(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023069781
(43)【公開日】2023-05-18
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
F24F 1/02 20190101AFI20230511BHJP
F24F 13/20 20060101ALI20230511BHJP
【FI】
F24F1/02 441A
F24F1/0007 401D
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021181902
(22)【出願日】2021-11-08
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100183265
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 剣一
(72)【発明者】
【氏名】大旗 和希
(72)【発明者】
【氏名】丸岡 平
【テーマコード(参考)】
3L051
【Fターム(参考)】
3L051BD10
(57)【要約】
【課題】室外空気を室内機を介して室内全体に効率的に供給する。
【解決手段】空気調和機の室内機は、室内空気と熱交換を行う室内熱交換器と室外空気を吹き出す給気ノズルを備える。給気ノズルが、室内熱交換器の表面に沿って延在する先端部104cを含んでいる。先端部104cは、室内熱交換器の表面に直交する第1の方向を少なくとも含む方向に向いて室外空気A3が流入する流入口104e、少なくとも第1の方向を含む方向に向いて室外空A3が流出する流出口104f、および流入口104eと流出口104fとを接続する先端部内流路104gを含んでいる。第1の方向視で、流出口104fは熱交換器の左右方向である第2の方向に細長い開口であって、且つ、流入口104eは第1の方向および第2の方向の両方に対して直交する第3の方向に細長い開口である。
【選択図】
図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室外空気を室内に吹き出し可能な室内機を有する空気調和機であって、
前記室内機が、
室内空気と熱交換を行う室内熱交換器、および、
室外空気を吹き出す給気ノズル、を備え、
前記給気ノズルが、前記室内熱交換器の表面に沿って延在する先端部を含み、
前記先端部が、前記室内熱交換器の前記表面に直交する第1の方向を少なくとも含む方向に向いて室外空気が流入する流入口、少なくとも前記第1の方向を含む方向に向いて室外空気が流出する流出口、および前記流入口と前記流出口とを接続する先端部内流路を含み、
前記第1の方向視で、
前記流出口は前記熱交換器の左右方向である第2の方向に細長い開口であって、且つ、 前記流入口は前記第1の方向および第2の方向の両方に対して直交する第3の方向に細長い開口である、空気調和機。
【請求項2】
前記先端部内流路が、前記第1の方向視で、互いに最も遠い前記流入口の長手方向の一端と前記流出口の長手方向の一端との間で延在する直線状の内壁部で画定されている、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記先端部内流路が、前記第1の方向視で、略台形状または略三角形状である、請求項2に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記室内機が、前記室内熱交換器の上方に配置され、室内から前記室内熱交換器に向かう室内空気が通過するエアフィルタをさらに備え、
前記給気ノズルの前記前側部が、前記吹き出し口が前記エアフィルタから離れるように延在している、請求項1から3のいずれか一項に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記給気ノズルが、前記流出口と連絡し、室外空気を吹き出す吹き出し口を備え、
前記流出口から前記吹き出し口に向かうにしたがって流路断面積が増加する、請求項1から4のいずれか一項に記載の空気調和機。
【請求項6】
前記吹き出し口が、前記第1の方向成分と前記第3の方向成分を含む方向に、前記室内熱交換器に向かって室外空気を吹き出す、請求項5に記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、特許文献1に記載するように、空気調和対象の室内に配置される室内機と、室外に配置される室外機とから構成される空気調和機が知られている。この空気調和機は、室外機から室内機に加湿された室外空気を供給するように構成されている。室外空気は、水分を保持する吸収材を通過することによって加湿される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、室外空気を室内に吹き出し可能な室内機を有する空気調和機において、室外空気を室内機を介して室内全体に効率的に供給することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の課題を解決するために、本発明の一態様によれば、
