(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023068658
(43)【公開日】2023-05-17
(54)【発明の名称】バッテリー無搭載型の電動自転車における作動方法、コンピュータプログラム、及びシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230510BHJP
G06Q 50/06 20120101ALI20230510BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/06
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022175554
(22)【出願日】2022-11-01
(31)【優先権主張番号】110140809
(32)【優先日】2021-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】596009559
【氏名又は名称】姚 立和
(74)【代理人】
【識別番号】100143720
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 耕一郎
(72)【発明者】
【氏名】姚 立和
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC06
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】本発明は、高コストと資源浪費を解決するバッテリー無搭載型の電動自転車における作動方法、コンピュータプログラム、及びシステムを提供する。
【解決手段】サーバー装置、電動自転車に設けられる少なくとも1つの電力接続センサー、ユーザー所有の少なくとも1つのモバイル電力計算装置からなり、電動自転車の電力接続センサーによりモバイル電力計算装置が電気的に接続されたと検出する手順a、モバイル電力計算装置と電力接続センサーの登録データをサーバー装置に送信し認証する手順b、認證に合格しモバイル電力計算装置へ通知され電動自転車に電力が供給される手順c、電力接続センサーにより電動自転車の少なくとも1つの運転パラメータが検出される手順d、運転パラメータをサーバー装置とモバイル電力計算装置に送信する手順e、運転パラメータにより動作タスクが完了する手順fにより応用される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバー装置と、少なくとも1つの電力接続センサーと、少なくとも1つのモバイル電力計算装置とからなるバッテリー無搭載型の電動自転車における作動システムであって、
前記サーバー装置は、少なくとも1つのコマンドに反応し、少なくとも1つのコンピュータプログラムを実行してデータを処理し、
前記少なくとも1つの電力接続センサーは、バッテリー無搭載型の電動自転車に設けられ、選択的に前記電動自転車を駆動し、また、前記複数の電力接続センサーは、前記サーバー装置と通信接続されるとともに、前記複数の電力接続センサーは、前記電動自転車の少なくとも1つの運転パラメータを検出し、
前記少なくとも1つのモバイル電力計算装置は、前記複数の電力接続センサーに選択的且つ電気的に接続されるとともに、前記複数の電力接続センサーに電力を供給して電動自転車を駆動させ、また、前記複数のモバイル電力計算装置は、前記サーバー装置と通信接続されるとともに、前記複数のモバイル電力計算装置は、電力を貯蔵する機能及び充放電の機能を備え、
以上の構造により、ユーザーが所有するモバイル電力計算装置を前記複数の電力接続センサーに電気的に接続することで、ユーザーのモバイル電力計算装置に貯蔵された電力により前記バッテリー無搭載型の電動自転車が駆動されることを特徴とする、バッテリー無搭載型の電動自転車における作動システム。
【請求項2】
前記複数のモバイル電力計算装置は、前記複数の電力接続センサーによって送信された前記電動自転車の運転パラメータを利用することで、二酸化炭素排出量を記録し、炭素排出とカーボンクレジットを計算し記憶する機能をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリー無搭載型の電動自転車における作動システム。
【請求項3】
前記複数のモバイル電力計算装置は、前記サーバー装置によって取引に必要なデジタル通貨を変換することで、デジタル通貨の取引及びメモリーの機能をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリー無搭載型の電動自転車における作動システム。
