(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023069213
(43)【公開日】2023-05-18
(54)【発明の名称】入力装置、入力制御方法及び入力制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0488 20220101AFI20230511BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20230511BHJP
【FI】
G06F3/0488
G06F3/041 580
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021180935
(22)【出願日】2021-11-05
(71)【出願人】
【識別番号】591186176
【氏名又は名称】株式会社 ゼンショーホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】近藤 辰廣
(72)【発明者】
【氏名】畠山 和也
(72)【発明者】
【氏名】毛利 瑞軒
(72)【発明者】
【氏名】八重樫 邦夫
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA12
5E555AA74
5E555BA33
5E555BA34
5E555BB33
5E555BB34
5E555BC04
5E555CA13
5E555CA29
5E555CB14
5E555CB22
5E555CB33
5E555CB34
5E555CB42
5E555CC03
5E555EA14
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】タッチパネルと非接触式入力装置とを併用した入力装置において、誤入力を防止する。
【解決手段】入力装置は、ユーザの入力位置をユーザからの接触位置に基づいて検知する接触センサと、ユーザの入力位置を非接触で検知する非接触センサと、複数の選択肢を含む入力画面を表示する表示部と、接触センサまたは非接触センサに対する入力が複数の選択肢のうちのいずれを指すものであるかを特定し、特定した選択肢に応じた表示制御を実行するものであって、非接触センサへの有効な入力があったことを検知してから、第1の所定時間が経過するまでは、接触センサによる検知を無効化する制御部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの入力位置をユーザからの接触位置に基づいて検知する接触センサと、
ユーザの入力位置を非接触で検知する非接触センサと、
複数の選択肢を含む入力画面を表示する表示部と、
前記接触センサまたは前記非接触センサに対する入力が前記複数の選択肢のうちのいずれを指すものであるかを特定し、特定した選択肢に応じた表示制御を実行するものであって、前記非接触センサへの有効な入力があったことを検知してから、第1の所定時間が経過するまでは、前記接触センサによる検知を無効化する制御部と、
を備える入力装置。
【請求項2】
前記表示部は、矩形状であり、
前記非接触センサは、複数のセンサ体が一方向に並べて配列されて成り、前記表示部の一辺に対して前記一方向が並列になるように設けられ、
前記複数のセンサ体は、前記一方向に対して垂直な方向に対して、物体が存在する場合に、当該センサと物体との間の距離を測定するセンサであり、
前記非接触センサは、前記センサの前記一方向における位置と前記距離とに基づいて、前記物体の前記表示部に対する位置を特定するものであって、前記複数のセンサ体のうちのいずれかのセンサが、前記物体を検知した場合であって、第2の所定時間が経過するまでに、前記距離の変動もしくは他のセンサが前記物体を検知したか否かに応じて前記物体の移動を検知するものであり、
前記制御部は、前記非接触センサが前記物体を検知し、かつ、前記物体の移動を検知しなかった場合には、前記非接触センサが特定している位置に対応する前記表示部に表示されている選択肢に応じた表示制御を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記非接触センサが前記物体を検知してから、前記第2の所定時間が経過するまでに、前記物体の移動を検知した場合には、前記物体の移動が止まった位置に対応する前記表示部に表示されている選択肢に応じた表示制御を実行する
ことを特徴とする請求項2に記載の入力装置。
【請求項4】
前記非接触センサが、前記物体を検知し、前記物体の移動を検知している場合であって、前記接触センサが前記ユーザからの入力を検知したときには、前記制御部は、前記非接触センサに基づく入力を無効にし、前記接触センサによる基づく入力を有効とする
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の入力装置。
【請求項5】
前記表示部は、矩形状であり、
前記非接触センサは、複数のセンサ体が一方向に並べて配列されて成り、前記表示部の一辺に対して前記一方向が並列になるように設けられ、
前記複数のセンサ体は、前記一方向に対して垂直な方向に対して、物体が存在する場合に、当該センサと物体との間の距離を測定するセンサであり、
前記非接触センサは、前記センサの前記一方向における位置と前記距離とに基づいて、前記物体の前記表示部に対する位置を特定するものであり、
前記制御部は、前記非接触センサが前記物体を検知してから、前記物体を検知しなくなった最後の位置に対応する前記表示部に表示されている選択肢に応じた表示制御を実行する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の入力装置。
【請求項6】
請求項1対応方法
