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特開2023-69460プログラム、プリンタの制御方法及びプリンタ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023069460
(43)【公開日】2023-05-18
(54)【発明の名称】プログラム、プリンタの制御方法及びプリンタ
(51)【国際特許分類】
   B41J 11/42 20060101AFI20230511BHJP
【FI】
B41J11/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021181334
(22)【出願日】2021-11-05
(71)【出願人】
【識別番号】000130581
【氏名又は名称】サトーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】阿部 俊明
【テーマコード(参考)】
2C058
【Fターム(参考)】
2C058AB08
2C058AC06
2C058AD06
2C058AE04
2C058AE14
2C058AF15
2C058GA11
2C058GA14
2C058GB29
(57)【要約】
【課題】ラベルの発行速度を向上させること。
【解決手段】ラベル連続体が有する複数のラベルに印字データに基づいて印字を行うプリンタのコンピュータが実行可能なプログラムは、ラベル連続体の搬送方向を切り換える際に、ラベル連続体の搬送を停止してから逆方向への搬送を開始するまでの切換待機期間を、少なくとも一つのパラメータに応じて変更する手順を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベル連続体が有する複数のラベルに印字データに基づいて印字を行うプリンタのコンピュータが実行可能なプログラムであって、
前記ラベル連続体の搬送方向を切り換える際に、前記ラベル連続体の搬送を停止してから逆方向への搬送を開始するまでの切換待機期間を、少なくとも一つのパラメータに応じて変更する手順、
を前記コンピュータに実行させるプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記切換待機期間を変更する手順では、複数の前記パラメータと複数の前記パラメータのそれぞれに応じて設定された前記切換待機期間とが紐付けされたテーブルに基づいて前記切換待機期間を変更する、
前記コンピュータに実行させるプログラム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のプログラムであって、
前記パラメータは、前記プリンタの温度である、
プログラム。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のプログラムであって、
前記パラメータは、前記ラベル連続体の搬送の際に搬送ローラにかかる負荷トルクである、
プログラム。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のプログラムであって、
前記パラメータは、前記ラベル連続体の幅である、
プログラム。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のプログラムであって、
前記プリンタがインクリボンを用いたプリンタであり、
前記パラメータは、前記インクリボンのリボン幅である、
プログラム。
【請求項7】
請求項1又は2に記載のプログラムであって、
前記パラメータは、前記ラベル連続体の搬送速度である、
プログラム。
【請求項8】
請求項2から7のいずれか1項に記載のプログラムであって、
前記パラメータの種類ごとに用意された前記テーブルに基づいて個々の前記パラメータに対応する切換待機期間を抽出し、
抽出した個々の前記パラメータに対応する切換待機期間を加算した値を新たな切換待機期間として設定する、
プログラム。
【請求項9】
請求項2から7のいずれか1項に記載のプログラムであって、
複数種類の前記パラメータの組み合わせに対して設定された前記切換待機期間が紐付けされた前記テーブルに基づいて前記切換待機期間を設定する、
プログラム。
【請求項10】
請求項2から7のいずれか1項に記載のプログラムであって、
前記テーブルに基づいて得られた一の前記パラメータに対応する前記切換待機期間を、他の前記パラメータに基づく値を用いて変更した値を新たな切換待機期間として設定する、
プログラム。
【請求項11】
請求項1から8のいずれか1項に記載のプログラムであって、
前記ラベル連続体の搬送方向の切り換えは、バックフィードからフォワードフィードへの切り換え、及び/又はフォワードフィードからバックフィードへの切り換えである、
プログラム。
【請求項12】
ラベル連続体が有する複数のラベルに印字データに基づいて印字を行うプリンタの制御方法であって、
前記ラベル連続体の搬送方向を切り換える際に、前記ラベル連続体の搬送を停止してから逆方向への搬送を開始するまでの切換待機期間を、少なくとも一つのパラメータに応じて変更する、
