(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023069709
(43)【公開日】2023-05-18
(54)【発明の名称】撹拌翼と、この撹拌翼を備えた良品生海苔洗浄機
(51)【国際特許分類】
A23L 17/60 20160101AFI20230511BHJP
B01F 27/90 20220101ALI20230511BHJP
【FI】
A23L17/60 103C
B01F7/18 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021181783
(22)【出願日】2021-11-08
(71)【出願人】
【識別番号】391008294
【氏名又は名称】フルタ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083068
【弁理士】
【氏名又は名称】竹中 一宣
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100165489
【弁理士】
【氏名又は名称】榊原 靖
(72)【発明者】
【氏名】古田 成広
(72)【発明者】
【氏名】加納 誠
(72)【発明者】
【氏名】鰐部 幸政
【テーマコード(参考)】
4B019
4G078
【Fターム(参考)】
4B019LT05
4G078AA13
4G078AB09
4G078AB20
4G078BA05
4G078DA01
4G078EA10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】洗浄効果の優位性、ガラス層、粉体、又は溶解物等の加工素材の飛び散り防止、内枠(パンチング側面等)への押し当て流れを拡充すること等に関しての効果が得られる良品生海苔洗浄機、それに設置する撹拌翼を提供する。
【解決手段】良品生海苔洗浄機は、少なくとも、3枚の翼体でなる撹拌翼1であって、この翼体の働きで、回転軸5の回転を、低速としても、十分な洗浄効果が期待できる。第1板体2~第3板体4の下がり先端部位の形態、及び/又は、垂設の低さ等により、生海苔の飛び散り防止に有効である。翼体の羽根の回転力、及び/又は、押圧力により、パンチング側面への押圧が図れ、洗浄効率の向上や、時間短縮等の有効性がある。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撹拌翼は、良品生海苔洗浄機、撹拌装置、又はタービンの何れかの機器に設置される、少なくとも、3枚の翼体でなる構造であって、
この少なくとも、3枚の翼体は、同じ構造であり、いずれも前記撹拌翼の中心軸に取付けられており、
各翼体は、それぞれ下記の構造を備えており、
前記各翼体の一つの翼体は、
三つ曲り形態の第1板体~第3板体でなり、前記第1板体~前記第3板体の順に高さが大中小とし、それぞれ前記中心軸の軸心から、
外側に位置するのが前記第3板体であって、この第3板体は、高さが小で、前記中心軸の軸心に対して俯角を呈し、
中間に位置するのが前記第2板体であって、この第2板体は、高さが中で、前記中心軸の軸心に対して放射方向を呈し、
内側に位置するのが前記第1板体であって、この第1板体は、高さが大で、中心軸の軸心に対して仰角を呈し、
た形態とし、
前記少なくとも、3枚の翼体の前記中心軸への取付け位置は、等間隔とする構成とした撹拌翼。
【請求項2】
前記翼体が3枚であって、前記一つの翼体に対して、他の二つの翼体が、平面視して120°、及び-120°の間隔を保持して、前記中心軸に取り付けられている構成とした請求項1に記載の撹拌翼。
【請求項3】
前記少なくとも、3枚の翼体は、同じ形態であって、互換性を備える構成とした請求項1に記載の撹拌翼。
【請求項4】
前記翼体の前記第1板体~前記第3板体は、傾斜した上面を備えており、この傾斜の流れが、順次、前記第3板体から前記第1板体に向かって、連続した競り上りを備える構成とした請求項1に記載の撹拌翼。
【請求項5】
前記撹拌翼は、前記軸心に対する前記第1板体の折れ曲り方向と、逆方向に回転する構成とした請求項1に記載の撹拌翼。
