(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023068562
(43)【公開日】2023-05-17
(54)【発明の名称】照明制御装置、照明装置、照明システム及び照明制御方法
(51)【国際特許分類】
H05B 47/155 20200101AFI20230510BHJP
H05B 45/10 20200101ALI20230510BHJP
H05B 47/105 20200101ALI20230510BHJP
H05B 45/20 20200101ALI20230510BHJP
【FI】
H05B47/155
H05B45/10
H05B47/105
H05B45/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021179797
(22)【出願日】2021-11-02
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】八田 和洋
(72)【発明者】
【氏名】城寳 俊亮
(72)【発明者】
【氏名】原田 和樹
(72)【発明者】
【氏名】市川 太一
(72)【発明者】
【氏名】上野山 浩志
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA06
3K273PA08
3K273QA16
3K273QA38
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA28
3K273UA22
3K273UA27
(57)【要約】
【課題】光によって人を誘導することができる照明制御装置、照明装置、照明システム及び照明制御方法を提供する。
【解決手段】照明制御装置20は、照射面Rの2箇所以上に光が照射されるように、光を出力する複数の照明装置10のそれぞれを制御することができる制御信号を出力する制御部21を備える。また、制御信号は、複数の照明装置10の光の出力が変化するように、増減を周期的に繰り返す動的な出力信号である。そして、複数の照明装置10のそれぞれへ送信するそれぞれの制御信号における位相は、少なくとも2つが同一でない。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照射面の2箇所以上に光が照射されるように、光を出力する複数の光源部のそれぞれを制御することができる制御信号を出力する制御部を備え、
前記制御信号は、前記複数の光源部の光の出力が変化するように、増減を周期的に繰り返す動的な出力信号であり、
前記複数の光源部のそれぞれへ送信するそれぞれの前記制御信号における位相は、少なくとも2つが同一でない
照明制御装置。
【請求項2】
照射面の2箇所以上に光が照射されるように、光を出力する複数の光源部のそれぞれを制御することができる制御信号を出力する制御部を備え、
前記制御信号は、前記複数の光源部の光の出力が変化するように、増減を周期的に繰り返す動的な出力信号であり、
前記複数の光源部のそれぞれへ送信するそれぞれの前記制御信号における位相であって、前記複数の光源部のそれぞれが出力した光が照射される照射面において隣接する所定領域に光を照射する2以上の光源部に送信される前記制御信号の位相は、同一でない
照明制御装置。
【請求項3】
前記複数の光源部へ出力されるそれぞれの前記制御信号の周期は、同一である
請求項1又は2に記載の照明制御装置。
【請求項4】
前記複数の光源部へ出力されるそれぞれの前記制御信号の周期は、異なる
請求項1又は2に記載の照明制御装置。
【請求項5】
前記複数の光源部のそれぞれが出力した光が前記照射面に照射された場合、それぞれの前記照射面における照度の最大値における差異の割合は、60%未満である
請求項1~4のいずれか1項に記載の照明制御装置。
【請求項6】
前記複数の光源部のそれぞれが出力した光が前記照射面に照射された場合、それぞれの前記照射面における照度の最大値における差異の割合は、60%以上異なる
請求項1~4のいずれか1項に記載の照明制御装置。
【請求項7】
前記複数の光源部のそれぞれが出力した光が前記照射面に照射された場合、前記照射面に照射された光は、直線状に遷移する
請求項1~6のいずれか1項に記載の照明制御装置。
【請求項8】
前記複数の光源部のそれぞれが出力した光が前記照射面に照射された場合、前記照射面に照射された光は、面状に遷移する
請求項1~6のいずれか1項に記載の照明制御装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の照明制御装置と、
前記照射面に対して光を出力することができる複数の光源部とを備える
照明装置。
【請求項10】
照射面に対して光を出力することのできる第1光源部と、
前記照射面に対して光を出力することのできる第2光源部と、
前記第1光源部及び第2光源部のそれぞれを制御することができる制御信号を出力する制御部とを備え、
前記第1光源部は、出力した光を前記照射面における第1光照射領域に照射し、
前記第2光源部は、出力した光を前記照射面における第2光照射領域に照射し、
前記制御信号は、前記第1光源部及び前記第2光源部の光の出力が変化するように、増減を周期的に繰り返す動的な出力信号であり、
前記第1光源部及び前記第2光源部へ送信するそれぞれの前記制御信号における位相は、同一でない