プリンタの制御方法。
【請求項13】
ラベル連続体が有する複数のラベルに印字データに基づいて印字を行うプリンタであって、
前記ラベル連続体の搬送方向を切り換える際に、前記ラベル連続体の搬送を停止してから逆方向への搬送を開始するまでの切換待機期間を、少なくとも一つのパラメータに応じて変更する搬送制御部と備える、
プリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、プリンタの制御方法及びプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、印字要求があると、ラベルがサーマルヘッドの位置に達するまでラベル連続体をバックフィードしてから印字を行うプリンタが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-328302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
印字前にバックフィードを行う上記のようなプリンタにおいては、ラベルの発行速度を向上させることが求められている。
【0005】
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、ラベルの発行速度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様によれば、ラベル連続体が有する複数のラベルに印字データに基づいて印字を行うプリンタのコンピュータが実行可能なプログラムであって、前記ラベル連続体の搬送方向を切り換える際に、前記ラベル連続体の搬送を停止してから逆方向への搬送を開始するまでの切換待機期間を、少なくとも一つのパラメータに応じて変更する手順を前記コンピュータに実行させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
上記態様によれば、プリンタにおいて、フォワードフィードからバックフィード、あるいはバックフィードからフォワードフィードへの搬送方向の切り換えが、パラメータに応じて設定された切換待機期間で実行されるため、ラベルの発行速度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の実施形態に係るプリンタの斜視図である。
図2図2は、印字ユニットカバーを取り除いたプリンタの正面図である。
図3図3は、ラベル発行処理におけるプリンタの動作を説明するための図である。
図4図4は、制御ユニットの機能ブロック図である。
図5図5は、待機期間テーブルの一例を説明する図である。
図6図6は、切換待機期間を設定する処理を説明するフローチャートである。
図7図7は、切換待機期間を設定する別の処理に適用される待機期間テーブルと、当該切換待機期間の決定処理とを説明する模式図である。
図8図8は、切換待機期間を設定する別の処理に適用される待機期間テーブルの一例を説明する図である。
図9図9は、切換待機期間を設定する別の処理に適用される待機期間テーブルと、当該切換待機期間の決定処理とを説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[プログラム]
本発明の実施形態に係るプログラムは、ラベル連続体が有する複数のラベルに印字データに基づいて印字を行うプリンタのコンピュータが実行可能なプログラムであって、ラベル連続体の搬送方向を切り換える際に、ラベル連続体の搬送を停止してから逆方向への搬送を開始するまでの切換待機期間を、少なくとも一つのパラメータに応じて変更する手順を有する。
【0010】
本実施形態に係るプログラムは、当該プログラムを実行可能なプリンタ1の構成及び動作とともに説明する。
【0011】
[プリンタの説明]
以下、添付図面を参照しながら、本実施形態に係るプログラムを実行可能なプリンタ1について説明する。
【0012】
図1は、プリンタ1の斜視図である。図1に示すように、プリンタ1は、中央本体ユニット2と、印字ユニット3と、印字ユニット3を駆動する駆動ユニット31(図4参照)と、制御ユニット4と、電源ユニット5と、を備える。
【0013】
印字ユニット3は、中央本体ユニット2の一方の側面(プリンタ1の正面)側に位置する。駆動ユニット31、制御ユニット4、及び電源ユニット5は、中央本体ユニット2の他方(反対側)の側面(プリンタ1の背面)側に位置する。
【0014】
中央本体ユニット2は、所定の機械的強度を有する矩形状の盤状ユニットである。中央本体ユニット2は、プリンタ1の中央部に位置し、印字ユニット3、駆動ユニット31、制御ユニット4、及び電源ユニット5が組み付けられる。
【0015】
中央本体ユニット2における支持ケース9の上方には、電源スイッチ43、各種の操作キーを備えた操作部44、ディスプレイ45、等が設けられる。
【0016】
中央本体ユニット2には、プリンタ1をラベル貼付け機100(図4参照)に取り付けるための取付部15が設けられる。
【0017】
