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特開2023-689入力情報ファイル生成装置、入力情報ファイルの生産方法、プログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023000689
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】入力情報ファイル生成装置、入力情報ファイルの生産方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/30 20180101AFI20221222BHJP
【FI】
G06F8/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021101656
(22)【出願日】2021-06-18
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】木之内 喜之
(72)【発明者】
【氏名】長内 亘
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376AA25
5B376BC34
(57)【要約】
【課題】 RPAの作成を支援可能な入力情報ファイル生成装置を提供する。
【解決手段】 本発明の入力情報ファイル生成装置10において、ログ取得部11は、ログを取得し、操作推定部12は、前記ログを解析して操作内容を推定し、基礎情報ファイル生成部13は、前記操作内容を含む基礎情報ファイルを生成し、入力情報ファイル生成部14は、前記基礎情報ファイルに基づき、ロボテック・プロセス・オートメーション(RPA)用入力情報ファイルを生成する。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ログ取得部、操作推定部、基礎情報ファイル生成部、及び入力情報ファイル生成部を含み、
前記ログ取得部は、ログを取得し、
前記操作推定部は、前記ログを解析して操作内容を推定し、
前記基礎情報ファイル生成部は、前記操作内容を含む基礎情報ファイルを生成し、
前記入力情報ファイル生成部は、前記基礎情報ファイルに基づき、ロボテック・プロセス・オートメーション(RPA)用入力情報ファイルを生成する、入力情報ファイル生成装置。
【請求項2】
前記基礎情報ファイル生成部は、前記基礎情報ファイルに追加情報を付加し、
前記入力情報ファイル生成部は、前記追加情報が付加された前記基礎情報ファイルに基づき、前記RPA用入力情報ファイルを生成する、請求項1記載の入力情報ファイル生成装置。
【請求項3】
さらに、事前定義情報管理部を含み、
前記事前定義情報管理部は、前記追加情報の付加に関する事前定義情報を設定し、
前記基礎情報ファイル生成部は、前記事前定義情報に従い、前記基礎情報ファイルに前記追加情報を付加する、請求項2記載の入力情報ファイル生成装置。
【請求項4】
前記事前定義情報管理部は、修正指示を受付けた場合、前記事前定義情報を修正して管理し、
前記基礎情報ファイル生成部による前記基礎情報ファイルの生成、及び
前記入力情報ファイル生成部による前記RPA用入力情報ファイルの生成、
を繰り返し実行する、請求項3記載の入力情報ファイル生成装置。
【請求項5】
さらに、学習処理部を含み、
前記学習処理部は、付加した前記追加情報を学習用データとして蓄積し、且つ前記学習用データを用いて学習処理を実行する、請求項2から4のいずれか一項に記載の入力情報ファイル生成装置。
【請求項6】
さらに、RPA実行ファイル生成部を含み、
前記RPA実行ファイル生成部は、前記RPA用入力情報ファイルをRPAに関する任意のツールに入力し、RPAのシナリオであるRPAツール用実行ファイルを生成する、請求項1から5のいずれか一項に記載の入力情報ファイル生成装置。
【請求項7】
前記入力情報ファイル生成部は、前記RPA用入力情報ファイルに加えて、又は代えて、前記基礎情報ファイルに基づいて、可視化用入力情報ファイルを生成する、請求項1から6のいずれか一項に記載の入力情報ファイル生成装置。
【請求項8】
さらに、可視化ファイル生成部を含み、
前記可視化実行ファイル生成部は、前記可視化用入力情報ファイルを可視化に関する任意のツールに入力し、前記ツールの実行により可視化ファイルを生成する、請求項7記載の入力情報ファイル生成装置。
【請求項9】
ログ取得工程、操作推定工程、基礎情報ファイル生成工程、及び入力情報ファイル生成工程を含み、
前記ログ取得工程は、ログを取得し、
前記操作推定工程は、前記ログを解析して操作内容を推定し、
前記基礎情報ファイル生成工程は、前記操作内容を含む基礎情報ファイルを生成し、
前記入力情報ファイル生成工程は、前記基礎情報ファイルに基づき、ロボテック・プロセス・オートメーション(RPA)用入力情報ファイルを生成する、入力情報ファイルの生産方法。
【請求項10】
コンピュータに、ログ取得手順、操作推定手順、基礎情報ファイル生成手順、及び入力情報ファイル生成手順を含む手順を実行させるためのプログラム;
前記ログ取得手順は、ログを取得し、
前記操作推定手順は、前記ログを解析して操作内容を推定し、
前記基礎情報ファイル生成手順は、前記操作内容を含む基礎情報ファイルを生成し、
前記入力情報ファイル生成手順は、前記基礎情報ファイルに基づき、ロボテック・プロセス・オートメーション(RPA)用入力情報ファイルを生成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力情報ファイル生成装置、入力情報ファイルの生産方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