【請求項6】
前記第1板体~前記第3板体の各下端は、前記機器の内底面に、均等位置に設けられる構成とした請求項1に記載の撹拌翼。
【請求項7】
請求項1に記載の撹拌翼が設置される前記良品生海苔洗浄機は、上面開放の立方体の外枠内に、前記外枠の周面にスペースを以って、立方体の内枠を設けた形態であって、
この内枠は、枠体以外は、パンチングで構成し、かつ前記外枠に、底上げ形態で設けられ、
そして、この内枠内に投入された生海苔の洗浄、及び汚水排出の処理をし、
この処理を以って、海水、及び/又は、汚水を、前記内枠より前記外枠に送り、
その後、前記外枠の排水口より、機外に排水するとともに、前記内枠内の洗浄済の良品生海苔は、前記内枠より、取り出され、次の工程に送られる構成とした良品生海苔洗浄機。
【請求項8】
前記内枠は、前後左右の側面と、内底面を、パンチング材料で構成する構成とした請求項7に記載の良品生海苔洗浄機。
【請求項9】
前記外枠の底面内側と、前記内枠の底面外側の間に空間を形成する構成とした請求項7に記載の良品生海苔洗浄機。
【請求項10】
前記内枠及び前記外枠に、排水口、及び生海苔排出口を、それぞれ備える構成とした請求項7に記載の良品生海苔洗浄機。
【請求項11】
前記外枠の、前記排水口及び前記生海苔排出口は、この外枠の外側に開口する構成とした請求項10に記載の良品生海苔洗浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、良品生海苔洗浄機、又は撹拌装置、タービンの何れかの機器に設置される撹拌翼(この種の撹拌翼とする)と、この撹拌翼を備えた良品生海苔洗浄機に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の撹拌翼は、例えば、撹拌装置、撹拌槽とか、溶解機等の機器に設置されている。これに関連する文献としては、次のような先行文献か挙げられる。
1) 撹拌装置に設置される撹拌翼であって、この撹拌翼は、形状の異なる第1羽根板と第2羽根板であり、かつこの第1羽根板と第2羽根板を交互、かつ平面視で位相を変えて回転軸に取付けた構造であって、この第2羽根板が、平面視して二つ曲り形態である。撹拌槽内の流動と混合を促進することである。文献(1)の特許第5947654号公報である。
2) 撹拌装置に設置される撹拌翼であって、この撹拌翼は、H型のパドル翼(第1羽根板)と広幅パドル(第2羽根板)の組合せであり、この広幅パドル翼が、一枚撹拌翼であって、広幅全体で、四つ曲り形態である。特徴は文献(1)に準ずる。文献(2)の特開2003-200030号公報である。
3) 撹拌槽に設置(内設)する撹拌翼であって、各撹拌翼の設置位相を異にしつつ、かつ各撹拌翼を三つ曲り形態とする。この各撹拌翼の高さ(垂設高さ)は、取付け基端側から、先端側(羽根板の自由端)に向かって、順次、先下がりとする。安価で、かつ効率的な撹拌効果を達成することにある。文献(3)の特開2005-296894号公報である。
4) 溶解機に設置する撹拌翼であって、各撹拌翼の設置位相を等間隔にしつつ、かつ各撹拌翼を二つ曲り形態とする。この各撹拌翼の高さ(垂設高さ)は、取付け基端側から、先端側(羽根板の自由端)に向かって、順次、先上がりとする。液状蛋白質の排出を促進する効果を達成することにある。文献(4)の特開昭61-38621号公報である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5947654号公報
【特許文献2】特開2003-200030号公報
【特許文献3】特開2005-296894号公報
【特許文献4】特開昭61-38621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上の文献(1)~文献(4)は、複数の曲り形態の撹拌翼を、原則として、同じ垂設高さとする構造である。
【0005】
