(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023068789
(43)【公開日】2023-05-18
(54)【発明の名称】成形品、および、成形方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20230511BHJP
C08J 7/00 20060101ALI20230511BHJP
【FI】
H01L21/304 643A
H01L21/304 647Z
C08J7/00 305
C08J7/00 CEW
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021180112
(22)【出願日】2021-11-04
(71)【出願人】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(71)【出願人】
【識別番号】599109906
【氏名又は名称】住友電工ファインポリマー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】岡本 伊雄
(72)【発明者】
【氏名】西出 基
(72)【発明者】
【氏名】馬場 将人
【テーマコード(参考)】
4F073
5F157
【Fターム(参考)】
4F073AA07
4F073BA15
4F073BA16
4F073CA42
5F157AB49
5F157AB51
5F157AB64
5F157BE12
5F157BE22
5F157BE43
5F157BE44
5F157CB03
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5F157CF04
5F157CF14
5F157CF44
5F157CF52
5F157CF60
5F157CF62
5F157CF92
5F157CF99
5F157DC88
5F157DC90
(57)【要約】
【課題】本願明細書に開示される技術は、基板処理装置に使われる部材の耐摩耗性を向上させるための技術である。
【解決手段】本願明細書に開示される技術に関する成形方法は、基板処理装置に使われる成形品の成形方法である。当該成形方法は、テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合体からなる前記成形品に対し、電子線を照射する工程を備えるものである。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理装置に使われる成形品の成形方法であり、
テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合体からなる前記成形品に対し、電子線を照射する工程を備える、
成形方法。
【請求項2】
請求項1に記載の成形方法であり、
前記成形品に対し前記電子線を照射する工程は、前記成形品の一部のみに前記電子線を照射する工程である、
成形方法。
【請求項3】
請求項2に記載の成形方法であり、
前記成形品に対し前記電子線を照射する工程は、前記成形品の端部のみに前記電子線を照射する工程である、
成形方法。
【請求項4】
請求項1から3のうちのいずれか1つに記載の成形方法であり、
前記電子線が照射された後で、過酸化水素水を含む酸性の薬液を前記成形品に付与する工程をさらに備える、
成形方法。
【請求項5】
請求項4に記載の成形方法であり、
前記薬液を前記成形品に付与する工程は、塩酸と過酸化水素水との混合溶液、または、硫酸と過酸化水素水との混合溶液である前記薬液を前記成形品に付与する工程である、
成形方法。
【請求項6】
基板処理装置に使われる成形品であり、
テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合体からなり、かつ、褐色である、
成形品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願明細書に開示される技術は、基板処理装置に使われる成形品に関するものである。なお、処理対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、有機EL(electroluminescence)表示装置などのflat panel display(FPD)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用ガラス基板、セラミック基板、電界放出ディスプレイ(field emission display、すなわち、FED)用基板、または、太陽電池用基板などが含まれる。
【背景技術】
【0002】
基板処理装置においては、基板を処理するための処理液を基板に導くための配管、または、当該配管において処理液の流れを制御するバルブなどが多数配置されている(たとえば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
基板の均一な処理のためには、処理液の清浄度を維持することが重要である。一方で、上記の配管などを部材において摩耗などによってパーティクルが発生し、当該パーティクルが処理液に混入してしまう場合がある。そのような混入が生じると、処理液の清浄度が低下して均一な基板処理を行うことは難しくなる。
【0005】