取付部15は、任意の構成を選択することができ、本実施形態では、中央本体ユニット2の周縁部に設けられている。具体的には、本実施形態の取付部15は、中央本体ユニット2の周縁部に形成した5つの取付孔(上方中央取付孔15A、上方左端取付孔15B、上方右端取付孔15C、下方左端取付孔15D(図2参照)、下方右端取付孔15E)である。
【0018】
駆動ユニット31は、例えば、複数のステッピングモータを有し、制御ユニット4によって複数のステッピングモータの回転動作(回転方向、ステップ数、等)が制御される。
【0019】
電源ユニット5は、コンセントを介して外部から電力の供給を受け、制御ユニット4、駆動ユニット31、及び印字ユニット3に電力を供給する。
【0020】
図2は、印字ユニットカバー6(図1参照)を取り除いたプリンタ1の正面図である。
【0021】
図2に示すように、印字ユニット3は、ラベル連続体MLが有する複数のラベル22に印字を行う印字部16を有する。
【0022】
印字ユニット3は、ラベル連続体MLの導入口18から排出口19までの間の搬送路20において、ラベル22に所定情報を印字可能である。
【0023】
ラベル連続体MLは、図2に断面を拡大して示すように、連続紙としての帯状の台紙21と、台紙21の表面側に仮着した複数のラベル22と、を有する。台紙21の裏面側には、予め位置検出マーク(図示せず)が印刷されている。
【0024】
ラベル連続体MLは、例えば、ロールラベルであってもよいし、台紙21に所定間隔毎にミシン目が形成されたファンフォールドラベルであってもよい。
【0025】
印字部16は、搬送路20の上流側(プリンタ1の後方側)から順に、幅規制シャフト23、上下一対の補助搬送ローラ24、位置検出センサ25、2つのガイドローラ26、搬送ローラ機構70、プラテンローラ28及びサーマルヘッド29、及び剥離板30を有する。
【0026】
また、印字部16は、未使用の熱転写インクリボンRをプラテンローラ28とサーマルヘッド29との間に供給するリボン供給軸32と、使用済の熱転写インクリボンRを巻き取るリボン巻取軸33と、を有する。
【0027】
幅規制シャフト23には、第1幅規制固定壁部34と、幅規制可動リング35と、が設けられる。第1幅規制固定壁部34及び幅規制可動リング35と、プラテンローラ28の上流側に設けられた第2幅規制固定壁部36と、により、ラベル連続体MLの左右両縁部の位置が規制される。これにより、ラベル連続体MLの搬送姿勢が搬送路20に沿って適正に規制される。
【0028】
補助搬送ローラ24は、プラテンローラ28と同期して駆動され、プラテンローラ28及びサーマルヘッド29によるラベル連続体MLの正逆方向の搬送を補助する。フォワードフィード(正方向搬送)は下流側(プリンタ1の前方側)への搬送であり、バックフィード(逆方向搬送)は上流側(プリンタ1の後方側)への搬送である。
【0029】
位置検出センサ25は、台紙21の位置検出マークを検出することで、ラベル連続体ML(ラベル22)とプラテンローラ28及びサーマルヘッド29との相対位置関係を検出可能とする。
【0030】
搬送ローラ機構70は、ラベル連続体MLを正逆の両方向に搬送する搬送部として機能し、剥離板30で転向された台紙21を挟持しながらプリンタ1の後方側に送る。台紙21は、台紙ガイドローラ37を経てプリンタ1の外部に排出される。
【0031】
プラテンローラ28は、ラベル連続体MLを搬送する搬送ローラとしても機能しており、ラベル連続体ML及び熱転写インクリボンRを、押圧スプリング38による所定印字圧でサーマルヘッド29との間に挟持する。この状態でサーマルヘッド29の発熱素子を発熱させると共にプラテンローラ28を回転駆動することで、ラベル22への印字が行われる。なお、ラベル22が熱により自己発色する感熱媒体である場合は、熱転写インクリボンRは不要となる。
【0032】
熱転写インクリボンRは、リボン供給軸32から第1リボンガイドローラ39を経てプラテンローラ28とサーマルヘッド29との間に供給され、第2リボンガイドローラ40を経てリボン巻取軸33に巻き取られる。
【0033】
開閉レバー41を時計回り方向に回動操作することにより、プラテンローラ28とサーマルヘッド29との間を離間させることができる。これにより、プラテンローラ28とサーマルヘッド29との間にラベル連続体ML及び熱転写インクリボンRを装填可能となる。
【0034】
プラテンローラ28及びサーマルヘッド29は、開閉レバー41を反時計回り方向に回動操作して開閉レバー41の先端部をフレームに取り付けられたレバー係合ピン42に係合させると、図2に示す印字態勢になる。
【0035】
剥離板30は、先端部においてラベル連続体MLの台紙21のみを転向させる。これにより、台紙21からラベル22が剥離し、排出口19から排出(発行)される。台紙21から剥離したラベル22は、ラベル貼付け機100に受け渡される。ラベル貼付け機100は、プリンタ1から受け取ったラベル22を被着体に貼り付ける。
【0036】
制御ユニット4は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。制御ユニット4は、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み出して実行することで各種の処理を行う。制御ユニット4は、複数のマイクロコンピュータで構成することも可能である。
