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  • 特開-表示装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023069643
(43)【公開日】2023-05-18
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20230511BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20230511BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
H04N5/64 501Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021181667
(22)【出願日】2021-11-08
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
(71)【出願人】
【識別番号】520230031
【氏名又は名称】LM TOKYO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 直樹
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 潤
【テーマコード(参考)】
5G435
【Fターム(参考)】
5G435BB05
5G435BB06
5G435BB11
5G435BB12
5G435EE04
5G435FF13
5G435HH02
5G435LL04
5G435LL07
5G435LL08
(57)【要約】
【課題】本発明は、常の表示装置としての効果を発揮しながら、インテリアとして装飾効果を発揮することが可能な装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の一の実施形態によれば、表示装置であって、表示パネルと、表示パネルを背面から支持するフレームと、前記フレームの、前記表示パネルが配置される面と異なる背面に貼り付けされるシート部材と、を有し、前記フレームは、透光性を有するガラス材料で構成され、前記シート部材は、遮光性を有し、一部に切り抜き加工が施されていることを特徴とする。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルと、
表示パネルを背面から支持するフレームと、
前記フレームの、前記表示パネルが配置される面と異なる背面に貼り付けされるシート部材と、を有し、
前記フレームは、透光性を有するガラス材料で構成され、
前記シート部材は、遮光性を有し、一部に切り抜き加工が施されていることを特徴とする、
表示装置。
【請求項2】
前記フレームは、強化ガラスで構成される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記フレームは、前記背面のうち、制御基板収納部が配置される領域以外の領域に備えられる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記シート部材は、前記フレームに粘着するシールで構成される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示装置は、テレビ装置、ディスプレイ装置、パーソナルコンピュータ、スマートフォンのいずれかである、請求項1に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、有機ELを始めとした高画質の表示パネルを備えた表示装置が提供されている。
【0003】
一方で、ユーザは、表示装置により高画質な映像を楽しむことができるものの、表示装置そのものをインテリアとして用いるというニーズに応えた表示装置の提供が少なく、ユーザの選択肢が少ないことが現状である。
【0004】
装飾用途に適したディスプレイを提供する技術として、液晶画面に装飾材料と同じ画像を提示させる、例えば、特許文献1が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-103866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記技術は、ディスプレイで提示される画像を用いてインテリアの装飾を行うことを実現するものの、表示装置としての通常の機能を発揮しながら装飾効果を奏するものではない。
【0007】
そこで、本発明は、通常の表示装置としての効果を発揮しながら、インテリアとして装飾効果を発揮することが可能な装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一の実施形態は、表示装置であって、表示パネルと、表示パネルを背面から支持するフレームと、前記フレームの、前記表示パネルが配置される面と異なる背面に貼り付けされるシート部材と、を有し、前記フレームは、透光性を有するガラス材料で構成され、前記シート部材は、遮光性を有し、一部に切り抜き加工が施されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、通常の表示装置としての効果を発揮しながら、インテリアとして装飾効果を発揮することが可能な装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1の実施の形態による、表示装置の前面の外観図である。
図2】本発明の第1の実施の形態による、表示装置の背面の外観図である。
図3】本発明の第1の実施の形態による、表示装置の機能ブロック図である。
図4】本発明の第2の実施の形態による、表示装置の前面の外観図である。
図5】本発明の第2の実施の形態による、表示装置の背面の外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の実施の形態による表示装置は、以下のような構成を備える。
[項目1]
表示パネルと、
表示パネルを背面から支持するフレームと、
前記フレームの、前記表示パネルが配置される面と異なる背面に貼り付けされるシート部材と、を有し、
前記フレームは、透光性を有するガラス材料で構成され、
前記シート部材は、遮光性を有し、一部に切り抜き加工が施されていることを特徴とする、
表示装置。
[項目2]
