IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社SmartHRの特許一覧

特開2023-68840情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム
<>
  • 特開-情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図1
  • 特開-情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図2
  • 特開-情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図3
  • 特開-情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図4
  • 特開-情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図5
  • 特開-情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図6
  • 特開-情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図7
  • 特開-情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図8
  • 特開-情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図9
  • 特開-情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図10
  • 特開-情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図11
  • 特開-情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図12
  • 特開-情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023068840
(43)【公開日】2023-05-18
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 51/216 20220101AFI20230511BHJP
   G06Q 10/10 20230101ALN20230511BHJP
【FI】
H04L51/216
G06Q10/10
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021180215
(22)【出願日】2021-11-04
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 2021年6月2日に株式会社SmartMeetingがホームページにて、アプリケーションの内容の一部を公開 2021年8月31日に株式会社SmartMeetingがホームページにて、アプリケーションの内容の一部を公開 2021年9月6日に株式会社SmartMeetingが、既にリリースしていたクラウド会議改善サービス「SmartMeeting(スマートミーティング)」のアプリケーション内にて、少なくとも機能の1部を実装
(71)【出願人】
【識別番号】517157927
【氏名又は名称】株式会社SmartHR
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】今泉 翔貴
(72)【発明者】
【氏名】森垣 貴
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 賢也
(72)【発明者】
【氏名】額田 芳実
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】未参加の会議に対して、その会議の議事録をユーザが簡便に把握することができる。
【解決手段】情報処理装置が、議事録に関する1又は複数の議事録要素とユーザとを対応付けること、所定会議を設定すること、所定会議の参加者以外の1又は複数のユーザの中から、所定会議において生成される議事録の各議事録要素に対応付けられた各ユーザを特定すること、特定された各ユーザが利用する各ユーザ端末に、所定会議の議事録に基づく議事録関連情報を出力すること、を実行する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が、
議事録に関する1又は複数の議事録要素とユーザとを対応付けること、
所定会議を設定すること、
前記所定会議の参加者以外の1又は複数のユーザの中から、前記所定会議において生成される議事録の各議事録要素に対応付けられた各ユーザを特定すること、
特定された各ユーザが利用する各ユーザ端末に、前記所定会議の議事録に基づく議事録関連情報を出力すること、を実行する情報処理方法。
【請求項2】
前記対応付けることは、
前記1又は複数の議事録要素に含まれる前記ユーザとは異なるユーザ、前記議事録に付されるタグ情報、前記議事録に設定されるアジェンダ又はタイトル、及び前記アジェンダ又はタイトルに含まれる語句情報のうちの少なくとも1つの情報と、前記ユーザとを対応付けることを含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記設定することは、
前記所定会議の主催者、参加者、タイトル、及びアジェンダの少なくとも1つの議事録要素を設定することを含み、
前記特定することは、
設定された前記所定会議の議事録要素に基づいて、前記各ユーザを特定することを含む、請求項1又は2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記特定することは、
前記所定会議の内容の公開に関する制約条件がある場合、前記制約条件に基づいて前記議事録関連情報を出力するユーザを特定することを含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記制約条件は、議事録ごと、又はアジェンダごとに設定される、請求項4に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記出力することは、
