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特開2023-69702位置決め装置、放射線治療装置及び位置決め方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023069702
(43)【公開日】2023-05-18
(54)【発明の名称】位置決め装置、放射線治療装置及び位置決め方法
(51)【国際特許分類】
   A61N 5/10 20060101AFI20230511BHJP
【FI】
A61N5/10 T
A61N5/10 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021181771
(22)【出願日】2021-11-08
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000279
【氏名又は名称】弁理士法人ウィルフォート国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤井 孝明
【テーマコード(参考)】
4C082
【Fターム(参考)】
4C082AC02
4C082AC03
4C082AC05
4C082AE01
4C082AJ07
4C082AJ08
4C082AJ16
4C082AL07
4C082AP07
4C082AP13
4C082AR02
(57)【要約】
【課題】計算時間をより低減しながら精度の高い患者位置決めを可能とする位置決め装置、放射線治療装置及び位置決め方法を提供する。
【解決手段】、画像取得部21は、患者Bが搭載される寝台7が並進移動する複数の移動軸とは異なる向きの複数の撮影軸のそれぞれに沿って患者Bを撮影した複数の透視X線画像を取得する。疑似透視X線画像作成部22は、患者Bの3次元透視画像を各撮影軸に応じた複数の面のそれぞれに投影した複数の疑似透視X線画像を作成する。類似度計算部24は、各透視X線画像と各疑似透視X線画像との類似度を計算する。最適化計算処理部25は、類似度に基づいて、複数の撮影軸を含む複数の最適化軸のそれぞれに沿った複数の並進方向と、複数の回転軸を中心とした複数の回転方向とのそれぞれについて、各透視X線画像と各疑似透視X線画像とが最も一致するような、寝台7の移動量を算出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検者が搭載される寝台の位置を制御する位置決め装置であって、
前記寝台が並進移動する複数の移動軸とは異なる向きの複数の撮影軸のそれぞれに沿って前記被検者を撮影した複数の透視画像を取得する画像取得部と、
前記被検者の3次元透視画像を各撮影軸に応じた複数の面のそれぞれに投影した複数の疑似透視画像を作成する作成部と、
各透視画像と各疑似透視画像との類似度を計算する計算部と、
前記類似度に基づいて、前記複数の撮影軸を含む複数の最適化軸のそれぞれに沿った複数の並進方向と、複数の回転軸を中心とした複数の回転方向とのそれぞれについて、各透視画像と各疑似透視画像とが最も一致するような、前記寝台の移動量を算出する最適化部と、を備える位置決め装置。
【請求項2】
前記複数の撮影軸は、互いに略直交している、請求項1に記載の位置決め装置。
【請求項3】
前記撮影軸は、2つである、請求項1に記載の位置決め装置。
【請求項4】
前記移動軸は、2つ以上あり、
前記撮影軸は、前記移動軸のいずれか2つの軸で形成される平面に沿った方向を向いている、請求項3に記載の位置決め装置。
【請求項5】
前記回転軸は、前記最適化軸と同一である、請求項1に記載の位置決め装置。
【請求項6】
前記最適化部は、前記疑似透視画像上に設定された関心領域と、当該関心領域に対応する前記透視画像上の領域とが最も一致するように、前記寝台の移動量を算出する、請求項1に記載の位置決め装置。
【請求項7】
請求項1に記載の位置決め装置と、
前記位置決め装置にて算出された移動量に基づいて前記寝台を移動させる寝台制御装置と、
前記移動された寝台に搭載された被検者に放射線を照射する照射装置と、を有する放射線治療装置。
【請求項8】
被検者が搭載される寝台の位置を制御する位置決め装置による位置決め方法であって、
前記寝台が並進移動する複数の移動軸とは異なる向きの複数の撮影軸のそれぞれに沿って前記被検者を撮影した複数の透視画像を取得し、
前記被検者の3次元透視画像を各撮影軸に応じた複数の面のそれぞれに投影した複数の疑似透視画像を作成し、
各透視画像と各疑似透視画像との類似度を計算し、
前記類似度に基づいて、前記複数の撮影軸を含む複数の最適化軸のそれぞれに沿った複数の並進方向と、複数の回転軸を中心とした複数の回転方向とのそれぞれについて、各透視画像と各疑似透視画像とが最も一致するような、前記寝台の移動量を算出する、位置決め方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、位置決め装置、放射線治療装置及び位置決め方法に関する。