前記フレームは、強化ガラスで構成される、項目1に記載の表示装置。
[項目3]
前記フレームは、前記背面のうち、制御基板収納部が配置される領域以外の領域に備えられる、項目1に記載の表示装置。
[項目4]
前記シート部材は、前記フレームに粘着するシールで構成される、項目1に記載の表示装置。
[項目5]
前記表示装置は、テレビ装置、ディスプレイ装置、パーソナルコンピュータ、スマートフォンのいずれかである、項目1に記載の表示装置。
【0012】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態による表示装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態による、表示装置の前面(視聴者側)の外観図である。
【0013】
図1に示すように、表示装置1は、表示パネル2と、表示パネル2の側面、上面、下面及び背面の周辺に配置され、表示パネル2を支持するフレーム3と、表示パネル2及びフレーム3を下側から指示し、表示装置1をテレビ台等の所定の場所に載置させるための土台部4とを備える。なお、表示装置2を載置させる必要が無い場合には、土台部4を備えない構成とすることもできる。
【0014】
ここで、表示装置1として、本実施形態においては、テレビ装置を想定して説明を行う。
【0015】
また、表示パネル2として、本実施形態においては、有機ELパネルを想定して説明を行うが、液晶パネル、DP(プラズマディスプレイパネル)、EPD(電気泳動ディスプレイパネル)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)表示パネル等)等の表示パネルにも本実施形態に開示の技術を適用することもできる。
【0016】
有機ELパネルは、液晶パネルと比較してバックライトユニットを備えない構成であることから、パネルそのものの薄さを実現できるとともに、特に本実施形態において、フレーム3として強化ガラスを適用するため、ガラスの強度や重さを考慮し、また、液晶装置1全体の構成を考慮したときに、液晶パネルと比較して軽い有機ELを表示パネルとして適用することが好ましい。また、有機ELは、液晶パネルと異なり、バックライトによる発光でなく、自発光素子による発光を特徴として有するため、液晶パネルと異なり、光漏れの無い完全な消灯を実現することができる。
【0017】
上述の通り、本実施形態において、フレーム3として透明度の高い強化ガラスを用いることを特徴としている。透光性を有する、透明度の高いガラス材料を用いることにより液晶装置1を通常のテレビとしての機能を発揮させるとともに、インテリアとして見栄えのよい効果を発揮させることができる。
【0018】
図2は、本発明の第1の実施の形態による、表示装置の(視聴者から見て)背面の外観図である。
【0019】
表示装置1の背面は、上述のフレーム3に対し、表示装置1を動作させるための制御基板等を収納する制御基板収納部5が接合されることで配置され、フレーム3における制御基板収納部5が配置される領域以外の領域、例えば、制御基板収納部5の上部の領域にシート部材6が貼付される。
【0020】
フレーム3は、図1における表示パネル2の周辺の、表示装置1の前面と、表示装置1の背面とで一体型の構成とすることもできるし、前面と背面とで別のフレームを使用し、フレーム同士を接合させて用いることもできる。ここで、別のフレームであっても、上述同様、フレーム3として、透光性を有する、透明度の高いガラス材料を用いることができる。
【0021】
シート部材6は、遮光性の高い材料で構成されることが好ましい。例えば、シート部材6として、ポリエステルフィルム等の材料を用いることができ、シールによりフレーム3に対して容易に張り付けたり、&#21085;がしたりすることができることが好ましい。
【0022】
また、シート部材6において、例えば、波の模様であったり、貝殻の模様であってり、所定の模様7が形成されるよう、切り抜き加工が施されていることを特徴とする。これにより、シート部材6の遮光効果により、表示パネル2による発光が表示装置1に背後に漏れず、他方、シート部材6の一部を切り抜き、シート部材6の一部に模様7が形成されるようにすることで、表示パネル2の発光が模様7に応じた形態で、表示装置1が配置される部屋の壁面等に投影され、インテリアとしての視覚的効果を奏することができる。
【0023】
上述のように、本実施形態において、有機ELを表示パネル2として用いることで、表示パネルによる、白黒を含めた、めりはりのある色彩の実現も含めた発光効果も相まって、シート部材を介して発光される光による演出効果を実現することができる。
【0024】
図3は、本発明の第1の実施の形態による表示装置の機能ブロック図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。
【0025】
上述のように、本実施形態においては、表示装置として、特に、テレビ装置を例に説明する。図3において、表示装置1は、制御部10、メモリ11、チューナ16、復調部17、分離部18、復号部19、表示制御部12、表示部13、入出力部14、送受信部15を有するよう構成され、各々の構成要素は、バス20によって接続され、互いにデータの送受信が可能な状態となっている。
【0026】
また、表示装置1は、図示しない放送局から送出されたデジタル放送信号を、チューナ16を介して受信し、復調部17によって受信した放送信号を復調する。ここで、受信されるデジタル放送信号の一例として、MPEG-TS方式等で多重化されて伝送された信号が挙げられる。
【0027】
分離部18は、MPEG-TS方式で受信された放送信号を映像データ及び音声データ等のデータに分離し、復号部19は、分離された映像データ及び音声データを復号し、表示制御部12により、映像の場合には、ディスプレイ等の表示部13に番組映像、広告の映像等を表示し、音声の場合には、(図示しない)スピーカ等を経て音声出力する。また、表示装置1は、図示しないブラウザをプリインストールしており、ブラウザを通じて、インターネット経由で受信されたコンテンツを表示部13に表示することができる。
【0028】
制御部10は、表示装置1全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御、及びアプリケーションの実行及び認証処理に必要な情報処理等を行う演算装置である。例えば制御部10はCPU(Central Processing Unit)であり、図示しないストレージに格納されメモリ11に展開されたプログラム等を実行して各情報処理を実施する。