本願明細書に開示される技術は、以上に記載されたような問題を鑑みてなされたものであり、基板処理装置に使われる部材の耐摩耗性を向上させるための技術である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願明細書に開示される技術の第1の態様である成形方法は、基板処理装置に使われる成形品の成形方法であり、テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合体からなる前記成形品に対し、電子線を照射する工程を備える。
【0007】
本願明細書に開示される技術の第2の態様である成形方法は、第1の態様である成形方法に関連し、前記成形品に対し前記電子線を照射する工程は、前記成形品の一部のみに前記電子線を照射する工程である。
【0008】
本願明細書に開示される技術の第3の態様である成形方法は、第2の態様である成形方法に関連し、前記成形品に対し前記電子線を照射する工程は、前記成形品の端部のみに前記電子線を照射する工程である。
【0009】
本願明細書に開示される技術の第4の態様である成形方法は、第1から3のうちのいずれか1つの態様である成形方法に関連し、前記電子線が照射された後で、過酸化水素水を含む酸性の薬液を前記成形品に付与する工程をさらに備える。
【0010】
本願明細書に開示される技術の第5の態様である成形方法は、第4の態様である成形方法に関連し、前記薬液を前記成形品に付与する工程は、塩酸と過酸化水素水との混合溶液、または、硫酸と過酸化水素水との混合溶液である前記薬液を前記成形品に付与する工程である。
【0011】
本願明細書に開示される技術の第6の態様である成形品は、基板処理装置に使われる成形品であり、テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合体からなり、かつ、褐色である。
【発明の効果】
【0012】
本願明細書に開示される技術の少なくとも第1、6の態様によれば、耐摩耗性が高い成形品が得られるため、成形品の摩耗によって生じるパーティクルを大きく抑制することができる。したがって、当該成形品が部材として使われる基板処理装置において、基板を処理するための処理液へのパーティクルの混入を抑制することができる。
【0013】
また、本願明細書に開示される技術に関連する目的と、特徴と、局面と、利点とは、以下に示される詳細な説明と添付図面とによって、さらに明白となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施の形態に関する、基板処理装置の構成の例を概略的に示す平面図である。
【
図2】
図1に例が示された制御部の構成の例を示す図である。
【
図4】基板処理装置の動作のうちの、処理ユニットにおける動作を示すフローチャートである。
【
図5】
図3に示された処理ユニットにおける処理カップの構成の例を示す図である。
【
図6】
図3に示された処理ユニットにおけるダイヤフラムバルブの構成の例を示す図である。
【
図7】所定の薬液に浸漬された状態の成形品の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付される図面を参照しながら実施の形態について説明する。以下の実施の形態では、技術の説明のために詳細な特徴なども示されるが、それらは例示であり、実施の形態が実施可能となるためにそれらすべてが必ずしも必須の特徴ではない。
【0016】
なお、図面は概略的に示されるものであり、説明の便宜のため、適宜、構成の省略、または、構成の簡略化などが図面においてなされるものである。また、異なる図面にそれぞれ示される構成などの大きさおよび位置の相互関係は、必ずしも正確に記載されるものではなく、適宜変更され得るものである。また、断面図ではない平面図などの図面においても、実施の形態の内容を理解することを容易にするために、ハッチングが付される場合がある。
【0017】
また、以下に示される説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称と機能とについても同様のものとする。したがって、それらについての詳細な説明を、重複を避けるために省略する場合がある。
【0018】
また、本願明細書に記載される説明において、ある構成要素を「備える」、「含む」または「有する」などと記載される場合、特に断らない限りは、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
【0019】
また、本願明細書に記載される説明において、「第1の」または「第2の」などの序数が使われる場合があっても、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするために便宜上使われるものであり、実施の形態の内容はこれらの序数によって生じ得る順序などに限定されるものではない。
【0020】
また、本願明細書に記載される説明において、「…軸正方向」または「…軸負方向」などの表現は、図示される…軸の矢印に沿う方向を正方向とし、図示される…軸の矢印とは反対側の方向を負方向とするものである。
【0021】