従って、本発明が意図する、例えば、洗浄効果の優位性とか、生海苔、又はガラス層、粉体、又は溶解物等の加工素材の飛び散り防止、或いは、内枠(パンチング側面等)への押し当てる流れ拡充、及び/又は、撹拌(洗浄力)の拡充等に関する効果は期待できないと考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記に鑑み、本発明では、請求項1~請求項6に開示した、少なくとも、3枚の翼体でなる撹拌翼と、この撹拌翼を内設するために最適な、請求項7~請求項11に開示した良品生海苔洗浄機を提示する。
【発明の効果】
【0007】
請求項1においては、
撹拌翼は、良品生海苔洗浄機、撹拌装置、又はタービンの何れかの機器に設置される、少なくとも、3枚の翼体でなる構造であって、
少なくとも、3枚の翼体は、同じ構造であり、いずれも撹拌翼の中心軸に取付けられており、
各翼体は、それぞれ下記の構造を備えており、
各翼体の一つの翼体は、
三つ曲り形態の第1板体~第3板体でなり、第1板体~第3板体の順に高さが大中小とし、それぞれ中心軸の軸心から、
外側に位置するのが第3板体であって、第3板体は、高さが小で、中心軸の軸心に対して俯角を呈し、
中間に位置するのが第2板体であって、第2板体は、高さが中で、中心軸の軸心に対して放射方向を呈し、
内側に位置するのが第1板体であって、第1板体は、高さが大で、中心軸の軸心に対して仰角を呈し、
た形態とし、
少なくとも、3枚の翼体の中心軸への取付け位置は、等間隔とする撹拌翼である。
【0008】
従って、例えば、機器が、良品生海苔洗浄機の場合には、洗浄効果の優位性とか、生海苔、又はガラス層、粉体、又は溶解物等の加工素材の飛び散り防止、或いは、内枠(パンチング側面等)への押し当てる流れ拡充、及び/又は、撹拌(洗浄力)の拡充等に関しての効果が期待できる。さらには、回転力の拡充と、洗浄効果の拡充とかを図る。
【0009】
請求項2においては、
翼体が3枚であって、一つの翼体に対して、他の二つの翼体が、平面視して120°、及び-120°の間隔を保持して、中心軸に取り付けられている撹拌翼である。
【0010】
従って、請求項1に記載の効果達成に有益である撹拌翼を提供できる。
【0011】
請求項3においては、
少なくとも、3枚の翼体は、同じ形態であって、互換性を備える撹拌翼である。
【0012】
従って、請求項1に記載の効果達成に有益である撹拌翼を提供できる。
【0013】
請求項4においては、
翼体の第1板体から第3板体は、傾斜した上面を備えており、傾斜の流れが、順次、第3板体から第1板体に向かって、連続した競り上りを備える撹拌翼である。
【0014】
従って、請求項1に記載の効果達成に有益である撹拌翼を提供できる。
【0015】
請求項5においては、
撹拌翼は、軸心に対する第1板体の折れ曲り方向と、逆方向に回転する撹拌翼である。
【0016】
従って、請求項1に記載の効果達成に有益である撹拌翼を提供できる。
【0017】
請求項6においては、
第1板体~第3板体の各下端は、機器の内底面に、均等位置に設けられる撹拌翼である。
【0018】
従って、請求項1に記載の効果達成に有益である撹拌翼を提供できる。
【0019】
請求項7においては、
請求項1に記載の撹拌翼が設置される良品生海苔洗浄機は、上面開放の立方体の外枠内に、外枠の周面にスペースを以って、立方体の内枠を設けた形態であって、
内枠は、枠体以外は、パンチングで構成し、かつ外枠に、底上げ形態で設けられ、
そして、内枠内に投入された生海苔の洗浄、及び汚水排出の処理をし、
処理を以って、海水、及び/又は、汚水を、内枠より外枠に送り、
その後、外枠の排水口より、機外に排水するとともに、内枠内の洗浄済の良品生海苔は、内枠より、取り出され、次の工程に送られる良品生海苔洗浄機である。
【0020】
従って、良品生海苔洗浄機において、洗浄効果の優位性とか、生海苔、及び/又は、異物の加工素材の飛び散り防止とか、内枠(パンチング側面等)への押し当て流れを拡充すること等に関しての効果が期待できる。
【0021】
請求項8においては、
内枠は、前後左右の側面と、内底面を、パンチング材料で構成する良品生海苔洗浄機である。
【0022】
従って、請求項7と同じ特徴を達成できる。