業務の効率化を目的として、ロボテック・プロセス・オートメーション(RPA)が使用されている。特許文献1では、RPAに基づく複数のソフトウエアを連携させることで一つの業務を実現するRPA装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-3905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、RPAを作成するために、業務内容の可視化や処理の手順を定めたシナリオの作成・入力といった作業が必要になり、手間がかかるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、RPAの作成を支援可能な入力情報ファイル生成装置、入力情報ファイルの生産方法、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の入力情報ファイル生成装置は、
ログ取得部、操作推定部、基礎情報ファイル生成部、及び入力情報ファイル生成部を含み、
前記ログ取得部は、ログを取得し、
前記操作推定部は、前記ログを解析して操作内容を推定し、
前記基礎情報ファイル生成部は、前記操作内容を含む基礎情報ファイルを生成し、
前記入力情報ファイル生成部は、前記基礎情報ファイルに基づき、ロボテック・プロセス・オートメーション(RPA)用入力情報ファイルを生成する、装置である。
【0007】
本発明の入力情報ファイル生成方法は、
ログ取得工程、操作推定工程、基礎情報ファイル生成工程、及び入力情報ファイル生成工程を含み、
前記ログ取得工程は、ログを取得し、
前記操作推定工程は、前記ログを解析して操作内容を推定し、
前記基礎情報ファイル生成工程は、前記操作内容を含む基礎情報ファイルを生成し、
前記入力情報ファイル生成工程は、前記基礎情報ファイルに基づき、ロボテック・プロセス・オートメーション(RPA)用入力情報ファイルを生成する、方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、RPAの作成を支援することができる。これにより、簡易的にRPAを作成可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態1の入力情報ファイル生成装置の一例の構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態1の入力情報ファイル生成装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態1の入力情報ファイル生成装置における処理の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、実施形態2の入力情報ファイルの生産方法の一例を示す模式図である。
図5図5は、操作内容のフォーマットの各項目の一例を示す模式図である。
図6図6は、ログから操作内容を推定する解析パターンの一例を示す模式図である。
図7図7は、図6に示す解析パターンNo.3を用いた解析によりログから操作内容を推定する一例を示す模式図である。
図8図8は、図6に示す解析パターンNo.5を用いた解析によりログから操作内容を推定する一例を示す模式図である。
図9図9は、図6に示す解析パターンNo.7を用いた解析によりログから操作内容を推定する一例を示す模式図である。
図10図10は、前記追加情報及び前記事前定義情報の一例を示す模式図である。
図11図11は、可視化用入力情報ファイルの生成の一例を示す模式図である。
図12図12は、RPA用入力情報ファイルの生成の一例を示す模式図である。
図13図13は、基礎情報ファイルの一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の入力情報ファイル生成装置において、例えば、
前記基礎情報ファイル生成部は、所定形式にフォーマット化された前記基礎情報ファイルを生成する、という態様であってもよい。
【0011】
本発明の入力情報ファイル生成装置において、例えば、
前記基礎情報ファイル生成部は、前記基礎情報ファイルに追加情報を付加し、
前記入力情報ファイル生成部は、前記追加情報が付加された前記基礎情報ファイルに基づき、前記RPA用入力情報ファイルを生成する、という態様であってもよい。
【0012】
本発明の入力情報ファイル生成装置は、例えば、
さらに、事前定義情報管理部を含み、
前記事前定義情報管理部は、前記追加情報の付加に関する事前定義情報を設定し、
前記基礎情報ファイル生成部は、前記事前定義情報に従い、前記基礎情報ファイルに前記追加情報を付加する、という態様であってもよい。
【0013】
本発明の入力情報ファイル生成装置において、例えば、
前記事前定義情報管理部は、修正指示を受付けた場合、前記事前定義情報を修正して管理し、
前記基礎情報ファイル生成部による前記基礎情報ファイルの生成、及び
前記入力情報ファイル生成部による前記RPA用入力情報ファイルの生成、
を繰り返し実行する、という態様であってもよい。
【0014】
本発明の入力情報ファイル生成装置は、例えば、
さらに、学習処理部を含み、
前記学習処理部は、付加した前記追加情報を学習用データとして蓄積し、且つ前記学習用データを用いて学習処理を実行する、という態様であってもよい。
【0015】
本発明の入力情報ファイル生成装置は、例えば、
さらに、RPA実行ファイル生成部を含み、
前記RPA実行ファイル生成部は、前記RPA用入力情報ファイルをRPAに関する任意のツールに入力し、RPAのシナリオであるRPAツール用実行ファイルを生成する、という態様であってもよい。
【0016】
本発明の入力情報ファイル生成装置において、例えば、
前記入力情報ファイル生成部は、前記RPA用入力情報ファイルに加えて、又は代えて、前記基礎情報ファイルに基づいて、可視化用入力情報ファイルを生成する、という態様であってもよい。
【0017】
本発明の入力情報ファイル生成装置は、例えば、
さらに、可視化ファイル生成部を含み、
前記可視化実行ファイル生成部は、前記可視化用入力情報ファイルを可視化に関する任意のツールに入力し、前記ツールの実行により可視化ファイルを生成する、という態様であってもよい。
【0018】
本発明の入力情報ファイル生成方法において、例えば、
前記基礎情報ファイル生成工程は、所定形式にフォーマット化された前記基礎情報ファイルを生成する、という態様であってもよい。
【0019】
本発明の入力情報ファイル生成方法において、例えば、
前記基礎情報ファイル生成工程は、前記基礎情報ファイルに追加情報を付加し、