また、本願明細書に記載される説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「側」、「底」、「表」または「裏」などの特定の位置または方向を意味する用語が使われる場合があっても、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするために便宜上使われるものであり、実施の形態が実際に実施される際の位置または方向とは関係しないものである。
【0022】
また、本願明細書に記載される説明において、「…の上面」または「…の下面」などと記載される場合、対象となる構成要素の上面自体または下面自体に加えて、対象となる構成要素の上面または下面に他の構成要素が形成された状態も含むものとする。すなわち、たとえば、「Aの上面に設けられるB」と記載される場合、AとBとの間に別の構成要素「C」が介在することを妨げるものではない。
【0023】
また、本願明細書に記載される説明において、形状を示す表現、たとえば、「四角形状」または「円筒形状」などは、特に断らない限りは、厳密にその形状であることを示す場合と、公差または同程度の機能が得られる範囲において凹凸または面取りなどが形成されている場合とを含むものとする。
【0024】
<実施の形態>
以下、本実施の形態に関する成形品、および、成形方法について説明する。
【0025】
<基板処理装置の構成について>
まず、成形品が使われる基板処理装置の構成について説明する。
【0026】
図1は、本実施の形態に関する基板処理装置1の構成の例を概略的に示す平面図である。基板処理装置1は、ロードポート601と、インデクサロボット602と、センターロボット603と、制御部90と、少なくとも1つの処理ユニット600(
図1においては4つの処理ユニット)とを備える。
【0027】
処理ユニット600は、基板処理に用いることができる枚葉式の装置であり、具体的には、基板Wに付着している有機物を除去する処理を行う装置である。基板Wに付着している有機物は、たとえば、使用済のレジスト膜である。当該レジスト膜は、たとえば、イオン注入工程用の注入マスクとして用いられたものである。
【0028】
なお、処理ユニット600は、チャンバ180を有することができる。その場合、チャンバ180内の雰囲気を制御部90によって制御することで、処理ユニット600は、所望の雰囲気中における基板処理を行うことができる。
【0029】
制御部90は、基板処理装置1におけるそれぞれの構成の動作を制御することができる。キャリアCは、基板Wを収容する収容器である。また、ロードポート601は、複数のキャリアCを保持する収容器保持機構である。インデクサロボット602は、ロードポート601と基板載置部604との間で基板Wを搬送することができる。センターロボット603は、基板載置部604および処理ユニット600間で基板Wを搬送することができる。
【0030】
以上の構成によって、インデクサロボット602、基板載置部604およびセンターロボット603は、それぞれの処理ユニット600とロードポート601との間で基板Wを搬送する搬送機構として機能する。
【0031】
未処理の基板WはキャリアCからインデクサロボット602によって取り出される。そして、未処理の基板Wは、基板載置部604を介してセンターロボット603に受け渡される。
【0032】
センターロボット603は、当該未処理の基板Wを処理ユニット600に搬入する。そして、処理ユニット600は基板Wに対して処理を行う。
【0033】
処理ユニット600において処理済みの基板Wは、センターロボット603によって処理ユニット600から取り出される。そして、処理済みの基板Wは、必要に応じて他の処理ユニット600を経由した後、基板載置部604を介してインデクサロボット602に受け渡される。インデクサロボット602は、処理済みの基板WをキャリアCに搬入する。以上によって、基板Wに対する処理が行われる。
【0034】
図2は、
図1に例が示された制御部90の構成の例を示す図である。制御部90は、電気回路を有する一般的なコンピュータによって構成されていてよい。具体的には、制御部90は、中央演算処理装置(central processing unit、すなわち、CPU)91、リードオンリーメモリ(read only memory、すなわち、ROM)92、ランダムアクセスメモリ(random access memory、すなわち、RAM)93、記録装置94、入力部96、表示部97および通信部98と、これらを相互に接続するバスライン95とを備える。
【0035】
ROM92は基本プログラムを格納している。RAM93は、CPU91が所定の処理を行う際の作業領域として用いられる。記録装置94は、フラッシュメモリまたはハードディスク装置などの不揮発性記録装置によって構成されている。入力部96は、各種スイッチまたはタッチパネルなどによって構成されており、ユーザーから処理レシピなどの入力設定指示を受ける。表示部97は、たとえば、液晶表示装置およびランプなどによって構成されており、CPU91の制御の下、各種の情報を表示する。通信部98は、local area network(LAN)などを介してのデータ通信機能を有する。
【0036】
記録装置94には、