【0023】
請求項9において、
外枠の底面内側と、内枠の底面外側の間に空間を形成する良品生海苔洗浄機である。
【0024】
従って、請求項7と同じ特徴を達成できる。
【0025】
請求項10において、
内枠及び外枠に、排水口、及び生海苔排出口を、それぞれ備える良品生海苔洗浄機である。
【0026】
従って、請求項7と同じ特徴を達成できる。
【0027】
請求項11において、
外枠の、排水口及び生海苔排出口は、外枠の外側に開口する良品生海苔洗浄機である。
【0028】
従って、請求項7と同じ特徴を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図9】撹拌翼を備えた良品生海苔洗浄機の正面図で内部機構を示す
【
図10】撹拌翼を備えた良品生海苔洗浄機の側面図で内部機構を示す
【
図11】撹拌翼を備えた良品生海苔洗浄機の右側面図で外面図
【
図12】撹拌翼を備えた良品生海苔洗浄機の左側面図で外面図
【
図13】撹拌翼を備えた良品生海苔洗浄機の内枠俯瞰図
【
図14】撹拌翼を備えた良品生海苔洗浄機の内枠底面図
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の一実施例を説明する。この実施例は、好ましい一例であり、この実施例の説明、及び/又は、図面に限定されない。従って、発明の趣旨の範囲において構成の一部を変更する構造、又は同じ特徴と効果を達成できる構造、等は、本発明の範疇である。
【0031】
図1~
図8、及び請求項1~請求項6に示した撹拌翼1に関して説明する。
【0032】
この撹拌翼1は、良品生海苔洗浄機(後述するように、代表例の機器として説明する。良品海苔洗浄機も同じ)、又は撹拌装置(図示しない)、タービン(図示しない)の何れかの機器に設置(内設)される、少なくとも、第1板体2、第2板体3と、第3板体4による3枚の翼体構造である。尚、この第1板体2~第3板体4の3枚の翼体構造には限定されない。
【0033】
図中5は回転軸で、後述する良品生海苔洗浄機10の内枠(後述する)に回転自在に立設されている。この一例では、
図2の如く、その基端200を、回転軸5の0°基準5aに設けた第1板体2と、その基端300を、回転軸5の120°回転方向5bに設けた第2板体3と、その基端400を、回転軸5の-120°回転方向5cに設けた第3板体4と、なる。
【0034】
そして、基端200を、回転軸5の0°基準5aに設けた第1板体2では、基端200より曲がった第1曲り部200aは、基端200に対し、略90°の角度で延設されており、さらに第1曲り部200aに対し、放射方向の直線方向に向かった第2曲り部200bが延設されており、最後に、第2曲り部200bに対し、回転方向Qと反対方向に向かった第3曲り部200cが延設されている。基端200は、固定部位2001において回転軸5に固定されており、先端部位2002、すなわち連設部位200a1において、第1曲り部200aと連設される。第1曲り部200aは、先端部位200a2、すなわち連設部位200b1において、第2曲り部200bと連設される。第2曲り部200bは、先端部位200b2、すなわち連設部位200c1において、第3曲り部200cと連設される。第3曲り部200cは、先端部位200c2を備える。第2曲り部200bと第3曲り部200cは、連設部位200b1と連設部位200c1を基点として考えた場合、曲り角度は等しい。かつ、第2曲り部200bを基点として考えた場合、第1曲り部200aと第3曲り部200cの曲り方向は、対峙関係を形成する。尚、連設部位200b1は、連設部位200c1と同じとする。
【0035】
前述した如く、第1板体2~第3板体4の、基端200~400に対し、略90°の角度で延設された、それぞれの第1曲り部200a~400aに対し、放射方向の直線方向に向かった第2曲り部200b~400bを延設し、更に第2曲り部200b~400bに対し、回転方向Qと反対方向に向かった第3曲り部200c~400cを延設する構造とすることで、生海苔、海水混合液の撹拌(洗浄)力を損なうことなく、第1板体2~第3板体4への負荷を軽減させることができる。曲り部がないもの、又は他の角度の曲り部に比べ、より回転数を上げることができる。