前記入力情報ファイル生成工程は、前記追加情報が付加された前記基礎情報ファイルに基づき、前記RPA用入力情報ファイルを生成する、という態様であってもよい。
【0020】
本発明の入力情報ファイル生成方法は、例えば、
さらに、事前定義情報管理工程を含み、
前記事前定義情報管理工程は、前記追加情報の付加に関する事前定義情報を設定し、
前記基礎情報ファイル生成工程は、前記事前定義情報に従い、前記基礎情報ファイルに前記追加情報を付加する、という態様であってもよい。
【0021】
本発明の入力情報ファイル生成方法において、例えば、
前記事前定義情報管理工程は、修正指示を受付けた場合、前記事前定義情報を修正して管理し、
前記基礎情報ファイル生成工程による前記基礎情報ファイルの生成、及び
前記入力情報ファイル生成工程による前記RPA用入力情報ファイルの生成、
を繰り返し実行する、という態様であってもよい。
【0022】
本発明の入力情報ファイル生成方法は、例えば、
さらに、学習処理工程を含み、
前記学習処理工程は、付加した前記追加情報を学習用データとして蓄積し、且つ前記学習用データを用いて学習処理を実行する、という態様であってもよい。
【0023】
本発明の入力情報ファイル生成方法は、例えば、
さらに、RPA実行ファイル生成工程を含み、
前記RPA実行ファイル生成工程は、前記RPA用入力情報ファイルをRPAに関する任意のツールに入力し、RPAのシナリオであるRPAツール用実行ファイルを生成する、という態様であってもよい。
【0024】
本発明の入力情報ファイル生成方法において、例えば、
前記入力情報ファイル生成工程は、前記RPA用入力情報ファイルに加えて、又は代えて、前記基礎情報ファイルに基づいて、可視化用入力情報ファイルを生成する、という態様であってもよい。
【0025】
本発明の入力情報ファイル生成方法は、例えば、
さらに、可視化ファイル生成工程を含み、
前記可視化実行ファイル生成工程は、前記可視化用入力情報ファイルを可視化に関する任意のツールに入力し、前記ツールの実行により可視化ファイルを生成する、という態様であってもよい。
【0026】
本発明のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0027】
本発明の記録媒体は、本発明のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0028】
次に、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0029】
[実施形態1]
図1は、本実施形態の入力情報ファイル生成装置10の一例の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本装置10は、ログ取得部11、操作推定部12、基礎情報ファイル生成部13、及び入力情報ファイル生成部14を含む。また、本装置10は、任意の構成として、さらに、事前定義情報管理部15、学習処理部16、RPA実行ファイル生成部17、可視化ファイル生成部18等を含んでもよい。
【0030】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等があげられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本装置10は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。さらに、本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0031】
図2に、本装置10のハードウエア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、表示装置106、通信デバイス107、撮像装置108、及び音入出力装置109等を含んでもよい。なお、これらは例示であって、本装置10のハードウエア構成は、前記各部を実行可能であれば、これに限定されない。本装置10のハードウエア構成の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0032】
中央処理装置101は、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、中央処理装置101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置101が、ログ取得部11、操作推定部12、基礎情報ファイル生成部13、入力情報ファイル生成部14、事前定義情報管理部15、学習処理部16、RPA実行ファイル生成部17、可視化ファイル生成部18として機能する。
【0033】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンター、外部入力装置、外部表示装置、外部撮像装置等があげられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0034】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0035】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。
【0036】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10の各処理によって生じた情報、本装置10が各処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0037】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、表示装置106、撮像装置108、及び音入出力装置109を含んでもよい。入力装置105は、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス等が挙げられる。表示装置106は、例えば、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ等が挙げられる。撮像装置108は、例えば、2Dカメラ、3Dカメラ、赤外線カメラ等が挙げられる。音入出力装置109は、例えば、マイク、スピーカー等が挙げられる。
