(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023068432
(43)【公開日】2023-05-17
(54)【発明の名称】検品システム、検品方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/04 20120101AFI20230510BHJP
G06Q 10/083 20230101ALI20230510BHJP
G06Q 10/087 20230101ALI20230510BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20230510BHJP
【FI】
G06Q50/04
G06Q10/08 300
G06Q10/08 330
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021179555
(22)【出願日】2021-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】518224820
【氏名又は名称】株式会社ゼアー
(74)【代理人】
【識別番号】110002446
【氏名又は名称】弁理士法人アイリンク国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】前澤 周平
(72)【発明者】
【氏名】山口 真司
(72)【発明者】
【氏名】前田 卓磨
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
5L049BB72
5L049CC03
(57)【要約】
【課題】複数の物品それぞれに付されるバーコードを読み取り、より高い精度で検品する。
【解決手段】検品システム1は、撮像した画像内から複数のバーコードを特定する検品用カメラ10と、検品用カメラ10が特定した商品に付されるバーコードに対応付けられているIDと商品のリストに付されるバーコードに対応付けられているIDとを基に、バーコードが付される商品がリストに含まれているか否かの照合結果を出力する管理サーバ100とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段と、
前記撮像手段が撮像した画像内から複数の二次元コードを特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した物品に付される二次元コードに対応付けられている情報と前記特定手段が特定した物品のリストに付される二次元コードに対応付けられている情報とを基に、前記二次元バーコードが付される物品が前記リストに含まれているか否かの照合結果を出力する照合手段と、
を有する検品システム。
【請求項2】
前記照合手段は、前記撮像手段が撮像した同一画像内から前記特定手段が特定した物品に付される二次元コード及びリストに付される二次元コードを基に照合する請求項1に記載の検品システム。
【請求項3】
前記リストには、物品の説明書が含まれており、
前記照合手段は、前記特定手段が特定した物品に付される二次元コードに対応付けられている情報と前記特定手段が特定した前記説明書に付される二次元コードに対応付けられている情報と前記特定手段が特定した物品のリストに付される二次元コードに対応付けられている情報とを基に、前記二次元バーコードが付される前記物品及び前記説明書が前記リストに含まれているか否かの照合結果を出力する請求項1又は2に記載の検品システム。
【請求項4】
特定手段、及び照合手段を有する検品システムによる検品方法であって、
特定手段が、撮像手段が撮像した画像内から複数の二次元コードを特定する特定ステップと、
照合手段が、前記特定手段が特定した物品に付される二次元コードに対応付けられている情報と前記特定手段が特定した物品のリストに付される二次元コードに対応付けられている情報とを基に、前記二次元バーコードが付される物品が前記リストに含まれているか否かの照合結果を出力する照合ステップと、
を有する検品方法。
【請求項5】
特定手段が、撮像手段が撮像した画像内から複数の二次元コードを特定する特定ステップと、
照合手段が、前記特定手段が特定した物品に付される二次元コードに対応付けられている情報と前記特定手段が特定した物品のリストに付される二次元コードに対応付けられている情報とを基に、前記二次元バーコードが付される物品が前記リストに含まれているか否かの照合結果を出力する照合ステップと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品等の物品を検品する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、商品等の複数の物品それぞれに付されているバーコードを読み取り認識する装置が開示されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