室外空気を室内に吹き出し可能な室内機を有する空気調和機であって、
前記室内機が、
室内空気と熱交換を行う室内熱交換器、および、
室外空気を吹き出す給気ノズル、を備え、
前記給気ノズルが、前記室内熱交換器の表面に沿って延在する先端部を含み、
前記先端部が、前記室内熱交換器の前記表面に直交する第1の方向を少なくとも含む方向に向いて室外空気が流入する流入口、少なくとも前記第1の方向を含む方向に向いて室外空気が流出する流出口、および前記流入口と前記流出口とを接続する先端部内流路を含み、
前記第1の方向視で、
前記流出口は前記熱交換器の左右方向である第2の方向に細長い開口であって、且つ、 前記流入口は前記第1の方向および第2の方向の両方に対して直交する第3の方向に細長い開口である、空気調和機が提供される。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、室外空気を室内に吹き出し可能な室内機を有する空気調和機において、室外空気を室内機を介して室内全体に効率的に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本開示の一実施の形態に係る空気調和機の概略図
【
図12】
図8のA-A線に沿った給気ノズルの断面図
【
図13】
図8のB-B線に沿った給気ノズルの断面図
【
図14】
図8のC-C線に沿った給気ノズルの断面図
【
図15】
図9のD-D線に沿った給気ノズルの断面図
【
図16A】実施例の給気ノズルにおける先端部内流路の速度ベクトル分布を示す図
【
図16B】比較例1の給気ノズルにおける先端部内流路の速度ベクトル分布を示す図
【
図16C】比較例2の給気ノズルにおける先端部内流路の速度ベクトル分布を示す図
【
図17】給気フィルタの位置を示す空気調和機の一部分の断面図
【
図18】給気フィルタを取り外した状態の室内機の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一態様の空気調和機は、室外空気を室内に吹き出し可能な室内機を有する空気調和機であって、前記室内機が、室内空気と熱交換を行う室内熱交換器、および、室外空気を吹き出す給気ノズル、を備え、前記給気ノズルが、前記室内熱交換器の表面に沿って延在する先端部を含み、前記先端部が、前記室内熱交換器の前記表面に直交する第1の方向を少なくとも含む方向に向いて室外空気が流入する流入口、少なくとも前記第1の方向を含む方向に向いて室外空気が流出する流出口、および前記流入口と前記流出口とを接続する先端部内流路を含み、前記第1の方向視で、前記流出口は前記熱交換器の左右方向である第2の方向に細長い開口であって、且つ、前記流入口は前記第1の方向および第2の方向の両方に対して直交する第3の方向に細長い開口である。
【0009】
このような一態様によれば、室外空気を室内に吹き出し可能な室内機を有する空気調和機において、室外空気を室内機を介して室内全体に効率的に供給することができる。
【0010】
例えば、前記先端部内流路が、前記第1の方向視で、互いに最も遠い前記流入口の長手方向の一端と前記流出口の長手方向の一端との間で延在する直線状の内壁部で画定されてもよい。
【0011】
例えば、前記先端部内流路が、前記第1の方向視で、略台形状または略三角形状であってもよい。
【0012】
例えば、前記室内機が、前記室内熱交換器の上方に配置され、室内から前記室内熱交換器に向かう室内空気が通過するエアフィルタをさらに備える場合、前記給気ノズルの前記前側部が、前記吹き出し口が前記エアフィルタから離れるように延在してもよい。
【0013】
例えば、前記給気ノズルが、前記流出口と連絡し、室外空気を吹き出す吹き出し口を備え、前記流出口から前記吹き出し口に向かうにしたがって流路断面積が増加してもよい。
【0014】
例えば、前記吹き出し口が、前記第1の方向成分と前記第3の方向成分を含む方向に、前記室内熱交換器に向かって室外空気を吹き出してもよい。
【0015】
以下、本開示の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1は、本開示の一実施の形態に係る空気調和機の概略図である。
【0017】
図1に示すように、本実施の形態に係る空気調和機10は、空調対象の室内Rinに配置される室内機20と、室外Routに配置される室外機30とを有する。
【0018】
室内機20には、室内空気A1と熱交換を行う室内熱交換器22と、室内空気A1を室内機20内に誘引するとともに、室内熱交換器22と熱交換した後の室内空気A1を室内Rinに吹き出すファン24とが設けられている。
【0019】
室外機30には、室外空気A2と熱交換を行う室外熱交換器32と、室外空気A2を室外機30内に誘引するとともに、室外熱交換器32と熱交換した後の室外空気A2を室外Routに吹き出すファン34とが設けられている。また、室外機30には、室内熱交換器22および室外熱交換器32と冷凍サイクルを実行する圧縮機36、膨張弁38、および四方弁40が設けられている。
【0020】