【0038】
つぎに、本実施形態の入力情報ファイルの生産方法の一例を、図3のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の入力情報ファイルの生産方法は、例えば、図1の入力情報ファイル生成装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の入力情報ファイルの生産方法は、図1の入力情報ファイル生成装置10の使用には限定されない。また、図3においてかっこで示した工程は、任意の工程である。
【0039】
まず、ログ取得部11により、ログを取得する(S11、ログ取得工程)。前記ログは、イベントを記録したものであれば特に制限されず、例えば、マウス操作イベントに関するログ、キー操作イベントに関するログ、記憶イベントに関するログ、ブラウザ操作イベントに関するログ、ファイル操作イベントに関するログ等がある。前記ログは、例えば、任意の形式(例えば、JSON形式等)にて外部記憶装置やメモリ102、記憶装置104等に蓄積して記憶されてもよい。具体的に、前記マウス操作イベントは、例えば、左クリック、右クリック、ダブル左クリック、ダブル右クリック、スクロール等がある。前記キー操作イベントは、例えば、キーボード入力等がある。前記記憶イベントは、例えば、クリップボード領域への記憶等の記憶操作に関するイベントがある。ブラウザ操作イベントは、例えば、ブラウザの操作に関するイベントである。前記ファイル操作イベントは、例えば、ファイルの操作に関するイベントである。このように、前記ログは、物理的又は非物理的な操作に関するログであるともいえる。前記情報処理装置は、例えば、本発明のプログラムがインストールされた本装置10であってもよい。
【0040】
次に、操作推定部12により、前記ログを解析して操作内容を推定する(S12、操作推定工程)。前記操作内容とは、例えば、情報処理装置(PC、スマートフォン、タブレット端末等)等の装置に対する操作の内容である。具体的に、前記ログから操作内容を推定する一例については、後述する。
【0041】
次に、基礎情報ファイル生成部13により、前記操作内容を含む基礎情報ファイルを生成する(S13、基礎情報ファイル生成工程)。図13に、前記基礎情報ファイルの一部の一例を示す。図13に示すように、基礎情報ファイル生成部13は、例えば、前記ログを加工することで、イベント毎に所定形式にフォーマット化された前記基礎情報ファイルを生成してもよい。なお、図13に示すフォーマットの形式は、一例であって、前記所定形式は、特に制限されず、例えば、特定の単位(例えば、イベント単位)毎のまとまりであると、ユーザが認識可能な形であればよい。前記基礎情報をフォーマット化することで、ユーザが前記基礎情報ファイルを扱いやすくなる。
【0042】
前記基礎情報ファイル生成工程(S13)において、基礎情報ファイル生成部13は、例えば、前記基礎情報ファイルに追加情報を付加してもよい。前記追加情報は、例えば、前記ログからは解析できない、イベント以外の情報であれば特に制限されない。基礎情報ファイル生成部13は、例えば、後述するように、予め設定された事前定義情報に従い、前記追加情報を付加してもよいし、外部から取得した任意の情報を前記追加情報として付加してもよい。基礎情報ファイル生成部13は、例えば、フォーマット化された前記基礎情報ファイル情報に前記追加情報を付加してもよい。なお、前記追加情報の付加は、任意であって、実行されなくともよい。例えば、図3に示す入力情報ファイルの生産方法を繰り返し実行する場合、前記基礎情報ファイル生成工程(S13)において、1回目の処理時には前記追加情報の付加が実行されなくともよく、2回目以降の処理時に前記追加情報の付加が実行されてもよい。以下の工程では、例えば、前記追加情報が付加された基礎情報ファイルを用いてもよい。
【0043】
基礎情報ファイル生成部13は、例えば、前記基礎情報ファイルをユーザの端末に表示可能に出力してもよいし、表示装置106に表示可能に出力してもよい。ユーザは、例えば、前記基礎情報ファイルに対してアップデートやメンテナンス等(以下、アップデート等)を施してもよい。つまり、前記基礎情報ファイルは、ユーザから入力された任意の情報が前記追加情報として付加されてもよい。そして、基礎情報ファイル生成部13は、アップデート等された新たな基礎情報ファイルを得てもよい。以下の工程では、例えば、この新たな基礎情報ファイルを用いてもよい。
【0044】
そして、入力情報ファイル生成部14により、前記基礎情報ファイルに基づき、ロボテック・プロセス・オートメーション(RPA)用入力情報ファイルを生成し(S14、入力情報ファイル生成工程)、終了してもよい(END)。以降、「生成」は、「生産」とも言い換え可能である。具体的に、入力情報ファイル生成部14は、例えば、前記基礎情報ファイルをRPAに関する任意のツールに入力可能な形式にフォーマット化して、RPA用入力情報ファイルを生成するともいえる。すなわち、生成される前記RPA用入力情報ファイルは、使用する前記ツール毎に異なる。前記基礎情報ファイルは、前記操作内容(もしくは、前記操作内容と前記追加情報の双方)を含むため、前記RPA用入力情報ファイルの生成に必要な情報が網羅されている。このため、入力情報ファイル生成部14は、RPAに関する任意のツール毎に異なる前記RPA入力情報ファイルを生成可能である。前記ツールに関しては後述する。
【0045】
また、入力情報ファイル生成部14は、例えば、前記入力情報ファイル生成工程(S14)において、前記RPA用入力情報ファイルに加えて、又は代えて、前記基礎情報ファイルに基づいて、可視化用入力情報ファイルを生成してもよい。具体的には、後述のRPA実行ファイル生成部17に関する記載以外、「RPA用入力情報ファイル」を「可視化用入力情報ファイル」と読み替え、「RPAに関する任意のツール」を「可視化に関する任意のツール」と読み替えることで、前述の記載及び後述する記載を援用可能である。すなわち、入力情報ファイル生成部14は、同一の前記基礎情報ファイルから前記RPA用入力情報ファイルと前記可視化用入力情報ファイルとの2つを生成可能である。