出荷作業等において、作業者が物品のリストを見ながら、前記従来の装置によって読み取った複数のバーコードを基に物品が揃っているかの検品をする場合、作業者がリストの記載や装置が認識したバーコードの情報(例えば、商品名)を誤認識してしまうことがある。また、作業者が検品作業に用いるリストそのものを取り違え間違って使うこともある。
【0005】
本発明の目的は、複数の物品それぞれに付されるバーコードを読み取り、より高い精度で検品することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、撮像手段と、前記撮像手段が撮像した画像内から複数の二次元コードを特定する特定手段と、前記特定手段が特定した物品に付される二次元コードに対応付けられている情報と前記特定手段が特定した物品のリストに付される二次元コードに対応付けられている情報とを基に、前記二次元バーコードが付される物品が前記リストに含まれているか否かの照合結果を出力する照合手段と、を有する検品システムである。
【0007】
本発明の第2の態様では、前記照合手段は、前記撮像手段が撮像した同一画像内から前記特定手段が特定した物品に付される二次元コード及びリストに付される二次元コードを基に照合することが好ましい。
【0008】
本発明の第3の態様では、前記リストには、物品の説明書が含まれており、前記照合手段は、前記特定手段が特定した物品に付される二次元コードに対応付けられている情報と前記特定手段が特定した前記説明書に付される二次元コードに対応付けられている情報と前記特定手段が特定した物品のリストに付される二次元コードに対応付けられている情報とを基に、前記二次元バーコードが付される前記物品及び前記説明書が前記リストに含まれているか否かの照合結果を出力することが好ましい。
【0009】
前記課題を解決するために、本発明の第4の態様は、特定手段、及び照合手段を有する検品システムによる検品方法であって、特定手段が、撮像手段が撮像した画像内から複数の二次元コードを特定する特定ステップと、照合手段が、前記特定手段が特定した物品に付される二次元コードに対応付けられている情報と前記特定手段が特定した物品のリストに付される二次元コードに対応付けられている情報とを基に、前記二次元バーコードが付される物品が前記リストに含まれているか否かの照合結果を出力する照合ステップと、を有する検品方法である。
【0010】
前記課題を解決するために、本発明の第5の態様は、特定手段が、撮像手段が撮像した画像内から複数の二次元コードを特定する特定ステップと、照合手段が、前記特定手段が特定した物品に付される二次元コードに対応付けられている情報と前記特定手段が特定した物品のリストに付される二次元コードに対応付けられている情報とを基に、前記二次元バーコードが付される物品が前記リストに含まれているか否かの照合結果を出力する照合ステップと、をコンピュータに実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の前記第1,4,5の態様によれば、検品システムは、物品のリストの情報も作業者による視認ではなく自動的に読み込み照合できる結果、複数の物品をより高い精度で検品できる。
【0012】
本発明の前記第2の態様によれば、検品システムは、撮像手段が撮像した同一画像内から特定手段が物品に付される二次元コード及びリストに付される二次元コードを同時に特定できることで、物品とリストを別々に撮像手段で撮像する場合に発生する撮像ミス等によるリスクを減らすことができる。これにより、検品システムは、より高い精度で検品できる。
【0013】
本発明の前記第3の態様によれば、検品システムは、物品の説明書の有無もより高い精度で検品できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、検品システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、検品用カメラの構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、管理サーバの構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、記憶部に記憶されているデータベースの構成例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、商品情報データベースの