図1の基板処理装置1におけるそれぞれの構成の制御についての複数のモードがあらかじめ設定されている。CPU91が処理プログラム94Pを実行することによって、上記の複数のモードのうちの1つのモードが選択され、当該モードでそれぞれの構成が制御される。なお、処理プログラム94Pは、外部の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体を用いれば、制御部90に処理プログラム94Pをインストールすることができる。また、制御部90が実行する機能の一部または全部は、必ずしもソフトウェアによって実現される必要はなく、専用の論理回路などのハードウェアによって実現されてもよい。
【0037】
<処理ユニットについて>
図3は、処理ユニット600の構成の例を示す図である。
図3に例が示されるように、処理ユニット600は、1枚の基板Wを略水平姿勢で保持しつつ、基板Wの中央部を通る鉛直な回転軸線Z1まわりに基板Wを回転させるスピンチャック10と、基板Wに処理液を吐出する処理液ノズル20と、処理液ノズル20が端部に取り付けられたノズルアーム22と、基板Wの回転軸線Z1まわりにスピンチャック10を取り囲む筒状の処理カップ12とを備える。
【0038】
処理液ノズル20は、複数種の処理液が想定される場合には、それぞれの処理液に対応して複数設けられていてもよい。処理液ノズル20は、基板Wの上面に処理液を吐出する。また、処理液ノズル20に処理液を供給するための配管には、処理液の供給を制御するためのダイヤフラムバルブ124が設けられる。ダイヤフラムバルブ124は、たとえば、制御部90によって制御される。
【0039】
スピンチャック10は、略水平姿勢の基板Wの下面を真空吸着する円板状のスピンベース10Aと、スピンベース10Aの中央部から下方に延びる回転軸10Cと、回転軸10Cを回転させることによって、スピンベース10Aに吸着されている基板Wを回転させるスピンモータ10Dとを備える。なお、スピンチャック10の代わりに、スピンベースの上面外周部から上方に突出する複数のチャックピンを備え、当該チャックピンによって基板Wの周縁部を挟持する挟持式のチャックが用いられてもよい。
【0040】
ノズルアーム22は、アーム部22Aと、軸体22Bと、駆動部22Cとを備える。駆動部22Cは、軸体22Bの伸縮、および、軸体22Bの軸周りの角度を調整する。アーム部22Aの一方の端部は軸体22Bに固定されており、アーム部22Aの他方の端部は軸体22Bの軸から離れて配置される。また、アーム部22Aの他方の端部には、処理液ノズル20が取り付けられている。そうすることによって、処理液ノズル20は、基板Wの半径方向に揺動可能に構成される。なお、揺動による処理液ノズル20の移動方向は、基板Wの半径方向の成分を有していればよく、基板Wの半径方向に厳密に平行である必要はない。
【0041】
処理カップ12は、平面視でスピンチャック10を取り囲む筒状のガード12Aと、ガード12Aに取り付けられる軸体12Bと、ガード12Aを昇降させる駆動部12Cと、平面視でガード12Aを取り囲む筒状のガード12Dとを備える。
【0042】
制御部90は、スピンチャック10のスピンモータ10Dの回転数を制御しつつ、処理液ノズル20から処理液を基板Wの上面に吐出させる。また、制御部90は、ノズルアーム22の駆動部22Cの駆動を制御することによって、処理液ノズル20を基板Wの上面において上下動させ、かつ、揺動させる。また、制御部90は、処理カップ12の駆動部12Cの駆動を制御することによって、ガード12Aを上下動させる。
【0043】
<基板処理装置の動作について>
次に、基板処理装置1の動作の例について、
図4を参照しつつ説明する。なお、
図4は、基板処理装置1の動作のうちの、処理ユニット600における動作を示すフローチャートである。
【0044】
インデクサロボット602は、ロードポート601におけるキャリアCから基板載置部604に基板Wを搬送する。センターロボット603は、基板載置部604から1つの処理ユニット600に基板Wを搬送する。処理ユニット600は、基板Wを処理する。センターロボット603は、処理ユニット600から基板載置部604に基板Wを搬送する。インデクサロボット602は、基板載置部604からロードポート601におけるキャリアCに基板Wを搬送する。
【0045】
処理ユニット600における基板処理としては、まず、基板Wの上面に薬液を供給して所定の薬液処理を行う(
図4におけるステップST01)。その後、基板Wの上面に純水(DIW)などを供給してリンス処理を行う(
図4におけるステップST02)。さらに、基板Wを高速回転させることによって純水を振り切り、それによって基板Wを乾燥させる(
図4におけるステップST03)。
【0046】
上記の基板処理のうち、薬液処理においては、スピンチャック10に保持され、かつ、回転している基板Wの上面に、処理液ノズル20から所定の処理液が吐出される。処理液ノズル20から吐出される処理液の種類、吐出量、濃度、温度または吐出タイミングなどは、記録装置94などに記録されている処理レシピに基づいて制御部90によって制御される。
【0047】
<成形品の構成について>
次に、上記の基板処理装置1の構成部材の少なくとも一部に使われる成形品の構成について説明する。
【0048】
本実施の形態に関する基板処理装置1に使われる成形品は、テトラフルオロエチレンC2F4とエチレンC2H4との共重合体(4フッ化エチレン-エチレン共重合樹脂、すなわち、ETFE)からなるフッ素樹脂である。ETFEは、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)と同様に熱可塑性樹脂である。また、ETFEは、耐薬品性、絶縁性および耐摩擦性を有する。また、ETFEは、切削加工だけでなく成型加工でも成形可能であるため、製造コストも抑えやすい。