【0046】
本装置10は、前述したように、さらに、事前定義情報管理部15を含んでもよい。事前定義情報管理部15は、前記追加情報の付加に関する事前定義情報の設定を管理する(S15、事前定義情報管理工程)。前記事前定義情報は、付加する前記追加情報及び前記追加情報の付加に関するルールを定めた情報である。前記事前定義情報は、例えば、ユーザが任意に設定可能である。前記事前定義情報の一例については、後述する。なお、前記事前設定情報管理工程(S15)を実行する順番は、前記基礎情報ファイル生成工程(S13)の前に実行されれば特に制限されず、他の工程と並行して実行してもよい。
【0047】
前記事前設定情報管理工程(S15)を実行した場合、基礎情報ファイル生成部13は、前記基礎情報ファイル生成工程(S13)において、前記事前定義情報に従い、前記基礎情報ファイルに前記追加情報を付加してもよい。これにより、前記追加情報の付加を自動化できる。
【0048】
また、事前定義情報管理部15は、例えば、修正指示を受付けた場合、前記事前定義情報を修正して管理してもよい。前記事前定義情報を修正した場合、例えば、基礎情報ファイル生成部13による前記基礎情報ファイルの生成、入力情報ファイル生成部14による前記RPA用入力情報ファイルの生成、後述のRPA実行ファイル生成部17によるRPAツール用実行ファイルの生成、及び後述の可視化ファイル生成部18による可視化ファイルの生成等を繰り返し実行してもよい。前記修正指示は、例えば、ユーザからの指示である。前記ユーザは、例えば、後述のRPAツール用実行ファイル及び後述の可視化ファイルを各ツールに入力し、その各ツールの挙動をテストして、必要に応じて、前記事前定義情報に対する修正指示を出す。なお、前記修正指示を出すタイミングは、これに限定されず、任意のタイミングであってもよい。これにより、前記追加情報の付加の精度を向上することができ、後述の成果物(RPAツール用実行ファイル、可視化ファイル)の精度も向上する。
【0049】
本装置10は、前述したように、さらに、学習処理部16を含んでもよい。学習処理部16は、例えば、前記基礎情報ファイル生成工程(S13)の後に、付加した前記追加情報を学習用データとして蓄積し、且つ前記学習用データを用いて学習処理を実行する(S16、学習処理工程)。前記学習データは、例えば、メモリ102及び記憶装置104に蓄積して記憶されてもよいし、外部記憶装置に蓄積して記憶されてもよい。具体的に、学習処理部16は、前記ログと前記追加情報との組み合わせを学習用データとして蓄積する。前記学習処理は、例えば、前記学習データに基づいて、前記ログからどのような情報が追加情報として付加されるか、すなわち、前記ログと前記追加情報との関係性を学習する技術である。学習処理部16は、例えば、前記学習処理の結果を基礎情報ファイル生成部13による前記基礎情報ファイルの生成に反映させる。前記学習工程(S16)は、前記基礎情報ファイル生成工程(S13)の後に実行されればよく、例えば、図3に示すように、前記入力情報ファイル生成工程(S14)と並行して実行されてもよい。これにより、例えば、次回以降における前記追加情報の付加に関する精度を向上することができる。
【0050】
本装置10は、前述したように、さらに、RPA実行ファイル生成部17を含んでもよい。RPA実行ファイル生成部17は、例えば、入力情報ファイル生成工程(S14)の後に、前記RPA用入力情報ファイルをRPAに関する任意のツールに入力しRPAのシナリオであるRPAツール用実行ファイルを生成する(S17、RPA実行ファイル生成工程)。ここで、前記RPA用入力情報ファイルとは、前記RPAツール用実行ファイルを自動生成するために、RPAに関する任意のツールに入力される情報ともいえる。前記ツールは、ロボットと読み替え可能である。前記RPAに関する任意のツールは、前記RPAツール用実行ファイル(シナリオ)を生成可能であれば特に制限されず、例えば、RPAツール、RPAツール用のファイル作成ツール等、任意のツールを使用可能である。すなわち、使用するツール毎に異なる前記RPAツール用実行ファイルが生成される。これにより、ログの取得からシナリオの生成まで一貫して実行可能であり、より容易にRPAを作成できる。
【0051】
本装置10は、前述したように、さらに、可視化ファイル生成部18を含んでもよい。可視化ファイル生成部18は、前記可視化用入力情報ファイルを可視化に関する任意のツールに入力し、前記ツールの実行により可視化ファイルを生成する(S18、可視化ファイル生成工程)。前記ツールは、ロボットと読み替え可能である。前記可視化に関する任意のツールは、前記可視化ファイルを生成可能であれば特に制限されず、例えば、可視化ツール、可視化ツール用のファイル作成ロボット等、任意のツールを使用可能である。具体的に、前記ツールは、例えば、特定の業務(作業ともいう)に関する操作をフロー形式にて表示するツール、可視化ツールに対して可視化に必要な情報を登録するロボット、等がある。前記可視化ファイルとは、特定の業務に関する操作をフロー形式にて示す処理に用いられる情報である。ここで、前記可視化用入力情報ファイルとは、前記可視化ファイルを自動生成するために、可視化に関する任意のツールに入力される情報ともいえる。すなわち、ツール毎に異なる前記可視化ファイルが生成される。これにより、ログの取得から可視化ファイルの生成まで一貫して実行可能であり、より容易に操作を可視化できる。
【0052】
本装置10において、可視化に関する任意のツールへの前記可視化用入力情報ファイルの入力は、例えば、RPAツールによって実行されてもよい。また、他のRPAツール等のRPAに関する任意のツールへの前記RPA用入力情報ファイルの入力も、例えば、RPAツールによって実行されてもよい。
【0053】
本装置10は、例えば、前記各ツールを含んでいてもよいし、含んでいなくともよい。これらのツールを含んでいない場合、RPA実行ファイル生成部17や可視化ファイル生成部18は、例えば、外部の前記ツールに対して、それぞれ、前記RPA用入力情報ファイル及び前記可視化用入力情報ファイルを入力してもよい。また、本装置10は、例えば、RPAツールや可視化ツールを含んでもよい。ここで、RPAツールとは、例えば、入力されたシナリオに基づき、RPAを実行するツールである。可視化ツールとは、例えば、入力された可視化ファイルに基づき、業務内容を操作単位毎に可視化するツールである。