【0037】
図2に示すように、プリンタ1は、プリンタ1の温度を検出する温度センサ81を備える。本実施形態においては、プラテンローラ28近傍の温度を検出可能な位置に配置されている。
【0038】
また、プリンタ1は、プラテンローラ28に、ラベル連続体MLを搬送する際の負荷トルクを検出するトルクセンサ82を備える。
【0039】
プリンタ1は、ラベル連続体MLの幅を検出するラベル幅センサ83を備える。また、プリンタ1は、熱転写インクリボンRの幅を検出するリボン幅センサ84を備える。
【0040】
また、プリンタ1は、ラベル連続体MLの搬送速度を検出する速度センサ85を備える。
【0041】
図3は、ラベル発行処理におけるプリンタ1の動作を説明するための図である。
【0042】
なお、図3において、各ラベル22には、ラベル連続体MLの搬送に伴う各ラベル22の位置の変化を理解しやすくするために、連番([1]、[2]、・・・)を付してある。
【0043】
本実施形態に係るプリンタ1は、図3の状態(a)に示すように、ラベル22[1]への印字が終了した後、ラベル22[1]を剥離板30の先端位置まで搬送するフォワードフィード(正方向搬送)を実行して、印字の終わったラベル22を排出口19から排出(発行)する。その後、図3の状態(b)及び(c)に示すように、ラベル連続体MLの搬送方向を切り換えて、未印字である次のラベル22[2]を印字位置(サーマルヘッド位置)まで戻すためのバックフィード(逆方向搬送)を実行する。
【0044】
本実施形態に係るプリンタ1では、図3の状態(a)で停止した後、図3の状態(c)へ移行するための逆方向への回転を開始する逆転信号の転送を、所定の期間、待機するように構成されている。本実施形態においては、この待機期間を切換待機期間と記す。
【0045】
切換待機期間を必要とするのは、駆動ユニット31におけるステッピングモータ等の駆動系統は、回転を停止する停止信号を受け取ってから一方向への回転速度がゼロ(停止状態)になるまでの時間、すなわち、ステッピングモータの位置が定まるまでのハンチング時間や、プラテンローラ28や図示されていない搬送ベルト等の弾性部材の変形が収束するまでの時間や、プラテンローラ28などの回転部材が回転を続けようとする慣性が摩擦力等により消失するまでの時間等が生じるためである。
【0046】
本実施形態におけるプリンタ1では、切換待機期間が、上述した温度センサ81、トルクセンサ82、ラベル幅センサ83、リボン幅センサ84及び速度センサ85等の検出結果に基づくパラメータに応じて設定されるように構成されている。
【0047】
以下、図4を参照しながら制御ユニット4について詳しく説明する。図4は制御ユニット4の機能の一部をブロック図として表したものであり、各ブロックは必ずしも物理的な構成を意味するものではない。
【0048】
図4に示すように、制御ユニット4は、有線又は無線でラベル貼付け機100及び外部コンピュータ200と通信可能に接続される。また、制御ユニット4には、位置検出センサ25を含む各種センサ、操作部44、等からの信号が入力される。なお、外部コンピュータ200は、ラベル貼付け機100とも通信可能に接続されている。
【0049】
制御ユニット4は、外部コンピュータ200から取得した印字データに基づいて駆動ユニット31及びサーマルヘッド29を制御することで、ラベル22への印字を行う。
【0050】
制御ユニット4は、通信部51と、データ生成部52と、搬送制御部53と、印字制御部54と、記憶部55と、を有する。本実施形態では、データ生成部52、搬送制御部53及び印字制御部54は、プロセッサ4aによって構成される。
【0051】
通信部51は、ラベル貼付け機100及び外部コンピュータ200との間で各種情報の送受信を行う。また、位置検出センサ25を含む各種センサ、操作部44、等からの信号を受信する。
【0052】
データ生成部52は、記憶部55を介して外部コンピュータ200から取得した印字データを解析して制御データ及び描画データを生成する。そして、データ生成部52は、制御データ及び描画データを、制御データから順に印字制御部54に転送する。
【0053】
制御データには、印字の際に駆動ユニット31のステッピングモータに与えるパルス信号のステップ数を示す値が含まれる。
【0054】
描画データには、印字の際にライン毎にサーマルヘッド29の発熱素子に選択的に通電するための印字位置を示す値(ドット数)が含まれる。
【0055】
搬送制御部53は、印字制御部54が制御データの取得を完了すると、ラベル連続体MLをバックフィードして、ラベル連続体MLの先頭のラベル22を印字開始位置に移動させる(図3参照)。バックフィードの量は、位置検出センサ25の検出結果に基づいて設定される。
【0056】
また、搬送制御部53は、印字の際に、ラベル連続体MLのフォワードフィードを制御する。
【0057】