照明装置。
【請求項11】
請求項1~8のいずれか1項に記載の照明制御装置と、
前記照射面に対して光を出力することができる複数の光源部とを備える
照明システム。
【請求項12】
照射面の2箇所以上に光が照射されるように、複数の光源部のそれぞれが光を出力し、
前記複数の光源部のそれぞれを制御する制御信号を出力することを含み、
前記制御信号は、前記複数の光源部の光の出力が変化するように、増減を周期的に繰り返す動的な出力信号であり、
前記光源部へ送信するそれぞれの前記制御信号における位相は、少なくとも2つが同一でない
照明制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明制御装置、照明装置、照明システム及び照明制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、従来の誘導演出システムが開示されている。誘導演出システムは、照射光を用いた演出によって人の行動を誘導する出入口照明装置及び陳列棚照明装置を備える。出入口照明装置は、PWM電流制御により、出入口に出射する光の照度を調節する。陳列棚照明装置は、PWM電流制御により、陳列棚に出射する光の照度を調節する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の誘導演出システムでは、出入口照明装置及び陳列棚照明装置が出射する光の照度を変えることで人の誘導を行うが、単に照度を変更するだけは人の誘導を十分にできない場合がある。
【0005】
そこで、本開示では、光によって人を誘導することができる照明制御装置、照明装置、照明システム及び照明制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る照明制御装置は、照射面の2箇所以上に光が照射されるように、光を出力する複数の光源部のそれぞれを制御することができる制御信号を出力する制御部を備え、前記制御信号は、前記複数の光源部の光の出力が変化するように、増減を周期的に繰り返す動的な出力信号であり、前記複数の光源部のそれぞれへ送信するそれぞれの前記制御信号における位相は、少なくとも2つが同一でない。
【0007】
また、本開示の一態様に係る照明装置は、照明制御装置と、前記照射面に対して光を出力することができる複数の光源部とを備える。
【0008】
また、本開示の一態様に係る照明装置は、照射面に対して光を出力することのできる第1光源部と、前記照射面に対して光を出力することのできる第2光源部と、前記第1光源部及び第2光源部のそれぞれを制御することができる制御信号を出力する制御部とを備え、前記第1光源部は、出力した光を前記照射面における第1光照射領域に照射し、前記第2光源部は、出力した光を前記照射面における第2光照射領域に照射し、前記制御信号は、前記第1光源部及び前記第2光源部の光の出力が変化するように、増減を周期的に繰り返す動的な出力信号であり、前記第1光源部及び前記第2光源部へ送信するそれぞれの前記制御信号における位相は、同一でない。
【0009】
また、本開示の一態様に係る照明装置は、照射面の2箇所以上に光が照射されるように、光を出力する複数の光源部のそれぞれを制御することができる制御信号を出力する制御部を備え、前記制御信号は、前記複数の光源部の光の出力が変化するように、増減を周期的に繰り返す動的な出力信号であり、前記複数の光源部のそれぞれへ送信するそれぞれの前記制御信号における位相であって、前記複数の光源部のそれぞれが出力した光が照射される照射面において隣接する所定領域に光を照射する2以上の光源部に送信される前記制御信号の位相は、同一でない。
【0010】
また、本開示の一態様に係る照明システムは、照明制御装置と、前記照射面に対して光を出力することができる複数の光源部とを備える。
【0011】
また、本開示の一態様に係る照明制御方法は、照射面の2箇所以上に光が照射されるように、複数の光源部のそれぞれが光を出力し、前記複数の光源部のそれぞれを制御する制御信号を出力することを含み、前記制御信号は、前記複数の光源部の光の出力が変化するように、増減を周期的に繰り返す動的な出力信号であり、前記光源部へ送信するそれぞれの前記制御信号における位相は、少なくとも2つが同一でない。
【発明の効果】
【0012】
本開示の照明制御装置等によれば、光によって人を誘導することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る照明システムを示すブロック図である。
【
図2】
図2は、複数の照明装置のそれぞれが照射面に光を照射した場合を示した模式図である。
【
図3A】
図3Aは、実施の形態に係る照明制御装置の制御信号を示す図である。
【
図3B】
図3Bは、実施の形態に係る照明制御装置における別の制御信号を示す図である。
【
図4A】
図4Aは、複数の照明装置のそれぞれが照射面に光を照射した場合において、照射面に照射された光が直線状に遷移する場合を示す図である。
【
図4B】
図4Bは、複数の照明装置のそれぞれが照射面に光を照射した場合において、照射面に照射された光が面状に遷移する場合を示す図である。
【
図5】
図5は、第1照明装置、第2照明装置及び第3照明装置のそれぞれが光を出力した場合の照度と時間との関係を示す図である。
【
図6】