ユーザの入力位置をユーザからの接触位置に基づいて検知する接触センサと、ユーザの入力位置を非接触で検知する非接触センサと、を備える入力装置における入力制御方法であって、
複数の選択肢を含む入力画面を前記入力装置の表示部に表示する表示ステップと、
前記接触センサまたは前記非接触センサに対する入力が前記複数の選択肢のうちのいずれを指すものであるかを特定し、特定した選択肢に応じた表示制御を実行するものであって、前記非接触センサへの有効な入力があったことを検知してから、第1の所定時間が経過するまでは、前記接触センサによる検知を無効化する制御ステップと、
とを含む入力制御方法。
【請求項7】
ユーザの入力位置をユーザからの接触位置に基づいて検知する接触センサと、ユーザの入力位置を非接触で検知する非接触センサと、を備える入力装置のコンピュータに、
複数の選択肢を含む入力画面を前記入力装置の表示部に表示する表示機能と、
前記接触センサまたは前記非接触センサに対する入力が前記複数の選択肢のうちのいずれを指すものであるかを特定し、特定した選択肢に応じた表示制御を実行するものであって、前記非接触センサへの有効な入力があったことを検知してから、第1の所定時間が経過するまでは、前記接触センサによる検知を無効化する制御機能と、
とを実現させる入力制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接触による入力と非接触による入力の双方を受け付ける入力装置、その入力制御方法及び入力制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、感染予防対策として、外ではなるべく物に振れないようにすることが望ましいとされている。そのため、店舗等に設けられる商品を購入するための券売機等においても入力装置が非接触による入力が行われることが好ましい。特許文献1には、ディスプレイの枠部に発光素子と受光素子とを対向させて複数配列し、受光素子の各受光状態を検知することにより、ディスプレイ上における操作者の指の位置を検知し、検知した位置に対応する処理を実行する非接触式入力装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に記載の非接触による入力装置は、まだ世間には浸透していない。そのため、非接触式入力装置を設けたとしても、タッチパネルと勘違いしてディスプレイに触れて入力するユーザが後を絶たず、触れているにも関わらず入力を受け付けないため、ユーザを困惑させるという問題がある。そこで、タッチパネルと非接触式入力装置を併用することが考えられるが、この場合には、システムがいずれの入力も検知するため、入力装置がユーザの所望する通りの動作をしないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、接触による入力と、被接せよくによる入力と、の双方を受け付けることができ、入力者の所望する動作を実現できる入力装置、入力制御方法及び入力制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る入力装置は、ユーザの入力位置をユーザからの接触位置に基づいて検知する接触センサと、ユーザの入力位置を非接触で検知する非接触センサと、複数の選択肢を含む入力画面を表示する表示部と、接触センサまたは非接触センサに対する入力が複数の選択肢のうちのいずれを指すものであるかを特定し、特定した選択肢に応じた表示制御を実行するものであって、非接触センサへの有効な入力があったことを検知してから、第1の所定時間が経過するまでは、接触センサによる検知を無効化する制御部と、を備える。
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る入力制御方法は、ユーザの入力位置をユーザからの接触位置に基づいて検知する接触センサと、ユーザの入力位置を非接触で検知する非接触センサと、を備える入力装置における入力制御方法であって、複数の選択肢を含む入力画面を入力装置の表示部に表示する表示ステップと、接触センサまたは非接触センサに対する入力が複数の選択肢のうちのいずれを指すものであるかを特定し、特定した選択肢に応じた表示制御を実行するものであって、非接触センサへの有効な入力があったことを検知してから、第1の所定時間が経過するまでは、接触センサによる検知を無効化する制御ステップと、とを含む。
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る入力制御プログラムは、ユーザの入力位置をユーザからの接触位置に基づいて検知する接触センサと、ユーザの入力位置を非接触で検知する非接触センサと、を備える入力装置のコンピュータに、複数の選択肢を含む入力画面を入力装置の表示部に表示する表示機能と、接触センサまたは非接触センサに対する入力が複数の選択肢のうちのいずれを指すものであるかを特定し、特定した選択肢に応じた表示制御を実行するものであって、非接触センサへの有効な入力があったことを検知してから、第1の所定時間が経過するまでは、接触センサによる検知を無効化する制御機能と、とを実現させる。
【0009】
また、上記入力装置において、表示部は、矩形状であり、非接触センサは、複数のセンサ体が一方向に並べて配列されて成り、表示部の一辺に対して一方向が並列になるように設けられ、複数のセンサ体は、一方向に対して垂直な方向に対して、物体が存在する場合に、当該センサと物体との間の距離を測定するセンサであり、非接触センサは、センサの一方向における位置と距離とに基づいて、物体の表示部に対する位置を特定するものであって、複数のセンサ体のうちのいずれかのセンサが、物体を検知した場合であって、第2の所定時間が経過するまでに、距離の変動もしくは他のセンサが物体を検知したか否かに応じて物体の移動を検知するものであり、制御部は、非接触センサが物体を検知し、かつ、物体の移動を検知しなかった場合には、非接触センサが特定している位置に対応する表示部に表示されている選択肢に応じた表示制御を実行することとしてもよい。