また、搬送制御部53は、ラベル連続体MLの搬送をバックフィードからフォワードフィードへ切り換える、或いはフォワードフィードからバックフィードへの切り換えるための制御データをデータ生成部52から受け取って、切換待機期間を設定する。
【0058】
搬送制御部53は、データ生成部52からの制御データに基づいて、ラベル連続体MLへの印字終了後に、駆動ユニット31にラベル連続体MLの搬送を停止する停止信号を転送する。また、停止信号を転送した後に、逆方向への搬送を開始する逆転信号を転送する。
【0059】
搬送制御部53は、停止信号を転送してから逆転信号を転送するまでの間の切換待機期間を少なくとも一つのパラメータに応じて設定する処理を実行する。
【0060】
本実施形態において、切換待機期間は、各種センサから取得された検出結果に基づくパラメータと、当該パラメータに応じて設定された切換待機期間とが紐付けされた待機期間テーブルとして記憶部55に格納されている。搬送制御部53は、待機期間テーブルに基づいて、切換待機期間を設定する。
【0061】
本実施形態においては、温度センサ81から取得されたプリンタ1のプラテンローラ28近傍の温度、トルクセンサ82から取得された搬送ローラ機構70における負荷トルク、ラベル幅センサ83から取得されたラベル連続体MLの幅、リボン幅センサ84から取得された熱転写インクリボンRの幅、速度センサ85から取得されたラベル連続体MLの搬送速度は、パラメータとして用いることができる。
【0062】
すなわち、本実施形態では、搬送制御部53は、上述した各種センサからパラメータを取得し、記憶部55に格納された待機期間テーブルを参照し、取得したパラメータに紐付けされた値に基づいて切換待機期間を設定する。そして、搬送制御部53は、決定された切換待機期間に基づいてラベル連続体MLの搬送方向を切り換える。
【0063】
印字制御部54は、データ生成部52から制御データ及び描画データを取得する。そして、その後に印字開始指令(印字要求)を取得すると、印字開始位置にあるラベル22に印字を行ってラベル発行位置に移動させる印字処理を実行する。
【0064】
具体的には、印字制御部54は、制御データに基づいて駆動ユニット31の複数のステッピングモータへの通電を制御すると共に描画データに基づいてサーマルヘッド29への通電を制御することで、ラベル22に印字を行ってラベル発行位置まで搬送する。
【0065】
印字開始指令は、外部コンピュータ200から制御ユニット4に供給される。つまり、本実施形態では、印字制御部54は、通信部51及びプロセッサ4aを介して外部コンピュータ200から印字開始指令を取得する。
【0066】
外部コンピュータ200は、ラベル貼付け機100が所定待機状態、且つ、プリンタ1が印字可能状態になったと判定すると、印字開始指令を制御ユニット4に送信する。
【0067】
外部コンピュータ200は、プリンタ1が印字処理を完了すると、新たな印字データを制御ユニット4に供給する。
【0068】
記憶部55は、例えば、外部コンピュータ200から取得した印字データ、プリンタ1の状態等を記憶する。ラベル貼付け機100及び外部コンピュータ200は、通信部51を介して記憶部55に情報を格納することができる。
【0069】
また、記憶部55には、搬送制御部53によって使用される待機期間テーブルが格納されている。
【0070】
図5は、待機期間テーブルの一例を説明する図である。図5に示す待機期間テーブルには、パラメータとして、プラテンローラ28近傍の温度T1~Tnがある。また、パラメータの値T1~Tnには、この温度に対応して設定された切換待機期間W1~Wnが紐付けされている。
【0071】
[プリンタの制御方法]
続いて、プリンタ1の制御方法として、制御ユニット4によって実行されるラベル連続体MLの搬送方向の切換待機期間の決定処理について説明する。
【0072】
図6は、切換待機期間を設定する処理を説明するフローチャートである。
【0073】
制御ユニット4は、ステップS1において、温度センサ81、トルクセンサ82、ラベル幅センサ83及びリボン幅センサ84等のセンサから検出結果に基づくパラメータを取得する。
【0074】
制御ユニット4は、ステップS2において、取得したパラメータに対応する値を待機期間テーブルから選択する。例えば、図4に示された待機期間テーブルであれば、搬送制御部53は、温度センサ81から取得された温度がT3の場合、温度T3のときの最適値である切換待機期間W3を切換待機期間として設定する。
【0075】
制御ユニット4(搬送制御部53)は、ステップS3において、決定された切換待機期間W3の経過後に、ラベル連続体MLの搬送方向を切り換える逆転信号を駆動ユニット31に転送する。
【0076】
図6に示す切換待機期間の決定処理は、印字制御部54が描画データを取得したとき、熱転写インクリボンRが取り替えられたとき、ラベル連続体MLがセットされたとき、プリンタ1の電源が立ち上がったとき等をトリガとして実行することができる。
【0077】
また、プリンタ1の内部の温度変化或いはプリンタ1の周囲の温度変化に追従できるように、プリンタ1が印字待機状態にある間、所定間隔で実行することもできる。
【0078】