【0049】
上記の成形品は、基板処理装置1におけるあらゆる構成に適用可能であるが、耐摩耗性が高い部材であるため、特に、ベローズ部品、バルブ部材のダイヤフラムおよび弁座、基板保持に使われるチャックピンなど、変形または離接が繰り返し生じるような部材に適用されることが望ましい。
【0050】
図5は、
図3に示された処理ユニット600における処理カップ12の構成の例を示す図である。
【0051】
処理カップ12の軸体12Bは、ガード12Aの側方の端部に連結される連結部85と、連結部85を介してガード12Aとともに上下動可能な昇降ヘッド82と、昇降ヘッド82を覆って設けられ、かつ、Z軸方向に伸縮可能なベローズ84とを備える。
【0052】
処理カップ12の駆動部12Cは、水平に延びる回転軸81Aを含む駆動源81と、回転軸81Aの回転を昇降ヘッド82に伝達することによって昇降ヘッド82を上下動させる伝達機構83とを備える。駆動源81は、たとえば、回転軸81Aを回転させるモータなどである。
【0053】
伝達機構83は、昇降ヘッド82に形成される複数のラック歯83Aと、回転軸81Aの回転が伝達されラック歯83Aに噛合する複数のピニオン歯83Bとを備える。
【0054】
駆動源81の駆動モータが回転軸81Aを回転させると、回転軸81Aの先端のピニオン歯83Bが回転する。ピニオン歯83Bの回転は、ラック歯83Aを介して昇降ヘッド82に伝達され、昇降ヘッド82のZ軸方向の直線運動に変換される。これにより、昇降ヘッド82が上下動される。そして、昇降ヘッド82の上下動に応じてガード12Aが昇降される。
【0055】
ここで、ベローズ84には、上記の成形品、すなわち、ETFEからなるフッ素樹脂で形成されるものを採用することができる。耐摩耗性が高い上記の成形品をベローズ84に採用することによって、ベローズ84の摩耗によって生じるパーティクルを大きく抑制することができる。また、ベローズ84の耐摩耗性が向上するため、ベローズ84の経年劣化が抑制されてベローズ84の交換周期を延ばすことができる。
【0056】
また、
図3に示されたノズルアーム22の軸体22Bには、上記の軸体12Bと同様の昇降ヘッドおよびベローズを適用可能である。その場合にも、当該ベローズに、上記の成形品、すなわち、ETFEからなるフッ素樹脂で形成されるものを採用することができる。
【0057】
ただし、ノズルアーム22は、軸体22Bを中心にアーム部22Aが揺動可能に設けられるため、ベローズは、Z軸方向における伸縮変形に加えて、XY平面における回動に伴うねじり変形が生じ得る。そのような場合に、たとえば、応力が集中しやすいベローズの端部(すなわち、
図3に示される領域222)のみに電子線が照射されたETFEからなるフッ素樹脂を使うことによって、電子線の照射量を抑制しつつ、成形品の耐摩耗性を効率的に向上させることができる。
【0058】
図6は、
図3に示された処理ユニット600におけるダイヤフラムバルブ124の構成の例を示す図である。
【0059】
ダイヤフラムバルブ124は、流入口121から流出口122に至る流路23が形成されたボディ24と、流路23を開閉する弁体としてのダイヤフラム25と、ダイヤフラム25を駆動するためのピストンロッド26と、ピストンロッド26を内部に収容する筒体27とを備える。
【0060】
ボディ24は、フッ素樹脂(PTFEまたはPFA)製であり、その内部に、流入口121に連通する流入路28が形成されている。処理液ノズル20に供給される処理液は、流入口121を介して流入路28に流入する。流入路28は、その途中部において、ダイヤフラム25に向けてほぼ直角に屈曲している。
【0061】
また、ボディ24には、その内部に、流出口122に連通する流出路29が形成されている。流出路29と流入路28とで流路23が構成される。流出路29は、ダイヤフラム25に対向する入口端部を有し、当該入口端部から所定距離だけ下流側で流出口122に向けて直角に屈曲されている。処理液は、流出路29から流出口122を介して処理液ノズル20に供給される。
【0062】
流出路29の入口端部に、ダイヤフラム25を着座させるための弁座30が形成されている。したがって、流出路29は、弁座30を介して流入路28に連通している。
【0063】
弁座30は筒状(具体的には円筒形状)をなしており、先端部(すなわち、ダイヤフラム25に対向する端部)には環状のシール部材120が配置されている。シール部材120は、たとえば断面形状が円形のOリングであり、その環状の先端縁が弁座30の先端面(ダイヤフラム25に対向する面)よりもダイヤフラム25側に突出するように設けられ、ダイヤフラム25が着座する座面を形成している。
【0064】
筒体27のボディ24に臨む端部には、ダイヤフラム25の移動を許容するための空間31が形成されており、さらに、空間31に連通するガイド孔32にピストンロッド26が挿通している。
【0065】
ピストンロッド26において筒体27の内部空間に配置された部位には、ピストン33が取り付けられている。ピストン33よりもボディ24側の空間34には、ボディ24の外表面に臨むポート35が形成されている。ポート35には、エア供給配管14が接続されており、エア供給配管14から、空間34内にエア(作動用の圧縮空気)が供給される。