室内熱交換器22、室外熱交換器32、圧縮機36、膨張弁38、および四方弁40それぞれは、冷媒が流れる冷媒配管によって接続されている。冷房運転および除湿運転(弱冷房運転)の場合、空気調和機10は、冷媒が圧縮機36から四方弁40、室外熱交換器32、膨張弁38、室内熱交換器22を順に流れて圧縮機36に戻る冷凍サイクルを実行する。暖房運転の場合、空気調和機10は、冷媒が圧縮機36から四方弁40、室内熱交換器22、膨張弁38、室外熱交換器32を順に流れて圧縮機36に戻る冷凍サイクルを実行する。
【0021】
空気調和機10は、冷凍サイクルよる空調運転の他に、室外空気A3を室内Rinに導入する空調運転を実行する。そのために、空気調和機10は、換気装置50を有する。換気装置50は、室外機30に設けられている。
【0022】
【0023】
図2に示すように、換気装置50は、その内部に室外空気A3、A4が通過する吸収材52を備える。
【0024】
吸収材52は、空気が通過可能な部材であって、通過する空気から水分を捕集するまたは通過する空気に水分を与える部材である。本実施の形態の場合、吸収材52は、円盤状であって、その中心を通過する回転中心線C1を中心にして回転する。吸収材52は、モータ54によって回転駆動される。
【0025】
吸収材52は、空気中の水分を収着する高分子収着材が好ましい。高分子収着材は、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体から構成される。高分子収着材は、シリカゲルやゼオライトなどの吸着材に比べて、同一体積あたり水分を吸収する量が多く、低い加熱温度で担持する水分を脱着することができ、そして水分を長時間担持することができる。
【0026】
換気装置50の内部には、吸収材52をそれぞれ通過し、室外空気A3、A4がそれぞれ流れる第1の流路P1と第2の流路P2とが設けられている。第1の流路P1と第2の流路P2は、異なる位置で吸収材52を通過する。
【0027】
第1の流路P1は、室内機20内に向かう室外空気A3が流れる流路である。第1の流路P1を流れる室外空気A3は、換気導管56を介して、室内機20内に供給される。
【0028】
本実施の形態の場合、第1の流路P1は、吸収材52に対して上流側に複数の支流路P1a、P1bを含んでいる。なお、本明細書において、「上流」および「下流」は、空気の流れに対して使用される。
【0029】
複数の支流路P1a、P2aは、吸収材52に対して上流側で合流する。複数の支流路P1a、P1bそれぞれには、室外空気A3を加熱する第1および第2のヒータ58、60が設けられている。
【0030】
第1および第2のヒータ58、60は、同一の加熱能力を備えるヒータであってもよいし、異なる加熱能力を備えるヒータであってもよい。また、第1および第2のヒータ58、60は、電流が流れて温度が上昇すると電気抵抗が増加する、すなわち過剰な加熱温度の上昇を抑制することができるPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータが好ましい。ニクロム線やカーボン繊維などを用いるヒータの場合、電流が流れ続けると加熱温度(表面温度)が上昇し続けるため、その温度をモニタリングする必要がある。PTCヒータの場合、ヒータ自体が加熱温度を一定の温度範囲内で調節するために、加熱温度をモニタリングする必要がなくなる。
【0031】
第1の流路P1には、室内機20内に向かう室外空気A3の流れを発生させる第1のファン62が設けられている。本実施の形態の場合、第1のファン62は、吸収材52に対して下流側に配置されている。第1のファン62が作動することにより、室外空気A3が、室外Routから第1の流路P1内に流入し、吸収材52を通過する。
【0032】
また、第1の流路P1には、第1の流路P1を流れる室外空気A3を室内Rin(すなわち室内機20)または室外Routに振り分けるダンパ装置64が設けられている。本実施の形態の場合、ダンパ装置64は、第1のファン62に対して下流側に配置されている。ダンパ装置64によって室内機20に振り分けられた室外空気A3は、換気導管56を介して室内機20内に入り、ファン24によって室内Rinに吹き出される。
【0033】
第2の流路P2は、室外空気A4が流れる流路である。第1の流路P1を流れる室外空気A3と異なり、第2の流路P2を流れる室外空気A4は、室内機20に向かうことはない。第2の流路P2を流れる室外空気A4は、吸収材52を通過した後、室外Routに流出する。
【0034】
第1の流路P1には、室外空気A4の流れを発生させる第2のファン66が設けられている。本実施の形態の場合、第2のファン66は、吸収材52に対して下流側に配置されている。第2のファン66が作動することにより、室外空気A4が、室外Routから第2の流路P2内に流入し、吸収材52を通過し、そして室外Routに流出する。
【0035】
換気装置50は、吸収材52(モータ54)、第1のヒータ58、第2のヒータ60、第1のファン62、ダンパ装置64、および第2のファン66を選択的に使用して換気運転、加湿運転、および除湿運転を選択的に実行する。
【0036】
【0037】
換気運転は、室外空気A3をそのまま換気導管56を介して室内Rin(すなわち室内機20)に供給する空調運転である。