【背景技術】
【0002】
がんの治療法の1つとして、放射線を患者に照射する放射線治療が知られている。放射線治療で用いられる放射線は、X線又はガンマ線のような非荷電粒子線と、陽子線又は炭素線のような荷電粒子線とに大別される。後者の荷電粒子線を使用した放射線治療は、一般に粒子線治療と呼ばれている。
【0003】
非荷電粒子線の場合、線量は体内で浅い位置から深い位置にかけて一定の割合で減少する。一方、荷電粒子線の場合、特定の深さにエネルギー損失のピークを有する線量分布(ブラックカーブ)を形成することができる。このため、荷電粒子線のエネルギー損失のピークを腫瘍の位置に合わせることにより、腫瘍よりも深い位置にある正常な組織へ照射される荷電粒子線の線量を大幅に低下させることが可能となる。
【0004】
このため、放射線治療では、所望の線量の放射線を正確に標的となる腫瘍に照射することが治療効果の向上にとって重要である。放射線の腫瘍への正確な照射を実現するためには、予め作成した治療計画によって決められた計画位置と同じ位置に患者の位置を合わせる必要がある。この患者の位置を合わせることを患者の位置決めと呼ぶ。
【0005】
放射線治療における患者の位置決めの方法として、寝台の上に寝ている患者を、2組のX線管と平面検出器(Flat Panel Detector:FPD)により互いに異なる2方向から撮影した透視X線画像(Digital Radiography:DR)を用いる方法がある。この方法では、放射線治療時に患者を撮影した透視X線画像と、治療計画を作成する際に用いたCT(Computed Tomography)画像から作成した疑似透視X線画像とを比較して、骨のような位置決め対象構造物の位置が透視X線画像と疑似透視X線画像とで一致するように患者の位置決めが行われる。
【0006】
また、一般的に、透視X線画像には患者の固定具及び軟組織のような位置決め対象構造物以外の構造物が写り込んだり、位置決め対象構造物である骨の配置が治療計画時から変化したりすることがある。このような状況では、透視X線画像と疑似透視X線画像とに写された構造が画像全体にわたって一致しない。この場合、透視X線画像上で位置決め対象構造物が存在する領域として設定された関心領域(Region of Interest:ROI)を用いた患者の位置決めが行われる。なお、関心領域の設定は、通常、医療従事者であるユーザが画像上に関心領域を描画することで行われる。
【0007】
患者の位置決めを行う自動位置合わせは、患者が寝ている寝台の並進量及び回転量をパラメータとし、そのパラメータの最適値を最適化計算により算出することで行われる。通常、並進量は、互いに直交する3軸(x、y、z)に沿った3成分を有し、回転量は、その3軸を回転軸とした3成分(Pitch、Roll、Yaw)を有するため、最適化計算では、6成分のそれぞれに対する最適化プロセスが繰り返し行われることで、パラメータの最適値が算出される。また、並進量を規定する3軸は、患者を計画位置に配置するための寝台の移動軸と一致し、x軸は仰向けに寝台に横たわった患者から見て右から左に向かう方向(Right-Left direction:RL方向)、y軸は足から頭に向かう方向(Superior-Inferior direction:SI方向)、z軸は背中から腹部に向かう方向(Anterior-Posterior:AP方向)を向いている。
【0008】
しかしながら、最適化計算を行うパラメータの軸が撮影装置の撮影軸と異なる場合、最適化計算において、パラメータの最適値に到達できなかったり、最適化計算における計算量が増加したりすることがある。
【0009】
これに対して特許文献1及び2には、最適化計算において、各成分に対する最適化プロセスが終了した後で透視X線画像を撮影する撮影軸に沿った方向に対する1次元方向の最適化プロセスを追加することで、最適化計算における最適化プロセスを繰り返す計算回数を軽減化する技術が開示されている。
【0010】
また、特許文献3には、撮影軸に沿った方向に対する並進量の最適化を、その透視撮影軸に直交する1方向によってのみ評価することで、透視X線画像の枚数を削減して、患者の位置決めに係る時間の短縮化を図る技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特許第6668902号
【特許文献2】国際公開第2018/225234号
【特許文献3】特開2013―99431号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
特許文献1及び2に開示された技術では、通常の多次元成分に対する最適化プロセスが終了した後で、撮影軸に沿った方向に対する最適化プロセスが追加されているため、1計算あたりの最適化プロセスが増加するため、計算時間の低減率が低いという問題がある。