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、商品取扱書情報データベースの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、商品リスト情報データベースの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、発送先情報データベースの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、送り状情報データベースの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、発送リスト情報データベースの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、処理部の検品処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、検品用カメラ及びカメラ専用端末の配置例を示す正面図である。
【
図13】
図13は、検品用カメラ及びカメラ専用端末の配置例を示す側面図である。
【
図14】
図14は、検品前の検品対象の状態の一例を示す平面図である。
【
図15】
図15は、検品時の検品対象の状態の一例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、食品配送システムを挙げている。
【0016】
(構成)
図1は、検品システム1の構成例を示すブロック図である。
【0017】
図1に示すように、検品システム1は、検品用カメラ10、カメラ専用端末20、及び管理サーバ100を有している。ここで、カメラ専用端末20と管理サーバ100とは、通信手段NWを介して通信可能とされている。通信手段NWは、有線又は無線で接続可能なインターネット回線等の通信網である。
【0018】
この検品システム1は、商品発送前に同梱予定の商品、商品取扱書、商品リスト、及び送り状(配達票)を検品用カメラ10で同時に撮像し、検品用カメラ10が撮像した画像から商品、商品取扱書、商品リスト、及び送り状それぞれの付されているバーコードを認識し、認識したバーコードを基に、同梱品に漏れがないかを検品するシステムである。
【0019】
検品用カメラ10は、撮像した画像内からバーコード情報を抽出し、抽出したバーコード情報を出力する。検品用カメラ10は、撮像した画像内に複数のバーコードが存在していても、それらバーコード情報を抽出し、抽出したバーコード情報を出力できる。
【0020】
図2は、検品用カメラ10の構成例を示すブロック図である。
【0021】
図2に示すように、検品用カメラ10は、撮像部11、バーコード情報抽出部12、及び出力部13を有している。撮像部11は、レンズ等から構成され撮像されたときに撮像データを出力する。バーコード情報抽出部12は、撮像部11から出力された撮像データを基に、撮像画像内のバーコードを特定しバーコード情報を抽出する。バーコード情報抽出部12は、撮像画像内にある複数のバーコードも同時に特定でき、それらのバーコード情報を抽出する。出力部13は、バーコード情報抽出部12が抽出したバーコード情報を外部に出力するインターフェースである。出力部13は、バーコード情報抽出部12が複数のバーコード情報を抽出した場合、それらバーコード情報を紐づける等してグルーピングして出力する。
【0022】
この検品用カメラ10によって、商品、商品取扱書、商品リスト、及び送り状が撮像されて、それらのバーコード情報が抽出される。ここで、商品に付されているバーコード情報には、商品ID(例えば、JANコード)が含まれている。また、商品取扱書に付されているバーコード情報には、商品取扱書IDが含まれている。また、商品リストに付されているバーコード情報には、商品リストIDが含まれている。また、送り状に付されているバーコード情報には、送り状IDが含まれている。
【0023】
カメラ専用端末20は、検品用カメラ専用の処理端末である。カメラ専用端末20は、使用者によって操作されることで、検品用カメラ10の設定をしたりする。また、カメラ専用端末20は、検品用カメラ10から出力されたバーコード情報を管理サーバ100に送信する。例えば、カメラ専用端末20は、パーソナルコンピュータやタブレット端末である。
【0024】
図3は、管理サーバ100の構成例を示すブロック図である。
【0025】