ユーザごとに、複数の議事録関連情報に対して所定の優先順に基づいて並べ替えることを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記所定の優先順は、時系列順、対応付けられているユーザの数又は割合が多い順、及び前記議事録関連情報の閲覧順のうち少なくとも1つを含む、請求項6に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記議事録関連情報は、会議のタイトル、アジェンダ、及び参加者を含む情報である、請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記所定会議が会議設定可能な外部システムを利用して設定される場合、前記外部システムからの参加者に関する参加者情報を取得することをさらに含み、
前記特定することは、
前記参加者情報に基づいて、前記議事録関連情報を出力するユーザを特定することを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記出力することは、
所定のユーザに対し、複数の議事録関連情報の中から所定の選択条件に基づいて、出力対象の議事録関連情報を選択することを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項11】
1又は複数のプロセッサを含む情報処理装置であって、
前記1又は複数のプロセッサが、
議事録に関する1又は複数の議事録要素とユーザとを対応付けること、
所定会議を設定すること、
前記所定会議の参加者以外の1又は複数のユーザの中から、前記所定会議において生成される議事録の各議事録要素に対応付けられた各ユーザを特定すること、
特定された各ユーザが利用する各ユーザ端末に、前記所定会議の議事録に基づく議事録関連情報を送信すること、を実行する情報処理装置。
【請求項12】
情報処理装置に、
議事録に関する1又は複数の議事録要素とユーザとを対応付けること、
所定会議を設定すること、
前記所定会議の参加者以外の1又は複数のユーザの中から、前記所定会議において生成される議事録の各議事録要素に対応付けられた各ユーザを特定すること、
特定された各ユーザが利用する各ユーザ端末に、前記所定会議の議事録に基づく議事録関連情報を送信すること、を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の技術は、情報処理方法、情報処理装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、会議の議事録を、音声認識技術を用いて自動で生成する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-173768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、会議に参加していないユーザであっても、その会議をキャッチアップするため、会議の議事録を参照し、会議の内容を把握したいというニーズがある。この場合、会議未参加のユーザは、会議の議事録の格納先にアクセスし、自ら議事録を探す必要があり、手間と時間がかかっていた。
【0005】
そこで、開示技術は、未参加の会議に対して、その会議の議事録をユーザが簡便に把握することができることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示の一態様における情報処理方法は、情報処理装置が、議事録に関する1又は複数の議事録要素とユーザとを対応付けること、所定会議を設定すること、前記所定会議の参加者以外の1又は複数のユーザの中から、前記所定会議において生成される議事録の各議事録要素に対応付けられた各ユーザを特定すること、特定された各ユーザが利用する各ユーザ端末に、前記所定会議の議事録に基づく議事録関連情報を出力すること、を実行する。
【発明の効果】
【0007】
開示技術によれば、未参加の会議に対して、その会議の議事録をユーザが簡便に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図2】一実施形態に係るサーバの一例を示すブロック図である。
図3】一実施形態に係るユーザ端末の一例を示す図である。
図4】一実施形態に係るユーザ情報の一例を示す図である。
図5】一実施形態に係る議事録情報の一例を示す図である。
図6】一実施形態に係る議事録表示に関する処理の一例を示すシーケンス図である。
図7】一実施形態に係るフォロー設定画面の一例を示す図である。
図8】一実施形態に係る会議設定画面の一例を示す図である。
図9】一実施形態に係る議事録生成画面の一例を示す図である。
図10】一実施形態に係る議事録表示画面の一例を示す図である。
図11】一実施形態に係る議事録表示画面の一例を示す図である。
図12】一実施形態に係る議事録通知画面の一例を示す図である。
図13】一実施形態に係る公開範囲設定画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照して、本開示の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0010】
[実施形態]
<システム構成>
図1は、開示の一実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示す図である。図1に示すとおり、情報処理システム1は、サーバ10と、1又は複数のユーザ端末20A、20B、20Cを含む。以下、ユーザ端末を区別しない場合は、ユーザ端末20と表記する。
【0011】
サーバ10と、1又は複数のユーザ端末20とは、ネットワークNを介して相互にデータの送受信が可能である。サーバ10は、複数の処理装置により構成されてもよく、ユーザ端末20は任意の数でもよい。例えば、ユーザ端末20は、同一又は異なる組織に属する各ユーザが業務において使用する処理装置である。
【0012】
情報処理システム1は、例えば、会議の設定、議事録の生成、議事録の送信等を行うシステムを含む。より具体的には、情報処理システム1は、ユーザから、キャッチアップしたい会議の議事録要素の設定を受け付け、設定された議事録要素に関する議事録が生成された場合に、この議事録要素を設定したユーザに対し、議事録に関する議事録関連情報を報知する。
【0013】
議事録要素は、例えば、会議の参加者となる他のユーザ、役職、及び部署などのユーザに関する属性情報、及び/又は、会議のタイトル、アジェンダ、タグ、及び関連キーワードなどの会議関連情報を含む。議事録関連情報は、例えば、議事録情報自体、又は議事録のサマリー情報などを含む。
【0014】