【請求項4】
前記複数のモバイル電力計算装置は、前記サーバー装置によってレンタルに必要なデジタル通貨を変換することで、シェアレンタルの取引計算の機能を備えることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリー無搭載型の電動自転車における作動システム。
【請求項5】
前記複数のモバイル電力計算装置は、さらに、その他の電気駆動機器に応用することが可能な機能を備えることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリー無搭載型の電動自転車における作動システム。
【請求項6】
請求項1のシステムに応用されるバッテリー無搭載型の電動自転車における作動方法であって、前記方法は、
電動自転車の電力接続センサーが、モバイル電力計算装置が電動自転車の電力接続センサーに電気的に接続されたのを検出するプロセスaと、
前記モバイル電力計算装置と前記電力接続センサーの登録データをサーバー装置に送信して認証を行うプロセスbと、
認證に合格した後、前記モバイル電力計算装置へ通知され、前記電動自転車に電力が供給されるプロセスcと、
前記電力接続センサーによって前記電動自転車の少なくとも1つの運転パラメータが検出されるプロセスdと、
前記運転パラメータを前記サーバー装置及びモバイル電力計算装置に送信するプロセスeと、
前記運転パラメータにより動作タスクが完了するプロセスfを備えることを特徴とする、バッテリー無搭載型の電動自転車における作動方法。
【請求項7】
前記送信した運転パラメータは、電動自転車の回転速度、位置決め、走行距離、負荷、消費エネルギー、速度または作動時間であり、前記動作タスクは、前記運転パラメータを利用して実行する炭素排出計算及びカーボンクレジット計算であることを特徴とする、請求項6に記載のバッテリー無搭載型の電動自転車における作動方法。
【請求項8】
前記送信した運転パラメータは、電動自転車の回転速度、位置決め、走行距離、負荷、消費エネルギー、速度または作動時間であり、前記動作タスクは、前記運転パラメータによって実行されるデジタル通貨の取引であることを特徴とする、請求項6に記載のバッテリー無搭載型の電動自転車における作動方法。
【請求項9】
前記送信した運転パラメータは、電動自転車の回転速度、位置決め、走行距離、負荷、消費エネルギー、速度または作動時間であり、前記動作タスクは、前記運転パラメータによって実行されるシェア電動自転車のレンタル取引であることを特徴とする、請求項6に記載のバッテリー無搭載型の電動自転車における作動方法。
【請求項10】
プログラムコード命令を備える、コンピュータプログラムであって、前記プログラムコード命令は、サーバー装置、少なくとも1つの電力接続センサー、及び、少なくとも1つのモバイル電力計算装置において実行され、請求項6~請求項9におけるいずれかの方法を実行することで、少なくとも1つの電動自転車の動作タスクが完了する事を特徴とする、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動自転車の作動を管理する技術分野に関し、特に、コンピュータプログラムによって電動自転車の起動及び作動、電力取引、及び、カーボンクレジットの計算システムを制御し、内蔵バッテリーにおける高コストと資源浪費の問題を解決できることで、使用上の利便性及び汎用性を備えることができるとともに、環境保護運動を促進するとともに環境保護運動に賛同することのできるバッテリー無搭載型の電動自転車における作動方法、コンピュータプログラム、及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
電動スクーター、電動自転車、電動アシスト自転車、または、電動キックスケーターといった小型の電動自転車は、いずれも内蔵バッテリーによって駆動モーターの駆動に必要な電力が供給されている。
【0003】
しかしながら、バッテリーが車体に搭載された電動自転車は、バッテリーのコストがかかり車両の負荷が増加するだけでなく、電動自転車に乗る時間が多くない場合、バッテリーが長期間使わずに置いておかれることで、電力流出及び電力損失の問題が生じ、エネルギーが浪費されてしまう。
【0004】