【0054】
本実施形態によれば、ログを解析して操作内容を推定することで、RPAツールに入力可能な前記RPA用入力情報ファイルを生成できるため、RPAの作成を支援可能である。また、本実施形態によれば、シナリオ(すなわち、RPAツール用実行ファイル)の作成も支援でき、より簡易的にRPAを作成可能である。
【0055】
一般的に、業務を自動化するためには、業務の可視化を行う可視化工程と、その結果をもとにRPA(ロボットともいう)を作成する自動化工程とがある。しかしながら、前記可視化工程では、対象業務実施者(ユーザ)へのヒアリングに時間がかかるという問題や、認識違い等によりヒアリング内容の妥当性に問題が発生するという問題がある。また、前記自動化工程では、ロボットの内容(シナリオ)のみが修正され、可視化した業務内容と差異が生じ、ロボットがどのような処理をしているのかを修正者以外が把握できないという問題もある。そもそも、前述したように、ロボットの作成には、ヒアリング内容から自動化できる業務を抽出する等の作業が必要であり、ロボットの作成自体に時間を要するという問題がある。これに対し、本実施形態によれば、(1)可視化の効率化、(2)業務内容とヒアリング内容との整合性を図ることの効率化、(3)RPAツールへの情報入力の効率化、が可能である。
【0056】
具体的に、本実施形態によれば、業務の可視化とシナリオの作成とを同時に行うことも可能であるから、操作した通りの業務プロセスが可視化され、上記(1)及び上記(2)を実現可能である。また、本実施形態によれば、前述のように、同一の前記基礎情報ファイルに基づき、業務の可視化とシナリオの作成とが実現されるため、可視化した業務内容と作成したシナリオとで差異が生じず、上記(2)を実現可能である。さらに、本実施形態によれば、シナリオの作成と業務の可視化とを自動で実行可能であるから、上記(3)を実現可能であり、作業効率の向上に貢献できる。
【0057】
[実施形態2]
前記実施形態1の各処理についてより具体的に説明する。
【0058】
図4は、本実施形態の入力情報ファイルの生産方法の一例を示す模式図である。以下、図3と同様に、図1の入力情報ファイル生成装置10を用いて、本実施形態の入力情報ファイルの生産方法について説明する。しかし、本実施形態の入力情報ファイルの生産方法は、図1の入力情報ファイル生成装置10の使用には限定されない。
【0059】
図4に示す処理(1)は、図3に示す前記ログ取得工程(S11)に相当し、図4に示す処理(2)は、図3に示す前記操作推定工程(S12)に相当し、図4に示す処理(3)は、図3に示す前記基礎情報ファイル生成工程(S13)に相当し、図4に示す処理(4)は、図3に示す前記事前定義情報管理工程(S15)に相当し、図4に示す処理(5)は、図3に示す前記学習処理工程(S16)に相当し、図4に示す処理(6)は、図3に示す前記入力情報ファイル生成工程(S14)に相当し、図4に示す処理(7)は、図3に示す前記可視化ファイル生成工程(S18)に相当し、図4に示す処理(8)は、図3に示す前記RPA実行ファイル生成工程(S17)に相当する。また、前記処理(7)によって得られた成果物は、図4に示すように、前記可視化ファイルに相当し、前記処理(8)によって得られた成果物は、図4に示すように、前記RPAツール用実行ファイルに相当する。図4において、反復工程である工程を破線にて示す。
【0060】
図5に、前記処理(3)における基礎情報ファイルのフォーマットの各項目の一例を示す。また、図5には、前記項目に加えて、前記項目の補足説明、及び前記項目が適用される前記イベントの種別も一例として示す。図6に、前記処理(2)における前記ログから前記操作内容を推定する解析パターンの一例を示す。なお、図5及び図6の内容は、一例であって、これに限定されない。図面において、「マウス操作」とは、前記マウス操作イベントを意味し、「キー操作」とは、前記キー操作イベントを意味する。
【0061】
図7に、図6に示す解析パターンNo.3を用いた解析により前記ログから前記操作内容を推定する一例を示す。図7に示すログは、特定の業務に関する一連のログである。図7に太枠で示すように、この解析では、一連のログの途中で、これまで出力されていなかったプロセス名「伝票管理システム」の出力が確認された。この場合、操作推定部12は、プロセス名「伝票管理システム」の出力が初めて確認されたログから「アプリケーションを開く」という操作内容を推定する。
【0062】
図8に、図6に示す解析パターンNo.5を用いた解析により前記ログから前記操作内容を推定する一例を示す。図8に示すログは、特定の業務に関する一連のログである。この場合、図8に太枠で示すように、、「コントロールタイプ」が「エディット」(テキストボックスの意)且つオブジェクトパスが同一であれば、一連のキーイベント(キーの押下)は、一つのテキストボックスへの入力であると解析される。そして、操作推定部12は、「コントロールタイプ」が「エディット」且つオブジェクトパスが同一のこれらのログから「テキストボックスに文字入力」という操作内容を推定する。
【0063】
図9に、図6に示す解析パターンNo.7を用いた解析により前記ログから前記操作内容を推定する一例を示す。図9に示すログは、特定の業務に関する一連のログである。この場合、図9に太枠で示すように、「ボタンタイプ」が左ボタンであり且つ「コントロールタイプ」が「ボタン」であれば、ボタンクリックと解析される。そして、操作推定部12は、「ボタンタイプ」が左ボタンであり且つ「コントロールタイプ」が「ボタン」であるログから「ボタンを押す」という操作内容を推定する。
【0064】
図10に、前記処理(3)及び(4)における前記追加情報及び前記事前定義情報の一例を示す。なお、これは例示であって、これに限定されない。図10に示す例のうち、前記追加情報として「データの転記」に関する情報が付加される場合を代表例に挙げてより具体的に説明する。この場合、基礎情報ファイル生成部13は、前記解析にてイベント「コピー」及び「ペースト」が解析された場合に、前記事前定義情報に従い、「クリップボード」の「データ」を参照して、どこからどこに何が転記されたかを追加情報として付加する。