図3に示すように、換気運転中、モータ54は、吸収材52を回転し続ける。第1のヒータ58と第2のヒータ60は、OFF状態であって、室外空気A3を加熱していない。第1のファン62はON状態で、それにより第1の流路P1内を室外空気A3が流れている。ダンパ装置64は、第1の流路P1内の室外空気A3を室内機20に振り分ける。第2のファン66は、OFF状態であって、それにより第2の流路P2内に室外空気A4の流れが発生していない。
【0038】
このような換気運転によれば、室外空気A3は、第1の流路P1に流入し、第1および第2のヒータ58、60に加熱されることなく吸収材52を通過する。吸収材52を通過した室外空気A3は、ダンパ装置64によって室内機20に振り分けられる。ダンパ装置64を通過して換気導管56を介して室内機20に到達した室外空気A3は、ファン24によって室内Rinに吹き出される。このような換気運転により、室外空気A3がそのまま室内Rinに供給され、室内Rinが換気される。
【0039】
【0040】
加湿運転は、室外空気A3を加湿し、その加湿された室外空気A3を室内Rin(すなわち室内機20)に供給する空調運転である。
図4に示すように、加湿運転中、モータ54は、吸収材52を回転し続ける。第1のヒータ58と第2のヒータ60は、ON状態であって、室外空気A3を加熱している。第1のファン62はON状態で、それにより第1の流路P1内を室外空気A3が流れている。ダンパ装置64は、第1の流路P1内の室外空気A3を室内機20に振り分ける。第2のファン66は、ON状態であって、それにより第2の流路P2内を室外空気A4が流れている。
【0041】
このような加湿運転によれば、室外空気A3は、第1の流路P1に流入し、第1および第2のヒータ58、60に加熱されて吸収材52を通過する。このとき、加熱された室外空気A3は、加熱されていない場合に比べて、吸収材52からより多量の水分を奪うことができる。それにより、室外空気A3が多量の水分を担持する。吸収材52を通過して多量の水分を担持する室外空気A3は、ダンパ装置64によって室内機20に振り分けられる。ダンパ装置64を通過して換気導管56を介して室内機20に到達した室外空気A3は、ファン24によって室内Rinに吹き出される。このような加湿運転により、多量の水分を担持する室外空気A3が室内Rinに供給され、室内Rinが加湿される。
【0042】
なお、第1のヒータ58と第2のヒータ60のいずれか一方をOFF状態にすることによって室外空気A3が吸収材52から奪う水分量を少なくする、すなわち室内Rinの加湿量が少ない弱加湿運転が実行されてもよい。
【0043】
加熱された室外空気A3に水分が奪われることにより、吸収材52の保水量が減少する、すなわち吸収材52が乾燥する。吸収材52が乾燥すると、第1の流路P1を流れる室外空気A3は吸収材52から水分を奪うことができない。その対処として、吸収材52は、第2の流路P2を流れる室外空気A4から水分を奪う。それにより、吸収材52の保水量がほぼ一定に維持され、加湿運転を継続することができる。
【0044】
【0045】
除湿運転は、室外空気A3を除湿し、その除湿された室外空気A3を室内Rin(すなわち室内機20)に供給する空調運転である。
図5に示すように、除湿運転では、吸着運転と再生運転とが交互に実行される。
【0046】
吸着運転は、室外空気A3に担持されている水分を吸収材52に吸着させ、それにより室外空気A3を除湿する運転である。
図5に示すように、吸着運転中、モータ54は、吸収材52を回転し続ける。第1のヒータ58と第2のヒータ60は、OFF状態であって、室外空気A3を加熱していない。第1のファン62はON状態で、それにより第1の流路P1内を室外空気A3が流れている。ダンパ装置64は、第1の流路P1内の室外空気A3を室内機20に振り分ける。第2のファン66は、OFF状態であって、それにより第2の流路P2内に室外空気A4の流れが発生していない。
【0047】
このような吸着運転によれば、室外空気A3は、第1の流路P1に流入し、第1および第2のヒータ58、60に加熱されることなく吸収材52を通過する。このとき、室外空気A3に担持されている水分が吸収材52に吸着する。それにより、室外空気A3の水分の担持量が減少する、すなわち室外空気A3が乾燥される。吸収材52を通過して乾燥した室外空気A3は、ダンパ装置64によって室内機20に振り分けられる。ダンパ装置64を通過して換気導管56を介して室内機20に到達した室外空気A3は、ファン24によって室内Rinに吹き出される。このような吸着運転により、乾燥した室外空気A3が室内Rinに供給され、室内Rinが除湿される。
【0048】
吸着運転が続くと、吸収材52の保水量が増加し続け、その結果、室外空気A3に担持されている水分に対する吸収材52の吸着能力が低下する。その吸着能力を回復するために吸収材52を再生させる再生運転が実行される。
【0049】