【0013】
また、特許文献3に開示された技術では、画像上の関心領域の位置によっては、パラメータの最適値を算出することが困難になるという問題がある。例えば、小さな関心領域が画像の端に設定された場合、ある撮影軸に沿った方向に対する並進量を変化させると、その撮影軸に直交する別の撮影軸で取得した画像上では、関心領域内の位置決め対象構造物が画像の端又は中心部へに移動して関心領域の外に外れてしまうことがある。この場合、最適値の算出が難しい。
【0014】
本開示の目的は、計算時間をより低減しながら精度の高い患者位置決めを可能とする位置決め装置、放射線治療装置及び位置決め方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本開示の一態様に従う位置決め装置は、被検者が搭載される寝台の位置を制御する位置決め装置であって、前記寝台が並進移動する複数の移動軸とは異なる向きの複数の撮影軸のそれぞれに沿って前記被検者を撮影することで複数の透視画像を取得する画像取得部と、前記被検者の3次元透視画像を各撮影軸に応じた複数の面のそれぞれに投影した複数の疑似透視画像を作成する作成部と、各透視画像と各疑似透視画像との類似度を計算する計算部と、前記類似度に基づいて、前記複数の撮影軸を含む複数の最適化軸のそれぞれに沿った複数の並進方向と、複数の回転軸を中心とした複数の回転方向とのそれぞれについて、各透視画像と各疑似透視画像とが最も一致するような、前記寝台の移動量を算出する最適化部と、を備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、計算時間をより低減しながら精度の高い患者位置決めが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本開示の一実施形態に係る粒子線治療システムの全体構成を示す図である。
図2】患者位置決め処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図3】最適化計算処理をより詳細に説明するためのフローチャートである。
図4】並進パラメータの最適化軸の一例を示す図である。
図5】最適化軸と撮影体系との関係の一例を示す図である。
図6】スコアマップ画像の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。
【0019】
なお、以下の記載及び図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略及び簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でもよい。また、実施形態を説明する図において、同一の機能を有する箇所には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略することがある。また、図面において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、図面に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。また、同一あるいは同様の構成要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。ただし、これらの複数の構成要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
【0020】
図1は、本開示の一実施形態に係る粒子線治療システムの全体構成を示す図である。図1に示す粒子線治療システムAは、被検者である患者Bを標的として粒子線を照射するための装置群を有する放射線治療装置である。粒子線治療システムAは、加速器1と、ビーム輸送装置2と、ガントリ3と、照射ノズル4と、FPD5A及び5Bと、X線管6A及び6Bと、寝台7と、ロボットアーム8と、通信装置9と、データサーバ10と、治療計画装置11と、透視X線画像撮影装置12と、寝台制御装置13と、患者位置決め装置20とを備える。
【0021】
加速器1は、患者Bに照射する粒子線を生成する粒子線生成器であり、粒子線を、患者Bの治療に適したエネルギーになるまで加速して出力する。ビーム輸送装置2は、加速器1から出力された粒子線をガントリ3まで輸送する。粒子線の種類は、特に限定されず、例えば、陽子線又は炭素線などである。
【0022】
ガントリ3及び照射ノズル4は、加速器1から輸送された粒子線を患者Bに照射する照射装置である。ガントリ3は、加速器1から輸送された粒子線を患者Bに照射する照射角度を調整する。具体的には、ガントリ3は、患者Bを囲って360°の回転することが可能な回転機構を有し、回転することにより照射角度を調整する。照射ノズル4は、ガントリ3に備わっており、ガントリ3まで輸送された粒子線を患者Bに照射する。照射ノズル4には、粒子線の形状を患者の患部の形状に合うように調整する機構が組み込まれていてもよい。