現在、電動自転車にはいずれも300~500ワットのバッテリーが搭載されている。例えば、現在数千台の電動自転車を保有しているヨーロッパを例にあげると、それらの電動自転車の総電力は約50億ワットであり、火力発電所の電力に相当する。各電動自転車は、フル充電されたバッテリーで毎回約70キロ走行できるが、85%以上の使用者が1日に走行する距離が15キロ以内である、つまり、毎日約34億ワットの電力が使われずに置いておかれることで流出し、エネルギーの損失及び浪費が生じている。上述した作動していない電動自転車のバッテリー問題をいかに改善し、バッテリーの高コスト及び資源の浪費問題を解決するかが、現在非常に重要な問題であり、本発明が探究する課題でもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ユーザーがモバイル電力計算装置によって電動自転車を起動且つ作動できることで、電動自転車の負荷及びバッテリーコストを低減できるとともに、バッテリーが長期間使わずに置いておかれるのを防いでエネルギーの浪費を減らすことのできるバッテリー無搭載型の電動自転車における作動方法、コンピュータプログラム、及びシステムを提供することを目的とする。
【0006】
本発明は、さらに、リモートペアリングによって電動自転車のロックを解除して起動できることで、使用上の利便性と汎用性を高めることができるとともに、盗難防止效果を備えるバッテリー無搭載型の電動自転車における作動方法、コンピュータプログラム、及びシステムを提供することを目的とする。
【0007】
本発明は、さらに、サーバー装置またはモバイル電力計算装置によって電動自転車のカーボンクレジットの計算及び取引を実行でき、二酸化炭素削減を達成する経済を生み出すとともに、環境保護意識を高めることのできるバッテリー無搭載型の電動自転車における作動方法、コンピュータプログラム、及びシステムを提供することを目的とする。
【0008】
本発明は、さらに、前記モバイル電力計算装置がサーバー装置によって取引時に必要なデジタル通貨に変換できることで、二酸化炭素を削減し環境保護を配慮した上でシェアリングエコノミーを創出することのできるバッテリー無搭載型の電動自転車における作動方法、コンピュータプログラム、及びシステムを提供することを目的とする。
【0009】
本発明は、さらに、モバイル電力計算装置を使用してシェア電動自転車の取引を実行できることで、経済効果を生み出すことのできるバッテリー無搭載型の電動自転車における作動方法、コンピュータプログラム、及びシステムを提供することを目的とする。
【0010】
本発明は、さらに、前記モバイル電力計算装置を電動自転車から取り外して簡単に持ち運ぶことができ、他の電気駆動機器で引き続き使用することができるため、使われずに置いておかれることがなく、貯蔵された電力を完全且つ効果的に利用できることで、エネルギー資産を確実に十分運用できるバッテリー無搭載型の電動自転車における作動方法、コンピュータプログラム、及びシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のバッテリー無搭載型の電動自転車における作動方法、コンピュータプログラム、及びシステムは、サーバー装置と、少なくとも1つの電力接続センサーと、少なくとも1つのモバイル電力計算装置とからなり、前記サーバー装置は、少なくとも1つのコマンドに反応し、少なくとも1つのコンピュータプログラムを実行してデータを処理する。前記少なくとも1つの電力接続センサーは、バッテリー無搭載型の電動自転車に設けられ、選択的に前記電動自転車を駆動し、また、前記複数の電力接続センサーは、前記サーバー装置と通信接続されるとともに、前記複数の電力接続センサーは、前記電動自転車の少なくとも1つの運転パラメータを検出する。前記少なくとも1つのモバイル電力計算装置は、前記複数の電力接続センサーに選択的且つ電気的に接続されるとともに、前記複数の電力接続センサーに電力を供給して電動自転車を駆動させ、また、前記複数のモバイル電力計算装置は、前記サーバー装置と通信接続されるとともに、前記複数のモバイル電力計算装置は、電力を貯蔵する機能及び充放電の機能を備える。ユーザーが所有するモバイル電力計算装置を前記複数の電力接続センサーに電気的に接続することで、ユーザーのモバイル電力計算装置に貯蔵された電力により前記バッテリー無搭載型の電動自転車が駆動される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明におけるシステムの構成を示した図である。
【
図2】本発明のシステムを実際に応用した状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明のバッテリー無搭載型の電動自転車における作動システムの主な構造は
図1、