図3に示すように、管理サーバ100は、通信部101、記憶部110、及び処理部120を有している。ここで、通信部101は、通信手段NWを介して、カメラ専用端末20等の他の装置との間で通信を行う。記憶部110は、HDD等であって、各種データや各種プログラムが記憶されている。処理部120は、管理サーバ100における各種処理を実行する。処理部120は、例えば、マイクロコンピュータ及びその周辺回路を備え、例えば、CPU、ROM、RAM等によって構成されている。ROMには、1又は2以上のプログラムが格納されている。CPUは、ROMに格納されている1又は2以上のプログラムに従って各種処理を実行する。処理部120は、必要に応じて、記憶部110に記憶されている各種データや各種プログラム110aに従って各種処理を実行する。本実施形態では、処理部120は、カメラ専用端末20を介して検品用カメラ10から送信されてくるバーコード情報を基に、商品等の検品をする検品処理を実行する。
【0026】
図4は、記憶部110に記憶されているデータベースの構成例を示すブロック図である。
【0027】
図4に示すように、記憶部110には、商品情報データベース111、商品取扱書情報データベース112、商品リスト情報データベース113、発送先情報データベース114、送り状情報データベース115、及び発送リスト情報データベース116が記憶されている。
【0028】
図5は、商品情報データベース111の一例を示す図である。
【0029】
図5に示すように、商品情報データベース111は、商品ID、商品情報等の商品に関する各情報を含み、これら情報が対応付けられている。ここで、商品IDは、商品の識別情報である。商品情報は、商品メーカー名、商品名等の情報である。
【0030】
図6は、商品取扱書情報データベース112の一例を示す図である。
【0031】
図6に示すように、商品取扱書情報データベース112は、商品取扱書ID、商品取扱書等の商品取扱書に関する各情報を含み、これら情報が対応付けられている。ここで、商品取扱書IDは、商品取扱書の識別情報である。商品取扱書情報は、商品の取り扱い等の情報である。
【0032】
図7は、商品リスト情報データベース113の一例を示す図である。
【0033】
図7に示すように、商品リスト情報データベース113は、商品リストID、各商品ID(商品ID1、商品ID2、・・・)、商品取扱書ID等の同梱される商品等のリストに関する各情報を含み、これら情報が対応付けられている。ここで、商品リストIDは、商品リストの識別情報である。商品リスト情報データベース113によって、同梱される商品(商品ID)と商品取扱書(商品取扱書ID)とが対応付けられている。
【0034】
図8は、発送先情報データベース114の一例を示す図である。
【0035】
図8に示すように、発送先情報データベース114は、発送先ID、発送先情報等の配送先に関する各情報を含み、これら情報が対応付けられている。ここで、発送先IDは、発送先の識別情報である。発送先情報は、発送先の住所、連絡先等である。
【0036】
図9は、送り状情報データベース115の一例を示す図である。
【0037】
図9に示すように、送り状情報データベース115は、送り状ID、発送先ID等の送り状に関する各情報を含み、これら情報が対応付けられている。ここで、送り状IDは、送り状の識別情報である。
【0038】
図10は、発送リスト情報データベース116の一例を示す図である。
【0039】
図10に示すように、発送リスト情報データベース116は、発送リストID、商品リストID、送り状ID等の発送品として同梱される商品等の発送リストに関する各情報を含み、これら情報が対応付けられている。ここで、発送リストIDは、発送リストの識別情報である。
【0040】
図11は、処理部120の検品処理の一例を示すフローチャートである。
【0041】
図11に示すように、先ずステップS1の処理として、処理部120は、カメラ専用端末20からバーコード情報を受信したか否かを判定する。処理部120は、カメラ専用端末20からバーコード情報を受信したと判定すると、ステップS2の処理に進む。
【0042】
ステップS2の処理として、処理部120は、ステップS1の処理で受信したバーコード情報を基に照合処理を実行する。照合処理では、処理部120は、受信したグルーピングされている各バーコード情報に含まれている各IDを取得し、取得した各IDを基にそれらIDが同梱される各商品等のIDであるかを照合する。具体的には、処理部120は、発送リスト情報データベース116を参照し、取得した商品リストIDと取得した送り状IDとが対応付けられているかを照合する。また、処理部120は、商品リスト情報データベース113を参照し、取得した商品リストIDと、取得した各商品ID及び商品取扱書IDとが対応付けられているかを照合する。これにより、処理部120は、これらデータベースを参照して、取得した商品リストIDと取得した送り状IDとが対応付けられており、かつ取得した商品リストIDと、取得した各商品ID及び商品取扱書IDとが対応付けられていれば、照合結果を、同梱される商品等が問題なく全て揃っている情報、例えば「OK」にする。一方、処理部120は、取得した商品リストIDと取得した送り状IDとが対応付けられていなかったり、取得した商品リストIDと取得した各商品ID及び商品取扱書IDとが対応付けられていなかったりすれば、照合結果を、同梱される商品等が揃っていない又は合致していない情報、例えば「NG」にする。例えば、処理部120は、必要な商品IDや商品取扱書IDが欠けていれば、照合結果を「NG」にする。