【0023】
FPD5A及び5BとX線管6A及び6Bとは、患者Bの透視撮影を行う撮影体系を構成する。FPD5A及び5Bは、X線を検出して患者Bを撮影する平面状の検出器である。X線管6A及び6Bは、X線を出力する。FPD5A及びX線管6Aは、X線管6Aから出力されたX線がFPD5Aにて検出されるように対向して配置され、FPD5B及びX線管6Bは、X線管6Bから出力されたX線がFPD5Bにて検出されるように対向して配置される。FPD5Aの中心とX線管6Aとを結ぶ軸と、FPD5Bの中心とX線管6Bとを結ぶ軸とが患者を撮影する2つの撮影軸となる。2つの撮影軸は、互いに直交することが好ましいが、互いに直交していなくてもよい。また、粒子線治療システムAは、FPD及びX線管をそれぞれ3つ以上備えてもよい。この場合、撮影軸も3つ以上となる。
【0024】
寝台7は、患者Bに粒子線を照射する際に患者Bを載せる台である。ロボットアーム8は、寝台7を移動させる装置である。具体的には、ロボットアーム8は、寝台7に対して、複数の移動軸のそれぞれに沿った複数の並進方向への並進移動と、複数の回転軸を中心とした複数の回転方向への回転移動とを行う。本実施形態では、移動軸と回転軸同一であり、移動軸(回転軸)は3つある。また、各移動軸は、寝台7に仰向けに横たわった患者Bから見て右から左に向かう方向(RL方向)、患者Bの足から頭に向かう方向(SI方向)、背中から腹部に向かう方向(AP方向)を向いている。
【0025】
通信装置9は、データサーバ10、治療計画装置11及び患者位置決め装置20を互いに通信可能に接続する。
【0026】
データサーバ10は、患者Bの粒子線治療に関する種々の情報を格納する格納装置である。データサーバ10は、例えば、患者Bの3次元透視画像情報と、患者Bの治療計画を示す治療計画情報とを格納する。3次元透視画像は、患者の形状及び電子密度をボクセル単位で示す情報を含む。3次元透視画像は、例えば、コンピュータ断層(Computed Tomography:CT)撮影画像であり、事前(患者Bの治療計画情報を作成する前)に生成される。治療計画情報は、3次元透視画像に基づいて生成される。また、治療計画情報は、治療時の患者Bの配置である計画配置を示す計画配置情報を含む。患者Bの配置は、患者Bの位置及び角度(姿勢)を示し、寝台7の位置及び角度によって定まる。
【0027】
治療計画装置11は、データサーバ10に格納された3次元透視画像情報に基づいて、患者Bの治療計画を作成し、その治療計画を示す治療計画情報をデータサーバ10に格納する。
【0028】
透視X線画像撮影装置12は、FPD5A及びX線管6Aと、FPD5B及びX線管6Bとをそれぞれ制御して、患者Bを互いに異なる角度から撮影した複数の透視X線画像を取得し、その取得した透視X線画像は位置決め装置20に送信する。透視X線画像は、本実施形態では、2つある。
【0029】
寝台制御装置13は、ロボットアーム8を制御して寝台7の配置を調整することで、患者Bの配置を調整する。
【0030】
患者位置決め装置20は、データサーバ10に格納された3次元透視画像情報及び治療計画情報と、透視X線画像撮影装置12にて取得された透視X線画像とに基づいて、患者Bの位置決め処理を実行する。
【0031】
患者Bの位置決め処理は、患者Bの粒子線治療の開始前に、寝台7に載せられた患者Bを治療計画情報にて示される計画配置と同じ配置にする処理である。患者位置決め装置20は、寝台制御装置13を介してロボットアーム8を制御して寝台7の位置及び角度を調整することで、患者Bを計画配置と同じ配置にする。
【0032】
位置決め処理が終了すると、実際に患者Bの粒子線治療が行われる。具体的には、加速器1にて治療に適したエネルギーまで加速された粒子線がビーム輸送装置2を介してガントリ3に輸送される。粒子線は、ガントリ3にて適切な方向に偏向され、照射ノズル4を通過して患者Bの患部に照射される。
【0033】
以下、位置決め装置20についてより詳細に説明する。
【0034】
位置決め装置20は、図1に示すように、画像取得部21と、疑似透視X線画像作成部22と、ROI描画部23と、類似度計算部24と、最適化計算処理部25と、画像表示部26と、制御部27とを有する。
【0035】
画像取得部21は、データサーバ10から通信装置9を介して3次元透視画像情報を取得し、透視X線画像撮影装置12から透視X線画像を取得する。
【0036】
疑似透視X線画像作成部22は、画像取得部21にて取得された3次元透視画像を、透視X線画像を撮影する各撮影軸に応じた複数の面のそれぞれに投影した複数の疑似透視画像である複数の疑似透視X線画像を作成する作成部である。疑似透視X線画像作成部22は、透視X線画像を生成した撮影体系と同じ仮想的な空間上で患者Bの3次元画像を配置して投影処理することで疑似透視X線画像を作成する。撮影軸に応じた面は、例えば、撮影軸に直交する面である。