【0036】
さらに、第1板体2~第3板体4の形を先細り形態とすることの利点は、下記にある。
1.) 洗浄槽(内外枠20、11)より海苔(生海苔)の飛び散りを軽減させ得ること、
2.) 下から上まで最大径の板にした場合、海苔の飛び散りが著しく、結局回転数が上げられないが、前記の形態により回転数を上げることができ、撹拌(洗浄)力が満足できること、
3.) 下部のみ最大径の板にした場合、回転数を上げられる利点はあるが、下部のみで、上部にあまり撹拌の動きが見られないことの改良である。
【0037】
そして、前述した如く、第1板体2~第3板体4の大中小、曲り部等の形態・関係、或いは、回転軸5への取付け位置・関係、スタイル等の構造は、原則として、同じとするが、一例であり、それぞれの変形形態も可能であり、限定されない。
【0038】
尚、基端300を、回転軸5の120°回転方向5bに設けた第2板体3では、基端300より曲がった第1曲り部300aは、基端300に対し、略90°の角度で延設されており、さらに第1曲り部300aに対し、放射方向の直線方向に向かった第2曲り部300bが延設されており、最後に、第2曲り部300bに対し、回転方向Qと反対方向に向かった第3曲り部300cが延設されている。基端300は、固定部位3001において回転軸5に固定されており、先端部位3002、すなわち連設部位300a1において、第1曲り部300aと連設される。第1曲り部300aは、先端部位300a2、すなわち連設部位300b1において、第2曲り部300bと連設される。第2曲り部300bは、先端部位300b2、すなわち連設部位300c1において、第3曲り部300cと連設される。第3曲り部300cは、先端部位300c2を備える。第2曲り部300bと第3曲り部300cは、連設部位300b1と連設部位300c1を基点として考えた場合、曲り角度は等しい。かつ、第2曲り部300bを基点として考えた場合、第1曲り部300aと第3曲り部300cの曲り方向は、対峙関係を形成する。尚、連設部位300b1は、連設部位300c1と同じとする。
【0039】
また、基端400を、回転軸5の-120°回転方向5cに設けた第3板体4では、基端400より曲がった第1曲り部400aは、基端400に対し、略90°の角度で延設されており、さらに第1曲り部400aに対し、放射方向の直線方向に向かった第2曲り部400bが延設されており、最後に、第2曲り部400bに対し、回転方向Qと反対方向に向かった第3曲り部400cが延設されている。基端400は、固定部位4001において回転軸5に固定されており、先端部位4002、すなわち連設部位400a1において、第1曲り部400aと連設される。第1曲り部400aは、先端部位400a2、すなわち連設部位400b1において、第2曲り部400bと連設される。第2曲り部400bは、先端部位400b2、すなわち連設部位400c1において、第3曲り部400cと連設される。第3曲り部400cは、先端部位400c2を備える。第2曲り部400bと第3曲り部400cは、連設部位400b1と連設部位400c1を基点として考えた場合、曲り角度は等しい。かつ、第2曲り部400bを基点として考えた場合、第1曲り部400aと第3曲り部400cの曲り方向は、対峙関係を形成する。尚、連設部位400b1は、連設部位400c1と同じとする。
【0040】
更に、前述した第1板体2の、基端200、及び第1曲り部200a~第3曲り部200cの垂設高さ2Lは異なっており、高さ2Lが高い順に、基端200、第1曲り部200a~第3曲り部200cであって、基端200>第3曲り部200cの関係である。かつ、第1曲り部200aないし第3曲り部200cのそれぞれにおいて、それぞれの連設部位200a1ないし連設部位200c1から、それぞれ先端部位200a2ないし先端部位200c2に向かって、高さ2Lは低くなる構造である。図中2001は、基端200の回転軸5に対する固定部位である。そして、この固定部位2001は、先端部位2002と同じ高さとする。高さは、第1曲り部200a>第2曲り部200b>第3曲り部200cという関係を維持する。この大中小の高さの違いで、飛び散り防止が図れることと、後述する内枠20の内壁20aへの衝撃緩和に有効である等の利点がある。