以上の情報処理システム1によれば、ユーザが、未参加の会議であっても、事後的に議事録関連情報を受動的に取得することができ、未参加の会議の内容を把握することができるようになる。また、ユーザは、自身がキャッチアップしたい会議の議事録要素を設定することにより、自身が興味のある会議の内容を把握することができるようになる。以下、情報処理システム1に備えられるサーバ10とユーザ端末20とについて説明する。
【0015】
サーバ10は、上述した議事録に関する処理を実行する情報処理装置である。サーバ10は、例えば、1又は複数のプロセッサを備える情報処理装置である。サーバ10は、一例として、各ユーザから議事録要素の設定を受け付けたり、会議を設定したり、議事録を生成したり、議事録を報知するユーザを特定したり、特定したユーザに議事録関連情報を出力したりする。
【0016】
ユーザ端末20は、サーバ10が提供する議事録報知サービスに対し、議事録要素の設定を指示したり、議事録関連情報を取得して画面に表示したりする情報処理装置(又は処理端末)である。ユーザ端末20は、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット端末、又はスマートフォン等の携帯端末等であり、その他、ユーザが議事録要素の設定を操作できる機能と、議事録関連情報を表示する機能とを有する装置でもよい。
【0017】
ユーザ端末20には、サーバ10が提供する議事録報知サービスを利用するためのアプリケーションプログラム(アプリ)がインストールされてもよい。このアプリは、サーバ10が提供するサービスにおいて、開示の議事録に関する処理をユーザ端末20に実行させる。このアプリを実行することにより、ユーザ端末20はサーバ10にアクセスして、アプリの実行に用いる情報を送受信する。
【0018】
また、ユーザ端末20は、ウェブブラウザを用いて、サーバ10が提供するウェブサイト(又はウェブページ)にアクセスし、このウェブサイトにおいて提供される開示の議事録報知サービスを受けてもよい。
【0019】
<サービス概要>
ここで、開示の議事録報知サービスの一例における概要について説明する。組織内のユーザは、ユーザ端末20を用いて、自身が把握したい会議の議事録要素を設定する。例えば、ユーザは、ユーザ端末20の設定画面から、フォローしたい他のユーザや、役職等、会議のタイトル、アジェンダ、タグ、及び関連キーワード(語句)などのうち、少なくとも1つを設定する。
【0020】
ここで、例えば、フォローされた他のユーザが会議に参加し、その会議の議事録が生成され、生成された議事録の議事録関連情報がサーバ10に格納される。サーバ10は、所定のタイミングで、前回の議事録配信時以降に新たに生成された議事録について、これらの議事録の議事録要素に対応付けられたユーザを特定する。
【0021】
サーバ10は、特定された各ユーザに対し、議事録関連情報を出力する。また、サーバ10は、所定のユーザが設定した各議事録要素に関する議事録が複数生成された場合、これらの議事録の議事録関連情報をまとめて所定のユーザに出力する。以下、上述したサービスを実行可能にする情報処理システム1の各構成等について詳細に説明する。
【0022】
<サーバの構成>
図2は、開示の一実施形態に係るサーバ10の一例を示すブロック図である。サーバ10は、1つ又は複数のプロセッサ(例えばCPU)110、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース120、記憶装置(記憶部)130、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス170を含む。
【0023】
サーバ10は、場合によりユーザインタフェース150を含んでもよく、これとしては、ディスプレイ、及び入力装置(キーボード及び/又はマウス、又は他の何らかのポインティングデバイス等)を挙げることができる。
【0024】
記憶装置130は、例えば、DRAM、SRAM、他のランダムアクセス固体記憶装置などの高速ランダムアクセスメモリ(主記憶装置)である。また、記憶装置130は、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリ(補助記憶装置)でもよい。また、記憶装置130は、プログラム等を記憶した、コンピュータにより読み取り可能な非一時的な記録媒体でもよい。また、記憶装置130は、主記憶装置(メモリ)又は補助記憶装置(ストレージ)のいずれかでもよく、あるいは両方を備えてもよい。
【0025】
記憶装置130は、情報処理システム1により用いられるデータ、プログラム等を記憶する。例えば、記憶装置130は、各組織に属するユーザ情報、会議情報、及び議事録情報などを記憶する。なお、ユーザ情報及び議事録情報については、図4及び図5を用いて後述される。
【0026】
また、記憶装置130の他の例として、プロセッサ110から遠隔に設置される1つ又は複数の記憶装置でもよい。ある実施形態において、記憶装置130はプロセッサ110により実行されるプログラム、モジュール及びデータ構造、又はそれらのサブセットを格納する。
【0027】
プロセッサ110は、記憶装置130に記憶されるプログラムを実行することで、例えば、サービス制御部112、取得部113、対応付け部114、設定部115、特定部116、出力部117を構成する。
【0028】
サービス制御部112は、開示のサービスを制御する。例えば、サービス制御部112は、各ユーザからの議事録要素情報の取得を制御したり、会議の設定、議事録の生成、議事録の出力を制御したりする。また、サービス制御部112は、開示のサービスの実行を制御するために、取得部113、対応付け部114、設定部115、特定部116、出力部117を有する。
【0029】
取得部113は、各ユーザが利用する各ユーザ端末20から、議事録をフォローするために設定されたフォローリクエストとともに、議事録要素情報とユーザ情報とを取得する。また、取得部113は、会議の設定、議事録の生成、議事録の表示等に関する情報又はデータを取得する。
【0030】
対応付け部114は、議事録に関する1又は複数の議事録要素とユーザとを対応付ける。例えば、対応付け部114は、取得部113により取得されたフォローリクエストに応じて、議事録要素情報により示される議事録に関する1又は複数の議事録要素と、ユーザ情報により示されるユーザとを対応付ける。議事録要素情報は、例えば、議事録に記載される要素となる情報を含み、また、会議に関する情報を含む。
【0031】