【0010】
また、上記入力装置において、制御部は、非接触センサが物体を検知してから、第2の所定時間が経過するまでに、物体の移動を検知した場合には、物体の移動が止まった位置に対応する表示部に表示されている選択肢に応じた表示制御を実行することとしてもよい。
【0011】
また、上記入力装置において、非接触センサが、物体を検知し、物体の移動を検知している場合であって、接触センサがユーザからの入力を検知したときには、制御部は、非接触センサに基づく入力を無効にし、接触センサによる基づく入力を有効とすることとしてもよい。
【0012】
また、上記入力装置において、表示部は、矩形状であり、非接触センサは、複数のセンサ体が一方向に並べて配列されて成り、表示部の一辺に対して一方向が並列になるように設けられ、複数のセンサ体は、一方向に対して垂直な方向に対して、物体が存在する場合に、当該センサと物体との間の距離を測定するセンサであり、非接触センサは、センサの一方向における位置と距離とに基づいて、物体の表示部に対する位置を特定するものであり、制御部は、非接触センサが物体を検知してから、物体を検知しなくなった最後の位置に対応する表示部に表示されている選択肢に応じた表示制御を実行することとしてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、接触センサと非接触センサとを併用した入力装置において、接触センサまたは非接触センサに対する入力が複数の選択肢のうちのいずれを指すものであるかを特定し、特定した選択肢に応じた表示制御を実行するものであって、非接触センサへの有効な入力があったことを検知してから、第1の所定時間が経過するまでは、接触センサによる検知を無効化する制御部を備えることで、接触センサと非接触センサの双方の入力を有効としながらも、ユーザが望まない入力処理をすることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2】(a)、(b)は、非接触センサのセンシングの概念を示すイメージ図である。
【
図3】入力装置の機能構成例を示すブロック図である。
【
図4】入力装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図5】(a)、(b)は、入力装置による注文操作の一具体例を示す第1のイメージ図である。
【
図6】(a)、(b)は、入力装置による注文操作の一具体例を示す第2のイメージ図である。
【
図7】(a)、(b)は、入力装置による注文操作の一具体例を示す第3のイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る入力装置について図面を参照しながら、説明する。
【0016】
<実施形態>
<構成>
図1は、入力装置100の外観の一例を示す外観図である。
図1に示すように、入力装置100は、表示部140と表示部140に設けられた接触センサ111と、非接触センサ112と、を備える。接触センサ111と表示部140とは、公知のタッチパネルである。非接触センサ112は、ユーザによる非接触の入力を受け付けるセンサであり、ユーザの表示部140に対する入力位置を検出する装置である。入力装置100は、表示部140に表示された内容に対して、ユーザからの入力を受け付けて、受け付けた内容に応じた処理を行う情報処理装置である。入力装置100は、具体的には、一例として、POSレジや、飲食店等に設けられる券売機、入店の予約処理等を行う装置であってよい。なお、POS(Point Of Sale)レジとは、POSシステムを搭載したレジスターのことであり、POSシステムは、顧客に商品を販売した際に生じる金銭のやり取りの情報を販売した時点で記録、集計、分析することができるシステムのことである。
【0017】
図2は、非接触センサ112による検出を説明するためのイメージ図である。本実施形態においては、基本的にユーザは自身の指を用いて入力をするものとするが、これは他のスタイラスなどの指示具などであってもよい。
図2(a)は、表示部140を側面から、見たユーザの指30と、非接触センサ112との関係を示すイメージ図である。また、
図2(b)は表示部140を正面から見たユーザの指30と、非接触センサ112との関係を示すイメージ図である。なお、ここでいう非接触センサ112による入力とは、表示部140の画面に触れずに入力することである。
【0018】
非接触センサ112は、複数のセンサ体が一方向に並べて配置されて成るセンサである。非接触センサ112は、一例として、発光素子と当該発光素子(図示せず)に対応して併設される受光素子(図示せず)とからなり、発光素子と受光素子の対(センサ体)が、一方向に並べて配置されて成る。発光素子は、人間には視認できない光を発光し、受光素子は、途中に何らかの物体があった場合に、その物体により反射した光を受光する。
【0019】
図2(a)に示されるように、非接触センサ112の発光素子は、表示部140が形成する平面に対して平行、かつ、表示部140からユーザが入力したと思える距離内の位置に、レーザ光201aを発光する。
【0020】
図2(b)に示されるように、非接触センサ112の発光素子と受光素子との対は、非接触センサ112の延伸方向、即ち、表示部140の辺が伸びる方向に、複数が配置されており、各発光素子は、発光素子が並べられている方向に対して垂直な方向であって、表示部140が成す平面に平行にレーザ光201を出射する。レーザ光201(201a)は、人間の眼には見えない赤外線等の不可視光である。
【0021】
図2(a)、