【0037】
ROI描画部23は、疑似透視X線画像における患者の位置決めに使用する関心領域であるROIを特定する。具体的には、ROI描画部23は、疑似透視X線画像を表示して、ユーザに疑似透視X線画像上にROIを描画させることで、ROIを特定する。ROIは、例えば、骨のような位置決め対象構造物を含むように描画される。
【0038】
類似度計算部24は、ROI描画部23にて特定されたROIにおける透視X線画像と疑似透視X線画像との類似度を計算する。本実施形態では、類似度計算部24は、2つの撮影軸のそれぞれに対応する透視X線画像と疑似透視X線画像との類似度の合計値を計算する。4
【0039】
類似度は、画像の類似の度合いを評価可能な指標であれば、特に限定されないが、例えば、相互情報量又は正規化相互相関(Zero-mean Normalized Cross Correlation:ZNCC)係数である。正規化相互相関係数SZNCCは、式(1)で計算される。
【数1】
ここで、g(i,j)は透視X線画像の画素(i,j)の画素値、f(i,j)は疑似透X線画像の画素(i,j)の画素値、μは透視X線画像の平均輝度値、μは疑似透視X線画像の平均輝度値である。
【0040】
最適化計算処理部25は、類似度計算部24にて算出された類似度に基づいて、ROI描画部23にて特定されたROIにおいて透視X線画像と疑似透視X線画像とが最も一致するような、寝台7の移動量を算出する最適化部である。具体的には、最適化計算処理部25は、所定の最適化計算手法を用いて、寝台7の並進移動及び回転移動の移動量に対応する配置パラメータの値を最適化することで、寝台7の移動量を算出する。配置パラメータは、並進移動に関する3つの自由度と、回転移動に関する3つの自由度とを有する。最適化計算手法は、特に限定されないが、例えば、準ニュートン法に属するBFGS(Broyden-Fletcher-Goldfarb-Shanno)法、ネルダー-ミード(Nelder-Mead)法、又は、パウエル(Powell)法などである。
【0041】
画像表示部26は、種々の情報及び画像を表示する表示部である。例えば、画像表示部26は、透視X線画像、疑似透視X線画像、及び、ROI領域を示すROI画像などを表示する。
【0042】
制御部27は、寝台制御装置13を制御して、寝台7の配置を調整することで、患者Bの配置を調整する。
【0043】
以上の機能を有する位置決め装置20は、コンピュータ装置のような種々の情報処理が可能な情報処理装置にて実現することができる。情報処理装置は、例えば、演算素子、記憶媒体及び通信インターフェースを有し、さらに、必要に応じてマウス及びキーボードのような入力部と、ディスプレイのような表示部とを有する。
【0044】
演算素子は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びFPGA(Field-Programmable Gate Array)などのプロセッサである。記憶媒体は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記憶媒体、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)及びSSD(Solid State Drive)などの半導体記憶媒体などである。また、記憶媒体として、DVD(Digital Versatile Disk)などの光ディスク及び光ディスクドライブの組み合わせが用いられてもよい。さらに、記憶媒体として、磁気テープメディアのような他の高値の記憶媒体が用いられてもよい。
【0045】
記憶媒体には、ファームウェアなどのプログラムが格納されている。位置決め装置20の動作開始時(例えば電源投入時)に、演算素子がプログラムを記憶媒体から読み出して実行することにより、位置決め装置20の各部21~27が実現され、全体の一連の制御が実行される。また、記憶媒体には、プログラム以外にも、位置決め装置20の各処理に必要なデータ等が格納される。
【0046】
なお、本実施形態の位置決め装置20は、複数の情報処理装置が通信ネットワークを介して通信可能に構成された、いわゆるクラウドコンピューティングにて構成されてもよい。
【0047】
以下、患者位置決め装置20による患者位置決め処理について、図2から図6を用いてより詳細に説明する。
【0048】
図2は、患者位置決め処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【0049】
なお、患者Bは寝台7のセットアップポジションに配置されているものとする。セットアップポジションとは、患者Bを計画配置と同じ配置にするための位置である。例えば、寝台7上の患者Bの体表の位置が治療室内に設置された赤外線レーザを用いて測定され、その位置に基づいて、患者Bが寝台7のセットアップポジションに配置される。