設定部115は、所定会議を設定する。例えば、設定部115は、取得部113により取得された会議の設定リクエストに応じて、会議の日時、主催者、参加者等を設定し、必要に応じて会議のアジェンダを設定する。また、設定部115は、オンライン会議に参加するためのURL(Uniform Resource Locator)のリンクを生成し、会議参加者にリンクを送信するようにしてもよい。また、設定部115は、会議の設定に際して取得した情報に基づいて、議事録のテンプレートを生成してもよい。
【0032】
特定部116は、設定部115により設定された所定会議の参加者以外の1又は複数のユーザの中から、所定会議において生成される議事録の各議事録要素に対応付けられた各ユーザを特定する。例えば、特定部116は、所定会議の議事録が生成されると、生成された議事録に含まれる議事録要素を特定し、特定された議事録要素に対応付けられた各ユーザを特定する。
【0033】
出力部117は、特定部116により特定された各ユーザが利用する各ユーザ端末20に、所定会議の議事録に基づく議事録関連情報を出力する。例えば、出力部117は、特定部116により特定された各ユーザの各ユーザ識別情報を基に、各ユーザ連絡情報、例えばメールアドレス、IPアドレス等を取得し、このユーザ連絡情報を用いて議事録関連情報を出力する。例えば、議事録関連情報は、議事録そのもの又は議事録のサマリーなどの情報を含み、議事録要素情報を含んでもよい。
【0034】
以上の各処理の具体例として、ユーザCが参加する会議の内容をキャッチアップするために、ユーザA及びユーザBが、それぞれのユーザ端末20A及びユーザ端末20Bを用いてユーザCをフォローするように設定する。この場合、対応付け部114は、ユーザCにユーザA及びユーザBを対応付ける。
【0035】
次に、設定部115は、或るユーザの指示により、ユーザCが参加する会議Aを設定する。会議Aが開催されると、会議Aの参加者の少なくとも一人が、サーバ10を利用して、この会議Aの議事録Aを生成する。特定部116は、議事録Aに含まれる参加者の中に、議事録のフォローが設定されたユーザCが含まれることを特定し、このユーザCに対応付けられたユーザA及びユーザBを特定する。出力部117は、ユーザA及びユーザBが利用するユーザ端末20A及びユーザ端末20Bに、ユーザCが参加した会議の議事録関連情報を出力する。
【0036】
以上の処理により、未参加の会議に対して、その会議の議事録をユーザが簡便に把握することができる。例えば、ユーザは、キャッチアップしたい会議の議事録要素を事前に設定(例、フォロー)しておくことで、自ら議事録を検索する必要がなく、自身が欲しい議事録の情報を受動的に取得することが可能になる。また、開示の情報処理システム1によれば、ユーザそれぞれが、議事録を検索し、必要な議事録にたどり着くまでに、ユーザ端末とサーバとの間で複数回のやり取りが発生することを防止し、情報処理システム1の処理効率を向上させることが可能である。以下、議事録出力までの各処理について具体的に説明する。
【0037】
《フォロー設定》
取得部113は、議事録に関するフォローリクエストを取得するとき、様々な議事録要素情報を取得してもよい。また、対応付け部114は、1又は複数の議事録要素に含まれるユーザ(フォローリクエストしたユーザとは異なるユーザ)、議事録に付されるタグ情報、議事録に設定されるアジェンダ又はタイトル、及び議事録に設定されるアジェンダ又はタイトルに含まれる語句情報のうちの少なくとも1つの情報と、フォローリクエストしたユーザとを対応付けることを含んでもよい。
【0038】
また、上述のとおり、議事録要素情報には、会議の参加者となりうるユーザのユーザ情報が含まれる。また、ユーザ情報は、ユーザの識別情報以外にも、ユーザの役職や役割を示す情報を含んでもよい。これにより、フォローしている人物の担当が変わっても役割をフォローすることで議事録の見逃しを軽減することができる。
【0039】
また、サービス制御部112は、或るユーザがフォローしているユーザ(「フォローユーザ」ともいう)に関連するユーザ(「フォロー関連ユーザ」ともいう)のフォローを、或るユーザに提案してもよい。また、サービス制御部112は、会議に関する所定関係を満たすユーザのフォローを、或るユーザに提案してもよい。所定関係とは、例えば、月に所定回以上一緒に会議に参加するユーザや、同部署のユーザ、上司、関連部署として設定された部署に所属するユーザ等を含む。これにより、フォローした方がよいユーザをサーバ10が提案することが可能になる。
【0040】
また、上述のとおり、議事録要素情報には、タグ情報が含まれてもよい。タグ情報は、サーバ10が予め設定したタグ情報やユーザが作成したタグ情報を含み、議事録を生成するユーザが、議事録生成時に、ユーザ操作により設定できるようにしておくとよい。また、サービス制御部112は、会議タイトル、アジェンダなどの議事録内の単語(キーワード、語句情報)から自動的にタグを設定してもよい。
【0041】
また、サービス制御部112は、フォローユーザが、所定期間内に所定回以上利用するタグのフォローを提案してもよい。このとき、サービス制御部112は、使用回数が多いタグの順をランキング形式にして提案してもよい。これにより、フォローした方がよいタグや語句をサーバ10が提案することが可能になる。
【0042】
また、上述のとおり、議事録要素情報には、会議のアジェンダ又はタイトルが含まれてもよい。会議のアジェンダ又はタイトルは、サーバ10が予め設定したアジェンダやタイトルや、ユーザが生成したアジェンダやタイトルを含み、会議を生成するユーザが、会議生成時に、ユーザ操作により設定できるようにしておくとよい。これにより、ユーザが興味のあるアジェンダやタイトルの会議が開催された場合に、そのユーザは会議の内容を把握することができるようになる。
【0043】
また、サービス制御部112は、会議の主催者又は参加者が議事録をフォローさせたいユーザを指定又は選択させるようにしてもよい。例えば、会議に参加した上司が、自身の部署の部下全員に議事録を共有したい場合などに、この機能を利用する。これにより、議事録をキャッチアップさせたい側からのフォロー設定を可能にすることができる。
【0044】
《会議設定》
また、設定部115は、所定会議の主催者、参加者、日時、タイトル、及びアジェンダの少なくとも1つの議事録要素を設定することを含んでもよい。例えば、設定部115は、会議の関係者が利用するユーザ端末20から、会議設定リクエストとともに、上述の議事録要素情報を含む会議情報を用いて会議を設定する。
【0045】