【0066】
筒体27のボディ24とは反対側には、カバー36が取り付けられており、このカバー36の内面に形成された円筒状のボス37に、ピストンロッド26がスライド自在に挿通している。ボス37の周囲には、ボス37を取り囲むように圧縮コイルばね38が配置されている。圧縮コイルばね38は、ダイヤフラム25をボディ24側に向けて付勢している。圧縮コイルばね38が収容されている空間39は、ポート40を介して大気と連通している。
【0067】
ダイヤフラム25は、弁座30の先端面と対向するシール面25Aを有している。ダイヤフラム25の中央部41は厚肉に形成されている。中央部41のシール面25Aとの反対面には、その中央部41に、ピストンロッド26の先端部に設けられた固定用突部26Aに嵌合する嵌合凹所42が形成されている。中央部41が嵌合凹所42を介して固定用突部26Aに外嵌されて、中央部41がピストンロッド26に固定されている。ダイヤフラム25の周縁部43は、ボディ24に固定されている。そのため、ピストンロッド26の移動に伴ってダイヤフラム25が変形する。
【0068】
エア供給配管14からのエアがポート35を介して空間34に供給されると、空間34内が昇圧する。そして、ピストンロッド26が圧縮コイルばね38の弾性力に抗してカバー36側(
図6におけるZ軸正方向)に移動する。ピストンロッド26に伴ってダイヤフラム25の中央部41が弁座30から離間してカバー36側に移動し、これによってダイヤフラム25が変形する。こうして、ダイヤフラム25と弁座30(およびシール部材120)との間に隙間Sが形成されて、流路23が開放状態になる。そのため、流入路28内の処理液が隙間Sを介して流出路29に流入する。
【0069】
一方、空間34内のエアがポート35を介して大気中に排出されると、空間34内の圧力が大気圧になる。そして、圧縮コイルばね38の弾性力によってピストンロッド26がボディ24側(
図6におけるZ軸負方向)に移動し、ピストンロッド26に伴ってダイヤフラム25も元の形状に復元し、ダイヤフラム25と弁座30との間にシール部材120が密着状態で介装されて、流路23が閉鎖状態になる。そのため、流入路28内の処理液は流出路29に流入しない。
【0070】
ここで、ダイヤフラム25には、上記の成形品、すなわち、ETFEからなるフッ素樹脂で形成されるものを採用することができる。耐摩耗性が高いダイヤフラム25を採用することによって、ダイヤフラム25の摩耗によって生じるパーティクルを大きく抑制することができる。したがって、処理液へのパーティクルの混入を抑制することができる。また、処理液へのパーティクルの混入が抑制されるため処理液の清浄性が向上し、その結果として、基板処理に先んじて行われる処理液の不純物を除去するための工程時間が短縮される。よって、基板処理装置の早期立ち上げが可能となる。また、ダイヤフラム25の耐摩耗性が向上するため、ダイヤフラム25の経年劣化が抑制されてダイヤフラム25の交換周期を延ばすことができる。
【0071】
<成形品の製造方法について>
次に、本実施の形態に関する成形品の製造方法について説明する。
【0072】
まず、基材上に、未架橋のフッ素樹脂(ETFE)の層を形成する。基材上にフッ素樹脂層を形成するためには、通常、フッ素樹脂ディスパージョンをディッピング法、スピンコーティング法またはスプレーコーティング法などによって基材上に塗工し、乾燥させる方法が採用される。
【0073】
また、基材上にフッ素樹脂(ETFE)の粉体塗料を塗工する方法によっても、基材上にフッ素樹脂層を形成することができる。粉体塗料の塗工方法としては、静電塗装法または流動浸漬法などが挙げられる。均一で薄い塗膜を形成しやすい点では、フッ素樹脂ディスパージョンの塗工法を採用することが好ましい。
【0074】
次に、照射に適する温度に温度調整された上記のフッ素樹脂層に、酸素濃度1000ppm以下の雰囲気下で、照射線量がたとえば、50kGy以上、かつ、250kGy以下の放射線(電子線)を照射する。そうすることによって、未架橋のフッ素樹脂を架橋させる。
【0075】
放射線としては、α線(α崩壊を行う放射性核種から放出されるヘリウム-4の原子核の粒子線)、β線(原子核から放出される陰電子および陽電子)、電子線(熱電子が真空中で加速されるなどによって生成される、ほぼ一定の運動エネルギーを有する電子ビーム)などの粒子線、または、γ線(原子核、素粒子のエネルギー準位間の遷移、または、素粒子の対消滅、対生成などによって放出または吸収される波長の短い電磁波)などの電離放射線を用いることができるが、架橋効率または操作性の観点からは電子線およびγ線が好ましく、本実施の形態では電子線を用いる。
【0076】
放射線の照射線量は、たとえば、50kGy以上、かつ、250kGy以下であるが、耐摩耗性の観点から、好ましくは、たとえば、55kGy以上、かつ、230kGy以下であり、より好ましくは、たとえば、60kGy以上、かつ、200kGy以下である。
【0077】
放射線の照射領域の雰囲気を、酸素濃度1000ppm以下とすることが架橋反応を進行させる上で重要である。照射領域の雰囲気中の酸素濃度は、好ましくは800ppm以下、さらに好ましくは500ppm以下、特に好ましくは300ppm以下である。酸素濃度の下限値は、通常、0.1ppmであり、多くの場合1ppm程度である。
【0078】