図2に示す通りである。前記システムは、サーバー装置10と、電動自転車に設けられる少なくとも1つの電力接続センサー20と、ユーザーが持ち運ぶことのできる少なくとも1つのモバイル電力記算装置30とからなる。そのうち、前記サーバー装置10は、登録認証、データコマンドの送受信、取引の実行、二酸化炭素排出量の記録、カーボンクレジットの計算、メモリー、及び、通信の機能を備える。前記複数の電力接続センサー20は、電動自転車に対応して接続された運転パラメータ(例えば、回転速度、位置決め、走行距離、負荷、消費エネルギー、速度、または、作動時間といったカーボンクレジットの計算などの動作タスクを完了するためのパラメータ)、データコマンドの送受信、電動自転車への受電、及び、通信を検出する機能を備える。前記電動自転車は、バッテリー無搭載型の電動自転車であり、前記複数のモバイル電力記算装置30は、電力の貯蔵、電力とデジタル通貨の換算、選択的な充放電、取引の実行、二酸化炭素排出量の記録、カーボンクレジットの計算、メモリー、及び、通信の機能を備え、それにより、前記複数のモバイル電力記算装置30は、電動自転車の電力接続センサー20に選択的に電力接続されることで、前記モバイル電力計算装置30の貯蔵電力によって対応する電動自転車が必要とする動作電力を供給することができる。さらに、前記複数のモバイル電力計算装置30と前記複数の電力接続センサー20は、前記サーバー装置10と選択的に通信接続されることで、データが送信され、コマンドが送信される。
【0014】
本発明の方法は、上述のシステムに応用することができ、そのプロセスは以下の通りである。
【0015】
a、電動自転車の電力接続センサーは、モバイル電力計算装置が電動自転車の電力接続センサーに電気的に接続されたのを検出する。ユーザーは、ユーザーが所持する電力が貯蔵されたモバイル電力計算装置30を使用する電動自転車に挿入して、電力接続センサー20に電気的に接続することで、前記電動自転車の電力接続センサー20は、前記モバイル電力計算装置30が前記電動自転車の電力接続センサーと電気的に接続されたことを検出し、それにより、前記モバイル電力計算装置30は、電動自転車に電力を送信する準備ができた状態になる。
【0016】
b、前記モバイル電力計算装置と前記電力接続センサーの登録データをサーバー装置に送信して認証を行う。前記電動自転車の電力接続センサー20は、前記モバイル電力計算装置30が電力接続センサーに電気的に接続されたことを確認した後、前記モバイル電力計算装置30と前記電力接続センサー20を同時に起動させてその登録データを前記サーバー装置10に送信できることで、前記電力接続センサー20と前記モバイル電力計算装置30の認証が実行される。
【0017】
c、認證に合格すると、前記モバイル電力計算装置へ通知され、前記電動自転車に電力が供給される。前記サーバー装置10によって前記電動自転車の電力接続センサー20と前記モバイル電力計算装置30が合法的に登録されたユーザーであることが確認されると、前記サーバー装置10は、直ちに前記モバイル電力計算装置30に通知し、前記電力接続センサー20に接続された電動自転車に電力を提供する。いくつかの実施例に基づき、個人の電動自転車の場合、盗難防止にもなる。前記サーバー装置10が前記モバイル電力計算装置30は前記電動自転車の電力接続センサー20に連携されていると確認すると、前記電動自転車の電力接続センサー20はロックを解除することができる。反対に、前記モバイル電力計算装置30が前記電動自転車の電力接続センサー20に連携されていない場合、前記ユーザーは、前記電動自転車を起動することができないことで、盗難防止効果が形成される。さらに、いくつかの実施例に基づき、シェア電動自転車のレンタルに応用することができる。前記サーバー装置10が前記モバイル電力計算装置30と前記電動自転車の電力接続センサー20は合法的に登録されたユーザーであると確認すると、前記モバイル電力計算装置30のレンタルサービス及び取引を起動することができる。反対に、前記電力接続センサー20と前記モバイル電力計算装置30のうちの1つが不正に登録されたユーザーである場合、前記電動自転車のレンタルサービスは停止される。
【0018】
d、前記電力接続センサーによって前記電動自転車の少なくとも1つの運転パラメータが検出される。前記電動自転車の電力接続センサー20が合法的に起動されると、前記電力接続センサー20は、電動自転車の運転パラメータを検出することができる。前記運転パラメータには、前記電動自転車の回転速度、位置決め、走行距離、負荷、消費エネルギー、速度、または、作動時間等のカーボンクレジットの計算などの動作タスクを完了するための運転パラメータが含まれるがこれらに限定されない。
【0019】