図6は、その他変形例に係る照明システムを示すブロック図である。
【
図7】
図7は、その他変形例に係る照明システムを示す別のブロック図である。
【
図8】
図8は、その他変形例に係る照明システムを示す別のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、ステップ、ステップの順序等は、一例であって本開示を限定する主旨ではない。
【0015】
各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されてはいない。したがって、例えば、各図において縮尺等は必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
【0016】
(実施の形態)
<構成及び機能:照明システム1>
以下の実施の形態に係る照明システム1について説明する。
【0017】
図1は、実施の形態に係る照明システム1を示すブロック図である。
【0018】
図1に示すように、照明システム1では、照明装置10から出射する光の照明態様を調整することによって、所定領域内に存在している人を誘導することができる。例えば、本実施の形態の照明システム1は、照明態様を調整することによって、人を所定方向に誘導したり、所定方向に誘導した人を所定領域内に集めたり、所定領域内に集まっている人を誘導して分散させたりすることができる。
【0019】
例えば、人は、サバンナ効果として知られるように、人は暗いところよりも明るいところに誘導される効果が知られている。このため、照明システム1では、明るい光を遷移させることで、人の感情に働きかけて人を誘導することができる。
【0020】
このような照明システム1は、例えば、公園、遊園地、駅、大規模施設等のように、多くの人を誘導する必要のある個所に用いられる。
【0021】
図1及び
図2に示すように、照明システム1は、照明支持体40と、複数以上の照明装置10と、照明制御装置20と、電源部30とを備えている。
図2は、複数の照明装置10のそれぞれが照射面Rに光を照射した場合を示した模式図である。
【0022】
[照明支持体40]
照明支持体40は、台座41と、支柱42と、照明取付部43とを有している。
【0023】
台座41は、地面に設置され、支柱42を支持することができる。支柱42は、長尺状の棒である。また、支柱42は、一端が台座41に連結され、他端が照明取付部43に連結されている。照明取付部43は、支柱42に連結されている。また、照明取付部43には、複数の照明装置10が取付けられている。具体的には、照明取付部43は、複数の照明装置10が水平方向に並んだ状態で複数の照明装置10を取り付けることが可能である。なお、照明取付部43又は台座41には、照明制御装置20、電源部30等が収容されてもよい。
【0024】
[照明装置10]
複数の照明装置10のそれぞれは、例えば街路灯等の屋外用の照明装置、施設内に設置される施設用の照明装置等である。このような複数の照明装置10のそれぞれは、光源11、発光制御回路等で構成される。光源11は、複数のLED(Light Emitting Diode)素子が実装された発光モジュールである。複数のLED素子のそれぞれは、赤色LEDチップ、青色LEDチップ、及び、緑色LEDチップを含んでいる。発光制御回路が各LEDチップを独立して制御することで、複数の照明装置10のそれぞれは、照射面Rに対して光を出力し、照射面Rに光を照射する。つまり、照明装置10は、調光機能、及び、調色機能を備えている。光源11は、光源部の一例であってもよい。また、照明装置10は、光源部の一例であってもよい。
【0025】
照明装置10は、照明制御装置20から制御信号を取得すると、制御信号に応じた照明態様で点灯する。例えば、照明装置10は、調光機能として、光源11が出射する光の明るさを複数の段階に調節することで、出射する光の明るさを暗くしたり、明るくしたりすることができる。つまり、照明装置10は、出射する光の明暗を周期的に揺らがせることができる。
【0026】
また、照明装置10は、調色機能として、電球色等の低い色温度から温白色、昼白色又は昼光色等の高い色温度までの白色光を発することができる。つまり、照明装置10は、出射する光の色合いを周期的に揺らがせることができる。例えば、照明演出では、照明装置10は、出射する光の赤みを増したり赤みを減らしたりを繰り返すように、周期的に色温度を変更する。
【0027】
なお、照明装置10は、照明演出として、出射する光の波長を変更することによって、出射する光の色を変更してもよい。
【0028】
また、複数の照明装置10のそれぞれは、照明支持体40の照明取付部43において、水平面と略平行となるように直線状に並んだ状態で配置されている。
図2では、照明支持体40の照明取付部43に4台の照明装置10が取付けられている場合を例示している。なお、照明取付部43に取付けられている照明装置10の台数は、3台以下でもよく、5台以上でもよい。また、複数の照明装置10のそれぞれは、水平面と略平行となるように直線状に複数列が並んだ状態で照明取付部43に取付けられていてもよい。
【0029】