【0050】
患者位置決め処理では、先ず、制御部27は、データサーバ10から治療計画情報を取得し、その治療計画情報に含まれる計画配置情報に基づいて、寝台制御装置13を介してロボットアーム8を制御して、患者Bの配置が計画配置情報にて示される計画配置となるように、患者Bを載せた寝台7を移動させる(ステップS100)。このとき、寝台7に載せられた患者Bの位置決め対象構造物が、FPD5A及び5BとX線管6A及び6Bとで形成されるX線の照射領域に含まれる。
【0051】
その後、画像取得部21は、透視X線画像撮影装置12を介して、患者Bを互いに異なる複数の方向から撮影した複数の透視X線画像情報を取得する(ステップS101)。本実施形態では、画像取得部21は、2つの撮影軸に沿った2つの方向から撮影した2つ透視X線画像情報を取得する。
【0052】
疑似透視X線画像作成部22は、データサーバ10から3次元透視画像情報を取得し、その3次元透視画像情報に基づいて、配置パラメータの変位量の初期値を設定する(ステップS102)。例えば、疑似透視X線画像作成部22は、3次元透視画像情報を画像表示部26に表示し、ユーザに初期値を入力させるこ。なお、疑似透視X線画像作成部22は、ユーザを介さずに、所定の値を初期値として設定してもよい。
【0053】
疑似透視X線画像作成部22は、透視X線画像情報の撮影体系と同じ撮影体系を想定して3次元透視画像情報を平面に投影することにより、2つの疑似透視X線画像を作成する(ステップS103)。
【0054】
ROI描画部23は、疑似透視X線画像情報を表示して、ユーザにて描画されたROIを特定する。類似度計算部24は、そのROIにおける透視X線画像情報と疑似透視X線画像情報との類似度を計算する(ステップS104)。
【0055】
最適化計算処理部25は、類似度が予め設定した収束条件を満たすか否かを判定する(ステップS105)。
【0056】
類似度が収束条件を満たさない場合(ステップS105:No)、最適化計算処理部25は、配置パラメータを調整するための最適化処理を行うことで、配置パラメータを最適化する(ステップS106)。
【0057】
一方、類似度が収束条件を満たす場合(ステップS105:Yes)、制御部27は、調整した配置パラメータに基づいて、寝台制御装置13を介して寝台7を移動させ(ステップS107)、患者位置決め処理を終了する。これにより、患者を現在の配置から治療計画時の配置へと移動させ、精密に位置決めすることが可能となる。その後、実際の粒子線の照射が行われる。
【0058】
図3は、図2のステップS102~106の処理である最適化計算処理をより詳細に説明するためのフローチャートである。
【0059】
最適化計算処理では、最適化計算処理部25は、配置パラメータの6成分に対して、最適化を行う最適化順番を設定する(ステップS200)。ここでは、最適化計算処理部25は、最適化順序を、並進量に関する3成分、回転量に関する3成分の順とする。以下、並進量の関する成分を並進パラメータ、回転量に関する成分を回転パラメータと呼ぶこともある。なお、図2では、ステップS200の処理については省略している。また、図3では、最適化計算処理部25以外で行われる処理(例えば、ステップS103及びS104の処理)については省略している。
【0060】
最適化計算処理部25は、最適化順番に従って、並進パラメータの3成分のそれぞれについて、順番に並進パラメータの値を最適化する1次元最適化計算を実施する(ステップS201)。1次元最適化計算は、公知のBrent法などを用いることで、最適化の対象となる最適軸に沿った1次元方向において、ROI内の透視X線画像情報と疑似透視X線画像情報との類似度が最も大きくなるパラメータの値を計算する処理である。
【0061】
図4は、並進パラメータの最適化軸の一例を示す図である。図4の例では、寝台7が並進移動する移動軸をx(RL)軸、y(SI)軸及びz(AP)軸としている。並進パラメータの最適化軸は、FPD5Aの中心とX線管6Aを結ぶ撮影軸であるFPD軸と、FPD5Bの中心とX線管6Bを結ぶ撮影軸であるFPD軸と、y軸である。
【0062】
本実施形態のようにFPD軸及びFPD軸とx軸及びz軸が互いに異なる場合(図4の例では、45度ずつ傾いて配置されている)、x軸及びz軸を最適化軸とすると、最適化が困難となる最適化困難事象が発生する恐れがある。これに対して、本実施形態では、x軸及びz軸を最適化軸とした2つの並進方向の最適化計算を行わずに、並進パラメータの最適化軸をFPD軸、FPD軸及びy軸とすることで、最適化困難事象を抑制することを可能にしている。最適化困難事象は、1次元方向の最適化計算を行った結果が他の方向の最適化計算の結果に影響を与え、最適化計算の繰り返し回数が増加したり、局所最適解の影響により最適値に到達できなかったりする事象である。
