に当接することで、同様に開閉扉26が閉じられたときの開閉扉26閉動作を規制している。
【0021】
このように形成されるコンパクト玩具10では、図6に示すように、コンパクト玩具10を机上等の設置面DTに載置して蓋部20を開くと、蓋部20が設置面DTに対して略90度開いた位置で装飾部25の先端部が設置面DTに当接する。すると、蓋部20に設けられる鏡24や開閉扉26を設置面DTに垂直な状態に設置することができる。そうすると、図5に示すように、コンパクト玩具10は、パフ部材70を椅子玩具とした人形遊び用のドレッサー玩具として使用することができる。
【0022】
すなわち、装飾部25は、ヒンジ部40よりも上側から後方に突出することで、その突出量を適宜設定すれば、コンパクト玩具10を設置面DTに載置したときに鏡24が設けられる蓋部20を適切な角度で保持させることができる。そして、蓋部20を支持する装飾部25は、装飾が施されているので、コンパクト玩具10を違和感のない形態とすることができる。
【0023】
以上のような本発明の実施形態によれば、下記の態様の人形遊び用玩具を提供することができる。
【0024】
第1の態様に係る人形遊び兼用コンパクト玩具は、脚部と収容部とを有する本体部と、前記本体部にヒンジ部を介して設けられ、内側面に鏡が設けられる蓋部であって、前記ヒンジ部の上方において突出して設けられる装飾部を有する蓋部と、を備える。
【0025】
この構成によれば、ユーザ自身が鏡を覗き込む等して化粧遊びをするコンパクト玩具とすることができると共に、設置面に対して鏡を垂直に立てることで、人形が使用するドレッサーとして人形遊びもすることができる。従って、自身が愛用するコンパクト玩具を、気に入った人形と共に使用することで、化粧遊びと人形遊びを融合させて、新たな楽しさを体感できると共に、コンパクト玩具に人形遊びを兼用させ、収容部に人形に使用させるヘアアクセサリー玩具や香水玩具等の小物を収納することで携帯にも便利なものとすることができる。
【0026】
第2の態様に係る人形遊び兼用コンパクト玩具は、前記収容部には着脱自在に内蓋が設けられ、前記内蓋には、着脱自在にパフ部材が設けられ、前記パフ部材は、板状の座板部材と、前記座板部材に回動自在に設けられ折り畳み状態では近接する脚部材とを有する。
【0027】
この構成によれば、コンパクトを模した化粧遊びに用いられるパフ部材を、人形が座る椅子玩具とすることができる。
【0028】
第3の態様に係る人形遊び兼用コンパクト玩具は、前記蓋部は、前記鏡の正面側に、観音開き状の開閉扉が設けられる。
【0029】
この構成によれば、観音開き状の開閉扉により、3面鏡のドレッサーのような雰囲気を呈することができると共に、人形に使用させる小物類を係合させる係合板等を開閉扉に設けることもできる。
【0030】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0031】
10 コンパクト玩具 20 蓋部
21 第1宝石部 22 第2宝石部
23 規制突起 24 鏡
25 装飾部 26 開閉扉
26a 支持板 26b 係合板
26c 規制板 27 開閉扉用ヒンジ部
28 扉用取手 30 本体部
31 脚部 32 切欠部
33 収容部 40 ヒンジ部
41 軸受部 42 溝部
50 開閉ノッチ 60 内蓋
61 取手 62 凹部
70 パフ部材 71 座板部材
72 脚部材 72a 突端面
73 軸受部
DT 設置面
図1
図2
図3
図4
図5
図6