また、複数の照明装置10のそれぞれは、出力した光を照射面Rの異なる個所に光を照射することができるように、照明支持体40の照明取付部43に取付けられている。この場合、直線状に並んだ複数の照明装置10のうちの両端に配置された照明装置10のそれぞれは、光を出力する方向が異なるように照明取付部43に取付けられている。また、両端に配置された照明装置10の間に配置された1台以上の照明装置10は、光を出力する方向がそれぞれ異なるように照明取付部43に取付けられていてもよく、光を出力する方向が同様となるように照明取付部43に取付けられていてもよい。ここで、光を出力する方向とは、照明装置10が出射する光の光軸に沿った方向、つまり主たる光の方向である。
【0030】
図2における複数の照明装置10のうちの第1照明装置10a、第2照明装置10b、第3照明装置10c及び第4照明装置10dと、第1光照射領域、第2光照射領域、第3光照射領域及び第4光照射領域との関係について説明する。
【0031】
第1照明装置10aは、光を出力した場合、出力した光を照射面Rにおける第1光照射領域に照射する。第2照明装置10bは、光を出力した場合、出力した光を照射面Rにおける第2光照射領域に照射する。第3照明装置10cは、光を出力した場合、出力した光を照射面Rにおける第3光照射領域に照射する。第4照明装置10dは、光を出力した場合、出力した光を照射面Rにおける第4光照射領域に照射する。
【0032】
第1光照射領域、第2光照射領域、第3光照射領域及び第4光照射領域は、照射面Rにおいてそれぞれ異なる個所である。
図2では、第1照明装置10a、第2照明装置10b、第3照明装置10c及び第4照明装置10dがこの順で並んで配置されているため、第1光照射領域、第2光照射領域、第3光照射領域及び第4光照射領域もこの順で並んで形成される。第1光照射領域、第2光照射領域、第3光照射領域及び第4光照射領域において、隣り合う2つの光照射領域は、一部が重なっていてもよい。
【0033】
[照明制御装置20]
照明制御装置20は、複数の照明装置10を個別に又は一括して制御することができる。つまり、照明制御装置20は、複数の照明装置10のそれぞれを所定の演出で照明させるための制御信号を、複数の照明装置10のそれぞれに出力することで、制御信号に応じた複数の照明装置10を所定の演出で照明させる。つまり、照明制御装置20は、複数の照明装置10を、制御信号に示される所定の演出で照明させるように制御する。
【0034】
照明制御装置20は、制御部21を備える。
【0035】
制御部21は、照射面Rの2箇所以上に光が照射されるように、光を出力する複数の照明装置10のそれぞれを制御することができる制御信号を出力する。制御信号は、複数の照明装置10の出力が変化するように、増減を周期的に繰り返す動的な出力信号である。
【0036】
制御信号は、
図3A及び
図3Bに例示している。
図3Aは、実施の形態に係る照明制御装置20の制御信号を示す図である。
図3Bは、実施の形態に係る照明制御装置20における別の制御信号を示す図である。
【0037】
具体的には、
図3Aに示すように、1周期T1あたりの制御信号は、2回だけ増加する波形の信号と、1回だけ減少する波形の信号とからなる動的な出力信号であってもよい。また、
図3Bに示すように、1周期T2あたりの制御信号は、3回だけ増加する波形の信号と、2回だけ減少する波形の信号とからなる動的な出力信号であってもよい。つまり、1周期T1、T2あたりの制御信号は、1回以上が増加する波形の信号と、1回以上が減少する波形の信号とを組み合わせた信号で構成されている。なお、制御信号には、光源11の出力をOFFにしたり、ONにしたりするものも含まれる。
【0038】
なお、
図3A及び
図3Bで示した制御信号はあくまでも一例であり、制御信号は、本実施の形態に限定されない。
【0039】
また、複数の照明装置10のそれぞれへ送信するそれぞれの制御信号における位相は、少なくとも2つが同一でない。具体的には、制御部21が複数の照明装置10のそれぞれに対して、位相の異なる制御信号を送信する。つまり、制御部21は、
図3A及び
図3Bのような制御信号を、位相を異ならせることで、複数の照明装置10のそれぞれに送信する。これにより、
図2及び
図5で示すように、照射面Rの地点S1における照度が時間的に変化する波形と、照射面Rの地点S3における照度が時間的に変化する波形との位相は、異なる。また、地点S2は、地点S1と地点S3との合成光である。
図5は、3台の照明装置10のそれぞれが光を出力した場合の照度と時間との関係を示す図である。
【0040】
また、複数の照明装置10のそれぞれへ出力されるそれぞれの制御信号の周期は、同一であってもよい。つまり、
図3Aに示す波形の制御信号が複数の照明装置10のそれぞれに対して異なる位相で出力されてもよい。また、
図3Bに示す場合でも同様である。
【0041】
また、複数の照明装置10へ出力されるそれぞれの制御信号の周期は、異なっていてもよい。つまり、
図3Aに示す波形の制御信号が複数の照明装置10のそれぞれに対して異なる周期で出力されてもよい。また、
図3Bに示す場合でも同様である。さらに、複数の照明装置10のうちの1つの照明装置10に対して
図3Aに示す波形の制御信号を出力し、複数の照明装置10のうちの別の照明装置10に対して
図3Bに示す波形の制御信号を出力してもよい。
【0042】
また、