【0029】
メモリ11は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶と、フラッシュメモリやHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶と、を含む。メモリ11は、制御部10のワークエリア等として使用され、装置の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、及び各種設定情報等を格納する。
【0030】
図示しないストレージは、アプリケーション・プログラム等の各種プログラムを格納する。また、表示装置1で受信されたテレビ番組を録画先として格納することができる。ストレージとして、ハードディスク装置を用いることができる。また、ストレージとして、入出力部14(例えば、USBインターフェース)を介してハードディスク装置を表示装置1に対して外付けすることもできる。
【0031】
送受信部15は、表示装置1を有線または無線でネットワークに接続する。なお、送受信部15は、Bluetooth(登録商標)及びBLE(Bluetooth Low Energy)の近距離通信インターフェースを備えていてもよい。
【0032】
入出力部14は、USBインターフェース、HDMIインターフェース等からなり、ハードディスク装置や録画装置等外部装置と接続するためのインターフェースとなる。
【0033】
上述のように、表示装置1を動作させるための機能ブロックとして説明されたCPU、メモリ等の装置は、制御基板に配置され、制御基板は、図2に示す、制御基板収納部5に収納される。
【0034】
図4は、本発明の第2の実施の形態による、表示装置の前面の外観図である。
【0035】
第1の実施形態において、表示装置としてテレビ装置を例に説明を行ったが、テレビ装置に限らず、パーソナルコンピュータに接続されるディスプレイ装置、デジタルサイネージの用途に使用されるディスプレイ装置、ラップトップ等のパーソナルコンピュータ、スマートフォン等、表示パネルを備える装置に本実施形態に開示技術を適用することもできる。
【0036】
図4は、表示装置30としてラップトップ型のパーソナルコンピュータを例としたものである。
【0037】
また、表示パネル32として、本実施形態においては、有機ELパネルを想定して説明を行うが、液晶パネル、DP(プラズマディスプレイパネル)、EPD(電気泳動ディスプレイパネル)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)表示パネル等)等の表示パネルにも本実施形態に開示の技術を適用することもできる。
【0038】
上述の通り、有機ELパネルは、液晶パネルと比較してバックライトユニットを備えない構成であることから、パネルそのものの薄さを実現できるとともに、特に本実施形態において、フレーム33として強化ガラスを適用するため、ガラスの強度や重さを考慮し、また、液晶装置1全体の構成を考慮したときに、液晶パネルと比較して軽い有機ELを表示パネルとして適用することが好ましい。また、有機ELは、液晶パネルと異なり、バックライトによる発光でなく、自発光素子による発光を特徴として有するため、液晶パネルと異なり、光漏れの無い完全な消灯を実現することができる。
【0039】
また、上述の通り、本実施形態において、パーソナルコンピュータ30の表示パネル32を主として構成する蓋部のうち、表示パネル32の周辺を覆うフレーム33として透明度の高い強化ガラスを用いることを特徴としている。透光性を有する、透明度の高いガラス材料を用いることにより液晶装置1を通常のパーソナルコンピュータとしての機能を発揮させるとともに、インテリアとして見栄えのよい効果を発揮させることができる。また、パーソナルコンピュータ30のキーボード周辺部に発光装置34を埋め込み、強化ガラスのフレームの背面全体に向けて発光させることもできる。
【0040】
図5は、本発明の第2の実施の形態による、表示装置の(利用者から見て)背面の外観図である。
【0041】
本実施形態において、表示装置の蓋部背面は、第1の実施形態と異なり、上述のフレーム33に対し、表示装置1を動作させるための制御基板等を収納する制御基板収納部5が備えられないため、フレーム33のいずれかの領域においてシート部材36が貼付される。
【0042】
フレーム33は、図1における表示パネル2の周辺の、表示装置1の前面と、表示装置1の背面とで一体型の構成とすることもできるし、前面と背面とで別のフレームを使用し、フレーム同士を接合させて用いることもできる。ここで、別のフレームであっても、上述同様、フレーム33として、透光性を有する、透明度の高いガラス材料を用いることができる。
【0043】
シート部材36は、遮光性の高い材料で構成されることが好ましい。例えば、シート部材6として、ポリエステルフィルム等の材料を用いることができ、シールによりフレーム3に対して容易に張り付けたり、&#21085;がしたりすることができることが好ましい。
【0044】
また、シート部材36において、例えば、波の模様であったり、貝殻の模様であってり、所定の模様37が形成されるよう、切り抜き加工が施されていることを特徴とする。これにより、シート部材36の遮光効果により、表示パネル32による発光が表示装置1に背後に漏れず、他方、シート部材36の一部を切り抜き、シート部材36の一部に模様37が形成されるようにすることで、表示パネル32の発光が模様37に応じた形態で、表示装置30が配置される部屋の壁面等に投影され、インテリアとしての視覚的効果を奏することができる。特に、パーソナルコンピュータ30の場合、フレーム背面に回路基板収納部を備える必要が無いため、フレーム背面全体にシート部材36を貼付することができる。
【0045】
上述のように、本実施形態において、テレビ装置以外にパーソナルコンピュータにおいても、同様の構成とすることで、液晶パネルの発光による室内の演出効果を実現することができる。
【0046】
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0047】
1 表示装置
2 表示パネル
3 フレーム
4 土台部
5 制御基板収納部
6 遮光シート


図1
図2
図3
図4
図5