図2(b)に示されるように、レーザ光201aは、ユーザの指20にあたると反射し、反射光201bとして、非接触センサ112の受光素子により検出される。発光素子から出射し、受光素子で反射光201bを受光するまでの時間を測定することで、当該時間とレーザ光の速さに基づいて、発光素子(受光素子)からユーザの指30までの距離を測定することができる。これにより、
図2(b)の表示部140の縦方向におけるユーザの指30の位置を特定することができる。また、各受光素子(発光素子)の配置位置を記憶しておくことにより、その受光素子が反射光201bを検出したかによって、
図2(b)の表示部の横方向におけるユーザの指30の位置を特定することができる。したがって、非接触センサ112は、ユーザの指30の表示部140に対する相対位置座標を特定することができる。
【0022】
非接触センサ112は、表示部140の一辺に、表示部140側に向けて発光素子からのレーザ光201が発光するように設けられる。
【0023】
本実施形態に係る非接触センサ112は、表示部140の一辺にのみ設ける態様で座標検知が可能であるので、上記特許文献1に記載の非接触式入力装置のように、ディスプレイの周囲を囲うように発光素子と受光素子とを配列する必要がなく、多くの店舗を抱えるチェーン店等において非接触センサ112を採用する際に、特許文献1の構成に比して、安価に提供できる。
【0024】
図3は、入力装置100の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、入力装置100は、入力部110と、制御部120と、記憶部130と、表示部140と、を備え、音声出力部150を備えてもよい。各機能部は、例えば、接続線160を介して互いに接続されている。なお、当該接続は、有線接続であってもよいいし、無線接続であってもよい。入力装置100は、プロセッサと、メモリと、を備えるコンピュータシステムである。
【0025】
入力部110は、ユーザからの入力を受け付ける機能を有する入力インターフェースである。
【0026】
入力部110は、接触センサ111と、非接触センサ112と、を含む。
【0027】
接触センサ111は、一例として静電容量式のタッチセンサであってよく、表示部140に対して併設され、表示部140に対してユーザの指30等の磁性体が接触した場合に、その接触位置を特定する。接触センサ111は、特定した接触位置を制御部120に伝達する。
【0028】
非接触センサ112は、上述したように、ユーザが表示部140に接触することなく、ユーザの指の位置を検出する機能を有する。非接触センサ112は、ユーザの指等を検出した場合に、その検出位置を、制御部120に伝達する。
【0029】
制御部120は、入力装置100の各部での処理を制御する機能や、各部から出力された情報を受取り、表示部140に表示するよう指示する処理等の制御をするプロセッサである。制御部120は、記憶部130に記憶されている各種プログラムやデータを用いて、実現すべき各種機能を実現することができる。制御部120は、記憶部130に記憶されている入力プログラムを実行することにより、入力装置としての機能を果たす。
【0030】
制御部120は、接触センサ111から伝達された接触位置を、表示部140の表示座標系に変換する。そして、表示部140の表示座標系に対応する位置に表示されている場所に入力を受け付けるGUI、例えば、何らかの選択肢のボタンが表示されていた場合に、そのGUIに対応して実行すべき処理を実行する。
【0031】
また、制御部120は、非接触センサ112から伝達された接触位置を、表示部140の表示座標系に変換する。そして、表示部140の表示座標系に対応する位置に表示されている場所に入力を受け付けるGUI、例えば、何らかの選択肢のボタンが表示されていた場合に、そのGUIに対応して実行すべき処理を実行する。
【0032】
制御部120は、接触センサ111と非接触センサ112との双方からそれぞれ接触位置と、検出位置との情報を受け付けている場合には、いずれからの入力を有効とするか判定する。
【0033】
一例として、制御部120は、非接触センサ112に対する有効な入力があった場合に、所定時間、例えば、1秒間、接触センサ111に対する入力を無効化する。当該無効化は、接触センサ111から伝達された接触位置に対応する処理を実行しないことにより実現してもよいし、接触センサ111の検知機能を1秒間オフにすることにより実現してもよい。これにより、制御部120は、非接触センサ112と接触センサ111との、略同時の入力を2回受け付けて、それぞれで処理する可能性を抑止し、ユーザの所望しない挙動をすることを防止できる。
【0034】
また、制御部120は、非接触センサ112から検知位置を伝達されている場合であって、その検知位置に変動が有るときには、ユーザが何を入力するかを迷っている状態であると判断し、その間の非接触センサ112からの検知位置に基づく入力を無効化する(処理しない)こととしてもよい。あるいは、制御部120は、検知位置の変動の後に検知位置が一点にとどまった場合には、その検知位置に対応する入力処理を実行することとしてもよい。
【0035】
また、制御部120は、非接触センサ112から伝達されていて、検知位置が変動している場合には、非接触センサ112の入力を無効化し、接触センサ111に対する入力を有効化することとしてよい。
【0036】
また、制御部120は、非接触センサ112から検知位置を伝達されていて、検知できなくなった場合に最後に伝達された検知位置に対応する入力処理を実行することとしてもよい。即ち、制御部120は、非接触センサ112の検知範囲から指を抜くときの、その位置に応じた入力を実行することとしてもよい。
【0037】
このような入力制御を実行することで、制御部120は、接触センサ111と非接触センサ112とからの入力のうち、いずれを有効とするかを判定し、有効と判定した入力に応じた処理を行うことで、ユーザが所望する入力制御を実行することができる。
【0038】