再生運転中、モータ54は、吸収材52を回転し続ける。第1のヒータ58と第2のヒータ60は、ON状態であって、室外空気A3を加熱している。第1のファン62はON状態で、それにより第1の流路P1内を室外空気A3が流れている。ダンパ装置64は、第1の流路P1内の室外空気A3を、室内機20ではなく、室外Routに振り分ける。第2のファン66は、OFF状態であって、それにより第2の流路P2内に室外空気A4の流れが発生していない。
【0050】
このような再生運転によれば、室外空気A3は、第1の流路P1に流入し、第1および第2のヒータ58、60に加熱されて吸収材52を通過する。このとき、加熱された室外空気A3は、吸収材52から多量の水分を奪う。それにより、室外空気A3に多量の水分が担持される。それとともに、吸収材52の保水量が減少する、すなわち吸収材52が乾燥してその吸着能力が再生する。吸収材52を通過して多量の水分を担持する室外空気A3は、ダンパ装置64によって室外Routに振り分けられ、室外Routに排出される。これにより、除湿運転における再生運転中に、吸収材52の再生によって多量の水分を担持する室外空気A3が室内Rinに供給されることがない。
【0051】
このような吸着運転と再生運転を交互に行うことにより、吸収材52の吸着能力が維持され、除湿運転を継続的に実行することができる。
【0052】
上述の冷凍サイクルによる空調運転(冷房運転、除湿運転(弱冷房運転)、暖房運転)と換気装置50による空調運転(換気運転、加湿運転、除湿運転)は、別々に実行可能であり、また同時に実行することも可能である。例えば、冷凍サイクルによる除湿運転と換気装置50による除湿運転を同時に実行すれば、室温を一定に維持した状態で室内Rinを除湿することが可能である。
【0053】
空気調和機10が実行する空調運転は、ユーザによって選択される。例えば、
図1に示すリモートコントローラ70に対するユーザの選択操作により、その操作に対応する空調運転を空気調和機10は実行する。
【0054】
ここまでは、本実施の形態に係る空気調和機10の構成および動作について概略的に説明してきた。ここからは、本実施の形態の更なる特徴について説明する。
【0055】
図6は、空気調和機の室内機の斜視図である。また、
図7は、室内熱交換器と吸気ダクトの斜視図である。さらに、
図8は、室内熱交換器と吸気ダクトの正面図である。さらにまた、
図9は、室内熱交換器と吸気ダクトの側面図である。加えて、
図10は、給気ダクトの下方斜視図である。そして、
図11は、給気ダクトの分解斜視図である。なお、図面に示すX-Y-Z直交座標系は、実施の形態の理解を容易にするためのものであって、本開示を限定するものではない。X軸方向は室内機20の前後方向を示し、Y軸方向は左右方向を示し、Z軸方向は高さ方向を示している。
【0056】
図6~
図9に示すように、室内機20は、室内熱交換器22に向かって室外空気A3を吹き出す給気ダクト100を有する。給気ダクト100は、換気装置50の換気導管56に接続されている。
【0057】
本実施の形態の場合、給気ダクト100は、室内熱交換器22の左側面22aに沿って室内機20の前方に向かって延在し、その後、室内熱交換器22の前面22bに沿って延在する。
【0058】
具体的には、本実施の形態の場合、
図11に示すように、給気ダクト100は、換気装置50の換気導管56に接続されるジョイントダクト102と、ジョイントダクト102に接続し、室外空気A3を吹き出す給気ノズル104とから構成されている。
【0059】
ジョイントダクト102は、
図11に示すように、換気導管56に接続する接続部102aと、給気ノズル104と接続する接続部102bとを備える。ジョイントダクト102は、
図6に示す室内機20の左サイドカバー106と室内熱交換器22の左側面22aとの間に配置される。
【0060】
給気ノズル104は、室外空気A3を吹き出す吹き出し口104aと、ジョイントダクト102に接続する接続部104bとを備える。給気ノズル104は、左サイドカバー106と室内熱交換器22の左側面22aとの間から前方に向かって延在し、右方に実質的に90度曲がり、そして、室内熱交換器22の前面22bに沿って延在する。
【0061】
なお、本実施の形態の場合、
図11に示すように、ジョイントダクト102と給気ノズル104は、前後方向(X軸方向)に互いに着脱可能である。
【0062】
ここからは、給気ダクト100における給気ノズル104の詳細について説明する。
【0063】
図12は、
図8に示すA-A線に沿った給気ノズルの断面図である。また、
図13は、
図8に示すB-B線に沿った給気ノズルの断面図である。さらに、
図14は、
図8に示すC-C線に沿った給気ノズルの断面図である。そして、
図15は、
図9に示すD-D線に沿った給気ノズルの断面図である。
【0064】
図12~
図15に示すように、給気ノズル104は、室内熱交換器22の前面22bに沿って延在する先端部104cと、室内熱交換器22の左側面22aに沿って延在する後端部104dとから構成されている。なお、室内熱交換器22の前面22bは、室内空気A1が室内熱交換器22内に進入するときに通過する表面である。
【0065】
給気ノズル104の先端部104cは、