e、前記運転パラメータを前記サーバー装置及びモバイル電力計算装置に送信する。電動自転車が前の作動を完了すると、前記電力接続センサー20は、前記複数の運転パラメータを検出した後、上述のカーボンクレジットの計算または取引を含む運転パラメータを前記サーバー装置10と前記モバイル電力計算装置30に送信する。
【0020】
f、前記運転パラメータにより動作タスクが完了する。前記サーバー装置10と前記モバイル電力計算装置30が前記運転パラメータを受信すると、前記運転パラメータにより動作タスクを完了させることができる。前記動作タスクは、二酸化炭素削減の炭素排出計算及びカーボンクレジット計算、デジタル通貨取引、または、シェアレンタルの取引計算であることができる。
【0021】
さらに、本発明は、コンピュータプログラム製品を備える。前記コンピュータプログラム製品は、プログラムコード命令を備え、前記プログラムコード命令がサーバー装置10、電力接続センサー20、及び、モバイル電力計算装置30において実行される場合、上述の方法で実行することができ、少なくとも1つの電動自転車の動作タスクを完了することができる。
【0022】
本発明の実際の使用方法は、以下に挙げる実施例によりさらに理解を深めることができる。
【0023】
(実施例1)
バッテリー無搭載型の電動自転車を起動し作動させる。
【0024】
図1、
図2に示す通り、前記バッテリー無搭載型の電動自転車には、電力接続センサー20が設けられ、ユーザーは少なくとも1つのモバイル電力計算装置30を所持する。各前記モバイル電力計算装置30には、電力容量及び電力取引を実行するためのデジタル通貨が記憶されるとともに、充放電のための貯蔵電力を供給することができる。ユーザーは、自分が所有するモバイル電力計算装置30と乗車する電動自転車の電力接続センサー20を接続し、前記電力接続センサー20によって前記モバイル電力計算装置30が完全に電気的に接続されたことが検出されると、前記モバイル電力計算装置30内に貯蔵された電力が前記電力接続センサー20によって前記電動自転車の駆動モーターに供給される。このように、バッテリー無搭載型の電動自転車の設計により、ユーザーは乗車し終わると前記モバイル電力計算装置30を取り外すことで、電動自転車の静止時に貯蔵電力が流出せず電力の損失が生じない。前記モバイル電力計算装置30の電力は、その他の電気駆動機器において引き続き使用できるため、バッテリー電力の浪費を低減することができ、バッテリーコスト及び電動自転車の負荷を減らすことが出来るだけなく、さらに、環境保護の効果をもたらすことができる。
【0025】
(実施例2)
バッテリー無搭載型の電動自転車のロックを解除する。
【0026】
電力接続センサー20が設けられた前記バッテリー無搭載型の電動自転車は、ユーザー個人のまたは家族で使用する電動自転車であることができ、前記電力接続センサー20は、少なくとも1つのモバイル電力計算装置30と連携することができる。
図1、
図2及び
図3に示す通り、ユーザーが個人で所有するモバイル電力計算装置30を乗車する電動自転車の電力接続センサー20に接続すると、前記電力接続センサー20によって前記モバイル電力計算装置30が完全に電気的に接続されたことが検出されるとともに、前記電力接続センサー20と前記モバイル電力計算装置30の登録データが前記サーバー装置10に送信される。前記サーバー装置10によって前記電力接続センサー20が適格に連携されたモバイル電力計算装置30であることが認証されると、前記モバイル電力計算装置30内に貯蔵された電力が前記電力接続センサー20によって前記電動自転車の駆動モーターに供給されることで、前記バッテリー無搭載型の電動自転車に乗車することができる。反対に、前記サーバー装置10によって前記モバイル電力計算装置30は前記電力接続センサー20に適格に連携されたモバイル電力計算装置30ではないと認証されると、前記モバイル電力計算装置30と前記電力接続センサー20の電気的な接続が中断されることで、前記モバイル電力計算装置30のユーザーは乗車することができず、盗難防止の目的が達成される。
【0027】
(実施例3)
バッテリー無搭載型の電動自転車のシェアレンタルサービスを実行する。
【0028】