【0043】
ステップS3の処理として、処理部120は、ステップS2の処理で取得した照合結果をカメラ専用端末20に送信する。カメラ専用端末20では、管理サーバ100から受信した照合結果をモニター等に表示手段に表示する。
【0044】
以上のようにして、処理部120は、カメラ専用端末20からバーコード情報を受信したと判定すると、受信したバーコード情報を基に照合処理を実行する。そして、処理部120は、照合結果をカメラ専用端末20に送信する。
【0045】
図12及び
図13は、検品用カメラ10及びカメラ専用端末20の配置例を示す図である。
図12は、正面図であり、
図13は、側面図である。
【0046】
図12及び
図13に示すように、検品システム1は、各構成が装置支持躯体200に取り付けられており、装置支持躯体200の前にテーブル等の検品台250が配置されている。装置支持躯体200は、平板形状の基台201と、基台201上に上方に延びる柱形状の支持体202と、支持体202の上端から前方に延びるカメラ取付アーム203とを有している。基台201の裏面には、装置支持躯体200が移動可能になるように回転ローラ204が取り付けられている。装置支持躯体200は、検品の際に、検品台250の脚部251の間に基台201が位置されるように移動されて、検品台250の直前に設置される。
【0047】
装置支持躯体200には、支持体202にカメラ専用端末20が設置されている。本例では、カメラ専用端末20は、ノート型パーソナルコンピュータである。また、本例では、支持体202の上部に、検品台250側に向くようにモニター30が取り付けられている。モニター30は、カメラ専用端末20に接続されている。また、検品用カメラ10が、検品台250の台252上に向くように、カメラ取付アーム203に取り付けられている。検品台250の台252の上に、検品用カメラ10の撮影範囲A内に入るように、検品対象が置かれる。
【0048】
なお、
図12及び
図13に示すように、検品システム1は、検品用カメラ10、カメラ専用端末20、及びモニター30用のバッテリ40を有することもできる。
【0049】
(動作、作用等)
次に、本実施形態における検品システム1の動作、作用等を説明する。
【0050】
図14は、検品前の検品対象の状態の一例を示す平面図である。
【0051】
検品対象は、商品リスト、商品、商品取扱書、送り状であり、これは、
図14に示すように、1つのカゴ310にまとめて入れられている。本例では、カゴ310に入れられている商品、商品取扱書、送り状の上に商品リスト311が置かれている。
【0052】
図15は、検品時の検品対象の状態の一例を示す平面図である。
【0053】
図15に示すように、検品作業者は、カゴ310から商品リスト311を取り出し、商品リスト311及びカゴ310を検品台250の台252上に並べて配置する。商品リスト311、カゴ310に入っている2つの商品312,313、商品取扱書314、送り状315それぞれには、バーコード311a,312a,313a,314a,315aが付されている。検品作業者は、検品用カメラ10が誤りなくバーコードを認識できるように、適宜、商品等の配置や向きを調整する。
【0054】
そして、検品作業者が、検品用カメラ10又はカメラ専用端末20を操作して検品処理を実行すると、又は検品用カメラ10が検品対象を検出したタイミングで、当該検品用カメラ10は、検品台250の台252上の検品対象の商品リスト311、2つの商品312,313、商品取扱書314、送り状315を撮像し、撮像した画像内からバーコード情報を抽出し、抽出したバーコード情報を出力する。カメラ専用端末20は、検品用カメラ10から出力されたバーコード情報を管理サーバ100に送信する。
【0055】
管理サーバ100では、処理部120が、カメラ専用端末20からバーコード情報を受信すると、受信したバーコード情報を基に照合処理を実行する。そして、処理部120は、取得した照合結果をカメラ専用端末20に送信する。カメラ専用端末20では、管理サーバ100から受信した照合結果をモニター等に表示手段に表示する。
【0056】
これにより、検品作業者は、表示手段に表示された照合結果を基に、同梱されるべき商品等の組み合わせに間違いがなく、商品等が全て揃っているかを確認することができる。