図15に示すように、後端部104dからの室外空気A3が流入する流入口104eと、室外空気A3が流出する流出口104fと、と流入口104eと流出口104fとを接続する先端部内流路104gとを含んでいる。
【0066】
給気ノズル104の後端部104dは、
図12に示すように、先端部104cの先端部内流路104gと流入口104eを介して連絡する後端部内流路104hを含んでいる。
【0067】
なお、
図15に示すs-t-u直交座標系において、s軸方向(第2の方向)は室内機20(すなわち室内熱交換器22)の左右方向(Y軸方向)に対して平行な方向であって、t軸方向(第1の方向)は室内熱交換器22の前面22bと直交する方向であって、u軸方向(第3の方向)はs軸方向およびt軸方向の両方に対して直交する方向である。本実施の形態の場合、s-u平面は、室内熱交換器22の前面22bに対して平行である。
【0068】
また、本実施の形態の場合、
図14に示すように、流出口104fと吹き出し口104aは、互いに平行であって、対向し、且つ連絡している。その間の流路104iは、流出口104fから吹き出し口104aに向かうにしたがって増加する流路断面積を備える。
【0069】
図15に示すように、流出口104fは、s軸方向、すなわち室内熱交換器22の左右方向(Y軸方向)に細長い開口である。本実施の形態の場合、流出口104fは実質的に矩形状である。また、流出口104fは、少なくともt軸方向を含む方向、すなわち室内熱交換器22の前面22bに直交する方向から約27度だけ室内機20の前方に傾いた方向に向いている。
【0070】
なお、
図10に示すように、吹き出し口104aも、流出口104fに対応するように、室内熱交換器22の左右方向(Y軸方向)に細長い開口であって実質的に矩形状である。本実施の形態の場合、流出口104fと吹き出し口104aの左右方向のサイズは実質的に同一である。また、本実施の形態の場合、吹き出し口104aも、流出口104fと同一の方向を向いている。
【0071】
このような室内熱交換器22の左右方向(Y軸方向)に細長い吹き出し口104aにより、室外空気A3を室内Rinにより広くいきわたらせることができる(吹き出し口104aが室内熱交換器22の左右方向と直交する方向に細長い開口である場合に比べて)。具体的には、給気ノズル104の吹き出し口104aから吹き出された室外空気A3は、ファン24によって誘引されて室内熱交換器22を通過し、ファン24によって室内Rinに向かって吹き出される。したがって、吹き出し口104aが左右方向に細長い開口であることにより、室内機20から室内Rinに左右方向に広い範囲で室外空気A3を供給することができる。
【0072】
また、吹き出し口104aが室内熱交換器22の前面22bに直交する方向から約27度だけ室内機20の前方に傾いた方向に向いていることにより、室外空気A3は給気ノズル104から外部に流出しやすくなる。これと異なり、吹き出し口104aが室内熱交換器22の前面22bに対して直交する方向に向いている場合、吹き出し口104aから吹き出た室外空気A3の一部が実質的に90度方向転換する。その結果、吹き出し口104a近傍の給気ノズル104内の室外空気A3の流速が低下する。なお、この場合、室内熱交換器22の前面22bと吹き出し口104aとの間の距離を大きくすることが考えられるが、そうすると室内機20が大型化する。したがって、本実施の形態のように、吹き出し口104aが室内熱交換器22の前面22bに対して非直交方向に室外空気A3を吹き出すことにより、室外空気A3は給気ノズル104から外部に流出しやすくなる。
【0073】
図15に示すように、流入口104eは、流出口104fと異なり、u軸方向、すなわち室内熱交換器22の左右方向(Y軸方向)と直交する方向に細長い開口である。また、本実施の形態の場合、流入口104eは実質的に矩形状である。
【0074】
流入口104eがu軸方向、すなわち室内熱交換器22の左右方向(Y軸方向)と直交する方向に細長い開口である理由は、室内機20の左サイドカバー106と室内熱交換器22の左側面22aとの間の左右方向の隙間が狭いためである。そのため、給気ノズル104の後端部104dの左右方向のサイズが小さくなり、その結果として、流入口104eが、室内熱交換器22の左右方向(Y軸方向)と直交する方向に細長い開口となっている。
【0075】
図15に示すように、流入口104eと流出口104fが実質的に90度異なる方向に細長い開口であるために、これらを接続する先端部内流路104gは、室内熱交換器22の左右方向(X軸方向)に対して斜め方向に流入口104eから延在している。すなわち、
図8に示すように、正面視(X軸方向視)で、給気ノズル104の先端部104cは、左上から右下に向かって延在している。
【0076】
本実施の形態の場合、
図15に示すように、先端部内流路104gは、直線状である。具体的には、先端部内流路104gは、t軸方向視、すなわち室内熱交換器22の前面22bと直交する方向視で、さらに言えば実質的に流入口104eと流出口104fの開口方向視で、互いに最も遠い流入口104eの長手方向の一端と流出口104fの長手方向の一端との間で延在する直線状の内壁部104jで画定されている。これにより、先端部内流路104gにおける室外空気A3の圧力損失が抑制されている。この圧力損失について、シミュレーション結果を参照しながら説明する。