上記の電子線の照射によって、ETFEにおけるCF結合とCH結合とのうちのCH結合が切断されて炭素ラジカル(アルキル系炭素ラジカル、ポリエニル系炭素ラジカル)が生成される。そして、近接する炭素ラジカル同士でCC結合が生成されて架橋が形成されることとなる。ETFEにおける架橋構造は、ETFEの耐摩耗性を向上させる。たとえば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の限界PV値は10[MPa・m/分]程度であるのに対し、未架橋のETFEの限界PV値は100[MPa・m/分]程度であり、さらに、電子線が照射された後のETFEの限界PV値は1200[MPa・m/分]程度である。
【0079】
ここで、上記の電子線の照射は、成形品の一部にのみ行われてもよい。たとえば、
図3に示される軸体22Bに使われるベローズ部材のうちの、領域222のみに電子線が照射されてもよい。なお、電子線が選択的に照射される箇所は、領域222のような成形品の端部である場合に限られず、他の箇所であってもよい。
【0080】
<成形品の退色について>
ETFEは、上記のように電子線が照射されることによって架橋構造となり、耐摩耗性が向上する。一方で、ETFEは、上記のように電子線が照射されることによって、白色から褐色へと色が変化する。
【0081】
褐色へと色が変化するのは、残存ラジカルによって着色すると考えられる。そして、退色が生じるのは、浸透するなどによって内部の残存ラジカルを除去するものと考えられる。
【0082】
このように色が変化したETFEを所定の薬液に浸漬させると、ETFEの色を退色させて、電子線が照射される前の色(白色)に戻すことができる。
【0083】
図7は、所定の薬液に浸漬された状態の成形品の例を示す図である。
図7に例が示されるように、容器52内に貯留される所定の薬液54に、ETFEからなり、かつ、上記の電子線が照射された成形品56が浸漬している。
【0084】
薬液54は過酸化水素水を含む酸性の薬液であり、たとえば、塩酸と過酸化水素水との混合溶液、または、硫酸と過酸化水素水との混合溶液などである。塩酸と過酸化水素水との混合溶液である場合、たとえば、36wt%の塩酸と30wt%の過酸化水素水と純水との比率が1:1:4であり、温度は70℃であるものとする。また、硫酸と過酸化水素水との混合溶液の場合、たとえば、96wt%の硫酸と30wt%の過酸化水素水との比率が2:1であり、温度は80℃であるものとする。また、浸漬させる時間は、たとえば、数週間(4週間など)程度であるものとする。
【0085】
なお、成形品56に薬液54を付与する方法は、上記の浸漬に限られるものではなく、たとえば、液滴状の薬液54を成形品56に塗付する場合であってもよいし、噴霧状の薬液54を成形品56に吹き付ける場合であってもよい。また、成形品56へ付与されるものは薬液54とされたが、薬液54の代わりに純水(DIW)が用いられてもよい。純水(DIW)が成形品56へ付与される場合であっても、電子線が照射されることによって生じた色を退色することができる。特に、加熱された純水(DIW)であれば、加熱されていない純水(DIW)よりも高い確度で退色することができる。
【0086】
ETFEからなる成形品の色が褐色などに変化した場合、当該成形品が基板処理の際などに汚染されたとの誤認が生じ得る。よって、上記のようにETFEからなる成形品を退色させて電子線が照射される前の色に戻すことは、このような誤認を抑制する効果がある。その結果、そのような誤認によって基板処理が中断してしまうことを減らすことができるため、基板処理のスループットを向上させることができる。
【0087】
<以上に記載された実施の形態によって生じる効果について>
次に、以上に記載された実施の形態によって生じる効果の例を示す。なお、以下の説明においては、以上に記載された実施の形態に例が示された具体的な構成に基づいて当該効果が記載されるが、同様の効果が生じる範囲で、本願明細書に例が示される他の具体的な構成と置き換えられてもよい。すなわち、以下では便宜上、対応づけられる具体的な構成のうちのいずれか1つのみが代表して記載される場合があるが、代表して記載された具体的な構成が対応づけられる他の具体的な構成に置き換えられてもよい。
【0088】
以上に記載された実施の形態によれば、成形方法において、テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合体からなる成形品56に対し、電子線を照射する工程を備える。
【0089】
このような構成によれば、耐摩耗性が高い成形品56が得られるため、成形品56の摩耗によって生じるパーティクルを大きく抑制することができる。したがって、当該成形品56が部材として使われる基板処理装置1において、基板Wを処理するための処理液へのパーティクルの混入を抑制することができる。また、テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合体からなる当該成形品56は、切削加工だけでなく成型加工でも成形可能であるため、成形の自由度が高い。また、PFA、PTFEなどよりも低コストで成形品56を得ることができる。また、処理液へのパーティクルの混入が抑制されるため処理液の清浄性が向上し、その結果として、基板処理に先んじて行われる処理液の不純物を除去するための工程時間が短縮される。よって、基板処理装置1の早期立ち上げが可能となる。また、成形品56の耐摩耗性が向上するため、成形品56の経年劣化が抑制されて成形品56の交換周期を延ばすことができる。