制御部120による入力の制御の詳細については、
図4のフローチャートを用いて後述する。
【0039】
記憶部130は、入力装置100が動作上必要とする各種プログラム、データ、パラメータ等を記憶する機能を有する。記憶部130は、具体的には、例えば、ROM及びRAMで構成される主記憶装置、不揮発性メモリ等で構成される補助記憶装置、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等各種の記録媒体によって構成される。記憶部130は、接触センサ111と非接触センサ112とに対する入力のうち、いずれの入力を有効として入力を受け付けるかの入力制御プログラムを記憶していてよい。記憶部130は、POSレジのメモリ(記憶媒体)であってもよく、また、記憶部130のデータはクラウドコンピュータに記憶されていてもよい。
【0040】
表示部140は、制御部120からの指示に従って、ユーザに対して、入力装置100のGUI画面を表示する機能を有するモニタであり、入力部110がタッチパネルとして実現される場合に、入力部110の接触センサ111と共有されてよい。
【0041】
音声出力部150は、入力装置100が提供するGUIに応じた音声を出力するスピーカである。音声出力部150は、一例として、表示部140に表示される案内内容を、機械音声により読み上げることとしてもよい。
【0042】
以上が、入力装置100の構成の説明である。
【0043】
<動作>
図4は、入力装置100の動作例を示すフローチャートである。
図4は、入力装置100の制御部120による接触センサ111並びに非接触センサ112に対するユーザからの入力に対する処理の例を示している。
図4に示す処理は、接触センサ111、非接触センサ112のいずれも何も検出していない状態からの処理を示している。
【0044】
図4に示すように、制御部120は、非接触センサ112から検知位置が伝達されているか否かを判定する(ステップS401)。非接触センサ112から検知位置が伝達されていない場合には(ステップS401のNO)、待機する(ステップS401に戻る)。
【0045】
非接触センサ112から検知位置が伝達されている場合には(ステップS401のYES)、制御部120は、検知位置が変動しているか否かを判定する(ステップS402)。非接触センサ112から伝達される検知位置は、ミリセカンドオーダーで伝達されてくるものであり、制御部120は、所定時間(例えば、0.1秒)以内で、非接触センサ112から伝達される検知位置が所定以上変化しているか否かに基づいて判定することとしてよい。
【0046】
非接触センサ112から伝達される検知位置が変動していない場合には(ステップS402のNO)、制御部120は、非接触センサ112の入力を有効と判定し、伝達されている検知位置に対応して表示部140に表示されているGUIに応じた処理を実行する(ステップS403)。例えば、制御部120は、伝達された検知位置に対応して表示されているボタンを非接触でタッチしたことに基づいて、そのボタンに対応する次の表示画面を表示部140に表示させることとしてもよいが、これに限定するものではない。
【0047】
非接触センサ112からの入力を有効として処理を実行した場合に、制御部120は、所定時間(例えば、1秒間としてよいが、1秒に限定するものではない)、接触センサ111からの入力を無効化し(ステップS404)、ステップS401の処理に戻る。ここでいう接触センサ111からの入力の無効化は、前述の通り、接触センサ111から伝達された接触位置に応じた処理を実行しないことであってもよいし、接触センサ111による検知を行わないことであってもよい。
【0048】
非接触センサ112による検知位置の変動がある場合には(ステップS402のYES)、即ち、非接触センサ112が検出する検知位置が移動している間は、制御部120は非接触センサ112を無効化し(ステップS405)、ステップS406の処理に移行する。
【0049】
制御部120は、接触センサ111から接触位置が伝達されていないかを判定する(ステップS406)。接触センサ111から接触位置が伝達されている場合には(ステップS406のYES)、制御部120は、接触センサ111の入力を有効とし、接触センサ111から伝達された接触位置に対応して表示部140に表示されているGUIに応じた処理を実行する(ステップS407)。そして、制御部120は、ステップS401の処理に戻る。
【0050】
接触センサ111の検出がない場合、即ち、接触センサ111から接触位置が伝達されていない場合には(ステップS406のNO)、非接触センサ112から連続して伝達される検知位置の変動が止まったか否か、あるいは、非接触センサ112による検知がなくなったか(検知位置が伝達されなくなったか)を判定する(ステップS408)。検知位置の変動が止まっていない、または、非接触センサ112が検知位置を伝達し続けている場合には(ステップS408のNO)、ステップS406の処理に戻る。
【0051】
検知位置の変動が止まった場合または検知位置が伝達されなくなった場合には(ステップS408のYES)、制御部120は、非接触センサ112からの入力を有効とし、止まった検知位置に対応して表示部140に表示されているGUIに応じた処理を実行し(ステップS409)、ステップS401の処理に戻る。以上が、入力装置100による入力制御処理である。
【0052】
<入力具体例>
ここから、本実施形態に係る入力装置100における入力の具体例について説明する。ここでは、入力装置100は、飲食店等の店舗において、顧客の入店管理をするための装置であるとするが、これは一例である。また、同様に、
図5~
図7に示す画面例についても一例であり、適宜変更可能である。
【0053】
図5(a)は、入力装置100の表示部140に表示される画面例の一つを示している。