次に、切換待機期間の決定処理に適用可能な待機期間テーブルの別の例について説明する。
【0079】
図7は、切換待機期間を設定する別の処理に適用される待機期間テーブルと、当該切換待機期間の決定処理とを説明する模式図である。
【0080】
搬送制御部53は、パラメータとして、プラテンローラ28近傍の温度、搬送ローラ機構70における負荷トルク、ラベル連続体MLの幅及び熱転写インクリボンRの幅のそれぞれに対応して用意された複数の待機期間テーブルのそれぞれを参照して、プラテンローラ28近傍の温度、搬送ローラ機構70における負荷トルク、ラベル連続体MLの幅、熱転写インクリボンRの幅、ラベル連続体MLの搬送速度のそれぞれに紐付けされた値を選択し、これらを加算して切換待機期間を算出する。
【0081】
例えば、図7に示すように、プラテンローラ28近傍の温度がT2であり、搬送ローラ機構70の負荷トルクがF3であり、ラベル連続体MLの幅がL1であり、熱転写インクリボンRの幅がR1であり、ラベル連続体MLの搬送速度がV3の場合には、切換待機期間として、WT2、WF3、WL1、WR1、WV3が抽出される。搬送制御部53は、これらの値を加算し、WT2+WF3+WL1+WR1を新たな切換待機期間WXと設定する。
【0082】
制御ユニット4(搬送制御部53)は、新たに決定された切換待機期間WXの経過後に、ラベル連続体MLの搬送方向を切り換える逆転信号を駆動ユニット31に転送する。
【0083】
また、切換待機期間の決定処理に適用可能な別の待機期間テーブルの一例について説明する。
【0084】
図8は、切換待機期間を設定する別の処理に適用される待機期間テーブルを説明する模式図である。
【0085】
搬送制御部53は、パラメータとして、プラテンローラ28近傍の温度、搬送ローラ機構70における負荷トルク、ラベル連続体MLの幅及び熱転写インクリボンRの幅のそれぞれの組み合わせに対して紐付けされた値を選択し、この値を切換待機期間として設定する。
【0086】
例えば、図8に示すように、プラテンローラ28近傍の温度がT2であり、搬送ローラ機構70の負荷トルクがFnであり、ラベル連続体MLの幅がLnであり、熱転写インクリボンRの幅がRnの場合には、切換待機期間として、WYn-2が抽出される。そして、搬送制御部53は、この値を新たな切換待機期間WYn-2に設定する。
【0087】
制御ユニット4(搬送制御部53)は、新たに決定された切換待機期間WYn-2の経過後に、ラベル連続体MLの搬送方向を切り換える逆転信号を駆動ユニット31に転送する。
【0088】
また、切換待機期間の別の決定処理について説明する。
【0089】
図9は、切換待機期間を設定する別の処理に適用される待機期間テーブルと、当該切換待機期間の決定処理とを説明する模式図である。
【0090】
搬送制御部53は、パラメータとして、プラテンローラ28近傍の温度、搬送ローラ機構70における負荷トルク、ラベル連続体MLの幅及び熱転写インクリボンRの幅のうちのひとつ、例えば、プラテンローラ28近傍の温度に対応する値が用意されたテーブルに基づいて切換待機期間を選択し、他のパラメータに基づくパラメータを重畳して得られた値を新たな切換待機期間に設定する。
【0091】
例えば、図9に示すように、プラテンローラ28近傍の温度がT2であり、搬送ローラ機構70の負荷トルクがF3であり、ラベル連続体MLの幅がL1であり、熱転写インクリボンRの幅がR1の場合には、切換待機期間としてWT2が抽出される。また、このWT2に重畳するパラメータとして、xf3、xl1、xr1、xv3が抽出される。そして、搬送制御部53は、(WT2)×(xf3)×(xl1)×(xr1)×(xv3)を新たな切換待機期間WZに設定する。
【0092】
制御ユニット4(搬送制御部53)は、新たに決定された切換待機期間WZの経過後に、ラベル連続体MLの搬送方向を切り換える逆転信号を駆動ユニット31に転送する。
【0093】
[作用効果]
従来のプリンタでは、バックフィードに続いてフォワードフィードが実行される場合において、バックフィードの停止信号が駆動ユニットに送られてから、フォワードフィードを開始する逆転信号が駆動ユニットに送られるまでの期間は、駆動ユニット等における駆動機構が駆動状態から停止した後、駆動方向を切り換えて必要なトルクを出力可能となるまでの期間が考慮された十分な期間が固定値として予め用意されていた。
【0094】
これに対して、本実施形態に係るプリンタ1は、ラベル連続体MLの搬送方向を切り換える際における切換待機期間を、複数のパラメータと複数のパラメータのそれぞれに応じて設定された切換待機期間とが紐付けされた待機期間テーブルに基づいて設定する。
【0095】
これによれば、本実施形態に係るプリンタ1は、切換待機期間が最適化されるため、十分な長さの切換待機期間を固定値として用意していた従来のプリンタと比べて、不要な待機時間を削減できる。したがって、ラベルの発行速度を向上させることができる。
【0096】