【0090】
また、上記の構成に本願明細書に例が示された他の構成を適宜追加した場合、すなわち、上記の構成としては言及されなかった本願明細書中の他の構成が適宜追加された場合であっても、同様の効果を生じさせることができる。
【0091】
また、以上に記載された実施の形態によれば、成形品56に対し電子線を照射する工程は、成形品56の一部のみに電子線を照射する工程である。このような構成によれば、成形品56の変形の度合いに応じて電子線の照射領域を選択することによって、電子線の照射量を抑制しつつ、成形品56の耐摩耗性を効率的に向上させることができる。
【0092】
また、以上に記載された実施の形態によれば、成形品56に対し電子線を照射する工程は、成形品56の端部のみに電子線を照射する工程である。このような構成によれば、成形品56に対し直線的な伸縮だけでなくねじりを含む変形が生じる場合に、成形品56の、変形の度合いが大きくなりやすい(すなわち、応力が集中しやすい)端部に電子線を選択的に照射することによって、電子線の照射量を抑制しつつ、成形品56の耐摩耗性を効率的に向上させることができる。
【0093】
また、以上に記載された実施の形態によれば、成形方法において、電子線が照射された後で、過酸化水素水を含む酸性の薬液を成形品56に付与する工程を備える。このような構成によれば、電子線が照射されることによって生じた色を退色することができる。したがって、褐色などに色が変化した成形品56に対し、基板処理の際などに汚染(金属汚染または有機汚染など)が生じたとの誤認が生じることを抑制することができる。よって、そのような誤認によって基板処理が中断してしまうことを減らし、基板処理のスループットを向上させることができる。
【0094】
また、以上に記載された実施の形態によれば、薬液を成形品56に付与する工程は、塩酸と過酸化水素水との混合溶液、または、硫酸と過酸化水素水との混合溶液である薬液を成形品56に付与する工程である。このような構成によれば、電子線が照射されることによって生じた色を、高い確度で退色することができる。
【0095】
以上に記載された実施の形態によれば、成形品は、基板処理装置1に使われる成形品56であり、テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合体からなり、かつ、褐色である。
【0096】
このような構成によれば、耐摩耗性が高い成形品56が得られるため、成形品56の摩耗によって生じるパーティクルを大きく抑制することができる。したがって、当該成形品56が部材として使われる基板処理装置1において、基板を処理するための処理液へのパーティクルの混入を抑制することができる。
【0097】
なお、上記の構成に本願明細書に例が示された他の構成を適宜追加した場合、すなわち、上記の構成としては言及されなかった本願明細書中の他の構成が適宜追加された場合であっても、同様の効果を生じさせることができる。
【0098】
<以上に記載された実施の形態の変形例について>
以上に記載された実施の形態では、それぞれの構成要素の材質、材料、寸法、形状、相対的配置関係または実施の条件などについても記載する場合があるが、これらはすべての局面においてひとつの例であって、限定的なものではないものとする。
【0099】
したがって、例が示されていない無数の変形例と均等物とが、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。たとえば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合が含まれるものとする。
【0100】
また、以上に記載された実施の形態において、特に指定されずに材料名などが記載された場合は、矛盾が生じない限り、当該材料に他の添加物が含まれた、たとえば、合金などが含まれるものとする。
【符号の説明】
【0101】
1 基板処理装置
10 スピンチャック
10C,81A 回転軸
10A スピンベース
10D スピンモータ
12 処理カップ
12B,22B 軸体
12C,22C 駆動部
12A,12D ガード
14 エア供給配管
20 処理液ノズル
22 ノズルアーム
22A アーム部
23 流路
24 ボディ
25 ダイヤフラム
25A シール面
26 ピストンロッド
26A 固定用突部
27 筒体
28 流入路
29 流出路
30 弁座
31,34,39 空間
32 ガイド孔
33 ピストン
35,40 ポート
36 カバー
37 ボス
38 圧縮コイルばね
41 中央部
42 嵌合凹所
43 周縁部
52 容器
54 薬液
56 成形品
81 駆動源
82 昇降ヘッド
83 伝達機構
83A ラック歯
83B ピニオン歯
84 ベローズ
85 連結部
90 制御部
91 CPU
92 ROM
93 RAM
94 記録装置
94P 処理プログラム
95 バスライン
96 入力部
97 表示部
98 通信部
120 シール部材
121 流入口
122 流出口
124 ダイヤフラムバルブ
180 チャンバ
222 領域
600 処理ユニット
601 ロードポート
602 インデクサロボット
603 センターロボット
604 基板載置部