図2で示すように、複数の照明装置10のそれぞれが出力した光が照射面Rに照射された場合、それぞれの照射面Rにおける照度の最大値における差異の割合は、60%未満であってもよい。つまり、複数の照明装置10のそれぞれが出力した光が照射面Rに照射された場合、照射面Rにおける照度の最大値における差異の割合は、同一であってもよく、60%未満であってもよい。ここで、それぞれの照射面Rにおける照度の最大値における差異の割合とは、例えば2つの光照射領域における照度の最大値の相対値、又は、基準値に対する基準値と光照射領域における照度の最大値との差異の割合である。
【0043】
例を挙げると、
図2の第1光照射領域、第2光照射領域、第3光照射領域及び第4光照射領域におけるそれぞれの照度の最大値における差異の割合は、互いに60%未満である。この場合、制御部21は、第1光照射領域の照度、第2光照射領域の照度、第3光照射領域の照度、及び、第4光照射領域の照度のそれぞれの最大値における差異の割合が互いに60%未満となるように、第1照明装置10a、第2照明装置10b、第3照明装置10c及び第4照明装置10dを制御する制御信号をこれら照明装置10に出力する。
【0044】
また、複数の照明装置10のそれぞれが出力した光が照射面Rに照射された場合、それぞれの照射面Rにおける照度の最大値は、60%以上異なっていてもよい。
【0045】
例を挙げると、
図2の第1光照射領域、第2光照射領域、第3光照射領域及び第4光照射領域におけるそれぞれの照度の最大値は、互いに60%以上異なっている。この場合、制御部21は、第1光照射領域の照度、第2光照射領域の照度、第3光照射領域の照度、及び、第4光照射領域の照度のそれぞれの最大値における差異の割合が互いに60%以上異なるように、第1照明装置10a、第2照明装置10b、第3照明装置10c及び第4照明装置10dを制御する制御信号をこれら照明装置10に出力する。
【0046】
また、複数の照明装置10のそれぞれが出力した光が照射面Rに照射された場合、照射面Rに照射された光は、直線状に遷移してもよい。つまり、照明システム1では、複数の照明装置10のそれぞれが光を出力することで、照射面Rに照射された光が直線状で連続的に移動するように演出する。
【0047】
ここで、照射面Rに照射された光が直線状に遷移する様子を説明する。
【0048】
図4Aは、複数の照明装置10のそれぞれが照射面Rに光を照射した場合において、
図2の照射面Rに照射された光が直線状に遷移する場合を示す図である。
図4Aでは、複数の照明システム1を用いた場合を例示している。複数の照明システム1として、第1の照明システム1a、第2の照明システム1b及び第3の照明システム1cを例示する。
【0049】
第1の照明システム1aは、第1光照射領域A1、第2光照射領域A2、第3光照射領域A3、第4光照射領域A4を照明する。また、第2の照明システム1bは、第1光照射領域B1、第2光照射領域B2、第3光照射領域B3、第4光照射領域B4を照明する。また、第3の照明システム1cは、第1光照射領域C1、第2光照射領域C2、第3光照射領域C3、第4光照射領域C4を照明する。上述したように、第1光照射領域A1、B1、C1、第2光照射領域A2、B2、C2、第3光照射領域A3、B3、C3及び第4光照射領域A4、B4、C4は、この順で並んで配置されている。
【0050】
例えば、
図4Aの第1段階では、第1光照射領域A1、B1、C1が3番目に明るい第1照度となっている。
【0051】
次に、第2段階では、第1光照射領域A1、B1、C1が2番目に明るい第2照度となり、第2光照射領域A2、B2、C2が3番目に明るい第1照度となっている。
【0052】
次に、第3段階では、第1光照射領域A1、B1、C1が最も明るい第3照度となり、第2光照射領域A2、B2、C2が第2照度となり、第3光照射領域A3、B3、C3が第1照度となっている。
【0053】
次に、第4段階では、第1光照射領域A1、B1、C1が第2照度となり、第2光照射領域A2、B2、C2が第3照度となり、第3光照射領域A3、B3、C3が第2照度となり、第4光照射領域A4、B4、C4が第1照度となる。
【0054】
次に、第5段階では、第1光照射領域A1、B1、C1が第1照度となり、第2光照射領域A2、B2、C2が第2照度となり、第3光照射領域A3、B3、C3が第3照度となり、第4光照射領域A4、B4、C4が第2照度となる。
【0055】
次に、第6段階では、第2光照射領域A2、B2、C2が第1照度となり、第3光照射領域A3、B3、C3が第2照度となり、第4光照射領域A4、B4、C4が第3照度となる。
【0056】
このように、例えば
図2の照射面Rに照射された最も明るい第3照度の光は、左側から右側に向かって直線状に遷移するように見える。また、光が直線状に遷移する速度は、人が歩く時の速度と同様の速度(時速数Km程度の速度)で遷移してもよい。
【0057】
複数の照明装置10のそれぞれが出力した光が照射面Rに照射された場合、照射面Rに照射された光は、面状に遷移してもよい。つまり、複数の照明装置10のそれぞれが光を出力することで、照射面Rに照射された光が面状に移動するように演出する。
【0058】
ここで、照射面Rに照射された光が面状に遷移する様子を説明する。
【0059】
図4Bは、複数の照明装置10のそれぞれが照射面Rに光を照射した場合において、照射面Rに照射された光が面状に遷移する場合を示す図である。
図4Bでは、照明システム1は、第1光照射領域A1、B1、C1、第2光照射領域A2、B2、C2、第3光照射領域A3、B3、C3、第4光照射領域A4、B4、C4を照明する。