【0065】
図11に、前記処理(6)における前記可視化用入力情報ファイルの生成の一例を示す。以下、本例では、可視化ツールとして、HIT.sを用いた一例を示すが、前述のように、可視化ツールはこれに限定されない。HIT.sは、「ドキュメント」に対してどのような「操作」をしたかを記述して可視化するツールである。このHIT.sに入力可能なフォーマットの一例を図11に示す。入力情報ファイル生成工程は、図11に示す3つのフォーマット(フォーマット1~3)を用いて、3つのファイル(ファイル1~3)を生成する。本例では、この3つのファイルで1つの可視化用入力情報ファイルとなる。なお、ドキュメントとは、操作するファイル名、アプリケーション、及びシステム等を指す。また、図中において、ハイパーリンクとは、ファイルのフルパス、アプリケーションのexeファイルのフルパス、WebページのURL等のことを指す。また、作業項目名とは、一つ一つの作業の名称ことを示す。なお、これらは例示であって、これに限定されない。
【0066】
図12に、前記処理(6)における前記RPA用入力情報ファイルの生成の一例を示す。以下、本例では、RPAツールとして、MinoRobo(株式会社Minoriソリューションズ製、登録商標)を用いた一例を示すが、前述のように、可視化ツールはこれに限定されない。MinoRobo(登録商標)は、デスクトップ型のRPAツールで、操作の自動化を「アクション」と呼ばれる単位で定義し作成するツールであり、RPAツールとしても機能する。MinoRobo(登録商標)には、様々な操作を再現する「アクション」が用意されている。このMinoRobo(登録商標)に入力可能なフォーマットの一例を図12に示す。入力情報ファイル生成工程は、図12に示すフォーマットを用いて、RPA用入力情報ファイルを生成する。なお、図中において、アクション名とは、自動化の対象となる動作の種類を指し、アクションラベル名とは、アクション名に任意に付与できる名称を指し、パラメータ1~6は、様々な種類のアクションに対して動作条件を与えるための情報を指す。なお、これらは例示であって、これに限定されない。
【0067】
このように、本実施形態によれば、前述したように、同一の前記基礎情報ファイルに基づき、業務の可視化とシナリオの作成とを同時に行うことも可能である。
【0068】
[実施形態3]
本実施形態のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。本発明において、「手順」は、「処理」と読み替えてもよい。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体としては、特に限定されず、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、光ディスク等が挙げられる。
【0069】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0070】
<付記>
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
ログ取得部、操作推定部、基礎情報ファイル生成部、及び入力情報ファイル生成部を含み、
前記ログ取得部は、ログを取得し、
前記操作推定部は、前記ログを解析して操作内容を推定し、
前記基礎情報ファイル生成部は、前記操作内容を含む基礎情報ファイルを生成し、
前記入力情報ファイル生成部は、前記基礎情報ファイルに基づき、ロボテック・プロセス・オートメーション(RPA)用入力情報ファイルを生成する、入力情報ファイル生成装置。
(付記2)
前記基礎情報ファイル生成部は、所定形式にフォーマット化された前記基礎情報ファイルを生成する、付記1記載の入力情報ファイル生成装置。
(付記3)
前記基礎情報ファイル生成部は、前記基礎情報ファイルに追加情報を付加し、
前記入力情報ファイル生成部は、前記追加情報が付加された前記基礎情報ファイルに基づき、前記RPA用入力情報ファイルを生成する、
付記1又は2記載の入力情報ファイル生成装置。
(付記4)
さらに、事前定義情報管理部を含み、
前記事前定義情報管理部は、前記追加情報の付加に関する事前定義情報を設定し、
前記基礎情報ファイル生成部は、前記事前定義情報に従い、前記基礎情報ファイルに前記追加情報を付加する、付記3記載の入力情報ファイル生成装置。
(付記5)
前記事前定義情報管理部は、修正指示を受付けた場合、前記事前定義情報を修正して管理し、
前記基礎情報ファイル生成部による前記基礎情報ファイルの生成、及び
前記入力情報ファイル生成部による前記RPA用入力情報ファイルの生成、
を繰り返し実行する、付記4記載の入力情報ファイル生成装置。
(付記6)
さらに、学習処理部を含み、
前記学習処理部は、付加した前記追加情報を学習用データとして蓄積し、且つ前記学習用データを用いて学習処理を実行する、付記3から5のいずれかに記載の入力情報ファイル生成装置。
(付記7)
さらに、RPA実行ファイル生成部を含み、
前記RPA実行ファイル生成部は、前記RPA用入力情報ファイルをRPAに関する任意のツールに入力し、RPAのシナリオであるRPAツール用実行ファイルを生成する、付記1から6のいずれかに記載の入力情報ファイル生成装置。
(付記8)
前記入力情報ファイル生成部は、前記RPA用入力情報ファイルに加えて、又は代えて、前記基礎情報ファイルに基づいて、可視化用入力情報ファイルを生成する、付記1から7のいずれかに記載の入力情報ファイル生成装置。
(付記9)
さらに、可視化ファイル生成部を含み、
前記可視化実行ファイル生成部は、前記可視化用入力情報ファイルを可視化に関する任意のツールに入力し、前記ツールの実行により可視化ファイルを生成する、付記8記載の入力情報ファイル生成装置。
(付記10)
ログ取得工程、操作推定工程、基礎情報ファイル生成工程、及び入力情報ファイル生成工程を含み、
前記ログ取得工程は、ログを取得し、