【0077】
図16Aは、実施例の給気ノズルにおける先端部内流路の速度ベクトル分布を示す図である。また、
図16Bは、比較例1の給気ノズルにおける先端部内流路の速度ベクトル分布を示す図である。そして、
図16Cは、比較例2の給気ノズルにおける先端部内流路の速度ベクトル分布を示す図である。
図16A~
図16Cにおいて、濃い色の領域ほど、速度ベルトルが大きい。なお、
図16A~
図16Cに示す速度ベクトル分布は、空気が0.75m
3/分の流量で流入口を通過する条件でシミュレーションした結果を示している。
【0078】
図16Aに示す実施例においては、互いに最も遠い流入口の長手方向の一端と流出口の長手方向の一端との間で延在する内壁部は、直線状である。この場合、流入口と流出口との間の流路において、速度ベクトルの分布は概ね一様である。なお、この場合、流入口と流出口との間で、124.7Paの圧力損失が生じている。
【0079】
図16Bに示す比較例1においては、すなわち互いに最も遠い流入口の長手方向の一端と流出口の長手方向の一端との間で延在する内壁部は、非直線状である。具体的には、流出口近傍の内壁部の一部分が内側に大きく湾曲している。この場合、この湾曲部分で流速が上昇し、また剥離流れが生じている。この場合、流入口と流出口との間で、165.3Paの圧力損失が生じている。
【0080】
図16Cに示す比較例2においては、すなわち互いに最も遠い流入口の長手方向の一端と流出口の長手方向の一端との間で延在する内壁部は、非直線状である。具体的には、流出口近傍の内壁部の一部分が内側に小さく湾曲しているとともに、その上流側部分が外側に大きく湾曲している。この場合、外側に湾曲する部分と内側に湾曲する部分との間で流速が上昇し、内側に湾曲する部分で剥離流れが生じている。この場合、この場合、流入口と流出口との間で、126.6Paの圧力損失が生じている。
【0081】
図16A~
図16Cに示すシミュレーション結果から、給気ノズル104の先端部内流路104gを互いに最も遠い流入口104eの長手方向の一端と流出口104fの長手方向の一端との間で延在する直線状の内壁部104jで画定することにより、室外空気A3の圧力損失を抑制可能であることがわかる。
【0082】
なお、本実施の形態の場合、
図15に示すように、先端部内流路104gは、t軸方向視、すなわち室内熱交換器22の前面22bと直交する方向視で、略台形状である、すなわち流路断面積が略一定である。そのため、流路断面積が局所的に変化する場合に比べて、圧力損失がより抑制されている。なお、台形状にかわって、先端部内流路104gは、略三角形状であってもよい。
【0083】
このように吹き出し口104aに近い先端部内流路104gでの圧力損失を抑制することにより、室外空気A3は、室内機20からより遠くに供給される。また、騒音の発生が抑制される。
【0084】
図8に示すように、給気ノズル104の先端部104cは、正面視(X軸方向視)で、左上から右下に向かって延在している。その理由について説明する。
【0085】
図17は、給気フィルタの位置を示す空気調和機の一部分の断面図である。また、
図18は、給気フィルタを取り外した状態の室内機の斜視図である。
【0086】
図17に示すように、給気ノズル104の先端部104cは、正面視(X軸方向視)で、左上から右下に向かって延在することにより、給気ノズル104の吹き出し口104aは、エアフィルタ110から離れている。
【0087】
具体的には、
図17に示すように、給気ノズル104は、エアフィルタ110の下方に配置されている。また、
図8に示すように給気ノズル104の先端部104cは、正面視(X軸方向視)で、左上から右下に向かって延在する。その結果、給気ノズル104の吹き出し口104aは、エアフィルタ110から離れている。
【0088】
さらに、本実施の形態の場合、給気ノズル104は、その吹き出し口104aがエアフィルタ110に向かないように室内機20に設けられている。
【0089】
そのエアフィルタ110は、室内熱交換器22の上方に配置され、室内機20の筺体上面に形成された吸気口20aを介して室内機20内に流入した室内空気A1が通過する。その結果、エアフィルタ110に、室内空気A1に含まれる塵やほこりなどのダストが捕集される。
【0090】
このようにダストを捕集するエアフィルタ110に給気ノズル104から吹き出された室外空気A3、特に加湿された室外空気A3が当たると、エアフィルタ110上のダストが湿ってエアフィルタ110に固着する可能性がある。場合によってはダストの固着によってエアフィルタ110の目が詰まる可能性がある。その対処として、給気ノズル104はエアフィルタ110の下方に配置され、その吹き出し口104aがエアフィルタ110から離れている。さらに、本実施の形態の場合には、吹き出し口104aがエアフィルタ110に向かないように給気ノズル104が室内機20に配置されている。
【0091】