本実施形態においては、パラメータとして、プリンタ1の温度としてプラテンローラ28近傍の温度を使用することができる。プラテンローラ28を構成する弾性材料は、温度が低くなるほど硬くなる傾向を有する。プラテンローラ28が硬いほど、弾性変形が収束するまでの期間は短くなる。一方、温度が高いとプラテンローラ28が変形しやすくなるため、弾性変形が収束するまでの期間は長くなる。
【0097】
本実施形態に係るプリンタ1では、プラテンローラ28近傍の温度が相対的に低いときには切換待機期間を短く設定し、温度が相対的に高いときには切換待機期間を長く設定した待機期間テーブルを用いることができる。
【0098】
これによれば、制御ユニット4(搬送制御部53)は、図4に示すように、待機期間テーブルに基づいて、プラテンローラ28近傍の温度に応じて設定された切換待機期間W3を設定するため、十分な長さの切換待機期間を固定値として用意していた従来のプリンタと比べて、不要な待機時間を削減できる。したがって、ラベルの発行速度を向上させることができる。
【0099】
なお、プラテンローラ28の材料によっても弾性変形の挙動は異なるため、例えば、プラテンローラ28の材質、製造メーカ等の種類毎に、温度と最適な切換待機期間とを紐付けした待機期間テーブルを用意してもよい。
【0100】
待機期間テーブルは、プラテンローラ28の交換時や、所定のタイミングでユーザにより、或いはネットワークを介したソフトウェアのアップデート等により更新することができる。
【0101】
また、本実施形態においては、パラメータとして、搬送ローラ機構70における負荷トルクを使用することができる。
【0102】
ラベル連続体MLの搬送の際に搬送部にかかる負荷トルクは、ラベル連続体MLの種類によって異なる。負荷トルクが大きい場合には、ステッピングモータが設計トルクに達するまでに時間を要することになる。また、負荷トルクは、ラベル連続体MLのアプリケータの構造によって異なる場合もある。このため、従来のプリンタでは、相対的に大きな負荷トルクを必要とするラベル連続体MLに対応可能なように、十分に長い切換待機期間を固定値として予め設定することが行われていた。
【0103】
これに対して、本実施形態によれば、搬送ローラ機構70における負荷トルクに応じて最適な切換待機期間が設定されるため、十分に長い切換待機期間が固定値として予め設定された従来のプリンタに比べて、切換待機期間を短縮することができる。したがって、ラベルの発行速度を向上させることができる。
【0104】
また、本実施形態においては、パラメータとして、ラベル連続体MLにおけるラベル幅を使用することができる。
【0105】
ラベル幅が小さくなるほど、プラテンローラ28とサーマルヘッド29とが当接して摺動する面積が増えるため、ラベル連続体MLの搬送の際に搬送部にかかる負荷トルクは大きくなる傾向がある。このため、従来のプリンタでは、相対的に大きな負荷トルクが必要になる幅狭のラベル連続体MLに対応可能なように、十分に長い切換待機期間を固定値として予め設定することが行われていた。
【0106】
これに対して、本実施形態によれば、ラベル幅に応じて最適な切換待機期間が設定されるため、十分に長い切換待機期間が固定値として予め設定された従来のプリンタに比べて、切換待機期間を短縮することができる。したがって、ラベルの発行速度を向上させることができる。
【0107】
また、本実施形態においては、パラメータとして、熱転写インクリボンRのリボン幅を使用することができる。リボン幅についても、ラベル幅と同様、リボン幅が小さくなるほど、プラテンローラ28とサーマルヘッド29とが直接当接して摺動する面積が増えるため、ラベル連続体MLの搬送の際に搬送部にかかる負荷トルクは大きくなる傾向がある。
【0108】
これに対して、本実施形態によれば、リボン幅に応じて最適な切換待機期間が設定されるため、十分に長い切換待機期間が固定値として予め設定された従来のプリンタに比べて、切換待機期間を短縮することができる。したがって、ラベルの発行速度を向上させることができる。
【0109】
また、本実施形態においては、パラメータとして、ラベル連続体MLの搬送速度を使用することができる。
【0110】
ラベル連続体MLの搬送速度が速いほど、駆動ユニット31等の駆動系統に慣性が残留しやすく、搬送速度が遅いほど、慣性の消失は早い。このため、従来のプリンタでは、搬送速度が速い場合に対応可能なように、十分に長い切換待機期間を固定値として予め設定することが行われていた。
【0111】
これに対して、本実施形態によれば、ラベル連続体MLの搬送速度に応じて最適な切換待機期間が設定されるため、十分に長い切換待機期間が設定された従来のプリンタに比べて、切換待機期間を短縮することができる。したがって、ラベルの発行速度を向上させることができる。
【0112】
また、本実施形態に係るプリンタ1によれば、制御ユニット4(搬送制御部53)は、図7に示すように、複数のパラメータのそれぞれに対応する切換待機期間の値を加算して、新たな切換待機期間WXを設定することができる。
【0113】
したがって、本実施形態によれば、パラメータに応じて切換待機期間が細やかに設定できるため、十分に長い切換待機期間が固定値として予め設定された従来のプリンタに比べて、切換待機期間を短縮することができる。したがって、ラベルの発行速度を向上させることができる。