【0063】
図5及び図6は、最適化困難現象をより詳細に説明するための図である。
【0064】
図5は、最適化軸と撮影体系(FPD5A及び5B、並びにX線管6A及び6B)との関係を示す図である。図5の例では、FPD軸及びFPD軸は、y軸に直交する平面(x軸及びz軸で形成される平面)に沿った方向を向き、それぞれx軸及びz軸から45度ずれている。
【0065】
図6は、透視X線画像と疑似透視X線画像との類似度であるマッチングスコアの分布を表すスコアマップ画像を示す図である。スコアマップ画像は、具体的には、位置決め対象構造物の計画配置上の位置に対する相対位置ごとに、マッチングスコアを示す画像である。スコアマップ画像の濃淡は、マッチングスコアの大きさを表しており、明るいほどマッチングスコアが高いことを示す。
【0066】
図6(a)に示すスコアマップ画像100は、最適化軸を寝台7の移動軸(x軸、y軸及びz軸)とした場合におけるx軸及びz軸方向のマッチングスコアの分布を表し、図6(b)に示すスコアマップ画像101は、本実施形態のように、最適化軸をFPD軸、FPD軸及びy軸とした場合のFPD軸及びFPD軸方向の分布を表す。
【0067】
図6(a)の場合、スコアマップ画像100では、マッチングスコアが高い高スコア帯200が斜め方向に存在している。これは、高スコア帯200が撮影軸(FPD1軸及びFPD2軸)に沿って現れるためである。
【0068】
このとき、治療計画における位置決め対象構造物の位置が位置Aであるときに位置決め対象構造物が位置Bに存在した場合、マッチングスコアは、スコアマップ画像100における位置Bに対応した値となる。1次元最適化計算では、対象となる最適化軸に沿った1次元方向においてマチングスコアが最も高くなるようにパラメータの値が決定される。例えば、x軸方向の最適化計算の後に、y軸方向及びz軸方向の最適化計算が行われると、位置決め対象構造物のスコアマップ画像100における位置が直ぐに位置Aとならず、位置Bのx方向側に存在する高スコア帯200の位置に最適化される。その後、最適化計算が繰り返されることにより、位置決め対象構造物のスコアマップ画像100における位置は、高スコア帯200内でジグザクとx方向及びz方向の値を更新していく。これにより、最適化計算の繰り返し回数が増加し、場合によっては、パラメータの値が局所最適化されてしまい、適切な値に到達できないことがある。
【0069】
一方、本実施形態のように最適化軸を撮影軸であるFPD軸及びFPD軸とした場合のスコアマップ画像101では、高スコア帯201は、最適化軸に沿って存在することとなる。このため、上述したような位置決め対象構造物のスコアマップ画像100における位置がジグザグと更新されることを抑制することが可能となり、パラメータの値を効率的に適切な値に最適化できる。
【0070】
図3の説明に戻る。ステップS201が終了すると、最適化計算処理部25は、回転成分の各成分に対する1次元最適化計算を実施する(ステップS202)。回転成分の最適化計算では、最適化軸(回転軸)を、寝台7の移動軸(x、y、z)と同一としてもよいし、並進成分の最適化軸(FPD1軸、FPD2軸、y軸)と同一としてもよい。
【0071】
最適化計算処理部25は、配置パラメータの最適化計算の結果である最適化結果が収束条件を満たすか否かを判定する(ステップS203)。
【0072】
例えば、最適化計算手法としてパウエル法が使用される場合、最適化計算処理部25は、今回の最適化結果におけるマッチングスコア(類似度)をfret、前回の最適化結果におけるマッチングスコアをfとした場合、式(2)が満たされる場合、最適化結果が収束条件を満たすと判定する。
【数2】
ここで、rは、相対許容誤差値と呼ばれる定数値であり、例えば、予め定められてもよいし、ユーザにて設定可能であってもよい。なお、|f-fret|は、今回の最適化結果におけるマッチングスコアの前回の最適化結果におけるマッチングスコアからの変化量を表し、(|f|+|fret|)/2は、今回の最適化結果におけるマッチングスコアと前回の最適化結果におけるマッチングスコアの平均値を表す。
【0073】
収束条件が満たされていない場合(ステップS203:No)、最適化計算処理部25は、追加の最適化計算プロセスが必要か否かを判定する(ステップS204)。
【0074】
例えば、最適化計算手法としてパウエル法が使用される場合、最適化計算処理部25は、式(3)で表される3つの関数f、f及びfを使用して、追加の最適化計算が必要か否かを判定する。
【数3】
関数fは、現在の最適化計算の前の開始点Pにおけるマッチングスコア、関数fは、現在の最適化計算の後の最適化点Pにおけるマッチングポイントを示す。また、関数fは、開始点Pから最適化点Pに向かう方向である平均移動方向に、最適化点Pから、開始点Pから最適化点Pまでの距離と同じ距離進んだ点におけるマッチングポイントを示す。なお、開始点P及び最適化点Pは、位置決め対象構造物のスコアマップ画像100における点(位置)を表す。