この場合、特定部116は、設定部115により設定された所定会議の議事録要素に基づいて、各ユーザを特定することを含んでもよい。例えば、特定部116は、設定部115により会議のアジェンダが設定された場合、この設定されたアジェンダに対応付けられたユーザを特定する。
【0046】
また、サービス制御部112は、会議が開催される際に、議事録はアジェンダごとに、テンプレートとして、目的、共有内容、会議ノート、決定事項を設定してもよい。これにより、サーバ10は、議事録の生成を容易にすることが可能になる。
【0047】
《閲覧制限》
また、特定部116は、会議の内容の公開に関する制約条件がある場合、この制約条件に基づいて議事録関連情報を出力するユーザを特定することを含んでもよい。例えば、特定部116は、公開又は閲覧を制限する制約条件を満たさない会議又は議事録がある場合、この会議又は議事録に関する議事録要素に対応付けられたユーザを特定しない。具体例としては、閲覧制限がかけられた会議の議事録が生成された場合、この会議の議事録関連情報は、閲覧制限がかけられていないユーザに対して出力されるようにする。
【0048】
以上の処理により、人事評価や給与などの秘匿性の高い会議が行われた場合に、これらの会議の議事録が無制限に閲覧させることを防止することができる。
【0049】
また、制約条件は、議事録ごと、又はアジェンダごとに設定されてもよい。例えば、サービス制御部112は、議事録ごとに公開範囲(閲覧範囲)設定が可能である。また、サービス制御部112は、議事録やアジェンダに特定のワード(昇進など)がある場合は公開範囲設定のアラートを表示してもよい。また、サービス制御部112は、閲覧不可の場合には、この議事録又はアジェンダの内容が表示されず、アクセス権申請ボタンが表示されてもよい。これにより、閲覧制限をより詳細に設定することが可能になる。
【0050】
また、サービス制御部112は、グループ単位で閲覧権限を与える機能を有してもよい。例えば、サービス制御部112は、出力部117に対し、所定のチャットやメール等を用いて、生成された議事録の格納位置を示すURLを所定のグループに出力するように制御してもよい。このとき、議事録への閲覧権限が付与されていないユーザがいる場合は、サービス制御部112に閲覧権限の付与を問合せ可能にしてもよい。
【0051】
《議事録表示》
また、出力部117は、ユーザごとに、複数の議事録関連情報に対して所定の優先順に基づいて並べ替えることを含んでもよい。例えば、出力部117は、ユーザAに対し、出力対象の3つの議事録関連情報を所定の優先順に基づいて並べ替え、ユーザBに対し、出力対象の4つの議事録関連情報を所定の優先順に基づいて並べ替えてもよい。これにより、ユーザに対して、議事録を把握したい順で表示させることが可能になる。
【0052】
また、上述の所定の優先順は、時系列順、対応付けられているユーザの数又は割合が多い順、及び議事録関連情報の閲覧順のうち少なくとも1つを含んでもよい。また、所定の優先順は、ユーザごとに設定されてもよい。これにより、ユーザは、自身の興味等に基づいて所定の優先順をカスタマイズすることが可能になる。また、所定の優先順は、フォロー設定したユーザに関する情報と、議事録要素情報との関連度が高い順を含んでもよい。関連度は所定の項目を用いて類似度等が算出され、この類似度により議事録関連情報の並び順が決定されてもよい。
【0053】
また、議事録関連情報は、会議のタイトル、アジェンダ、及び参加者を含む情報であってよい。また、議事録関連情報は、上述の情報を含むサマリー情報としてもよい。議事録関連情報が表示される場合、この画面には、議事録を選択可能なサマリーボタンを含んでもよい(後述の図10参照)。ユーザがサマリーボタンを選択すると、出力部117は、この会議のアジェンダと、ユーザにより記入された各会議ノート、決定事項がオーバービューで表示されるようにして出力してもよい。これにより、通知を受けたユーザは個別の議事録に遷移することなく、必要な情報を閲覧することができる。
【0054】
また、サービス制御部112は、出力部117による議事録関連情報の出力のタイミングとして、所定期間ごと(毎朝9時)にまとめて通知するように制御してもよく、新たな議事録が生成されるたびに通知してもよい。
【0055】
また、サービス制御部112は、議事録関連情報が出力される際に、そのユーザが参加した会議と、フォローしている会議とを分けて表示されるようにしてもよい。例えば、ユーザが、自身が参加した会議の一覧リストと、フォローしている会議の一覧リストとを適宜選択できるようにするとよい。
【0056】
《外部連携》
また、所定会議が会議設定可能な外部システムを利用して設定される場合、この外部システムからの参加者に関する参加者情報を取得することをさらに含んでもよい。例えば、所定会議が、会議設定機能を有するGoogle Workspace(登録商標)やMicrosoft 365(登録商標)などのグループウェアのビジネスツールを用いて設定される場合、取得部113は、このビジネスツールから会議の参加者情報等を取得してもよい。なお、これらのビジネスツールについて、ユーザは、カレンダー機能を利用して会議を設定することが可能である。
【0057】
また、特定部116は、外部システムから取得された参加者情報に基づいて、議事録関連情報を出力するユーザを特定することを含んでもよい。例えば、特定部116は、外部システムから取得された参加者をフォローするユーザを特定する。これにより、会議の参加者情報を自動的に取得することが可能になる。
【0058】
《議事録絞り込み》
また、出力部117は、所定のユーザに対し、複数の議事録関連情報の中から所定の選択条件に基づいて、出力対象の議事録関連情報を選択することを含んでもよい。例えば、出力部117は、所定のユーザのフォロー数が所定数以上になった場合、フォローユーザが、主催者に設定されている会議、又は準備担当者や議事録担当者に設定されている会議を選択して、所定のユーザに議事録関連情報を出力するようにしてもよい。
【0059】
以上の処理により、フォロー数が増加することにより、大量の議事録関連情報を1人のユーザに出力することを防止することができ、システムの処理負荷を減らすことが可能になる。
【0060】
また、サービス制御部112は、議事録関連情報の閲覧履歴を管理している場合、この閲覧履歴に基づいて、ユーザごとに、フォローしているが議事録が閲覧されていない議事録要素のアンフォローを提案してもよく、又は自動的にアンフォローに設定変更してもよい。これにより、増加した議事録関連情報を絞り込むことができ、システムの処理負荷を減らすことが可能になる。また、出力部117は、そのユーザがフォローしている議事録要素に対応する議事録関連情報のみを出力するようにしてもよい。