前記操作推定工程は、前記ログを解析して操作内容を推定し、
前記基礎情報ファイル生成工程は、前記操作内容を含む基礎情報ファイルを生成し、
前記入力情報ファイル生成工程は、前記基礎情報ファイルに基づき、ロボテック・プロセス・オートメーション(RPA)用入力情報ファイルを生成する、入力情報ファイルの生産方法。
(付記11)
前記基礎情報ファイル生成工程は、所定形式にフォーマット化された前記基礎情報ファイルを生成する、付記10記載の入力情報ファイルの生産方法。
(付記12)
前記基礎情報ファイル生成工程は、前記基礎情報ファイルに追加情報を付加し、
前記入力情報ファイル生成工程は、前記追加情報が付加された前記基礎情報ファイルに基づき、前記RPA用入力情報ファイルを生成する、
付記10又は11記載の入力情報ファイル生成方法。
(付記13)
さらに、事前定義情報管理工程を含み、
前記事前定義情報管理工程は、前記追加情報の付加に関する事前定義情報を設定し、
前記基礎情報ファイル生成工程は、前記事前定義情報に従い、前記基礎情報ファイルに前記追加情報を付加する、付記12記載の入力情報ファイルの生産方法。
(付記14)
前記事前定義情報管理工程は、修正指示を受付けた場合、前記事前定義情報を修正して管理し、
前記基礎情報ファイル生成工程による前記基礎情報ファイルの生成、及び
前記入力情報ファイル生成工程による前記RPA用入力情報ファイルの生成、
を繰り返し実行する、付記13記載の入力情報ファイルの生産方法。
(付記15)
さらに、学習処理工程を含み、
前記学習処理工程は、付加した前記追加情報を学習用データとして蓄積し、且つ前記学習用データを用いて学習処理を実行する、付記12から14のいずれかに記載の入力情報ファイルの生産方法。
(付記16)
さらに、RPA実行ファイル生成工程を含み、
前記RPA実行ファイル生成工程は、前記RPA用入力情報ファイルをRPAに関する任意のツールに入力し、RPAのシナリオであるRPAツール用実行ファイルを生成する、付記10から15のいずれかに記載の入力情報ファイルの生産方法。
(付記17)
前記入力情報ファイル生成工程は、前記RPA用入力情報ファイルに加えて、又は代えて、前記基礎情報ファイルに基づいて、可視化用入力情報ファイルを生成する、付記10から16のいずれかに記載の入力情報ファイルの生産方法。
(付記18)
さらに、可視化ファイル生成工程を含み、
前記可視化実行ファイル生成工程は、前記可視化用入力情報ファイルを可視化に関する任意のツールに入力し、前記ツールの実行により可視化ファイルを生成する、付記17記載の入力情報ファイルの生産方法。
(付記19)
コンピュータに、ログ取得手順、操作推定手順、基礎情報ファイル生成手順、及び入力情報ファイル生成手順を含む手順を実行させるためのプログラム;
前記ログ取得手順は、ログを取得し、
前記操作推定手順は、前記ログを解析して操作内容を推定し、
前記基礎情報ファイル生成手順は、前記操作内容を含む基礎情報ファイルを生成し、
前記入力情報ファイル生成手順は、前記基礎情報ファイルに基づき、ロボテック・プロセス・オートメーション(RPA)用入力情報ファイルを生成する。
(付記20)
前記基礎情報ファイル生成手順は、所定形式にフォーマット化された前記基礎情報ファイルを生成する、付記19記載のプログラム。
(付記21)
前記基礎情報ファイル生成手順は、前記基礎情報ファイルに追加情報を付加し、
前記入力情報ファイル生成手順は、前記追加情報が付加された前記基礎情報ファイルに基づき、前記RPA用入力情報ファイルを生成する、付記19又は20記載のプログラム。
(付記22)
さらに、事前定義情報管理手順を含み、
前記事前定義情報管理手順は、前記追加情報の付加に関する事前定義情報を設定し、
前記基礎情報ファイル生成手順は、前記事前定義情報に従い、前記基礎情報ファイルに前記追加情報を付加する、付記21記載のプログラム。
(付記23)
前記事前定義情報管理手順は、修正指示を受付けた場合、前記事前定義情報を修正して管理し、
前記基礎情報ファイル生成手順による前記基礎情報ファイルの生成、及び
前記入力情報ファイル生成手順による前記RPA用入力情報ファイルの生成、
を繰り返し実行する、付記22記載のプログラム。
(付記24)
さらに、学習処理手順を含み、
前記学習処理手順は、付加した前記追加情報を学習用データとして蓄積し、且つ前記学習用データを用いて学習処理を実行する、付記21から23のいずれかに記載のプログラム。
(付記25)
さらに、RPA実行ファイル生成手順を含み、
前記RPA実行ファイル生成手順は、前記RPA用入力情報ファイルをRPAに関する任意のツールに入力し、RPAのシナリオであるRPAツール用実行ファイルを生成する、付記19から24のいずれかに記載のプログラム。
(付記26)
前記入力情報ファイル生成手順は、前記RPA用入力情報ファイルに加えて、又は代えて、前記基礎情報ファイルに基づいて、可視化用入力情報ファイルを生成する、付記19から25のいずれかに記載のプログラム。
(付記27)
さらに、可視化ファイル生成手順を含み、
前記可視化実行ファイル生成手順は、前記可視化用入力情報ファイルを可視化に関する任意のツールに入力し、前記ツールの実行により可視化ファイルを生成する、付記26記載のプログラム。
(付記28)
付記19から27のいずれかに記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明によれば、RPAの作成を支援することができる。このため、本発明は、例えば、RPAを導入する際や業務を可視化する際において有用である。
【符号の説明】
【0072】
10 入力情報ファイル生成装置
11 ログ取得部
12 操作推定部
13 基礎情報ファイル生成部
14 入力情報ファイル生成部
15 事前定義情報管理部
16 学習処理部
17 RPA実行ファイル生成部
18 可視化ファイル生成部
101 中央処理装置
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 表示装置
107 通信デバイス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13