【0054】
図5(a)に示すように、表示部140には、入店の案内メッセージと、店内の利用を選択するボタン501(GUI)と、持ち帰り利用を選択するボタン502(GUI)とが表示される。
【0055】
図5(b)の左図は、その案内画面に対して、ユーザが自身の指30でボタン501を選択する例を示しており、
図5(b)の右図は、表示部140に対するユーザの指30の位置を側面から見たイメージを示している。
図5(b)の右図に示されるように、ユーザの指30は表示部140に接触していないものの、非接触センサ112のレーザ光に接触しており、その位置に変動がない場合には、ボタン501を選択した際の表示処理が実行される。
【0056】
図6(a)の左図は、
図5(b)においてボタン501を選択した後に表示される画面例を示している。図示の例では、店内を利用するユーザが何名であるかを問う画面例を示している。
【0057】
このとき、
図6(a)右図に示されるように、仮にユーザが入力装置100において非接触による入力ができることに気づいていない場合や、気づいていても勢いあまって表示部140(接触センサ111)に触れてしまう可能性がある。この場合、ただ、接触センサ111と非接触センサ112とを共存させただけだと、
図5(b)の画面例と
図6(a)の画面例とを比較すれば理解されるように、ユーザの指30がある位置であって、ボタン501が表示されていた位置に、次の画面の選択ボタン601があると、そのボタン601に応じた処理が発生することになる。この場合に、仮に、ユーザが4人で店舗を訪れている場合には、「2」という入力は必要ないことになり、その入力を有効とするとユーザを当惑させることになる。そこで、本実施形態に係る入力装置100においては、非接触センサ112による入力を有効とした場合に、所定時間の間、接触センサ111による入力を無効とすることで、そのような事態を回避することができる。
【0058】
次に、
図6(b)について説明する。
図6(b)は、ユーザが人数を選択する際の入力を行う例を示しており、左図が画面例とユーザの指30(30a、30b)の位置を示し、右図がその際のユーザの指30と表示部140と、非接触センサ112との位置関係を示している。
【0059】
図6(b)に示されるように、表示部140には、複数の選択するためのボタンが表示されることがある。ここでは、人数を選択するための数字のボタンや、決定ボタン、入力された内容を削除する削除ボタンが配されている例を示しているが、これは、例えば、飲食店の場合であれば、注文可能なメニューを選択するボタンが配されたりすることもある。
【0060】
このような場合に、ユーザは指30を選択するボタンに移動させることがあり、その場合には、非接触センサ112は、ユーザの指30を検知し続ける。しかし、この際は、ユーザは選択のために迷っている状態であるといえるため、このタイミングで非接触センサ112の入力を有効とすると、ユーザが所望する入力にはならない。そのため、入力装置100は、非接触センサ112がユーザの指の移動を検出している状態では、非接触センサ112の入力を有効とせず、接触センサ111による入力のみを有効とする。
【0061】
また、入力装置100において、非接触センサ112がユーザの指30の移動を検知していて、その後に、指が止まった場合や、ユーザの指を検知できなくなった場合に、その位置がユーザが選択したい選択肢が表示されている場所であると推定して、非接触センサ112の最後の入力を有効としてもよい。
【0062】
例えば、
図6(b)の右図に示されるように、非接触センサ112による検知がなされる位置で、矢印602で示されるように指30を移動させたとする。この場合、指30は、ボタン「2」や「3」の上を通過するが移動中は、非接触センサ112による入力は無効化されるので、入力装置100は、「2」や「3」の入力を受け付けない。そして、仮に、ユーザの指30が、ボタン「4」の位置で止まったとき、あるいは、図示の位置までいって、ユーザが指30を画面から離した場合には、「4」がユーザが入力したい位置であると判定し、入力装置100は、「4」の入力を受け付けて、それに応じた処理を実行する。
【0063】
このような、入力制御を行うことで、入力装置100は、接触と非接触の双方の入力を受け付けることができる装置でありながら、ユーザが所望する入力を受け付けて、受け付けた入力内容に沿った制御を実現できる。
【0064】
図7(a)、
図7(b)は、入力装置100において、非接触による入力の例であって、望ましい入力例を示している。
【0065】
入力装置100は、一例として、
図7(a)に示すように、表示部140に対して、ユーザが選択したい選択肢(ボタン)が表示されている位置に対して、画面垂直方向から矢印701で示されるように指を近づけて非接触センサ112に検知させる態様での入力が行われることが好ましい。この態様であれば、指が他の選択肢を選ぶことにならず、入力装置100は、明確な入力を受け付けることができる。
【0066】
また、あるいは、入力装置100は、一例として、
図7(b)に示すように、表示部140に対して、ユーザが選択したい選択肢(ボタン)が表示されている位置に対して、画面垂直方向で矢印702に示されるように指が非接触センサ112により検知されている状態から、指を表示部140から離す方向で指を動かす態様での入力が行われてもよい。即ち、入力装置100は、より簡潔に述べれば、指を画面近くから離した際の指の位置を入力位置とする構成であってもよい。このような態様でも、指が他の選択肢を選ぶことにならず、入力装置100は、明確な入力を受け付けることができる。
【0067】