【0041】
更に、前述した第2板体3の、基端300、及び第1曲り部300a~第3曲り部300cの垂設高さ2Lは異なっており、高さ2Lが高い順に、基端300、第1曲り部300a~第3曲り部300cであって、基端300>第3曲り部300cの関係である。かつ、第1曲り部300aないし第3曲り部300cのそれぞれにおいて、それぞれの連設部位300a1ないし連設部位200c1から、それぞれ先端部位300a2ないし先端部位300c2に向かって、高さ2Lは低くなる構造である。図中3001は、基端300の回転軸5に対する固定部位である。そして、この固定部位3001は、先端部位3002と同じ高さとする。以上の構成は、第3板体4においても、同様である。
【0042】
図9~
図14は、機器の一例を示した良品生海苔洗浄機10(良品海苔洗浄機)であり、この脚付き外枠11には、排水口12と海苔排出口13を底面に備えた構造であり、左右側面に生海苔供給部10a、及び/又は、海水(水)供給部10bを備える。図中14はモータであり、回転軸5の回転を司る。この例では、回転軸5が反時計方向に回転することで、撹拌翼1が同じ方向に回転する。
【0043】
また、外枠11には間隔H1を形成するように、詳細を後述する内枠20が内設されている。この内枠20は、四隅の板状の枠体21aと、この枠体21aを囲繞する形態でなるパンチング側面21bで形成し、かつ底面もパンチング底面21cで形成されている。また内枠20のパンチング底面21cは、外枠11の底面11aに間隔H2を形成する構成とし、生海苔、及び/又は、海水等の水分がスムースに排出される構造とする。
【0044】
本発明の良品生海苔洗浄機10の特徴は、翼体(第1板体2~第3板体4)の羽根の構造、及び/又は、枚数・曲り、並びに大小の構造の働きで、例えば、回転軸5の回転を、低速とした状態でも、十分な洗浄効果が期待できる。そして、また、基端200及び第1板体2~第3板体4の下がり先端部位2002~200c2の形態、及び/又は、高さ2Lの低さ等により、生海苔の飛び散り防止に有効である。翼体(第1板体2~第3板体4)の羽根の回転力、及び/又は、押圧力により、例えば、パンチング側面21bへの押圧が図れ、洗浄効率の向上とか、時間短縮等の有効性がある。
【0045】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【符号の説明】
【0046】
1 撹拌翼
2 第1板体
2001 固定部位
2002 先端部位
200 基端
200a 第1曲り部
200a1 連設部位
200a2 先端部位
200b 第2曲り部
200b1 連設部位
200b2 先端部位
200c 第3曲り部
200c1 連設部位
200c2 先端部位
3 第2板体
3001 固定部位
3003 先端部位
300 基端
300a 第1曲り部
300a1 連設部位
300a2 先端部位
300b 第2曲り部
300b1 連設部位
300b2 先端部位
300c 第3曲り部
300c1 連設部位
300c2 先端部位
4 第3板体
4001 固定部位
4002 先端部位
400 基端
400a 第1曲り部
400a1 連設部位
400a2 先端部位
400b 第2曲り部
400b1 連設部位
400b2 先端部位
400c 第3曲り部
400c1 連設部位
400c2 先端部位
5 回転軸
5a 0°基準
5b 120°回転方向
5c -120°回転方向
10 良品生海苔洗浄機(良品海苔洗浄機)
10a 生海苔供給部
10b 海水供給部(水供給部)
11 外枠
11a 底面
12 排水口
13 海苔排出口
14 モータ
20 内枠
20a 内壁
21a 枠体
21b パンチング側面
21c パンチング底面
H1 間隔
H2 間隔
2L 高さ
Q 回転方向