【0060】
例えば、第1光照射領域A1、第2光照射領域A2、第3光照射領域A3及び第4光照射領域A4は、この順で横方向に並んで配置されている。他の光照射領域B1~B4、C1~C4においても同様である。また、第1光照射領域A1、B1、C1は、この順で縦方向に並んで配置されている。他の光照射領域A2、B2、C2、A3、B3、C3、A4、B4、C4においても同様である。
【0061】
例えば、
図4Bの第1段階では、第1光照射領域A1、第2光照射領域A2、第3光照射領域A3及び第4光照射領域A4が3番目に明るい第1照度となっている。
【0062】
次に、第2段階では、第1光照射領域A1、第2光照射領域A2、第3光照射領域A3及び第4光照射領域A4が2番目に明るい第2照度となり、第1光照射領域B1、第2光照射領域B2、第3光照射領域B3及び第4光照射領域B4が3番目に明るい第1照度となっている。
【0063】
次に、第3段階では、第1光照射領域A1、第2光照射領域A2、第3光照射領域A3及び第4光照射領域A4が最も明るい第3照度となり、第1光照射領域B1、第2光照射領域B2、第3光照射領域B3及び第4光照射領域B4が第2照度となり、第1光照射領域C1、第2光照射領域C2、第3光照射領域C3及び第4光照射領域C4が第1照度となっている。
【0064】
次に、第4段階では、第1光照射領域A1、第2光照射領域A2、第3光照射領域A3及び第4光照射領域A4が第2照度となり、第1光照射領域B1、第2光照射領域B2、第3光照射領域B3及び第4光照射領域B4が第3照度となり、第1光照射領域C1、第2光照射領域C2、第3光照射領域C3及び第4光照射領域C4が第2照度となっている。
【0065】
次に、第5段階では、第1光照射領域A1、第2光照射領域A2、第3光照射領域A3及び第4光照射領域A4が第1照度となり、第1光照射領域B1、第2光照射領域B2、第3光照射領域B3及び第4光照射領域B4が第2照度となり、第1光照射領域C1、第2光照射領域C2、第3光照射領域C3及び第4光照射領域C4が第3照度となっている。
【0066】
次に、第6段階では、第1光照射領域B1、第2光照射領域B2、第3光照射領域B3及び第4光照射領域B4が第1照度となり、第1光照射領域C1、第2光照射領域C2、第3光照射領域C3及び第4光照射領域C4が第2照度となっている。
【0067】
なお、
図4Bでは、照射面Rに照射された光は、照明システム1から所定方向にのみ面状に遷移している様子を例示しているが、
図4Bの例示に限定されない。例えば、照明システム1を中心として照明システム1から放射状に遷移してもよく、照明システム1へ収束するように遷移してもよい。また、照射面Rに照射された光は、自由自在に遷移してもよい。
【0068】
[電源部30]
電源部30は、複数の照明装置10及び照明制御装置20に電力を供給する機能を有する。電源部30は、例えば、プリント基板に複数の電子部品が実装された電源回路である。電源部30は、例えば、複数の光源11のそれぞれを発光させるための駆動電力を生成する。具体的には、電源部30は、光源11を発光させるための駆動電力を生成し、この駆動電力をそれぞれの光源11に供給する。つまり、電源部30は、商用の交流電力を直流電力に変換し、この直流電力によって光源11を発光させるための駆動電力としてそれぞれの光源11に供給して、
図2の光源11の発光素子を発光させる。
【0069】
[まとめ]
このように、例えば照射面Rに照射された最も明るい第3照度の光は、照明システム1の足元側から直線状又は面状に広がるように遷移するように見える。また、光が直線状に遷移する速度は、人が歩く時の速度と同様の速度で遷移してもよい。
【0070】
本実施の形態の照明システム1では、照射面Rに光を照射することで、光を直線状又は面状に遷移させることができる。このため、ある地点から別の地点へ光が流れるような照明演出をすることで、人をある地点から別の地点へ誘導することができる。例えば、光を直線状又は面状に遷移させることで、所定領域に集まっている人を分散させたり、所定領域に人を集めたりすることもできる。
【0071】
また、本実施の形態の照明システム1では、照度の変更及び/又は色温度の変更と、光の遷移とを組み合わせることで、ある地点から別の地点へ光が流れる照明演出をすることで、人の誘導効果を高めることができる。
【0072】
<作用効果>
次に、本実施の形態における照明制御装置20、照明装置10、照明システム1及び照明制御方法の作用効果について説明する。
【0073】
上述したように、本実施の形態の照明制御装置20は、照射面Rの2箇所以上に光が照射されるように、光を出力する複数の照明装置10のそれぞれを制御することができる制御信号を出力する制御部21を備える。また、制御信号は、複数の照明装置10の光の出力が変化するように、増減を周期的に繰り返す動的な出力信号である。そして、複数の照明装置10のそれぞれへ送信するそれぞれの制御信号における位相は、少なくとも2つが同一でない。
【0074】
これによれば、複数の照明装置10のそれぞれは、制御信号に基づいて、光の出力が変化するように、増減を周期的に繰り返す動的な光を出力する。このため、照射面Rには、光の明るさの増減が周期的に繰り返された光が照射される。また、複数の照明装置10のそれぞれへ送信するそれぞれの制御信号における位相は、異なる。これらのため、照射面Rに照射された光は、形状及び明るさが変化したり、照射面Rに照射された光の位置が変化する。これにより、人は、この変化に応じて移動しようとする意識が働く。