【0075】
最適化計算処理部25は、関数f、f及びfに関する以下の式(4)及び式(5)の少なくとも一方に該当する場合、追加の最適化計算を行う必要がないと判定する。
【数4】
ここで、Δfは、現在の最適化計算において、最適化軸のそれぞれの方向に沿ったマッチングスコアの減少量のうち、最も変化量が大きい値の絶対値である。
【0076】
式(4)に該当する場合、平均移動方向に沿ったマッチングスコアの減少量が一方向の成分のみに依存したものであることを示す。また、式(5)に該当する場合、マッチングスコアの値が既に局所最適解となっていることを示す。
【0077】
追加の最適化計算が必要な場合(ステップS204:Yes)、最適化計算処理部25は、追加の最適化計算を実施し(ステップS205)、ステップS201の処理に戻る。追加の最適化計算は、開始点Pから最適化点Pに向かう平均移動方向に対する1次元の最適化計算である。
【0078】
追加の最適化計算処理が不要な場合(ステップS204:No)、最適化計算処理部25は、最適化計算の繰り返し回数(ステップS201及びS202の処理を含む最適化処理が実行された回数)が予め指定された上限数に到達したか否かを判断する(ステップS206)。
【0079】
繰り返し回数が上限値に到達していない場合(ステップS206:No)、ステップS201の処理が再度実行される。
【0080】
また、収束条件が満たされる場合(ステップS203:Yes)、及び、繰り返し回数が上限値に到達した場合(ステップS206:Yes)、最適化計算処理部25は、配置パラメータの値を最適化後の値に決定して(ステップS207)、図2のステップS107に移行する。
【0081】
なお、本実施形態では、放射線治療装置として、粒子線治療システムを例示したが、放射線治療装置は、粒子線治療システムに限らず、X線などの非粒子線を用いた放射線治療システムでもよい。この場合、加速器1は、例えば、X線を出力する電子線加速器で構成される。
【0082】
以上説明したように本実施形態では、画像取得部21は、患者Bが搭載される寝台7が並進移動する複数の移動軸とは異なる向きの複数の撮影軸のそれぞれに沿って患者Bを撮影した複数の透視X線画像を取得する。疑似透視X線画像作成部22は、患者Bの3次元透視画像を各撮影軸に応じた複数の面のそれぞれに投影した複数の疑似透視X線画像を作成する。類似度計算部24は、各透視X線画像と各疑似透視X線画像との類似度を計算する。最適化計算処理部25は、類似度に基づいて、複数の撮影軸を含む複数の最適化軸のそれぞれに沿った複数の並進方向と、複数の回転軸を中心とした複数の回転方向とのそれぞれについて、各透視X線画像と各疑似透視X線画像とが最も一致するような、寝台7の移動量を算出する。
【0083】
したがって、複数の撮影軸に沿った方向で最適化計算が行われるため、パラメータの最適値に到達できなかったり、計算回数が増加したりすることを軽減することが可能となる。このため、計算時間をより低減しながら精度の高い患者位置決めが可能となる。
【0084】
また、本実施形態では、撮影軸は、互いに略直交している。このため、パラメータの最適化をより適切に行うことが可能となる。
【0085】
また、本実施形態では、撮影軸は2つである。したがって、必要最小限の方向について最適化計算を行うことが可能となるため、計算量の増加を抑制することが可能となる。
【0086】
また、本実施形態では、撮影軸は、移動軸のいずれか2つの軸で形成される平面に沿った方向を向いている。したがって、最適化計算をより適切に行うことが可能となる。
【0087】
また、本実施形態では、回転軸は最適化軸と同一であるため、最適化計算をより適切に行うことが可能となる。
【0088】
また、本実施形態では、ROI内の領域が最も一致するように寝台7の移動量が算出されるため、最適化計算をより適切に行うことが可能となる。
【0089】
上述した本開示の実施形態は、本開示の説明のための例示であり、本開示の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本開示の範囲を逸脱することなしに、他の様々な態様で本開示を実施することができる。
【符号の説明】
【0090】
A…粒子線治療システム、B…患者、1…加速器、2…ビーム輸送装置、3…ガントリ、4…照射ノズル、5A…FPD、5B…FPD、6A…X線管、6B…X線管、7…寝台、8…ロボットアーム、9…通信装置患者、10…データサーバ、11…治療計画装置、12…透視X線画像撮影装置、13…寝台制御装置、20…患者位置決め装置、21…疑似透視X線画像作成部、22…ROI描画部、23…類似度計算部、24…最適化計算処理部、25…画像表示部、26…制御部

図1
図2
図3
図4
図5
図6