【0061】
《欠席者推定》
また、特定部116は、会議の欠席者を推定し、欠席者を議事録関連情報の出力対象者として特定してもよい。欠席者の推定方法として、例えば以下の3つが挙げられる。
(1)外部システムのカレンダー機能の会議への出欠情報を用いて推定
(2)会議時間中にシステム上の議事録を閲覧又はアクセスしたか否かで出欠を推定
(3)議事録に各参加者の出欠情報を設定させ、この出欠情報を用いて推定
これにより、会議に参加できなかったユーザをその会議のフォロー対象として設定することが可能になる。
【0062】
また、サービス制御部112の各処理は、必要に応じて人工知能(AI:Artificial Intelligence)、例えば機械学習などを利用して実現されてもよい。例えば、各部の入力データ、出力データを学習データとして推論モデル(学習モデル)が構築される。このとき、各部は、各自が保有する学習モデルを利用して、新たなデータを入力データとし、出力データを取得する。なお、学習は、教師あり学習、教師なし学習、強化学習、対照学習などを適用可能である。
【0063】
<ユーザ端末の構成>
図3は、開示の一実施形態に係るユーザ端末20の一例を示す図である。ユーザ端末20は、1つ又は複数のプロセッサ(例、CPU)210、1つ又は複数のネットワーク通信インタフェース220、記憶装置(記憶部)230、ユーザインタフェース250、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数の通信バス270を含む。
【0064】
ユーザインタフェース250は、ディスプレイ251、及び入力装置(キーボード及び/又はマウス、又は他の何らかのポインティングデバイス等)252を含む。
【0065】
記憶装置230は、例えば、DRAM、SRAM、又は他のランダムアクセス固体記憶装置などの高速ランダムアクセスメモリ(主記憶装置)である。また、記憶装置230は、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリ(補助記憶装置)でもよい。また、記憶装置230は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体でもよい。また、記憶装置230は、主記憶装置(メモリ)又は補助記憶装置(ストレージ)のいずれかでもよく、あるいは両方を備えてもよい。
【0066】
記憶装置230は、情報処理システム1により用いられるデータやプログラムを記憶する。例えば、記憶装置230は、情報処理システム1におけるユーザ端末20用のアプリケーションプログラムなどを記憶する。
【0067】
プロセッサ210は、記憶装置230に記憶されるプログラムを実行することで、クライアントアプリケーション212を構成する。クライアントアプリケーション212は、例えば、ウェブブラウザやメールアプリケーションなどを含む。ウェブブラウザは、サーバ10により提供されるウェブページの閲覧を可能にする。また、インストールされたユーザ端末用のアプリケーションの実行により、上述したサービスが提供されるウェブページの閲覧が可能になる。クライアントアプリケーション212は、サービス提供を受けるため、通信制御部213、表示制御部214、議事録処理部215を有する。
【0068】
通信制御部213は、サーバ10から送信されたフォロー設定画面、会議設定画面、議事録設定画面、議事録表示画面などの各画面情報などを取得する。また、通信制御部213は、サーバ10に対し、各画面を利用して設定された議事録要素情報や、所定のリクエスト、ユーザ情報などを出力する。
【0069】
表示制御部214は、通信制御部213により取得された各画面情報に基づいて、フォロー設定画面(例えば図7)、会議設定画面(例えば図8)、議事録生成画面(例えば図9)、議事録表示画面(例えば図10及び図11)、議事録通知画面(例えば図12)、公開(閲覧)範囲設定画面(図13)をディスプレイ251に表示するよう制御する。各画面については後述する。
【0070】
議事録処理部215は、ディスプレイ251に表示される各画面に対するユーザ操作に応じて、各種のリクエストと、必要な情報又はデータとをサーバ10に送信するように処理する。例えば、議事録処理部215は、ユーザによるフォロー設定や、会議設定、議事録設定、議事録表示などの処理を実行する。
【0071】
<各データの例>
次に、サーバ10の記憶装置230に格納される各データの例について図4及び図5を用いて説明する。図4は、一実施形態に係るユーザ情報の一例を示す図である。図5は、一実施形態に係る議事録情報の一例を示す図である。
【0072】
図4に示すユーザ情報には、ユーザIDに関連付けて、ユーザ名、所属、役職、連絡先、フォロー(議事録要素)などの各情報が含まれる。「ユーザID」は、ユーザを識別する情報を含む。
【0073】
「ユーザ名」は、開示のサービスを利用するユーザの名称を含む。「所属」は、ユーザが属する部署名等を含む。「役職」は、ユーザの役職を含み、部長、課長などの情報を含む。「連絡先」は、ユーザの連絡先を示す情報であり、メールアドレス、IPアドレス、また、チャットツールなどのユーザIDなどでもよい。「フォロー」は、ユーザにより設定された議事録要素であり、議事録のフォローユーザ、タグ、アジェンダ等を含む。
【0074】
図5に示す議事録情報には、議事録IDに関連付けて、会議名、会議日時、参加者、アジェンダ、記載事項等の各情報が含まれる。「議事録ID」は、会議の議事録を識別する情報を含む。
【0075】
「会議名」は、生成される議事録の会議名を含む。「会議日時」は、会議の日時を含む。「参加者」は、会議の参加者を含み、会議の主催者、会議準備者、議事録作成者などが識別されて記憶されてもよい。「アジェンダ」は、会議のアジェンダを含み、システムにより予め設定されたアジェンダ又はユーザにより新規設定されたアジェンダを含む。「記載事項」は、ユーザにより設定又は記入された会議メモ、決定事項等を含む。また、「記載事項」は、アジェンダごとに設定されてもよい。
【0076】
<動作説明>
次に、情報処理システム1の各動作について説明する。図6は、一実施形態に係る議事録表示に関する処理の一例を示すシーケンス図である。図6に示す例では、ユーザ端末20とサーバ10とが連携して処理を実行する。なお、図6に示す例では、ある組織において、フォロー設定するユーザAが利用する端末をユーザ端末20Aと表記し、フォロー設定されたユーザ(フォローユーザ)Bの端末をユーザ端末20Bと表記する。