【0075】
したがって、この照明制御装置20によれば、光によって人を誘導することができる。
【0076】
また、本実施の形態の照明装置10は、照明制御装置20と、照射面Rに対して光を出力することができる複数の光源部(光源11)とを備える。
【0077】
この照明装置10においても上述と同様の作用効果を奏する。
【0078】
特に、この照明装置10によれば、複数の光源部を設けることで、光源部自身が出力する光の方向を可変させる駆動機構を光源部に搭載する必要もない。このため、照明装置10の製造コストの高騰化を抑制することができる。また、駆動機構に電力を投入しなくてもよい。さらに、駆動機構を設けなくてもよいため、照明装置10のメンテナンス頻度の増大を抑制することもできる。その結果、照明装置10では、製造コストの高騰化を抑制することができる。
【0079】
また、本実施の形態の照明システム1は、照明制御装置20と、照射面Rに対して光を出力することができる複数の照明装置10とを備える。
【0080】
この照明システム1においても上述と同様の作用効果を奏する。
【0081】
特に、この照明システム1によれば、複数の照明装置10を設けることで、照明装置10自身が出力する光の方向を可変させる駆動機構を光源部に搭載する必要もない。このため、照明システム1の製造コストの高騰化を抑制することができる。また、駆動機構を設けないため、駆動機構に電力を投入しなくてもよい。さらに、駆動機構を設けなくてもよいため、照明システム1のメンテナンス頻度の増大を抑制することもできる。その結果、照明システム1では、製造コストの高騰化を抑制することができる。
【0082】
また、本実施の形態の照明制御方法は、照射面Rの2箇所以上に光が照射されるように、複数の照明装置10のそれぞれが光を出力し、複数の照明装置10のそれぞれを制御する制御信号を出力することを含む。また、制御信号は、複数の照明装置10の光の出力が変化するように、増減を周期的に繰り返す動的な出力信号である。そして、照明装置10へ送信するそれぞれの制御信号における位相は、少なくとも2つが同一でない。
【0083】
この照明システム1においても上述と同様の作用効果を奏する。
【0084】
また、本実施の形態の照明制御装置20において、複数の照明装置10へ出力されるそれぞれの制御信号の周期は、同一である。
【0085】
これによれば、複数の照明装置10のそれぞれは、制御信号に基づいて、光の出力が変化するように、増減を同じ周期で繰り返す動的な光を出力する。このため、照射面Rには、光の明るさの増減が同じ周期で繰り返された光が照射されるため、照射面Rに照射された光は実質的に同一の速度で遷移することができる。
【0086】
また、本実施の形態の照明制御装置20において、複数の照明装置10へ出力されるそれぞれの制御信号の周期は、異なる。
【0087】
これによれば、複数の照明装置10のそれぞれは、制御信号に基づいて、光の出力が変化するように、異なる周期で増減を繰り返す動的な光を出力する。このため、照射面Rには、光の明るさの増減が異なる周期で繰り返されて照射されるため、照射面Rに照射された光は実質的に同一の速度で遷移することができる。これにより、人が照射面Rに照射された光に注目することで、人を所定領域に集めることができる。
【0088】
また、本実施の形態の照明制御装置20において、複数の照明装置10のそれぞれが出力した光が照射面Rに照射された場合、それぞれの照射面Rにおける照度の最大値における差異の割合は、60%未満である。
【0089】
これによれば、照射面Rに照射された光の光照射領域の大きさ、形状、及び、明るさを同等にすることができる。このため、人は、照射面Rに照射された光に対して違和感を覚え難い。
【0090】
また、本実施の形態の照明制御装置20において、複数の照明装置10のそれぞれが出力した光が照射面Rに照射された場合、それぞれの照射面Rにおける照度の最大値における差異の割合は、60%以上異なる。
【0091】
これによれば、照射面Rに照射された光の光照射領域の大きさ、形状、及び、明るさをダイナミックに変更することができる。このため、照射面Rに照射された光によって、人を誘導する演出を行うことができる。
【0092】
また、本実施の形態の照明制御装置20において、複数の照明装置10のそれぞれが出力した光が照射面Rに照射された場合、照射面Rに照射された光は、直線状に遷移する。
【0093】
これによれば、照射面Rに照射された光を直線状に遷移させることができるため、光の遷移に応じて人を誘導することができる。つまり、ある地点から別の地点へ光が流れるような照明演出をすることで、人をある地点から別の地点へ誘導することができる。
【0094】
また、本実施の形態の照明制御装置20において、複数の照明装置10のそれぞれが出力した光が照射面Rに照射された場合、照射面Rに照射された光は、面状に遷移する。
【0095】
これによれば、所定領域に集まっている人を離散させたり、所定領域に人を集めたりするような照明演出をすることで、人を誘導することができる。
【0096】
(その他変形例等)