電力接続センサー20が設けられた前記バッテリー無搭載型の電動自転車は、シェア電動自転車であることができる。ユーザーが個人で所有するモバイル電力計算装置30でバッテリー無搭載型の電動自転車をレンタルする場合、個人で所有するモバイル電力計算装置30を乗車するバッテリー無搭載型のシェア電動自転車の電力接続センサー20に接続することで、前記電力接続センサー20によって前記モバイル電力計算装置30が完全に電気的に接続されたことが検出されるとともに、前記電力接続センサー20と前記モバイル電力計算装置30の登録データが前記サーバー装置10に送信される。前記サーバー装置10によって前記電力接続センサー20が適格なモバイル電力計算装置30であると認証されると、ユーザーは、前記モバイル電力計算装置30内に貯蔵された電力を前記電力接続センサー20により前記バッテリー無搭載型の電動自転車の駆動モーターに供給することができ、前記バッテリー無搭載型の電動自転車を乗車することができる。同時に、乗車し終わると前記サーバー装置10と前記モバイル電力計算装置30によってレンタルに必要なデジタル通貨が変換されることで、バッテリー無搭載型のシェア電動自転車のレンタル取引が完了する。
【0029】
(実施例4)
カーボンクレジットの取引。
【0030】
図1、
図2及び
図3に示す通り、ユーザーが、電力接続センサー20が設けられた前記バッテリー無搭載型の電動自転車に乗車する場合、個人所有の電動自転車またはバッテリー無搭載型のシェア電動自転車を含むがこれらに限定されない。ユーザーが個人で所有する(私有またはシェアを含む)モバイル電力計算装置30を前記バッテリー無搭載型の電動自転車の電力接続センサー20に接続すると、前記電力接続センサー20によって前記モバイル電力計算装置30が完全に電気的に接続されたことが検出されるとともに、前記電力接続センサー20と前記モバイル電力計算装置30の登録データが前記サーバー装置10に送信されて認証が行われ、それにより、ユーザーは前記モバイル電力計算装置30内に貯蔵された電力を前記電力接続センサー20により前記バッテリー無搭載型の電動自転車の駆動モーターに供給することができ、前記バッテリー無搭載型の電動自転車を乗車することができる。前記バッテリー無搭載型の電動自転車が起動して前進すると、前記電力接続センサー20は、前記バッテリー無搭載型の電動自転車が走行する際における、回転速度、位置決め、走行距離、負荷、消費エネルギー、速度または作動時間等を含むがこれらに限定されない運転パラメータを検出することができるとともに、前記運転パラメータは前記サーバー装置10及びモバイル電力計算装置30に送信される。前記サーバー装置10及び前記モバイル電力計算装置30が前記運転パラメータを受信すると、二酸化炭素総排出量に基づいてカーボンクレジット取引の計算が実行され、前記サーバー装置10は、ユーザーが獲得したカーボンクレジットをデジタル通貨に変換して所有するアカウント及びモバイル電力計算装置30内に貯蓄することで、カーボンクレジットの取引全体が完了する。
【0031】
上述から分かる通り、本発明のシステム、方法及びコンピュータプログラム製品は、バッテリー無搭載型の電動自転車に応用することができる。バッテリー無搭載型の電動自転車に設置された電力接続センサー20によってユーザーが所有するモバイル電力計算装置30を選択的且つ電気的に接続することで、前記電力接続センサー20によって前記モバイル電力計算装置30に貯蔵された電力容量からバッテリー無搭載型の電動自転車に電力が供給されるとともに、さらに、前記電力接続センサー20及び前記モバイル電力計算装置30によってサーバー装置10と通信接続できることで、カーボンクレジット及びレンタルの取引が完了する。このように、ユーザーが乗車し終わると前記モバイル電力計算装置30を取り外すことで、バッテリー無搭載型の電動自転車の静止時に未使用の貯蔵電力が流出して電力が損失することがなく、前記モバイル電力計算装置30の電力はその他の電気駆動機器に引き続き使用することができる。このように、バッテリー電力の浪費を低減することができるとともに、バッテリーコスト及び電動自転車の負荷を減らすことができ、さらに、市場メカニズムの機能により、二酸化炭素総排出量が効果的に管理制御されることで、環境保護の効果をもたらす。さらに、経済効果を創出できることで、商品の付加価値を高めることができる。
【符号の説明】
【0032】
10 サーバー装置
20 電力接続センサー
30 モバイル電力計算装置
a.電動自転車の電力接続センサーは、モバイル電力計算装置が電動自転車の電力接続センサーに電気的に接続されたのを検出する
b.前記モバイル電力計算装置と前記電力接続センサーの登録データをサーバー装置に送信して認証を行う
c.認證に合格すると、前記モバイル電力計算装置へ通知され、前記電動自転車に電力が供給される
d.前記電力接続センサーによって前記電動自転車の少なくとも1つの運転パラメータが検出される
e.前記運転パラメータを前記サーバー装置及びモバイル電力計算装置に送信する
f.前記運転パラメータにより動作タスクが完了する