【0077】
ステップS102において、ユーザAがフォロー設定画面を操作して、自身が議事録をフォローしたい議事録要素を設定する。例えば、ユーザ端末20Aは、フォロー設定画面を表示し、ユーザAの操作を受け付け、設定された議事録要素を示す議事録要素情報とフォローリクエストをサーバ10に送信する。このとき、議事録要素として、他人のユーザBを示すユーザ情報(例、ユーザID)が含まれるとする。
【0078】
また、フォロー設定画面において、議事録関連情報の表示の順を決定する優先順を設定可能なようにしてもよい。サーバ10は、図4のユーザ情報などを用いて、ユーザごとに表示に関する優先順を記憶してもよい。
【0079】
ステップS104において、サーバ10の対応付け部114は、取得部113により取得された議事録に関する1又は複数の議事録要素と、ユーザとを対応付ける。例えば、対応付け部114は、フォローリクエストとともに取得された議事録要素情報に示される議事録要素(例、ユーザB)と、ユーザ情報により示されるユーザ(例、ユーザA)とを対応付ける。
【0080】
ステップS106において、ユーザBが会議設定画面を操作して、自身が参加する会議を設定する。例えば、ユーザBは、オンラインで会議を設定可能な外部システムを利用して会議を設定してもよい。この場合、ユーザ端末20Bは、会議設定画面を表示し、ユーザBの操作を受け付け、設定された会議に関する会議情報と会議設定リクエストとをサーバ10に送信する。このとき、会議情報は、会議名(タイトル)、日時、アジェンダ、及び参加者等の少なくとも1つの情報を含む。また、参加者情報は、主催者、準備者、議事録作成者等の少なくとも1つの情報を含んでもよい。
【0081】
ステップS108において、サーバ10の設定部115は、取得部113により取得された会議情報に基づいて所定会議を設定する。例えば、設定部115は、会議設定リクエストとともに送信取得された会議情報に含まれる会議名、日時、アジェンダ、参加者等に基づいて、会議を設定する。
【0082】
ステップS110において、ユーザBが議事録生成画面を操作して、自身が参加した会議の議事録を生成する。例えば、ユーザ端末20Bは、議事録生成画面を表示し、ユーザBの操作を受け付け、生成された議事録に関する情報を含む議事録生成情報と議事録生成リクエストとをサーバ10に送信する。なお、議事録の生成は、ユーザBである必要はなく、この会議に参加したものであれば誰でも良い。
【0083】
ステップS112において、サーバ10のサービス制御部112は、取得部113により取得された議事録生成情報に基づいて議事録を生成する。例えば、サービス制御部112は、議事録生成リクエストとともに取得された議事録生成情報に含まれる会議メモ、決定事項等、及び/又は議事録要素情報に基づいて、議事録を生成する。
【0084】
ステップS114において、サーバ10の特定部116は、議事録が生成されると、議事録が生成された所定会議の参加者以外の1又は複数のユーザの中から、所定会議において生成される議事録の各議事録要素に対応付けられた各ユーザを特定する。例えば、特定部116は、議事録が生成された所定会議の議事録要素(例、ユーザB)に対応付けられるユーザ情報により示されるユーザ(例、ユーザA)を特定する。
【0085】
ステップS116において、サーバ10の出力部117は、特定部116により特定された各ユーザが利用する各ユーザ端末に、所定会議の議事録に基づく議事録関連情報を出力する。例えば、出力部117は、特定部116により特定されたユーザAのユーザ端末20Aに、議事録関連情報を送信する。議事録関連情報は、例えば、議事録情報そのもの、又は議事録情報のサマリー情報などを含む。
【0086】
ステップS118において、ユーザ端末20Aは、サーバ10から取得した議事録関連情報を画面に表示するよう制御する。表示制御部214は、まずはサマリー情報を画面に表示し、ユーザから詳細情報の表示指示を受けた場合、議事録の詳細な情報を表示制御するようにしてもよい。ユーザAは、ユーザ端末20Aの議事録関連情報の表示画面を操作して、選択した議事録関連情報を画面に表示させる。
【0087】
以上の処理によれば、ユーザが、未参加の会議であっても、事後的に議事録関連情報を受動的に取得することができ、未参加の会議の内容を把握することができるようになる。また、ユーザは、自身がキャッチアップしたい会議の議事録要素を設定することにより、自身が興味のある会議の内容を把握することができるようになる。
【0088】
<画面例>
次に、情報処理システム1において表示される各画面の一例について説明する。図7は、一実施形態に係るフォロー設定画面の一例を示す図である。図8は、一実施形態に係る会議設定画面の一例を示す図である。図9は、一実施形態に係る議事録生成画面の一例を示す図である。図10及び図11は、一実施形態に係る議事録表示画面の一例を示す図である。図12は、一実施形態に係る議事録通知画面の一例を示す図である。図13は、一実施形態に係る公開範囲設定画面の一例を示す図である。
【0089】
図7は、例えば、ユーザ端末20の表示制御部214により表示されるフォロー設定画面の一例を示す。ユーザは、図7に示す画面を利用することで、関心のある議事録をユーザ端末20に表示するために、フォローするユーザや、タグ等を設定する。
【0090】
図7に示すフォロー設定画面は、フォロー中のメンバー(ユーザ)を表示するメンバー表示領域と、フォロー中のタグとを表示するタグ表示領域とを含む。メンバー表示領域は、フォローするメンバーを入力して検索可能な入力欄と、フォロー中のメンバー一覧とを含む。メンバー検索後に、メンバーと、フォローをリクエストするUI部品(例、ボタン)とが表示されるようにしてもよい。また、ユーザは、フォロー中のメンバーに対して、対応する「×」ボタンを押下することで、フォローを容易に外すことができる。
【0091】
タグ表示領域は、フォローするタグを入力して検索可能な入力欄と、フォロー中のタグ一覧とを含む。タグ検索後に、タグと、フォローをリクエストするUI部品とが表示されるようにしてもよい。ユーザは、フォロー中のタグに対して、対応する「×」ボタンを押下することで、フォローを容易に外すことができる。
【0092】
なお、フォロー設定画面は、フォローするアジェンダを設定する領域を含んでもよく、また、サーバ10が、ユーザ、タグ、アジェンダなどの議事録要素情報をフォローするよう提案する場合、提案される議事録要素情報と、フォローをリクエストするボタンとを表示するポップアップ画面などの表示領域が表示されてもよい。