以上、本開示について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、これら実施の形態等に限定されるものではない。
【0097】
例えば、本実施の形態における照明制御装置20、照明装置10e、照明システム1e及び照明制御方法において、
図6は、その他変形例に係る照明システム1eを示すブロック図である。
図6に示すように、照明システム1eには1つの照明装置10eが設けられていてもよい。また、照明システム1eの1つの照明装置10eは複数の光源11を有していてもよい。このため、照明システム1eが複数の照明装置10eを備えていることに限定されない。
【0098】
また、本実施の形態における照明制御装置20、照明装置10f、照明システム1f及び照明制御方法において、
図7は、その他変形例に係る照明システム1fを示す別のブロック図である。
図7に示すように、照明システム1fには1つの照明装置10fが設けられていてもよい。また、照明システム1fの1つの照明装置10fは複数の光源11と照明制御装置20と電源部30とを有していてもよい。このため、照明システム1fが複数の照明装置10fを備えていることに限定されない。
【0099】
また、本実施の形態における照明制御装置20、照明装置10g、照明システム1g及び照明制御方法において、
図8は、その他変形例に係る照明システム1gを示す別のブロック図である。
図8に示すように、照明システム1gには複数の照明装置10gが設けられていてもよい。また、照明システム1gの複数の照明装置10gは1台以上の光源11と照明制御装置20とを有していてもよい。
【0100】
また、本実施の形態の照明装置10は、照射面Rに対して光を出力することのできる第1光源部(照明装置10の光源11)と、照射面Rに対して光を出力することのできる第2光源部(別の照明装置10の光源11)と、第1光源部及び第2光源部のそれぞれを制御することができる制御信号を出力する制御部21とを備える。また、第1光源部は、出力した光を照射面Rにおける第1光照射領域に照射する。また、第2光源部は、出力した光を照射面Rにおける第2光照射領域に照射する。また、制御信号は、第1光源部及び第2光源部の光の出力が変化するように、増減を周期的に繰り返す動的な出力信号である。そして、第1光源部及び第2光源部へ送信するそれぞれの制御信号における位相は、同一でない。この照明装置10においても上述と同様の作用効果を奏する。
【0101】
また、本実施の形態の照明装置10は、照射面Rの2箇所以上に光が照射されるように、光を出力する複数の照明装置10のそれぞれを制御することができる制御信号を出力する制御部21を備える。また、制御信号は、複数の照明装置10の光の出力が変化するように、増減を周期的に繰り返す動的な出力信号である。そして、複数の光源部11のそれぞれへ送信するそれぞれの制御信号における位相であって、複数の光源部11のそれぞれが出力した光が照射される照射面Rにおいて隣接する所定領域に光を照射する2以上の光源部Rに送信される制御信号の位相は、同一でない。この照明装置10においても上述と同様の作用効果を奏する。
【0102】
また、本実施の形態における照明制御装置、照明装置、照明システム及び照明制御方法等に含まれる制御部は、典型的に集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
【0103】
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0104】
なお、上記実施の形態において、それぞれの構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、それぞれの構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。それぞれの構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリ等の記憶媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0105】
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の実施の形態は例示された数字に制限されない。
【0106】
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
【0107】
また、フローチャートにおけるそれぞれのステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【0108】
その他、実施の形態に対して当業者が思いつくそれぞれの種変形を施して得られる形態、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【符号の説明】
【0109】
1、1e、1f、1g 照明システム
1a 第1の照明システム
1b 第2の照明システム
1c 第3の照明システム
10、10e、10f、10g 照明装置(光源部)
10a 第1照明装置(第1光源部)
10b 第2照明装置(第2光源部)
11 光源(光源部、第1光源部、第2光源部)
20 照明制御装置
21 制御部
A1、B1、C1 第1光照射領域
A2、B2、C2 第2光照射領域