なお、本実施の形態の場合、エアフィルタ110に捕集されたダストは、定期的に且つ自動的にエアフィルタ110から取り除かれる。具体的には、エアフィルタ110は、可撓性を備え、室内熱交換器22上方の通常位置(空調運転中の位置)から所定の経路に沿って搬送シャフト112によって搬送される。それにより、エアフィルタ110は、搬送シャフト112によって搬送されつつ、搬送シャフト112で折り返す。このとき、エアフィルタ110は、搬送シャフト112とブラシ114との間を通過する。その結果、エアフィルタ110上のダストがブラシ114によって掃き取られる。掃き取られたダストは、ブラシ114の下方に配置されたダストボックス116内に落ちて収集される。ダストボックス116は、
図18に示すように、室内機20の前後方向(X軸方向)に着脱可能に、室内機20に設けられている。なお、ダストボックス116を室内機20から取り外すとき、
図6に示す室内機20のフロントカバー118が取り外される(または左右方向(Y軸方向)に延在する回転中心線を中心にして回動される)。
【0092】
さらに、給気ノズル104は、
図14に示すように、室外空気A3が通過し、その室外空気A3に含まれる塵やほこりなどのダストを捕集する給気フィルタ120を備える。本実施の形態の場合、給気フィルタ120は、流出口104fと吹き出し口104aとの間に、着脱可能に給気ノズル104に設けられている。
【0093】
また、給気フィルタ120は、
図17に示すように室内機20の前後方向(X軸方向)視でエアフィルタ110にオーバーラップしない位置に、
図18に示すように前後方向に取り外し可能に給気ノズル104に設けられている。その結果、給気ノズル104の上方に位置するエアフィルタ110を取り外すことなく、給気フィルタ120を取り外すことができる。
【0094】
なお、本実施の形態の場合、
図17に示すように、給気ノズル104の給気フィルタ120は、ダストボックス116の後方に位置する。すなわち、給気フィルタ120とダストボックス116は、室内機20の前後方向(X軸方向)のオーバーラップしている。ダストボックス116は、給気ノズル104と給気フィルタ120との隙間から漏れた室外空気A3の室内機20の前方への移動を遮断する蓋として機能している。これにより、室外空気A3の多くが、室内熱交換器22を通過してファン24によって室内Rinの全体にわたって吹き出される。
【0095】
ダストボックス116が給気フィルタ120の前方に位置するため、ダストボックス116を取り外した後、給気フィルタ120は取り外すことが可能になる。これにより、ダストボックス116内に蓄積されたダストと、給気フィルタ120に堆積したダストを同時に除去することができる。例えば、ユーザに対してダストボックス116内のダストの除去と給気フィルタ120上のダストの除去を同時に通知することができる。すなわち、給気フィルタ120上のダストを検出するセンサを省略することができ、ダストボックス116内のダスト量を検出するセンサを設けるだけでよい。
【0096】
このような給気フィルタ120により、室外空気A3に含まれる塵やほこりなどのダストの室内への吹き出しを抑制することができる。
【0097】
以上のような本実施の形態によれば、給気ノズル104を用いることにより、室外空気A3を室内機20を介して室内Rinの全体に効率的に供給することができる。
【0098】
以上、上述の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本開示は上述の実施の形態に限定されない。
【0099】
例えば、上述の実施の形態の場合、
図14に示すように、室外空気A3は、先端部104cの流出口104fではなく、吹き出し口104aを介して給気ノズル104から外部に吹き出される。しかしながら、本開示の実施の形態はこれに限らない。室外空気A3は、流出口104fを介して、給気ノズル104から外部に吹き出されてもよい。
【0100】
すなわち、本開示の実施の形態に係る空気調和機は、広義には、室外空気を室内に吹き出し可能な室内機を有する空気調和機であって、前記室内機が、室内空気と熱交換を行う室内熱交換器、および、室外空気を吹き出す給気ノズル、を備え、前記給気ノズルが、前記室内熱交換器の表面に沿って延在する先端部を含み、前記先端部が、前記室内熱交換器の前記表面に直交する第1の方向を少なくとも含む方向に向いて室外空気が流入する流入口、少なくとも前記第1の方向を含む方向に向いて室外空気が流出する流出口、および前記流入口と前記流出口とを接続する先端部内流路を含み、前記第1の方向視で、前記流出口は前記熱交換器の左右方向である第2の方向に細長い開口であって、且つ、前記流入口は前記第1の方向および第2の方向の両方に対して直交する第3の方向に細長い開口である、空気調和機である。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本開示は、室外空気を室内に吹き出し可能な室内機を有する空気調和機であれば適用可能である。
【符号の説明】
【0102】
104c 先端部
104e 流入口
104f 流出口
104g 先端部内流路
A3 室外空気