【0093】
図8は、例えば、カレンダー機能を用いて会議を設定する画面の遷移例を示す図である。図8に示す例では、画面D2は、外部システムのカレンダー機能により、会議日時を指定し、会議名、参加者等を指定して会議を設定する例である。
【0094】
図8に示す画面D4は、設定された会議の一例を示す。図4に示す例では、設定された会議情報として、会議タイトル、会議日時、参加者などが表示される。また、画面D4には、サーバ10により自動で生成された議事録ページのテンプレートの格納位置を示すURLが表示される。このURLがユーザに押下されると、議事録ページのテンプレートが表示される。
【0095】
図8に示す画面D6は、議事録ページを概念的に示す。図8に示す例では、カレンダー機能を用いて会議を設定すると、会議が生成され、さらに、この会議専用の議事録ページが生成され、この議事録ページのURLが会議情報の中に表示される。ユーザは、自動で生成された議事録ページを容易に確認することができ、実際に議事録を生成する場合は、このURLを押下することで、容易に議事録生成画面をユーザ端末20に表示することができるようになる。
【0096】
図9は、例えば、議事録生成画面の一例を示す。図9に示す例では、議事録生成画面は、アジェンダを表示するアジェンダ表示領域AR10と、アジェンダごとに会議内容等を記入する記入領域AR12とを含む。
【0097】
アジェンダ表示領域AR10は、例えば、会議設定時にユーザにより設定されたアジェンダと、そのアジェンダの目的、時間、担当者などを設定可能である。図9に示す例の場合、アジェンダが「前回の振り返り」、目的は「共有」、時間は「5分」が設定されている。
【0098】
記入領域AR12は、アジェンダごとにフォーマットがあり、フォーマットの内容が既に記入されている。ユーザは、記入事項に基づいて、追記をしたり、確認をしたりすることができる。これにより、ユーザは、議事録の生成を容易に行うことができる。また、記入領域AR12は、このアジェンダで決定された事項(決定事項)を記入する領域があり、アジェンダごとに完結させるよう会議参加者に促すことができる。
【0099】
図10は、例えば、議事録関連情報を表示する議事録表示画面の遷移例を示す。図10に示す議事録表示画面D10は、公開された全ての会議の議事録を表示する画面である。画面D10は、公開された全ての会議の議事録を表示するUI部品T10(選択中)と、フォロー中の議事録を表示するUI部品T12と、自身が参加した会議の議事録を表示するUI部品T14とを含む。また、図10に示す画面D10は、会議を検索するための検索領域と、会議の議事録の一覧を表示する一覧表示領域とを含む。また、表示される各議事録には、サマリー情報を表示するためのサマリーボタンB10が表示される。このサマリーボタンB10が押下されると、ポップアップ画面P10が表示される。
【0100】
図10に示す画面D12は、画面D10にポップアップ画面P10が表示された画面である。ポップアップ画面P10には、選択された議事録のサマリー情報が表示される。サマリー情報は、例えば、アジェンダ、目的、決定事項などが表示される。これにより、ユーザは、公開された会議の議事録に対して、自身がキャッチアップしたい会議の議事録を容易に把握することが可能である。
【0101】
図11は、例えば、フォロー中の議事録関連情報を表示する議事録表示画面の一例を示す。図11に示す画面は、フォロー中の議事録を表示するUI部品T12が選択されたときに表示される画面である。また、図11に示す画面は、フォロー中の議事録要素に関連する議事録が一覧として表示され、議事録が生成された場合にはサマリーボタンB12が表示される。これにより、ユーザは、サマリーボタンB12の有無により、議事録の生成の有無を確認することができる。また、ユーザは、フォロー中の議事録に対して、自身がキャッチアップしたい会議の議事録を容易に把握することが可能である。
【0102】
図12は、例えば、議事録通知画面の一例を示し、出力部117により定期的に出力される通知画面を示す。図12に示す議事録通知画面は、例えば、毎朝所定時刻(例、8時30分)に、新しく公開されたフォロー中の議事録が、所定のチャットアプリケーション、メール等で通知される。また、議事録ごとに、会議名、アジェンダ、決定事項等のサマリー情報が表示される。これにより、ユーザは毎日議事録をキャッチアップすることができる。なお、図12に示す議事録通知画面は、議事録表示画面の一例でもある。
【0103】
図13は、例えば、公開範囲設定画面の一例を示す。図13に示す公開範囲設定画面は、公開範囲の選択領域と、外部に共有するか否かの設定領域とを含む。選択領域では、例えば「会議参加者」のみ閲覧・編集可能とするラジオボタン(UI部品の一例)と、「ワークスペースメンバー全員」は閲覧・編集可能とするラジオボタンとが表示される。ユーザは、いずれか1つのラジオボタンを選択することが可能である。
【0104】
図13に示す設定領域では、「誰でも閲覧・編集可能にする」チェックボックス(UI部品の一例)と、パスワードの設定のための入力欄、「URL・パスワードをコピー」するボタン(UI部品の一例)とが表示される。設定領域による設定は、社外のユーザと会議をしたときにも活用可能とすることができる。
【0105】
ユーザは、公開範囲設定画面を操作することで、議事録の公開(閲覧)範囲に制限を加えることができる。この制限内容は、サーバ10側で会議の内容の公開に関する制約条件として設定される。
【0106】
以上、実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施形態のみに限定する趣旨ではなく、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。また、サーバ側、ユーザ端末側の各処理を適宜統合したり、他方の装置に処理を移行したりしてもよい。
【符号の説明】
【0107】
1…情報処理システム、10…サーバ、20…ユーザ端末、110…プロセッサ、130…記憶装置、112…サービス制御部、113…取得部、114…対応付け部、115…設定部、116…特定部、117…出力部、210…プロセッサ、212…クライアントアプリケーション、213…通信制御部、214…表示制御部、215…議事録処理部、230…記憶装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13