しかしながら、ユーザが必ずしもこのような入力をするとは限らず、例えば、画面下側から、指を近づけていって、目的の選択肢が表示されている場所まで指を移動させるような入力をする可能性がある。このような態様で入力をされると、非接触センサ112が最初に指を検知した位置は目的の選択肢になっていない可能性があり、その時点の入力を有効とするとユーザが所望する入力とはならない。しかし、本実施形態に係る入力装置100によれば、そのような事態を回避し、ユーザの所望する入力を受け付けることができる入力装置を提供することができる。
【0068】
なお、
図5から
図7に示す入力例を、
図4のフローチャートに合わせて説明すると、
図5(b)における非接触センサ112による検知を有効とし、その際に接触センサ111を所定時間無効化する処理は、
図4におけるステップS401、S402、S403、S404の一連の処理によって実現される。
【0069】
また、
図6(b)のようにユーザの指が移動している場合に、非接触センサ112の入力を無効化する処理は、
図4のステップS402、S402、S405の処理により実現される。そして、指が移動している途中で接触センサ111による検知があった場合にその入力を有効とする処理は、ステップS406、S407の処理によって実現され、指が止まった時や指を検知できなくなったタイミングでの最後の非接触センサ112の検知位置を有効として処理を行うことは、ステップS408、S409の処理によって実現される。
【0070】
<まとめ>
本実施形態に係る入力装置100は、接触センサ111(タッチパネル)と、非接触センサ112との両方を備えて、双方の入力を有効とする入力装置でありながら、一例として、非接触センサ112の入力を有効とした場合に、接触センサ111の入力を所定時間無効化することで、ユーザが望んでいない入力処理が行われることを抑制することができ、ユーザに不快感を与えることなく、入力処理を受け付けることができる。
【0071】
<変形例>
上記実施形態に本発明に係る発明の一実施態様を説明したが、本発明に係る思想がこれに限られないことは言うまでもない。以下、本発明に係る思想として含まれる各種変形例について説明する。
【0072】
(1)上記実施形態において、
図1や
図2に示す例では、非接触センサ112を表示部140の上辺に併設する例を示しているが、これは、上辺に併設するものに限定するものではない。非接触センサ112は、表示部140の右辺、左辺、下辺に設けられても、非接触センサ112における発光素子と受光素子と、表示部140に対する相対位置関係を正しく定義することで、表示部140に対するユーザの入力位置を特定することが可能である。
【0073】
(2)上記実施形態においては、非接触センサ112によるユーザの指30の位置を検出するために発光素子と受光素子を用いる例を示したが、ユーザの指30の位置を検出できるのであれば、その他の構成により実現してもよい。例えば、発光素子に代えて、超音波センサを用い、受光素子に代えて、ユーザの指30にあたった超音波の反射を検出するセンサを用いて、ユーザの指30の位置を特定することとしてもよい。
【0074】
(3)上記実施形態においては、特に示していないが、入力装置100は、入力装置100が設けられる店舗における商品を購入するための精算機能(支払機能)を備えてよく、金銭の投入口や、釣銭の排出口なども設けられてもよい。この精算機能は、いわゆる、電子マネーによる決済であってもよい。また、入力装置100が何らかの券売機等の場合に、ユーザが購入した商品に対応する入場券等の券を発行する発行機構を備えることとしてもよい。
【0075】
(4)上記実施形態において、入力部110は、接触センサ111、非接触センサ112以外の入力機構、例えば、何らかの入力を行うためのハードキー等を備えてもよい。
【0076】
(5)上記実施形態における接触センサ111と非接触センサ112とを共用する場合の各制御処理は、入力装置100において適宜採用するか否かを選択できるように構成されてよい。即ち、入力装置100は、(i)非接触センサ112の入力を有効とした場合の接触センサ111の入力を所定時間無効化する処理や、(ii)非接触センサ112がユーザの指を検出するも、その検知位位置が変動し続ける場合には非接触センサ112の入力を有効とせず、接触センサ111の入力を有効とする処理や、(iii)非接触センサ112がユーザの指を検出するも、その検知位置が変動し続けていた場合であって、最後にその変動が止まった場合に、その位置に対応する非接触センサ112の入力を有効とする処理や、(iv)非接触センサ112による検知がなくなった最後の検知位置の入力を有効とする処理(ユーザが表示部140から指を離したときの入力を有効とする処理)各々について、入力装置100上で各々採用するか否か選択し、設定できる設定部を備えることとしてもよい。
【0077】
(6)上記実施形態において、入力装置100の各機能部は、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを用いてソフトウェアによって実現してもよい。また、各機能部は、1又は複数の集積回路により実現されてよく、複数の機能部の機能を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。なお、ここで「回路」は、コンピュータによるデジタル処理、すなわち、ソフトウェアによる機能的処理としての意味合いを含んでもよい。また、当該回路は、再構築可能な回路(例えば、FPGA:Field Programmable Gate Array)により実現されてもよい。
【0078】