【0114】
また、本実施形態に係るプリンタ1によれば、制御ユニット4(搬送制御部53)は、図8に示すように、複数のパラメータの組み合わせに対して設定された切換待機期間WYn-2を設定することができる。
【0115】
したがって、本実施形態によれば、パラメータに応じて切換待機期間が細やかに設定されるため、十分に長い切換待機期間が設定された従来のプリンタに比べて、切換待機期間を短縮することができる。したがって、ラベルの発行速度を向上させることができる。
【0116】
また、本実施形態に係るプリンタ1によれば、制御ユニット4(搬送制御部53)は、図9に示すように、プラテンローラ28近傍の温度に対応する切換待機期間を選択し、選択された切換待機期間に他のパラメータに基づくパラメータを重畳して得られた新たな切換待機期間WZを設定することができる。
【0117】
したがって、本実施形態によれば、細やかに切換待機期間が設定されるため、十分に長い切換待機期間が固定値として予め設定された従来のプリンタに比べて、切換待機期間を短縮することができる。したがって、ラベルの発行速度を向上させることができる。
【0118】
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一つを示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【0119】
本実施形態では、プリンタ1において、印字後のラベル22を排出するためのフォワードフィードを実行した後、未印字の次のラベル22を印字位置まで戻すためのバックフィードに切り換える際の切換待機期間の決定処理について、説明したが、本実施形態に係るプリンタ1は、バックフィードを実行した後、フォワードフィードに切り換える際の切換待機期間についても同様に設定できる。
【0120】
本実施形態に係るプリンタ1では、ラベル幅を検出するラベル幅センサ83及びリボン幅を検出するリボン幅センサ84が適用されている。これに対して、ラベル幅及びリボン幅を直接検出する代わりに、ラベル連続体MLを搬送する際のプラテンローラ28の負荷トルクとして検出してもよい。
【0121】
本実施形態では、温度センサ81、トルクセンサ82、ラベル幅センサ83、リボン幅センサ84及び速度センサ85等から直接取得される検出結果に基づくパラメータの代わりに、これら各センサからの検出結果の何れかについては、設定入力による値を使用してもよい。
【0122】
本実施形態に係るプリンタ1において、待機期間テーブルは、プリンタ1における各センサからの検出結果に基づいて更新可能とされていてもよい。
【0123】
本実施形態では、例えば「発行スピード優先モード」のように、上述した切換待機期間を設定する処理を実行するモードと、駆動ユニット31が安定化するまでの十分な期間を考慮した予め用意された切換待機期間を使用する「通常モード」とをユーザが切換可能としてもよい。
【0124】
本実施形態においては、切換待機期間の標準値を予め設定しておき、切換待機期間を設定する処理において、新たに決定された切換待機期間が切換待機期間の標準値を超える場合には、標準値を使用することにしてもよい。これは、図5に示すフローチャートにおけるステップS2とステップS3との間に、新たに決定された切換待機期間が切換待機期間の標準値を超えるか否かの判別ステップを設定することで実現可能である。
【0125】
本実施形態において、プリンタ1の各種プログラムは、例えばCD-ROM等の非一過性の記録媒体に記憶されたものを用いてもよい。
【符号の説明】
【0126】
1 プリンタ
2 中央本体ユニット
3 印字ユニット
4 制御ユニット(コンピュータ)
4a プロセッサ(データ生成部、搬送制御部、印字制御部)
5 電源ユニット
6 印字ユニットカバー
9 支持ケース
15 取付部
15A 上方中央取付孔
15B 上方左端取付孔
15C 上方右端取付孔
15D 下方左端取付孔
15E 下方右端取付孔
16 印字部
18 導入口
19 排出口
20 搬送路
21 台紙
22 ラベル
23 幅規制シャフト
24 補助搬送ローラ
25 位置検出センサ
26 ガイドローラ
28 プラテンローラ
29 サーマルヘッド
30 剥離板
31 駆動ユニット
32 リボン供給軸
33 リボン巻取軸
34 第1幅規制固定壁部
35 幅規制可動リング
36 第2幅規制固定壁部
37 台紙ガイドローラ
38 押圧スプリング
39 第1リボンガイドローラ
40 第2リボンガイドローラ
41 開閉レバー
42 レバー係合ピン
43 電源スイッチ
44 操作部
45 ディスプレイ
51 通信部
52 データ生成部
53 搬送制御部
54 印字制御部
55 記憶部
70 搬送ローラ機構
81 温度センサ
82 トルクセンサ
83 ラベル幅センサ
84 リボン幅センサ
85 搬送速度センサ
100 ラベル貼付け機
200 外部コンピュータ
ML ラベル連続体
R 熱転写インクリボン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9