【0057】
(本実施形態における効果)
(1)検品システム1は、商品リストの情報も作業者による視認ではなく自動的に読み込み照合できるため、検品作業における作業者による誤認識による人為的ミスをなくすことができる。これにより、検品システム1は、複数の商品をより高い精度かつ短時間で検品できる。
【0058】
(2)検品システム1は、検品用カメラ10が撮像した同一画像内から検品用カメラ10が商品に付されるバーコード及び商品リストに付されるバーコードを同時に特定できることで、商品と商品リストを別々に検品用カメラ10で撮像する場合に発生する商品リストの取り違い等によるリスクを減らすことができる。これにより、検品システムは、より高い精度で検品できる。
【0059】
(3)検品システムは、商品取扱書の有無もより高い精度で検品できる。
【0060】
なお、前述の実施形態では、検品用カメラ10は、例えば、撮像手段、及び特定手段を構成している。また、処理部120は、例えば、照合手段を構成している。また、商品、商品取扱書、及び送り状は、例えば、物品を構成している。バーコードは、例えば、二次元コードを構成している。また、商品リストID、商品ID、商品取扱書ID、及び送り状IDは、例えば、二次元コードに対応付けられている情報を構成している。また、商品取扱書は、例えば、物品の説明書を構成している。
【0061】
(本実施形態の変形例等)
前記の実施形態の他の例として、QRコード(登録商標)等の他の二次元コードとされることもできる。
【0062】
また、前記の実施形態の他の例として、検品システム1は、検品用カメラ10側ではなく、管理サーバ100側で撮像画像からバーコードを特定しバーコード情報を抽出することもできる。
【0063】
また、前記の実施形態の他の例として、検品システム1は、管理サーバ100を有することなく、カメラ専用端末20側で管理サーバ100と同じ処理を実行することもできる。
【0064】
また、前記の実施形態の他の例として、検品システム1は、商品以外の他の物品を検品対象にすることもできる。また、検品システム1は、会社内のみで取り扱うような発送を目的としない物品も検品対象にすることもできる。
【0065】
また、前記の実施形態の他の例として、検品システム1は、商品取扱書を検品対象に含めないこともできる。
【0066】
また、前記の実施形態の他の例として、商品リストを検品の際だけ利用し商品リストを同梱しないで商品、及び商品取扱書のみを発送することができる。
【0067】
また、前記の実施形態の他の例として、バーコード情報抽出部12は、同一の撮影画像に含まれていないバーコードでも、所定の要件を満たすときには、当該バーコードを他のバーコードとグルーピングをすることもできる。例えば、バーコード情報抽出部12は、予め設定した時間内にバーコード(一の撮像画面の商品等に付されているバーコード)を特定した場合、その特定したバーコードをその予め設定した時間内に特定している他のバーコード(他の撮像画面の商品等に付されているバーコード)とグルーピングをすることもできる。又は、管理サーバ100側で、予め設定した時間内にバーコードを受信した場合、その予め設定した時間内に受信している他のバーコードとグルーピングして処理を進めることもできる。
【0068】
また、前記の実施形態では、特定手段、及び照合手段を有する検品システムによる検品方法であって、特定手段が、撮像手段が撮像した画像内から複数の二次元コードを特定する特定ステップと、照合手段が、前記特定手段が特定した物品に付される二次元コードに対応付けられている情報と前記特定手段が特定した物品のリストに付される二次元コードに対応付けられている情報とを基に、前記二次元バーコードが付される物品が前記リストに含まれているか否かの照合結果を出力する照合ステップと、を有する検品方法を実現している。
【0069】
また、前記の実施形態では、特定手段が、撮像手段が撮像した画像内から複数の二次元コードを特定する特定ステップと、照合手段が、前記特定手段が特定した物品に付される二次元コードに対応付けられている情報と前記特定手段が特定した物品のリストに付される二次元コードに対応付けられている情報とを基に、前記二次元バーコードが付される物品が前記リストに含まれているか否かの照合結果を出力する照合ステップと、をコンピュータに実行させるプログラムを実現している。
【0070】
また、本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0071】
1 検品システム、10 検品用カメラ、11 撮像部、12 バーコード情報抽出部、13 出力部、20 カメラ専用端末、100 管理サーバ、120 処理部