入力装置100の各機能部をソフトウェアにより実現する場合、入力装置100は、各機能を実現するソフトウェアである入力プログラムの命令を実行するCPU、上記入力プログラム及び各種データがコンピュータ(又はCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)又は記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記入力プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(又はCPU)が上記入力プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記入力プログラムは、当該入力プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。本発明は、上記入力プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0079】
なお、上記入力プログラムは、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装できる。
【0080】
(7)上記実施形態に示した各種の構成、態様は、適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0081】
100 入力装置
110 入力部
111 接触センサ
112 非接触センサ
120 制御部
130 記憶部
140 表示部
150 音声出力部
【手続補正書】
【提出日】2021-11-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの入力位置をユーザからの接触位置に基づいて検知する接触センサと、
ユーザの入力位置を非接触で検知する非接触センサと、
複数の選択肢を含む入力画面を表示する表示部と、
前記接触センサまたは前記非接触センサに対する入力が前記複数の選択肢のうちのいずれを指すものであるかを特定し、特定した選択肢に応じた表示制御を実行するものであって、前記非接触センサへの有効な入力があったことを検知してから、第1の所定時間が経過するまでは、前記接触センサによる検知を無効化する制御部と、
を備える入力装置。
【請求項2】
前記表示部は、矩形状であり、
前記非接触センサは、複数のセンサ体が一方向に並べて配列されて成り、前記表示部の一辺に対して前記一方向が並列になるように設けられ、
前記複数のセンサ体は、前記一方向に対して垂直な方向に対して、物体が存在する場合に、当該センサと物体との間の距離を測定するセンサであり、
前記非接触センサは、前記センサの前記一方向における位置と前記距離とに基づいて、前記物体の前記表示部に対する位置を特定するものであって、前記複数のセンサ体のうちのいずれかのセンサが、前記物体を検知した場合であって、第2の所定時間が経過するまでに、前記距離の変動もしくは他のセンサが前記物体を検知したか否かに応じて前記物体の移動を検知するものであり、
前記制御部は、前記非接触センサが前記物体を検知し、かつ、前記物体の移動を検知しなかった場合には、前記非接触センサが特定している位置に対応する前記表示部に表示されている選択肢に応じた表示制御を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記非接触センサが前記物体を検知してから、前記第2の所定時間が経過するまでに、前記物体の移動を検知した場合には、前記物体の移動が止まった位置に対応する前記表示部に表示されている選択肢に応じた表示制御を実行する
ことを特徴とする請求項2に記載の入力装置。
【請求項4】
前記非接触センサが、前記物体を検知し、前記物体の移動を検知している場合であって、前記接触センサが前記ユーザからの入力を検知したときには、前記制御部は、前記非接触センサに基づく入力を無効にし、前記接触センサによる基づく入力を有効とする
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の入力装置。
【請求項5】
前記表示部は、矩形状であり、
前記非接触センサは、複数のセンサ体が一方向に並べて配列されて成り、前記表示部の一辺に対して前記一方向が並列になるように設けられ、
前記複数のセンサ体は、前記一方向に対して垂直な方向に対して、物体が存在する場合に、当該センサと物体との間の距離を測定するセンサであり、
前記非接触センサは、前記センサの前記一方向における位置と前記距離とに基づいて、前記物体の前記表示部に対する位置を特定するものであり、
前記制御部は、前記非接触センサが前記物体を検知してから、前記物体を検知しなくなった最後の位置に対応する前記表示部に表示されている選択肢に応じた表示制御を実行する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の入力装置。
【請求項6】
ユーザの入力位置をユーザからの接触位置に基づいて検知する接触センサと、ユーザの入力位置を非接触で検知する非接触センサと、を備える入力装置における入力制御方法であって、
複数の選択肢を含む入力画面を前記入力装置の表示部に表示する表示ステップと、
前記接触センサまたは前記非接触センサに対する入力が前記複数の選択肢のうちのいずれを指すものであるかを特定し、特定した選択肢に応じた表示制御を実行するものであって、前記非接触センサへの有効な入力があったことを検知してから、第1の所定時間が経過するまでは、前記接触センサによる検知を無効化する制御ステップと、
とを含む入力制御方法。
【請求項7】
ユーザの入力位置をユーザからの接触位置に基づいて検知する接触センサと、ユーザの入力位置を非接触で検知する非接触センサと、を備える入力装置のコンピュータに、
複数の選択肢を含む入力画面を前記入力装置の表示部に表示する表示機能と、
前記接触センサまたは前記非接触センサに対する入力が前記複数の選択肢のうちのいずれを指すものであるかを特定し、特定した選択肢に応じた表示制御を実行するものであって、前記非接触センサへの有効な入力があったことを検知してから、第1の所定時間が経過するまでは、前記接触センサによる検知を無効化する制御機能と、
とを実現させる入力制御プログラム。